JP2005114437A - 動的温度制御された促進耐候性試験装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 資材が実際の最終使用環境で遭遇する複雑な温度サイクルをシミュレートする。
【解決手段】 ターゲット・ボード、反射部、空気循環部、フィードバック部、インプット部、及びコントローラを有する。試験片を冷却するため、外気がターゲット・ボード上で循環される。コントローラは、資材の最終使用状態での複雑な温度サイクルに対応するインプット部からの動的レファレンス信号に基づき連続して動的な設定値を設定し、さらに、フィードバック部からの試験信号に基づいて、空気循環の流量を調整する。
【選択図】 図3
【解決手段】 ターゲット・ボード、反射部、空気循環部、フィードバック部、インプット部、及びコントローラを有する。試験片を冷却するため、外気がターゲット・ボード上で循環される。コントローラは、資材の最終使用状態での複雑な温度サイクルに対応するインプット部からの動的レファレンス信号に基づき連続して動的な設定値を設定し、さらに、フィードバック部からの試験信号に基づいて、空気循環の流量を調整する。
【選択図】 図3
Description
本発明は、一般にペンキや仕上げ塗料などの屋外用コーティングや、織物またはその他の資材の試験片を、促進条件のもとで、太陽放射やその他の屋外の風化要因に対して曝露するため使用するタイプの促進耐候性試験装置に関するものであり、より詳細には、試験片の温度を動的制御するよう構成された促進耐候性試験装置である。
ペンキや仕上げ塗料などの屋外用のコーティング、あるいは、太陽放射やその他の屋外における風化要因のもとで劣化するプラスチックやその他の部材の生産者は、そのような製品が、曝露を続けたときにどのような性能を示すかを知りたいと思っているものである。しかし、そのような生産者は、そのような資材を通常の条件下で風化要因のもとに曝露すれば必要とされる時間より、はるかに短時間で、必要な情報を得なければならないのが通常である。従って、生産者が、製品が実際に屋外にて5年または10年曝露された後どのように現状を維持できているかを知るのに、5年または10年の期間を待つ必要がないよう、屋外での曝露による劣化の効果をより短期間に促進する促進耐候性試験装置が開発されている。
すでに知られている促進耐候性試験装置のひとつの例は、カーリル(Caryl)他による米国特許番号2,945,417に見られる。この試験装置は、フレネル式反射太陽光集光器を有しており、その集光器には、10枚の平らな鏡があり、寸法約幅5インチ長さ55インチのターゲット・ボード上に固定された試験片上に、自然の太陽光を集光するようになっている。フレネル式反射太陽光集光器は、通常の太陽のおよそ8個分の強さで、太陽光をターゲット・ボードに照射する。鏡を支える太陽光集光器の架台とターゲット・ボードは、太陽を追尾するよう回転可能なフレームにより支えられている。太陽の位置に対応する追尾メカニズムは、太陽の動きを追尾するよう試験装置を回転させるのに使用する電気モータの動作を制御している。試験装置の回転の軸は、南北の方向に向けられ、北側の高くなった部分は、年間を通じて変わる様々な太陽の高度にあわせるよう、高度調節機能がある。このような従来の試験機では、ターゲット・ボードの上に空気トンネルが取り付けてある。空気ディフレクターが、空気トンネルから漏れ出た空気をターゲット・ボード上に取り付けられた試験片を横切って循環するようにし、集光された強力な太陽の放射に曝露されたことによる過度の温度上昇を防止する。空気量は、ディフレクターと試験片との距離により制御される。リスかご型送風機が、空気トンネルと通じており、冷却用外気をそのトンネルを通じて吹き出すようにしている。さらに、水スプレー用ノズルが、ターゲット・ボードに近接の位置にあり、湿気、露、雨などの劣化効果をシミュレートできるよう、試験片を周期的に一定時間間隔で濡らすようになっている。
また別の従来の促進耐候性試験装置は、ロビンズ(Robbins)三世の米国特許番号4,807,247に開示されている。この試験装置は、先に述べた‘417特許で説明した構造はすべて備えており、さらに、試験片の温度を、日中において、外気温度の変動や太陽光の放射強度の変動にかかわらず、均一で、一定に保つためのシステムを備えている。
このシステムは、ターゲット・ボード上に取り付けられ集光した太陽放射に曝露され、ターゲット・ボードに取り付けられた試験片の温度を示す電気信号を生成するための温度センサーが備えられている。このシステムは、さらに、この温度センサーに電気的に連結された制御メカニズムがあり、温度センサーが生成する電気信号に反応し、空気循環システム内にある電気モータに対する電力の適用を制御する。このように、制御メカニズムは、電気モータのスピードを変化させる役割を果たし、それにより、ターゲット・ボードを横切って循環される冷却用の外気の流量を制御し、試験片の温度が、望ましく設定された温度で一定となるようにする。
試験片の感知温度が上昇すると、制御メカニズムは、送風機のモータのスピードを上げ、ターゲット・ボードを横切る冷却用外気の循環を増やし、試験片の温度を、設定された望ましい温度へと戻すようする。同様に、もし、ターゲットの試験片の温度が望ましい通常の温度より下がれば、制御メカニズムが、送風機のスピードを下げ、試験片が温まって、望ましい設定温度に戻るようにする。
温度制御メカニズムには、さらに、ユーザーが操作できる調整メカニズムが、コントロール・ノブという形態で存在し、ユーザーが、対象の試験片の温度を一定の望ましい温度に設定できる。さらに、バイパス・スイッチがあり、これによりユーザーは、上記のように制御された温度モードで試験装置を稼動させることもできるし、送風機のモータを一定のスピードで運転する非制御モードで稼動させることもできる。
上記に説明したようなタイプの促進耐候性試験装置の操作に関しては、標準化された試験方法が開発されてきた。米国材料試験協会(ASTM)は、このような屋外促進耐候性試験を行うための試験手順と実験パラメーターを含む規格G90、E838、D4141、D3105、D3841、D5105、E1596、及びD4364を発表している。その他の標準及び評価としては、米国自動車技術会(SAE)、フォード、国際標準化機構(ISO)、米国規格協会(ANSI)及び日本工業規格(JIS)が、SAE J576、SAE J1961、Ford EJB−M1J14−A、Ford EST−M5P11−A、ISO877、ANSI/NSF54、JIS Z 2381とMIL−T−22085Dなどを策定し詳細を定めてきた。
上述の屋外促進曝露試験とは別に、人工の光源を用いて試験片を曝露する試験方法も知られている。そのような試験装置は、ココット(Kockott)による米国特許番号3,664,188に見られる。このような試験装置は、放射強度、温度、湿度を正確に制御できるという利点があるが、試験片が、実際の毎日の使用で曝露されることになる自然の太陽光の実際の光のスペクトラムを再現することはできていない。当業者の間では、自然の太陽光と人工の太陽光による試験装置は、互いに全く異なったものであり、異なる実験的データがでるということは認識されている。
米国特許番号2,945,417号公報
米国特許番号4,807,247号公報
米国特許番号3,664,188号公報
上述の米国特許番号2,945,417と、4,807,247のようなタイプの屋外促進耐候性試験装置は、自然の太陽光を使用するという利点があり、よって試験される試験片は、現実の太陽光のスペクトラムに曝露される。しかし、屋外促進耐候性試験装置の欠点も発見されている。そのような欠点のひとつは、温度制御されていない屋外促進耐候性試験装置の試験結果は、反復や再現が不可能であることである。試験片を横切る冷却空気を循環させるため使用する送風機のモータは、一定の速度で稼動し、一定の流量の冷却空気を、試験片を横切るように流している。従って、試験片の温度は、制御できず、その試験地で常におきている外気の温度変化と、太陽放射の強度次第で変わる。さらに、試験片の温度変化は、風化のおこる速さを変化させられることが既に発見されている。例えば、冬よりも夏のほうが、周囲空気の平均温度が高いことに加えて太陽放射強度がより強いことにより、名目上試験片の平均温度が夏のほうが高いので、夏において試験片の風化がより早く起こる傾向がある。従って、反復及び再現可能な試験結果を得るために、試験片の温度を制御する必要がある。
また、別の欠点は、静的温度制御機能のある屋外促進耐候性試験装置で得られた試験結果は、反復あるいは再現不可能であるということである。さらに、温度設定が一定であると、試験片が、自然の風化作用を再現するようには制御されていない。これは、資材の劣化の態様は最終状態での使用(エンドユース)と環境によって定義されるものであるから致命的な欠点である。試験結果は、制御されていない装置よりはよいが、最終使用された資材は、複雑な関数でのみ一番よく表現できるような温度変化に遭遇する。単に日中だけの資材の温度サイクルをとってみても、外気温度、太陽光の放射照度、資材の比熱容量、資材による再放射からくるロス、伝導による熱ロス、対流熱ロスなどからなる複雑な関数である。日中サイクルは、さらにより長期のサイクル(季節、年ごと等)とも重なり、かつ、断続する雲、雨、露などの断続的なランダム変数も重なる。従来の温度制御がない装置、または、試験片を手動で静的設定温度に保つ装置は、前述の変数を計算にいれていない。従来技術である促進耐候性試験装置は、所望温度ではあるが静的に設定された温度でのみ稼動するものである。
従って、従来技術の装置の欠点を克服し、資材が実際の最終使用(エンドユース)環境で遭遇する前述のような複雑な温度サイクルをシミュレートする、動的制御された促進耐候性試験装置が必要とされている。
本発明の一つの特徴は、太陽放射を対象の試験片上に集光するタイプの促進耐候性試験装置において、資材の最終使用状態での複雑な温度サイクルをシミュレートするため、試験片の温度を動的制御できるような構成にしたことである。この装置は、少なくとも試験片一片を支持し、集光された太陽放射に試験片を曝露するためのターゲット・ボードを備えている。反射部は、太陽放射を反射し、その反射した太陽放射をターゲット・ボードへ集中させ、少なくとも一片の試験片を照射する。空気循環部は、外気をターゲット・ボード全体に循環させ、上述の少なくとも一片の試験片の温度を調整する。この空気循環部は、電気モータ及びその電気モータを動力とする外気の流れを起こすファンを有する。フィードバック部は、ターゲット・ボードに取り付けられており、集光された太陽放射に曝露され、その温度に対応し、かつ試験片温度にも対応している試験信号を生成する。インプット部は、資材の最終使用状態での複雑な温度サイクルに対応する動的レファレンス信号を生成する。コントローラがこのインプット部に接続され、レファレンス信号に反応して、動的温度設定値を生成し、さらに、フィードバック部にも接続され、試験信号に反応して、外気をターゲット・ボード上で循環させる流量を制御するために、電気モータに流す電力を選択的に制御する。フィードバック部の温度が、動的温度設定値よりも高いときは、概ね流量は増え、フィードバック部の温度が動的温度設定値よりも低いときは、流量は概ね減る。フィードバック部の温度が実質的に動的温度設定値と同じときは、概ね流量は一定である。
また、本発明の別の特徴は、太陽放射を試験片に集光するタイプの促進耐候性試験装置において、二つ以上のインプット部に応じて、試験片の温度を動的制御するような構成になっていることである。この装置は、少なくとも試験片一片を支持し、集光された太陽放射に試験片を曝露するためのターゲット・ボードを備えている。反射部は、太陽放射を反射し、その反射した太陽放射をターゲット・ボードへ集中させ、少なくとも一片の試験片を照射する。空気循環部は、外気をターゲット・ボード全体に循環させ、上述の少なくとも一片の試験片の温度を調整する。この空気循環部は、電気モータ及びその電気モータを動力とするファンを有し、外気の流れを起こす。少なくとも一つのフィードバック部が、ターゲット・ボードに取り付けられており、その少なくとも一つのフィードバック部のそれぞれは、集光された太陽放射に曝露され、その温度に対応し、かつ試験片温度にも対応している試験信号をそれぞれ別個に生成する。この装置は、さらに、少なくとも二つのインプット部を有し、それぞれのインプット部は、それぞれ別個の動的レファレンス信号を生成する。コントローラが、第一のスイッチに接続され、上記の少なくとも二つのインプット部のひとつを選択するようになっており、その選択されたレファレンス信号に反応して、温度設定値を生成する。このコントローラは、さらに、第二のスイッチに接続され、前記の少なくとも一つのフィードバック部のひとつを選択するようになっており、選択されたほうの試験信号に反応して、外気をターゲット・ボード上で循環させる流量を制御するため、電気モータに流す電力を選択的に制御する。少なくとも一つのうち選択されたほうのフィードバック部の温度が、動的温度設定値よりも高いときは、概ね流量は増え、少なくとも一つのうち選択されたほうのフィードバック部の温度が動的温度設定値よりも低いときは、流量は概ね減る。少なくとも一つのうち選択されたほうのフィードバック部の温度が実質的に動的温度設定値と同じときは、概ね流量は一定である。
また、本発明の別の特徴は、太陽放射を試験片に集光するタイプの促進耐候性試験装置が複数あり、一回の曝露試験中、その複数の装置間の温度変動を厳密に調整するためのシステムである。その複数の装置のそれぞれに載せられる試験片は、同一のものである必要はない。それぞれの装置は、試験片の温度を動的制御するように構成されている。このシステムは、複数の促進耐候性試験装置があり、それぞれの装置は、少なくとも試験片一片を支持し、集光された太陽放射に試験片を曝露するためのターゲット・ボードを備えている。反射部は、太陽放射を反射し、その反射した太陽放射をターゲット・ボードへ集中させ、少なくとも一片の試験片を照射する。空気循環部は、外気をターゲット・ボード全体に循環させ、上述の少なくとも一片の試験片の温度を調整する。この空気循環部は、電気モータ及びその電気モータを動力とする外気の流れを起こすファンを有する。フィードバック部が、ターゲット・ボードに取り付けられており、集光された太陽放射に曝露され、その温度に対応し、かつ試験片温度にも対応している試験信号を生成する。インプット部は、資材の最終使用状態での複雑な温度サイクルに対応する動的レファレンス信号を生成する。コントローラがこのインプット部に接続され、レファレンス信号に反応して、動的温度設定値を生成し、さらに、フィードバック部にも接続され、試験信号に反応して、外気をターゲット・ボード上で循環させる流量を制御するため、電気モータに流す電力を選択的に制御する。フィードバック部の温度が、動的温度設定値よりも高いときは、概ね流量は増え、フィードバック部の温度が動的温度設定値よりも低いときは、流量は概ね減る。流量は、フィードバック部の温度が実質的に動的温度設定値と同じときは、概ね一定である。第一番目の装置のインプット部は、複数の促進耐候性試験装置と離れたところに配置されている。システム全体での温度変動を減少させるよう、その他の装置のインプット部は、一番目の装置から従属的に制御されるよう、連続的に直列に連結されている。
本発明の動的制御された促進耐候性試験装置によると、資材が実際の最終使用環境で遭遇する複雑な温度サイクルをシミュレートすることが可能となる。
図1に示すように、従来の促進耐候性試験装置20は、装置の動作部を支持する一対のA型フレーム22及び24を備えている。A型フレーム22及び24の下部は、ベース部26と相互に連結し、ベース部26は、矢印30に示されている方位角回転を可能とし、かつ矢印31に示されている仰角回転を可能とするよう、グランド部28に操作可能に接続されている。仰角方向の回転は、南中時の太陽高度の周期的変動にあわせるためのものである。
A型フレーム22及び24の上部には、図中参照番号34及び36で示されたものも含め複数の鏡を支持する鏡架台32が回転可能に支持されている。複数の鏡34及び36は、直接鏡にあたる太陽放射を、ターゲット・ボード38へと反射するような向きに向けられている。(図2参照)
一対の柱脚40及び42は、鏡架台32から、直角にかつ外側に向かって伸びている。概して断面が長方形の空気トンネル44は、柱脚40及び42の上端に支持されている。図2に示すように、ターゲット・ボード38は、空気トンネル44の下部壁により支持され、複数の試験片46は、ターゲット・ボード38に取り付けられ、集光された太陽放射が、図2において上向きの矢印39に示された方向からあたるように曝露される。リスかご型送風機48は、空気トンネル44の一方の端と連絡している。リスかご型送風機48は、図2の、外側方向に伸びる矢印45に示されるように、空気トンネル44を貫通して冷却用外気を循環させるための、電気モータによって駆動されるファンを有する。図2に示されるように、空気トンネル44は、ターゲット・ボード38と同一の長さであって、冷却用外気が、図2の矢印47で示されるように、ターゲット・ボード38を横切って試験片46を冷却するよう循環させるためのディフレクター50を有する。
柱脚40及び42は、A型フレーム22及び24の上端に、回転可能に支持されている。柱脚40及び42を通り抜ける点において回転の軸と一致する支持シャフトが、試験装置のうちの、太陽の日中の動きを追尾する部分を回転可能に支持する。鏡34及び36を含むフレネル式反射太陽集光装置を適宜に位置決めするため、可逆電気モータと、ギア・ドライブ54が、太陽の動きを追尾するよう鏡架台とターゲット・ボードを定期的に回転させるために備えられている。装置の位置決めがよくない場合にはいつでも修正可能なように手動にて装置を回転させられるよう、鏡34、36とターゲット・ボードを回転させるシャフトと柱脚40を、好ましくは、クラッチにて連結させている。鏡架台32を太陽の入射光に対して直角になるよう維持するため、フォトセルによる追尾装置52は可逆モータへの電力を制御する。太陽追尾装置は、二つのバランスのとれたフォトセルと、そのフォトセル上に影をおとすように据え付けられたシェードを有するようなタイプのものである。一方のフォトセルが、他方のフォトセルよりも多くの太陽光を受けることにより両者間で不均衡が感知されたとき、電気的なエラー信号が発せられ、それが増幅されて、駆動モータ54に電力の供給を促すように使用され、それにより、フォトセル間のバランスが再び均衡状態になるまで装置を回転させ、その結果、装置が太陽に対して適当な位置におさまることになる。
また、図1では、水スプレー・ノズル・アッセンブリ51が示されている。図1に示されるように、スプレー・ノズル51は、露や雨などをシミュレートするため、定期的に水を試験片にスプレーするために使用される。
ちょうつがい式シールド49は、ディフレクター50の反対側で空気トンネル44に連結されている。ドア開閉機構47がそのシールドとかみあい、シールドを閉じた状態に保つよう空気トンネル44上に配置されている。開かれると、シールド49は、図1に示された位置をとり、複数の鏡34及び36により反射され、集光された太陽放射が試験片46に届くようになっている。
ちょうつがい式シールド49は、ディフレクター50の反対側で空気トンネル44に連結されている。ドア開閉機構47がそのシールドとかみあい、シールドを閉じた状態に保つよう空気トンネル44上に配置されている。開かれると、シールド49は、図1に示された位置をとり、複数の鏡34及び36により反射され、集光された太陽放射が試験片46に届くようになっている。
次に図2及び図3を参照する。ターゲット・ボード38と、少なくとも一片の試験片46が固定されているところが示されている。一片の試験片が示されているが、一般的には、複数使用される。さらに、ターゲット・ボード38には、フィードバック部60(図3)が固定されており、これは熱伝導可能に温度感度の高い部品を少なくとも一つ固定している。そのような部品とは、サーミスタ、熱電対、抵抗温度計装置、集積回路温度計装置、あるいは、その他フィードバック部60の温度を感知するために適当な装置である。フィードバック部60は、従来の熱伝導性を有する標準的な材料で製作してもよいし、試験片の材料と同様の材料で製作してもよい。温度感知部品は、フィードバック部の内部に埋め込んでもよいし、裏側表面に接着してもよいし、上面に接着してもよい。代わりに、フィードバック部の温度を決めるため、非接触光学温度センサー装置を使用してもよい。好ましくは、フィードバック部60は、ターゲット・ボード38上のフィードバック部60が取り付けられた領域に当たる太陽放射をフィードバック部60が確実に吸収するように、黒の塗料でコートする。適当な黒の塗料は、デュポン・デュラックス・スーパー・ブラック・高温エナメル(DUPONT DULUX Super Black High Temperature Enamel)である。
再び、図1を参照する。コントローラ・ボックス57は、装置20の電源及びコントローラ装置を格納している。電源ケーブル58は、ファン48を動かす電気モータ54の電源となる電力を装置20に供給する。信号ケーブル60は、後述するフィードバック部及びインプット部などの遠隔に配置された装置と通信するため、あるいは、本発明による装置20を管理するための中央コマンドとの通信のために、コントローラ・ボックス57内に配置されているコントローラ・システムに接続されている。
次に図3を参照する。この概略図は、資材の最終使用における複雑な温度サイクルをシミュレートするため、試験片の温度を動的制御する本発明の一実施例を示している。前述のように、フィードバック部60は、ターゲット・ボードに取り付けられ、集光された太陽放射に曝露され、その温度に対応し、かつ試験片温度にも対応している試験信号を生成する。インプット部62は、資材の最終使用状態の複雑な温度サイクルに対応する動的レファレンス信号を生成する。コントローラ64は、インプット部62及びフィードバック部60に接続されている。コントローラ64は、レファレンス信号に反応して、動的温度設定値を生成する。コントローラ64は、さらに、試験信号にも反応し、外気をターゲット・ボード上に循環させる流量を制御するため、電源66を電気モータ48に適用するのを選択的に制御する。フィードバック部60の温度が、動的温度設定値よりも高いときは、概ねその流量は増え、フィードバック部60の温度が動的温度設定値よりも低いときは、概ね減る。フィードバック部60の温度が実質的に動的温度設定値と同じときは、流量は、概ね一定である。本発明の一実施例では、コントローラ64は、Boston Fincor社 (ヨーク、ペンシルバニア)のモデル番号ACXとして商業的に入手可能なタイプの調整可能な交流用モータ・スピード・コントロールに接続されている温度コントローラ(英国ウエスト・サセックスのEurotherm Eartrob社のモデル番号2408として商業的に入手可能なタイプのもの)を有する。前述のモータ・スピード・コントロールは、ソリッド・ステート、シングル・フェーズ、可変モータ・スピード・コントローラで、後に説明するレファレンス信号から設定された動的に調整可能な設定値と試験センサー60により実際に感知された温度との間の感知された誤差に比例して制御を行うものである。コントローラ64は、少なくとも3種の入力、すなわち、試験信号、レファレンス信号、電力信号を有する。コントローラ64の出力は、送風機モータ48の一方側に連結されている。送風機モータ48の反対の側は、接地されている。本発明の一実施例では、送風機モータ48は、グレインガー(Graingers)のモデル番号3805で、温度センサー装置は、試験片または標準ブラック・パネルに接着されるTタイプの熱電対であることが好ましい。
コントローラは、別の適当なものを使用してもよい。例えば、演算処理装置と演算処理モジュールのオペレーション管理を助けるためのメモリを有する演算処理モジュールなどである。演算処理装置は、マイクロ・プロセッサ、セントラル・プロセッシング・ユニット、マイクロ・コントロラーや特定用途向け集積回路(Application-specific integrated circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array: FPGA)など又はデジタル・シグナル・プロセッサ、マイクロ・コントローラあるいはその他の適当な演算処理装置でもよい。もし、演算処理装置がマイクロ・プロセッサであれば、PENTIUM(登録商標)、POWER PCなどでもよいし、その他、当業者に一般的に知られている適当なマイクロ・プロセッサ、CPU、マイクロ・コントローラなどでもよい。メモリは、読み出し専用メモリ、ランダム・アクセス・メモリ、リライタブル・ディスク・メモリ、ワーム(write-once-read-many disc: WORM)、EEPROM、ホログラフィック・メモリ、リモート・ストレージ・メモリ、または、その他当業者に一般的に知られている適当な記憶装置でもよい。メモリには、演算装置により実行される命令や、プログラム変数または、その他当業者に一般的に知られている適当なプログラム・ソース・コードやオブジェクト・コードが含まれる。
上記のように、コントローラ64は、動的温度設定値を生成するため、レファレンス信号に反応する。図4A〜4Fを参照しながら説明すると、レファレンス信号は、様々なタイプのインプット部により生成されてもよいが、そのいずれもが、資材の最終使用状態での複雑な温度サイクルを検知するものでなければならない。例えば、図4A、4D及び4Eによると、標準資材68または、試験中の資材70のそれぞれが、温度感度の高い部品を有し、インプット部としての最終使用のように配置されている。図4Aは、標準資材68または試験中の資材70が、屋根またはその他同様の構造物90上に配置されているところを示している。図4Dは、温度感度の高い部品が試験中の資材または標準資材に直接貼り付けてられて、自動車または同様の構造物92の内部または外部に配置されているところを示している。図4Eは、温度感度の高い部品が試験中の資材または標準資材に直接貼り付けてられ、建物の屋根または同様の構造物94の内部または外部に配置されているところを示している。
さらに、図4Bにおいては、従来の方法のいずれかで、最終使用状態の環境温度サイクルは記録されてもよく、装置96がそのように記録された環境の動的レファレンス信号を再生できるように、再現されてもよい。図4Cにあるように、コンピュータ98のような装置を使い、ユーザーが指定するような複雑な温度サイクルを生成し、所望のレファレンス信号を生成するようにしてもよい。コンピュータ98は、一般的にはあまり観察できないような環境温度要素を提供するため、記録された最終使用状態の温度サイクルの修正バージョンを生成するために使用してもよい。光学式赤外線パイロメーターのような非接触式モニター装置100を使って、レファレンス信号を生成するか、または代わりに試験信号を生成してもよい。
このように幅広いインプット部の適合性の利点は、促進耐候性試験装置が、望ましい場所、例えば、フロリダやアリゾナなどに恒久的に設置されてもよい点にあり、さらに、最終使用状態の環境温度サイクルは、その他のいずれの場所のものでも、それを再現、反復してシミュレートし、曝露試験を行うことができる点にある。例えば、インプット部の設置は、図4Dに示されたように、車の内部でも外部でもよく、車は一箇所で指定の期間だけ駐車しておいてもよいし、指定の期間一定の地域内で適宜移動してもよい。その後、定期的に動的レファレンス信号を生成し、それに対応した動的温度設定値を生成するため、レファレンス信号が記録され、修正され、またはリアルタイムでコントローラに送信される。また別の例では、アマゾンの熱帯雨林または、例えばデス・バレーのようなその他の極限的な最終使用の場所での環境温度サイクルを記録し、試験地にて、何回も繰り返し再現しシミュレートすることができる。
本発明の別の実施例として、図5に示されているのは、曝露試験中、少なくとも一片の試験片46に、太陽放射を集中させるタイプの促進耐候性試験装置20が複数あり、その複数の装置間の温度変動を一定枠内に厳密に調整するためのシステムである。その複数の装置のそれぞれに配置された試験片は、同じでもよいが、このシステムでは、複数の異なった試験片を一回の曝露試験に使用することができる。従って、異なった試験片のそれぞれは、全く同じ条件下で試験することができ、さらに、すべては、厳密に調整されている。それぞれの装置20は、最終使用状態での複雑な温度サイクルをシミュレートするように試験片温度を動的制御するような構成になっている。このシステムは、上述のような、コントローラ64、フィードバック部60及びインプット部62を有する促進耐候性試験装置20を複数有している。それぞれの促進耐候性試験装置20は、最終使用状態での複雑な温度サイクルをシミュレートするように試験片温度を動的制御する。ただし、この実施例では、複数の試験装置20は、全体として、一回の曝露試験で使用する。従来技術においてこのような規模の曝露試験を行う場合の欠点は、装置間の試験片温度の変動がかなり大きくなることである。その結果、曝露試験の結果は、かなり大きな標準偏差を有することになる。このような装置間の標準偏差をより厳密に調整するために、本実施例では、一台目の装置のインプット部64が、複数の促進耐候性試験装置20から離れた位置に配置されている。各装置のインプット部64は、連続的に直列に一台目の装置に連結され、その他の装置は、従属的にそこから制御され、装置間の温度変動は、減少するようになっている。このタイプの配列は、コンピュータのネットワークの世界では、デイジーチェーン(daisy chain)と一般に呼ばれている。デイジーチェーンは、メリアム・ウエブスターのカレッジ・ディクショナリ(Merriam-Webster’s Collegiate Dictionary)の定義によると、鎖のつながりによく似た、互いに連結された一連のものである。この構成では、二台目の装置は、一台目の装置に配置された遠隔装置に反応して稼動し、標準偏差を縮め、試験結果の再現性や繰り返し精度を高める。
さらに別の実施例は、図6に示されているのは、全般的に前述のような、太陽放射を試験片に集中させるタイプの促進耐候性試験装置20である。装置20は最終使用状態での複雑な温度サイクルをシミュレートするように試験片温度を動的制御するように構成されている。促進耐候性試験装置20の全般的な構造は、上に詳述したごとくであり、本実施例は、下に述べる別の部分を除けば、同じものと認識できるだろう。本発明の本実施例の装置20は、集光された太陽光に曝露されるようターゲット・ボードに据え付けられ、その温度に対応し、かつ試験片の温度に対応する試験信号を生成するための、少なくとも一つのフィードバック部60を有する。図6に示されている本実施例では、上述のような構造と機能を持つインプット部62が二つある。本発明の本実施例では、最終使用状態での異なった複雑な温度サイクルにそれぞれ対応する動的レファレンス信号を生成するインプット部62が少なくとも二つあるところが示されている。コントローラ64は、この少なくとも二つのインプット部のいずれかを交互に選んで切り替えるための一番目のスイッチ72に接続している。この構成では、装置20が、一度に一台の装置20で、二つ以上の曝露試験が行える。つまり、試験片46は、一番目の温度サイクルに、望ましい時間だけ曝露され、その後、二番目の温度サイクルにまた別の時間だけ曝露することができる。構成内のこのスイッチを使うことで、特定の曝露条件が得られるということが、当業者に理解していただけるであろう。上記のように、コントローラ64は、動的温度設定値を生成するため、選択されたほうの動的レファレンス信号に反応する。コントローラ64は、さらに、少なくとも二つのフィードバック部60のいずれかを交互に選んで切り替えるための第二のスイッチ74に接続している。このような構成では、例えば、異なった環境間を移動する車の部品がそうであるように、複数の異なった環境がシミュレートされ、その条件で促進された資材の劣化が研究できる。従って、劣化とは、このような異なった環境の作用によるものであるから、製品寿命の予測が、さらに正確となる。例えば、本発明の本実施例は、飛行機で使用される資材に対する劣化効果をシミュレートするのに使用することもできる。温度やUV値は、滑走路であるか、飛行中の高度三万フィートであるかによって異なるであろう。同様に、飛行機は、国内、国外の場所から場所へ移動する。飛行機が訪れるそれぞれの異なった場所は、本発明の本実施例でシミュレートできる。コントローラ64は、選択されたほうの試験信号に反応し、上述のように、ターゲット・ボード上を循環させる外気の流量を調節するため、電気モータに流す電力を選択的に制御する。
次に、図7A〜7Dを参照する。本発明の別の実施例では、図3に関して説明したような装置20は、さらに、レファレンス信号に対して補正を施すため、コントローラ64とインプット部62に接続されたトリム補正部76を有する。レファレンス信号に対して施される補正は、望ましい量を使用する絶対値補正、望ましい率を使用しての比例補正、レファレンス信号に望ましい関数をかける関数補正、あるいは、補正なしでもよい。補正を施す利点は、曝露試験にユーザーが調整を施すことができる点である。本発明の本実施例では、インプットされたレファレンス信号から得られる動的温度サイクルの性質をとどめながら、さらに熱を加えることで促進率を調節するという追加的な利点がある。
図7Bは、温度Aと温度Bの間をある期間ごとに交互に変化する温度表示のトレース78を示している。このトレース78は、図7Aの7B地点におけるレファレンス信号の表示である。図7Cは、図7Aの7C地点にあるトリム補正部76の機能を示しているもので、絶対値補正が施され、ベースラインが、温度Aから温度Bへと上げられている。図7Dは、絶対値補正が施された後の、図7Aの7D地点にあるコントローラ64によって観察された、試験信号に対応する温度表示トレース80を示している。
本発明が、好ましい実施例を参照しながら説明されたが、その記述は、例をあげる目的のためだけであり、本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきでない。従属クレームに記載された本発明の真の趣旨や範囲から外れることなく、様々な変形例や変更が、当業者であれば可能であろう。例えば、機械的や光学的な制御装置を制御信号及びインプット信号に代わって使用することもできるし、温度変化を起こすのに、送風機ではなく鏡を使う他の方法も使用可能である。例えば、送風機のスピードを変えるかわりに、鏡の焦点をずらすことでも同じ結果が得られるかもしれない。加えて、空気トンネル内のダンパーまたは機械弁によって、試験片上を循環する冷却空気の量を変えることもできる。最後に、フィルタ(偏光フィルタ、干渉フィルタ、チューナブル・フィルタ)を使用して、放射と温度に影響を与えることもできる。
20 促進耐候性試験装置
32 鏡架台
38 ターゲット・ボード
40 柱脚
44 空気トンネル
46 試験片
50 ディフレクター
60 フィードバック部
62 インプット部
64 コントローラ
66 電源
32 鏡架台
38 ターゲット・ボード
40 柱脚
44 空気トンネル
46 試験片
50 ディフレクター
60 フィードバック部
62 インプット部
64 コントローラ
66 電源
Claims (26)
- 資材の最終使用状態での使用環境の複雑な温度サイクルをシミュレートするため、試験片の温度を動的制御できるような構成になっている、太陽放射を試験片上に集光するタイプの促進耐候性試験装置であって、
少なくとも試験片一片を支持し、集光された太陽放射に試験片を曝露するためのターゲット・ボードと、
太陽放射を反射し、その反射した太陽放射をターゲット・ボードへ集中させ、少なくとも一片の試験片を照射する反射部と、
電気モータ及びその電気モータを動力とする外気の流れを起こすファンを有し、外気をターゲット・ボード全体に循環させ、上述の少なくとも一片の試験片の温度を調整するための空気循環部と、
ターゲット・ボードに取り付けられており、集光された太陽放射に曝露され、その温度に対応し、かつ試験片温度にも対応している試験信号を生成するフィードバック部と、
資材の最終使用状態での複雑な温度サイクルに対応する動的レファレンス信号を連続して生成するインプット部と、
インプット部に接続され、動的レファレンス信号に反応して、温度設定値を生成し、さらに、フィードバック部にも接続され、試験信号に反応して、外気をターゲット・ボード上で循環させる流量を制御するため、電気モータに流す電力を選択的に制御し、
フィードバック部の温度が、温度設定値よりも高いときは、概ね流量は増え、フィードバック部の温度が温度設定値よりも低いときは、流量は概ね減り、フィードバック部の温度が実質的に温度設定値と同じときは、概ね流量が一定であるようにするコントローラとを備える促進耐候性試験装置。 - インプット部が、温度感度の高い部品、あるいは、記録された環境温度サイクルを再現するための装置、あるいは、複雑な温度サイクルを生成するための装置、あるいは、非接触型のモニター装置であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
- コントローラとインプット部に接続され、レファレンス信号に補正を施すための、トリム補正部を更に有することを特徴とする請求項1に記載の装置。
- レファレンス信号に施される補正が、絶対値補正、比例補正、関数補正、あるいは、補正のないことを特徴とする請求項3に記載の装置。
- ファンが、電気モータを動力とするリスかご型送風機であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
- 空気循環部が、ターゲット・ボードに連結された空気トンネルを有し、前記空気トンネルは、外気をターゲット・ボード上に循環させるため、ターゲット・ボードと同じ長さの吹き出し口があることを特徴とする請求項1に記載の装置。
- フィードバック部が、ターゲット・ボードに据え付けられたパネルに、熱伝導可能に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
- フィードバック部が、さらに、それに当たる太陽放射を吸収するため、フィードバック部全体と前述のパネルを被う黒のコーティングを有することを特徴とする請求項7に記載の装置。
- 資材の最終使用状態での使用環境の複雑な温度サイクルをシミュレートするため、試験片の温度を動的制御できるような構成になっている、太陽放射を試験片上に集光するタイプの促進耐候性試験装置であって、
少なくとも試験片一片を支持し、集光された太陽放射に試験片を曝露するためのターゲット・ボードと、
太陽放射を反射し、その反射した太陽放射をターゲット・ボードへ集中させ、少なくとも一片の試験片を照射する反射部と、
電気モータ及びその電気モータを動力とする外気の流れを起こすファンを有し、外気をターゲット・ボード全体に循環させ、上述の少なくとも一片の試験片の温度を調整するための空気循環部と、
ターゲット・ボードに取り付けられており、集光された太陽放射に曝露され、その温度に対応し、かつ試験片温度にも対応している試験信号を生成する、少なくとも一つのフィードバック部と、
資材の最終使用状態での異なる複雑な温度サイクルに対応する動的レファレンス信号をそれぞれ生成する、少なくとも二つのインプット部と、
第一のスイッチに接続され、前述の少なくとも二つのインプット部のうち一つを選択し、選択されたほうの動的レファレンス信号に反応して温度設定値を生成し、さらに、第二のスイッチに接続され、前述の少なくとも一つのフィードバック部の一つを選択し、選択されたほうの試験信号に反応して、外気をターゲット・ボード上で循環させる流量を制御するため、電気モータに流す電力を選択的に制御し、
少なくとも一つのうち選択されたほうのフィードバック部の温度が、温度設定値よりも高いときは、概ね流量は増え、少なくとも一つのうち選択されたほうのフィードバック部の温度が温度設定値よりも低いときは、流量は概ね減り、少なくとも一つのうち選択されたほうのフィードバック部の温度が実質的に温度設定値と同じときは、概ね流量が一定であるようにするコントローラとを備えるような促進耐候性試験装置。 - インプット部が、温度感度の高い部品、または、記録された環境温度サイクルを再現する装置、あるいは、複雑な温度サイクルを生成する装置、または、非接触モニター装置であることを特徴とする請求項9に記載の装置。
- 選択したレファレンス信号に補正を施すために、コントローラと第一のスイッチに接続されたトリム補正部を有することを特徴とする請求項9に記載の装置。
- レファレンス信号に施された補正が、絶対値補正、比例補正、関数補正、あるいは、補正なしであることを特徴とする請求項11に記載の装置。
- ファンが、リスかご型送風機であることを特徴とする請求項9に記載の装置。
- 空気循環部が、ターゲット・ボードに連結した空気トンネルを含み、その空気トンネルが、ターゲット・ボード上を外気を循環させるために、ターゲット・ボードと同じ長さの吹き出し口を有することを特徴とする請求項9に記載の装置。
- フィードバック部が、ターゲット・ボードに据え付けられたパネルに、熱伝導可能に固定されていることを特徴とする請求項9に記載の装置。
- フィードバック部が、さらに、照射する太陽放射を吸収するため、フィードバック部全体と前述のパネルを被う黒のコーティングを有することを特徴とする請求項15に記載の装置。
- コントローラが、少なくとも二つあるインプット部から選ばれた一つと動作上両立可能な少なくとも一つあるフィードバック部から一つを選択することを特徴とする請求項9に記載の装置。
- 資材の最終使用状態での使用環境の複雑な温度サイクルをシミュレートするため、試験片の温度を動的制御できるような構成になっている、太陽放射を試験片上に集光するタイプの促進耐候性試験装置が複数あり、その複数の装置間の温度変動を一定枠内に厳密に調整するためのシステムであって、
上記の各々の促進耐候性試験装置は、
少なくとも試験片一片を支持し、集光された太陽放射に試験片を曝露するためのターゲット・ボードと、
太陽放射を反射し、その反射した太陽放射をターゲット・ボードへ集中させ、少なくとも一片の試験片を照射する反射部と、
電気モータ及びその電気モータを動力とする外気の流れを起こすファンを有し、外気をターゲット・ボード全体に循環させ、上述の少なくとも一片の試験片の温度を調整するための空気循環部と、
ターゲット・ボードに取り付けられており、集光された太陽放射に曝露され、その温度に対応し、かつ試験片温度にも対応している試験信号を生成するフィードバック部と、
資材の最終使用状態での複雑な温度サイクルに対応する動的レファレンス信号を連続して生成するインプット部と、
インプット部に接続され、レファレンス信号に反応して、温度設定値を生成し、さらに、フィードバック部にも接続され、試験信号に反応して、外気をターゲット・ボード上で循環させる流量を制御するため、電気モータに流す電力を選択的に制御し、
フィードバック部の温度が、温度設定値よりも高いときは、概ね流量は増え、フィードバック部の温度が温度設定値よりも低いときは、流量は概ね減り、フィードバック部の温度が実質的に温度設定値と同じときは、概ね一定であるようにするコントローラとを有し、
一台目の装置のインプット部が、複数の促進耐候性試験装置から離れた位置に配置されており、その他の各装置のインプット部が連続的に直列に一台目の装置とその他の装置を連結し、その他の装置は、従属的に一台目の装置から制御され、システムに渡っての温度変動が減少するようになっていることを特徴とするシステム。 - 一台目の装置に連結されたインプット部が、温度感度の高い部品、あるいは、記録された環境温度サイクルを再現するための装置、あるいは、複雑な温度サイクルを生成するための装置、あるいは、非接触型のモニター装置であることを特徴とする請求項18に記載のシステム。
- 一台目の装置が、更に、コントローラとインプット部に接続され、レファレンス信号に補正を施すための、トリム補正部を更に有することを特徴とする請求項18に記載のシステム。
- レファレンス信号に施される補正は、絶対値補正、あるいは、比例補正、あるいは、関数補正、あるいは、補正のないことを特徴とする請求項20に記載のシステム。
- ファンが、電気モータを動力とするリスかご型送風機であることを特徴とする請求項18に記載のシステム。
- 空気循環部が、ターゲット・ボードに連結された空気トンネルを有し、前記空気トンネルは、外気をターゲット・ボード上に循環させるため、ターゲット・ボードと同じ長さの吹き出し口があることを特徴とする請求項18に記載のシステム。
- フィードバック部が、ターゲット・ボードに据え付けられたパネルに、熱伝導可能に固定されていることを特徴とする請求項18に記載のシステム。
- フィードバック部が、さらに、それに当たる太陽放射を吸収するため、フィードバック部全体と前述のパネルを被う黒のコーティングを有することを特徴とする請求項24に記載のシステム。
- その他の装置に連結されたインプット部が、温度感度の高い部品または非接触モニター装置であることを特徴とする請求項24に記載のシステム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003346427A JP2005114437A (ja) | 2003-10-03 | 2003-10-03 | 動的温度制御された促進耐候性試験装置 |
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JP2003346427A JP2005114437A (ja) | 2003-10-03 | 2003-10-03 | 動的温度制御された促進耐候性試験装置 |
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ID=34539351
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JP2003346427A Pending JP2005114437A (ja) | 2003-10-03 | 2003-10-03 | 動的温度制御された促進耐候性試験装置 |
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JP (1) | JP2005114437A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011526688A (ja) * | 2008-06-30 | 2011-10-13 | エアバス オペラシオン(エス.ア.エス) | 機器のバーンイン方法およびシステム |
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2003
- 2003-10-03 JP JP2003346427A patent/JP2005114437A/ja active Pending
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JP2011526688A (ja) * | 2008-06-30 | 2011-10-13 | エアバス オペラシオン(エス.ア.エス) | 機器のバーンイン方法およびシステム |
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