JP2005134843A - 液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 反射表示領域における反射表示性能と透過表示領域における透過表示性能とを両立し、良好な画質を得ることができる。
【解決手段】 非表示面側に配置された第1基板110と、第1基板110に対向して配置された第2基板120と、第1基板110と第2基板120との間に挟持された液晶層130とを有する液晶パネルとを備える。液晶パネルは、反射表示方式により画像表示可能な第1領域Bと、上記第1領域と異なる領域であって透過表示方式により画像表示可能な第2領域Aとから構成され、セルギャップが第1領域Bと第2領域Aとで異なる。
【選択図】 図3
【解決手段】 非表示面側に配置された第1基板110と、第1基板110に対向して配置された第2基板120と、第1基板110と第2基板120との間に挟持された液晶層130とを有する液晶パネルとを備える。液晶パネルは、反射表示方式により画像表示可能な第1領域Bと、上記第1領域と異なる領域であって透過表示方式により画像表示可能な第2領域Aとから構成され、セルギャップが第1領域Bと第2領域Aとで異なる。
【選択図】 図3
Description
本発明は、反射表示方式により画像表示可能な第1領域と、上記第1領域と異なる領域であって反射表示方式により画像表示可能な第2領域とから構成される液晶パネルを有する液晶表示装置に関する。
近年のIT技術の飛躍的発展に伴い、携帯情報端末の分野でも高精細なカラー画像を表示でき、小型、軽量、低消費電力の表示装置の実用化が望まれている。このような要望を満たす表示装置としては、外光を光源として表示を行う反射型表示装置が有力視され、一部の用途では実用化されている。反射型表示装置は、日中の屋外で使用した場合には、極めて視認性の高い画像表示を行うことができるといった利点を持つ。
しかしながら、反射型液晶表示装置は光源を持たないため、暗闇等の暗所においては表示した画像はほとんど視認することができず、使用環境上の制限がある。この対策として、反射型液晶表示装置の表示面を透明な面光源で覆うことにより、外光の照度を補うという、フロントライト技術が提案されている。しかしながら、この技術は、液晶表示装置の内部構造の変更を必要としないが、反射光量の低下、画像のにじみ、奥行き感の増大等により高精細画像の画質が低下してしまうという問題がある。
これに対して、光利用効率を高めるために、例えば各画素を透過表示領域と反射表示領域とに分割し、それぞれの領域での液晶層の厚みを異ならせるように構成された半透過型の液晶表示装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。この液晶表示装置では、反射表示領域の液晶層の厚みが透過表示領域よりも小さくされることにより、透過表示領域と反射表示領域とで光学パラメータを独立に設定することができ、視差がなく、高コントラスト比を実現することができ、周囲が暗い場合の視認性を向上させることが可能であると共に、周囲光が強い場合でも良好な視認性を得ることができる。
また、1画素内に反射表示領域と透過表示領域とを有する半透過型液晶表示装置とは異なり、表示領域の一部を反射型表示領域とし、残りの領域を透過型又は半透過型表示領域とする液晶表示装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。この液晶表示装置によれば、第1領域に対応した領域で反射表示方式により画像を表示することができ、第2領域に対応した領域で透過表示方式により画像を表示することができるため、面光源装置からの光は第2表示領域のみで利用することができ、したがって、消費電力をより低減することが可能である。
特開平11−242226号公報
特開2003−303863号公報
しかしながら、上記特許文献1記載の液晶表示装置では、1画素領域内で光透過表示領域と光反射表示領域とで液晶層の厚みを異ならせるために、光透過表示領域と光反射表示領域とで段差を設けているが、液晶表示装置の高精細化により段差に起因する光透過表示時のコントラストを低下させるリバースチルトや残像等の不具合が発生し、画質の低下が懸念される。
また、上記特許文献2記載の液晶表示装置では、透過表示領域に適した条件に液晶表示装置を設計した場合には反射表示性能が低下し、逆に反射表示領域に適した条件に液晶表示装置を設計した場合には透過表示性能が低下し、透過表示性能と反射表示性能とを両立させることができないという問題がある。
そこで本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、反射表示領域における反射表示性能と透過表示領域における透過表示性能とを両立し、良好な画質を得ることができる液晶表示装置を提供することを目的とする。
上述の問題を解決するために、本発明に係る液晶表示装置は、非表示面側に配置された第1基板と、上記第1基板に対向して配置された第2基板と、上記第1基板と上記第2基板との間に挟持された液晶層とを有する液晶パネルを備え、上記液晶パネルは、反射表示方式により画像表示可能な第1領域と、上記第1領域と異なる領域であって透過表示方式により画像表示可能な第2領域とから構成され、上記液晶層の厚みが上記第1領域と上記第2領域とで異なることを特徴とする。
以上のような液晶表示装置は、透過表示方式で画像表示を行う透過表示領域と反射表示方式で画像表示を行う反射表示領域とを1画素内に設けるのではなく、液晶パネル全体を、反射表示可能な画素を有する第1領域(反射表示領域)と、透過表示可能な第2領域(透過表示領域)とに分け、それぞれの領域に適した表示を行うようにしている。
そして、第1領域の液晶層の厚みと第2領域の液晶層の厚みとを異ならせることにより、第1領域においては反射表示のために最適な液晶層の厚みに設定され、第2領域においては透過表示に最適な液晶層の厚みに設定される。このため、第1領域と第2領域とで同時に最適な表示が実現される。また、1画素内を透過表示領域と反射表示領域に分けるのではなく、表示領域全体を透過表示領域と反射表示領域に分ける構成であるため、段差に起因する透過表示時のリバースチルトや残像等の発生が防止され、良好な画質が得られる。
本発明に係る液晶表示装置によれば、第1領域の液晶層の厚みと第2領域の液晶層の厚みとを異ならせているので、第1領域と第2領域とのそれぞれに最適な液晶層の厚みを独立して設定でき、第1領域での表示性能(反射表示性能)と、第2領域での表示性能(透過表示性能)とを両立することができる。また、本発明に係る液晶表示装置によれば、1画素領域内に反射表示領域と透過表示領域とを有する液晶表示装置に比べて段差に起因する透過表示時のリバースチルトや残像等の発生が防止されるので、液晶表示装置の高精細化にも対応することができる。
以下、本発明を適用した液晶表示装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
<第1実施形態>
図1は、本実施形態に係る液晶表示装置1を概略的に示す断面図であり、また、図2(a),(b)は、図1に示す液晶表示装置1及びそのアレイ基板を概略的に示す平面図であり、図3(a),(b),(c)は、図1に示す液晶表示装置1の要部拡大断面図である。図3(a)に示す構造は液晶表示装置1の透過表示領域Aに対応しており、図3(b)に示す構造は、液晶表示装置1の透過表示領域Aと反射表示領域Bの境界部に対応しており、図1(c)に示す構造は、液晶表示装置1の反射表示領域Bに対応している。
図1は、本実施形態に係る液晶表示装置1を概略的に示す断面図であり、また、図2(a),(b)は、図1に示す液晶表示装置1及びそのアレイ基板を概略的に示す平面図であり、図3(a),(b),(c)は、図1に示す液晶表示装置1の要部拡大断面図である。図3(a)に示す構造は液晶表示装置1の透過表示領域Aに対応しており、図3(b)に示す構造は、液晶表示装置1の透過表示領域Aと反射表示領域Bの境界部に対応しており、図1(c)に示す構造は、液晶表示装置1の反射表示領域Bに対応している。
図1に示すように、液晶表示装置1の表示領域は、バックライトの光を利用する透過表示方式で表示を行う透過表示領域Aと、第2基板側から入射する周囲光を利用する反射表示方式で表示を行う反射表示領域Bとで構成されている。
液晶表示装置1は、液晶パネル100と、液晶パネル100とTCP(Tape Carrier Package)600を介して電気的に接続された制御回路基板200と、液晶パネル100の透過表示領域Aに対応した位置に配置されこの透過表示領域Aに光を照射するバックライト300とから主に構成されている。
さらに、図1及び図3に示すように、液晶パネル100は、非表示面側であるバックライト300側に配置された第1基板としてのアレイ基板110と、アレイ基板110と対向して配された第2基板としての対向基板120と、これらアレイ基板110及び対向基板120間に挟持された液晶層130とを含んでおり、バックライト300側の面と反対側の面を光出射面としている。
また、アレイ基板110及び対向基板120の各外面には、1/4波長板410及び1/4波長板420、並びに偏光板510及び偏光板520がそれぞれ貼り付けられ、1/4波長板410の遅相軸と偏光板510の透過軸とのなす角度が、1/4波長板420の遅相軸と偏光板520の透過軸とのなす角度に等しくなされている。
また、図2に示すように、アレイ基板110は、ガラス等の光透過性絶縁基板111と、光透過性絶縁基板111上で互いにほぼ平行に及び等間隔に配列した走査線112と、それら走査線112にほぼ直交して配列した信号線114と、走査線112と信号線114との間に介在してこれらを電気的に絶縁する層間絶縁膜113と、走査線112と信号線114との交点近傍に配置されたスイッチング素子としてのTFT(Thin Film Transistor)150とが配置される。
透過表示領域Aにおいては、TFT150上に、例えば赤色の有色絶縁膜からなる着色層115a、緑色の有色絶縁膜からなる着色層115b又は青色の有色絶縁膜からなる着色層115cのいずれかと、コンタクトホール116を介してTFT150と電気的に接続された画素電極117aとを有する。すなわち、透過表示領域Aにおいては、TFT150上に重ねられるように、着色層115a、着色層115b又は着色層115cが、画素電極117bに対応して周期的に配置されている。着色層115a,着色層115b,及び着色層115cとしては、例えばPVA系、アクリル系等の感光性樹脂中に顔料を均一に分散した着色レジストを用いる。例えば赤色の着色層115aは、PVA系又はアクリル系の感光性樹脂中に赤色顔料を均一に分散した着色レジストを塗布後、フォトリソグラフィ法にて所定の画素に対応する形状にパターニングすることにより形成される。このとき、コンタクトホール116も同時に形成する。このようなフォトリソグラフィ法によるパターニングを、緑色の着色層115b、青色の着色層115cについて同様に繰り返すことにより、これら着色層115a、着色層115b、及び着色層115cが互いに重なり合うことなく、画素に対応して周期的に配列されるようにする。透過表示領域Aに配置された画素電極117aは、例えばITO(Indium Tin Oxide)等の透明導電性材料から構成される。
一方、反射表示領域Bにおいては、TFT150上に重ねられるように、透過表示領域Aに周期的に配置された着色層115a,着色層115b及び着色層115cが順次積層された段差層115と、コンタクトホール116を介してTFT150と電気的に接続された画素電極117bとを有する。反射表示領域Bに配置された画素電極117bは、例えばアルミニウム、銀、これらを含む合金等の光反射性を有する導電性光反射膜である。
また、アレイ基板110の透過表示領域A及び反射表示領域Bの各画素電極117a及び画素電極117bが設けられた面のほぼ全体には、配向膜118が設けられている。
対向基板120は、ガラス等の光透過性絶縁基板121と、光漏れ防止等のための遮光層122と、透明樹脂層123と、例えばITO等の透明導電膜よりなる対向電極124と、配向膜125とで主に構成されている。なお、本実施形態では対向電極124が透過表示領域Aと反射表示領域Bとの間で共通しているが、対向電極124が透過表示領域Aと反射表示領域Bとの間で分割された構成でも構わない。
アレイ基板110の配向膜118及び対向基板120の配向膜125は、例えば液晶層130中の液晶分子が約0°〜70°の角度でツイスト配向するように配向処理される。アレイ基板110及び対向基板120は、それら基板間の周縁に枠状に配置されたシール材(図示せず)により一体化されて中空のセルを形成し、このセル内に液晶組成物を封入して液晶パネル100を構成している。ここでは、この液晶組成物として、屈折率異方性Δnがほぼ0.06であるホモジニアス液晶を使用することとするが、屈折率異方性Δnが同等のツイストネマチック液晶でもよい。また、アレイ基板110及び対向基板120の配向膜118及び配向膜125に垂直配向膜を用い、液晶組成物として負の誘電率異方性を持つVA(Vertical Alignment)液晶を用いてもよい。
以上のように、本実施形態の液晶表示装置1では、表示領域は、画素電極117aと対向電極124との間に液晶層130を挟持してなる複数の画素がマトリクス状に配置した透過表示領域Aと、画素電極117bと対向電極124との間に液晶層130を挟持してなる複数の画素がマトリクス状に配置した反射表示領域Bとで構成される。すなわち、本実施形態において、シール材の内側に配置される表示領域は、バックライト300の光を利用する透過表示方式で表示を行う透過表示領域Aと、対向基板120側から入射する周囲光を利用する反射表示方式で表示を行う反射表示領域Bとで構成されている。そして、この液晶表示装置1の透過表示領域Aにおいては、バックライト300を点灯することによって透過表示方式による画像表示を行い、反射表示領域Bにおいては、外光を利用することによって反射表示方式による画像表示を行う。
そして、本実施形態の液晶表示装置1では、アレイ基板110の反射表示領域Bに、着色層115a,着色層115b及び着色層115cを積層してなる段差層115を設けることにより、反射表示領域Bの液晶層130の厚み(以下、単にセルギャップと称する。)が透過表示領域Aのセルギャップに比べて小さく設定されている。このように、反射表示領域Bに段差層115を設けることにより、セルギャップを反射表示領域Bと透過表示領域Aとでそれぞれ独立して設定することができる。したがって、段差層115の厚みを調整することにより、反射表示領域Bと透過表示領域Aとにそれぞれ最適なセルギャップを設定することができるので、液晶表示装置1は、反射表示領域Bと透過表示領域Aとの両方の領域で優れた表示性能を実現することができる。
また、液晶表示装置1は、透過表示領域と反射・透過表示領域とで1画素領域を分ける構成の従来の液晶表示装置に比べ、セルギャップの差に起因する透過表示時のリバースチルトや残像等の発生を防止し、良好な画質を得ることができる。
さらに、反射表示領域Bの段差層115は、透過表示領域Aにおけるカラー表示を行うための3種類の着色層115a、着色層115b及び着色層115cを形成する工程と同一の工程で形成することができる。このため、段差層115を設けるための工程を別途追加することなく、反射表示領域Bのセルギャップを透過表示領域Aのセルギャップより小さくすることができる。したがって、段差層115を例えば透明材料等から構成する場合に比べ、液晶表示装置1を製造する工程を簡略化することができ、歩留まりの向上や製造コストの削減等に貢献することができる。
なお、表示領域を透過表示領域Aと反射表示領域Bとで構成した場合、周囲が暗いと、反射表示領域Bに表示された画像の視認が困難となることがある。しかしながら、この液晶表示装置1によって表示可能な情報の全てが暗所での利用頻度が高い訳ではない。したがって、暗所での利用頻度が高い情報を透過表示領域Aで表示させ、暗所での利用頻度が低い情報を反射表示領域Bで表示させれば、周囲環境の明るさが如何様であっても使用者が不便に感じることなく、使用環境に左右されずに視認性の良好な画像表示を行うことができる。また、頻繁にアクセスする情報を反射表示領域Bに表示するようにすれば、周囲がある程度明るい場合には、使用者は外光を利用して反射表示領域Bの情報を見ることができるので、バックライト300の点灯は不要である。このため、バックライト300の点灯時間が大幅に短縮され、消費電力をより低減することができる。
また、バックライト300からの光は透過表示領域Aのみで利用するため、バックライト300は、透過表示領域Aに対応した位置にのみ設ければよい。従って、消費電力を低減することができ、液晶表示装置1の軽量化が可能である。さらに、反射表示領域Bの非表示面側にバックライト300の存在しないスペースができるため、ここに制御回路基板200等を格納すること等により、液晶表示装置1の薄型化及び省スペース化も可能である。
さらにまた、液晶表示装置1では、走査線112及び信号線114は、膜厚の厚い着色層115a、着色層115b、又は着色層115cの下にあるため、従来のように走査線112及び信号線114と画素電極117aの間隔を設ける必要がなく、画素電極117aの面積を大きくすることができる。
<第2実施形態>
ところで、上述の説明では、表示領域が透過表示方式により表示を行う透過表示領域Aと反射表示方式により表示を行う反射表示領域Bとを有する構成とされているが、本発明はこの構成に限定されず、例えば反射表示領域Bが反射表示方式に加えて透過表示方式により画像表示可能な構成とされてもよい。以下では、透過表示領域と、反射表示方式及び透過表示方式を併用して表示を行う反射・透過表示領域とを有する構成の液晶表示装置について、図4及び図5を用いて説明する。図4は、本実施形態に係る液晶表示装置2を概略的に示す断面図であり、また、図5は、図4に示す液晶表示装置2及びそのアレイ基板110を概略的に示す平面図である。なお、この第2実施形態の液晶表示装置2の説明では、第1実施形態の液晶表示装置1と同じ部分については同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
ところで、上述の説明では、表示領域が透過表示方式により表示を行う透過表示領域Aと反射表示方式により表示を行う反射表示領域Bとを有する構成とされているが、本発明はこの構成に限定されず、例えば反射表示領域Bが反射表示方式に加えて透過表示方式により画像表示可能な構成とされてもよい。以下では、透過表示領域と、反射表示方式及び透過表示方式を併用して表示を行う反射・透過表示領域とを有する構成の液晶表示装置について、図4及び図5を用いて説明する。図4は、本実施形態に係る液晶表示装置2を概略的に示す断面図であり、また、図5は、図4に示す液晶表示装置2及びそのアレイ基板110を概略的に示す平面図である。なお、この第2実施形態の液晶表示装置2の説明では、第1実施形態の液晶表示装置1と同じ部分については同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
図4に示すように、液晶表示装置2の表示領域は、バックライト300の光を利用する透過表示方式で表示を行う透過表示領域Aと、対向基板120側から入射する周囲光を利用する反射表示方式、及びバックライト300からの光を利用する透過表示方式の併用方式で表示を行う反射・透過表示領域Cとで構成されている。
液晶表示装置2は、液晶パネル100と、液晶パネル100とTCP600を介して電気的に接続された制御回路基板200と、液晶パネル100の表示領域全体に対応した位置に配置され表示領域に光を照射するバックライト300とから主に構成されている。
また、図4に示すように、液晶パネル100は、非表示面側であるバックライト300側に配置されたアレイ基板110と、アレイ基板110と対向して配された対向基板120と、これらアレイ基板110及び対向基板120間に挟持された液晶層130とを含んでおり、バックライト300側の面と反対側の面を光出射面としている。
さらに、本実施形態の液晶表示装置2においては、図5に示すように、反射・透過表示領域Cでの導電性光反射膜である画素電極117b、並びに着色層115a、着色層115b及び着色層115cを積層してなる段差層115に、バックライト300からの光を透過させるための1以上の開口部119を設ける。この画素電極117b及び段差層115に開口部119を設ける工程は、透過表示領域Aに着色レジストを塗布後、フォトリソグラフィ法にて着色層115a、着色層115b又は着色層115cとコンタクトホール116とを形成する際、及びアルミニウム等の導電性光反射膜を成膜後所定の形状にパターンニングして画素電極117bを形成する際に同時に形成する。
以上のように、本実施形態の液晶表示装置2では、表示領域は、画素電極117aと対向電極124との間に液晶層130を挟持してなる複数の画素がマトリクス状に配置された透過表示領域Aと、画素電極117bと対向電極124との間に液晶層130を挟持してなる複数の画素がマトリクス状に配置された反射・透過表示領域Cとで構成される。すなわち、本実施形態において、シール材の内側に配置される表示領域は、バックライト300の光を利用する透過表示方式で表示を行う透過表示領域Aと、対向基板120側から入射する周囲光及びバックライト300の光を併用する反射・透過表示方式で表示を行う反射・透過表示領域Cとで構成されている。そして、この液晶表示装置2の透過表示領域Aにおいては、バックライト300を点灯することによって透過表示方式による画像表示を行い、反射・透過表示領域Cにおいては、外光及びバックライト300の光を併用することによって、反射・透過表示方式による画像表示を行う。
本実施形態の液晶表示装置2は、アレイ基板110の反射・透過表示領域Cに、着色層115a,着色層115b及び着色層115cを積層してなる段差層115が設けられることにより、反射・透過表示領域Cのセルギャップが透過表示領域Aのセルギャップに比べて小さく設定される。このように、反射・透過表示領域Cに段差層115を設けることにより、セルギャップを反射・透過表示領域Cと透過表示領域Aとでそれぞれ独立して設定することができる。このため、段差層115の厚みを調整することにより、反射・透過表示領域Cと透過表示領域Aとにそれぞれ最適なセルギャップを設定することができるので、液晶表示装置2は、反射・透過表示領域Cと透過表示領域Aとの両方の領域で優れた表示性能を実現することができる。
また、液晶表示装置2は、透過表示領域と反射・透過表示領域とで1画素領域を分ける構成の従来の液晶表示装置に比べ、セルギャップの差に起因する透過表示時のリバースチルトや残像等の発生を防止し、良好な画質を得ることができる。
また、反射・透過表示領域Cの段差層115は、透過表示領域Aにおけるカラー表示を行うための3種類の着色層115a、着色層115b及び着色層115cを形成する工程と同一の工程で形成することができる。このため、段差層115を設けるための工程を別途追加することなく、反射・透過表示領域Cのセルギャップを透過表示領域Aのセルギャップより小さくすることができる。したがって、段差層115を例えば透明材料等から構成する場合に比べ、液晶表示装置2を製造する工程を簡略化することができ、歩留まりの向上や製造コストの削減等に貢献することができる。
また、液晶表示装置2では、信号線114と走査線112は、膜厚の厚い着色層115a、着色層115b、又は着色層115cの下にあるため、従来のように信号線114、走査線112と画素電極117aの間隔を設ける必要がなく、画素電極117aの面積を大きくできる。
さらに、本実施形態の液晶表示装置2によれば、光導電性反射膜からなる画素電極117b及び段差層115にバックライト300からの光を透過させるための開口部119を設けることで、反射・透過表示領域Cにおいて外光とバックライト300からの光との両方を表示に利用できる。このため、周囲光の照度が不十分な場合には、バックライト300の光を利用して反射・透過表示領域Cの視認性を高めることができる。したがって、周囲環境の明るさが如何様であっても使用者が不便に感じることなく、使用環境に左右されずに視認性の良好な画像表示を行うことができる。
また、この画素電極117b及び段差層115に開口部119を設ける工程は、透過表示領域Aに着色レジストを塗布後、フォトリソグラフィ法にて着色層115a、着色層115b又は着色層115cとコンタクトホール116とを形成する際や、及びアルミニウム等の導電性光反射膜を成膜後所定の形状にパターニングして画素電極117bを形成する際等に同時に形成するので、開口部19を設けるにあたって製造プロセスの増加を伴うことがない。
また、頻繁にアクセスする情報を反射・透過表示領域Cに表示するようにすれば、周囲がある程度明るい場合には、使用者は外光を利用して反射・透過表示領域Cの情報を見ることができるので、バックライト300の点灯は不要である。このため、バックライト300の点灯時間が大幅に短縮され、消費電力をより低減することができる。
なお、第1実施形態及び第2実施形態において、段差層115の構成は、上述したような着色層115a,着色層115b及び着色層115cの3種類の着色層を積層してなる構成に限らず、例えば着色層のうち2種類を積層する等、任意の層数や厚みを選択することができる。また、透過表示領域Aに配置される着色層の種類や数等についても特に限定されない。
また、第1実施形態及び第2実施形態の液晶表示装置が有する段差層115は、上述のような透過表示領域Aに周期的に配置された3種類の着色層115a,着色層115b及び着色層115cを積層してなる構成に限らず、例えば段差層115を形成するための工程を追加することが問題にならなければ、段差層115を透明材料等の着色層以外の材料から構成してもよい。この場合、反射表示領域Bにおける反射表示が可能であるので、対向基板120側に段差層115を形成してもよい。
<第3実施形態>
本発明の液晶表示装置は、上述の第1実施形態及び第2実施形態で説明したような反射表示領域B又は反射・透過表示領域Cのセルギャップが透過表示領域Aのセルギャップより小さい構成とは逆に、反射表示領域B又は反射・透過表示領域Cのセルギャップが透過表示領域Aのセルギャップより大きい構成であってもよい。以下では、先ず、反射表示領域Bのセルギャップが透過表示領域Aのセルギャップより大とされた液晶表示装置について、図6及び図7を参照しながら説明する。図6は、本実施形態に係る液晶表示装置3を概略的に示す断面図であり、また、図7(a),(b),(c)は、図6に示す液晶表示装置3の要部拡大断面図である。図7(a)に示す構造は液晶表示装置3の透過表示領域Aに対応しており、図7(b)に示す構造は、液晶表示装置3の透過表示領域Aと反射表示領域Bの境界部に対応しており、図7(c)に示す構造は、液晶表示装置3の反射表示領域Bに対応している。なお、この第3実施形態の液晶表示装置3の説明では、第1実施形態の液晶表示装置1と同じ部分については同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
本発明の液晶表示装置は、上述の第1実施形態及び第2実施形態で説明したような反射表示領域B又は反射・透過表示領域Cのセルギャップが透過表示領域Aのセルギャップより小さい構成とは逆に、反射表示領域B又は反射・透過表示領域Cのセルギャップが透過表示領域Aのセルギャップより大きい構成であってもよい。以下では、先ず、反射表示領域Bのセルギャップが透過表示領域Aのセルギャップより大とされた液晶表示装置について、図6及び図7を参照しながら説明する。図6は、本実施形態に係る液晶表示装置3を概略的に示す断面図であり、また、図7(a),(b),(c)は、図6に示す液晶表示装置3の要部拡大断面図である。図7(a)に示す構造は液晶表示装置3の透過表示領域Aに対応しており、図7(b)に示す構造は、液晶表示装置3の透過表示領域Aと反射表示領域Bの境界部に対応しており、図7(c)に示す構造は、液晶表示装置3の反射表示領域Bに対応している。なお、この第3実施形態の液晶表示装置3の説明では、第1実施形態の液晶表示装置1と同じ部分については同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
図6に示すように、本実施形態の液晶表示装置3の表示領域は、バックライトの光を利用する透過表示方式で表示を行う透過表示領域Aと、第2基板側から入射する周囲光を利用する反射表示方式で表示を行う反射表示領域Bとで構成されている。
液晶表示装置3は、液晶パネル100と、液晶パネル100とTCP600を介して電気的に接続された制御回路基板200と、液晶パネル100の透過表示領域Aに対応した位置に配置されこの透過表示領域Aに光を照射するバックライト300とから主に構成されている。
また、図6及び図7に示すように、液晶パネル100は、非表示面側であるバックライト300側に配置されたアレイ基板110と、アレイ基板110と対向して配された対向基板120と、これらアレイ基板110及び対向基板120間に挟持された液晶層130とを含んでおり、バックライト300側の面と反対側の面を光出射面としている。
また、アレイ基板110及び対向基板120の各外面には、1/4波長板410及び1/4波長板420、並びに偏光板510及び偏光板520がそれぞれ貼り付けられ、1/4波長板410の遅相軸と偏光板510の透過軸とのなす角度が、1/4波長板420の遅相軸と偏光板520の透過軸との為す角度に等しくなされている。
また、アレイ基板110は、ガラス等の光透過性絶縁基板111と、光透過性絶縁基板111上で互いにほぼ平行に及び等間隔に配列した走査線112と、それら走査線112にほぼ直交して配列した信号線114と、走査線112と信号線114との間に介在してこれらを電気的に絶縁する層間絶縁膜113と、走査線112と信号線114との交点近傍に配置されたスイッチング素子としてのTFT150とが配置される。
透過表示領域Aにおいては、TFT150上に、例えば赤色の有色絶縁膜からなる着色層115a、緑色の有色絶縁膜からなる着色層115b又は青色の有色絶縁膜からなる着色層115cのいずれかと、これら着色層115a、着色層115b又は着色層115cの上に形成された光透過性を有する絶縁層126と、コンタクトホール116を介してTFT150と電気的に接続された画素電極117aとを有する。すなわち、透過表示領域Aにおいては、TFT150上に重ねられるように、着色層115a、着色層115b又は着色層115cが、画素電極117bに対応して周期的に配置されている。なお、図7(a)及び図7(b)においては、一例として赤色の着色層115aが形成されている画素を図示した。着色層115a,着色層115b,及び着色層115cとしては、例えばPVA系、アクリル系等の感光性樹脂中に顔料を均一に分散した着色レジストを用いる。例えば赤色の着色層115aは、PVA系又はアクリル系の感光性樹脂中に赤色顔料を均一に分散した着色レジストを塗布後、フォトリソグラフィ法にて所定の画素に対応する形状にパターニングすることにより形成される。このとき、コンタクトホール116も同時に形成する。このようなフォトリソグラフィ法によるパターニングを、緑色の着色層115b、青色の着色層115cについて同様に繰り返すことにより、これら着色層115a、着色層115b、及び着色層115cが互いに重なり合うことなく、画素に対応して周期的に配列されるようにする。
また、絶縁層126は、透明な樹脂材料からなり、例えばPVA系又はアクリル系の感光性樹脂等のレジストを塗布後、フォトリソグラフィ法にて所定の画素に対応する形状にパターニングすること等により形成される。このとき、コンタクトホール116も同時に形成する。透過表示領域Aに配置された画素電極117aは、例えばITO等の透明導電性材料から構成される。
また、反射表示領域Bにおいては、TFT150上に、透過表示領域Aにも形成されている絶縁層126と、コンタクトホール116を介してTFT150と電気的に接続された画素電極117bとを有する。すなわち、反射表示領域Bにおいては、透過表示領域Aに着色層115a,着色層115b及び着色層115cを形成する際にこれらの着色層を形成せず、TFT150上に直接絶縁層126を重ねるようにする。このように、透過表示領域Aのみに着色層を形成し、反射表示領域Bに着色層を形成しないことにより、アレイ基板110において透過表示領域Aと反射表示領域Bとに厚みの差が生じ、アレイ基板110の透過表示領域Aにおける高さが反射表示領域Bにおける高さより高くなる。言い換えると、反射表示領域Bのセルギャップが透過表示領域Aのセルギャップより大とされる。反射表示領域Bに配置された画素電極117bは、例えばアルミニウム等の光反射性を有する導電性光反射膜である。
また、アレイ基板110の透過表示領域A及び反射表示領域Bの各画素電極117a及び画素電極117bが設けられた面のほぼ全体には、配向膜118が設けられている。
対向基板120は、ガラス等の光透過性絶縁基板121と、光漏れ防止等のための遮光層122と、透明樹脂層123と、例えばITO等の透明導電膜よりなる対向電極124と、配向膜125とで主に構成されている。なお、本実施形態では対向電極124が透過表示領域Aと反射表示領域Bとの間で共通しているが、対向電極124が透過表示領域Aと反射表示領域Bとの間で分割された構成でも構わない。
アレイ基板110の配向膜118及び対向基板120の配向膜125は、例えば液晶層130中の液晶分子が約0°〜70°の角度でツイスト配向するように配向処理される。アレイ基板110及び対向基板120は、それら基板間の周縁に枠状に配置されたシール材(図示せず)により一体化されて中空のセルを形成し、このセル内に液晶組成物を封入して液晶パネル100を構成している。ここでは、この液晶組成物として、屈折率異方性Δnがほぼ0.06であるホモジニアス液晶を使用することとするが、屈折率異方性Δnが同等のツイストネマチック液晶でもよい。また、アレイ基板110及び対向基板120の配向膜118及び配向膜125に垂直配向膜を用い、液晶組成物として負の誘電率異方性を持つVA(Vertical Alignment)液晶を用いてもよい。
以上のように、本実施形態の液晶表示装置3では、表示領域は、画素電極117aと対向電極124との間に液晶層130を挟持してなる複数の画素をマトリクス状に配置した透過表示領域Aと、画素電極117bと対向電極124との間に液晶層130を挟持してなる複数の画素をマトリクス状に配置した反射表示領域Bとで構成される。すなわち、本実施形態において、シール材の内側に配置される表示領域は、バックライト300の光を利用する透過表示方式で表示を行う透過表示領域Aと、対向基板120側から入射する周囲光を利用する反射表示方式で表示を行う反射表示領域Bとで構成されている。そして、この液晶表示装置1の透過表示領域Aにおいては、バックライト300を点灯することによって透過表示方式による画像表示を行い、反射表示領域Bにおいては、外光を利用することによって反射表示方式による画像表示を行う。
本実施形態の液晶表示装置3では、アレイ基板110の透過表示領域Aに着色層115a、着色層115b又は着色層115cが設けられることにより、反射表示領域Bのセルギャップが透過表示領域Aのセルギャップより大きく設定される。したがって、透過表示領域Aと反射表示領域Bとで基板の高さを調整することにより、反射表示領域Bと透過表示領域Aとにそれぞれ最適なセルギャップを設定することができるので、液晶表示装置3は、反射表示領域Bと透過表示領域Aとの両方の領域で優れた表示性能を実現することができる。
なお、表示領域を透過表示領域Aと反射表示領域Bとで構成した場合、周囲が暗いと、反射表示領域Bに表示された画像の視認が困難となることがある。しかしながら、この液晶表示装置3によって表示可能な情報の全てが暗所での利用頻度が高い訳ではない。したがって、暗所での利用頻度が高い情報を透過表示領域Aで表示させ、暗所での利用頻度が低い情報を反射表示領域Bで表示させれば、周囲環境の明るさが如何様であっても使用者が不便に感じることなく、使用環境に左右されずに視認性の良好な画像表示を行うことができる。また、頻繁にアクセスする情報を反射表示領域Bに表示するようにすれば、周囲がある程度明るい場合には、使用者は外光を利用して反射表示領域Bの情報を見ることができるので、バックライト300の点灯は不要である。このため、バックライト300の点灯時間が大幅に短縮され、消費電力をより低減することができる。
また、バックライト300からの光は透過表示領域Aのみで利用するため、バックライト300は、透過表示領域Aに対応した位置にのみ設ければよい。従って、消費電力を低減することができ、液晶表示装置3の軽量化が可能である。また、反射表示領域Bの非表示面側にバックライト300の存在しないスペースができるため、ここに制御回路基板200等を格納すること等により、液晶表示装置3の薄型化及び省スペース化も可能である。
また、液晶表示装置3は、透過表示領域と反射・透過表示領域とで1画素領域を分ける構成の従来の液晶表示装置に比べ、セルギャップの差に起因する透過表示時のリバースチルトや残像等の発生を防止し、良好な画質を得ることができる。
さらに、アレイ基板110の透過表示領域Aのみに形成されたフルカラー表示のための着色層が、反射表示領域Bのセルギャップを透過表示領域Aのセルギャップより大とする機能を兼ねるため、製造プロセスの増加、新たな構成要素の追加、構造の複雑化を伴うことがなく、歩留まりの低下や製造コストの上昇がない。
また、液晶表示装置1では、走査線112及び信号線114は、膜厚の厚い着色層115a、着色層115b、又は着色層115cの下にあるため、従来のように走査線112及び信号線114と画素電極117aの間隔を設ける必要がなく、画素電極117aの面積を大きくすることができる。
<第4実施形態>
また、本発明の液晶表示装置は、第3実施形態と同様に反射表示領域Bのセルギャップが透過表示領域Aのセルギャップより大とされるとともに、第2実施形態と同様に反射表示領域Bが反射表示方式に加えて透過表示方式により画像表示可能な構成とされてもよい。以下では、反射表示方式及び透過表示方式の両方で画像表示可能な反射・透過表示領域Cのセルギャップが透過表示領域Aのセルギャップより大とされるとともに、表示領域が透過表示領域Aと反射・透過表示領域Cとから構成される液晶表示装置について、図8及び図9を用いて説明する。図8は、本実施形態に係る液晶表示装置4を概略的に示す断面図であり、また、図9は、図8に示す液晶表示装置4の透過表示領域Aと反射・透過表示領域Cの境界部を示す断面図である。なお、この第4実施形態の液晶表示装置4の説明では、第3実施形態の液晶表示装置3と同じ部分については同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
また、本発明の液晶表示装置は、第3実施形態と同様に反射表示領域Bのセルギャップが透過表示領域Aのセルギャップより大とされるとともに、第2実施形態と同様に反射表示領域Bが反射表示方式に加えて透過表示方式により画像表示可能な構成とされてもよい。以下では、反射表示方式及び透過表示方式の両方で画像表示可能な反射・透過表示領域Cのセルギャップが透過表示領域Aのセルギャップより大とされるとともに、表示領域が透過表示領域Aと反射・透過表示領域Cとから構成される液晶表示装置について、図8及び図9を用いて説明する。図8は、本実施形態に係る液晶表示装置4を概略的に示す断面図であり、また、図9は、図8に示す液晶表示装置4の透過表示領域Aと反射・透過表示領域Cの境界部を示す断面図である。なお、この第4実施形態の液晶表示装置4の説明では、第3実施形態の液晶表示装置3と同じ部分については同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
図8に示すように、本実施形態の液晶表示装置4の表示領域は、バックライトの光を利用する透過表示方式で表示を行う透過表示領域Aと、対向基板120側から入射する周囲光を利用する反射表示方式、及びバックライト300からの光を利用する透過表示方式の併用方式で表示を行う反射・透過表示領域Cとで構成されている。
液晶表示装置4は、液晶パネル100と、液晶パネル100とTCP600を介して電気的に接続された制御回路基板200と、液晶パネル100の表示領域全体に対応した位置に配置され表示領域に光を照射するバックライト300とから主に構成されている。
また、図8及び図9に示すように、液晶パネル100は、非表示面側であるバックライト300側に配置されたアレイ基板110と、アレイ基板110と対向して配された対向基板120と、これらアレイ基板110及び対向基板120間に挟持された液晶層130とを含んでおり、バックライト300側の面と反対側の面を光出射面としている。
本実施形態の液晶表示装置4の透過表示領域Aの構成は、上述の第3実施形態の液晶表示装置3と同様であるため、詳細な説明を省略する。
また、反射・透過表示領域Cにおいては、TFT150上に、絶縁層126と、コンタクトホール116を介してTFT150と電気的に接続された画素電極117cと、画素電極117c上に重ねられた導電性光反射膜127と、にバックライト300からの光を透過させるように導電性光反射膜127に設けられた1以上の開口部128とを有する。反射・透過表示領域Cに配置された画素電極117cは、例えばITO等の透明導電性材料から構成される。また、導電性光反射膜127は、例えばアルミニウム等の光反射性を有する材料が用いられる。この導電性光反射膜127に開口部128を設ける工程は、アルミニウム等の導電性を有する材料を成膜後、所定の形状にパターニングする際に同時に形成する。
このように、反射・透過表示領域Cにおいては、透過表示領域Aに着色層115a,着色層115b及び着色層115cを形成する際にこれらの着色層を形成せず、TFT150上に直接絶縁層126を重ねるようにする。このように、透過表示領域Aのみに着色層を形成し、反射・透過表示領域Cに着色層を形成しないことにより、アレイ基板110において透過表示領域Aと反射・透過表示領域Cとで厚みの差が生じ、アレイ基板110の透過表示領域Aにおける高さが反射・透過表示領域Cにおける高さより高くなる。言い換えると、反射・透過表示領域Cのセルギャップが透過表示領域Aのセルギャップがより大とされる。
以上のように、本実施形態の液晶表示装置4では、表示領域は、画素電極117aと対向電極124との間に液晶層130を挟持してなる複数の画素がマトリクス状に配置した透過表示領域Aと、画素電極117cと対向電極124との間に液晶層130を挟持してなる複数の画素がマトリクス状に配置した反射・透過表示領域Cとで構成される。すなわち、本実施形態において、シール材の内側に配置される表示領域は、バックライト300の光を利用する透過表示方式で表示を行う透過表示領域Aと、対向基板120側から入射する周囲光及びバックライト300の光を併用する反射・透過表示方式で表示を行う反射・透過表示領域Cとで構成されている。そして、この液晶表示装置4の透過表示領域Aにおいては、バックライト300を点灯することによって透過表示方式による画像表示を行い、反射・透過表示領域Cにおいては、外光及びバックライト300の光を併用することによって、反射・透過表示方式による画像表示を行う。
本実施形態の液晶表示装置4では、アレイ基板110の透過表示領域Aに着色層115a、着色層115b又は着色層115cが設けられることにより、反射・透過表示領域Cのセルギャップが透過表示領域Aのセルギャップより大きく設定される。したがって、透過表示領域Aと反射・透過表示領域Cとの基板の高さを調整することにより、反射・透過表示領域Cと透過表示領域Aとにそれぞれ最適なセルギャップを設定することができるので、液晶表示装置4は、反射・透過表示領域Cと透過表示領域Aとの両方の領域で優れた表示性能を実現することができる。
また、液晶表示装置4は、透過表示領域と反射・透過表示領域とで1画素領域を分ける構成の従来の液晶表示装置に比べ、セルギャップの差に起因する透過表示時のリバースチルトや残像等の発生を防止し、良好な画質を得ることができる。
また、アレイ基板110の透過表示領域Aのみに形成されたフルカラー表示のための着色層が、反射・透過表示領域Cのセルギャップを透過表示領域Aのセルギャップをより大とする機能を兼ねるため、製造プロセスの増加、新たな構成要素の追加、構造の複雑化を伴うことがなく、歩留まりの低下や製造コストの上昇がない。
さらに、本実施形態の液晶表示装置4によれば、画素電極117c上に設けられた導電性光反射膜127にバックライト300からの光を透過させるための開口部128を設けることで、反射・透過表示領域Cにおいて外光とバックライト300からの光との両方を表示に利用できる。このため、周囲光の照度が不十分な場合には、バックライト300の光を利用して反射・透過表示領域Cの視認性を高めることができる。したがって、周囲環境の明るさが如何様であっても使用者が不便に感じることなく、使用環境に左右されずに視認性の良好な画像表示を行うことができる。
また、導電性光反射膜127の開口部128は、アルミニウム等の導電性を有する材料を成膜後、所定の形状にパターニングする際に同時に形成するので、開口部128を設けるにあたって製造プロセスの増加を伴うことがない。
また、液晶表示装置1では、走査線112及び信号線114は、膜厚の厚い着色層115a、着色層115b、又は着色層115cの下にあるため、従来のように走査線112及び信号線114と画素電極117aの間隔を設ける必要がなく、画素電極117aの面積を大きくできる。
ところで、上述の第1実施形態乃至第4実施形態の液晶表示装置は、表示領域のうち透過表示領域Aのアレイ基板110上のみに着色層115a、着色層115b及び着色層115cが設けられているので、透過表示領域Aではカラー表示可能である一方、反射表示領域B又は反射・透過表示領域Cではモノクロ表示となる。
そこで、本発明では、対向基板120の反射表示領域B又は反射・透過表示領域Cに、各画素に対応するように周期的に第2着色層を設けることができる。これにより、反射表示領域B又は反射・透過表示領域Cにおいてもカラー表示が可能となり、液晶表示装置を全体として見たときの見栄えを向上することができる。
このとき、対向基板120の反射表示領域B又は反射・透過表示領域Cに形成される第2着色層は、アレイ基板110の透過表示領域Aに形成される着色層115a、着色層115b及び着色層115cと同じ明度を有するか、又は高い明度を有することが好ましい。反射表示領域B又は反射・透過表示領域Cに、透過表示領域Aの着色層115a、着色層115b及び着色層115cと同じか、又は透過表示領域Aの着色層115a、着色層115b及び着色層115cよりも明度の高い透過色彩を有する第2着色層を配することで、反射表示領域B又は反射・透過表示領域Cにおいてもカラー表示が可能になり、且つ、反射表示領域B又は反射・透過表示領域Cに必要な反射率を確保することができるためである。第2着色層を表示光が2回通過することを考慮すると、反射表示領域B又は反射・透過表示領域Cは、透過表示領域Aの着色層115a、着色層115b及び着色層115cよりも明度の高い第2着色層を配することが好ましく、これによれば、反射表示領域B又は反射・透過表示領域Cと透過表示領域Aとで光の吸収の度合いを実質的に同じ程度にでき、反射表示特性と透過表示特性とを同じ程度にでき、表示領域全体で均一な表示を行うことができる。
また、本発明の液晶表示装置は、上述の構成を任意に組み合わせることが可能である。
100 液晶パネル、110 アレイ基板、111 光透過性絶縁基板、112 走査線、113 層間絶縁膜、114 信号線、115 段差層、115a,115b,115c 着色層、116 コンタクトホール、117a,117b,117c 画素電極、118 配向膜、119 開口部、120 対向基板、121 光透過性絶縁基板、122 遮光層、123 透明樹脂層、124 対向電極、125 配向膜、126 絶縁層、127 導電性光反射膜、128 開口部、130 液晶層、150 TFT、200 制御回路基板、300 バックライト、410,420 1/4波長板、510,520 偏光板、600 TCP
Claims (16)
- 非表示面側に配置された第1基板と、上記第1基板に対向して配置された第2基板と、上記第1基板と上記第2基板との間に挟持された液晶層とを有する液晶パネルを備え、
上記液晶パネルは、反射表示方式により画像表示可能な第1領域と、上記第1領域と異なる領域であって透過表示方式により画像表示可能な第2領域とから構成され、
上記液晶層の厚みが上記第1領域と上記第2領域とで異なることを特徴とする液晶表示装置。 - 上記第1領域の液晶層の厚みが上記第2領域の液晶層の厚みに比べて小とされていることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
- 上記第1基板又は上記第2基板は、上記第1領域の液晶層の厚みと上記第2領域の液晶層の厚みとを異ならせる段差層を有することを特徴とする請求項2記載の液晶表示装置。
- 上記段差層は、透明材料からなることを特徴とする請求項3記載の液晶表示装置。
- 上記第1基板又は上記第2基板は、上記第2領域において、各画素に対応するように周期的に配置された3種類以上の着色層を有することを特徴とする請求項3記載の液晶表示装置。
- 上記段差層は、上記第1基板の上記第1領域に形成され、且つ上記第1基板の第2領域に配置された着色層のうち2種類以上を積層してなることを特徴とする請求項5記載の液晶表示装置。
- 上記第1基板の上記第1領域に、上記段差層と当該段差層上に上記第2基板側から入射する光を反射するための光反射膜とを有し、
上記光反射膜及び上記段差層の一部が除去されて開口部とされることにより、上記第1領域は、反射表示方式及び透過表示方式の両方により画像表示可能であることを特徴とする請求項3記載の液晶表示装置。 - 上記第1領域の上記液晶層の厚みが上記第2領域の上記液晶層の厚みに比べて大とされていることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
- 上記第1基板の上記第2領域に、各画素に対応するように周期的に配置された着色層が形成され、
上記第1基板の上記第1領域に上記着色層が形成されないことにより、上記第1領域の上記液晶層の厚みが上記第2領域の上記液晶層の厚みに比べて大とされていることを特徴とする請求項8記載の液晶表示装置。 - 上記第1基板は、上記第1領域において、上記第1領域の画素を駆動するための光透過性を有する画素電極と、当該画素電極上に上記第2基板側から入射する光を反射するための光反射膜とを有し、
上記光反射膜の一部が除去されて開口部とされることにより、上記第1領域は、反射表示方式及び透過表示方式の両方により画像表示可能であることを特徴とする請求項8記載の液晶表示装置。 - 上記第2基板は、上記第1領域において、各画素に対応するように周期的に配置された第2着色層を有することを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
- 上記第2着色層の明度は、上記第2領域に形成された上記着色層の明度と略同じであることを特徴とする請求項11記載の液晶表示装置。
- 上記第2着色層の明度は、上記第2領域に形成された上記着色層の明度より高いことを特徴とする請求項11記載の液晶表示装置。
- 上記液晶層中の液晶組成物は、正の誘電率異方性を持つホモジニアス液晶であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
- 上記液晶層中の液晶組成物は、正の誘電率異方性を持つツイストネマチック液晶であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
- 上記液晶層中の液晶組成物は、負の誘電率異方性を持つVA液晶であることを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
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