JP2005115508A - 多重パケットフラッディング衝突予防システム - Google Patents

多重パケットフラッディング衝突予防システム Download PDF

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Abstract

【課題】 道路が交差しており、かつ車両密度の高い環境において車両情報を含んだパケットを送信する場合、無線帯域の圧迫によるパケット伝達率の低下を来たさないようにする。
【解決手段】 受信手段2で、他車が送信する位置情報、速度情報、時刻情報からなる車両情報パケットを受信し、車両情報を保存手段3に保存し、この保存された車両情報のうちから、範囲決定手段4によって、自車から予め定めた距離範囲内に存在する車両の、予め定めた時間だけ過去の時点以後の車両情報を抽出し、自車の位置情報、速度情報、時刻情報を一定周期でパケット送信する際に、送信手段1で、そのパケットに、抽出した他車情報を多重して送信する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、一定範囲内に存在するすべての車両の位置、速度、その時刻等の車両情報をできるだけ全車両に伝達するようにして車両衝突を未然に防ぐ衝突予防システムの技術分野に属する。
車両事故による死亡者数が年間8000人あまりに達している現在、車両の位置情報、速度情報を定期的に無線で周辺車両に通知し、相互の位置関係を運転者に知らせることにより車両衝突を未然に防ぐ衝突予防システムが注目を集めている。この車両衝突予防システムでは、自車両の位置情報、速度情報を周辺車両に確実かつリアルタイムに伝達させることが重要となる。しかし無線通信の性質上、市街地では建造物によるシャドーイングによりパケットの受信が困難な場所があることや、車両密度が高い環境ではパケット衝突によるパケットロスが生じるという問題が存在する。従って、衝突予防システムの実用化に際しては、市街地のような障害物が多く、車両密度の高い環境下でもパケットを周辺車両に確実に伝達させる方法が必要である。
車車間通信のパケット伝達率を高める手段として、無線周波数帯としてミリ波ではなく5.8GHzを用いて電波の回折を利用する方法(非特許文献1参照)と、車両間でアドホックネットワークを構築し、パケットの中継処理を利用する方法が提案されている。アドホックネットワークを用いる方法に着目すると、パケットのフラッディングは無線帯域を圧迫し、特に局密度が高いときにはブロードキャストストーム問題により、パケットの伝達率が著しく下がることが知られている。このため、市街地のような高車両密度環境下でアドホックネットワークによるパケットフラッディングを実施する場合には、効率よくパケットを伝搬させるフラッディング中継制御方式が重要課題となる。
車車間通信向けのフラッディング中継制御方式として、パケット受信に成功した車両からのACK確認を行い、ACKが確認できなかった場合、その車両に最も近い車両に中継依頼してパケットを再送する方法と、パケットの受信電力あるいは所望波電力対干渉波電力比が閾値から一定の範囲内であれば自立的にパケット中継を判断する方法が提案されている(非特許文献2参照)。
また、自車両と他車両の進行方向をベクトルとして扱い、自車両と同じ道路を走行する車両とそれ以外の車両にクラス分けする方法が提案されている(非特許文献3参照)。
森岡裕一、曽田敏弘、中川正雄、「見通し外交差点におけるDGPSと車々間通信を利用した衝突予防システム」、電子情報通信学会技術報告ITS2000−4、2000年5月、p.19−24 島津義嗣、村田英一、吉田進、「ITS車々間通信における自律的パケット中継制御法」、電子情報通信学会論文誌B、1999年11月、Vol.J82−B No.11、p.2018−2025 山田健太郎、Min−Te Sun、Wuchi Feng、Ten H Lai、岡田博美、「車載機器間通信におけるGPSを用いたブロードキャスティングプロトコル」、電子情報通信学会技術報告 DSP99−161、SAT99−116、RCS99−166、2000年1月、p.61−68
しかしながら、市街地のように多数の道路が交差しており、かつ車両密度が高い環境では、いずれの方法を用いてもパケット中継車両が多数存在しうる。衝突予防システムのように、例えば全車両が100ms程度の周期で位置情報を含んだパケットを送信するような場合、無線帯域の圧迫によるパケット伝達率の低下は避けられない問題となる。
本発明は、このような問題を解決することを課題とする。
本発明は、市街地のように車両密度の高い環境において特に効果がある衝突予防システム向けの多重伝達によるパケットフラッディングシステムである。本発明は、自車両を中心として一定距離内に存在する全ての車両情報を、衝突予防パケットに多重して送信することにより、パケット受信車両は送信車両の位置、速度情報だけではなく、周辺車両の情報も取得できるというものである。本発明によれば、パケット衝突により、ある車両の位置情報取得に失敗しても、他の車両が送信した衝突予防パケット内に当該車両情報が含まれていれば、情報を補完することが可能となる。
上記の課題を解決するために、本発明の多重パケットフラッディング衝突予防システムは、各車両に搭載されるべき下記の各手段を具備することを特徴とする。
(イ)自車の位置情報、速度情報、該位置と速度の時刻情報および、別途受信された他車の位置情報、速度情報、その時刻情報をパケットに多重して(これを衝突予防パケットと呼ぶ)、一定周期で空間へ繰り返し無線送信する送信手段(図1符号1)
(ロ)他車が送信する衝突予防パケットを受信する受信手段(同符号2)
(ハ)受信手段によって受信した他車情報を保存しておく保存手段(同符号3)
(ニ)受信された他車情報のうち、自車から予め定めた距離範囲(多重範囲と呼ぶ)内に存在する車両の、予め定めた時間だけ過去の時点以後の車両情報を前記(イ)の他車の車両情報とする範囲決定手段(同符号4)
図1は、上記手段構成を示すブロック図である。
以上の各手段を具備することにより、各車両は、自車の車両情報のみならず、他車から受信した車両情報(それは該他車自身の情報の他、該他車が受信した別の情報があればそれも含む)のうち自車から一定距離範囲内に居る車両の情報をパケットに重畳して送信し、これを無線受信した車両は、更にこれを自車の車両情報に重畳して送信するということを、1つの車両情報(或る車両の或る時刻の情報)について予め定められた回数だけ繰り返して行くので、自車からは、遠くて電波が届かない所に居る車両或いは、近くには居るが建造物等が障害となって電波が届かない車両へも自車の車両情報が届くことになる。換言すれば、遠い所に居るか、或いは障害物があるため自車へ電波が届かない車両の情報が、自車へ電波が届く車両を介して自車へ届くということである。
こうして、車両相互に、自車の周囲に存在する他車の位置情報、速度情報、時刻情報を知ることにより衝突を予防することができる。
図2は、車両相互間で直接電波が届かなくとも、互いに車両情報が得られる単純な例を示した図である。
(a)は、電波を通さない建造物が交差点の各角に立っている環境において、3台の車両が交差点を通過しようとしている一例を示している。車両Aと車両Cは、直接通信が可能な距離に位置しているが、建造物によるシャドーイングのため車両C(車両A)は車両A(車両C)が送信するパケットを受信することはできない。そこで車両A(車両C)が送信した衝突予防パケットは、車両Bで中継されて車両C(車両A)に到達する。これにより、車両C(車両A)の運転者は車両A(車両C)が目視できない位置から近づいていることを認識し、車両衝突を回避することができる。
(b)は、電波有効距離80m、多重範囲を120mとした車両A、B、C、Dの配置状況で、電波障害物はないものとした例である。
この配置では、相互に直接通信が可能なのはAB間、BC間、CD間であり、AC間、AD間、BD間は電波が到達せず直接通信は不可能である。
しかし、本発明によれば、車両Aが自車情報を送信し、これを受信して保存していた車両Bが、自車情報を送信する際に車両Aの情報をパケットに多重して送信し、車両Cが、これを受信することにより、車両Bの情報と共に車両A情報をも取得することになる。逆方向の車両Cから車両Aへの場合も同様である。車両Bと車両Dの間も車両Cを仲介として同様に双方向で情報が伝達される。
車両Aと車両Dとの間は、車両Aが送信した自車情報を車両Bが受信し、車両Bは自車情報を送信する際に、先に受信して保存してあった車両Aの情報をパケットに多重して送信する。これを受信し保存した車両Cは自車情報を送信する際に、保存していた車両Aの情報と車両Bの情報をパケットに多重して送信する。
車両Dは、これを受信することにより、車両Cの情報とともに、直接通信では得られなかった車両Aおよび車両Bの情報をも得ることができることになる。逆に車両Dの情報は車両C、車両Bを介して車両Aに取得される。
以上説明したように、本発明の多重パケットフラッディング衝突予防システムでは、各車両は、自車の位置情報、速度情報、時刻情報だけでなく、自車が受信した一定距離範囲内の他車の位置情報、速度情報、時刻情報をもパケットに多重した衝突予防パケットを一定周期で繰り返し送信するので、パケット受信車両は、送信車両の位置、速度、時刻の各情報だけでなく周辺車両の情報も取得できる。従って、ある車両についての情報が、その車両からの送信を直接受信することによって得られる場合、或いは直接ではなく、他の車両の送信パケットの中に重畳されているものを受信する場合が並行して生じ、更に、直接受信できない車両についての情報が、複数の直接受信できる車両の送信パケットに多重されていることも属々生じるため、パケットの衝突によりある局が送信した衝突予防パケットを取りこぼしても電波有効距離内に存在する別の車両が多重された衝突予防パケットを送信するので、パケット衝突による取りこぼしを容易に補うことが可能であり、高いパケット伝達率が得られ、市街地のように建造物によるシャドーイングにより直接電波の送受信ができない状況下或いは目視できない状況下にあっても、運転者は自車の周囲に存在する車両の情報を得ることができるので、顕著な衝突予防の効果を挙げることができるという利点がある。
本発明を最良の形態で実施するためには、まず各車両が自己の位置とその位置のときの時刻を正確に知る必要がある。自車の位置や時刻を知る手段は種々考えられるであろうが、現在ではGPSを利用して位置情報と時刻情報を得るのが最良であろう。
次に衝突予防パケットの送信周期は、各車両非同期で、同一周期であるから周期が長い程パケット衝突の発生確率は小になるが情報の更新が遅くなるし、逆に、周期が短い程情報更新は速くなるがパケット衝突の発生確率が大になる。しかし、本発明においては、パケット衝突があってもそれによる情報の取りこぼしを容易に補うことができるので、情報更新速度に重点を置いて定めることになる。少なくとも想定車両速度で安全に衝突を回避できる最小距離を走行する時間よりも短くするのがよいであろう。
次に、自車情報とともにパケットに車両情報を多重すべき他車の範囲を自車からどの程度の距離範囲にある車両とするかの点については、想定車両速度で考えた場合、どの程度離れた所から車両情報を相互に把握していれば安全かという観点とパケットに多重可能な情報量との兼ね合いで定めることになる。
また、自車情報の送信とともにパケットに多重して送信する他車情報はどの程度過去のものまで送信するか、換言すれば、どの程度以上古いものは送信せずに破棄するかと言う点であるが、この点については、ある車両情報が多くの車両に伝達され行き渡るには時間がかかるわけであるから、或る時点で見ると、新しい情報程伝達率が低く、古い情報程伝達率が高いということになる。一方、ある車両の情報はその車両から近距離範囲では伝達率が高く距離が遠い車両への伝達率は低くなっていく。
そこで、例えば、想定車両速度において距離範囲何メートル位までは100%に近い伝達率を得るには、どの位の過去までの車両データをパケットに多重することを許容すればよいかという観点から定めることになる。
以下、図2の(b)に示す車両配置、電波有効距離、送信パケットへの多重範囲の設定に基づいて具体例を説明する。
各車両局は周期的に自局の位置情報、速度情報、時刻情報(以上をまとめて車両情報とする)を含んだ衝突予防パケットをフラッディングし、パケット受信局は送信局の位置情報、速度情報、時刻情報をテーブルに保存する。本発明におけるパケットフラッディング方式は、自局が保存する周囲局情報の中から、自局から一定距離以内に存在し、かつその時刻情報が現在時刻から過去一定時間以内である車両情報を自車情報を送信する衝突予防パケットに多重して送信する。
図2の(b)の車両A、B、C、Dの車両局4台は何れも電源投入直後であり、各車両局で保存する周囲局情報テーブルには何も情報がセットされていないとする。
各車両局はそれぞれ0.1秒周期で衝突予防パケットを送信する。各局間では非同期である。
今、偶々、車両Aが第1回目を送信してから第2回目を送信するまでの間に車両B、車両C、車両Dの順でそれぞれ第1回目が送信され、以後各車両は0.1秒周期で送信するものとする。この場合の各車両が送信する衝突予防パケットに含まれる情報と、各車両の自車情報および保存手段(テーブル)に保存されている周囲車両情報を図3に示す。
図3の1段目のT1〜T10は、2段目の各送信局(各車両)の衝突予防パケット送信時刻である。従って、送信局AについてのT1、T5、T9が0.1秒周期であり、送信局BについてのT2、T6、T10が0.1秒周期であり、送信局C、Dについても同様である。
T1、T2、T3、T4間の時間差は0.1秒以内でランダムである。2段目の( )内は、その車両局が送信する衝突予防パケットに含まれる情報がどの車両のものであるかを示している。
例えば、時刻T3におけるC(A、B、C)とは、車両C局が自車および周囲の車両である車両A、車両Bの情報を含んだ衝突予防パケットを送信していることを示している。
3段目から6段目は、各段の車両の各送信時刻における自車情報と保存手段(テーブル)に保存している他車の情報とその時刻を示している。例えば、車両Bの時刻T2におけるA(T1)、B(T2)は、保存手段(テーブル)に保存されている時刻T1における車両Aの位置情報、速度情報、時刻情報と、車両Bの送信時刻T2における車両Bの位置情報、速度情報、時刻情報が保持されていることを示している。
時刻T1では、車両Aが自車の車両情報のみを含む衝突予防パケットを送信する。車両Aから電波有効距離内にある車両はBのみであるから車両Bのみがこの衝突予防パケットを受信する。
従って、時刻T1における各車両の車両情報は、車両A、C、Dについては時刻T1における自車情報A(T1)、C(T1)、D(T1)であるのに対し、車両Bは自車情報B(T1)に加えて、車両Aの情報A(T1)を保存することになる。
次に、時刻T2で車両Bが送信するが、その内容は時刻T2における自車情報B(T2)と保存されている車両Aの時刻T1における情報A(T1)である。この送信パケットを、車両Bから電波有効距離内にある車両Aと車両Cが受信する。その結果、車両Aは時刻T2における自車情報A(T2)と車両Bの情報B(T2)を保持することになり、車両Cは時刻T2における自車情報C(T2)と受信した車両Aの情報A(T1)と車両Bの情報B(T2)を保持することになる。
車両Dは、車両Bからは電波有効距離外であるので受信せず、時刻T2における自車情報D(T2)のみということになる。
以上の動作を繰り返して行くことにより、直接電波の届かない他車の車両情報が得られることになる。
図3は、車両わずか4台について、車両A、Bは3回送信し、車両C、Dは2回送信した場合の、車両相互間の情報把握状況を示した図であるが、これを単に延々繰り返して行くと古い情報がいつまでも残って各車両の保持情報が無限に増えることになる。そこで、実際には、2つの範囲限定を行っている。1つは、衝突予防パケットに情報を多重する他車両を自車両を中心として例えば120m以内(多重エリアと言う)に存在する車両に限定するということであり、もう1つは、各車両が送信しようとする時に、例えば0.5秒より古い他車両情報は破棄し、過去0.5秒以内の情報のみ多重するということである。
このようにすることにより、衝突予防のために現実的に有意義な車両情報を送受信するようにしている。
多重エリア内の車両数が多い場合、そのすべての車両の車両情報を多重すると、パケット長が大きくなり過ぎ、フラグメントしないと送信できない場合が生じる。この場合には、1パケット内に納まる範囲の台数の車両情報を多重し、乗せられなかった車両情報は、次回の衝突予防パケット送信時にセットする。
本発明においては、他車からの衝突予防パケットを受信しても、それを直ちに中継処理をするのではなく、受信車両独自の送信周期に従って送信するので、直ちに中継処理を行うピュアフラッディング(pure flooding)に較べて、情報の伝達に遅延を生じる。
これを図3の例で見ると、車両Dは時刻T3で他車両全部の車両情報を取得できるのに、車両Aは時刻T10にならないと他車両全部の車両情報を取得できないという点があるが、これも、衝突予防送信周期を0.1秒とすれば、T10は0.3秒以内であるから実際上問題にはならない。
また、本発明によれば、パケット中継によるオーバーヘッドをピュアフラッディングに比べてかなり低く抑えることができ、パケットの伝達率を高くすることができる。
パケットの衝突によりある車両が送信した衝突予防パケットを取りこぼしても、電波有効距離内に存在する別の車両が多重された衝突予防パケットを送信するので、パケット衝突による情報の取りこぼしは容易に補うことができる。
次に、本発明のシミュレーションによる評価について説明する。
シミュレータとしてはNS2を用い、シミュレーションモデルとしては図4に示すマンハッタンモデルを想定する。412m四方のエリアに、1車線6mの2車線道路が100m間隔で東西、南北に伸びている。この道路上に車両を乱数により配置する。図中の偶数番号の道路に配置された車両は40km/hで走行させ、奇数番号の道路に配置された車両は80km/hで走行させる。
交差点に差し掛かった車両は一定の確率により直進、右折、左折を行わせる。
シミュレーションモデルの交差点拡大図を図5に示す。
交差点から100m離れた車両同士が互いを認識できることが衝突予防システムの十分条件とすると、パケット送信車両から半径140m以内に位置する車両が衝突予防対象車両となる。
道路から14m以上離れているエリア(図1における障害物)は電波の完全吸収体とし、障害物に触れた電波はその先に存在する車両には届かないとする。この14mという値は、市街地での電波伝搬実験において交差点から40m離れた車両同士はほぼ100%通信が成功した測定結果を元に定めた。電波有効距離を80mとすると、140m離れた位置に存在する車両にパケットを伝達するためには、最低でも2台の車両が中継処理しないと到達できないことになる。車両台数200台のケースについて、シミュレーションを行う。図6にシミュレーションモデルの諸元を記す。
本発明システムでは、或る車両の車両情報がピュアフラッディング(pure flooding)のように、短い遅延時間内に半径140m以内に存在するすべての車両に到達するわけではない。それは、衝突予防パケットを受信した車両が直ちに中継処理をするのではなく各車両の送信周期による送信時刻が到来したときに送信するからその間の遅延を生ずることになるからである。従って、送信周期が長い程遅延時間は大きくなる。また、或る1つの車両情報について見れば中継回数が多い程遅延時間は長くなる一方、多くの車両へ行き渡るので伝達率が上がることになる。
しかしながら、いくら伝達率がよく例えば100%になったとしてもあまり古い車両情報は衝突予防のデータとしては意味がなくなる。
そこで、まず図6のシミュレーションモデルの諸元では最大中継ホップ数を4と設定している。これは、例えばNo.1車両情報がNo.1車両からNo.2車両へ、No.2車両からNo.3車両へ、No.3車両からNo.4車両へ、No.4車両からNo.5車両へと、電波が4回伝搬することを意味し、当該車両情報はNo.5車両からは送信されずに破棄されることを意味している。このようにすることにより古い車両情報は破棄される。
しかし、中継ホップ数だけでは、No.1車両から送信されてNo.5車両へ達するまでの時間、即ち遅延時間は定まらない。なぜなら、各車両において車両情報を受信してから送信するまでの遅延時間は固定的には定まっていないからである。それは各車両とも送信周期は同じというだけであって、送信時刻について車両間の相互関係は全くないからである。
そこで、車両情報には時刻情報が含まれているので、これを利用して、受信車両は、予め定めた一定時間以上過去の車両情報は送信パケットに多重せず破棄するわけである。換言すれば、或る車両の車両情報が発せられてからいくつかの車両を経由して、これを受信した車両の送信時刻までの遅延時間が予め定めた一定時間以上であるときは、それ以上送信を行わず破棄することにしているのである。
図7は、この遅延時間をパラメータとした、パケット送信車両からの距離の対するパケット伝達率のシミュレーション結果である。
同図は、衝突予防パケット送信周期は100ms固定としたときに、パケット送信局から10m以内、10m〜20m、20m〜30m……の範囲に存在する車両の何パーセントに情報が伝達されているかを示している。同図より、遅延時間100msでは、100m以上離れた車両にはほとんど情報が伝わっていないことが分かる。しかし、遅延時間が増えるに伴い、パケット伝搬率が上がり、遅延時間1sでは、130m離れた車両でも90%近いパケット伝達率となっている。
図8は、図7の結果中、遅延時間500msのデータと、送信周期500msのピュアフラッディングのパケット伝達率と比較したものである。
この比較によれば、衝突予防では特に重要な近距離でのパケット伝達率がピュアフラッディングに優っていることが分かる。
本発明システムの構成を示すブロック図である。 車両相互間で直接電波が届かなくとも、互いに車両情報が得られる単純な例を示した図である。 図2の(b)のような車両位置状況において、各車両が送信する衝突予防パケットに含まれる情報と、各車両の保存手段に保存されている周囲車両情報を示す図である。 本発明システムを評価するためのシミュレーションモデルであるマンハッタンモデルを示す図である。 図4のシミュレーションモデルの交差点拡大図である。 図4、図5のシミュレーションモデルでシミュレーションを行う場合の諸元を示す図である。 遅延時間をパラメータとした、パケット送信車両からの距離に対するパケット伝達率のシミュレーション結果を示す図である。 図7のうちの遅延時間500msの場合のデータと、送信周期500msのピュアフラッディングのパケット伝達率とを比較した図である。
符号の説明
1 送信手段
2 受信手段
3 保存手段
4 範囲決定手段
5 速度情報取得手段
6 位置情報取得手段
7 時刻情報取得手段
8 アンテナ

Claims (1)

  1. 各車両に搭載されるべき下記の各手段を具備することを特徴とする多重パケットフラッディング衝突予防システム。
    (イ)自車の位置情報、速度情報、該位置と速度の時刻情報および、別途受信された他車の位置情報、速度情報、その時刻情報をパケットに多重して、一定周期で空間へ繰り返し無線送信する送信手段
    (ロ)他車が送信する多重パケットを受信する受信手段
    (ハ)受信手段によって受信した他車情報を保存しておく保存手段
    (ニ)受信された他車情報のうち、自車から予め定めた距離範囲内に存在する車両の、予め定めた時間だけ過去の時点以後の車両情報を前記(イ)の他車の車両情報とする範囲決定手段





































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