JP2005105046A - 還元性ガスの脱硫方法、高炉操業方法および還元性ガスの利用方法 - Google Patents

還元性ガスの脱硫方法、高炉操業方法および還元性ガスの利用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 硫黄分を含有する還元性ガス、特に石炭ガス化ガスを脱硫し、併せて酸化鉄を還元して還元鉄を製造する方法を提供する。
【解決手段】 シャフト炉内の高さ方向に、酸化鉄による還元性ガスの脱硫に適した低温度の上部領域46と、酸化鉄をガス還元して金属鉄を製造するのに適した高温度の下部領域47を有するガス温度分布を形成し、脱硫された還元性ガス22を製造すると共に、硫黄分を含有する固体の還元鉄32を製造する。還元性ガス21を供給する炉下部と炉頂部との間において、さらに還元性ガス23を供給する。ガス温度分布の形成は、酸化鉄31の単位時間当たりの処理量と、シャフト炉に導入される還元性ガスの流量又は温度を調整することにより行う。シャフト炉のかわりに流動層炉7を用いることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、硫黄分を含有する還元性ガス、特に石炭ガス化ガスを脱硫し、併せて酸化鉄を還元する方法に関するものである。
電力を供給するためのエネルギー源として、石油への依存度を低減すると共に、省資源、省エネルギーの重要性が認識され、LNG火力と石炭火力を中心に高効率化が図られてきた。非特許文献1に記載のように、石炭火力の高効率発電技術としては、超々臨界圧ボイラ、加圧流動床複合発電と石炭ガス化複合発電の3つが知られている。石炭ガス化複合発電については、石炭をいったんガス化し、LNG発電で開発の進んでいるコンバインドサイクルに適用する技術である。
石炭ガス化複合発電は、ガス化炉、脱硫設備、複合発電および空気分離装置が有機的に組み合わされたシステムである。脱硫設備としては、脱硫方式に乾式脱硫および湿式脱硫のいずれの方式も可能である。
非特許文献2には、石炭ガス化発電に用いる乾式脱硫方式として、移動層方式乾式脱硫システムおよび流動層方式乾式脱硫システムが記載されている。いずれの方式においても、脱硫剤として酸化鉄を用いる。石炭ガス化ガスの温度を400〜500℃として酸化鉄と接触させ、まず酸化鉄を予還元してFe23をFe34に変化させ、Fe34によってガス中の硫黄分をFeSの形として除去する。硫黄分を吸収した脱硫剤は、再生工程で高温の空気と接触することにより硫黄分を放出して活性を回復し、同時にFe34を酸化してFe23とし、再度脱硫剤として使用する。
石炭ガス化複合発電において、石炭のガス化炉で発生する高温度の粗製石炭ガスを精製するに当たって、上記乾式脱硫方式を適用することにより、ガスが持っている顕熱を除去することなく、複合サイクルの高温段であるガスタービンに導入・利用することでより高い効率が得られることになる。
特許文献1には、石炭をガス化して還元性ガスを含む合成ガスを生成し、この還元性ガスを利用して鉄鉱石を還元して還元鉄を製造する石炭ガス化直接還元製鉄法が記載されている。石炭ガス化ガスに含まれる硫黄分が還元鉄品質に与える影響を考えると、石炭ガス化ガスの脱硫をすることが望ましいとしている。そのため、還元炉の手前に脱硫装置を設けている。
特開2002−146420号公報 「ガス化複合サイクル発電」火力原子力発電 Vol.52, No.10 (2001), pp1244 - 1252 「石炭の高温ガス化とガス化発電技術」株式会社アイピーシー発行、pp271 - 283, pp297 - 307
石炭ガス化発電で用いられる乾式脱硫方式においては、脱硫剤としての酸化鉄は脱硫処理時に一部還元され、脱硫剤の再生工程で再酸化した上で再度脱硫剤として使用される。再酸化に際しては当然ながらエネルギーが消費される。一部還元された酸化鉄を再酸化せず、逆に石炭ガス化発電に用いる石炭ガス化ガスなどの還元性ガスを用いて酸化鉄を還元し、還元鉄として利用することができれば好都合である。同一の製造システムにおいて、石炭ガス化発電用のガスの脱硫と、還元鉄の製造とを同時に行うことができ、併せて脱硫剤の再生工程におけるエネルギーロスを防止することができる。
本発明は、硫黄分を含有する還元性ガス、特に石炭ガス化ガスを脱硫し、併せて酸化鉄を還元して還元鉄を製造する方法を提供することを目的とする。
石炭ガス化発電に用いる乾式脱硫方法は、硫黄分を含有する高温度の還元性ガス、即ち石炭ガス化ガスと酸化鉄とを接触させて反応を起こさせるものであり、その点で石炭ガス化ガスなどの還元性ガスを利用して鉄鉱石を還元して還元鉄を製造する直接還元製鉄法と共通する。石炭ガス化発電に用いる乾式脱硫方式として、移動層方式乾式脱硫システムおよび流動層方式乾式脱硫システムが用いられ、直接還元製鉄法ではシャフト炉や流動層炉が用いられ、この点でも両者は共通する点を有する。
乾式脱硫方法においては、還元性ガスが含有する硫黄分を酸化鉄を用いて脱硫するため、ガス温度として脱硫反応が進行する400〜600℃の温度が採用される。一方、直接還元製鉄法においては、ガス温度として鉄鉱石還元に好適な700〜1100℃の温度が採用される。
酸化鉄を還元性ガスによって還元するシャフト炉あるいは流動層炉において、シャフト炉内あるいは流動層炉間における酸化鉄の流れと還元性ガスの流れは対向する。還元性ガス吹き込み部付近と還元性ガス排出部付近におけるガス及び酸化鉄の温度と対比すると、還元性ガス排出部即ち酸化鉄装入部付近は低い温度となるような温度分布を与えることができる。従って、還元性ガス吹き込み部付近におけるガス及び酸化鉄の温度を酸化鉄の還元に適した温度範囲とし、還元性ガス排出部即ち酸化鉄装入部付近におけるガス及び酸化鉄の温度を還元性ガスの脱硫に適した温度範囲とすれば、同一のシャフト炉あるいは流動層炉プロセスにおいて還元性ガスの脱硫と酸化鉄の還元とを同時に行うことが可能になる。
本発明は上記知見に基づいてなされたものであり、その要旨とするところは以下の通りである。
(1)炉上方から酸化鉄31を装入し、炉下部から供給した還元性ガス21が炉頂部45から排出されるシャフト炉1を用い、還元性ガス21として硫黄分を含有する還元性ガスを用い、シャフト炉内の高さ方向に、酸化鉄による還元性ガスの脱硫に適した低温度の上部領域46と、酸化鉄をガス還元して固体の還元鉄を製造するのに適した高温度の下部領域47を有するガス温度分布を形成し、脱硫された還元性ガス22を製造すると共に、硫黄分を含有する固体の還元鉄32を製造することを特徴とする還元性ガスの脱硫方法。
(2)還元性ガス21を供給する炉下部と炉頂部との間において、さらに還元性ガス23を供給することを特徴とする上記(1)に記載の還元性ガスの脱硫方法。
(3)前記ガス温度分布の形成は、酸化鉄31の単位時間当たりの処理量と、シャフト炉に導入される還元性ガスの流量又は温度を調整することにより行うことを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の還元性ガスの脱硫方法。
(4)低温度の上部領域46は、シャフト炉内でガス温度が400〜600℃の範囲にある高さ方向の領域長さSが3m以上であり、高温度の下部領域47は、シャフト炉内でガス温度が700〜1100℃の範囲にある高さ方向の領域長さRが3m以上であることを特徴とする上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の還元性ガスの脱硫方法。
(5)2以上の直列に配置された流動層炉8から構成され、第1段の流動層炉8pに装入した酸化鉄31が順次次の段の流動層炉に移動し、最終段の流動層炉8f下部に供給した還元性ガス21が順次前の段の流動層炉に移動して第1段の流動層炉8p上部から排出される流動層炉プロセス7を用い、還元性ガス21として硫黄分を含有する還元性ガスを用い、排ガス温度が酸化鉄による還元性ガスの脱硫に適した低温度である1以上の流動層炉8を有し、排ガス温度が酸化鉄をガス還元して金属鉄を製造するのに適した高温度である1以上の流動層炉8を有し、脱硫された還元性ガス22を製造すると共に、硫黄分を含有する固体の還元鉄粉34(還元鉄32)を製造することを特徴とする還元性ガスの脱硫方法。
(6)第1段と最終段の流動層炉の間においてさらに還元性ガス23を供給することを特徴とする上記(5)に記載の還元性ガスの脱硫方法。
(7)各流動層炉8の排ガス温度の調整は、酸化鉄31の単位時間当たりの処理量と、流動層炉に導入される還元性ガスの流量又は温度を調整することにより行うことを特徴とする上記(5)又は(6)に記載の還元性ガスの脱硫方法。
(8)排ガス温度が酸化鉄による還元性ガスの脱硫に適した低温度とは排ガス温度が400〜600℃の範囲をいい、排ガス温度が酸化鉄をガス還元して金属鉄を製造するのに適した高温度とは排ガス温度が700〜1100℃の範囲をいうことを特徴とする上記(5)乃至(7)のいずれかに記載の還元性ガスの脱硫方法。
(9)還元性ガスは石炭ガス化ガスであることを特徴とする上記(1)乃至(8)のいずれかに記載の還元性ガスの脱硫方法。
(10)酸化鉄31がシャフト炉においては塊状の鉄鉱石、または粉状の鉄鉱石をペレット・ブリケット・焼結鉱等に塊成化した鉄鉱石、そして流動層においては粉状の鉄鉱石であることを特徴とする上記(1)乃至(9)のいずれかに記載の還元性ガスの脱硫方法。
(11)上記(1)乃至(10)のいずれかの方法により製造された還元鉄32を、高炉に投入することを特徴とする高炉操業方法。
(12)シャフト炉上方から装入する酸化鉄31は、CaO及び/又はMgOを含む副原料を混合したペレットの形状を有してなることを特徴とする上記(11)に記載の高炉操業方法。
(13)ペレットの成分は、
(CaO+MgO)/(T.Fe)×100≧1(%)
(CaO+MgO)/(SiO2+Al23)≧0.2
の範囲内にあることを特徴とする上記(12)に記載の高炉操業方法。
(14)第1段の流動層に装入する酸化鉄31と共に、CaO及び/又はMgOを含む副原料を装入することを特徴とする上記(11)に記載の高炉操業方法。
(15)酸化鉄と副原料とをあわせた原料の成分は、
(CaO+MgO)/(T.Fe)×100≧1(%)
(CaO+MgO)/(SiO2+Al23)≧0.2
の範囲内にあることを特徴とする上記(14)に記載の高炉操業方法。
(16)上記(1)乃至(15)のいずれかの方法で製造された還元性ガスを、水素ガス製造及び/又は複合発電に利用することを特徴とする還元性ガスの利用方法。
本発明は、硫黄分を有する還元性ガスによって酸化鉄を還元するシャフト炉あるいは流動層炉において、還元性ガス吹き込み部付近におけるガス及び酸化鉄の温度を酸化鉄の還元に適した温度範囲とし、還元性ガス排出部即ち酸化鉄装入部付近におけるガス及び酸化鉄の温度を還元性ガスの脱硫に適した温度範囲とすることにより、還元性ガスの脱硫と酸化鉄の還元とを同時に行うことが可能になる。
本発明の還元性ガスの脱硫方法は、シャフト炉1あるいは流動層炉プロセス7を用いて実施することができる。ここでは図1に基づき、まずシャフト炉1を使用する場合を例にとって本発明の説明を行う。
シャフト炉1においては、炉頂部45から酸化鉄31を装入し、装入した酸化鉄2は順次炉内を降下し、炉底部43から排出される。一方、炉下部41のガス吹き込み管11から高温の還元性ガス21を炉内に供給し、供給した還元性ガスは炉内を上昇し、炉頂部45からガス排出路14に排出される。酸化鉄は常温の状態で装入され、炉内において還元性ガスの顕熱によって加熱されるので、酸化鉄2の炉内温度パターンは炉下方に行くに従って温度が上昇するパターンを形成する。一方、炉下部41から吹き込んだ高温の還元性ガス21は、炉内で酸化鉄2に顕熱を奪われるので、炉内のガス温度パターンは炉上方に行くに従って温度が低下するパターンを形成する。
シャフト炉上部の低温領域の温度は、シャフト炉炉頂部45から装入される酸化鉄31の水分、温度および単位時間当たりの酸化鉄の処理量、当該領域すなわちシャフト炉上部の低温領域にシャフト炉下部から上昇して導入されるガスの流量および温度、還元反応の進行に伴う反応熱、そしてシャフト炉上部側壁から大気に放散する熱の関数である。シャフト炉上部側壁から大気に放散する熱の量は大きくは変わらず、酸化鉄の水分と温度も大きくは変動しない。そして還元反応の進行はシャフト炉炉頂からシャフト炉上部に装入される酸化鉄の単位時間当たりの処理量と、シャフト炉上部の低温領域にシャフト炉下部から上昇して導入されるガスの温度および流量でほぼ決定される。
すなわち、シャフト炉上部における低温領域の温度は、主としてシャフト炉炉頂部45からシャフト炉上部に装入される酸化鉄31の単位時間当たりの処理量と、シャフト炉上部の低温領域にシャフト炉下部から上昇して導入されるガスの温度および流量の関数となる。
同様に、シャフト炉下部の高温領域の温度は、当該領域すなわちシャフト炉下部の高温領域にシャフト炉上部から下降して装入される酸化鉄の温度および単位時間当たりの酸化鉄の処理量、シャフト炉下部に導入されるガスの流量および温度、還元反応の進行に伴う反応熱、そしてシャフト炉下部側壁から大気に放散する熱の関数である。シャフト炉下部側壁から大気に放散する熱の量は大きくは変わらず、酸化鉄の温度はシャフト炉上部から降下して装入される温度で決まっている。そして還元反応の進行はシャフト炉上部から下降してシャフト炉下部に装入される酸化鉄の単位時間当たりの処理量と、シャフト炉下部に導入されるガスの温度および流量でほぼ決定される。
すなわち、シャフト炉下部の高温領域の温度は、主としてシャフト炉上部から降下してシャフト炉下部に装入される酸化鉄の単位時間当たりの処理量と、シャフト炉下部に導入されるガスの温度および流量の関数となる。
本発明においては、シャフト炉内の高さ方向に、酸化鉄による還元性ガスの脱硫に適した低温度の上部領域46と、酸化鉄をガス還元して金属鉄を製造するのに適した高温度の下部領域47を有するガス温度分布を形成する点を特徴とする。これにより、硫黄分を含有する還元性ガスは、シャフト炉上部にある低温度の上部領域46において硫黄分が還元性ガスから酸化鉄に移動することによって脱硫される。一方、シャフト炉の全長において酸化鉄の還元が進行し、特にシャフト炉下部にある高温度の下部領域47はガス温度が酸化鉄の還元に適した高温領域であるので、酸化鉄はシャフト炉下部から排出される時点で金属化率の高い固体の還元鉄に変化する。
還元炉内で還元性ガス中のH2Sが鉄鉱石と反応してFeSとなる反応は、400〜600℃の温度範囲で進行する。したがって、シャフト炉内の高さ方向において、酸化鉄による還元性ガスの脱硫に適した低温度の上部領域46とは、ガス温度が脱硫に適した温度範囲である400〜600℃の範囲にある領域である。この高さ方向の領域長さを脱硫領域距離Sとする。S≧3mであれば、脱硫された還元性ガスを製造することができる。
鉄鉱石の還元反応では700℃以上から還元反応速度が大きくなるが、1100℃以上になるとスティッキングが生じ反応効率が低下する。したがって、シャフト炉内の高さ方向において、酸化鉄をガス還元して金属鉄を製造するのに適した高温度の下部領域47とは、ガス温度が酸化鉄の還元に適した温度範囲である700〜1100℃の範囲にある領域である。この高さ方向の領域長さを還元領域距離Rとする。R≧3mであれば、金属化率の高い固体の還元鉄を製造することができる。
シャフト炉内のガス温度分布を上記のような好適な温度分布に調整するためには、シャフト炉上部に装入される酸化鉄31の単位時間当たりの処理量と、シャフト炉下部41に導入される還元性ガス21の温度および流量を調整することにより実現することが可能である。具体的には、第1にシャフト炉下部41に導入される還元性ガス21の温度を酸化鉄の還元に適した温度範囲に調整する。次いで、炉頂部45に装入される酸化鉄31の単位時間当たりの処理量と、炉下部41に導入される還元性ガス21の流量を調整することにより、炉頂部におけるガス温度を脱硫に適した温度に調整する。酸化鉄31の処理量を増大するほど、あるいは還元性ガス21の流量を減少するほど、炉頂部におけるガス温度が低下する。
シャフト炉内の高さ方向ガス温度分布において、脱硫に適した温度範囲である400〜600℃の範囲にある脱硫領域距離Sが長いほど、ガスの脱硫を進行させる上で有利である。脱硫領域距離Sを長く確保するためには、シャフト炉内高さ方向のガス温度勾配を小さくするほど有利である。酸化鉄の処理量を低下するほど、あるいは還元性ガスの流量を増大するほど、ガス温度勾配が小さくなる。酸化鉄の処理量の低下は設備の生産性の低下につながるので好ましくない。従って、ガス温度勾配を小さくしようとすると還元性ガスの流量を増大することが必要である。また、炉頂部付近に脱硫に適した低温ガス温度領域を確保しつつガス温度勾配を小さくしようとすると、炉下部41から導入する還元性ガス21の温度を下げる必要があり、酸化鉄を還元するのに十分な温度に高められないことがある。還元性ガスの流量増大は処理コストの増大を招くことがあり、また炉下部から導入するガス温度を十分に高められない結果として酸化鉄の還元が十分に行われないことがある。
本発明においては、還元性ガスを供給する炉下部41と炉頂部45との間の中間部44において、さらに還元性ガス23を供給することにより、全体として供給する還元性ガスの流量増大を抑えつつ、さらに炉下部41から導入する還元性ガス21の温度を十分に高めて酸化鉄の還元を十分に確保した上で、脱硫に適した温度範囲である400〜600℃の範囲にある脱硫領域距離Sを十分に長くすることを可能にした。中間部44から供給する還元性ガス23としては、700〜1100℃の範囲にある高温の還元性ガスを供給することにより、あるいは25〜60℃の範囲にある低温の還元性ガスを供給することにより行うことができる。還元ガスの利用効率を上げることができれば、還元ガスの使用量を減らすことができる。シャフト炉上部に装入される酸化鉄31の単位時間当たりの処理量を一定とすれば、炉下部41から導入する還元性ガス21の温度を高くすることによって、単位時間当たりの還元性ガス21の流量を減らすことが可能となる。このとき、シャフト内でのガス温度勾配が大きくなり、ガス温度の低下が速くなるので、脱硫に適した温度範囲である400〜600℃の範囲にある脱硫領域距離Sが短くなる。そこで、炉下部41と炉頂部45との間の中間部44から高温の還元性ガス23を供給してシャフト炉上部のガス温度を上昇させると、脱硫に適した温度範囲である400〜600℃の範囲にある脱硫領域距離Sを十分確保することができる。一方、酸化鉄の還元速度を大きくし、還元鉄の金属化率を高くすることは、炉下部41から導入する還元性ガス21の温度を高くすることで可能であるが、このとき、シャフト内でのガス温度分布が高温側にずれるので、脱硫に適した温度範囲である400〜600℃の範囲にある脱硫領域距離Sが短くなったりあるいは無くなったりする。そこで、炉下部41と炉頂部45との間の中間部44から低温の還元性ガスを供給してシャフト内のガス温度を低下すると、脱硫に適した温度範囲である400〜600℃の範囲にある脱硫領域距離Sを十分確保することができる。
図1に示すような、炉頂部45から酸化鉄31を装入し、炉下部41から供給した還元性ガスが炉頂部45から排出されるシャフト炉1を用いて本発明の還元性ガスの脱硫方法を適用した。還元性ガス21を送り込むシャフト炉下部41から酸化鉄充填層上端42までの距離が10mのシャフト炉を用いた。酸化鉄2としては鉄鉱石を用いた。硫黄分を含有する還元性ガス21として、石炭ガス化炉3で製造される石炭ガス化ガスを用いた。吹き込む還元性ガス中のH2S濃度は600ppmであった。鉄鉱石の装入量は68t/hとした。炉頂部45から排出される還元性ガス22は、冷却・除塵・昇圧装置5を経由し、複合発電装置4に送られる。また、一部は加熱装置6を経由して再度シャフト炉に供給される。
本発明例No.1〜3、比較例No.1、2の条件で処理を行った。本発明例No.2、3については、還元性ガス21を供給する炉下部41と炉頂部45との間の中間部44において、高温または低温の還元性ガス23の供給を行った。炉下部41の位置から中間部44の位置までの距離を、中間部供給高さMとする。各処理条件において、炉頂から炉下部まで装入した温度測定用ゾンデを用いて炉内ガス温度を測定した。炉下部41(及び中間部44)から供給する還元性ガスの温度及び流量、中間部供給高さM、炉頂ガス温度、炉頂ガス中のH2S濃度、鉄鉱石の金属化率を表1に示す。また、炉内の高さ方向ガス温度分布測定結果を図2に示す。
固体の流量(kg/h)と固体の比熱(kcal/kg/℃)の積Wsと、ガスの流量(kg/h)とガスの比熱(kcal/kg/℃)の積Wgとの比(Ws/Wg)を熱流比という。表1には各条件における熱流比Ws/Wgを併せて記載している。
Figure 2005105046
比較例No.1においては、還元性ガスの流量が少なく、熱流比が0.68であり、その結果として図2(b)に示すとおり炉内の高さ方向温度勾配が大きく、炉頂ガス温度が250℃、400〜600℃の範囲にある高さ方向の領域長さ(脱硫領域距離S)は1mであった。脱硫領域距離Sが短いので、還元性ガスの脱硫は十分に行われず、炉頂ガス中のH2S濃度は200ppmであった。吹き込んだ還元性ガスの温度が1000℃と高かったため、鉄鉱石の金属化率は良好な値を示した。
比較例No.2においては、還元性ガスの流量が多く、熱流比が0.23であったため、図2(c)に示すとおり、炉頂ガス温度は620℃となった。炉頂において脱硫に適した温度域(400〜600℃)を高温側に超えているため、脱硫領域距離Sはゼロであった。そのため還元性ガスの脱硫は十分に行われず、炉頂ガス中のH2S濃度は200ppmであった。吹き込んだ還元性ガスの温度が900℃と高かったため、鉄鉱石の金属化率は良好な値を示した。
本発明例No.1においては、還元性ガス流量を106000Nm3/hとし、熱流比を0.31とし、その結果としてシャフト炉内高さ方向温度勾配を小さくした。一方で、炉下部から供給する還元性ガスの温度を780℃と低めの温度とした。その結果、図2(a)に示すとおり、炉頂部のガス温度が450℃となり、脱硫領域距離Sが3mとなった。そのため還元性ガスの脱硫は十分に行われ、炉頂ガス中のH2S濃度は30ppmに低減し、還元性ガスを十分に脱硫することができた。他方、吹き込んだ還元性ガスの温度が780℃とやや低めであったため、還元鉄の金属化率が比較例No.2よりは若干低下していた。
本発明例No.2においては、炉下部から吹き込む還元性ガスの温度を1000℃、流量を21000Nm3/hと少なめの流量とし、中間部供給高さMが4mの位置においてシャフト側壁から900℃の還元性ガス53000Nm3/hを送り込んだ。その結果、炉内のガス温度分布は図2(b)に示す分布となり、炉頂部のガス温度は450℃、脱硫領域距離Sが3mとなった。そのため還元性ガスの脱硫は十分に行われ、炉頂ガス中のH2S濃度は30ppmに低減し、還元性ガスを十分に脱硫することができた。炉下部から吹き込んだ還元性ガスの温度が1000℃と高かったため、鉄鉱石の金属化率は良好な値を示した。本発明例においては、炉下部から吹き込んだ還元性ガスの流量が少ないので、このままでは炉内高さ方向の温度勾配が大きく、脱硫領域距離Sが小さくなってしまう。これに対し、中間部から高温のガスを供給することによって中間部より上の領域で熱流比を減少させ、炉内高さ方向のガス温度勾配を小さくして脱硫領域距離Sを大きくすることができ、還元性ガスを脱硫することができた。本発明例No.1のガス量106000Nm3/hに対し、本発明例No.2の排ガス量は21000+53000=74000Nm3/hに約3割程度減少することができるので夜間等に発電量を減らすとき、すなわち排ガス量を減らす必要があるときに対応可能である。
本発明例No.3においては、炉下部から吹き込む還元性ガスの温度を900℃、流量を123000Nm3/hと多めの流量とし、中間部供給高さMが4mの位置においてシャフト側壁から25℃に冷却した還元性ガス27000Nm3/hを送り込んだ。その結果、炉内のガス温度分布は図2(c)に示す分布となり、炉頂部のガス温度は450℃、脱硫領域距離Sが3mとなった。そのため還元性ガスの脱硫は十分に行われ、炉頂ガス中のH2S濃度は30ppmに低減し、還元性ガスを十分に脱硫することができた。炉下部から吹き込んだ還元性ガスの温度が900℃と高かったため、鉄鉱石の金属化率は良好な値を示した。本発明例においては、炉下部から吹き込んだ還元性ガスの流量が多いので、このままでは炉内高さ方向の温度勾配が小さく、炉頂部のガス温度が600℃を超えて脱硫領域距離Sが存在しなくなってしまう。これに対し、中間部から低温のガスを供給することによって中間部より上の領域でガスの温度を低下させて脱硫可能な400〜600℃の領域を設けて脱硫領域距離Sを大きくすることができ、還元性ガスを脱硫することができた。
本発明例No.3では、排ガスの一部を冷却して使用すると考えると、排ガス量は123000−27000=96000Nm3/hとなり、本発明例No.1のガス量106000Nm3/hよりも、約1割程度排ガス量を減少することができるので夜間等に発電量を減らすとき、すなわち排ガス量を減らす必要があるときに対応可能である。また、この本発明例No.3では、酸化鉄をガス還元して金属鉄を製造するのに適した高温度の下部領域47の温度が本発明例No.1よりも高くなるので、還元鉄の金属化率を本発明例No.1よりも高くすることが可能である。この本発明例No.3の金属化率のより高い還元鉄を高炉に使用すると、本発明例No.1の還元鉄を高炉に使用したときよりも高炉の生産性が高くなることが期待できる。
なお、還元領域距離Rについては、本発明例No.1では4m、本発明例No.2では4.5m、本発明例No.3では4mであった。
次に、図3に基づき、本発明の還元性ガスの脱硫方法に流動層炉プロセス7を使用する場合に関して本発明の説明を行う。
流動層炉プロセス7においては、複数の流動層炉8を直列に配置する。図3には3個の流動層炉8p、8s、8fを有する流動層炉プロセス7の例を示している。通常は、流動層炉8の数として2〜4を有している。第1段の流動層炉8pに酸化鉄31(酸化鉄粉)を装入すると、装入した酸化鉄は順次次の段の流動層炉に移動し、最終段の流動層炉8fから排出される。一方、最終段の流動層炉8fの下部に還元性ガス21を供給し、還元性ガスは順次前の段の流動層炉に移動し、第1段の流動層炉8pの上部から排出される。各流動層炉8において、上方から供給される酸化鉄2は下方から供給される還元性ガスによって流動状態が形成される。
酸化鉄2は常温の状態で装入され、流動層炉内において還元性ガスの顕熱によって加熱されるので、酸化鉄の温度は第1段から最終段に行くに従って温度が上昇するパターンを形成する。一方、最終段から吹き込んだ高温の還元性ガス21は、流動層炉内で酸化鉄に顕熱を奪われるので、ガス温度は最終段から前の段に行くに従って温度が低下するパターンを形成する。
以下の説明において「流動層炉の温度」とは、当該流動層炉から排出される排ガス温度によって代表される温度である。
複数段の流動層炉8による酸化鉄2の還元プロセスにおいて、酸化鉄装入側である第1段の低温の流動層炉8pの温度は、流動層炉に装入される酸化鉄31の水分、温度および単位時間当たりの処理量、流動層炉に導入される還元性ガスの温度および流量、還元反応の進行に伴う反応熱、設備からの放散熱の関数である。設備からの放散熱は大きくは変わらず、酸化鉄の水分と温度も大きくは変動しない。そして還元反応の進行は流動層炉に装入される酸化鉄の単位時間当たりの処理量と、流動層炉に導入されるガスの温度および流量でほぼ決定される。
すなわち、複数段の流動層炉による酸化鉄の還元プロセスにおいて、酸化鉄装入側第1段の最も低温の流動層炉8pの温度は、主として流動層炉に装入される酸化鉄31の単位時間当たりの処理量と、流動層炉に導入される還元性ガスの温度および流量の関数となる。
同様に、複数段の流動層炉による酸化鉄の還元プロセスにおいて、還元ガスを導入する最終段の最も高温の流動層炉8fの温度は、流動層炉に装入される酸化鉄の温度および単位時間当たりの処理量、流動層炉に導入される還元性ガスの温度および流量、還元反応の進行に伴う反応熱、設備からの放散熱の関数である。設備からの放散熱は大きくは変わらず、酸化鉄の温度はより低温側の流動層炉から排出される温度で決まっている。そして還元反応の進行は流動層炉に装入される酸化鉄の単位時間当たりの処理量と、流動層炉に導入されるガスの温度および流量でほぼ決定される。
すなわち、複数段の流動層炉による酸化鉄の還元プロセスにおいて、還元ガス導入側である最終段の最も高温の流動層炉8fの温度は、主として流動層炉に装入される酸化鉄の単位時間当たりの処理量と、流動層炉に導入される還元性ガスの温度および流量の関数となる。
流動層炉プロセス7を用いる本発明においては、排ガス温度が酸化鉄による還元性ガスの脱硫に適した低温度である1以上の流動層炉8pまたは8sを有し、排ガス温度が酸化鉄をガス還元して金属鉄を製造するのに適した高温度である1以上の流動層炉8sまたは8fを有する点を特徴とする。これにより、硫黄分を含有する還元性ガス21は、上記低温度の流動層炉8pまたは8sにおいて硫黄分が還元性ガスから酸化鉄に移動することによって脱硫される。一方、すべての流動層において酸化鉄の還元が進行し、特に上記高温度の流動層炉8sまたは8fはガス温度が酸化鉄の還元に適した高温領域であるので、流動層炉8sまたは8fから排出される時点で酸化鉄の相当の部分が固体の還元鉄に変化する。
排ガス温度が酸化鉄による還元性ガスの脱硫に適した低温度とは排ガス温度が400〜600℃の範囲をいい、排ガス温度が酸化鉄をガス還元して金属鉄を製造するのに適した高温度とは排ガス温度が700〜1100℃の範囲をいう。
各流動層炉の温度、即ち各流動層炉の排ガス温度を上記のような好ましい温度に調整するためには、第1段の流動層炉8pに装入される酸化鉄31の単位時間当たりの処理量と、最終段の流動層炉8fに導入される還元性ガス21の温度および流量を調整することにより実現することが可能である。具体的には、第1に最終段の流動層炉8fに導入される還元性ガス21の温度を調整し、最終段の流動層炉8fの排ガス温度が酸化鉄の還元に適した温度範囲となるようにする。次いで、第1段の流動層炉8pに装入される酸化鉄31の単位時間当たりの処理量と、最終段の流動層炉8fに導入される還元性ガス21の流量を調整することにより、第1段の流動層炉8pにおける排ガス温度を脱硫に適した温度に調整する。酸化鉄31の処理量を増大するほど、あるいは還元性ガス21の流量を減少するほど、第1段の流動層炉8pにおける排ガス温度が低下する。
本発明においては、第1段と最終段の流動層炉の間において、さらに還元性ガス23を供給することにより、全体として供給する還元ガスの流量増大を抑えつつ、さらに酸化鉄の還元を十分に確保した上で、脱硫を十分に行うことを可能にした。中間部から供給する還元性ガス23としては、700〜1100℃の範囲にある高温の還元性ガスを供給することにより、あるいは25〜60℃の範囲にある低温の還元性ガスを供給することにより行うことができる。
還元ガスの利用効率を上げることができれば、還元ガスの使用量を減らすことができる。第1段流動層炉に装入される酸化鉄31の単位時間当たりの処理量を一定とすれば、最終段の流動層炉8fに導入する還元性ガス21の温度を高くすることによって、単位時間当たりの還元性ガス21の流量を減らすことが可能となる。このとき、ガス温度の低下が大きくなるので、脱硫に適した温度範囲である400〜600℃の範囲にある流動層がなくなる。そこで、最終段の流動層炉8fの後流部13から高温の還元性ガス23を供給して後段の流動層の排ガス温度を上昇させると、脱硫に適した温度範囲である400〜600℃の範囲にある流動層を確保することができる。一方、酸化鉄の還元速度を大きくし、還元鉄の金属化率を高くすることは、最終段の流動層炉8fに導入する還元性ガス21の温度を高くすることで可能であるが、このとき、流動層プロセス全体のガス温度が高温側にずれるので、脱硫に適した温度範囲である400〜600℃の範囲にある流動層がなくなる。そこで、第1段の流動層炉8pに低温の還元性ガスを供給すると、第1段の流動層炉8pの流動層の温度を低下させて脱硫に適した温度範囲である400〜600℃にすることができる。
図3に示すような、第1段から第3段までの3つの流動層炉8p、8s、8fを直列に配置した流動層炉プロセス7を用いて本発明の還元性ガスの脱硫方法を適用した。酸化鉄31としては鉄鉱石粉を用い、第1段の流動層炉8pに鉄鉱石粉を装入し、鉄鉱石粉は順次第2段の流動層炉8s、第3段の流動層炉8fに移動し、最終的に第3段の流動層炉8fから排出される。第3段の流動層炉8f下部から還元性ガス21を導入し、還元性ガスは順次第2段の流動層炉8s、第1段の流動層炉8pに移動し、最終的に第1段の流動層炉8pからガス排出路14へ排出される。各流動層炉において、還元性ガスによって鉄鉱石粉が流動化する。各流動層炉の鉄鉱石粉滞留量は34tである。
硫黄分を含有する還元性ガスとして、石炭ガス化炉3で製造される石炭ガス化ガスを用いた。吹き込む還元性ガス中のHS濃度は600ppmであった。鉄鉱石の装入量は68t/hとした。
本発明例No.4〜6、比較例3、4の条件で処理を行った。本発明例No.5、6については、第2段又は第1段の流動層炉下部から、中間部ガス供給として高温または低温の還元性ガス23の供給を行った。各流動層炉の排ガス温度を測定した。第3段流動層炉(及び中間部)から供給する還元性ガスの温度及び流量、各流動層炉の排ガス温度、第1段流動層炉8pから排出する還元性ガス22(第1段排ガス)中のH2S濃度、鉄鉱石の金属化率、熱流比Ws/Wgを表2に示す。
Figure 2005105046
比較例No.3においては、還元性ガスの流量が少なく、熱流比が0.50であり、3つの流動層炉のいずれにおいても、排ガス温度が脱硫に好適な400〜600℃の範囲に入らなかった。そのため、還元性ガスの脱硫は十分に行われず、第1段排ガス中のH2S濃度は200ppmであった。吹き込んだ還元性ガスの温度が1100℃と高かったため、鉄鉱石の金属化率は良好な値を示した。
比較例No.4においては、還元性ガスの流量が多く、熱流比が0.20であり、3つの流動層炉のいずれにおいても、排ガス温度が600℃を超える高温となった。そのため、還元性ガスの脱硫は十分に行われず、第1段排ガス中のH2S濃度は200ppmであった。吹き込んだ還元性ガスの温度が950℃と高かったため、鉄鉱石の金属化率は良好な値を示した。
本発明例No.4においては、還元性ガス流量を107000Nm3/hとし、熱流比を0.34とした。一方で、第3段流動層炉8fに供給する還元性ガスの温度を900℃とした。その結果、第1段流動層炉8pの排ガス温度が440℃となり、そのため還元性ガスの脱硫は十分に行われ、炉頂ガス中のH2S濃度は30ppmに低減し、還元性ガスを十分に脱硫することができた。他方、吹き込んだ還元性ガスの温度が900℃とやや低めであったため、還元鉄の金属化率が比較例No.4よりは若干低下していた。
本発明例No.5においては、第3段流動層炉8fに吹き込む還元性ガス21の温度を1100℃、流量を73000Nm3/hと少なめの流量とし、第2段流動層炉8sの下部から900℃の還元性ガス18000Nm3/hを送り込んだ。その結果、第1段流動層炉8pの排ガス温度は460℃となって400〜600℃の範囲内とすることができた。そのため還元性ガスの脱硫は十分に行われ、炉頂ガス中のH2S濃度は30ppmに低減し、還元性ガスを十分に脱硫することができた。第3段流動層炉8fから吹き込んだ還元性ガス21の温度が1100℃と高かったため、鉄鉱石の金属化率は良好な値を示した。本発明例No.4のガス量107000Nm3/hに対し、本発明例No.5の排ガス量は73000+18000=91000Nm3/hに約1割程度減少することができるので夜間等に発電量を減らすとき、すなわち排ガス量を減らす必要があるときに対応可能である。
本発明例No.6においては、第3段流動層炉8fから吹き込む還元性ガス21の温度を950℃、流量を150000Nm3/hと多めの流量とし、第1段流動層炉8pの下部から25℃に冷却した還元性ガス37000Nm3/hを送り込んだ。その結果、1段目流動層炉8pの排ガス温度は450℃となった。そのため還元性ガスの脱硫は十分に行われ、第1段排ガス中のH2S濃度は30ppmに低減し、還元性ガスを十分に脱硫することができた。第3段流動層炉8fから吹き込んだ還元性ガス21の温度が950℃と高かったため、鉄鉱石の金属化率は良好な値を示した。本発明例No.6では、排ガスの一部を冷却して使用すると考えると、排ガス量は150000−37000=113000Nm3/hとなり、本発明例No.4のガス量107000Nm3/hよりも約1割程度排ガス量を増加することができるので、発電量を増やしたいとき、すなわち排ガス量を増やす必要があるときに対応可能である。また、この本発明例No.6では、第3段流動層の還元反応温度が発明例No.4よりも高く、また還元ガス量も多いので、還元鉄の金属化率を高くすることが可能となる。この本発明例No.6の金属化率のより高い還元鉄を高炉に使用すると、本発明例No.4の還元鉄を高炉に使用したときよりも高炉の生産性が高くなることが期待できる。
本発明において、還元性ガスは石炭ガス化ガスであることとすると好ましい。石炭ガス化炉3で製造される石炭ガス化ガスは、還元性ガスであり、かつ硫黄分を含有している。本発明によって石炭ガス化ガス中の硫黄分を除去することにより、そのまま石炭ガス化複合発電に用いることが可能になる。本発明による脱硫後の石炭ガス化ガス中の硫黄分を50ppm以下とすることにより、石炭ガス化複合発電に用いることができる。
本発明において、酸化鉄31が鉄鉱石であると好ましい。鉄鉱石は、本発明で使用する酸化鉄として最も安価にかつ豊富に供給を受けることができるものだからである。
本発明で製造した硫黄分を含有する固体の還元鉄32は、高炉に投入することとすると好ましい。還元鉄は製鉄原料として使用されるが、硫黄分を含有したままでは良質の鋼を製造することができない。一方、高炉はそれ自体で脱硫機能を有しているので、装入された還元鉄中に硫黄が含まれていても、高炉で製造される銑鉄の硫黄分の上昇は極めて僅かである。そのため、本発明によって製造した硫黄分を含有する還元鉄32であっても、何ら問題なく高炉操業方法における製鉄原料として使用することができるからである。また、高炉装入原料とするので、還元炉における金属化率(金属鉄量/鉄鉱石中の総鉄量×100(%))は90%以上である必要はない。本発明においては金属化率は40〜80%を狙いとすると好ましい。
また高炉内で鉄鉱石を還元する還元剤はコークスであり、コークス製造用の石炭としては高価な粘結炭が使用され、安価な一般炭の使用割合は制限される。それに対し、石炭ガス化炉では安価な一般炭のみを用いることが可能である。従って、石炭ガス化炉で製造した石炭ガス化ガスで還元を行う本発明の還元鉄を高炉に装入することにより、全体として製鉄に使用する石炭のコストを低減することが可能になる。
本発明の脱硫方法で製造した還元鉄は、シャフト炉で製造した還元鉄にあっては、そのままあるいはブリケッターによって還元鉄ブリケットとした上で高炉に装入することとすると好ましい。流動層炉プロセスで製造した還元鉄については、ブリケッターによって還元鉄ブリケットとした上で高炉に装入するかまたは粉のままで高炉の羽口から吹き込むこととしても良い。
シャフト炉1で製造した固体の還元鉄32を高炉に投入する本発明の高炉操業方法において、シャフト炉上方から装入する酸化鉄31は、CaO及び/又はMgOを含む副原料を混合したペレットの形状を有してなることとすると好ましい。このようなペレット形状の酸化鉄を用いて脱硫を行うことにより、シャフト炉では同じくCaO及び/又はMgOを含む副原料を混合したペレット形状を有する還元鉄が製造される。この還元鉄を高炉製鉄原料として高炉に投入すると、高炉内で最終還元して溶解し精錬する際に、CaO及び/又はMgOを含む副原料の作用により、生成する溶鉄中からの脱硫を容易にすることができるからである。CaO源としてはCaO、CaCO3、Ca(OH)2等あるいはこれらを含有する鉱物を用いることができ、MgO源としてはMgO、MgCO3、Mg(OH)2等あるいはこれらを含有する鉱物を用いることができる。
ここにおいて、高炉における脱硫能確保の観点から、上記ペレットの成分は、
(CaO+MgO)/(T.Fe)×100≧1(%)
(CaO+MgO)/(SiO2+Al23)≧0.2
の範囲内にあることとすると好ましい。また、ペレット強度低下によるシャフト炉炉内でのペレット粉化防止、ペレット強度確保及びホットブリケットにするときの成型歩留・強度確保の観点から、ペレット中の(CaO+MgO+SiO2+Al23)は20%以下とすると好ましい。
表3に示す本発明例No.7は、表1の本発明例No.1と同様の条件によって脱硫を行うに際し、原料鉄鉱石に石灰石およびドロマイトを加えてペレットとしたものを酸化鉄として用いた事例である。ペレット中の(CaO+MgO)/(T.Fe)×100を3%、(CaO+MgO)/(SiO2+Al23)を0.8とし、これを酸化鉄として炉頂より68t/hの速度で装入した。その結果、炉頂部のガス温度が450℃となり、脱硫領域距離Sが3mとなった。そのため還元性ガスの脱硫は十分に行われ、さらにペレット中のCaO分が還元性ガスの脱硫に寄与したものと考えられ、炉頂ガス中のH2S濃度は20ppmに低減し、還元性ガスを十分に脱硫することができた。
Figure 2005105046
流動層炉プロセス7で製造した固体の還元鉄を高炉に投入する本発明の高炉操業方法において、第1段流動層炉8pに装入する酸化鉄と共に、CaO及び/又はMgOを含む副原料を装入することとすると好ましい。ここにおいて、CaO及び/又はMgOを含む副原料の作用、および用いることのできるCaO源とMgO源は上記の通りである。副原料は、第1段流動層炉8pに酸化鉄とともに装入する以外に、第2段以降の流動層炉において投入することとしても良い。
ここにおいて、酸化鉄と副原料とをあわせた原料の成分は、
(CaO+MgO)/(T.Fe)×100≧1(%)
(CaO+MgO)/(SiO2+Al23)≧0.2
の範囲内にあることとすると好ましい。理由は上記の通りである。粉還元鉄をホットブリケットとするときには、成型歩留・強度確保の観点から、酸化鉄と副原料とをあわせた原料中の(CaO+MgO+SiO2+Al23)は20%以下とすると好ましい。
表4に示す本発明例No.8は、表2の本発明例No.4と同様の条件によって脱硫を行うに際し、粉鉄鉱石とともに副原料として石灰石粉およびドロマイト粉を加えて第1段の流動層に投入した事例である。混合原料粉中の(CaO+MgO)/(T.Fe)×100を3%、(CaO+MgO)/(SiO2+Al23)を0.8とし、これを原料として炉頂より68t/hの速度で装入した。その結果、第1段流動層炉8pの排ガス温度が440℃となり、そのため還元性ガスの脱硫は十分に行われた。さらに原料粉中のCaO分が還元性ガスの脱硫に寄与したものと考えられ、第1段流動層炉8pの排ガス中のH2S濃度は20ppmに低減し、還元性ガスを十分に脱硫することができた。
Figure 2005105046
本発明において、脱硫された還元性ガス22を、水素ガス製造及び/又は複合発電に利用することができる。還元性ガス中の硫黄分が低いので、脱硫設備を通さなくてもこのままの状態で水素ガス製造や複合発電に利用することができる。また、冷却の過程で大部分の水蒸気は除去され、脱炭酸装置を通過することで還元性ガス中のCO2が除去され、CO及びH2を主成分とする還元性ガスとすることができる。このような成分の還元性ガスは、水素ガス製造及び/又は複合発電に用いるガスとして好適である。
本発明において、脱硫された還元性ガスに水及び/又は水蒸気を添加し、該還元性ガスの顕熱を熱源として利用して還元性ガス中のCOガスをH2ガスとCO2ガスに改質し、該CO2ガスを吸収分離することにより水素ガスを製造することとすると好ましい。
脱硫された還元性ガスは、炉から排出された時点で400℃前後以上の高温であり、集塵装置で集塵を行った後にシフト反応器において水や水蒸気を添加すれば、還元性ガスの顕熱を熱源として利用し、触媒反応によりシフト反応を起こさせ、還元性ガス中のCOガスをH2ガスとCO2ガスに改質することができる。次いで熱回収装置で還元性ガスを冷却し、さらに脱炭酸装置を通してCO2ガスを吸収分離すれば、結果として水素ガスを製造することができる。鉄鉱石還元後の還元性ガス中のCO2濃度は20%以上あり、さらにシフト反応後のCO2は50%以上の高濃度となるため、アミン吸収法等により高効率でCO2分離が可能である。吸収液の再生に必要な熱はプロセスの熱回収から生成した低圧蒸気、または都市ゴミ等を燃焼させて生成する低圧蒸気を活用することができる。
このようにして製造した水素ガスは、そのまま製鉄所においては鉄鋼製品の熱処理用の還元性ガスとして、また燃料電池用の原料として使用することができる。さらに水素ガスを圧縮して複合発電に供することも可能である。なお、シフト反応を行わない場合でも、ガスを圧縮した後複合発電に供することができる。
本発明の脱硫された還元性ガスにおいて、還元性ガス中の硫黄分の含有量が50ppm以下であると好ましい。還元性ガス中の硫黄分の含有量が20ppm以下であるとさらに好ましい。
シャフト炉を用いた本発明の脱硫方法を示す概略図である。 シャフト炉炉内の高さ方向ガス温度分布を示す図である。 流動層炉プロセスを用いた本発明の脱硫方法を示す概略図である。
符号の説明
1 シャフト炉
2 還元途中の酸化鉄
3 石炭ガス化炉
4 複合発電装置
5 冷却・除塵・昇圧装置
6 加熱装置
7 流動層炉プロセス
8p 第1段流動層炉
8s 中間の流動層炉
8f 最終段流動層炉
11、12 ガス吹き込み管
13 ガス通路
14 ガス排出路
21、22、23 還元性ガス
31 酸化鉄
32 還元鉄
41 炉下部
42 酸化鉄充填層上端
43 炉底部
44 中間部
45 炉頂部
46 低温度の上部領域
47 高温度の下部領域

Claims (16)

  1. 炉上方から酸化鉄を装入し、炉下部から供給した還元性ガスが炉頂部から排出されるシャフト炉を用い、該還元性ガスとして硫黄分を含有する還元性ガスを用い、シャフト炉内の高さ方向に、酸化鉄による還元性ガスの脱硫に適した低温度の上部領域と、酸化鉄をガス還元して固体の還元鉄を製造するのに適した高温度の下部領域を有するガス温度分布を形成し、脱硫された還元性ガスを製造すると共に、硫黄分を含有する固体の還元鉄を製造することを特徴とする還元性ガスの脱硫方法。
  2. 前記還元性ガスを供給する炉下部と炉頂部との間において、さらに還元性ガスを供給することを特徴とする請求項1に記載の還元性ガスの脱硫方法。
  3. 前記ガス温度分布の形成は、酸化鉄の単位時間当たりの処理量と、シャフト炉に導入される還元性ガスの流量又は温度を調整することにより行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の還元性ガスの脱硫方法。
  4. 前記低温度の上部領域は、シャフト炉内でガス温度が400〜600℃の範囲にある高さ方向の領域長さが3m以上であり、前記高温度の下部領域は、シャフト炉内でガス温度が700〜1100℃の範囲にある高さ方向の領域長さが3m以上であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の還元性ガスの脱硫方法。
  5. 2以上の直列に配置された流動層炉から構成され、第1段の流動層炉に装入した酸化鉄が順次次の段の流動層炉に移動し、最終段の流動層炉下部に供給した還元性ガスが順次前の段の流動層炉に移動して第1段の流動層炉上部から排出される流動層炉プロセスを用い、該還元性ガスとして硫黄分を含有する還元性ガスを用い、排ガス温度が酸化鉄による還元性ガスの脱硫に適した低温度である1以上の流動層炉を有し、排ガス温度が酸化鉄をガス還元して金属鉄を製造するのに適した高温度である1以上の流動層炉を有し、脱硫された還元性ガスを製造すると共に、硫黄分を含有する固体の還元鉄を製造することを特徴とする還元性ガスの脱硫方法。
  6. 第1段と最終段の流動層炉の間においてさらに還元性ガスを供給することを特徴とする請求項5に記載の還元性ガスの脱硫方法。
  7. 各流動層炉の排ガス温度の調整は、酸化鉄の単位時間当たりの処理量と、流動層炉に導入される還元性ガスの流量又は温度を調整することにより行うことを特徴とする請求項5又は6に記載の還元性ガスの脱硫方法。
  8. 排ガス温度が酸化鉄による還元性ガスの脱硫に適した低温度とは排ガス温度が400〜600℃の範囲をいい、排ガス温度が酸化鉄をガス還元して金属鉄を製造するのに適した高温度とは排ガス温度が700〜1100℃の範囲をいうことを特徴とする請求項5乃至7のいずれかに記載の還元性ガスの脱硫方法。
  9. 前記還元性ガスは石炭ガス化ガスであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の還元性ガスの脱硫方法。
  10. 前記酸化鉄がシャフト炉においては塊状の鉄鉱石、または粉状の鉄鉱石をペレット・ブリケット・焼結鉱に塊成化した鉄鉱石、そして流動層においては粉状の鉄鉱石であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の還元性ガスの脱硫方法。
  11. 請求項1乃至10のいずれかの方法により製造された還元鉄を、高炉に投入することを特徴とする高炉操業方法。
  12. 前記シャフト炉上方から装入する酸化鉄は、CaO及び/又はMgOを含む副原料を混合したペレットの形状を有してなることを特徴とする請求項11に記載の高炉操業方法。
  13. 前記ペレットの成分は、
    (CaO+MgO)/(T.Fe)×100≧1(%)
    (CaO+MgO)/(SiO2+Al23)≧0.2
    の範囲内にあることを特徴とする請求項12に記載の高炉操業方法。
  14. 前記第1段の流動層炉に装入する酸化鉄と共に、CaO及び/又はMgOを含む副原料を装入することを特徴とする請求項11に記載の高炉操業方法。
  15. 前記酸化鉄と副原料とをあわせた原料の成分は、
    (CaO+MgO)/(T.Fe)×100≧1(%)
    (CaO+MgO)/(SiO2+Al23)≧0.2
    の範囲内にあることを特徴とする請求項14に記載の高炉操業方法。
  16. 請求項1乃至15のいずれかの方法で製造された還元性ガスを、水素ガス製造及び/又は複合発電に利用することを特徴とする還元性ガスの利用方法。
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