JP2005083837A - プローブ型管内面皮膜成分測定装置、管内面皮膜性状測定方法、管内面皮膜成分の皮膜厚さ方向の濃度分布の測定方法、管内面皮膜付着量測定方法、管内面皮膜厚さの測定方法、及び管内面皮膜元素含有率測定方法 - Google Patents

プローブ型管内面皮膜成分測定装置、管内面皮膜性状測定方法、管内面皮膜成分の皮膜厚さ方向の濃度分布の測定方法、管内面皮膜付着量測定方法、管内面皮膜厚さの測定方法、及び管内面皮膜元素含有率測定方法 Download PDF

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雄二 杉田
Nobuo Shinohara
伸夫 篠原
Kenichi Shiotani
謙一 塩谷
Katsuhiro Onda
勝弘 恩田
Yasushi Ikeda
泰 池田
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Abstract

【課題】 管内面の性状を、実機に装着した状態測定できるプローブ型管内面皮膜成分測定装置、及びそれを用いた管内面性状の測定方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置1は、切欠部111を有する中空のプローブ11の内部にX線源12及び蛍光X線検出器13を有する。また、上記X線源12のX線放射側には、X線照射角θを調整する放射窓122が設けられ、上記X線源12及び上記蛍光X線検出器13との間隙には、中間スクリーン14が設けられている。本発明のプローブ型管内面成分測定装置1を管7内に挿入し、上記X線源12から管内面皮膜71に放射されたX線束Aは、照射部位の皮膜成分元素及び細管成分元素を励起させて蛍光X線束Bを放射させ、これを上記蛍光X線検出器13で検出することにより、管内面皮膜中の皮膜成分元素量等を測定できる。
【選択図】 図2


Description

本発明は、プローブ型管内面皮膜成分測定装置、並びに該プローブ型管内面皮膜成分測定装置を用いた管内面皮膜性状測定方法、管内面皮膜成分の皮膜厚さ方向の濃度分布の測定方法、管内面皮膜付着量測定方法、管内面皮膜厚さの測定方法、及び管内面皮膜元素含有率測定方法に関する。更に詳しくは、本発明は、管各部における管内面皮膜の化学的成分及び厚さ等の特性を、実機に装着した状態で効果的に測定することができるプローブ型管内面皮膜成分測定装置、並びに管内面皮膜成分、皮膜厚さ、皮膜成分の分布等の皮膜性状をより正確、詳細に測定することができる管内面皮膜性状測定方法、管内面皮膜成分の皮膜厚さ方向の濃度分布の測定方法、管内面皮膜付着量測定方法、管内面皮膜厚さの測定方法、及び管内面皮膜元素含有率測定方法に関する。
従来より、様々な技術分野において、物質の搬送や熱交換等のために管が使用されている。例えば、海水又は淡水を冷却媒体として用いる熱交換器では、冷却媒体である海水又は淡水を搬送し、熱交換を行うために管が使用されている。このような熱交換器設備としては、例えば、火力、原子力発電所等の蒸気タービン装置における蒸気冷却用復水器等が挙げられる。また、その他にも、石油等化学品製造分野でも、かかる熱交換器設備が使用されている。そして、各技術分野で使用されている管は、要求される性能、特性に応じて、様々な材質、構成の管が用いられている。例えば、蒸気冷却用復水器等の海水を使用する熱交換器では、海水と蒸気との熱交換に効率的で、かつ海水に対する耐食性が優れているアルミニウム黄銅管が多く使用されている。
しかし、アルミニウム黄銅管の耐食性は、海水等、様々に変化する自然環境下では万全でない。例えば、貝殻等の異物の局部閉塞による漬食、サンドエロージョンや、硫化物腐食等の腐食傷害が問題となる。これらの問題に対しては、海水中の鉄分を析出、沈積させることにより、あるいは人工的に鉄イオン注入処理をすることにより管内面に形成される酸化鉄を含む皮膜形成が、防食皮膜として非常に有効なことが認められている。そして一般に、海水中の管内面での皮膜生成は、海水中の溶解、懸濁成分、又は微生物等の影響によって成分的に様々な形態があり得る。そして、効果的な防食皮膜としての特性として、鉄分の含有量が十数%以上であること、Mnは数%以下であり、且つ硫化物等の含有率が少ないこと、及び皮膜が緻密であること等が求められている。
この防食皮膜の特性評価技術の一つとして、従来より、電気化学的手法である分極抵抗法が実用化されている。本方法は、管内表面を一方の電極として、接する海水溶液を通して通電し、その通電電流に対する皮膜界面の分極電圧を測定することにより、防食皮膜の特性を分極抵抗値として評価するものである。
また、一般に、母材上に形成された膜の厚さや付着量を測定する方法として、対象物に
X線を照射し、照射部位から放射される蛍光X線を測定することにより求める方法が知られている(下記特許文献1〜5)。更に、管内面皮膜の膜厚の測定について、下記特許文献6には、管内に挿入されるヘッドと、該ヘッドに管径方向に進退移動自在に設けられ、管内面の金属膜に当接して膜厚を検出する渦電流式膜厚検出センサを備える小口径管内遠隔自動膜厚測定装置が開示されている。
特開平5−10743号公報 特開平7−128042号公報 特開2000−131248号公報 特開2001−343227号公報 特開2003−14669号公報 特開平5−340708号公報
しかし、上記の分極抵抗法は、金属面が腐食領域にあるのか、あるいは非腐食領域にあるのかの現状評価は可能であるが、厚み、組成等についての情報との十分なリンクが得られず、一面的な評価に留まっている。また、上記の付着物の掻き取り試験や細管の破壊試験による方法では、設備の一部の欠損を伴い、操作工数がかさむことに加え、測定評価範囲が部分的となるという問題点を有する。更に、掻き取り試験では、対象範囲が細管の入り口近傍に限られる上、掻き取りにより膜厚に関連する情報が失われ、また、皮膜の構造が破壊されて層状に分布している場合の実状を把握できない等の問題点がある。そこで、従来より、細管が実機に設備された状態で、且つ管内面皮膜がそのままの状態での非破壊測定を可能とすることが期待されている。
また、細管内の防食皮膜が過剰に形成されると、伝熱阻害となる等の弊害が生じるおそれがある。そこで、皮膜形成に当たっては良質すなわち成分的に適合してかつ、必要最小限の皮膜としての皮膜の組成、付着皮膜重量、付着皮膜厚さ等の情報を得て管理されることが好ましいが、上記特許文献6に記載の小口径管内遠隔自動膜厚測定装置は、膜厚の測定に留まり、管内面皮膜の組成や形成量等の測定に関しては開示はない。管内面皮膜の組成や形成量等は、専ら細管内部からの付着物の掻き取り採取による実験室での化学分析や、ユニット停止時を利用して行う細管抜管による破壊試験を行って分析する等の方法に限られているのが現状である。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、管各部における管内面皮膜の化学的成分及び厚さ等の特性を、実機に装着した状態で効果的に測定することができるプローブ型管内面皮膜成分測定装置、並びに管内面皮膜成分、皮膜厚さ、皮膜成分の分布等の皮膜性状をより正確、詳細に測定することができる管内面皮膜性状測定方法、管内面皮膜成分の皮膜厚さ方向の濃度分布の測定方法、管内面皮膜付着量測定方法、管内面皮膜厚さの測定方法、及び管内面皮膜元素含有率測定方法を提供することを目的とする。
本発明は、以下に示すとおりである。
(1)切欠部を備えた中空のプローブ内に、(1)該切欠部を経て管内面へX線を照射するX線源と、(2)該X線源及び上記蛍光X線検出器の間に設けられ、上記蛍光X線検出器に対し、上記X線源から照射されたX線を遮蔽する遮蔽手段と、(3)上記X線の照射により、照射部位から放出される蛍光X線を検出する蛍光X線検出器と、を有することを特徴とするプローブ型管内面皮膜成分測定装置。
(2)上記蛍光X線検出器は、上記X線源のプローブ軸方向後方側に設けられている上記(1)記載のプローブ型管内面皮膜成分測定装置。
(3)上記X線源と上記遮蔽手段との間隙の距離を調整する間隙調整手段を備える上記(1)又は(2)記載のプローブ型管内面皮膜成分測定装置。
(4)上記遮蔽手段が中間スクリーンである上記(1)乃至(3)のいずれかに記載のプローブ型管内面皮膜成分測定装置。
(5)上記X線源のX線放射側に設けられ、上記X線の照射角θを0<θ≦90°の範囲に制御する照射角制御手段を有する上記(1)乃至(4)のいずれかに記載のプローブ型管内面皮膜成分測定装置。
(6)上記照射角制御手段は、上記X線源のX線源先端側の外部に設けられた放射窓である上記(5)記載のプローブ型管内面皮膜成分測定装置。
(7)上記(1)乃至(6)のいずれかに記載のプローブ型管内面皮膜成分測定装置の上記X線源から管内面皮膜にX線を照射し、次いで、上記X線の照射部位から放射される蛍光X線を上記蛍光X線検出器により検出することを特徴とする管内面皮膜性状測定方法。
(8)異なる2以上の照射角θで上記(7)記載の管内面皮膜性状測定方法を行って元素比率の皮膜厚さ方向の変化を測定することにより求めることを特徴とする管内面皮膜成分の皮膜厚さ方向の濃度分布の測定方法。
(9)上記(7)記載の管内面皮膜性状測定方法により、皮膜成分を含めて測定された母材元素含有率Mm及び母材単独で測定された母材元素含有率Mrを測定し、測定されたMm及びMrに基づいて、以下の式<1>により算出することを特徴とする管内面皮膜付着量測定方法。
W=Y{1−(〔Mm−X〕/Mr)} <1>
(W:皮膜付着量(mg/cm)、Y:係数(mg/cm)、Mm:皮膜成分を含めて測定された母材元素含有率(%)、Mr:母材単独で測定された母材元素含有率(%)、X;補正値(%))
(10)上記(9)記載の管内面皮膜付着量測定方法により求められた皮膜付着量Wに基づいて、以下の式<2>により算出することを特徴とする管内面皮膜厚さの測定方法。
t=W×10/ε <2>
(t:皮膜厚さ(μm)、W:皮膜付着量(mg/cm)、ε:密度相当係数(mg/cm))
(11)上記(1)乃至(6)のいずれかに記載のプローブ型管内面皮膜成分測定装置の上記X線源から管内面皮膜にX線を照射し、次いで、上記X線の照射部位から放射される蛍光X線を上記蛍光X線検出器により検出することにより測定することを特徴とする管内面皮膜元素含有率測定方法。
(12)上記(11)記載の管内面皮膜元素含有率測定方法により測定された皮膜元素含有率を以下の式<3>又は<4>に基づいて補正することを特徴とする管内面皮膜元素含有率測定方法。
Lr=Lm/(1−〔Mm/Mr〕) <3>
Lr=Z・Lm/{1−(〔Mm−X〕/Mr)} <4>
(Lr:補正後の皮膜元素含有率(%)、Lm:測定された皮膜元素含有率(%)、Mm:皮膜成分を含めて測定された母材元素含有率(%)、Mr:母材単独で測定された母材元素含有率(%)、Z;係数、X;補正値(%))
本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置によれば、管を破壊することなく簡易に、管内面付着物の組成、分布、付着重量、及び厚さ等を測定することができる。
また、本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置において、上記蛍光X線検出器を、上記X線源の長軸方向後方側に設けることにより、より簡易な構造とすることができる。
更に、本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置において、上記X線源と上記遮蔽手段との間隙の距離を調整する間隙調整手段を備えることにより、X線の照射角を適宜調整することができ、その結果、必要に応じて好適な測定条件とすることができる。
また、本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置において、上記遮蔽手段を中間スクリーンとすると、X線源から放射されたX線を直接測定することによる測定誤差が生じることを防止することができる。
更に、本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置において、上記X線源のX線源先端側の外部に設けられた放射窓等の照射角制御手段を有するものとすると、X線の照射角を適宜調整することができ、その結果、管内面皮膜の性状に応じて好適な測定条件とすることができる。
本発明の管内面皮膜成分測定方法によれば、管を破壊することなく簡易に、管内面付着物の組成、分布、付着重量、及び厚さ等の管内面皮膜の性状を測定することができる。
また、本発明の皮膜成分の皮膜厚さ方向の濃度分布の測定方法、皮膜付着量測定方法、皮膜厚さの測定方法、及び皮膜元素含有率測定方法によれば、管を破壊することなく簡易に、且つより正確に皮膜成分の皮膜厚さ方向の濃度分布、皮膜付着量、皮膜厚さ、及び皮膜元素含有率を測定することができる。
更に、本発明の皮膜元素含有率測定方法において、特定の式により測定値を補正することにより、より正確に皮膜元素含有率を測定することができる。
(1)プローブ型管内面皮膜成分測定装置
本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置の一例を図1及び図2に示す。
本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置は、切欠部111を備えた中空のプローブ11内に、(1)該切欠部111を経て管内面へX線を照射するX線源12と、(2)上記X線源及び上記蛍光X線検出器の間に設けられ、上記蛍光X線検出器に対し、上記X線源から照射されたX線を遮蔽する遮蔽手段(図1では中間スクリーン14)と、(3)上記X線の照射により、照射部位から放出される蛍光X線を検出する蛍光X線検出器13と、を有することを特徴とする。
上記プローブ11は、上記X線源12及び上記蛍光X線検出器13を収納できる中空の部材である。上記プローブ11の大きさ、形状については特に限定はなく、測定する管の大きさ等に応じて種々の大きさ、形状とすることができる。通常、上記プローブ11は図1に示すような円柱状であるが、その他、多角柱形状(三角、四角、五角、六角柱等)、円錐形状、及び多角錐形状(三角、四角、五角、六角錐等)等とすることができる。また、上記プローブの大きさは、通常、全長が100〜300mm、好ましくは100〜200mmであり、幅(円柱状の場合は径)は10〜30mm、好ましくは20〜28mmである。更に、上記プローブ11の材質についても特に限定はない。上記プローブ11の材質は通常、Al又はAl合金、及び各種プラスチック類等が挙げられる。
上記プローブ11には切欠部111が設けられている。かかる切欠部111を有することにより、上記X線源12から放射されたX線を管内面に照射し、照射部位から生じた蛍光X線を上記蛍光X線検出器13により検出することができる。上記切欠部111の大きさ、形状は、上記X線源12から放射されたX線を管内面に照射し、照射部位から生じた蛍光X線を上記蛍光X線検出器13により検出することができる限り特に限定はないが、上記X線源強度の測定範囲に見合う大きさであることが好ましい。例えば、図1記載のプローブ型管内面皮膜成分測定装置1において、上記切欠部111の長軸方向長さは、上記X線源12と上記蛍光X線検出器13との間隙と略同じ長さである(図2参照)。また、上記切欠部111は、上記プローブ1の1箇所にのみ設けてもよく、2箇所以上に設けてもよい。
上記X線源12は、上記プローブ11内に収納でき、上記切欠部111を経て管内面へX線を照射することができる限り、その構造、大きさ、種類等について特に限定はない。上記X線源12としては、例えば、携帯型のγ線源、あるいは小型の外部電源駆動X線発生管が使用される。また、線源としては、例えば、109Cd−γ線源や241Am−γ線源等が挙げられる。更に、上記X線源12のX線放射部の向きは、上記切欠部111を経て管内面にX線を照射できる限り特に限定はない。通常は、図1に示すように、上記プローブ1の長軸方向に対して垂直方向に配置しているが、その他に、図3(a)に示すように、上記プローブ1の長軸方向に対して平行に配置したり、あるいは、図3(b)に示すように、上記プローブ1の長軸方向に対して一定の角度(0<α≦90°、好ましくは0<α<90°更に好ましくは15<α<75°、より好ましくは15<α<55°)となるように配置することができる。
上記蛍光X線検出器13は、上記X線の照射により、管内面の照射部位から放射される蛍光X線を検出する機器である。上記蛍光X線検出器13の種類は、使用するX線の種類等に応じて適宜選択することができる。通常、上記蛍光X線検出器13としては、Si−PINフォトダイオード検出器やHgI半導体検出器が使用される。上記蛍光X線検出器13の検出窓131の方向は、管内面の照射部位から放射される蛍光X線を検出することができる限り特に限定はない。例えば、通常は、図1に示すように、上記プローブ1の長軸方向に対して垂直になる方向に配置しているが、その他に、図3(a)に示すように、上記プローブ1の長軸方向に対して平行に配置したり、あるいは、図3(b)に示すように、上記プローブの長軸方向に対して一定の角度(0<β≦90°、好ましくは0<β<90°、更に好ましくは15<β<75°、より好ましくは15<β<55°)となるように配置することができる。
上記プローブ1内での上記X線源12及び上記蛍光X線検出器13の配置は、X線を管内面に照射し、照射部位から放射される蛍光X線を検出することができる限り特に限定はない。通常は、図1に示すように、上記X線源12は上記プローブ1の先端側に配置され、上記蛍光X線検出器13は上記X線源12の長軸方向後方側に配置されている。
上記遮蔽手段は、上記X線源及び上記蛍光X線検出器の間に設けられ、上記蛍光X線検出器に対し、上記X線源から照射されたX線を遮蔽する部材である。かかる遮蔽手段を有することにより、上記X線源から放射されたX線を直接上記蛍光X線検出器で測定することから測定誤差が生じることを防ぐことができる。上記遮蔽手段については、上記X線源から放射されるX線を遮断又は吸収し、上記蛍光X線検出器が直接上記X線を計測することがないようにすることができる限り特に限定はない。上記遮蔽手段としては、例えば、図1及び図2に示すように、上記X線源12と上記蛍光X線検出器13との間隙に設けられた中間スクリーン14の他、図4(c)に示す形態のものが挙げられる。特に、上記中間スクリーン14を配置することにより、上記作用に加え、上記X線の照射角θ、管内面の有効照射範囲及び有効照射深さを適切な範囲に制限することができるので好ましい。
上記中間スクリーン14の材質としては、例えば、Al等の軽元素金属及びNi等が挙げられる。また、ステンレス等の合金でも構わない。上記中間スクリーン14の形状についても、上記蛍光X線検出器13が直接上記X線を計測することがないようにすることができる限り特に限定はない。通常、上記中間スクリーン14の形状は、上記プローブ1の内側形状と同じ形状である。また、その断面形状は、図1に示すような楕円形状の他、図4(a)に示す三角形状、及び図4(b)に示す略菱形等の矩形形状等が挙げられる。更に、上記中間スクリーン14の設ける位置についても必要に応じて適宜設定することができるが、通常は、上記X線源12と上記蛍光X線検出器13との間隙の中間(図5のL1=L2となる位置)に設けられる。更に、上記中間スクリーンの厚さも、上記X線を遮蔽することができる限り特に限定はなく、例えば、X線の吸収減衰により上記蛍光X線検出器側へ放出しない程度の厚さとすることができる。
ここで、上記X線の照射角θは、図2に示すように、上記X線を管内面に照射した際、上記X線の経路と上記管内面の長軸方向とで形成される角である。上記X線の照射角θは0°<θ≦90°、好ましくは0°<θ<90°、更に好ましくは15°<θ<75°、より好ましくは15°<θ<55°である。特に、管内面皮膜の性状を測定する場合、上記X線が管内面の深部にまで及ぶと、上記X線の照射により蛍光X線が発生する領域は皮膜部分に留まらず、母材部分にも及ぶおそれがある。その結果、蛍光X線を検出、測定すると、管内面皮膜だけでなく、母材まで測定することにより、管内面皮膜の性状を正確に調べることが困難になるおそれがある。これに対し、本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置は、照射角θを上記範囲にすることにより、上記X線が管内面の深部に及ぶことを抑制することができる。その結果、特に管内面皮膜の性状を測定する場合、より正確に測定することができるので好ましい。
本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置において、(1)上記切欠部と上記X線源との間隙の距離(図5(b)のL1)、(2)上記X線源と上記遮蔽手段との間隙の距離(図5(a)のL2、より正確には、上記遮蔽手段に該当する上記中間スクリーン14と上記X線源12のX線放射部位との間隙の距離)、並びに(3)上記蛍光X線検出器と上記遮蔽手段との間隙の距離(図5(a)のL3、より正確には、上記X線源12のX線放射部位と上記蛍光X線検出器13の蛍光X線検出部位との間の距離)には特に限定がなく、必要に応じて適宜設定することができる。上記(1)上記切欠部と上記X線源との間隙の距離、及び上記(2)上記X線源と上記遮蔽手段との間隙の距離を調整することにより、上記X線の照射角θ及び管内面の有効照射深さを制御することができる。また、上記(3)上記蛍光X線検出器と上記遮蔽手段との間隙の距離を調整することにより、蛍光X線の検出感度を調整することができる。
上記のように、上記X線源と上記遮蔽手段との間隙(図5(a)のL2)の距離を調整することにより、上記照射角θ及び管内面の有効照射深さを調節することができる。そこで、本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置には、上記X線源と上記遮蔽手段との間隙の距離を調整する間隙調整手段を設けることができる。かかる間隙調整手段を有することにより、必要に応じて上記X線の照射角θ又は蛍光X線の検出感度を調整することができ、その結果、好適な測定条件を設定することができるので好ましい。上記間隙調整手段の構成は、上記X線源と上記遮蔽手段との間隙の距離を変化させることができる構成である限り、特に限定はない。例えば、上記X線源を長軸方向に移動させる構成や上記遮蔽手段を長軸方向に移動させる構成が挙げられる。また、上記プローブの外部からの遠隔操作により間隙の距離を調整することができる構成とすると、管内に挿入した状態で上記X線源と上記遮蔽手段との間隙の距離を調整することができる。その結果、管内に挿入した状態で好適な測定条件を設定することができ、また、連続的に異なる照射角θで測定を行うこともできるので好ましい。
その他、必要に応じて、本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置1には、上記(1)上記切欠部と上記X線源との間隙の距離、及び/又は上記(3)上記蛍光X線検出器と上記遮蔽手段との間隙の距離を調整する調整手段を設けてもよい。かかる調整手段の構成は、上記(1)上記切欠部と上記X線源との間隙の距離、及び/又は上記(3)上記蛍光X線検出器と上記遮蔽手段との間隙の距離を変化させることができる構成である限り、特に限定はない。
本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置は、上記遮蔽手段に加えて、上記X線源のX線照射側に設けられ、上記X線の照射角θを0<θ≦90°好ましくは0<θ<90°更に好ましくは15<θ<75°、より好ましくは15<θ<50°の範囲に制御する照射角制御手段を有するものとすることができる。上記照射角制御手段の構成は、上記照射角θを上記範囲に調整することができる構成である限り特に限定はない。例えば、図2に示すように、上記X線源のX線照射側に設けられている放射窓122のような構成が挙げられる。上記放射窓122は、上記X線源12のX線照射側に設けられている仕切りの一部を任意の形状(図2では略矩形状)に切り抜いた構成である。上記X線はこの放射窓122を経て管内面に放射されるので、上記X線の照射角θは、上記放射窓122の形状、大きさにより適宜制御される。この放射窓122の形状についても限定はなく、多角形状(三角、四角、五角及び六角等)の他、円形状でもよいが、通常は矩形状である。また、上記放射窓122は1箇所でもよく、2箇所以上に設けてもよい。その他、例えば、図6に示すように、X線照射側に楔形状の照射角制御部材121を設けてもよい。
本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置は、上記の各構成を細管内に挿入できる上記プローブ内に配置、特には長手方向に配置、特には長手方向に直列配置することにより、細管内の微小空間における容易な測定を実現可能としている。また、本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置は、上記遮蔽手段及び必要に応じて設けられた上記照射角制御手段により、上記X線源から上記蛍光X線検出器へ直接X線が伝わることを防止すると共に、管内面に対して有効なX線経路を確保することができる。よって、本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置は、測定の際、細管を実装した状態で管内面皮膜成分等、管内面の性状を調べることができる。本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置により測定できる元素種としては、例えば、Ca、Mn、Fe、Cu、Zn等が挙げられる。
(2)管内面皮膜性状等測定方法
本発明の管内面皮膜成分測定方法は、本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置の上記X線源から管内面皮膜にX線を照射し、次いで、上記X線の照射部位から放射される蛍光X線を上記蛍光X線検出器により検出することにより行われる。
本発明の管内面皮膜性状測定方法の概略を図2に基づいて説明する。
本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置1内の上記X線源12より放射されたX線束Aは、上記切欠部111を経て管内面皮膜71に達する。そして、管内面皮膜71に達したX線は、照射部位の皮膜成分元素及び細管成分元素を励起させ、それぞれの構成元素の質量順位に対応したエネルギーを有する蛍光X線を放射する。放射された蛍光X線束Bは、本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置1内の上記蛍光X線検出器13で検出される。そして、蛍光X線放射領域内における測定対象の皮膜成分元素量や細管母材成分元素量について、そのエネルギー順位に応じ、元素毎の量子計測を行うことができる。
この時、上記X線の照射角θは、本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置内に設けられている上記遮蔽手段(図2の中間スクリーン14)及び必要に応じて設けられた照射角制御手段(図2の放射窓122)により、0°<θ≦90°、好ましくは0<θ<90°、更に好ましくは15°<θ<75°、更に好ましくは15°<θ<55°に調整することができる。上記照射角θを上記範囲とすることにより、上述のように、管内面の有効照射範囲及び有効照射深さを適切な範囲に制限することができるので好ましい。尚、上記照射角θの調整は、例えば、上記X線源と上記遮蔽手段及び/若しくは上記切欠部との間の距離、並びに/又は上記遮蔽手段及び/若しくは上記照射角制御手段の位置、形状等を変更することにより、適宜調整することができる。
本発明の管内面皮膜性状測定方法により測定できる管内面皮膜性状としては、例えば、皮膜中の元素含有量、元素含有率、元素分布(特には皮膜の厚さ方向の元素分布)、皮膜の付着量、及び皮膜厚さ等が挙げられる。例えば、蛍光X線の放射面積を固定することにより、皮膜成分の蛍光X線測定値から、管内面皮膜中の元素の単位面積当たりの総重量が算定できる。更に、管内面皮膜及び母材を含め測定された母材元素の含有率は、母材単独で測定された場合の元素含有率に対して、皮膜成分の含有率が占める分低下する。このことより、測定された母材元素測定値から、管内面皮膜の付着物重量を算定することができる。また、熱交換器細管の使用される系、水質、流速等が特定される場合、予め付着物の密度を概略特定できることから、算定された付着物重量に基づいて、皮膜付着厚さを算定することができる。このようにして算定された皮膜厚さは、熱交換器の熱伝達性能の評価に寄与できる重要な指標である。
本発明の管内面皮膜成分の皮膜厚さ方向の濃度分布の測定方法は、異なる2以上の照射角θ(通常は2〜10の照射角θ、好ましくは2〜6の照射角θ、更に好ましくは2〜4の照射角θ)で本発明の管内面皮膜性状測定方法による測定を行うことにより求めることを特徴とする。上記照射角θを異ならせて本発明の管内面皮膜性状測定方法による測定を行うと、異なる有効照射深さにおける管内面皮膜元素の含有率を測定することができる。そのため、異なる2以上の照射角θで測定を行うことにより、管内面の皮膜厚さ方向の元素分布の情報を得ることができる。
本発明の管内面皮膜成分の皮膜厚さ方向の濃度分布の測定方法において、異なる2以上の照射角θで本発明の管内面皮膜性状測定方法を行う方法としては、例えば、本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置を管内に挿入した状態で上記X線源と上記遮蔽手段及び/若しくは上記切欠部との間の距離、並びに/又は上記遮蔽手段及び/若しくは上記照射角制御手段の位置、形状等を変更することにより照射角θを変更し、連続的に測定する方法が挙げられるが、特にこれに限定されるものではない。
本発明の管内面皮膜付着量測定方法は、本発明の管内面皮膜性状測定方法により、皮膜成分を含めて測定された母材元素含有率Mm及び母材単独で測定された母材元素含有率Mrを測定し、測定されたMm及びMrに基づいて、以下の式<1>により算出することを特徴とする。
W=Y{1−(〔Mm−X〕/Mr)} <1>
(W:皮膜付着量(mg/cm)、Y:係数(mg/cm)、Mm:皮膜成分を含めて測定された母材元素含有率(%)、Mr:母材単独で測定された母材元素含有率(%)、X;補正値(%))
一般に、皮膜中には、不純物成分あるいは母材からの腐食等の溶出により母材元素成分が含まれる場合があり、上記の方法により測定された母材元素含有率Mmには、母材中の母材元素だけでなく、管内面皮膜中の母材元素も含まれている可能性がある。上記式<1>の補正値Xは、かかる管内面皮膜中の母材元素を排除することにより、母材中からの母材元素分をより正確に算出するための補正値である。上記補正値Xは、予め標本試料として、複数(通常10サンプル以上)の実機の管内面皮膜付き管を用い、化学分析(ICP測定等)により求めた管内面皮膜中の母材元素含有量の平均値を用いることができる。また、上記式<1>の係数Yは、皮膜付着量が増加した結果、蛍光X線が励起される領域が表面皮膜内に限定され、上記の方法によって母材中の母材元素が測定されない時の皮膜付着量を表している。具体的には、予め複数収集された上記標本試料を用い、各標本試料の上記W及び上記Mmを測定し、各試料のMmからW’(W’=1−(〔Mm−X〕/Mr))を求め、次いで、各試料のWからY’(Y’=W/W’)を求め、各試料全てのY’の平均値を求めて上記係数Yとすることができる。
本発明の管内面皮膜厚さの測定方法は、本発明の管内面皮膜付着量測定方法により求められた皮膜付着量Wに基づいて、以下の式<2>により算出することを特徴とする。ここで、予め複数収集された上記標本試料を用い、各標本試料のt及びWを測定し、各試料のt及びWからε’(ε’=W/t)を求め、次いで、各試料の全てのε’からその平均値を求めて以下の式<2>の密度相当係数εとすることができる。
t=W×10/ε <2>
(t:皮膜厚さ(μm)、W:皮膜付着量(mg/cm)、ε:密度相当係数(mg/cm))
本発明の管内面皮膜元素含有率測定方法は、本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置の上記X線源から管内面皮膜にX線を照射し、次いで、上記X線の照射部位から放射される蛍光X線を上記蛍光X線検出器により検出することにより測定することを特徴とする。本発明の管内面皮膜元素含有率測定方法は、本発明の管内面皮膜性状測定方法において、管内面皮膜元素含有率を測定対象として行うものであり、本発明の管内面皮膜性状測定方法に関する上記記載は、全て本発明の管内面皮膜元素含有率測定方法に当てはまる。
本発明の管内面皮膜元素含有率測定方法において、図7(a)に示すように、管内面皮膜71が厚い場合、蛍光X線発生領域8(上記X線の照射により蛍光X線が発生する領域)は管内面皮膜71に留まることから、蛍光X線を検出、測定することにより、正確に管内面皮膜71の性状を調べることができる。一方、図7(b)に示すように、管内面皮膜71が薄い場合(例えば、150μm以下)、上記X線の照射により蛍光X線発生領域8は管内面皮膜71に留まらず、母材72にも及ぶおそれがある。その結果、蛍光X線を検出、測定すると、管内面皮膜71だけでなく、母材72まで測定することにより、管内面皮膜71の性状を正確に調べることが困難になるおそれがある。このような場合は、予め母材単独を測定することにより得られる母材元素含有率に基づき、下記式<3>又は<4>により管内面皮膜元素含有率を補正することが好ましい。
Lr=Lm/(1−〔Mm/Mr〕) <3>
Lr=Z・Lm/{1−(〔Mm−X〕/Mr)} <4>
(Lr:補正後の皮膜元素含有率(%)、Lm:測定された皮膜元素含有率(%)、Mm:皮膜成分を含めて測定された母材元素含有率(%)、Mr:母材単独で測定された母材元素含有率(%)、Z;係数、X;補正値(%))
予め母材単独を測定することにより得られる母材元素含有率に対し、皮膜付き測定試料では、皮膜成分占有率相当分だけ母材成分検出率が低下する。よって、その低下分を上記式<3>又は<4>により補正することで、管内面皮膜が薄い場合であっても、管内面皮膜元素含有率を正確に測定することができる。ここで、通常は上記式<3>による補正で十分であるが、皮膜中に不純物成分あるいは母材からの腐食等の溶出により、皮膜中に母材元素成分が含まれることがあり、その影響がより現れることから、上記式<3>より上記式<4>による補正の方が、より正確に管内面皮膜元素含有率を補正することができるので好ましい。
上記式<3>及び<4>中、皮膜成分を含めて測定された母材元素含有率Mm(%)及び母材単独で測定された母材元素含有率Mr(%)の測定方法については特に限定はない。通常は本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置を使用し、本発明の管内面皮膜元素含有率測定方法と同様の方法により測定される。また、上記式<4>の係数Zは、予め複数収集された上記標本試料を用い、本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置を用いてLm及びMmを測定し、一方、当該皮膜の化学分析によりLrを求め、各試料のLm及びMmからLr’(Lr’=Lm/{1−(〔Mm−X〕/Mr)})を求め、次いで、各試料のLrとからZ’(Z’=Lr/Lr’)を求め、各試料全てのZ’の平均値を求めて、上記係数Zとすることができる。また、上記補正値Xは、予め複数収集された上記標本試料を用い、化学分析(ICP測定等)により管内面皮膜中の母材元素含有量の平均値とすることができる。
本発明の管内面皮膜性状測定方法、管内面皮膜成分の皮膜厚さ方向の濃度分布の測定方法、管内面皮膜付着量測定方法、管内面皮膜厚さの測定方法、及び管内面皮膜元素含有率測定方法は、各種の物質の搬送や熱交換のための管に適用することができる。例えば、火力、原子力発電所等の蒸気タービン装置における蒸気冷却用復水器等の海水又は淡水を冷却媒体として用いる熱交換器で使用されている管に適用することができる。本発明の管内面皮膜性状測定方法は、上記のように、管を実機に装着した状態で簡易且つ迅速に測定できることから、特に、多くの細管群(通常1000本以上)によって構成されている熱交換器の管に好適に用いることができる。更に、本発明の管内面皮膜性状測定方法は、管長手方向の測定も容易になし得ることから、より詳細な皮膜情報が得られ、設備管理のために役立てることができる。本発明の管内面皮膜性状測定方法により測定できる元素種としては、例えば、Ca、Ti、Mn、Fe、Cu、Zn等が挙げられる。
(1)プローブ型管内面皮膜成分測定装置
本実施例で使用したプローブ型管内面皮膜成分測定装置1を図1、図2及び図5に示す。本実施例で使用したプローブ型管内面皮膜成分測定装置1は、切欠部111を有し、概して円筒型形状をなしている中空のアルミニウム系金属製のプローブ11(全長:150mm、径:22mm)の内部にX線源12(109Cd−γ線源)を有し、該X線源12の長手方向後方に蛍光X線検出器13(HgI半導体検出器)を有する。上記X線源12と上記蛍光X線検出器13との間隙(図5のL1)は約20mmである。また、上記X線源12のX線放射側には、照射角θを調整するための放射窓122が設けられている。該放射窓122を有することにより、上記X線源12から放射されるX線束Aの長軸方向に対する照射角θを15°以上に調整することができる。また、上記蛍光X線検出器13の長軸方向前方には、蛍光X線束Bに対して広角な検出窓131が設けられている。
更に、上記X線源12及び上記蛍光X線検出器13との間隙には、プローブ11の内径と同じ径である円形状のアルミニウム系金属製の中間スクリーン14が設けられている。上記中間スクリーン14により、上記X線源12から放射されるX線は遮断又は吸収され、その結果、上記X線源12から放射されたX線が直接上記蛍光X線検出器13で検出されることはない。尚、上記X線源12と上記中間スクリーン14との距離(図5のL1)及び上記蛍光X線検出器13と上記中間スクリーン14との距離(図5のL2)は、共に約10mmである。
更に、本実施例で使用したプローブ型管内面皮膜成分測定装置1では、上記蛍光X線検出器13の長手方向後部側にプリアンプ2が設けられている。そして、該プリアンプ2はリードケーブル3を介して、上記プローブ外のアンプ4及び波高分析器5、データ演算・出力装置6へと接続されている。
(2)管内面皮膜成分の測定
上記プローブ型管内面皮膜成分測定装置を用いて、以下の方法により、管内面皮膜の性状を測定した。
<1>測定対象の管として、海水を冷却熱媒体として用いた火力発電所用のアルミニウム黄銅製復水器の細管14本(Cu−22%Zn−2%Al合金、口径;1〜1.25インチ、管内面皮膜付着量;2.5〜13.7mg/cm、管内面皮膜厚さ;11.1〜83.2μm)を選んだ。そして、上記プローブ型管内面皮膜成分測定装置を細管内に挿入し、管内面皮膜中のFeを対象元素として蛍光X線の測定を行い、Feの含有率を求めた。この時のX線の照射角θは45°である。また、同時に、測定対象の細管の管内面皮膜を実際に掻き取って別途化学分析(ICP測定、日本ジャーレル・アッシュ製「ICAP−757V」)を行い、管内面皮膜中のFeの含有率を測定した。上記プローブ型管内面皮膜成分測定装置を用いて測定したFe含有率と化学分析により測定したFe含有率との関係を図8に示す。
また、上記細管について、上記プローブ型管内面皮膜成分測定装置を細管内に挿入し、管内面皮膜及び母材中のCuを対象元素として蛍光X線の測定を行い(X線照射角θ;45°)、Cuの含有率を求めた。この測定値と、母材単独での蛍光X線測定でのCu含有率(75%)を用い、上記式<4>に基づいて、上記プローブ型管内面皮膜成分測定装置を用いて測定したFe含有率の補正を行った。補正後のFe含有率を図8に併記する。尚、上記式<4>中、Zは係数(=0.7)、Lrは補正後のFe含有率(%)、Lmは測定されたFe含有率(%)、Mmは皮膜成分を含めて測定された母材元素(Cu)含有率(%)、Mrは母材単独で測定された母材元素(Cu)含有率(=75%)、Xは補正値(=20%)である。上記補正値Xは、測定対象の細管の管内面皮膜を実際に掻き取って別途化学分析(ICP測定、日本ジャーレル・アッシュ製「ICAP−757V」)を行って測定された管内面皮膜中の母材元素(Cu)含有量の平均値を求めて適用した。また、上記係数Zは、図8の各細管の化学分析におけるFe含有率(Lr)と、上記プローブ型管内面皮膜成分測定装置を用いて測定され、同時に測定された母材元素(Cu)含有率により補正された値Lr’(Lr’=Lm/{1−(〔Mm−X〕/Mr)})とからZ’(Z’=Lr/Lr’)を計算し、各細管のZ’の平均値から求めた。
図8に示すように、上記プローブ型管内面皮膜成分測定装置による測定結果と化学分析との間には若干差異は認められるものの、概ね化学分析値に近い値を示しており、上記プローブ型管内面皮膜成分測定装置による測定が従来の化学分析とほぼ同程度の測定精度を有することが分かる。一方、上記プローブ型管内面皮膜成分測定装置による測定結果が化学分析の測定結果に近似すれば、グラフの傾きは45°に接近し、且つ各データポイントは45°の線に収束する。そして、図8に示すように、原測定(白丸)と補正後の測定値(黒丸)とを対比した場合、補正後の測定値(黒丸)の方がグラフの傾きが45°の直線に接近し、且つ各データポイントは45°の線に収束していることから、上記補正により、化学分析に近い正確な値を求めることができることが分かる。
また、上記化学分析により求められた管内面皮膜中のFe含有率を用い、下記式に基づいて、管内面皮膜中の単位面積あたりのFe付着重量を求めた。そして、上記プローブ型管内面皮膜成分測定装置を用いて測定したFe含有率と、化学分析から求めた単位面積あたりのFe付着重量との関係をプロットした。その結果を図9に示す。
A=(B×C)/D
A;単位面積あたりのFe付着重量(mg/cm
B;Fe含有率(%)
C;採取した付着物重量(mg)
D;付着物採取面積(cm
蛍光X線として測定された元素のカウント数は、蛍光X線照射領域に存在する元素の絶対量に関係する。また、管内から掻き取り方法等によって採取された皮膜の化学分析値から、管内の単位面積当たりの元素付着重量を算出することができる。そして、図9に示すように、両者の関係は直線的に対応することが分かる。よって、この関係を利用することにより、上記プローブ型管内面皮膜成分測定装置による蛍光X線測定値から、管内面皮膜中の注目元素の単位面積当たりの総重量を算定できることが分かる。
更に、上記化学分析の段階で管内から掻き取り採取された皮膜の付着物採取面積とその付着物重量を測定し、下記式に基づいて管内面皮膜付着重量を求めた。そして、上記プローブ型管内面皮膜成分測定装置を用いて測定した母材成分(Cu)含有率と、下記式に基づいて求めた管内面皮膜付着重量との関係をプロットした。その結果を図10に示す。
E=F/G
E;管内面皮膜付着重量(mg/cm
F;付着物全重量(mg)
G;付着物採取面積(cm
皮膜厚さが厚くなるにつれて、X線は母材まで到達しにくくなる。よって、管内面皮膜及び母材を含めて測定された母材元素の含有率は、管内面皮膜が厚くなるにつれて低下すると予測される。そして、上記プローブ型管内面皮膜成分測定装置を用いて母材成分(Cu)含有率を測定すると共に、上記式により管内面皮膜付着重量を求め、両者の関係を調べた。その結果、図10に示すように、上記プローブ型管内面皮膜成分測定装置による母材元素測定値と、皮膜成分の管内面皮膜付着重量とは、一定の関係を有することが分かる。この結果より、上記プローブ型管内面皮膜成分測定装置による母材元素測定値から、管内面皮膜の付着物重量を算定することができる。
また、上記プローブ型管内面皮膜成分測定装置による皮膜成分を含めた母材元素含有率(%)の測定結果に基づいて、上記式<1>により管内面皮膜付着量(mg/cm)を求めた。そしてこの結果と、化学分析において測定した管内面皮膜付着量(mg/cm)との関係を調べた。その結果を図11に示す。図11より、上記式<1>により求められた管内面皮膜付着量と、化学分析において測定した管内面皮膜付着量は、ほぼ1:1の対応を示す45°の直線近辺に集約している。この結果、上記管内面付着物測定方法により、精度よく管内面付着量が測定できる。
また、熱交換器細管の使用される系、水質、流速等が特定される場合、予め管内面付着物の密度が概略特定できる。よって、算定された管内面皮膜の付着物の重量から、熱交換器の熱伝達性能の評価における重要な指標である管内面皮膜付着厚さを求めることができる。そして、上記プローブ型管内面皮膜成分測定装置による皮膜成分を含めた母材元素含有率の測定結果から管内面皮膜付着量(mg/cm)を求め、これに基づいて上記式<2>により皮膜厚さ(μm)を求めた。また、測定対象である管について、走査型電子顕微鏡による断面観察により測定した皮膜厚さ(μm)との関係を調べた。その結果を図12に示す。図12より、上記式<2>により求められた皮膜厚さと、走査型電子顕微鏡による断面観察により測定した皮膜厚さは、1:1の対応を示す45°の直線近辺に集約している。この結果、上記管内面付着物測定方法により、精度よく管内面皮膜厚さが測定できる。
<2>測定対象の管として、管内面皮膜を有するアルミニウム黄銅製の管を使用した。管内面皮膜は、膜厚40μm、皮膜付着重量5mg/cmであり、表層及び下層の2層構造である。表層の組成は、Al;3%、Ca5%、Mn;15%、Cu;10%、Zn;5%、SiO;残部である。また、下層の組成は、上記表層の組成のうち、Mnの代わりにFe;15%を含む点を除いて同じである。そして、本実施例のプローブ型管内面皮膜成分測定装置を管内に挿入し、次いでX線を管内面に照射し、管内面皮膜中のFe及びMnを対象として蛍光X線測定を行い、管内面皮膜中のFe及びMnの含有率を求めた。この時、上記X線の照射角θを20°〜90°の範囲で変化させながら測定を行った。その結果を以下の図13に示す。
図13より、上記X線の照射角θが略45°以上の場合、求められた管内面皮膜中の表層及び下層でのFe及びMnの含有率は近似した値であった。一方、上記X線の照射角θが小さくなるに従い、求められたMnの含有率は大きな変動が認められなかったのに対し、Feの含有率は、大きく減少しており、Feの検出率が低下していることが分かる。上記のように、上記X線の照射角θを小さくすると、有効照射深さが浅くなり、より表層側の元素を測定することになることから、この図13の結果より、本実施例で使用した管の管内面皮膜は、表層ではMnの含有率が高く、下層ではFeの含有率が高いことが分かる。即ち、単に元素の含有率が求められるだけでなく、元素の皮膜成分の厚さ方向の分布が把握できることが分かる。
<3>測定対象の管として、海水を冷却溶媒として使用した火力発電所用のアルミニウム黄銅管を使用した。そして、本実施例のプローブ型管内面皮膜成分測定装置を管内に挿入し、次いでX線を管内面に照射し、管内面皮膜中のFe及びMnを対象として蛍光X線測定を行い、管内面皮膜中のFe及びMnの含有率を求めた。また、測定部位における皮膜剥離、緑青発生の有無を調べた。これらの結果を以下の図14に示す。
図14より、Feに対してMnの含有率が高い部位では、皮膜が剥離し、緑青が生じやすいことが分かる。このことから、本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置を用いて管内面皮膜成分の含有率を測定することにより、母材の腐食の有無等を予測することができる。その結果、管の管理に役立てることができる。
尚、本発明においては、上記具体的実施例に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。
本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置、並びに管内面皮膜性状測定方法、管内面皮膜成分の皮膜厚さ方向の濃度分布の測定方法、管内面皮膜付着量測定方法、管内面皮膜厚さの測定方法、及び管内面皮膜元素含有率測定方法は、物質の搬送や熱交換等のための管を備える機器を使用する分野で広く使用することができる。特に、海水又は淡水を冷却媒体として用いる熱交換器を使用して稼働する一般設備の利用分野、例えば、海水又は淡水等による熱交換器設備を有する火力発電分野、原子力発電分野、及び石油等化学品製造分野における管内面皮膜成分の測定に利用することができる。また、本発明は、実施例として示した海水用熱交換器管の内面皮膜成分測定に留まらず、腐食、酸化反応によって生じる金属配管内面の生成物の測定、流体からの管内面への沈殿又は析出物の測定、人工的な塗装、コーティング皮膜の測定等への適用が可能である。
本実施例で使用した本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置の説明図である。 図1のプローブ型管内面皮膜成分測定装置の要部の長手方向断面拡大図である。 本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置のX線源及び蛍光X線検出器の配置状態の別の例を表す説明図である。 本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置の遮蔽手段の別の例を表す説明図である。 図1のプローブ型管内面皮膜成分測定装置の切欠部、X線源、遮蔽手段及び蛍光X線検出器の配置状態の説明図である。 本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置の照射角制御手段の一例の説明図である。 皮膜厚さと有効照射深さとの関係を示す説明図である。 本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置を用いて測定したFe含有率と化学分析により測定したFe含有率との関係を示すグラフである。 本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置を用いて測定したFe含有率と、化学分析から求めた単位面積あたりのFe付着重量との関係を示すグラフである。 本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置を用いて測定した母材成分(Cu)含有率と、管内面皮膜付着重量との関係を示すグラフである。 実施例において、式<1>により求めた管内面皮膜付着重量と化学分析により測定した管内面皮膜付着重量との関係を示すグラフである。 実施例において、式<2>により求めた皮膜付着重量と、走査型電子顕微鏡を用いた断面観察により測定した皮膜厚さとの関係を示したグラフである。 X線の照射角θと、測定された管内面皮膜中のFe及びMnの含有率との関係を示したグラフである。 本発明のプローブ型管内面皮膜成分測定装置を用いて測定した管内面皮膜中のFe及びMgの含有率の割合と皮膜性状との関係を示したグラフである。
符号の説明
1;プローブ型管内面皮膜成分測定装置、11;プローブ、111;切欠部、12;X線源、121;照射角制御部材、122;放射窓、123;仕切板、13;蛍光X線検出器、131;検出窓、14;中間スクリーン、2;プリアンプ、3;リードケーブル、4;アンプ、5;波高分析器、6;データ演算・出力装置、7;管、71;管内面皮膜、72;母材、8;蛍光X線発生領域。

Claims (12)

  1. 切欠部を備えた中空のプローブ内に、(1)該切欠部を経て管内面へX線を照射するX線源と、(2)該X線源及び上記蛍光X線検出器の間に設けられ、上記蛍光X線検出器に対し、上記X線源から照射されたX線を遮蔽する遮蔽手段と、(3)上記X線の照射により、照射部位から放出される蛍光X線を検出する蛍光X線検出器と、を有することを特徴とするプローブ型管内面皮膜成分測定装置。
  2. 上記蛍光X線検出器は、上記X線源のプローブ軸方向後方側に設けられている請求項1記載のプローブ型管内面皮膜成分測定装置。
  3. 上記X線源と上記遮蔽手段との間隙の距離を調整する間隙調整手段を備える請求項1又は2記載のプローブ型管内面皮膜成分測定装置。
  4. 上記遮蔽手段が中間スクリーンである請求項1乃至3のいずれかに記載のプローブ型管内面皮膜成分測定装置。
  5. 上記X線源のX線放射側に設けられ、上記X線の照射角θを0<θ≦90°の範囲に制御する照射角制御手段を有する請求項1乃至4のいずれかに記載のプローブ型管内面皮膜成分測定装置。
  6. 上記照射角制御手段は、上記X線源のX線源先端側の外部に設けられた放射窓である請求項5記載のプローブ型管内面皮膜成分測定装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載のプローブ型管内面皮膜成分測定装置の上記X線源から管内面皮膜にX線を照射し、次いで、上記X線の照射部位から放射される蛍光X線を上記蛍光X線検出器により検出することを特徴とする管内面皮膜性状測定方法。
  8. 異なる2以上の照射角θで請求項7記載の管内面皮膜性状測定方法を行って元素比率の皮膜厚さ方向の変化を測定することにより求めることを特徴とする管内面皮膜成分の皮膜厚さ方向の濃度分布の測定方法。
  9. 請求項7記載の管内面皮膜性状測定方法により、皮膜成分を含めて測定された母材元素含有率Mm及び母材単独で測定された母材元素含有率Mrを測定し、測定されたMm及びMrに基づいて、以下の式<1>により算出することを特徴とする管内面皮膜付着量測定方法。
    W=Y{1−(〔Mm−X〕/Mr)} <1>
    (W:皮膜付着量(mg/cm)、Y:係数(mg/cm)、Mm:皮膜成分を含めて測定された母材元素含有率(%)、Mr:母材単独で測定された母材元素含有率(%)、X;補正値(%))
  10. 請求項9記載の管内面皮膜付着量測定方法により求められた皮膜付着量Wに基づいて、以下の式<2>により算出することを特徴とする管内面皮膜厚さの測定方法。
    t=W×10/ε <2>
    (t:皮膜厚さ(μm)、W:皮膜付着量(mg/cm)、ε:密度相当係数(mg/cm))
  11. 請求項1乃至6のいずれかに記載のプローブ型管内面皮膜成分測定装置の上記X線源から管内面皮膜にX線を照射し、次いで、上記X線の照射部位から放射される蛍光X線を上記蛍光X線検出器により検出することにより測定することを特徴とする管内面皮膜元素含有率測定方法。
  12. 請求項11記載の管内面皮膜元素含有率測定方法により測定された皮膜元素含有率を以下の式<3>又は<4>に基づいて補正することを特徴とする管内面皮膜元素含有率測定方法。
    Lr=Lm/(1−〔Mm/Mr〕) <3>
    Lr=Z・Lm/{1−(〔Mm−X〕/Mr)} <4>
    (Lr:補正後の皮膜元素含有率(%)、Lm:測定された皮膜元素含有率(%)、Mm:皮膜成分を含めて測定された母材元素含有率(%)、Mr:母材単独で測定された母材元素含有率(%)、Z;係数、X;補正値(%))


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