JP2005073885A - 被検体内導入装置および無線型被検体内情報取得システム - Google Patents

被検体内導入装置および無線型被検体内情報取得システム Download PDF

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Abstract

【課題】被検体の外における駆動を防止する被検体内導入装置を実現すること。
【解決手段】被検体導入装置の一例たるカプセル型内視鏡3内に電池100と、電池100から駆動電力を供給されるシステムコントロール回路32を備え、電池100とシステムコントロール回路32との間に配置された駆動制御部34と、駆動制御部34に対して検出した暗電流の強度を出力する暗電流検出部33とを有する。暗電流検出部33は、フォトダイオード35内に生じ、かつ温度依存性を有する暗電流強度を出力し、駆動制御部34がかかる暗電流強度に基づいて制御を行うことで、カプセル型内視鏡3の温度に基づいて駆動状態の制御が行われることとなる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、被検体内部に導入される被検体内導入装置と、被検体外部に配置され、無線送信によって前記被検体内導入装置に対して電力を供給する給電装置とを備えた無線型被検体内情報取得システムに関するものである。
近年、内視鏡の分野においては、飲込み型のカプセル型内視鏡が登場している。このカプセル型内視鏡には、撮像機能と無線通信機能とが設けられている。カプセル型内視鏡は、観察(検査)のために患者の口から飲込まれた後、人体から自然排出されるまでの間、体腔内、例えば胃、小腸などの臓器の内部をその蠕動運動に従って移動し、順次撮像する機能を有する。
体腔内を移動する間、カプセル型内視鏡によって体内で撮像された画像データは、順次無線通信により外部に送信され、外部の受信機内に備えられたメモリに蓄積される。患者がこの無線通信機能とメモリ機能とを備えた受信機を携帯することにより、患者は、カプセル型内視鏡を飲み込んだ後、排出されるまでの期間であっても、自由に行動できる。この後、医者もしくは看護士においては、メモリに蓄積された画像データに基づいて臓器の画像をディスプレイに表示させて診断を行うことができる。
かかるカプセル型内視鏡の駆動を制御するため、カプセル型内視鏡内部に外部磁場によってオン・オフするリードスイッチを備えると共に、カプセル型内視鏡を収容するパッケージに磁場供給用の永久磁石を備えた構成が提案されている。すなわち、カプセル型内視鏡内に備わるリードスイッチは、一定強度以上の外部磁場が与えられた環境下ではオフ状態を維持し、外部磁場の強度が低下することによってオンする構造を有する。このため、パッケージ内に収容されている状態ではカプセル型内視鏡は駆動しない一方、カプセル型内視鏡は、パッケージから取り出されることによって永久磁石の影響下から離れ、駆動を開始する。かかる構成を備えることで、カプセル型内視鏡がパッケージ内に収容されている間に駆動を開始することを防止することが可能である(例えば、特許文献1参照。)
国際公開第01/35813号パンフレット
しかしながら、上記のようにカプセル型内視鏡の駆動状態を制御する機構を設けた場合であっても、被検体外部におけるカプセル型内視鏡の駆動を必ずしも防止できないという課題が存在する。すなわち、カプセル型内視鏡をパッケージから取り出して被検体内に導入するまでにはある程度の時間を要することから、被検体内に導入されるまでにカプセル型内視鏡が駆動を開始してしまうという課題が存在する。以下、被検体内に導入される前にカプセル型内視鏡が駆動を開始した場合に生じる問題について説明する。
まず、被検体内に導入される前にカプセル型内視鏡が駆動を開始することで、診断等に用いることのない無駄な画像データが取得されるという問題を有する。カプセル型内視鏡は、駆動を開始すると共に撮像動作を開始し、得られた画像データの無線送信を開始するよう構成されており、被検体内に導入される前に駆動した場合には、被検体外部で撮像動作等を行うこととなる。
この結果、カプセルを開封してから被検体内に導入されるまでの間に多数の画像データが取得されることとなり、医者等はかかる無駄な画像データを削除した上で診断等を行う必要性が生じる。カプセル型内視鏡の撮像レートは、例えば1秒あたり2枚程度撮像するよう構成されていることから、仮に数十秒程度の短時間であっても、カプセル型内視鏡が被検体外で駆動することで不要な画像データを大量に取得することとなる。従って、かかる無駄な画像データの取得を回避するために、被検体に導入される前にカプセル型内視鏡が駆動を開始することを防止する必要がある。
また、かかる不要な画像データの取得を行うには一定量の駆動電力を必要とすることから、被検体外部でカプセル型内視鏡が駆動することで、カプセル型内視鏡内部に蓄積された電力が浪費されることとなる。従って、電力消費の観点からも被検体に導入される前にカプセル型内視鏡の駆動が開始することを防止する必要がある。
なお、以上の問題は、被検体内で電力が消尽されずにカプセル型内視鏡が再び体外に排出された後にも生じ得るものである。従って、上記の問題を回避するためには、被検体に導入される前や被検体から排出された後に駆動することのないカプセル型内視鏡およびカプセル型内視鏡を用いたシステムの実用化が強く要請される。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、被検体の外部において不用意に駆動することを防止したカプセル型内視鏡等の被検体内導入装置および被検体内導入装置を用いた無線型被検体内情報取得システムを実現することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1にかかる被検体内導入装置は、被検体内部に導入された状態で使用され、前記被検体内部において所定の機能を実行する被検体内導入装置であって、前記所定の機能を実行する機能実行手段と、暗電流強度が温度依存性を有する光電変換手段と、前記光電変換手段における暗電流強度に基づいて前記機能実行手段の駆動状態を制御する駆動制御手段とを備えたことを特徴とする。
この請求項1の発明によれば、光電変換手段における暗電流強度の温度依存性を用いて駆動状態を制御することとしたため、被検体内導入装置の温度に基づいて駆動状態を制御することができる。
また、請求項2にかかる被検体内導入装置は、上記の発明において、前記駆動制御手段は、前記暗電流強度が所定の閾値強度未満の場合に前記機能実行手段が駆動を停止するよう制御を行うことを特徴とする。
また、請求項3にかかる被検体内導入装置は、被検体内部に導入された状態で使用され、前記被検体内部において取得した画像データを外部に無線送信する被検体内導入装置であって、前記被検体内部を照明する照射光を出力する照明手段と、行列状に配列された複数の光電変換手段を有し、前記照明手段によって照明された前記被検体内部の画像情報を取得する撮像手段と、前記撮像手段で取得された画像情報を外部に無線送信する無線手段と、1以上の前記光電変換手段において得られる暗電流強度の温度特性に基づいて前記照明手段と前記無線手段との少なくとも一方の駆動状態を制御する駆動制御手段とを備えたことを特徴とする。
この請求項3の発明によれば、撮像手段内に備わる光電変換手段における暗電流強度の温度依存性をも引いて駆動状態を制御することとしたため、被検体内導入装置の温度に基づいて駆動状態の制御が行えると共に、既存の構成要素を流用することで、簡易な構成で駆動状態制御を行うことができる。
また、請求項4にかかる被検体内導入装置は、上記の発明において、前記駆動制御手段は、暗電流強度が所定の閾値強度以上となる前記光電変換手段の個数に基づいて駆動状態の制御を行うことを特徴とする。
また、請求項5にかかる被検体内導入装置は、上記の発明において、前記駆動制御手段は、所定の閾値強度以上となる前記光電変換手段の個数が所定数を下回った場合に少なくとも前記無線手段の駆動が停止するよう制御を行うことを特徴とする。
また、請求項6にかかる被検体内導入装置は、上記の発明において、前記所定数は、前記被検体内部の温度に基づいて定まることを特徴とする。
また、請求項7にかかる被検体内導入装置は、上記の発明において、前記駆動制御手段は、前記撮像手段を形成する複数の光電変換手段のうち、1以上の特定光電変換手段における暗電流強度が所定の閾値強度未満である場合に少なくとも前記無線手段の駆動が停止するよう制御を行うことを特徴とする。
また、請求項8にかかる被検体内導入装置は、上記の発明において、前記閾値強度は、前記被検体外部の温度における暗電流強度よりも高い強度であり、前記被検体内部の温度における暗電流強度以下の強度であることを特徴とする。
また、請求項9にかかる被検体内導入装置は、上記の発明において、前記光電変換手段は、フォトダイオードを含んで形成されることを特徴とする。
また、請求項10にかかる無線型被検体内情報取得システムは、被検体内部に導入される被検体内導入装置と、被検体外部に配置され、前記被検体内導入装置によって得られた情報を、無線通信を介して取得する受信装置とを備えた無線型被検体内情報取得システムであって、前記被検体内導入装置は、供給される駆動電力に基づいて無線送信機能を含む所定の機能を実行する機能実行手段と、暗電流強度が温度依存性を有する光電変換手段と、前記光電変換手段における暗電流強度に基づいて前記機能実行手段の駆動状態を制御する駆動制御手段とを備え、前記受信装置は、前記被検体内導入装置から送信された情報を受信する無線受信手段と、受信した情報を解析する処理手段とを備えたことを特徴とする。
また、請求項11にかかる無線型被検体内情報取得システムは、被検体内部に導入される被検体内導入装置と、被検体外部に配置され、前記被検体内導入装置によって得られた情報を、無線通信を介して取得する受信装置とを備えた無線型被検体内情報取得システムであって、前記被検体内導入装置は、前記被検体内部を照明する照射光を出力する照明手段と、行列状に配列された複数の光電変換手段を有し、前記照明手段によって照明された前記被検体内部の画像情報を取得する撮像手段と、前記撮像手段で取得された画像情報を外部に無線送信する無線手段と、1以上の前記光電変換手段において得られる暗電流強度の温度特性に基づいて前記照明手段と前記無線手段との少なくとも一方の駆動状態を制御する駆動制御手段とを備え、前記受信装置は、前記被検体内導入装置から送信された情報を受信する無線受信手段と、受信した情報を解析する処理手段とを備えたことを特徴とする。
本発明にかかる被検体内導入装置および無線型被検体内情報取得システムは、光電変換手段における暗電流強度の温度依存性を用いて駆動状態を制御する構成としたため、被検体内導入装置の温度に基づく駆動状態の制御が可能という効果を奏する。
また、本発明にかかる被検体内導入装置および無線型被検体内情報取得システムは、撮像手段内に備わる光電変換を流用して暗電流強度の温度依存性を検出する構成としたため、既存の構成要素を流用することで、簡易な構成で駆動状態の制御を行えるという効果を奏する。
以下、この発明を実施するための最良の形態である無線型被検体内情報取得システムについて説明する。なお、図面は模式的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、それぞれの部分の厚みの比率などは現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面の相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。また、以下の実施の形態1では、被検体内画像を撮像するカプセル型内視鏡システムを例としたものについて説明を行うが、被検体内情報は被検体内画像に限定されず、無線型被検体内情報取得システムがカプセル型内視鏡システムに限定されることはないのはもちろんである。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1にかかる無線型被検体内情報取得システムについて説明する。本実施の形態1にかかる無線型被検体内情報取得システムは、被検体内導入装置の一例たるカプセル型内視鏡が被検体外部で動作することを防止するため、被検体外部と被検体内部との温度差を利用し、暗電流強度が温度依存性を有する光電変換手段を用いてカプセル型内視鏡内の各構成要素の駆動状態を制御する駆動状態制御部を備えることとしている。
図1は、本実施の形態1にかかる無線型被検体内情報取得システムの全体構成を示す模式図である。図1に示すように、無線型被検体内情報取得システムは、無線受信機能を有する受信装置2と、被検体1の体内に導入され、体腔内画像を撮像して受信装置2に対してデータ送信を行うカプセル型内視鏡3とを備える。また、無線型被検体内情報取得システムは、受信装置2が受信したデータに基づいて体腔内画像を表示する表示装置4と、受信装置2と表示装置4との間のデータ受け渡しを行うための携帯型記録媒体5とを備える。受信装置2は、被検体1によって着用される受信ジャケット2aと、受信ジャケット2aを介して受信される無線信号の処理等を行う外部装置2bとを備える。
表示装置4は、カプセル型内視鏡3によって撮像された体腔内画像を表示するためのものであり、携帯型記録媒体5によって得られるデータに基づいて画像表示を行うワークステーション等のような構成を有する。具体的には、表示装置4は、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ等によって直接画像を表示する構成としても良いし、プリンタ等のように、他の媒体に画像を出力する構成としても良い。
携帯型記録媒体5は、外部装置2bおよび表示装置4に対して着脱可能であって、両者に対する挿着時に情報の出力または記録が可能な構造を有する。具体的には、携帯型記録媒体5は、カプセル型内視鏡3が被検体1の体腔内を移動している間は外部装置2bに挿着されてカプセル型内視鏡3から送信されるデータを記録する。そして、カプセル型内視鏡3が被検体1から排出された後、つまり、被検体1の内部の撮像が終わった後には、外部装置2bから取り出されて表示装置4に挿着され、表示装置4によって記録したデータを読み出される構成を有する。外部装置2bと表示装置4との間のデータの受け渡しをコンパクトフラッシュ(登録商標)メモリ等の携帯型記録媒体5によって行うことで、外部装置2bと表示装置4との間が有線接続された場合と異なり、被検体1が体腔内の撮影中に自由に動作することが可能となる。
受信装置2は、カプセル型内視鏡3から無線送信された体腔内画像データを受信する機能を有する。図2は、受信装置2の構成を模式的に示すブロック図である。図2に示すように、受信装置2は、被検体1によって着用可能な形状を有し、受信用アンテナA1〜Anを備えた受信ジャケット2aと、受信された無線信号の処理等を行う外部装置2bとを備える。
外部装置2bは、カプセル型内視鏡3から送信された無線信号の処理を行う機能を有する。具体的には、外部装置2bは、図2に示すように、受信用アンテナA1〜Anによって受信された無線信号を復調する無線受信手段としてのRF受信ユニット11と、復調された画像データに必要な処理を行う処理手段としての画像処理ユニット12と、画像処理が施された画像データを記録するための記憶手段としての記憶ユニット13とを備える。なお、記憶ユニット13を介して携帯型記録媒体5に画像データが記録される。
次に、カプセル型内視鏡3について説明する。図3は、カプセル型内視鏡3の構成を模式的に示すブロック図である。図3に示すように、カプセル型内視鏡3は、被検体1の内部を撮影する際に撮像領域を照射するための照明手段としてのLED19と、LED19の駆動状態を制御するLED駆動回路20と、LED19によって照射された領域からの反射光像の撮像を行って画像データを生成する光電変換手段または撮像手段としてのCCD21とを備える。また、カプセル型内視鏡3は、CCD21の駆動状態を制御するCCD駆動回路22と、CCD21によって撮像された画像データを変調してRF信号を生成するRF送信ユニット23と、RF送信ユニット23から出力されたRF信号を無線送信する無線手段としての送信アンテナ部24と、LED駆動回路20、CCD駆動回路22およびRF送信ユニット23の動作を制御する動作制御手段としてのシステムコントロール回路32とを備える。
これらの機構を備えることにより、カプセル型内視鏡3は、被検体1内に導入されている間、LED19によって照明された被検部位の画像情報をCCD21によって取得する。そして、取得された画像情報は、RF送信ユニット23においてRF信号に変換された後、送信アンテナ部24を介して外部に送信される。
また、カプセル型内視鏡3は、各々所定の機能を実行する機能実行手段としてのLED駆動回路20、CCD駆動回路22、RF送信ユニット23等のカプセル型内視鏡3の内部の構成要素を駆動するための電源手段としての電池100とを備える。ここで、システムコントロール回路32は、LED駆動回路20、CCD駆動回路22、RF送信ユニット当の動作状態、つまりLED19の発光期間や、CCD21のフレームレート、RF信号送出のタイミング等、機能実行手段の動作をあらかじめ定められた内容に基づいて制御するものである。さらに、カプセル型内視鏡3は、暗電流検出部33と、暗電流検出部33で検出された暗電流に基づいてLED駆動回路20、CCD駆動回路22、システムコントロール回路32等の駆動状態を制御する駆動制御手段としての駆動制御部34とを備える。なお、駆動制御部34は、電池100から供給される駆動電力を機能実行手段としてのLED駆動回路20、CCD駆動回路22、システムコントロール回路32等の各構成要素に対して分配する機能も有する。暗電流検出部33は、フォトダイオード35と、フォトダイオード35の少なくとも受光面を覆うよう形成された遮光部材36とを備えた構成を有する。
次に、暗電流検出部33と、暗電流検出部33から出力される電流値に基づいて機能実行手段たるカプセル型内視鏡3内の各構成要素に対して駆動制御を行う駆動制御部34とによる駆動制御について説明する。上記したように、暗電流検出部33は、フォトダイオード35と遮光部材36とによって構成されており、フォトダイオード35内で発生する暗電流強度を駆動制御部34に対して出力する構成を有する。まず、フォトダイオードの電気的特性の一つである暗電流について簡単に説明する。
図4は、フォトダイオード内を流れる電流について説明するための模式的なグラフである。フォトダイオードの具体的構成は、通常のダイオードと同様にPN接合を備えた構造や、PN接合を有する半導体部材に対して逆方向電圧を印加した状態で使用するいわゆるPIN構造等が知られている。いずれの構造を採用した場合にも、基本的な電気的特性はダイオードのものと同様であり、かかる構造のものに対して逆方向電圧を印加した状態で使用される。
図4において、曲線l1は、光照射を行わない状態におけるフォトダイオードの電流−電圧特性を示し、曲線l2は、光を照射した状態におけるフォトダイオードの電流−電圧特性を示す曲線である。曲線l1、l2から明らかなように、逆方向電圧を印加して使用するフォトダイオードでは、光照射によって逆方向に流れる電流の大きさが増加している。かかる電流の増加分を光電流と称し、光電流の値によって照射される光の強度の検出等が可能である。
一方、全く光を照射しない状態であっても、曲線l1に示すように、逆電圧を印加した領域(図4における「フォトダイオード使用領域」)において、一定強度の電流が存在する。かかる電流を暗電流と称し、フォトダイオードを光電変換手段として使用する際には、フォトダイオードから出力される電流の内、かかる暗電流の分を控除して光電流を検出し、光強度の検出等を行っている。しかしながら、本実施の形態1では、フォトダイオード内で生じる暗電流の特性に注目し、積極的に暗電流を利用することで、被検体1の外部でカプセル型内視鏡3が駆動することを防止している。
次に、暗電流の温度依存性について説明する。図5は、暗電流強度の温度依存性の一例について示すグラフである。なお、図5に示すグラフは、あくまで一般的なフォトダイオードに関して得られた結果であって、本実施の形態1で用いられるフォトダイオード35のものと必ず一致するというものではないが、温度依存性の傾向としてはほぼ一致すると考えて良い。
図5に示すように、暗電流は、温度の上昇に伴い強度が増加する傾向を有する。より具体的には、暗電流Id(nA)と周囲温度T(℃)との間に、

Id∝eT ・・・(1)

の関係を有し、暗電流の値は温度の上昇に対して急激な増加を示すことが図5のグラフから明らかである。
一方、カプセル型内視鏡3が導入される被検体1内の温度と、被検体1外部の温度とは大きく異なり、例えば、被検体1内の温度は35℃〜37℃程度、被検体1外部の温度は、環境にもよるが、10℃〜20℃程度である。従って、本実施の形態1にかかる無線型被検体内情報取得システムでは、被検体1内外の温度変化に注目すると共に、温度変化の検出手段として、フォトダイオードの暗電流を用いることで、カプセル型内視鏡3が被検体1外部で意図せず駆動することを防止している。具体的には、暗電流検出部33内に備わるフォトダイオード35の暗電流の温度依存性をあらかじめ把握した上で、被検体1内の温度に対応した暗電流が検出された場合に駆動制御部34はカプセル型内視鏡3の各構成要素が駆動するよう制御を行っている。より具体的には、駆動制御部34がシステムコントロール回路32に対して供給する電力を制御することによって、システムコントロール回路32は、あらかじめ定められた動作方法に従って動作するように各構成要素の動作状態を制御している。
次に、本実施の形態1にかかるカプセル型内視鏡3の動作について説明する。図6は、本実施の形態1にかかるカプセル型内視鏡3の動作を説明するためのフローチャートであり、以下図6を参照しつつ説明を行う。
まず、暗電流検出部33において、フォトダイオード35内で生じる暗電流を検出する(ステップS101)。そして、検出した暗電流は駆動制御部34に出力され、駆動制御部34は、暗電流値が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS102)。本ステップで用いる閾値は、例えば、被検体1内の温度に対応した値とする。暗電流値が閾値未満の場合には、再びステップS101に戻り、暗電流の検出および閾値との大小関係の判定を行う。
検出された暗電流の値が閾値以上である場合には、駆動制御部34は、カプセル型内視鏡3が被検体1内に導入された状態であると判断し、機能実行部(機能実行手段)の駆動を開始させる(ステップS103)。機能実行部はかかる制御に基づき駆動を開始し、所定の機能を実行する。本実施の形態1で示す構成の場合には、被検体1内をLED19によって照射し、照射した光の戻り光をCCD21で撮像した後、RF送信ユニット23で必要に応じて画像データが変調され、送信アンテナ部24を介して外部に送信される。
その後、再び暗電流検出部33において、フォトダイオード35内で生じる暗電流を検出し(ステップS104)、駆動制御部34は暗電流が閾値以上であるか否かの判定を行う(ステップS105)。そして、暗電流の値が閾値以上であると判定された場合には、依然としてカプセル型内視鏡3は被検体1内に留まっていると推測されることから、ステップS103に戻って所定の機能の実行を継続する。
一方、暗電流の値が閾値未満であると判定された場合には、カプセル型内視鏡3が被検体1の外部に排出されたと推測されることから、駆動制御部34は、機能実行部に対して電力供給を停止し、駆動を停止させる(ステップS106)。以上で、カプセル型内視鏡3の動作は終了する。
次に、本実施の形態1にかかる無線型被検体内情報取得システムの利点について説明する。まず、本実施の形態1におけるカプセル型内視鏡3は、フォトダイオード35内で生じる暗電流の温度依存性を利用することで、検出する暗電流から温度を推定し、推定された温度からカプセル型内視鏡3が被検体1の内外いずれに位置するかを推定している。そして、かかる推定結果に基づいて、被検体1の外部に位置すると推定される場合には、カプセル型内視鏡3内に備わるCCD21等の機能実行部の駆動を停止させることによって、被検体1外部でカプセル型内視鏡3が駆動することを防止している。従って、本実施の形態1におけるカプセル型内視鏡3は、被検体1外部で余分な機能実行、例えば被検体1外部の画像データの取得などを行うことを防止でき、電池100に蓄えられた電力の浪費の防止等が可能となる。
また、本実施の形態1では、フォトダイオード35を用いて温度検出を行う構成としたことによる利点が存在する。すなわち、図5および(1)式で示したように、暗電流の値は、温度に対して指数のべき乗で増加することから、フォトダイオード35を用いた暗電流検出部33は、高い精度の温度検出が可能である。
例えば、被検体1外部の温度を20℃程度とし、被検体1内部の温度を35℃とし、フォトダイオード35が図5の電圧−電流特性を有すると仮定した場合、20℃における暗電流の値は110nA程度であるのに対し、35℃では暗電流の値は500nAにまで増加することとなる。また、仮に被検体1が熱帯でカプセル型内視鏡3を使用するように、被検体1外部の温度が高い場合、例えば被検体外部の温度が30℃の場合でも、暗電流は300nA程度の値となり、被検体1内部における500nAとは著しく異なる値となる。このように、被検体1の内外において、暗電流の値が著しく異なることから、フォトダイオード35を用いて温度検出を行った場合、カプセル型内視鏡3が被検体1内部に存在するのに駆動が開始されるといった誤動作の発生を確実に防止することが可能である。
また、暗電流検出部33について、フォトダイオード35が遮光部材36によって覆われた構成を有することによる利点も存在する。すなわち、光電変換素子として使用されるフォトダイオードは、光照射および照射光のエネルギーに基づく電子−正孔対の発生を高い頻度で繰り返すことによって、結晶構造中の劣化等が生じ、電気的特性が変化することがある。しかしながら、本実施の形態1では、遮光部材36の存在によりフォトダイオード35に対して光が入射することはなく、入射光のエネルギーに基づく電子−正孔対の生成も生じない。また、検出対象たる暗電流の値の絶対値はきわめて低い値であることから、暗電流がフォトダイオード35の結晶構造等に及ぼす影響は無視することができる。従って、本実施の形態1において、フォトダイオード35の電気特性はきわめて安定した状態を維持することが可能であり、温度と暗電流の相関関係もほぼ一定の関係を維持することが可能である。従って、暗電流検出部33の構成を、フォトダイオード35の周囲に遮光部材を配置することとしたため、フォトダイオード35の電気特性の変動を防止することで、さらに確実に誤動作の発生を防止することができる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2にかかる無線型被検体内情報取得システムについて説明する。実施の形態2にかかる無線型被検体内除法取得システムでは、被検体内画像の撮像を行うCCD内に備わるフォトダイオードの暗電流が温度上昇と共に増加して、暗電流の影響により撮像データ中に生じたノイズ画素の数に基づいて駆動制御を行う構成を有する。
図7は、本実施の形態2にかかる無線型被検体内情報取得システムを形成するカプセル型内視鏡37の構成を示すブロック図である。なお、本実施の形態2において、無線型被検体内情報取得システムの他の構成要素、すなわち受信装置、表示装置、携帯型記録媒体に関しては実施の形態1と同様の構成、機能を有するものとする。
図7に示すように、本実施の形態2におけるカプセル型内視鏡37は、実施の形態1と同様に、被検体1内を照明する光を出力するLED19と、LED19の駆動を制御するLED駆動回路20と、照明光の戻り光を撮像するCCD21と、CCD21の駆動を制御するCCD駆動回路22とを備える。また、CCD21で取得された撮像データから得られる画像データを必要に応じて変調し、送信アンテナ部24を介して無線送信するRF送信ユニット23と、LED駆動回路20、CCD駆動回路22、RF送信ユニット23に対して制御を行うシステムコントロール回路32とを備える。また、LED駆動回路20、CCD駆動回路22、RF送信ユニット23等、各々が所定の機能を実行する機能実行手段として、カプセル型内視鏡37の内部に設けられた内部構成要素を駆動するための電力を蓄積する電池100とを備える。
さらに、本実施の形態2におけるカプセル型内視鏡37は、CCD21で取得された撮像データの中でノイズを形成する画素を検出するノイズ画素検出部38と、撮像データにおいて検出されたノイズ画素に対して処理を行い、ノイズを除去した画像データを生成するノイズ画素処理部39とを備える。ノイズ画素検出部38およびノイズ画素処理部39を有することで、CCD21で得られた撮像データからノイズ成分を除去した鮮明な画像データを得ることができる。
また、本実施の形態2におけるカプセル型内視鏡37は、ノイズ画素検出部38で検出されたノイズ画素に関する情報が入力され、入力された情報に基づいてノイズ画素数をカウントするノイズ画素数カウント部40と、ノイズ画素数カウント部40でカウントされたノイズ画素数に基づいてLED19、RF送信ユニット23等の駆動状態を制御する駆動制御部41とを備える。
ノイズ画素検出部38は、CCD21で得られた撮像データを構成する多数の画素の中から、ノイズを形成する画素を検出するためのものである。ノイズ画素の検出メカニズムは様々なものが既に知られているが、例えば、輝度が周囲と比べて著しく大きい画素をノイズ画素として検出する構成や、所定の閾値以上の輝度を有する画素をノイズ画素として検出する構成などが知られている。ノイズ画素検出部38は、ノイズ画素を検出した後、CCD21で取得された撮像データにノイズ画素の位置情報を付加した情報を生成した上で、かかる情報をノイズ画素処理部39およびノイズ画素数カウント部40に対して出力する機能を有する。
ノイズ画素処理部39は、ノイズ画素検出部38から出力された情報に基づいて、ノイズ画素における輝度を適正な輝度に修正した画像データを生成し、生成した画像データをRF送信ユニット23に対して出力するためのものである。画素データの生成は、例えば、ノイズ画素の周囲に位置する画素の輝度値の平均をとり、ノイズ画素の輝度値をかかる平均値に修正することによって行われる。
ノイズ画素数カウント部40は、ノイズ画素検出部38から出力された情報に基づいて、撮像データにおけるノイズ画素の数をカウントするためのものである。すなわち、ノイズ画素検出部38で生成される情報は、ノイズ画素の位置情報も含まれていることから、かかる位置情報に基づいてノイズ画素の数をカウントし、カウントしたノイズ画素数を駆動制御部41に出力する機能を有する。
駆動制御部41は、CCD21、CCD駆動回路22、ノイズ画素検出部38、ノイズ画素数カウント部40以外のカプセル型内視鏡37の構成要素の駆動状態を制御するためのものである。具体的には、ノイズ画素数が被検体1内の温度に基づいて定まる閾値以上となった場合に電力供給を行い、閾値未満の場合には電力供給を停止することで、各構成要素の駆動状態を制御している。駆動制御部41による駆動制御が行われることで、カプセル型内視鏡37が被検体1の外部で駆動することを防止している。
次に、本実施の形態2におけるカプセル型内視鏡37の動作について説明する。図8は、カプセル型内視鏡37の動作を示すフローチャートであり、以下では図8を参照しつつ説明を行う。まず、CCD駆動回路22の制御に基づいて、CCD21は、撮像動作を行うことによって撮像データを取得する(ステップS201)。なお、本ステップでは、撮像の際にLED19は照明光を出力しないこととする。取得した撮像データは、ノイズ画素検出部38に出力される。
そして、ノイズ画素検出部38は、撮像データの中でノイズ成分を構成するノイズ画素の検出を行う(ステップS202)。検出されたノイズ画素に関する情報は、ノイズ画素数カウント部40に出力される。なお、本ステップでノイズ画素処理部39に対しても情報を出力することとしても良いが、消費電力低減の観点からは、本ステップでノイズ画素処理部39の駆動を停止することが好ましいため、情報は出力されないものとする。
その後、ノイズ画素数カウント部40で、撮像データ内に存在するノイズ画素数のカウントを行う(ステップS203)。カウントされたノイズ画素数は、駆動制御部41に出力される。そして、駆動制御部41は、ノイズ画素数があらかじめ定めた閾値以上であるか否かの判定を行う(ステップS204)。ノイズ画素数が閾値未満であると判定された場合には、再びステップS201に戻り、上記の動作を繰り返す。
ノイズ画素数が閾値以上であると判定された場合には、駆動制御部41は、LED19等の各構成要素に対して電力を供給し、各構成要素の駆動が開始される。すなわち、LEDによる照明光が照射され、照射光の戻り光についてCCD21による撮像データの取得が行われる(ステップS205)。そして、取得された撮像データからノイズ画素を検出し(ステップS206)、ノイズ画素検出部38で生成された情報に基づいて、ノイズ画素処理部39においてノイズを除去した画像データの生成が行われる(ステップS207)。そして、生成された画像データについて、RF送信ユニット23は必要に応じて変調を施した上で、送信アンテナ部24を介してノイズを除去した鮮明な画像データを外部に対して送信する(ステップS208)。
一方、ステップS206で検出されたノイズ画素に関する情報は、ノイズ画素数カウント部40に出力され、ノイズ画素数カウント部40で画素数がカウントし(ステップS209)、駆動制御部41において画素数が閾値以上であるか否かの判定が再び行われる(ステップS210)。そして、ノイズ画素数が閾値以上であると判定された場合には、ステップS205に戻って上記の動作を再び繰り返すことになる。
ノイズ画素数が閾値未満であると判定された場合には、駆動制御部41は、カプセル型内視鏡3内のすべての構成要素に対する電力供給をストップし、駆動を停止させる(ステップS211)。以上で、本実施の形態2におけるカプセル型内視鏡37の動作は終了する。
以上説明したように、本実施の形態2にかかる無線型被検体内情報取得システムでは、カプセル型内視鏡37は、フォトダイオードの暗電流の値そのものではなく、CCD21内に備わる多数のフォトダイオードについて、内部で生じる電流値がある閾値を超えたものの個数に基づいて駆動制御を行っている。一般に、フォトダイオードの電気特性は温度依存性を有し、例えばディジタルカメラに用いられるCCD等は、温度の上昇につれてノイズを出力する画素の数が増加することが知られている。本実施の形態2では、かかるフォトダイオードのノイズ強度の温度依存性を利用することで、ノイズ画素数がある閾値未満の場合には、カプセル型内視鏡37が被検体1外部に存在すると判断して駆動を停止することとしている。
次に、本実施の形態2にかかる無線型被検体内情報システムの利点について説明する。まず、実施の形態1の場合と同様に、フォトダイオード内で生じる暗電流の値が温度依存性を有することを利用して駆動制御を行うことで、被検体1内外における温度差を利用してカプセル型内視鏡37が被検体1外部で駆動することを防止することができる。
また、本実施の形態2にかかる無線型被検体内情報システムは、既存の構成要素を流用することで、簡易な構成によって温度検出が可能である。すなわち、温度検出を行う際に用いられるCCD21は、被検体1内部の画像を撮像するために従来から設けられているものである。また、ノイズ画素検出部38は、被検体1内部の画像データを取得する際に、CCD21で得られた撮像データ中からノイズ成分を除去するために従来から設けられているものである。
かかる既存の構成要素を流用することで、温度検出のために新たに設けた構成要素としてはノイズ画素数カウント部40のみで足り、ノイズ画素数カウント部40は、ノイズ画素に関する情報からノイズ画素数をカウントする電子回路等の簡易な構成によって温度検出を行うことが可能である。従って、ノイズ画素数カウント部40を新たに設けることによってカプセル型内視鏡37が大型化することもなく、別途温度センサ機構を設けた場合のように、製造コストも従来と同程度に抑制することができる。
さらに、本実施の形態2にかかる無線型被検体内情報システムは、CCD21内に多数存在するフォトダイオードを利用することで、誤検出の発生を抑制できるという利点を有する。多数のフォトダイオードを利用することで、仮に一部のフォトダイオードに電気特性の変化が生じた場合であっても、全体として信頼しうる検出結果を得ることができる。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3にかかる無線型被検体内情報取得システムについて説明する。図9は、本実施の形態3におけるカプセル型内視鏡43の構成を示すブロック図である。なお、実施の形態2の場合と同様に、本実施の形態3にかかる無線型被検体内情報取得システムの他の構成要素、すなわち受信装置、表示装置および携帯型記録媒体は実施の形態1と同様の構成、機能を有するものとする。
図9に示すように、本実施の形態3におけるカプセル型内視鏡43は、実施の形態2におけるカプセル型内視鏡37と基本的な構成は共通するが、ノイズ画素数カウント部40の代わりに、基準画素状態判別部44と、基準画素状態判別部44における判別結果に基づいて駆動制御を行う駆動制御部45とを備えた構成を有する。
基準画素状態判別部44は、CCD21で取得された撮像データのうち、あらかじめ定めた単数もしくは複数の基準画素がノイズ画素として検出されたか否かを判定するためのものである。すなわち、ノイズ画素検出部38は、ノイズ画素に関する情報、例えばノイズ画素の位置情報を撮像データに付加して出力する機能を有することから、かかる出力情報に基づいて、所定の位置に属する基準画素がノイズ画素となっているか否かを判定することとしている。
次に、本実施の形態3におけるカプセル型内視鏡43の動作について説明する。図10は、本実施の形態3におけるカプセル型内視鏡43の動作を説明するためのフローチャートであり、以下図10を参照しつつ説明を行う。
まず、LED19による照明光の照射を行わずにCCD21において撮像動作を行い(ステップS301)、取得された撮像データに対して、ノイズ画素検出部38によるノイズ画素の検出が行われる(ステップS302)。その後、基準画素状態判別部44は、あらかじめ定めた基準画素がノイズ画素として検出されたか否かを判定する(ステップS303)。ここで、基準画素が複数である場合には、すべての基準画素がノイズ画素であった場合もしくは一定数の基準画素がノイズ画素であった場合に「基準画素がノイズ画素として検出された」と判定する。基準画素がノイズ画素として検出されなかったと判定された場合には、再びステップS101に戻って、上記の動作を繰り返す。
基準画素がノイズ画素として検出された場合には、駆動制御部45は、LED19等の各構成要素に対して電力を供給し、各構成要素の駆動が開始される。すなわち、LED19による照明光を照射しつつ撮像を行い(ステップS304)、撮像データからノイズ成分を検出し(ステップS305)、ノイズ画素処理部39によってノイズを除去した画像データを生成し(ステップS306)、画像データを無線送信する(ステップS307)。
その後、ステップS304で撮像された撮像データ中における基準画素がノイズ画素として検出されたか否かの判定を再び行う(ステップS308)。基準画素がノイズ画素として検出された場合には、再びステップS304に戻って上記の動作を繰り返す。一方、基準画素がノイズ画素として検出されなかった場合には、駆動制御部45は、LED19等の各構成要素に対する電力供給を停止し、駆動を停止させる(ステップS309)。以上で、本実施の形態3におけるカプセル型内視鏡43の動作は終了する。
本実施の形態3のように、特定の基準画素においてノイズが生じるか否かに基づいて温度を検出することも可能である。すなわち、CCD21内に備わるフォトダイオードは、それぞれが暗電流強度に関して温度依存性を有し、ノイズを出力するか否かについても温度依存性を有することとなる。従って、ある基準画素がノイズを出力するか否かを検出することで、カプセル型内視鏡43の温度を検出することが可能であって、ひいてはカプセル型内視鏡43が被検体1内に導入されているか否かを判定することが可能である。従って、本実施の形態3にかかる無線型被検体内情報取得システムは、実施の形態1、2と同様に、カプセル型内視鏡43が被検体1の外部で駆動することを防止でき、電力消費量の低減等が可能である。
なお、基準画素がノイズを生じる温度を被検体1内部の温度と対応させるためには、フォトダイオードの具体的構成を工夫する必要がある。このため、例えばフォトダイオードの具体的構成について、逆電圧を印加した状態において特定領域に電界が集中するような形状等を採用することが好ましい。
以上、実施の形態1〜3を用いて本発明を説明してきたが、本発明は上記のものに限定されず、当業者であれば様々な実施例、変形例および応用例に想到することが可能である。例えば、実施の形態1では、カプセル型内視鏡3がLED19、CCD21等を備えることによって被検体1内部の画像を撮像する構成としている。しかしながら、被検体内に導入される被検体内導入装置は、かかる構成に限定されるものではなく、たとえば温度情報やpH情報などの他の被検体内情報を取得するものとしても良い。また、被検体内導入装置が振動子を備える構成として、被検体1内の超音波画像を取得する構成としても良い。さらに、これらの被検体内情報の中から複数の情報を取得する構成としても良い。
また、受信装置2は、カプセル型内視鏡から出力される無線信号の受信のみを行う構成に加えて、カプセル型内視鏡へ機能実行手段を駆動する電力を供給する給電用信号を送出するような構成としても良いし、カプセル型内視鏡内に受信した給電用信号から駆動用電力を再生するような構成にしても良い。さらに、カプセル型内視鏡内に記憶部を設け、被検体1外部に排出された後に記憶部から情報を取り出す構成としても良い。
また、閾値は、必ずしも被検体1の体温よりも低い温度に対応した値に設定する必要はない。例えば、被検体1内に存在する特定の疾患部を撮像する目的でシステムが構成されている場合、かかる特定の疾患部が被検体1内の他の領域よりも高い温度を有するのであれば、閾値をかかる温度に対応した値とすることも有効である。
さらに、実施の形態1〜3では、駆動制御手段34を介してLED19等の各構成要素に対して駆動電力が供給される構成としている。しかしながら、各構成要素に対して直接電力が供給される構成としても良い。また、駆動制御部によって駆動を制御されるのは、RF送信ユニット23のみ等、カプセル型内視鏡内の構成要素の一部のみとしても良い。さらに、駆動制御部34がシステムコントロール回路32内に設けられるように構成しても良い。また、実施の形態1〜3では、駆動制御部はカプセル型内視鏡が被検体内に導入される前および被検体から排出された後のいずれについても各構成要素の駆動を停止する構成としたが、いずれか一方の場合のみ停止制御を行うこととしても良い。いずれか一方のみ停止制御する場合であっても、従来と比較して無駄な画像データの取得を回避し、消費電力を低減することが可能なためである。
また、実施の形態1〜3では、撮像手段を構成するものとしてCCDを用いた例について説明したが、CCD以外にも、例えばCMOSを用いた構成としても良い。CMOSの場合にも、フォトダイオード等の光電変換手段を備えた構成となるため、CCDの場合と同様に本発明に適用することが可能である。さらに、実施の形態1〜3では、光電変換手段の一例としてフォトダイオードを用いた例について説明したが、フォトダイオード以外にも、例えばフォトトランジスタを使用する構成としても良い。すなわち、本発明に適用可能な光電変換手段としては、温度依存性を有する暗電流が内部で生じるものであれば、フォトダイオード以外のものであってもよい。
実施の形態1にかかる無線型被検体内情報取得システムの全体構成を示す模式図である。 無線型被検体内情報取得システムを構成する受信装置の構成を模式的に示すブロック図である。 無線型被検体内情報取得システムを構成するカプセル型内視鏡の構成を模式的に示すブロック図である。 フォトダイオードの電気的特性を説明するための模式的なグラフである。 フォトダイオードの暗電流強度の温度依存性を示す模式的なグラフである。 実施の形態1におけるカプセル型内視鏡の動作を説明するためのフローチャートである。 実施の形態2におけるカプセル型内視鏡の構成を示すブロック図である。 実施の形態2におけるカプセル型内視鏡の動作を説明するためのフローチャートである。 実施の形態3におけるカプセル型内視鏡の構成を示すブロック図である。 実施の形態3におけるカプセル型内視鏡の動作を説明するためのフローチャートである。
符号の説明
1 被検体
2 受信装置
2a 受信ジャケット
2b 外部装置
3 カプセル型内視鏡
4 表示装置
5 携帯型記録媒体
11 RF受信ユニット
12 画像処理ユニット
13 記憶ユニット
18 電力供給ユニット
19 LED
20 LED駆動回路
21 CCD
22 CCD駆動回路
23 RF送信ユニット
24 送信アンテナ部
32 システムコントロール回路
33 暗電流検出部
34 駆動制御部
35 フォトダイオード
36 遮光部材
37 カプセル型内視鏡
38 ノイズ画素検出部
39 ノイズ画素処理部
40 ノイズ画素数カウント部
41 駆動制御部
43 カプセル型内視鏡
44 基準画素状態判別部
45 駆動制御部
100 電池
A1〜An 受信用アンテナ

Claims (11)

  1. 被検体内部に導入された状態で使用され、前記被検体内部において所定の機能を実行する被検体内導入装置であって、
    前記所定の機能を実行する機能実行手段と、
    暗電流強度が温度依存性を有する光電変換手段と、
    前記光電変換手段における暗電流強度に基づいて前記機能実行手段の駆動状態を制御する駆動制御手段と、
    を備えたことを特徴とする被検体内導入装置。
  2. 前記駆動制御手段は、前記暗電流強度が所定の閾値強度未満の場合に前記機能実行手段が駆動を停止するよう制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の被検体内導入装置。
  3. 被検体内部に導入された状態で使用され、前記被検体内部において取得した画像データを外部に無線送信する被検体内導入装置であって、
    前記被検体内部を照明する照射光を出力する照明手段と、
    行列状に配列された複数の光電変換手段を有し、前記照明手段によって照明された前記被検体内部を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段で取得された撮像データに基づく画像データを外部に無線送信する無線手段と、
    1以上の前記光電変換手段において得られる暗電流強度の温度特性に基づいて前記照明手段と前記無線手段との少なくとも一方の駆動状態を制御する駆動制御手段と、
    を備えたことを特徴とする被検体内導入装置。
  4. 前記駆動制御手段は、暗電流強度が所定の閾値強度以上となる前記光電変換手段の個数に基づいて駆動状態の制御を行うことを特徴とする請求項3に記載の被検体内導入装置。
  5. 前記駆動制御手段は、所定の閾値強度以上となる前記光電変換手段の個数が所定数を下回った場合に少なくとも前記無線手段の駆動が停止するよう制御を行うことを特徴とする請求項4に記載の被検体内導入装置。
  6. 前記所定数は、前記被検体内部の温度に基づいて定まることを特徴とする請求項5に記載の被検体内導入装置。
  7. 前記駆動制御手段は、前記撮像手段を形成する複数の光電変換手段のうち、1以上の特定光電変換手段における暗電流強度が所定の閾値強度未満である場合に少なくとも前記無線手段の駆動が停止するよう制御を行うことを特徴とする請求項3に記載の被検体内導入装置。
  8. 前記閾値強度は、前記被検体外部の温度における暗電流強度よりも高い強度であり、前記被検体内部の温度における暗電流強度以下の強度であることを特徴とする請求項2または7に記載の被検体内導入装置。
  9. 前記光電変換手段は、フォトダイオードを含んで形成されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の被検体内導入装置。
  10. 被検体内部に導入される被検体内導入装置と、被検体外部に配置され、前記被検体内導入装置によって得られた情報を、無線通信を介して取得する受信装置とを備えた無線型被検体内情報取得システムであって、
    前記被検体内導入装置は、
    供給される駆動電力に基づいて無線送信機能を含む所定の機能を実行する機能実行手段と、
    暗電流強度が温度依存性を有する光電変換手段と、
    前記光電変換手段における暗電流強度に基づいて前記機能実行手段の駆動状態を制御する駆動制御手段とを備え、
    前記受信装置は、
    前記被検体内導入装置から送信された情報を受信する無線受信手段と、
    受信した情報を解析する処理手段と、
    を備えたことを特徴とする無線型被検体内情報取得システム。
  11. 被検体内部に導入される被検体内導入装置と、被検体外部に配置され、前記被検体内導入装置によって得られた情報を、無線通信を介して取得する受信装置とを備えた無線型被検体内情報取得システムであって、
    前記被検体内導入装置は、
    前記被検体内部を照明する照射光を出力する照明手段と、
    行列状に配列された複数の光電変換手段を有し、前記照明手段によって照明された前記被検体内部の画像情報を取得する撮像手段と、
    前記撮像手段で取得された画像情報を外部に無線送信する無線手段と、
    1以上の前記光電変換手段において得られる暗電流強度の温度特性に基づいて前記照明手段と前記無線手段との少なくとも一方の駆動状態を制御する駆動制御手段とを備え、
    前記受信装置は、
    前記被検体内導入装置から送信された情報を受信する無線受信手段と、
    受信した情報を解析する処理手段と、
    を備えたことを特徴とする無線型被検体内情報取得システム。
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