JP2005098449A - 等速自在継手の外側継手部材およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 温間鍛造または熱間鍛造により成形された従来の外側継手部材よりもコストを下げ、かつ、マウス部材をプレスなどの冷間成形により加工してステム部材と接合する方法により製造された従来の外側継手部材よりも、転動体からトラック溝部に加わる荷重に対するねじり破壊強度を高める。
【解決手段】 長尺のパイプ材料から段階的に冷間引抜き加工を施し、長尺の管状材料として異形引抜き材を成形した後、所定の寸法に切断してマウス部材を得、このマウス部材をステム部材と接合することにより外側継手部材を製造する。トリポード型等速自在継手の場合を例にとると、マウス部材11が、円周方向の三等分位置に軸方向に延びるトラック溝15を有し、トラック溝15の溝底にあたる大径部と、隣接するトラック溝間に位置する小径部と、トラック溝の両側に位置して大径部と小径部を連結する連結部とからなり、大径部の肉厚をa1、連結部の肉厚をb1、小径部の肉厚をc1としたとき、a1:b1:c1=1:(1.1〜3.0):(1.1〜3.0)の関係に設定する。
【選択図】 図1
【解決手段】 長尺のパイプ材料から段階的に冷間引抜き加工を施し、長尺の管状材料として異形引抜き材を成形した後、所定の寸法に切断してマウス部材を得、このマウス部材をステム部材と接合することにより外側継手部材を製造する。トリポード型等速自在継手の場合を例にとると、マウス部材11が、円周方向の三等分位置に軸方向に延びるトラック溝15を有し、トラック溝15の溝底にあたる大径部と、隣接するトラック溝間に位置する小径部と、トラック溝の両側に位置して大径部と小径部を連結する連結部とからなり、大径部の肉厚をa1、連結部の肉厚をb1、小径部の肉厚をc1としたとき、a1:b1:c1=1:(1.1〜3.0):(1.1〜3.0)の関係に設定する。
【選択図】 図1
Description
この発明は、自動車や各種産業機械において動力伝達用に用いられる等速自在継手、より詳しくは、トリポード型またはダブルオフセット型の摺動式等速自在継手に関する。
トリポード型等速自在継手またはダブルオフセット型等速自在継手における、内径部と、転動体が係合するトラック溝部が円周方向に交互に列設されたマウス部を有する外側継手部材を製造する従来の技術としては、一体素材として温間鍛造または熱間鍛造により成形を行う方法や、カップ状または筒状のマウス部材を板材または管材からプレス加工などの冷間加工により成形し、別体として製作したステム部材と接合して外側継手部材を構成する方法などがある。
近年、低燃費化などを目的とした車体の軽量化に取り組んでいる自動車業界において、等速自在継手にも小型・軽量化が要求されるようになってきており、後者の冷間成形により得られる外側継手部材はこのようなニーズに応えるものである。また、前者の温間または熱間鍛造による成形方法では、鍛造型が熱により劣化することや、多品種にわたる製品形状に対して一品一様で鍛造型が必要になること、鍛造工程および前処理などが煩雑な多工程となること、などの理由から製造コストを低減できないという問題点がある。冷間成形法は、温間または熱間鍛造による成形法に比べて、工程削減、工具の長寿命化および合理化の点から全体としてコストダウンを図ることができる。
プレスなどの冷間成形による等速自在継手の外側継手部材の製造方法として、以下のものを例示する。特開平9−76026号公報には、低炭素の鋼板材を所定寸法形状に切断し、冷間プレス等で順次絞り込んで成形することが記載されている。特開平7−317788号公報には、パイプ素材をプレス加工により、中間部を軸部に成形するとともに、両端部を外側継手部材に成形することが記載されている。特開平7−224851号公報には、パイプ材より成形され、一方を軸に接続される基部とし、他方を膨大させて外側継手部材として成形することが記載されている。実公昭52−36926号公報には、プレスまたは引抜き加工等により成形した部品を溶接により集成結合して外側継手部材を構成することが記載されている。
特開平9−76026号公報
特開平7−317788号公報
特開平7−224851号公報
実公昭52−36926号公報
特開平5−185147号公報
特開2000−24736号公報
温間または熱間鍛造では、プレスなどの冷間成形に比べて加工温度が高いため、材料が塑性流動しやすく、結果として大きな変形を与えることができる。また、目的とする外側継手部材においては、比較的自由な断面形状に成形し、角部のコーナーRを小さく成形することが可能であり、小さな突起などの成形も比較的容易である。
これに対して従来のプレスなどの冷間成形では、特に硬度の高い材料や肉厚の大きな材料に対し、大きな塑性流動を必要とする加工において材料割れなどの不具合を生じやすく、角部の小さなコーナーRの成形や小さな突起の成形が困難であるなどの問題があった。また、プレスなどの冷間成形により得られる外側継手部材のマウス部材は、その横断面において略均一な肉厚をもつことを特徴としているが、これも前述の、大きな塑性流動を伴う加工が困難であるという冷間成形における制約によるものである。
このようなプレスなどの冷間成形における問題に対し、特開平5−185147号公報や特開2000−24736号公報に開示されるようにいくつかの対策方法が考案されているが、温間または熱間鍛造に比べると、外側継手部材のマウス部材の断面形状は大きく制約される。また、プレスなどの冷間成形により得られる外側継手部材のマウス部材が、温間または熱間鍛造により成形されたものより軽量であるという特徴は、プレスなどの冷間成形では温間または熱間鍛造と同等の肉厚の材料を成形することは実質上困難であり、特に薄肉の材料においてその利点を活かすことができ、また、適用されているという実情によるものといえる。
一方、外側継手部材が薄肉になるほどねじり破壊強度は低下する。特に、転動体が係合するトラック溝部における、転動体から加わる荷重の作用点から荷重方向に伸ばした線上における外側継手部材のマウス部材の肉厚は、そのねじり破壊強度を左右する主要な要因である。すなわち、トラック溝部が薄肉になるほど、トラック溝部の外周面と荷重方向線との交点付近に転動体から加わる荷重により生じる引張応力が集中し、より低い荷重において破壊に至る。転動体からトラック溝部に加わる荷重は、等速自在継手に加わる負荷トルクに比例して発生するため、外側継手部材のねじり破壊強度が低いと等速自在継手の許容負荷トルクも低くなる。
そのためマウス部材は、転動体からトラック溝部に加わる荷重により生じる内部応力を分散させるように、横断面における周上の各部位の肉厚が設定されることが望ましい。しかし、前述のとおり、従来のプレスなどの冷間成形では、温間または熱間鍛造による成形法に比べて薄肉で、かつ、略均一な肉厚の断面形状しか得ることができないため、結果として、軽量かつ低コストであるが外側継手部材のマウス部材のねじり破壊強度が低く、許容負荷トルクの小さな等速自在継手にしか適用することができないという課題があった。
この発明の目的は、一体素材として温間鍛造または熱間鍛造により成形された従来の外側継手部材よりもコストを下げ、かつ、マウス部材を板材または管材からプレスなどの冷間成形により加工し、別体として製作したステム部材と接合する方法により製造された従来の外側継手部材よりも、転動体からトラック溝部に加わる荷重に対するねじり破壊強度を高めることである。
本発明は、長尺のパイプ材料から段階的に冷間引抜き加工を施し、長尺の管状材料として異形引抜き材を成形した後、所定の寸法に切断してマウス部材11,21,51,61を得、前記マウス部材11,21,51,61を別体として製作したステム部材12,22,52,62と接合することからなる、トリポード型(請求項1)またはダブルオフセット型(請求項3)等速自在継手の外側継手部材の製造方法である。
温間または熱間鍛造における製造コストを低減できないという問題点に対して、従来のプレスなどの冷間成形と同様に、冷間引抜き加工においてもコスト低減を図ることができる。しかも、冷間引抜き加工により異形引抜き材を成形する加工方法においては、従来のプレスなどの冷間成形に比べ、横断面内での塑性流動を与えることが比較的容易であり、その結果として、周上の各部位における肉厚が異なる断面形状を成形することが可能である。したがって、マウス部材の横断面での円周方向の各部位における肉厚を最適化することができる。具体的には、転動体からトラック溝部に加わる荷重により生じる内部応力を分散させるように設定され、転動体からトラック溝部に加わる荷重に対するねじり破壊強度を、略均一な肉厚の断面形状のものに比べて高くすることが可能である。
より具体的に述べると、トリポード型等速自在継手の場合、前記マウス部材11,51,61が、円周方向の三等分位置に軸方向に延びるトラック溝15を有し、前記トラック溝15の溝底にあたる大径部と、隣接するトラック溝15間に位置する小径部と、前記トラック溝15の両側に位置して前記大径部と前記小径部を連結する連結部とからなり、前記大径部の肉厚をa1、前記連結部の肉厚をb1、前記小径部の肉厚をc1としたとき、a1:b1:c1=1:(1.1〜3.0):(1.1〜3.0)の関係にある(請求項2)。ダブルオフセット型自在継手の場合、前記マウス部材21が、円周方向の等配位置に軸方向に延びるトラック溝25を有し、前記トラック溝25の溝底部分の肉厚をa2、隣接するトラック溝25間の部分の肉厚をb2としたとき、a2:b2=(1.1〜2.3):1の関係にある(請求項4)。
本発明による等速自在継手(請求項5)は、外側継手部材のマウス部の横断面形状が、等速自在継手の外側継手部材として要求される内周面の輪郭形状をもち、トラック溝部およびその他の周上の各部位における肉厚が異なることを特徴とする。さらに、それらの肉厚は、転動体からトラック溝部に加わる荷重により生じる内部応力を分散させるように設定されており、同一質量で構成されるマウス部材において、転動体からトラック溝部に加わる荷重に対するねじり破壊強度を、略均一な肉厚の断面形状のものに比べて高くすることが可能である。
なお、マウス部材の横断面における周上の各部位における肉厚は、段階的に変化するものであっても連続的に変化するものであってもよい。
本発明によれば、一体素材として温間鍛造または熱間鍛造により成形された従来の外側継手部材よりも低い製造コストで外側継手部材を製造することができ、しかも、マウス部材の横断面での周上の各部位における肉厚を最適化することができるため、マウス部材を板材または管材からプレスなどの冷間成形により加工し、別体として製作したステム部材と接合する方法により製造された従来の外側継手部材よりも、転動体からトラック溝部に加わる荷重に対するねじり破壊強度を高めることができる。したがって、低コストで許容負荷トルクの高い、優れた等速自在継手を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
まず、図1および図2を参照してトリポード型等速自在継手およびダブルオフセット型等速自在継手の基本構成を説明する。
図1(a)はトリポード型等速自在継手の縦断面を示し、図1(b)は横断面を示す。トリポード型等速自在継手は外側継手部材10と内側継手部材18とで構成され、外側継手部材10が駆動軸または従動軸と接続され、内側継手部材18が従動軸または駆動軸と接続される。外側継手部材10はマウス部11とステム部12とからなり、符号13で示すように境界部にて溶接してある。ステム部12の端部に、駆動軸または従動軸と接続するためのセレーションまたはスプラインを形成してある。マウス部11は円周方向の三等分位置に軸方向に延びるトラック溝15を有し、マウス部11の横断面は3弁の花冠状を呈している。内側継手部材18は、円周方向の三等分位置から半径方向に突出したトラニオンを有し、また、駆動軸または従動軸と接続するためのセレーションまたはスプライン孔を有している。周知のとおり、各トラニオンは、針状ころを介して回転自在に転動体(ローラ)14を担持している。外側継手部材10から転動体(ローラ)14を介して内側継手部材18へ、またはその逆へ、トルクの伝達が行われる。外側継手部材10と内側継手部材18とは相対的に軸方向に摺動可能で(摺動式)、その際転動体(ローラ)14が外側継手部材10のトラック溝15に沿って転動する。
図2(a)はダブルオフセット型等速自在継手の縦断面を示し、図2(b)は横断面を示す。ダブルオフセット型等速自在継手は外側継手部材20と内側継手部材28とボール24とケージ26で構成される。外側継手部材20が駆動軸または従動軸と接続され、内側継手部材28が従動軸または駆動軸と接続される。外側継手部材20はマウス部21とステム部22とからなり、符号23で示すように境界部にて溶接してある。ステム部22の端部に、駆動軸または従動軸と接続するためのセレーションまたはスプラインを形成してある。マウス部21は円周方向の等配位置に軸方向に延びるトラック溝25を有し、マウス部21の横断面は六弁の花冠状を呈している。なお、トラック溝が6本の場合を例示したが、それ以外のたとえば8本の場合もある。内側継手部材28は、円周方向の等配位置に軸方向に延びるトラック溝を有し、また、駆動軸または従動軸と接続するためのセレーションまたはスプライン孔を有している。外側継手部材20のトラック溝15と内側継手部材28のトラック溝27との間に転動体(ボール)24が介在して、外側継手部材20から内側継手部材28へ、またはその逆へ、トルクの伝達が行われる。外側継手部材20と内側継手部材28との間にケージ26が介在して、転動体(ボール)24を保持している。ケージ26は内側継手部材28の外球面と球面接触する内球面と、外側継手部材21の円筒状内周面と接する外球面を有する。ケージ28の内球面の中心と外球面の中心は、継手中心Oに対し、軸方向で逆方向に等距離だけオフセットしている。ダブルオフセット型等速自在継手でも外側継手部材10と内側継手部材28は相対的に軸方向に摺動可能である(摺動式)。
続いて、図1および図2に示す本発明の実施の形態を説明すると、外側継手部材10,20が、別体として製作されたマウス部材11,21とステム部材12,22を接合して構成される。マウス部材11,21は、長尺のパイプ材料から段階的に冷間引抜き加工を施し、長尺の管状部材として異形の引抜き材を成形した後、所定の寸法に切断し切削加工することによって成形される。接合の手段として、ここでは、マウス部材11,21とステム部材12,22との外周面上の境界部13,23に適度な開先形状を設けて溶接することを例示してある。
マウス部材11,21の横断面での周上の各部位における肉厚a1〜c1およびa2,b2は、内部部材18,28に矢印の方向に作用するトルクT1、T2により、転動体14,24からトラック溝部15,25に加わる荷重に対する破壊強度において有利なように、a1<b1≒c1およびa2>b2となるように設定されている。
次に、図3および図4に、それぞれ図1および図2に示す実施の形態に対応する比較例を示す。ここでは、板材より従来のプレス加工により成形されるマウス部材36,46と、別体として製作されたステム部材37,47とをかしめ加工により接合する。当該接合方法は特開平8−49727号公報に記載されているとおりであり、本発明とは直接関係がないので詳細な説明は省略する。図3および図4に示すプレス加工により成形されるマウス部材36,46は、加工上の制約により略均一な肉厚の軸方向断面形状を有するため、その横断面での周上の各部位における肉厚は、a3≒b3≒c3およびa4≒b4である。
トリポード型等速自在継手に関する実施の形態を示す図1およびその比較例を示す図3において、図1の筒状のマウス部材11における横断面の断面積をS1、図3のカップ状のマウス部材36における横断面の断面積をS3としたとき、同一断面積(S1≒S3)の条件において、図1のマウス部材11の横断面での周上の各部位における肉厚a1〜c1の比率を種々変化させ、内側継手部材18に矢印の方向に作用するトルクT1により、転動体14からトラック溝部15に加わる荷重によってマウス部材11のZ1部に生じる最大引張応力σ1maxを弾性変形領域内でのFEM解析により求めた結果を図7に示す。断面積S1およびS3が同一であることはマウス部材の重量が同一であることを意味する。
σ1maxの値が小さいほどマウス部材11は破壊しにくく、等速自在継手の許容負荷トルクを高めることができる。解析No.1−1は肉厚比率a1:b1:c1=1:1:1における解析結果であり、図3に示す略均一な肉厚の軸方向断面形状を有する従来のプレス加工により成形されたマウス部材36の強度と同等である。これに対し肉厚a1を減少させ、肉厚b1,c1を増加させてゆけばσ1maxを低減することができ、解析No.1−9の肉厚比a1:b1:c1=1:2.22:2.22においては、σ1maxを約44%低減させることができる。さらに肉厚a1を減少させ、肉厚b1,c1を増加させてゆけば、マウス部材11の最大引張応力の発生部位がZ1部以外の部分となり、その値は逆に増加してゆく。この実施の形態においては、解析No.1−9の肉厚条件が、マウス部材11の強度を最大限に高める最適条件といえる。
異形引抜き材を成形する引抜き加工においては、肉厚a1〜c1の比率が高いほど加工工程が増加し、加工硬化による材料割れが発生しやすくなるため中間工程として焼鈍処理を必要とするなど、加工コストが増大しやすい。等速自在継手として要求される許容負荷トルク性能だけでなく、加工コストの妥当性を検討したうえで、肉厚a1〜c1の比率を設定する必要がある。
同様に、ダブルオフセット型等速自在継手に関する実施の形態を示す図2およびその比較例を示す図4において、図2の筒状のマウス部材21における横断面の断面積をS2、図4のカップ状のマウス部材46における横断面の断面積をS4としたとき、同一断面積(S2≒S4)の条件において、図2のマウス部材21の横断面での周上の各部位における肉厚a2,b2の比率を変化させ、内側継手部材28に矢印の方向に作用するトルクT2により、転動体24からトラック溝部25に加わる荷重によってマウス部材21のZ2部に生じる最大引張応力σ2maxを弾性変形領域内でのFEM解析により求めた結果を図8に示す。断面積S2およびS4が同一であるということはマウス部材の重量が同一であることを意味する。
σ2maxの値が小さいほどマウス部材21は破壊しにくく、等速自在継手の許容負荷トルクを高めることができる。解析No.2−1は肉厚比率a2:b2=1:1における解析結果であり、図4に示す略均一な肉厚の軸方向断面形状を有する従来のプレス加工により成形されたマウス部材46の強度と同等である。これに対し、肉厚b2を減少させ、肉厚a2を増加させてゆけばσ2maxを低減させることができ、解析No.2−4の肉厚比率a2:b2=1.36:1においては、σ2maxを約10%低減させることができる。さらに肉厚b2を減少させ、肉厚a2を増加させてゆけば、マウス部材21の最大引張応力の発生部位がZ2部ではなくなり、その値は逆に増加してゆく。この実施の形態においては、解析No.2−4の肉厚条件が、マウス部材21の強度を最大限に高める最適条件といえる。
トリポード型等速自在継手とダブルオフセット型等速自在継手の両方において、マウス部材11,21とステム部材12,22の接合手段について、図1および図2に示した構造のほかに、図5に示すようにマウス部材51の内周形状の輪郭線に沿った境界部53に適度な開先形状を設けて溶接する構造や、図6に示すようにステム部材62に設けた円盤状の端部69とマウス部材61の外周面との境界部63を隅肉溶接とする構造、あるいは、図1、図5に示した構造において開先形状を設けずに溶接する構造、さらには抵抗溶接やレーザー溶接を適用する構造などが、他の実施の形態として挙げられる。
尚、本発明の等速ジョイントは、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
10,20 外側継手部材
11,21,51,61 マウス部
12,22,52,62 ステム部
13,23,53,63 溶接部
14,24 転動体
15,25 トラック溝
18,28 内側継手部材
26 ケージ
27 トラック溝
11,21,51,61 マウス部
12,22,52,62 ステム部
13,23,53,63 溶接部
14,24 転動体
15,25 トラック溝
18,28 内側継手部材
26 ケージ
27 トラック溝
Claims (5)
- 長尺のパイプ材料から段階的に冷間引抜き加工を施し、長尺の管状材料として異形引抜き材を成形した後、所定の寸法に切断してマウス部材を得、前記マウス部材を別体として製作したステム部材と接合することからなる、トリポード型等速自在継手の外側継手部材の製造方法。
- 前記マウス部材が、円周方向の三等分位置に軸方向に延びるトラック溝を有し、前記トラック溝の溝底にあたる大径部と、隣接するトラック溝間に位置する小径部と、前記トラック溝の両側に位置して前記大径部と前記小径部を連結する連結部とからなり、前記大径部の肉厚をa1、前記連結部の肉厚をb1、前記小径部の肉厚をc1としたとき、a1:b1:c1=1:(1.1〜3.0):(1.1〜3.0)の関係にあることを特徴とする請求項1のトリポード型等速自在継手の外側継手部材の製造方法。
- 長尺のパイプ材料から段階的に冷間引抜き加工を施し、長尺の管状材料として異形引抜き材を成形した後、所定の寸法に切断してマウス部材を得、前記マウス部材を別体として製作されたステム部材と接合することからなる、ダブルオフセット型等速自在継手の外側継手部材の製造方法。
- 前記マウス部材が、円周方向の等配位置に軸方向に延びるトラック溝を有し、前記トラック溝の溝底部分の肉厚をa2、隣接するトラック溝間の部分の肉厚をb2としたとき、a2:b2=(1.1〜2.3):1の関係にあることを特徴とする請求項4のダブルオフセット型等速自在継手の外側継手部材の製造方法。
- 請求項1ないし4のいずれかの方法により製造された等速自在継手の外側継手部材。
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