JP2005137792A - カテーテル - Google Patents

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春彦 長谷川
Joichi Miyazaki
譲一 宮崎
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崇史 山中
Chikashi Motomura
京志 本村
Takashi Kawabata
隆司 川端
Shingo Shibata
真吾 柴田
Teiji Konuma
帝嗣 小沼
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Abstract

【課題】 カテーテル先端のヘッドを素早く温度制御できるとともに、使い勝手がよいカテーテルを提供することにある。
【解決手段】 生体内に挿入されるカテーテル本体7を備え、この本体7が、ヘッド12を有する先端部9と、この先端部9に連なる柔軟部8と、を含んでいる。カテーテル本体7に、冷却側基板16a及び加熱側基板16bを有してぺルチェ効果による電子冷却と加熱とを行う熱電変換素子16と排熱部とを設ける。熱電変換素子16は、先端部9に内蔵され、その両基板16a、16bの内の一方の基板16aをヘッド12と熱的に接続する。排熱部は伝熱要素17を有し、この要素17と熱電変換素子16の他方の基板16bとを熱的に接続する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、生体内に挿入されて例えば生体患部を焼灼(アブレーション)する電極カテーテルとして代表的に使用されるカテーテルに関する。
例えば心筋に対するアブレーション治療では、生体外部に設けられた対極電極と、生体内に挿入された電極カテーテルの生体患部に接した電極との間に高周波電流を流して、生体患部に熱を発生させることにより、生体患部を焼灼する。この場合、焼灼に伴う生体患部の温度上昇により、電極周辺の血液の温度も上昇する。
これにより、焼灼をある時間以上連続して行うと、血栓の因子となる血液凝固が起こることがあるとともに、凝固した血液が電極に付着して、焼灼性能が著しく低下することがある。更には生体患部周辺の健康な生体組織をも焼灼することがある。このため、電極温度を監視して、上限温度にまで電極温度が上昇する都度、電極への通電を中断して、生体患部に接している電極の温度が自然に下がるまで待つことを余儀なくされている。この結果、アブレーション治療に要する時間が長く、患者に我慢を強いている。
この点を改善するために、従来、カテーテルにその電極を冷却する冷却要素を内蔵した電極カテーテルが提案されている(例えば特許文献1参照。)。
この特許文献1の冷却要素は、気体又は液体などの冷却媒体が通されるものであって、電極カテーテルの軸線に沿って延びる螺旋状の往路と、この電極側端から折り返されて螺旋部の内部を通る直線状の復路とを有している。この冷却の好ましい例では、冷却要素がポンプ付きの熱交換器を備えた再循環系に接続されていて、水などの冷却媒体を再循環させている。
特開2001−231790号公報(段落0043−0045、図2(b))
一般的に電極カテーテルの外径は0.3mm〜5mm程度である。一方、特許文献1に開示された再循環系は、ポンプや熱交換器を含むため設備的に大きい。これにより、再循環系を電極カテーテルに内蔵することはできない。このため、再循環系は、電極カテーテルの外部に設置されている。ポンプや熱交換器を含んだ設備的に大きい再循環系の取扱いは容易であるとは言い難いので、術者にとっては、電極カテーテルの操作以外にも前記再循環系の操作に手間を取られ易い。冷却媒体としては、仮に生体内に漏れても無害な水や生理食塩水の使用が好ましいが、水の温度を急激に変化させることは困難である。しかも、電極カテーテルの外部に再循環系が配置されていることにより、電極に至るまでの流路長さが長いため、電極の温度を素早く制御することは容易ではない。
本発明が解決しようとする課題は、カテーテル先端のヘッドを素早く温度制御できるとともに、使い勝手がよいカテーテルを提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明は、生体内に挿入されるカテーテル本体を備え、この本体が、ヘッドを有する先端部と、この先端部に連なる柔軟部と、を含んでいるカテーテルであって、カテーテル本体に熱電変換素子及び排熱部を設けている。熱電変換素子は冷却側基板及び加熱側基板を有してぺルチェ効果による電子冷却と加熱とを行うものであって、この素子の両基板の内の一方の基板はヘッドに熱的に接続し、他方の基板は排熱部に熱的に接続している。
本発明で、熱電変換素子は1個以上備えられる。本発明で、熱電変換素子とヘッドとが熱的に接続されるとは、熱電変換素子とヘッドとが直接伝熱可能な形態、及び熱電変換素子とヘッドとが伝熱部品を介して間接的に伝熱可能な形態を含んでいる。同様に、排熱部と熱電変換素子とが熱的に接続されるとは、熱電変換素子と排熱部とが直接伝熱可能な形態、及び熱電変換素子と排熱部とが伝熱部品を介して間接的に伝熱可能な形態を含んでいる。本発明で、熱電変換素子は、ヘッドを冷却しても或いは加熱してもよく、又はコントローラに設けた電流切換手段により電流方向を逆に切換えることによって、冷却と加熱とを任意に選択するようにしてもよい。このため、本発明で、熱電変換素子がヘッドを冷却する場合、排熱部は熱電変換素子の加熱側基板の熱を排出するために用いられ、この逆に熱電変換素子がヘッドを加熱する場合、排熱部は熱電変換素子の冷却側基板の熱を排出するために用いられる。又、本発明は、ヘッドを電極として用いれば電極カテーテルとして好適に実施できるが、これには制約されず、ヘッドの温度で血液や生体組織等を加熱又は冷却するカテーテルとしても実施可能である。
本発明では、カテーテル本体に内蔵した熱電変換素子のぺルチェ効果で、カテーテル本体の先端部が有するヘッドを冷却又は加熱する。この場合、熱電変換素子のぺルチェ効果の制御を、この素子に流す電流制御で可能となる。このため、冷却媒体を使用するものに比較してヘッドの温度制御を迅速かつ容易に行うことが可能である。
本発明の好ましい形態では、前記熱電変換素子を前記先端部に内蔵するとよく、この構成では、熱電変換素子とヘッドとの距離が短い。このため、ヘッドの熱応答性を向上することが可能である。
本発明の好ましい形態では、前記カテーテル本体の軸線に対して前記両基板が直交する姿勢で前記熱電変換素子が配置されている。この構成では、カテーテル本体が屈曲された際、熱電変換素子に対する引張り力が、この素子の両基板をその板面に沿って互いに逆方向に引張る方向には作用しにくくなる。このため、カテーテル本体の屈曲に伴う熱電変換素子の破損を抑制可能である。
本発明の好ましい形態では、前記カテーテル本体の軸線に対して前記両基板が平行となる姿勢で前記熱電変換素子が配置されている。この構成では、カテーテル本体の内径に制約されずに、複数の熱電変換素子をカテーテル本体の軸方向に並べて内蔵できる。このため、これらの素子群によるヘッドの加熱又は冷却能力を向上することが可能である。
本発明の好ましい形態では、前記排熱部が、前記カテーテル本体の外周面に露出する熱交換要素と、この熱交換要素に前記熱電変換素子の排熱を導く伝熱要素とを備えている。この構成では、熱電変換素子からの排熱が伝熱要素を介して熱交換要素に導かれる。このため、熱交換要素の温度を利用して、この熱交換要素の外周面近傍の血液などを加熱又は冷却することが可能である。
本発明の好ましい形態では、前記先端部が前記ヘッドによって先端が閉鎖された先端チューブを有し、この先端チューブを前記ヘッドとの間に挟む前記熱交換要素を前記先端部が含んでおり、前記先端チューブが断熱材料で作られている。この構成では、先端チューブで熱交換要素とヘッドとの間の熱絶縁を行う。このため、ヘッドの温度を適正に制御することが可能である。
本発明の好ましい形態では、前記排熱部が、前記柔軟部を軸方向に貫通して前記熱電変換素子の排熱を前記カテーテル本体外に導く可撓性伝熱要素を備えている。この構成では、熱電変換素子の排熱がカテーテル本体外に導かれるので、生体内に排熱の影響を及ぼしたくない場合に好適に使用できる。しかも、そのための伝熱要素が可撓性を有しているので、カテーテル本体の生体内への挿入性が実用上問題となる程度に損なわれることを抑制可能である。
本発明の好ましい形態では、前記熱交換要素がこの要素を貫通する通線孔を有し、この通線孔に前記カテーテル本体内に配線される電線が通されている。この構成では、カテーテル本体内の電線を、熱交換要素に妨げられることなく、カテーテル本体が延びる方向に沿って配線することが可能となる。
本発明の好ましい形態では、前記先端部の少なくとも一部が硬質材料で作られており、前記硬質材料で作られた領域の内部に前記熱電変換素子が配置されている。この構成では、先端部の硬質領域は容易に変形することがない。このため、前記硬質領域に内蔵された熱電変換素子にカテーテルの操作に伴って負荷が波及することを抑制可能である。
本発明の好ましい形態では、前記排熱部が前記ヘッドによって先端が閉鎖された前記先端チューブ内に固定された伝熱ブロックを備え、このブロックと前記熱電変換素子の一方の基板とが第1の伝熱コイルばねを介して熱的に接続されるとともに、前記熱電変換素子の他方の基板と前記ヘッドとが第2の伝熱コイルばねを介して熱的に接続されていて、前記熱電変換素子が前記両伝熱コイルばね間に挟設されている。この構成では、両伝熱コイルばねのばね力がバランスした位置に熱電変換素子を配置できる。このため、格別に熱電変換素子を位置決めする手間を要しない。これとともに、先端部に変形を生じることがあっても、この変形に伴う熱電変換素子への負荷を両伝熱コイルばねの弾性変形で吸収可能である。このため、熱電変換素子にカテーテルの操作に伴って負荷が波及することを抑制可能である。
本発明の好ましい形態では、前記ヘッドがこれに接触した生体組織に高周波電流を流すための電極であって、このヘッドに前記冷却側基板が熱的に接続されているとともに、前記排熱部に前記加熱側基板が熱的に接続されている。この構成では、電極となるヘッドの温度を素早く適正に制御しつつアブレーション治療を行える電極カテーテルとして使用できる。
本発明の好ましい形態では、前記ヘッドにセンサが設けられている。この構成ではヘッドを介して生体患部の温度等の状況を検出することが可能である。
本発明によれば、カテーテル本体にこの本体の先端部が有するヘッドを冷却又は加熱する熱電変換素子を内蔵し、この素子に流す電流制御でヘッドの温度制御をすることできるので、冷却媒体を流してヘッドの温度を制御する従来に比較して、使い勝手がよいとともに、ヘッドを素早く温度制御することが可能なカテーテルを提供できる。
以下、図1及び図2を参照して本発明の実施例1を説明する。
図1中符号1で示すカテーテル装置は、電極カテーテルとして機能するように作られたカテーテル2と、コントローラ3と、高周波発生装置4とを備えている。
カテーテル2は、コネクタ5を有した把持部6と、この把持部6に接続された細長いチューブ状のカテーテル本体7とを備えている。このカテーテル2は例えば不整脈の原因となる心筋組織(生体患部)を焼灼するアブレーション治療を行うのに好適なものである。カテーテル本体7の軸線方向と直交する方向の断面における外形形状は円形であり、その外径は例えば2mmである。把持部6は、カテーテル本体7を生体内に挿脱する際の握りとなる部分である。この把持部6に何らかの操作部を設けることは妨げない。
カテーテル本体7は、自由に曲げることが可能な長尺な柔軟部8と、例えば硬質な先端部9とを備えている。柔軟部8は、抗血栓性の可撓性樹脂、例えばポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、フッ素系樹脂等でチューブ状に作られている。この柔軟部8の一端はコネクタ5に接続され、柔軟部8の他端は先端部9に接続されている。
図2に示すように先端部9は、先端チューブ11と、ヘッド12と、熱交換要素として機能する放熱ブロック13とを備えている。先端チューブ11は、先端部9の主たる管壁をなすものであり、両端は開放されている。先端チューブ11は、抗血栓性でかつ断熱性の樹脂、例えばポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、フッ素系樹脂等で作られている。この先端チューブ11にはワイヤーブレード又はコイルチューブなどの剛性付与体で補強されていてもよい。
先端チューブ11の一端部には、この一端の開口を閉鎖してヘッド12が嵌合されている。これらの嵌合部は接着や熱圧着などにより接続されている。ヘッド12は、中空半球状の部分と、これに連なり先端チューブ11に既述のように接続した円筒部とを一体に有しており、円筒部の外周面と先端チューブ11の外周面とは、相互間に段差を設けることなく連続している。ヘッド12は、生体内で腐食しにくいとともに、生体に無害であるなど生体適合性を有する金属で作られている。この種の金属として、白金、イリジウム、金、及びこれらの合金、ステンレス、又は前記以外の金属等に白金や金等をコーテングしたものを挙げることができる。本実施例でヘッド12は、電極として機能するものであり、これにはアブレーション治療の際の高周波電流を流すための電線が接続されている。
先端チューブ11の他端部は放熱ブロック13の一端部に嵌合されている。これらの嵌合部は接着や熱圧着などにより接続されている。放熱ブロック13の外周面と先端チューブ11の外周面とは、相互間に段差を設けることなく連続している。この放熱ブロック13は、熱伝導性が良く、血液等に対する生体適合性が良い材料例えば金属で作られている。この種の金属として、ステンレス、ニッケルチタン、チタン、又は白金、銀、アルミニューム、金、及びこれらの合金等を挙げることができる。
放熱ブロック13は、その中央部に軸方向に貫通する段付き構造の連結孔13aを有しているとともに、その周囲に軸方向に貫通する通線孔13bを有している。通線孔13bは1又は複数設けられる。
硬質な前記先端チューブ11とヘッド12と放熱ブロック13とにより、先端部9の外郭が形成されている。この外郭構造において、ヘッド12と放熱ブロック13とは、相互間の熱移動がないように、これらに挟まれた先端チューブ11によって断熱(熱絶縁)されている。放熱ブロック13の他端部は柔軟部8の先端部に嵌合されている。これらの嵌合部は接着や熱圧着などにより接続されている。この嵌合により、先端部9が柔軟部8の先端に支持されている。放熱ブロック13の外周面と柔軟部8の外周面とは、相互間に段差を設けることなく連続している。放熱ブロック13の外周面はカテーテル本体7の外周面、より正確には先端部9の外周面に露出されている。
先端部9内には、その外郭で覆われる熱中継要素15、熱電変換素子16、伝熱要素17、及びセンサ18等が内蔵されている。
熱中継要素15は、ヘッド12の円筒部に内蔵され、この円筒部の内周面に半田付け又は接着剤を用いて接続されている。この熱中継要素15は、ヘッド12の半球部に向けて開放する凹み15aを有している。これにより、熱中継要素15を集熱ブロックとして機能させる本実施例では、凹み15aの底をなす端壁15bに前記円筒部の熱を速やかに集め得るようになっている。なお、熱中継要素15を加熱ブロックとして機能させる実施例では、前記凹み15aにより端壁15bの熱を前記円筒部に速やかに放出し得る。端壁15bの凹み15aと反対側の端面15cは先端部9の軸線でもあるカテーテル本体7の軸線Aと直交している。
熱中継要素15は、これを前記軸線Aに沿って貫通する通線部15dを有している。この通線部15dは、たとえば、熱中継要素15の周部に開放する溝で形成されているが、これに代えて貫通孔で作ることもできる。熱中継要素15は、ヘッド12と同じかそれよりも熱伝導性が良く、好ましくは生体適合性がよい材料で作られている。このようなものとして、ステンレス、チタン、銀、アルミニューム、金、及びこれらの合金、並びに熱伝導性に優れるプラスチックやヒートパイプなどを挙げることができる。
熱電変換素子16は、電極が設けられた2枚の基板16a、16bで、前記電極を介してPN接合される複数対のP型及びN型のチップ状熱電材料16cを挟んで形成されている。熱電変換素子16の基板形状は円形でも多角形でもよい。熱電変換素子16の最大外形は先端部9の最小内径より小さい。この熱電変換素子16は、例えば冷却側となる基板16aを前記端面15cに半田付け又は接着剤を用いて接続されている。
したがって、熱電変換素子16は、前記軸線Aに対して基板16a、16bが直交する姿勢で、熱中継要素15に接続して配置されている。これにより、熱電変換素子16は熱中継要素15を介してヘッド12に熱的に接続されている。しかも、熱電変換素子16及びこれを支持した熱中継要素15は共にヘッド12に内蔵されている。このように熱電変換素子16をヘッド12に対して至近距離に配置した構成は、これらの間の熱輸送経路が極小となるので、熱電変換素子16に対するヘッド12の熱応答性をより素早くする上で好ましい。
伝熱要素17は前記軸線A上に配置される軸からなる。この伝熱要素17の一端は、熱電変換素子16の例えば加熱側となる基板16bにコネクタ金具17aを介して接続され、伝熱要素17の他端は放熱ブロック13の連結孔13aに挿着されている。伝熱要素17より大径なコネクタ金具17aの使用により、基板16bの径に対して小径な伝熱要素17への基板16bからの熱移動を容易にしている。伝熱要素17とコネクタ金具17aとの接続、コネクタ金具17aと基板16bとの接続、及び伝熱要素17と放熱ブロック13との接続は、いずれも半田付け又は接着剤を用いて接続されている。
伝熱要素17、コネクタ金具17a、及び放熱ブロック13は、排熱部をなし、この排熱部は、熱電変換素子16で生成される高温及び低温の熱のうちのいずれか一方、本実施例では高温の熱を、ヘッド12から遠ざかった位置に排出する。伝熱要素17及びコネクタ金具17aは、ヘッド12と同じかそれよりも熱伝導性が良く、好ましくは生体適合性がよい材料で作られている。このような材料として、ステンレス、チタン、銀、アルミニューム、金、及びこれらの合金、並びに熱伝導性に優れるプラスチックやヒートパイプなどを挙げることができる。更に、伝熱要素17は本実施例では変形が容易ではない硬質であるが、これに制約されずに可撓性を有した材料で作ることも可能である。
センサ18は、ヘッド12を介してこのヘッド12が接する生体組織や血液等の温度を測るものであり、ヘッド12の半球部内面に熱的に接続して設けられている。このセンサ18には、熱電対、サーミスタ、抵抗線等を用いることができる。なお、センサ18は温度を図るものに制約されずインピーダンスを測るものであってもよい。
センサ18又は熱電変換素子16等に接続された電線19は、カテーテル本体7の内部空間に通されて、前記把持部6に到達している。この場合、センサ18に接続された電線19は、熱中継要素15の通線部15d及び放熱ブロック13の通線孔13bに通され、同様に熱電変換素子16に接続された電線19は放熱ブロック13の通線孔13bに通されている。図2中符号20は、先端チューブ11の外周面に沿って環状に取付けられた側面電極を示している。この電極20もカテーテル本体7の内部空間に通された電線に接続されている。側面電極20は、ヘッド12と同種の材料で作られていて、心電を測定するために使用されるが、これは省略できる。
以上の構成を備えたカテーテル2において、先端チューブ11、ヘッド12、放熱ブロック13、及び側面電極20相互の接続を接着で行う場合、使用される接着剤としては、耐熱性に優れたエポキシ系、シアノアクリレート系、又はウレタン系等の接着剤を好適に使用できる。更に、熱交換が必要な接続部、つまり、ヘッド12と熱中継要素15との接続部、熱中継要素15と熱電変換素子16との接続部、熱電変換素子16とコネクタ金具17aとの接続部、この金具17aと伝熱要素17との接続部、及び伝熱要素17と放熱ブロック13との接続部は、半田や熱伝導性のよい接着剤、及びグリス例えばシリコングリスなどを使用して行うとよい。この場合、半田には、錫−鉛半田よりも、錫−銀半田、錫−金半田、錫−銅半田等の鉛フリー半田を用いることが好ましい。又、電線19の接続部に使用する半田も以上のような鉛フリー半田を用いることが好ましい。そして、電線19の接続部、各嵌合部等の接合部での隙間は、ウレタン系、エポキシ系、アクリル系の合成樹脂などで被覆すると良い。更に、放熱ブロック13を側面電極として例えば心電の測定に用いることもできる。
図1に示す前記高周波発生装置4は、カテーテル2の先端電極となるヘッド12を介して生体患部に与える高周波電流を生成するものである。コントローラ3は、ドライバ21を介して電流制御回路22により制御された電流を熱電変換素子16に与える。更に、コントローラ3は、これに入力されるセンサ18の検出データをA/D変換器23で変換して第1の温度表示部24に表示させることができる。しかも、コントローラ3は、キーボード等の入力手段25により入力された設定温度を第2の温度表示部26に表示させることができる。なお、図1中符号27は電源回路、符号28はコントローラ3の各種動作を司るCPUを示している。
コントローラ3及び高周波発生装置4と前記カテーテル2との電気的接続は、把持部6において任意に着脱することが可能である。これにより、使用済みのカテーテル2をコントローラ3及び高周波発生装置4から切り離して廃棄できるとともに、コントローラ3及び高周波発生装置4は繰返し使用できるようになっている。
前記カテーテル2は、そのカテーテル本体7を生体内に挿入した状態で、ヘッド12を通してこのヘッド12に接している生体患部に高周波電流を流すことにより、生体患部の焼灼治療を行う。この場合、カテーテル本体7の熱電変換素子16にコントローラ3により必要な高周波電流が流される。これにより、この素子16に生起されるぺルチェ効果で基板16aが熱中継要素15を冷却し、かつ、発熱側の基板16bの熱がコネクタ金具17aを介して伝熱要素17に排出(排熱)される。
熱中継要素15を介してヘッド12が冷却されるので、焼灼治療に伴うヘッド12の温度過昇を抑制可能である。この抑制は、コントローラ3のCPU28が、治療上問題を生じないように入力手段25で設定された温度と、センサ18によりもたらされた検出温度とを比較して、ヘッド12が設定温度を保持するように熱電変換素子16に与える電流制御を自動的に行うことによりなされる。これにより、本発明のカテーテル2を用いた焼灼治療において、血液凝固及び生体患部周辺の健康な生体組織の焼灼を抑制しつつ、電極となるヘッド12への凝固血液の付着による焼灼性能の低下を抑制できるので、患者に我慢を強いる治療時間を短くできる。
カテーテル本体7の先端ヘッド12の温度制御をする熱電変換素子16は、それに与える電流制御でたやすく生成熱量を変化できる素早い応答性を有している。更に、ヘッド12の冷却等の温度制御を、液体等の冷却媒体を使用するものに比較して、冷却媒体の温度がその質量に応じて変化する時間や、循環に要する時間等を要しない。したがって、ヘッド12の温度制御を極めて迅速に行うことが可能である。
既述のようにヘッド12の温度制御を熱電変換素子16への電流制御で行うため、その制御のための操作等も液体等の冷却媒体を使用するものに比較して容易に行うことが可能である。
しかも、カテーテル2の外部に大掛かりな再循環系を要しない。これとともに、ヘッド12に冷却媒体を供給する配管及びヘッド12から戻る冷却媒体を通す配管を、カテーテル本体7内に通す必要がなく、これらの配管に代えて大きな設置スペースを要しない電線19をカテーテル本体7内に通せばよい。このため、カテーテル2の細径化を図る場合に有効である。
その上、熱電変換素子16がカテーテル本体7の先端部9に内蔵されているので、熱電変換素子16とヘッド12との伝熱距離を短くでき、これによりヘッド12の温度をより素早く制御することができる。この場合、放熱ブロック13がカテーテル本体9の内部を仕切るように設けられているという構成にも拘らず、放熱ブロック13は軸方向に貫通する通線孔13bを有している。このため、電線19を、放熱ブロック13に妨げられることなく、通線孔13bに通して、カテーテル本体7が延びる方向に沿って配線できる。
前記治療において熱電変換素子16の基板16bから伝熱要素17に排出された熱は、先端部9の外周面に露出している放熱ブロック13に伝えられて、このブロック13の外周面から外部、つまり、この治療形態では血流中に放出される。このように血液中に放出される温度は、血液凝固を起こさない温度に制御される。この条件が満たされるように、熱電変換素子16のPN接合対の数やこの素子16に流される電流の大きさ等が設定されている。
既述のように先端部9では電極となるヘッド12で冷却と放熱ブロック13で加熱を行うが、これら両部品12、13間には、断熱材料製の先端チューブ11が介在されている。これにより、先端チューブ11が放熱ブロック13とヘッド12との間の熱絶縁を行うため、ヘッド12の温度を適正に制御することが可能である。したがって、本実施例に係る電極カテーテルは、その電極となるヘッド12の温度を素早く適正に制御しつつ焼灼治療を行うことが可能であり、使い勝手がよい。
更に、カテーテル2の先端部9全体は硬質材料で作られていて、この硬質領域の内部に熱電変換素子16が配置されている。先端部9は、これを生体内の患部まで移動させる操作に伴って生体組織から受ける力で容易に変形することがない。このため、生体へのカテーテル本体7の挿入操作に伴って熱電変換素子16に負荷が波及することが、硬質先端部9によって抑制される。よって、この素子16の損傷を防ぐことが可能である。
しかも、熱電変換素子16はその両基板16a、16bがカテーテル本体7の軸線Aに対して直交する姿勢で先端部9に配置されている。この構成により、カテーテル本体7の先端部9が仮に多少屈曲された場合に、両基板16a、16bを互いに遠ざけるように離す方向の引張り力は作用する。しかし、この方向と直交しかつ両基板16a、16bをその板面に沿って互いに逆方向に引張る力は、熱電変換素子16に作用しにくくなる。熱電変換素子16は、前者の引張り力よりも後者の引張り力対して比較的弱い。したがって、以上のように後者の引張り力を小さくできることにより、先端部9が仮に曲げられた場合でも、熱電変換素子16が破損することを抑制可能である。
以下、本発明の他の実施例を説明する。これらの実施例は、基本的には実施例1と同じであるので、同じ構成については実施例1の対応する構成と同じ符号を付して説明を省略し、構成が相違する点のみを説明する。
図3は本発明の実施例2を示している。この実施例では、ヘッド12に熱電変換素子16を直結して、部品(熱中継要素15)を削減すると共に、熱電変換素子16とヘッド12との間の熱移動をより容易にしている。この直結配置を可能にするために、ヘッド12の中空半球状部内の奥面12aを先端部9の軸線Aと直交させ、この面12aに、熱電変換素子16の例えば冷却側となる基板16aを半田付け又は接着剤を用いて接続している。この装着状態で、熱電変換素子16の加熱側となる基板16bはヘッド12の円筒部内面とは非接触となっている。こうした熱電変換素子16の配置に関連して、ヘッド12の円筒部内面には環状溝12bが形成され、この溝12b内にセンサ18が取付けられている。
更に、排熱部の伝熱要素17に一端のみが閉塞された金属パイプを用いている。伝熱要素17の端壁17aは熱電変換素子16の基板16bに半田付け又は接着剤を用いて接続されている。このパイプ製伝熱要素17の端壁17a寄りの端部はヘッド12に対して非接触である。伝熱要素17の他端部側は放熱ブロック13の連結孔13aに挿着されている。この場合、伝熱要素17が実施例1のものより大径であるので熱移動が容易であり、しかも、放熱ブロック13との接触面積も大きいので、排熱性能を向上可能である。伝熱要素17の端壁17aの端部には1又は複数の孔17bが開けられていて、この孔17bを通して電線(図示しない)がカテーテル本体7内に配線されている。したがって、伝熱要素17が電線の配線ガイドとして利用されており、放熱ブロック13には通線孔は設けられていない。又、図3では実施例1で説明した側面電極は図示を省略してある。
以上説明した構成以外は、図3に示されない構成を含めて実施例1と同じである。このため、実施例2においても、実施例1と同様な作用を得て、本発明の課題を解決できる。
図4は本発明の実施例3を示している。この実施例では、熱中継要素15を、一端が開口し、他端が端壁15bで閉じた金属製等の円筒体で作っている。熱中継要素15にはセンサ18に接続された電線が通る通線孔(図示しない)が設けられている。この熱中継要素15の端壁15bはヘッド12内から外れて位置しており、この端壁15bに熱電変換素子16が半田付け又は接着剤を用いて接続されている。これにより、熱電変換素子16の大きさをヘッド12の内径に制約されずに大きくできるので、より多くのPN接合対を有した熱電変換素子16を先端部9に内蔵する場合に有利である。
更に、排熱部の伝熱要素17は、一端のみが閉塞された金属パイプであり、この端壁17aが熱電変換素子16の基板16bに半田付け又は接着剤を用いて接続されている。伝熱要素17の他端部側は放熱ブロック13の連結孔13aに挿着されている。この場合、伝熱要素17が実施例1のものより大径であるので熱移動が容易であり、しかも、放熱ブロック13との接触面積も大きいので、排熱性能を向上可能である。伝熱要素17の端壁17aの端部には電線(図示しない)が通される1又は複数の孔17bが開けられている。したがって、伝熱要素17が電線の配線ガイドとして利用されており、放熱ブロック13には通線孔は設けられていない。又、図4では実施例1で説明した側面電極は図示を省略してある。熱中継要素15と伝熱要素17とを例えば同径でかつ同材料で作る場合には、これらの素材を共通にできるので、コストダウンに寄与する。
以上説明した構成以外は、図4に示されない構成を含めて実施例1と同じである。このため、実施例3においても、実施例1と同様な作用を得て、本発明の課題を解決できる。
図5は本発明の実施例4を示している。この実施例では、熱中継要素15を、一端が開口し、他端が端壁15bで閉じた金属製等の円筒体で作っている。熱中継要素15にはセンサ18に接続された電線が通る通線孔(図示しない)が設けられている。この熱中継要素15の端壁15bはヘッド12内から外れて位置しており、この端壁15bに熱電変換素子16が接続されている。これにより、熱電変換素子16の大きさをヘッド12の内径に制約されずに大きくできるので、より多くのPN接合対を有した熱電変換素子16を先端部9に内蔵する場合に有利である。
更に、実施例4では、排熱部をなす伝熱要素17が、カテーテル本体7の軸線Aに沿って把持部6(図1参照)にまで至る細長い軸状で、かつ、柔軟部8の変形に自在に追従して変形可能な可撓性の良熱伝導性材料で作られている。この伝熱要素17を介して把持部6側でカテーテル2外に排熱をするようになっている。伝熱要素17は、ヘッド12と同じかそれよりも熱伝導性が良く、好ましくは生体適合性がよい材料で作られている。
このように熱電変換素子16の排熱をカテーテル2外に導く構成は、生体内に排熱の影響を及ぼしたくない場合に好適に使用できる。しかも、そのために使用している伝熱要素17は可撓性を有しているので、生体内への挿入性が実用上問題となる程度に損なわれることを抑制可能である。更に、前記外部排熱により血液が凝固しない温度範囲でヘッド12の温度を高めることが可能である。
前記排熱構造の採用に伴い、既述の放熱ブロックに代えて、硬質ブロック33が先端チューブ11に嵌合して設けられている。この硬質ブロック33と、先端チューブ11と、ヘッド12とにより、カテーテル本体7の硬質部をなす先端部9の外郭が形成されている。硬質ブロック33は、本実施例では前記放熱ブロックをなした材料と同種の硬質材料でパイプ状に作られているが、これには制約されない。硬質ブロック33を挿通した伝熱要素17とは硬質ブロック33とは非接触になっている。
この非接触状態を維持し、かつ、伝熱要素17から硬質ブロック33への熱移動を防止するために、断熱材料からなる軸支え34が硬質ブロック33に接続され、この軸支え34の中央部に伝熱要素17が貫通されている。更に、軸支え34は、その周部に開放する複数の溝からなる通線部34aを有しており、この通線部34a及びパイプ状硬質ブロック33内を通して、電線19がカテーテル本体7内に配線されている。なお、硬質ブロック33を断熱性に優れた合成樹脂等で作る場合には、軸支え34を省略することも可能である。
以上説明した構成以外は、図5に示されない構成を含めて実施例1と同じである。このため、実施例4においても、実施例1と同様な作用を得て、本発明の課題を解決できる。
図6は本発明の実施例5を示している。この実施例では、熱中継要素15を、一端が開口し、他端が端壁15bで閉じた金属製等の円筒体で作っている。熱中継要素15にはセンサ18に接続された電線が通る通線孔(図示しない)が設けられている。この熱中継要素15の端壁15bはヘッド12内から外れて位置しており、この端壁15bに熱電変換素子16が接続されている。これにより、熱電変換素子16の大きさをヘッド12の内径に制約されずに大きくできるので、より多くのPN接合対を有した熱電変換素子16を先端部9に内蔵する場合に有利である。
実施例5では排熱部が、伝熱ブロック41と伝熱要素としての金属製伝熱コイルばね42とを備えている。伝熱ブロック41及び伝熱コイルばね42は、ヘッド12と同じかそれよりも熱伝導性が良く、好ましくは生体適合性がよい材料、例えばステンレスで作られている。
硬質の伝熱ブロック41は熱電変換素子16の基板16bに半田付け又は接着剤を用いて接続されている。この伝熱ブロック41は、熱電変換素子16及びセンサ18に接続される電線(図示しない)が通る孔等の通線部41aを有している。
伝熱コイルばね42の一端は伝熱ブロック41に熱的に接続されている。この伝熱コイルばね42は、カテーテル本体7の軸線Aに沿って把持部6(図1参照)にまで至る長さを有しているとともに、柔軟部8の変形に自在に追従して弾性変形が可能である。この伝熱コイルばね42を介して把持部6側でカテーテル2外に排熱されるようになっている。このように熱電変換素子16の排熱をカテーテル2外に導く構成は、生体内に排熱の影響を及ぼしたくない場合に好適に使用できる。しかも、そのために使用している伝熱コイルばね42は可撓性を有しているので、生体内への挿入性が実用上問題となる程度に損なわれることを抑制可能である。更に、前記外部排熱により血液が凝固しない温度範囲でヘッド12の温度を高めることが可能である。
排熱部の以上の構成に関連して柔軟部8をなした可撓性チューブの先端部内面には、硬質の断熱材料からなる断熱筒43が例えば接着剤を用いて取付けられている。断熱筒43はヘッド12に例えば接着剤を用いて接続されている。この構成により柔軟部8が先端チューブを兼ねている。断熱筒43はそれが取付けられた部分の柔軟部8の変形を防止する。したがって、実施例5ではヘッド12及び断熱筒43によりカテーテル本体7の硬質部が形成されていて、これより把持部側部分は柔軟部8となっているので、硬質部が短く、生体に対するカテーテル本体7の出し入れの操作性を向上可能である。
断熱筒43内には、その内周に形成された段部43aに位置決めされて伝熱ブロック41全体が収容されている。こうして前記硬質部とこれに内蔵された伝熱ブロック41及び熱電変換素子16等を備えて先端部9が形成されている。断熱筒43はヘッド12と伝熱ブロック41との間の熱移動を防止している。熱電変換素子16を内蔵した先端部9は、その長さが短いので、カテーテル2の体内への挿入操作において変形がしづらい。よって、熱電変換素子16に負荷を与えづらくできる点で好ましい。
以上説明した構成以外は、図6に示されない構成を含めて実施例1と同じである。このため、実施例5においても、実施例1と同様な作用を得て、本発明の課題を解決できる。
図7は本発明の実施例6を示している。この実施例では、熱中継要素15を、一端が開口し、他端が端壁15bで閉じた金属製等の円筒体で作っている。熱中継要素15にはセンサ18に接続された電線が通る通線孔(図示しない)が設けられている。この熱中継要素15の端壁15bはヘッド12内から外れて位置しており、この端壁15bに熱電変換素子16が接続されている。これにより、熱電変換素子16の大きさをヘッド12の内径に制約されずに大きくできるので、より多くのPN接合対を有した熱電変換素子16を先端部9に内蔵する場合に有利である。これに加えて、軸線Aに直交して配置された熱電変換素子16は複数積層されている。このタンデム型の熱電変換素子16の使用により、実施例6では、熱電変換素子16による冷却及び加熱の能力をより向上できる。
更に、排熱部の伝熱要素17は、一端のみが閉塞された金属パイプであり、この端壁17aがこれに接する熱電変換素子16の基板16bに半田付け又は接着剤を用いて接続されている。伝熱要素17の他端部側は放熱ブロック13のヘッド12寄り端部に嵌合して接続されている。この伝熱要素17は先端チューブ11の内面に軽微に接触している。この伝熱要素17は、先端チューブ11の変形を抑制するようにこのチューブ11の内面に接している。熱電変換素子16に接続された伝熱要素17の端壁17a側端部には、電線(図示しない)が通される1又は複数の孔17bが開けられているとともに、放熱ブロック13の中央部に通線孔13bが設けられている。
以上説明した構成以外は、図7に示されない構成を含めて実施例1と同じである。このため、実施例6においても、実施例1と同様な作用を得て、本発明の課題を解決できる。
図8は本発明の実施例7を示している。この実施例では、ヘッド12に角穴12cを形成している。この角穴12cの奥面12aにはセンサ18が取付けられている。角穴12cの向い合う側面の夫々には、この側面に例えば冷却側の基板16aを接して複数の熱電変換素子16が夫々接着や半田付け等により取付けられている。センサ18及び複数の熱電変換素子16を内蔵したヘッド12により、カテーテル本体7の硬質部をなす先端部9が形成されている。複数の熱電変換素子16をヘッド12に内蔵し直結した構成によれば、生体患部などに接するヘッド12の熱応答性がよい。更に、熱電変換素子16を内蔵した先端部9は、その長さが短いので、カテーテル2の体内への挿入操作において変形がしづらい。よって、熱電変換素子16に負荷を与えづらくできる点で好ましい。
これら一対の熱電変換素子16は背合わせ状態に配置されていて、向かい合った基板例えば加熱側の基板16bには折り曲げ片16dが夫々形成されている。これら背向する折り曲げ片16bには伝熱用のコネクタ金具17aを介して排熱部をなす伝熱要素17が接続されている。この伝熱要素17は、カテーテル本体7の軸線Aに沿って把持部6(図1参照)にまで至る細長い軸状で、かつ、柔軟部8の変形に自在に追従して変形可能な可撓性の良熱伝導性材料で作られている。この伝熱要素17を介して把持部6側でカテーテル2外に排熱をするようになっている。伝熱要素17は、ヘッド12と同じかそれよりも熱伝導性が良く、好ましくは生体適合性がよい材料で作られている。
このように熱電変換素子16の排熱をカテーテル2外に導く構成は、生体内に排熱の影響を及ぼしたくない場合に好適に使用できる。しかも、そのために使用している伝熱要素17は可撓性を有しているので、生体内への挿入性が実用上問題となる程度に損なわれることを抑制可能である。更に、前記外部排熱により血液が凝固しない温度範囲でヘッド12の温度を高めることが可能である。
前記排熱構造の採用に伴い、既述の先端チューブ及び放熱ブロックは省略されており、柔軟部8をなした可撓性チューブの先端部が、ヘッド12に例えば接着剤を用いて接続されている。この構成では柔軟部8が先端チューブを兼ねている。
以上説明した構成以外は、図8に示されない構成を含めて実施例1と同じである。このため、実施例7においても、実施例1と同様な作用を得て、本発明の課題を解決できる。
図9は本発明の実施例8を示している。この実施例では、既述の先端チューブ及び放熱ブロックは省略されている。柔軟部8をなした可撓性チューブの先端部内面には、硬質の断熱材料からなる断熱筒43が例えば接着剤を用いて取付けられている。断熱筒43はヘッド12に例えば接着剤を用いて接続されている。この構成では柔軟部8が先端チューブを兼ねている。断熱筒43はそれが取付けられた部分の柔軟部8の変形を防止する。
断熱筒43には、この筒43によってヘッド12との間の熱移動を防止される伝熱ブロック41が接続されている。このブロック41は電線を通すための孔等からなる通線部41aを有している。伝熱ブロック41のヘッド12側には、熱電変換素子16の基板16bが第1の伝熱コイルばね45を介して熱的に接続されている。伝熱ブロック41のヘッド12と反対側の面には伝熱要素17が接続されている。この伝熱要素17は、カテーテル本体7の軸線Aに沿って把持部6(図1参照)にまで至る細長い軸状で、かつ、柔軟部8の変形に自在に追従して変形可能な可撓性の良熱伝導性材料で作られている。この伝熱要素17を介して把持部6側でカテーテル2外に排熱をするようになっている。第1伝熱コイルばね45、伝熱ブロック41、及び伝熱要素17により排熱部が形成されている。
伝熱要素17で熱電変換素子16の排熱をカテーテル2外に導く構成は、生体内に排熱の影響を及ぼしたくない場合に好適に使用できる。しかも、そのために使用している伝熱要素17は可撓性を有しているので、生体内への挿入性が実用上問題となる程度に損なわれることを抑制可能である。更に、前記外部排熱により血液が凝固しない温度範囲でヘッド12の温度を高めることが可能である。
ヘッド12には第2の伝熱コイルばね46を介して熱的に接続され、このばね46の他端は熱電変換素子16の基板16aに熱的に接続されている。第2伝熱コイルばね46と前記ばね45とで熱電変換素子16はその厚み方向両側から弾性的に挟まれていて、これにより熱電変換素子16は浮動的に設けられている。両コイルばね45及び46、伝熱ブロック41、及び伝熱要素17は、いずれもヘッド12と同じかそれよりも熱伝導性が良く、好ましくは生体適合性がよい材料で作られている。
この実施例8では、ヘッド12から伝熱ブロック41に渡る部分で、カテーテル本体7の硬質な先端部9が形成されている。これより把持部側部分は柔軟部8となっているので、硬質部が短く、生体に対するカテーテル本体7の出し入れの操作性を向上可能である。そして、熱電変換素子16は、その厚み方向両側から弾性的に挟まれていて、これにより熱電変換素子16がこれを挟む一対のコイルばね45、46で浮動的に支持されている。
この支持構造によれば、仮にカテーテル2の生体への挿入操作に伴って先端部9が変形することがあっても、それに応じた両コイルばね45、46の弾性変形によって、熱電変換素子16に対する負荷を軽減できる。このため、熱電変換素子16の損傷を抑制可能である。しかも、前記支持構造では、両伝熱コイルばね45、46のばね力がバランスした位置に熱電変換素子16を配置できる。このため、格別に熱電変換素子16を位置決めする手間を要しない。
以上説明した構成以外は、図9に示されない構成を含めて実施例1と同じである。このため、実施例8においても、実施例1と同様な作用を得て、本発明の課題を解決できる。
図10は本発明の実施例9を示している。この実施例では、熱中継要素15を、一端が開口し、他端が端壁15bで閉じた金属製等の円筒体で作っている。熱中継要素15にはセンサ18に接続された電線が通る通線孔(図示しない)が設けられている。この熱中継要素15の端壁15bには断面L字状の素子取付け板51が溶接や半田付け等で取付けられている。
排熱部の伝熱要素17は、一端のみが閉塞された金属パイプであり、伝熱要素17は放熱ブロック13の中央部に設けた通線孔を兼ねる連結孔13bに挿入して溶接や半田付け等で取付けられている。伝熱要素17の端壁17a側端部には、電線(図示しない)が通される1又は複数の孔17bが開けられている。端壁17aには断面L字状の素子取付け板52が溶接や半田付け等で取付けられている。両取付け板51、52、及び伝熱要素17は、いずれもヘッド12と同じかそれよりも熱伝導性が良く、好ましくは生体適合性がよい材料で作られている。
素子取付け板51、52は、軸線Aと平行に延びる部分15a、15bを有しており、これらの部分15a、15b間に熱電変換素子16が挟まれている。すなわち、熱電変換素子16の例えば冷却側基板16aがヘッド12に熱的に接続された素子取付け板51に半田付けや接着剤を用いて接続され、加熱側基板16bが排熱部に熱的に接続された素子取付け板52に半田付けや接着剤を用いて接続されている。この取付けによって、熱電変換素子16は、軸線Aに対して両基板16a、16bが平行となる姿勢で先端部9に内蔵されている。
以上説明した構成以外は、図10に示されない構成を含めて実施例1と同じである。このため、実施例9においても、実施例1と同様な作用を得て、本発明の課題を解決できる。
しかも、熱電変換素子16を軸線Aと平行な姿勢でカテーテル本体7に既述のように内蔵した構成では、カテーテル本体7の先端部9の内径に制約されずに、複数の熱電変換素子16をカテーテル本体7の軸方向に並べて内蔵できる。
この具体的な実施例10を図11に示す。この例では2個の熱電変換素子16を配置している。この配置においては隣接した熱電変換素子16相互が伝熱板53で熱的に直列に接続されている。
すなわち、伝熱板53の一端部が一方の熱電変換素子16の加熱側基板16bに熱的に接続され、かつ、伝熱板53の他端部が他方の熱電変換素子16の冷却側基板16aに熱的に接続されている。伝熱板53は、ヘッド12と同じかそれよりも熱伝導性が良く、好ましくは生体適合性がよい材料で作られている。伝熱板53の温度は、前記一方の熱電変換素子16の冷却側基板16aが接続された素子取付け板51の温度と、前記他方の熱電変換素子16の加熱側基板16bが接続された素子取付け板52の温度との中間温度となる。又、伝熱板53を更に設けることにより、2個以上の熱電変換素子16を熱的に直列に接続して配置することが可能である。以上説明した構成以外は、図11に示されない構成を含めて実施例9と同じである。このため、実施例10においても、実施例9と同様な作用を得て、本発明の課題を解決できる。
図12は血液温度を制御するカテーテルとして実施される実施例11を示している。
先端部9の良熱伝導材料例えば金属製のヘッド12及びブロック13との間には断熱材料製の先端チューブ11が介在されている。ヘッド12には、このヘッド付近の血液の温度情報を検出する第1センサ18aが取付けられている。良熱伝導材料例えば金属製のブロック13は、吸放熱用のもので、筒状であり、その外部に露出する周面は、フィン形状例えば大径部と小径部とを複数交互に連続させて形成されている。これにより、吸放熱ブロック13の表面積が増大されて、血液に対する吸放熱特性が向上されている。
熱中継要素15は、一端が開口し、他端が端壁15bで閉じた金属製等の円筒体で作られている。熱中継要素15は吸放熱ブロック13の内空部に挿着されている。したがって、熱中継要素15の端壁15bはヘッド12から外れて位置している。吸放熱ブロック13の内空部及び熱中継要素15の内側にはモールド樹脂61が充填され、この樹脂61中には吸放熱ブロック13の温度情報を検出する第2センサ18bが埋め込まれている。端壁15bには熱電変換素子16が接続されている。
実施例11では排熱部が、伝熱ブロック41と伝熱要素としての金属製伝熱コイルばね42とを備えている。伝熱ブロック41及び伝熱コイルばね42は、ヘッド12又は吸放熱ブロック13と同じかそれよりも熱伝導性が良く、好ましくは生体適合性がよい材料、例えばステンレスで作られている。
硬質の伝熱ブロック41は熱電変換素子16の基板16bに半田付け又は接着剤を用いて接続されている。この伝熱ブロック41は、熱電変換素子16及びセンサ18a、18bに接続される電線(図示しない)が通る孔等の通線部41aを有している。
伝熱コイルばね42の一端は伝熱ブロック41に熱的に接続されている。この伝熱コイルばね42は、カテーテル本体7の軸線Aに沿って把持部6(図1参照)にまで至る長さを有しているとともに、柔軟部8の変形に自在に追従して弾性変形が可能である。この伝熱コイルばね42を介して把持部6側でカテーテル2外に排熱されるようになっている。このように熱電変換素子16の排熱をカテーテル2(図1参照)外に導く構成は、生体内に排熱の影響を及ぼしたくない場合に好適に使用できる。しかも、そのために使用している伝熱コイルばね42は可撓性を有しているので、生体内への挿入性が実用上問題となる程度に損なわれることを抑制可能である。更に、前記外部排熱により血液が凝固しない温度範囲で吸放熱ブロック13の温度を高めることが可能である。
排熱部の以上の構成に関連して柔軟部8をなした可撓性チューブの先端部内面には、硬質の断熱材料からなる断熱筒43が例えば接着剤を用いて取付けられている。断熱筒43は吸放熱ブロック13に例えば接着剤を用いて接続されている。断熱筒43はそれが取付けられた部分の柔軟部8の変形を防止する。
断熱筒43内には、その内周に形成された段部43aに位置決めされて伝熱ブロック41全体が収容されている。断熱筒43は吸放熱ブロック13と伝熱ブロック41との間の熱移動を防止している。熱電変換素子16の周辺、つまり、基板16aが接着された端壁15b、この壁15bが突出した吸放熱ブロック13の端面、基板16bが接着された伝熱ブロック41の端面、及び熱電変換素子16を囲む断熱筒43とで区画された熱電変換素子16の回りの空間には、モールド樹脂62が充填されている。この樹脂充填により、熱電変換素子16回りの強度を増やして、熱電変換素子16の損傷を防止することが可能である。
軟質部8には吸放熱ブロック13に寄せて例えば周方向に連続する溝8aが設けられている。この溝8aには、ヘッド12や吸放熱ブロック13と同種の金属等により例えばリング状に形成されたセンサカバー63が装着されているとともに、このカバー63付近の血液の温度情報を検出するセンサ18cが内蔵されている。各センサ18a、18b、18cの出力電線はいずれもカテーテル本体7内を通って配線されている。
以上説明した構成以外は、図12に示されない構成を含めて実施例1と同じである。
この実施例11のカテーテルは、その本体7を人体の血管内に挿入した状態で使用され、電流の供給方向により選択される熱電変換素子16の冷却又は加熱作用を、熱中継要素15及び吸放熱ブロック13を介して、このブロック13の外側近傍の血液に及ぼして、血液温度をコントロールできる。
この際の血液温度の検出は、例えば血液がカテーテル先端に向けて流れてくる場合には、この血液温度をセンサ18aによりヘッド12を介して検出し、その検出温度を入力とするフィードバック制御で熱電変換素子16に入力する電流の大きさを制御することができる。センサ18bは吸放熱ブロック13の温度を検出するので、熱電変換素子16に対する入力制御は、血流の流れ方向に隔たっているセンサ18aとセンサ18bとが検出する温度をモニタリングして、その温度差に基づいて熱電変換素子16に入力する電流の大きさを制御することができる。いずれの温度制御においても、センサ18a、18bに対して血流の流れ方向下流側に位置しているセンサ18cによって、血液の温度が目標通りに制御されたかどうかを検出することができる。なお、センサ18cの検出温度を加味して熱電変換素子16に入力する電流の大きさを制御することも可能である。
なお、以上の説明と血液の流れ方向が逆である場合も、センサ18aとセンサ18cの使い方を前記説明と逆にすることにより、既述の説明と同様に血液の温度コントロールができる。
実施例11においては、第1〜第3のセンサ18a〜18cの内の少なくとも一つを設け、或いは4以上のセンサを設けて、その検出温度に基づいて、血液の温度コントロールをすることが可能である。
更に、実施例11において、少なくとも一つのセンサを設けるとともに、吸放熱系統を省略して、血液の温度、つまり、人体の体温がどのように変化しているのかを把握するカテーテルとして実施可能である。又、実施例11でも、吸放熱系統を機能させない場合には、第1〜第3のセンサ18a〜18cの内の少なくとも一つのセンサによる血液の温度検出によって、人体の体温がどのように変化しているのかを把握するカテーテルとして実施することも可能である。
なお、本発明は前記各実施例には制約されない。例えば、ヘッドに熱電変換素子の加熱側の基板を熱的に接続して、排熱部に熱電変換素子の冷却側の基板を熱的に接続してもよい。更に、本発明は、前記各実施例で説明した各構成要素を選択的に組合わせて、これを新たな実施例とすることも可能である。なお、本発明のカテーテルは内視鏡のルーメンに挿入して使用することも可能である。
本発明では、各実施例においてぺルチェ素子やカテーテル内部の空間を樹脂でモールドすることもできる。例えば、熱電変換素子16の周辺の空間をはじめとするカテーテル本体17の先端部19の内部空間に樹脂を介在させることにより、熱伝変換素子16の破損を防止する等、カテーテル先端部9の強度を増すことも可能である。この際に用いられる樹脂の種類としては、エポキシ系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、シリコーン樹脂等を挙げることができる。
本発明では、温度などを検出するセンサ18は、カテーテル本体7に複数例えば内装して設けても良く、排熱部、伝熱部、熱電変換素子の加熱側基板などに設けることが可能である。
本発明の実施例1に係るカテーテルを備えたカテーテル装置の概略を示す構成図。 図1のカテーテルが備えたカテーテル本体の先端部寄り部分を示す断面図。 本発明の実施例2に係るカテーテルが備えたカテーテル本体の先端部寄り部分を示す断面図。 本発明の実施例3に係るカテーテルが備えたカテーテル本体の先端部寄り部分を示す断面図。 本発明の実施例4に係るカテーテルが備えたカテーテル本体の先端部寄り部分を示す断面図。 本発明の実施例5に係るカテーテルが備えたカテーテル本体の先端部寄り部分を示す断面図。 本発明の実施例6に係るカテーテルが備えたカテーテル本体の先端部寄り部分を示す断面図。 本発明の実施例7に係るカテーテルが備えたカテーテル本体の先端部寄り部分を示す断面図。 本発明の実施例8に係るカテーテルが備えたカテーテル本体の先端部寄り部分を示す断面図。 (A)は本発明の実施例9に係るカテーテルが備えたカテーテル本体の先端部寄り部分を示す断面図。 (B)は図10(A)中F10−F10線に沿う断面図。 本発明の実施例10に係るカテーテルが備えたカテーテル本体の先端部寄り部分を示す断面図。 本発明の実施例11に係るカテーテルが備えたカテーテル本体の先端部寄り部分を示す断面図。
符号の説明
2…カテーテル
7…カテーテル本体
8…カテーテル本体の柔軟部
9…カテーテル本体の先端部
11…先端チューブ
12…ヘッド
13…放熱ブロック(排熱部の熱交換要素)
13b…通線孔
15…熱中継要素
16…熱電変換素子
16a…冷却側基板
16b…加熱側基板
17…排熱部の伝熱要素
18…センサ
A…軸線
41…伝熱ブロック(排熱部の構成要素)
42…伝熱コイルばね(排熱部の構成要素)
45…第1伝熱コイルばね(排熱部の構成要素)
46…第2伝熱コイルばね

Claims (12)

  1. 生体内に挿入されるカテーテル本体を備え、この本体が、ヘッドを有する先端部と、この先端部に連なる柔軟部と、を含んでいるカテーテルであって、
    冷却側基板及び加熱側基板を有してぺルチェ効果による電子冷却と加熱とを行うとともに、前記両基板の内の一方の基板を前記ヘッドに熱的に接続して前記カテーテル本体に内蔵された熱電変換素子と、
    前記両基板の内の他方の基板に熱的に接続して前記カテーテル本体に設けられた排熱部と、
    を具備したカテーテル。
  2. 前記熱電変換素子が前記先端部に内蔵されていることを特徴とする請求項1記載のカテーテル。
  3. 前記カテーテル本体の軸線に対して前記両基板が直交する姿勢で前記熱電変換素子が配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のカテーテル。
  4. 前記カテーテル本体の軸線に対して前記両基板が平行となる姿勢で前記熱電変換素子が配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のカテーテル。
  5. 前記排熱部が、前記カテーテル本体の外周面に露出する熱交換要素と、この熱交換要素に前記熱電変換素子の排熱を導く伝熱要素とを備えていることを特徴とする請求項1から4の内のいずれか1項に記載のカテーテル。
  6. 前記先端部が前記ヘッドによって先端が閉鎖される先端チューブを有し、この先端チューブを前記ヘッドとの間に挟む前記熱交換要素を前記先端部が含んでおり、前記先端チューブが断熱材料で作られていることを特徴とする請求項5に記載のカテーテル。
  7. 前記排熱部が、前記柔軟部を軸方向に貫通して前記熱電変換素子の排熱を前記カテーテル本体外に導く可撓性伝熱要素を備えていることを特徴とする請求項1から6の内のいずれか1項に記載のカテーテル。
  8. 前記熱交換要素がこの要素を貫通する通線孔を有し、この通線孔に前記カテーテル本体内に配線される電線が通されていることを特徴とする請求項1から7の内のいずれか1項に記載のカテーテル。
  9. 前記先端部の少なくとも一部が硬質材料で作られており、前記硬質材料で作られた領域の内部に前記熱電変換素子が配置されていることを特徴とする請求項1から8の内のいずれか1項に記載のカテーテル。
  10. 前記排熱部が前記ヘッドによって先端が閉鎖された前記先端チューブ内に固定された伝熱ブロックを備え、このブロックと前記熱電変換素子の一方の基板とが第1の伝熱コイルばねを介して熱的に接続されるとともに、前記熱電変換素子の他方の基板と前記ヘッドとが第2の伝熱コイルばねを介して熱的に接続されていて、前記熱電変換素子が前記両伝熱コイルばね間に挟設されていることを特徴とする請求項1から9の内のいずれか1項に記載のカテーテル。
  11. 前記ヘッドがこれに接触した生体組織に高周波電流を流すための電極であって、このヘッドに前記冷却側基板が熱的に接続されているとともに、前記排熱部に前記加熱側基板が熱的に接続されていることを特徴とする請求項1から10の内のいずれか1項に記載のカテーテル。
  12. 前記ヘッドにセンサが設けられていることを特徴とする請求項1から11の内のいずれか1項に記載のカテーテル。
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