JP2005123281A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Nobuyuki Otsuka
信幸 大塚
Akira Furuya
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Abstract

【課題】 拡散防止膜と金属膜の密着性を向上させることができる半導体装置の製造方法を得る。
【解決手段】 半導体基板上に金属の窒化物からなる拡散防止膜を気相成膜法により形成する工程と、拡散防止膜上に金属又は金属の化合物からなる金属接着膜を気相成膜法により形成する工程と、金属接着膜上に金属又は金属の化合物からなる金属膜を形成する工程とを有し、金属接着膜として、金属膜との密着性が、拡散防止膜と金属膜の密着性よりも高い膜を用いる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、拡散防止膜上に金属膜を形成する工程を有する半導体装置の製造方法に関し、拡散防止膜と金属膜の密着性を向上させることができる半導体装置の製造方法に関する。
低抵抗で高いエレクトロマイグレーション耐性を有するCu配線は、高集積化し微細化されたLSI配線用の高信頼性材料として期待されている。ここで、Cu配線からCuが半導体基板に拡散するのを防ぐため、拡散防止膜が形成される(例えば、特許文献1参照)。この拡散防止膜はCuに比べて高抵抗であるため、その薄膜化が求められている。
ここで、極薄膜の拡散防止膜を成膜するために検討されている手法として、原子層成膜(Atomic Layer Deposition: ALD)法がある。この手法は、気相成膜法の一種であり、原料ガスを交互に供給し、原子層レベルでの成膜を行うものである。
特開2002−50588号公報
従来の半導体装置の製造方法では、TaNなどの金属の窒化物からなる拡散防止膜を気相成膜法により形成する際、濃度制御が困難であるため、窒素濃度が高くなり、Cu膜との密着性が悪くなるという問題があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、拡散防止膜と金属膜の密着性を向上させることができる半導体装置の製造方法を得るものである。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体基板上に金属の窒化物からなる拡散防止膜を気相成膜法により形成する工程と、拡散防止膜上に金属又は金属の化合物からなる金属接着膜を気相成膜法により形成する工程と、金属接着膜上に金属又は金属の化合物からなる金属膜を形成する工程とを有し、金属接着膜として、金属膜との密着性が、拡散防止膜よりも高い膜を用いる。本発明のその他の特徴は以下に明らかにする。
本発明により、拡散防止膜と金属膜の密着性を向上させることができる。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1に係る半導体装置の製造方法を図1を参照しながら説明する。まず、図1(a)に示すように、Siからなる半導体基板11上に、金属の窒化物からなる拡散防止膜であるTaN膜12を気相成長法の一種である原子層成膜法により形成する。この際に、減圧CVD装置を用い、成膜温度を250℃として、金属原料ガスと窒素原料ガスを交互に供給する。そして、金属原料ガスとしてPDEAT(ペンタキスジエチルアミノタンタル)を用い、窒素原料ガスとしてNHを用いる。また、TaNはCuに比べて電気抵抗が高いため、TaN膜12の膜厚は3nm以下とする。
ここで、原子層成膜法における原料ガス及びパージガスの供給のタイミングを図2に示し、原子層成膜法によるTaN膜の成膜の様子を図3に示す。原子層成膜法によるTaN膜12の形成において、まず、Ta原料ガスであるPDEATを1秒間供給する。これにより、図3(a)に示すように、半導体基板11の表面にTa原料21が吸着する。ただし、セルフリミッティング効果により、ある一定量以上は吸着しない。次に、図3(b)に示すように、Ar,H等によるパージを1秒間行う。その後、NHを2秒間供給することで、図3(c)に示すように、原子層レベルのTaN膜22が形成される。最後にAr,H等によるパージを1秒間行う。この一連の作業を1サイクルとして、30サイクル繰り返すことでTaN膜12を成膜する。
次に、PDEATのみを5秒間供給し、TaN膜12上に金属接着膜としてTa膜13を気相成膜法により形成する。なお、このTa膜13の膜厚は1nm以下とする。
そして、この基板を真空搬送してスパッタ用の装置に移し、Ta膜13上に、金属膜であるCu膜14をスパッタ法により10nm形成する。なお、金属膜としてCu合金膜を用いてもよい。
以上の工程により得られた半導体装置をAr雰囲気中、400℃、30分間という条件でアニールした後、走査電子顕微鏡(SEM)を用いて観察を行ったところ、Cu膜14の凝集は観察されなかった。一方、TaN膜12形成後にPDEATのみを供給しなかった場合は、同様のアニールにより、Cu膜の凝集が観測された。このことから、TaN膜12形成後にPDEATのみを供給することにより、TaN膜12上へTa膜13が形成され、TaNに比べてTaはCuとの密着性が良いため、TaN膜12とCu膜14の密着性が向上したことが分かる。
よって、金属接着膜として、金属膜との密着性が拡散防止膜よりも高い膜を用いることにより、拡散防止膜と金属膜の密着性を向上させることができる。また、拡散防止膜を形成する際に金属原料ガスと窒素原料ガスを用い、金属接着膜を形成する際に金属原料ガスを用いることにより、拡散防止膜と金属接着膜を連続して形成することができる。そして、金属膜を金属配線として用いれば、配線の信頼性が向上し、高集積化したULSI配線を有するデバイス、特に、高信頼かつ微細なCu配線を有するULSIデバイスの信頼性が向上する。
実施の形態2.
本実施の形態2に係る半導体装置の製造方法では、TaN膜12を形成した後、実施の形態1のようにPDEATを供給する代わりに、TDEAT(テトラキスジエチルアミノチタン)を3秒間供給する。その他の構成は実施の形態1と同様である。これにより、TaN上に金属接着膜としてTi膜を形成することができる。そして、TiはCuとの密着性がTaNに比べて良いため、実施の形態1と同様の効果を奏する。
なお、金属接着膜として、上記の例以外にも、金属又は金属の化合物からなり、金属膜との密着性が拡散防止膜よりも高い膜を用いることができる。例えば、拡散防止膜としてTaN膜を用い、金属膜としてCu膜又はCu合金膜を用いる場合は、金属接着膜として、Ta,Ti,W,Zr,Hf若しくはNiの何れか又はこれらの化合物からなる膜を用いることができる。
本発明の実施の形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。 原子層成膜法における原料ガス及びパージガスの供給のタイミングを示す図である。 原子層成膜法によるTaN膜の成膜の様子を示す概略図である。
符号の説明
11 半導体基板
12 TaN膜(拡散防止膜)
13 Ta膜(金属接着膜)
14 Cu膜(金属膜)

Claims (4)

  1. 半導体基板上に金属の窒化物からなる拡散防止膜を気相成膜法により形成する工程と、
    前記拡散防止膜上に金属又は金属の化合物からなる金属接着膜を気相成膜法により形成する工程と、
    前記金属接着膜上に金属又は金属の化合物からなる金属膜を形成する工程とを有し、
    前記金属接着膜として、前記金属膜との密着性が前記拡散防止膜よりも高い膜を用いることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記拡散防止膜を形成する際に、金属原料ガスと窒素原料ガスを用い、
    前記金属接着膜を形成する際に、前記金属原料ガスを用いることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記拡散防止膜を形成する際に、前記金属原料ガスと前記窒素原料ガスを交互に供給する原子層成膜法を用いる請求項2記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記拡散防止膜として、TaN膜を用い、
    前記金属膜として、Cu膜又はCu合金膜を用い、
    前記金属接着膜として、Ta,Ti,W,Zr,Hf若しくはNiの何れか又はこれらの化合物からなる膜を用いることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
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