JP2005111115A - 立体マーカ、これを用いた被験体の向き位置測定方法及び装置 - Google Patents

立体マーカ、これを用いた被験体の向き位置測定方法及び装置 Download PDF

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智之 長谷川
Hiroshi Muraishi
浩 村石
Hideo Murayama
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Abstract

【課題】1個の立体マーカと1台の連続撮像装置のみから被験体の位置と動き及び回動を測定可能とする。
【解決手段】所定の底面形状及び高さ形状を有し、所定位置に複数の目印41が立体的に付されている立体マーカ40を、検査時に被験体(10)の検査部位近傍面に取り付け、該立体マーカ40の移動を前記底面と反対側の所定位置より1つの光学的連続撮像装置24で連続撮像し、取得した画像を所定のコンピュータ処理することにより、被験体(10)の測定部位の移動を検出する。
【選択図】図3

Description

本発明は、立体マーカ、これを用いた被験体の向き位置測定方法及び装置に係り、特に、PET(ポジトロンCT)検査やシンチグラフィ検査等の被験者の動きを測定する必要がある放射線画像診断分野や放射線治療分野で、患者の部位(頭や身体)の移動量を検出する際に用いるのに好適な、被検体を撮像した画像から被検体の位置と向き及び角度を検出するための立体マーカ、これを用いた被験体の向き位置測定方法及び装置に関する。
PET検査やシンチグラフィ検査等の核医学検査は、通常、数十分という長い撮像時間を必要とする。少しでも被験者(患者)が動いてしまえば画質が劣化し、診断精度が著しく悪化してしまうので、その間、特殊な器具等を使用して、被験者の動きを抑えるのが一般的である。このような身体的束縛は、取り分け高齢者、心身疾患者、幼児、小児にとっては大変な精神的・肉体的負担である。従って、被験者の動きをある程度は許容しても最終的な画質の劣化が生じないような核医学イメージング手法が求められている。そのためには、検査装置とは別の何らかの装置により被験者の動きを測定し、動きの影響を補正する必要がある。
このような目的で、従来は、図1に示す如く、被験者10から所定距離離れて設置された複数(図では2台)のデジタルビデオカメラ等の光学的連続撮像装置21、22により、検査中の被験者10の頭部の動きを2眼ステレオ方式で測定する場合、撮像装置から見える部位の少なくとも3ヵ所(図では4ヵ所)に取り付けた点状マーカ31、32、33、34を、離れた位置に置かれた2台以上の連続撮像装置21、22により互いに異なる方向から連続撮像し、得られた像全体の中から画像処理により各点状マーカ像を抽出し、その抽出像から各点状マーカの三次元座標を三角測量法により計算して複数のマーカ座標値を得、そして得られた各座標値を組合せることで被験者10の位置や向きを計算していた。
又、特許文献1には、手術中の患者に、磁場を発生する基準ユニットを備えたヘッドセットを装着し、前記基準ユニットの磁場をセンサによって検出して、手術器具の位置を検出することが記載されている。
又、特許文献2には、特定のマーカを使用せずに、画像中から、被験者の顔の眉、目、鼻、ほくろ、口等の特徴的な認識対象(特徴点)を抽出し、その3次元位置を2眼ステレオ法により計測し、その特徴点の相対的な位置変化から、頭部の動きを測定することが記載されている。
一方、医療分野以外にも目を向けると、特許文献3や4には、光学的手段で撮像した画像中から対象物の位置を抽出するための平面状のターゲットやマーカが記載されている。
又、特許文献5には、向き(対象の傾き)を高精度で測定するための、図2に示すような2段の平行な円形などの面をもつ立体的なターゲットが提案されている。
特開平11−318937号公報 特開平11−63927号公報 特開平9−178447号公報 特開平7−98208号公報 特開平11−63952号公報
しかしながら、図1に示した2眼ステレオ方式による方法は、少なくとも2台の連続撮像装置及び少なくとも3個のマーカを使用しなければならず、更に、撮影された画像上で各マーカを背景から別々に抽出する必要があるという問題点を有していた。点状のマーカを画像中で確実に抽出するために、アクティブマーカ(動画取得と同期させて点滅させる発光マーカ等)、あるいは、アクティブ光源(動画取得と同期させて点灯させる光源)等が用いられている。特に、アクティブ方式により個々のマーカを特定するには、マーカの個数に応じて独立な画像を取得する必要が生じ、画像の取得に長い時間がかかる。
又、特許文献1のように磁気センサを用いる方法では、磁場発信装置が必要になると共に、医療装置等、磁場に影響を与える物質が測定に影響を及ぼさないように測定状況が限定されるという問題点がある。
更に、特許文献2のように画像中から特徴的な認識対象を抽出する方法では、髪の毛や洋服等の影響や、複雑な変形運動による影響を受け易いという問題点があり、又、複数の撮像装置が必要である。
一方、医療分野ではないが、特許文献3や4で用いられているターゲットやマーカは、いずれも平面的なものであり、向きや回転角度の測定精度には限界があった。
又、特許文献5に用いられている立体的なターゲットは、目印が付けられていないため、ターゲット中心軸の周りの回転角度を検出することができず、更にターゲット上に2つの平行な図形が存在する必要があるため、比較的大きなターゲットを用いる場合には、被験者の頭部等は取り付け難いという問題点を有していた。
本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、1個の立体マーカと1台の連続撮像装置のみから、その立体マーカの向きと位置の移動を連続して測定可能とすることを課題とする。
本発明は、所定の底面形状及び高さ形状を有し、所定位置に複数の目印が立体的に付されていることを特徴とする立体マーカにより、前記課題を解決したものである。
又、前記立体マーカが、前記底面と反対の方向から撮像した画像中で抽出するのに容易な、十分な大きさを有する輪郭形状と、十分な色彩をなす側壁とを有した単純な幾何学的形状を有するようにしたものである。
又、前記輪郭形状を、前記底面から所定高さに設けた色彩の境界形状として、処理を容易としたものである。
又、前記輪郭形状を底面形状としたものである。
又、前記目印を、単純な幾何学的形状で側壁の色彩に対し判別しやすい色彩として、処理を容易としたものである。
又、前記立体マーカを、底空き中空形状として、頭部等に帽子のようにして取り付けられるようにしたものである。
本発明は、又、前記立体マーカを、検査時に被験体の検査部位近傍面に一つ取り付け、該立体マーカの移動を前記底面と反対側の所定位置より少なくとも一つの光学的連続撮像装置で連続撮像し、取得した画像を所定のコンピュータ処理することにより、被験体の測定部位の移動を検出することを特徴とする、被験体の向き位置測定方法を提供するものである。
本発明は、又、前記立体マーカと、少なくとも該立体マーカの底面形状及び目印の位置を記憶する記憶手段と、検査時に被験体の検査部位近傍面に取り付けられた立体マーカの移動を、前記底面と反対側の所定位置より連続撮像する光学的連続撮像装置と、撮像された画像を処理して、立体マーカの形状及び目印を抽出する画像抽出手段と、抽出された立体マーカ及び目印の画像を、前記記憶手段に記憶されているデータを参照して所定の演算処理することで、立体マーカの移動量を検出する移動量演算手段と、を備えたことを特徴とする被験体の向き位置測定装置を提供するものである。
本発明によれば、1個の立体マーカと1台の連続撮像装置のみから、三角測量法を使うことなく立体マーカの向きと位置の移動を測定でき、それにより被験体の向きと位置の移動を追跡することができる。即ち、マーカ自体が立体的であるため、見掛けの立体マーカと、そこに付されている目印の相対関係から、マーカの向きと位置を検知することが可能となる。
以下図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明に係る立体マーカ40は、図3に示す如く、例えば背景と判別容易な単純な幾何学的形状及び色彩を有する立体物体を形成し、更にその上に該立体物体と判別容易な単純な幾何学形状及び色彩を有する光学的目印41を施したものであり、PET検査やシンチグラフィ検査などの核医学検査時に被験者10の身体面に取り付けて使用するものである。
前記立体マーカ40は、本例では、底の空いた中空形状の円錐形をしており、その側壁は白色とされ、且つ目印は円形で黒色とされている。底の空いた中空形状であるので、頭部のふくらみにもフィットさせて取り付けることができる。
前記立体マーカ40を撮像する連続撮像装置24は、従来の技術と同様にデジタルビデオカメラなど、所定位置から立体マーカ40を連続して撮像可能なものであればよい。前記連続撮像装置(単にカメラとも称する)24で取得された画像を処理するコンピュータ部50は、撮像された画像を処理する画像抽出回路52と、続く演算処理回路54と、予め立体マーカ40の形状、大きさ、目印41の形状、大きさ、立体マーカに対する位置などを記憶しておく記憶回路56とで構成することができる。
前記画像抽出回路52においては、所定の画像処理により先ず立体マーカ40が抽出され、続けて抽出された立体マーカ40の画像から各目印41が抽出される。この処理においては、立体マーカ40が背景とは容易に区別がつく単純な幾何学的形状及び色であるので、背景からの抽出が容易である。更に、目印の形状も認識の容易な単純な幾何学形状であり、その色も立体マーカ40の色に対し容易に区別の付く色であるので、立体マーカ像から目印41を抽出するのも容易である。従って、撮像された画像から目印が容易に抽出される。
被験者の動きに伴う立体マーカの移動(直線移動及び回動、方向変化を含む)により、抽出画像上での見掛の立体マーカの全体形状、及び立体マーカに付された目印と立体マーカ全体像との相対位置、目印同士の相対位置関係などが変化する。その変化を検出するための立体マーカの向きと位置の移動に関する情報は、その底面と反対側の所定位置に設けられた連続撮像装置24により撮像された像を処理し、画像抽出回路52で抽出された立体マーカ及び目印の画像を後続の演算処理回路54に送り、該演算処理回路54において記憶回路56に記憶されているデータを参照して所定の演算処理することで数値化できる。即ち、被験者10の向き位置が数値的に求められる。立体マーカ位置と患部の位置関係はあらかじめ分かっているので、患部の向きと位置に関する情報は、図3には示していないコンピュータで計算することにで容易に得られ、例えばその結果を用いて検査装置からのデータに修正処理を施すことができる。
連続撮像装置24を設ける底面と反対側の所定位置とは、必要とする目印、あるいはさらに外形も撮像できる位置を意味し、立体マーカ40を撮像する場合にはその回転中心軸の延長線上が好適である。
なお、移動する立体マーカを追跡するさい、光学的連続撮像装置で撮像した画像上から立体マーカを一旦抽出したのちに続いて撮像された画像の処理においては、その抽出した立体マーカの近傍を検索して移動先の立体マーカを抽出し、その抽出した立体マーカ像の中から移動先の目印を検出する手順を繰り返すことで、検出時毎に撮像した全画像情報から検出するのに比べて、検出時間を短くできる。この近傍の範囲はあらかじめ、底面の中心、頂点、輪郭線などの特異部位と、移動速度と撮像間隔の時間を考慮してその特異部位からの検出方向及び距離とを定めておくことで、特定できる。
本発明に係る立体マーカ40の第1乃至第5実施形態を図4乃至図8に示す。各図において矢印は回動方向を示す。
図4に示す第1実施形態は、その中心軸周りに回転対称な形状の円錐状マーカ60で、回動を認識するために立体的関係をなす4点に光学的特長を持つ目印61〜64が付されている。ここで、目印61は、円錐の頂点に設けられ、残る3つの目印62〜64は、円錐を横切る同一平面60A上に設けられている。このように立体マーカの形状が円錐形の場合には目印のうちの1点(本実施形態では61)が、その頂点部に付されていることが、後述する演算処理が容易になるので好ましい。
図5に示す第2実施形態は円盤状マーカ70で、真円形の円盤面70Aに設けられた3つの目印72〜74と、該円盤面70Aからその中心軸に沿って設けた支持柱70Bの先端部に設けられた1つの目印71の計4つの目印が保持され、中心部の目印71が、中心軸上で円盤面70Aから離れた位置に保持されている。この場合、各目印は円盤面70Aの色彩に対し判別しやすい色彩とされている。
図6に示す第3実施形態の五角錐状マーカ80、図7に示す第4実施形態の三角錐状マーカ90は、共に、多角錐形状マーカであり、三角錐(図7)、四角錐、五角錐(図6)等、角数に制限はない。図において、81〜86、91〜94は、各頂点に設けられた目印である。
このように、底面が多角形のマーカは、外形状の変化により、光軸回りの見かけの回動角度を容易に知ることもできる。
図8に示す第5実施形態は球面形マーカ100であり、表面の特定の位置(中心及び球面を横切る同一平面100A上の位置)の付近に複数(図では4個)の目印101〜104を付している。
ここで、取得した画像から抽出すべき情報を説明する。
抽出すべき情報は、立体マーカ中の目印の位置、あるいはさらに立体マーカの形状である。
目印は、コンピュータ処理するさいの検出点として扱われ、その検出点数は第1、第2、第4、第5実施形態では目印4個、第3実施形態では目印6個とされているが、輪郭形状と目印を併せて3点以上であることが必要である。すなわち、検出点が2点であれば、その2点を結ぶ軸を回動中心とする回動以外の向きの変化は検出できるが、全ての向きの変化が検出を検出するには、少なくとも立体に形成された3点の検出点が必要である。検出点となりえるのは、目印と全体形状から求めた特定位置である。輪郭形状から検出点として用いられるのは、底面の中心、あるいは底面から所定高さに設けた色彩の境界形状を通る断面の中心などである。色彩の境界形状としては、側壁の色彩を底面から所定高さより低部と高部とで異ならせておくこと、あるいは所定高さに連続線を書いておくことなどで形成できる。
さらに検出点を増やすと、検出誤差などが平均化されるが、あまり多すぎると抽出が面倒になる。
また、マーカには立体的な位置に目印が設けられていることが重要なポイントであり、これにより、各目印の相対位置の変化、あるいは更に全体形状と目印との相対位置の変化をマーカの向きと位置の変化に結びつけることができる。ここで立体的とは、少なくとも二つの目印が、立体マーカの底面からカメラ方向に向かう高さに差を設けて、付されている形態をいう。
次に、立体マーカと目印の抽出方法を説明する。
立体マーカは、光学的に背景とは容易に区別がつく単純な幾何形状及び色を有しているので、簡単な軽いコンピュータプログラムにより、高速に、その位置と大きさを測定することが可能である。従って、図3に示した如く、被験者10から所定距離離れて設置された連続撮像装置24により取得した画像から、所定の画像抽出回路52により立体マーカ40を背景から抽出できれば、続く演算処理回路54の後述の手順によって、その画像上での目印位置を測定し、立体マーカの向きと位置を計算することは容易である。
以下、演算処理回路54の演算手順の一例とし、図3に示した立体マーカ40を例に詳細に説明する。
まず、回動角度の計算を説明する。
被験者10から所定距離離れて設置されたデジタルビデオカメラ(24)により撮像した第1実施形態の円錐状マーカ60の場合を具体例として、実際の立体マーカの位置・方向と、抽出画像上の見掛けの立体マーカ形状、相対的な目印の位置の関係を以下に説明する。
抽出した画像上の立体マーカの例を図9に示す。図9(A)は正面を向いている場合、図9(B)は立体マーカの回転中心軸回りに角度φ回動した場合、図9(D)及び(E)はY軸に対しβ傾いた図(C)に示すy’軸回りにγ回動した場合を示す。立体マーカの向きを測定するということは、これら3種類の角度φ、β、γを図9(E)から計算することに他ならない。以下その手順の一例を示す。
(1)画像から、まず、立体マーカ底面の中心と中心目印との位置のずれdc、そのずれ方向の角度βを測定する。又、楕円形となった底面の長径elと短径esを測定する。
(2)角度γを、γ=arcsin(dc/h)により計算する。
(3)残りの3つの目印の、回動座標系における見掛けの二次元座標値x’i、y’i(i=1〜3)を測定する。
(4)角度γの回動の効果を以下の手順で補正し、角度γの回動がない場合(即ち図9(C))における二次元座標値を次式で計算する。但し、3つの目印が立体マーカ底面よりもh/2だけ高い位置に付されるということによるずれの効果も含める必要がある。
x’i=(x’i−(h/2・sinγ))/cosγ …(1)
y’i=y’i …(2)
(5)上記で計算した3つの目印の二次元座標値から回動角度φを計算する。以上により、角度φ、β、γが求まる。なお、他種の立体マーカの場合にも、具体的な変換式には違いがあるものの、同様な論理により回動角度を計算することができる。
次に、取得画像座標値と実空間座標値との対応付けを説明する。
なお、この方法は本発明に特有のものではなく、一般的な手法である。立体マーカの中心を通る連続撮像装置24の光学的中心軸と直交する二次元平面を考える。取得画像上の位置はデジタル画像の二次元的な画素位置(i,j)として表わされる。この画素位置と実空間の二次元座標値(x,y)とには1:1の関係がある。画素位置から二次元座標値を求める簡単な近似手法としては、次式で示す線形変換を採用できる。
x=Cxi・i+Cxj・j …(3)
y=Cyi・i+Cyj・j …(4)
ここで、Cxi、Cxj、Cyi、Cyjは、校正測定により決定する定数値である。ここで、画像の中心部を原点とし、それに対応する実空間座標を両座標を原点として定義している。これら定数は、連続撮像装置24と立体マーカ40との距離(L)にも依存し、次式のように距離に比例させ変化させるのが簡単な近似である。
Cxi,Cxj,Cyi,Cyj∝L …(5)
いずれについても、連続撮像装置24の特性により非線形性が無視できない場合には高次の補正項を加える必要がある。以上の計算により立体マーカの向きと移動が特定されたこととなり、これらの処理を連続して行うことその移動を検出することができる。
マーカの目印が立体に形成されていると、目印が平面的に構成されたマーカと異なり、回動を検出することができる。即ち、被験者の測定部位は、関節を回動中心に円弧状に移動することになるので、例えば図5に示した円盤状マーカ70が所定関節を回動中心に回動したとすると、円盤状マーカ70の支持柱70Bの先端部に設けた目印71は、円盤部70Aに設けた目印71、72、73より回動半径が長い分だけ相対的に大きく移動する。従って、例えば大きい丸シールの上に複数枚の小さい丸シールを貼って作ったような平面的マーカと比較しても、その大きく移動する分だけ、円盤状70マーカの方が移動の検出が容易となる。
次に、本発明の適用範囲について説明する。
(1)立体マーカ40の向きの変化
本発明は、診断における被験者10の動きを連続して検出することを目的としており、立体マーカ40の向きが数十度以内の範囲で変化する状況のみを想定している。それ以上に大きな角度を測定することは困難である。
(2)立体マーカ40の固定方法
立体マーカを固定する方法については、特に限定はなく、例えば、帽子のように、あごひもをつけて固定することができる。
(3)立体マーカ40と連続撮像装置24との距離L
本発明法は、立体マーカ40の位置については、立体マーカ40の中心を通る連続撮像装置24の光学的中心軸と直交する面内での二次元的な位置についてのみ高精度で測定できる。一方、連続撮像装置と立体マーカとの距離については、立体マーカ全体の大きさの変化から計算することも可能であるが、測定精度は悪い。なお、距離測定精度を高めるために、レーザ距離計など他種の距離測定手法と組み合わせる、あるいは、2台以上の連続撮像装置からの位置測定情報を組み合わせて直接線形変化法(DLT法)により計算する等の方策が考えられる。
なお、前記実施形態においては、本発明が被験者を人体とする場合について説明されていたが、被験体の種類は人体に限定されず、例えば動物にも同様に適用できる。
本発明の実現可能性を検証するため、図4で示した円錐形マーカ60を用いて、図3に示した如く被験者10の体動測定を行なった。
立体マーカ60の直径は10cm、高さは3.5cmであり、頂点から約3cmの位置3ヵ所と中心に直径約4mmの円形状目印61〜64を付した。連続撮像装置24としては、市販の低解像度CCDカメラ装置(ピクセル数640×480)を採用し、1秒間15フレームの撮影条件で使用した。
立体マーカ60は被験者10の頭部に固定し、マーカから70cm離れたその底面と反対側の正面位置(円錐マーカの回転中心軸の延長線上)にCCDカメラ(24)を固定した。ここでは前述したとおり、この距離に関しては変化がない状況を想定した。実際に撮影した動画(連続画像)の1フレームを図10に示す。なお、この画像は、立体マーカ全体と目印を抽出し易いように、画像周辺部を暗くし、立体マーカの白い部分が浮き出るように画像処理を済ませた後のものである。
立体マーカ底面の中心及びマーカ上の4つの目印の二次元座標値を、C言語で自作した画像処理プログラムにより、動画画像を各フレーム毎に抽出した。図11(A)、(B)及び図12に、得られた座標値を、画像のピクセル単位で示す。ピクセル値を実空間の位置座標に変換するには、前述の線形変換式に代入すればよいので、ここでは省略する。図11(A)は水平方向の画素位置、図11(B)は垂直方向の画素位置、図12は、それらの二次元プロットである。「底面の中心」が立体マーカの平行移動量を表わしている。底面の中心は、得られた輪郭形状の画像を処理して底面を特定し、さらに計算してその中心を求めたものである。
なお、「目印0」から「目印3」の番号付けは図12に示すとおりである。
図13に、「底面の中心」に対する4つの目印の相対座標値を示す。相対座標値については、二次元プロットのみを示すが、この相対座標値が立体マーカの向きに関する情報を含んでおり、角度パラメータに変換するには、前述した式に当て嵌めるだけである。
測定精度を高めるには、(1)CCDカメラ(24)の解像度の向上、(2)複数のCCDカメラ(24)による重複測定等が有効と予想される。又、単位時間当りのフレーム数を増やすことにより、より早い動きにも対処できる。
図3に示すように、立体マーカ40を頭の頂部に取り付ける方法は、ポジトロン断層撮影検査などでリング状の測定装置の一端からリング内に頭部を挿入して頭部を観察する際に使用すると、リングの他端側から立体マーカ40を連続撮像装置で撮像できるので、好適である。
2眼ステレオ方式による従来技術の一例を示す斜視図 特開平11−63952で提案された立体マーカの例を示す斜視図 本発明の実施形態による測定状況を示す斜視図 本発明に係る立体マーカの第1実施形態を示す斜視図及び移動による見え方の変化を示す正面図 同じく第2実施形態の斜視図及び移動による見え方の変化を示す正面図 同じく第3実施形態の斜視図及び移動による見え方の変化を示す正面図 同じく第4実施形態の斜視図及び移動による見え方の変化を示す正面図 同じく第5実施形態の斜視図及び移動による見え方の変化を示す正面図 本発明による抽出画像上の立体マーカを示す線図 同じくCCDカメラにより撮影した連続画像の1フレームを示す図 同じく得られた水平方向及び垂直方向の座標値を画像のピクセル単位で示す線図 同じくピクセル位置の二次元プロットを示す線図 同じく立体マーカ底面の中心に対する4つの目印の相対座標値の二次元プロットを示す線図
符号の説明
10…被験者
24…CCDカメラ(連続撮像装置)
40…立体マーカ
41、61〜64、71〜74、81〜86、91〜94、101〜104…目印
40、60…円錐状マーカ
50…コンピュータ部
52…画像抽出回路
54…演算処理回路
56…記憶回路
70…円盤状マーカ
70A…円盤面
70B…支持柱
80…五角錐状マーカ
90…三角錐状マーカ
100…球面形状マーカ

Claims (8)

  1. 所定の底面形状及び高さ形状を有し、所定位置に複数の目印が立体的に付されていることを特徴とする立体マーカ。
  2. 前記底面と反対の方向から撮像した画像中で抽出するのに容易な、十分な大きさを有する輪郭形状と、十分な色彩をなす側壁とを有した単純な幾何学的形状を有することを特徴とする請求項1に記載の立体マーカ。
  3. 前記輪郭形状が、前記底面から所定高さに設けた色彩の境界形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の立体マーカ。
  4. 前記輪郭形状が底面形状であることを特徴とする請求項1又は3に記載の立体マーカ。
  5. 前記目印が、単純な幾何学的形状で側壁の色彩に対し判別しやすい色彩であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の立体マーカ。
  6. 底空き中空形状とされていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の立体マーカ。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の立体マーカを、検査時に被験体の検査部位近傍面に一つ取り付け、該立体マーカの移動を前記底面と反対側の所定位置より少なくとも一つの光学的連続撮像装置で連続撮像し、取得した画像を所定のコンピュータ処理することにより、被験体の測定部位の移動を検出することを特徴とする、被験体の向き位置測定方法。
  8. 請求項1乃至6のいずれかに記載の立体マーカと、
    少なくとも該立体マーカの底面形状及び目印の位置を記憶する記憶手段と、
    検査時に被験体の検査部位近傍面に取り付けられた立体マーカの移動を、前記底面と反対側の所定位置より連続撮像する光学的連続撮像装置と、
    撮像された画像を処理して、立体マーカの形状及び目印を抽出する画像抽出手段と、
    抽出された立体マーカ及び目印の画像を、前記記憶手段に記憶されているデータを参照して所定の演算処理することで、立体マーカの移動量を検出する移動量演算手段と、
    を備えたことを特徴とする被験体の向き位置測定装置。
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