JP2005052896A - 歩行ロボットとその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ロボットの剛性を下げることなく、チューニングプロセスを簡単化できる制御技術を提供する。
【解決手段】歩行ロボット84は、左足先62と腰1と右足先32の位置を経時的に指示する歩容データに従って、左脚リンク47と腰1と右脚リンク17の相対位置関係を変化させて歩行する。歩行ロボット84は、歩容データから、左脚リンク47と腰1と右脚リンク17で構成される機械系に存在する複数の関節の各関節角を計算する関節角群計算手段と、各関節の関節角を関節角群計算手段で計算された関節角に調整するアクチュエータと、遊脚の足先32、62が着地したことを検出する手段30、60と、着地検出手段0、60により検出した着地タイミングが目標値よりも早い場合に、足先32、62の高さ方向の速度を遅らせるように歩容データを補正する手段とを備えている。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、歩行ロボットに関するものである。詳しくは、左脚リンクと腰と右脚リンクから構成される機械系を備え、その機械系に存在する複数の関節を利用して左脚リンクと腰と右脚リンクの相対位置関係を変化させることによって歩行するロボットの制御技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】左脚リンクと腰と右脚リンクの相対位置関係を変化させて歩行するロボットが開発されている。通常、このようなロボットは、腰と左上腿が左股関節によって接続され、左上腿と左下腿が左膝関節によって接続され、左下腿と左足先が左足首関節によって接続されている。また、腰と右上腿が右股関節によって接続され、右上腿と右下腿が右膝関節によって接続され、右下腿と右足先が右足首関節によって接続されている。左脚リンクと腰と右脚リンクで構成される機械系には複数の関節が存在しており、その関節を利用して左脚リンクと腰と右脚リンクの相対位置関係を変化させる。
左脚リンクと腰と右脚リンクの相対位置関係を制御するために、歩容データが用いられる。歩容データは、左足先と腰と右足先の位置を指示するデータを経時的に記憶している。歩行ロボットは、歩容データに従って、左脚リンクと腰と右脚リンクの相対位置関係を経時的に変化させることによって歩行する。
【0003】
歩容データは、左脚リンクと腰と右脚リンクの相対位置関係の変化を想定して作成される。具体的は、左脚リンクと右脚リンクの両足先が着地している状態から、一方の脚リンクの足先を上昇させながら前方に移動させ、次いで前方に移動させながら下降させることによって遊脚の足先を一歩進めて着地させる移動軌跡を記述する歩容データを作成する。遊脚となる足を左右交互に切換えながら、上記の相対位置関係の変化を繰り返す歩容データを用意することによって、歩行ロボットは歩行を続ける。
【0004】
ロボットは、それ自身の重量によって構成部材が撓むことが避けられない。構成部材が撓むと、遊脚リンク(着地していない脚リンク)の足先の高さは、歩容データが指示するよりも下がってしまう。遊脚リンクの足先高さが歩容データが指示するよりも下がってしまうと、図11に示されているように、歩容データが想定しているのよりも早いタイミングで足先が着地してしまう。すなわち、歩容データの上ではまだ着地しておらず、足先を下降させている途中で、足先が着地してしまう。遊脚リンクを下降させている途中で足先が着地してしまうと、ロボットは着地した後も着地脚リンクの足先を下降させつづけようとする。このため、結果的には、着地脚の足先が床を蹴って腰を持ち上げる動作となってしまう。着地後に着地脚をさらに伸ばすと(歩容データの上ではまだ着地していないので足を伸ばして着地させようとしている)、着地した足先が床を蹴る動作が現われ、着地衝撃が大きくなってしまう。着地衝撃が大きくなるとロボットの歩行動作が不安定になる。ロボットの高速歩行が妨げられる。
【0005】
特許文献1や特許文献2には、着地衝撃を緩和する技術が記載されている。特許文献1には、足先にバネ機構を設けて着地衝撃を緩和する技術が開示されている。特許文献2には、足先に床反力検出手段を設け、検出された床反力を用いてロボットの歩行を制御して着地衝撃を緩和する技術が開示されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−305584号公報
【特許文献2】
特開平11−300660号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】足先にバネ機構を設けることによって着地衝撃を緩和しようとすると、立脚中のロボットの姿勢が不安定になってしまう。
検出された床反力を用いてロボットの歩行を制御する技術では、その制御係数を最適に調整するチューニングプロセスに時間と労力がかかる。ロボット毎にチューニングする必要があり、大変に面倒である。
そこで、本発明では、ロボットの剛性を下げることなく、チューニングプロセスを簡単化できる制御技術を創作した。
【0008】
【課題を解決するための手段と作用】請求項1に記載の歩行ロボットは、左足先と腰と右足先の位置を経時的に指示する歩容データに従って、左脚リンクと腰と右脚リンクの相対位置関係を変化させて歩行するロボットであり、歩容データから、左脚リンクと腰と右脚リンクで構成される機械系に存在する複数の関節の各関節角を計算する関節角群計算手段と、各関節の関節角を関節角群計算手段で計算された関節角に調整するアクチュエータと、遊脚の足先が着地したことを検出する手段と、着地検出手段により検出した着地タイミングが目標値よりも早い場合に、足先高さ方向の速度を遅らせるように歩容データを補正する手段とを備えている。
上記の歩行ロボットでは、着地検出手段により検出した着地タイミングが目標値よりも早い場合に、足先高さ方向の速度を遅らせるように歩容データを補正する。遊脚リンクを下降させている途中で足先が着地してしまうと、着地脚をさらに伸ばす(歩容データの上ではまだ着地していないので足を伸ばして着地させようとしている)速度を減速させる。着地脚をさらに伸ばす速度を減速させると、着地脚が床を蹴る動作が抑制され、歩行ロボットの着地衝撃が緩和される。
【0009】
請求項1に記載の歩行ロボットにおいて、歩容データの高さ方向の補正量が、他の足先が床を離れるまでの間にゼロに復帰することが好ましい(請求項2)。
着地脚の高さを補正したままにしておくと、着地脚を伸ばさないままに他方の足を持ち上げることになってしまい、歩容データが指示する歩行姿勢を維持できなくなってしまう。それを抑制するためには、歩容データの補正量(特に着地脚の足先の高さを指示する値の補正量)を他の足先が床を離れるまでの間にゼロに復帰させることが好ましい。すると、他の足先が床を離れるときには、歩容データが想定する姿勢に戻って歩行する。歩容データの補正量が蓄積され、歩行ロボットが次第にしゃがみ込んでしまうのが防止される。
【0010】
請求項3の歩行ロボットの制御方法は、歩行ロボットの足先が着地するタイミングと目標タイミングを比較する工程と、そのタイミングが目標値よりも早い場合に、着地した足先位置を示す歩容データをその足先高さ方向の速度を遅らせるように補正する工程と、補正された歩容データをロボットに指示することによってロボットを歩行させる工程とを備えている。
上記の歩行ロボットの制御方法によれば、足先が着地するタイミングが目標値よりも早い場合に、着地した足先位置を示す歩容データをその足先高さ方向の速度を遅らせるように補正する。よって、歩行ロボットの着地衝撃が緩和される。
【0011】
上記の制御方法を実施するには、歩容データを補正するプログラムが必要である。請求項4に記載の歩容データの補正プログラムは、コンピュータに下記の処理、即ち、左足先が着地したタイミングが目標値よりも早い場合に、左足先の位置を示す歩容データを左足先の高さ方向の速度が遅くなるように補正する処理と、右足先が着地したタイミングが目標値よりも早い場合に、右足先の位置を示す歩容データを右足先の高さ方向の速度が遅くなるように補正する処理とを実行させる。
このプログラムによると、足先が着地したタイミングが目標値よりも早い場合に、足先高さ方向の速度が遅くなるように歩容データが補正される。よって、歩行ロボットの着地衝撃が緩和される。
【0012】
【発明の実施の形態】後述する実施例の主要な特徴を記載する。
(形態1) 足先に設けられている力センサによって、足先が着地したことを検出する。
【0013】
【実施例】図1は、左脚リンク47と腰1と右脚リンク17から構成される機械系を備えた2足歩行ロボット84の機械的構成を示す。
左脚リンク47は、左上腿48と左膝関節50と左下腿52と左足首関節58と左足先62を備える。左膝関節50はピッチ軸yの回りの関節角が可変であり、左足首関節58はピッチ軸yの回りの関節角とロール軸xの回りの関節角が可変である。図1では、図示の明瞭化のために、関節角を変えるアクチュエータによって関節が代表されている。例えば参照番号50は、膝関節と膝関節の関節角を変えるアクチュエータに共通的に用いられる。参照番号54は、足首関節58のピッチ軸yの回りの関節角を変えるアクチュエータであり、参照番号56は、ロール軸xの回りの関節角を変えるアクチュエータである。左足先62には、左足先62と床との間で作用する力、この場合、ロール軸x方向の力と、ピッチ軸y方向の力と、重力線z方向の力と、ロール軸x回りのモーメントと、ピッチ軸y回りのモーメントと、重力線z回りのモーメントを計測する6軸力センサ60が取り付けられている
【0014】
左右の脚リンク17,47は左右対称であり、右脚リンク17は、右上腿18と右膝関節20と右下腿22と右足首関節28と右足先32を備える。右膝関節20は、ピッチ軸yの回りの関節角が可変である。右足首関節28はピッチ軸yの回りの関節角を変えるアクチュエータ24とロール軸xの回りの関節角を変えるアクチュエータ26を備えている。右足先32にも、6軸力センサ30が取り付けられている。
腰1は、腰プレート8と腰柱4を備えており、両者の間には腰関節6が設けられている。腰柱4には、腰柱4のピッチ軸yの回りの傾斜角とロール軸x回りの傾斜角と重力線z軸回りの回転角を計測するジャイロ2が固定されている。腰柱4のピッチ軸yの回りの傾斜角とロール軸xの回りの傾斜角は、腰関節6が回転しても影響を受けない。
【0015】
左脚リンク47と腰1は、左股関節46で接続されている。左股関節46は、重力線z軸の回りの関節角を変えるアクチュエータ40と、ピッチ軸yの回りの関節角を変えるアクチュエータ42と、ロール軸xの回りの関節角を変えるアクチュエータ44を備えている。右脚リンク17と腰1は、右股関節16で接続されている。右股関節16は、重力線z軸の回りの関節角を変えるアクチュエータ10と、ピッチ軸yの回りの関節角を変えるアクチュエータ12と、ロール軸xの回りの関節角を変えるアクチュエータ14を備えている。
【0016】
図1の機械系で歩行する場合には、結果として歩行した結果が得られるように、左脚リンク47と腰1と右脚リンク17の相対位置関係を変化させなければならない。
このために、左足先62と腰1と右足先32の位置と姿勢を経時的に指示する歩容データが利用される。図2に示すように、歩容データは、ロボットが活動する空間の座標を定めるグローバル座標系において、左足先62と腰1と右足先32の位置と姿勢を指示する。左足先62と腰1と右足先32の位置を指示するために、左足先62には基準点L0が定められており、右足先32には基準点R0が定められており、腰1には基準点W0が定められている。左足先62と腰1と右足先32の姿勢を指示するために、左足先62に垂直なベクトルLが想定されており、右足先32に垂直なベクトルRが想定されており、腰柱4に沿って伸びるベクトルWが想定されている。
【0017】
図2に示すように、歩容データは、グローバル座標系において、左足先62の基準点L0のx、y、z座標、右足先32の基準点R0のx、y、z座標、腰1の基準点W0のx、y、z座標を指示する。また、左足先62に垂直なベクトルLのピッチ角Lαと、ロール角Lβと、ヨー角Lγを指示し、右足先32に垂直なベクトルRのピッチ角Rαと、ロール角Rβと、ヨー角Rγを指示し、腰柱4に沿って伸びるベクトルWのピッチ角Wαと、ロール角Wβと、ヨー角Wγを指示する。図3に示すように、歩容データは、左足先62と腰1と右足先32の位置と姿勢を指示するデータを経時的(t1、t2、t3・・・)に記憶している。経時的に変化する左足先62と腰1と右足先32の位置と姿勢を指示する歩容データに従って、左脚リンク47と腰1と右脚リンク17の相対位置関係を経時的に変化させることによってロボット84は歩行する。
【0018】
ロボットは、図4に示すように、左足先62と腰1と右足先32の位置と姿勢を指示する歩容データを入力して、左股関節46のz軸回りの関節角とy軸回りの関節角とx軸回りの関節角と、左膝関節50のy軸回りの関節角と、左足首関節58のy軸回りの関節角とx軸回りの関節角と、右股関節16のz軸回りの関節角とy軸回りの関節角とx軸回りの関節角と、右膝関節20のy軸回りの関節角と、右足首関節28のy軸回りの関節角とx軸回りの関節角を計算し、それぞれの関節角を変化させるアクチュエータ40,42,44,50,54,56,10,12,14,20,24,26の回転角を計算する関節角群計算手段70を備えている。関節角群計算手段70は、逆キネマティクスを解いて関節角群を計算する。関節角群計算手段70は、ロボットの歩行動作とリアルタイムで関節角群を計算する。関節角群計算手段70は、ロボットの外に配置し、計算された関節角群を無線または有線でロボットに送信して指示するものであってもよい。
【0019】
歩容データは、予めオフラインで作成しておいてロボットにティーチングしておいてもよい。あるいは、ロボットを動作させながらリアルタイムで歩容データを作成することもできる。ロボットの動作を観測しながらジョイスティック等を操作してロボットの次の動作を指定することによって歩容データを作成することもできる。この場合、リアルタイムで作成された歩容データを無線または有線でロボットに送信し、ロボット内に搭載されている関節角群計算手段70で関節角群をリアルタイムで計算する。あるいは、ロボット外に配置された関節角群計算手段70で計算した関節角群を無線または有線でリアルタイムにロボットに送信してもよい。
【0020】
ロボットに撓みがなければ、各アクチュエータを計算された回転角に調整することで、ロボットは歩容データで指示されたとおりに姿勢を変えて歩行するはずである。
しかしながら実際にはロボットは撓む。ロボットの撓み量は、種々の条件で変化する(例えば、ロボットが速く歩くと、上下方向に作用する力が大きくなるので、撓み量は大きくなる。例えば、ロボットが重いものを持つと、撓み量は大きくなる)。ロボットが撓むと、遊脚の足先の実際の高さは、歩容データが指示する高さよりも低くなる。遊脚の足先が下がってしまうと、足先は歩容データ上で遊脚が着地すると想定しているタイミングよりも早いタイミングで着地してしまう。即ち、歩容データでは遊脚の足先を下降させて着地させることを意図している途中に着地してしまう。遊脚の足先を下降させている動作の途中で遊脚の足先が着地すると、着地した後もロボットは腰1に対して遊脚の足先を下降させつづけることから、結果としては着地した脚の足先が床を蹴ってしまう。着地脚が床を蹴ると、着地時の衝撃が大きくなってロボットの動作が不安定になる。そのため、高速で歩行できないという問題が生じてしまう。また外観上は着地時に床を2回踏むように見え、違和感をもたらしている。
【0021】
図5の(1)は補正前の歩容データの左足先62の高さの経時的変化を示し、(2)は補正前の歩容データの右足先32の高さの経時的変化を模式的に示している。着地してから次に床から離れるまでの間は、一定の高さに維持されるように指示している。床に着地している足先の高さは変化しないはずであることに対応している。歩容データが想定しているタイミングで実際に着地すれば、着地後にさらに着地脚を伸ばすために、その着地脚が床を蹴る動作は生じないはずである。
ロボットに撓みがなければ、各アクチュエータを計算された回転角に調整することで、ロボットは歩容データで指示されたとおりに姿勢を変えて歩行するはずである。しかしながらロボットは実際には撓むために、実際の足先の高さは、図5(1)(2)の歩容データが示すものからずれる。具体的には、遊脚の実際の足先高さが下方に移動し、歩容データが指示するほどには足先が持ち上げられない。それが着地タイミングをずらし、着地衝撃を大きなものにする。
【0022】
それに対処するために、歩容データの補正手段80が設けられている。図6は、補正手段80と、それの周辺装置との接続状態を示している。補正手段80には、補正前の歩容データが入力される。補正手段80は、6軸力センサ30、60からの検出値に基づいて補正前の歩容データを補正し、補正後の歩容データを出力する。補正手段80による歩容データの具体的な補正内容については、後述にて詳細に説明する。
補正手段80で補正された歩容データは、制御手段82に指令値として入力される。計測手段88は、ロボット84の現在の状態を示す値(現在値)を把握し、それを制御手段82に出力する。制御手段82は、補正手段80からの指令値と、計測手段88からの現在値を比較し、制御用の指令値に必要な補正を施す。そして制御手段82は、必要な補正が施された指令値を関節角群計算手段70に出力する。関節角群計算手段70は、各アクチュエータの回転角、あるいは角速度を計算して各関節のアクチュエータ86を制御する。制御手段82は、いわゆる倒立振子モデルやならい制御モデルを利用して予期せぬ床の凹凸等の影響を吸収し、ロボット84の転倒を防止する。
【0023】
図7は、補正手段80によって処理される補正処理のフローチャートである。この補正処理は、図3に示されている時間(t1、t2、t3・・・)毎に実行される。補正処理の最初の処理S12では、補正前の歩容データ(図5の(1)、(2))から、左脚立脚、両脚立脚、右脚立脚の別を判別する。左脚立脚とは、左脚のみが着地している状態(すなわち、右脚が遊脚である状態)である。両脚立脚とは、左脚と右脚が着地している状態である。右脚立脚とは、右脚のみが着地している状態(すなわち、左脚が遊脚である状態)である。ロボットは、左脚立脚、両脚立脚、右脚立脚、両脚立脚の状態を順番に繰り返すことによって歩行する。S12では、具体的には、図5の歩容データの左足先62と右足先32の床に対する高さから、左脚立脚、両脚立脚、右脚立脚のいずれの状態であるかを判別する。
【0024】
図8は、補正前の歩容データと、補正手段80によって補正され後の歩容データを示している。図8の実線は補正前の歩容データであり、点線は補正された部分を示している。図7の補正処理のS12において左脚立脚であると判別されるのは、例えば、図8でタイミングAとして示されている時である。タイミングAでは、左足先62が着地しており、右足先32は床から離れている。すなわち、左脚立脚の状態である。S12において左脚立脚であると判別された場合には、S14が実行される。なお、6軸力センサ30、60の検出値から、左脚立脚、両脚立脚、右脚立脚の別を判別することもできる。
S14では、右足先32が着地したか否かが判別される。この判別は、具体的には、右足先32の6軸力センサ30によって検出された力が所定値以上(例えば、ロボット84の体重の10%)の場合に右足先32が着地したとする。タイミングAでは、右足先32は空中にあるので、当然ながら6軸力センサ30によって所定値以上の力は検出されない。このため、S14においてNOと判別されてリターンし、S12の処理が再び実行される。
【0025】
タイミングAからさらに時間が経過すると、右足先32は床に着地する。右足先32が着地すると、S14においてYESと判別され、S15が行われる。S15では、右足先32が歩容データが指示しているタイミングよりも早く着地したか否かが判別される。S15で右足先32が歩容データが指示しているタイミングよりも早く着地していないと判別された場合(NOの場合)には、リターンしてS12以降の処理が再び実行される。S15で右足先32が歩容データが指示しているタイミングよりも早く着地したと判別された場合(YESの場合)には、S16に移行する。
図9は、図8の補正前の歩容データと補正後の歩容データについて、補正する部分を拡大して図示している。図9に示されているように、この時をタイミングBとする。タイミングBでは、ロボット84が撓んでいるので、右足先32は補正前の歩容データが指示するタイミングよりも早く着地してしまっている。右足先32が着地すると、6軸力センサ30が所定値以上の力を検出する。なお、足先の着地の検出は、足先の裏に設けた着地センサで行うようにしてもよい。
【0026】
S16では、歩容データの右足先32の指示値が補正される。具体的には、右足先32が着地したタイミングB以降、足先32が腰1から遠ざかる速度を遅くする(足先32の高さ方向の速度を遅くする)。遅くされた速度は一定値になる。このため、図8においては、補正された部分の歩容データは直線で示される。歩容データの補正量は、その後に左足先62が床から離れる時(タイミングC)でゼロになる。すなわち、両脚立脚中に左脚リンク47を伸ばし、タイミングCの時点で補正前の歩容データが指示する高さに戻す。右足先32が着地すると瞬時に右足先32を腰1から遠ざける速度を遅くすると、右足先32が床を蹴ってしまう動作が抑制される。よって、右足32が着地することによる衝撃を緩和することができる。また、歩容データの補正量が左足先62が床を離れるタイミングでゼロになると、ロボット84は、それ以降歩容データが想定する姿勢に戻って歩行する。このため、歩行の継続に従って補正量が蓄積され、ロボット84が次第にしゃがみ込んでしまうのが防止される。歩容データの補正量をゼロにするのは、必ずしも他方の足先62、32が床を離れるタイミングに限られない。図10の線Eのように、他の足先62、32が床を離れるよりも前(タイミングCよりも前)に、歩容データの補正量をゼロにすることもできる。
【0027】
図10の線Dのように、右足先32が着地すると、右足先32を腰1から遠ざける速度をゼロあるいはそれに近い値にし、その後に速度を早くして補正したカーブが補正前の歩容データと重なったタイミングで速度をゼロにするようにしてもよい。このようにすると、右足先32の着地時の衝撃をより緩和できる。
S16を行ってから、リターンして再びS12を実行する。
S12で右脚立脚であると判別された場合には、左足先62に係るS18以降の処理が行われるが、それらの処理は上述した右足先32に係るS14、S16の処理と同様なので、これ以上の説明は省略する。
【0028】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【0029】
【発明の効果】本発明によると、歩行ロボットの機械系が撓んで予定しているよりも早期に足先が着地するために、足先が床を蹴ってしまう現象が抑制され、着地衝撃を緩和することができる。また、足先が床を2度踏むように見えることもなくなる。よって、ロボットの自然な姿勢による高速歩行が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るロボットの機械的構成図。
【図2】実施例に係る歩容データが用いる基準点と基準ベクトルの説明図。
【図3】実施例に係る歩容データの内容の模式図。
【図4】実施例に係る関節角群計算手段の入出力の説明図。
【図5】実施例に係る補正前の歩容データ。
【図6】実施例に係る制御系のブロック図。
【図7】実施例に係る補正処理のフローチャート。
【図8】実施例に係る補正前と補正後の歩容データ。
【図9】実施例に係る補正前と補正後の歩容データの細部説明図。
【図10】補正前と補正後の歩容データの細部説明図(変形例)。
【図11】ロボットの撓みの説明図。
【符号の説明】
4:腰柱
6:腰関節
16、46:股関節
20、50:膝関節
28、58:足首関節
30、60:6軸力関節
70:関節角群計算手段
80:補正手段
82:制御手段
84:ロボット

Claims (4)

  1. 左足先と腰と右足先の位置を経時的に指示する歩容データに従って、左脚リンクと腰と右脚リンクの相対位置関係を変化させて歩行するロボットであり、
    歩容データから、左脚リンクと腰と右脚リンクで構成される機械系に存在する複数の関節の各関節角を計算する関節角群計算手段と、
    各関節の関節角を関節角群計算手段で計算された関節角に調整するアクチュエータと、
    遊脚の足先が着地したことを検出する手段と、
    着地検出手段により検出した着地タイミングが目標値よりも早い場合に、足先高さ方向の速度を遅らせるように歩容データを補正する手段とを備える歩行ロボット。
  2. 歩容データの高さ方向の補正量が、他の足先が床を離れるまでの間にゼロに復帰することを特徴とする請求項1に記載の歩行ロボット。
  3. 歩行ロボットの足先が着地するタイミングと目標タイミングを比較する工程と、
    そのタイミングが目標値よりも早い場合に、着地した足先位置を示す歩容データをその足先高さ方向の速度を遅らせるように補正する工程と、
    補正された歩容データをロボットに指示することによってロボットを歩行させる工程とを備える歩行ロボットの制御方法。
  4. 左足先と腰と右足先の位置を経時的に指示する歩容データを補正するプログラムであり、コンピュータに下記の処理、即ち、
    左足先が着地したタイミングが目標値よりも早い場合に、左足先の位置を示す歩容データを左足先の高さ方向の速度が遅くなるように補正する処理と、
    右足先が着地したタイミングが目標値よりも早い場合に、右足先の位置を示す歩容データを右足先の高さ方向の速度が遅くなるように補正する処理とを実行させる歩容データの補正プログラム。
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