JP2005063924A - Elディスプレイ用インバータ - Google Patents

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晃敏 吉川
Koji Shimizu
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Abstract

【課題】 ELディスプレイ用インバータの多くは、コンデンサであるELディスプレイとコイルの直列共振方式であり、従来はELディスプレイの靜電容量毎に適合するインバータを必要とした。かようなことからELディスプレイの靜電容量の多様化に対応する、適応性の高いELインバータを提供する。
【解決手段】 コイルを使わず、印加交流電圧で直接制御する方法をとらず、交流電流制御方式をとした。発振した基準電流信号周波数および基準電流波形と、ELディスプレイに印加される電流周波数および電流波形とが、前記基準と同一になるように閉ループ制御し、前記ELディスプレイ印加電流を制御することによって、結果として90度位相遅れの適正な交流電圧がELディスプレイにかかる方式を提供した。適応性が高くELディスプレイの多様化に対応できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、EL(電界発光;Electroluminescence)ディスプレイ用の、ドライバーとも呼ばれるインバータに関する。
ELとは、半導体、主として蛍光体に電場を加えたときに発光する現象をいう。
ELは、電界印加により少数キャリアの注入で起こる、LED(発光ダイオード;Light Emitting Diode)の発光の如き注入型ELと、キャリアの注入を伴わない真性ELとがあるが、単にELと称せば真性ELを指し、本発明では真性ELを対象とし、本発明においてはこれをELと称する。
EL現象を利用した平面的発光体が薄膜ELで、ガラス基板や透明な有機フィルム上に塗布した蛍光体に電場を加えて発光させる平面・自発光型で、情報表示用や広告用などに用いられるELディスプレイと、液晶ディスプレイのバックライト用などに用いられる分散型ELとがある。
前記ELディスプレイの断面構造は、片側から順に透明電極、絶縁層、発光層、絶縁層、透明電極という順の積層薄膜であり、さらに両最外層にガラス基盤や合成樹脂膜などの透明保護材を積層するのが普通である。
ELディスプレイの発光の原理は、絶縁層と発光層との界面には格子不整合や格子欠陥などに起因する界面準位が生じており、これにトラップされていた電子は、高電界のためトンネル効果などを通じて発光体の伝導帯に放出され、発光中心の原子と衝突し、この結果、発光中心は高エネルギ状態に励起され、これが基底状態に戻るときに発光する。
前記絶縁層は前記発光層の絶縁破壊を防ぐと共に、前記発光層に安定な電界を印加できるようにする機能を持つ。
したがって、ELディスプレイの電気的特性はコンデンサ(キャパシタンス)の特性で、種類やサイズによっては、数μF(マイクロ・ファラッド)程度の靜電容量がある。
定電界の印加の場合、電子は他方の絶縁層付近にたまって分極を形成し、電界を弱めるように働く。
このとき逆極性の電界を印加すると、分極によって発光層に加えられる電界が強められるので、この作用を利用して交流印加法が用いられる。
したがって、使用するELに適合する特性の印加電力を得るために、ELディスプレイ用インバータが必要になる。
交流印加法では、周波数において数百Hz(ヘルツ)から、数kHzを印加して発光させる。
一般に、直流電源から、交流を得る装置をインバータ(逆変換装置)というが、市中に配電された交流電源使用の場合でも、一旦整流し直流としてからそのELに適合する特性の交流電力を得るのが普通であるゆえ、ELディスプレイ用インバータ(以降、単にELインバータと称する)という。
半導体のみからなる如きインバータの交流出力を、ELディスプレイに接続すると、前記インバータの出力を短絡させるのに等しく、前記インバータは、オーバーロード状態となるにも拘らず、ELディスプレイの電極間に電界は殆ど生じなく電圧が印加されずに発光しない。
特開2000−194322 特開平8−153585 なお、引用文献などの説明においては、前記引用文献などに使われている表現をそのまま用いる。
「特許文献1」について。「特許文献1」は、発光効率が高く、且つコストを低下させたELドライバに関する開示である。
「特許文献1」の段落番号「0008」に、次の開示がある。
すなわち、「本発明ドライバ回路においては、ELパネルとコイルとを直列接続させて直列共振回路を構成しており、そめ直列共振回路を正帰還経路によってプッシュプルドライバへ接続し、全体として基本的に発振回路を構成していることを特徴としている。
この様に、ELパネルとコイルとの直列共振回路を構成することによって、ELパネルに印加される駆動信号はノイズのない正弦波の形状をした交流信号であって、高い効率でELパネルを発光させることが可能であることが判明した」との開示がある。
「特許文献2」について。「特許文献2」は、ELの経時変化に伴って生じる靜電容量の低下による輝度の低下を防止し、ELの面積の拡大に応じた輝度の制御を行うことに関する開示である。
「特許文献2」の段落番号「0006」に、「スイッチング型インバータからなる矩形波発生器を駆動電源とし、該駆動電源にリアクトルLを介してエレクトロ・ルミネッセンスEL(靜電容量CEL)を直列接続したEL駆動装置において、前記駆動電源の周波数foscを、前記ELの経時変化後の靜電容量Cと前記リアクトルLとの直列共振周波数fに一致または近づけたものである」との開示がある。
また、「特許文献2」の段落番号「0007」に、次の開示がある。
「更に、同じく、本発明は、パルス幅変調型矩形波発生器からなる駆動電源にリアクトルLを介してエレクトロ・ルミネッセンスEL(靜電容量CEL)を直列接続したEL駆動装置において、該ELに流れる電流の変化による電流検出抵抗の電圧変化を検出し、該電圧変化量を該駆動電源の矩形波のパルス幅を制御する制御回路の入力部にフィードバックし、該駆動電流の減少に応じて該電源の出力である矩形波の幅を拡大するように制御したものである」との開示がある。
「特許文献1」、および「特許文献2」には、ELディスプレイに直列にコイル(インダクタンス)を挿入して直列共振回路を形成し、前記直列共振回路をベースにしてELインバータとする開示がなされている。
コイルに代え出力にトランスを用いて、前記トランスのコイル特性を利用し、直列共振回路を形成する方法でも同様な共振回路を形成することができる。
それぞれ固有の靜電容量をもつELディスプレイには、その各々ELディスプレイに適合する固有の周波数と架電圧の設定がある。
したがって、ある靜電容量のELディスプレイには、その靜電容量に適合した特性のコイルを使用しなければならない。
前記直列共振回路において、ELディスプレイ靜電容量に適合した周波数発振方式には、自励式発振回路法と他励式発振回路法とがある。
自励発振回路法の場合、使用するELディスプレイの靜電容量を利用するので、同一のELインバータで、異なる靜電容量のELディスプレイに対応する場合でも、適合周波数から大きくずれることはない。
図6は、従来の自励式ELインバータ回路の一例で、そのブロック線図の略図である。
図6において、トランス72の主コイル74に電流が流れると、補助コイル75に同相の信号が発生する。これを増幅器73に戻すことによって、正帰還となって発振する。
発振周波数は二次コイル76とELディスプレイ1の靜電容量の直列共振周波数となる。
この二次コイル76と、ELディスプレイ1の靜電容量との直列共振周波数が、目的の発振周波数になるように二次コイル76のインダクタンスに設定する必要がある。
したがって、使用するELディスプレイの靜電容量が大きく変わるときには、ELディスプレイの靜電容量に応じたインダクタンスをもつコイルを使用しなければならない。
この場合、前記コイルはELインバータに内蔵しているゆえ、各々ELディスプレイの靜電容量毎に、これに適合するELインバータを持たねばならないことになる。
他励発振回路法では、適合する周波数を別な回路で作って出力し、使用するELディスプレイに印加する方法である。
他励発振回路法の場合、同一のELインバータで、異なる靜電容量のELディスプレイに対応する場合は、使用するELディスプレイの靜電容量が変わったときには、電力損失が大きく、輝度が著しく変化して前記インバータを使用することができなくなることがある。
したがって、使用するELディスプレイの靜電容量毎に、これに適合するELインバータを持たねばならないことになる。
かようなことから、比較的寛容度が高い、前記自励式発振回路法によるELインバータが採用されることが多いのが現状である
従来の直列共振回路を用いたELインバータには、自励式発振回路法と他励式発振回路法とがあるものの、両者とも上記述べた如く問題点があるのが現状である。
かようなことから、靜電容量の大きく異なる多様なELディスプレイを、同一のELインバータで、高い効率下で使うことができることが望まれている。
また、全面発光と幾つかの部分発光とを時間的に繰り返す如き、靜電容量が刻々と大きく変化するELディスプレイなどを、高い効率下で同一のELインバータを使うことができることが望まれている。
本発明は、上記従来の課題を考慮して、従来のコイル・コンデンサの直列共振方式では得られなかった、ELディスプレイの靜電容量の多様化に対応する、適応性の高いELインバータを提供することを目的とする。
ELディスプレイは、コンデンサであり絶縁物であるから電流は流れず、交流電圧を印加した場合、極性が反転するとコンデンサの前の滞留電荷と相殺するように働き、これが繰り返されて、外部から見ると交流電流が流れているように見えるだけである。
一方、ELディスプレイは、発光層を夾む絶縁層の外側からの透明電極に交流電圧の印加による電界起生で発光する。
発明者らは、前記課題を達成すべく鋭意検討の結果、印加交流電圧で直接制御する方法でなく、インダクタンスを持つコイルを使わずに交流電流で制御する考えに至った。
すなわち、コンデンサであるELディスプレイに、前記ディスプレイに適合する目標印加交流電圧になるように交流電流を流し、結果的に90度位相遅れの適正な交流電圧がELディスプレイにかかるという考え方の、印加交流電流の周波数の制御法を採用するという考えに至った。
図1は、本発明の非誘導性ELインバータの回路のブロック線図である。
前記非誘導性ELインバータの回路において、図1に示すように、ELディスプレイ1に流す基準信号電流周波数および基準電流波形を発生させる発振器13を備え、前記基準信号電流周波数および基準電流波形と、前記ELディスプレイ1の電流周波数および電流波形とを比較し、その差信号を出力する差動アンプ(A)11と、差動アンプ(B)12を備える。
しかして、差動アンプ(A)11および差動アンプ(B)12では、ELディスプレイ1の靜電容量を含めたELインバータ全体の閉ループ制御によって、ELディスプレイに印加される電源装置の電流周波数および電流波形が、基準信号電流周波数および基準電流波形と同一になるように、ELディスプレイ印加電流を制御し、結果として90度位相遅れの適正な交流電圧がELディスプレイにかかることを特徴とする、非誘導性ELインバータの発明に至った。
加えて、発振器13からの絶対値化のための整流回路10、電流可変電源9、極性転換のスイッチ、およびスイッチSW1〜SW4作動のためのオン・オフタイミング発生回路14を備えていることを特徴とする、非誘導性ELインバータの発明である。
さらに、発振器13の前記差信号の絶対値化のための整流回路10、電流可変電源9、極性転換のスイッチ、およびオン・オフタイミング発生回路14の機能について、前記機能を高圧正負両電源を付加した電力増幅器で行うことを特徴とする、非誘導性ELインバータの発明である。
加えて、ELディスプレイ1への印加電圧を検出し、その信号レベルで、発振器13の出力電圧を制御することによって、ELディスプレイ1への印加電圧を一定に保つことを特徴とする、非誘導性ELインバータの発明である。
(1) ELディスプレイの靜電容量が変化しても、前記ELディスプレイに常に適正な周波数と波形の電力を供給できる。
(2) 出力電流は、出力側からのフィードバック信号によって制御する別回路で、非インダクタンス方式で作り出すゆえ、ELディスプレイの靜電容量には影響されず、最も適合する電流周波数や電流波形が得られ、その電力は殆どELディスプレイに電界として作用する。
したがって、靜電容量の異なる任意のELディスプレイについて、無効電力をほぼ最小に抑えることができる。
(3) 本発明のELインバータは、インダクタンス機能を担うコイルやトランスなどを一切用いない。したがって、重量において極めて軽量で、容積の小さなELインバータとすることができる。
本発明の実施の形態を、実施例にもとづき図面を参照して説明する。
図1は、本発明のELインバータの回路を示すブロック線図の一例である。
なお、図1においては、半導体電力変換素子は各種の半導体素子が考えられるので、前記半導体電力変換素子の部分をスイッチ記号SW1〜SW4で示している。
図1において、発振器13で、ELディスプレイ1に流す基準信号電流周波数および基準電流波形の信号を発生させ、差動アンプ(A)11、および差動アンプ(B)12に入力する。
同時に、電流検出抵抗7で前記ELディスプレイ回路に流れる電流を電圧信号に変換する。このとき、電流検出抵抗7にはELディスプレイに流れた電流に、電流検出抵抗値を乗じた電圧が検出電圧として発生する。
この信号を差動アンプ(A)11および差動アンプ(B)12にフィードバックする。
差動アンプ(A)11および差動アンプ(B)12は、前記ELディスプレイ1の信号電流周波数および電流波形と、発振器13の基準信号電流周波数および基準電流波形を整流回路10で絶対値化した信号とを比較し、その差信号を出力する。
別の入力電源としての電流可変電源9は、前記差信号にしたがって、制御してスイッチング電源方式で電流出力し、前記ELディスプレイ1を含むH形ブリッジ回路19に電流を供給する。
一方、発振器13からの基準信号電流周波数および基準電流波形に基づいて、オン・オフタイミング発生回路14で、H形ブリッジ回路19のスイッチSW1、SW2、SW3、SW4の切替え信号を発生させ、スイッチSW1〜SW4に前記信号を送る。
かようにして、差動アンプ(A)11および差動アンプ(B)12では、ELディスプレイ1の靜電容量を含めたELインバータ全体の閉ループ制御によって、ELディスプレイに印加される電流周波数と電流波形が、基準信号電流周波数および基準電流波形と同一になるように制御され、結果として90度位相が遅れた適正な交流電圧がELディスプレイ1にかかる。
ここで、基準信号電流周波数および基準電流波形は、ELディスプレイに流れる電流が適正な値となるように、適正にELディスプレイを発光させたときの電流検出抵抗7の電圧信号レベルと同一の電圧レベルとする。
これにより、ELディスプレイに流れる電流の周波数および波形が、基準信号電流周波数および基準電流波形と同一で適正な電流値および電圧値の出力が得られる。
H形ブリッジ回路19のスイッチSW1〜SW4は、実際には半導体素子を用いる。
前記半導体素子としては、FET(電界効果トランジスタ;Feld Effect Transistor)、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)、ベース・エミッタ間の電流を断続することにより、コレクタ・エミッタ間の電流をオン・オフできるトランジスタの使用などが適用できる。
なお、前記FETは、ソース・ドレイン間に電圧をかけた状態でゲート・ソース間に正の電圧を印加すると電流が流れる半導体素子であり、前記IGBTはゲート電圧を正にしたり、負にしたりすることで電流のオン・オフ制御ができる半導体素子である。
以上説明した図1の構成は、装置全体として効率をよくし、低消費電力、小型化、軽量化を実現するためのものである。
しかしながら、ELインバータの低コスト化を優先する場合には、図2に示す如き回路とすることによりコストの低減化がはかれる。
図1において、差信号の絶対値化のための整流回路10、電流可変電源9、スイッチSW1〜SW4、およびスイッチ動作のためのオン・オフタイミング発生回路14の機能を以下のようにする。
すなわち、図2に示す回路のブロック線図においては、前記機能を高圧正負両電源30と、差信号を差動アンプ31を経て電力増幅する電力増幅器32とにおき換える。
このように、本発明のELインバータの回路構成は、インダクタンスであるコイルを使わずに、電流制御によりELディスプレイを発光させる回路であ。
しかしながら、使用するELディスプレイの靜電容量が大きく変わる場合は、ELディスプレイへの印加電圧が変化する。
かような場合には、図3に示す如く、ELディスプレイの入力両端子より電流制限抵抗45を通し、整流器46で整流した出力を、フォトカップラのLED側48aと、ツェナーダイオード47、および電流制限抵抗49との直列回路に接続する。
フォトカップラのトランジスタ側48bがオンすることによって、フォトカップラのトランジスタ側が接続された発振器の出力レベルを下げるように回路を構成することにより、ELディスプレイ1の両端電圧はフォトカップラのLED側48aとツェナーダイオード47、および電流制限抵抗49との直列回路に電流が流れ出す電圧で安定し、ELディスプレイ1の両端電圧を常に一定に保つことができる。
なお、ツェナーダイオードは、pn接合でツエナー降伏が起こると電流の広い範囲にわたって電圧はほぼ一定に保たれ、この性質を用いた定電圧ダイオードである。
図4は、本発明のELインバータの実施の一例で、その回路をブロック線図で示す。
また、図4の動作タイムチャートを図5に示す。
図4は、図1のSW1〜SW4で示すH形ブリッジ回路19の部分に、FET素子を用い、図1において高圧可変電源9で示す回路を、低次高調波の低減化や出力電圧の大きさの調整機能を有するPWM(パルス幅変調;Pulse−Width Modulation)方式を用いた実施例である。
図4に示す回路は、電源に正電位のみを出力する電流可変電源9を使用し、負電位はH型ブリッジによって極性を切り替えることで対応し、負電位電源を不要とし、電源の有効利用を行うことと共に、軽量小型化を図ったELインバータの例である。
図4に示す回路において、基準電流周波数および基準電流波形の信号を発振器13で発振させる。
前記信号を基にオン・オフタイミング発生回路14において、発振器13の出力が正電位のときは、標記FET3および標記FET6をオンする信号を出力する。
また、発振器13の出力が負電位のときは、標記FET4および標記FET5をオンする信号を出力する。
ELディスプレイはコンデンサとして働くため、前記ELディスプレイ両極に発生する電圧は基準電流周波数より位相が90度遅れる。
この電圧の極性の検出は、電流制限用抵抗43と直列に配したフォトカップラ58aにて検出する。
ここで検出した極性信号をオン・オフタイミング発生回路14に入力し、FETのオン・オフ信号と合成し、図5に示す動作タイムチャートの電流可変電源の動作信号と電流制限回路の動作信号とを得る。
前記電流可変電源の動作信号がオンの期間、電流可変電源9を動作させ、基準電流信号周波数および基準電流波形の絶対値となるように、電流検出抵抗7に発生した電圧と整流回路10の電圧とを差動アンプ(A)11で比較し、差信号をフォトカップラ57aにより、PWMコントローラ55へ入力する。
結果的に負帰還ループを構成し、電流可変電源9から供給する電流は基準電流信号周波数および基準波形と等しくなる。
また、前記電流制限回路の動作信号がオンの期間、電流制限回路を作動させ、基準電流信号周波数および基準電流波形の絶対値となるように、電流検出抵抗7に発生した電圧と整流回路10の電圧とを差動アンプ(B)12で比較し、差信号を電流制限用FET44(標記FET2)に入力する。
結果的に負帰還ループを構成し、電流制限回路に流れる電流は基準電流信号周波数および基準波形と等しくなる。
前記電流は、ELディスプレイ1に流れる電流でもあり、常に基準電流信号周波数および基準電流波形となるように動作する。
以上の動作の、前記動作タイムチャートとして図5に示す。
図5の(C)〜(L)は、よこ軸に各々同一時間をとり、(C)、(D)、(K)、(L)についてのたて軸は、時間軸を境にして上が正、下が負を示し、おのおの標記(+)、(−)で示している。
また、(E)、(F)、(G)、(H)、(J)についてのたて軸は、動作状態の時間がオンの場合に、矩形波形としてこれを標記ON位置に示し、矩形波形がない時間はオフ状態である。
図5の(C)は、図4の発振器13の出力である基準電流信号周波数と基準電流波形を示し、図5の(D)は、これを整流回路10経由の整流出力を示している。
図5の(E)、(F)は、図4のオン・オフタイミング発生回路14の出力を示し、(E)は標記FET3、6用、(F)は標記FET4、5用である。
図5の(G)は、図4のフォトカップラ58aの出力であり、(H)は、電流可変電源9の動作信号であり、(J)は、電流制限回路の動作信号である。
図5の(K)は、図4におけるELディスプレイ1に印加される交流電流の位相を示し、図5の(L)は、ELディスプレイ1に印加される交流電圧の位相を示し、電流に対して電圧の位相が90度遅れていることを示している。
以下に、具体的な実施例を示す。
ELディスプレイとして、面発光タイプの無機のELシートとして、SHINE PH(プレイハート社製)の、サイズA4(210×297mm)、およびサイズA3(297×420mm)を用い、図4に示す回路で発光実験を行った。
ELインバータの方は、図4に示す回路とし、FET素子としては、型式2SK3313(東芝製)を用い、PWM集積回路は型式UC2844A(テキサスインスツルメンツ社製)を用いた。
前記ELインバータの出力端子に、前記ELシート・サイズA4の入力端子を結線し、印加電圧を190Vとし、図4に示す発振器13で基準信号電流波形は正弦波として、基準信号電流周波数は800Hzを発振した。
この結果、前記ELシート・サイズA4は、輝度250cd(カンデラ)/mの発光を得た。
次に、前記ELインバータの出力端子に、前記ELシート・サイズA3の入力端子を結線し、印加電圧を190Vとし、発振器13で基準波形は同じく正弦波として、基準信号電流周波数は1200Hzを発振した。この結果、輝度において370cd/mが得られた。
このように、本発明の非誘導性ELインバータでは、発振する基準電流信号周波数を大きく変更しても正常に動作し、周波数に応じた輝度となることが確認できた。
一般に、インバータの負荷が抵抗の如く非誘導性の場合には、前記インバータの電力供給容量を負荷の消費電力容量以上にしておけば対処できる。
しかしながら、現在多用されているELディスプレイ用の自励発振回路式のELインバータにおいては、電力容量的に十分であっても、前記ELディスプレイのコンデンサとしての靜電容量と、前記ELインバータのインダクダンスに由来する特性によって、使用できない場合があった。
例えば、発光面積の大きなELディスプレイ用のELコンバータを、発光面積の小さなELディスプレイに使用すると、周波数が高くなるなど特性が合わずに電力損失が大きくなる、あるいは十分な輝度が得られないなど、また、ELディスプレイの破壊、寿命低下などにつながることがあった。
本発明のELインバータによれば、使用しようとするELディスプレイの消費電力に見合う電力供給容量の出力、つまり、それより小さい消費電力のELディスプレイが全てカバーできる。
よって、本発明によれば使用ELディスプレイの消費電力の上限を考慮し、電力供給容量を決めるだけでELインバータの選定ができ、ELインバータの一元化が可能になる。
また、インダクタンスであるコイルやトランスを用いないので、銅線や鉄材の材料の大幅な削減が可能であると共に、ELインバータの体積や重量の軽減ができ、コイルやトランスによる発熱の懸念もなくなる。
本発明のELインバータのブロック線図 回路を簡略化したELインバータのブロック線図 ELディスプレイへの印加電圧安定化回路のブロック線図 実施例の説明のためのELインバータのブロック線図 動作タイムチャート 従来の自励式ELインバータのブロック線図
符号の説明
1 ELディスプレイ
7 電流検出抵抗
8 交流入力電源
9 電流可変電源
10 整流回路
11 差動アンプ(A)
12 差動アンプ(B)
13 発振器
14 オン・オフタイミング発生回路
15 極性検出回路
16 SW1、SW4への出力
17 SW2、SW3への出力
18 電圧検出回路
19 H型ブリッジ回路
20 バイパス信号
21 電流制限回路
22 出力停止信号
23 正出力
24 負出力
25 電流コントロール信号入力
30 高圧正負両電源
31 差動アンプ
32 電力増幅器
43 電流制限用抵抗
44 電流制限用FET
45 電流制限抵抗
46 整流器
47 ツェナーダイオード
48a フォトカップラのLED側
48b フォトカップラのトランジスタ側
49 電流制限抵抗
50 バイパス信号
55 PWMコントローラ
56 FETドライバ
57a フォトカップラのLED側
57b フォトカップラのトランジスタ側
58a フォトカップラのLED側
58b フォトカップラのトランジスタ側
59a フォトカップラのLED側
59b フォトカップラのトランジスタ側
72 トランス
73 増幅器
74 主コイル
75 補助コイル
76 二次コイル
SW1〜SW4 スイッチ
(C) 基準信号電流周波および基準電流波形
(D) 整流出力
(E) 標記FET3、6用オン・オフタイミング発生出力
(F) 標記FET4、5用オン・オフタイミング発生出力
(G) フォトカップラ標記PC2出力
(H) 電流可変電源動作信号
(J) 電流制限回路動作信号
(K) ELディスプレイ印加電流周波の位相
(L) ELディスプレイ印加電圧周波の位相

Claims (4)

  1. ELディスプレイに交流電力を印加する非誘導牲ELインバータの回路において、
    発振器でELディスプレイに流す基準信号電流周波数および基準電流波形を発生させ、
    差動アンプによって、前記基準信号電流周波数および前記基準電流波形と、前記ELディスプレイの信号電流周波数および電流波形とを比較し、その差信号を出力し、
    しかして、前記非誘導性ELインバータの回路において、
    前記差動アンプでは前記差信号に基づいて、前記ELディスプレイの靜電容量を含めた前記ELインバータ全体の閉ループ制御によって、
    前記ELディスプレイに交流電力が印加されることを特徴とする、非誘導性ELインバータ。
  2. 非誘導性ELインバータの回路において、前記差動アンプからの前記差信号の絶対値化のための整流回路、電流可変電源、極性転換スイッチ、および極性転換スイッチ作動のためのオン・オフタイミング発生回路を備えていることを特徴とする、請求項1に記載する非誘導性ELインバータ。
  3. 非誘導性ELインバータの回路において、前記差動アンプからの前記差信号の絶対値化のための前記整流回路部分、前記電流可変電源部分、前記極性転換スイッチ部分、および前記オン・オフタイミング発生回路部分の各機能について、
    前記各機能を高圧正負両電源を出力できる電源を付加した差動アンプで行うことを特徴とする、請求項1に記載する非誘導性ELインバータ。
  4. 非誘導性ELインバータの回路において、前記ELディスプレイへの印加電圧を検出し、その信号レベルで、前記発振器の出力電圧を制御することによって、
    前記ELディスプレイへの印加電圧を一定に保つことを特徴とする、請求項1、2、および3に記載する非誘導性ELインバータ。
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JP2007273895A (ja) * 2006-03-31 2007-10-18 Seiko Npc Corp 圧電素子の駆動回路

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