JP2005091508A - 立体画像表示装置および立体画像表示方法 - Google Patents

立体画像表示装置および立体画像表示方法 Download PDF

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Sumio Yano
澄男 矢野
Nobuaki Uwa
伸明 宇和
Keisuke Kinoshita
敬介 木下
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Abstract

【課題】 立体画像の観察による視覚疲労が軽減された立体画像表示装置および立体画像表示方法を提供することである。
【解決手段】 スクリーン100に左眼用画像および右眼用画像を表示した場合に立体画像の表示位置30が観察者の焦点深度FD内にあるように、表示対象10の奥行き距離P0を立体画像の表示位置30の奥行き距離P1に次式により非線形変換する。
P1=g√(P0)+k
gはゲインを表す係数、kはオフセットを表す係数である。係数kを正の値に設定することにより、立体画像の表示位置30をスクリーン100の奥側にシフトさせることができる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、立体画像を表示する立体画像表示装置および立体画像表示方法に関する。
画像を立体的に表示するためには、2台のカメラを人間の両眼の間隔程度に離して同一の被写体を撮像して左右のカメラによりそれぞれ左眼用画像および右眼用画像を得、あるいは、コンピュータグラフィックス技術を用いて左眼用画像および右眼用画像を人工的に作成し、このようにして得られた左眼用画像および右眼用画像を2台の画像表示装置を用いてスクリーン(表示画面)上で水平方向にずれた位置に表示する。観察者は、これらの左眼用画像および右眼用画像をそれぞれ左眼および右眼で観察することによって立体画像をスクリーンの手前や奥位置に知覚することができる。
従来より、立体画像を表示する種々の立体画像表示装置が提案されている(例えば、特許文献1)。
特開平9−168169号公報
しかしながら、従来の立体画像表示装置では、観察者が立体画像を長時間観察すると、視覚疲労が生じる。そこで、立体画像を長時間観察した場合に生じる視覚疲労が軽減される立体画像表示装置および立体画像表示方法が望まれる。
本発明の目的は、立体画像の観察による視覚疲労が軽減される立体画像表示装置および立体画像表示方法を提供することである。
本発明に係る立体画像表示装置は、スクリーンに左眼用画像および右眼用画像を表示することにより立体画像を表示する立体画像表示装置であって、所定の観察位置からスクリーンまでの距離に基づく焦点深度の範囲内に立体画像が表示されるように、スクリーンから表示対象までの距離をスクリーンから立体画像の表示位置までの距離に非線形変換する変換手段と、変換手段により得られた距離に基づいて視差を算出する算出手段と、算出手段により算出された視差に基づいて左眼用画像および右眼用画像をスクリーンに表示する表示手段とを備えたものである。
本発明に係る立体画像表示装置においては、観察位置からスクリーンまでの距離に基づく焦点深度の範囲内に立体画像が表示されるように、スクリーンから表示対象までの距離がスクリーンから立体画像の表示位置までの距離に非線形変換される。非線形変換により得られた距離に基づいて視差が算出され、算出された視差に基づいて左眼用画像および右眼用画像がスクリーンに表示される。
このようにして立体画像が観察者の焦点深度の範囲内に表示されることにより、立体画像の観察による視覚疲労が軽減される。
変換手段は、スクリーンから表示対象までの距離が焦点深度の範囲の限界に近づくにつれてスクリーンから立体画像の表示位置までの距離が飽和するようにスクリーンから表示対象までの距離を立体画像の表示位置までの距離に非線形変換してもよい。
それにより、立体画像の観察による視覚疲労を軽減しつつ十分な奥行き知覚を得ることができる。
変換手段は、スクリーンから表示対象までの距離をP0とし、スクリーンから立体画像の表示位置までの距離をP1とし、fを所定の関数とし、gおよびkをそれぞれ任意の係数とした場合に、下記式
P1=g・f(P0)+k
を用いてスクリーンから表示対象までの距離P0をスクリーンから立体画像の表示位置までの距離P1に変換してもよい。
この場合、関数fならびに係数gおよびkを最適に設定することにより立体画像を容易に焦点深度の範囲内に表示することができる。それにより、立体画像の観察による視覚疲労を軽減しつつ十分な奥行き知覚を得ることができる。
変換手段は、観察位置からスクリーンまでの距離に基づいて係数gおよびkのうち少なくとも一方を制御してもよい。
それにより、観察位置からスクリーンまでの距離に応じて焦点深度の範囲が変化した場合でも、係数gおよびkの少なくとも一方を制御することにより立体画像を容易に焦点深度の範囲内に表示することができる。それにより、立体画像の観察による視覚疲労を軽減しつつ十分な奥行き知覚を得ることができる。
変換手段は、スクリーンの奥側に立体画像の表示位置がシフトするように係数gを設定してもよい。
焦点深度の範囲はスクリーンの手前側に比べて奥側が長くなるので、スクリーンの奥側に立体画像の表示位置がシフトするように係数gを設定することにより、立体画像を焦点深度の範囲の全体にわたって表示することができる。それにより、立体画像の観察による視覚疲労を軽減しつつさらに十分な奥行き知覚を得ることができる。
本願発明に係る立体画像表示方法は、スクリーンに左眼用画像および右眼用画像を表示することにより立体画像を表示する立体画像表示方法であって、所定の観察位置からスクリーンまでの距離に基づく焦点深度の範囲内に立体画像が表示されるように、スクリーンから表示対象までの距離をスクリーンから立体画像の表示位置までの距離に非線形変換するステップと、非線形変換により得られた距離に基づいて視差を算出するステップと、算出された視差に基づいて左眼用画像および右眼用画像をスクリーンに表示するステップとを備えてもよい。
本発明に係る立体画像表示装置においては、観察位置からスクリーンまでの距離に基づく焦点深度の範囲内に立体画像が表示されるように、スクリーンから表示対象までの距離がスクリーンから立体画像の表示位置までの距離に非線形変換される。非線形変換により得られた距離に基づいて視差が算出され、算出された視差に基づいて左眼用画像および右眼用画像がスクリーンに表示される。
このようにして立体画像が観察者の焦点深度の範囲内に表示されることにより、立体画像の観察による視覚疲労が軽減される。
変換するステップは、スクリーンから表示対象までの距離が焦点深度の範囲の限界に近づくにつれてスクリーンから立体画像の表示位置までの距離が飽和するようにスクリーンから表示対象までの距離をスクリーンから立体画像の表示位置までの距離に非線形変換してもよい。
それにより、立体画像の観察による視覚疲労を軽減しつつ十分な奥行き知覚を得ることができる。
変換するステップは、スクリーンから表示対象までの距離をP0とし、スクリーンから立体画像の表示位置までの距離をP1とし、fを所定の関数とし、gおよびkをそれぞれ任意の係数とした場合に、下記式
P1=g・f(P0)+k
を用いてスクリーンから表示対象までの距離P0をスクリーンから立体画像の表示位置までの距離P1に変換することを含んでもよい。
この場合、関数fならびに係数gおよびkを最適に設定することにより立体画像を容易に焦点深度の範囲内に表示することができる。それにより、立体画像の観察による視覚疲労を軽減しつつ十分な奥行き知覚を得ることができる。
変換するステップは、観察位置からスクリーンまでの距離に基づいて係数gおよびkのうち少なくとも一方を制御することを含んでもよい。
それにより、観察位置からスクリーンまでの距離に応じて焦点深度の範囲が変化した場合でも、係数gおよびkの少なくとも一方を制御することにより立体画像を容易に焦点深度の範囲内に表示することができる。それにより、立体画像の観察による視覚疲労を軽減しつつ十分な奥行き知覚を得ることができる。
変換するステップは、スクリーンの奥側に立体画像の表示位置がシフトするように係数gを設定することを含んでもよい。
焦点深度の範囲はスクリーンの手前側に比べて奥側が長くなるので、スクリーンの奥側に立体画像の表示位置がシフトするように係数gを設定することにより、立体画像を焦点深度の範囲の全体にわたって表示することができる。それにより、立体画像の観察による視覚疲労を軽減しつつさらに十分な奥行き知覚を得ることができる。
本発明によれば、立体画像が観察者の焦点深度の範囲内に表示されることにより、立体画像の観察による視覚疲労が軽減される。
図1は観察者が表示対象を見た場合の視差を説明するための模式図である。図1(a)は表示対象がスクリーンよりも奥(遠く)にある場合を示し、図1(b)は表示対象がスクリーンよりも手前(近く)にある場合を示す。
図1において、観察者から表示対象10までの絶対距離をz0とする。ここで、スクリーン100に立体画像を表示する場合を考える。観察者からスクリーン100までの距離を視距離D0とし、スクリーン100から表示対象10までの距離を奥行き距離P0とする。また、観察者の右眼Rと左眼Lとの間の距離を瞳孔間距離aとする。
立体画像は、右眼用画像および左眼用画像により構成される。右眼用画像および左眼用画像は、例えば、観察者の右眼Rに相当する位置と左眼Lに相当する位置とにそれぞれカメラを設置し、表示対象10をそれらのカメラにより撮影することにより得られる。
右眼用画像および左眼用画像は、スクリーン100上で水平方向にずれた位置に表示される。観察者の右眼Rおよび表示対象10を通る直線とスクリーン100とが交わる点11Rに右眼用画像の対応する点を表示し、観察者の左眼Lおよび表示対象10を通る直線とスクリーン100とが交わる点11Lに左眼用画像の対応する点を表示すると、観察者は、絶対距離z0離れた位置に立体画像を知覚することができる。すなわち、立体画像が観察者から絶対距離z0離れた位置に表示される。この場合、視差d0は、右眼用画像および左眼用画像の対応する点11R,11L間の距離に相当する。
図1(a)に示すように表示対象10がスクリーン100の奥にある場合には、奥行き距離P0は正の値となり、図1(b)に示すように表示対象10がスクリーン100の手前にある場合には、奥行き距離P0は負の値となる。したがって、z0=D0+P0の関係が成り立つ。
奥行き距離P0と視差d0は次式の関係を有する。
P0=a・D0/(a+d0) …(1)
上式(1)より観察者から表示対象10までの絶対距離z0と視差d0とは次式の関係を有する。
z0=a・D0/(a+d0)+D0 …(2)
図2は観察者から表示対象10までの絶対距離z0と視差d0との関係の計算結果を示す図である。
図2の横軸は視差d0を示し、縦軸は観察者から表示対象10までの絶対距離z0を示す。瞳孔間距離aは、成人男子では6.5cmである。図2には、視距離D0が100mm、200mmおよび300mmの場合の絶対距離z0と視差d0との関係が示されている。
したがって、画像データ内で表示対象までの絶対距離z0がわかれば、左眼用画像および右眼用画像のいずれか一方を基準として、奥行き距離P0から左眼用画像および右眼用画像内の対応する点の差に相当する視差d0を次式から算出することができる。
d0=a・D0/P0−a …(3)
一方、立体画像を見ることによって生じる視覚疲労を少なくするためには、表示された立体画像が観察者の焦点深度内にあることが望ましい。一般に、焦点深度は±0.2〜0.3D(ジオプタ:Diopter)である。なお、Dはm(メートル)の逆数である。視距離D0が100cm、200cmおよび300cmでの焦点深度を表1に示す。
Figure 2005091508
このように、焦点深度の範囲は、スクリーン100の手前側に比べて奥側が長くなっている。
本実施の形態では、以下のようにして、立体画像を観察者の焦点深度内に表示する。
図3は本実施の形態に係る立体画像の表示方法を説明するための模式図である。図3(a)は立体画像がスクリーンよりも奥に表示される場合を示し、図3(b)は立体画像がスクリーンよりも手前に表示される場合を示す。
図3において、立体画像の表示位置30は、スクリーン100に左眼用画像および右眼用画像を表示した場合に観察者が左眼用画像および右眼用画像の対応する点を知覚する位置を示す。
本実施の形態では、スクリーン100に左眼用画像および右眼用画像を表示した場合に立体画像の表示位置30が観察者の焦点深度FD内にあるように、図1の表示対象10の奥行き距離P0を立体画像の表示位置30の奥行き距離P1に非線形変換する。
あるいは、スクリーン100に左眼用画像および右眼用画像を表示した場合に立体画像の表示位置30が観察者の焦点深度FD内にあるように、図1の表示対象10までの絶対距離z0を観察者から立体画像の表示位置30までの絶対距離z1に非線形変換してもよい。
この場合、視差d1は、右眼用画像および左眼用画像の対応する点11R,11L間の距離に相当する。非線形変換の特性は、焦点深度の範囲の限界近辺で飽和する特性が望ましい。
図4および図5は表示対象10の奥行き距離P0から立体画像の表示位置30の奥行き距離P1への非線形変換の例を示す図である。
図4および図5の横軸は表示対象10の奥行き距離P0であり、縦軸は立体画像の表示位置30の奥行き距離P1である。原点がスクリーン100の位置を示す。
図4において、変換関数M0では、表示対象10の奥行き距離P0と立体画像の表示位置30の奥行き距離P1とが比例関係を有する。変換関数M0によれば、表示対象10の奥行き距離P1が長くなると、立体画像の表示位置30が焦点深度FDの範囲から外れる。
変換関数M1,M2,M3では、次式のように、表示対象10の奥行き距離P0の平方根と立体画像の表示位置30の奥行き距離P1が表示対象10の奥行き距離P0で表される。
P1=g√(P0) …(4)
上式(4)において、gはゲインを表す係数である。変換関数M1では、係数gが1であり、変換関数M2では、係数gが5であり、変換関数M3では、係数gが10である。係数gが小さくなるほど、立体画像の表示位置30がスクリーン100に近づく。この場合、視距離D0に応じて係数gを制御する。
なお、非線形変換のために平方根以外にarcTan関数等の他の関数を用いてもよい。
図5おいて、変換関数L1,L2,L3は、次式のように、図4の変換関数M2にオフセットを加えたものである。
P1=g√(P0)+k …(5)
上式(5)において、kはオフセットを表す係数である。変換関数L1では、係数kは0であり、変換関数L2では、係数kは30であり、変換関数L3では、係数kは−30である。
このように、係数kを正の値に設定することにより、立体画像の表示位置30をスクリーン100の奥側にシフトさせることができる。したがって、変換関数L2のように、正の係数kを用いることにより立体画像の表示位置30を容易に焦点深度FD内に収めることが可能となる。
奥行き距離P1から左眼用画像および右眼用画像内の対応する点の差に相当する視差d1を次式から算出することができる。
d1=a・D0/P1−a …(6)
以上のように、上式(5)で示される非線形変換において係数gおよび係数kを調整することにより、立体画像の表示位置30を容易に焦点深度FD内に収めることが可能となる。
図6は本発明の実施の形態に係る立体画像表示装置の構成を示すブロック図である。
図6において、立体画像表示装置は、スクリーン(表示画面)100、画像生成部200、第1の係数変換部300、第2の係数変換部400および画像表示装置500を含む。画像生成部200、第1の係数変換部300および第2の係数変換部400は、例えば、パーソナルコンピュータからなり、画像表示装置500は、例えば投射型プロジェクタからなる。
画像生成部200は、予め2台のカメラにより撮像された左眼用画像および右眼用画像または予めコンピュータグラフィックス技術により作成された左眼用画像および右眼用画像を左眼用画像データおよび右眼用画像データとして記憶する。
左眼用画像データおよび右眼用画像データの各々は、各座標値(x,y)ごとに赤色信号の輝度r、緑色信号の輝度g、青色信号の輝度bおよび表示対象10までの絶対距離z0からなる画像データ(r,g,b,z0)を含む。なお、x座標はスクリーン100上の水平方向の位置を表し、y座標はスクリーン100上の垂直方向の位置を表す。
画像生成部200は、左眼用画像データおよび右眼用画像データの絶対距離z0および視距離D0を第1の係数変換部300に与える。
第1の係数変換部300は、視距離D0に基づいて上式(4)の係数gを制御し、表示対象10の絶対距離z0を表示位置30の絶対距離z1に変換する。
第2の係数変換部400は、第1の係数変換部300により得られた表示位置30の絶対距離z1に係数kを加算する。
画像表示装置500は、第2の係数変換部400により得られた表示位置30の絶対距離z1に基づいて上式(6)から視差d1を算出し、その視差d1に基づいて左眼用画像VLおよび右眼用画像VRの表示位置を算出する。そして、画像表示装置500は、画像生成部200により生成された左眼用画像データおよび右眼用画像データに基づいて左眼用画像VLおよび右眼用画像VRを視差d1でスクリーン100に表示する。
本実施の形態に係る立体画像表示装置においては、立体画像の表示位置30が観察者の焦点深度内に設定されるので、立体画像を長時間観察することによって生じる視覚疲労が軽減される。
(実施例)
両眼融合視による立体画像での視覚疲労の主観評価および客観評価を行った。
図7は両眼融合視による立体画像での視覚疲労の主観評価の結果を示す図である。
図7の縦軸は主観評価値であり、横軸は視差を角度で示している。主観評価値「5」は「なんともない」、主観評価値「4」は「ほとんど疲れていない」、主観評価値「3」は「やや疲れた」、主観評価値「2」は「疲れた」、主観評価値「1」は「非常に疲れた」である。この主観評価では、被験者が静止した立体画像を約1時間観察した後に、上記の主観評価値を選択した。なお、被験者の焦点深度は、視差が−0.83度から+0.83度までの範囲に相当する。
視差0度は静止した立体画像が2次元画像である場合、すなわちスクリーン上に立体画像の表示位置30がある場合に相当する。視差0度を中心として左側がスクリーンより奥に立体画像が表示された場合であり、右側がスクリーンより手前に立体画像が表示された場合である。
図7の結果から理解されるように、立体画像がスクリーンより奥側で視差が−0.82度となる位置に表示された場合には、2次元画像を観察した場合に比べて有意差は見られないが、視差が−1.36度となる位置に立体画像が表示された場合には、2次元画像を観察した場合に対して有意差が見られる。
一方、立体画像がスクリーンより手前側で視差が0.82度となる位置に表示された場合には、2次元画像を観察した場合に比べて有意差は見られない。また、視差1.36度の位置に立体画像が表示された場合には、2次元画像を観察した場合に対して有意差は見られないものの、標準偏差が大きくなっている。これは、一部の被験者は視覚疲労を自覚し、一部の被験者は視覚疲労を自覚しなかったものと理解できる。
この主観評価の結果から、静止した立体画像が焦点深度の範囲外に表示されると、視覚疲労の要因となることが確認された。
図8は両眼融合視による立体画像での視覚疲労の客観評価の結果を示す図である。
客観評価では、被験者A1〜A6が静止した立体画像を約1時間観察し、観察前後の焦点の調節応答の振幅の変化分を測定した。視距離は105cmとした。
調節応答の測定には、株式会社ニデック製AR1100を用いた。遠くを見ている場合を想定して、指標をスクリーンの奥側−0.16Diopterの位置に表示し、近くを見ている場合を想定して、指標をスクリーンの手前側−5.12Diopterの位置に表示した。
図8の縦軸は静止した立体画像の観察前後における調節応答の振幅の変化分(差)である。
視差が0度の場合すなわち二次元画像を観察した場合には、観察の前後での調節応答の振幅の変化分が0となっている。これは、二次元画像の観察の前後で焦点の調節能力が低下していないことを示している。
スクリーンから奥側において立体画像の表示位置が視差−1.36度および−1.90度と離れるにしたがって、観察の前後での調節応答の振幅が視覚疲労の目安とされる0.5Diopter低下している。
スクリーンから手前側において立体画像の表示位置が視差1.36度および1.90度と離れるにしたがって、観察の前後での調節応答の振幅の変化分が大きくなり、視覚疲労が生じていると推測することができる。
この客観評価の結果からも、静止した立体画像が焦点深度の範囲外に表示されると、視覚疲労の要因となることが確認された。
上記の実施例から立体画像を観察者の焦点深度内に表示することにより、立体画像の観察による視覚疲労が軽減されることがわかる。
本発明は、立体画像を表示する種々の立体画像表示装置等に利用することができる。
観察者が表示対象を見た場合の視差を説明するための模式図である。 観察者から表示対象までの絶対距離と視差との関係の計算結果を示す図である。 本実施の形態に係る立体画像の表示方法を説明するための模式図である。 表示対象の奥行き距離から立体画像の表示位置の奥行き距離への非線形変換の例を示す図である。 表示対象の奥行き距離から立体画像の表示位置の奥行き距離への非線形変換の例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る立体画像表示装置の構成を示すブロック図である。 両眼融合視による立体画像での視覚疲労の主観評価の結果を示す図である。 両眼融合視による立体画像での視覚疲労の客観評価の結果を示す図である。
符号の説明
a 瞳孔間距離
d0,d1 視差
D0 視距離
P0,P1 奥行き距離
z0,z1 絶対距離
L 左眼
R 右眼
FD 焦点深度
10 表示対象
11L,13L 左眼用画像の点
11R,13R 右眼用画像の点
30 表示位置
100 スクリーン
200 画像生成部
300 第1の係数変換部
400 第2の係数変換部
500 画像表示装置
L1,L2,L3,M0,M1,M2,M3 変換関数
VL 左眼用画像
VR 右眼用画像

Claims (10)

  1. スクリーンに左眼用画像および右眼用画像を表示することにより立体画像を表示する立体画像表示装置であって、
    所定の観察位置から前記スクリーンまでの距離に基づく焦点深度の範囲内に立体画像が表示されるように、前記スクリーンから表示対象までの距離を前記スクリーンから立体画像の表示位置までの距離に非線形変換する変換手段と、
    前記変換手段により得られた距離に基づいて視差を算出する算出手段と、
    前記算出手段により算出された視差に基づいて左眼用画像および右眼用画像を前記スクリーンに表示する表示手段とを備えたことを特徴とする立体画像表示装置。
  2. 前記変換手段は、前記スクリーンから表示対象までの距離が焦点深度の範囲の限界に近づくにつれて前記スクリーンから立体画像の表示位置までの距離が飽和するように前記スクリーンから表示対象までの距離を前記スクリーンから立体画像の表示位置までの距離に非線形変換することを特徴とする請求項1記載の立体画像表示装置。
  3. 前記変換手段は、前記スクリーンから表示対象までの距離をP0とし、前記スクリーンから立体画像の表示位置までの距離をP1とし、fを所定の関数とし、gおよびkをそれぞれ任意の係数とした場合に、下記式
    P1=g・f(P0)+k
    を用いて前記スクリーンから表示対象までの距離P0を前記スクリーンから立体画像の表示位置までの距離P1に変換することを特徴とする請求項1または2記載の記載の立体画像表示装置。
  4. 前記変換手段は、前記観察位置から前記スクリーンまでの距離に基づいて前記係数gおよびkのうち少なくとも一方を制御することを特徴とする請求項3の立体画像表示装置。
  5. 前記変換手段は、前記スクリーンの奥側に立体画像の表示位置がシフトするように前記係数gを設定することを特徴とする請求項3または4記載の立体画像表示装置。
  6. スクリーンに左眼用画像および右眼用画像を表示することにより立体画像を表示する立体画像表示方法であって、
    所定の観察位置から前記スクリーンまでの距離に基づく焦点深度の範囲内に立体画像が表示されるように、前記スクリーンから表示対象までの距離を前記スクリーンから立体画像の表示位置までの距離に非線形変換するステップと、
    前記非線形変換により得られた距離に基づいて視差を算出するステップと、
    前記算出された視差に基づいて左眼用画像および右眼用画像を前記スクリーンに表示するステップとを備えたことを特徴とする立体画像表示方法。
  7. 前記変換するステップは、前記スクリーンから表示対象までの距離が焦点深度の範囲の限界に近づくにつれて前記スクリーンから立体画像の表示位置までの距離が飽和するように前記スクリーンから表示対象までの距離を前記スクリーンから立体画像の表示位置までの距離に非線形変換することを含むことを特徴とする請求項6記載の立体画像表示方法。
  8. 前記変換するステップは、前記スクリーンから表示対象までの距離をP0とし、前記スクリーンから立体画像の表示位置までの距離をP1とし、fを所定の関数とし、gおよびkをそれぞれ任意の係数とした場合に、下記式
    P1=g・f(P0)+k
    を用いて前記スクリーンから表示対象までの距離P0を前記スクリーンから立体画像の表示位置までの距離P1に変換することを含むことを特徴とする請求項6または7記載の記載の立体画像表示方法。
  9. 前記変換するステップは、前記観察位置から前記スクリーンまでの距離に基づいて前記係数gおよびkのうち少なくとも一方を制御することを含むことを特徴とする請求項8の立体画像表示方法。
  10. 前記変換するステップは、前記スクリーンの奥側に立体画像の表示位置がシフトするように前記係数gを設定することを含むことを特徴とする請求項8または9記載の立体画像表示方法。





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