JP2005064578A - Stl/ttl伝送システムの送信装置及び受信装置 - Google Patents
Stl/ttl伝送システムの送信装置及び受信装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005064578A JP2005064578A JP2003207319A JP2003207319A JP2005064578A JP 2005064578 A JP2005064578 A JP 2005064578A JP 2003207319 A JP2003207319 A JP 2003207319A JP 2003207319 A JP2003207319 A JP 2003207319A JP 2005064578 A JP2005064578 A JP 2005064578A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- microwave
- broadcast material
- signal
- superconducting
- microwave channel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Radio Relay Systems (AREA)
Abstract
【課題】STL/TTL伝送システムの送信装置において、送出すべき複数マイクロ波チャンネルの放送素材信号をマイクロ波チャンネル単位で合成して送出し得る。
【解決手段】指定されたマイクロ波チャンネルf1の放送素材信号を抽出するための超伝導フィルタ13,14を結合器15の一方の端子対にそれぞれ接続し、結合器15の他方の端子対にマイクロ波チャンネルf2の放送素材信号を入力するための入力端子19及びマイクロ波チャンネルf1,f2の混合信号を出力するための出力端子18を接続するようにしている。
【選択図】 図2
【解決手段】指定されたマイクロ波チャンネルf1の放送素材信号を抽出するための超伝導フィルタ13,14を結合器15の一方の端子対にそれぞれ接続し、結合器15の他方の端子対にマイクロ波チャンネルf2の放送素材信号を入力するための入力端子19及びマイクロ波チャンネルf1,f2の混合信号を出力するための出力端子18を接続するようにしている。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、地上デジタル放送に用いられるSTL/TTL伝送システムで使用される送信装置及び受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタル放送技術の確立に伴い、通信衛星や放送衛星を使用する衛星放送システムではデジタル放送が開始され、さらに地上波放送システムにおいてもデジタル放送への移行が計画されている。
【0003】
この地上デジタル放送では、例えば演奏所(スタジオ)及び送信所をマイクロ波により結ぶSTL(Studio to Transmitter Link)放送ネットワークの構築が一つの課題となっている(例えば、特許文献1)。また、送信所及び中継局をマイクロ波により結ぶTTL(Transmitter to Transmitter Link)放送ネットワークの構築も一つの課題となっている。
【0004】
ところで、アナログ放送では、上記STL/TTL放送ネットワークを構築する際に、送信所または中継局に誘電体型フィルタを設け、この誘電体型フィルタにより所望のチャンネルの放送素材信号のみを抽出することで、妨害波を回避するようにしている。このアナログ放送では、周波数軸上に18MHzの帯域幅を有し、互いに中心周波数が異なる複数チャンネルが配置される関係から、通過帯域幅が約20MHz程度の誘電体型フィルタが使用される(例えば、非特許文献1)。なお、誘電体型フィルタ以外に、空洞共振器型フィルタを用いるようにしてもよい。
【0005】
一方、デジタル放送では、デジタル圧縮技術の採用により周波数軸上に9MHzの帯域幅の複数チャンネルを配置することができる。このため、隣接する周波数を同偏波で使用する場合には上記誘電体型フィルタをそのまま使用することができない。
そこで、デジタル放送では、互いに隣接する第1のチャンネルを垂直偏波に変換し、第2のチャンネルを水平偏波に変換して、これら垂直偏波及び水平偏波を交互に配置するインターリーブにより周波数配置を行う手法が検討されている。
【0006】
【特許文献1】
特願2000−008108号
【0007】
【非特許文献1】
ARIB STD−B22。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記インターリーブによる周波数配置手法では、隣接するマイクロ波チャンネルが干渉を起こさないため、従来からの誘電体型フィルタをそのまま使用できるという利点がある。ところが、上記デジタル放送では、多チャンネル化が強く望まれているおり、さらに使用できる放送帯域にも限りがあるため、周波数軸上に9MHzの帯域幅のチャンネルを隣接して配置させることが余儀なくされる。従って、従来からの誘電体型フィルタをそのまま使用できず、これにより送信側にて送出すべき複数のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を効率良く合成して受信側に送出したり、また受信側にて受信したマイクロ波から特定のマイクロ波チャンネルの放送素材信号のみ効率良く抽出したりといった対策が強く望まれていた。
【0009】
そこで、この発明の目的は、送信側にて送出すべき複数マイクロ波チャンネルの放送素材信号をマイクロ波チャンネル単位で合成して送出し、受信側にて抽出すべく複数マイクロ波チャンネルの放送素材信号をマイクロ波チャンネル単位で効率良く分配し得るSTL/TTL伝送システムの送信装置及び受信装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記目的を達成するために、以下のように構成される。
(1)デジタル放送に用いられ、互いに異なるマイクロ波チャンネルにより複数の演奏所または送信所から送出される複数の放送素材信号を個別に受信するSTL(Studio to Transmitter Link)/TTL(Transmitter to Transmitter Link)伝送システムの送信装置であって、送信すべく複数のマイクロ波チャンネルの放送素材信号の中から特定の第1のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を抽出する少なくとも1つの超伝導フィルタと、この超伝導フィルタの出力と、該超伝導フィルタで抽出すべき第1のマイクロ波チャンネルとは異なる第2のマイクロ波チャンネルの放送素材信号とを選択的に合成する信号合成手段とを備えるようにしたものである。
(1)の構成によれば、指定されたマイクロ波チャンネルの放送素材信号を抽出するための超伝導フィルタを用意しておくことで、隣接または隣々接するマイクロ波チャンネルの放送素材信号を効率良く合成することができる。
【0011】
(2)超伝導フィルタは2個備え、信号合成手段は、2端子対の結合器を備え、この結合器の一方の端子対を第1の端子対として2つの超伝導フィルタを接続し、他方の端子対を第2の端子対としこの第2の端子対のうちの一方の端子には第2のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を入力し、2つの超伝導フィルタにより第2のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を反射させることで、この第2のマイクロ波チャンネルの放送素材信号と超伝導フィルタから出力される第1のマイクロ波チャンネルの放送素材信号とを第2の端子対の他方の端子から出力することを特徴とする。
(2)の構成によれば、第1のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を抽出するための超伝導フィルタを2つ用意するという簡単な構成により、第1及び第2のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を効率良く合成することができる。
【0012】
(3)信号合成手段は、超伝導フィルタの出力と、該超伝導フィルタで抽出すべき第1のマイクロ波チャンネルとは異なる第2のマイクロ波チャンネルの放送素材信号とを選択的に導出するサーキュレータを備えることを特徴とする。
(3)の構成によれば、第1のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を抽出するための超伝導フィルタとサーキュレータとを備えるといった簡単な構成により、第1及び第2のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を効率良く合成することができる。
【0013】
(4)デジタル放送に用いられ、互いに異なるマイクロ波チャンネルにより複数の演奏所または送信所から送出される複数の放送素材信号を個別に受信するSTL/TTL伝送システムの受信装置であって、受信したマイクロ波から特定の第1のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を抽出する少なくとも1つの超伝導フィルタと、マイクロ波のうちの超伝導フィルタで抽出されない第2のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を超伝導フィルタが設けられる第1系統とは異なる第2系統に出力する信号分配手段とを備えるようにしたものである。
(4)の構成によれば、指定されたマイクロ波チャンネルの放送素材信号を抽出するための超伝導フィルタを用意しておくことで、隣接または隣々接するマイクロ波チャンネルの放送素材信号を効率良く分配することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明に係る地上デジタル放送のSTL/TTL伝送システムの概略構成図である。
【0015】
図1において、スタジオAは、複数パケットを多重した放送素材信号としてのトランスポートストリーム(TS)を生成し、マイクロ波帯に周波数変換し電力増幅して、アンテナ11によりマイクロ波(STL放送ネットワーク)で送信する。一方、親局送信所Bは、アンテナ21によりスタジオAからの送信波を受信し、放送用周波数に変換し電力増幅して、アンテナ22により放送サービスエリアに向けて送信する。
【0016】
また、親局送信所Bは、受信信号の中から指定チャンネルのトランスポートストリームを抽出し、マイクロ波帯に周波数変換し電力増幅して、アンテナ23によりマイクロ波(TTL放送ネットワーク)で送信する。中継局Cは、アンテナ31により親局送信所Bからの送信波を受信し、放送用周波数に変換し電力増幅して、アンテナ32により放送サービスエリアに向けて送信する。
【0017】
(第1の実施形態)
この発明の第1の実施形態は、上記スタジオAに関する。
図2は、スタジオA内に設置される送信装置としての合成器の要部構成を示すブロック図である。
【0018】
図2において、合成器は、2端子対の結合器12と、超伝導フィルタ13,14と、結合器15と、冷却装置16とを備えている。結合器12の一方の端子対は、一端がダミーロードとして接地されており、他端には送出すべくマイクロ波チャンネルf1の放送素材信号の入力端子17が接続されている。また、結合器12の他方の端子対には、超伝導フィルタ13,14がそれぞれ接続されている。
【0019】
これら超伝導フィルタ13,14は、電波法関係審査基準にて規定された性能よりも高い性能を持つもので、入力信号から設定された周波数帯域(マイクロ波チャンネル)を抽出する。ここでは、超伝導フィルタ13,14それぞれの中心周波数がマイクロ波チャンネルf1のスペクトラムに合わせられているものとする。
【0020】
結合器15の一方の端子対には、超伝導フィルタ13,14がそれぞれ接続されており、他方の端子対のうちの一端には2つのマイクロ波チャンネルf1,f2の混合信号の出力端子18が接続され、他端には他のマイクロ波チャンネルf2の放送素材信号の入力端子19が接続されている。
【0021】
すなわち、マイクロ波チャンネルf1の放送素材信号は、入力端子17を介して結合器12に供給され、結合器12で2つの信号に分配されて、超伝導フィルタ13,14にそれぞれ供給される。これら超伝導フィルタ13,14を通過したマイクロ波チャンネルf1の放送素材信号は、結合器15によって出力端子18へ導出される。
【0022】
一方、マイクロ波チャンネルf2の放送素材信号は、入力端子19を介して結合器15に供給されると、2つの信号に分配されて超伝導フィルタ13,14にそれぞれ供給される。しかし、超伝導フィルタ13,14は、中心周波数がマイクロ波チャンネルf1に合わせられているため、マイクロ波チャンネルf2の放送素材信号を結合器15に送り返すことになる。このため、マイクロ波チャンネルf2の放送素材信号は、結合器15によって出力端子18へ導かれることになる。これにより、出力端子18からは、マイクロ波チャンネルf1とマイクロ波チャンネルf2の混合信号が取り出されることになる。
また、超伝導フィルタ13,14には、冷却装置16からの冷媒が供給され、これによりフィルタ特性の変動を防止することができる。
【0023】
次に、上記構成における動作について説明する。
まず、合成するマイクロ波チャンネルf1,f2の周波数間隔は、合成器に用いるBPF(バンドパスフィルタ)の特性(帯域外減衰量の特性)によって決まり、隣接する周波数帯域に対する帯域外減衰量を大きくとるようにすれば、隣接周波数を除去することができ、合成するマイクロ波チャンネルf1,f2の周波数間隔を狭くすることができる。
【0024】
ところが、従来からのBPFには、一般的に空洞共振器型フィルタや誘電体型フィルタが用いられており、大きさ等の制限から、図3に示すようなフィルタ特性を有していた。このため、合成する周波数の間隔を隣接する周波数間隔に狭めることが困難であった。
【0025】
そこで、本実施形態では、従来からのBPFに代えて、超伝導フィルタ13,14を用いるようにしている。これら超伝導フィルタ13,14は、図4に示すように、中心周波数から低域側に5MHz、中心周波数から高域側に5MHzで、10MHzの通過帯域幅を有している。
【0026】
スタジオAで使用するSTL回線のマイクロ波チャンネルの放送素材信号は、9MHzの帯域幅を有する信号である。そこで、スタジオAでは、図5に示すように、超伝導フィルタ13,14の中心周波数がマイクロ波チャンネルf1の放送素材信号のスペクトラムに合致するように設定されることになる。
【0027】
従って、帯域内はフラット特性で狭帯域であり、帯域外減衰量は50dB以上であるので、隣接するチャンネルからの干渉を誘電体型フィルタに比して、より良くカットできる。また、隣接チャンネルにおける帯域外減衰量については、誘電体型フィルタまたは空洞共振器型フィルタに比して約40dB以上改善できる。
【0028】
以上のように上記第1の実施形態では、指定されたマイクロ波チャンネルf1の放送素材信号を抽出するための超伝導フィルタ13,14を結合器15の一方の端子対にそれぞれ接続し、結合器15の他方の端子対にマイクロ波チャンネルf2の放送素材信号を入力するための入力端子19及びマイクロ波チャンネルf1,f2の混合信号を出力するための出力端子18を接続するようにしている。従って、隣接または隣々接するマイクロ波チャンネルf1,f2の放送素材信号を効率良く合成することができる。
また、空中線などを、狭い周波数間隔のマイクロ波チャンネルで共用できるようになり、周波数資源の有効利用率を高めることもできる。
【0029】
また、上記第1の実施形態によれば、マイクロ波チャンネルf1,f2の放送素材信号を別々に抽出する専用の超伝導フィルタを用意する必要がなく、マイクロ波チャンネルf1の放送素材信号を抽出する2つの超伝導フィルタ13,14及び結合器12,15のみの簡単な構成により、マイクロ波チャンネルf1,f2の放送素材信号を効率良く合成することができる。
【0030】
なお、上記第1の実施形態では、2つのマイクロ波チャンネルf1,f2の放送素材信号を取り扱う例について説明したが、2以上の複数のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を合成する場合には、合成器を多段に接続するようにすればよい。
【0031】
(第2の実施形態)
この発明の第2の実施形態は、上記親局送信所Bに関する。
図6は、親局送信所B内に設置される受信装置としての分配器の要部構成を示すブロック図である。
図6において、分配器は、2端子対の結合器41と、超伝導フィルタ42,43と、結合器44と、冷却装置45とを備えている。結合器41の一方の端子対は、一端にスタジオAからのマイクロ波信号を入力するための入力端子46が接続されており、他端にマイクロ波チャンネルf2の放送素材信号を出力するための出力端子47が接続されている。また、結合器41の他方の端子対には、超伝導フィルタ42,43がそれぞれ接続されている。
【0032】
これら超伝導フィルタ42,43は、電波法関係審査基準にて規定された性能よりも高い性能を持つもので、入力信号から設定された周波数帯域(マイクロ波チャンネル)を抽出する。ここでは、超伝導フィルタ42,43それぞれの中心周波数がマイクロ波チャンネルf1のスペクトラムに合わせられているものとする。
結合器44の一方の端子対には、超伝導フィルタ42,43がそれぞれ接続されており、他方の端子対のうちの一端にはマイクロ波チャンネルf1の放送素材信号の出力端子48が接続され、他端はダミーロードとして接地されている。
【0033】
すなわち、スタジオAから到来したマイクロ波信号は、入力端子46を介して結合器41に供給され、結合器12で2つの信号に分配されて、超伝導フィルタ42,43にそれぞれ供給される。マイクロ波信号に含まれるマイクロ波チャンネルf1の放送素材信号は、超伝導フィルタ42,43を通過して結合器44により出力端子48に導かれる。
【0034】
一方、マイクロ波信号に含まれるマイクロ波チャンネルf2の放送素材信号は、超伝導フィルタ42,43によって全反射されて結合器41に送り返され、出力端子47から導出されることになる。
また、超伝導フィルタ42,43には、冷却装置45からの冷媒が供給され、これによりフィルタ特性の変動を防止することができる。
【0035】
このように上記第2の実施形態にあっては、指定されたマイクロ波チャンネルf1の放送素材信号を抽出するための超伝導フィルタ42,43を結合器41の一方の端子対にそれぞれ接続し、結合器41の他方の端子対にマイクロ波チャンネルf2の放送素材信号を出力するための出力端子47及びマイクロ波チャンネルf1,f2の混合信号を入力するための入力端子46を接続するようにしている。従って、隣接または隣々接するマイクロ波チャンネルf1,f2の放送素材信号を効率良く分配することができる。
【0036】
また、上記第2の実施形態によれば、マイクロ波チャンネルf1,f2の放送素材信号を別々に抽出する専用の超伝導フィルタを用意する必要がなく、マイクロ波チャンネルf1の放送素材信号を抽出する2つの超伝導フィルタ42,43及び結合器41,44のみの簡単な構成により、マイクロ波チャンネルf1,f2の放送素材信号を効率良く分配することができる。
【0037】
また、上記第2の実施形態においても、上記第1の実施形態と同様に、空中線などを、狭い周波数間隔のマイクロ波チャンネルで共用できるようになり、周波数資源の有効利用率を高めることもできる。
なお、上記第2の実施形態では、2つのマイクロ波チャンネルf1,f2の放送素材信号を取り扱う例について説明したが、2以上の複数のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を分配する場合には、分配器を多段に接続するようにすればよい。
【0038】
(第3の実施形態)
この発明の第3の実施形態は、上記スタジオAに関する。
図7は、スタジオA内に設置される合成器の要部構成を示すブロック図である。
【0039】
図7において、合成器は、n個のサーキュレータ511〜51nと、n個の超伝導フィルタ521〜52nと、冷却装置53とを備えている。ここで、超伝導フィルタ521の中心周波数はマイクロ波チャンネルf1の放送素材信号のスペクトラムに合わせられ、超伝導フィルタ522の中心周波数はマイクロ波チャンネルf2の放送素材信号のスペクトラムに合わせられ、超伝導フィルタ52nの中心周波数はマイクロ波チャンネルfnの放送素材信号のスペクトラムに合わせられる。
【0040】
マイクロ波チャンネルf0の放送素材信号は、サーキュレータ511を通り、超伝導フィルタ521で全反射され、再びサーキュレータ511を通りサーキュレータ512に入力される。次に、サーキュレータ512を通り、超伝導フィルタ522で全反射され、再びサーキュレータ512を通り、サーキュレータ513に入力される。さらに、サーキュレータ513を通り、超伝導フィルタ523で全反射され、再びサーキュレータ513を通り、次の段へ入力され、これを、サーキュレータ51nまで、n段繰り返して出力される。
【0041】
マイクロ波チャンネルf1の放送素材信号は、超伝導フィルタ521を通過してサーキュレータ511を通り、サーキュレータ512に入力される。そして、サーキュレータ512を通り、超伝導フィルタ522で全反射され、再びサーキュレータ512を通り、サーキュレータ513に入力される。次に、サーキュレータ513を通り、超伝導フィルタ523で全反射され、再びサーキュレータ513を通り、次の段へ入力され、これを、サーキュレータ51nまで繰り返して出力される。
【0042】
マイクロ波チャンネルf2,f3,…fn−1それぞれの放送素材信号についても、マイクロ波チャンネルf1の放送素材信号と同様な動作となる。マイクロ波チャンネルfnの放送素材信号は、超伝導フィルタ52nを通過しサーキュレータ51nを通って出力される。
また、超伝導フィルタ521〜52nには、冷却装置53からの冷媒が供給され、これによりフィルタ特性の変動を防止することができる。
【0043】
以上のように上記第3の実施形態にあっては、合成すべくマイクロ波チャンネル数分のサーキュレータ511〜51nと超伝導フィルタ521〜52nとを備えるといった簡単な構成により、マイクロ波チャンネルf0〜fnの放送素材信号をマイクロ波チャンネル単位で効率良く合成することができる。
【0044】
また、上記第3の実施形態においても、上記第1の実施形態と同様に、空中線などを、狭い周波数間隔のマイクロ波チャンネルで共用できるようになり、周波数資源の有効利用率を高めることもできる。
なお、上記第3の実施形態では、マイクロ波チャンネルf0〜fnを取り扱う例について説明したが、取り扱うマイクロ波チャンネルに応じてサーキュレータ511〜51nの個数及び超伝導フィルタ521〜52nの個数を任意としてもよい。
【0045】
(第4の実施形態)
この発明の第4の実施形態は、上記親局送信所Bに関する。
図8は、親局送信所B内に設置される分配器の要部構成を示すブロック図である。
【0046】
図8において、分配器は、n個のサーキュレータ611〜61nと、n個の超伝導フィルタ621〜62nと、冷却装置63とを備えている。ここで、超伝導フィルタ621の中心周波数はマイクロ波チャンネルf0の放送素材信号のスペクトラムに合わせられ、超伝導フィルタ622の中心周波数はマイクロ波チャンネルf1の放送素材信号のスペクトラムに合わせられ、超伝導フィルタ62nの中心周波数はマイクロ波チャンネルfn−1の放送素材信号のスペクトラムに合わせられる。
【0047】
まず、マイクロ波チャンネルf0の放送素材信号は、サーキュレータ611を通り、超伝導フィルタ621を通過して出力される。
マイクロ波チャンネルf1の放送素材信号は、サーキュレータ611を通り、超伝導フィルタ621で全反射され、再びサーキュレータ611を通り、サーキュレータ612に入力される。次に、サーキュレータ612を通り、超伝導フィルタ622を通過して出力される。
【0048】
なお、マイクロ波チャンネルf2…fn−1,fnについてもマイクロ波チャンネルf1と同様で、それぞれ超伝導フィルタ623〜62nにより抽出される。最終的に、サーキュレータ61nからは、マイクロ波チャンネルfnの放送素材信号が出力されることになる。
また、超伝導フィルタ621〜62nには、冷却装置63からの冷媒が供給され、これによりフィルタ特性の変動を防止することができる。
【0049】
以上のように上記第4の実施形態にあっては、分配すべくマイクロ波チャンネル数分のサーキュレータ611〜61nと超伝導フィルタ621〜62nとを備えるといった簡単な構成により、マイクロ波チャンネルf0〜fnの放送素材信号をマイクロ波チャンネル単位で効率良く分配することができる。
また、上記第4の実施形態においても、上記第1の実施形態と同様に、空中線などを、狭い周波数間隔のマイクロ波チャンネルで共用できるようになり、周波数資源の有効利用率を高めることもできる。
【0050】
なお、上記第4の実施形態では、マイクロ波チャンネルf0〜fnを取り扱う例について説明したが、取り扱うマイクロ波チャンネルに応じてサーキュレータ611〜61nの個数及び超伝導フィルタ621〜62nの個数を任意としてもよい。
【0051】
(その他の実施形態)
なお、この発明は上記各実施形態に限定されるものではない。例えば上記各実施形態では、スタジオAに合成器を備え、親局送信所Bに分配器を備える例について説明した。しかしこれに限ることはなく、例えば親局送信所Bに合成器を備え、中継局Cに分配器を備えるようにしてもよい。
その他、合成器の構成、分配器の構成、取り扱うマイクロ波チャンネルの数等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
【0052】
【発明の効果】
以上詳述したようにこの発明によれば、送信側にて送出すべき複数マイクロ波チャンネルの放送素材信号をマイクロ波チャンネル単位で合成して送出し、受信側にて抽出すべく複数マイクロ波チャンネルの放送素材信号をマイクロ波チャンネル単位で効率良く分配し得るSTL/TTL伝送システムの送信装置及び受信装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る地上デジタル放送のSTL/TTL伝送システムの概略構成図。
【図2】この発明の第1の実施形態に係る合成器の要部構成を示すブロック図。
【図3】従来から使用されたフィルタの特性図。
【図4】同第1の実施形態で使用される超伝導フィルタのフィルタ特性図。
【図5】同第1の実施形態において、超伝導フィルタを使用した場合の抽出すべくマイクロ波チャンネルの周波数配置例を示す図。
【図6】この発明の第2の実施形態に係る分配器の要部構成を示すブロック図。
【図7】この発明の第3の実施形態に係る合成器の要部構成を示すブロック図。
【図8】この発明の第4の実施形態に係る分配器の要部構成を示すブロック図。
【符号の説明】
11…アンテナ、12,15…結合器、13,14…超伝導フィルタ、16…冷却装置、17…入力端子、18…出力端子、19…入力端子、21,22,23,31,32…アンテナ、41,44…結合器、42,43…超伝導フィルタ、45…冷却装置、46…入力端子、47…出力端子、48…出力端子、511〜51n…サーキュレータ、521〜52n…超伝導フィルタ、53…冷却装置、611〜61n…サーキュレータ、621〜62n…超伝導フィルタ、63…冷却装置、A…スタジオ、B…親局送信所、C…中継局。
【発明の属する技術分野】
この発明は、地上デジタル放送に用いられるSTL/TTL伝送システムで使用される送信装置及び受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、デジタル放送技術の確立に伴い、通信衛星や放送衛星を使用する衛星放送システムではデジタル放送が開始され、さらに地上波放送システムにおいてもデジタル放送への移行が計画されている。
【0003】
この地上デジタル放送では、例えば演奏所(スタジオ)及び送信所をマイクロ波により結ぶSTL(Studio to Transmitter Link)放送ネットワークの構築が一つの課題となっている(例えば、特許文献1)。また、送信所及び中継局をマイクロ波により結ぶTTL(Transmitter to Transmitter Link)放送ネットワークの構築も一つの課題となっている。
【0004】
ところで、アナログ放送では、上記STL/TTL放送ネットワークを構築する際に、送信所または中継局に誘電体型フィルタを設け、この誘電体型フィルタにより所望のチャンネルの放送素材信号のみを抽出することで、妨害波を回避するようにしている。このアナログ放送では、周波数軸上に18MHzの帯域幅を有し、互いに中心周波数が異なる複数チャンネルが配置される関係から、通過帯域幅が約20MHz程度の誘電体型フィルタが使用される(例えば、非特許文献1)。なお、誘電体型フィルタ以外に、空洞共振器型フィルタを用いるようにしてもよい。
【0005】
一方、デジタル放送では、デジタル圧縮技術の採用により周波数軸上に9MHzの帯域幅の複数チャンネルを配置することができる。このため、隣接する周波数を同偏波で使用する場合には上記誘電体型フィルタをそのまま使用することができない。
そこで、デジタル放送では、互いに隣接する第1のチャンネルを垂直偏波に変換し、第2のチャンネルを水平偏波に変換して、これら垂直偏波及び水平偏波を交互に配置するインターリーブにより周波数配置を行う手法が検討されている。
【0006】
【特許文献1】
特願2000−008108号
【0007】
【非特許文献1】
ARIB STD−B22。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記インターリーブによる周波数配置手法では、隣接するマイクロ波チャンネルが干渉を起こさないため、従来からの誘電体型フィルタをそのまま使用できるという利点がある。ところが、上記デジタル放送では、多チャンネル化が強く望まれているおり、さらに使用できる放送帯域にも限りがあるため、周波数軸上に9MHzの帯域幅のチャンネルを隣接して配置させることが余儀なくされる。従って、従来からの誘電体型フィルタをそのまま使用できず、これにより送信側にて送出すべき複数のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を効率良く合成して受信側に送出したり、また受信側にて受信したマイクロ波から特定のマイクロ波チャンネルの放送素材信号のみ効率良く抽出したりといった対策が強く望まれていた。
【0009】
そこで、この発明の目的は、送信側にて送出すべき複数マイクロ波チャンネルの放送素材信号をマイクロ波チャンネル単位で合成して送出し、受信側にて抽出すべく複数マイクロ波チャンネルの放送素材信号をマイクロ波チャンネル単位で効率良く分配し得るSTL/TTL伝送システムの送信装置及び受信装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記目的を達成するために、以下のように構成される。
(1)デジタル放送に用いられ、互いに異なるマイクロ波チャンネルにより複数の演奏所または送信所から送出される複数の放送素材信号を個別に受信するSTL(Studio to Transmitter Link)/TTL(Transmitter to Transmitter Link)伝送システムの送信装置であって、送信すべく複数のマイクロ波チャンネルの放送素材信号の中から特定の第1のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を抽出する少なくとも1つの超伝導フィルタと、この超伝導フィルタの出力と、該超伝導フィルタで抽出すべき第1のマイクロ波チャンネルとは異なる第2のマイクロ波チャンネルの放送素材信号とを選択的に合成する信号合成手段とを備えるようにしたものである。
(1)の構成によれば、指定されたマイクロ波チャンネルの放送素材信号を抽出するための超伝導フィルタを用意しておくことで、隣接または隣々接するマイクロ波チャンネルの放送素材信号を効率良く合成することができる。
【0011】
(2)超伝導フィルタは2個備え、信号合成手段は、2端子対の結合器を備え、この結合器の一方の端子対を第1の端子対として2つの超伝導フィルタを接続し、他方の端子対を第2の端子対としこの第2の端子対のうちの一方の端子には第2のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を入力し、2つの超伝導フィルタにより第2のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を反射させることで、この第2のマイクロ波チャンネルの放送素材信号と超伝導フィルタから出力される第1のマイクロ波チャンネルの放送素材信号とを第2の端子対の他方の端子から出力することを特徴とする。
(2)の構成によれば、第1のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を抽出するための超伝導フィルタを2つ用意するという簡単な構成により、第1及び第2のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を効率良く合成することができる。
【0012】
(3)信号合成手段は、超伝導フィルタの出力と、該超伝導フィルタで抽出すべき第1のマイクロ波チャンネルとは異なる第2のマイクロ波チャンネルの放送素材信号とを選択的に導出するサーキュレータを備えることを特徴とする。
(3)の構成によれば、第1のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を抽出するための超伝導フィルタとサーキュレータとを備えるといった簡単な構成により、第1及び第2のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を効率良く合成することができる。
【0013】
(4)デジタル放送に用いられ、互いに異なるマイクロ波チャンネルにより複数の演奏所または送信所から送出される複数の放送素材信号を個別に受信するSTL/TTL伝送システムの受信装置であって、受信したマイクロ波から特定の第1のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を抽出する少なくとも1つの超伝導フィルタと、マイクロ波のうちの超伝導フィルタで抽出されない第2のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を超伝導フィルタが設けられる第1系統とは異なる第2系統に出力する信号分配手段とを備えるようにしたものである。
(4)の構成によれば、指定されたマイクロ波チャンネルの放送素材信号を抽出するための超伝導フィルタを用意しておくことで、隣接または隣々接するマイクロ波チャンネルの放送素材信号を効率良く分配することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明に係る地上デジタル放送のSTL/TTL伝送システムの概略構成図である。
【0015】
図1において、スタジオAは、複数パケットを多重した放送素材信号としてのトランスポートストリーム(TS)を生成し、マイクロ波帯に周波数変換し電力増幅して、アンテナ11によりマイクロ波(STL放送ネットワーク)で送信する。一方、親局送信所Bは、アンテナ21によりスタジオAからの送信波を受信し、放送用周波数に変換し電力増幅して、アンテナ22により放送サービスエリアに向けて送信する。
【0016】
また、親局送信所Bは、受信信号の中から指定チャンネルのトランスポートストリームを抽出し、マイクロ波帯に周波数変換し電力増幅して、アンテナ23によりマイクロ波(TTL放送ネットワーク)で送信する。中継局Cは、アンテナ31により親局送信所Bからの送信波を受信し、放送用周波数に変換し電力増幅して、アンテナ32により放送サービスエリアに向けて送信する。
【0017】
(第1の実施形態)
この発明の第1の実施形態は、上記スタジオAに関する。
図2は、スタジオA内に設置される送信装置としての合成器の要部構成を示すブロック図である。
【0018】
図2において、合成器は、2端子対の結合器12と、超伝導フィルタ13,14と、結合器15と、冷却装置16とを備えている。結合器12の一方の端子対は、一端がダミーロードとして接地されており、他端には送出すべくマイクロ波チャンネルf1の放送素材信号の入力端子17が接続されている。また、結合器12の他方の端子対には、超伝導フィルタ13,14がそれぞれ接続されている。
【0019】
これら超伝導フィルタ13,14は、電波法関係審査基準にて規定された性能よりも高い性能を持つもので、入力信号から設定された周波数帯域(マイクロ波チャンネル)を抽出する。ここでは、超伝導フィルタ13,14それぞれの中心周波数がマイクロ波チャンネルf1のスペクトラムに合わせられているものとする。
【0020】
結合器15の一方の端子対には、超伝導フィルタ13,14がそれぞれ接続されており、他方の端子対のうちの一端には2つのマイクロ波チャンネルf1,f2の混合信号の出力端子18が接続され、他端には他のマイクロ波チャンネルf2の放送素材信号の入力端子19が接続されている。
【0021】
すなわち、マイクロ波チャンネルf1の放送素材信号は、入力端子17を介して結合器12に供給され、結合器12で2つの信号に分配されて、超伝導フィルタ13,14にそれぞれ供給される。これら超伝導フィルタ13,14を通過したマイクロ波チャンネルf1の放送素材信号は、結合器15によって出力端子18へ導出される。
【0022】
一方、マイクロ波チャンネルf2の放送素材信号は、入力端子19を介して結合器15に供給されると、2つの信号に分配されて超伝導フィルタ13,14にそれぞれ供給される。しかし、超伝導フィルタ13,14は、中心周波数がマイクロ波チャンネルf1に合わせられているため、マイクロ波チャンネルf2の放送素材信号を結合器15に送り返すことになる。このため、マイクロ波チャンネルf2の放送素材信号は、結合器15によって出力端子18へ導かれることになる。これにより、出力端子18からは、マイクロ波チャンネルf1とマイクロ波チャンネルf2の混合信号が取り出されることになる。
また、超伝導フィルタ13,14には、冷却装置16からの冷媒が供給され、これによりフィルタ特性の変動を防止することができる。
【0023】
次に、上記構成における動作について説明する。
まず、合成するマイクロ波チャンネルf1,f2の周波数間隔は、合成器に用いるBPF(バンドパスフィルタ)の特性(帯域外減衰量の特性)によって決まり、隣接する周波数帯域に対する帯域外減衰量を大きくとるようにすれば、隣接周波数を除去することができ、合成するマイクロ波チャンネルf1,f2の周波数間隔を狭くすることができる。
【0024】
ところが、従来からのBPFには、一般的に空洞共振器型フィルタや誘電体型フィルタが用いられており、大きさ等の制限から、図3に示すようなフィルタ特性を有していた。このため、合成する周波数の間隔を隣接する周波数間隔に狭めることが困難であった。
【0025】
そこで、本実施形態では、従来からのBPFに代えて、超伝導フィルタ13,14を用いるようにしている。これら超伝導フィルタ13,14は、図4に示すように、中心周波数から低域側に5MHz、中心周波数から高域側に5MHzで、10MHzの通過帯域幅を有している。
【0026】
スタジオAで使用するSTL回線のマイクロ波チャンネルの放送素材信号は、9MHzの帯域幅を有する信号である。そこで、スタジオAでは、図5に示すように、超伝導フィルタ13,14の中心周波数がマイクロ波チャンネルf1の放送素材信号のスペクトラムに合致するように設定されることになる。
【0027】
従って、帯域内はフラット特性で狭帯域であり、帯域外減衰量は50dB以上であるので、隣接するチャンネルからの干渉を誘電体型フィルタに比して、より良くカットできる。また、隣接チャンネルにおける帯域外減衰量については、誘電体型フィルタまたは空洞共振器型フィルタに比して約40dB以上改善できる。
【0028】
以上のように上記第1の実施形態では、指定されたマイクロ波チャンネルf1の放送素材信号を抽出するための超伝導フィルタ13,14を結合器15の一方の端子対にそれぞれ接続し、結合器15の他方の端子対にマイクロ波チャンネルf2の放送素材信号を入力するための入力端子19及びマイクロ波チャンネルf1,f2の混合信号を出力するための出力端子18を接続するようにしている。従って、隣接または隣々接するマイクロ波チャンネルf1,f2の放送素材信号を効率良く合成することができる。
また、空中線などを、狭い周波数間隔のマイクロ波チャンネルで共用できるようになり、周波数資源の有効利用率を高めることもできる。
【0029】
また、上記第1の実施形態によれば、マイクロ波チャンネルf1,f2の放送素材信号を別々に抽出する専用の超伝導フィルタを用意する必要がなく、マイクロ波チャンネルf1の放送素材信号を抽出する2つの超伝導フィルタ13,14及び結合器12,15のみの簡単な構成により、マイクロ波チャンネルf1,f2の放送素材信号を効率良く合成することができる。
【0030】
なお、上記第1の実施形態では、2つのマイクロ波チャンネルf1,f2の放送素材信号を取り扱う例について説明したが、2以上の複数のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を合成する場合には、合成器を多段に接続するようにすればよい。
【0031】
(第2の実施形態)
この発明の第2の実施形態は、上記親局送信所Bに関する。
図6は、親局送信所B内に設置される受信装置としての分配器の要部構成を示すブロック図である。
図6において、分配器は、2端子対の結合器41と、超伝導フィルタ42,43と、結合器44と、冷却装置45とを備えている。結合器41の一方の端子対は、一端にスタジオAからのマイクロ波信号を入力するための入力端子46が接続されており、他端にマイクロ波チャンネルf2の放送素材信号を出力するための出力端子47が接続されている。また、結合器41の他方の端子対には、超伝導フィルタ42,43がそれぞれ接続されている。
【0032】
これら超伝導フィルタ42,43は、電波法関係審査基準にて規定された性能よりも高い性能を持つもので、入力信号から設定された周波数帯域(マイクロ波チャンネル)を抽出する。ここでは、超伝導フィルタ42,43それぞれの中心周波数がマイクロ波チャンネルf1のスペクトラムに合わせられているものとする。
結合器44の一方の端子対には、超伝導フィルタ42,43がそれぞれ接続されており、他方の端子対のうちの一端にはマイクロ波チャンネルf1の放送素材信号の出力端子48が接続され、他端はダミーロードとして接地されている。
【0033】
すなわち、スタジオAから到来したマイクロ波信号は、入力端子46を介して結合器41に供給され、結合器12で2つの信号に分配されて、超伝導フィルタ42,43にそれぞれ供給される。マイクロ波信号に含まれるマイクロ波チャンネルf1の放送素材信号は、超伝導フィルタ42,43を通過して結合器44により出力端子48に導かれる。
【0034】
一方、マイクロ波信号に含まれるマイクロ波チャンネルf2の放送素材信号は、超伝導フィルタ42,43によって全反射されて結合器41に送り返され、出力端子47から導出されることになる。
また、超伝導フィルタ42,43には、冷却装置45からの冷媒が供給され、これによりフィルタ特性の変動を防止することができる。
【0035】
このように上記第2の実施形態にあっては、指定されたマイクロ波チャンネルf1の放送素材信号を抽出するための超伝導フィルタ42,43を結合器41の一方の端子対にそれぞれ接続し、結合器41の他方の端子対にマイクロ波チャンネルf2の放送素材信号を出力するための出力端子47及びマイクロ波チャンネルf1,f2の混合信号を入力するための入力端子46を接続するようにしている。従って、隣接または隣々接するマイクロ波チャンネルf1,f2の放送素材信号を効率良く分配することができる。
【0036】
また、上記第2の実施形態によれば、マイクロ波チャンネルf1,f2の放送素材信号を別々に抽出する専用の超伝導フィルタを用意する必要がなく、マイクロ波チャンネルf1の放送素材信号を抽出する2つの超伝導フィルタ42,43及び結合器41,44のみの簡単な構成により、マイクロ波チャンネルf1,f2の放送素材信号を効率良く分配することができる。
【0037】
また、上記第2の実施形態においても、上記第1の実施形態と同様に、空中線などを、狭い周波数間隔のマイクロ波チャンネルで共用できるようになり、周波数資源の有効利用率を高めることもできる。
なお、上記第2の実施形態では、2つのマイクロ波チャンネルf1,f2の放送素材信号を取り扱う例について説明したが、2以上の複数のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を分配する場合には、分配器を多段に接続するようにすればよい。
【0038】
(第3の実施形態)
この発明の第3の実施形態は、上記スタジオAに関する。
図7は、スタジオA内に設置される合成器の要部構成を示すブロック図である。
【0039】
図7において、合成器は、n個のサーキュレータ511〜51nと、n個の超伝導フィルタ521〜52nと、冷却装置53とを備えている。ここで、超伝導フィルタ521の中心周波数はマイクロ波チャンネルf1の放送素材信号のスペクトラムに合わせられ、超伝導フィルタ522の中心周波数はマイクロ波チャンネルf2の放送素材信号のスペクトラムに合わせられ、超伝導フィルタ52nの中心周波数はマイクロ波チャンネルfnの放送素材信号のスペクトラムに合わせられる。
【0040】
マイクロ波チャンネルf0の放送素材信号は、サーキュレータ511を通り、超伝導フィルタ521で全反射され、再びサーキュレータ511を通りサーキュレータ512に入力される。次に、サーキュレータ512を通り、超伝導フィルタ522で全反射され、再びサーキュレータ512を通り、サーキュレータ513に入力される。さらに、サーキュレータ513を通り、超伝導フィルタ523で全反射され、再びサーキュレータ513を通り、次の段へ入力され、これを、サーキュレータ51nまで、n段繰り返して出力される。
【0041】
マイクロ波チャンネルf1の放送素材信号は、超伝導フィルタ521を通過してサーキュレータ511を通り、サーキュレータ512に入力される。そして、サーキュレータ512を通り、超伝導フィルタ522で全反射され、再びサーキュレータ512を通り、サーキュレータ513に入力される。次に、サーキュレータ513を通り、超伝導フィルタ523で全反射され、再びサーキュレータ513を通り、次の段へ入力され、これを、サーキュレータ51nまで繰り返して出力される。
【0042】
マイクロ波チャンネルf2,f3,…fn−1それぞれの放送素材信号についても、マイクロ波チャンネルf1の放送素材信号と同様な動作となる。マイクロ波チャンネルfnの放送素材信号は、超伝導フィルタ52nを通過しサーキュレータ51nを通って出力される。
また、超伝導フィルタ521〜52nには、冷却装置53からの冷媒が供給され、これによりフィルタ特性の変動を防止することができる。
【0043】
以上のように上記第3の実施形態にあっては、合成すべくマイクロ波チャンネル数分のサーキュレータ511〜51nと超伝導フィルタ521〜52nとを備えるといった簡単な構成により、マイクロ波チャンネルf0〜fnの放送素材信号をマイクロ波チャンネル単位で効率良く合成することができる。
【0044】
また、上記第3の実施形態においても、上記第1の実施形態と同様に、空中線などを、狭い周波数間隔のマイクロ波チャンネルで共用できるようになり、周波数資源の有効利用率を高めることもできる。
なお、上記第3の実施形態では、マイクロ波チャンネルf0〜fnを取り扱う例について説明したが、取り扱うマイクロ波チャンネルに応じてサーキュレータ511〜51nの個数及び超伝導フィルタ521〜52nの個数を任意としてもよい。
【0045】
(第4の実施形態)
この発明の第4の実施形態は、上記親局送信所Bに関する。
図8は、親局送信所B内に設置される分配器の要部構成を示すブロック図である。
【0046】
図8において、分配器は、n個のサーキュレータ611〜61nと、n個の超伝導フィルタ621〜62nと、冷却装置63とを備えている。ここで、超伝導フィルタ621の中心周波数はマイクロ波チャンネルf0の放送素材信号のスペクトラムに合わせられ、超伝導フィルタ622の中心周波数はマイクロ波チャンネルf1の放送素材信号のスペクトラムに合わせられ、超伝導フィルタ62nの中心周波数はマイクロ波チャンネルfn−1の放送素材信号のスペクトラムに合わせられる。
【0047】
まず、マイクロ波チャンネルf0の放送素材信号は、サーキュレータ611を通り、超伝導フィルタ621を通過して出力される。
マイクロ波チャンネルf1の放送素材信号は、サーキュレータ611を通り、超伝導フィルタ621で全反射され、再びサーキュレータ611を通り、サーキュレータ612に入力される。次に、サーキュレータ612を通り、超伝導フィルタ622を通過して出力される。
【0048】
なお、マイクロ波チャンネルf2…fn−1,fnについてもマイクロ波チャンネルf1と同様で、それぞれ超伝導フィルタ623〜62nにより抽出される。最終的に、サーキュレータ61nからは、マイクロ波チャンネルfnの放送素材信号が出力されることになる。
また、超伝導フィルタ621〜62nには、冷却装置63からの冷媒が供給され、これによりフィルタ特性の変動を防止することができる。
【0049】
以上のように上記第4の実施形態にあっては、分配すべくマイクロ波チャンネル数分のサーキュレータ611〜61nと超伝導フィルタ621〜62nとを備えるといった簡単な構成により、マイクロ波チャンネルf0〜fnの放送素材信号をマイクロ波チャンネル単位で効率良く分配することができる。
また、上記第4の実施形態においても、上記第1の実施形態と同様に、空中線などを、狭い周波数間隔のマイクロ波チャンネルで共用できるようになり、周波数資源の有効利用率を高めることもできる。
【0050】
なお、上記第4の実施形態では、マイクロ波チャンネルf0〜fnを取り扱う例について説明したが、取り扱うマイクロ波チャンネルに応じてサーキュレータ611〜61nの個数及び超伝導フィルタ621〜62nの個数を任意としてもよい。
【0051】
(その他の実施形態)
なお、この発明は上記各実施形態に限定されるものではない。例えば上記各実施形態では、スタジオAに合成器を備え、親局送信所Bに分配器を備える例について説明した。しかしこれに限ることはなく、例えば親局送信所Bに合成器を備え、中継局Cに分配器を備えるようにしてもよい。
その他、合成器の構成、分配器の構成、取り扱うマイクロ波チャンネルの数等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
【0052】
【発明の効果】
以上詳述したようにこの発明によれば、送信側にて送出すべき複数マイクロ波チャンネルの放送素材信号をマイクロ波チャンネル単位で合成して送出し、受信側にて抽出すべく複数マイクロ波チャンネルの放送素材信号をマイクロ波チャンネル単位で効率良く分配し得るSTL/TTL伝送システムの送信装置及び受信装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る地上デジタル放送のSTL/TTL伝送システムの概略構成図。
【図2】この発明の第1の実施形態に係る合成器の要部構成を示すブロック図。
【図3】従来から使用されたフィルタの特性図。
【図4】同第1の実施形態で使用される超伝導フィルタのフィルタ特性図。
【図5】同第1の実施形態において、超伝導フィルタを使用した場合の抽出すべくマイクロ波チャンネルの周波数配置例を示す図。
【図6】この発明の第2の実施形態に係る分配器の要部構成を示すブロック図。
【図7】この発明の第3の実施形態に係る合成器の要部構成を示すブロック図。
【図8】この発明の第4の実施形態に係る分配器の要部構成を示すブロック図。
【符号の説明】
11…アンテナ、12,15…結合器、13,14…超伝導フィルタ、16…冷却装置、17…入力端子、18…出力端子、19…入力端子、21,22,23,31,32…アンテナ、41,44…結合器、42,43…超伝導フィルタ、45…冷却装置、46…入力端子、47…出力端子、48…出力端子、511〜51n…サーキュレータ、521〜52n…超伝導フィルタ、53…冷却装置、611〜61n…サーキュレータ、621〜62n…超伝導フィルタ、63…冷却装置、A…スタジオ、B…親局送信所、C…中継局。
Claims (6)
- デジタル放送に用いられ、互いに異なるマイクロ波チャンネルにより複数の演奏所または送信所から送出される複数の放送素材信号を個別に受信するSTL(Studio to Transmitter Link)/TTL(Transmitter to Transmitter Link)伝送システムの送信装置であって、
送信すべく複数のマイクロ波チャンネルの放送素材信号の中から特定の第1のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を抽出する少なくとも1つの超伝導フィルタと、
この超伝導フィルタの出力と、該超伝導フィルタで抽出すべき第1のマイクロ波チャンネルとは異なる第2のマイクロ波チャンネルの放送素材信号とを選択的に合成する信号合成手段とを具備したことを特徴とするSTL/TTL伝送システムの送信装置。 - 前記超伝導フィルタは2個備え、
前記信号合成手段は、2端子対の結合器を備え、この結合器の一方の端子対を第1の端子対として2つの超伝導フィルタを接続し、他方の端子対を第2の端子対としこの第2の端子対のうちの一方の端子には前記第2のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を入力し、前記2つの超伝導フィルタにより前記第2のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を反射させることで、この第2のマイクロ波チャンネルの放送素材信号と超伝導フィルタから出力される第1のマイクロ波チャンネルの放送素材信号とを前記第2の端子対の他方の端子から出力することを特徴とする請求項1記載のSTL/TTL伝送システムの送信装置。 - 前記信号合成手段は、超伝導フィルタの出力と、該超伝導フィルタで抽出すべき第1のマイクロ波チャンネルとは異なる第2のマイクロ波チャンネルの放送素材信号とを選択的に導出するサーキュレータを備えることを特徴とする請求項1記載のSTL/TTL伝送システムの送信装置。
- デジタル放送に用いられ、互いに異なるマイクロ波チャンネルにより複数の演奏所または送信所から送出される複数の放送素材信号を個別に受信するSTL/TTL伝送システムの受信装置であって、
受信したマイクロ波から特定の第1のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を抽出する少なくとも1つの超伝導フィルタと、
前記マイクロ波のうちの前記超伝導フィルタで抽出されない第2のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を前記超伝導フィルタが設けられる第1系統とは異なる第2系統に出力する信号分配手段とを具備したことを特徴とするSTL/TTL伝送システムの受信装置。 - 前記超伝導フィルタは2個備え、
前記信号分配手段は、2端子対の結合器を備え、この結合器の一方の端子対を第1の端子対として2つの超伝導フィルタを接続し、他方の端子対を第2の端子対としこの第2の端子対のうちの一方の端子には受信した前記マイクロ波を入力し、前記2つの超伝導フィルタにより前記第2のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を反射させることで、この第2のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を前記第2の端子対の他方の端子から出力することを特徴とする請求項4記載のSTL/TTL伝送システムの受信装置。 - 前記信号分配手段は、受信した前記マイクロ波を超伝導フィルタが設けられた第1系統に導出し、該超伝導フィルタにより反射された第2のマイクロ波チャンネルの放送素材信号を前記第2系統に出力するサーキュレータを備えることを特徴とする請求項4記載のSTL/TTL伝送システムの受信装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003207319A JP2005064578A (ja) | 2003-08-12 | 2003-08-12 | Stl/ttl伝送システムの送信装置及び受信装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003207319A JP2005064578A (ja) | 2003-08-12 | 2003-08-12 | Stl/ttl伝送システムの送信装置及び受信装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005064578A true JP2005064578A (ja) | 2005-03-10 |
Family
ID=34363838
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003207319A Withdrawn JP2005064578A (ja) | 2003-08-12 | 2003-08-12 | Stl/ttl伝送システムの送信装置及び受信装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005064578A (ja) |
-
2003
- 2003-08-12 JP JP2003207319A patent/JP2005064578A/ja not_active Withdrawn
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA2324231C (en) | Simulcast with hierarchical cell structure overlay | |
US20160119041A1 (en) | Distributed antenna system for mimo signals | |
US9014159B2 (en) | Device for providing radiofrequency signal connections | |
JP2008546357A (ja) | 実質的に閉鎖された環境内への無線カバレッジの提供 | |
US20130279429A1 (en) | Multi-waveform and wireless very high throughput radius system | |
US20060246850A1 (en) | Branching filter and multiplex transceiver | |
US6064665A (en) | System and method for single to two-band personal communication service base station conversion | |
KR200396901Y1 (ko) | 이동통신 시스템의 다중 채널 결합/분배기 | |
EP2929629B1 (en) | Apparatus for allowing radio frequency selectivity and method of use thereof | |
JP2005064578A (ja) | Stl/ttl伝送システムの送信装置及び受信装置 | |
US7733814B1 (en) | Separation and combination of multiple channels in a bi-directional time-division communication system | |
US6934514B2 (en) | System for transmitting digital signals with FM signals | |
US20140354887A1 (en) | Method and system for antenna sharing | |
KR100728638B1 (ko) | 복수의 안테나와 무선 장치 간의 급전선 공유 장치 | |
KR20100007472A (ko) | 이동통신 시스템의 다중 밴드 컴바이너 | |
US6617940B2 (en) | System and method for feeding multiple broadcast antennas utilizing a single feed line | |
KR100422107B1 (ko) | 마이크로 웨이브 주파수대를 이용한 다중 방향 섹터형이동통신 서비스용 중계기 및 중계방법 | |
JP2005064577A (ja) | Stl/ttl伝送システムとその受信装置及び送信装置 | |
CN101904112B (zh) | 用于改善接收的方法以及接收系统 | |
O'Leary | Field trials of an MPEG2 distributed single frequency network | |
JP3223952B2 (ja) | 信号伝送装置 | |
KR200267925Y1 (ko) | 마이크로 웨이브 주파수대를 이용한 다중 방향 섹터형이동통신 서비스용 중계기 | |
EP3403334B1 (en) | Tower mounted amplifier and method of use thereof | |
EP1363412B1 (en) | Hybrid radio frequency transceiver | |
KR20010060268A (ko) | 전자기 신호용 송신/수신 장치, 송신/수신 셀, 송신/수신국 및 주파수 호핑 방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060106 |
|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20071228 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080108 |
|
A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20080128 |