JP2005122051A - セラミック類楽器材料及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 セラミック類楽器材料及びその製造方法の提供。
【解決手段】 モールド成形法或いは射出一体成形法或いは彫刻成形法或いはその混合方法を利用し、少なくとも一種類の軽金属或いは軽金属合金より選択した楽器材料をプレ成形して楽器基材となし、その後、このプレ成形した楽器基材及び補助電極を液体環境中に置き、並びに楽器基材と補助電極間に電位差を印加し、楽器基材表面にアーク放電を発生させ、その釈放するエネルギーにより気化させ並びに電解液をイオン化してプラズマを発生させ、楽器基材表面にセラミック類材質の酸化膜を形成する。
【選択図】 図5
【解決手段】 モールド成形法或いは射出一体成形法或いは彫刻成形法或いはその混合方法を利用し、少なくとも一種類の軽金属或いは軽金属合金より選択した楽器材料をプレ成形して楽器基材となし、その後、このプレ成形した楽器基材及び補助電極を液体環境中に置き、並びに楽器基材と補助電極間に電位差を印加し、楽器基材表面にアーク放電を発生させ、その釈放するエネルギーにより気化させ並びに電解液をイオン化してプラズマを発生させ、楽器基材表面にセラミック類材質の酸化膜を形成する。
【選択図】 図5
Description
本発明は一種の楽器の材料及びその製造方法に係り、特に、セラミック類楽器材料及びその製造方法に関する。
伝統的な楽器は、木製楽器から金属或いは金属合金、例えば銅、銀、ニッケル、ステンレススチール、白金等を材料とするまで、硬度アップが求められ、材質硬度が高くなるほど、その反応が速くなり、伝達も良好となり、音波伝送損失が減り、効率が良好となり、振動効果も高くなる。このほか、その抗熱膨張冷収縮の能力も良好となり、音波周波数の安定度も良好となる。前述の伝統的な楽器材料の硬度はあまり高くなく(約100−200Hv)、ゆえにその伝送の効率、抗熱膨張冷収縮の能力、及び音波周波数の安定度はいずれも最適化されていない。
このほか、前述の周知の金属或いは合金材料で製造された楽器は、その製造工程中に、多くの部分の加熱溶接を必要とし、このため溶接部分と非溶接部分の材料応力が不均一となり、音波伝送が不安定となる。
さらに、前述の楽器に使用される金属材料、例えば銅、銀、ニッケル、ステンレス、白金或いはその合金は、その重量が一般に非常に重く、ゆえに楽器体積がコンパクトな方向に発展してその重量が軽減されて使用者が使用する時の負担が減らされているが、反対に楽器自身の共振体積は減少する。
製造工程上、伝統的な金属楽器の製造は通常比較的煩瑣である。このことを笛の製造を例として説明する。図6は伝統的な笛本体の部分立体図であり、図7はその断面図、図8はキー部分の正面図、図9はキーの側面断面図である。そのうち、管体6の部分は、レブ(reb)61、ポスト(post)62、ポスト孔63を具え、製造工程では管成形機で管体6を形成し、並びに孔開け機で音孔64を形成し、ポスト62はプレスで加工成形され、最後に溶接後のポスト62とレブ61を管体6にはんだ付けして固定する。
キー7の部分は、キーアーム71、カップ72、パイプ73、押し片74、弾性フック75を具え、成形工程は鍛造成形とエッジカット、折り曲げ、カップ72のプレス加工、トリミングを含み、パイプ73は管成形機で成形され、並びに裁断加工され、押し片74の鍛造成形及びエッジカット、弾性フック75の旋盤加工の後、銀溶接でパイプ83とキーアーム71、弾性フック75等が溶接されキー7の製造が完成する。
上述の管体6とキー7の製造から分かるように、その製造工程は非常に煩瑣であり、製造工程が長く、楽器の価格が高くなる。
このほか、前述の周知の楽器材料は熱膨張冷収縮しやすく、硬度が不十分で、変形率が高く、更に溶接部分が多いため、音波伝送が不安定となる。
このことから分かるように、楽器材料及びその製造方法には改善の余地がある。セラミックは硬度が十分で良好な音波伝送材料であるが、破裂しやすい。ゆえにいかにセラミックの良好な特性を保持させると共に良好な強度を具備させて工程上の問題を克服するかが本発明の当面する課題である。
本発明の主要な目的は、前述の問題を解決するセラミック類楽器材料及びその製造方法を提供することにある。
本発明の特徴は、セラミック材質の楽器材料を提供することにあり、それは軽金属或いは軽金属合金の表面をセラミック類酸化膜で被覆したものとする。
本発明のもう一つの特徴は、セラミック材質の楽器材料の製造方法を提供して上述のセラミック類楽器材料を獲得することにあり、それは、少なくとも一種類の軽金属或いは軽金属合金の楽器基材、及び補助電極を、電解液の液体環境中に置き、並びに楽器基材と補助電極間に電位差を印加し、楽器基材表面にアーク放電を発生させ、その釈放するエネルギーにより付近の電解液を気化並びにイオン化してプラズマを発生させ、楽器基材表面に酸化膜を形成する方法である。
請求項1の発明は、少なくとも一種類の軽金属或いは軽金属合金の楽器基材、及び補助電極を、電解液の液体環境中に置き、並びに楽器基材と補助電極間に電位差を印加し、楽器基材表面にアーク放電を発生させ、その釈放するエネルギーにより付近の電解液を気化並びにイオン化してプラズマを発生させ、楽器基材表面に酸化膜を形成することを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項2の発明は、請求項1記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、液体が水或いは純水とされたことを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項3の発明は、請求項1記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、液体中に添加剤或いは鈍化剤を入れて液体の導電度を改変することを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項4の発明は、請求項1記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、楽器基材をアルミニウム、マグネシウム、チタン、バークリウム、カドミウム、アルミニウムマグネシウム合金、アルミ合金、マグネシウム合金、チタン合金より選択することを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項5の発明は、請求項4記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、モールド成形法により楽器基材ひな型を形成し、さらに二次加工で所定の楽器基材の形状に加工することを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項6の発明は、請求項5記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、二次加工の方法をCNCとすることを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項7の発明は、請求項4記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、射出成形で楽器基材の形状を形成することを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項8の発明は、請求項4記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、彫刻方式で楽器基材の形状を形成することを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項9の発明は、請求項8記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、CNC及び又は線切削の方式で彫刻を行なうことを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項10の発明は、請求項1記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、モールド成形法で楽器基材ひな型を形成し、さらに二次加工で所定の楽器基材の形状を形成することを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項11の発明は、請求項10記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、CNCで二次加工を行なうことを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項12の発明は、請求項1記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、射出一体成形により楽器基材の形状を形成することを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項13の発明は、請求項1記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、彫刻方式で楽器基材の形状を形成することを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項14の発明は、請求項13記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、CNC及び又は線切削の方式で彫刻を行なうことを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項15の発明は、請求項13記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、楽器基材にマグネシウム或いはマグネシウム合金を選択する時、液体溶液中にアルミニウムのりん酸塩或いは硫酸塩とマグネシウムを加え、共同酸化してMg−Al−O化合物の被覆膜を形成し、アーク放電の発生する高活性プラズマと高温の作用により、マグネシウム或いはマグネシウム合金表面にセラミック構造の酸化膜を形成することを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項16の発明は、請求項1記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、楽器基材をアルミニウム或いはアルミニウム合金とし、その液体溶液を低濃度のアルカリ性けい酸塩溶液とすることを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項17の発明は、請求項1記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、楽器基材の表面に形成する酸化膜被覆層が、少なくとも第1層の高密度多孔性酸化物セラミック層(highly porous oxide ceramic layer)と、第2層の低密度多孔性酸化物セラミック層(slightly porous oxide ceramic layer)、及び第3層のバリア層(Barrier layer)を具えたことを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項18の発明は、請求項1記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、セラミック類酸化膜の硬度が500−2000Hvであることを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項19の発明は、軽金属或いは軽金属合金の表面をセラミック類酸化膜で被覆してなるセラミック類楽器材料としている。
請求項20の発明は、請求項19記載のセラミック類楽器材料において、該軽金属或いは軽金属合金を、アルミニウム、マグネシウム、チタン、バークリウム、カドミウム、アルミニウムマグネシウム合金、アルミ合金、マグネシウム合金、チタン合金より選択することを特徴とする、セラミック類楽器材料としている。
請求項21の発明は、請求項19記載のセラミック類楽器材料において、酸化膜被覆層が、少なくとも第1層の高密度多孔性酸化物セラミック層(highly porous oxide ceramic layer)と、第2層の低密度多孔性酸化物セラミック層(slightly porous oxide ceramic layer)、及び第3層のバリア層(Barrier layer)を具えたことを特徴とする、セラミック類楽器材料としている。
請求項22の発明は、請求項19記載のセラミック類楽器材料において、セラミック類酸化膜の硬度が500−2000Hvであることを特徴とする、セラミック類楽器材料としている。
請求項2の発明は、請求項1記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、液体が水或いは純水とされたことを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項3の発明は、請求項1記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、液体中に添加剤或いは鈍化剤を入れて液体の導電度を改変することを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項4の発明は、請求項1記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、楽器基材をアルミニウム、マグネシウム、チタン、バークリウム、カドミウム、アルミニウムマグネシウム合金、アルミ合金、マグネシウム合金、チタン合金より選択することを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項5の発明は、請求項4記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、モールド成形法により楽器基材ひな型を形成し、さらに二次加工で所定の楽器基材の形状に加工することを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項6の発明は、請求項5記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、二次加工の方法をCNCとすることを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項7の発明は、請求項4記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、射出成形で楽器基材の形状を形成することを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項8の発明は、請求項4記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、彫刻方式で楽器基材の形状を形成することを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項9の発明は、請求項8記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、CNC及び又は線切削の方式で彫刻を行なうことを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項10の発明は、請求項1記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、モールド成形法で楽器基材ひな型を形成し、さらに二次加工で所定の楽器基材の形状を形成することを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項11の発明は、請求項10記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、CNCで二次加工を行なうことを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項12の発明は、請求項1記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、射出一体成形により楽器基材の形状を形成することを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項13の発明は、請求項1記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、彫刻方式で楽器基材の形状を形成することを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項14の発明は、請求項13記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、CNC及び又は線切削の方式で彫刻を行なうことを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項15の発明は、請求項13記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、楽器基材にマグネシウム或いはマグネシウム合金を選択する時、液体溶液中にアルミニウムのりん酸塩或いは硫酸塩とマグネシウムを加え、共同酸化してMg−Al−O化合物の被覆膜を形成し、アーク放電の発生する高活性プラズマと高温の作用により、マグネシウム或いはマグネシウム合金表面にセラミック構造の酸化膜を形成することを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項16の発明は、請求項1記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、楽器基材をアルミニウム或いはアルミニウム合金とし、その液体溶液を低濃度のアルカリ性けい酸塩溶液とすることを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項17の発明は、請求項1記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、楽器基材の表面に形成する酸化膜被覆層が、少なくとも第1層の高密度多孔性酸化物セラミック層(highly porous oxide ceramic layer)と、第2層の低密度多孔性酸化物セラミック層(slightly porous oxide ceramic layer)、及び第3層のバリア層(Barrier layer)を具えたことを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項18の発明は、請求項1記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、セラミック類酸化膜の硬度が500−2000Hvであることを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法としている。
請求項19の発明は、軽金属或いは軽金属合金の表面をセラミック類酸化膜で被覆してなるセラミック類楽器材料としている。
請求項20の発明は、請求項19記載のセラミック類楽器材料において、該軽金属或いは軽金属合金を、アルミニウム、マグネシウム、チタン、バークリウム、カドミウム、アルミニウムマグネシウム合金、アルミ合金、マグネシウム合金、チタン合金より選択することを特徴とする、セラミック類楽器材料としている。
請求項21の発明は、請求項19記載のセラミック類楽器材料において、酸化膜被覆層が、少なくとも第1層の高密度多孔性酸化物セラミック層(highly porous oxide ceramic layer)と、第2層の低密度多孔性酸化物セラミック層(slightly porous oxide ceramic layer)、及び第3層のバリア層(Barrier layer)を具えたことを特徴とする、セラミック類楽器材料としている。
請求項22の発明は、請求項19記載のセラミック類楽器材料において、セラミック類酸化膜の硬度が500−2000Hvであることを特徴とする、セラミック類楽器材料としている。
本発明の方法で製造したセラミック類楽器材料は、その硬度が非常に高く、抗熱膨張冷収縮の能力が良好で、音波伝送の損失が少なく、振動効果及び音波周波数安定度が高い。さらに自身に軽金属を採用しているため、重量が非常に軽く、同じ重量の条件下で、その体積を増すことができ、楽器自身の共振体積を増すことができ、これにより良好な共振効果を得られる。このほか、本発明の方法で製造されたセラミック類楽器材料の楽器は、良好で且つ幅の広い音域表現を得られる。
本発明のセラミック類楽器材料の製造方法は以下の工程を含む。即ち、少なくとも一種類の軽金属或いは軽金属合金の楽器基材、及び補助電極を、電解液の液体環境中に置き、並びに楽器基材と補助電極間に電位差を印加し、楽器基材表面にアーク放電を発生させ、その釈放するエネルギーにより付近の電解液を気化並びにイオン化してプラズマを発生させ、楽器基材表面に酸化膜を形成する。
本発明の方法中、楽器基材表面に発生するアーク放電の形成するプラズマによる補助電極の酸化生成させる酸化膜は伝統的な陽極処理が発生する酸化膜とは完全に異なるセラミック類酸化膜であり、且つ高温で被覆膜部分の溶解が形成されて、被覆膜孔度とその微細構造が改変される。
本発明の前述の楽器基材はアルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム、マグネシウム合金、チタン、チタン合金、バークリウム、バークリウム合金、カドミウム、カドミウム合金とされうる。
前述の楽器基材の成形加工方法は、一般に以下の方式を採用する。
1.モールド成形法: 型を利用し、材料を押し出し設備で押し出して成形し、及び又は二次加工でプレ成形の形状となす。それは特に、アルミニウム、マグネシウム或いはその合金材料に適用される。
以下に笛を実施例として本発明の方法と周知の笛の製造方法とを比較する。図2は本発明の方法でモールド成形とCNC二次加工後の笛管体斜視図である。図1はモールド成形後の二次加工前の笛管体の半製品斜視図である。そのうち、笛のモールド成形完成した管体1は、ポスト11、レブ12、ポスト孔13等のひな型を具え(図1)、さらにCNC二次加工で笛管体1の全体形状が完成される(図2)。その製作速度は非常に速い。
このほか、図3は本発明の方法のモールド成形後の二次加工前の笛のキーひな型立体図であり、図4は本発明の方法のモールド成形と二次加工、例えばCNC加工後の斜視図である。本発明の方法により図3に示されるキー2ひな型が完成し、それは、パイプ21、キーアーム22及びカップ23のひな型を含み、CNC二次加工を行なうことで、図4に示されるキー2を完成でき、その成形、製作速度は非常に速い。
2.射出成形法: 本方法は、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム或いはマグネシウム合金等の材料を溶融させ、並びに型及び射出成形設備で射出成形し、一回で所定形状の楽器基材を完成し、例えば図2或いは図4に示されるような笛管体及び笛キーの造形を完成し、いずれも射出成形法で一体成形され、その他の加工工程を必要としない。
3.彫刻成形法: 本方法は楽器の素材、例えばアルミニウム、マグネシウム、チタン、或いはその合金等の材料に彫刻方式を採用して、管体1、及びそのポスト11、レブ12、ポスト孔13、音孔14、キー2及びそのキーアーム22、パイプ21、カップ23等を一体に彫刻して図2及び図4に示される笛とそのキーの形状を形成する。
工具の使用上、CNC、線切削、金属加工機械及びその他の彫刻工具を採用できる。
1.モールド成形法: 型を利用し、材料を押し出し設備で押し出して成形し、及び又は二次加工でプレ成形の形状となす。それは特に、アルミニウム、マグネシウム或いはその合金材料に適用される。
以下に笛を実施例として本発明の方法と周知の笛の製造方法とを比較する。図2は本発明の方法でモールド成形とCNC二次加工後の笛管体斜視図である。図1はモールド成形後の二次加工前の笛管体の半製品斜視図である。そのうち、笛のモールド成形完成した管体1は、ポスト11、レブ12、ポスト孔13等のひな型を具え(図1)、さらにCNC二次加工で笛管体1の全体形状が完成される(図2)。その製作速度は非常に速い。
このほか、図3は本発明の方法のモールド成形後の二次加工前の笛のキーひな型立体図であり、図4は本発明の方法のモールド成形と二次加工、例えばCNC加工後の斜視図である。本発明の方法により図3に示されるキー2ひな型が完成し、それは、パイプ21、キーアーム22及びカップ23のひな型を含み、CNC二次加工を行なうことで、図4に示されるキー2を完成でき、その成形、製作速度は非常に速い。
2.射出成形法: 本方法は、アルミニウム、アルミニウム合金、マグネシウム或いはマグネシウム合金等の材料を溶融させ、並びに型及び射出成形設備で射出成形し、一回で所定形状の楽器基材を完成し、例えば図2或いは図4に示されるような笛管体及び笛キーの造形を完成し、いずれも射出成形法で一体成形され、その他の加工工程を必要としない。
3.彫刻成形法: 本方法は楽器の素材、例えばアルミニウム、マグネシウム、チタン、或いはその合金等の材料に彫刻方式を採用して、管体1、及びそのポスト11、レブ12、ポスト孔13、音孔14、キー2及びそのキーアーム22、パイプ21、カップ23等を一体に彫刻して図2及び図4に示される笛とそのキーの形状を形成する。
工具の使用上、CNC、線切削、金属加工機械及びその他の彫刻工具を採用できる。
以上の三種類の基材の成形方法は、成形する楽器の形状により適合する方法を選択するか或いは二種類以上の方法を組み合わせて使用する。
前述の液体環境は、水溶液の環境、特に純水とされるのが好ましい。このほか、液体の導電度を改変するため、液体中に適度の添加剤或いは鈍化剤を加入可能で、或いは状況により化合物を加入する。例えば、
楽器基材にアルミニウム或いはアルミニウム合金を選択する時、適量のアルカリ性けい酸塩を加えて、低濃度のアルカリ性けい酸塩溶液となす。
楽器基材にマグネシウム或いはマグネシウム合金を選択する時、アルミニウムのりん酸塩或いは硫酸塩とマグネシウムを加え、共同酸化してMg−Al−O化合物の被覆膜を形成する。
本発明の本発明の電極にはステンレススチール材を採用し、一般には陽極に置かれ、それは反応中に電流の入出を提供し、溶液のファラデー反応を進行させ、ゆえに損耗の発生はない。
図5に示されるように、前述の方法に楽器基材3の表面に形成した酸化膜被覆層31は、少なくとも第1層の高密度多孔性酸化物セラミック層(highly porous
oxide ceramic layer)311と、第2層の低密度多孔性酸化物セラミック層(slightly porous oxide ceramic layer)312、及び第3層のバリア層(Barrier layer)313を具えている。そのうち、第1層の構造は孔度が高く、硬度が低く、塗装に適合する。第2層は密度が高く、孔が零となる場合もあり、高い硬度と耐侵蝕性を有し、その硬度は約500−2000Hvである。第3層は拡散層に属する。
oxide ceramic layer)311と、第2層の低密度多孔性酸化物セラミック層(slightly porous oxide ceramic layer)312、及び第3層のバリア層(Barrier layer)313を具えている。そのうち、第1層の構造は孔度が高く、硬度が低く、塗装に適合する。第2層は密度が高く、孔が零となる場合もあり、高い硬度と耐侵蝕性を有し、その硬度は約500−2000Hvである。第3層は拡散層に属する。
本発明の方法で製造したセラミック類楽器材料は、その硬度が非常に高く、抗熱膨張冷収縮の能力が良好で、音波伝送の損失が少なく、振動効果及び音波周波数安定度が高い。さらに自身に軽金属を採用しているため、重量が非常に軽く、同じ重量の条件下で、その体積を増すことができ、楽器自身の共振体積を増すことができ、これにより良好な共振効果を得られる。このほか、本発明の方法で製造されたセラミック類楽器材料の楽器は、良好で且つ幅の広い音域表現を得られる。
本発明の方法で製造された楽器或いはそのアクセサリ、例えば各種の笛、例えばピッコロ、フルート、クラリネット、リコーダー、トランペット及びそのマウスピース、サクソホン及びそのマウスピース、チューバ及びそのマウスピース、ハーモニカ、バイオリン、音響スピーカ振動膜、キャビネット等に使用される。
1 管体 11 ポスト 12 レブ
2 キー 14 音孔 13 ポスト孔
3 楽器基材 21 パイプ 31 酸化膜被覆層
22 キーアーム 23 カップ 313 バリア層
311 高密度多孔性酸化物セラミック層
312 低密度多孔性酸化物セラミック層
2 キー 14 音孔 13 ポスト孔
3 楽器基材 21 パイプ 31 酸化膜被覆層
22 キーアーム 23 カップ 313 バリア層
311 高密度多孔性酸化物セラミック層
312 低密度多孔性酸化物セラミック層
Claims (22)
- 少なくとも一種類の軽金属或いは軽金属合金の楽器基材、及び補助電極を、電解液の液体環境中に置き、並びに楽器基材と補助電極間に電位差を印加し、楽器基材表面にアーク放電を発生させ、その釈放するエネルギーにより付近の電解液を気化並びにイオン化してプラズマを発生させ、楽器基材表面に酸化膜を形成することを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法。
- 請求項1記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、液体が水或いは純水とされたことを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法。
- 請求項1記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、液体中に添加剤或いは鈍化剤を入れて液体の導電度を改変することを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法。
- 請求項1記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、楽器基材をアルミニウム、マグネシウム、チタン、バークリウム、カドミウム、アルミニウムマグネシウム合金、アルミ合金、マグネシウム合金、チタン合金より選択することを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法。
- 請求項4記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、モールド成形法により楽器基材ひな型を形成し、さらに二次加工で所定の楽器基材の形状に加工することを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法。
- 請求項5記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、二次加工の方法をCNCとすることを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法。
- 請求項4記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、射出成形で楽器基材の形状を形成することを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法。
- 請求項4記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、彫刻方式で楽器基材の形状を形成することを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法。
- 請求項8記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、CNC及び又は線切削の方式で彫刻を行なうことを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法。
- 請求項1記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、モールド成形法で楽器基材ひな型を形成し、さらに二次加工で所定の楽器基材の形状を形成することを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法。
- 請求項10記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、CNCで二次加工を行なうことを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法。
- 請求項1記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、射出一体成形により楽器基材の形状を形成することを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法。
- 請求項1記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、彫刻方式で楽器基材の形状を形成することを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法。
- 請求項13記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、CNC及び又は線切削の方式で彫刻を行なうことを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法。
- 請求項13記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、楽器基材にマグネシウム或いはマグネシウム合金を選択する時、液体溶液中にアルミニウムのりん酸塩或いは硫酸塩とマグネシウムを加え、共同酸化してMg−Al−O化合物の被覆膜を形成し、アーク放電の発生する高活性プラズマと高温の作用により、マグネシウム或いはマグネシウム合金表面にセラミック構造の酸化膜を形成することを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法。
- 請求項1記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、楽器基材をアルミニウム或いはアルミニウム合金とし、その液体溶液を低濃度のアルカリ性けい酸塩溶液とすることを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法。
- 請求項1記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、楽器基材の表面に形成する酸化膜被覆層が、少なくとも第1層の高密度多孔性酸化物セラミック層(highly
porous oxide ceramic layer)と、第2層の低密度多孔性酸化物セラミック層(slightly porous oxide ceramic layer)、及び第3層のバリア層(Barrier layer)を具えたことを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法。 - 請求項1記載のセラミック類楽器材料の製造方法において、セラミック類酸化膜の硬度が500−2000Hvであることを特徴とする、セラミック類楽器材料の製造方法。
- 軽金属或いは軽金属合金の表面をセラミック類酸化膜で被覆してなるセラミック類楽器材料。
- 請求項19記載のセラミック類楽器材料において、該軽金属或いは軽金属合金を、アルミニウム、マグネシウム、チタン、バークリウム、カドミウム、アルミニウムマグネシウム合金、アルミ合金、マグネシウム合金、チタン合金より選択することを特徴とする、セラミック類楽器材料。
- 請求項19記載のセラミック類楽器材料において、酸化膜被覆層が、少なくとも第1層の高密度多孔性酸化物セラミック層(highly porous oxide ceramic layer)と、第2層の低密度多孔性酸化物セラミック層(slightly porous oxide ceramic layer)、及び第3層のバリア層(Barrier layer)を具えたことを特徴とする、セラミック類楽器材料。
- 請求項19記載のセラミック類楽器材料において、セラミック類酸化膜の硬度が500−2000Hvであることを特徴とする、セラミック類楽器材料。
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JP2007047688A (ja) * | 2005-08-12 | 2007-02-22 | Sukenobu Matsuda | チタン合金製の弦楽器 |
JP3176958U (ja) * | 2012-04-27 | 2012-07-12 | 純一 勇元 | 笛 |
-
2003
- 2003-10-20 JP JP2003359559A patent/JP2005122051A/ja active Pending
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