JP2005121371A - 力センサの動的マトリックス感度計測法とその装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 X軸アクチュエータ5、Z軸アクチュエータ6、Y軸アクチュエータ7で各々並進運動と回転運動をテーブル11に対して付与し、テーブル11の振動を第1コーナキューブ3の振動として第1テーブル面計測用実時間レーザ干渉計21x、y、zで検出し、また、同一テーブル11上に固定した校正対象のセンサ1の振動を質量12を介して第2コーナキューブ13の振動として第2テーブル面計測用実時間レーザ干渉計22x、y、zで計測する。テーブル11上の力センサ、前記各干渉計、校正用力センサ等の信号を信号処理装置に入力し、マトリックスの全ての要素を決めることにより感度を計測する。
【選択図】図1
Description
(1)従来の校正技術では、力センサは力の振幅値で静的にしか校正されていなかったのであるから、力センサでベクトルとしての動的力を計測することは出来なかった。力は、そもそもベクトル量であるから、大きさと方向を持つのであって、力の計測とはそもそも大きさと方向が未知な状況において、それら両方を計測できて初めて力の計測になり、同時に校正技術の出発点としなければならない。この点本発明によってベクトルとしての動的力で絶対校正できることになるため、本発明による手法によって初めて力センサは動的力で絶対校正されたことになり、力センサによって動的力が計測できるようになる。
(2)ベクトル合成が出来る力センサが開発される。これによって、作用方向がわからない時の動的力計測の精度が向上する。良く理解されていない現象の計測には、重要である。
(4)自動車のサスペンション制御等に用いられる多軸力センサの利用技術が向上する。
(8)力センサを校正するビジネスがより高度化する。
(9)従来は計測が困難であった力センサの回転による誤差を計測することが可能になる。
(10)並進運動力検出機能及びトルク検出機能を持つ多自由度の力センサの性能評価が可能になることによって、製品の性能が向上する。
(1)
第2加速度センサ33の出力=(a2x, a2y, a2z)
第1加速度センサ23の出力=(a1x, a1y, a1z)
加速度センサの質量をm2、質量11をm1とする。このとき、力センサに作用する力ベクトル(fx fy fz)は以下のように表される。
(2)
力センサの1個の感度軸をX軸とし、出力信号の振動値のベクトルを (fox(ω), 0, 0)とする。ωは角振動数である。Y軸成分とZ軸成分は勿論ゼロである。これに対して、入力する力の振幅値のベクトルをfix(ω), fiy(ω), fiz(ω)とする。入力信号としての力ベクトルが、該力センサの感度軸上にあるとは仮定しない。感度軸上にあると仮定したのでは、力加速度をベクトルとみなしたことにはならない。この時、マトリックス感度は1×3のマトリックス(Sx,x, Sx,y, Sx,z)で表される。Sx,x, Sx,y, Sx,zは各々、力センサのX軸入力に対する出力信号との関係を表すので主軸感度、力センサのY軸成分に対する出力信号との関係を表すので横感度、力センサのZ軸成分に対する出力信号との関係を表すので横感度を表す。このときに、出力信号と入力信号の関係は、以下の式で表される。
(3)
力センサは感度軸方向の入力成分に対しては当然出力信号があるが、感度軸に垂直な二つの方向からの入力成分にも出力信号を持つ。その理由は、例えば圧電材料を用いる力センサの場合には、圧電定数が剪断成分を持つからである。つまり、圧電物質はズレに対しても電荷を発生させる。起歪体とよばれる金属固体にひずみゲージを貼り付けた力を受ける固体においても、材料自体がポアソン比で定義される横感度を持つ。感度とは、入力信号に対して発生する電圧の割合であるので、線形性を仮定する限りにおいて以下の数式が成立する。
力センサの感度軸出力電圧 (fox(ω)exp(jωt))
=主軸感度×主軸感度方向の力の入力成分
+横感度1×主軸に直角な方向1への力の入力成分
+横感度2×主軸に直角な方向2への力の入力成分
=Sx,x(ω)×fixexp(jωt) +Sx,y(ω)×fiyexp(jωt) +Sx,z(ω)×fizexp(jωt)
この式をマトリックス形式に書いたものが上記(3)の式である。
(4)
(5)
(7)
力センサの2個の感度軸をX軸、Y軸とし、出力信号のベクトルの振幅値を(fox(ω), foy(ω), 0)とする。ωは角振動数である。Z軸成分は勿論ゼロである。これに対して、入力となる力ベクトルの振幅値を、(fix(ω), fiy(ω), fiz(ω))とする。入力となる力が、該力センサの二個の感度軸で決まる平面(感度平面)上にあるとは仮定しない。感度軸で決まる平面上にあると仮定したのでは、入力となる力をベクトルとみなしたことにはならない。この時、マトリックス感度は以下に示す2×3のマトリックスで表される。
(8)
(9)
(10)
(11)
(12)
(13)
力センサの3個の感度軸をX軸、Y軸、Z軸とし、出力信号のベクトルの振幅を(fox(ω), foy(ω), foz(ω))とする。ωは角振動数である。これに対して、力センサに入力する力の振幅値のベクトルを、(fix(ω), fiy(ω), fiz(ω))とする。入力としての力が、該力センサの三個の感度軸で決まる空間(感度空間)上にあるとは仮定しない。感度軸で決まる感度空間にあると仮定したのでは、入力としての力をベクトルとみなしたことにはならない。力センサは、入力としての力ベクトル空間を出力信号としての力のベクトル空間に射影する。
この時、マトリックス感度は以下に示す3×3のマトリックスで表される。
(14)
(15)
(16)
(17)
(18)
(19)
力センサの3個の並進運動の感度軸をX軸、Y軸、Z軸とし、さらに、垂直軸周りのトルクの入力軸、出力軸をα軸とする。この場合には、質量の重心がねじり振動の回転中心軸上にあるとする。出力信号のベクトルの振幅を(fox(ω), foy(ω), foz(ω), foα(ω))とする。ωは角振動数である。これに対して、力センサに入力する力の振幅値のベクトルを、(fix(ω), fiy(ω),fiz(ω), fiα(ω))とする。
(20)
Sx,x, Sx,y, Sx,z, Sx,αは各々、複合力センサのX軸出力に対する入力信号との関係を表す。力以外にトルクも検出する場合を想定するので、複合力センサと称することにする。Sx,xは力のX軸入力成分に対するX軸出力信号との関係を表すので主軸感度、Sx,yは力のY軸入力成分に対するX軸出力信号との関係を表すので横感度、Sx,zは力のZ軸入力成分に対するX軸出力信号との関係を表すので横感度を、Sx,αはトルクのα軸入力成分に対するX軸出力信号との関係を表すので横感度を表す。Sx,αは、力の検出とトルクの検出の干渉の程度を表す指標となる重要な量である。
(21)
(22)
(23)
(24)
(25)
(26)
3 第1コーナキューブ
4 運動発生装置用制御用の力センサまたは加速度センサ
5 X軸アクチュエータ
6 Z軸アクチュエータ
7 Y軸アクチュエータ
8 電力増幅器
9 信号処理装置
10 冷却水配管系
11 テーブル
12 質量
13 第2コーナキューブ
21x、y、z テーブル面計測用実時間レーザ干渉計
22x、y、z 力センサ面計測用実時間レーザ干渉計
Claims (28)
- テーブル上に被計測力センサをその取り付け面が該テーブルに向くように固定し、
運動発生装置により前記テーブルに対して3軸方向の各並進運動と各回転運動の計6自由度のうち、任意に選択した並進運動と回転運動を付与し、
前記運動発生装置による特定の周波数において、前記力センサの3軸方向の各力と各トルクのうち任意に選択した力またはトルクの検出自由度と、前記運動発生装置の前記任意に選択した並進運動と回転運動の自由度とから求まる次数のマトリックス感度の全ての要素を未知数とする連立一次方程式を得て、
前記マトリックス感度の全ての要素を決めることにより、力センサの動的マトリックス感度を計測することを特徴とする力センサの動的マトリックス感度計測方法。 - テーブル上に被計測力センサをその取り付け面が該テーブルに向くように固定し、
運動発生装置により前記テーブルに対して3軸方向の各並進運動と各回転運動の計6自由度のうち、任意に選択した並進運動と回転運動を付与し、
前記運動発生装置による特定の周波数において、前記力センサの3軸方向の各力と各トルクのうち任意に選択した力またはトルクの検出自由度をN個とし、前記運動発生装置の前記選択した運動の自由度をM個とするとき、N×M次の感度マトリックスの全ての要素に関する連立一次方程式を得てそれを解き、
前記感度マトリックスの全ての要素を決めることにより、力センサの動的マトリックス感度を計測することを特徴とする力センサの動的マトリックス感度計測方法。 - 力センサの出力軸のうちのN1個の出力軸に対して、M1の自由度をもつ運動発生装置を用いて前記マットリックス感度を求め、
力センサの出力軸のうちのN2個の出力軸に対して、M2の自由度をもつ運動発生装置を用いて前記マットリックス感度を求め、
両マトリックス感度を合成することにより最終的なマトリックス感度を求めることを特徴とする請求項1または請求項2記載の力センサの動的マトリックス感度計測方法。 - 前記運動発生装置を前記テーブルに固定した運動検出センサの信号により制御し、
前記運動検出センサの感度を、力センサと運動発生装置とによる前記N×M次のマトリックスとして与えることにより、前記力センサの感度を少なくともN×M次のマトリックスとして与えることを特徴とする請求項1または請求項2記載の力センサの動的マトリックス感度計測方法。 - 前記運動検出センサは加速度センサ、速度センサ、変位センサ、レーザ光の干渉に基づく振動計、レーザ光の干渉に基づく変位計のいずれか一つであることを特徴とする請求項4記載の力センサの動的マトリックス感度計測方法。
- 力センサに継続時間の短い衝撃的運動ベクトルによる衝撃力を印加し、
そのときの力センサからの出力信号と入力信号をスペクトル分解して、各振動数成分に対応するマトリックス感度の全ての要素に関する連立一次方程式をたて、
前記振動数の関数としてマトリックス感度を求めることを特徴とする請求項1または請求項2記載の力センサの動的マトリックス感度計測方法。 - 力センサに必要な振動数帯域を持つランダム運動ベクトルによるランダムな力を印加し、
そのときの力センサからの出力信号と入力信号をスペクトル分解して特性の周波数成分に対応するマトリックス感度の全ての要素に関する連立一次方程式をたて、
前記振動数の関数としてマトリックス感度を求めることを特徴とする請求項1または請求項2記載の力センサの動的マトリックス感度計測方法。 - 力センサの出力信号ベクトル空間の次元の値がLであって、前記力センサがL次元の力を検出するL次元力センサとしての、L軸力センサであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の力センサの動的マトリックス感度計測方法。
- 入力運動ベクトルの入力軸と出力信号ベクトルの成分の出力軸との関係によって、マトリックス感度の対応する要素が誤差を表すことを特徴とする請求項1または請求項2記載の力センサの動的マトリックス感度計測方法。
- 校正対象とする力センサに印加する動的力ベクトルは、レーザ干渉計、またはレーザ干渉計と運動発生装置で校正された基準力センサ、もしくはそれにトレーサブルな力センサで計測されること、若しくはレーザ干渉計と運動発生装置で校正された力センサまたはそれにトレーサブルな力センサで計測されることを特徴とする請求項1または請求項2記載の力センサの動的マトリックス感度計測方法。
- 重力加速度に対する力センサの姿勢角を含む、動特性に影響を及ぼす全ての変数の関数として、マトリックス感度を求めることを特徴とする請求項1または請求項2記載の力センサの動的マトリックス感度計測方法。
- 自動車乗員保護用エアバッグ開発実験用ダミーの体内にセットする力センサの校正に用いることを特徴とする請求項1または請求項2記載の力センサの動的マトリックス感度計測方法。
- ロボットの運動制御用多軸力センサの校正に用いることを特徴とする請求項1または請求項2記載の力センサの動的マトリックス感度計測方法。
- 取り付け面がテーブルに向くように該テーブル上に固定した被計測力センサと、
前記テーブルに対して3軸方向の各並進運動と各回転運動の計6自由度のうち、任意に選択した並進運動と回転運動を付与する運動発生装置と、
前記運動発生装置による特定の周波数において、前記力センサの3軸方向の各力と各トルクのうち任意に選択した力またはトルクの検出自由度と、前記運動発生装置の前記任意に選択した並進運動と回転運動の自由度とから求まる次数のマトリックス感度の全ての要素を未知数とする連立一次方程式を得て、前記マトリックス感度の全ての要素を決めることにより、力センサの動的マトリックス感度を計測する手段を備えたことを特徴とする力センサの動的マトリックス感度計測装置。 - 取り付け面がテーブルに向くように該テーブル上に固定した被計測力センサと、
前記テーブルに対して3軸方向の各並進運動と各回転運動の計6自由度のうち、任意に選択した並進運動と回転運動を付与する運動発生装置と、
前記運動発生装置による特定の周波数において、前記力センサの3軸方向の各力と各トルクのうち任意に選択した力またはトルクの検出自由度をN個とし、前記運動発生装置の自由度をM個とするとき、N×M次の感度マトリックスの全ての要素に関する連立一次方程式を得てそれを解き、前記感度マトリックスの全ての要素を決めることにより、力センサの動的マトリックス感度を計測する手段を備えたことを特徴とする力センサの動的マトリックス感度計測装置。 - 力センサの出力軸のうちのN1個の出力軸に対して、M1の自由度をもつ運動発生装置を用いて前記マットリックス感度を求める手段と、
力センサの出力軸のうちのN2個の出力軸に対して、M2の自由度をもつ運動発生装置を用いて前記マットリックス感度を求める手段と、
両マトリックス感度を合成することにより最終的なマトリックス感度を求める手段とを備えることを特徴とする請求項14または請求項15記載の力センサの動的マトリックス感度計測装置。 - 前記運動発生装置を前記テーブルに固定した運動検出センサの信号により制御する制御手段と、
前記運動検出センサの感度を、前記力センサと運動発生装置とによる前記N×M次のマトリックスとして与えることにより、前記力センサの感度をN×M次のマトリックスとして与える信号処理手段とを備えることを特徴とする請求項14または請求項15記載の力センサの動的マトリックス感度計測装置。 - 前記運動検出センサは加速度センサ、速度センサ、変位センサのいずれか一つであることを特徴とする請求項17記載の力センサの動的マトリックス感度計測装置。
- 前記運動発生装置は前記被計測力センサに継続時間の短い衝撃的運動ベクトルによる衝撃力を印加するものであり、
力センサからの出力信号と入力信号をスペクトル分解して、各振動数成分に対応するマトリックス感度の全ての要素に関する連立一次方程式をたて、前記振動数の関数としてマトリックス感度を求める信号処理手段を備えることを特徴とする請求項14または請求項15記載の力センサの動的マトリックス感度計測装置。 - 前記運動発生装置は前記被計測力センサに必要な振動数帯域を持つランダム運動ベクトルによるランダムな力を印加するものであり、
力センサからの出力信号と入力信号をスペクトル分解して、各周波数成分に対応するマトリックス感度の全ての要素に関する連立一次方程式をたて、前記振動数の関数としてマトリックス感度を求める信号処理手段を備えたことを特徴とする請求項14または請求項15記載の力センサの動的マトリックス感度計測装置。 - 力センサの出力信号ベクトル空間の次元の値がLであって、前記力センサがL次元の力を検出するL次元力センサであることを特徴とする請求項14または請求項15記載の力センサの動的マトリックス感度計測装置。
- 前記信号処理手段は、入力運動ベクトルの入力軸と出力信号ベクトルの成分の出力軸との関係によって、マトリックス感度の対応する要素が、誤差出力の感度を表すことを特徴とする請求項14または請求項15記載の力センサの動的マトリックス感度計測方法。
- 校正対象とする力センサに印加する動的力ベクトルを、レーザ干渉計、またはレーザ干渉計と運動発生装置で校正された基準力センサ、もしくはそれにトレーサブルな力センサで計測し、若しくはレーザ干渉計と運動発生装置で校正された力センサセンサまたはそれにトレーサブルな力センサで計測することを特徴とする請求項14または請求項15記載の力センサの動的マトリックス感度計測装置。
- 前記信号処理手段は、重力加速度に対する力センサの姿勢角を含む、動特性に影響を及ぼす全ての変数の関数として、マトリックス感度を求めることを特徴とする請求項14または請求項15記載の力センサの動的マトリックス感度計測装置。
- 自動車乗員保護用エアバッグ開発実験用ダミーの体内にセットする力センサの校正に用いることを特徴とする請求項14または請求項15記載の力センサの動的マトリックス感度計測装置。
- ロボットの運動制御用多軸力センサの校正に用いることを特徴とする請求項14または請求項15記載の力センサの動的マトリックス感度計測装置。
- テーブル上に直接設置した第1コーナキューブと、
前記テーブル上に固定した被計測力センサ上に設置した第2コーナキューブと、
前記テーブルに対して任意の並進運動と回転運動を付与する運動発生装置と、
前記第1及び第2コーナキューブの運動を実時間で各々計測するレーザ干渉計と、
前記テーブル上に固定し該テーブルの運動を検出するテーブル運動検出用センサと、
前記テーブル運動検出用センサの信号により前記運動発生装置の駆動を制御し、前記レーザ干渉計の出力信号と、被計測力センサの出力信号とを入力して被計測力センサの校正処理を行う信号処理装置を備えたことを特徴とする力センサの動的マトリックス感度計測装置。 - テーブル上に直接設置したマトリックス感度が定義されている第1加速度計と、
前記テーブル上に固定した被計測力センサ上に設置したマトリックス感度が定義されている第2加速度計と、
前記テーブルに対して任意の並進運動と回転運動を付与する運動発生装置と、
前記テーブル上に固定し該テーブルの運動を検出するテーブル運動検出用センサと、
前記テーブル運動検出用センサの信号により前記運動発生装置の駆動を制御し、前記第1及び第2加速度計の出力信号と、被計測力センサの出力信号とを入力して被計測力センサの校正処理を行う信号処理装置を備えたことを特徴とする力センサの動的マトリックス感度計測装置。
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