JP2005132103A - インクリメンタル印刷において直接的に表示された画質の測定および自動補償を用いた印刷 - Google Patents

インクリメンタル印刷において直接的に表示された画質の測定および自動補償を用いた印刷 Download PDF

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Abstract

【課題】代表的な画像判定パターンを用いて、印刷した判定パターンアレイ中の印刷劣化パターン、または他の品質劣化の原因を見つけこれを補償する装置と方法。
【解決手段】画像判定パターンを印刷すると、前記パターン間の影響を識別することができる。自動的に、この画像の品質が測定され、見い出された劣化に基づいて後の印刷動作が修正される。品質に影響する少なくとも1つのパラメータが変更される。別の形態は、アレイに沿った画像の規則性からの逸脱を定量化し、これらの値を適用して、アレイに沿って使用するための低減されたパターン使用量重みを導き出す。これは、バンディングを低減させる。測定は、前進軸において画像に沿ってセンサを走査し、センサ信号の変動を分析することにより行われ、その分析には、画像の不均一性を見出すことが含まれる。
【選択図】図8

Description

本発明は、エンドユーザの施設において、完成したインクリメンタルプリンタ製品を日常的に自動較正および再較正することに関する。このような動作は、インクリメンタルプリンタ製品の研究または開発の過程で実施される試験および測定とは区別されるべきである。
このことに留意して、本発明は一般に、紙、透明印刷用紙、又は他の光沢媒体などの印刷媒体上にテキスト又はグラフィックスをインクリメンタル印刷(増分的に印刷)するための機械および手順に関し、より詳細には、印刷媒体上に2次元画素アレイで形成された個々の場所からテキストまたは画像を構築する走査機械および方法に関する。本発明は、画質の例となる代表的な画像を印刷し、次いでこれを光学的に検知する。
この結果から本発明は、場合によっては画質を直接的に最適化することができる。他の場合では、本発明は、代わりにこの結果を使用して、弱い(weak)印刷部品または方向に誤りのある印刷部品(誤方向設定印刷部品)を識別し、マルチパス印刷モード技術を利用して、これらの部品から他の部品へ動作を転じることができる。
インクリメンタルプリンタは、印刷画像に多くのさまざまな種類の望ましくないアーティファクトを生み出す可能性がある。このようなアーティファクトには、主に以下のようなものが含まれる。
−ディザマスクの周期性、またはディザマスクと印刷マスクとの間の周期的関係に起因する2次元パターンの繰返し、
−誤差拡散において生じる次第に膨張または広がる形状、
−不完全に隣接したスワス(swath:幅帯状区画)、あるいは欠陥のある、または次第に機能しなくなる(例えば、インクジェット印刷における詰まり)、または照準が不正確な印刷部品(インクジェット印刷のノズル)に起因する、単純なバンディング(縞状化)である。
本発明は、上記の3番目のカテゴリーに対処するが、スワスの隣接状態(abutment)を主として対象とするわけではない。したがって、本発明の主な対象は印刷部品の故障であるが、場合によっては、印刷部品の故障が特定の形態のスワスの隣接状態不良を生じることがあり、そのときに本発明は有効である。
(a)バンディングの原因 − 走査インクリメンタルプリンタでは、走査軸に沿った筋(striation)が広く行き渡っている問題であることはよく知られている。初期の技術革新では、精度が不十分な印刷媒体前進機構に起因した白または薄い色の線、および減法三原色着色剤を一貫性のない順序で重ね合わせたときに生じる変則的に着色された線の生成に対して取り組んだ。
最近、長さが2および3センチメートルを超えるインクジェットノズルアレイを製造するための非常に安価な技術の開発によって、アレイ端部の照準(aiming)の制御も難しくなった。現在、この問題は、かなり軽減されたが、依然として印刷されたスワスの高さの、印刷部品アレイの高さからの小さいけれども扱いにくい逸脱、およびその結果としてのバンディングの原因となっている。
端部部品の照準の制御の向上に伴って、現在、対象は、アレイの全長に沿った部品(これが端部部品を含むこともある)に移っている。これらの部品に起因したアーティファクトは、先に対処されたアレイ端部のアーティファクトに比べて、量的にはるかに微細である。ただし市場も微細であることを求めている。
消費者は、より優れた画質を経済的な価格でますます求めている。したがって、詰まりの生じた、または弱い(例えば、噴射構成部品の耐性または疲労に起因する)、または向きが不正確な中間印刷部品に起因した比較的微細なバンディングの問題は、相変わらず非常に重大である。
(b)弱い印刷部品の識別
当該技術分野の何人かの研究者(例えば、前述のMurciaの文献および米国特許第6010205号を参照されたい)は、弱い部品の識別を単に他の研究者に任せて、既知の不良ノズルを補正する戦術に集中した。例えば、動作不良を予期するためのインクジェットノズル温度の測定(Allen文献)、または飛翔中のインク滴の検知(Ix博士の特許に代表される)などのように、何人かの研究者は、ドット生成機構を監視して故障を予測することを提案している。
前述のBorrell文献によって代表される少なくとも1つの初期の研究では、印刷部品の故障を環境要因の系統的な成り行きとして取り扱う。Borrellは、プリンタ環境のパラメータを肉眼で測定して故障部品の発生を完全に最小化する。
しかしながら、最も直接的な方法は、故障自体を切り離して、それを定量的に測定しようとするものであり、そしてこれを、それぞれの印刷部品に対して個別に実施する。インクジェット環境に対するこの方法の理想的な例は、前述のArmijoの文献に見られる。
Armijoは、それぞれのテストグループに配列されたそれぞれのノズル(ノズルが機能する場合)からのインク滴を用いて、テストパターンを形成する。Armijoは次いで、それぞれのテストグループを横切ってセンサを走査させ、それぞれのノズル単独の機能性を検出する。
Armijoのテストパターンでは、故障したノズルが、全体テストパターン中のドットの欠失としてはっきりと現れる。弱いノズルは、完全な公称の飽和状態よりも少ないドットとして現れる。しかしながら、わずかに方向がずれているノズルは、このテストパターンから検出することが非常に難しいことがある。
Armijoの技術は、裸眼で実施され得るが、自動的に実行し、その結果を初期の補正処置に適用した時にはるかに強力になる。Armijoの方策は、先に述べたとおり不正確な照準に対する場合を除いて、あらゆるノズルについて優れた詳細情報を提供するが、時間がかかる。
(c)センサの関連使用
稼働中のプリンタによって当該技術分野で実施される自動測定とは別に、実験室テストおよびベンチテスト、またはBockmanおよびGuoの文献などのカラーレンダリングシステムの準備では、多くの異なる種類のセンサ測定が実施されている。このようないくつかの研究室測定では、画質を定量化することができる。
Guo文献では、キャリッジに装着されたセンサを使用して色タイル中の領域にわたって平均化された色を測定し、スペクトルモデル化を適用してハーフトーン処理をどのように改良するかが決定される。Bockman文献も同様に、完成した個々のプリンタの自動的な稼働中の現場較正ではなしに、このような製品ラインの準備に取り組んでいる。
このようなベンチテストおよび研究室テストにおけるセンサの使用はどれも、エンドユーザの施設において完成したプリンタ製品による日常の稼働中較正におけるセンサの使用とは本質的に異なると考えられる。本発明の分野は、このようなエンドユーザの施設における稼働中の使用に限定される。
一般に、前述したように、印刷部品の故障を稼働中に判定するための初期の手法は、そういうものとして原因を分離して測定に着手していた。したがって、例えば、Dovalの文献およびSubiradaの文献はともに、印刷されたパターンの上でセンサを動作させてスワスの高さおよび間隔を測定し、次いで見つかった誤差にどのように対処するかを決定する。
Subiradaは特にバー型のパターンを使用している。個々の印刷ヘッドのペン間の位置合せおよび欠陥、または広い許容差の不利な結果を決定するためのこのようなパターンは、やはり知られている(SievertおよびNelsonの文献など)。Bakerの文献には、補助センサキャリッジに取り付けられたセンサを用いたカラーバランスの測定が教示されている。
これらの初期のセンサは、走査方向に動くキャリッジに取り付けられる。しかしながら、それらのいくつかは、測定のために印刷媒体前進機構の動作中に活性化され得る。
(d)印刷モード技術
現在、印刷媒体のそれぞれの部分上で多部品印刷アレイを(1度だけではなく)複数回走査させることを通じて、画質をさまざまな態様で向上させることができることがよく知られている。このような動作はスループットを犠牲にするとはいえ、最高品質が目的である場合には依然として魅力的である。
このような複数パスまたはマルチパス印刷モードは、印刷アレイ(例えば、インクジェットペン)のそれぞれのパスで画像の各セクションで必要な分のインクだけを塗着することを伴う。それぞれのパスの後に印刷されずに残された領域は、後の1回または複数回のパスによって完成される。
このタイプの印刷に関する固有の利点は、印刷されたそれぞれのスワスの縁、ならびに個々の印刷部品または印刷部品群が完全にはマーキングしていない場所に形成された薄い線を隠す傾向があることである。このような傾向が固有であるというのは、印刷媒体の印刷されていない背景(通常は白)に対して見たときよりも、別のパスで印刷された(または部分的に印刷された)行の上に重ね合せられたときのほうが欠失した画素の行はいくらか目立ちにくいためである。
液体着色剤印刷システムでは、複数パス動作がさらなる利点を有する。この動作は、所与の時刻にページ上にある液体の量を減らすことによって、にじみ、ブロッキング及びしわを抑制することに役立ち、さらに乾燥時間の短縮を促進することができる。
それぞれのパスで使用される特殊な部分インク付けパターンは「印刷マスク」と呼ばれ、これらの異なるパターンを足し合わせて完全にインクが塗られた単一の画像とする態様は、「印刷モード」として知られる。しかしながら、これまで、印刷モードおよび印刷マスク自体が、望ましくない目に付くアーティファクトを導入すると認識されていた。
例えば、いくつかの印刷モードは、正方形または長方形の市松模様のパターンを使用する。これらのパターンは、パターンあるいはパターンに生じる周波数または高調波が、相互に影響し合うサブシステムのパターン、周波数または高調波に近い時に好ましくないモアレ効果を生み出す傾向がある。一例として、このような干渉は、画像をレンダリングするのに時折使用されるディザリングシステムから生じる。
近年、印刷マスクおよびディザリングマスクの形成または選択にランダム化を導入することによってパターニングの問題を軽減する大きな努力がなされた。これらの努力は、一方では、画像を通してステッピングまたは「タイリング」した場合にランダム化されたマスク自体が、異様とも言える奇妙な望ましくないパターンを生み出し、他方では、ランダムさ自体が過大となり、印刷画像の粒状性を目立たせることになるという認識を招いた。
また、さまざまな種類のランダム性があることもより明らかになっている。その自由な混合は、空間周波数の内容に顕著な望ましくない矛盾を生み出す可能性がある。したがって、最近の技術革新(特に、Garcia-Reyero他のいくつかの特許文献)は、使用されるランダム化の程度および特徴、ならびに画像中で繰り返しタイリングされるべき単位パターンのサイズを制御することに着手している。
画質の要求の増加とともに別の困難も現れている。複数パス印刷ではいくらか目立ちにくいとはいえ、欠失した行または行群は依然として目立つ可能性がある。このことも不利であり、これは、Garcia-Reyero他による、いくつかの既知の弱い印刷部品または既知の誤照準印刷部品の使用量の自動低減、いわゆる「ダウンウェイティング」によって対処された。
このようにダウンウェイティングされた印刷部品の扱いにおいて、最近紹介された好ましい技術は、他の部品への自動置換を含む。しかしながら、弱い、詰まった、または照準が不正確な印刷部品を最も良く識別する方法を見つけることが残されている。
望ましくないほどに大量の時間、着色剤または印刷媒体を消費する方法でしかこのような部品を見つけることができない場合、この解決法全体が受け容れられなくなる可能性がある。したがって、概して不完全に機能している印刷部品に関して極めて洗練された補正技術が与えられた場合でも、識別方法が依然として制限因子となり得る。
(e)結論
この議論が示すとおり、故障した印刷部品または故障しつつある印刷部品を識別するための方法の精度、速度および経済性の限界は、一律に優れたインクジェット印刷の達成を妨げ続ける。したがって、本発明の分野で使用される技術の重要な態様は、有用な改善に適する。
本発明の目的は、このような改善を導入することである。
その好ましい実施形態では、本発明は、独立して使用され得るいくつかの態様を有するが、これらの態様の利点を最適化するためにこれらを一緒に使用することが好ましい。
本発明の第1の態様の好ましい実施形態では、本発明は、入力された画像データに基づいて印刷媒体上に、画素格子中に形成される個々のマークから構築することによって所望の画像を印刷するための装置である。この装置は、画質劣化を受けやすい少なくとも1つの多部品走査印刷アレイを含む。
また、本発明は、画質を直接的に表示するための代表的画像を印刷するために前記アレイを使用するためのいくつかの手段を含む。本発明の議論において広く一般的に使用するために、これらの手段を単に「使用手段」と呼ぶ。
本明細書の目的上、使用手段は非常に広く概念化されべきである。本発明の装置は例えば、プリンタ、FAX機、複写機または任意の他の同様の装置とすることができるので、使用手段は、単なる例示として、通常の印刷ハードウェア(例えば、キャリッジ、印刷媒体前進機構、駆動モータ、電子回路などの機械的部品)を包含する。
また、使用手段は、画像データおよび本明細書で論じる他の要素に応答して代表的画像の印刷の際に機械的部品を制御する全てのソフトウェア、ファームウェアまたはハードウェア(ASICなど)も包含する。このような制御機能は、装置自体、関連コンピュータまたはRIP(ラスタイメージプロセッサ)、あるいは別な方法で実装された相互作用機器において実行され得る。
用語「画質」は、印刷アレイの機械的特性から区別されるべきである。したがって、前述したように、工学的な構成体を分離して表示する画像を印刷することはこれまでに知られている。
このような工学的な構成体は、一方で機械的な位置合せ不良を含み、他方で測色誤差(colorimetric error)を含む。しかしながら、本発明によって印刷された代表的画像が直接的に表示するものは、むしろ審美的構成体、即ち装置によって生み出される画質である。
審美的構成体の概念は、本質的に非機械的であるが、審美的構成体を、複数の機械的(または測色)因子の効果が組み合わさった複合体と考えると有用である。分離された、異なる機械的誤差と測色誤差は互いに補償し、または補償することなく異なる全体結果を生成する。
また、本発明の装置は、代表的画像から直接的に表示された画質を自動的に測定するためのいくつかの手段を含む。やはり本発明の議論において広く一般的に使用するために、これらの手段を「測定手段」と呼ぶ。
また、本発明の装置は、測定された画質から見い出された画質の劣化を補償するために、装置の動作を自動的に修正するためのいくつかの手段(同じ理由から「修正手段」と呼ぶ)を含む。本発明の装置はさらに、修正された動作を使用して印刷するためのいくつかの手段(「印刷手段」)を含む。
先に論じた使用手段と同様に、これらの測定手段、修正手段および印刷手段も非常に広く解釈されるべきである。これらの全ての手段では、プログラム要素だけではなく機械的構成部品も多種多様なさまざまな形態をとることができることに留意されたい。
上記のものは、本発明の第1の態様の説明または定義をその最も広い、または最も一般的な形態で表している。広い意味を持つ用語で表現したが、本発明のこの態様が当該技術分野を顕著に進歩させることは理解される。
具体的には、動作不良を分離することを意図した人工的な較正パターンではなく、おそらくは例えば、前述した「組み合わされた効果」を表示する実際のプロットである代表的画像の使用は、ある問題の根本原因に対するその問題の影響の優れたフィードバックを提供する。例えば、プリンタに領域を塗りつぶすように印刷するように命令し、次いでその結果として生じた領域の均一性を測定することは、均一性の程度、またはそれと対照をなすバンディングの程度を直接的に評価するための1つの態様である。
このような直接的な評価は、前述の努力のように、バンディングが、インクジェットペンの端部の誤方向設定ノズルに起因すると考え、このような誤方向設定ノズルに起因するスワスの高さの伸長の程度を測定することに比べて優れている。さらに、上に定義した方法は、画質改善プロセスにユーザが介入する必要性を回避し、さらに画質をそれほど低下させない誤差を補償する必要性も回避する。
このように本発明の第1の主要態様は、当該技術分野を大幅に進歩させるが、それでもやはりその利点の享受を最適化するためには、ある追加の機能または特徴とともに本発明を実施することが好ましい。第1の代替選択形態では、使用手段が、画質に影響を与える少なくとも1つのパラメータを変更するための手段を含み、測定手段が、前述の修正手段をガイドするために、測定された画質を前記変更と相関させるための手段を含む。
単なる例示として、バンディングが端部の誤方向設定ノズルに(少なくとも部分的に)起因し、それ故に媒体前進距離を調整して端部誤方向設定ノズルに対処することが有用であると考えたとする。この場合、本発明は、代表的画像を数回、自動的に印刷するが、それぞれの印刷でいくつかの異なる媒体前進距離のうちの異なる距離を使用する。
本発明は次いで、画質、具体的には関心のあるいくつかの画質の特性、この場合にはバンディングの有無をそれぞれの印刷出力について自動的に測定する。後の使用に備えて、本発明は次いで、自動的に測定された最もよい画質に関連した前進距離を選択する。
この手順は、提案された仮説(端部誤方向設定ノズル)が正しいか否かに関わらず、バンディングの目的上最もよい前進距離を選択する。また、この手順は少なくとも、既知の1つの根本原因を補正する危険を回避するが、その一方で、未知の他の原因を偶発的に悪化させる傾向がある。
第2の代替選択形態では、測定手段が、前記アレイに沿った画像の規則性からの逸脱を定量化するための手段を含む。ここで、実際の規則性テストは代表的画像の現れ方に従うので、それを印刷するのに使用するデータを考慮して、用語「規則性」には広い解釈を与えるべきである。
したがって、例えば、データが原則的に、非常に均一な領域塗りつぶし(及び、実際にこれは、本発明の目的上特に実用的かつ有用な画像である)を生成する場合、このテストは文字通りの規則性、即ち代表的画像の均一性である。しかしながら、データが、例えばスムーズに変化する傾斜、または複雑なピクチャを表す場合には、「規則性」は、スムーズにまたは複雑に変化する入力情報の規則的な追跡を必要とする。
また、規則性からの逸脱を定量化するこの選択形態の場合には、修正手段が、前記アレイに沿って使用するための低減された部品使用量重みを、定量化された画像の規則性からの逸脱に基づいて自動的に導き出すための手段を含むことが好ましい。測定、印刷および導出が全て自動であることを想起されたい。即ち、本発明はユーザの介入を必要としない。
別の一般的な選択形態では、修正手段が、前記アレイに沿って使用するための低減された部品使用量重みを、測定された画質に基づいて自動的に導き出すための手段を含む。本明細書の後半部分は、このような低減された使用量重みが非常に効果的に機能する動作環境を説明する。
この重み低減選択形態は、画質の劣化が、アレイ中の不正確な照準の印刷部品に少なくとも部分的に起因する場合に特に好ましい。この重み低減選択形態に従うときにはさらに、自動導出手段が、定量化された逸脱から重みを得るための式に従う手段を含むことが好ましい。
この重み低減手法を使用する場合において、「少なくとも1つの」走査アレイが、対応する複数の異なる色または色希釈で印刷する複数の多部品印刷アレイを含む場合、別の選択形態が働き始める。それぞれの多部品アレイはそれぞれの画質劣化を受ける。この場合、使用手段、測定手段および修正手段はそれぞれ、複数の多部品印刷アレイのそれぞれに関して動作することが好ましい。
本発明の独立した第2の主要態様の好ましい実施形態では、本発明は、インクリメンタルプリンタを使用するためのプリンタの準備方法である。この方法はいくつかのステップを含み、これらは全て自動である。
これらのステップの1つは、画像を印刷するために多部品印刷アレイを使用するステップである。別のステップは、印刷された画像に沿って媒体前進方向にセンサを走査させるステップである。
さらに別のステップは、補正パターンを導き出すためにセンサからの信号の変動を分析するステップである。したがって、本発明のこの態様は、例えば、前述したBakerの測色的測定のような信号の絶対値または平均値ではなく、信号の時間的挙動に的を絞る。
さらに別のステップは、プリンタによる後の印刷において前記アレイに沿った部品の相対的使用量を修正するために、補正パターンを適用するステップである。したがって、ここでは補正の対象が、例えば、SievertおよびNelsonのアレイ間の機械的位置合せではなく、単一のアレイ内の異なる部品の相対的使用量に当てられる。
上記のものは、本発明の第2の態様の説明または定義をその最も広い、または最も一般的な形態で表している。広い意味を持つ用語で表現したが、本発明のこの態様が当該技術分野を顕著に進歩させることは理解される。
具体的には、本発明のこの態様は、個々の印刷部品または印刷部品群にまつわる問題の調整を自動的に実施する。ユーザによる関与は求められず、即ち必要とされない。
このように本発明の第2の主要態様は当該技術分野を大幅に進歩させるが、それでもやはりその利点の享受を最適化するためには、ある追加の機能または特徴とともに本発明を実施することが好ましい。具体的には、分析ステップが、印刷画像の不均一性を見い出すステップを含むことが好ましい。
別の選択形態はさらに、アレイに沿った部品の修正された相対的使用量を使用して画像を印刷するステップを含む。この場合、この印刷ステップがマルチパス印刷を含むことが好ましい。
本発明が複数パス印刷で印刷マスクとともに使用される場合には、適用ステップが、使用量を減らされた印刷部品の代わりに別の印刷部品を動作させる自動印刷マスク修正ステップを含むと特に有利である。本発明にとって極めて相補的なこのタイプの機能環境は、Garcia-Reyeroおよび他の前述したいくつかの特許文献に記載されている。
本発明のこの第2の主要態様の好ましい実施形態は、「少なくとも1つの」多部品印刷アレイが、対応する複数の異なる色または色希釈で印刷する複数の構成アレイを含む場合に特に有用である。この場合、使用ステップ、走査ステップ、分析ステップおよび適用ステップがそれぞれ、それぞれの構成アレイに関して実行されることが好ましい。
本発明の独立した第3の主要態様の好ましい実施形態では、本発明は、バンディングを検出しこれを補償する方法である。この方法は、インクリメンタルプリンタの正確に照準の合った印刷部品の中で不正確な照準の印刷部品に起因したバンディングに対して特に有用である。
この方法は、正確な照準の印刷部品および不正確な照準の印刷部品を使用して、個々の印刷部品の照準を示さない画像を自動的に印刷するステップを含む。別のステップは、印刷画像の光学特性を自動的に検知するステップである。
さらなるステップは、照準が不正確なある個々の印刷部品を自動的に、完全にまたは部分的に休止するステップである。このステップは、自動的に検知された画像の光学特性に基づく。
上記のものは、本発明の第3の態様の説明または定義をその最も広い、または最も一般的な形態で表している。広い意味を持つ用語で表現したが、本発明のこの態様が当該技術分野を顕著に進歩させることは理解される。
具体的には、本発明は、個々の部品の照準などの誤差を分離して誇張する従来技術のパラダイムから離れ、その代わりに動作上の詳細とは区別される最終的な性能に焦点を合わせる。これによって本発明は、ハードウェア、プログラミングおよび動作時間への投資は極めて控え目でありながら、ヒューリスティックシステム、ニューラルネットワークなどのいくつかの最新原理を利用する。
このように本発明の第3の主要態様は当該技術分野を大幅に進歩させるが、それでもやはりその利点の享受を最適化するためには、ある追加の機能または特徴とともに本発明を実施することが好ましい。具体的には、使用ステップが、プリンタ内の異なる着色剤を印刷するそれぞれの印刷部品アレイ群を少なくとも用いて、それぞれの領域塗りつぶしを印刷するステップを含むことが好ましい。
また、この特定の場合、使用ステップが、異なる着色剤を印刷するそれぞれの印刷部品アレイ群を奇数および偶数の部品に細分化するステップ、ならびに細分化された奇数および偶数の部品をそれぞれ用いてそれぞれの領域塗りつぶしを印刷するステップを含むことが好ましい。この選択形態は、部品(ノズル)が互い違いの2つの隣接する列に形成されたインクジェット等の印刷ヘッドの特に成功した現行の製造技術に由来する。
当業者には明らかなように、これらの2列間に特性を変化させる意図がないにも関わらず、このような変動が現れ得ること、および時に実際に現れることは、この製造形態の予測される結果である。このような出現の程度まで、それぞれの列における部品の別個のテストは、普通ならアクセスできない態様で時には性能を改善することができる。
他の基本的な選択形態では、検知ステップは、印刷画像に沿って光学センサを走査させるステップ、および応答周波数の変動を検出するステップを含む。振幅ではなく周波数に基づく次の分析は、いくつかの部品を運用から外すことをガイドする際にしばしば特に鋭敏である。
さらに別の選択形態では、自動的に休止するステップが、実質的にそれぞれの個々の印刷部品の使用量重みを設定するステップを含む。この場合には、それぞれのノズル番号iの使用量重みを下式で計算することがさらに好ましい。
Figure 2005132103
この式で、prof[i]は、ノズル番号iに対応する位置で測定された印刷画像の明るさであり、avgは、全ての印刷部品の測定された明るさの平均、言い換えると全てのprof[i]の平均であり、max|prof[i]−avg|は、prof[i]とavgとの差の絶対値の最大を与えるノズル番号iに対する印刷画像の測定された明るさである。変数αは0.8から1.0の範囲であり、βは一般に小さな整数、例えば1、2または3である。
この選択形態に従う場合にはさらに、それぞれのノズル番号iの使用量重みが、次のようであることが好ましい。即ち、
w、ここで|prof[i]|≧avg+しきい値の場合に0≦W≦500、
|prof[i]|<avg+しきい値の場合に1000。
これらの所定の範囲内で、理想的な値はW=0(ゼロ)、しきい値=20である。
本発明の独立した第4の主要態様の好ましい実施形態では、本発明は、部品間の相互作用を受けやすく、画質劣化につながる少なくとも1つの多部品走査印刷アレイとともに使用するための印刷方法である。この方法は、その印刷が部品間の相互作用を引き起こす較正画像を定義するステップを含む。
また、この方法は、較正画像を印刷するために前記アレイを使用するステップを含む。別のステップは、印刷された較正画像を自動的に測定するステップである。
この方法はさらに、印刷された較正画像から見い出された画質の劣化を補償するために、装置の動作を自動的に修正するステップを含む。他のステップは、引き続いて、修正された動作を使用して印刷するステップである。
上記のものは、本発明の第4の態様の説明または定義をその最も広い、または最も一般的な形態で表している。広い意味を持つ用語で表現したが、本発明のこの態様が当該技術分野を顕著に進歩させることが理解される。
具体的には、本発明のこの態様は、画質に対する部品間の影響を調査して補正しようとする最初の方法論であると考えられる。このような影響は、いくつかのタイプの品質劣化を支配すると考えられる。
このように本発明の第4の主要態様は当技術分野を大幅に進歩させるが、それでもやはりその利点の享受を最適化するためには、ある追加の機能または特徴とともに本発明を実施することが好ましい。具体的には、較正画像が少なくとも1つの領域塗りつぶしパターンを含むことが好ましい。
本発明の以上の動作上の原理および利点のすべては、添付図面を参照して以下の詳細な説明を検討することによってより深く理解されよう。
本発明の好ましい実施形態に共通する特徴は、先に説明したように実際の現象に単に理論的に関係する相対的に人工的な構成体ではなく、実際の性能、実際の画質および実際の問題を示す実際のプリンタ出力であるパターンを印刷することである。この特徴は、以下の詳細な説明からよりいっそう明白となろう。
1.画質の最適化
本発明のこの第1の態様は多くのさまざまな態様で使用され得るが、特に単純な一例は、最適な印刷媒体前進量の選択に関係する。本発明のこの態様の好ましい実施形態は、印刷媒体上に4つの領域塗りつぶし11〜14(図1のA)を印刷することから開始される。
それぞれの領域塗りつぶしは、名目上均一な濃度で印刷される領域である。それぞれの領域塗りつぶしは、プリンタが生成できる色、この例ではシアン11、マゼンタ12、黄13および黒14の4色でそれぞれ印刷される。
次に、印刷媒体を距離aだけ前進させ、次いで領域塗りつぶしパターン11’〜14’をもう一度印刷する。Aの全体パターンの印刷では、使用された前進ストロークaが極値として選択され、この場合、4つの色で印刷されるスワスの高さに適すると考えられる最も小さな値が選択される。
この図が示すように、4つのスワス11〜14の高さは一般に互いに異なる。しかしながら、スワスの高さはいずれも測定されておらず、実際、この方法の特定の利点は、スワスの高さが影響を与える唯一の変量であるか否かに関わらず、印刷媒体前進距離に対して画質が最適化されることにある。
本発明の手順を開始する前に、4つの印刷部品アレイを何らかの独立した手順で、例えば、実際のスワスの高さの中心に相互に整列させておくことが好ましい。これは例えば、前述のSievertの文献に記載されたように実施され得る。しかしながら、ここに示す例ではこれが実施されず、したがって個々のカラー区画はいずれも整列していない。
好ましい実施形態では次いで、本質的に上記と同じ2つのステップを繰り返す。即ち、図示されたように同じ印刷媒体上に、第1のパターン対11〜14、11’〜14’の下に1対のパターン21〜24および21’〜24’を印刷する。ただし、このときには、上位の領域塗りつぶしセット21〜24と下位の領域塗りつぶしセット21’〜24’との間で別の前進ストロークaを用いて印刷する(図1のB)。前進ストロークの長さを比べた場合、この第2の前進ストロークaの長さは、図1の左上に示した第1の前進ストロークaよりも長い。
次いで、上で論じた2対のパターンの下にさらに、追加の2対のパターン31〜34/31’〜34’および41〜44/41’〜44’を印刷する。しかしながら、図1の詳細が浅薄になって可読性が低下しないように、この図では、これら2対の追加パターンを最初の2対のパターンの下方ではなく右側に配置した。
追加の2対のパターンの印刷では、使用される前進ストロークaおよびaは、前進距離が次第に大きくなるように選択される。最も長いストロークaは極値として選択され、この場合、4つの色で印刷されるスワスの高さに適すると考えられる最も大きな値が選択される。
事前の調査から予想される変動に応じて、完全パターンの総数は図示のように4つ、あるいは2つまたは7つとすることができ、実際には、実際的な関心となる可能な値の範囲を合理的に表し、および実際的な関心となる可能な値間の有用なインクリメントを合理的に調べることが分かっている任意の数とすることができる。このために、実用的なインクリメントは、最終的に選択された前進値の画質に関して単なる容認できる許容差の簡単な問題である。
パターンを印刷した後、パターンの均一性を測定する。これは、垂直(前進軸)方向に沿って区画の上をセンサで走査することによって実施される。
最も一般的には、必ずしも必要ではないが、1つの単色の領域塗りつぶし区画の列の上にセンサを配置することができるようにセンサを走査キャリッジ上に配置するのが最も簡単である。次いで、プリンタの媒体前進機構を動作させて、センサの下でその色の区画をスムーズに送る。
このシステムは、得られたセンサ信号を評価して、特にそれぞれの2連パターン内の所与の色の2つの区画間の境界領域における信号の時間的均一性を評価するようにプログラムされる。ただし査定するのは境界領域に限らない。(走査プロセスおよび得られる信号パターンの追加の詳細については、本発明の第2および第3の態様の好ましい実施形態の議論に関連して後に与えられる。)時間の関数として最も均一な信号が、その特定の色の前進距離の、画質に関する単一の最適な選択に対応するはずである。
例えば、シアンの区画11〜11’、21〜21’、31〜31’、41〜41’に注目すると、最良の隣接状態(必ずしも最高の全体性能ではない)に関して理想的なスワスの間隔は、隣接する2つのシアンの区画31、31’が非常に近くかつ正確に隣接している(ただし完全に接しているわけではない)図1のCであることが分かる。Aでは、対応する2つの区画11、11’がかなり激しく重なっており、Bでは、区画21、21’の重なりは小さいものの、依然としてはっきりと重なっている。
図1のCの隣接状態の不良は目立つものの、Bの重なりよりは小さい。最後に、Dの区画41と41’との間の隣接状態の不良は、Cのそれよりも明らかに大きい。
図1の簡略図で、他の画像劣化の原因を有意義に表すのは実際的でない。しかし当業者ならば、このような原因が存在すること、および例示した方法によってそれらを調べることができることは理解されよう。したがって、上記に概説した測定は、色、印刷部品アレイ、印刷媒体および印刷機構の特定の組合せに対する最良の印刷媒体前進ストローク(または他のパラメータ)の自動選択に役立つことができる。
単色印刷の場合、即ち実際に領域塗りつぶし区画が4列ではなく1列しかないときには、この単純な自動手順が有効であり、コストも事実上かからない。この手順は、新しい印刷部品アレイ(例えば、ペン)を取り付けたときに実行され、その後は、ノズルの詰まり、噴射抵抗体の老化など、次第に進行するさまざまな要因に起因する変化に歩調を合わせて定期的に実行されるべきである。
残念ながら、図面が明らかに示すとおり、監視される区画の列が1つだけではない場合、即ち2つ以上の印刷アレイおよび2色以上の色を使用している場合には、このプロセスによって例示的に選択された前進値aは、隣接状態を一般に最適化せず、より一般的には他の色(即ち、他の印刷アレイ)の画質を最適化しない。図示の例では、Aの前進距離aを使用するとマゼンタの区画12、12’が最も良く隣接する。同じことが黒の区画14、14’についても言える。しかしながら、黄の区画は、この例では、Dの前進距離aによって最も良い間隔をおいて配置される。
したがって一般に、異なる全ての色に対して画質を最適化することができる単一の前進距離を選択することは、少なくとも異なる高さのスワスに対処する何らかのさらなる準備なしには不可能である。したがって、本発明のこの態様を完全に実施するためには通常、このような何らかの追加の準備が必要となる。
前述のDovalの文献に記載されているような適切な1つの準備では、いくつかの印刷アレイによる着色剤の使用を監視して、特定の画像または特定のスワスで支配的な色を判定する。次いで妥当な妥協により、本明細書に紹介した手順で使用するためにこの色を選択する。これによって、印刷中の画像中で支配的な色に対して画質が最適化される。
別の手法では、全ての色に対して本発明の手順を実行し、次いで、最良媒体前進ストロークの平均値、またはDovalの原理を応用した重み付き平均値を採用する。後者は依然として支配色に有利であるが、ここでは絶対的ではなく相対的な方法をとる。
前述のDonovanおよびBoledaの文献に別の技術が示されている。この技術は、それぞれのペンに対してここで示した手順を実行し、次いで、最も短い前進距離よりも長い前進距離を必要とする全ての色に対してデータをスケーリングすることによって、全ての色に対する前進距離を効果的に等しくする。このようにして全ての色に対する前進距離を等しくすると、本発明は、異なる全ての色に対して画質を最適化することができる。
2.印刷部品の相対的使用量の修正
(a)ペン内PAD
このサブセクションで論じる好ましい実施形態では上記サブセクション1の場合と同様に、画質を例示する代表的画像を印刷し、次いで光学的に検知する。しかしながら、ここでの方法論では、画質を直接的に最適化することを試みる代わりに、弱い印刷部品または誤方向設定印刷部品を識別するように当該結果を使用する。
この手順は次いで、マルチパス印刷モード技術を利用して動作をこれらの部品から他の部品へ転じる。これらの結果を得るために、好ましい実施形態は、異なる種類の較正パターンから開始される。
このパターンは、印刷部品アレイ内の印刷媒体前進軸方向の誤差(いわゆる「PAD誤差」)に関する画質を表す。その目的は、誤方向設定ノズルを検出し、印刷マスクを構築するときにそれらの使用量の程度を低減させる、いわば誤方向設定ノズルを「格下げ」することによって、係る誤差に起因する水平バンディングを低減させることである。
一般にこのような格下げを伴う関連した成果が、Garcia-Reyeroの研究から生まれ、これらは、ドロップ検出器を用いて集められたノズルの健全性情報に依存する。走査軸に限定されるものの、このような手法が、走査軸上で誤った方向を向いたノズルに起因するバンディングの低減に極めて効果的であることが示された。その代わりに、本発明で追求するのは、印刷媒体前進軸におけるノズルの方向の誤り(ミスディレクション、誤方向設定)についての情報である。
着色剤、印刷媒体および時間に関してPAD測定技術の投資が少なくて済むことが非常に望ましい。さらに、このような測定が他の較正との調整に適することが望ましい。
印刷部品アレイ(ペン)が2つ以上存在する場合には、このセクションで論じるペン内PADの判定の前に、これらのアレイ相互の位置合せ(ペン間位置合せ)を実施しておくべきである。この理由は、この垂直補正がペン内手順とみなされるためである。さらに、誤差隠し(error-hiding)機構も同様に使用可能にすべきである。
(b)テストパターン
この目的のため、パターンは、先に論じた画質の直接的な最適化の場合と同様に、並んでいる1組の領域塗りつぶしを含むが、ここでは、例えば1つのインクジェットペンの2つのノズル列中のノズルの画質特性を分離するために8つの係る区画51〜58(図2)を含む。印刷部品アレイは、代わりに3列以上のノズル列、またはただ1列のノズル列を有することができる。このような場合、パターンは、アレイの特徴をより適切に調査するように有利に修正される。
いずれにしても、アレイの端部および内部で生成される画質を最もよく例示するために、画質PAD誤差較正パターンが、第1の列51〜58の下に接した、またはできる限り隣接した第2のカラー区画の列51’〜58’を含むことが好ましい。先の印刷媒体前進の議論から、これらの2列の領域塗りつぶしの区画51〜58、51’〜58’の隣接状態の妥当な精度を提供するために、いくつかの可変要素を調べることができることは明白である。
したがって、このパターンは、それぞれの現在のペンについて奇数列に1つ、偶数列に1つの領域塗りつぶしの区画を含む。全ての印刷ノズルは同じパスで噴射される。
一例として、PAD較正パターンは左から右へ、シアンの奇数番号ノズルで形成された領域塗りつぶし51、シアンの偶数番号ノズルによってなされた別の領域塗りつぶし52、マゼンタの奇数および偶数ノズルによって形成された領域塗りつぶし53、54、黄色の奇数および偶数ノズルによって形成された領域塗りつぶし55、56を有する。この領域塗りつぶし区画の行の終わりには、黒の奇数および黒の偶数番号ノズルによって印刷される領域塗りつぶし57、58がある。先に述べたものと同様にスワスの高さの分だけ前進させた後、走査プロセスの端部効果を回避するために、(第1の行と実質的に同一の)第2の行を印刷する。
(c)センシング(検知)
この時点でパターンを検知する準備は整っている。検知は、先に紹介した直接的な画質最適化と概ね同様に、ラインセンサでそれぞれの区画の列を垂直方向に走査することによって有利に実行される。
ある印刷/走査技術によって、それぞれのノズルのPAD誤差を個々に特徴付けることができる。しかしながら、時間、着色剤および印刷媒体の投資がおそらくは受け入れがたいものになる。
本発明の好ましい実施形態はその代わりに、多くの現在の印刷ヘッドがPAD誤方向設定ノズルまたは弱いノズルを、連続したグループで有することを認識することから出発する。したがって、好ましい実施形態では、いくぶん粗いスケールで誤方向設定を検出し、これによってこのようなグループを識別することを試みる。
2列ノズルアレイの事前調査では、このような弱いノズルまたは誤照準ノズル群が一般に、両方の列に独立して現れる。このようなノズルのパターンは、ノズルの噴射に使用される物理的基本要素との関係を示さない。
したがって、標準的なラインセンサの解像度は一般に、それぞれのノズルについての情報を実際的な態様で個々に提供するには不十分ではあるが、標準的なラインセンサはこの調査に適している。例えば、黄の区画に対して青い発光ダイオード(LED)、他の全ての色に対してこはく色のLEDを使用してそれぞれのカラー区画を媒体前進軸に沿って一回走査する。両方のLEDは同時にオンされ、使用され得る。
24ドット/mm(600ドット/インチ、dpi)の解像度では、1200のサンプルが得られる。これらのデータは、ノズル番号、即ち印刷部品アレイに沿った位置に対するディジタル化されたセンサ出力の自動印刷グラフ151〜158(図3)として、全ての区画に対してそれぞれ示すことができる。
したがって、グラフの第1の線151は1つの区画51に対応し、別の線152は別の区画52に対応する。以下同様である。これらの同じ参照番号151〜158が、グラフ本体の対応する線だけでなく、右端のキーセクション内の線にも適用される。
本明細書での複製のために、グラフの線は全てグレーで示されている。そのため図面の多くの領域では、それぞれの線を他の線から区別することができない。しかしながら、本発明の目的上、個々の線をたどることができることは重要ではなく、いずれにしてもこれらは単なる例示に過ぎない。この開示では、集められたデータ集団の全体的な特徴のみが重要である。
このグラフは、縦軸に沿って明るさを表す。したがって、右上の高原部および左上の高原部は、この代表的画像の最も明るい領域、即ちインクが塗られていない印刷媒体(例えば、用紙)である。したがって、着色剤の量が多いほど検知された領域は暗くなり、グラフ化された応答は低くなる。したがって、図面の最も低い位置にある線は、最も暗い着色剤、即ち黒157、158に対応する。
しかしながら、比較的に幅が狭い照明周波帯を選択して使用しているため、センサ応答は、異なる色間で着色剤の絶対輝度(または人間が知覚することができる相対輝度)を追跡しない。例えば、黄色に対応する線155、156も図面の下の方に現れる。
視覚的に、弱いノズルまたは誤方向設定ノズル群は、印刷された区画中のより暗い、又はより明るいゾーンとして現れる。グラフ化されたデータにおいて、これらのノズル群が、印刷された区画内の局所的な平均光学濃度を表すこれらの関連した趨勢線の上方または下方の縦の偏位18(図4および図5)として現れ、この偏位は通常比較的に小さい。
したがって、上向きの偏位は、より明るい領域、即ちその近隣ほどには着色剤を受け取っていない領域に対応する。このような領域はおそらく、その領域に名目上存在するノズルの弱さまたは誤方向設定から結果として生じる。これらのノズルは、不十分な量の着色剤を噴射するか、または名目上割り当てられた領域ではなくて隣接した領域に着色剤を噴射する。
(d)ノズルの場所を特定するための表記法
自動動作を可能にするための第1の作業(タスク)は、検知されたパターンの動作中の印刷部品(ノズル)に対応する部分を識別(即ち、位置の特定)することである。これらの部分は単に、テストパターンの高さに沿って名目上とった1200のサンプルs(i)全体のうちのサブセットに過ぎない。図3の横軸を参照されたい。
この例では、実際に印刷しているノズルの数が1024である。これらのアクティブな1024のサンプルを、まず全てのセンサ応答の平均averageを求めることによって1200の総サンプルの中から場所を特定/識別する。
Figure 2005132103
この値は単に、パターン中の印刷されたスライスと印刷されていないスライスとを区別するためのしきい値として役立つことが分かっている。言い換えると、この値よりも大きなセンサ応答を有するサンプル(グラフのより高い位置に現れるサンプル)、即ちより明るい領域は、印刷されていないとみなされることができ、この値よりも小さい応答を有するサンプル(グラフのより低い位置に現れるサンプル)は印刷されているとみなされ得る。
したがって、数学的表記では、印刷された最初のサンプルFPSが、
FPS≡s(i)のうちs(i)≦averageである最初のサンプル、
と定義され、一方、印刷された最後のサンプルは、
LPS≡s(i)のうちs(i)≦averageである最後のサンプル、
と定義される。
次に、FPSおよびLPSを、印刷された最初および最後のサンプルのノズル番号とすると、中央に印刷されたサンプルのノズル番号は以下のように表現され得る。
CPS≡1/2(FPS+LPS)
これらのベンチマークに基づいて、特別な処理または特定の分析に対して望ましい任意のグループを簡単に定義することができる。したがって、奇数または偶数番号ノズルの区画の最初の128ノズルのプロファイルは、CPSより上から以下のようにして得られる。
1≦nozz≦128 → prof(nozz)=S[CPS+2(nozz−1)]
上式で、インデックス「nozz」は、互い違いの2列部品アレイのどちらか一方のノズル(または他の種類の印刷部品)列に限ったカウントである。調整項「−1」は、nozz=1に対してカウンタを中央サンプルCPSに動かし、係数2は、一方の列に沿ったノズル番号と2列アレイに沿った全体のノズル番号との間の関係を反映する。
したがって、列内の1から128までの特定の部品「nozz」に対する1つの列に沿ったプロファイルの値「prof」は、中央サンプルCPSから調整後の列インデックスの2倍分だけ上方の位置のサンプル値である。ノズルを識別するためのこの規則を図4で採用する(横軸の表示が「論理ノズル」となっていることに留意されたい)。この図ではiが、512の活動位置だけに及ぶように変更されている。即ちi=[1,512]であり、そのため一般にi≠nozzである。
上式を単純に512カウントだけ減らして、CPSから下方に位置するどちらかの区画の最後の128ノズルのプロファイルを識別することができる。
129≦nozz≦256 → prof(nozz)=s[CPS+2(nozz−1)−512]
最初の関係式の一例として、どちらか一方の列の任意に選択したノズル43について考えると、中央サンプルが例えばCPS=520である場合には以下のようになる。
prof(43)=s[520+2(43−1)]=s(604)
(e)ノズルの重み付け
ノズル識別の表記法を前述したので、次にこの議論では、ノズル使用量の重み付け(ウェイティング)の好ましい表記法について簡単に説明する。前述のGarcia-Reyero他の文献には、このトピックが広範に述べられているので、ここで繰り返す必要はない。
ノズル使用量の重み付けは、何もしなければ弱いノズルまたは誤方向設定ノズルに割り当てられるはずの印刷タスク(具体的には、印刷されるべきデータ)をより健全なノズルに転じるための手段を提供すると言える。本発明の技術革新は、このような転用の候補ノズルを識別し、さらに、これらの候補ノズルの使用量重みを下げるための方法、即ち前述した「格下げ」の方法を教示する。
Garcia-Reyeroのモデルは、この時点から仕事を開始し、問題のあるノズルからデータを単に引き離すだけでなく、印刷マスク生成プロセスを通してこれらのデータを他のより健全なノズルに実際に間違いなく割り当てるようにする。かくして、本発明は次に、サブセクション(b)〜(d)で論じた代表的画像印刷出力および検知を踏まえ、範囲[1,512]のノズル番号iに対するノズルの重みw(i)の計算に着手する。
この作業の1つの前提は、これらの手順が、同じノズルの使用量の重み付けの制御も引き受けるGarcia-Reyeroシステムの態様と何らかの方法で両立しなければならないということである。比較的に初期のこのような1つの準備は、例えば、いわゆる「誤差隠し」プロセスである。
このような両立性を得るために、特に単純なルールは、所与のノズルに対して、マスクの構築に使用されるべき「最終重み」が誤差隠しなどから得られる2つおよび本発明のペン内PAD調査をより制限しなくてはならないということである。これまで、これらの2つのアルゴリズムまたはこれらから集められた情報を統合する努力は実施されなかった。
ここで使用する表記では、重み1000が、「マスクの構築にこのノズルを常に使用する」ことを意味し、重み0(ゼロ)が「このノズルを決して使用しない」ことを意味する。ノズルの格下げに対して提案されている重みの範囲は、[200,500]であり、いくつかの分析では[0,500]である。
図3または図4などのノズル健全性マップに基づいてノズルの重みを確立するためのいくつかの方策を検討した。議論の目的上これらは以下のようにグループ分けされることが有用である。
(f)ソフト重み付けプロファイル
この手法では、それぞれの色のそれぞれの1/2ノズル列に対して連続したノズル重み付けマップを作成する。重みは、センサ応答が1/2列の平均から一層遠いノズルに対してより制限的である。
まず、1/2列の平均「avg」を下式のように定義する。
Figure 2005132103
次いでこの値を、先に紹介した完全列のパラメータ「average」におそらく類似した態様で、ノズルプロファイル中のさまざまな値の比較のための基準点として使用する(一般にavg≠averageである)。
例えば、比較的に単純な重み付け計算は次の通りである。
Figure 2005132103
上式で、値1000は単に、計算上便利なように重み付け係数を大きな整数にスケールアップするためのものであり、iは、prof(i)とavgの差の絶対値が最大となるiの値である。ともに1/2列のavgに対して調整された上式の2つの絶対値は、次いで、センサ応答の縦軸をその1/2列平均からの偏差に対して基準化する。
次いで、これらの調整された2つの値の比は、センサの測定値を平均からのこのような偏差の全体範囲に対して正規化する。ノズルが良品であってprof(i)がノズルiのavgにほぼ等しく、max prof(i)がavgからかなり離れている場合を考える。
これらの状況のもとでは、上式の相対不良比(relative-badness ratio)
Figure 2005132103
は、無限大になることも、または1になることもない。この比はある小さな数に近づく。
この場合、αの乗数は、1.0に比べてごく僅かな値になる。したがって先の式は、ノズルiに対しておおよそw(i)=1000となる(図5の15”)。
一方、ノズルが不良で(弱いノズルまたは誤方向設定ノズル)あり、このため|prof(i)−avg|がmax|prof(i)−avg|とほぼ同じくらい大きい場合、このノズルに対して式中の相対不良比は1に近づく。示された通りαが0.8〜1.0の範囲内である場合、この不良ノズルに対して1−α・1=0.2〜0となり、おおざっぱには、式はw=0(図5の15’)〜200となる。
これらの極端な2つのケースを検討すると、実際的に関心のある印刷部品アレイに対して上記式を使用することによって、最小値0ないし200と最大値1000との間のノズル重みが得られることが明らかである。このような重み付け方式は、α=1に対して、連続的かつ高度に可変の重み15からなる代表的な重み付け関数(図5)をもたらす。
したがって、w(i)の式で、相対不良比
Figure 2005132103
が例えば1/2(特定のノズルの相対的なセンサの測定値が最大値の半分)である場合、結果としての重みw(i)は、αの値に応じて500または600となる。ノズルが悪化し、比が1/2から3/4に上昇した場合、重みw(i)は250または400に下がる。
本発明のこれらの好ましい実施形態の実施に際しては、競合する原理が働く。即ち、(1)おそらく、印刷中の画像が良好に印刷されることを確実にすることが最も重要であり、弱いノズルの連続使用は潜在的にこの目的を損なう。たとえノズルの重みを下げた場合でも、状況によってはそのノズルの潜在的な連続使用が印刷画質を劣化させる可能性がある。しかし一方で、(2)弱いノズルであっても、特定の画像を印刷する点と、過剰な負荷および早期故障から健全なノズルを解放する点の両方の意味で有用かつ重要な貢献を果たすことができる。
この第2の原理を推進する1つの方法は、ノズルがほぼ完全に機能しなくなるまで最も大きな重み引き下げの影響を本質的に遅らせる重み付け方式を採用することである。例えば、相対不良比を直線的ではなく累乗的に引き上げることができる。
Figure 2005132103
前述のとおり、相対不良比はノズルの劣化とともに上昇する。しかしながら、この式に示すように累乗的に上昇させた場合、この上昇する相対値は、微小になり、先のより単純な式における直線的な場合よりもα項を最初のうち非常にゆっくりと上昇させる。したがって、ノズル性能の悪化に伴う、例えばゼロまたは200に向かっての重みの降下は、最初のうち緩やかである。
しかしながら、相対不良比の最終的な値は変化しないので、ノズルの弱さまたは誤方向設定が最後に最悪の状態近くまで高まったときに、ノズルの重みは急激に低下しなければならない。要するに、指数βを次第に大きくすると、重み付けはよりステップ関数のように応答する。
ノズルがアレイ中の最悪のセンサ値の非常に近くまで劣化すると、重みは、最終的な代入値である1000(1−α)にほぼ切り替わる。多くの他の種類の計算を使用して同じ動作原理を推進することができる。これらの中にはここで議論している式よりも単純なものもある。
(g)ハード重み付けプロファイル
一方、先に最初に述べた原理を追求したい場合、即ちノズルの性能低下の始めにそのノズルを運用から外したい場合にも、さまざまなタイプの計算によってこれも推進され得る。ハード重み付けは、この原理に容易に適する1つのタイプである。
この種のシステムでは、プロファイル値prof(i)が平均値としきい値の和を上回るサンプルに制限的な値を割り当てる。
|prof[i]|≧avg+しきい値 → w(i)=W, 0≦W≦500
|prof[i]|<avg+しきい値 → w(i)=1000
このようなレジメおよびいくつかのソフト重み付けの方策を、いくつかの数値の組合せを用いてテストした。興味深いことに、最も良い性能はハードプロファイル、具体的にはしきい値=20、W=0のハードプロファイルで得られるように見えるが、この結果は完全に明確というわけではない。
3.機械的特徴およびプログラム/方法の特徴
本発明は、非常にさまざまな製品の実施に適用できる。本発明は、ウィンドウ2およびシャシの一端を取り囲む左ポッド3を有するメインケース1(図6)を含むプリンタ/プロッタで具現化され得る。この筐体の内部には、キャリッジ支持/駆動機構、印刷媒体前進機構の一端部、および補充インクカートリッジを有するペン補充ステーションがある。
また、プリンタ/プロッタは、印刷媒体ロールカバー4、および画像が形成され機械から排出された印刷媒体の所定長またはシートの受領ビン5を含む。下部ブレース/保管棚6が、ケース1の2つの端部を支持する脚にわたされている。
印刷媒体カバー4のすぐ上には、連続した長さの印刷媒体4を受け取るための入口スロット7がある。さらに、機械による印刷媒体の把持を制御するためのレバー8が含まれる。
前面パネルディスプレイ211および制御装置212が、右ポッド213の表面に取り付けられている。このポッドは、キャリッジ機構および媒体前進機構の右端部、ならびに印刷ヘッドクリーニングステーションを取り囲む。待機スイッチ214がアクセスしやすいように右ポッドの底面近くにある。
ケース1およびポッド3、213の内部では、ディジタル電子プロセッサ71からの信号の制御下でモータ242、ウォームおよびウォーム歯車(図示せず)によって駆動された円筒形プラテン241(図8)が回転して、印刷媒体4Aのシートまたは所定長を媒体前進方向に送る。これによって印刷媒体4Aは印刷媒体ロールカバー4から引き出される。
一方、ペン保持キャリッジアセンブリ220(図7および図8)が、媒体前進方向に対して垂直な走査トラックに沿っていくつかのペン223〜226(図7)を、印刷媒体を横切って前進・後退方向に運び、その間にペンはインクを排出する。分かりやすくするために4つのペンのみを示したが、よく知られているようにプリンタは、より一般的な4つペンの場合と同様に、異なる色または同じ色の異なる希釈液を保持する6つ以上のペンを有することができる。このように、媒体4Aはインク滴を受け取って、所望の画像を形成し、印刷媒体ビン5へと排出される。
非常に細かく目盛がつけられたエンコーダストリップ233、236(図8)が、キャリッジアセンブリ220の走査経路に沿ってぴんと張られており、非常に小さな自動光電センサ237がこれを読んで、位置および速度情報237Bをマイクロプロセッサに供給する。ペンのすぐ後ろのエンコーダストリップ236の有利な1つの位置が先に相互参照した特許文献のいくつかに示されている。
しかしながら、現時点でのエンコーダストリップ233(図7)の好ましい位置は、ペン補充カートリッジの手入れのためにユーザが手を挿入する空間から離れたペンキャリッジトレイの後部に近い位置である。いずれの位置にしてもセンサ237が配置され、その光ビームが、ストリップに形成された目盛りのオリフィスまたは透明部分を通過する。
ペンキャリッジアセンブリ220、220’(図8)は、駆動ベルト235の仲介によってモータ231によって駆動され、2連支持/ガイドレール232、234に沿って往復動する。モータ231は、ディジタルプロセッサ71からの信号の制御下にある。
当然、ペンキャリッジアセンブリは、ペン、好ましくは異なる4色のインクをそれぞれ保持する少なくとも4つのペン223〜226のための前方ベイ構造222を含む。一般的には、左端のペン223のインクは黄色、次いでシアン224、マゼンタ225、および黒226である。実際問題として、有彩色および黒のペンは1台のプリンタにおいて共通のキャリッジまたは複数のキャリッジに収容することができる。
ペンキャリッジアセンブリ220、220’にはさらに、さまざまな電子部品を備える後部トレイ221が含まれる。図6および図7は、Hewlett Packard社の「DesignJet 1000」プリンタ/プロッタモデルなどのシステムを最も具体的に表す。このシステムは本発明を含まない。しかしながら、これらの図面はさらに、本発明のある特定の実施形態、および本発明の好ましい実施形態を含むプリンタ/プロッタを示す。本発明の好ましい実施形態の詳細な差異については、後述する。
図8のブロック図を詳細に論じる前に、この図の概要を説明しておく。図の下半分の大半の部分70、73、75〜78は、右端の印刷ステージ4A〜251およびパス/ノズル割当て61のいくつかの態様を含み、一般に従来からのものであり、インクジェットプリンタ/プロッタにおける本発明の背景を表す。
図面の上側にある部分63〜72、81〜86および下側にある部分の一部85、68、89、90、94、187、196が本発明を表す。本明細書に示された機能の記述およびスワス図を与えられれば、当該技術分野の経験を積んだプログラマーなら、全ての回路を動作させるための適切なプログラムを準備することができる。
ペンキャリッジアセンブリは、インク218を放出しながら左216へ移動しているときには220で表され、インク219を放出しながら右217へ移動しているときには220’で表される。220と220’は同じペンキャリッジを表すことを理解されたい。
前述のディジタルプロセッサ71は、プラテンモータ242へのプラテン駆動制御信号242Aおよびキャリッジ駆動モータ231へのキャリッジ駆動制御信号231Aと正確なタイミングで連係して働くようにペンを噴射させる制御信号220Bを供給する。プロセッサ71は、エンコーダ237によって供給されるエンコーダ信号237Bから導かれたキャリッジの速度と位置についての情報に部分的に基づいて、キャリッジ駆動信号231Aを発生させる。
(このブロック図では、左向きの矢印で示されたセンサからのフィードバック情報237Bを除いて、図示の信号は全て左から右へ流れる。)したがって、コードストリップ233、236は、キャリッジアセンブリ220のそれぞれの方向、即ち左から右(順方向220’)または右から左(逆方向220)のいずれかの方向の走査中に超高精度の色インク滴の形成を可能にする。
新しい画像データ70が画像処理ステージ73に受け取られる(191)。画像処理ステージ73は、従来どおり、コントラスト/色の調整または補正モジュール76およびレンディション、スケーリング等モジュール77を含むことができる。
次に、画像処理モジュールから送られた情報193は、印刷マスキングモジュール74に入る。このモジュールは、特定のパスおよびノズル割当てのためのステージ61を含むことができる。ノズル割当てのステージ61は一般に従来の機能を実行するが、本発明のある態様によれば、後述されるように入力68によって強制されることが好ましい。
集積回路71は、プリンタ、関連コンピュータ、および別個に実装されたラスタ画像プロセッサ中に部分的に分散させることができる。代案として、これらの回路は、1つまたは2つのこのような装置に主としてまたは完全に含めてもよい。
また、これらの回路は、例えばコンピュータのハードドライブに保持され得るようなソフトウェア、または(例えば、ROM75に保持され、他のコンポーネントへ配布(66)される)ファームウェア、あるいはそれらの両方を動作させる汎用プロセッサ(例えば、汎用コンピュータの中央プロセッサ)、および特定用途向けの集積回路を含むことができる。代わりにこれらの組合せを使用してもよい。
前述したように、印刷されるべき画像は、光学センサによって読まれて較正データを生成するための多数のカラー区画または小片(swatch)から成る代表的テスト画像とすることができる。この目的のために、このようなテスト画像は特に、誤方向設定印刷部品、例えばペンのノズルを検出する際に使用されるが、これに限定されるわけではない。
このようなテスト画像を生成するために、本発明の装置は、集積回路セクション71(図8)の中に、最終出力ステージ78を動作させるための制御信号80を生成するアレイ使用手段63を含む。これらの信号は、右側の印刷ステージを駆動する。
図8のいくつかの部分は、本明細書の「発明を実施するための最良の形態」のサブセクション1で説明した「画質の最適化」の実施形態に対応する(これらは、「課題を解決するための手段」の項で本発明の第1の主要態様に関して論じた「第1の代替選択形態」にも対応する)。「画質の最適化」の実施形態の場合には、アレイ使用手段63がパラメータ変更手段64を含む。この場合には、制御信号80がテスト用の一連の異なるパラメータを含む。
このような一連のパラメータには例えば、先のサブセクション1で詳細に説明されたような、一連のさまざまな印刷媒体前進値が含まれる。それぞれの値は、最終出力ステージ78およびその前進機構信号242Aによって適切に実施される。
これらの信号242Aはさらに、テスト画像の印刷の際に前進モータ242、ドライブ241および媒体4Aの運動によって実施される。これらの一連のパラメータ値は、品質測定手段72にも送られ(91)、後に簡単に説明するように相関手段81で使用される。
小さな自動光電センサ251がペンとともにキャリッジに取り付けられ、画質についてのデータ(例えば、先に説明した領域塗りつぶしの均一性など)を得るために下方に向けられる。センサ251の信号は、キャリッジおよび前進機構の運動と連係し(図示せず)、これによって、印刷されたテスト画像の光学測定65、81、82(図8)を容易に実行することができる。本明細書の議論の手引きによって、適切なアルゴリズム的制御82は、当該技術分野の技能の範囲に十分に含まれる。
品質測定手段72は、センサ251から戻された測定データ65を受け取る。サブセクション1で先に論じた「品質最適化」の実施形態の場合には、品質測定手段72が、これらの品質データ65を前述の変更手段64からのパラメータ変更データ91と相関させるための手段81を含む。
次いで、相関データ92が動作修正手段83に送られる。本発明の最適化態様および実施形態に関して先の議論で示したように、これらの動作修正手段83は、非常にさまざまな形態をとることができ、これに対応して非常にさまざまな装置設定の確立85に影響を与える(94)。
このようなパラメータの例には、印刷モード、印刷媒体前進ストロークおよび速度、走査速度、インク滴のエネルギー、サイズおよび速度、デプレッション(depletion)、プロプレッション(propletion)および自由裁量ドッティング比、ランダム化と粒状性との均衡点、ならびにノズル重み付け分布などが含まれる。いずれにしても、これらの設定は、印刷ステージの制御のために最終出力ステージ78へ送られる(187)。
単に明確にするために、相関データ92の特に有効な形態は、媒体前進パラメータの変動に関係することに留意されたい。この場合、これらのデータ92は次いで、動作修正手段83を介して(93)、命令94としてアプリケーションモジュール85に送られ、特に前進モータ242の動作242A用の制御信号196を供給する。
図8の他の部分は、本明細書の「発明を実施するための最良の形態」のサブセクション2で論じた本発明の印刷部品の使用量修正の態様および実施形態に関係する。この場合には一般に、パラメータ変更手段64または相関手段81は存在しなくてもよいが、測定制御信号80およびその結果としての測定データ65は存在する。
この実施形態では、測定データ65は、それぞれの画像の区画が不規則である程度を定量化するための手段82に進む。定量化手段82は、品質測定手段72の一部を形成し、動作修正手段83に送るための「逸脱」データ87、88を生成する。
逸脱データ88は一般に、特許請求の範囲によって定義された本発明の範囲内で非常にさまざまな態様で適用され得ることは理解されたい。これらには、最終出力ステージ78を制御するためのパス/ノズル割当て61または他の設定85、187、196を修正するために、印刷マスキングステージに一般に調整信号90/68、94を伝えることが含まれる。
しかしながら、逸脱データを使用する特に有利な態様は、これらのデータを、低減された部品使用量重みを導き出すための手段84へルーティングする(87)ことである。この手段については、ある程度詳細に前述したが、特に有利にはこの手段が、このような重みをを導き出すための式に従う手段86を含む。この式から結果として出力された重み89は次いで、パス/ノズル割当てモジュール61へのデータ68の一部(または全て)となる。
先に論じた2つの主要な代替の実施形態は一般に互いに互換性があり、一緒に実施され得る。画質を最高にするためには、これらを組み合せることが好ましい。
動作時、システムは、そのオペレーティングプログラムを適切に、即ちファームウェアまたはソフトウェア実施の場合にはメモリから命令を読み出すことによって、またはASICなどの実施の場合には専用ハードウェアを単純に動作させることによって読み出す(301)(図9)。このように準備した後、方法は、図示されたように手順301から322まで進む。
サブステップ315と316は代替ステップと考えることができる。特定の動作条件について321より上のステップを実行した後、(以下に示すように)動作条件が変更されたことが分かるまで、または変更されたと推測されるまで、印刷ステップ321、322を繰り返すことができる。
以上を考慮すれば、図9の残りの詳細については当業者には自明であろう。
4.観察された性能の向上
セクション1または2で先に概説した測定および補正操作に続いて、バンディングの低減に関して画質が向上したかどうかを判定するために印刷出力のテストをした方が賢明である。このために、相補的な2種類の印刷出力が有用である。1つは、幾何学的に規則的に定義された領域の品質を評価するための1組のさまざまな濃度の名目上均一な代表的領域塗りつぶしであり、もう1つは、幾何学的境界が不規則な領域の品質を評価するためのある種類の不定図形である。
本発明の評価では、第1のタイプの印刷出力については24個の長方形領域塗りつぶし区画を使用した。これらの区画は、それぞれ異なる濃度、即ち100、75、50および25パーセントの濃度を有する4つのグループに分けられている。
また、これらの区画は、黒、シアン、マゼンタ、シアン+マゼンタ、シアン+黄、およびマゼンタ+黄の異なる6色をサンプリングされている。第2のタイプの印刷出力については、芸術家Mariscalの現代アートを使用した。
Mariscalの作品は、均一な色の多くの領域を有するが、色相、濃度、形状およびサイズが大きく異なる。これらの点に関して、批評的には独創的な優れた芸術作品とされているが、この点では商業グラフィックスに似ていなくもない。
両方のプロットは常に、8パス双方向印刷モードを使用して印刷された。この印刷モードは、以前に述べたShakesタイプの印刷モードの1つである。この印刷モードでは、
・重みが低減されたノズルの使用が、割り当てられた特定の重みによって必要とされたときに自動的に低減または排除され、
・他のノズルの使用が自動的に呼び出される。
これらのことは全て、Shakesシステムを定義した前述のいくつかの特許文献に記載されている。したがって問題のあるノズルは正確にはオフにされないが、さらにこれらのノズルの仕事をカバーするために、他のノズルが運用を始める。
テスト環境については、これらの画像は、現行の試作品のプリンタを使用して2種類の標準印刷媒体上に形成された。印刷ヘッドは2つの条件で選択された。即ち、印刷ヘッドに作動しないノズルはないが、非常に深刻な誤方向設定を有するノズルを含む。
両タイプの印刷出力(即ち、区画およびMariscal作品)に関して、連続した4、5またはそれ以上のノズルのグループにおいてノズルに弱いノズルまたは誤方向設定ノズルが生じたときにバンディングの低減は明らかに目立つ。言い換えると、当初のバンディングが大きいほど、その改善も顕著になる。4または5未満の連続した不良ノズルでは、バンディングの低減はほとんど認知できない。
規則的なカラー区画では、最大の改善が単色サンプル(黒、シアンとマゼンタ)で見られた。2色の区画(シアン+マゼンタ、シアン+黄、マゼンタ+黄)ではいずれの場合も改善はほとんど見られなかった。
Mariscal作品では、ペン内PAD較正で、2つの大きなバンディングの改善が認められた。即ち、小さな振幅(即ち、名目上均一な領域塗りつぶし内の明〜暗の範囲)と小さな周波数(媒体前進方向の印刷長さあたりのほんの少しの水平バンド)である。
較正自体、例えば印刷された区画(例えば、図2)の最初の走査から見い出されたプロファイル(図3および図4)および結果としてのノズル重み(図5)に対しての再現性は、非常に満足のいくものであった。印刷パターン中のそれぞれの区画にわたるセンサ走査が1回だけであっても、校正から校正の全体手順の再現性は良好であった。
約20の連続した既知の弱いノズル群に対して、90パーセントの結果が18から22個のノズルを検出した。このことは、再現性テストに使用した2タイプの標準媒体に対して当てはまった。
精度に関しては、列中の連続した10個のノズル群について、ノズル健全性データベースに補正を適用したときの3つのノズルのシフトが、バンディング低減に関して重大な変化を誘発したようには思われなかった。このことは、多数(即ち、10個以上)の誤方向設定ノズル群を隠すまたは補償しようとしたときに、24ドット/mm(600dpi)での3×2=6画素の解像度の欠如は重大な影響をもたらさないことを意味すると思われる。
5.さらなる改善
必要に応じて、パターンの区画を数回または多数回走査することによって、または2セット以上の区画を印刷して走査することによって、あるいは双方を実施することによって、ペン内PAD較正の精度もおそらく高めることができる。発明者らは、まだこれを実施していない。他の非常に簡単な改善を以下に説明する。
単一のプロット中のパターンを2回のパスで印刷することによって、精度(または少なくともテストの効率)の付随的な向上を得ることができると考えられる。発明者らは、2つのプロット間の公称の前進を用いて独立した2つのプロット中にパターンを印刷した。
ノズルプロファイルの実際の可変性の関数として、しきい値またはW、あるいはそれらの両方を設定することによって、サブセクション2(g)で説明したハード重み付け方策による結果の向上を追求することができる。また、他の印刷モードを用いた性能の測定も興味深い。
印刷モードの変更は特に、さまざまな数のパス、特に先に論じたものよりも少ない数のパスを含まなければならない。また、一方向印刷および他の印刷媒体を用いた性能も興味深い。
別の変形は、全ての印刷部品を同時に、即ち、例えば2列のノズルを別々に考慮するのではなく1つのグループとして、特徴付けることである。いくつかのプロットまたは数週間の後に実行される他の較正と統合されるべきかどうか、あるいはユーザがシステムのある機能(ペンなどの)を取り替えたときだけ、または起動したときだけにすべきかなど、較正の頻度に関する最終的な詳細を案出することも望ましい。
製品に本発明を実施する前に、ペン内PAD誤差に起因したバンディングを印刷ヘッドが生成するときに画質が向上すること、および比較的に重大な欠点が生じないことを検証することが望ましい。このような検証は、ペン内PAD誤差を示す印刷ヘッドの制御された母集団を考慮すべきであり、さまざまな走査状況を包含するべきである(例えば、極端な仕様を有するラインセンサ、および太陽の光を含む極端な周囲光条件を含む)。
本発明の理想的な実施は、Shakesの他の特徴との完全な統合を含む。特に有用な別の検証は、別の技術によって解決されない頑固なバンディングを示すプリンタでの較正の実行である。
本発明の実施を望む当業者は、簡単なソフトウェアユーティリティの準備にあまり時間がかからないことが非常に価値があることを理解するであろう。即ち、
・誤差隠しまたは他のShakesのような手順によって機械中で自動的に使用されるすべてのものに対応しているノズル健全性マップの使用を使用可能/使用禁止にするルーチン
・所与のペンに対してマップ中の全ての印刷ノズルの重みを指定するモジュール(全てのノズルを初期化されていない状態、即ちゼロにデフォルト設定すると都合がよい)、および
・特に開発中のシステム動作の評価を容易にするために、ハード重み付けの方策を使用し、20に設定されたしきい値および弱いノズルの重み200を用いてペン内PAD較正全体を実行し、その結果をマップに充てんし、それらの使用を可能にする別のユーティリティ。
これらのユーティリティに対しては都合のよい任意のシンタクスを使用することができる。しかしながら、後にかかる時間を節約するために、最終的な実施の符号化と互換性のあるシンタクスの使用が望ましい。
本発明の基本的な利点を説明したので、極めてわずかな検討で本発明を容易に実施するとができる。ここに示された改善は、これらの利点を拡張するためのみに容易に追求される。
以上の開示は単に例示を目的としたものであり、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。本発明の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照することによって決定される。
本発明の第1の主要態様の好ましい実施形態で使用するためのテストパターンの図である。具体的にはこの図は、4つの印刷出力(A、B、CおよびD)を示し、これらの印刷出力がそれぞれ、(4連印刷ヘッドによって印刷され)それぞれ4つの異なる前進距離によって分離された1対の連続する領域塗りつぶしスワスを有する。 本発明の第2の主要態様の好ましい実施形態で使用するためのテストパターンの図である。具体的にはこの図は、公称前進距離によって分離された2つの連続する領域塗りつぶしスワスを示す。 代表的センサデータの代表的カラーグラフの白黒複写である。生データは、図2のパターンのそれぞれの着色剤の区画対を垂直に(即ち、前進軸方向)連続走査することによって得た(この図は、図1のパターンを走査した結果などのグラフも代表的に示す。)。 着色剤の区画の1つ(シアン−奇数、下位の区画)に対するデータの半分から得たノズルプロファイルの白黒複写である。同じ区画の平均値も示されている。 図4のデータからノズル重みを計算するための3つの異なるアルゴリズムのそれぞれによって得られたノズル重みプロファイルの白黒複写である。 本発明の好ましい実施形態を具現化するプリンタの外部の斜視図である。 図6のプリンタの走査キャリッジ/媒体前進機構の斜視図である。 図6および図7のプリンタの作業システムの概略図である。このシステムは特に、先に紹介した本発明の第1の態様の好ましい実施形態を実施するために使用される。 図6および図7のプリンタの動作を示す流れ図である。この動作は、特に本発明の第2および第3の態様を実施するために使用される。

Claims (13)

  1. 入力された画像データ(70)に基づいて印刷媒体(4A)上に、画素格子中に形成された個々のマークからの構築によって所望の画像を印刷するための装置であって、
    画質劣化を受けやすい少なくとも1つの多部品走査印刷アレイ(223-226)と、
    画質を直接的に表示するために代表的画像(11-14、11'-14'、21-24、21'-24'、31-34、31'-34'、41-44、41'-44';51-58、51'-58')を印刷するように前記アレイを使用するための使用手段(63)と、
    前記代表的画像から直接的に表示された画質(65)を自動的に測定するための測定手段(72)と、
    測定された画質(65)から見い出された画質の劣化を補償するように、前記装置の動作を自動的に修正するための修正手段(83)と、および
    修正された動作を使用して印刷するための印刷手段(78、220、231、241)とを備える、装置。
  2. 前記使用手段が、画質に影響を与える少なくとも1つのパラメータを変更するための変更手段(64)を含み、
    前記測定手段が、前記修正手段をガイドするために、測定された画質を前記変更と相関させるための相関手段(81)を含む、請求項1に記載の装置。
  3. 前記測定手段が、前記アレイに沿った画像の規則性からの逸脱を定量化するための定量化手段(82)を含む、請求項1に記載の装置。
  4. 前記定量化手段が、印刷された画像に沿って媒体前進方向に走査するためのセンサ(251)を含み、
    前記修正手段が、
    補正パターン(15-17、15'-17')を導き出すように、前記センサからの信号の変動(151、180)を分析するための分析手段(82、84)と、
    プリンタによる後の印刷における前記アレイに沿った部品の相対的使用量を修正するために、前記補正パターンを適用するための適用手段(86、61、85)とを含む、請求項3に記載の装置。
  5. 複数パス印刷で印刷マスクとともに使用するための請求項4に記載の装置であって、
    前記適用手段が、使用量を減らされた印刷部品の代わりに別の印刷部品を動作させる自動印刷マスク修正手段(61)を含む、装置。
  6. 前記修正手段が、前記アレイに沿って使用するための、低減された部品使用量重み(15-17、15'-17')を、定量化された画像の規則性(19、159)からの逸脱(65、151、18)に基づいて自動的に導き出すための自動導出手段(84)を含む、請求項3に記載の装置。
  7. 前記自動導出手段が、前記定量化された逸脱から前記重みを得るための式に従うための手段(86)を含む、請求項6に記載の装置。
  8. それぞれのノズル番号iに対する使用量重みw(i)が
    Figure 2005132103
    として計算され、上式で、prof[i]が、ノズル番号iに対応する位置で測定された印刷画像の明るさであり、avgが、前記印刷部品の測定された明るさの平均であり、prof[i]が、prof[i]とavgとの差の絶対値の最大値を与えるノズル番号iに対する印刷画像の測定された明るさであり、αが0.8から1.0の範囲内であり、βが1から3の整数である、請求項7に記載の装置。
  9. それぞれのノズル番号iに対する使用量重みが、
    |prof[i]|≧avg+しきい値の場合にW、ここで0≦W≦500であり、
    |prof[i]|<avg+しきい値の場合に1000である、請求項7に記載の装置。
  10. W=0、しきい値=20である、請求項9に記載の装置。
  11. 部品間の相互作用を受けやすく、画質劣化を招く少なくとも1つの多部品走査印刷アレイ(223-226)とともに使用する印刷方法であって、
    印刷が部品間の相互作用を引き起こす代表的画像(11-14、11'-14'、21-24、21'-24'、31-34、31'-34'、41-44、41'-44';51-58、51'-58')を定義するステップと、
    前記代表的画像を印刷するために前記アレイを使用するステップ(302)と、
    印刷された代表的画像を自動的に測定するステップ(304)と、
    印刷された代表的画像から見い出された画質の劣化を補償するように、装置の動作を自動的に修正するステップ(311)と、及び
    引き続いて、修正された動作を使用して印刷するステップ(321)とを含む、方法。
  12. 前記代表的画像が少なくとも1つの領域塗りつぶしパターン(11-14、11'-14'、21-24、21'-24'、31-34、31'-34'、41-44、41'-44';51-58、51'-58')からなる、請求項1から11のいずれか一項に記載の発明。
  13. 少なくとも1つの前記多部品走査印刷アレイが、対応する複数の異なる色または異なる色希釈に印刷する複数の多部品印刷アレイ(223-226)からなり、それぞれの多部品印刷アレイがそれぞれの画質劣化を受けやすく、および
    前記使用手段(63、302)、測定手段(72、304)および修正手段(83、311)がそれぞれ、前記複数のそれぞれの多部品印刷アレイに関して機能する、請求項1から11のいずれか一項に記載の発明。
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