JP2005062086A - 検査用チップ - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数の部品からなり組立・解体が容易で低コスト化が可能な検査用チップを提供する。
【解決手段】 検査用チップ1Aを構成する容器部品5と蓋部品7を液密に接合するに際して、使用後の解体を容易に行いたい箇所については自己粘着層9にて接合する。これによって検査用チップ1Aの解体が容易に行え、手間や時間の削減が可能であり、また、解体時の部品の変形を大きく減少できるので、プラスチック製部品の再利用も容易に行うことが可能になる。さらに、容器部品5として深絞り加工または真空成形加工した樹脂部品を用いて、低コスト化を図ることができる。
【選択図】 図1

Description

この発明は、血液成分やDNAなどの生体成分を液体状態で検査するための検査用チップに関する。
検査用チップは大別すると2通りのものがある。一つは、血液や血清などの検体を流路に流し、試薬と混合・反応させた後に検出部へ搬送するいわゆるフロー方式(または流路方式とも呼ばれる)であり、もう一つは、滞留形の容器内で混合・反応させるディスクリート方式である。
『第1のフロー方式』では、血液中に含まれるグルコースなどの各種成分の測定法として、毛細管現象や電気泳動などを利用して微細な断面積を有する流路に血液などの検体を流し、試薬と反応させた後、血液中の各成分を分離して透過分光分析を行ったり、あるいは、試薬との発光反応を行わせてその発光光を分光分析したりする方法がある。こうした血液分析をより簡便に、しかも、少量の試料で行うことを目的として、チップ状に小型化を図った装置が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。
この装置は、例えば、図10に示したように溝構造を有する容器部品101と、平板状の蓋部品103とを組み合わせ、その当接面を、両面に粘着性を有する両面粘着テープ105で液密に接合したものである。機能としては、溝部107からなる空間が反応室111となっており、ここに血清などの検査対象液を流すとともに、平板状の蓋部品103に設けた流路に連結する貫通孔(図示省略)から薬液を投入することで検査対象液と薬液とを反応させ、流路の末端に流出する反応済み液体を検査することで血液成分の状態を判定するものである。流路としている理由は、流れが速いほど検査対象液と薬液との反応が促進され、検査が短時間で行えるためである。これらの部品の材質としては、一般的にはガラスが用いられるが、最近では樹脂製のものも使用されるようになってきた。
『第2のディスクリート方式』では、血液や尿などの検体と抗体などを含む試薬を混合し、抗原が含まれている場合に生成する不溶性の凝集物を検査する方法やスライドガラスの基板上に既知のDNAを塗布したいわゆるDNAチップを用いてハイブリダイゼーションする方法などがある。これらの場合、DNAを塗布したガラス板と表面に凹み形状を有するガラス部品とを組み合わせることや、あるいは、2枚のガラス板の間にスペーサーを挿入することで反応空間を形成することもある(例えば、特許文献3参照)。そして、これらのものをハイブリダイゼーション容器に収納し、恒温槽内で一定温度に保持して反応させている。
これらの従来の検査用チップでは、反応室を形成する2つの部品を液密に密着させるために、両面粘着テープやプラスチックフィルムのラミネート部を形成する方法が用いられている(例えば、特許文献4参照)。
特開平8−294639号公報 特開2002−267677号公報 特開平7−83928号公報 特開2003−75441号公報
しかしながら、このような構成を有する従来例の場合には、次のような問題がある。
すなわち、両面粘着テープを用いた場合、接合力が強力であることによって液密化できるという長所がある一方で、接合された部品の分離が難しいために、貼り付けの際に位置ずれが生じたとしても手直しが難しいことや反応済みの検査用チップから試料を取り出すのに手間が掛かる不都合がある。また、これらの検査用チップは高価であるため再使用できることが望ましいが、両面粘着テープを用いた場合には、解体や洗浄な状態に戻すのに手間が掛かる問題も有している。
一方、プラスチックフィルムのラミネート部を形成する方法では、元々の部品コストに加えてラミネートを行うために、さらに高価になる問題がある。また、ラミネート時に僅かでも皺が入ると液密が保持できないこと、複雑な形状には対応できない問題がある。
また、部品の材質に関しては、ガラス製の部品は価格が極めて高い問題があり、他方、プラスチック製の部品は再利用ができない問題がある。この理由は、ガラス製の場合、強度が高いため上記のような両面テープの貼り付け・取り外しを行ったとしても形状が変化することが無く再利用し易い反面、流路などの反応室を形成するコストが高いためであり、プラスチック製の場合には、上記のような両面テープの貼り付け・取り外しで変形しやすいためである。
この発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、複数の部品からなり組立・解体が容易で低コスト化が可能な検査用チップを提供するものである。
この発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明は、反応室を介して検体である試料液の成分検査を行うための検査用チップであって、凹み構造を有する容器部品と、平板状の蓋部品と、前記容器部品と前記蓋部品とから形成される反応空間とを備え、前記容器部品と前記蓋部品との当接面が自己粘着層により液密に接合されていることを特徴とするものである。
また、前記容器部品が樹脂製であり、その凹み構造が絞り加工または真空成形加工で形成されていることが好ましい(請求項2)。
また、前記容器部品が、貫通した開口部を有する平板状の枠体部品と、前記開口部の一端側を閉塞する平板状の底面部品とを備え、前記枠体部品と前記底面部品とが両面粘着テープにより液密に接合されていることが好ましい(請求項3)。
また、前記容器部品は、少なくとも一方面に自己粘着層を備えるとともに、貫通した開口部を有する平板状の枠体部品と、一方面に自己粘着層を有する平板状の底面部品とを貼り合わせて構成され、前記容器部品と前記底面部品の自己粘着層同士とが液密に接合されていることが好ましい(請求項4)。
このように、本発明は、検査用チップを構成する複数の部品を液密に接合するに際して、基本的に、使用後の解体を容易に行いたい箇所については自己粘着層にて接合する。これによって検査用チップの解体が容易に行え、手間や時間の削減が可能であり、また、解体時の部品の変形を大きく減少できるので、プラスチック製部品の再利用も容易に行うことが可能になる。さらに、低コスト化に関しては、凹み構造を有する容器部品として深絞り加工または真空成形加工した樹脂部品を用いることや、枠体部分と底面部分とを別部品で構成するともに枠体部分と底面部分との接合を確実にするために両面粘着テープあるいは2重の自己粘着層で貼り合わせる。
自己粘着性層(シート)としては、特開平08−311416号公報、特開平06−136148号公報、特開平08−081616号公報などで提案されているように、ゴム系、ポリオレフィン樹脂系、熱可塑性エラストマー系などが例示される。また、これらの他に、シリコン樹脂系やポリ塩化ビニル樹脂系のものも知られている。本発明に関しては、これらの自己粘着性樹脂のいずれもが使用可能である。
自己粘着性の樹脂は、柔軟で高い密着性を有しており、そのため、ガラス面や樹脂面に対して、剪断方向の大きな密着強度を有しているが、一方、剥離方向の密着強度は小さいという特性を有している。本発明は、自己粘着層を検査用チップ構成部品の接合材として用いた場合、検査用チップの液密化が保持でき、しかも、使用後に剥離方向に力を掛けることで検査用チップを容易に解体できることを見出したことに基づくものである。この特性は、フロー方式およびディスクリート方式のいずれの検査用チップにも適用できるものである。
さらに、自己粘着性の樹脂は金属に対しても同様の密着性を有していることから、電極を挿入した形状の検査用チップにも適用することができる。従来の場合、スライドガラスと電極とを接着剤を用いて液密に封止する手法が一般に使用されるが、本発明を用いれば、例えば、スライドガラスと電極との間に自己粘着層を介在させることで液密化することができる。
本発明は、上記のように解体・分離を意図する箇所について自己粘着層を介在して液密化することを特徴とするものであるが、さらに、検査用チップのコストダウンのための構造についても提案するものである。
コストダウンを実現するための一つ目の構造は、凹み構造を有する容器部品として、低コストで大量生産が可能な絞り加工または真空成形加工した樹脂部品を用いることを特徴とする。
第2の構造は、凹み構造を有する容器部品が枠体部品と底面部品とからなる2つの構成要素からなることを特徴とする。枠体部品と底面部品とを別体とし、これらを液密に接合して一つの構成とする場合には、接合材として両面粘着テープや2重の自己粘着層を使用するのが適していることが分かった。その理由は、構成部品としてガラス製のものが使用できる他、より低コスト化を図るには、樹脂板を用い、これに打ち抜き加工やレーザー加工を施すことで開口部を形成することが適しているためである。金型による打ち抜き方式やレーザー方式による樹脂板の貫通加工は、一般的に行われている低コストな加工方法である。
したがって、この方法によれば部品コストを従来に比較して著しく低下することができるが、一方で、これらの工法の場合、貫通加工部で『バリ』が発生するためシール性が低下しやすい傾向がある。このようなバリを有する枠体部品と底面部品とを液密に接合することを目的として適切な接合材を検討した結果、両面粘着テープ一層または、自己粘着層2層構造が適していることが分かった。なお、自己粘着層が一層のみの場合は、『バリ』に対するシール性が十分でないことも分かった。
これらの理由としては、枠体部品と底面部品とは面接触であることが望ましいが、枠体部品に『バリ』がある場合には部分的に線接触になっているため、接合材として強い接合力を有する両面粘着テープを用いた場合や自己粘着層を2層化して密着性を向上した場合に液密性が保持できるものと考えられる。
なお、本発明の重要な要素である『自己粘着性の樹脂』としては、上述したように種々のものが使用できるが、下記の2つの理由から、熱可塑性エラストマー系、シリコン樹脂系ポリオレフィン樹脂系のものを用いるのが望ましい。
第1の理由は、熱可塑性エラストマー系、シリコン系の自己粘着性樹脂およびポリオレフィン樹脂系の自己粘着性樹脂は、ゴム系やポリ塩化ビニル樹脂系のものに比較して添加物の量が少ないことによる。ゴム系やポリ塩化ビニル樹脂系では自己粘着性を高めるためにタッキファイヤーと呼ばれる添加物が加えられていることがあり、検査用チップの用途によっては、これらの添加物が反応を阻害する可能性があるためである。
第2の理由は、熱可塑性エラストマー系やシリコン樹脂系、ポリオレフィン樹脂系の自己粘着性樹脂では、例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂(以下、PET樹脂という)やポリオレフィン系樹脂などのプラスチック基材の表面に自己粘着層を形成した複合材が量産されている。これらの代表的なものとしては、例えば、株式会社スミロンのSシリーズやパナック株式会社のゲルポリマーシート、アキレス株式会社のST自己粘着フィルム、呉羽化学工業株式会社のシリコンエラストマーシートなどが挙げられる。
これらの樹脂基材/自己粘着層からなる複合材(以下、単に複合材という)は、本発明の検査用チップの製造工程を簡略化できるという点で、枠体部品の材料として適している。
その理由は、複合材の樹脂基板部分が検査用チップの枠体部品や底面部品、蓋部品として使用できるためである。
例えば、複合材を用いた場合の工程順序は次のようにすることができる。
a)まず、複合材の樹脂基材側に両面粘着テープを貼り合わせた後、自己粘着層を上に、両面粘着テープ層を下にして打ち抜き加工を行う。このとき、バリは両面粘着テープ側に発生する。この部品を枠体部品とし、底面部品となる単なる樹脂板(またはガラス板)を両面粘着テープ面に貼り合わせて凹み構造を有する容器部品とし、次いで、自己粘着層側の開口部に蓋部品としての単なる樹脂板(またはガラス板)を貼り合わせることで検査用チップが完成する。
b)樹脂基材面を上に、自己粘着層を下にして複合材の打ち抜き加工を行う。このとき、バリは自己粘着層側に発生する。この部品を枠体部品とし、これと別の底面部品となる複合材とを自己粘着層同士を合わせて貼り合わせることで、凹み構造を有する容器部品とする。次いで、別の蓋部品としての複合材を容器部品の開口部に貼り合わせる(蓋部品の自己粘着層を容器部品の開口部に合わせる)ことによって検査用チップが完成する。
部品構成としては、a)の場合、樹脂基材/自己粘着層、複合材1枚、両面粘着テープ1枚および樹脂板(またはガラス板)2枚であり、一方、b)の場合、樹脂板/エラストマー複合材が3枚であり、いずれも、従来、主であったガラス加工品に比較して著しく低価格なものである。このことによって、検査用チップの低価格化が可能である。
なお、検査用チップの反応空間体積は、複合材の樹脂板厚みおよび打ち抜き寸法を変えることで自由に調節することができる。
なお、本明細書は、次のような検査用チップの製造方法に係る発明も開示している。
(1)反応室を介して検体である試料液の成分検査を行うための検査用チップの製造方法において、
複合材の樹脂基材側に両面粘着テープを貼り合わせる工程と、
粘着テープを被着した複合材自己粘着層を上に、両面粘着テープ層を下にして打ち抜き加工を行う工程と、
この部品を枠体部品とし、底面部品となる樹脂板(またはガラス板)を両面粘着テープ面に貼り合わせて凹み構造を有する容器部品とする工程と、
自己粘着層側の開口部に蓋部品として樹脂板(またはガラス板)を貼り合わせる工程と、
を備えていることを特徴とする検査用チップの製造方法。
前記(1)に記載の発明によれば、樹脂基材/自己粘着層、複合材1枚、両面粘着テープ1枚および樹脂板(またはガラス板)2枚の部品で製造することができ、検査用チップを安価に、しかも容易に製造することができる。
(2)反応室を介して検体である試料液の成分検査を行うための検査用チップの製造方法において、
樹脂基材面を上に、自己粘着層を下にして複合材の打ち抜き加工を行う工程と、
この部品を枠体部品とし、これと別の底面部品となる複合材とを自己粘着層同士を貼り合わせて凹み構造を有する容器部品とする工程と、
別の蓋部品としての複合材を容器部品の開口部に貼り合わせる(蓋部品の自己粘着層を容器部品の開口部に合わせる)工程と、
を備えていることを特徴とする検査用チップの製造方法。
前記(2)に記載の発明によれば、樹脂板/エラストマー複合材が3枚の部品で製造することができ、検査用チップを安価に、しかも容易に製造することが可能である。
この発明に係る検査用チップによれば、凹み構造を有する容器部品と平板状の蓋部品とからなる空間を反応空間とし、容器部品と蓋部品との当接面が自己粘着層にて液密化されていることによって解体・再組立を容易に行うことができる。また、容器部品として絞り加工や真空成形加工した合成樹脂加工品を用いることや基材付きの自己粘着シートを枠体部品として用いることで検査用チップの低コスト化が可能である。
以下、図面を参照してこの発明の実施例1について説明する。
図1は、本実施例に係る検査用チップの縦断面図を模式的に示した図であり、図2は、本実施例に係る電極を備えた検査用チップの縦断面構造を模式的に示した図である。
本実施例に係る検査用チップ1Aは、凹み形状を呈する凹部3が形成された容器部品5と、平板状の蓋部品7とを備えている。これらの容器部品5と蓋部品7とは、自己粘着層9で液密に接合されている。これら容器部品5と蓋部品7で囲まれた空間が反応空間13を構成している。自己粘着層9の材質としては、シリコン系やポリオレフィン系、ポリウレタン系の熱可塑性エラストマーやシリコン樹脂系、ポリオレフィン樹脂系の自己粘着性樹脂が適しており、用途によっては、ゴム系、ポリ塩化ビニル樹脂系の自己粘着性樹脂も使用可能である。
容器部品5と蓋部品7との接合を自己粘着層9で行っているので、剪断方向の接合強度は高い反面、剥離方向の接合強度は低くなっている。そのため、検査用チップ1Aとしては、検査中の液密性の保持ができる一方で、検査終了後には剥離方向へ力を加えることで解体が容易に行える特性を有している。また、検査用チップ1Aの組立時に容器部品5と蓋部品7との位置ずれが生じた際の手直しも容易である。また、解体時に各部品へ掛かる応力が小さいため、各部品の厚みを薄くすることができる。具体的には、各部品の厚みが1mm以下でチップ全体では2mm以下にすることができる。このように、従来のものに比較して薄型化が可能である。
次に、図2を参照する。この検査用チップ1Bは、上記検査用チップ1Aの構成に加えてさらに電極15を備えている。従来は、電極15を備えている場合には、接着剤を用いて電極部の液密化を図っていたが、本発明によれば電極15と容器部品5との間、および電極15と蓋部品7との間を自己粘着層9で液密化することができる。接着剤の硬化時間が不要で、しかも、位置ずれの手直しや解体が容易であることから、作業性は極めて優れている。
なお、実施例では、自己粘着性の樹脂として熱可塑性エラストマーやポリオレフィン系樹脂、シリコン系樹脂などが適していることを述べたが、基本的に本発明の効果は、柔軟性と密着性を有する自己粘着性の樹脂であれば使用可能である。
また、容器部品5および蓋部品7の材質としては、ガラスおよび合成樹脂が使用可能である。
次に、実施例2の検査用チップについて図3〜図5を参照して説明する。なお、図3〜図5は、本実施例に係る検査用チップの縦断面構造を模式的に示した図である。
各検査用チップ1C〜1Eの容器部品5は、凹部3を絞り加工または真空成形加工で形成した樹脂加工品である。絞り加工や真空成形加工によって樹脂板を容器状に成形する手法は、トレー容器の製作などに用いられており、一般的に多く用いられている工法である。これらの加工法は生産性が高いなどの利点があり、検査用チップ1C〜1Eの低コスト化が可能である。
自己粘着層9を用いる構造上の範囲は、機能面から例えば次のようにするのが好ましい。
すなわち、図3に示すように、反応空間13に臨む面を除く、容器部品5と蓋部品7との当接面にのみ自己粘着層9を用いる。また、図4に示すように、蓋部品7の内面全面あるいは図5に示すように、凹部3を含む容器部品5の内面全体のいずれでもよい。
しかし、製造方法からは、図4または図5のように、蓋部品7の内面全面あるいは容器部品5の内面全体に自己粘着層9を有する構造が好適である。その理由は、基材付きの自己粘着樹脂シートを蓋部品7あるいは容器部品5の材料として使用することで、検査用チップ1D,1Eの生産工程が単純化できるためである。図3に示したような、当接面のみに自己粘着層9を有する検査用チップ1Cを形成する場合には、不要な部分の自己粘着性樹脂を取り除くために、若干、工程が増加する。
図3から図5において、検査用チップ1C〜1Eの蓋部品7の材質としては、ガラスまたは合成樹脂のいずれもが使用可能であるが、低コストであるとの理由でPET樹脂やアクリル樹脂などの合成樹脂が適している。
さらに実施例3の検査用チップについて図6を参照して説明する。なお、図6は、本実施例に係る検査用チップの縦断面構造を模式的に示した図である。
本実施例に係る検査用チップ1Fは、凹み構造に相当する凹部3を備えた容器部品5が、貫通した開口部を有する平板状の枠体部品17と、この枠体部品17の開口部の一端側を塞ぐ平板状の底面部品19とを両面粘着テープ21にて液密に接合して構成されている。枠体部品17の開口部の他端側は、自己粘着層9を介して蓋部品7によって閉塞されている。
この検査用チップ1Fの製造方法について図7を参照して説明する。なお、図7は、検査用チップの製造過程を説明する縦断面図である。
樹脂性の基材23が被着された自己粘着樹脂シート25を準備し(図7(a))、これの樹脂基材21面に両面粘着テープ21を貼り付けた後に、自己粘着樹脂シート25の自己粘着層9側から打ち抜きを行って枠体部品17を形成する(図7(b),(c))。次いで、この枠体部品17の両面に樹脂板またはガラス板を貼り付け(図7(d),(e))、検査用チップ1Fとしたものである。枠体部品17の底面部品19側の開口部に打ち抜き加工によるバリが発生した場合でも、底面部品19との接合を粘着強度の高い両面粘着テープ21で行っているため液密性が保持される。両面粘着テープ21としては、一般的なアクリル樹脂系などのものが使用可能である。なお、蓋部品7および底面部品19の材質としては、低コストであることやフロー方式での試料投入用などの貫通孔が造りやすい点で、合成樹脂製であることが望ましい。
次に、実施例4の検査用チップについて図8を参照して説明する。なお、図8は、本実施例に係る検査用チップの縦断面構造を模式的に示した図である。
検査用チップ1Gは、凹み構造に相当する凹部3を備えた容器部品5が、片側表面に自己粘着層9を備えるとともに貫通した開口部を有する平板状の枠体部品17と、片側表面に自己粘着層9を有する平板状の底面部品19とを自己粘着層9同士で貼り合わせて構成されている。
次に、図9を参照して上記の検査用チップ1Gの製造方法について説明する。なお、図9は、検査用チップの製造過程を説明する縦断面図である。
まず、樹脂性の基材23付きの自己粘着樹脂シート25を準備し、樹脂基材23側から打ち抜きを行って枠体部品17を形成する(図9(a))。次いで、この枠体部品17の両面に樹脂基材23付きの自己粘着樹脂シート25を貼り付ける(図9(b),(c))。枠体部品17の底面部品19側の開口部に打ち抜き加工によるバリが発生した場合でも、底面部品19との接合を2重の自己粘着層9で行っているため液密性が保持される。なお、本構造の場合、上下を逆向きにしても同じ効果を得ることができる。
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した検査用チップ1Aの容器部品5は、金属材料を用いてもよい。その場合、反応空間13に面した部分に、検体に対して耐性を有する被膜を被着しておくことが好ましい。金属材料を用いることにより、絞り加工等の寸法精度を高めることができ、被膜を被着しておくことにより検体による腐食を防止することができる。
(2)本発明はフロー方式、ディスクリート方式のいずれの方式の検査用チップであっても適用可能である。
実施例1に係る検査用チップの縦断面図を模式的に示した図である。 実施例1に係る電極を備えた検査用チップの縦断面構造を模式的に示した図である。 実施例2に係る検査用チップの縦断面構造を模式的に示した図である。 実施例2に係る検査用チップの縦断面構造を模式的に示した図である。 実施例2に係る検査用チップの縦断面構造を模式的に示した図である。 実施例3に係る検査用チップの縦断面構造を模式的に示した図である。 (a)〜(e)は検査用チップの製造過程を説明する縦断面図である。 実施例4に係る検査用チップの縦断面構造を模式的に示した図である。 (a)〜(c)は検査用チップの製造過程を説明する縦断面図である。 従来例に係る基板処理装置の概略構成を示す縦断面図である。
符号の説明
1A〜1G … 検査用チップ
3 … 凹部
5 … 容器部品
7 … 蓋部品
9 … 自己粘着層
13 … 反応空間
17 … 枠体部品
19 … 底面部品
21 … 両面粘着テープ
23 … 基材
25 … 自己粘着樹脂シート

Claims (4)

  1. 反応室を介して検体である試料液の成分検査を行うための検査用チップであって、
    凹み構造を有する容器部品と、平板状の蓋部品と、前記容器部品と前記蓋部品とから形成される反応空間とを備え、前記容器部品と前記蓋部品との当接面が自己粘着層により液密に接合されていることを特徴とする検査用チップ。
  2. 請求項1に記載の検査用チップにおいて、
    前記容器部品が樹脂製であり、その凹み構造が絞り加工または真空成形加工で形成されていることを特徴とする検査用チップ。
  3. 請求項1に記載の検査用チップにおいて、
    前記容器部品が、貫通した開口部を有する平板状の枠体部品と、前記開口部の一端側を閉塞する平板状の底面部品とを備え、
    前記枠体部品と前記底面部品とが両面粘着テープにより液密に接合されていることを特徴とする検査用チップ。
  4. 請求項1に記載の検査用チップにおいて、
    前記容器部品は、少なくとも一方面に自己粘着層を備えるとともに、貫通した開口部を有する平板状の枠体部品と、一方面に自己粘着層を有する平板状の底面部品とを貼り合わせて構成され、前記容器部品と前記底面部品の自己粘着層同士とが液密に接合されていることを特徴とする検査用チップ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2022004685A1 (ja) * 2020-07-02 2022-01-06 パナソニックIpマネジメント株式会社 機能性部材とこれを備えた化学物質センサー

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