(第1の実施の形態)
表1は、第1の実施の形態における限定遊技期間内での遊技因子の設定状態を示す。
また、図1は、第1の実施の形態における限定遊技期間内での遊技因子の設定状態の一例をタイムチャートにて示し、図2は、第1の実施の形態における限定遊技期間内での背景画像の表示方法を示す。
この第1の実施の形態のパチンコ遊技機は、通常の第1種パチンコ遊技機と同様で、図示しないが、図柄始動口、図柄表示器、電動役物等を備え、制御装置を備えている。そして、遊技球が図柄始動口で検出されると、図柄表示器上に表示された複数の特別図柄の変動が開始され、所定時間経過後に変動が停止して、予め定められた図柄態様で特別図柄が確定表示される。そして、その確定表示された図柄態様が所定の大当たり図柄態様(「1・1・1」や「2・2・2」など)の場合、大当たり遊技状態が発生する。また、確定表示された図柄態様が、特定の大当たり図柄態様(「1・1・1」、「3・3・3」などの奇数図柄)場合は、大当たり遊技終了後、次回の大当たり遊技が発生するまでの間、あるいは図柄変動が100回に達するまでの間、大当たり確率が向上する確変遊技状態が遊技者に付与される。確変遊技状態では、特典として、特別図柄の大当たり確率、特別図柄の変動時間、普通図柄の変動時間、普通電動役物の開放時間といった、遊技状態を規定する複数種類の遊技因子を、遊技者に有利な設定である第1の組み合わせの状態に所定期間変更される。そして、所定期間経過後、複数種類の遊技因子の遊技者に有利な設定を解除し、第2の組み合わせの状態とした、通常遊技状態へ戻る。
このパチンコ遊技機では、確変遊技状態での遊技因子の設定値は、特別図柄の当たり確率が高い状態(1/50)、特別図柄の変動時間が短縮された状態(5秒)、普通図柄の変動時間が短縮された状態(10秒)、普通電動役物の開放時間が延長された状態(2秒)とし、通常遊技状態での設定値は、特別図柄の当たり確率が確変遊技状態での当たり確率よりも低い状態(1/300)、特別図柄の変動時間が確変遊技状態での特別図柄の変動時間よりも延長された状態(10秒)、普通図柄の変動時間が確変遊技状態での普通図柄の変動時間よりも延長された状態(30秒)、普通電動役物の開放時間が確変遊技状態での普通電動役物の開放時間よりも短縮された状態(0.2秒)とする。
ただし、大当たり図柄が確変図柄(例えば、「111」、「333」等の奇数図柄)で、確変遊技状態となった場合に、図柄変動が100回に達することにより確変遊技が終了してから、さらに図柄変動が100回に達するまでの期間は、限定遊技期間とされ、該限定遊技期間内では、図柄変動が20回に達する都度、各遊技因子毎に1つの乱数値が取得され、その後、図柄変動が20回に達する間は、取得された各乱数値に基づいて各遊技因子の設定状態が変更される。そして、それに合わせて、図柄表示器上には、図2に示すように、各遊技因子の設定状態を示すキャラクタが表示される。そして、限定遊技状態が終了すると、通常遊技状態に戻る。
この第1の実施の形態では、各遊技因子毎の設定値の状態は、各遊技因子毎に3段階で用意され(4段階あるいはそれ以上とすることもできる。)、各遊技因子毎の設定値の状態が、各遊技因子毎に異なるキャラクタ種で、且つ、各遊技因子毎に同一のキャラクタ種の異なる表示態様で図柄表示器上に表示される。
すなわち、各遊技因子の設定値として、確変遊技状態での組み合わせ(有利性の高い設定値の組み合わせ)における、特別図柄の大当たり確率(1/50)、特別図柄の変動時間(5秒)、普通図柄の変動時間(10秒)、普通電動役物の開放時間(2秒)と、通常遊技状態での組み合わせ(有利性の低い設定値の組み合わせ)における、特別図柄の大当たり確率(1/300)、特別図柄の変動時間(10秒)、普通図柄の変動時間(30秒)、普通電動役物の開放時間(0.2秒)とは別に、確変遊技状態での組み合わせにおける設定値よりは有利性は低いが、通常遊技状態での組み合わせにおける設定値よりは有利性が高い、特別図柄の大当たり確率(1/150)、特別図柄の変動時間(7秒)、普通図柄の変動時間(20秒)、普通電動役物の開放時間(1.5秒)が用意され、限定遊技期間内で図柄変動20回毎に各遊技因子毎に取得される乱数値に基づいて、表1に示すように、各遊技因子の設定状態が選択され、変更される。
そして、例えば、特別図柄の大当たり確率の各設定値に対応して、「大人」(1/50)、「子供」(1/150)、「赤ちゃん」(1/300)という同一のキャラクタ種の異なる表示態様が用意され、特別図柄の変動時間の各設定値に対応して、「ニワトリ」、「ヒヨコ」、「タマゴ」という同一のキャラクタ種の異なる表示態様が用意され、普通図柄の変動時間の各設定値に対応して、「開花」、「つぼみ」、「発芽」という同一のキャラクタ種の異なる表示態様が用意され、
普通電動役物の開放時間の各設定値に対応して、「カエル」、「足がでる」、「オタマジャクシ」という同一のキャラクタ種の異なる表示態様が用意され、各遊技因子毎の設定値の状態が、それら各遊技因子毎に異なるキャラクタ種で、且つ、各遊技因子毎に同一のキャラクタ種の異なる表示態様で図柄表示器上に表示される。
この限定遊技期間の遊技制御は、図1に示すとおりで、確変遊技終了(図柄変動が100回に達するまで)から図柄変動が100回に達するまでの期間を限定遊技期間とし、該期間内では、図柄変動が20回に達する都度、乱数値を取得する。
乱数は、「0」、「1」、「2」の3個の乱数値より構成されており、限定遊技期間中に、合計4回、各遊技因子毎に乱数値が取得される。
こうして決定される限定遊技期間内での各遊技因子の設定状態を、図1および図2の例について次に説明する。
この例では、確変遊技期間中、及び確変遊技期間が終了し、限定遊技期間が開始されて、図柄変動が1回〜20回に達するまでの間は、全ての遊技因子の設定値が有利性の高い状態となっている。そして、図柄表示器上には、各遊技因子の設定値に対応するキャラクタが全て有利性の高い態様で表示される。すなわち、特別図柄の大当たり確率の設定値と対応するキャラクタとして「大人」1Aが、特別図柄の変動時間の設定値と対応するキャラクタとして「ニワトリ」2Aが、普通図柄の変動時間の設定値と対応するキャラクタとして「開花」3Aが、普通電役の開放時間の設定値と対応するキャラクタとして「カエル」4Aが、それぞれ表示される(図2(a))。この間は、特別図柄の大当たり確率は1/50、特別図柄の変動時間は5秒、普通図柄の変動時間は10秒、普通電役の開放時間は2秒である。
そして、20回目の図柄変動が開始されると同時に、各遊技因子毎に乱数値が1つ取得され、その取得された乱数値に基づいて、図柄変動が21回〜40回までの遊技状態が決定される。
この例では、20回目の図柄変動開始時に取得された乱数値は、特別図柄の大当たり確率の設定乱数値が「1」、特別図柄の変動時間の設定乱数値が「2」、普通図柄の変動時間の設定乱数値が「1」、普通電役の開放時間の設定乱数値が「0」で、この場合、図柄変動回数が21回〜40回までの期間は、特別図柄の大当たり確率が1/150、特別図柄の変動時間が10秒、普通図柄の変動時間が20秒、普通電役の開放時間が2秒となり、それに合わせて、図柄表示器上には、特別図柄の大当たり確率の設定値と対応するキャラクタとして「子供」1Bが、特別図柄の変動時間の設定値と対応するキャラクタとして「タマゴ」2Cが、普通図柄の変動時間の設定値と対応するキャラクタとして「つぼみ」3Bが、普通電役の開放時間の設定値と対応するキャラクタとして「カエル」4Aが、それぞれ表示される(図2(b))。
また、40回目の図柄変動が開始されると、同様に各遊技因子毎に乱数値が1つ取得され、その取得された乱数値に基づいて、図柄変動が41回〜60回までの遊技状態が決定される。
この例では、40回目の図柄変動開始時に取得された乱数値は、特別図柄の大当たり確率の設定乱数値が「0」、特別図柄の変動時間の設定乱数値が「1」、普通図柄の変動時間の設定乱数値が「0」、普通電役の開放時間の設定乱数値が「2」で、この場合、図柄変動回数が41回〜60回までの期間は、特別図柄の大当たり確率が1/50、特別図柄の変動時間が7秒、普通図柄の変動時間が10秒、普通電役の開放時間が0.2秒となり、それに合わせて、図柄表示器上には、特別図柄の大当たり確率の設定値と対応するキャラクタとして「大人」1Aが、特別図柄の変動時間の設定値と対応するキャラクタとして「ヒヨコ」2Bが、普通図柄の変動時間の設定値と対応するキャラクタとして「開花」3Aが、普通電役の開放時間の設定値と対応するキャラクタとして「オタマジャクシ」4Cが、それぞれ表示される(図2(c))。
また、60回目の図柄変動が開始されると、同様に各遊技因子毎に乱数値が1つ取得され、その取得された乱数値に基づいて、図柄変動が61回〜80回までの遊技状態が決定される。
この例では、60回目の図柄変動開始時に取得された乱数値は、特別図柄の大当たり確率の設定乱数値が「2」、特別図柄の変動時間の設定乱数値が「0」、普通図柄の変動時間の設定乱数値が「2」、普通電役の開放時間の設定乱数値が「1」で、この場合、図柄変動回数が61回〜80回までの期間は、特別図柄の大当たり確率が1/300、特別図柄の変動時間が5秒、普通図柄の変動時間が30秒、普通電役の開放時間が1.5秒となり、それに合わせて、図柄表示器上には、特別図柄の大当たり確率の設定値と対応するキャラクタとして「赤ちゃん」1Cが、特別図柄の変動時間の設定値と対応するキャラクタとして「ニワトリ」2Aが、普通図柄の変動時間の設定値と対応するキャラクタとして「発芽」3Cが、普通電役の開放時間の設定値と対応するキャラクタとして「足がでる」4Bが、それぞれ表示される(図2(d))。
また、80回目の図柄変動が開始されると、同様に各遊技因子毎に乱数値が1つ取得され、その取得された乱数値に基づいて、図柄変動が81回〜100回までの遊技状態が決定される。
この例では、80回目の図柄変動開始時に取得された乱数値は、特別図柄の大当たり確率の設定乱数値が「1」、特別図柄の変動時間の設定乱数値が「2」、普通図柄の変動時間の設定乱数値が「2」、普通電役の開放時間の設定乱数値が「2」で、この場合、図柄変動回数が81回〜100回までの期間は、特別図柄の大当たり確率が1/150、特別図柄の変動時間が10秒、普通図柄の変動時間が30秒、普通電役の開放時間が0.2秒となり、それに合わせて、図柄表示器上には、特別図柄の大当たり確率の設定値と対応するキャラクタとして「子供」1Bが、特別図柄の変動時間の設定値と対応するキャラクタとして「タマゴ」2Cが、普通図柄の変動時間の設定値と対応するキャラクタとして「発芽」3Cが、普通電役の開放時間の設定値と対応するキャラクタとして「オタマジャクシ」4Cが、それぞれ表示される(図2(e))。
そして、図柄変動が100回に達し、限定遊技期間が終了すると、通常遊技状態に戻り、各遊技因子の設定値に対応するキャラクタが全て有利性の低い態様で表示される。すなわち、特別図柄の大当たり確率の設定値と対応するキャラクタとして「赤ちゃん」1Cが、特別図柄の変動時間の設定値と対応するキャラクタとして「タマゴ」2Cが、普通図柄の変動時間の設定値と対応するキャラクタとして「発芽」3Cが、普通電役の開放時間の設定値と対応するキャラクタとして「オタマジャクシ」4Cが、それぞれ表示される(図2(f))。
各遊技因子の設定値の状態が複雑に変化する遊技期間であっても、このように、各遊技因子の設定値の状態と対応するようキャラクタを表示することで、遊技者はどの遊技因子の設定値の状態が高い状態なのかを容易に知ることができ、図柄表示器に表示されたキャラクタの表示形態を見ることで、その時の遊技状態に合わせて発射ハンドルを調整することができて、遊技者はより多くの賞を獲得することが可能となる。
以下、この第1の実施の形態における遊技機制御を、図3〜図10のフローチャートを参照して説明する。
図3のフローチャートは、遊技機制御のメインルーチンを示している。
このルーチンは、遊技機に電源が投入されることによりスタートする。つまり、電源投入によりCPUのセキュリティーチェックを行った後、プログラムがスタートする。そして、まず、内部動作初期設定として、電源投入時に必要な設定(「内部動作初期設定」)を行う(ステップM1)。
そして、RAMの消去条件の判断を行う(ステップM2)、その際、RAMクリアスイッチが押されていれば、RAMの初期化処理を行う。電源投入後のRAMクリアスイッチの読み込みはこのとき1回だけで、以降はRAMクリアスイッチの読み込みは行わない。
そして、RAMの消去条件が成立している場合には、RAMの全領域をクリアし、RAMに通常遊技中の初期設定(「RAMの消去」)をする(ステップM3)。
そして、サブ基板を電源投入時の状態にするためのコマンドを送信し、内部デバイス(ワンチップマイコンなので、チップ内部に装備されているCPUの周辺デバイス)の初期設定(「内部デバイス初期設定」)を行う(ステップM4)。
そして、コマンド送信バッファに格納されているコマンドの送信(「制御コマンド送信処理」)を行う(ステップM5)。
そして、RAMクリアスイッチ以外の主基板に接続されているスイッチの情報を読み込み、それぞれのスイッチの状態を判定し、検出情報を保存する処理(「スイッチ処理」)を行う(ステップM6)。
そして、各種乱数(初期値乱数、大当たり乱数、大当たり図柄乱数等)の更新(「乱数更新処理」)を行う(ステップM7)。
そして、球切れ状態か否かを判断して、球切れ状態が検出された場合は、払出制御装置のコマンド送信バッファに球切れ異常を格納し、球切れ状態復帰を検出した場合は、払出制御装置のコマンド送信バッファに球切れ正常を格納する処理(「球切れ処理」)を行う(ステップM8)。
そして、下皿満杯状態か否かを判断して、下皿満杯状態を検出した場合は、払出制御装置のコマンド送信バッファに下皿満杯異常を格納し、下皿満杯状態復帰を検出した場合は、払出制御装置のコマンド送信バッファに下皿満杯正常を格納する処理(「下皿満杯処理」)を行う(ステップM9)。
そして、「限定遊技処理」(本発明部分であり、詳細は後述する。)を行う(ステップM10).
そして、「特別図柄作動処理」(本発明部分と関わりあう部分であり、詳細は後述する。)を行う(ステップM11)。
そして、大当たり遊技に作動する第1種特別電動役物遊技の処理(「第1種特別電動役物作動処理」)を行う(ステップM12)。
そして、「普通図柄作動処理」(本発明部分と関わりあう部分であり、詳細は後述する。)を行う(ステップM13).
そして、普通電動役物遊技の処理(「普通電動役物閉止処理」)を行う(ステップM14)。
そして、「制御コマンド送信処理」(ステップM5)に戻り、「普通電動役物閉止処理」(ステップM14)までのルーチンを繰り返す。
図4のフローチャートは、本発明部分である「限定遊技処理」(図3のステップM10)のルーチンを示している。
「限定遊技処理」は、スタートすると、まず、限定遊技フラグを判定する(ステップS100)。そして、限定遊技期間中でない場合は、「限定遊技処理」を終了する。
そして、限定遊技期間中であれば、限定遊技回数を判定し(ステップS101)する。
そして、現在の限定遊技回数が「20回」、「40回」、「60回」、「80回」のうち、いずれにも一致しない場合は、次回遊技設定フラグを判定する(ステップS102)。
遊技回数がいずれの回数にも一致せず、かつ次回遊技設定フラグがONしている場合は、各変数A、B、C、Dに格納した設定値を、変数T−KAKU、T−HENDO、F−HENDO、F−KAIHOに格納し、「特別図柄作動処理」に関する設定が完了したことを示すT−設定フラグと、「普通図柄作動処理」内の普通図柄に関する設定が完了したことを示すF1−設定フラグと、同処理内の普通電動役物の作動に関する設定が完了したことを示すF2−設定フラグをONし(ステップS103)、「限定遊技処理」を終了する。
そして、次回遊技設定フラグがOFFの場合は、確変機能1作動時の大当たり確率の設定(1/50)を行って(ステップS104)、その設定値を変数T−KAKUに格納し(ステップS105)、次に、特別図柄変動時間短縮機能1作動時の変動時間の設定(5秒)を行って(ステップS106)、その設定値をT−HENDOに格納し(ステップS107)、次に、普通図柄変動時間短縮機能1作動時の変動時間の設定(10秒)を行って(ステップS108)、その設定値をF−HENDOに格納し(ステップS109)、次に、普通電動役物開放延長機能1作動時の開放時間の設定(2秒)を行って(ステップS110)、その設定値をF−KAIHOに格納する(ステップS111)。
そして、「特別図柄作動処理」に関する設定が完了したことを示すT−設定フラグと、「普通図柄作動処理」内の普通図柄に関する設定が完了したことを示すF1−設定フラグおよび普通電動役物の作動に関する設定が完了したことを示すF2−設定フラグをONし(ステップS112)、「限定遊技処理」を終了する。
限定遊技期間内では、各遊技因子の設定値が、「確変機能1、2および確変機能未作動」、「特別図柄変動時間短縮機能1、2および短縮機能未作動」、「普通図柄変動時間短縮機能1、2および短縮機能未作動」、「普通電動役物開放延長機能1、2および延長機能未作動」と、それぞれ3種類用意されている。そして、限定遊技期間は、特別図柄の変動回数が100回に達するまでの間としており、該期間内で変動回数が20回に達するごとに、各遊技因子の設定値が3段階の中から選択される。そして、限定遊技期間の1回〜20回に達するまでの間は、各遊技因子の設定値の状態は、「確変機能1」(1/50)、「特別図柄変動時間短縮機能1」(5秒)、「普通図柄変動時間短縮機能1」(10秒)、「普通電動役物開放延長機能1」(2秒)で、遊技者にとって一番有利な状態である。
また、「T−設定フラグ」、「F1−設定フラグ」、「F2−設定フラグ」は、「特別図柄作動処理」及び「普通図柄作動処理」が別々に行われるため、各処理に対応した設定値を反映する必要があることから設定するもので、各フラグにより、特別図柄に関する設定、普通図柄に関する設定、普通電動役物に関する設定が完了したことを示す。
そして、限定遊技回数の判定(ステップS101)で、現在の限定遊技回数が「20回」、「40回」、「60回」、「80回」のうちの、いずれかの変動回数と一致する場合は、後述の次回遊技設定フラグをOFFし(ステップS113)、変数A、B、C、Dに「0」を代入し(ステップS114)、遊技因子設定乱数を取得する(ステップS115)。変数A、B、C、Dは、後述の処理で各遊技因子について取得する乱数値に基づいて設定した各遊技因子の設定値を格納する。遊技因子設定乱数は、図柄変動回数20回を1サイクルとして取得し、20回目毎の変動開始時に、変数A、B、C、Dに次回の遊技サイクルのための各遊技因子の設定値を格納するのである。
そして、まず、取得した確変機能の乱数値を判定し(ステップS116)、乱数値が「0」の場合は、確変機能1作動時の大当たり確率(1/50)を設定し(ステップS117)、乱数値が「1」の場合は、確変機能2作動時の大当たり確率(1/150)を設定し(ステップS118)、乱数値が「2」の場合は、確変機能未作動時の大当たり確率(1/300)を設定する(ステップS119)。そして、設定結果(設定値)を変数Aに格納する(ステップS120)。
次いで、取得した特別図柄変動時間短縮機能の乱数値を判定し(ステップS121)、乱数値が「0」の場合は、特別図柄変動時間短縮機能1作動時の変動時間(5秒)を設定し(ステップS122)、乱数値が「1」の場合は、特別図柄変動時間短縮機能2作動時の変動時間(7秒)を設定し(ステップS123)、乱数値が「2」の場合は、特別図柄変動時間短縮機能未作動時の変動時間(10秒)を設定する(ステップS124)。そして、設定結果(設定値)を変数Bに格納する(ステップS125)。
次いで、取得した普通図柄変動時間短縮機能の乱数値を判定し(ステップS126)、乱数値が「0」の場合は、普通図柄変動時間短縮機能1作動時の変動時間(10秒)を設定し(ステップS127)、乱数値が「1」の場合は、普通図柄変動時間短縮機能2作動時の変動時間(20秒)を設定し(ステップS128)、乱数値が「2」の場合は、普通図柄変動時間短縮機能未作動時の変動時間(30秒)を設定する(ステップS129)。そして、設定結果(設定値)を変数Cに格納する(ステップS130)。
次いで、取得した普通電動役物開放延長機能の乱数値を判定し(ステップS131)、乱数値が「0」の場合は、普通電動役物開放延長機能1作動時の開放時間(2秒)を設定し(ステップS132)、乱数値が「1」の場合は、普通電動役物開放延長機能2作動時の変動時間(1.5秒)を設定し(ステップS133)、乱数値が「2」の場合は、普通電動役物開放延長短縮機能未作動時の変動時間(0.2秒)を設定する(ステップS134)。そして、設定結果(設定値)を変数Dに格納する(ステップS135)。
そして、次回遊技の各遊技因子の状態を設定したことを示す次回遊技設定フラグをONする(ステップS136)。
遊技因子設定乱数を取得したタイミングは、今回の遊技中で、その取得した乱数値は次回の遊技で反映させる。そのため、ここでは取得した乱数値に基づいた設定値を変数A、B、C、Dに格納した後、次回の遊技の遊技状態が決定したことを示す「次回遊技設定フラグ」をONするのである。
そして、「特別図柄作動処理」に関する設定が完了したことを示すT−設定フラグと、「普通図柄作動処理」内の普通図柄に関する設定が完了したことを示すF1−設定フラグおよび普通電動役物の作動に関する設定が完了したことを示すF2−設定フラグをONし(ステップS112)、「限定遊技処理」を終了する。
図5および図6のフローチャートは、本発明部分に関わりあう「特別図柄作動処理」(図3のステップM11)のルーチンを示している。
「特別図柄作動処理」は、スタートすると、まず、第1種始動口入賞を判定し、遊技球が第1種始動口へ入賞し、かつ特別図柄表示装置の作動保留球数が4以下の場合は、特別図柄の当落にかかわる乱数(大当たり乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数)を記憶する(ステップS200〜202)。
そして、条件装置作動の判定を行い(ステップS203)、条件装置作動中の場合は、「特別図柄作動処理」を終了する。
ここで、「条件装置」は、実際に目で見える装置ではなく、プログラム的な内容で、特別図柄表示装置にあらかじめ定められた図柄の組み合わせが表示されると作動し、役物連続作動装置の作動が終了した後に、当該作動を終了する。役物連続作動装置も、やはり実際に目で見える装置ではなく、プログラム的な内容で、大入賞口に入賞した遊技球が、特定領域を通過すると作動し、新たに第1種特別電動役物を作動させ、大入賞口を開放させる。
なお、役物連続作動装置の1回の作動により第1種特別電動役物が連続して作動する回数は、初回を含め、例えば最大15回(遊技機によって違ってくる)である。
そして、特別図柄の状態を判定して(ステップS204)、変動中の場合は、後述の変動中の処理(ステップS237)へ移行し、図柄確定表示時間中(停止図柄表示時間中)の場合は、図柄確定表示時間中の判定を行い(ステップS205)、図柄確定表示時間中でない場合は、後述のステップ(S230)の処理に移行する。
そして、図柄確定表示時間中である場合は、確定表示終了の判定を行い(ステップS206)、図柄確定表示時間が終了(経過)していない場合は、「特別図柄作動処理」を終了する。
そして、図柄確定表示時間が終了(経過)している場合は、停止した特別図柄の判定を行い(ステップS207)、停止した特別図柄が条件装置を作動(大当たり遊技を開始)させることとなる図柄の組み合わせでない場合は、条件装置未作動時の処理(ステップS208〜216、223〜229)を行い、条件装置を作動させることとなる図柄の組み合わせの場合は、条件装置作動時の処理(ステップS217〜222)を行う。
条件装置未作動時の処理(ステップS208〜216、223〜229)では、まず、限定遊技フラグによって遊技状態の判定を行い(ステップS208)、現在の遊技状態が限定遊技状態でなく、確変遊技中である場合は、確変機能作動中の特別図柄の変動回数を判定し(ステップS209)、変動回数が規定数を終了していない場合は、「特別図柄作動処理」を終了する。
そして、確変機能作動中の特別図柄の変動回数が規定数を終了している場合は、確変遊技回数にゼロを代入し(ステップ210)、限定遊技期間を示す限定遊技フラグをONし(ステップS211)、限定遊技期間の遊技回数に0を代入する(ステップS212)。
そして、確変機能1、特別図柄変動時間短縮機能1、普通図柄変動時間短縮機能1、普通電動役物開放延長機能1の作動を停止し(ステップS213〜216)、「特別図柄作動処理」を終了する。
また、現在の遊技状態が限定遊技状態である場合は、限定遊技中の特別図柄の変動回数を判定し(ステップS223)、変動回数が規定数を終了していない場合は、「特別図柄作動処理」を終了する。
そして、限定遊技期間中で、かつ限定遊技期間中の特別図柄の変動回数が規定数を終了している場合は、限定遊技回数にゼロを代入し(ステップS224)、限定遊技期間中を示す限定遊技フラグをOFFし(ステップS225)、確変機能1および2、特別図柄変動時間短縮機能1および2、普通図柄変動時間短縮機能1および2、普通電動役物開放延長機能1および2の作動を停止し(ステップS226〜229)、「特別図柄作動処理」を終了する。
また、停止した特別図柄が条件装置を作動(大当たり遊技を開始)させることとなる図柄の組み合わせである場合の、条件装置作動時の処理(ステップS217〜222)では、条件装置の作動を開始し(ステップS217)、次いで、確変機能1、特別図柄変動時間短縮機能1、普通図柄変動時間短縮機能1、普通電動役物開放延長機能1の作動を停止し(ステップS218〜221)、さらに、確変回数及び限定遊技回数にゼロを代入し(ステップS222)、「特別図柄作動処理」を終了する。
また、図柄確定表示時間中でない場合は、特別図柄の乱数記憶(特別図柄表示装置の始動記憶数)を判定し(ステップS230)、特別図柄表示装置の始動記憶数がゼロの場合は、「特別図柄作動処理」を終了する。
そして、特別図柄表示装置の始動記憶数がゼロでない場合は、限定遊技期間中であることを示す限定遊技フラグがONされているか否かの判定を行う(ステップS231)。
そして、限定遊技フラグがONされていない場合は、確変機能1作動中か否かの判定を行い(ステップS232)、確変機能1作動中である場合は、確変機能1作動時の大当たり確率1/50で大当たりの判定を行う(ステップS233)。
そして、確変回数に1を加算する(ステップS235)。この実施の形態では、確変遊技は特別図柄の変動回数が100回に達するまでとしている。そのため、ここで確変遊技回数をカウントしている。
そして、特別図柄表示装置のコマンド送信バッファに変動パターン指定コマンド、図柄指定コマンドを格納し(ステップS236)、変動中の処理(ステップS237〜238)に移行する。
また、確変機能1未作動時の場合は、確変機能未作動時の大当たり確率1/300の確率で大当たり判定を行い(ステップS234)、変動開始コマンド格納の処理(ステップS236)を行い、変動中の処理(ステップS237〜239)に移行する。
変動中の処理(ステップS237〜239)では、特別図柄変動終了か否かを判定し(ステップS237)、特別図柄変動時間が経過していない場合は、「特別図柄作動処理」を終了する。また、特別図柄の変動時間が経過すると、特別図柄表示装置のコマンド送信バッファに遊技因子設定状態消去コマンドを格納する(ステップS238)。コマンドを格納することにより、特別図柄表示装置上に表示されている各遊技因子の設定値に基づいたキャラクタの表示が消去されることとなる。そして、特別図柄確定表示時間(停止図柄表示時間)を設定し(ステップS239)、「特別図柄作動処理」を終了する。
また、限定遊技フラグがONされている場合は、限定遊技期間中の処理(ステップS240〜244)に移行する。
限定遊技期間中の処理(ステップS240〜244)では、「限定遊技処理」で特別図柄に関する設定が完了しているか否かを、T−設定フラグによって判定し(ステップS240)、「限定遊技処理」で特別図柄に関する設定が完了していない場合は、「特別図柄作動処理」を終了する。
そして、「限定遊技処理」で特別図柄に関する設定が完了している場合は、限定遊技回数に「1」を加算する(ステップS241)。限定遊技期間は、特別図柄の変動回数が100回に達するまでの期間としているためにここで加算処理を行うのである。
そして、「限定遊技処理」において決定された各遊技因子の設定値に基づいて、特別図柄表示装置のコマンド送信バッファに遊技因子設定状態表示コマンドを格納する(ステップS242)。
そして、変数T−KAKUおよびT−HENDOの設定値に基づいて、特別図柄表示装置のコマンド送信バッファに変動パターン指定コマンド、図柄指定コマンド、遊技因子設定状態表示コマンドを格納する(ステップS243)。
「遊技因子設定状態表示コマンド」は、現在の遊技因子の状態を特別図柄表示装置に表示するためのもので、例えば、確変機能1作動、特別図柄変動時間短縮機能2作動、普通図柄変動時間短縮機能未作動、普通電動役物開放延長機能2作動の場合、「大人」・「ヒヨコ」・「発芽」・「おたまじゃくしに足が出る」となる。
こうして変動開始コマンドが格納されると、特別図柄に関する設定完了フラグであるT−設定フラグをOFFし、また、変数T−KAKUおよびT−HENDOの設定値に0を代入する(ステップS244)。
図7〜9のフローチャートは、本発明部分に関わりあう「普通図柄作動処理」(図3のステップM13)のルーチンを示している。
「普通図柄作動処理」は、スタートすると、遊技球のゲート通過を判定し(ステップS300)、遊技球がゲートを通過した場合は、普通図柄表示装置の始動記憶数を判定し(ステップS301)、遊技球がゲートを通過し、かつ普通図柄表示装置の始動記憶数が4以下の場合は、普通図柄の当落にかかわる乱数(普通図柄当たり乱数、普通図柄当たり図柄乱数、普通図柄ハズレ図柄乱数)を記憶する(ステップS302)。
そして、普通電動役物作動中か否かを判定し(ステップS303)、普通電動役物作動中の場合は、「普通図柄作動処理」を終了する。
そして、普通電動役物作動中でない場合は、普通図柄の状態を判定し(ステップS304)、変動中である場合は後述の変動中の処理(ステップS312〜313)へ移行し、変動中でない場合は、普通図柄確定表示中か否かの判定を行い(ステップS305)、普通図柄確定表示時間中である場合は、後述の図柄確定表示時間中の処理(ステップS314〜320)へ移行する。
そして、普通図柄確定表示時間中でない場合は、普通図柄表示装置の始動記憶数がゼロか否かの判定を行い(ステップS306)、普通図柄表示装置の始動記憶数がゼロの場合は、「普通図柄作動処理」を終了する。
そして、普通図柄表示装置の始動記憶数がゼロでない場合は、限定遊技期間中か否かを、限定遊技フラグによって判定し(ステップS307)、限定遊技期間中である場合は、後述の限定遊技期間中の処理(ステップS324〜326)へ移行する。
そして、限定遊技期間中でない場合は、普通図柄変動時間短縮機能1の作動状態に応じた普通図柄の変動時間を設定する(ステップS308〜310)。
そして、普通図柄表示装置のコマンド送信バッファに変動パターン指定コマンド、図柄指定コマンドを格納し(ステップS311)、変動中の処理(ステップS312〜313)に移行する。
変動中の処理(ステップS312〜313)では、普通図柄の変動時間が終了したか否かを判定し(ステップS312)、普通図柄の変動時間が終了していない場合は、「普通図柄作動処理」を終了する。
そして、普通図柄の変動時間が終了した場合は、普通図柄表示装置のコマンド送信バッファに全図柄停止コマンドを格納するとともに、普通図柄確定表示時間を設定し(ステップS313)、「普通図柄作動処理」を終了する。
また、限定遊技期間中である場合の、限定遊技期間中の処理(ステップS324〜326)では、「限定遊技処理」で普通図柄に関する設定が完了しているか否かを、F1−設定フラグによって判定し(ステップS324)、「限定遊技処理」で普通図柄に関する設定が完了していない場合は、「普通図柄作動処理」を終了する。
そして、「限定遊技処理」で普通図柄に関する設定が完了している場合は、変数F−HENDOの設定値に基づいて、普通図柄表示装置のコマンド送信バッファに変動パターン指定コマンド、図柄指定コマンドを格納し(ステップS325)、F1−設定フラグをクリアするとともに、変数F−HENDOにゼロを代入し(ステップS326)、変動中の処理(ステップS312〜313)に移行する。
また、普通図柄確定表示時間中である場合の、図柄確定表示時間中の処理(ステップS314〜320)では、普通図柄の図柄確定表示時間が終了しているか否かを判定し(ステップS314)、普通図柄の図柄確定表示時間が終了していない場合は、「普通図柄作動処理」を終了する。
そして、確定表示された普通図柄を判定し(ステップS315)、確定表示された普通図柄が普通電動役物を作動させる図柄の組み合わせでない場合は、「普通図柄作動処理」を終了する。
そして、確定表示された普通図柄が普通電動役物を作動させる図柄の組み合わせである場合は、限定遊技期間中であるか否かを、限定遊技フラグによって判定し(ステップS316)、限定遊技期間中である場合は、後述の限定遊技期間中の処理(ステップS321〜323)を行う。
そして、限定遊技期間中でない場合は、普通電動役物開放延長機能1の作動状態を判定し(ステップS317)、普通電動役物開放延長機能1の作動状態に応じた普通電動役物の作動時間を設定する(ステップS318〜S320)。
すなわち、開放延長機能1作動中の場合は、開放延長機能作動時の設定として、開放時間を「2秒」とし、開放延長機能1作動中でない場合は、開放延長機能未作動時の設定として、開放時間を「0.2秒」とする。
そして、普通電動役物の作動を開始し(ステップS320)、「普通図柄作動処理」を終了する。
また、確定表示された普通図柄が普通電動役物を作動させる図柄の組み合わせである場合の限定遊技期間中の処理(ステップS321〜323)では、「限定遊技処理」で普通電動役物に関する設定が完了しているか否かを、F2−設定フラグで判定し(ステップS321)、「限定遊技処理」で普通電動役物に関する設定が完了していない場合は、「普通図柄作動処理」を終了する。
そして、「限定遊技処理」で普通電動役物に関する設定が完了している場合は、変数F−KAIHOの設定値に基づいて、普通電動役物の作動を開始し(ステップS322)、F2−設定フラグをOFFするとともに、変数F−KAIHOに0を代入し(ステップS323)、「普通図柄作動処理」を終了する。
図10のフローチャートは、「普通電動役物閉止処理」(図3のステップM14)のルーチンを示している。
「普通電動役物閉止処理」は、スタートすると、普通電動役物が作動中か否かを判定し(ステップS400)、普通電動役物が作動中でない場合は、「普通電動役物閉止処理」を終了する。
そして、遊技球が普通電動役物へ規定入賞数入賞したか否かを判定し(ステップS401)、遊技球が普通電動役物へ規定入賞数入賞していない場合は、普通電動役物の作動時間が終了したか否かを判定し(ステップS402)、普通電動役物の作動時間が終了した場合は、「普通電動役物閉止処理」を終了する。
そして、普通電動役物の作動時間が終了していない場合で、且つ、普通電動役物に規定数入賞した場合は、普通電動役物の作動を停止し(ステップS403)、「普通電動役物閉止処理」を終了する。
なお、各遊技因子毎の設定値の状態を、各遊技因子毎に異なるキャラクタ種で、且つ、各遊技因子毎に同一のキャラクタ種の異なる表示態様で報知する場合に、上記のようにキャラクタの成長過程に対応して変化する表示態様で報知する以外に、例えば、キャラクタの画面上での高低(例えば、キャラクタが空の上にいるか、陸にいるか)や、キャラクタの表情(例えば、笑い顔、普通の顔、泣き顔)などで、例えば、キャラクタが空の上にいれば遊技状態は有利な状態となり、陸にいれば不利な状態(通常状態)となるというように、また、笑い顔であれば最も有利な状態、普通の顔であれば有利な状態、泣き顔であれば通常状態というようにして、遊技因子の現在の設定値の状態を報知することもできる。
(第2の実施の形態)
表2-1および表2-2は、第2の実施の形態における限定遊技期間内での遊技因子の設定状態を示す。
また、図11は、第2の実施の形態における限定遊技期間内での遊技因子の設定状態の一例をタイムチャートにて示し、図12は、第2の実施の形態における限定遊技期間内での背景画像の表示方法を示す。
この第2の実施の形態のパチンコ遊技機は、上記第1の実施の形態のものと同様で、確変遊技状態の終了から図柄変動が100回に達するまでの期間は、限定遊技期間とする。そして、この第2の実施の形態では、限定遊技期間内で、図柄変動が20回に達する都度、抽選により、複数種類の遊技因子のうちの何れかの遊技因子を第1の組み合わせにおける設定値とし、それ以外の遊技因子を第2の組み合わせにおける設定値とする。
すなわち、確変遊技終了(図柄変動が100回に達するまで)から図柄変動が100回に達するまでの期間を限定遊技期間とし、該期間内では、図柄変動が20回に達する都度、有効遊技因子選択乱数を取得する。そして、表2-1および表2-2(表2-1の説明)に示すように、取得された有効遊技因子選択乱数により、各遊技因子の設定値が、確変遊技の場合の第1の組み合わせにおける設定値となったり、通常遊技の場合の第2の組み合わせにおける設定値となったりするよう、限定遊技期間内での遊技因子の設定状態が決定される。
有効遊技因子選択乱数は、「0」〜「29」の30個の乱数値より構成されており、限定遊技期間中に、合計4回有効遊技因子選択乱数が取得される。
こうして決定される限定遊技期間内での遊技因子の設定状態を、図11および図12の例について次に説明する。
この例では、確変遊技が終了し、限定遊技期間が開始されると、図柄変動が1回〜20回に達するまでの間は、全ての遊技因子が有効な状態(全てが有利性が高い第1の組み合わせにおける設定値の状態)となっている。
そして、20回目の図柄変動が開始されると同時に、有効遊技因子選択乱数の中から乱数値が1つ取得され、その取得された乱数値に基づいて、図柄変動が21回〜40回までの遊技状態が決定される。
図11の例では、20回目の図柄変動開始時に取得された乱数値は「2」で、この場合、図柄変動回数が21回〜40回までの期間は、特別図柄の大当たり確率、特別図柄の変動時間、普通図柄の当たり確率および普通図柄の変動時間は、第1の組み合わせにおける設定値(有効)となり、普通電動役物の開放時間は、第2の組み合わせにおける設定値(無効)となる。
つまり、この間は、特別図柄の大当たり確率向上は有効で、1/50の確率で大当りを取得することが可能となり、特別図柄の変動時間短縮は有効で、図柄変動開始から確定停止までの時間が5秒間となり、普通図柄の当り確率向上は有効で、1/2の確率で当りを取得することが可能となり、普通図柄の変動時間短縮は有効で、図柄変動開始から確定停止までの時間が10秒間となり、普通電動役物の開放時間延長は無効で、開放から閉鎖までの時間が0.2秒となる。
また、40回目の図柄変動が開始されると、同様に有効遊技因子選択乱数の中から乱数値が1つ取得され、その取得された乱数値に基づいて、図柄変動が41回〜60回までの遊技状態が決定される。
この例では、40回目の図柄変動開始時に取得された乱数値は「7」で、この場合、図柄変動回数が41回〜60回までの期間は、特別図柄の大当たり確率、特別図柄の変動時間および普通電動役物の開放時間は、第1の組み合わせにおける設定値(有効)となり、普通図柄の当たり確率および普通図柄の変動時間は、第2の組み合わせにおける設定値(無効)となる。
つまり、この間は、特別図柄の大当たり確率向上は有効で、1/50の確率で大当りを取得することが可能となり、特別図柄の変動時間短縮は有効で、図柄変動開始から確定停止までの時間が5秒間となり、普通図柄の当り確率向上は無効で、1/10の確率で当りを取得することとなり、普通図柄の変動時間短縮は無効で、図柄変動開始から確定停止までの時間が30秒間となり、普通電動役物の開放時間延長は有効で、開放から閉鎖までの時間が2秒となる。
また、60回目の図柄変動が開始されると、同様に有効遊技因子選択乱数の中から乱数値が1つ取得され、その取得された乱数値に基づいて、図柄変動が61回〜80回までの遊技状態が決定される。
この例では、60回目の図柄変動開始時に取得された乱数値は「5」で、この場合、図柄変動回数が61回〜80回までの期間は、特別図柄の大当たり確率、特別図柄の変動時間および普通図柄の当たり確率は、第1の組み合わせにおける設定値(有効)となり、普通図柄の変動時間および普通電動役物の開放時間は、第2の組み合わせにおける設定値(無効)となる。
つまり、この間は、特別図柄の大当たり確率向上は有効で、1/50の確率で大当りを取得することが可能となり、特別図柄の変動時間短縮は有効で、図柄変動開始から確定停止までの時間が5秒間となり、普通図柄の当り確率向上は有効で、1/2の確率で当りを取得することが可能となり、普通図柄の変動時間短縮は無効で、図柄変動開始から確定停止までの時間が30秒間となり、普通電動役物の開放時間延長は無効で、開放から閉鎖までの時間が0.2秒となる。
また、80回目の図柄変動が開始されると、同様に有効遊技因子選択乱数の中から乱数値が1つ取得され、その取得された乱数値に基づいて、図柄変動が81回〜100回までの遊技状態が決定される。
この例では、80回目の図柄変動開始時に取得された乱数値は「18」で、この場合、図柄変動回数が81回〜100回までの期間は、特別図柄の大当たり確率および普通電動役物の開放時間は、第1の組み合わせにおける設定値(有効)となり、残りの遊技因子は、第2の組み合わせにおける設定値(無効)となる。
つまり、この間は、特別図柄の大当たり確率向上は有効で、1/50の確率で大当りを取得することが可能となり、特別図柄の変動時間短縮は無効で、図柄変動開始から確定停止までの時間が10秒間となり、普通図柄の当り確率向上は無効で、1/10の確率で当りを取得することとなり、普通図柄の変動時間短縮は無効で、図柄変動開始から確定停止までの時間が30秒間となり、普通電動役物の開放時間延長は有効で、開放から閉鎖までの時間が2秒となる。
そして、この第2の実施の形態では、限定遊技期間内での遊技因子(a〜e)の設定状態が、現在どの遊技因子が有効(有利性が高い設定状態)であるかが遊技者に分かるように、図柄表示器の背景画像として各遊技因子に対応するキャラクタで表示され、遊技因子が有効(有利性が高い設定状態)である場合には、対応するキャラクタが表示され、無効(有利性が低い設定状態)となった場合には、キャラクが非表示(消去)となることで、どの遊技因子が有効であるかが報知される。
その限定遊技期間内での背景画像の表示方法は、具体的には、例えば図12に示すとおりで、特別図柄の大当り確率表示を「ヒョウ」、特別図柄の変動時間表示を「ライオン」、普通図柄の当り確率表示を「イノシシ」、普通図柄の変動時間表示を「キリン」、普通電動役物の開放時間表示を「シマウマ」として、限定遊技期間内での各遊技因子の設定状態の変化に応じてそれらのキャラクタの表示が変更される。
つまり、確変遊技中は、図12の(a)に示すように全てのキャラクタが表示されている。そして、限定遊技期間の図柄変動が1回〜20回に達するまでの間は、図2の(b)に示すように全てのキャラクタがそのまま表示されている。
しかし、図柄変動が21回目になると、図12の(c)に示すように、普通電役の開放時間を示す「シマウマ」の表示が背景画像から消去される。これにより、21回以降では普通電役の開放時間は2秒から0.2秒へと変更されたことが分かる。
そして、図柄変動が41回目となると、図12の(d)に示すように、さらに、普通図柄の当たり確率を示す「イノシシ」と、普通図柄の変動時間を示す「キリン」の表示が消去され、一方、普通電役の開放時間を示す「シマウマ」は再び表示される。これにより、41回以降では普通図柄の当たり確率が1/2から1/10へ変更され、また、普通図柄の変動時間が10秒から30秒へと変更されたが、特別図柄の大当たり確率は1/50のままであり、特別図柄の変動時間も5秒のままであり、普通電役の開放時間は再び2秒になったことが分かる。
さらに、図柄変動が61回目となると、図12の(e)に示すように、さらに、普通電役の開放時間を示す「シマウマ」の表示が再び消去され、一方、普通図柄の当たり確率を示す「イノシシ」が再び表示される。これにより、普通電役の開放時間は2秒から0.2秒に変更されたが、普通図柄の当たり確率は1/10から1/2へと変更され、特別図柄の大当たり確率は1/50のままであり、特別図柄の変動時間は5秒のままであり、普通図柄の当たり確率が再び1/2となったことが分かる。
さらに、図柄変動が81回目になると、図12の(f)に示すように、さらに、特別図柄の変動時間を示す「ライオン」の表示が消去され、普通図柄の当り確率を示す「イノシシ」の表示が再び消去され、一方、普通電役の開放時間を示す「シマウマ」が再び表示される。これにより、特別図柄の変動時間が5秒から10秒に変更され、普通図柄の当り確率が1/2から1/10に変更されたが、普通電役の開放時間は0.2秒から2秒に変更され、特別図柄の大当たり確率は1/50のままで、普通電役の開放時間は2秒であることが分かる。
そして、図柄変動が100回に達し、限定遊技期間が終了すると、通常遊技状態に戻り、図12の(g)に示すように、特別図柄の大当り確率を示す「ヒョウ」の表示と、普通電動役物の開放時間を示す「シマウマ」の表示が消去され、図柄表示器上の背景画像に遊技因子のキャラクタが何も表示されていない状態となる。こうして、背景画像に表示されていたキャラクタ全てが画面上より消去されることにより、通常遊技に戻ったことを知ることができる。
このように、現在有効(有利性が高い設定状態)である遊技因子をキャラクタによって表示することができるが、限定遊技期間内での背景画像の表示方法としては、他に、例えば、特別図柄関連(特別図柄の大当り確率・変動時間)をシアン、普通図柄関連(普通図柄の当り確率・変動時間)をマゼンダ、普通電動役物の開放時間をイエローとして、色の三原色で遊技因子の状態を表示することもできる。
例えば、特別図柄関連の両方ともが有効である場合はシアンの色を100%で構成し、どちらか一方だけが有効である場合は50%とする。また、同様に、普通図柄関連の両方が有効である場合はマゼンダを100%で構成し、どちらか一方の場合はマゼンダを50%とする。
この場合、色の三原色の組み合わせにより、全ての色の表現が可能であり、各色の濃度によっても混ぜ合わせた時の色は異なってくるので、背景画像の色によって現在の大凡の遊技因子の状態を遊技者に報知することが可能である。