JP2005076856A - ダンパ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 部品点数を増加させたり製造コストを上昇させたりすることなく、作動油中の異物の捕集を可能としたダンパ装置を提供する。
【解決手段】 エンドピース11は、下部油室7とリザーブ油室9とを連通させるそれぞれ複数の第1オリフィス41と第2オリフィス42と、第1オリフィス41を上端部で連絡する第1環状溝43と、第2オリフィス42を上端部で連絡する第2環状溝45とを有している。また、エンドピース11には、リバウンド時に第1オリフィス41を閉鎖する薄円板状の第1バルブ48が下端に取り付けられ、バウンド時に第2オリフィス42を閉鎖する薄円板状の第2バルブ49が上端に取り付けられている。そして、エンドピース11には、アウタチューブ10との間に異物溜り51を形成する複数の凹部52がその外周に形成されている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、自動車の懸架装置等を構成するダンパ装置に関し、詳しくは、作動油中の異物を捕集する異物溜りを設けたダンパ装置に関する。
懸架装置は、自動車の走行安定性を左右する重要な要素であり、車体に対して車輪を上下動自在に支持させるためのリンク(アームやロッド類)と、撓むことにより路面からの衝撃等を吸収するスプリングと、スプリングの振動を減衰させるダンパとを主要構成部材としている。懸架装置用のダンパでは、作動油が充填された円筒状のシリンダチューブとこのシリンダチューブ内で摺動するピストンが先端に装着されたピストンロッドとを備え、ピストン(ピストンロッド)の移動により作動油を複数の油室間で移動させる構造をもった筒型が一般的である。筒型ダンパの各油室間にはオリフィスが形成されており、作動油がオリフィスを通過する際の粘性抵抗等が減衰力となる。
自動車用懸架装置の筒型ダンパとしては、同軸上に配置された二本の円筒(シリンダチューブおよびアウタチューブ)間の空隙を油室(リザーブ油室)とした複筒式(例えば、特許文献1参照)と、シリンダチューブ内にフリーピストンにより画成された高圧ガス室を備える単筒式(例えば、特許文献2参照)とが一般に用いられている。オリフィスは、複筒式ではピストンとボトムピースとに形成され、単筒式ではピストンのみに形成されている。また、ピストンやボトムピースには、縮み側と伸び側とで適切な減衰特性を得るべく、オリフィスを閉鎖する薄円板状のバルブ(減衰力発生バルブやワンウェイバルブ)が適宜取り付けられている。尚、手動あるいは自動で減衰力の可変制御を行えるように、ピストンロッドにソレノイドを組み込んだ複筒式ダンパも存在する(例えば、特許文献3参照)。
特開2002−61697号公報(段落0026,0027、図1) 特開2001−234965号公報(段落0015,0016、図1) 特開2001−12530号公報(段落0018,0023、図1)
筒型ダンパにおいて、シリンダチューブやアウタチューブは、鋼管や鋼板を素材として塑性加工や切断、切削加工等により製造される。また、ピストンやボトムピース、フリーピストンは、金属粉末や鋳鉄等を素材として燒結成形や鋳造成形等により製造される。これらダンパの構成部品は、単品の状態で加工バリの除去等が行われる他、組立時にも洗浄等が行われ、作動油の厳重な管理と相俟って、ダンパ内部への異物の混入は殆ど起こらない。しかしながら、何らかの原因により、微細な異物が除去されずに作動油中に混入したり、ダンパ内のゴム部品(バンプラバーやOリング等)が破損して異物となることが考えられる。そして、このような異物が減衰力発生バルブやワンウェイバルブに噛み込まれた場合、オリフィスの閉鎖が完全には行われなくなり、ダンパの減衰特性を悪化させる虞があった。流体中の異物を取り除く部材としては、濾紙や金属メッシュ等を素材とするコンタミナントフィルタが一般であるが、この種のフィルタには、捕捉する異物の粒度と通過抵抗とがトレードオフの関係となる他、部品点数の増加や製品コストの上昇を招く問題があった。
本発明は、このような背景に鑑みてなされたもので、部品点数を増加させたり製造コストを上昇させたりすることなく、作動油中の異物の捕集を可能としたダンパ装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明に係るダンパ装置によれば、作動油が充填された円筒状のシリンダチューブと、このシリンダチューブ内で摺動するピストンロッドと、当該ピストンロッドの先端に装着されて前記シリンダチューブ内を上部油室と下部油室とに区画するピストンとを備え、前記ピストンの移動により前記作動油を複数の油室間で移動させ、当該作動油が前記油室間に形成されたオリフィスを通過する際の粘性抵抗により減衰力を得るダンパ装置であって、前記シリンダチューブとともに前記油室を画成する区画部材に、前記作動油中の異物の捕集に供される異物溜りを形成したことを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載されたダンパ装置において、前記区画部材が前記ピストンであることを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載されたダンパ装置において、前記シリンダチューブと同軸に配設され、当該シリンダチューブとの間にリザーブ油室を画成するアウタチューブを備え、前記区画部材が、当該シリンダチューブの下端部と当該アウタチューブの下端部との間に介装されたエンドピースであることを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1または請求項2に記載されたダンパ装置において、前記シリンダチューブを油室と高圧ガス室とに区画するフリーピストンを備え、前記区画部材が、当該フリーピストンであることを特徴とする。
請求項1〜請求項4の構成によれば、その粒度に拘わらず作動油中の異物が捕集されると共に、区画部材を燒結成形や鋳造成形により製造する場合には、成形金型に凸部を設けておくことで区画部材に異物溜りが形成される。
請求項1〜請求項4のダンパ装置によれば、コンタミナントフィルタを用いる場合のような部品点数の増加や通過抵抗の発生を伴うことなく、作動油中の異物をその粒度に拘わらず捕集できるため、製品コストの低減や性能および耐久性の向上を実現できる。
以下、本発明を乗用車用の筒型ダンパ装置に適用した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は第1実施形態に係る複筒式ダンパの縦断面図であり、図2は図1中のA部拡大図であり、図3は図1中のB部拡大図である。
図1に示したように、第1実施形態の複筒式ダンパ1は、作動油2が充填された円筒状のシリンダチューブ3と、このシリンダチューブ3内で摺動するピストンロッド4と、ピストンロッド4の先端に装着されてシリンダチューブ3内を上部油室6と下部油室7とに区画する区画部材たるピストン8と、シリンダチューブ3と同軸に配置されてシリンダチューブ3との間にリザーブ油室9を画成する円筒状のアウタチューブ10と、シリンダチューブ3の下端部とアウタチューブ10の下端部との間に介装された区画部材たるエンドピース11とを主要構成要素としている。尚、リザーブ油室9には、リバウンド時における負圧の発生を防止すべく、比較的低圧の窒素ガスが封入されている。
シリンダチューブ3の上端部には、シールホルダ20に保持されてピストンロッド4の軸封を行うロッドシール21と、ピストンロッド4(すなわち、ピストン8)の傾きを抑制するロッドガイド22とが加締められている。また、ピストンロッド4には、その上端部にラバーブッシュ等を介して車体側部材(図示せず)に連結されるアイピース23が固着される一方、下端部にナット24を用いて前記ピストン8が装着されている。図1中、符号25で示した部材は、懸架要素であるナックル(図示せず)に固着されるブラケットである。
第1実施形態のピストン8は、燒結成形や鋳造成形により製造されており、図2に示したように、上部油室6と下部油室7とを連通させる複数(図2には、一つのみ示してある)のオリフィス31と、各オリフィス31を上端部で連絡する環状溝32とを有している。また、ピストンロッド4とピストン8との間には、オリフィス31の開口面積をバウンド時(縮み時)とリバウンド時(伸び時)とで変化させる薄円板状のバルブ33と、バルブ33の撓みを規制するバックアップリング34とが介装されている。そして、第1実施形態の場合、ピストン8には、その上端が環状溝32に開口する複数(図2には、一つのみ示してある)の異物溜り35が穿設されている。尚、異物溜り35は、ピストン8の成形時に形成してもよいし、成形後に切削加工等により形成してもよい。
一方、第1実施形態のエンドピース11も、燒結成形や鋳造成形により製造されており、図3に示したように、下部油室7とリザーブ油室9とを連通させるそれぞれ複数(図3には、それぞれ一つのみ示してある)の第1オリフィス41と第2オリフィス42と、第1オリフィス41を上端部で連絡する第1環状溝43と、第2オリフィス42を上端部で連絡する第2環状溝45とを有している。また、エンドピース11には、ボルト46およびナット47により、リバウンド時に第1オリフィス41を閉鎖する薄円板状の第1バルブ48が下端に取り付けられ、バウンド時に第2オリフィス42を閉鎖する薄円板状の第2バルブ49が上端に取り付けられている。図2中、符号50で示した部材は、第2バルブ49の撓みを規制するバックアップリングである。そして、第1実施形態の場合、エンドピース11には、アウタチューブ10との間に異物溜り51を形成する複数(図3には、一つのみ示してある)の凹部52がその外周に形成されている。尚、凹部52は、エンドピース11の成形時に形成してもよいし、成形後に切削加工等により形成してもよい。
以下、図1,図3,図5を参照して、第1実施形態の作用を述べる。
自動車が走行して路面の凹凸や加減速によりタイヤが上下動すると、複筒式ダンパ1では、ピストンロッド4(すなわち、ピストン8)がシリンダチューブ3に対して上下に相対動する。そして、バウンド時には、ピストン8がシリンダチューブ3に対して図1中で下方に移動するため、ピストン8のオリフィス31を介して下部油室7から上部油室6に作動油2が流入し、オリフィス31(図2参照)を作動油2が通過する際の流通抵抗により減衰力が発生する。また、ピストンロッド4の上部油室6への進入に伴い、エンドピース11の第1オリフィス41を介して下部油室7からリザーブ油室9に作動油2が流入し、第1オリフィス41を作動油2が通過する際の流通抵抗により減衰力が発生する。
一方、リバウンド時には、ピストン8がシリンダチューブ3に対して図1中で上方に移動するため、ピストン8のオリフィス31を介して上部油室6から下部油室7に作動油2が流入し、オリフィス31(図2参照)を作動油2が通過する際の流通抵抗により減衰力が発生する。また、図に示すように、ピストンロッド4の上部油室6からの退出に伴い、エンドピース11の第2オリフィス42を介してリザーブ油室9から下部油室7に作動油2が流入し、第2オリフィス42を作動油2が通過する際の流通抵抗により減衰力が発生する。
第1実施形態の場合、このように、ピストン8のシリンダチューブ3に対する相対動に伴い、作動油2が区画部材であるピストン8やエンドピース11に設けられたオリフィス31(図2参照),41,42(図3参照)を通過する。そして、作動油2中に何らかの原因で異物が存在した場合、ピストン8においては、図4に矢印で示したように、バウンド時に作動油2がバルブ33を押し上げて下部油室7から上部油室6に流入する際に、異物99が異物溜り35に落下して捕集される。また、エンドピース11においては、図5に矢印で示したように、リバウンド時に作動油2が第2バルブ49を押し上げてリザーブ油室9から第2オリフィス42を経由して下部油室7に流入する際に、異物99が異物溜り51に落下して捕集される。
このように、第1実施形態では、バウンド時とリバウンド時との双方で、作動油2中の異物99が異物溜り35あるいは異物溜り51に捕集されるため、長期間に亘って作動油2を清浄な状態に保つことが可能となり、複筒式ダンパ1の耐久性が向上した。この際、異物99は、その粒度の大きいものほど捕集されやすいという傾向はあるものの、粒度の小さいものも捕集される。また、コンタミナントフィルタを用いる従来装置とは異なり、部品点数の増加や通過抵抗の発生を伴わないため、製品コストの低減や性能の向上も実現できた。
図6は第2実施形態に係る複筒式ダンパの要部縦断面図である。第2実施形態もその全体構成は前記の第1実施形態と同様であるが、エンドピース11のみ異なっている。すなわち、第2実施形態のエンドピース11には、その上端が第1環状溝43に開口する複数(図6には、一つのみ示してある)の異物溜り53が穿設されている。尚、異物溜り53は、エンドピース11の成形時に形成してもよいし、成形後に切削加工等により形成してもよい。第2実施形態では、図6に矢印で示したように、リバウンド時に作動油2が第2バルブ49を押し上げてリザーブ油室9から第1オリフィス41を経由して下部油室7に流入する際に、異物99が異物溜り53に落下して捕集される。
図7は第3実施形態に係る複筒式ダンパの要部縦断面図である。第3実施形態もその全体構成は前記の第1実施形態と同様であるが、エンドピース11のみ異なっている。すなわち、第3実施形態のエンドピース11には、その上端が第1環状溝43に開口する複数(図7には、一つのみ示してある)の異物溜り54が穿設されている。尚、異物溜り54は、エンドピース11の成形時に形成してもよいし、成形後に切削加工等により形成してもよい。第3実施形態では、図7に矢印で示したように、リバウンド時に作動油2が第2バルブ49を押し上げてリザーブ油室9から第1オリフィス41を経由して下部油室7に流入する際に、異物99が異物溜り54に落下して捕集される。
図8は第4実施形態に係る複筒式ダンパの要部縦断面図である。第4実施形態もその全体構成は前記の第1実施形態と同様であるが、エンドピース11のみ異なっている。すなわち、第4実施形態のエンドピース11には、第1オリフィス41の中にポケット状の異物溜り55が形成されている。第4実施形態では、図8に矢印で示したように、バウンド時に作動油2が第1バルブ48を押し下げて下部油室7から第1オリフィス41を経由してリザーブ油室9に流入する際に、異物99が異物溜り55に落下して捕集される。
図9は第5実施形態に係る単筒式ダンパ(ド・カルボン式ダンパ)の縦断面図であり、図10は図9中のC部拡大図である。
図9に示したように、第5実施形態の単筒式ダンパ61は、作動油2が充填された円筒状のシリンダチューブ3と、このシリンダチューブ3内で摺動するピストンロッド4と、ピストンロッド4の先端に装着されてシリンダチューブ3内を上部油室6と下部油室7とに区画する区画部材たるピストン8と、シリンダチューブ3内に摺動自在に配設されて高圧ガス室62を画成する区画部材たるフリーピストン63とを主要構成要素としている。図9中で、符号31はピストン8に形成されたオリフィスを示し、符号33はオリフィス31の開口面積をバウンド時とリバウンド時とで変化させる薄円板状のバルブを示し、符号34はバルブ33の撓みを規制するバックアップリングを示し、符号23はピストンロッド4の上端に固着されたアイピースを示し、符号64はシリンダチューブ3の下端に固着されたアイピースを示している。尚、高圧ガス室62には、上部油室6および下部油室7内での気泡の発生を防止すべく、高圧の窒素ガスが封入されている。
図10に示したように、第5実施形態のフリーピストン63には、その上端が下部油室7に開口する異物溜り65が穿設されている。尚、異物溜り65は、フリーピストン63の成形時に形成してもよいし、成形後に切削加工等により形成してもよい。
以下、図9,図10を参照して、第5実施形態の作用を述べる。
自動車が走行して路面の凹凸や加減速によりタイヤが路面や車体に対して上下動すると、単筒式ダンパ61では、ピストンロッド4(すなわち、ピストン8)がシリンダチューブ3に対して上下に相対動する。そして、バウンド時には、ピストン8がシリンダチューブ3に対して図9中で下方に移動するため、ピストン8のオリフィス31を介して下部油室7から上部油室6に作動油2が流入し、オリフィス31を作動油2が通過する際の流通抵抗により減衰力が発生する。この際、ピストンロッド4の上部油室6への進入に伴い、フリーピストン63が下降して下部油室7の容積を増大させる。
一方、リバウンド時には、ピストン8がシリンダチューブ3に対して図9中で上方に移動するため、ピストン8のオリフィス31を介して上部油室6から下部油室7に作動油2が流入し、オリフィス31を作動油2が通過する際の流通抵抗により減衰力が発生する。この際、ピストンロッド4の上部油室6からの退出に伴い、エンドピース11の第2オリフィス42を介してリザーブ油室9から下部油室7に作動油2が流入し、フリーピストン63が上昇して下部油室7の容積を減少させる。
第5実施形態の場合、このように、ピストン8のシリンダチューブ3に対する相対動に伴い、作動油が区画部材であるピストン8に設けられたオリフィス31を通過する。そして、作動油2中に何らかの原因で異物が存在した場合、図10に矢印で示したように、攪拌された作動油2中の異物99がフリーピストン63の異物溜り65に落下して捕集される。
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本発明の態様はこれらの実施形態に限られるものではない。例えば、前記各実施形態は、本発明を自動車用懸架装置のダンパに適用したものであるが、農耕車両等の懸架装置のダンパに適用してもよいし、一般機械のダンパに適用してもよい。また、複筒式ダンパにおいては、第1実施形態から第4実施形態に記載された異物溜りを適宜組み合わせて設けてもよいし、ピストンのみあるいはエンドピースのみに異物溜りを設けてもよい。また、複筒式ダンパにおいては、ピストンに第1実施形態と同様の異物溜りを設けてもよいし、第5実施形態のフリーピストンにラビリンスを有する異物溜りを設けてもよい。その他、ダンパの具体的構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
第1実施形態に係る複筒式ダンパの縦断面図である。 図1中のA部拡大図である。 図1中のB部拡大図である。 第1実施形態の作用を示す図である。 第1実施形態の作用を示す図である。 第2実施形態に係る複筒式ダンパの要部縦断面図である。 第3実施形態に係る複筒式ダンパの要部縦断面図である。 第3実施形態に係る複筒式ダンパの要部縦断面図である。 第5実施形態に係る単筒式ダンパの縦断面図である。 図9中のC部拡大図である。
符号の説明
1 複筒式ダンパ
2 作動油
3 シリンダチューブ
4 ピストンロッド
6 上部油室
7 下部油室
8 ピストン(区画部材)
9 リザーブ油室
10 アウタチューブ
11 エンドピース(区画部材)
31 オリフィス
35 異物溜り
41 第1オリフィス
42 第2オリフィス
51 異物溜り
53 異物溜り
54 異物溜り
55 異物溜り
61 単筒式ダンパ
62 高圧ガス室
63 フリーピストン(区画部材)
65 異物溜り

Claims (4)

  1. 作動油が充填された円筒状のシリンダチューブと、このシリンダチューブ内で摺動するピストンロッドと、当該ピストンロッドの先端に装着されて前記シリンダチューブ内を上部油室と下部油室とに区画するピストンとを備え、前記ピストンの移動により前記作動油を複数の油室間で移動させ、当該作動油が前記油室間に形成されたオリフィスを通過する際の粘性抵抗により減衰力を得るダンパ装置であって、
    前記シリンダチューブとともに前記油室を画成する区画部材に、前記作動油中の異物の捕集に供される異物溜りを形成したことを特徴とするダンパ装置。
  2. 前記区画部材が前記ピストンであることを特徴とする、請求項1に記載のダンパ装置。
  3. 前記シリンダチューブと同軸に配設され、当該シリンダチューブとの間にリザーブ油室を画成するアウタチューブを備え、
    前記区画部材が、当該シリンダチューブの下端部と当該アウタチューブの下端部との間に介装されたエンドピースであることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のダンパ装置。
  4. 前記シリンダチューブを油室と高圧ガス室とに区画するフリーピストンを備え、
    前記区画部材が、当該フリーピストンであることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のダンパ装置。
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