JP2005058902A - ガス分離用吸着槽 - Google Patents

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Abstract

【課題】 槽容器内において吸着剤を収容することが可能な収容可能容積の占める割合をより大きく確保することが可能で、かつ、全体構造が比較的簡単なガス分離用吸着槽を提供する。
【解決手段】 本発明のガス分離用吸着槽X1は、複数のガス通過口13,16および筒状胴11を有する槽容器10と、槽容器10の容器内空間を仕切り、ガス通過口13を介して上記容器内空間に導入されたガスが通過可能で且つ吸着剤30が収容可能な構成を有する収容部20と、収容部20に収容される吸着剤30とを備え、収容部20には、吸着剤30が上記ガスの流れ方向に対する横切り方向の断面全体を満たすように圧密状態で収容されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、圧力変動吸着法(以下、「PSA法」と称する)または熱変動吸着法(以下、「TSA法」と称する)などにより原料ガスから目的ガスを分離するのに使用されるガス分離用吸着槽に関する。
混合ガス中に含まれる、例えば窒素、酸素、水素、炭酸ガスおよびメタンなどのガスを除去、精製または濃縮する手法としては、PSA法やTSA法が採用される場合が多い。PSA法やTSA法においては、固定床の吸着槽が使用される。
図13は、従来の吸着槽Xの断面図である。吸着槽Xは、円筒胴を有する槽容器1と、ロストル2と、吸着部3と、重りボール4とを備え、円筒竪型吸着槽として構成されたものである。槽容器1は、その下端に原料ガス導入用のノズル5を有し、その上端に非吸着ガス導出用のノズル6を有する。
ロストル2は、槽容器1の内部の下方に所定の空間を形成するように配設されている。ロストル2の上表面には、ガスが通過可能なスクリーン(図示せず)が設けられている。吸着部3は、所定量の吸着剤をロストル2上に堆積することによって形成されたものである。吸着剤は、吸着目的のガス種に応じて選択される。吸着部3の上には金網(図示せず)が配設されており、この金網の上に重りボール4が堆積されている。重りボール4は、吸着部3に対して下方に荷重を負荷するためのものである。
PSA法やTSA法においては、所定の圧力条件や温度条件において、まず、ノズル5を介して原料ガスが吸着槽Xに導入される。この原料ガスは、槽容器1の内部において、ロストル2を通過した後に吸着部3を通過する。吸着部3の通過過程において、原料ガス中の、吸着部3の吸着剤に対して吸着性を示すガスは、吸着部3にて吸着される。非吸着ガスは、吸着部3を通過した後、重りボール4の堆積層を通過して、ノズル6を介して吸着槽Xから排出される。このような吸着工程を終えた吸着槽Xは続いて再生される。具体的には、吸着工程とは異なる圧力条件や温度条件にて吸着部3から吸着ガスを脱着させ、例えばノズル5を介して、当該脱着ガスを吸着槽Xの外部に排出させる。
一方、近年のPSA法やTSA法においては、処理速度の高速化に対する要求が高まっている。しかし、上述したような従来の吸着槽Xでは、吸着槽X内に生じる圧力損失が大きくなり、処理速度が高速化するほど、この傾向は顕著となる。したがって、従来の吸着槽Xでは、処理時間を短縮するために処理速度を高速化しても圧力損失が著しく増大するため、かえって処理効率が悪化してしまう可能性がある。
そこで、上述したような従来の吸着槽Xにおける不具合を回避することが可能な構成を有する吸着槽が開発されている。具体的には、円筒胴を有する槽容器と、上記槽容器の内部空間を仕切るように設けられ、周面に貫通する孔が複数形成されるとともに、当該周面がテーパ状をなす仕切外筒と、上記槽容器の内部空間を仕切るように設けられ、周面に貫通する孔が複数形成されるとともに、当該周面がテーパ状をなす仕切内筒と、上記仕切外筒と上記仕切内筒との間に収容される吸着剤と、上記仕切外筒と上記仕切内筒との間に上記吸着剤を収容するための収容部を形成するための床板および天板とを有する吸着槽が公知となっている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、特許文献1に開示されている吸着槽においては、ガス流れや吸着槽自体の振動などにより、吸着剤の圧密化が徐々に進行すると収容部の上方に隙間が発生する可能性がある。この隙間の部分は、収容部における吸着剤の収容部分に比べて抵抗が小さい。そのため、特許文献1に開示されている吸着槽では、当該吸着槽に供給される原料ガスが、抵抗が比較的大きい吸着剤の収容部分を充分に通過せずに、収容部上方の隙間を迂回してしまう可能性がある。
そこで、上述したような特許文献1に開示されている吸着槽における不具合を回避することが可能な構成を有する吸着槽が開発されている。具体的には、槽容器内に形成される収容部の天井壁を柔軟な膜材により構成し、当該膜材により吸着剤の収容部分の上方に生じる隙間を塞ぐことが可能な構成を有する吸着槽が公知となっている(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、特許文献2に開示されている吸着槽においては、膜材を利用した閉塞機構を設けた分、槽容器内における吸着剤を収容することが可能な収容可能容積の占める割合が減少してしまう。つまり、吸着槽の処理能力(吸着容量)が減少してしまう。また、閉塞機構には、膜材を吸着剤の収容部分の頂部に圧接するためのポンプやボンベガスなどが必要である。したがって、吸着槽の全体構造が比較的複雑になるとともに、製造コストも上昇し易い。
特開平8−215531号公報 特開平5−146624号公報
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであり、槽容器内において吸着剤を収容することが可能な収容可能容積の占める割合をより大きく確保することが可能で、かつ、全体構造が比較的簡単なガス分離用吸着槽を提供することを課題とする。
本発明によれば、複数のガス通過口を有する槽容器と、上記槽容器の容器内空間を仕切り、上記ガス通過口を介して上記容器内空間に導入されたガスが通過可能で且つ吸着剤が収容可能な構成を有する収容部と、上記収容部に収容される吸着剤とを備え、上記収容部には、上記吸着剤が上記ガスの流れ方向に対する横切り方向の断面全体を満たすように圧密状態で収容されていることを特徴とするガス分離用吸着槽が提供される。
このような構成によると、吸着剤は、収容部への初期収容の段階で圧密状態で収容されている。そのため、収容部をガスが通過したり吸着槽自体に機械振動などが生じても、吸着剤の圧密化は、初期収容の段階以上には進行し難いので、例えば膜材によって収容部の上方に生じる隙間を塞ぐための閉塞機構を設けなくても、収容部の上方には隙間が生じ難くなる。したがって、上述のような閉塞機構を設けなくてすむ分の空間を吸着剤で満たすことが可能となるので、槽容器内において吸着剤を収容することが可能な収容可能容積の占める割合をより大きく確保することが可能となる。つまり、吸着槽の処理能力(吸着容量)をより大きくすることが可能となる。さらに、上述のような閉塞機構を設けなくてすむ分、吸着槽の全体構造は比較的簡単になり、製造コストも低減することが可能となる。
好ましくは、収容部は、上記槽容器内に複数設けられている。このような構成によると、例えば収容部を2つ設ける場合、これらの収容部の間に原料ガスを供給するためのガス通過口を設けることによって、吸着槽を2分割することになる。したがって、収容部を1つしか設けていない同サイズの吸着槽と比較して原料ガスの処理を行う面積を2倍確保したのと同様の効果が得られるとともに、吸着槽自体の径を大きくしたのではないため、大きい径を有する吸着槽に生じ易いガスの偏流も防ぐことができる。このことは、収容部を3つ以上設けた場合も同様である。また、収容部を複数にすると、吸着槽を大型化したり吸着容量を減らしたりすることなく収容部1つあたりにおける吸着剤の充填高さ(ガスの流れ方向における吸着剤層の厚み)を小さくすることが可能となる。これにより、ガスが収容部を通過する際の流れ抵抗は、低減することが可能となる。
本発明の実施形態によれば、収容部は、ガス透過性を有する第1仕切部材と、ガス透過性を有する第2仕切部材と、上記第1仕切部材および/または上記第2仕切部材を動かすことによって当該収容部における上記横切り方向の断面積を変化させずに容積を調整するための容積調整機構とを有する。
好ましくは、収容部は、ガス透過性を有し、かつ、上記吸着剤を収容するための袋状収容具をさらに有する。このような構成によると、吸着剤が袋状収容具内に収容されるため、当該吸着剤が槽容器内における収容部外に移動することをより確実に防ぐことが可能になる。なお、袋状収容具は、金網を主体として構成されているものが好ましい。
好ましくは、容積調整機構は、上記第1仕切部材と上記第2仕切部材とを連結するための連結用ロッドを有し、当該連結用ロッドに沿って上記第1仕切部材および/または上記第2仕切部材を近接する方向に移動させることにより上記吸着剤を締付ける締付手段を備える。
好ましくは、容積調整機構は、上記第1仕切部材および/または上記第2仕切部材の下端部を支持するための支持体と、上記第1仕切部材および/または上記第2仕切部材の上端部を上記近接方向に押圧するための押圧手段とをさらに備えている。このような構成によると、収容部の上方に収容されている吸着剤を主体的に押圧することが可能となる。吸着剤は、収容部の下方ほど自重により圧密化が進んでいるので、仕切部材によって吸着剤全体を均等に押圧するのに比べて、圧密化の程度が低い収容部の上方に収容されている吸着剤を主体的に押圧する方が収容部内の吸着剤を均等に圧密状態にする上でより合理的である。また、仕切部材の上端部を押圧するだけでよいので、容積調整に要する時間も比較的短くなり、より効率的である。
好ましくは、第1仕切部材は、上記槽容器に固定されている。このような構成によると、容積調整機構によって第2仕切部材のみを可動させることにより収容部の容積を調整することが可能となり、吸着槽の全体構造がより簡単になる。したがって、吸着槽の製造コストをより低減することが可能となる。
本発明の別の実施形態によれば、収容部は、上記吸着剤を圧密状態で収容したまま、上記槽容器の内部に嵌脱することが可能な構成を有する。このような構成によると、槽容器内に容積調整機構などの収容部の容積を調整するための構成を設ける必要がなくなる。また、収容部における吸着剤の圧密化は、収容部を吸着槽に組み込む前に予め行うことが可能となる。そのため、例えば吸着槽内に作業者が入って圧密化の作業を行う必要がなくなるのに加えて、吸着槽内では使用できない加圧装置を利用して圧密化を行うことが可能なるなど圧密化の作業性が向上する。
本発明のさらに別の実施形態によれば、槽容器は、2以上の分割体からなり、上記収容部は、上記吸着剤を圧密状態で収容したまま、1の分割体と他の分割体との間に介設することが可能な構成を有する。このような構成によると、本発明の別の実施形態において示したものと同様の効果を奏する。
本発明のその他の利点および特徴については、以下に行う発明の実施形態の説明から、より明らかとなるであろう。
本発明の第1の実施形態に係る吸着槽X1について、図1〜図5を参照しつつ具体的に説明する。図1は、吸着槽X1の断面図である。図2および図3は、各々、図1に示す吸着槽X1の要部拡大図である。図4は、図1に示す吸着槽X1の線IV−IVに沿った断面図である。図5は、図4に示す吸着槽X1の要部拡大図である。
吸着槽X1は、PSA法やTSA法に使用するための円筒横型吸着槽として構成されたものであり、図1に示すように、槽容器10と、2つの収容部20と、吸着剤30とを備える。
槽容器10は、円筒状の胴部11と、槽外部に膨らむように湾曲している2つの側部12とからなる。胴部11には、槽容器10内に原料ガスを導入するためのノズル13と、2つの収容部20の各々に吸着剤30を充填するための2つの充填口14とが設けられている。各充填口14は、蓋体15により閉塞可能とされている。各側部12には、各々に槽容器10外に非吸着ガスを導出するためのノズル16が設けられている。なお、ノズル13とノズル16の役割を置き換えて、ノズル13を非吸着ガス導出口、ノズル16を原料ガス導入口とすることも可能である。
各収容部20は、ノズル13(もしくは、ノズル16)を介して、槽容器10の容器内空間に導入されたガスが通過可能で、かつ、吸着剤30が収容可能な収容空間20aを構成するものであり、図1〜図3に示すように、1対の仕切板21,22と、ステー23と、固定用ナット24と、袋状金網25とを有している。また、各収容部20は、槽容器10の容器内空間を仕切るものでもあり、空間部40と、2つの空間部41とに区分している。空間部40には、ノズル13が直接に開口しており、当該ノズル13を介してガスが出入り可能である。同様に、各空間部41には、ノズル16が直接に開口しており、当該ノズル16を介してガスが出入可能である。
仕切板21,22は、ガスの通過を許容する小径の通気用貫通孔210,220と、後述するステー23が挿通可能な径の連結用貫通孔(図示せず)を有する多孔板である。仕切板21は、図2によく表れているように、収容空間20aを空間部41に対して仕切るように槽容器10の内部に立設されており、胴部11の軸方向(矢印AB方向)に延びるように槽容器10の内壁10aに固定されたガイド26に対して摺動可能に係合している。また、仕切板21には、当該仕切板21を補強するためのリブ27が取りつけられている。仕切板21に対するリブ27の配設パターンとしては、仕切板21の全体を偏りなく補強できるものであればよく、例えば図4に示すようなパターンが挙げられる。リブ27は、図5に示すように、ガイド26の設置位置に対応する位置にV字型の溝部270が形成されており、この溝部270においてガイド26に係合している。これにより、仕切板21の矢印CD方向(胴部11の周方向)への回転が抑制される。仕切板22は、図3によく表れているように、収容空間20aを空間部40に対して仕切るように槽容器10の内部に立設されており、例えば槽容器10の内壁10aに設けられたストッパ28に対して溶接(図3において、塗りつぶした部分が溶接部)などの手段を用いることにより固定されている。なお、通気用貫通孔210,220の径は、例えば3〜5mmである。
ステー23は、図1〜図3に示すように、仕切板21,22の各々に設けられた連結用貫通孔に挿通することによって、仕切板21と仕切板22とを連結するためのものであり、両端部には固定用ナット24が係合可能な係合ネジ溝(図示せず)が設けられている。なお、ステー23の配置数および配置場所は、必要に応じて任意に定めればよいが、図4に示すように、リブ27上に配置するのが強度面で好ましい。
固定用ナット24は、図1〜図3に示すように、ステー23における係合ネジ溝に対して任意の位置で係合可能で、かつ、当該係合ネジ溝に係合した状態において仕切板21,22を支持することが可能な構成を有している。固定用ナット24のステー23に対する係合位置を変化させると、当該固定用ナット24によって支持される仕切板21,22の位置も変化するので、収容空間20aの容積調整が可能となる。つまり、本実施形態において固定用ナット24は、ステー23とともに容積調整機構を構成する。固定用ナット24は、ステー23と連結用貫通孔との間を介して吸着剤30が空間部40,41に移動するのを防止する役割も果たす。
袋状金網25は、ガスの通過を許容し且つ吸着剤30の通過を阻むようなメッシュ(例えば、メッシュ径0.5〜1mm)を有する金網を用いて、充填口14を介して吸着剤30が収容可能で且つ仕切板21の移動に伴い吸着剤30を収容することが可能な収容可能容積を調整することができるように構成されたものである。また、袋状金網25には、ステー23が貫通するための貫通孔(図示せず)が所定の位置に設けられている。
吸着剤30は、吸着目的のガス種に応じて適宜選択される。吸着剤30の粒径は、例えば1〜3mmである。
このような構成を有する吸着槽X1において、収容部20に吸着剤30を圧密充填する方法について説明する。
まず、充填口14を介して袋状金網25内に吸着剤30を所定量充填し、充填後、蓋体15により充填口14を閉塞する。次に、ステー23に沿って仕切板21を全体的に矢印B方向へ移動させることにより、袋状金網25内の吸着剤30を圧密化し、所定の圧密状態に達した位置で固定用ナット24により仕切板21を固定する。
以上のような構成を有する吸着槽X1においては、吸着剤30は、収容部20への初期収容の段階で圧密状態で収容されている。そのため、収容部20をガスが通過したり吸着槽X1自体に機械振動などが生じても、吸着剤30の圧密化は、初期収容の段階以上には進行し難いので、例えば膜材によって収容部の上方に生じる隙間を塞ぐための閉塞機構を設けなくても、収容部の上方には隙間が生じ難くなる。したがって、従来のような膜材を利用した閉塞機構を収容部20に設けなくてすむ分の空間を吸着剤30で満たすことが可能となるので、槽容器10内において吸着剤30を収容することが可能な収容可能容積の占める割合をより大きく確保することが可能となる。つまり、吸着槽X1の処理能力(吸着容量)をより大きくすることが可能となる。また、従来のような膜材を利用した閉塞機構などを設けなくてすむ分、吸着槽X1の全体構造が比較的簡単になり、製造コストも低減することが可能となる。
吸着槽X1は、収容部20を2つ設けることにより、当該吸着槽X1を2分割することになる。したがって、収容部を1つしか設けていない同サイズの吸着槽と比較して原料ガスの処理を行う面積を2倍確保したのと同様の効果が得られるとともに、吸着槽X1自体の径を大きくしたのではないため、大きい径を有する吸着槽に生じ易いガスの偏流も防ぐことができる。また、収容部20を2つにすると、吸着槽X1を大型化したり吸着容量を減らしたりすることなく収容部1つあたりにおける吸着剤30の充填高さ(ガスの流れ方向における吸着剤層の厚み)を小さくすることが可能となる。これにより、ガスが収容部20を通過する際の流れ抵抗は、低減することが可能となる。さらに、吸着槽X1は筒状横型であるため設置面積は大きいが、高さ制限が厳しい施設内において、より大きい処理能力を確保するのに有利である。
本発明の第2の実施形態に係る吸着槽X2について、図6〜図10を参照しつつ具体的に説明する。図6は、吸着槽X2の断面図である。図7および図8は、各々、図6に示す吸着槽X2の要部拡大図である。図9は、図6に示す吸着槽X2の線IX−IXに沿った断面図である。図10は、図9に示す吸着槽X2の要部拡大図である。図6〜図10において、先に説明した吸着槽X1と同一または同種の部材または要素については、同一の符号を付している。
仕切板21’は、通気用貫通孔210を有する多孔板であり、図7および図8によく表れているように、収容空間20aを空間部41に対して仕切るように槽容器10の内部に立設されている。また、仕切板21’には、リブ27が取りつけられており、溝部270においてガイド26に係合している。仕切板21’に対するリブ27の配設パターンとしては、仕切板21’の全体を偏りなく補強できるものであればよく、例えば図9に示すようなものが挙げられる。
押圧装置24’は、図7に示すように、リブ27を介して仕切板21’の上端部を矢印B方向へ押圧するためのものであり、支持ビーム240と、支持ビーム240に支持されている押さえボルト241とを有している。支持ビーム240は、押さえボルト241が挿通可能な貫通孔(図示せず)を有しており、図9に示すように、両端部において槽容器10に固定されている。押さえボルト241は、支持ビーム240の貫通孔において任意の位置で係止可能な構成を有している。押さえボルト241の、支持ビーム240の貫通孔に対する係止位置を変化させると、当該押さえボルト241によって上端部が支持される仕切板21’の位置も変化するので、収容空間20aの容積調整が可能となる。つまり、本実施形態において押圧装置24’は、容積調整機構を構成する。
ストッパ29は、図8〜図10に示すように、リブ27の下端部を支持することによって、リブ27および仕切板21’の下端部が矢印A方向に移動するのを制限するものであり、槽容器10の内壁面10aに固定されている。ストッパ29には、ガイド26が挿通可能な貫通孔290が設けられている。
以上のような構成を有する吸着槽X2においては、収容部20の上方に収容されている吸着剤30を主体的に押圧することが可能となる。吸着剤30は、収容部20の下方ほど自重により圧密化が進んでいるので、例えば仕切板によって吸着剤全体を均等に押圧するのに比べて、圧密化の程度が低い収容部20の上方に収容されている吸着剤30を主体的に押圧する方が収容空間20aに存する吸着剤30を均等に圧密状態にする上でより合理的である。また、仕切板21’の上端部を押圧するだけでよいので、容積調整に要する時間も比較的短くなり、より効率的である。
本発明の第3の実施形態に係る吸着槽X3について、図11〜図12を参照しつつ具体的に説明する。図11は、吸着槽X3の断面図である。図12は、図11に示す吸着槽X3の要部拡大図である。図11〜図12において、先に説明した吸着槽X1と同一または同種の部材または要素については、同一の符号を付している。
槽容器10は、図11に示すように、円筒状の胴部11”と、槽外部に膨らむように湾曲している2つの側部12”とからなる。胴部11”には、ノズル13と、収容部20に連結するための連結用ボルト50が挿通可能なボルト孔(図示せず)を有するフランジ110とが設けられている。各側部12”には、各々に、ノズル16と、収容部20に連結するための連結用ボルト50が挿通可能なボルト孔(図示せず)を有するフランジ120とが設けられている。
各収容部20は、円筒状胴部11”と側部12”との間に介設することによって槽容器10の容器内空間を仕切るものであり、当該容器内空間を空間部40と、2つの空間部41とに区分している。
各収容部20は、吸着剤30を圧密状態で収容するための収容空間20aを構成するものであり、図12に示すように、蓋体21”と、収容容器22”と、ステー23と、固定用ナット24と、板状金網25”とを有している。蓋体21”は、通気用貫通孔210と、フランジ211とを有しており、収容容器22”に収容される吸着剤30を押圧しつつ嵌合することができるように構成されている。フランジ211には、ステー23が挿通可能な径の連結用貫通孔(図示せず)と、連結用ボルト50が係合可能な係合ネジ溝を有するボルト孔(図示せず)とが設けられている。収容容器22”は、通気用貫通孔220と、フランジ221とを有している。フランジ221には、ステー23が挿通可能な径の連結用貫通孔(図示せず)と、連結用ボルト50が係合可能な係合ネジ溝を有するボルト孔(図示せず)とが設けられている。蓋体21”と収容容器22”との間には、この間を介して収容空間20aに存する吸着剤30が移動するのを防止すべく図示しないシール構造が設けられている。本実施形態においては、第1の実施形態と同様、固定用ナット24がステー23とともに容積調整機構を構成する。なお、連結用貫通孔の一方にネジ溝を形成し、ステー23および固定用ナット24に代えてボルトによって蓋体21”と収容容器22”とを連結するようにしてもよいし、ステー23および固定用ナット24を用いずに溶接によって蓋体21”と収容容器22”とを固定してもよい。
板状金網25”は、図12に示すように、ガスの通過を許容し且つ吸着剤30の通過を阻むようなメッシュ(例えば、0.5〜1mm)を有する金網であり、吸着剤30が通気用貫通孔210,220を介して空間部41,40に移動しないように設けられている。なお、板状金網25”は、袋状金網25と同様の構成を有するものに変更してもよく、この場合は上述のシール構造を設けなくてもよい。
以上のような構成を有する吸着槽X3においては、槽容器10内に容積調整機構などの収容部20の容積を調整するための構成を設ける必要がなくなる。また、収容部20における吸着剤30の圧密化は、収容部20を吸着槽X3に組み込む前に予め行うことが可能となる。そのため、例えば吸着槽内に作業者が入って圧密化の作業を行う必要がなくなるのに加えて、吸着槽内では使用できない加圧装置を利用して圧密化を行うことが可能なるなど圧密化の作業性が向上する。
以上、本発明の具体的な実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の思想から逸脱しない範囲内で種々な変更が可能である。例えば、上記第1および第2の実施形態において、仕切板22は、ストッパ28に対して溶接などの手段を用いて固定されているが、これを仕切板21側と同様にして移動可能な構成にしてもよい。また、上記第3の実施形態において、収容部20は、胴部11”と側部12”との間に介設されているが、収容部20を胴部11”内に嵌脱可能な構成にしてもよい。
本発明の第1の実施形態に係る吸着槽を示す断面図である。 図1に示す吸着槽の要部拡大図である。 図1に示す吸着槽の要部拡大図である。 図1の線IV-IVに沿った断面図である。 図4に示す吸着槽の要部拡大図である。 本発明の第2の実施形態に係る吸着槽を示す断面図である。 図6に示す吸着槽の要部拡大図である。 図6に示す吸着槽の要部拡大図である。 図6の線IX-IXに沿った断面図である。 図9に示す吸着槽の要部拡大図である。 本発明の第3の実施形態に係る吸着槽を示す断面図である。 図11に示す吸着槽の要部拡大図である。 従来の吸着槽を示す断面図である。
符号の説明
X1〜X3 吸着槽
10 槽容器
11 胴部(筒状胴)
11” 胴部(分割体)
12 側部
12” 側部(分割体)
13,16 ノズル(ガス通過口)
20 収容部
21,22 仕切板(仕切部材)
23 ステー(連結用ロッド)
24 固定ナット(支持部材)
24’ 押圧装置(押圧手段)
25 袋状金網(袋状収容具)
26 ガイド
27 リブ(補強部材)
28 ストッパ
29 ストッパ(支持体)
30 吸着剤

Claims (10)

  1. 複数のガス通過口を有する槽容器と、上記槽容器の容器内空間を仕切り、上記ガス通過口を介して上記容器内空間に導入されたガスが通過可能で且つ吸着剤が収容可能な構成を有する収容部と、上記収容部に収容される吸着剤とを備え、
    上記収容部には、上記吸着剤が上記ガスの流れ方向に対する横切り方向の断面全体を満たすように圧密状態で収容されていることを特徴とする、ガス分離用吸着槽。
  2. 上記収容部は、上記槽容器内に複数設けられている、請求項1に記載のガス分離用吸着槽。
  3. 上記収容部は、ガス透過性を有する第1仕切部材と、ガス透過性を有する第2仕切部材と、上記第1仕切部材および/または上記第2仕切部材を動かすことによって当該収容部における上記横切り方向の断面積を変化させずに容積を調整するための容積調整機構とを有する、請求項1または2に記載のガス分離用吸着槽。
  4. 上記収容部は、ガス透過性を有し、かつ、上記吸着剤を収容するための袋状収容具をさらに有する、請求項3に記載のガス分離用吸着槽。
  5. 上記袋状収容具は、金網を主体として構成されている、請求項4に記載のガス分離用吸着槽。
  6. 上記容積調整機構は、上記第1仕切部材と上記第2仕切部材とを連結するための連結用ロッドを有し、当該連結用ロッドに沿って上記第1仕切部材および/または上記第2仕切部材を近接する方向に移動させることにより上記吸着剤を締付ける締付手段を備える、請求項3から5のいずれか1つに記載のガス分離用吸着槽。
  7. 上記容積調整機構は、上記第1仕切部材および/または上記第2仕切部材の下端部を支持するための支持体と、上記第1仕切部材および/または上記第2仕切部材の上端部を上記近接方向に押圧するための押圧手段とをさらに備えている、請求項3から5のいずれか1つに記載のガス分離用吸着槽。
  8. 上記第1仕切部材は、上記槽容器に固定されている、請求項3から7のいずれか1つに記載のガス分離用吸着槽。
  9. 上記収容部は、上記吸着剤を圧密状態で収容したまま、上記槽容器の内部に嵌脱することが可能な構成を有する、請求項1から5のいずれか1つに記載のガス分離用吸着槽。
  10. 上記槽容器は、2以上の分割体からなり、
    上記収容部は、上記吸着剤を圧密状態で収容したまま、1の分割体と他の分割体との間に介設することが可能な構成を有する、請求項1から5のいずれか1つに記載のガス分離用吸着槽。
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