JP2005114046A - 管端防食継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】 耐塩素水性、耐温水性、耐低温衝撃性に優れた、金属製管継手に内面樹脂被覆層および管端防食コアを設けた管端防食継手を提供する。
【解決手段】 中空の金属製管継手の内面に樹脂被覆層、前記金属製管継手の内側に管端防食コアを設けた管端防食継手であって前記樹脂被覆層および前記管端防食コアは、(1)ポリスチレン系樹脂(ただし、スチレン系エラストマーおよび結晶性ポリスチレンを除く)とポリフェニレンエーテル系樹脂とを質量比で90:10〜35:65の範囲に含み、さらに(2)前記ポリスチレン系樹脂及び前記ポリフェニレンエーテル系樹脂の合計100質量部に対し1〜50質量部のエラストマー及びゴム成分のうちの少なくとも一方と、(3)前記ポリスチレン系樹脂及び前記ポリフェニレンエーテル系樹脂の合計100質量部に対し1〜50質量部の結晶性樹脂と、を含む樹脂組成物からなる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、給水、給湯、空調、排水等の配管等に使用される、内側に水が流れる金属製管継手に内面樹脂被覆層および管端防食コアを設けた管端防食継手に関する。
給水、給湯、排水等に使われる配管系の管継手は、管継手内面および管端部の防食のために、内面樹脂被覆層および管端防食コアを設けることが一般的に行われている。たとえば管継手の内面に射出成形によって塩化ビニル樹脂被覆層を設けたものがある。しかし、近年は、塩化ビニル樹脂の廃却の際の有害物の発生、塩化ビニル樹脂処理ルートにのせるための鋼管と塩化ビニル樹脂の分離など処理の負荷が大きく、環境負荷の大きい材料との認識のもとに、その使用は制限されてきている。
そのため、最近では内面樹脂被覆層にポリエチレンなどのポリオレフィン系樹脂を使用することがおこなわれている(特許文献1参照)。しかし、ポリオレフィン系樹脂は塩化ビニル樹脂に比較して射出成形時の寸法収縮が大きく被覆樹脂層と本体金属との間に隙間が生じやすい。また、その耐熱性から給湯用途には使用できない。
廃却燃焼時にダイオキシン等の有害物質を出さず、射出成形時の寸法収縮が比較的少ない樹脂として、ポリブテン、ポリフェニレンエーテルの使用が提案されている(特許文献2参照)。これらは耐熱性も有しているが、本発明者らの検討によれば、給水、給湯用として長期耐久性の点で信頼性の劣るものであった。
特開2002−257271号公報(第2頁、図1) 特開2003−26897号公報(第2頁、図1、図2)
給水、給湯用に使用される管端防食継手の内面樹脂被覆層および管端防食コアに求められる性能は、通常の被覆材料に求められる性能とは全く異なり、耐塩素水性、耐温水性、耐低温衝撃性などが求められる。
例えば、耐塩素水性が低いと水道水中に添加されている塩素により劣化し、剥離やツマリなどの原因となる。また、耐温水性が低いと、長期の給湯使用により変形したり、クラックが入ったりする結果、水と直接触れた継手の金属部分が錆びて赤水が蛇口より供給されることになってしまう。
また、耐低温衝撃性が悪いと、寒冷地での施工、及び使用において、内面樹脂被覆層および管端防食コアがダメージを受けツマリ、赤水発生などの原因となる。
上述したように従来はこれら全ての性能を満足する手段はなく、それらを解決できる手法が望まれていた。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであって、給水、給湯、空調、排水等に用いられる配管において耐塩素水性、耐温水性、耐低温衝撃性に優れた、金属製管継手に内面樹脂被覆層および管端防食コアを設けた管端防食継手を提供することを目的とする。
本発明者らは、給水・給湯等に用いられる配管の管端防食継手に要求される上記諸特性に関して鋭意研究した結果、以下の手段により上記課題を解決でき、給水、給湯用として充分な性能を有する管端防食継手を提供できることが判明した。
本発明に係る管端防食継手は、中空の金属製管継手の内面に樹脂被覆層を設け、前記金属製管継手の内側に管端防食コアを設けた管端防食継手であって、前記樹脂被覆層および前記管端防食コアは、
(1)ポリスチレン系樹脂(ただし、スチレン系エラストマーおよび結晶性ポリスチレンを除く)とポリフェニレンエーテル系樹脂とを質量比で90:10〜35:65の範囲に含み、さらに、
(2)前記ポリスチレン系樹脂及び前記ポリフェニレンエーテル系樹脂の合計100質量部に対し、1〜50質量部のエラストマー及びゴム成分のうちの少なくとも一方と、
(3)前記ポリスチレン系樹脂及び前記ポリフェニレンエーテル系樹脂の合計100質量部に対し、1〜50質量部の結晶性樹脂(ただし、エラストマー成分、ゴム成分を含むものは除く)と、を含む樹脂組成物からなることを特徴とする。
ポリスチレン系樹脂(ただし、スチレン系エラストマーおよび結晶性ポリスチレンを除く)及びポリフェニレンエーテル系樹脂を含有することで耐温水性が向上する。ポリスチレン系樹脂とポリフェニレンエーテル系樹脂との質量比が90:10より大きいか、35:65より小さくなると、耐温水性が不十分になる。
さらに、エラストマー及びゴム成分のうちの少なくとも一方を添加すると、樹脂被覆層と管端防食コアの耐低温衝撃性が向上する。しかし、50質量部を超えて添加すると、耐温水性が不充分なものになる。
結晶性樹脂(ただし、エラストマー成分、ゴム成分を含むものは除く)を添加すると、耐塩素水性が向上する。しかし、50質量部を超えて添加すると、耐低温衝撃性が不充分なものになる。
さらに、(a)前記樹脂被覆層と前記金属製管継手内面との間、(b)前記樹脂被覆層と前記管端防食コアとの間、(c)前記管端防食コアと前記金属製管継手内面との間、のうちの少なくとも1以上の部位に接着層を有することが望ましい。
この場合に、接着層として、無水マレイン酸変性ポリスチレン系樹脂、無水マレイン酸変性ポリフェニレンエーテル系樹脂、無水マレイン酸変性ポリオレフィン系樹脂、ホットメルト系接着剤のうちから選択される1種又は2種以上の接着剤を用いることが望ましく、接着剤を用いることによりより強固に接着することができる。
本発明の樹脂組成物を用いて金属製管継手内面の樹脂被覆層及び防食コアを設けると、給水、給湯用配管の管端防食継手に求められる耐塩素水性、耐温水性、耐低温衝撃性などを充分に満足する結果、長期間の使用によっても樹脂被覆層と管端防食コアの変形やクラック発生などに起因する赤水が発生しなくなる。
前記樹脂被覆層と前記金属製管継手内面の金属との間、前記樹脂被覆層と前記管端防食コアとの間、前記管端防食コアと前記金属製管継手内面の金属との間のうちの少なくともいずれか1以上の部位に接着層を設けることによりより強固に接着することができ、施工現場での作業性向上や、使用時の信頼性が向上する。
以下に本発明の種々の好ましい実施の形態について説明する。
(金属製管継手)
本発明が対象とする金属製管継手の形状は特に限定されない。一例を挙げると、継手端部開口部に被接続管用のねじ部を有するエルボ、T(ティ)、ソケットなどである。
本発明で用いられる金属製管継手の金属種は特に限定されるものではないが、可鍛鋳鉄、銅合金が望ましい。外面に塗装もしくは樹脂被覆を行なっても良い。また、内面には、ブラスト処理、酸洗処理、化成処理、メッキ処理、カップリング剤処理などをしてもよく、さらにプライマー処理をしても良く、また後述するように樹脂被覆層との間には接着層を介在させることが望ましい。
本発明の内面樹脂被覆層、管端防食コアに用いる樹脂組成物、及び接着層について説明する。
(ポリスチレン系樹脂)
樹脂組成物に含有されるポリスチレン系樹脂は、既知の汎用樹脂であり、最も代表的なスチレンをはじめとして下記一般式に示したようなビニル芳香族化合物もしくはその誘導体の繰り返し単位を有する単独重合体または共重合体である。ただし、スチレン系エラストマーおよび結晶性ポリスチレンを除く。
Figure 2005114046
上記の式中、Rは水素、またはアルキル基等を、R’は水素、アルキル基、ビニル基、ハロゲン、またはアミノ基等を、そしてmはR’が水素の場合は1〜5の整数、R’が水素以外の場合は0または1〜5の整数を表す。
代表例としては、ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン等があり、さらにこのような芳香族ビニル化合物と非芳香族化合物との共重合体であっても良い。代表例としては、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合体等が挙げられる。
本発明で特に好ましくは、ゴム成分等を1〜20質量%添加した耐衝撃ポリスチレン(HIPS)である。耐衝撃ポリスチレンを添加すると耐油性、耐環境応力割れ性などが向上する。
(ポリフェニレンエーテル系樹脂)
ポリフェニレンエーテル系樹脂とは、フェノール化合物の1種または2種以上を重合させることにより得られる重合体であり、フェノール化合物は、ベンゼン環の水素がアルキル基、フェニル基、置換フェニル基、ハロゲン、および置換炭化水素基などで置換されていてもよいが、少なくとも1個は水素原子である。好ましいポリフェニレンエーテル系樹脂は、2,6−ジメチルフェノールを主モノマーとしたガラス転移温度が200〜230℃の範囲にある重合体であるがこれに制限されるものではない。
(組成比)
これら樹脂組成物において、ポリスチレン系樹脂とポリフェニレンエーテル系樹脂との質量比を90:10〜35:65の範囲とすることが必要であり、ポリスチレン系樹脂とポリフェニレンエーテル系樹脂の質量比がこの範囲以外では、耐温水性が不十分になる。
(エラストマー・ゴム)
本発明の樹脂組成物には、また、耐低温衝撃性を向上させるためにエラストマー及び/もしくはゴム成分の少なくとも一方を添加する必要がある。
エラストマー成分としては公知の熱可塑性エラストマーでよく、ポリテトラメチレングリコールのような脂肪族ポリエーテルとポリブチレンテレフタレートのような芳香族ポリエステルとが結合したようなポリエステル系エラストマーや、ポリアミド6、66、11、12等のポリアミドとポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、ポリテトラメチレングリコール等のポリエーテルとが結合したようなポリアミド系エラストマーや、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂とエチレンプロピレンゴム、イソブチレンイソプレンゴムのようなオレフィン系ゴムからなる熱可塑性ポリオレフィン系エラストマーや、イソシアネートとポリテトラメチレングリコールなどのポリエーテルもしくはポリエステルを共重合したウレタン系や、スチレンとブタジエンなどのジエン成分とを共重合したスチレン系等のエラストマーであれば良い。
また、ゴム成分は、SBR等のジエン成分を含む重合体および共重合体、もしくはアクリルゴムなどであればよい。
ただし、スチレン成分及びジエン成分に由来する不飽和結合があると耐塩素水性が損なわれるので、スチレン成分及びジエン成分を含まないエラストマーもしくはゴム成分が耐塩素水性の点でより好ましい。
本発明の樹脂組成物は、前記エラストマー成分のグループ及び前記ゴム成分のグループのうちから選ばれるエラストマー成分及び/又はゴム成分の1種又は2種以上が含有される。
これら、エラストマー、ゴムの添加量は、ポリスチレン系樹脂とポリフェニレンエーテル系樹脂100質量部に対して、1〜50質量部とすることが必要である。2種以上を含有する場合は、その合計を1〜50質量部とする。1質量部未満だと耐低温衝撃特性が不十分であり、50質量部を超えて過剰に添加すると耐温水性が不充分なものになる。
(結晶性樹脂)
本発明の樹脂組成物には、耐塩素水性を向上させるために結晶性樹脂成分を添加する必要がある。結晶性樹脂成分としては公知の熱可塑性の結晶性樹脂でよく、ポリエチレン、ポリプロピレン等の結晶性ポリオレフィンや、ナイロン6、ナイロン66等の結晶性ポリアミド、またはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどの結晶性ポリエステルおよびポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、ポリメチルペンテンやシンジオタクチックポリスチレンなどの結晶性樹脂で良いが、特に好ましくはシンジオタクチックポリスチレンである。ただし、エラストマー成分、ゴム成分を含むものを除く。
これら、結晶性樹脂の添加は、ポリスチレンとポリフェニレンエーテル樹脂100質量部に対して、1〜50質量部とすることが必要である。1質量部未満だと耐塩素水生が不十分であり、50質量部を超えて過剰に添加すると耐低温衝撃性が不充分なものになる。
前述の樹脂組成物からなる樹脂被覆層と管端防食コアは、耐塩素水性、耐温水性、耐低温衝撃性に優れ、射出成形時の寸法収縮が抑制され、廃却燃焼時にダイオキシン等の有害物質の発生がない。
(樹脂組成物の混合)
これら樹脂組成物の混合は、従来より樹脂混練の方法として公知の一般的方法を用いて行うことができ、高温下でニーダーや押出し機により混練することにより可能である。
また、上記樹脂組成物には本発明の性能を損なわない範囲で、上記樹脂組成物を主成分として他の樹脂を混ぜ合わせても良く、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐光安定化剤、難燃剤、顔料、着色剤、充填剤、滑剤、帯電防止剤、粘着付与剤等の添加剤を加えることができる。
(接着層)
また、樹脂被覆層と金属製管継手内面の金属との間、樹脂被覆層と管端防食コアの間または管端防食コアと金属製管継手内面の金属との間のうちの少なくともいずれか1以上の部位に接着層を設けることにより、密着力が向上し、施工現場での作業性向上や、使用時の信頼性が向上する。
そのような接着層の材料としては、無水マレイン酸変性ポリスチレン系樹脂、無水マレイン酸変性ポリフェニレンエーテル系樹脂、若しくは無水マレイン酸変性ポリオレフィン系樹脂等の接着性樹脂または、これらの樹脂にテルペン系、ロジン等の粘着付与剤等を添加したものや、エチレン−無水マレイン酸−アクリル酸エステル共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレンーアクリル酸エステル共重合樹脂、エチレンーメタクリル酸エステル共重合樹脂、アイオノマー樹脂、もしくはエチレン−酢酸ビニル共重合体等をベースとしたポリオレフィン系、もしくは、ポリエステル系などのホットメルト接着剤が有効であり、これらの樹脂にテルペン系、ロジン等の粘着付与剤等を添加したものも効果がある。また、耐温水性の向上を目的にアルコキシ基を分子中に導入しても効果がある。
また、上記接着剤には本発明の性能をそこなわない範囲で、上記接着剤同士もしくは他の樹脂を混ぜ合わせても良く、必要に応じて酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐光安定化剤、可塑材、難燃剤、顔料、着色剤、充填剤、滑剤、帯電防止剤等の添加剤を加えることができる。
さらに、金属部と樹脂部の接着の際には、その接着効果を向上させるため、接着層を2層構造としてもかまわない。その際は特に被覆樹脂層側に無水マレイン酸変性ポリスチレン系樹脂、もしくは無水マレイン酸変性ポリフェニレンエーテル系樹脂が好ましい。金属部側は特に規定するものではない。
(管端防食継手の製造方法)
本発明にかかる管端防食継手の製造方法について説明する。本発明では、金属製管継手本体の内面に樹脂被覆層を形成する。金属製管継手本体の内面に樹脂被覆層を形成する方法は、特に限定されるものではないが、射出成形によって実施されるのが好ましい。通常、内面被覆層は、内面のねじ部以外の部分に設ける。また、被覆層の厚さは特に限定されるものではないが、防食性能上、0.3mm以上であることが好ましい。
管端防食コアの形成方法は特に限定されるものではないが、内面樹脂被覆と一体で射出成形したり、射出成形した管端防食コアを継手内部で内面の樹脂被覆層及び/又は金属製管継手のねじ部にラップさせて接着させたり、内面の樹脂被覆層にねじ部を形成し、該ねじ部及び/又は金属製管継手のねじ部とねじ接合するのが好ましい。
本発明の実施の形態に係る管端防食継手の構造例について、継手端部開口部に被接続管用のねじ部を有するソケットの場合を例に挙げて説明する。ただし、本発明の管端防食継手は以下で説明する構造のものに限定されない。
図1は、金属製管継手本体内面に樹脂被覆層と管端防食コアとが別々に形成されている例である。樹脂被覆層3と金属製管継手1本体との間に接着層2aが設けられ、管端防食コア4は樹脂被覆層3に接着層2bを介して接着接合されている。
図2は、金属製管継手本体内面に樹脂被覆層と管端防食コアとが別々に形成され、図1とは構造の異なる例である。樹脂被覆層3と金属製管継手1本体との間に接着層2aが設けられ、管端防食コア4は、金属製管継手1本体のねじ部とねじ接合され、同時に樹脂被覆層3に接着層2cを介して接着接合されている。
図3は、管端防食コア4aが樹脂被覆層3と一体的に形成されている例である。樹脂被覆層3と金属製管継手1本体の間には接着層2aが設けられている。
なお、前述の管端防食継手は、樹脂被覆層3が金属製管継手1本体の内面と接触する部分に接着層が設けられ、樹脂被覆層3と金属製管継手1本体との密着性が向上するように構成されている例である。
以下に、本発明の管端防食継手について、実施例を用いて説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
(実施例1〜23、比較例1〜7)
あらかじめ、各種原料を、単軸もしくは2軸押出し機、もしくはニーダーなどで混練し、表1および表2に示した組成の樹脂ペレットを得た。但し、数値部は質量比を示す。
呼び径25Aの可鍛鋳鉄製ソケットの内面に表1および表2に示した接着剤を約0.1mmの厚さに塗布して接着層2aを形成した後、表1および表2に示した樹脂ペレットをそれぞれ射出成形して内面樹脂被覆層3を形成した。また管端防食コア4は表1および表2に示す樹脂ペレットをそれぞれ射出成形した後、内面樹脂被覆層3が形成された継手内部で、金属製管継手1本体のねじ部とねじ接合し、同時に内面樹脂被覆層3と接着層2cを介して接着接合した(図2参照)。
上記で製造した管端防食継手で鋼管内面をライニングした樹脂ライニング鋼管を接続した後、管端防食継手の耐温水性、耐塩素水性を評価した。なお、内面樹脂ライニング鋼管と管端防食継手を接続するときは、リセス5内に樹脂ライニング鋼管の樹脂被覆層を管端防食コアに押し当てることにより、樹脂ライニング鋼管および管端防食継手の樹脂被覆同士によるシールを行った。耐低温衝撃性は管端防食継手単体で評価した。
<耐温水性>
管端防食継手の内面に85℃の熱水を3000時間通水し、樹脂部の収縮、膨張、剥離などの変形もしくは内表面のクラックなどにより赤水が発生したものを「×」、変化のなかったものを「○」とした
<耐低温衝撃性>
管端防食継手を水平に保持し、その上に、先端が半径20mmの半球になっており、重さが3kgの錘を、−10℃で、高さ1mから落として樹脂部に割れ、剥離などが発生しなかったものを「○」、発生したものを「×」とした。
<耐塩素水性>
JIS K6762の方法にて樹脂組成物の耐塩素水性を評価した。168時間経過後には変化がなかったものを「○」、それ以下の時間でブリスターなど異常の見られたものを「×」とした。
Figure 2005114046
Figure 2005114046
本発明範囲を満足する実施例1〜23は、耐温水性、耐低温衝撃性及び耐塩素水性が良好である。これに対して、本発明範囲を外れる比較例1〜7は、耐温水性、耐低温衝撃性及び耐塩素水性のうちの少なくとも一つが劣っている。
本実施例では、管端防食コア4は、金属製管継手1本体のねじ部とねじ接合し、同時に内面樹脂被覆層3と接着層2cを介して接着接合したが、管端防食コアは、金属製管継手本体のねじ部とねじ接合だけで接合してもよい。また、内面樹脂被覆層に形成されたねじ部と継手内部でねじ接合したり、内面樹脂被覆層と接着剤で接着接合してもかまわない。また、管端防食コアは、内面樹脂被覆層と一体成形してもかまわない。
本発明に係る管端防食継手は、給水、給湯、空調、排水等の配管等の継手に使用される。
本発明の管端防食継手を模式的に示す断面図で、金属製管継手本体内面に樹脂被覆層と管端防食コアとが別々に形成されている第1の例である。 本発明の管端防食継手の第2の例を模式的に示す断面図で、金属製管継手本体内面に樹脂被覆層と管端防食コアとが別々に形成されている第2の例である。 本発明の管端防食継手を模式的に示す断面図で、管端防食コアが樹脂被覆層と一体的に形成されている例である。
符号の説明
1 金属製管継手(金属部)
2a〜2c 接着層
3 内面被覆層(樹脂組成物)
4、4a 管端防食コア(樹脂組成物)
5 リセス

Claims (3)

  1. 中空の金属製管継手の内面に樹脂被覆層を設け、前記金属製管継手の内側に管端防食コアを設けた管端防食継手であって、前記樹脂被覆層および前記管端防食コアは、
    (1)ポリスチレン系樹脂(ただし、スチレン系エラストマーおよび結晶性ポリスチレンを除く)とポリフェニレンエーテル系樹脂とを質量比で90:10〜35:65の範囲に含み、さらに、
    (2)前記ポリスチレン系樹脂及び前記ポリフェニレンエーテル系樹脂の合計100質量部に対し、1〜50質量部のエラストマー及びゴム成分のうちの少なくとも一方と、
    (3)前記ポリスチレン系樹脂及び前記ポリフェニレンエーテル系樹脂の合計100質量部に対し、1〜50質量部の結晶性樹脂(ただし、エラストマー成分、ゴム成分を含むものを除く)と、を含む樹脂組成物からなることを特徴とする管端防食継手。
  2. 下記(a)〜(c)のうちの少なくとも1以上の部位に接着層を有することを特徴とする請求項1記載の管端防食継手。
    (a)前記樹脂被覆層と前記金属製管継手内面との間
    (b)前記樹脂被覆層と前記管端防食コアとの間
    (c)前記管端防食コアと前記金属製管継手内面との間
  3. 前記接着層として、無水マレイン酸変性ポリオレフィン系樹脂、無水マレイン酸変性ポリスチレン系樹脂、無水マレイン酸変性ポリフェニレンエーテル系樹脂及びホットメルト系接着剤のうちから選択される1種又は2種以上の接着剤を用いることを特徴とする請求項2記載の管端防食継手。
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