JP2005114502A - Flow sensor - Google Patents
Flow sensor Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005114502A JP2005114502A JP2003347946A JP2003347946A JP2005114502A JP 2005114502 A JP2005114502 A JP 2005114502A JP 2003347946 A JP2003347946 A JP 2003347946A JP 2003347946 A JP2003347946 A JP 2003347946A JP 2005114502 A JP2005114502 A JP 2005114502A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- flow
- sensor
- sensor chip
- flow path
- forming member
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Measuring Volume Flow (AREA)
Abstract
Description
本発明は、流路中を流れる流体の流速又は流量を計測するためのフローセンサであって特に熱式のフローセンサに関する。 The present invention relates to a flow sensor for measuring a flow velocity or a flow rate of a fluid flowing in a flow path, and particularly relates to a thermal flow sensor.
流体の流量や流速を計測する熱式のフローセンサとしては、2つのタイプがある。すなわち、発熱体であるヒータの発熱による流体の空間的温度分布に流体の流れを介して偏りを生じさせ、これを温度センサで検出するタイプ(傍熱タイプ)と、流体により発熱体の熱が奪われることによる電力の変化や抵抗の変化を検出し、流速又は流量を検出するタイプ(自己発熱タイプ)が知られている。そして、前者の従来型フローセンサにはシリコンの表面にセンサをパターン化し、このセンサパターンに被測定流体が直接流されるタイプがある。しかし、シリコンを利用したセンサチップは感度や応答性の点では優れているが、腐食性ガスに対して腐食しやすいという欠点がある。そのため、被測定流体がガスの場合、特に化学的にシリコンを侵さないガスしか流せなかった。 There are two types of thermal flow sensors that measure the flow rate and flow rate of fluid. In other words, the spatial temperature distribution of the fluid due to the heat generated by the heater, which is a heating element, is biased through the flow of the fluid, and this is detected by a temperature sensor (side heat type), and the heat of the heating element is caused by the fluid. There is known a type (self-heating type) that detects a change in electric power and a change in resistance due to deprivation and detects a flow velocity or a flow rate. In the former conventional flow sensor, there is a type in which a sensor is patterned on the surface of silicon, and a fluid to be measured is directly flowed through the sensor pattern. However, a sensor chip using silicon is excellent in sensitivity and responsiveness, but has a drawback of being easily corroded by corrosive gas. Therefore, when the fluid to be measured is a gas, only a gas that does not chemically attack silicon can flow.
しかしながら、このように非腐食性の気体に対してのみ用いられるフローセンサに加えて、最近では液体や腐食性の気体にも使用可能な構造を有する傍熱型のフローセンサが用いられるようになってきた(例えば、特許文献1参照。)。 However, in addition to flow sensors that are used only for non-corrosive gases, recently, indirectly heated flow sensors that have a structure that can be used for liquids and corrosive gases have come to be used. (For example, refer to Patent Document 1).
かかるフローセンサ7は、図9に示すように、一方の面(裏面)711側が被測定流体の流路701に面する基板710と、基板710を挟んで対向するように配設された流路形成部材720及びプレート730を備えた構造を有している。そして、基板710は板厚が50μm〜150μm程度のステンレス板でできており、流路側とは反対側の面712に電気絶縁膜を形成し、その上に流体の流速(流量)計測用の温度検出手段、周囲温度センサ、電極パッド及び配線用金属薄膜が形成されている(図7では図示せず)。このように、基板710に薄い板厚のステンレス板を用いるとともにセンサ形成面の反対側を流路とすることで、被測定流体が腐食性流体の場合にも対応できるようになっている。
As shown in FIG. 9, the
しかしながら、上述した従来型のフローセンサ7は、薄肉状に形成した基板710の表面711にプレート730をボルト締め(図示せず)で圧着しているだけであるため、基板710とプレート730の機械的及び熱的接触が一定とならずフローセンサの温度分布が不安定であった。また、流体の圧力変化に伴い基板710のダイヤフラム部が面方向に弾性変形すると共に、基板710とプレート730の接触状態が変化し、ダイヤフラム部の温度分布が変化するため、フローセンサ7の流速又は流量特性やゼロ点がシフトし、精度、再現性、信頼性及び耐久性の点で不十分であった。
However, the above-described
そこで、出願人は上述した課題を解決すべく、未だ公知ではない方策として図10に示す構造のフローセンサ8を考案した。
Accordingly, the applicant has devised a
かかるフローセンサ8は、流路形成部材830とともに被測定流体の流路を形成するセンサチップ810とを備えている。そして、センサチップ810は、薄肉部811と、当該薄肉部811を囲む厚肉の固定部812とを一体形成したもので、薄肉部811の流路側とは反対側の面に流速検出手段825を備えている。また、センサチップ810はステンレスによって形成されている。ステンレスは導電性材料であるため、センサチップ810の一方の面に酸化膜820が形成されている。
The
かかる構成により、流体の圧力変化によるセンサチップ810の流速又は流量特性の変化が小さくなるので、フローセンサの測定精度、再現性、信頼性及び耐久性を向上させることができ、かつ部品点数を削減して製作可能としている。
With such a configuration, the change in flow velocity or flow rate characteristic of the
かかる改良型のフローセンサ8を製造するにあたって、ステンレスからなるセンサチップ810と同じくステンレスからなる流路形成部材830とをその外周からYAGレーザー溶接等により接合し、内部に気密状態の流路を形成せしめたフローセンサを製造する必要がある。しかしながら、実際にこのような接合をする際に生じる不都合な点をセンサチップ810及び流路形成部材830の構成と共に以下に説明する。
When manufacturing such an improved
ステンレス製のセンサチップ810をパッケージングするためには、同じステンレス製の流路形成部材830にレーザー溶接等の方法を用い、シーム溶接して接合する。センサチップ810の外形は、半導体製造プロセスで一般的に行なわれているダイシングにより切り離すため、図11(a)のように平面視で細長矩形状になるのが一般的である。また、センサチップ810の裏面には、エッチングや機械加工又は放電加工などによって凹み部812を形成することで、板厚を極めて薄くしたダイヤフラム構造とし、感度や応答性を高めている(図11(b)参照)。
In order to package the
一方、センサチップ810の接合される流路形成部材830の部分的形状を図12(a),(b)に示す。流路形成部材830は機械加工で作るため、部材本体の上面に平面視細長矩形状の突起部831を加工し、当該突起部831の上面に流路838,839を穿設する。ここで、プロセス流体の流れる流路838,839はドリル加工による丸穴になる。また、センサチップ裏面の流路を形成する凹み部812は流路形成部材830の断面丸穴である流路838,839に合わせて、流入部分及び流出部分に丸みをつける(図11(a)参照)。なお、センサデバイスが流量を検出する領域は、凹み部812のうち、互いに平行に対向した壁部812a,812bで挟まれた領域となっている。従って、これらを一体化するとセンサチップ裏面に掘り込んだ流路は凹み部812の最外部がセンサチップ裏面側から見ていわゆる陸上競技のトラック外周部のような長円形になる。
On the other hand, the partial shape of the flow
かかるセンサチップ810を流路形成部材830に溶接するとき、流路形成部材830の突起部831にセンサチップ810を当接させる。ここで、センサチップ810と流路形成部材830の突起部831との当接部外縁は平面視で矩形状をなす。従って、両者の当接部外縁に向かってレーザービームを照射すると、図13(a)の細かいハッチングで示すような溶け込み部WDが形成される。
When the
ここで、同図から分かるように、センサチップ裏面側から見てセンサチップ810の外縁部は平面視矩形状をなす一方、凹み部812の周縁は平面視長円形をなしているので、両者の縁部はセンサチップ810の四隅部において離間する。そのため、両者の当接面においてこの四隅部において接合されていない領域(以下、これを「デッドスペースDS」と呼ぶ。)が生じる(図13(a)の粗いハッチング部分参照)。デッドスペースDSは幾何学的には容積はゼロであるが、現実にはわずかな隙間ができるため、溶接後にこの部分の洗浄を行うことは困難である。また、この部分ではプロセス流体の滞留が起こりやすいため、パージ特性が悪くなる。よって、このようなデッドスペースDSのできたフローセンサ8は、半導体産業用質量流量計などの高い清浄度を要求される流路測定製品として使用することが難しいという問題点がある。
Here, as can be seen from the same figure, the outer edge portion of the
また、センサチップ表面の絶縁膜上に形成されたセンサデバイスに熱歪みを生じさせないためには、例えば厚さ0.6mmのセンサチップの場合、レーザーによる溶け込みをセンサチップの厚さの半分程度の0.3mmに抑える必要があることが経験上分かっている。そのため、デッドスペースDSを小さくしようとして図14(a),(b)に示すように溶接の溶け込みを深くすると、入熱量が増え、溶接歪みが増大したりセンサパターンを損傷したりする。また、センサチップ810と流路形成部材830との構造上の違いから特にかかるデッドスペースDSを完全に無くすことはこの方法では不可能である。
In order to prevent thermal distortion in the sensor device formed on the insulating film on the surface of the sensor chip, for example, in the case of a sensor chip having a thickness of 0.6 mm, the melting by the laser is about half the thickness of the sensor chip. Experience has shown that it is necessary to keep it to 0.3 mm. Therefore, if the penetration of welding is deepened as shown in FIGS. 14A and 14B in order to reduce the dead space DS, the amount of heat input increases, welding distortion increases, or the sensor pattern is damaged. In addition, it is impossible to completely eliminate such a dead space DS due to the structural difference between the
本発明の目的は、応答性及び感度をさらに向上させ、かつ腐食性流体の流量を測定するのに特に適したフローセンサを提供することにある。 It is an object of the present invention to provide a flow sensor that is further suitable for measuring the flow rate of a corrosive fluid while further improving responsiveness and sensitivity.
上述した課題を解決するために、本発明にかかるフローセンサは、裏面に流路形成用の凹み部を有し、表面に絶縁層を介して流量測定用のセンサ部を形成した金属製のセンサチップと、センサチップの裏面と一体化して被測定流体の流路を形成する金属製の流路形成部材とを備えたフローセンサであって、流路形成部材と、センサチップの凹み部の周囲とが一定の幅で当接するようになっており、当該当接部が溶接ビームの溶け込み深さとほぼ同等の幅の溶接部を形成していることを特徴としている。 In order to solve the above-described problems, a flow sensor according to the present invention is a metal sensor having a recess for forming a flow path on the back surface and a sensor portion for measuring a flow rate on the surface via an insulating layer. A flow sensor comprising a chip and a metal flow path forming member that forms a flow path of a fluid to be measured integrated with the back surface of the sensor chip, the flow sensor including the flow path forming member and the periphery of the recess of the sensor chip Are in contact with each other with a constant width, and the contact portion forms a weld portion having a width substantially equal to the penetration depth of the welding beam.
流路形成部材が、センサチップ裏面の凹み部の周囲全周にわたって当該凹み部の周囲と一定の幅で当接するようになって、当該当接部がセンサチップと流路形成部材との間の溶接部を形成している。そして、溶接部の幅が溶接ビームの深さとほぼ同等の幅となっている。これによって、溶接されていない当接部であるデッドスペースをなくすことができる。その結果、洗浄が容易になり、高い清浄度を要求される製品にも使用することができる。また、溶接時には、溶け込みの外側、内側ともに還元ガス雰囲気にすることにより、さらに清浄度の高い接合を行うことができる。 The flow path forming member comes into contact with the periphery of the recessed portion over the entire circumference of the recessed portion on the back surface of the sensor chip with a constant width, and the contact portion is between the sensor chip and the flow path forming member. A weld is formed. The width of the welded portion is substantially equal to the depth of the welding beam. Thereby, the dead space which is the contact part which is not welded can be eliminated. As a result, cleaning becomes easy and it can be used for products that require high cleanliness. Further, at the time of welding, joining with higher cleanliness can be performed by making the reducing gas atmosphere both inside and outside the penetration.
また、溶接の溶け込み量が最小限で済むので、熱歪を小さくすることができ、センサデバイスの損傷を小さくすることができる。 In addition, since the amount of welding penetration can be minimized, thermal strain can be reduced and damage to the sensor device can be reduced.
また、本発明の請求項2に記載のフローセンサは、裏面に流路形成用の凹み部を有し、表面に絶縁層を介して流量測定用のセンサ部を形成した金属製のセンサチップと、センサチップの裏面と一体化して被測定流体の流路を形成する金属製の流路形成部材とを備えたフローセンサであって、センサチップの凹み部の周囲に溶接ビームの溶け込み深さとほぼ同等の幅を有する土手状の溶接部が形成されていることを特徴としている。 According to a second aspect of the present invention, there is provided a flow sensor according to the present invention, comprising a metal sensor chip having a recess for forming a flow channel on the back surface and a sensor portion for measuring a flow rate on the surface through an insulating layer; A flow sensor having a metal flow path forming member that forms a flow path of the fluid to be measured integrated with the back surface of the sensor chip, and has a welding beam penetration depth around the recess of the sensor chip. A bank-like welded portion having an equivalent width is formed.
センサチップ裏面の凹み部の周囲に全周にわたって土手状の溶接部を形成し、これを流路形成部材に当接させてこの重ね合わせ部を溶接している。これによって、凹み部周囲近傍の全周にわたって溶け込むので、溶接されていない当接部であるデッドスペースをなくすことができる。その結果、洗浄が容易になり、高い清浄度を要求される製品にも使用することができる。また、溶接時には、溶け込みの外側、内側ともに還元ガス雰囲気にすることにより、さらに清浄度の高い接合を行うことができる。 A bank-like welded portion is formed around the recess on the back surface of the sensor chip, and this overlapped portion is welded by bringing it into contact with the flow path forming member. Thereby, since it melt | dissolves over the perimeter of a dent part circumference | surroundings, the dead space which is a contact part which is not welded can be eliminated. As a result, cleaning becomes easy and it can be used for products that require high cleanliness. Further, at the time of welding, joining with higher cleanliness can be performed by making the reducing gas atmosphere both inside and outside the penetration.
また、溶接の溶け込み量が最小限で済むので、熱歪を小さくすることができ、センサデバイスの損傷を小さくすることができる。 In addition, since the amount of welding penetration can be minimized, thermal strain can be reduced and damage to the sensor device can be reduced.
また、本発明の請求項3に記載のフローセンサは、裏面に流路形成用の凹み部を有し、表面に流量測定用のセンサ部を形成した金属製のセンサチップと、センサチップの裏面と一体化して被測定流体の流路を形成する金属製の流路形成部材とを備えたフローセンサであって、流路形成部材の、センサチップの凹み部の周囲に対応する位置に溶接ビームの深さとほぼ同等の幅を有する土手状の溶接部が形成されていることを特徴としている。 According to a third aspect of the present invention, there is provided a flow sensor according to a third aspect of the present invention, comprising a metal sensor chip having a flow path forming recess on the back surface and a flow rate measuring sensor section formed on the surface, and the back surface of the sensor chip. And a metal flow path forming member that forms a flow path of the fluid to be measured, and a welding beam at a position corresponding to the periphery of the recess of the sensor chip of the flow path forming member A bank-like welded portion having a width substantially equal to the depth of is formed.
請求項2に記載のフローセンサのようにセンサチップの凹み部の外周周囲に土手状の溶接部を形成する代わりに、流路形成部材の、センサチップの凹み部の周囲に対応する位置に溶接ビームの深さとほぼ同等の幅を有する土手状の溶接部を形成し、これにセンサチップを当接させてこの重ね合わせ部を溶接している。これによっても、凹み部周囲の全周にわたって溶け込むので、溶接されていない当接部であるデッドスペースをなくすことができる。その結果、洗浄が容易になり、高い清浄度を要求される製品にも使用することができる。
Instead of forming a bank-shaped weld around the outer periphery of the recess of the sensor chip as in the flow sensor according to
上述した構成を有することで、センサチップにデッドスペースを生じさせることなく、必要最小限の熱量でセンサチップを流路形成部材に溶接することができる。そのため、センサデバイスへの入熱を最小限に抑えることができ、センサデバイスの出力特性を安定化させることができる。 By having the above-described configuration, the sensor chip can be welded to the flow path forming member with a minimum amount of heat without causing a dead space in the sensor chip. Therefore, heat input to the sensor device can be minimized, and the output characteristics of the sensor device can be stabilized.
また、センサチップと流路形成部材との当接部にデッドスペースが生じないので、従来のようにデッドスペースに溶接カスやパージ用の窒素ガスなどの残留物が残ることがなくなり、それらがその後のフローセンサ使用中に不純物として被測定流体中に混入するおそれもない。 In addition, since there is no dead space at the contact portion between the sensor chip and the flow path forming member, residues such as welding residue and purge nitrogen gas do not remain in the dead space as in the past. There is no possibility of being mixed into the fluid to be measured as impurities during use of the flow sensor.
以下、本発明の一実施形態にかかるフローセンサについて説明する。 Hereinafter, a flow sensor according to an embodiment of the present invention will be described.
本発明の第1の実施形態にかかるフローセンサ1は、図1乃至図3に示すように、裏面に流路形成用の凹み部112を有し、表面に酸化膜(絶縁層)120を介して流量測定用のセンサデバイス125が形成されたステンレス製のセンサチップ110と、センサチップ110の裏面と一体化して流路を形成する金属製の流路形成部材130とを備えている。
As shown in FIGS. 1 to 3, the flow sensor 1 according to the first embodiment of the present invention has a
そして、かかるフローセンサ1は、図11に示したセンサチップ810と同一構造のセンサチップ110を同図に示した流路形成部材830と異なる形状の流路形成部材130に溶接することを特徴としている。
The flow sensor 1 is characterized in that a
以下、センサチップ110と流路形成部材130の構造について説明する。センサチップ110は、特にSUS316Lなどのステンレスでできており、本実施形態の場合、図1(a),(b)に示すように、板厚が0.6mm程度の薄くて細長い矩形の板状に形成され、センサチップ110の裏面側中央部には、凹み部112が形成されている。凹み部112は平面視において半円状の両端部112a,112bと当該両端部をつなぐ2本の直線部112c,112dとからなるいわゆる陸上競技のトラック外周部に近似した長円形状(以下、単に「長円形状」とする)を有している。そして、半円状の両端部はセンサチップ110を後述する流路形成部材130に位置決めしたとき、流路形成部材130の2つの流路138,139が凹み部両端に位置するような寸法でセンサチップ110に形成されている。すなわち、凹み部112の長手方向の長さは流路形成部材130の2つの流路138,139の穿設された間隔に対応している。また、凹み部112の平行する直線部112c,112dの間隔、すなわち凹み部112の幅は2つの流路138,139の直径に僅かに大きい程度の寸法となっている(図3(a)参照)。
Hereinafter, the structure of the
そして、凹み部112によってセンサチップ110に薄肉部113が形成されている。薄肉部113は、肉厚が50μmから150μm程度で、ダイヤフラム構造のセンサ部をなしている。なお、薄肉部113の流れの方向と垂直方向の長さは(幅)は強度の点で1mmから3mm程度が好ましい。
A
センサチップ110の凹み部112及びその周囲はフォトリソグラフィー技術とエッチング技術、エンドミルまたその複合技術によって形成される。フォトリソグラフィー技術とエッチング技術による場合は、まず、ステンレス製のウエハの裏面全体にレジストをスピンコートなどによって塗布するか、ドライフィルムレジストを貼り付け、紫外線(又は、電子線)を照射してレジストにマスクパターンを転写露光する。次いで、露光されたレジストを現像液で現像し、レジストの不要部分を除去する。露光された部分を残すか除去するかによってネガ型レジスト又はポジ型レジストを選択する。レジストが除去された部分はウエハが露出しており、この導出している部分をウエットエッチング又はドライエッチングによって厚さが50μm〜150μm程度になるまで除去する。そして、残っているレジストを剥離、除去して洗浄すると、薄肉部113(凹み部112)が形成される。ウエットエッチングの場合は、エッチング液に浸漬又はスプレーして少しずつ溶解させる。ドライエッチングの場合は、スパッタ、プラズマ等によってイオンや電子をウエハの裏面に照射し、少しずつ削っていくことで形成することができる。
The
一方、センサチップ110の薄肉部113の被測定流体と接しない反対側面は鏡面研磨され、酸化膜(電気絶縁膜)120が全面にわたって形成されている。また、酸化膜120の表面には、複数の電極パット及び配線用金属薄膜を含む流速検出手段と周囲温度検出手段からなるセンサデバイス(センサ部)125が周知の薄膜成型技術によって形成されている。これは、例えば、白金等の材料を電気絶縁膜の表面に蒸着し、所定のパターンにエッチングすることにより形成され、流速検出手段と周囲温度検出手段が電極パットに配線用金属薄膜を介してそれぞれ電気的に接続されている。さらに各電極パットは、センサチップ110と流路形成部材130を溶接後にセンサチップ110の上方にスペーサを介して設けたプリント配線板の電極端子に図示を省略したボンディングワイヤを介して接続される(図10におけるスペーサ840、プリント基板850参照)。
On the other hand, the opposite side surface of the
酸化膜120は、例えば厚さが数千オングストロームから数μm程度の薄い酸化シリコン(SiO2)膜、窒化シリコン膜、アルミナ、ポリイミド膜等によって形成されている。酸化シリコン膜は、例えばスパッタリング、CVDあるいはSOG(スピンオングラス)等により形成することができる。窒化シリコン膜は、スパッタリングやCVD等によって形成することができる。
The
酸化膜120に形成された流速検出手段と周囲温度検出手段は、図8に示すように、1つの発熱体HTを用いた構成を有し、定温度差回路を用いることによって流速を電圧信号に変換することができる。この定温度差回路は、同図に示すように、抵抗R1,R2,発熱体(抵抗ヒータ)HT,抵抗R3及び周囲温度センサTSから構成されたブリッジ回路と、抵抗R1と発熱体HTの中点電圧を反転入力とするとともに抵抗R2と抵抗R3の中点電圧を非反転入力とするオペアンプOP1とを備え、このオペアンプOP1の出力はブリッジ回路を構成する抵抗R1,R2の一端に共通に接続されている。ここで、抵抗R1,R2,R3は、周囲温度センサTSよりも発熱体HTが常にある一定温度だけ高くなるように抵抗値が設定されている。
As shown in FIG. 8, the flow velocity detection means and the ambient temperature detection means formed on the
この状態で流体を所定の方向に流すと、発熱体HTは流体によって熱が奪われて発熱体HTの抵抗値が下がり、ブリッジ回路の平衡状態が失われる。しかしながら、オペアンプOP1によってその反転入力・非反転入力間に生じる電圧に応じた電圧がブリッジ回路に加えられるので、流体によって奪われた熱を補償するように発熱体HTの発熱量が増加する。その結果、発熱体HTの抵抗値が上昇することにより、ブリッジ回路は平衡状態に戻る。したがって、平衡状態にあるブリッジ回路にはその流速に応じた電圧が加えられていることになる。図8の定温度差回路は、このときブリッジ回路に加えられている電圧のうち、発熱体HTの端子間電圧を電圧出力として出力するものである。 When the fluid is allowed to flow in a predetermined direction in this state, the heat generating element HT is deprived of heat by the fluid, the resistance value of the heat generating element HT is lowered, and the equilibrium state of the bridge circuit is lost. However, since a voltage corresponding to the voltage generated between the inverting input and the non-inverting input is applied to the bridge circuit by the operational amplifier OP1, the amount of heat generated by the heating element HT increases so as to compensate for the heat taken away by the fluid. As a result, the resistance value of the heating element HT increases, so that the bridge circuit returns to an equilibrium state. Therefore, a voltage corresponding to the flow velocity is applied to the bridge circuit in an equilibrium state. The constant temperature difference circuit in FIG. 8 outputs the voltage between the terminals of the heating element HT among the voltages applied to the bridge circuit at this time as a voltage output.
このように発熱体HTの温度が周囲温度センサTSで計測される周囲温度よりある一定温度高くなるように定温度差回路が電流又は電圧を制御して温度差を一定に保ち、その電圧、電流あるいは電力変化を検出することにより流体の流速又は流量を計測可能としている。 Thus, the constant temperature difference circuit controls the current or voltage so that the temperature of the heating element HT is higher than the ambient temperature measured by the ambient temperature sensor TS to keep the temperature difference constant. Alternatively, the flow rate or flow rate of the fluid can be measured by detecting a power change.
一方、図2に示す流路形成部材130は、センサチップ110と同様にステンレス製の細長い金属板からなり、表面中央に外形がセンサチップ110の平面視矩形状の外形と合致した平面視矩形状の第1の凸部131を有している。そして、第1の凸部上面には平面視でセンサチップ110の凹み部112の長円よりも全長、幅、及び端部半円状部の曲率半径が一定量だけ大きい長円状の第2の凸部132が形成されている。また、第2の凸部132の上面には2つの流路138,139が所定間隔隔てて形成されている。これによって、流路形成部材130の第2の凸部132にセンサチップ110を載置したとき、センサチップ110の凹み部周囲と流路形成部材130の第2の凸部132とが図3(a)のハッチングで示す領域において当接するようになる。以下、この領域を「当接領域A」とする。当接領域Aは第1の長円A1とこれより大きい第2の長円A2とで挟まれるいわゆる陸上競技のトラック形状に近似した(以下、「トラック状」とする)一定の幅を備えた領域である。そして、センサチップ110が流路形成部材130に当接するようになった当接領域Aの幅はレーザービーム溶接による溶け込み深さとほぼ合致する幅となっている。
On the other hand, the flow
以下、センサチップ110と流路形成部材130との接合の仕方について説明する。ます、流路形成部材130の第2の凸部132にセンサチップ110を上述したトラック状の当接領域Aが両者間に形成されるように位置決めする。そして、この状態で当接領域の外縁部全周にわたって図3の矢印LB1で示す方向からレーザービームを照射する。これによって、センサチップ110と流路形成部材130とは当接領域Aにおいて溶融して両者が接合され、センサチップ110と流路形成部材130との間に閉塞された流路を形成する。なお、溶接時には、溶け込みの外側、内側ともに還元ガス雰囲気にすることが好ましい。これによって、清浄度の高い接合部を得ることができる。
Hereinafter, a method of joining the
このようにして溶接した溶接の溶け込み深さの状態を図3(a)のハッチング及び図3(b)の黒三角印として示す。同図から示すように、当接領域Aの幅(図3(a)の太線ハッチング部の幅)がレーザービーム溶接による溶け込み深さ(図3(b)の黒三角で表す溶け込み深さ)とほぼ合致して、結果的に当接領域Aが溶け込み領域WDと一致していることが分かる。 The state of the penetration depth of the welds thus welded is shown as hatching in FIG. 3 (a) and black triangle marks in FIG. 3 (b). As shown in the figure, the width of the contact area A (the width of the thick hatched portion in FIG. 3A) is the penetration depth by laser beam welding (the penetration depth represented by the black triangle in FIG. 3B). It can be seen that the contact area A coincides with the penetration area WD as a result.
続いて、以上のように製造されたフローセンサ1の作用について説明する。上述したように流路形成部材130の第2の凸部132とセンサチップ110の間にはトラック状に形成されかつ幅がレーザービーム溶接による溶け込み深さとほぼ合致した溶接の溶け込み部WD(実質的に当接領域Aと同一であって図3(a)における細かいハッチング領域)が全周にわたって形成される。なお、本実施形態にかかるフローセンサ1の場合、溶け込み深さが厚さ0.6mmのセンサチップ110の半分程度(0.3mm程度)の深さとなっている。そして、この領域近傍には不純物が入り込んで残留する図13に示したようないわゆるデッドスペースDSが生じていない(図3(a)において図13(a)に対応する粗いハッチング領域無し)。すなわち、フローセンサ1には幾何学的には容積はゼロであるが現実にはわずかな隙間ができたデッドスペースDSが生じていない。デッドスペースDSをなくすことができると洗浄が容易になり、高い清浄度を要求される製品にも使用可能となる。すなわち、プロセス流体の滞留が生じにくくなるので、パージ特性が改善し、半導体産業に用いられる質量流量計などの高い清浄度を要求される製品に好適に使用できるようになる。
Then, the effect | action of the flow sensor 1 manufactured as mentioned above is demonstrated. As described above, a weld penetration portion WD (substantially) formed in a track shape between the second
このようにデッドスペースDSを無くすことに加えて、溶接の溶け込み量を小さくすることができるので、熱歪を抑えてセンサデバイスの損傷を回避することが可能となる。また、デッドスペースDSの外側に溶接による固着部が生じるような従来の構造を有していないので、従来のように被測定流体からセンサチップ110のダイヤフラム部に圧力がかかり、これに応じてセンサチップ110と流路形成部材130との溶接接合部を支点としてその内側のデッドスペースDSの隙間が大きくなったり小さくなったりする不都合が生じない。そのため、このようなセンサチップの変形現象に伴ってセンサチップと流路形成部材との接触面積が変化することでセンサチップ110から流路形成部材130に熱が伝達しなくなるという不都合も生じない。その結果、これに起因するフローセンサ全体の熱伝達系のくずれが生じることもない。これによって、センサデバイスの感度を常に良好に保つことができ、フローセンサの出力特性を高レベルに維持することができる。
Thus, in addition to eliminating the dead space DS, the amount of welding penetration can be reduced, so that thermal strain can be suppressed and damage to the sensor device can be avoided. Further, since it does not have a conventional structure in which a fixed portion is formed by welding outside the dead space DS, pressure is applied to the diaphragm portion of the
続いて、本発明の第2の実施形態にかかるフローセンサについて説明する。なお、本発明の第1の実施形態にかかるフローセンサと同等の構成については対応する符号を図面に付して詳細な説明を省略する。 Subsequently, a flow sensor according to a second embodiment of the present invention will be described. In addition, about the structure equivalent to the flow sensor concerning the 1st Embodiment of this invention, corresponding code | symbol is attached | subjected to drawing and detailed description is abbreviate | omitted.
本発明の第2の実施形態にかかるフローセンサ2は、図4に示すように、裏面に流路形成用の凹み部212を有し、表面に酸化膜(絶縁膜)220を介して流量測定用のセンサデバイス225が形成されたステンレス製のセンサチップ210と、センサチップ210の裏面と一体化して流路を形成する金属製の流路形成部材230とを備えている。
As shown in FIG. 4, the
そして、かかるフローセンサ2は、図12に示した流路形成部材830と同一構造の流路形成部材230に図1に示したセンサチップ110と異なる形状のセンサチップ210を溶接することを特徴としている。
The
以下、センサチップ210と流路形成部材230の構造について説明する。センサチップ210は、第1の実施形態にかかるセンサチップ110と基本的構成は共通するが、センサチップ210の凹み部212の周囲には、図4(a)に示すように、溶接ビームの溶け込み深さとほぼ同等の幅を有する土手状の溶接部215がいわゆるトラック状に形成されている。土手状の溶接部215の幅はセンサチップ210の厚さの半分程度であり、本実施形態の場合、0.3mm程度であって上述したように溶接の溶け込み量とほぼ等しくなっている。
Hereinafter, the structure of the
一方、図4(b)に部分的に示す流路形成部材230は、センサチップ210と同様にステンレス製の細長い金属板からなり、表面中央に外形がセンサチップ210の平面視矩形状の外形とほぼ一致するように突設した平面視矩形状の凸部231と、凸部231に穿設された2つの流路238,239を有している。
On the other hand, the flow
そして、流路形成部材230の流路238,239の凸部側開口部周囲をセンサチップ210の溶接部215が囲うようにセンサチップ210を流路形成部材230の凸部231に位置決めする。これによって、センサチップ210はその溶接部215においてのみ流路形成部材230に当接する。そして、この当接領域は第1の実施形態と同様に全周にわたって溶接ビームの溶け込み深さとほぼ同等の幅を有するトラック状の当接領域Aとなる。次いで、当接領域Aの外周縁部全周に図4(c)に矢印LB2で示すようにレーザービームを照射することで、溶接ビームの溶け込み深さとほぼ同等の幅を有するトラック状の溶接領域WDを形成させ、センサチップ210を流路形成部材230に接合する。これによって、センサチップ210の一方の面にセンサデバイスが形成され、他方の面すなわちセンサチップ210と流路形成部材230とで形成された流路に被測定流体を流すことが可能なフローセンサ2を得ることができる。
Then, the
以上のように溶接されたフローセンサ2は第1の実施形態と同様に流路形成部材230とセンサチップ210との間に不純物が入り込んで残留するいわゆるデッドスペースDSが生じていない。このようにデッドスペースDSを無くすこととに加えて溶接の溶け込み量を小さくすることができるので、熱歪を抑えてセンサデバイスの損傷を回避することができる。また、デッドスペースDSをほぼゼロにできると洗浄が容易になり、高い清浄度を要求される製品にも使用可能となる。
In the
また、従来のような被測定流体から受けるセンサチップ225の変形現象が生じないので、これに起因するフローセンサ全体の熱伝達系のくずれが生じることもない。これによって、センサデバイス225の感度を常に良好に保つことができ、フローセンサ2の出力特性を高レベルに維持することができる。
Further, since the deformation phenomenon of the
続いて、本発明の第3の実施形態にかかるフローセンサについて説明する。なお、上述した実施形態にかかるフローセンサと同等の構成については対応する符号を図面に付して詳細な説明を省略する。 Subsequently, a flow sensor according to a third embodiment of the present invention will be described. In addition, about the structure equivalent to the flow sensor concerning embodiment mentioned above, a corresponding code | symbol is attached | subjected to drawing and detailed description is abbreviate | omitted.
本発明の第3の実施形態にかかるフローセンサ3は、図5に示すように、裏面に流路形成用の凹み部312を有し、表面に酸化膜(絶縁膜)320を介して流量測定用のセンサデバイス325が形成されたステンレス製のセンサチップ310と、センサチップ310の裏面と一体化して流路を形成する金属製の流路形成部材330とを備えている。
As shown in FIG. 5, the flow sensor 3 according to the third embodiment of the present invention has a
そして、かかるフローセンサ3は、第1の実施形態にかかる流路形成部材130と同一構造の流路形成部材330に第2の実施形態にかかるセンサチップ210と同一形状のセンサチップ310を溶接することを特徴としている。
The flow sensor 3 welds the
以下、センサチップ310と流路形成部材330の構造について説明する。センサチップ310は、第2の実施形態にかかるセンサチップ210と同様に、センサチップ310の凹み部312の周囲に、図5(a)に示すような溶接ビームの溶け込み深さとほぼ同等の幅を有する土手状の溶接部315がトラック状に形成されている。なお、土手状の溶接部315の幅はセンサチップ310の厚さの半分程度であり、本実施形態の場合、0.3mm程度であって上述したように溶接の溶け込み量とほぼ等しくなっている。
Hereinafter, the structure of the
一方、図5(b)に部分的に示す流路形成部材330は、第1の実施形態にかかる流路形成部材130と同様に、ステンレス製の細長い金属板からなり、表面中央に外形がセンサチップ310の平面視矩形状の外形と合致した平面視矩形状の第1の凸部331を有している。そして、第1の凸部上面には平面視でセンサチップ310の凹み部312の長円よりも長さ、幅、及び曲率半径が一定量だけ大きい長円状の第2の凸部332が形成されている。また、第2の凸部332の上面には上述した2つの流路338,339が所定間隔で穿設されている。これによって、流路形成部材330の第2の凸部332にセンサチップ310を載置したとき、センサチップ310の溶接部315と流路形成部材330の第2の凸部332とが図5(a)のトラック状をなす当接領域Aで当接するようになる。なお、このトラック状領域の幅は上述の実施形態と同様にレーザービーム溶接による溶け込み深さとほぼ合致する幅となっている。
On the other hand, the flow
フローセンサ310と流路形成部材330を接合するときは、まず流路形成部材330の第2の凸部332にセンサチップ310の溶接部315が合致するようにセンサチップ310を流路形成部材330に位置決めする。これによって、両者は第1の実施形態と同様に全周にわたって溶接ビームの溶け込み深さとほぼ同等の幅を有するトラック状の当接領域Aで接触する。次いで、当接領域Aの外周縁部全周に図5(c)に矢印LB3で示すようにレーザービームを照射することで、溶接ビームの溶け込み深さとほぼ同等の幅を有するトラック状の溶接領域WDを形成させ、センサチップ310を流路形成部材330に接合する。これによって、センサチップ310の一方の面にセンサデバイス325が形成され、他方の面すなわちセンサチップ310と流路形成部材330とで形成された流路に被測定流体を流すことが可能なフローセンサ3を得ることができる。
When the
以上のように溶接されたフローセンサ3は第1の実施形態と同様に流路形成部材330とセンサチップ310との間に不純物が入り込んで残留するいわゆるデッドスペースDSが生じていない。このようにデッドスペースDSを無くすことに加えて溶接の溶け込み量を小さくすることができるので、熱歪を抑えてセンサデバイス325の損傷を回避することができる。また、デッドスペースDSをほぼゼロにできると洗浄が容易になり、高い清浄度を要求される製品にも使用可能となる。
In the flow sensor 3 welded as described above, a so-called dead space DS in which impurities enter and remain between the flow
また、従来のような被測定流体から受けるセンサチップ325の変形現象が生じないので、これに起因するフローセンサ全体の熱伝達系のくずれが生じることもない。これによって、センサデバイス325の感度を常に良好に保つことができ、フローセンサ3の出力特性を高レベルに維持することができる。
Further, since the deformation phenomenon of the
これに加えて、レーザー溶接する周面が流路形成部材330における第2の凸部332の高さとセンサチップ310における溶接部315の高さとを合わせた幅(図5(c)における高さH1参照)を有する領域として形成されているので、上述の実施形態にかかるフローセンサ1,2よりもレーザー溶接する周面領域が広くなり、レーザー溶接作業がやり易くなるという付加的なメリットが生じる。
In addition to this, the peripheral surface to be laser-welded is a width (height H1 in FIG. 5C) obtained by combining the height of the second
続いて、本発明の第4の実施形態にかかるフローセンサについて説明する。なお、上述した実施形態にかかるフローセンサと同等の構成については対応する符号を図面に付して詳細な説明を省略する。 Subsequently, a flow sensor according to a fourth embodiment of the present invention will be described. In addition, about the structure equivalent to the flow sensor concerning embodiment mentioned above, a corresponding code | symbol is attached | subjected to drawing and detailed description is abbreviate | omitted.
本発明の第4の実施形態にかかるフローセンサは、図6に示すように、裏面に流路形成用の凹み部412を有し、表面に酸化膜(絶縁膜)420を介して流量測定用のセンサデバイス425が形成されたステンレス製のセンサチップ410と、センサチップ410の裏面と一体化して流路を形成する金属製の流路形成部材430とを備えている。
As shown in FIG. 6, the flow sensor according to the fourth embodiment of the present invention has a
そして、かかるフローセンサ4は、第3の実施形態にかかる流路形成部材330と異なる構造の流路形成部材430に第1の実施形態にかかるセンサチップ110と同一構造のセンサチップ410を溶接することを特徴としている。
The flow sensor 4 welds the
センサチップ410は、板厚が0.6mm程度の薄くて細長い矩形の板状に形成され、センサチップ410の裏面側中央部には、凹み部412が形成されている。凹み部412の平面視における形状は長円形状を有している。
The
一方、図6(b)に部分的に示す流路形成部材430は、上述の実施形態にかかる流路形成部材と同様に、ステンレス製の細長い金属板からなり、表面中央に外形がセンサチップ410の平面視矩形状の外形と合致した平面視矩形状の凸部431が形成されている。また、凸部上面には平面視でセンサチップ410の凹み部412よりも長さ、幅、及び曲率半径が一定量だけ大きい土手状の溶接凸部435が形成されている点で上述の実施形態にかかる流路形成部材と構成が異なる。また、溶接凸部435の内側には2つの流路438,439が所定間隔で穿設されている。これによって、流路形成部材430の溶接凸部435にセンサチップ410を載置したとき、センサチップ410の凹み部周囲と流路形成部材430の溶接凸部435とが図6(b)のトラック状の当接領域Aで当接するようになる。そして、この当接領域Aの溶接幅は上述の実施形態と同様にレーザービーム溶接による溶け込み深さとほぼ合致する幅となっている。
On the other hand, the flow
センサチップ410を流路形成部材430に接合させるにあたって、流路形成部材430の溶接凸部435にセンサチップ410の凹み部周囲が当接するようにセンサチップ410を流路形成部材440に位置決めする。これによって、両者は第1の実施形態と同様に全周にわたって溶接ビームの溶け込み深さとほぼ同等の幅を有するトラック状の当接領域Aで接触する。次いで、当接領域Aの外周縁部全周に図6(c)に矢印LB4で示すようにレーザービームを照射することで、溶接ビームの溶け込み深さとほぼ同等の幅を有するトラック状の溶接領域WDを形成させ、センサチップ410を流路形成部材430に接合する。これによって、センサチップ410の一方の面にセンサデバイス425が形成され、他方の面すなわちセンサチップ410と流路形成部材430とで形成された流路に被測定流体を流すことが可能なフローセンサ4を得ることができる。
In joining the
以上のように溶接されたフローセンサ4は第1の実施形態と同様に流路形成部材430とセンサチップ410との間に不純物が入り込んで残留するいわゆるデッドスペースDSが生じていない。このようにデッドスペースDSを無くすことに加えて、溶接の溶け込み量を小さくすることができるので、熱歪を抑えてセンサデバイス425の損傷を回避することができる。また、デッドスペースDSをほぼゼロにできると洗浄が容易になり、高い清浄度を要求される製品にも使用可能となる。
In the flow sensor 4 welded as described above, a so-called dead space DS in which impurities enter and remain between the flow
また、従来のような被測定流体から受けるセンサチップ410の変形現象が生じないので、これに起因するフローセンサ全体の熱伝達系のくずれが生じることもない。これによって、センサデバイス425の感度を常に良好に保つことができ、フローセンサ4の出力特性を高レベルに維持することができる。
Further, since the deformation phenomenon of the
続いて、本発明の第5の実施形態にかかるフローセンサについて説明する。なお、本発明の第5の実施形態にかかるフローセンサと同等の構成については対応する符号を図面に付して詳細な説明を省略する。 Subsequently, a flow sensor according to a fifth embodiment of the present invention will be described. In addition, about the structure equivalent to the flow sensor concerning the 5th Embodiment of this invention, corresponding code | symbol is attached | subjected to drawing and detailed description is abbreviate | omitted.
本発明の第5の実施形態にかかるフローセンサ5は、図7に示すように、裏面に流路形成用の凹み部512を有し、表面に酸化膜(絶縁層)520を介して流量測定用の検出部525が形成されたステンレス製のセンサチップ510と、センサチップ510の裏面と一体化して流路を形成する金属製の流路形成部材530とを備えている。
As shown in FIG. 7, the
そして、かかるフローセンサ5は、第4の実施形態にかかる流路形成部材430と同一構造の流路形成部材530に第2の実施形態にかかるセンサチップ210と同一構造のセンサチップ510を溶接することを特徴としている。
The
センサチップ510には、第2の実施形態にかかるセンサチップと同様に凹み部512の周囲に、図7(a)に示すような溶接ビームの溶け込み深さとほぼ同等の幅を有する土手状の溶接部515がトラック状に形成されている。土手状の溶接部515の幅はセンサチップ510の厚さの半分程度であり、本実施形態の場合、0.3mm程度であって上述したように溶接の溶け込み量とほぼ等しくなっている。
As with the sensor chip according to the second embodiment, the
一方、図7(b)に部分的に示す流路形成部材530は、第4の実施形態にかかる流路形成部材430と同様に、ステンレス製の細長い金属板からなり、表面中央に外形がセンサチップ510の平面視矩形状の外形と合致した平面視矩形状の凸部531を有している。そして、凸部上面には平面視でセンサチップ510の土手状の溶接部515と長さ、幅、及び曲率半径が一致する土手状の溶接部535がトラック状に形成されている。また、溶接部535で囲まれる領域には2つの流路538,539が所定間隔で穿設されている。これによって、流路形成部材530にセンサチップ510を適所に位置決めすると、センサチップ510の溶接部515と流路形成部材530の溶接部535とが図7(a)のトラック状をなす当接領域Aで接触するようになる。そして、この幅は上述の実施形態と同様にレーザービーム溶接による溶け込み深さとほぼ合致する幅となっている。
On the other hand, the flow
センサチップ510を流路形成部材530に接合するにあたって、まず流路形成部材530の溶接部535にセンサチップ510の溶接部515が合致するようにセンサチップ510を流路形成部材530に位置決めする。これによって、両者は第1の実施形態と同様に全周にわたって溶接ビームの溶け込み深さとほぼ同等の幅を有するトラック状の当接領域Aで接触する。次いで、当接領域Aの外周縁部全周に図7(c)に矢印LB5で示すようにレーザービームを照射することで、溶接ビームの溶け込み深さとほぼ同等の幅を有するトラック状の溶接領域WDを形成させ、センサチップ510を流路形成部材530に接合する。これによって、センサチップ510の一方の面にセンサデバイス525が形成され、他方の面すなわちセンサチップ510と流路形成部材530とで形成された流路に被測定流体を流すことが可能なフローセンサ5を得ることができる。
In joining the
以上のように溶接されたフローセンサ5は第1乃至第4実施形態と同様に流路形成部材530とセンサチップ510との間に不純物が入り込んで残留するいわゆるデッドスペースDSが生じていない。このようにデッドスペースDSを無くすことに加えて溶接の溶け込み量を小さくすることができるので、熱歪を抑えてセンサデバイス525の損傷を回避することができる。また、デッドスペースDSをほぼゼロにできると洗浄が容易になり、高い清浄度を要求される製品にも使用可能となる。
As in the first to fourth embodiments, the
また、従来のような被測定流体から受けるセンサチップ510の変形現象が生じないので、これに起因するフローセンサ全体の熱伝達系のくずれが生じることもない。これによって、センサデバイス525の感度を常に良好に保つことができ、フローセンサ5の出力特性を高レベルに維持することができる。
Further, since the deformation phenomenon of the
これに加えて、レーザー溶接する周面が流路形成部材530における溶接部535の高さとセンサチップ510における溶接部515の高さとを合わせた幅(図7(c)における高さH2参照)を有する領域として形成されているので、上述の第1、第2、及び第4実施形態にかかるフローセンサ1,2,4よりもレーザー溶接する周面領域が広くなり、レーザー溶接作業がやり易くなるという付加的なメリットが生じる。
In addition to this, the peripheral surface to be laser-welded has a width (see height H2 in FIG. 7C) obtained by combining the height of the welded
本実施形態に関するフローセンサは、流路中を流れる腐食性流体の流速又は流量を計測するのに特に適しているが、これに限定されることはなく、例えば粉塵等が多く含まれる気体の測定であってセンサデバイス部を直接被測定流体に接触させることのできないような場合の流量測定にも適用可能である。 The flow sensor according to the present embodiment is particularly suitable for measuring the flow velocity or flow rate of the corrosive fluid flowing in the flow path, but is not limited to this, for example, measurement of gas containing a lot of dust and the like. Thus, the present invention can also be applied to flow rate measurement in the case where the sensor device unit cannot be brought into direct contact with the fluid to be measured.
1〜5 フローセンサ
110,210,310,410,510 センサチップ
112,212,312,412,512 凹み部
120,220,320,420,520 酸化膜
125,225,325,425,525 センサデバイス
130,230,330,430,530 流路形成部材
131,231,331,431,531 凸部
132,332 凸部
138,139,238,239,338,339,438,439,538,539 流路
215,315,515 溶接部
435,535 溶接部
1-5
Claims (3)
前記流路形成部材と前記センサチップの凹み部の周囲とが一定の幅で当接するようになっており、当該当接部が溶接ビームの溶け込み深さとほぼ同等の幅の溶接部を形成していることを特徴とするフローセンサ。 A metal sensor chip having a recess for forming a flow path on the back surface and a sensor unit for flow rate measurement formed on the front surface via an insulating layer, and the flow of the fluid to be measured integrated with the back surface of the sensor chip A flow sensor comprising a metal flow path forming member that forms a path,
The flow path forming member and the periphery of the recess of the sensor chip are in contact with each other with a constant width, and the contact portion forms a weld portion having a width substantially equal to the penetration depth of the welding beam. A flow sensor characterized by
前記センサチップの凹み部の周囲に溶接ビームの溶け込み深さとほぼ同等の幅を有する土手状の溶接部が形成されていることを特徴とするフローセンサ。 A metal sensor chip having a recess for forming a flow path on the back surface and a sensor unit for flow rate measurement formed on the front surface via an insulating layer, and the flow of the fluid to be measured integrated with the back surface of the sensor chip A flow sensor comprising a metal flow path forming member that forms a path,
A flow sensor characterized in that a bank-like welded portion having a width substantially equal to the penetration depth of the welding beam is formed around the recess of the sensor chip.
前記流路形成部材の、前記センサチップの凹み部の周囲に対応する位置に溶接ビームの深さとほぼ同等の幅を有する土手状の溶接部を形成したことを特徴とするフローセンサ。 A metal sensor chip having a recess for forming a flow path on the back surface and a sensor unit for flow rate measurement formed on the front surface via an insulating layer, and the flow of the fluid to be measured integrated with the back surface of the sensor chip A flow sensor comprising a metal flow path forming member that forms a path,
A flow sensor characterized in that a bank-like welded portion having a width substantially equal to the depth of the welding beam is formed at a position corresponding to the periphery of the recessed portion of the sensor chip of the flow path forming member.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003347946A JP2005114502A (en) | 2003-10-07 | 2003-10-07 | Flow sensor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003347946A JP2005114502A (en) | 2003-10-07 | 2003-10-07 | Flow sensor |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005114502A true JP2005114502A (en) | 2005-04-28 |
Family
ID=34540299
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003347946A Pending JP2005114502A (en) | 2003-10-07 | 2003-10-07 | Flow sensor |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005114502A (en) |
-
2003
- 2003-10-07 JP JP2003347946A patent/JP2005114502A/en active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6981410B2 (en) | Flow sensor and method of manufacturing the same | |
TWI257475B (en) | Thermal type mass flow rate sensor made of corrosion resistant metal, and fluid supply equipment using the same | |
JP2002122454A (en) | Flow sensor | |
JP4903029B2 (en) | Pirani vacuum gauge and pressure measuring method | |
JP2009300381A (en) | Heat conduction type vacuum gage, and pressure measuring method | |
JP4997039B2 (en) | Flow sensor | |
JP4404297B2 (en) | Flow sensor | |
JP2008039588A (en) | Flow sensor and mass flow controller | |
JP2003329697A (en) | Flow sensor | |
JP2005114502A (en) | Flow sensor | |
JP2002340646A (en) | Flow sensor for mass flow controller, and method of manufacturing flow sensor | |
JPH04230808A (en) | Diaphragm sensor | |
JP4705766B2 (en) | Flow sensor | |
JP2005114494A (en) | Manufacturing method of flow sensor | |
US7059186B2 (en) | Integrated flow sensor for measuring a fluid flow | |
JPH10332455A (en) | Flow sensor and its manufacture | |
CN109307536B (en) | Measuring apparatus | |
JP2003240618A (en) | Flow sensor | |
JP2020122747A (en) | Detection device | |
JP3686398B2 (en) | Manufacturing method of flow sensor | |
JP4139149B2 (en) | Gas sensor | |
JPH102773A (en) | Thermal air flowmeter | |
KR20020009365A (en) | Apparatus and Fabrication Method of Substrate Temperature Mesurement | |
JP3969564B2 (en) | Flow sensor | |
JP3766290B2 (en) | Flow sensor |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051226 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080428 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080507 |
|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7426 Effective date: 20080616 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080619 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20081111 |