JP2005117331A - 無線通信システム及び方法、並びに基地局 - Google Patents
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Abstract
【課題】 無線により基地局間通信を行うに際して、全体としてのスループットを向上させつつ、無線通信を行うこと。
【解決手段】 アクセスライン10を介しインターネットにアクセス可能とされ、且つネットワーク内の移動局と周波数チャネルCh.1により無線通信を行う最上位基地局11に対し、ネットワーク内の移動局と周波数チャネルCh.2より無線通信を行う中位基地局21、更には、ネットワーク内の移動局と周波数チャネルCh.1により無線通信を行うや最下位基地局31が連鎖状に接続されている場合に、基地局11,21間での無線通信には周波数チャネルCh.2が、また、基地局21,31間での無線通信には周波数チャネルCh.1が使用されるようにした。このように、ある基地局がそのすぐ上位側の基地局との間で無線通信が行われるに際して、その基地局のネットワーク内で使用されている周波数チャネルにより無線通信が行われることによって、そのすぐ上位側の基地局での伝送速度が律速されないようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】 アクセスライン10を介しインターネットにアクセス可能とされ、且つネットワーク内の移動局と周波数チャネルCh.1により無線通信を行う最上位基地局11に対し、ネットワーク内の移動局と周波数チャネルCh.2より無線通信を行う中位基地局21、更には、ネットワーク内の移動局と周波数チャネルCh.1により無線通信を行うや最下位基地局31が連鎖状に接続されている場合に、基地局11,21間での無線通信には周波数チャネルCh.2が、また、基地局21,31間での無線通信には周波数チャネルCh.1が使用されるようにした。このように、ある基地局がそのすぐ上位側の基地局との間で無線通信が行われるに際して、その基地局のネットワーク内で使用されている周波数チャネルにより無線通信が行われることによって、そのすぐ上位側の基地局での伝送速度が律速されないようにした。
【選択図】 図1
Description
本発明は、無線により基地局間通信を行うに際して、周波数が有効利用されつつ、しかも、全体としてのスループットを向上させ得る無線通信システム、特にパケット通信用に好適とされた無線通信システム及び方法、更には、そのシステムの構成要素としての基地局に関する。
これまでに、複数の基地局を含む無線通信システムをアクセスラインを介しインターネットに接続することが考えられている。しかしながら、基地局それぞれに有線のアクセスラインが設置される場合には、コスト高となり経済的に不利となっている。そこで、有線のアクセスラインが具備されている上位基地局に対し、アクセスラインが具備されていない下位基地局を無線により接続することが提案されている。
因みに、特許文献1では、第1の周波数チャネル(あるいは無線チャネル)により配下の加入者局と通信を行う上位基地局と、第2の周波数チャネルにより配下の加入者局と通信を行う下位基地局との間で基地局間通信が行われるに際して、第1の周波数チャネルが使用されている。この方法では、混信を避けるために、基地局間通信を行うためのタイムスロットと基地局・加入者局間通信を行うためのタイムスロットが固定的に割当てされている。
特開2002―335204号公報
しかしながら、通信の前提として、回線方式の電話等を想定する場合には、各加入者局、上位・下位基地局の必要とする帯域は急激に変化することはないので、基地局間通信に上位基地局で使用されている周波数チャネルが使用されても、特に問題は生じないようになっている。これに反し、インターネットプロトコルを使用しての、ベストエフォートのパケット通信では、通信の帯域はダイナミックに変化する。したがって、このパケット用通信システムに対し、基地局間通信に上位基地局で使用されている周波数チャネルを使用する方法を適用し、基地局間通信用スロットが固定的に割当てされるとすれば、帯域要求のダイナミックな変動に対応し得ないばかりか、たとえ、上位基地局で帯域に余裕がある場合でも、固定的割当てスロットによる基地局間通信により、下位基地局でのスループットが律速、即ち、制約されてしまうことになる。一方、また、スロットを時間とともにダイナミックに変化させるとすれば、高速、且つ複雑な制御が必要となる。
更に、以上の不具合に加え、周波数チャネルが2つ使用されていながらも、全体として実現可能なスループットは、有線のアクセスラインでの伝送帯域が大幅に増えつつあるにも拘らず、上位基地局、即ち、最大でも第1の周波数チャネルで実現可能なスループットで律速される虞がある。これは、周波数資源の有効活用という視点からすれば、望ましくないといえる。
本発明の目的は、無線により基地局間通信を行うに際して、周波数の有効利用可能として、しかも、全体としてのスループットを向上させ得る無線通信システム、特にパケット通信用に好適とされた無線通信システムやその方法、更には、そのシステムの構成要素としての基地局を提供することある。
本発明による無線通信方法は、アクセスラインを介しインターネットに接続され、且つ自ネットワーク内における移動局それぞれと第1の無線チャネルにより通信を行う、最上位としての第1番目の基地局と、該第1番目の基地局に対し無線により接続され、且つ自ネットワーク内における移動局それぞれと第2の無線チャネルにより通信を行う第2番目の基地局と、以下、同様に、N=3,4,… … …であるとして、第(N−1)番目の基地局に対し無線により接続され、且つ自ネットワーク内における移動局それぞれと第Nの無線チャネルにより通信を行う、最下位としての第N番目の基地局とからなる無線通信システムを前提として、第M(M=2,3,… …,N)番目の基地局と第(M−1)番目の基地局との間で無線通信が行われるに際しては、第M番目の基地局のネットワーク内における移動局それぞれとの通信に使用されている第Mの無線チャネルによって、無線通信が行われるようにした。
以上のように、特に第2番目の基地局と第1番目の基地局との間の基地局間通信に際し、第1番目の基地局ネットワーク内における移動局との通信用に使用されている無線チャネルではなく、第2番目の基地局ネットワーク内における移動局との通信用に使用されている無線チャネルにより無線通信が行われる場合には、第1番目の基地局での伝送速度はその基地局間通信により律速されなく、スループットの向上が図られることになる。因みに、上記Mの値として、それが奇数である場合、第Mの無線チャネルは第1の無線チャネルに同一として設定可能であり、また、その値が偶数である場合には、第Mの無線チャネルは第2の無線チャネルに同一として設定可能であり、このようにして、無線チャネルが設定される場合には、周波数の有効利用が図れることになる。
無線により基地局間通信を行うに際して、周波数が有効利用されつつ、しかも、全体としてのスループットを向上させ得る無線通信システム、特にパケット通信用に好適とされた無線通信システムやその方法、更には、そのシステムの構成要素としての基地局が提供される。
以下、本発明の一実施の形態について、図1から図3により説明する。
先ず本発明の具体的説明に先立って、その対象や要点について説明すれば、その主な対象としては無線LANシステムが想定されており、より低い設置コストで、サービスエリアが拡大されることで、利用者の利便性を向上させようというものである。
先ず本発明の具体的説明に先立って、その対象や要点について説明すれば、その主な対象としては無線LANシステムが想定されており、より低い設置コストで、サービスエリアが拡大されることで、利用者の利便性を向上させようというものである。
さて、本発明による無線通信システムとしては、インターネットへのアクセスラインに接続されている基地局を最上位基地局として、これに、2以上の基地局が中位基地局や最下位基地局として連鎖状、あるいは直列状に無線により接続されたものや、インターネットへのアクセスラインに接続されている基地局を上位基地局として、これに、1以上の下位基地局がスター状、あるいは放射状に無線により接続されているもの等、様々な態様の無線通信システムが考えられるものとなっている。何れにしても、ある基地局に着目した場合、この基地局がそのすぐ上位側の基地局との間で無線通信が行われるに際しては、着目基地局のネットワーク内で使用されている周波数チャネルにより無線通信が行われるようにしたものである。
したがって、最上位基地局に対し、2以上の基地局が連鎖状に接続される場合、最下位基地局には、上位側の基地局との通信用及び移動局との通信用に1つの無指向性無線装置が具備されるだけで必要十分となっているが、最下位基地局以外の基地局それぞれには、上位側の基地局(または無線のアクセスライン)との通信用及び移動局との通信用に1つの無指向性無線装置が具備される他、すぐ下位側の基地局との通信用に1つの無線装置(混信を回避すべく、望ましくは、指向性のもの)が具備される。因みに、ここにいう無線装置は、物理層及び媒体アクセス制御(Medium Access Control:MAC)副層を含むようにして構成されている。
また、上位基地局に1以上の下位基地局がスター状、あるいは放射状に無線により接続される場合、上位基地局には、無線のアクセスラインとの通信用及び移動局との通信用に1つの無指向性無線装置が具備される他、下位基地局それぞれとの通信用に下位基地局数分の無線装置(望ましくは、指向性のもの)が具備される一方、下位基地局それぞれには、上位基地局との通信用及び移動局との通信用に1つの無指向性無線装置が具備されるようになっている。
その他、基地局が連鎖状に接続されるに際しては、トラヒック(traffic)が輻湊状態にある場合は、末端側の基地局(最下位基地局や中位基地局)が不利とならないようにしたり、また、中位基地局それぞれでは、流入データ量と流出データ量とが均衡状態におかれるようにする等の配慮が払われている。
さて、本発明による無線通信システムについて具体的に説明すれば、基本的なシステム構成を図1に示す。本例では、3つの基地局(BS)11,21,31が、途中で枝分かれすることなく、連鎖状、あるいは直列状に無線により接続されている場合を示す。図示のように、最上位基地局11は、有線、または無線のアクセスライン10を介しインターネットにアクセス可能とされているが、この最上位基地局11によるカバーエリア(通信エリア)14内には移動局(MT)12,13が存在していることから、これら移動局12,13は最上位基地局11との間で周波数チャネルCh.1により無線通信が可能とされた上、インターネットにアクセス可能となっている。これと同様に、中位基地局21によるカバーエリア24内に存在している移動局22,23は、中位基地局21との間で周波数チャネルCh.2により無線通信が可能とされている。更に、最下位基地局31によるカバーエリア34内に存在している移動局32,33は、最下位基地局31との間で周波数チャネルCh.3(周波数チャネルCh.1に同一として設定可能)により無線通信が可能とされている。
したがって、カバーエリア14,24内にそれぞれ、基地局21,11が存在するように、また、カバーエリア24,34内にはそれぞれ、基地局31,21が存在するように、基地局11,21,31が設置される場合は、基地局11,21間、基地局21,31間それぞれで、周波数チャネルCh.2,Ch.1による無線通信が可能とされることで、たとえ、最下位基地局31に収容されている移動局32,33であっても、インターネットにアクセス可能とされる。このように、ある基地局がそのすぐ上位側の基地局との間で無線通信が行われるに際しては、その基地局のネットワーク内で使用されている周波数チャネルにより無線通信が行われることによって、そのすぐ上位側の基地局での伝送速度が律速されないようにしたものである。
以上の事情からすれば、本発明による無線通信システムは、一般的に、アクセスラインを介しインターネットに接続され、且つ自ネットワーク内における移動局それぞれと第1の周波数チャネルにより通信を行う、最上位としての第1番目の基地局と、該第1番目の基地局に対し無線により接続され、且つ自ネットワーク内における移動局それぞれと第2の周波数チャネルにより通信を行う第2番目の基地局と、以下、同様に、N=3,4,… … …であるとして、第(N−1)番目の基地局に対し無線により接続され、且つ自ネットワーク内における移動局それぞれと第Nの周波数チャネルにより通信を行う、最下位としての第N番目の基地局とからなり、第M(M=2,3,… …,N)番目の基地局では、自ネットワーク内における移動局それぞれとの通信に使用されている第Mの無線チャネルによって、第(M−1)番目の基地局との間で無線通信が行われるように、構成される。
また、その際、第1番目を含む奇数番目の基地局それぞれで、自ネットワーク内における移動局それぞれとの通信に第1の無線チャネルが使用され、第2番目を含む偶数番目の基地局それぞれで、自ネットワーク内における移動局それぞれとの通信に第2の無線チャネルが使用されるようにすれば、周波数の有効利用が図れることになる。
更に、後に詳述するが、第N番目の基地局には1つの無線装置が、第N番目以外の基地局それぞれには2つの無線装置が備えられるべく、基地局が構成されているが、第N番目以外の基地局それぞれでは、下位側基地局との通信用として備えられている無線装置が、すぐ下位の基地局に上位側基地局及び移動局との通信用として備えられている無線装置との間で通信を行うに際しては、混信が回避されるべく、望ましくは、指向性アンテナが使用された状態で通信が行われるようにしたものである。
次に、インターネットへのアクセスラインに接続されている1つの基地局を上位基地局として、これに、1以上の下位基地局がスター状、あるいは放射状に無線により接続される無線通信システムについて説明すれば、この場合での基本的なシステム概要構成を図2に示す。このシステム構成でも、基地局間は以上のように接続されるものとして、図2に示すように、基地局101を上位基地局として、これに、6つの下位基地局102〜107がスター状、あるいは放射状に無線により接続されているが、これら下位基地局102〜107のうち、下位基地局103,105それぞれに対しては、更に、基地局108,109が無線により接続される例が示されている。
それら基地局101〜109それぞれでは、そのネットワーク内の移動局(図示せず)とある周波数チャネルにより無線通信が可能とされているが、一例での周波数チャネルの割当て設定状態を併せて図2に示す。これから判るように、上位基地局101に周波数チャネルCh.1が割当て設定され、且つ下位基地局102〜107のうち、何れかが他下位基地局とカバーエリアが一部重複する場合には、下位基地局102〜107用に、少なくとも、2種類の周波数チャネルが必要となっている。
即ち、下位基地局102〜107それぞれでは、自ネットワーク内における移動局それぞれとの無線通信に、周波数チャネルCh.1以外の周波数チャネルである周波数チャネルCh.2,Ch.3の何れかが使用されており、また、使用されている周波数チャネルにより上位基地局101との間で無線通信が行われるようになっている。しかして、下位基地局102〜107それぞれと上位基地局101との間で無線通信が行われるに際し、上位基地局101のネットワーク内で使用されている周波数チャネルCh.1により無線通信が行われる場合には、下位基地局の数が多い程、伝送速度は律速されることになるが、下位基地局102〜107それぞれで使用されている周波数チャネルCh2,Ch3により上位基地局101との間で無線通信が行われる場合は、伝送速度の律速は回避され得るものである。因みに、本例での基地局108,109それぞれに対しては、周囲の下位基地局103,104、104,105に割当て設定されている周波数チャネルCh2,Ch3とは異なる周波数チャネル、即ち、周波数チャネルCh.1が割当て設定可能となっている。
この図2に示すシステム構成では、上位基地局101には、少なくとも移動局との通信用の無指向性無線装置と、下位基地局102〜107それぞれとの通信用に、下位基地局102〜107数分の無線装置(望ましくは、指向性のもの)とが備えられ、また、下位基地局102,104,106,107それぞれには、上位基地局101及び移動局との通信用の無指向性無線装置が備えられることになる。更に、下位基地局103には、上位基地局101及び移動局との通信用の無指向性無線装置と、基地局108との通信用の無線装置(望ましくは、指向性のもの)とが備えられるが、このような事情は、下位基地局105でも同様となっている。更にまた、基地局108には、下位基地局103及び移動局との通信用の無指向性無線装置が備えられるが、このような事情は、基地局109でも同様となっている。何れにしても、上位基地局101では、下位基地局102〜107との通信用の無線装置それぞれが、下位基地局102〜107それぞれに備えられている無線装置との間で通信を行うに際しては、指向性アンテナが使用された状態で通信が行われるのが望ましい。
最後に、図1に示す中位基地局(その機能構成は、図2に示す下位基地局103,105に同一)21の構成とその内部動作について説明すれば、その一例での構成を図3に示す。図示のように、その中位基地局21は、大別して、最上位基地局11と自ネットワーク内における移動局22,23それぞれと周波数チャネルCh.2により無線通信を行う、無指向性アンテナが具備されている第1の無線装置211と、最下位基地局31とは、この最下位基地局31のネットワーク内における移動局32,33との通信用に使用されている周波数チャネルCh.1により通信を行う、指向性アンテナが具備されている第2の無線装置213と、第1の無線装置211で受信されるデータを自ネットワーク内移動局12,13、最上位基地局11、または最下位基地局31宛てに振分け送信するとともに、第2の無線装置213で受信されるデータを自ネットワーク内移動局22,23、または最上位基地局11宛てに振分け送信する受信データ振分け送信装置212とから構成されている。因みに、この中位基地局21以外の基地局の構成についてであるが、最上位基地局11については、BS1への無線接続に代わって、有線、または無線のアクセスラインへの接続となり、また、最下位基地局31については、無線装置213に相当するものが不要となっている。
以上のように、最上位基地局11や移動局22,23からの送信データは無線装置211で一旦、受信された上、受信データ振分け送信装置212で処理されているが、この処理について説明すれば、以下のようである。
即ち、無線装置211からの受信データは、その後、受信回路2121を介し振分け回路2122で送信先別に振分けされており、最上位移動局11や移動局22,23宛てのものは、優先順位回路(具体的には、FIFOとして構成)2124、送信回路2125を介し、無線装置211より最上位基地局11や移動局22,23に送信される一方、最下位基地局31宛てのものは、送信回路2123を介し、無線装置213から指向性を以って最下位基地局31に無線送信されるようになっている。その最下位基地局31から無線送信されるデータはまた、無線装置213で一旦、受信された上、受信回路2126、優先順位回路2124、送信回路2125を介し、無線装置211より最上位基地局11や移動局22,23に送信されるようになっている。
即ち、無線装置211からの受信データは、その後、受信回路2121を介し振分け回路2122で送信先別に振分けされており、最上位移動局11や移動局22,23宛てのものは、優先順位回路(具体的には、FIFOとして構成)2124、送信回路2125を介し、無線装置211より最上位基地局11や移動局22,23に送信される一方、最下位基地局31宛てのものは、送信回路2123を介し、無線装置213から指向性を以って最下位基地局31に無線送信されるようになっている。その最下位基地局31から無線送信されるデータはまた、無線装置213で一旦、受信された上、受信回路2126、優先順位回路2124、送信回路2125を介し、無線装置211より最上位基地局11や移動局22,23に送信されるようになっている。
ところで、伝送データが増加するようになれば、無線装置211から送信を行う部分が律速してくる。例えば、基地局が最下位基地局31まであれば、中位基地局21の配下にある移動局からの送信データと、最下位基地局31の配下にある移動局からの送信データとの比率は1対1とすればよい。仮に最下位基地局31に対し、更に、基地局が接続されるような場合、送信データの比率は1:2等と設定される必要がある。そうすることで、末端側の基地局が使用可能な伝送帯域を上位側の基地局とほぼ同一とすることができる。このような優先順位付けは、両方のデータを同じ周波数チャネルで送信することで実現可能である。一方、中位基地局21から最上位基地局11への送信データ量が制限される場合、最下位基地局31から中位基地局21への送信データ量も制限される必要がある。このような制限は、最下位基地局31から中位基地局21へのデータ送信を、中位基地局21から最下位基地局31へのポーリング発生頻度を抑えることにより実現可能となっている。
より具体的に説明すれば、以上のような基地局の構成による場合、基地局間の伝送帯域で律速されることになるが、通信事業者としては、中位基地局21の配下にある移動局それぞれと、最下位基地局31の配下にある移動局それぞれとに対し、同程度の帯域が提供される必要がある。この実現のためには、中位基地局21の配下にある移動局それぞれに割当てされる帯域は制限される必要がある。例えば、最下位基地局31の配下にある移動局の数を10、中位基地局21の配下にある移動局の数を2とすれば、中位基地局21から最上位基地局11にデータが送信される際には、ポーリング方式等により、10:2の割合で帯域が割当てされれば、1移動局当りの帯域はほぼ等しくなる。
また、最上位基地局11への送信データ量(流出データ量)に対し、中位基地局21のネットワーク内における移動局や最下位基地局31から、最上位基地局11への送信データ量(流入データ量)が上回る場合を想定した場合、それらデータ量の差分は優先順位回路2124内に滞留し送信不可となるが、このような事態となるのを回避すべく、最下位基地局31からの流入データ量と移動局からの流入データ量のうち、少なくとも何れか一方の流入データ量をポーリング方式により制限し、それら流入データ量を所定比率におく結果として、全体としての流入データ量を低減化させることが考えられる。因みに、流入データ量を制限する方法としては、ポーリング方式以外には、スロットを割当てしなくする方法(TDMA(Time Division Multiple Access)方式の場合)や、RTS(Request to Send)に対する応答として、CTS(Clear to Send)を返送しない、といった方法(CSMA(Carrier Sense Multiple Access)方式)によりアクセスを制限することが可能となっている。何れにしても、周波数チャネルが有効利用されつつ、基地局それぞれでのデータ伝送状況に応じた無線通信サービスが提供されることになる。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき、具体的に説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内で種々変更可能であることはいうまでもない。
11…最上位基地局、12,13,22,23,32,33…移動局、21…中位基地局、31…最下位基地局、101…上位基地局、102〜107…下位基地局、211…第1の無線装置、212…受信データ振分け送信装置、213…第2の無線装置
Claims (17)
- アクセスラインを介しインターネットに接続され、且つ自ネットワーク内における移動局それぞれと第1の無線チャネルにより通信を行う、最上位としての第1番目の基地局と、該第1番目の基地局に対し無線により接続され、且つ自ネットワーク内における移動局それぞれと第2の無線チャネルにより通信を行う第2番目の基地局と、以下、同様に、N=3,4,… … …であるとして、第(N−1)番目の基地局に対し無線により接続され、且つ自ネットワーク内における移動局それぞれと第Nの無線チャネルにより通信を行う、最下位としての第N番目の基地局とからなる無線通信システムであって、
第M(M=2,3,… …,N)番目の基地局では、自ネットワーク内における移動局それぞれとの通信に使用されている第Mの無線チャネルによって、第(M−1)番目の基地局との間で無線通信が行われる
無線通信システム。 - 請求項1記載の無線通信システムにおいて、
上記第N番目の基地局には1つの無線装置が、該第N番目以外の基地局それぞれには2つの無線装置が備えられた上、第1番目を含む奇数番目の基地局それぞれでは、自ネットワーク内における移動局それぞれとの通信に第1の無線チャネルが使用される一方、第2番目を含む偶数番目の基地局それぞれでは、自ネットワーク内における移動局それぞれとの通信に第2の無線チャネルが使用される
無線通信システム。 - 請求項2記載の無線通信システムにおいて、
第N番目以外の基地局それぞれでは、下位側基地局との通信用として備えられている無線装置が、すぐ下位の基地局に上位側基地局及び移動局との通信用として備えられている無線装置との間で通信を行うに際しては、指向性アンテナが使用された状態で通信が行われる
無線通信システム。 - アクセスラインを介しインターネットに接続され、且つ自ネットワーク内における移動局それぞれと第1の無線チャネルにより通信を行う上位基地局と、該上位基地局に対し無線により接続され、且つ自ネットワーク内における移動局それぞれと上記第1の無線チャネル以外の無線チャネルにより通信を行う、1以上の下位基地局とを含む無線通信システムであって、
下位基地局それぞれが他下位基地局と通信エリアが一部重複する場合には、該他下位基地局とは、ネットワーク内における移動局それぞれとの通信に使用される無線チャネルは相異なるものに設定された上、上記下位基地局それぞれでは、自ネットワーク内における移動局それぞれとの通信に使用されている無線チャネルによって、上位基地局との間で無線通信が行われる
無線通信システム。 - 請求項4記載の無線通信システムにおいて、
上記上位基地局には、少なくとも移動局との通信用の無線装置と、下位基地局それぞれとの通信用の、下位基地局対応の無線装置とが備えられる一方、上記下位基地局それぞれには、少なくとも上位基地局及び移動局との通信用の無線装置が備えられる
無線通信システム。 - 請求項5記載の無線通信システムにおいて、
上記上位基地局では、下位基地局との通信用の無線装置それぞれが、下位基地局に備えられている無線装置との間で通信を行うに際しては、指向性アンテナが使用された状態で通信が行われる
無線通信システム。 - アクセスラインを介しインターネットに接続され、且つ自ネットワーク内における移動局それぞれと第1の無線チャネルにより通信を行う、最上位としての第1番目の基地局と、該第1番目の基地局に対し無線により接続され、且つ自ネットワーク内における移動局それぞれと第2の無線チャネルにより通信を行う第2番目の基地局と、以下、同様に、N=3,4,… … …であるとして、第(N−1)番目の基地局に対し無線により接続され、且つ自ネットワーク内における移動局それぞれと第Nの無線チャネルにより通信を行う、最下位としての第N番目の基地局とからなる無線通信システムにおける無線通信方法であって、
第M(M=2,3,… …,N)番目の基地局では、自ネットワーク内における移動局それぞれとの通信に使用されている第Mの無線チャネルによって、第(M−1)番目の基地局との間で無線通信が行われる
無線通信方法。 - 請求項7記載の無線通信方法において、
第1番目を含む奇数番目の基地局それぞれでは、自ネットワーク内における移動局それぞれとの通信に第1の無線チャネルが使用される一方、第2番目を含む偶数番目の基地局それぞれでは、自ネットワーク内における移動局それぞれとの通信に第2の無線チャネルが使用される
無線通信方法。 - 請求項8記載の無線通信方法において、
第N番目以外の基地局それぞれでは、下位側基地局との通信用として備えられている無線装置が、すぐ下位の基地局に上位側基地局及び移動局との通信用として備えられている無線装置との間で通信を行うに際しては、指向性アンテナが使用された状態で通信が行われる
無線通信方法。 - アクセスラインを介しインターネットに接続される、最上位としての第1番目の基地局と、該第1番目の基地局に対し無線により接続される第2番目の基地局と、以下、同様に、N=3,4,… … …であるとして、第(N−1)番目の基地局に対し無線により接続される、最下位としての第N番目の基地局とからなる無線通信システムにおける無線通信方法であって、
第1番目及び第N番目以外の基地局それぞれでは、上位側基地局への送信データ量に対し、当該基地局のネットワーク内における移動局及び下位側基地局から上記上位側基地局への送信データ量が上回る事態が抑制されるべく、上記移動局、下位側基地局のうち、少なくとも何れか一方への帯域割当て制御が行われる
無線通信方法。 - 請求項10記載の無線通信方法において、
上記帯域割当て制御により、上記移動局、下位側基地局それぞれからの送信データ量が所定比率におかれつつ、上記上位側基地局へデータが送信される
無線通信方法。 - 請求項10記載の無線通信方法において、
上記下位側基地局への帯域割当て制御が行われるに際しては、上位側基地局への送信可能なデータ量の監視が行われた上、該監視の結果に応じたデータ量が、当該基地局から下位側基地局へのポーリングにより該下位側基地局から受信される
無線通信方法。 - アクセスラインを介しインターネットに接続されている最上位基地局と、該最上位基地局に対し無線により連鎖状に接続されている1以上の中位基地局と、最後尾の中位基地局に対し無線により接続されている最下位基地局とからなる無線通信システムにおける最上位基地局としての基地局であって、
インターネットには無線、または有線のアクセスラインを介し接続され、且つ自ネットワーク内における移動局それぞれとは第1の無線チャネルにより通信を行う、無指向性アンテナが具備されている第1の無線装置と、
先頭の中位基地局とは、該中位基地局のネットワーク内における移動局との通信用に使用されている第2の無線チャネルにより通信を行う、指向性アンテナが具備されている第2の無線装置と、
上記第1の無線装置で受信されるデータを自ネットワーク内移動局、インターネット、または先頭の中間基地局宛てに振分け送信するとともに、上記第2の無線装置で受信されるデータを自ネットワーク内移動局、またはインターネット宛てに振分け送信する受信データ振分け送信装置と
を含んでなる基地局。 - アクセスラインを介しインターネットに接続されている最上位基地局と、該最上位基地局に対し無線により連鎖状に接続されている1以上の中位基地局と、最後尾の中位基地局に対し無線により接続されている最下位基地局とからなる無線通信システムにおける中位基地局としての基地局であって、
最上位基地局/上位の中位基地局と、自ネットワーク内における移動局それぞれとは第1の無線チャネルにより通信を行う、無指向性アンテナが具備されている第1の無線装置と、
下位の中位基地局/最下位基地局とは、該中位基地局/最下位基地局のネットワーク内における移動局との通信用に使用されている第2の無線チャネルにより通信を行う、指向性アンテナが具備されている第2の無線装置と、
上記第1の無線装置で受信されるデータを自ネットワーク内移動局、最上位基地局/上位の中位基地局、または下位の中位基地局/最下位基地局宛てに振分け送信するとともに、上記第2の無線装置で受信されるデータを自ネットワーク内移動局、または最上位基地局/上位の中位基地局宛てに振分け送信する受信データ振分け送信装置と
を含んでなる基地局。 - アクセスラインを介しインターネットに接続されている最上位基地局と、該最上位基地局に対し無線により連鎖状に接続されている1以上の中位基地局と、最後尾の中位基地局に対し無線により接続されている最下位基地局とからなる無線通信システムにおける最下位基地局としての基地局であって、
最後尾の中位基地局と、自ネットワーク内における移動局それぞれとは特定の無線チャネルにより通信を行う、無指向性アンテナが具備されている無線装置と、
該無線装置で受信されるデータを自ネットワーク内移動局、または最後尾の中位基地局宛てに振分け送信する受信データ振分け送信装置と
を含んでなる基地局。 - アクセスラインを介しインターネットに接続されている上位基地局と、該上位基地局に対し無線によりスター状に接続されている1以上の下位基地局とからなる無線通信システムにおける上位基地局としての基地局であって、
インターネットには無線、または有線のアクセスラインを介し接続され、且つ自ネットワーク内における移動局それぞれとは第1の無線チャネルにより通信を行う、無指向性アンテナが具備されている第1の無線装置と、
下位基地局対応に備えられ、該下位基地局それぞれとは、該下位基地局のネットワーク内における移動局との通信用に使用されている、上記第1の無線チャネル以外の無線チャネルにより通信を行う、指向性アンテナが具備されている第2の無線装置と、
上記第1の無線装置で受信されるデータを自ネットワーク内移動局、インターネット、または該当下位基地局宛てに振分け送信するとともに、上記第2の無線装置それぞれで受信されるデータを自ネットワーク内移動局、インターネット、または該当下位基地局宛てに振分け送信する受信データ振分け送信装置と
を含んでなる基地局。 - アクセスラインを介しインターネットに接続されている上位基地局と、該上位基地局に対し無線によりスター状に接続されている1以上の下位基地局とからなる無線通信システムにおける下位基地局としての基地局であって、
上位基地局と、自ネットワーク内における移動局それぞれとは、上記上位基地局のネットワーク内における移動局との通信用に使用されている第1の無線チャネル以外の無線チャネルにより通信を行う、無指向性アンテナが具備されている無線装置と、
該無線装置で受信されるデータを自ネットワーク内移動局、または上記上位基地局宛てに振分け送信する受信データ振分け送信装置と
を含んでなる基地局。
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JP2003348561A JP2005117331A (ja) | 2003-10-07 | 2003-10-07 | 無線通信システム及び方法、並びに基地局 |
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WO2008044318A1 (fr) * | 2006-10-13 | 2008-04-17 | Fujitsu Limited | Station de base radio, station relais et procédé de commande de communication |
-
2003
- 2003-10-07 JP JP2003348561A patent/JP2005117331A/ja active Pending
Cited By (2)
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WO2008044318A1 (fr) * | 2006-10-13 | 2008-04-17 | Fujitsu Limited | Station de base radio, station relais et procédé de commande de communication |
US8553607B2 (en) | 2006-10-13 | 2013-10-08 | Fujitsu Limited | Radio base station, relay station and communication control method |
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