JP2005096341A - 繊維複合材用プリフォーム及び繊維複合材並びにこれらの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 繊維の編み目の乱れや型くずれ等が起こりにくく、取り扱いの容易なプリフォーム及びそれを備えた繊維複合材を提供する。
【解決手段】 織物10に純水11を塗布し、張力をかけた状態で冷凍する。冷凍した織物10を裁断し、織物片13を作製する。複数の織物片13を積層し、冷凍したまま縫合することにより、プリフォームを作製する。プリフォームを冷凍状態のまま成形型にセットし、成形型を加熱すると同時に真空引きを行う。成形型内の解凍後の水分を除去した後、成形型に樹脂を注入する。成形型を加熱し、樹脂を硬化させる。樹脂が硬化した後、成形型を分解し、繊維複合材を取り出す。
【選択図】 図1

Description

本発明は、繊維複合材用プリフォーム及び繊維複合材並びにこれらの製造方法に関するものである。
従来より、樹脂の内部に繊維強化材が設けられてなる繊維複合材は、様々な分野で利用されている。このような繊維複合材の製造方法として、繊維強化材に予め樹脂を含浸させてプリプレグを作製し、このプリプレグを積層等したものをオートクレーブで成形する方法が知られている。しかし、このような方法では、高価な製造設備が必要であった。
そこで、高価な製造設備が不要な方法として、いわゆるRTM成形法(レジントランスファー成形法)やRFI法(樹脂膜射出法)等が提案されている。RTM成形法は、予め繊維を組み合わせることによって所定の形状及び寸法のプリフォームを成形し、当該プリフォームを成形型内にセットしてから型内を真空引きした後、樹脂を注入してプリフォームに含浸させ、その後に樹脂を硬化させる方法である。RFI法は、RTM法に類似した方法であり、プリフォームをセットする成形型内に予め樹脂を設けておき、真空引きと同時に成形型を加熱することによって樹脂をプリフォーム内に含浸させ、硬化させる方法である。
ところで、上記いずれの方法においても、繊維の編み目の整った品質の高いプリフォームを成形することが重要である。また、プリフォームを成形型にセットする際に、プリフォームの型くずれを防止する必要がある。しかし、プリフォームは繊維を組み合わせたものに過ぎないため、本来的に編み目が乱れたり、繊維がばらけたり、型くずれを起こしやすいという性質を有している。
そこで、従来より、プリフォームの編み目の乱れや型くずれ等を防止するために、繊維同士を接着させるバインダーを配合しておく技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−64406号公報
しかしながら、上記従来技術では、バインダーが粘着性を有しているので、プリフォームの全体が粘着体となり、取り扱いが不便であった。プリフォームを所定の形状に成形するためには、複数の織物を積層したり、縫合したりする場合がある。また、それら織物を予め所定形状に裁断しておく必要がある場合も多い。しかし、バインダーを含んだ織物は、裁断や積層や縫合に際して、取り扱いが必ずしも容易ではなかった。
また、そのようなプリフォームを用いて製造された繊維複合材では、完成後に樹脂の内部にバインダーが残ったままとなる。そして、このような残留物の影響により、繊維複合材の品質が低下するおそれがあった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、編み目の乱れや型くずれ等が起こりにくく、取り扱いの容易なプリフォーム及びそれを備えた繊維複合材を提供することにある。
本発明に係る繊維複合材用プリフォームは、繊維が組み合わされてなる繊維体と、前記繊維体に浸透した型保持材とを備え、前記型保持材が凝固してなるものである。
上記プリフォームでは、型保持材が凝固していることにより、繊維体は所定の形状に保持される。したがって、プリフォームの型くずれは防止される。また、型保持材は繊維体に浸透しているので、繊維体の繊維のばらつきや織り目の乱れは防止される。その結果、品質の高いプリフォームを得ることができる。また、プリフォームの全体が粘着体とはならないので、取り扱いが容易となる。
前記型保持材は水であることが好ましい。すなわち、上記繊維複合材用プリフォームは、繊維体と、前記繊維体に浸透した型保持材とを備え、前記型保持材が冷凍してなるものであることが好ましい。このことにより、水は取り扱いが容易であるので、プリフォームの取り扱い性が更に向上する。また、水は安価であるので、製造コストを削減することができる。
前記繊維複合材用プリフォームは、前記繊維体を複数備え、これら繊維体が積層又は縫合されてなっていることが好ましい。前記繊維体によれば、裁断、積層又は縫合が容易となるので、このようなプリフォームであっても容易に製造することができる。したがって、複雑な形状のプリフォームであっても、容易に製造することができる。
本発明に係る繊維複合材は、前記繊維複合材用プリフォームから前記型保持材を融解して除去し、前記繊維体に樹脂を含浸し且つ前記樹脂を硬化させてなるものである。
このことにより、プリフォームの品質が高いので、品質の高い繊維複合材が得られる。また、樹脂の内部に繊維以外の不純物を含まない繊維複合材を得ることが可能となる。
本発明に係る繊維複合材用プリフォームの製造方法は、繊維が組み合わされてなる繊維体に型保持材を浸透させる工程と、前記繊維体に浸透した型保持材を凝固させる工程と、を備えた方法である。当該製造方法により、前記の繊維複合材用プリフォームが製造される。
前記型保持材は水であることが好ましい。前記繊維体に型保持材を浸透させる工程は、前記繊維体に水を塗布する工程からなっていることが好ましい。
このことにより、繊維体に対して水を満遍なく浸透させることが容易になる。
前記製造方法は、型保持材が凝固してなる複数の繊維体を積層又は縫合する工程を更に備えていることが好ましい。このことにより、複雑な形状のプリフォームであっても、容易に製造することができる。
本発明に係る繊維複合材の製造方法は、前記製造方法により製造された繊維複合材用プリフォームを、前記型保持材が凝固した状態のまま成形型内にセットする工程と、前記成形型内において前記型保持材を融解する工程と、前記型保持材を前記成形型から排出する工程と、前記成形型に樹脂を流し込み、前記繊維体に前記樹脂を含浸させる工程と、前記樹脂を硬化させる工程と、を備えた方法である。当該製造方法により、前記の繊維複合材が製造される。
前記型保持材は水からなり、前記製造方法は、前記水を前記成形型から排出してから前記成形型に樹脂を流し込むまでの間に、前記成形型内に水置換性溶剤を注入する工程と、前記水置換性溶剤を前記成形型から排出する工程とを更に備えていることが好ましい。
このことにより、成形型内から水を除去しやすくなり、繊維複合材の内部に水が残留することを確実に防止することができる。また、水置換性溶剤によってプリフォームを洗浄することができるため、品質の向上や作業性の向上を図ることができる。
本発明によれば、繊維体に浸透した型保持材を凝固させることにより、凝固に伴う固着力を利用して繊維体の型を保持することができる。したがって、プリフォームの型くずれは起こりにくい。また、型保持材は繊維体に浸透しているので、繊維体の繊維のばらつきや織り目の乱れも防止される。したがって、品質の高いプリフォームを得ることが可能となる。また、プリフォームが粘着体とならないので、その取り扱いが容易となる。
繊維体の裁断、積層又は縫合が容易になるので、複数の繊維体を積層等することによって、複雑な形状のプリフォームであっても比較的容易に製造することが可能となる。
型保持材として水を用いることにより、プリフォームの取り扱いをより容易化することができ、また、製造作業が容易になる。更に、製造コストを低減することができる。
繊維複合材の製造工程において、成形型内で解凍した水を水置換性溶剤と置換することとすれば、成形型内の水を精度よく除去することができ、繊維複合材の内部に水が残留することを確実に防止することができる。したがって、信頼性の高い繊維複合材を得ることができる。また、水置換性溶剤によってプリフォームを洗浄することができるので、品質の向上や作業性の向上を図ることができる。
また、本発明によれば、樹脂の内部に繊維以外の不純物を含まない繊維複合材を得ることが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
まず、実施形態に係るプリフォームの製造方法について説明する。プリフォームの製造にあたっては、始めに、炭素繊維等の繊維からなる織物を用意しておく。そして、図1に示すように、スプレー12を用いて純水11を織物10に満遍なく塗布し、純水11を織物10に浸透させる。次に、図2に示すように、水が浸透した織物10に張力をかけ、織物10の織り目を整える。そして、その状態のまま、織物10を冷却し、織物10内に浸透した水を冷凍させる。このことにより、織物10は、織り目が整えられた状態に保持される。また、織物10の全体の形状も保持され、型くずれが防止される。なお、冷凍の程度としては、その後の取り扱いを容易にするため、例えば織物10がシャーベット状になる程度が好ましい。ただし、より堅固に冷凍してもよいことは勿論である。
次に、図3に示すように、織物10を冷凍状態のまま裁断し、一枚の織物10から複数個の織物片13を形成する。なお、裁断に際しては、織物10の冷凍状態を維持しながら裁断を行う裁断手段を用いる。そのような裁断手段として、例えばウォータージェット式のカッターなどを用いることができる。ただし、裁断手段の種類は特に限定されるものではない。
次に、図4に示すように、複数の織物片13を所定形状に積層する。なお、この際、積層前の織物片13をわずかに解凍し、積層後に再び冷凍することによって、織物片13同士を氷着させるようにしてもよい。あるいは、すべての織物片13を積層した後に、それらをわずかに解凍してから再び冷凍することによって、織物片13同士を氷着させるようにしてもよい。このように、水自体をあたかも接着剤のように利用することもできる。また、織物片13をプレス等によって湾曲又は屈曲させる必要がある場合には、少なくとも湾曲部又は屈曲部を若干解凍することにより、湾曲又は屈曲しやすくしてもよい。
次に、図5に示すように、積層した織物片13を冷凍状態のまま縫合する。これにより、所定形状のプリフォーム14が得られる。なお、上述の裁断、積層又は縫合は、例えば−10℃程度の温度環境下で行われる。その後は、プリフォーム14を冷凍室に保管するか、あるいは冷凍状態のまま複合材料の製造ラインに移動させる。
続いて、プリフォーム14を用いて繊維複合材を製造する方法について説明する。ここでは、RTM成形法を用いた繊維複合材の製造方法を説明するが、RFI法等、他の方法を用いて製造することも勿論可能である。
始めに、図6に示すように、プリフォーム14を冷凍状態のまま成形型20内にセットする。そして、導入管21に設けられた弁23を閉鎖する。次に、真空ポンプ24を起動して成形型20内を真空引きすると共に、成形型20を加熱する。これにより、プリフォーム14に含まれる水分は蒸発し、排出管22を通じて外部に排出される。本実施形態では、成形型20を内部温度が200℃程度になるまで加熱する。ただし、成形型20の内部温度は200℃程度に限定されるものではなく、水分を蒸発するのに十分な温度であれば任意の温度であってもよい。
なお、成形型20内にセットされたプリフォーム14には押圧力が加わっており、プリフォーム14は成形型20によって形状が保持されている。したがって、プリフォーム14が解凍された際に、プリフォーム14の型くずれや織り目の乱れは実質的には生じない。
次に、圧力計29によって成形型20の内部圧力を測定し、内部圧力が所定圧力以下になると、成形型20内の水分が除去されたと判断し、成形型20の加熱を停止する。
そして、所定時間が経過した後、弁23を開放する。弁23の上流側には、水置換性溶剤としてのアセトンが貯留したタンク25が接続されている。したがって、弁23を開放することにより、成形型20の内部にアセトンが注入される。成形型20内にアセトンが注入されると、弁26を閉鎖し、真空ポンプ24の運転を停止する。その後、所定時間が経過すると、真空ポンプ24の運転を再開すると共に弁26を開放し、成形型20を再び加熱する。その結果、成形型20のアセトンは蒸発し、成形型20の外部に排出される。これにより、成形型20内に水分が残っていたとしても、その水分はアセトンによって置換され、外部に排出されることになる。
その後、成形型20の内部圧力が所定圧力以下になると、成形型20内のアセトンが除去されたと判断し、弁23及び弁26を閉鎖すると共に、成形型20の加熱を停止する。また、真空ポンプ24の運転を停止する。そして、図7に示すように、アセトンのタンク25に代わって、樹脂が貯留された樹脂タンク27を接続する。また、排出管22に、樹脂を回収するタンク28を設けておく。なお、ここでは樹脂として、エポキシ樹脂を用いる。ただし、樹脂の種類は特に限定されるものではない。
その後、弁23及び弁26を開放し、真空ポンプ24の運転を再開する。その結果、樹脂タンク27の樹脂は導入管21を通じて成形型20内に注入される。樹脂の注入は、樹脂の一部が排出管22から排出されるまで行われる。なお、排出された余分な樹脂は、回収タンク28に回収される。
成形型20への樹脂の注入が終了すると、弁23及び弁26を閉鎖し、真空ポンプ24の運転を終了する。そして、成形型20を加熱し、内部の樹脂を硬化させる。なお、本実施形態では、樹脂を180〜200℃程度の温度で硬化させる。その結果、プリフォーム14に樹脂が含浸されてなる繊維複合材が作製される。樹脂が硬化した後は、脱型を行う。すなわち、成形型20の加熱を終了し、成形型20を分解して繊維複合材を取り出す。以上により、繊維複合材を得ることができる。
本実施形態によれば、織物10を冷凍し、冷凍状態の織物10を用いてプリフォーム14を製造するので、プリフォーム14を構成する繊維のばらつき、織り目の乱れ、及び型くずれなどを防止することができる。そのため、プリフォーム14の全体形状を維持できるのは勿論のこと、内部の繊維の品質も良好に保つことができる。例えば、縦糸と横糸とのずれを防止し、それらの組み合わせ状態を良好に保つことができる。したがって、品質の高いプリフォーム14を得ることができる。
織物10の全体を冷凍しているので、その一部を裁断して織物片13を切り取ったとしても、織物片13の形状は維持され、繊維のばらつきや織り目の乱れは生じない。したがって、織物片13を適宜に組み合わせることによって、複雑な形状のプリフォーム14を比較的容易に製造することができる。
冷凍状態の織物10は粘着体ではないため、取り扱いが容易であり、裁断や積層や縫合などの機械加工を容易に行うことができる。
織物10を冷凍させる型保持材として水を用いているので、化学物質を用いる場合と異なり、取り扱いが容易である。また、材料費の低減による製造コストの削減を図ることができる。また、本実施形態では純水を用いているので、水分を除去した後にプリフォーム14内に不純物が残留することを確実に防止することができる。ただし、使用する水は必ずしも純水でなくてもよく、実質的に清浄な水であればよい。例えば、イオン交換水などを用いてもよい。
本実施形態に係る繊維複合材は、品質の高いプリフォーム14を用いて製造されるので、高品質な複合材となる。すなわち、本実施形態によれば、繊維強化材が設計通りに配合された良質な繊維複合材を得ることができる。
複合材の製造工程において、解凍後のプリフォーム14内に残留する水分をアセトンによって置換することとしたので、プリフォーム14内の残留水分を高精度に除去することができる。したがって、プリフォーム14内における欠陥は生じにくい。また、プリフォーム14はアセトンによって洗浄されるので、品質の向上や作業性の向上が図られる。
また、樹脂注入の際には、プリフォーム14内の水及びアセトンは除去されているので、繊維複合材の樹脂中に水やアセトンが混入することはない。すなわち、繊維複合材は、樹脂以外の不純物を含まない高品質な複合材となる。
なお、上記実施形態では、プリフォーム14の製造の際に、織物10を裁断、積層、縫合の順に機械加工していたが、これら加工の順序は何ら限定されない。また、プリフォームの形状等によっては、裁断、積層及び縫合のうち1又は2以上の加工を省略することも可能である。プリフォームの形状や寸法も何ら限定されるものではない。
織物10に水を浸透させる方法は、スプレー12による散布に限定されるものではない。例えば、織物10を水槽内の水に浸漬した後、ローラで加圧することにより、織物10に含まれる余剰水をローラで絞り出すようにしてもよい。このような方法によっても、織物10の全体に満遍なく水を浸透させることができる。
水置換性の溶剤はアセトンに限らず、他の物質からなっていてもよい。
また、上記実施形態では、プリフォーム14の残留水分を完全に排除するために、アセトンを用いて水を置換していたが、水の置換は必ずしも必要ではない。例えば、成形型20の真空度を更に高めたり、成形型20をより高温にまで加熱すること等によって、残留水分を高精度に除去することも可能である。
織物10の型保持材には、水以外の物質を用いることができる。例えば、でんぷんを用いてもよい。取り扱い性の観点からは粘着性のない物質の方が好ましいものの、簡単な操作によって凝固させることができる限り、粘着性を有する物質であってもよい。氷着力及び粘着力の両方を利用して繊維を保持するものであってもよい。
上記実施形態では、繊維体として略2次元状(布状)の織物10を用いていた。しかし、繊維体は2次元状のものに限定されず、1次元状(糸状)のものであってもよく、3次元状のものであってもよい。本発明に係るプリフォームの製造方法は、上記実施形態のような縫合法に限らず、いわゆる3次元織りの方法に対しても応用することができる。
本発明に係るプリフォームの製造方法を、いわゆるフィラメントワインディング法に適用することもできる。次に、図8及び図9を参照しながら、フィラメントワインディング法を用いた応用例について説明する。
図8に示すように、本例では、ボビン32からフィラメント33を供給し、回転するマンドレル31に対しフィラメント33を巻き付けていく。マンドレル31は0℃以下に冷却されている。図9に示すように、フィラメント33の巻き始め箇所の近傍には、純水11を噴霧するスプレー12が設けられている。一方、フィラメント33の巻き始め箇所の側方(マンドレル31の回転方向後側)には、0℃以下の冷却気体35を吹き付ける吹出装置30が設けられている。したがって、フィラメント33がマンドレル31に巻き付くと同時に、フィラメント33には水が噴霧され、その水は冷却気体35及びマンドレル31によって冷凍される。その結果、冷凍された氷がフィラメント33を保持するので、フィラメント33はマンドレル31上でずれることなく、正確に巻き付けられていく。特に、フィラメント33がマンドレル31の軸方向と傾斜した方向(例えば45°の方向)に巻き付けられる場合には、フィラメント33はマンドレル31上でずれやすくなるが、本例によれば、そのようなずれを防止することができる。本例においても、品質の高いプリフォームを形成することが可能となる。
なお、本発明の適用対象となるプリフォームには、組み紐プリフォーム、ニッティングプリフォーム、ステッチプリフォーム、織り込みプリフォーム等、各種のプリフォームが含まれる。プリフォームの種類は何ら限定されるものではない。
以上説明したように、本発明は、繊維複合材用プリフォーム及びそれを備えた繊維複合材に関して有用である。
水が塗布されている状態の織物の斜視図である。 張力が加えられた状態の織物の斜視図である。 裁断された織物と織物片とを示す斜視図である。 織物片の積層体を示す斜視図である。 プリフォームの斜視図である。 繊維複合材の製造装置の構成図である。 繊維複合材の製造装置の構成図である。 フィラメントワインディング法を説明する概念図である。 フィラメントワインディング法を説明する概念図である。
符号の説明
10 織物(繊維体)
11 純水(型保持材)
12 スプレー
13 織物片
14 プリフォーム
20 成形型
21 導入管
22 排出管
23,26 弁
24 真空ポンプ
27 樹脂タンク
28 回収タンク
29 圧力計
30 吹出装置
31 マンドレル
32 ボビン
33 フィラメント(繊維体)
35 冷却気体

Claims (10)

  1. 繊維が組み合わされてなる繊維体と、前記繊維体に浸透した型保持材とを備え、前記型保持材が凝固してなる繊維複合材用プリフォーム。
  2. 前記型保持材は水である請求項1に記載の繊維複合材用プリフォーム。
  3. 前記繊維体を複数備え、これら繊維体が積層又は縫合されてなる請求項1又は2に記載の繊維複合材用プリフォーム。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つに記載の繊維複合材用プリフォームから前記型保持材を融解して除去し、前記繊維体に樹脂を含浸し且つ前記樹脂を硬化させてなる繊維複合材。
  5. 繊維が組み合わされてなる繊維体に型保持材を浸透させる工程と、
    前記繊維体に浸透した型保持材を凝固させる工程と、
    を備えた繊維複合材用プリフォームの製造方法。
  6. 前記型保持材は水である請求項5に記載の繊維複合材用プリフォームの製造方法。
  7. 前記繊維体に型保持材を浸透させる工程は、前記繊維体に水を塗布する工程からなっている請求項6に記載の繊維複合材用プリフォームの製造方法。
  8. 型保持材が凝固してなる複数の繊維体を積層又は縫合する工程を更に備えた請求項5〜7のいずれか一つに記載の繊維複合材用プリフォームの製造方法。
  9. 請求項5〜8のいずれか一つに記載の製造方法により製造された繊維複合材用プリフォームを、前記型保持材が凝固した状態のまま成形型内にセットする工程と、
    前記成形型内において前記型保持材を融解する工程と、
    前記型保持材を前記成形型から排出する工程と、
    前記成形型に樹脂を流し込み、前記繊維体に前記樹脂を含浸させる工程と、
    前記樹脂を硬化させる工程と、
    を備えた繊維複合材の製造方法。
  10. 前記型保持材は水からなり、
    前記水を前記成形型から排出してから前記成形型に樹脂を流し込むまでの間に、前記成形型内に水置換性溶剤を注入する工程と、前記水置換性溶剤を前記成形型から排出する工程とを更に備えた請求項9に記載の繊維複合材の製造方法。
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