JP2005116136A - 対物レンズ駆動装置及び光ピックアップ装置、並びにこれらに用いられる対物レンズの固定機構 - Google Patents

対物レンズ駆動装置及び光ピックアップ装置、並びにこれらに用いられる対物レンズの固定機構 Download PDF

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Abstract

【課題】 対物レンズやレンズホルダ等の部品の形状を殆ど変えることなく、すべての対物レンズ駆動装置において振動特性を上げることのできる対物レンズの固定機構、対物レンズ駆動装置、及び光ピックアップ装置を提供する。
【解決手段】 対物レンズ1とレンズホルダ2とは、対物レンズ1の鍔部1bとレンズホルダ2のレンズ受部2bとの間に、鍔部1b或いはレンズ受部2bとほぼ同形状をなす環状のゴムシート13を介在した状態で、接着剤14にて接着固定されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ビームを照射することによって記録媒体に情報を光学的に記録或いは再生或いは消去するシステムにおける、記録媒体に光ビームを照射する際に用いられる対物レンズを駆動する対物レンズ駆動装置、この対物レンズ駆動装置を備えた光ピックアップ装置、並びに対物レンズの固定機構に関するものである。
光ディスクを記録媒体として使用する情報の記録・再生・消去のシステムにおける光ピックアップ装置では、対物レンズ駆動装置が設けられている。対物レンズ駆動装置は、対物レンズから集光された光ビームの微小スポットを光ディスクの記録面に正確に走査させるようにする装置である。対物レンズ駆動装置は、対物レンズを保持しているレンズホルダを、フォーカス方向及びトラッキング方向に移動可能(揺動自在)に支持し、マグネットとコイルとを使用した駆動機構を用いて、該マグネットと該コイルとの相互作用によって対物レンズが上記各方向へ駆動される構成である。
上記フォーカス方向とは光軸方向であり、トラッキング方向とは光ディスクの半径方向である。対物レンズがフォーカス方向へ駆動されるフォーカス制御によって、光ディスクの記録面にビームスポットの焦点を一致させるためのフォーカス補正が行われる。対物レンズがトラッキング方向へ駆動されるトラッキング制御によって、光ディスクの記録面のトラックにビームスポットを追従させるためのトラッキング補正が行われる。
また、最近では、光ディスクであるCDに記録再生できるだけでなく、光ディスクであるDVDに対しても記録が可能な2種類の波長を有する2波長光ピックアップ装置等も登場している。このような光ピックアップ装置では、記録の高密度化のために、開口率(NA)の高い対物レンズが使用されている。NAの高い対物レンズを使用すると、ビームのスポット径を小さくすることが可能となり、高密度化が実現できる。
しかしながら、一方でNAが高くなると、必要な記録再生特性が得られなくなるといった問題がある。これは、光ディスクが有する椀状の反りにて光ディスクの記録面に対して対物レンズの光軸が傾き、集光された光束にコマ収差等の光学的な収差が発生するためである。上記傾きによる信号の劣化は、NAが高くなるにつれて強くなる。
このような問題に対応するために、NAの高い対物レンズを用いた光ピックアップ装置の対物レンズ駆動装置では、対物レンズをフォーカス方向及びトラッキング方向に駆動するだけでなく、光ディスクの記録面と光軸とを直交させるように対物レンズの傾きを調節するチルト補正機構を搭載した装置も登場している。
一方、このような対物レンズ駆動装置においては、振動特性が従来問題となっている。中でも、高域の振動特性や対物レンズ及びレンズホルダ等の可動部の振動特性は、対物レンズ駆動装置全体の振動特性に大きく影響する。また、光ピックアップ装置全体を薄型化したスリム系光ピックアップ装置の構造では、小型・薄型化のために、レンズホルダの剛性を所望の値にまで上げることができないことが多く、可動部の剛性不足により、高次共振のレベルが大きくなって装置の性能に影響を及ぼすことにもなる。
また、対物レンズ駆動装置では、フォーカス制御及びトラッキング制御の精度を高めるためにレンズホルダ等の可動部が揺動し易い構成になっているので、可動部の重心位置と、コイルの駆動力が作用する駆動点位置が一致しないと、可動部に回転モーメントが発生する。この回転モーメントにより、可動部に不要な振動が発生し、フォーカス制御及びトラッキング制御を不安定にする。部品寸法のばらつきや組立誤差が生じた場合も、可動部の重心位置がずれたり、駆動点の位置がずれたりするため、回転モーメントによる不要な振動を誘発し易い。
駆動点位置と重心位置とのずれを抑えるために、設計時に概ねシミュレーション等により目標点に合わせ込むことが成されているが、形状制約によっては、重心を合わせ込む設計が非常に難しい場合もあり、可動部にバランサ等比重の重い部品をとりつけることにより対応する場合が多い。しかしながら、バランサの取付部や部品形状も非常に小さくなる傾向にあり、作業性は決して良くはない。
このようなことから、対物レンズ駆動装置では良好な振動特性を有することが望ましく、特に上記した2波長光ピックアップ装置等のNAの高い対物レンズを用いた光ピックアップ装置の対物レンズ駆動装置においては必須である。
従来、振動特性を良好にする工夫を施した対物レンズ駆動装置として、例えば特許文献1には、図18に示すような光ピックアップ装置110が開示されている。この光ピックアップ装置110は、対物レンズ12を支持するレンズホルダ114と、該レンズホルダ114を支持するヨークベース115と、レンズホルダ114に取り付けられたフォーカスコイル116及びトラッキングコイル118と、一対のマグネット130・132と、一対のマグネット130・132を支持するヨーク122a・122bと、ヨークベース115a・115bに固定されたサスペンションホルダ124と、レンズホルダ114を揺動可能に保持する4本の弾性支持体126a〜126dとを有している。
そして、レンズホルダ114の先端114cには凹部114dが設けられており、該凹部114dにレンズホルダ114の振動を減衰させるのに必要な重量を有するウエイトバランサとしての錘148が、接着剤150を介して接着固定されている。これによれば、この錘148にて振動の発生が抑えられると共に、レンズホルダ114の剛性が高まると記載されている。
また、特許文献2には、図19に示すような対物レンズ駆動装置Actが開示されている。この対物レンズ駆動装置Actでは、レンズホルダLhと、レンズホルダLhを対物レンズの光軸に沿った第1の方向及び当該光軸に直交する第2の方向に移動可能となるように保持するワイヤWirと、該ワイヤWirを保持するワイヤホルダWhとを具備している。レンズホルダLhには、対物レンズOLの外周を保持するためのレンズ受部Lrが設けられている。
該レンズ受部Lrには、対物レンズOLとレンズ受部Lrとの間に対物レンズOLとレンズホルダLhとを接着固定する接着剤を注入する接着剤ポケット部Adpが設けられている。接着剤ポケット部Adpには、硬度ショアA35以下の接着剤が注入される。これによれば、レンズホルダLhに対物レンズOLを固定する接着剤をショアA35以下のものとすることにより、不要振動を吸収し、光ピックアップ装置の再生信号が高速再生時にも安定する対物レンズ駆動装置Actの実現が可能となると記載されている。
また、図20に、対物レンズ101をレンズホルダ102に固定する固定部(固定機構)の従来構成を示す。従来、対物レンズ101のレンズホルダ102への固定には、接着剤103が用いられている。対物レンズ101は、レンズ部101の外周の鍔部101bが、レンズホルダ102に形成されたレンズ受部に取り付けられ、その状態で、鍔部101bの外周に接着剤103が充填されて固化されることで、レンズホルダ102に接着固定されている。
特開2002−230807号公報(公開日2002年08月16日) 特開2002−298401号公報(公開日2002年10月11日)
しかしながら、上記した特許文献1は、レンズホルダ114の先端部に錘148を接着剤150にて固定することで、振動特性を良好にしようとするものであるため、図17に示すように、レンズホルダ114の先端114cに、対物レンズ112を保持するだけの構成よりも広いスペースが必要となる。これは小型化の要望に逆行するものである。また、レンズホルダ114の形状を振動特性を良好とするために大きく変更しているので、レンズホルダの作成に、従来の金型等を用いることができず、金型から再度設計し直す必要があり、コストアップは免れない。
一方、特許文献2は、レンズホルダLhに対物レンズOLを固定する接着剤にショアA35以下のものを採用するものであるため、このような問題はない。しかしながら、これには、不要振動の吸収に適した接着剤が提起されているに過ぎず、対物レンズをレンズホルダに固定する固定部の構成を工夫して、振動特性を良好にしようとするものではない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、対物レンズやレンズホルダ等の部品の形状を殆ど変えることなく、すべての対物レンズ駆動装置において振動特性を上げることのできる対物レンズの固定機構を提供することにあり、また、該機構を採用することで、振動特性の良好な対物レンズ駆動装置、及び光ピックアップ装置を提供することにある。
本発明に係る対物レンズの固定機構は、上記課題を解決するために、対物レンズを少なくとも2軸方向に揺動自在に支持されるレンズホルダに固定する対物レンズの固定機構において、上記対物レンズはレンズ部外周の鍔部が、上記レンズホルダに形成されたレンズ受部に弾性体を介して保持された状態で上記レンズホルダに接着固定されていることを特徴としている。
また、本発明に係る対物レンズの固定機構は、上記構成に加えて、上記レンズホルダの上記レンズ受部には、上記対物レンズの上記鍔部の外周と部分的に嵌合する嵌合部が設けられる一方、上記対物レンズの光軸と平行な方向で対向し合う上記鍔部或いは上記レンズ受部における各対向面の少なくとも一方に突起が設けられることで、上記鍔部と上記レンズ受部との間に空隙が存在しており、該空隙に上記対物レンズを上記レンズホルダに接着固定する接着剤が流れ込んで、上記弾性体となっていることを特徴とすることもできる。
そして、このような構成においては、上記突起は均等な間隔で3つ以上形成されている構成、或いは、上記レンズ受部及び/又は上記鍔部に、上記対物レンズのレンズ部への上記接着剤の流れ込みを防ぐ段差が形成されている構成とすることが好ましい。
また、本発明に係る対物レンズの固定機構は、上記構成に加えて、上記対物レンズの光軸と平行な方向で対向し合う上記鍔部及び上記レンズ受部の各対向面間に、リング状弾性部材が介在され、該リング状弾性部材が上記弾性体を成していることを特徴とすることもできる。
このような構成においては、上記各対向面の何れか一方側の面に、上記リング状弾性部材を保持する溝が形成されている構成、或いは上記リング状弾性部材は上記鍔部或いは上記レンズ受部にインサート成型されている構成とすることができる。
また、上記リング状弾性部材は上記鍔部に、上記対物レンズの光出射側においてレンズ部の頂点よりも突出するようにインサート成型或いはアウトサートされている構成とすることもできる。
そして、さらに、上記リング状弾性部材内に金属製のリングがインサート成型されている構成としたり、上記リング状弾性部材は形成材料内に第1の金属紛が含有されている構成としたりすることもできる。また、この場合、上記金属製のリングは非磁性体の金属からなる構成とすることができ、上記第1の金属紛も、非磁性体の金属からなる構成とすることができる。また、上記リング状弾性部材は、黒色である構成とする、或いは、上記リング状弾性部材の形成材料がシリコン系材料である構成とすることが好ましい。
また、本発明に係る対物レンズの固定機構は、上記構成に加えて、上記対物レンズを上記レンズ受部に接着固定する接着剤に第2の金属紛を含有させた構成とすることができ、この場合は、上記第2の金属紛が非磁性体の金属からなることが好ましい。
本発明に係る対物レンズ駆動装置は、上記課題を解決するために、少なくとも2軸方向に揺動自在に支持されたレンズホルダに対物レンズが保持されてなる対物レンズ駆動装置において、上記対物レンズが上記レンズホルダに固定されている固定部に、上記した本発明の対物レンズの固定機構を備えていることを特徴としている。
また、本発明に係る光ピックアップ装置は、上記課題を解決するために、上記本発明の対物レンズ駆動装置を具備したことを特徴としている。
本発明に係る対物レンズの固定機構及び対物レンズ駆動装置は、以上のように、上記対物レンズは、レンズ部外周の鍔部が、上記レンズホルダに形成されたレンズ受部に弾性体を介して保持された状態で上記レンズホルダに接着固定されているので、対物レンズ駆動装置において、駆動時のレンズホルダの振動が抑制されると同時に、対物レンズが固定されている部分における高域での振動特性のピークも緩和されてゲイン余裕が改善される。したがって、このような固定機構を対物レンズ駆動装置に採用することで、振動特性の良好な対物レンズ駆動装置を実現することができる。
しかも、対物レンズの固定部の構成を工夫しているだけなので、レンズホルダに先端部を広くするような形状変更を伴うこともなく、レンズホルダの大きさや形状、対物レンズの形状等も、従来のレンズホルダや対物レンズのものと全く同じ、或いは若干の変更のみで対応でき、従来あるすべての対物レンズ駆動装置に簡単に適用して、振動特性を良好なものとできる。
本発明に係る対物レンズの固定機構及び対物レンズ駆動装置は、以上のように、さらに、上記レンズホルダの上記レンズ受部には、上記対物レンズの上記鍔部の外周と部分的に嵌合する嵌合部が設けられる一方、上記対物レンズの光軸と平行な方向で対向し合う上記鍔部或いは上記レンズ受部における各対向面の少なくとも一方に突起が設けられることで、上記鍔部と上記レンズ受部との間に空隙が存在しており、該空隙に上記対物レンズを上記レンズホルダに接着固定する接着剤が流れ込んで、上記弾性体となっているので、上記と同様に、対物レンズ駆動装置において、駆動時のレンズホルダの振動が抑制されると同時に、対物レンズが固定されている部分における高域での振動特性のピークも緩和されてゲイン余裕が改善される。したがって、このような固定機構を対物レンズ駆動装置に採用することで、振動特性の良好な対物レンズ駆動装置を実現することができる。
そして、この場合も、対物レンズの固定部の構成を工夫しているだけなので、レンズホルダの大きさは何ら変えることなく、対物レンズ及びレンズホルダに対して現状構造より僅かな変更を行うだけでよく、従来あるすべての対物レンズ駆動装置に簡単に適用して、振動特性の良好なものとできる。また、弾性体として接着剤を流用しているので、新たな材料を調達する必要が一切ないといった効果もある。
そして、このような構成においては、上記突起は均等な間隔で3つ以上形成されている構成とすることで、接着剤を流し込む対向面間の空隙が全周にわたって均一に形成されることとなり、流れ込む接着剤の量が均等になるのでより好ましい。
また、このような構成においては、上記レンズ受部及び/又は上記鍔部に、上記対物レンズのレンズ部への上記接着剤の流れ込みを防ぐ段差が形成されている構成とすることで、対物レンズのレンズ部にまで接着剤が流れ込んで光束に影響を及ぼすような不具合を確実に防止することができるという効果を併せて奏する。
また、本発明に係る対物レンズの固定機構及び対物レンズ駆動装置は、以上のように、さらに、上記対物レンズの光軸と平行な方向で対向し合う上記鍔部及び上記レンズ受部の各対向面間に、リング状弾性部材が介在され、該リング状弾性部材が上記弾性体を成しているので、上記と同様に、対物レンズ駆動装置において、駆動時のレンズホルダの振動が抑制されると同時に、対物レンズが固定されている部分における高域での振動特性のピークも緩和されてゲイン余裕が改善される。したがって、このような固定機構を対物レンズ駆動装置に採用することで、振動特性の良好な対物レンズ駆動装置を実現することができる。
そして、この場合も、対物レンズの固定部の構成を工夫しているだけなので、レンズホルダの大きさは何ら変えることなく、対物レンズ及びレンズホルダに対して現状構造より僅かな変更を行うだけでよく、従来あるすべての対物レンズ駆動装置に簡単に適用して、振動特性の良好なものとできる。
さらに、リング状弾性部材を用いる構成では、特許文献1、2に記載されている振動特性の改善に接着剤を用いる構成と比較し、接着量、硬化条件等に影響を受けず、また、成型により1次加硫、2次加硫したゴム材は、より安定した物性値を得ることができるので、振動特性改善時のばらつきを大幅に抑えることができるといった利点がある。
また、このようなリング状弾性部材を用いる構成においては、上記鍔部或いはレンズ受部の各対向面の何れか一方側の面に、上記リング状弾性部材を保持する溝が形成されている構成とすることで、リング状弾性部材の位置の固定が簡単にできて、取付作業を改善することができるという効果を併せて奏する。
また、リング状弾性部材を用いる構成においては、上記リング状弾性部材は上記鍔部或いは上記レンズ受部にインサート成型されている構成とすることで、リング状弾性部材が対物レンズ或いはレンズホルダと一体化されるので、部品点数の増加がなく、取付作業をより一層改善することができるという効果も併せて奏する。
また、リング状弾性部材を用いる構成においては、上記リング状弾性部材は上記鍔部に、上記対物レンズの光出射側においてレンズ部の頂点よりも突出するように、インサート成型或いはアウトサートされている構成とすることで、光ディスク等の記録媒体の干渉による対物レンズのキズ付きを防止できるという効果を併せて奏する。
そして、さらに、上記リング状弾性部材を用いる構成においては、リング状弾性部材内に金属製のリングがインサート成型されている構成としたり、上記リング状弾性部材は形成材料内に第1の金属紛が含有されている構成としたりすることで、比重を重くでき、制振効果をより一層高めることが可能であると共に、バランサとしての機能が増して、前述した回転モーメントに起因する不要振動を調整でき、さらに振動特性の安定化できるという効果を併せて奏する。
また、この場合、上記金属製のリング、或いは上記第1の金属紛が非磁性体の金属からなる構成とすることで、対物レンズ駆動装置の磁気回路より漏れる漏れ磁束の影響を受ける可能性を無くすることができるという効果を併せて奏する。
また、上記リング状弾性部材を用いる構成においては、上記リング状弾性部材が黒色である構成とすることで、前記リング状弾性部材の光反射率を低減出来るため、レンズ透過時、及び光ディスク等の記録媒体から反射する迷光・乱反射の発生を低減できるという効果を併せて奏する。
また、上記リング状弾性部材を用いる構成においては、上記リング状弾性部材の形成材料がシリコン系材料である構成とすることで、汎用性材料内で硬度等比較的自由に調整できると共に温度特性にも優れ、成型性も良く、コスト的にも安価で作製できるという効果を併せて奏する。
また、本発明に係る対物レンズの固定機構及び対物レンズ駆動装置は、上記構成に加えて、上記対物レンズを上記レンズ受部に接着固定する接着剤に第2の金属紛を含有させた構成とすることで、比重を重くでき、制振効果をより一層高めることが可能であると共に、バランサとしての機能が増して、前述した回転モーメントに起因する不要振動を調整でき、さらに振動特性の安定化できるという効果を併せて奏する。。
また、この場合も、上記第2の金属紛が非磁性体の金属からなる構成とすることで、対物レンズ駆動装置の磁気回路より漏れる漏れ磁束の影響を受ける可能性を無くすることができるという効果を併せて奏する。
本発明に係る光ピックアップ装置は、以上のように、上記本発明の対物レンズ駆動装置を具備しているので、大きな設計変更を一切伴うことなく安価にて、良好な振動特性を実現することができる。
[実施の形態1]
本発明に係る実施の一形態について、図1から図4に基づいて説明すれば、以下の通りである。
本発明に係る対物レンズの固定機構を、対物レンズをレンズホルダに固定する固定部(以下、対物レンズの固定部と称する)に採用した本実施の形態の対物レンズ駆動装置は、記録媒体である光ディスクに対して情報の記録・再生・消去のうちの少なくとも一つの動作を行うシステム(情報記録再生装置)における、光ピックアップ装置に内蔵される。光ピックアップ装置では、半導体レーザなどの光源から出射された所定波長の光線を、所定の光学系によって光ディスクの情報記録面側に導き、この導かれた光線を対物レンズにて上記情報記録面に集光することで、情報の記録・再生・消去を行う。
図2(a)〜(d)に、本実施の形態の対物レンズ駆動装置30の一構成例を示す。図2(a)(b)(d)は、それぞれ対物レンズ駆動装置30の側面図、平面図、断面図であり、図2(c)は、内部構造を明示するために図2(b)の平面図においてトップベース9の上部をカットした状態を示している。
この対物レンズ駆動装置30は、図示しない光ピックアップ装置の本体に固定される固定ホルダ10、該固定ホルダ10に固定的に取り付けられた固定ベース8、固定ホルダ10に可動的に取り付けられたレンズホルダ2を備えている。このレンズホルダ2が対物レンズ1を保持している。
このレンズホルダ2は、弾性支持部材7…により固定ホルダ10に支持されている。弾性支持部材7…は、レンズホルダ2及び固定ホルダ10の両側面にそれぞれ2本ずつ、合計4本設けられている。また、各弾性支持部材7は、互いに平行に配置されている。そして、各弾性支持部材7の一端はレンズホルダ2に、他端は固定ホルダ10に固定されており、レンズホルダ2が片持ち支持されるようになっている。これにより、レンズホルダ2がフォーカス方向及びトラッキング方向に移動可能(揺動自在)になっていると共に、このように移動しても、対物レンズ1の姿勢が変化しないように、つまり対物レンズ1の光軸方向が変化しないようになっている。
また、レンズホルダ2には、2つのトラッキングコイル5・5及び1つのフォーカスコイル6が取り付けられている。このトラッキングコイル5・5及びフォーカスコイル6は、これらに電流を流すことにより、後述する固定ベース8に取り付けられた対物レンズ側メインマグネット3と固定ホルダ側メインマグネット4との間に発生する磁場から力を受けるようになっている。そして、この力が、レンズホルダ2をフォーカス方向及びトラッキング方向に移動させる駆動力になる。
弾性支持部材7…は、通常、金属のワイヤや板バネ材などで構成されて、固定ホルダ10側からトラッキングコイル5・5及びフォーカスコイル6へ電流を供給する供給経路の機能も兼ね備えている。そのため、弾性支持部材7…の一端は、接続基板11を介してフォーカスコイル6及びトラッキングコイル5・5に接続され、他端は、接続FPC基板12へと接続されている。該接続FPC基板12は、光ピックアップ装置を介して、該光ピックアップ装置を搭載した情報記録再生装置の駆動制御回路へと接続されている。
固定ベース8には、上記対物レンズ側メインマグネット3及び固定ホルダ側メインマグネット4からなる一対のマグネットが、互いに対向して配置され取り付けられている。この対物レンズ側メインマグネット3と固定ホルダ側メインマグネット4とは、互いに引き合う極性となるように、つまり一方から他方に磁束が向かう磁場を発生するように配置されている。そして、対物レンズ側メインマグネット3及び固定ホルダ側メインマグネット4のそれぞれの背面、つまり互いに対向している面とは反対側の面は、トップベース9に取り付けられている。トップベース9は、対物レンズ側メインマグネット3と固定ホルダ側メインマグネット4とをつなぐヨークである。この対物レンズ側メインマグネット3、固定ホルダ側メインマグネット4、及びトップベース9により、磁気回路が形成される。
上記フォーカスコイル6は、この磁場を横切るように配置されている。また、上記トラッキングコイル5・5は、フォーカスコイル6の側面に配置されている。そして、フォーカスコイル6又はトラッキングコイル5・5に電流を流すことで、フレミングの左手の法則に従い、フォーカスコイル6又はトラッキングコイル5・5は磁場から力を受けることになる。この力により、対物レンズ1の姿勢を保ったまま、レンズホルダ2がフォーカス方向又はトラッキング方向の2軸直行方向に駆動される。
図3に、対物レンズ駆動装置30における対物レンズ1等の各部材が固定された状態のレンズホルダ2の平面図を示す。対物レンズ1は、レンズホルダ2におけるコイル5・6が固定されている駆動端側とは反対の揺動端側に固定されている。そして、図1(a)〜(c)に、本実施の形態に係る、対物レンズ1がレンズホルダ2に固定されている固定部を、図3におけるA−A’線矢示方向より見た断面図にて示す。このうち、図1(b)が、A−A’線矢示断面図に相当し、図1(a)が図1(b)の分解断面図、図1(c)が図1(b)における○で囲った部分の拡大図である。
図1(a)〜(c)に示すように、対物レンズ1は、半球状のレンズ部1aと、該レンズ部1aの外周に鍔状に広がる鍔部1bとからなる。一方、レンズホルダ2は、光ディスクと向き合う面の揺動側に、対物レンズ1のレンズ部1aが収まるレンズ部1aの外形に見合う開口2aが形成されると共に、この開口2aの周囲に、上記対物レンズ1の鍔部1bを保持する、一段低く形成されたレンズ受部2bが形成されている。そして、対物レンズ1は鍔部1bがレンズホルダ2のレンズ受部2bに載置された状態で、鍔部1bの外周に接着剤14が塗布されることで、レンズホルダ2に接着固定されている。なお、ここまでの構成は、図20にて示した、従来の対物レンズ駆動装置における、対物レンズ101がレンズホルダ102に固定されている固定部と全く同じである。
図20に示す構成との違いは、図1(a)〜(c)に示すように、本実施の形態では、対物レンズ1とレンズホルダ2との間、より詳細には、対物レンズ1の鍔部1bとレンズホルダ2のレンズ受部2bとの間に、鍔部1b或いはレンズ受部2bとほぼ同形状をなす環状のゴムシート(弾性体)13が介在されている点である。
このように、ゴムシート13を介して対物レンズ1をレンズホルダ2に接着剤14を用いて固定することで、本実施の形態では、駆動時のレンズホルダ2の振動が抑制されると同時に、対物レンズ1が固定されている部分における高域での振動特性のピークも緩和されてゲイン余裕が改善され、安定した対物レンズ駆動装置を実現することができる。
しかも、対物レンズ1をレンズホルダ2に固定する固定部の構成を工夫しているだけなので、レンズホルダ2にその先端部を広くするような形状変更を伴うこともなく、レンズホルダ2の大きさ・形状、及び対物レンズ1の形状も、従来のレンズホルダ102及び対物レンズ101のものと全く同じにでき、従来ある種々の対物レンズ駆動装置に簡単に適用することができる。
また、本実施の形態では、図1(a)に示すように、対物レンズ1の鍔部1bにおけるレンズ受部2bと対向する面に、ゴムシート13を予め貼着しているので、作業性の改善が図れる。ゴムシート13は、図4に示すように、レンズホルダ2のレンズ受部2bにおける鍔部1bと対向する面に貼着しておく構成としてもよい。
また、ゴムシート13以外の構成としては、シルク印刷等を用いてにゴム印刷を行い、ゴムシート13と同様の弾性体を、対物レンズ1の鍔部1b或いはレンズ受部2bにおける対向面に形成しても良い。また、このようにゴム印刷にて弾性体を形成する場合、環状に繋がっている必要はなく、複数のゴム片が環状に配置されているような構成であってもよい。
[実施の形態2]
本発明に係るその他の実施の形態について、図5から図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、前述した実施の形態1で用いた部材と同じ機能を有する部材には同じ参照符号を付して、その説明を省略する。
本発明の係る対物レンズの固定機構が対物レンズの固定部に採用された本実施の形態の対物レンズ駆動装置も、実施の形態1において図2(a)〜(d)に示した対物レンズ駆動装置30と、対物レンズの固定部以外は同じ構成であるので、ここでは、対物レンズをレンズホルダへ固定する固定部の構成のみを説明する。
本実施の形態では、対物レンズとレンズホルダとの間に介在される弾性体として、対物レンズをレンズホルダに接着固定する固定用の接着剤14を利用しており、該接着剤が意図的に対物レンズとそれを保持するレンズホルダとの間に流れ込むようにしている。
図5に、本実施の形態における、対物レンズ31を初めとして各部材が固定された状態のレンズホルダ32の平面図を示す。そして、図6(a)〜(c)に、対物レンズ31がレンズホルダ32に固定されている固定部を、図5におけるA−A’線矢示方向より見た断面図にて示す。このうち、図6(b)が、A−A’線矢示断面図に相当し、図6(a)が図6(b)の分解断面図、図6(c)が図6(b)における○で囲った部分の拡大図である。
図6(a)〜(c)に示すように、対物レンズ31は、レンズ部31a外周の鍔部31bにおける、レンズホルダ32のレンズ受部32bと対向する面に、突起15が複数形成されている。該突起15は、対物レンズ31がレンズホルダ32上に取り付けられた状態で、その頂点がレンズ受部32bと当接し、ここでは、均等間隔で3個以上の突起15が形成されている。該突起15は対物レンズ31の成型時に一緒に成型されるものであることが好ましい。
一方、レンズホルダ32における開口32a周囲のレンズ受部32bは、実施の形態1のレンズ受部2bよりも幅広に形成されると共に、その上には部分的に、上記対物レンズ31の鍔部31bの外周と部分的に嵌合する嵌合用リブ(嵌合部)32cが形成されている。ここでは、嵌合用リブ32cは3箇所で対物レンズ31を保持するようになっている。
このような構成とすることで、図6(b)に示すように、対物レンズ31の鍔部31bの外周にレンズ受部32bに形成された嵌合用リブ32cが嵌合して対物レンズ31がレンズホルダ32に保持された状態で、鍔部31bとレンズ受部32bとの対向部分に、上記突起15の高さ分だけ全周に均等な空隙が形成される。
この状態で、対物レンズ32の外周(鍔部31bの外周)の嵌合用リブ32cが嵌合している以外の部分より接着剤14が塗布されることで、レンズホルダ32と対物レンズ31との間の上記空隙に接着剤14が意図的に流れ込み、この流れ込んだ接着剤14が固化することで、上記ゴムシート13に代わる弾性体が形成されている。
さらに、本実施の形態では、接着剤14がレンズ部31aにまで流れ込んで光束に影響しないように、対物レンズ31の鍔部31bには、レンズ受部32bとの対向面よりも1段深く掘り込んだ段差31cを、レンズ部31aを囲うように形成すると共に、レンズホルダ32側には、レンズ受部32bの開口32a近傍に、開口32aを囲うように流入防止リブ32dを設けている。このような接着剤14の流れ込みを防止する段差31cや、流入防止リブ32dは、両方設けることが好ましいが、少なくとも一方設けることで効果がある。
このように、対物レンズ31をレンズホルダ32に固定するための接着剤14を、鍔部31bとレンズ受部32bとの間に意図的に流れ込むようにして形成した構成でも、実施の形態1と同様に、駆動時のレンズホルダ32の振動が抑制されると同時に、対物レンズ31が固定されている部分における高域での振動特性のピークも緩和されてゲイン余裕が改善され、安定した対物レンズ駆動装置を実現することができる。
そして、実施の形態1ほどではないが、この場合も、対物レンズ31をレンズホルダ32に固定する固定部の構成を工夫しているだけなので、レンズホルダ32の大きさは何ら変えることなく、対物レンズ31及びレンズホルダ32に対して現状構造より僅かな変更を行うだけでよく、従来ある種々の対物レンズ駆動装置に簡単に適用することができる。また、弾性体として接着剤14を流用しているので、新たな材料を調達する必要が一切ない。
また、本実施の形態では、図6(a)に示すように、対物レンズ31の鍔部31bにおけるレンズ受部32bと対向する面に、突起15を形成していたが、突起15は、図7(a)〜(c)に示すように、レンズホルダ32のレンズ受部32bにおける鍔部31bと対向する面に形成しておく構成としてもよい。この場合も、該突起15はレンズホルダ32の成型時に一緒に成型されるものであることが好ましい。
なお、図7(b)が、図5のA−A’線矢示断面図に相当し、図7(a)が図7(b)の分解断面図、図7(c)が図7(b)における○で囲った部分の拡大図である。
[実施の形態3]
本発明に係る他の実施の形態について、図8〜図13に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、前述した実施の形態1、2で用いた部材と同じ機能を有する部材には同じ参照符号を付して、その説明を省略する。
本発明の係る対物レンズの固定機構が対物レンズの固定部に採用された本実施の形態の対物レンズ駆動装置も、実施の形態1において図2(a)〜(d)に示した対物レンズ駆動装置30と、対物レンズの固定部以外は同じ構成であるので、ここでは、対物レンズをレンズホルダへ固定する固定部の構成のみを説明する。
本実施の形態の対物レンズの固定機構は、対物レンズとレンズホルダとの間に介在される弾性体として、例えばOリングに代表されるようなリング状弾性部材を介在させたものである。
本実施の形態における、対物レンズ1を初めとして各部材が固定された状態のレンズホルダ2の平面図は、図3と同じである。そして、図8(a)〜(c)に、対物レンズ1がレンズホルダ2に固定されている固定部を、図3におけるA−A’線矢示方向より見た断面図にて示す。このうち、図8(b)が、A−A’線矢示断面図に相当し、図8(a)が図8(b)の分解断面図、図8(c)が図8(b)における○で囲った部分の拡大図である。
図8(a)〜(c)に示すように、対物レンズ1の鍔部1bとレンズホルダ2におけるレンズ受部2bとの間には、Oリング16が介在されている。本実施の形態では、レンズ受部2bにおける対物レンズ1の鍔部1bと対向する面に、リング状弾性部材であるOリング16を固定するための固定溝2cが形成されており、この固定溝2cにOリング16が装着されるようになっている。これにより、Oリングの位置が固定され、作業性が向上する。そして、Oリング16の装着後に、対物レンズ1の鍔部1bがレンズホルダ31のレンズ受部2bに載置され、実施の形態1と同様に、接着剤14が鍔部1b外周に塗布されて、対物レンズ1がレンズホルダ2に接着固定されている。
このように、ゴムシート13に代えてOリングを用いた構成でも、実施の形態1と同様に、駆動時のレンズホルダ32の振動が抑制されると同時に、対物レンズ31が固定されている部分における高域での振動特性のピークも緩和されてゲイン余裕が改善され、安定した対物レンズ駆動装置を実現することができる。
そして、この場合も、対物レンズ31をレンズホルダ32に固定する固定部の構成を工夫しているだけなので、レンズホルダ32の大きさは何ら変えることなく、対物レンズ31及びレンズホルダ32に対して現状構造より必要に応じて僅かな変更を行うだけでよく、従来ある種々の対物レンズ駆動装置に簡単に適用することができる。
なお、本実施の形態では、リング状弾性部材として、汎用性、金型作製等のコスト、取り扱い性を含め、Oリング16を例示したが、これらの断面は、図12(a)(b)に示すように、角パッキンや異型パッキンのようなものでも問題は無い。
また、このようなリング状弾性部材を用いる構成は、特許文献1、2に記載されている振動特性の改善に接着剤を用いる構成と比較し、接着量、硬化条件等に影響を受けず、かつ、成型により1次、2次加硫したゴム材は、より安定した物性値を得ることができるので、振動特性改善時のばらつきを大幅に抑えることができるといった利点がある。
なお、ここでは、図8(a)に示すように、レンズホルダ2のレンズ受部2bにおける鍔部1bと対向する面に、Oリング16を固定するための固定溝2cを形成していたが、図9(a)〜(c)に示すように、対物レンズ1の鍔部1bにおけるレンズ受部2bと対向する面に、該固定溝1cを形成して形成しておく構成としてもよい。なお、図9(b)が、図3のA−A’線矢示断面図に相当し、図9(a)が図9(b)の分解断面図、図9(c)が図9(b)における○で囲った部分の拡大図である。
さらに、リング状弾性部材としてのOリング16は、上記のような外付け(アウトサート)ではなく、対物レンズ1或いはレンズホルダ2にインサート成型していてもよい。図10(a)〜(c)に、対物レンズ1の鍔部1bにおけるレンズ受部2bと対向する面に、Oリング16がインサート成型されている構成を示す。また、図11(a)〜(c)に、レンズホルダ2のレンズ受部2bにおける鍔部1bと対向する面に、Oリング16がインサート成型されている構成を示す。なお、図10(b)が、図3のA−A’線矢示断面図に相当し、図10(a)が図10(b)の分解断面図、図10(c)が図10(b)における○で囲った部分の拡大図である。同様に、図11(b)が、図3のA−A’線矢示断面図に相当し、図11(a)が図11(b)の分解断面図、図11(c)が図11(b)における○で囲った部分の拡大図である。
このように、Oリング16をインサート成型することで、アウトサートされている構成に比して、取付作業性を大幅に改善できる。特にプラスチックレンズ等の射出成型による対物レンズ作製では、同一金型内で2色成型の要領で成型できるので、作業費と比較し安価な場合はこの方法を選択することが望ましい。さらに、Oリング16自身のアウトサート、インサート成型に関わらず、Oリング16内には、図13(a)に示すように、金属製リング21をインサート成型することにより、特に弱い対物レンズ1の固定部周辺の強度アップが図れ、高次の共振周波数を上げることが可能である。
また、例えば対物レンズ1が、成型によるプラスチックレンズ等の場合、レンズ重量が非常に軽いため、弾性体を介在させることによる制振効果が、レンズ重量の重いものに比べて少ないが、このように、Oリング16内に重量の重い金属製リング21をインサートすることにより制振効果が向上し、高次のゲインピークを抑える効果を増大させることができ、さらにゲイン余裕が改善され。振動特性の安定した対物レンズ駆動装置を実現できる。
また、金属製リング21の材質や、線径を調整してバランサにすることも可能であり、さらには、図13(b)(c)に示すように、Oリング16(金属製リング21がインサート成型された構成も含む)の材料内に、金属粉(第1の金属粉)18を含有させることによっても、さらなるバランス微調整が可能である。これにより、駆動点と可動部の重心とのずれにて生じる回転モーメントに起因する不要振動を調整でき、さらに振動特性の安定した対物レンズ駆動装置を実現することができる。
また、この場合、金属製リング21及び金属粉18は、何れも非磁性体の金属からなる構成とすることが、磁気回路より漏れる漏れ磁束の影響を受ける可能性を無くするといった点から好ましい。
また、Oリング16等のリング状弾性部材の色は、黒色とすることが、前記リング状弾性部材の光反射率を低減出来るため、レンズ透過時、及び光ディスク等の記録媒体から反射する迷光・乱反射の発生を低減できるので好ましい。上記リング状弾性部材の形成材料は、シリコン系材料を選択することが好ましく、汎用性材料内で硬度等比較的自由に調整できると共に温度特性にも優れ、成型性も良く、コスト的にも安価で作製できる。
また、前述した実施の形態1,2、並びに後述する実施の形態4においても同様であるが、対物レンズをレンズホルダに接着固定する接着剤にも金属粉(第2の金属紛)を含有させた構成としてもよく、これによっても、比重を重くできて、制振効果をより一層高めることが可能であると共に、バランサとしての機能が増して、前述した回転モーメントに起因する不要振動を調整でき、さらに振動特性の安定化できる。そして、この場合も、金属性の材料は非磁性体の金属からなる構成とすることが、磁気回路より漏れる漏れ磁束の影響を受ける可能性を無くすることができるという点から好ましい。
[実施の形態4]
本発明に係る他の実施の形態について、図14、図15に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、前述した実施の形態1〜3で用いた部材と同じ機能を有する部材には同じ参照符号を付して、その説明を省略する。
本発明の係る対物レンズの固定機構が対物レンズの固定部に採用された本実施の形態の対物レンズ駆動装置は、実施の形態3とは、リング状弾性部材としてのOリング16を対物レンズ1の鍔部1bにインサート成型、或いはアウトサートするにおいて、鍔部1bが、対物レンズ1の光出射側においてレンズ部1aの頂点よりも突出するようにしている点のみが異なる。
図14に、本実施の形態における、対物レンズ34を初めとして各部材が固定された状態のレンズホルダ33の平面図を示す。そして、図15(a)〜(c)に、対物レンズ34がレンズホルダ33に固定されている固定部を、図14におけるA−A’線矢示方向より見た断面図にて示す。このうち、図15(b)が、A−A’線矢示断面図に相当し、図15(a)が図15(b)の分解断面図、図15(c)が図15(b)における○で囲った部分の拡大図である。
図15(a)〜(c)に示すように、対物レンズ34の鍔部34bには、Oリング17が、インサート成型、或いはアウトサートされている。レンズホルダ33における開口33a周囲のレンズ受部33bは、実施の形態1、3のレンズ受部2bよりも幅広に形成されると共に、その上には部分的に、対物レンズ34の鍔部34bの外周と部分的に嵌合する嵌合用リブ33cが形成されている。ここでは、嵌合用リブ33cは2箇所で対物レンズ34を保持するようになっている。
そして、図15(c)に示すように、Oリング17がインサート成型或いはアウトサートされている対物レンズ34は、Oリング17部分の光照射側(光ディスク側)の頂点の延長線Llと、対物レンズ34におけるレンズ部34aの光照射側の頂点の延長線L2を比べるとわかるように、Oリング17部分の頂点がレンズ部34aの頂点よりも突出するように形成されている。このような構成とすることで、実施の形態3で述べた効果にあわせて、さらに、光ディスク等との干渉による対物レンズ34のキズ付きを防止するといった効果を奏する。
なお、実施の形態4で述べた、Oリング16等のリング状弾性部材の中に、金属製リング21をインサート成型したり、リング状弾性部材の材料に金属粉18を混入したりして、バランサとして機能させる点などは、本実施の形態においてもすべて同じであることは言うまでもない。
[実施の形態5]
本発明に係る他の実施の形態について、図16、図17に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、説明の便宜上、前述した実施の形態1〜4で用いた部材と同じ機能を有する部材には同じ参照符号を付して、その説明を省略する。
ここでは、実施の形態1〜4にて述べた対物レンズ駆動装置30とは異なる、チルト補正機構を備えた対物レンズ駆動装置50について説明する。この対物レンズ駆動装置50における対物レンズ1・31・34をレンズホルダ2・32・33に固定する固定部に、前述した実施の形態1〜4の対物レンズ1・31・34の固定部が採用されている。
対物レンズ駆動装置50の側面図、平面図、断面図をそれぞれ図16(a)〜(c)に示す。なお、上述した対物レンズ駆動装置30の各部材に相当する部材については、同一符号を用いる。また、図16(b)では、図2(c)と同様、内部構造を明示するためにトップベース9の上部をカットした状態を示している。
対物レンズ駆動装置50は、対物レンズ1(31・34)を、フォーカス方向及びトラッキング方向に変位させることができると共に、チルト補正することができる。ここで、「チルト補正」とは、光ディスクの椀状の反りによる情報記録面の半径方向の傾斜に応じて、対物レンズ1(31・34)の光軸が情報記録面に垂直になるようにこの光軸を傾斜させる補正である。チルト補正では、トラッキング方向及びフォーカス方向を含む平面内で対物レンズ1(31・34)の光軸を傾斜させる。
対物レンズ駆動装置50が上記対物レンズ駆動装置30と異なる点は、主に、固定ホルダ側メインマグネットが2分割されていると共に、チルトコイル25・25が設けられている点にある。
対物レンズ駆動装置50は、対物レンズ1(31・34)を保持するレンズホルダ2(32・33)と、固定ベース8及び固定ホルダ10からなる基体14とを備えている。この基体14は、図示しない光ピックアップ装置の筐体に固定される。そして、レンズホルダ2(32・33)は、線状の弾性支持部材7…を介して基体14に支持されることにより、基体14に可動的に取り付けられている。
弾性支持部材7…は、レンズホルダ2(32・33)及び固定ホルダ10の両側面にそれぞれ3本ずつ、合計6本設けられている。この弾性支持部材7…は、通常、金属のワイヤや板バネ材などで構成されている。また、各弾性支持部材7は、互いに平行に配置されている。そして、各弾性支持部材7の一端はレンズホルダ2(32・33)側に、他端は固定ホルダ10側に固定されており、レンズホルダ2(32・33)が方持ち支持されるようになっている。この構成により、レンズホルダ2(32・33)がフォーカス方向及びトラッキング方向に移動可能になっていると共に、このように移動しても、対物レンズ1(31・34)の姿勢が変化しないように、つまり対物レンズ1(31・34)の光軸方向が変化しないようになっている。また、この構成により、レンズホルダ2(32・33)を傾斜させることでチルト補正も可能になっている。
また、レンズホルダ2(32・33)には、2つのトラッキングコイル5・5、1つのフォーカスコイル6、及び2つのチルトコイル25・25が取り付けられている。なお、レンズホルダ2(32・33)は、軽量化のため、カーボンを含有する材料マグネシウムなど、電気導電性の材料が用いられることがある。この場合にも、レンズホルダ2(32・33)の表面が電気絶縁性を有するように絶縁被覆などを施しておくことが望ましい。これにより、レンズホルダ2(32・33)に取り付ける各コイルにおける巻き線の絶縁皮膜が劣化したとしても、巻き線とレンズホルダ2(32・33)表面とが接触することによる電気的ショートを防ぐことができる。
このトラッキングコイル5・5、フォーカスコイル6、及びチルトコイル25・25は、これらに電流を流すことにより、固定ベース8に取り付けられた後述する対物レンズ側メインマグネット3と固定ホルダ側メインマグネット4・4との間に発生する磁場から力を受けるようになっている。そして、この力が、レンズホルダ2(32・33)をフォーカス方向及びトラッキング方向に移動させる、或いはチルト補正させる駆動力になる。
このトラッキングコイル5・5、フォーカスコイル6、及びチルトコイル25・25、並びに、対物レンズ側メインマグネット3及び固定ホルダ側メインマグネット4・4により、駆動部としての対物レンズアクチュエータ部が構成される。
なお、トラッキングコイル5・5、フォーカスコイル6、及びチルトコイル25・25、並びに、対物レンズ側メインマグネット3及び固定ホルダ側メインマグネット4・4は、対物レンズ1(31・34)の光軸を含む平面に対して対称となるように配置されている。さらに、弾性支持部材7…も、上記平面に対して対称となるように配置されている。
固定ベース8には、上記対物レンズ側メインマグネット3及び固定ホルダ側メインマグネット4・4が、互いに対向して配置され、取り付けられている。ここで、固定ホルダ側メインマグネット4・4は、対物レンズ側メインマグネット3と対向し、かつ、対物レンズ側メインマグネット3に対して対称に配置された2つのマグネットである。そして、対物レンズ側メインマグネット3と固定ホルダ側メインマグネット4・4とは、互いに引き合う極性となるように、つまり一方から他方に向かう磁束が向かう磁場を発生するように配置されている。
対物レンズ側メインマグネット3及び固定ホルダ側メインマグネット4・4のそれぞれの背面、つまり互いに対向している面とは反対側の面は、トップベース9に取り付けられている。トップベース9は、対物レンズ側メインマグネット3と固定ホルダ側メインマグネット4・4とをつなぐヨークであり、磁気回路を形成するために設けられている。
すなわち、対物レンズ側メインマグネット3と固定ホルダ側メインマグネット4・4とが対向する部分以外では、磁束が主にトップベース9を通って一方から他方へ流れるようになっている。これにより、主に対物レンズ側メインマグネット3と固定ホルダ側メインマグネット4・4とが対向している間隙部分に、磁束が外部に漏れだした状態を形成している。なお、以下では、単に「磁束」及び「磁場」というときは上記のように対物レンズ側メインマグネット3と固定ホルダ側メインマグネット4・4とが対向する部分に漏れだした磁束、及びこれにより形成される磁場を意味するものとする。
フォーカスコイル6は、巻き線が磁束を横切ると共に、巻き線の内側に固定ホルダ側メインマグネット4・4が位置し、巻き線の外側に対物レンズ側メインマグネット3が位置するように配置されている。また、フォーカスコイル6は、巻き線に平行な平面がフォーカス方向に対して垂直となるように配置されている。
したがって、フォーカスコイル6に通電することにより、フレミングの左手の法則に従い、フォーカスコイル6は磁場からフォーカス方向の駆動力を受けることになる。その結果、フォーカスコイル6が取り付けられているレンズホルダ2(32・33)がフォーカス方向に移動し、それにともなって対物レンズ1(31・34)もフォーカス方向に移動することになる。これにより、対物レンズ1(31・34)のフォーカスを行うことができる。
トラッキングコイル5・5は、フォーカスコイル6の側面に配置され、巻き線に平行な平面が磁束と交差するように配置されている。より具体的には、巻き線に平行な平面がフォーカス方向及びトラッキング方向に平行になるように配置されている。また、トラッキングコイル5・5は、対物レンズ側メインマグネット3と固定ホルダ側メインマグネット4・4との間隙において、その一部が、対物レンズ側メインマグネット3及び固定ホルダ側メインマグネット4・4に対向するように配置されている。また、トラッキングコイル5・5は、図17に示すように、共通の巻き線が互いに逆向きに巻かれたコイルである。なお、図17では、各コイルの巻き線が巻回されている向きを矢印Rで示している。したがって、この共通の巻き線に通電することにより、互いに逆回転の電流が流れるようになっている。
したがって、トラッキングコイル5・5に通電することにより、フレミングの左手の法則に従い、トラッキングコイル5・5は磁場からトラッキング方向の駆動力を受けることになる。その結果、トラッキングコイル5・5が取り付けられているレンズホルダ2(32・33)がトラッキング方向に移動し、それにともなって対物レンズ1(31・34)もトラッキング方向に移動することになる。これにより、対物レンズ1(31・34)のトラッキングを行うことができる。
チルトコイル25・25は、それぞれの巻き線が磁束を横切ると共に、それぞれ巻き線の内側に固定ホルダ側メインマグネット4・4の何れか一方が位置し、巻き線の外側に固定ホルダ側メインマグネット4・4の他方、及び対物レンズ側メインマグネット3が位置するように配置されている。また、チルトコイル25・25は、巻き線に平行な平面がフォーカス方向に対して垂直となるように配置されている。
さらに、チルトコイル25・25は、図2に示すように、共通の巻き線が互いに逆向きに巻かれたコイルである。したがって、この共通の巻き線に通電することにより、互いに逆回転の電流が流れるようになっている。この構成では、チルトコイル25・25に流す電流が共通となる。したがって、チルトコイル25・25に流す電流を共通して制御することができるようになり、電流の制御が容易になる。
したがって、チルトコイル25・25に通電することにより、フレミングの左手の法則に従い、チルトコイル25・25は磁場からフォーカス方向、かつ、互いに逆向きの力を受けることになる。つまり、図16(b)において、チルトコイル25・25の一方が紙面の手前側に向かうの駆動力を受けるときには、他方が紙面の向こう側に向かう駆動力を受けることになる。その結果、チルトコイル25・25が取り付けられているレンズホルダ2(32・33)には、レンズホルダ2(32・33)をチルト方向に回転させる回転モーメントが発生し、レンズホルダ2(32・33)がチルト方向に回転し、それにともなって対物レンズ1(31・34)もチルト方向に回転することになる。これにより、対物レンズ1(31・34)のチルト補正を行うことができる。
このように、チルトコイル25・25によるチルト補正を可能とすべく、固定ホルダ側メインマグネット4・4やトップベース9が2分割された構造となっている。また、トラッキング動作時やチルト補正時に固定部と可動部とが干渉しないように、対物レンズ側メインマグネット3とレンズホルダ2(32・33)との間や、固定ホルダ側メインマグネット4・4とチルトコイル25・25との間には、可動空間が設けられている。
なお、フォーカスコイル6、トラッキングコイル5・5、チルトコイル25・25それぞれへの電流の供給は、弾性支持部材7…を介して行うことが望ましい。この場合、弾性支持部材7…の固定ホルダ側端部7a…を、固定ホルダ10に固定された絶縁性の接続FPC基板12に固定し、弾性支持部材7…のレンズホルダ側端部7b…を、レンズホルダ2(32・33)の両側面に固定された絶縁性の接続基板11・11に固定すればよい。そして、接続FPC基板12上で、図示しない光ピックアップ装置の駆動制御回路からの配線を固定ホルダ側端部7a…に接続し、接続基板11・11上で、各コイルの端部をレンズホルダ側端部7b…に接続すればよい。
ここで、チルトコイル25・25は、図17に示すように、フォーカスコイル6の内側に挿入されている。つまり、フォーカスコイル6は、その巻き線がチルトコイル25・25の外周に巻回されていることになる。これにより、対物レンズ駆動装置50のフォーカス方向のサイズ、つまり高さを小さくすることができる。
このような対物レンズ駆動装置50は、光ディスクであるCDに記録再生できるだけでなく、光ディスクであるDVDに対しても記録が可能な2種類の波長を有する2波長光ピックアップ装置等に搭載される。
光ビームを照射することによって記録媒体に情報を光学的に記録或いは再生或いは消去するシステムである、例えばCD装置やMD装置及びDVD装置等に利用でき、その他、BD(ブルーレイ)装置等の用途にも適用できる。
本発明に係る実施の一形態の対物レンズ駆動装置における対物レンズの固定部の構成を示す断面図であり、図1(b)が、図3のA−A’線矢示断面図に相当し、図1(a)が図1(b)の分解断面図、図1(c)が図1(b)における○で囲った部分の拡大図である。 上記対物レンズ駆動装置の構成を示す図面であり、(a)は側面図、(b)及び(c)は平面図、(d)は(c)のB−B’線矢視断面図である。 上記対物レンズ駆動装置における対物レンズ等の部品が固定されたレンズホルダの平面図である。 上記対物レンズ駆動装置における対物レンズの固定部の別の構成を示す断面図である。 本発明に係る実施のその他の形態の対物レンズ駆動装置における対物レンズ等の部品が固定されたレンズホルダの平面図である。 図5のレンズホルダにおける対物レンズの固定部の構成を示す断面図であり、(b)が、図5のA−A’線矢示断面図に相当し、(a)が(b)の分解断面図、(c)が(b)における○で囲った部分の拡大図である。 図5のレンズホルダにおける対物レンズの固定部の別の構成を示す断面図であり、(b)が、図5のA−A’線矢示断面図に相当し、(a)が(b)の分解断面図、(c)が(b)における○で囲った部分の拡大図である。 本発明に係る実施の他の形態の対物レンズ駆動装置における対物レンズの固定部の構成を示す断面図であり、(b)が、図3のA−A’線矢示断面図に相当し、(a)が(b)の分解断面図、(c)が(b)における○で囲った部分の拡大図である。 本発明に係る実施の他の形態の対物レンズ駆動装置における対物レンズの固定部の別の構成を示す断面図であり、(b)が、図3のA−A’線矢示断面図に相当し、(a)が(b)の分解断面図、(c)が(b)における○で囲った部分の拡大図である。 本発明に係る実施の他の形態の対物レンズ駆動装置における対物レンズの固定部のさらに別の構成を示す断面図であり、(b)が、図3のA−A’線矢示断面図に相当し、(a)が(b)の分解断面図、(c)が(b)における○で囲った部分の拡大図である。 本発明に係る実施の他の形態の対物レンズ駆動装置における対物レンズの固定部のさらに別の構成を示す断面図であり、(b)が、図3のA−A’線矢示断面図に相当し、(a)が(b)の分解断面図、(c)が(b)における○で囲った部分の拡大図である。 (a)(b)共に、上記対物レンズ駆動装置における対物レンズの固定部に用いられるリング状弾性部材の形状例を示す断面図である。 (a)〜(c)共に、上記対物レンズ駆動装置における対物レンズの固定部に用いられるリング状弾性部材の構成例を示す断面図である。 本発明に係る実施の他の形態の対物レンズ駆動装置における対物レンズ等の部品が固定されたレンズホルダの平面図である。 図14のレンズホルダにおける対物レンズの固定部の構成を示す断面図であり、(b)が、図14のA−A’線矢示断面図に相当し、(a)が(b)の分解断面図、(c)が(b)における○で囲った部分の拡大図である。 本発明に係る実施のその他の形態における対物レンズ駆動装置を示す図面であり、(a)は側面図、(b)は平面図、(c)は(b)のB−B’線矢視断面図である。 図16の対物レンズ駆動装置におけるフォーカスコイル、トラッキングコイル、及びチルトコイルの位置関係を説明するための斜視図である。 従来技術を示すものであり、対物レンズ駆動装置の要部構成を示す斜視図である。 別の従来技術を示すものであり、対物レンズ駆動装置の要部構成を示す斜視図である。 従来技術を示すものであり、対物レンズ駆動装置における対物レンズ固定部の構成を示す断面図である。
符号の説明
1 対物レンズ
1a レンズ部
1b 鍔部
1c 固定溝(溝)
2 レンズホルダ
2b レンズ受部
2c 固定溝(溝)
13 ゴムシート(弾性体)
14 接着剤
16 Oリング(弾性体,リング状弾性部材)
17 Oリング(弾性体,リング状弾性部材)
18 金属粉(第1の金属粉)
21 金属製リング
30 対物レンズ駆動装置
31 対物レンズ
31a レンズ部
31b 鍔部
31c 段差
32 レンズホルダ
32b レンズ受部
32c 嵌合用リブ(嵌合部)
32d 流入防止リブ(段差)
33 レンズホルダ
33b レンズ受部
33c 嵌合用リブ
34 対物レンズ
34a レンズ部
34b 鍔部
50 対物レンズ駆動装置

Claims (18)

  1. 対物レンズを少なくとも2軸方向に揺動自在に支持されるレンズホルダに固定する対物レンズの固定機構において、
    上記対物レンズはレンズ部外周の鍔部が、上記レンズホルダに形成されたレンズ受部に弾性体を介して保持された状態で上記レンズホルダに接着固定されていることを特徴とする対物レンズの固定機構。
  2. 上記レンズホルダの上記レンズ受部には、上記対物レンズの上記鍔部の外周と部分的に嵌合する嵌合部が設けられる一方、上記対物レンズの光軸と平行な方向で対向し合う上記鍔部或いは上記レンズ受部における各対向面の少なくとも一方に突起が設けられることで、上記鍔部と上記レンズ受部との間に空隙が存在しており、該空隙に上記対物レンズを上記レンズホルダに接着固定する接着剤が流れ込んで、上記弾性体となっていることを特徴とする請求項1に記載の対物レンズの固定機構。
  3. 上記突起は均等な間隔で3つ以上形成されていることを特徴とする請求項2に記載の対物レンズの固定機構。
  4. 上記レンズ受部及び/又は上記鍔部に、上記対物レンズのレンズ部への上記接着剤の流れ込みを防ぐ段差が形成されていることを特徴とする請求項2又は3記載の対物レンズの固定機構。
  5. 上記対物レンズの光軸と平行な方向で対向し合う上記鍔部及び上記レンズ受部の各対向面間に、リング状弾性部材が介在され、該リング状弾性部材が上記弾性体を成していることを特徴とする請求項1に記載の対物レンズの固定機構。
  6. 上記各対向面の何れか一方側の面に、上記リング状弾性部材を保持する溝が形成されていることを特徴とする請求項5に記載の対物レンズの固定機構。
  7. 上記リング状弾性部材は上記鍔部或いは上記レンズ受部にインサート成型されていることを特徴とする請求項5に記載の対物レンズの固定機構。
  8. 上記リング状弾性部材は上記鍔部に、上記対物レンズの光出射側においてレンズ部の頂点よりも突出するように、インサート成型或いはアウトサートされていることを特徴とする請求項5に記載の対物レンズの固定機構。
  9. 上記リング状弾性部材内に金属製のリングがインサート成型されていることを特徴とする請求項5〜8の何れかに記載の対物レンズの固定機構。
  10. 上記金属製のリングが非磁性体の金属からなることを特徴とする請求項9に記載の対物レンズの固定機構。
  11. 上記リング状弾性部材は形成材料内に第1の金属紛が含有されてなることを特徴とする請求項5〜10の何れかに記載の対物レンズの固定機構。
  12. 上記第1の金属紛が非磁性体の金属からなることを特徴とする請求項11に記載の対物レンズの固定機構。
  13. 上記リング状弾性部材が黒色であることを特徴とする請求項5〜12の何れかに記載の対物レンズの固定機構。
  14. 上記リング状弾性部材の形成材料がシリコン系材料であることを特徴とする請求項5〜13の何れかに記載の対物レンズの固定機構。
  15. 上記対物レンズを上記レンズ受部に接着固定する接着剤に第2の金属紛を含有させたことを特徴とする請求項1〜14に記載の対物レンズの固定機構。
  16. 上記第2の金属紛が非磁性体の金属からなることを特徴とする請求項15に記載の対物レンズの固定機構。
  17. 少なくとも2軸方向に揺動自在に支持されたレンズホルダに対物レンズが保持されてなる対物レンズ駆動装置において、
    上記対物レンズが上記レンズホルダに固定されている固定部に、上記請求項1〜16の何れかに記載の対物レンズの固定機構を備えていることを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  18. 上記請求項17に記載の対物レンズ駆動装置を具備したことを特徴とする光ピックアップ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006338811A (ja) * 2005-06-03 2006-12-14 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光ピックアップ及びその調整装置
JP2007049874A (ja) * 2005-08-12 2007-02-22 Fujinon Corp アクチュエータ

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