JP2005124418A - 真空排気装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】消費エネルギーが比較的少なく、環境汚染のおそれもない、真空排気装置を提供する。
【解決手段】真空排気装置1は、野菜などの被処理物を収容するための気密性を有する真空槽2と、この真空槽2内の気体を排気するため当該真空槽2に主弁3および排気管12を介して接続された高速ブースタ4と、この高速ブースタ4に直列に接続された補助ブースタ5と、補助ブースタ5の排気口5bに接続された水エジェクタポンプ6と、水エジェクタポンプ6からの排水を回収する貯水槽7と、貯水槽7内の貯留水Wを循環しながら冷却するクーリングタワー8と、真空槽2内を荒引き排気するための荒引き真空ポンプ9とを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、野菜類の真空冷却装置、真空乾燥装置あるいは真空濃縮装置などとして使用することのできる真空排気装置、詳しくは、真空槽内で蒸発する水蒸気などを直接吸引する機能を備えた真空排気装置に関する。
野菜の鮮度保持を目的として使用されている従来の真空排気装置は、例えば、図11に示すようなものがある。この真空排気装置90は、冷却系統を構成するコールドトラップ91、ブラインポンプ92、ブラインクーラ93およびブラインタンク94と、コールドトラップ91内の排気を行うための冷却用真空ポンプ95と、コールドトラップ91内に凝縮した水分を回収するためのドレインタンク96と、ドレインタンク96内に貯留された水を排出するためのドレインポンプ97と、野菜類を収容するための2つのバキュームチャンバ99と、バキュームチャンバ99内の荒引き排気を行うための荒引き真空ポンプ98とを備えている。
この真空排気装置90を使用する場合、まず、ブラインポンプ92を稼働させ、冷却媒体であるブラインをブラインクーラ93、コールドトラップ91およびブライン94の間で循環させることによってコールドトラップ91内の冷却管91aを−10℃以下まで冷却しておく。次に、バキュームチャンバ99の開閉扉(図示せず)を開いて野菜類などの被処理物を装入して開閉扉を閉じた後、荒引き真空ポンプ98を作動させ、荒引き弁80を開いてバキュームチャンバ99内の荒引き排気を行う。
バキュームチャンバ99内の荒引き排気が終了したら、冷却用真空ポンプ95を作動させてコールドトラップ91内を真空化するための排気を開始する。そして、荒引き弁80を閉止して荒引き真空ポンプ98を停止するとともに主弁81を開くと、バキュームチャンバ99内の被処理物などから蒸発して生じた水蒸気はコールドトラップ91内へ流入する。コールドトラップ91内へ流入した水蒸気は、−10℃程度の冷却管91aに接触して冷却されることによって凝縮する。
コールドトラップ91内で液化した水は、その下方に配置されたドレインタンク96内へ回収され、ドレインタンク96内に貯留された水量が一定量を超えると、ドレインポンプ97が自動的に作動して、ドレインタンク96内の水を所定の排水路へ排出する。
一方、本発明の技術分野とは異なる他の技術分野で使用されるものではあるが、溶鋼などの溶融金属の精錬工程で用いられる真空排気装置として、従来、ブースタ、エジェクタを用いたものがある(例えば、特許文献1〜3参照。)。
特開平7−331324号公報(第2−4頁) 特開平8−311533号公報(第4−8頁) 特開2002−254042号公報(第3−5頁)
図11に示す従来の真空排気装置90を用いてバキュームチャンバ99内に収容された野菜などの被処理物を冷却する場合、被処理物から発生する水蒸気の蒸発潜熱は、全てコールドトラップ91の冷却作用によって処理される。ところで、被処理物が含有する水1kgの蒸発潜熱は約590kcal/kg(真空度6000Pa〜800Paにおける平均値)であり、この熱を奪って蒸発した水蒸気のエンタルピは600kcal/kgを超えることとなる。
この真空排気装置90を用いて、例えば、1バッチ1500kgの被処理物(野菜)を25℃から5℃まで冷却する場合を考えると、その温度差Δt=25℃−5℃=20℃となる。被処理物である野菜の比熱を0.96として、1時間に2.5バッチの冷却運転が行われる場合に必要となる冷凍機の冷却能力を算出すると、
1500×2.5×0.96×20=72000kcal/hr
となる。また、ブラインポンプ92の発熱、冷却媒体が受ける放熱および熱ロスを10%程度とすると、
72000×1.1=79200kcal/hr
の冷却能力を有する冷凍機(コールドトラップ91)が必要となる。このため、従来の真空排気装置90においては冷凍機(コールドトラップ91)の大型化、消費エネルギーの増大を回避することが困難であるのが実状である。
一方、特許文献1〜3に記載された真空排気装置は溶鋼などの溶融金属の精錬工程で使用する場合には好適であるが、本発明の真空排気装置に係る技術分野において使用するには不向きである。
すなわち、特許文献1〜3に記載された真空排気装置においてもブースタおよびエジェクタが使用されているが、このブースタはスチームを駆動源として真空排気を行う多段式スチームエジェクタを使用したものである。したがって、スチームを発生するボイラだけでなく、ボイラを稼働させるための加熱源として重油、灯油、LPガスなどの燃料が必要である。このため、ブースタを稼働させるために消費される燃料は莫大なものとなっている。また、重油、灯油などの化石燃料を燃やすことにより、環境汚染や温暖化などの悪影響を及ぼす可能性もある。
本発明が解決しようとする課題は、消費エネルギーが比較的少なく、環境汚染のおそれもない、真空排気装置を提供することにある。
本発明の真空排気装置は、被処理物を収容する気密性の真空槽と、この真空槽内の気体を排気するため当該真空槽に接続されたブースタと、ブースタの排気口に接続された水エジェクタポンプとを備えた真空排気装置であって、ブースタが、筒状ケーシングと、筒状ケーシング内にその軸心方向に沿って交互に配置された複数の回転羽根および複数の固定羽根と、複数の回転羽根を軸心を中心に回転させる駆動手段とを有するものであることを特徴とする。
ここで、ブースタとは増圧機能を有する送風圧縮機をいい、水エジェクタポンプとは水のジェット噴射(高速の噴射水)の巻き込み作用により水蒸気を直接復水させて水蒸気の体積を急速に縮減させる機能を有する真空ポンプをいう。
このような構成において、筒状ケーシング内にその軸心方向に沿って交互に配置された複数の回転羽根および複数の固定羽根を有するブースタは、その回転羽根を軸心を中心に回転させることによって、効率良く筒状ケーシング内へ気体を吸い込むと共に、吸い込んだ気体を高圧縮比で圧縮することができる。このため、真空槽内に収容された被処理物から蒸発する水蒸気はブースタ内に吸い込まれた後、そこで高圧縮された後、水エジェクタポンプ内に流入し、その内部を流通する高速噴射水に吸引されて速やかに復水することとなる。
したがって、駆動手段でブースタの回転羽根を回転させることにより、真空槽内の水蒸気を効率的に排気して真空化することができる。このため、コールドトラップなどの冷凍機を使用する必要がなく、消費エネルギーを大幅に低減することができる。また、フレオンガスなどの冷媒流体を使用しないので環境汚染のおそれもない。なお、前記駆動手段としてモータ(電動機)を用いることによって消費エネルギーを大幅に低減することができる。
ここで、前記ブースタとして、必要とする真空度によって異なるが、互いに直列に連結された高速ブースタと補助ブースタとを設けることもできる。このように、高速ブースタと補助ブースタとを設けることにより、真空槽内の水蒸気の排気および圧縮をさらに効率化することができる。また、高速ブースタと補助ブースタとを設ければ、その圧縮比により、高速ブースタ内での復水を防止し、回転羽根の高速回転を可能とするとともに、補助ブースタ内で復水しても水エジェクタで吸水することができるようになる。
一方、水エジェクタポンプにおいて液化した水を回収する貯水槽と、貯水槽内の水を水エジェクタポンプに供給する循環水路とを設けることが望ましい。このような循環水路を設ければ、水エジェクタポンプを作動させるための水として、貯水槽内に回収した水を利用することができるので、水消費量を低減するとともに排水を低減することができる。
また、水エジェクタポンプからの回収水が貯留された貯水槽内の水を冷却するための冷却手段を設けることが望ましい。このような冷却手段を設ければ、貯水槽内の回収水の水温上昇が防止され、比較的低温の水を水エジェクタポンプへ供給することが可能となるため、水エジェクタポンプにおいて効率的な復水を行うことができるようになる。なお、このような冷却手段としては、例えば、貯水槽内の水を循環させながら水冷するクーリングタワーなどが好適である。このようなクーリングタワーを用いれば、蒸発水蒸気の熱エネルギーを水の蒸発潜熱で蒸発・気体化した水蒸気へ変換させることができる。
さらに、前記真空槽内の非凝縮性気体を排気するための荒引き真空ポンプを設けることが望ましい。このような荒引き真空ポンプを設ければ、ブースタによる排気に先だって、この荒引き真空ポンプにより真空槽内の非凝縮性気体を荒引き排気することが可能となるため、排気時間の短縮化を図ることができる。
本発明により、以下の効果を奏することができる。
(1)被処理物を収容する気密性の真空槽と、この真空槽内の気体を排気するため当該真空槽に接続されたブースタと、ブースタの排気口に接続された水エジェクタポンプとを備えた真空排気装置において、ブースタが、筒状ケーシングと、筒状ケーシング内にその軸心方向に沿って交互に配置された複数の回転羽根および複数の固定羽根と、複数の回転羽根を軸心を中心に回転させる駆動手段とを有するものであることにより、真空槽内の水蒸気の吸い込みおよび圧縮が迅速に行われ、真空槽内を効率的に排気することが可能となるため、消費エネルギーを大幅に低減することができる。また、フレオンガスなどの冷媒流体を使用しないので環境汚染のおそれもない。
(2)前記ブースタとして、互いに直列に連結された高速ブースタと補助ブースタとを設けることにより、真空槽内の水蒸気の排気および圧縮をさらに効率化することができる。
(3)水エジェクタポンプにおいて液化した水を回収する貯水槽と、貯水槽内の水を水エジェクタポンプに供給する循環水路とを設けることにより、水エジェクタポンプを作動させるための水として、貯水槽内に回収した水を利用することができるので、水消費量および排水量を低減することができる。
以下、図面に基づいて、本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、以下に説明する実施の形態は本発明の真空排気装置の一例を示すものであり、本発明の真空排気装置はこの実施の形態に限定するものではない。
図1は本発明の実施の形態である真空排気装置を示す構成図、図2は図1に示す真空排気装置を構成する高速ブースタの垂直断面図である。図3は図2に示す高速ブースタを構成する回転羽根の平面図、図4は図3に示す回転羽根の側面図、図5は図3におけるA−A線断面図、図6は図3におけるB−B線断面図、図7は図2に示す高速ブースタを構成する固定羽根の平面図、図8は図7に示す固定羽根の側面図である。
図1に示すように、本実施形態の真空排気装置1は、野菜などの被処理物を収容するための気密性を有する真空槽2と、この真空槽2内の気体を排気するため当該真空槽2に主弁3および排気管12を介して接続された高速ブースタ4と、この高速ブースタ4に直列に接続された補助ブースタ5と、補助ブースタ5の排気口5bに接続された水エジェクタポンプ6と、水エジェクタポンプ6からの排水を回収する貯水槽7と、貯水槽7内の貯留水Wを循環しながら冷却するクーリングタワー8と、真空槽2内を荒引き排気するための荒引き真空ポンプ9とを備えている。
荒引き真空ポンプ9と真空槽2とは荒引き排気管10を介して接続され、排気管10の真空槽2寄りの部分には、排気管10を開閉するための荒引き弁11が配置されている。排気管12は高速ブースタ4の吸気口4aに接続され、高速ブースタ4の排気口4bと補助ブースタ5の吸気口5aとは通気管13によって連通されている。補助ブースタ5の下端部分には、補助ブースタ5内に溜まった水を貯水槽7へ排出するための排水弁5cが設けられている。
貯水槽7の近傍には、貯水槽7内の貯留水Wを水エジェクタポンプ6へ供給するための送水ポンプ14と、貯水槽7内の貯留水Wを貯水槽7とクーリングタワー8との間で循環させるための送水ポンプ15および循環水路16が設けられている。また、クーリングタワー8の近傍には、クーリングタワー8内において冷却水を循環させるための送水ポンプ17が配置されている。
図2に示すように、高速ブースタ4は、円筒状ケーシング18と、この円筒状ケーシング18の軸心に配置された回転軸19と、この回転軸19を回転駆動するモータ20と、回転軸19の軸心方向(長手方向)に沿って交互に配置された複数の回転羽根21および固定羽根22とを備えている。回転羽根21はいずれも回転軸19に固定されており、モータ20によって回転駆動される回転軸19とともに軸心を中心にして一定方向へ回転する。固定羽根22はいずれも回転軸19の外周に設けられた固定部材23に回転不能に固定されている。
回転羽根21は、図3〜図6に示すように、ドーナツ状の回転部材21aと、その外周部分に沿って軸心方向へ起立状態に設けられた円形の内周壁体21bと、この内周壁体21bの外周部分に放射状に配置された複数の羽根材21cと、これらの羽根材21cの先端部分を連結、包囲して軸心方向へ起立状態に設けられた円形の外周壁体21dとを備えている。
それぞれの羽根材21cは、図5,図6に示すように、金属板21mの一部を折り曲げ部21xで折り曲げて傾斜部21yを設けることによって形成されている。なお、金属板21mはレーザ加工で形成することができ、傾斜部21yはプレス加工で形成することができるため、羽根材21cの製作は極めて容易である。
固定羽根22は、図7,図8に示すように、ドーナツ状の金属円板材22aに複数のスリット22bを一定間隔で放射状に設けることによって形成されている。スリット22aは金属円板材22aの上面、下面および外周面に開口するように開設され、上面から下面に向かって約45度程度に傾斜した状態に形成されている。
高速ブースタ4の円筒状ケーシング18には、このような形状をした回転羽根21と固定羽根22とが軸心方向に沿って交互に配置され、回転羽根21のみが回転軸19とともに高速回転するようになっている。このため、排気口4aから吸い込んだ気体を円筒ケーシング18内で高圧縮比に圧縮した後、排気口5bから効率良く排出することができる。
そのほか、このような形状をした、複数の回転羽根21および複数の固定羽根22を交互配置して多段積層構造としたことにより、気体分子数が減少して希薄化した真空雰囲気下における気体分子の圧縮に的確に対応することができるものとなる。
次に、図9,図10を参照して、図1に示す真空排気装置1を構成する補助ブースタ5について説明する。図9は図1に示す真空排気装置を構成する補助ブースタを示す垂直断面図、図10は図9のC−C線における一部省略断面図である。
図9に示すように、補助ブースタ5は、円筒状ケーシング28と、この円筒状ケーシング28の軸心よりも側方へ偏心した位置に配置された回転軸39と、この回転軸39を回転駆動するモータ30と、回転軸39の軸心方向(長手方向)に沿って交互に配置された複数の回転羽根31および複数の固定羽根32とを備えている。
回転羽根31および固定羽根32はそれぞれ回転軸39と平行な複数の平板材31a,32aを放射状に配置することによって構成されている。回転羽根31はいずれも回転部材31aを介して回転軸39に固定されており、モータ30で回転駆動される回転軸39とともに一定方向へ回転する。固定羽根32はいずれもドーナツ形状の固定部材32aを介して円筒状ケーシング28に回転不能に固定されている。
即ち、回転羽根31は、回転軸39に固定されたドーナツ状の回転部材31aと、この回転部材31aの上面に放射状に固定された複数の羽根材31cとでシロッコファン形状をなすように形成されている。また、固定羽根32は、円筒状ケーシング28に固定されたドーナツ状の固定部材32aと、この固定部材32aの上面に放射状に固定された複数の羽根材32cとで形成されている。
一方、円筒状ケーシング28の側壁における回転羽根31と固定羽根32との境界部分には、その外周方向に突出した空洞状のリターンエルボ36が上下2カ所に設けられている。また、円筒状ケーシング28の軸心方向の中央より下方寄りの部分には円筒状ケーシング28を上下に区画する隔壁34が配置されている。図10に示すように、隔壁34には、回転軸39の回りに複数の円形貫通孔34aが等間隔に設けられている。なお、図10においてSは回転羽根31の外周の回転軌跡を示している。
補助ブースタ5の円筒状ケーシング28には、前述したような形状をした回転羽根31と固定羽根32とが回転軸39の軸心方向に沿って交互に配置され、シロッコファン状をした回転羽根31のみが回転軸39とともに高速回転するようになっている。このため、高速ブースタ4で圧縮された気体を吸気口5aから吸い込んで円筒ケーシング28内でさらに圧縮することにより、水エジェクタポンプ6で復水可能な状態にして、排気口5bから効率良く排出することができる。
補助ブースタ5においては、回転軸39を円筒状ケーシング28の軸心より偏心した位置に配置しているため、円筒状ケーシング28内面の一部と回転羽根31および固定羽根32との間には隙間35が形成されている。このため、円筒状ケーシング28内で復水した水蒸気を回転羽根31や固定羽根32などから隙間35へ移動させ、排気口5bへ導くことができる。また、円筒状ケーシング28には、その外周方向へ突出した空洞をなすリターンエルボ36を2カ所に形成しているため、円筒状ケーシング28内の気体を効率良く下方へ移動させることができる。
次に、図1を参照して、真空排気装置1の使い方について説明する。運転開始に当たっては、送水ポンプ15,17を作動させることによってクーリングタワー8を稼働させ、送水ポンプ14を作動させることによって水エジェクタポンプ6を稼働させる。水エジェクタポンプ6が稼働することにより補助ブースタ5内の真空度が6000Pa程度となったら、補助ブースタ5を起動した後、高速ブースタ4を起動させ、回転数2500rpm程度でアイドリング運転を行う。
この間に、真空槽2の開閉扉(図示せず)を開いて、被処理物(野菜)を装入した後、開閉扉を閉止して、真空槽2内を密閉状態とする。そして、荒引き真空ポンプ9を起動させ、荒引き弁11を開いて真空槽2の内部が6000Pa程度となるまで荒引き排気を行う。荒引き排気が完了したら、高速ブースタ4の回転数を5000〜6000rpm程度に達するまで漸次加速していき、真空槽2の内部の真空排気を進行させる。この後、高速ブースタ4の回転数が最高値に達したら、荒引き弁11を閉じて、荒引き真空ポンプ9を停止する。
このような操作を行うことにより、真空槽2内の真空度が高まっていき、それに伴って被処理物(野菜)から蒸発した水蒸気が、高速ブースタ4および補助ブースタ5に吸い込まれ、それぞれの内部おいて圧縮された後、水エジェクタポンプ6内に流入し、その内部のジェット噴射水に吸引されることによって速やかに復水する。水エジェクタポンプ6において復水した水は貯水槽7に回収され、貯水槽7とクーリングタワー8との間で循環されることによって、その蒸発潜熱が冷却される。
この後も前述した運転状態を継続すると、真空槽2内の真空度は次第に高まっていき、これによって真空冷却が進行する。そして、真空槽2内の真空度が800Pa程度になり、被処理物(野菜)の温度が5℃程度となった時点で、真空冷却が完了する。
このように、本実施形態の真空排気装置1は、コールドトラップや冷凍機を使用することなく、真空槽2内の水蒸気を効率的に排気して真空冷却することができため、消費エネルギーを大幅に低減することができる。また、互いに直列に連結された高速ブースタ4と補助ブースタ5とを設けているため、真空槽2内の水蒸気の排気および圧縮を効率化することができるだけでなく、フレオンガスなどの冷媒流体を使用しないので環境汚染のおそれもない。
また、水エジェクタポンプ6において液化した水を回収する貯水槽7と、貯水槽7内の水を水エジェクタポンプ6に供給する循環水路24とを設けているため、水エジェクタポンプ6を作動させるための水として、貯水槽7内に回収した貯留水Wを循環利用することができ、水消費量および排水量を低減することができる。
さらに、貯水槽7内の貯留水Wを冷却するための冷却手段としてクーリングタワー8を設けているため、貯水槽7内の貯留水Wの水温上昇が防止され、比較的低温の水を水エジェクタポンプ6へ供給することが可能となる。このため、水エジェクタポンプ6において効率的な復水を行うことができる。
さらに、真空槽2内の気体を排気するための荒引き真空ポンプ9を設けているため、高速ブースタ4および補助ブースタ5による真空排気に先だって、この荒引き真空ポンプ9により真空槽2内を荒引き排気することが可能となるため、冷却時間の短縮化を図ることができる。
本発明に係る真空排気装置は、野菜類の真空冷却、真空乾燥あるいは真空濃縮などを行う産業分野において広く利用することができる。
本発明の実施の形態である真空排気装置を示す構成図である。 図1に示す真空排気装置を構成する高速ブースタを示す垂直断面図である。 図2に示す高速ブースタを構成する回転羽根を示す平面図である。 図3に示す回転羽根を示す側面図である。 図3におけるA−A線断面図である。 図3におけるB−B線断面図である。 図2に示す高速ブースタを構成する固定羽根を示す平面図である。 図7に示す固定羽根を示す側面図である。 図1に示す真空排気装置を構成する補助ブースタを示す垂直断面図である。 図9のC−C線における一部省略断面図である。 従来の真空排気装置を示す構成図である。
符号の説明
1 真空排気装置
2 真空槽
3 主弁
4 高速ブースタ
5 補助ブースタ
4a,5a 吸気口
4b,5b 排気口
5c 排水弁
6 水エジェクタポンプ
7 貯水槽
8 クーリングタワー
9 荒引き真空ポンプ
10 荒引き排気管
11 荒引き弁
12 排気管
13 通気管
14,15,17 送水ポンプ
16,24 循環水路
18,28 円筒状ケーシング
19,39 回転軸
20,30 モータ
21,31 回転羽根
21a,31a 回転部材
21b 内周壁体
21c,31c,32c 羽根材
21d 外周壁体
21m 金属板
21x 折り曲げ部
21y 傾斜部
22,32 固定羽根
22a 金属円板材
22b スリット
23,32a 固定部材
34 隔壁
34a 円形貫通孔
35 隙間
36 リターンエルボ
S 回転軌跡
W 貯留水

Claims (3)

  1. 被処理物を収容する気密性の真空槽と、前記真空槽内の気体を排気するため当該真空槽に接続されたブースタと、前記ブースタの排気口に接続された水エジェクタポンプとを備えた真空排気装置であって、前記ブースタが、筒状ケーシングと、前記筒状ケーシング内にその軸心方向に沿って交互に配置された複数の回転羽根および複数の固定羽根と、複数の前記回転羽根を軸心を中心に回転させる駆動手段とを有するものであることを特徴とする真空排気装置。
  2. 前記ブースタとして、互いに直列に連結された高速ブースタと補助ブースタとを設けた請求項1記載の真空排気装置。
  3. 前記水エジェクタポンプにおいて液化した水を回収する貯水槽と、前記貯水槽内の水を前記水エジェクタポンプに供給する循環水路とを設けた請求項1または2記載の真空排気装置。
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