JP2005082493A - 過酸化脂質消去剤、該過酸化脂質消去剤を含有する食品及び医薬品組成物、並びに過酸化脂質消去方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 生成した過酸化脂質を消去し、過酸化脂質が及ぼす悪影響を除去することができる過酸化脂質消去剤を提供する。
【解決手段】 本発明の過酸化脂質消去剤は、アスコルビン酸、ポリフェノール類、ケルセチン、カプサイシン、カフェー酸、グアイアコール、及び没食子酸プロピルの1種又は2種以上である電子供与性抗酸化物質と、ペルオキダーゼとを含有する。本発明の過酸化脂質消去剤は、食品、化粧品組成物及び医薬品組成物等の対象物に添加することにより、従来の抗酸化物質やグルタチオン系と比較して、優れた過酸化脂質消去作用を奏し、また、食品等に添加することにより、過酸化脂質による品質劣化を抑え、保存性、安定性を向上させることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 本発明の過酸化脂質消去剤は、アスコルビン酸、ポリフェノール類、ケルセチン、カプサイシン、カフェー酸、グアイアコール、及び没食子酸プロピルの1種又は2種以上である電子供与性抗酸化物質と、ペルオキダーゼとを含有する。本発明の過酸化脂質消去剤は、食品、化粧品組成物及び医薬品組成物等の対象物に添加することにより、従来の抗酸化物質やグルタチオン系と比較して、優れた過酸化脂質消去作用を奏し、また、食品等に添加することにより、過酸化脂質による品質劣化を抑え、保存性、安定性を向上させることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、過酸化脂質消去剤、該過酸化脂質消去剤を含有する食品及び医薬品組成物、並びに過酸化脂質消去方法に関し、更に詳しくは、生成した過酸化脂質を消去し、過酸化脂質が及ぼす悪影響を除去することができる過酸化脂質消去剤、該過酸化脂質消去剤を含有する食品及び医薬品組成物、並びに過酸化脂質消去方法に関する。
近年、塩分、糖質、脂肪等の過剰摂取、ビタミンやミネラルの不足が種々の疾病要因になることが明らかになるにつれ、食品の栄養成分を適切に摂取する意義及び必要性が広く認識されるようになった。そして、高齢者人口の増加と人々の健康意識の高まりを背景に、疾病予防の観点から、様々な食品及び食品素材に含まれ、生理活性や薬理作用を有する食品成分の有効利用が試みられている。
一方、従来より、生体中の過酸化脂質は血管障害を引き起こし、動脈硬化症、虚血性疾患、心筋梗塞、脳梗塞等の病因になることが知られている。生体内において過酸化脂質が生成する機序は色々知られている。例えば、細胞膜や血中リポ蛋白質を構成する不飽和脂肪酸やそのトリグリセライドが紫外線や鉄等の金属の触媒作用により脂質ラジカルを形成し、これに酸素が結合することによって生成するのもその1つである。
そして、過酸化脂質が血管内皮細胞の配列を乱し、内皮細胞の損傷を招くこともよく知られている。即ち、正常な低密度リポ蛋白質(「LDL」)をウサギの血管内に注入しても、動脈血管の内皮細胞は損傷を受けないが、過酸化LDLを注入すると、動脈血管内皮細胞の配列の乱れと共に、血管内壁から該細胞が剥離する現象がおこる。そして、動脈硬化症の初期の変化として、血管内皮細胞に同様の障害が観察されている。また、正常なLDLはプロスタサイクリン(プロスタグラジンI2)による血小板凝集抑制能を阻害しないが、過酸化LDLはこれを阻害ないしは亢進させ、動脈血管内壁に血小板が凝縮して付着されやすくし、過酸化LDLの平滑筋細胞への取り込みを促進する。その結果、血管内壁へコレステロールやその他の脂質の沈着、血管の内壁肥厚と狭窄、血流の悪化を起こし、ひいては狭心症等の発症を招く。更に、過酸化LDLはマクロファージに取りこまれて泡沫細胞を形成し、粥状動脈硬化症を引き起こし、これにコラーゲンやカルシウムが沈着して動脈の内壁を硬くし、いわゆる動脈硬化症を発症させやすい。過酸化脂質は、このような過酸化LDLの作用の他にも、コラーゲン繊維の変性や皮膚の老化、白内障、骨粗しょう症にも関与していると言われている。
通常、生成した過酸化脂質は、生体代謝系において、グルタチオンを媒介するグルタチオンペルオキシダーゼ、又はグルタチオン還元酵素によって分解されて無毒化されることが知られている。しかし、過多の運動、ストレス、喫煙、飲酒、外傷や加齢などによって生体内の過酸化脂質が分解しきれずに過剰に蓄積されると前記疾病の原因となる。また、過酸化脂質が生体において多くの生活習慣病の病因となることから、生体外においても脂質の過酸化は極力避けることが必要である。即ち、脂質からなる食品の過酸化、食品摂取後の消化管での過酸化の進行は、結果的に生体内に過酸化脂質を取りこむことになり好ましくない。また、健康上の問題だけではなく、油脂等の脂質成分を多く含む食品や化粧品が酸化され、製品中に過酸化脂質が多く蓄積すると官能的にも劣化が認められ、品質面でも好ましくない。
このように、好ましくない種々の現象の原因となる過酸化脂質の生成を抑制するものとして、従来より、ビタミンC(アスコルビン酸)、ビタミンE(トコフェロール)、β−カロチン等のいわゆる抗酸化剤が知られている。また、生体内においては、グルタチオンとグルタチオンパーオキシダーゼ、あるいはグルタチオンとグルタチオン還元酵素が生成した過酸化脂質を分解して消去することが知られている。その他、角質内過酸化脂質を低減させる方法としてメチルヒドロキシジャスモネート、ムスクやメチルイオノン等の香料組成物による皮膚の角質内ペルオキシダーゼ活性促進法が開示されている(下記特許文献1)。
また、下記特許文献2には、ペルオキシダーゼ活性を有する物質と、一重項酸素を中和できる抗酸化剤とを組み合わせて含有する化粧料又は医薬組成物が記載されている。そして、この化粧料又は医薬組成物によれば、有機過酸化物によるオルニチンデカルボキシラーゼの誘発を中和する作用を有し、これにより、フリーラジカルによって皮膚等に生じる損傷を抑制することができることが記載されている(〔0005〕、〔0010〕、〔0056〕〜〔0059〕、〔0071〕及び〔0072〕)。
しかし、ビタミンC等のいわゆる抗酸化剤の場合、生体内におけるこれらの効果はさほど期待できないという問題が指摘されている。また、過酸化脂質分解酵素系にあるグルタチオンペルオキシダーゼを活性化させるためには微量栄養元素のセレンが必須であり、グルタチオン還元酵素にはビタミンB2誘導体が不可欠であり、これらを食物などから大量に摂取しても副作用の点や生体内代謝における有効性の点から自ずと限界がある。更に、上記特許文献1のように、香料組成物による皮膚の角質内ペルオキシダーゼ活性促進法においても、香料組成物の本来の用途を考えると、その使用量等の使用条件も限定されるという問題がある。また、上記特許文献2は、有機過酸化物によるオルニチンデカルボキシラーゼの誘発を中和する作用を有することについて開示するのみであり、また、ペルオキシダーゼは、逆にオルニチンデカルボキシラーゼを誘発する作用があることから(〔0010〕)、上記特許文献2の化粧料の作用効果は過酸化脂質の消去では説明することができない。即ち、上記特許文献2は、せいぜい一重項酸素の生成を抑えることによる過酸化脂質の生成を抑制するものを開示しているに過ぎず、一度生成した過酸化脂質の消去に関する知見はない。
以上の点から、生体内においても、グルタチオンとそれを媒介するペルオキシダーゼや還元化酵素、及びメチルヒドロキシジャスモネート、ムスクやメチルイオノン等の香料組成物と角質内ペルオキシダーゼ以外の過酸化脂質消去酵素系が存在することが望ましい。また、生体外での過酸化脂質の低減化を図るうえで、高価なグルタチンや用途が限定される香料組成物に代わる媒介物と生体内酵素であるグルタチオンパーオキシダーゼやグルタチオン還元酵素及び角質内ペルオキシダーゼに代わる過酸化脂質消去剤の出現が切に望まれていた。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、生成した過酸化脂質を消去し、過酸化脂質が及ぼす悪影響を除去することができる過酸化脂質消去剤、該過酸化脂質消去剤を含有する食品及び医薬品組成物、並びに過酸化脂質消去方法を提供することを目的とする。
本発明者らはペルオキシダーゼ反応に着目し、通常の基質である過酸化水素の代わりに過酸化脂質を使用して電子供与体を種々検討した結果、ポリフェノール類及びアスコルビン酸が良好な電子供与体となり、過酸化脂質を消去することを発見した。そして、かかる知見に基づいて、抗酸化物質をペルオキシダーゼ反応の電子供与体として使用することにより、脂質の過酸化反応を抑えつつ、生成した過酸化脂質を消去するという、理想的な過酸化脂質消去系を実現することができることを見出して、本発明に至ったものである。
本発明は、以下に示す通りである。
(1)電子供与性抗酸化物質及びペルオキダーゼを含有することを特徴とする過酸化脂質消去剤。
(2)上記ペルオキシダーゼが微生物、動物、及び植物由来のペルオキシダーゼの1種又は2種以上である上記(1)記載の過酸化脂質消去剤。
(3)上記電子供与性抗酸化物質がアスコルビン酸、ポリフェノール類、ケルセチン、カプサイシン、カフェー酸、グアイアコール、及び没食子酸プロピルの1種又は2種以上である上記(1)又は(2)記載の過酸化脂質消去剤。
(4)上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の過酸化脂質消去剤を含有することを特徴とする食品。
(5)上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の過酸化脂質消去剤を含有することを特徴とする医薬品組成物。
(6)対象物に、電子供与性抗酸化物質及び/又はペルオキダーゼを添加し、対象物中に電子供与性抗酸化物質及びペルオキダーゼを含有させることを特徴とする過酸化脂質消去方法。
(7)上記対象物が、食品、医薬品又は化粧品である上記(6)記載の過酸化脂質消去方法。
(1)電子供与性抗酸化物質及びペルオキダーゼを含有することを特徴とする過酸化脂質消去剤。
(2)上記ペルオキシダーゼが微生物、動物、及び植物由来のペルオキシダーゼの1種又は2種以上である上記(1)記載の過酸化脂質消去剤。
(3)上記電子供与性抗酸化物質がアスコルビン酸、ポリフェノール類、ケルセチン、カプサイシン、カフェー酸、グアイアコール、及び没食子酸プロピルの1種又は2種以上である上記(1)又は(2)記載の過酸化脂質消去剤。
(4)上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の過酸化脂質消去剤を含有することを特徴とする食品。
(5)上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の過酸化脂質消去剤を含有することを特徴とする医薬品組成物。
(6)対象物に、電子供与性抗酸化物質及び/又はペルオキダーゼを添加し、対象物中に電子供与性抗酸化物質及びペルオキダーゼを含有させることを特徴とする過酸化脂質消去方法。
(7)上記対象物が、食品、医薬品又は化粧品である上記(6)記載の過酸化脂質消去方法。
本発明の過酸化脂質消去剤は、上記構成を備えることにより、従来の抗酸化物質やグルタチオン系と比較して、優れた過酸化脂質消去作用を奏する。
また、本発明の食品及び医薬用組成物は、本発明の過酸化脂質消去剤を含有していることから、過酸化脂質による品質劣化を抑え、保存性、安定性を向上させることができる。また、接種することにより、生体内において過酸化脂質を消去することができる。
更に、本発明の過酸化脂質消去方法によれば、過酸化脂質の消去が求められる種々の製品において、従来の方法よりも効果的に過酸化脂質を消去することができる。
また、本発明の食品及び医薬用組成物は、本発明の過酸化脂質消去剤を含有していることから、過酸化脂質による品質劣化を抑え、保存性、安定性を向上させることができる。また、接種することにより、生体内において過酸化脂質を消去することができる。
更に、本発明の過酸化脂質消去方法によれば、過酸化脂質の消去が求められる種々の製品において、従来の方法よりも効果的に過酸化脂質を消去することができる。
本発明の過酸化脂質消去剤は、電子供与性抗酸化物質及びペルオキダーゼを有効成分とすることを特徴とする。本発明の過酸化脂質消去剤は、抗酸化物質をペルオキシダーゼ反応の電子供与体として使用することにより、脂質の過酸化反応を抑えつつ、生成した過酸化脂質を消去するという、理想的な過酸化脂質消去系を提供することができる。尚、本明細書中、過酸化脂質の「消去」には、過酸化脂質を完全に消去する場合だけでなく、過酸化脂質の量を低減することも含む。
上記ペルオキシダーゼは、使用される電子供与性抗酸化物質を電子供与体として過酸化脂質を分解消去するものであれば、その種類、分子量、構造等について特に限定はない。上記ペルオキシダーゼの由来としては、西洋ワサビ等の植物、動物、及び微生物(酵母、糸状菌等の真菌、アルスロバクター等の細菌等)等が挙げられる。上記ペルオキシダーゼとして具体的には、例えば、1.11.1.7ペルオキシターゼ、1.11.1.9グルタチオンペルオキシターゼ、1.11.1.10クロリドペルオキシターゼ、ミエロペルオキシダーゼ、ラクトペルオキシダーゼ等のペルオキシダーゼ様酵素やチトクロームP450等が挙げられる。また、遺伝子組替技術等の生物工学的手法により、人為的にアミノ酸配列等を改変したペルオキシダーゼでもよい(例えば、国際公開WO91/06639号公報参照)。尚、上記ペルオキシダーゼは1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
上記電子供与性抗酸化物質は、使用されるペルオキシダーゼが過酸化脂質を分解消去するに際し、電子供与体となり得る性質を備える抗酸化物質である限り、その種類について特に限定はない。従って、上記特許文献2では用いることができない一重項酸素を中和できない抗酸化物質でもよい。また、本発明の過酸化脂質消去剤では、グルタチオンぺルオキシダーゼ反応の水素供与体であるグルタチオンは、過酸化脂質消去の際の水素供与体としては利用できず、過酸化脂質量の減少は認められないことから、上記電子供与性抗酸化物質としてグルタチオン以外の抗酸化物質を用いることが好ましい。上記電子供与性抗酸化物質として具体的には、例えば、ポリフェノール類(カフェー酸、没食子酸プロピル等)や、フラボノイド(ケルセチン等)、カプサイシン、フェノール、グアイアコール、アスコルビン酸、α−トコフェロール等が挙げられる。尚、上記電子供与性抗酸化物質は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記電子供与性抗酸化物質及びペルオキダーゼの含有割合については特に限定はなく、必要に応じて種々の範囲とすることができる。具体的には、例えば、全量を100質量部とした場合、上記電子供与性抗酸化物質及びペルオキダーゼの含有量の合計は0.01〜10質量部、好ましくは0.01〜5質量部、更に好ましくは0.01〜1質量部、より好ましくは0.01〜0.1質量部とすることができる。
本発明の過酸化脂質消去剤は、上記抗酸化物質及びペルオキダーゼを有効成分とするものであるが、本発明の目的を阻害しない範囲で、必要に応じて他の成分を含んでいてもよい。他の成分を含む場合、過酸化脂質消去剤中の上記電子供与性抗酸化物質及びペルオキダーゼの含有量については特に限定はなく、必要に応じて種々の範囲とすることができる。例えば、上述の範囲とすることができる。また、上記のように、本発明の過酸化脂質消去剤では、グルタチオンぺルオキシダーゼ反応の水素供与体であるグルタチオンは、過酸化脂質消去の際の水素供与体としては利用できず、過酸化脂質量の減少は認められないことから、本発明の過酸化脂質消去剤は、グルタチオンを含んでいなくてもよい。
本発明の過酸化脂質消去剤の用途には特に限定がなく、過酸化脂質の消去が求められる様々な分野・用途に使用することができる。例えば、本発明の過酸化脂質消去剤を化粧品に添加し、化粧品組成物とすることにより、皮膚における過酸化脂質を消去することができる。また、本発明の過酸化脂質消去剤を含む医薬品組成物として使用することにより、生体内において過酸化脂質を消去することによって過酸化脂質が及ぼす悪影響を除去することができる。更に、本発明の過酸化脂質消去剤は、過酸化脂質消去用添加剤として、他の物質、製品に添加し、過酸化脂質による品質劣化を抑制し、その保存性、安定性を向上させることができる。例えば、本発明の過酸化脂質消去剤を過酸化脂質消去用添加剤として添加する対象としては、食品(本明細書中、「食品」は、飲料も含む概念である。)、医薬品又は化粧品等が挙げられる。特に、成分として脂質を含有する食品、医薬品又は化粧品では、過酸化脂質による品質劣化が問題となるところ、本発明の過酸化脂質消去剤を過酸化脂質消去用添加剤として添加することにより、過酸化脂質を消去し、その保存性、安定性を向上させることができる。
本発明の食品及び医薬品組成物は、本発明の過酸化脂質消去剤を含有する。本発明の食品及び医薬品組成物は、かかる構成を有することにより、過酸化脂質による品質劣化が防止され、保存性及び安定性に優れたものである。また、上記特許文献1のように香料組成物を用いる場合と比較して、食品及び医薬品組成物の味覚に与える影響も少ないことから、その使用量等の使用条件も限定されず、必要に応じて様々な条件で使用することができる。
本発明の食品及び医薬品組成物において、本発明の過酸化脂質消去剤の含有量については特に限定はなく、対象とする食品、医薬品組成物の種類等により種々の含有量とすることができる。また、本発明の食品及び医薬品組成物の種類に特に限定はないが、成分として脂質を含有する食品、医薬品組成物の場合、過酸化脂質による品質劣化のおそれが高いところ、本発明では上記のように、過酸化脂質による品質劣化が防止され、保存性及び安定性を向上させることができることから、成分として脂質を含有する食品、医薬品組成物が好ましい。
本発明の過酸化脂質の消去方法は、対象物中に上記抗酸化物質及びペルオキシダーゼの両者を含有させることができる限り、上記抗酸化物質及びペルオキシダーゼの添加方法について特に限定はない。通常は、上記抗酸化物質及びペルオキシダーゼの両者を添加するが、ポリフェノール類やアスコルビン酸等を含有する食品等のように、抗酸化物質を含む対象物の過酸化脂質を消去する場合は、ペルオキシダーゼのみを加えればよい。逆に、ペルオキシダーゼを含有する食品(根菜類)を対象物とする場合は、抗酸化物質(ポリフェノール類、アスコルビン酸)のみを添加すればよい。また、上記抗酸化物質及びペルオキシダーゼの両者を添加する場合でも、両者を同時に添加してもよく、あるいは、一方を先に添加した後に、他方を添加してもよい。
以下、実施例により本発明の一例を具体的に説明する。
<実験例1>
以下の手順に従い、ケルセチンを水素供与体としたPOD反応によるリノール酸過酸化物の消去について実験を行った。
1ml中にリノール酸過酸化物100nmol、リン酸カリウム100μmol、西洋わさびペルオキシダーゼ10単位、グルセチン100nmolを含む反応液を、37℃で2時間インキュベートすることにより反応を行った。反応終了後、直ちにクロロホルム−メタノール混液(2:1)3mlと激しく混和し、過酸化脂質を抽出した。静置後、分離した下層500μlをクロロホルム−メタノール混液(2:1)450μlとよく混和し、次いで、発色剤(3%NH4SCNのメタノール溶液と、4.5mMFeCl2・4H2Oの0.2MHCl溶液を等量混合したもの)50μlを加えてよく混合した。そして、5分間反応させた後、500nmでの吸光度を測定することにより、過酸化脂質の定量を行った。この結果を図1に示す。
<実験例1>
以下の手順に従い、ケルセチンを水素供与体としたPOD反応によるリノール酸過酸化物の消去について実験を行った。
1ml中にリノール酸過酸化物100nmol、リン酸カリウム100μmol、西洋わさびペルオキシダーゼ10単位、グルセチン100nmolを含む反応液を、37℃で2時間インキュベートすることにより反応を行った。反応終了後、直ちにクロロホルム−メタノール混液(2:1)3mlと激しく混和し、過酸化脂質を抽出した。静置後、分離した下層500μlをクロロホルム−メタノール混液(2:1)450μlとよく混和し、次いで、発色剤(3%NH4SCNのメタノール溶液と、4.5mMFeCl2・4H2Oの0.2MHCl溶液を等量混合したもの)50μlを加えてよく混合した。そして、5分間反応させた後、500nmでの吸光度を測定することにより、過酸化脂質の定量を行った。この結果を図1に示す。
<実験例2>
以下の手順に従い、種々のフェノール性抗酸化物質を水素供与体としたPOD反応によるリノール酸過酸化物の消去について実験を行った。
1ml中にリノール酸過酸化物100nmol、リン酸カリウム100μmol、西洋わさびペルオキシダーゼ10単位、図2に示すフェノール性抗酸化物質100nmolを含む反応液を、37℃で2時間インキュベートすることにより反応を行った。反応終了後、直ちにクロロホルム−メタノール混液(2:1)3mlと激しく混和し、過酸化脂質を抽出した。静置後、分離した下層500μlをクロロホルム−メタノール混液(2:1)450μlとよく混和し、次いで、発色剤(3%NH4SCNのメタノール溶液と、4.5mMFeCl2・4H2Oの0.2MHCl溶液を等量混合したもの)50μlを加えてよく混合した。そして、5分間反応させた後、500nmでの吸光度を測定することにより、過酸化脂質の定量を行った。この結果を図2に示す。
以下の手順に従い、種々のフェノール性抗酸化物質を水素供与体としたPOD反応によるリノール酸過酸化物の消去について実験を行った。
1ml中にリノール酸過酸化物100nmol、リン酸カリウム100μmol、西洋わさびペルオキシダーゼ10単位、図2に示すフェノール性抗酸化物質100nmolを含む反応液を、37℃で2時間インキュベートすることにより反応を行った。反応終了後、直ちにクロロホルム−メタノール混液(2:1)3mlと激しく混和し、過酸化脂質を抽出した。静置後、分離した下層500μlをクロロホルム−メタノール混液(2:1)450μlとよく混和し、次いで、発色剤(3%NH4SCNのメタノール溶液と、4.5mMFeCl2・4H2Oの0.2MHCl溶液を等量混合したもの)50μlを加えてよく混合した。そして、5分間反応させた後、500nmでの吸光度を測定することにより、過酸化脂質の定量を行った。この結果を図2に示す。
<実験例3>
以下の手順に従い、ケルセチンを水素供与体としたPOD反応による種々の脂肪酸過酸化物の消去について実験を行った。
1ml中に種々の脂肪酸過酸化物(リノール酸過酸化物、エイコサペンタエン酸過酸化物、ドコサヘキサエン酸過酸化物)100nmol、リン酸カリウム100μmol、西洋わさびペルオキシダーゼ10単位、ケルセチン100nmolを含む反応液を、37℃で2時間インキュベートすることにより反応を行った。反応終了後、直ちにクロロホルム−メタノール混液(2:1)3mlと激しく混和し、過酸化脂質を抽出した。静置後、分離した下層500μlをクロロホルム−メタノール混液(2:1)450μlとよく混和し、次いで、(3%NH4SCNのメタノール溶液と、4.5mMFeCl2・4H2Oの0.2MHCl溶液を等量混合したもの)50μlを加えてよく混合した。そして、5分間反応させた後、500nmでの吸光度を測定することにより、過酸化脂質の定量を行った。この結果を図3に示す。
以下の手順に従い、ケルセチンを水素供与体としたPOD反応による種々の脂肪酸過酸化物の消去について実験を行った。
1ml中に種々の脂肪酸過酸化物(リノール酸過酸化物、エイコサペンタエン酸過酸化物、ドコサヘキサエン酸過酸化物)100nmol、リン酸カリウム100μmol、西洋わさびペルオキシダーゼ10単位、ケルセチン100nmolを含む反応液を、37℃で2時間インキュベートすることにより反応を行った。反応終了後、直ちにクロロホルム−メタノール混液(2:1)3mlと激しく混和し、過酸化脂質を抽出した。静置後、分離した下層500μlをクロロホルム−メタノール混液(2:1)450μlとよく混和し、次いで、(3%NH4SCNのメタノール溶液と、4.5mMFeCl2・4H2Oの0.2MHCl溶液を等量混合したもの)50μlを加えてよく混合した。そして、5分間反応させた後、500nmでの吸光度を測定することにより、過酸化脂質の定量を行った。この結果を図3に示す。
<実験例4>
以下の手順に従い、カプサイシン及びクロロゲン酸を水素供与体としたPOD反応による脂肪酸過酸化物の消去の経時変化について実験を行った。
脂肪酸過酸化物の0.3%エタノール溶液を50μl、水素供与体(カプサイシン及びクロロゲン酸)の0.2%溶液を50μl、HRP(10U/ml)を50μl、0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)を850μl用いて試験液A1mlを調製した。また、上記試験液AのHRP(10U/ml)50μlの代わりに、0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)を50μl用いて、試験液B1mlを調製した。また、比較例として、上記試験液Bの水素供与体の0.2%溶液50μlの代わりに、0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)を50μl用いて試験液C1mlを調製した。そして、調製時の各試験液及び28℃で2週間放置後の各試験液について、上記実施例1〜3と同様の方法で500nmでの吸光度を測定した。この結果を図4に示す。
以下の手順に従い、カプサイシン及びクロロゲン酸を水素供与体としたPOD反応による脂肪酸過酸化物の消去の経時変化について実験を行った。
脂肪酸過酸化物の0.3%エタノール溶液を50μl、水素供与体(カプサイシン及びクロロゲン酸)の0.2%溶液を50μl、HRP(10U/ml)を50μl、0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)を850μl用いて試験液A1mlを調製した。また、上記試験液AのHRP(10U/ml)50μlの代わりに、0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)を50μl用いて、試験液B1mlを調製した。また、比較例として、上記試験液Bの水素供与体の0.2%溶液50μlの代わりに、0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)を50μl用いて試験液C1mlを調製した。そして、調製時の各試験液及び28℃で2週間放置後の各試験液について、上記実施例1〜3と同様の方法で500nmでの吸光度を測定した。この結果を図4に示す。
<実施例の効果>
実施例1より、図1に示すように、フェノール性抗酸化剤であるケルセチンを用いた場合、ケルセチンを反応系に添加しない場合と比べ、2時間後に増加する過酸化脂質は抑制されてはいるが、反応前の過酸化脂質量と同程度の過酸化脂質であるに過ぎないことが分かる。これに対し、ケルセチンと共にペルオキシダーゼを加えた場合、2時間後に過酸化脂質量が有意に減少していることが分かる。この結果より、フェノール性抗酸化剤であるケルセチンのみを用いた場合と比較して、ケルセチンを水素供与体としたペルオキシダーゼ反応により、リノール酸過酸化物を低減できることが分かる。
実施例1より、図1に示すように、フェノール性抗酸化剤であるケルセチンを用いた場合、ケルセチンを反応系に添加しない場合と比べ、2時間後に増加する過酸化脂質は抑制されてはいるが、反応前の過酸化脂質量と同程度の過酸化脂質であるに過ぎないことが分かる。これに対し、ケルセチンと共にペルオキシダーゼを加えた場合、2時間後に過酸化脂質量が有意に減少していることが分かる。この結果より、フェノール性抗酸化剤であるケルセチンのみを用いた場合と比較して、ケルセチンを水素供与体としたペルオキシダーゼ反応により、リノール酸過酸化物を低減できることが分かる。
また、実験例2より、図2に示すように、グルタチオンぺルオキシダーゼ反応の水素供与体であるグルタチオンは、過酸化脂質消去の際の水素供与体としては利用できず、過酸化脂質量の減少は認められなかった。これに対し、ケルセチン、カプサイシン、フェノール、グアイアコール、カフェー酸、没食子酸プロピル、α−トコフェロールを用いた場合、いずれも2時間反応後の過酸化脂質量が減少していることから、過酸化脂質消去の際の水素供与体として用いることが可能であることが分かる。この中で、特にケルセチンとカブサイシンが特に水素供与体としての活性が高く、西洋わさびペルオキシダーゼと組み合わせによる過酸化脂質の消去に特に効果が認められた。
更に、実験例3より、図3に示すように、ケルセチンを水素供与体とした反応において、リノール酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)の自動酸化により得られた過酸化脂質を用いて実験を行った。その結果、リノール酸過酸化物以外の過酸化物であるEPA及びDHAの過酸化物についても、リノール酸過酸化物とほぼ同様に過酸化脂質量が低減していることが認められた。即ち、本発明の過酸化脂質消去剤は、過酸化脂質の種類によらず、優れた過酸化脂質消去作用を奏するものであることが分かる。
また、実験例4より、図4に示すように、水素供与体を含まない比較例と比べ、水素供与体を含む試験液Aの場合、2週間後の過酸化脂質量が激減していることから、本発明の過酸化脂質消去剤は、経時的に優れた過酸化脂質消去作用を奏するものであることが分かる。また、水素供与体であるカプサイシン及びクロロゲン酸を使用した場合、HRPを含まない試験液Bより、HRPを併用した試験液Aの方が過酸化脂質量がより少ないことから、過酸化脂質消去にはこの両者を併用することが重要であることが分かる。
尚、本発明においては、上記具体的実施例に示すものに限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。
本発明の過酸化脂質消去剤は、従来の抗酸化物質やグルタチオン系と比較して、優れた過酸化脂質消去作用を奏することから、食品分野及び医療用分野等において好適に使用することができる。
Claims (7)
- 電子供与性抗酸化物質及びペルオキダーゼを含有することを特徴とする過酸化脂質消去剤。
- 上記ペルオキシダーゼが微生物、動物、及び植物由来のペルオキシダーゼの1種又は2種以上である請求項1記載の過酸化脂質消去剤。
- 上記電子供与性抗酸化物質がアスコルビン酸、ポリフェノール類、ケルセチン、カプサイシン、カフェー酸、グアイアコール、及び没食子酸プロピルの1種又は2種以上である請求項1又は2記載の過酸化脂質消去剤。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載の過酸化脂質消去剤を含有することを特徴とする食品。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載の過酸化脂質消去剤を含有することを特徴とする医薬品組成物。
- 対象物に、電子供与性抗酸化物質及び/又はペルオキダーゼを添加し、対象物中に電子供与性抗酸化物質及びペルオキダーゼを含有させることを特徴とする過酸化脂質消去方法。
- 上記対象物が、食品、医薬品又は化粧品である請求項6記載の過酸化脂質消去方法。
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