JP2005091448A - 立体画像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】多視点の立体表示を行う際、立体画像中、隣り合う視点に対する視差画像の変化が激しい部分でも多重像として観察者に認識されず、隣り合う視点の視差画像の変化が緩やかな部分では、観察者の移動に伴う立体画像の変化が滑らかに行われる多視点の立体画像表示装置を提供すること
【解決手段】画像表示素子の各画素に複数の視点に対応した視差画像を表示し、該画像表示素子の前面又は後面に該各画素からの表示光が所定の観察面の該複数の視点位置に対応して導かれ、対応しない視点位置には、到達しないようにマスク部材を用いる立体画像表示装置において、前記マスク部材のマスク開口巾をマスク開口部が対応する画素に表示される視差画像の視差に応じて予め定められた方法で変化することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、立体画像表示装置に関し、特に視点数が2以上のテレビ、ビデオ、コンピューターモニタ、ゲームマシン等において多視点の立体表示を行うのに好適な立体画像表示装置に関するものである。
従来、立体画像表示装置として古くからパララックスバリア方式が用いられてきた。多視点の立体画像表示装置としてもパララックスバリアは、そのまま3視点以上の場合にも応用されてきた。又、画素配列とマスク開口部を千鳥状にして、水平方向の解像度劣化を抑えようとした特許文献1や特許文献2等も提案されている。これらの立体画像表示の根本原理は、パララックスバリア方式と同じである。
先ず、従来のパララックスバリア方式多眼立体画像表示装置の説明を行う。
図15は従来のパララックスバリア方式を使った4眼式の立体画像表示装置の構成を示す斜視図である。ディスプレイ1の前面にパララックスバリア2が配置される。ディスプレイ1には図16に示すように第1〜第4視点の視差画像を表示する画素がそれぞれ縦方向のストライプ状に並んでいる。視点1〜視点4に対応する画素をそれぞれD1〜D4で表す。
図17はディスプレイ1の画素配列とパララックスバリア2の開口部の位置により観察面3で各視点の画素からの表示光が分離される原理を説明するための平面図である。
図17で示されるように、各視点の視差画像を表示する画素からの表示光の内、パララックスバリア2の開口部を通る光のみが観察面3に届くため、観察者(不図示)は、観察面3の水平方向にそれぞれの視差画像の表示光がそれぞれの視点1〜4に対応する領域E1〜E4に分離されて届くため、4眼式の立体画像認識ができる。
パララックスバリアは、ディスプレイとして透過型のディスプレイを用いればディスプレイの後面に配置することもできる。
図18はパララックスバリアを前面においた説明図である図17のパララックスバリアを後面に対置した場合に対応する平面図である。
パララックスバリア2の後面に照明用のバックライトパネル4を配置し、その前面にパララックスバリア2及び透過型のディスプレイ1を配置してある。画素配列は、図17とは逆の順番になっているが、パララックスバリア2の開口部を通った照明光だけが透過型ディスプレイ1の各画素を照明して観察面3に届くため、図17の場合同様に観察面に位置する観察者に4眼の立体画像を認識させる。
特登録03135107号 特登録03096613号
次に、パララックスバリアの開口の巾による隣り合う視点の表示光の混ざり等の影響について説明する。簡単のため、以後、パララックスバリアがディスプレイの前面に配置される場合のみを説明するが、パララックスバリアを透過型ディスプレイの後面に配置する場合も同様の影響がある。
図19は図17と同様な平面図であり、ディスプレイ1の第1〜第4までの視点の視差画像を表示する画素の内、隣り合う4つの画素、画素D1ア,画素D2ア,画素D3ア,画素D4アに注目し、画素D2アからの光線は画素中心から発してパララックスバリア2の開口の中心を通る光線だけでなく、画素の両端からでた光線も図示してある。画素及び開口が巾を持つことにより、1つの画素から出た表示光は、パララックスバリア2の開口を通ることにより制限されても観察面3において対応する視点の領域だけでなく隣接する他の視点の領域にも漏れ込む。
図19の画素D2アから出た視点2に対応する表示光は、有限の巾を持つ開口2アを通って制限されても、観察面3上の視点2に対応する領域E2だけでなく隣接する視点1,視点3に対応する領域E1及びE3にも漏れ込む。逆に観察面3上の視点2の領域E2にも隣接する視点1及び視点3の視差画像を表示する画素D1及び画素D2等からの表示光が漏れ込んでくる。開口巾が大きい場合、観察面において隣接する領域に漏れ込む範囲が大きくなり、又、漏れ込む光量も大きくなる。
開口巾が小さい場合、観察面において隣接する領域に漏れ込む範囲は小さくなり、又、漏れ込む光量も小さくなる。視点2に関して考えると観察面3上の視点2に対応した領域に観察者のどちらかの眼、例えば右眼があるとき、観察者の右眼は、ディスプレイ1上に表示された視点2に対応する視差画像を表示する画素からの表示光を主に受けるが隣接した視点1及び視点3に対応する視差画像を表示する画素からの表示光も受け、多重像を視認することになる。
次に、近隣の視点の視差画像の視差が小さい場合の混ざり込みによる効果について説明する。
表示される視差画像の視差が大きくない場合、つまり隣接する視点に対する視差画像との差が大きくない場合、隣接する視点に対応する視差画像が重畳されて眼に入って多重像を観察しても重ね合わされる視差画像の差が小さいために、観察者は、多重像とは認識しない。又、観察者が観察面3上を水平方向に移動する場合を考える。
図19の観察面3上の視点2に対応する領域E2に位置する観察者の右眼が水平方向に右側に移動するに連れ、観察者の右眼は、徐々に視点3に対応する画素からの表示光を多く受けるようになり、観察者の右眼が視点3に対応する観察面3上の領域E3に移動すると視点3に対応する画素からの表示光を視点2に対応する画素からの表示光よりも多く受けることになる。観察者は、この移動の際、視点2に対応する視差画像と視点3に対応する視差画像を滑らかに切り替えて認識し、自然な運動視差を体験することができる。又、観察者が観察面から外れて前後方向に移動したり、観察面から前後方向に外れて更に水平方向に移動した場合も同様の効果がある。
次に、近隣の視点の視差画像の視差が大きい場合の混ざり込みによる弊害について説明する。
つまり、表示される視差画像の視差が大きい場合、即ち隣接する視点に対する視差画像との差が大きい場合、隣接する視点に対応する視差画像が重畳されて眼に入ると観察者は、明らかな多重像を認識し、立体画像観察に支障を来す。
従来の多眼立体画像表示装置では、パララックスバリア又はマスクの開口巾は固定であり、開口巾を小さく設定すると多重像は生じないが、観察者が隣接する視点領域に移動する際に画像が急に切り替わり、不自然に感じる等の問題がある。
又、開口巾を大きく設定すると、視差が大きい画像が表示された場合、多重像を生じ立体画像に支障を来す場合がある。
本発明は上記の問題を解決することを目的とし、具体的には以下のような立体画像表示装置を提供することを課題とする。
(1)多視点の立体表示を行う際、立体画像中、隣り合う視点に対する視差画像の変化が激しい部分でも多重像として観察者に認識されず、隣り合う視点の視差画像の変化が緩やかな部分では、観察者の移動に伴う立体画像の変化が滑らかに行われる多視点の立体画像表示装置を提供すること。
(2)上記(1)の作用を持ち、更に、画面上での輝度さが目立たない視点の立体画像表示装置を提供すること。
上記課題を解決するために、本発明に係る立体画像表示装置は、画像表示素子の各画素に複数の視点に対応した視差画像を表示し、該画像表示素子の前面又は後面に該各画素からの表示光が所定の観察面の該複数の視点位置に対応して導かれ、対応しない視点位置には、到達しないようにマスク部材を用いる立体画像表示装置において、前記マスク部材のマスク開口巾をマスク開口部が対応する画素に表示される視差画像の視差に応じて予め定められた方法で変化することを特徴とする。
本発明によれば、多視点の立体表示を行う際、立体画像中、隣り合う視点に対する視差画像の変化が激しい部分でも多重像と観察者に認識されず、隣り合う視点の視差画像の変化が緩やかな部分では、観察者の移動に伴う立体画像の変化が滑らかに行われ、又、画面上での輝度バランスが自然に見える多眼立体画像表示装置を実現できる。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
<実施の形態1>
図1は本発明の実施の形態1の構成を説明する斜視図である。図1は単純パララックスバリア方式であって、特に画素がカラー分割していない場合について示す。
画像表示手段としてのディスプレイ1が設けられ、その前面にマスク部材である液晶空間変調パネル2が観察者に向かってこの順番で配置される。液晶空間変調パネル2には、パララックスバリアに相当する開口パターンが形成され、4眼式の立体画像表示装置を構成する。画像データは、視差検知開口制御回路10により各画素領域の視差が検知され、その大きさによって開口巾を視差検知開口制御回路10によって液晶空間変調パネル2に形成される開口の巾は、該画素領域に対応して制御される。
4視点に対応する観察面3上の各視点に対する観察領域E1〜E4は、例えばE1〜E4までこの順で右から左に並ぶとする。
図2はディスプレイ1の各画素に4視点の画像情報をどのように表示するかを示す図である。D1〜D4までの符番は、E1〜E4まで視点に対応した画像情報を各画素がそれぞれ表示することを示す。
図3は本実施の形態を或る水平断面で切断した平面図であり、本実施の形態の働きを説明する図である。
第1〜第4の視点に対応する画素D1ア〜D4アの表示光は、それぞれ液晶空間変調パネル2に形成されるパララックスバリアの開口2−アを通って観察者に向かう。又、第1〜第4の視点に対応する別の画素D1エ〜D4エの表示光は、それぞれ液晶空間変調パネル2に形成されるパララックスバリアの開口2−エを通って観察者に向かう。画素D1ア〜画素D4アに表示される視差画像の視差は、視差検知開口制御回路10により検知され、視差の大きさによって視差検知開口制御回路10が判断した開口巾データを液晶空間変調パネル2に送り、この開口巾データに合った開口2アを液晶空間変調パネル2が形成する。
具体的には、開口2アを通る表示光を出す画素D1ア〜D4アの隣り合う視点に対応する画素ペアに表示される画像信号を比較し、その差が大きいもペアがあれば開口2アの開口巾を狭くし、どのペアの差も小さければ開口2アの開口巾を大きくする。開口巾を決定する方法は、色々考えられ観察者の好みによりプログラムできたり、パラメータの調整を行えるようにしても良い。同様に画素D1エから画素D4エに表示される視差画像の視差は、視差検知開口制御回路10により検知され、視差の大きさによって視差検知開口制御回路10が判断した開口巾データを液晶空間変調パネル2に送り、この開口巾データに合った開口2Bを液晶空間変調パネル2が形成する。図3では、一連の画素D1ア〜D4アの視差画像の視差が小さく、従って、開口2アの巾を大きく形成し、一連の画素D1エ〜D4エの視差画像の視差が大きく、従って、開口2−エの巾を小さく形成した場合の図である。
画像データは、刻々と変化するので検知開口制御回路10は、表示画面前面に渡り、各画素領域の視差を刻々と検知し、対応する開口の開口巾データを液晶空間変調パネル2に送り、液晶空間変調パネル2の対応する位置の開口巾を刻々と変化させる。観察者は、画面全体に渡り多重象を認識することなく、又、画面上の視差が小さい部分で自然な運動視差を視認することができる。
次に、画素がカラー分割している場合について説明する。
表示ディスプレイ1がカラーディスプレイで、カラー表示を例えばr,g,bの3種類のサブ画素により行う場合は、開口巾制御の方法が若干異なる。図4はこのようなカラーディスプレイ1の各サブ画素に、4視点の画像情報をどのように表示するかを示す図である。図の各サブ画素には視点を表すD1〜D4の符号と各サブ画素の表示色を表すr,g,bの符号を併せて記してある。
図5は本実施の形態において表示ディスプレイ1がカラーディスプレイで、カラー表示をr,g,bの3種類のサブ画素により行う場合の4眼式の立体画像表示装置を或る水平断面で切断した平面図である。
図5中の一連のサブ画素D1r,D2gア,D3gア,D4rアは、それぞれ視点1,2,3,4に対応した画像信号を表示するr(赤),g(緑),b(青),r(赤)のサブ画素でそれぞれのサブ画素からの表示光は開口2−アを通って観察者に向かう。同様に一連のサブ画素D1gイ,D2bイ,D3rイ,D4gイは、それぞれ視点1,2,3,4に対応した画像信号を表示するg(緑),b(青),r(赤),g(緑)のサブ画素でそれぞれのサブ画素からの表示光は開口2−イを通って観察者に向かう。
更に、一連のサブ画素D1bウ,D2rウ,D3gウ,D4rウ,一連のサブ画素D1bエ,D2rエ,D3gエ,D4bエに一連のサブ画素D1gオ,D2bオ,D3rオ,D4gオについても同様で符番D以下の1〜4までの数字は、視点をr,g,bはサブ画素の表示色を最後のカタカナは、表示光が透過する開口を表す。
図5に示すように、開口2−アに対応する一連のサブ画素D1rア,D2gア,D3bア,D4rアには、同一の表示色で隣接する視点のペアは含まれないため、この一連の画素の中で視差を比較することはできない。
開口2−アの巾を決めるためには次のようなことを考えれば良い。
先ず、開口2−アを表示光が通るサブ画素と同じ表示色で視点が隣接するサブ画素のうち一連のサブ画素D1rア,D2gア,D3bア,D4rアに近いサブ画素を考える。
例えば、D2gアに対しては、D1gイとD3gウ,D3bアに対してはD2bイとD4bウをこれらのサブ画素に表示される画像信号を比較し、その差が大きいものがあれば開口2−アの巾を小さくし、その差が大きいものがなければ開口2−アを大きくする。
以上説明したように同一表示色で隣接する視点の画像を表示すサブ画素のうち、開口巾を決定する開口の近傍のサブ画素のペアの視差を比較して開口巾を決定すれば良い。
<実施の形態2>
本実施の形態で各画素領域又はサブ画素領域に対応する開口の巾を制御すると開口巾が大きい画素領域又はサブ画素領域は観察者に明るく視認され、開口巾の小さい画素領域又はサブ画素領域は暗く視認される。本実施の形態は、開口巾の大きさにより該開口に対応する画素領域又はサブ画素領域の表示輝度を調節することにより、観察者が画面全体の明るさを不自然と感じることを防ぐものである。本実施の形態は、本発明の実施の形態1と共通点が多く、ここでは実施の形態1と異なる部分のみを重点的に説明する。
図6は本実施の形態を説明する斜視図である。
画像データは、視差検知開口制御回路10と輝度調節回路11に送られ、視差検知開口制御回路10が各画素領域及びサブ画素領域に対応する開口巾を決定し、開口巾データを液晶空間変調パネル2に送る。開口巾データは、同時に輝度調節回路11にも送られ、輝度調節回路11は、開口巾データに対応して各開口に対応するディスプレイ1上の画素領域又はサブ画素領域の輝度を調節する。開口巾が大きい場合、輝度は低く、開口巾が小さい場合は輝度を高く設定する。
画像データは刻々と変化するので、検知開口制御回路10は、各画素領域の視差を刻々と検知し、対応する開口の開口巾データを液晶空間変調パネル2に送り、液晶空間変調パネル2の対応する位置の開口巾を刻々と変化させるとともに、開口巾データは、輝度調整回路11に送られ、輝度調整回路11は、画像データに対して開口巾データによる輝度調整を刻々と行い、ディスプレイ1に送る。
ディスプレイ1としてパックライト光源と透過型LCD等の透過型ディスプレイを用いる場合は、バックライトパネルを液晶空間変調パネル2の各開口に対応するディスプレイ1の画素領域又はサブ画素領域に対応して独立に光量を可変とするように領域分割し、各領域毎に照明光量を変えることにより、表示画面全体の輝度バランスを取っても良い。
図7はディスプレイ1として透過型LCDを用い、領域分割されたバックライトパネル12により照明を行う本実施の1形態を示す斜視図である。
バックライトパネル12は、既に説明したように液晶空間変調パネル2の各開口に対応するディスプレイ1の画素領域又はサブ画素領域に対応して独立に光量を可変とするように領域分割されており、視差検知開口制御回路10からの開口巾データを受けた輝度調整回路11がバックライトパネルの各領域の照明輝度を調整する。この形態の場合輝度調節回路11は、画像データ自体の輝度データを変更する必要ながないため、輝度調節回路11には画像データを送る必要はない。
<実施の形態3>
図8は本発明の実施の形態3の構成を示す斜視図である。本実施の形態は、実施の形態1と視差画像を表示する画素の配列及び開口の配列である。本実施の形態も4視点に対する多眼立体画像表示装置である。
図9はディスプレイ1の各画素に、4視点の画像情報をどのように表示するかを示す図である。
D1 〜D4までの符番は、E1〜E4まで視点に対応した画像情報を各画素がそれぞれ表示することを示す。本実施の形態では、各視点に対応する視差画像をディスプレイ画素の水平行を1つ上下する毎に同一視差信号を表示する画素が水平方向に1画素ずつずれることが実施の形態1,2と異なっている。
画素をこのように配置するのは、4視点立体画像表示する際に水平方向の解像度が2次元画像を表示する場合に比べ1/4に劣化するのを目立たなくするためである。画素配列は画素の4水平行で配列が元に戻り、以後繰り返しとなる。画素がこのように水平行を1つ上下する毎に同一視差信号を表示する画素がずれるため、パララックスバリアを形成する開口もずらす必要がある。
図10は本実施の形態に用いられる開口パターンを示す図である。
ディスプレイ1の各水平行に対応してマスクパターンの水平行が対応し、視差画像を表示する画素が水平方向にずれるに応じてマスクの開口位置が水平方向にずれる。マスクの開口配列もマスクパターンの4水平行で元に戻り、以後繰り返される。
図11〜図14は本実施の形態のディスプレイ1の画素水平列を含む平面で切断した断面図であり、図11〜図14の画素に表示する視差画像はそれぞれ1画素ずつずれており、それに従って液晶空間変調パネル2に形成される開口位置もずれている。
図11〜図14に示すように、ディスプレイ1に表示する視差画像を1画素ずつずらしても、開口位置を各々ずらすことによって観察面3上では、対応する視点の領域E1,E2,E3,E4に対応する視差画像を表示する画素D1,D2,D3,D4の表示光が分離されて届くことが分かる。
本実施の形態では、実施の形態1,2と同様に、1つの開口に対応する画素領域の視差画像の視差の大きさを視差検知開口制御回路10により検知し、開口の水平巾を調整する。本実施の形態においても、実施の形態1の図4及び図5で説明したようなカラーディスプレイをディスプレイ1に用いる場合は、実施の形態1で説明した方法と同じ方法で開口の水平巾を調整することができる。
本実施の形態では、既に説明したように、各視点に対応する視差画像をディスプレイ画素の水平行を1つ上下する毎に同一視差信号を表示する画素が水平方向に1画素ずつずれ、又、開口位置もずれる。このため、開口の上下方向の巾が大きいとディスプレイ1の該開口に対応する画素領域の上下の画素水平行からの表示光が該開口を通って観察領域に到達する。
表示画素の水平行が1行ずれると1画素分視点がずれるため、上記のように漏れ込んでくる表示光は、1視点ずれた視差画像であり、開口の水平巾が大きかった場合と同様な現象として観察者に認識される。つまり、この画素領域で視差が大きい場合、多重像として認識される。これを防ぐために開口の水平巾だけでなく、垂直方向の巾を視差検知開口制御回路10により、開口の垂直方向の巾を調整するようにしても良い。
本実施の形態においても、実施の形態2で説明したものと同様な輝度調整機能を用いることができる。
以上実施の形態1〜3まで説明した方法は、図18で説明したようなマスクを透過型ディスプレイの背面に配置する構成でも同様に実施することができる。
本発明は、特に視点数が2以上のテレビ、ビデオ、コンピューターモニタ、ゲームマシン等において多視点の立体表示を行うのに好適な立体画像表示装置に対して適用可能である。
本発明の実施の形態1に係る多眼立体画像表示装置の斜視図である。 本発明の実施の形態1の表示画素配列を示す図である。 本発明の実施の形態1を説明する断面図である。 本発明の実施の形態1の別形態の表示画素配列を示す図である。 本発明の実施の形態1の別形態を説明する断面図である。 本発明の実施の形態2に係る多眼立体画像表示装置の斜視図である。 本発明の実施の形態2の別形態を示す斜視図である。 本発明の実施の形態3に係る多眼立体画像表示装置の斜視図である。 本発明の実施の形態3での表示画素配列を示す図である。 本発明の実施の形態3のマスクパターンを示す図である。 本発明の実施の形態3に係る多眼立体画像表示装置の断面図(1)である。 本発明の実施の形態3に係る多眼立体画像表示装置の断面図(2)である。 本発明の実施の形態3に係る多眼立体画像表示装置の断面図(3)である。 本発明の実施の形態3に係る多眼立体画像表示装置の断面図(4)である。 従来の多眼立体画像表示装置の斜視図である。 従来の多眼立体画像表示装置の画素配列を示す図である。 従来の多眼立体画像表示装置の断面図である。 従来の多眼立体画像表示装置の別形態を示す断面図である。 従来の多眼立体画像表示装置の説明用断面図である。
符号の説明
1 ディスプレイ
2 液晶空間変調パネル
3 観察面
10 視差検知開口制御回路
11 輝度調節回路
12 バックライトパネル

Claims (6)

  1. 画像表示素子の各画素に複数の視点に対応した視差画像を表示し、前記画像表示素子の前面又は後面に各画素からの表示光が所定の観察面の複数の視点位置に対応して導かれ、対応しない視点位置には到達しないようにマスク部材を用いる立体画像表示装置において、
    前記マスク部材のマスク開口巾をマスク開口部が対応する画素に表示される視差画像の視差に応じて予め定められた方法で変化することを特徴とする立体画像表示装置。
  2. マスク開口巾を変化させる予め定められた方法は、マスク開口部が対応する画素に表示される視差画像の視差が大きい場合は開口巾を小さく、視差画像の視差が小さい場合は開口巾を大きくするように定められた方法であることを特徴とする請求項1記載の立体画像表示装置。
  3. 前記マスク部材は、電気的に開口部の巾を変えられる部材により構成されることを特徴とする請求項1記載の立体画像表示装置。
  4. マスク開口巾を決める方法は、開口の略同一部分を透過する表示光を出す画素又はサブ画素のうち隣接する視点に対する表示を行う画素又はサブ画素のペアの画像信号を比較し、その差の大きい場合は開口巾を小さくし、どのペアの画像信号の差も大きくない場合は開口巾を大きくすることを特徴とする請求項1記載の立体画像表示装置。
  5. マスク開口巾を決める方法は、隣接する開口を透過する表示光を出す画素又はサブ画素のうち隣接する視点に対する表示を行う画素又はサブ画素のペアの画像信号を比較し、その差の大きい場合は開口巾を小さくし、どのペアの画像信号の差も大きくない場合は開口巾を大きくすることを特徴とする請求項1記載の立体画像表示装置。
  6. 視差画像の視差により決定された開口巾により開口に対応する画素及びサブ画素の表示輝度を調整することを特徴とする請求項1記載の立体画像表示装置。
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