JP2005051354A - End face reflection type surface wave apparatus - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電基板上にインターデジタルトランスデューサ(IDT)を備えた端面反射型表面波装置に関し、特にレゾネータやフィルタなどに適用されるSHタイプの表面波を利用した端面反射型表面波装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、SHタイプの表面波を利用した端面反射型の表面波装置は知られている。SHタイプの表面波とは、BGS波やラブ波のように、変位が表面波伝搬方向と垂直で基板表面に平行な成分を主成分とする表面波をいう。
SHタイプの表面波は、その伝搬方向に存在する端面で完全反射される性質を有する。端面反射型の表面波装置はこの性質を利用したもので、励振したSHタイプの表面波を、表面波の伝搬する方向に対向する2端面においてそれぞれ完全反射させ、両端面間に表面波を閉じ込め定在波を発生させるという共振現象を起こし、その共振特性を利用して表面波装置としての機能を発現させている。
【0003】
端面反射型表面波装置の一例を、図1を参照して説明する。図1は、SHタイプの表面波としてBGS波を利用する端面反射型表面波装置の斜視図である。BGS波を利用する端面反射型表面波装置においては、対向する2端面5a、5bを有する圧電基板1上に複数本の電極指を有するインターデジタルトランスデューサ(IDT)2が形成されている。ここで、圧電基板1は圧電セラミックスや、圧電単結晶により構成されている。圧電基板1がセラミックスである場合、矢印4の方向は分極方向を示す。
インターデジタルトランスデューサ(IDT)の複数本の電極指は、基板端面5a、5bと並行する方向に延びており、最も外側に位置する両側の電極指3a、3bについては、圧電基板の端面5a、5bに沿うように配置されている。ここで、励振される表面波の波長をλとしたとき、前記電極指の幅は、最も外側の電極指3a、3bを除いてλ/4とされており、最も外側の電極指3a、3bはλ/8の幅とされる。さらに、隣接する電極指と電極指との間隔はλ/4とされる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来、上記の端面反射型表面波装置において所望の特性を得るためには、最も外側の電極指の幅を正確にλ/8にしなければならないと考えられており、これがλ/8からずれた場合、不要な振動が励起され、メイン振動における共振及び反共振間及びその近傍にリップルが発生すると考えられていた。
そのため不要なリップルのない所望の共振特性を得るためには、最外側の電極指の幅は正確にλ/8とする必要があるため、端面反射を起こすための磁器加工には非常に高い精度が要求されていた。その結果、生産性の低下を招き、コストアップにつながる問題があった。
一方、共振点よりも低域側における不要リップルを効果的に低減すべく、圧電基板としてチタン酸ジルコン酸鉛系セラミックスやLiNbO3圧電単結晶を用い、最も外側の電極指の幅をλ/64〜7λ/64とした端面反射型表面波装置が知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、本発明者等によれば圧電基板をチタン酸鉛又はニオブ酸ナトリウムを主成分とする圧電セラミックスで形成した場合、最外側の電極指の幅Wをλ/8<W≦(λ/8+7λ/64)とすることにより、メイン振動の共振及び反共振間並びにその近傍のリップルの発生を効果的に抑制できることを見出し、本発明に至った。
【0005】
本発明の目的は、端面反射型表面波装置の生産性を向上させ、安価に製造しやすく、かつ共振特性に現れる不要なリップルを抑制し得る構造を備えた、端面反射型表面波装置を提供することにある。
【0006】
【特許文献1】
特開平7−131283号公報
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、対向2端面におけるSHタイプの表面波の反射を利用する端面反射型表面波装置の生産性を向上させるため、鋭意研究を行った。
その結果、上記のように、特定の圧電セラミックスを使用し、かつ圧電基板上に形成されたインターデジタルトランスデューサ(IDT)の最外側の電極指の幅Wが、λ/8より所定量幅が広くなる場合に、不要リップルを抑制し、所望の共振特性が得られることを見出し本発明に至った。
【0008】
すなわち、本発明は、圧電基板上に複数本の電極指を有するインターデジタルトランスデューサ(IDT)を備え、前記圧電基板がSHタイプの表面波を反射させるために表面波の伝搬する方向に対向する2端面を有し、かつ該2端面と並行する方向に延びるように前記インターデジタルトランスデューサ(IDT)の両側に最外側の電極指が設けられている端面反射型表面波装置であって、前記SHタイプの表面波の波長をλとしたときに前記最外側の電極指の幅Wがそれぞれλ/8<W≦(λ/8+7λ/64)の範囲内にあり、かつ前記圧電基板がチタン酸鉛又はニオブ酸ナトリウムを主成分とする圧電セラミックスであることを特徴とする端面反射型表面波装置に関するものである。
さらには、本発明において、前記インターデジタルトランスデューサ(IDT)における電極部の荷重が、1×10−5乃至3×10−3g/cm2の範囲内にあることが望ましい。
【0009】
本発明において、圧電基板がチタン酸鉛(PbTiO3)系又はニオブ酸ナトリウム(NaNbO3)系を主成分とする圧電セラミックスを使用する。このことについて説明する。
圧電基板を発振回路のレゾネータとして使用する場合、DC電圧ドライブがかけられるため、インピーダンスを比較的高くなるように設計し、分圧することが重要となる。そのためには比誘電率の小さな材料を適用し、圧電基板に形成された電極部の容量を小さくすることが重要となる。
そのために、比誘電率が360以下と小さく、電気機械結合係数の大きな、PbTiO3系、あるいはNaNbO3系を主成分とした圧電セラミックスが望ましいことになる。
チタン酸鉛は、チタン酸ジルコン酸鉛に比べて誘電率が小さく、更に大きなP/Vが得られることから、発振子としての用途に適している。
また、ニオブ酸ナトリウムを用いる理由は、鉛を含有する化合物は、環境汚染を招く危険性が指摘されており、鉛を含有しない圧電材料を用いることが望ましく、更に、チタン酸鉛と同じペロブスカイト構造をとり、大きなP/Vが得られるからである。従って、ニオブ酸ナトリウムを主成分とすることが望ましく、具体的には、例えばNa0.98K0.02NbO3を主成分とし、主成分100質量部に対して0.5重量%に相当するMnO2を加えた組成等が挙げられる。
【0010】
【作用】
本発明の端面反射型表面波装置によれば、圧電基板上に複数本の電極指を有するインターデジタルトランスデューサ(IDT)を備え、前記圧電基板がSHタイプの表面波を反射させるために表面波の伝搬する方向に対向する2端面を有し、該2端面と並行する方向に延びるように前記インターデジタルトランスデューサ(IDT)の両側に最外側の電極指が設けられている端面反射型表面波装置において、SHタイプの表面波の波長をλとしたときに前記最外側の電極指の幅Wをそれぞれλ/8<W≦(λ/8+7λ/64)の範囲内にすることで、メイン振動の共振及び反共振間及びその近傍へのリップルの発生を顕著に抑制することができるのである。
前記最外側の電極指の幅Wが(λ/8+7λ/64)を超える場合、進行する表面波の位相と、端面での反射波の位相との整合がとれず、共振特性に不要なリップルが発生する。
【0011】
本発明に使用する圧電基板は、大きなP/V値を得られ、かつ比誘電率の小さなチタン酸鉛(PbTiO3)及びニオブ酸ナトリウム(NaNbO3)を主成分とした圧電セラミックスを使用することが重要である。
ここで、PbTiO3やNaNbO3を主成分とした圧電セラミックスの場合、材料物性のポアソン比が0.3未満となり、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)に代表される0.3以上の材料とは振動姿態が異なることから、リップルの発生周波数やレベルも異なってくることになる。そのため前記、最外側の電極指の幅Wはλ/8<W≦(λ/8+7λ/64)に設定することが重要になる。
【0012】
また、圧電基板上に複数本の電極指からなるインターデジタルトランスデューサ(IDT)の電極部において、電極部の単位面積あたりの荷重を1×10−5乃至3×10−3g/cm2の範囲内とすることで、圧電基板に加わる電極荷重により質量負荷効果が大きくなり、エネルギー閉じ込め効果の増加とともに、メイン振動の共振及び反共振間及びその近傍へのリップルの発生をさらに抑制することができる。
【0013】
インターデジタルトランスデューサ(IDT)の電極部の荷重を1×10−5g/cm2以上とする場合、質量負荷効果の小さいことに起因するリップルの発生を抑制できる効果が得られる。一方、前記3×10−3g/cm2以下とする場合、質量負荷効果が大きいことに起因する、インターデジタルトランスデューサでの励振を抑制してP/Vを小さくしてしまうことを防止できるのである。尚、ここで、P/Vとは、共振抵抗値に対する反共振抵抗値の比で表され、励振される圧電振動の強さを表す指標となるものである。
【0014】
すなわち、従来は最外側の電極指の幅Wは正確にλ/8とする必要があると考えられていたが、本発明において、特定の圧電セラミックスを圧電基板に用いた場合には、実際にはλ/8<W≦(λ/8+7λ/64)の範囲内であれば、不要なリップルが抑制され、所望の共振特性が得られることを見出した。これにより、反射端面の加工精度に余裕を持たせることが可能となり、不要リップルの抑制とともに端面反射型表面波装置の加工歩留が向上し、生産性を大きく改善することが可能となった。
更には、圧電基板上に複数本の電極指からなるインターデジタルトランスデューサ(IDT)の電極部において、電極部の荷重を1×10−5乃至3×10−3g/cm2の範囲内とすることで、所望の共振特性が得られる。これは、表面波装置において安定な定在波を発生させるためには、電極の質量負荷効果によって表面波のエネルギーを閉じ込めることが必要であり、したがって、所望の共振特性を得るためには、ある程度の質量をもった電極指が必要なためである。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の端面反射型表面波装置の外観斜視図であり、図2はIDTが形成された正面図を示す。
図1および2において、符号1は圧電基板、2はインターデジタルトランスデューサ(IDT)の電極部、3a、3bは最外側の電極指、4は圧電セラミックスの分極軸方向、5a、5bはSHタイプの表面波を反射させる端面である。
圧電基板1は、チタン酸鉛(PT)を主成分とし、具体的にはPbをSr、Ba、Ca及び希土類のLa、Pr、Nb等で一部置換したものを主成分とし、Mnを添加含有させた組成である。また、NaNbO3を主成分とし、具体的にはNaをK、Ca、Bi等で一部置換したものを主成分とし、Mnを添加含有させた組成である。この場合、MnO2は、これらの主成分100質量部に対し、2質量部以下添加して、圧電基板1を形成することができる。
これにより、電気機械結合係数を大きくでき、大きなP/V値を得ることが可能となる。
【0016】
また、インターデジタルトランスデューサ(IDT)の電極幅は、最外側の電極指を除いてλ/4であり、隣接する電極指間の間隔はλ/4とされ、最外側の電極指3a、3bの電極幅Wはλ/8<W≦(λ/8+7λ/64)の範囲で設定される。これら最外側の電極指3a、3bは、反射端面5a、5bに接するように配置されている。
特に、Wは、メイン振動のP/V値を55dB以上と大きな特性を得ながら、リップルのレベルを小さくできるという理由から、(λ/8+λ/64)〜(λ/8+4λ/64)が望ましい。
インターデジタルトランスデューサ(IDT)の電極2は、Al、Cr、Ag、Au、Pt、Cu等の金属から形成され、電極部の荷重が1×10−5乃至3×10−3g/cm2の範囲内となるようにスパッタもしくは蒸着により成膜される。
【0017】
【実施例】
以下、実施例を説明することにより、本発明を更に明確にする。
本実施例は、端面反射型表面波装置として、BGS波を利用した端面反射型表面波共振子に関するものである。
まず、チタン酸鉛Pb0.9La0.1TiO3、該主成分100質量部に対し0.5質量部のMnO2を含有する圧電セラミックスからなる圧電基板を用意し、図1の矢印4が示すように、基板の厚み滑り方向に分極処理を施した。次いで、前記圧電基板に下地としてのCrと電極としてのAgを順次蒸着し、前記分極の方向と電極指の延びる向きと並行となるようにインターデジタルトランスデューサ(IDT)を形成した。ここで、前記インターデジタルトランスデューサ(IDT)の電極指の幅は、すべてλ/4=15μmとし、また隣接する電極指間の間隔もλ/4=15μmとした。また、電極の厚みは略1μmとした。しかる後、最外側の電極指の幅Wがλ/8=7.5μmよりも8λ/64太くなるように前記圧電基板を厚み方向に切断し、図1に示す形状の端面反射型表面波共振子を作製した。図2はインターデジタルトランスデューサ(IDT)の電極パターン図である。
作製した端面反射型表面波共振子の電極指の最外側の幅Wが(λ/8+λ/64)から(λ/8+7λ/64)において、メイン振動のP/V値が50dB以上となり、レゾネータ用として充分大きな特性が得られた。
【0018】
図3には、こうして得られた端面反射型表面波共振子のインピーダンス波形の一例を示す。図3から明らかなように、最外側の電極指の幅Wがλ/8+8λ/64のときには共振周波数49.2MHzと反共振周波数50.5MHzとの間に大きなリップルが生じていることがわかる。
上記のようにして得られた表面波共振子の各試料について、前記のリップルの大きさを測定し、最外側の電極寸法に対してプロットしたものを、図4に示す。図4において、横軸は最外側電極指の寸法のλ/8からのずれを表している。すなわち、例えば横軸の値が5λ/64となっている試料は、最外側の電極指の寸法が(λ/8+5λ/64)=13λ/64であることを意味する。また、図4の縦軸は前記リップルのP/V値の大きさを示したものである。
【0019】
図4から、最外側の電極指の幅が正確にλ/8のときにはリップルが存在しないことがわかる。すなわち、従来より考えられていたとおり、正確にλ/8となるように加工すれば、共振周波数と反共振周波数との間にリップルの生じない、所望の共振特性が得られる。
次に、最外側の電極指の幅を次第に大きくしていくと、図4から明らかなように、4λ/64まではリップルが生じておらず、所望の共振特性を得ることができる。5λ/64よりも大きくなると、リップルが生じるようになり、最外側の電極指の幅が大きくなるにしたがって、リップルの大きさも大きくなっている。しかしながら、7λ/64以下の場合には、リップルは生じているもののその大きさは小さく、実用上問題となることはない。
最外側の電極指の幅が8λ/64になると、リップルは急激に大きくなることが、図4からわかる。この場合は、もはや共振子としての所望の特性を得ることができない。
【0020】
したがって、最外側の電極指の幅Wをλ/8<W≦(λ/8+7λ/64)の範囲内とすることで、共振周波数と反共振周波数との間のリップルの発生を抑制した端面反射型表面波共振子を得ることができる。
さらに、圧電基板上に複数本の電極指からなるインターデジタルトランスデューサ(IDT)の電極部において、電極部の荷重を1×10−5乃至3×10−3g/cm2の範囲内とするように電極をスパッタで作製した。前記荷重は厚みによって調整した。このとき、最外側の電極指の幅はλ/8+2λ/64に設定した。このようにして作製した試料のインピーダンス波形を測定し、メイン振動のP/V値を評価した。
インターデジタルトランスデューサ(IDT)における電極部の荷重が1×10−5g/cm2、1×10−3g/cm2、3×10−3g/cm2の場合、それぞれP/V値が50dB、58dB、67dBと十分に大きく、リップルは認められなかった。
【0021】
一方、電極部の荷重が4×10−3g/cm2の場合、インピーダンス波形にリップルは認められないものの、P/V値は45dBと小さかった。また、電極部の荷重が0.8×10−5g/cm2の場合も、リップルは認められないものの、P/V値は42dBと小さい結果となった。
この実施例から、インターデジタルトランスデューサ(IDT)の電極部における単位面積あたりの電極部の重さを1×10−5乃至3×10−3g/cm2の範囲内とすることにより、不要なリップルを発生させず、かつ大きなP/V値を有する表面波共振子を得ることができる。
また、ニオブ酸ナトリウム、具体的にはNa0.98K0.02NbO3を主成分とし、該主成分100質量部に対して、MnO2を0.5質量部含有する圧電基板を用いて表面波共振子を作製し、上記実施例と同様の評価を行ったところ、上記実施例と同様の効果が得られた。
なお、上記実施例では端面反射型表面波共振子について説明したが、例えば端面反射型のフィルタのような、SHタイプの表面波の端面における完全反射を利用する装置であれば、本発明を適用することが可能である。
【0022】
【発明の効果】
本発明の端面反射型表面波装置によれば、圧電基板の表面波の伝搬する方向に対向する2端面におけるSHタイプの表面波の反射を利用する端面反射型表面波装置において、前記最外側の電極指の幅Wが、表面波の波長をλとしたときに、λ/8<W≦(λ/8+7λ/64)の範囲内にあることにより、共振特性に現れる不要なリップルを抑制し、かつ、端面の加工精度に余裕を持たせることが可能となり、端面反射型表面波装置の加工歩留が向上し、生産性が大きく改善されることとなる。
さらには、圧電基板上に複数本の電極指からなるインターデジタルトランスデューサ(IDT)の電極部において、電極部の荷重を1×10−5乃至3×10−3g/cm2の範囲内とすることで、圧電基板に加わる電極荷重による質量負荷効果が大きくなり、エネルギー閉じ込め効果の増加とともに、メイン振動の共振及び反共振間及びその近傍へのリップルの発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の端面反射型表面波装置を示す外観斜視図である。
【図2】図1の圧電基板上に形成されるIDTを示す正面図である。
【図3】本発明の端面反射型表面波装置の電気特性を示す図である。
【図4】本発明の実施例に係る端面反射型表面波共振子の、最外側の電極指の幅とリップルの大きさとの関係を示す図である。
【符号の説明】
1:圧電基板
2:インターデジタルトランスデューサ(IDT)の電極部
3a、3b:IDTの最外側の電極指
4:圧電セラミックスの分極軸方向である。
5a、5b:SHタイプの表面波を反射させるための端面[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an end surface reflection type surface wave device including an interdigital transducer (IDT) on a piezoelectric substrate, and more particularly to an end surface reflection type surface wave device using SH type surface waves applied to a resonator, a filter, and the like.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, end surface reflection type surface wave devices using SH type surface waves are known. The SH type surface wave is a surface wave whose main component is a component whose displacement is perpendicular to the surface wave propagation direction and parallel to the substrate surface, such as a BGS wave or a Love wave.
The SH type surface wave has the property of being completely reflected by the end face existing in the propagation direction. The end-surface reflection type surface wave device utilizes this property, and the excited SH type surface wave is completely reflected at the two end faces facing the surface wave propagation direction, and the surface wave is confined between both end faces. The resonance phenomenon of generating a standing wave is caused, and the function as a surface wave device is expressed by utilizing the resonance characteristic.
[0003]
An example of the end surface reflection type surface acoustic wave device will be described with reference to FIG. FIG. 1 is a perspective view of an end surface reflection type surface acoustic wave device that uses a BGS wave as an SH type surface acoustic wave. In an end surface reflection type surface acoustic wave device using BGS waves, an interdigital transducer (IDT) 2 having a plurality of electrode fingers is formed on a
A plurality of electrode fingers of the interdigital transducer (IDT) extend in a direction parallel to the
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
Conventionally, in order to obtain desired characteristics in the above-described end surface reflection type surface acoustic wave device, it has been considered that the width of the outermost electrode finger must be accurately set to λ / 8, which deviates from λ / 8. In this case, it was thought that unnecessary vibrations were excited, and ripples were generated between and in the vicinity of resonance and anti-resonance in the main vibration.
Therefore, in order to obtain the desired resonance characteristics without unnecessary ripples, the width of the outermost electrode finger needs to be exactly λ / 8, so that it is very accurate for porcelain processing to cause end face reflection. Was requested. As a result, there is a problem that productivity is lowered and cost is increased.
On the other hand, in order to effectively reduce unnecessary ripples on the lower frequency side than the resonance point, lead zirconate titanate ceramics or LiNbO 3 piezoelectric single crystal is used as the piezoelectric substrate, and the width of the outermost electrode finger is λ / 64. An end surface reflection type surface acoustic wave device having a wavelength of ˜7λ / 64 is known (see Patent Document 1).
However, according to the present inventors, when the piezoelectric substrate is formed of piezoelectric ceramics mainly composed of lead titanate or sodium niobate, the width W of the outermost electrode finger is λ / 8 <W ≦ (λ / 8 + 7λ). / 64), it has been found that the generation of ripples between the resonance and anti-resonance of the main vibration and in the vicinity thereof can be effectively suppressed, and the present invention has been achieved.
[0005]
An object of the present invention is to provide an end surface reflection type surface acoustic wave device having a structure that improves productivity of the end surface reflection type surface acoustic wave device, is easy to manufacture at low cost, and can suppress unnecessary ripples appearing in resonance characteristics. There is to do.
[0006]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 7-131283
[Means for Solving the Problems]
The present inventor has conducted intensive research in order to improve the productivity of an end surface reflection type surface acoustic wave device that utilizes the reflection of SH type surface waves at the two opposing end surfaces.
As a result, as described above, the width W of the outermost electrode finger of the interdigital transducer (IDT) formed on the piezoelectric substrate using a specific piezoelectric ceramic is wider by a predetermined amount than λ / 8. In this case, the present inventors have found that the desired ripple is suppressed and the desired resonance characteristics can be obtained.
[0008]
That is, the present invention includes an interdigital transducer (IDT) having a plurality of electrode fingers on a piezoelectric substrate, and the piezoelectric substrate faces the propagation direction of the surface wave in order to reflect the SH type surface wave. An end surface reflection type surface acoustic wave device having an end surface and having outermost electrode fingers provided on both sides of the interdigital transducer (IDT) so as to extend in a direction parallel to the two end surfaces, the SH type The width W of the outermost electrode finger is in the range of λ / 8 <W ≦ (λ / 8 + 7λ / 64) when the wavelength of the surface wave is λ, and the piezoelectric substrate is lead titanate or The present invention relates to an end surface reflection type surface acoustic wave device characterized by being a piezoelectric ceramic mainly composed of sodium niobate.
Furthermore, in the present invention, it is desirable that the load of the electrode part in the interdigital transducer (IDT) is in the range of 1 × 10 −5 to 3 × 10 −3 g / cm 2 .
[0009]
In the present invention, a piezoelectric substrate whose main component is a lead titanate (PbTiO 3 ) system or a sodium niobate (NaNbO 3 ) system is used. This will be described.
When a piezoelectric substrate is used as a resonator of an oscillation circuit, a DC voltage drive can be applied. Therefore, it is important to design and divide the voltage so that the impedance is relatively high. For that purpose, it is important to apply a material having a small relative dielectric constant to reduce the capacitance of the electrode portion formed on the piezoelectric substrate.
Therefore, a piezoelectric ceramic mainly composed of PbTiO 3 or NaNbO 3 having a relative dielectric constant of 360 or less and a large electromechanical coupling coefficient is desirable.
Lead titanate has a smaller dielectric constant than lead zirconate titanate and can provide a larger P / V, and is therefore suitable for use as an oscillator.
In addition, the reason for using sodium niobate is that lead-containing compounds have been pointed to the risk of causing environmental pollution, and it is desirable to use piezoelectric materials that do not contain lead, and the same perovskite structure as lead titanate This is because a large P / V can be obtained. Accordingly, it is desirable to use sodium niobate as a main component. Specifically, for example, Na 0.98 K 0.02 NbO 3 is used as a main component, which corresponds to 0.5% by weight with respect to 100 parts by mass of the main component. composition, etc. plus MnO 2 which are mentioned.
[0010]
[Action]
According to the end surface reflection type surface acoustic wave device of the present invention, an interdigital transducer (IDT) having a plurality of electrode fingers is provided on a piezoelectric substrate, and the piezoelectric substrate reflects the surface wave of the SH type in order to reflect the SH type surface wave. In an end surface reflection type surface acoustic wave device having two end faces opposed to a propagation direction and having outermost electrode fingers provided on both sides of the interdigital transducer (IDT) so as to extend in a direction parallel to the two end faces When the wavelength of the SH type surface wave is λ, the width W of the outermost electrode finger is set in the range of λ / 8 <W ≦ (λ / 8 + 7λ / 64), respectively, thereby resonating the main vibration. In addition, the generation of ripples between and near the anti-resonance can be remarkably suppressed.
When the width W of the outermost electrode finger exceeds (λ / 8 + 7λ / 64), the phase of the traveling surface wave and the phase of the reflected wave at the end face cannot be matched, and an unnecessary ripple is generated in the resonance characteristics. appear.
[0011]
The piezoelectric substrate used in the present invention is made of piezoelectric ceramics mainly composed of lead titanate (PbTiO 3 ) and sodium niobate (NaNbO 3 ), which have a large P / V value and a small relative dielectric constant. is important.
Here, in the case of piezoelectric ceramics mainly composed of PbTiO 3 or NaNbO 3 , the Poisson's ratio of material properties is less than 0.3, and a material of 0.3 or more typified by lead zirconate titanate (PZT) Since the vibration form is different, the frequency and level of the ripple are also different. Therefore, it is important to set the width W of the outermost electrode finger to λ / 8 <W ≦ (λ / 8 + 7λ / 64).
[0012]
Moreover, in the electrode part of the interdigital transducer (IDT) comprising a plurality of electrode fingers on the piezoelectric substrate, the load per unit area of the electrode part is in the range of 1 × 10 −5 to 3 × 10 −3 g / cm 2 . By making it inside, the mass load effect is increased by the electrode load applied to the piezoelectric substrate, and with the increase in the energy confinement effect, the generation of ripples between and near the main vibration resonance and anti-resonance can be further suppressed. .
[0013]
When the load of the electrode part of the interdigital transducer (IDT) is 1 × 10 −5 g / cm 2 or more, an effect of suppressing the generation of ripples due to the small mass load effect is obtained. On the other hand, in the case of 3 × 10 −3 g / cm 2 or less, it is possible to prevent the P / V from being reduced by suppressing the excitation in the interdigital transducer due to the large mass load effect. is there. Here, P / V is represented by the ratio of the anti-resonance resistance value to the resonance resistance value, and serves as an index representing the strength of the excited piezoelectric vibration.
[0014]
That is, in the past, it was considered that the outermost electrode finger width W had to be exactly λ / 8. However, in the present invention, when a specific piezoelectric ceramic is used for the piezoelectric substrate, It has been found that if R is within a range of λ / 8 <W ≦ (λ / 8 + 7λ / 64), unnecessary ripples are suppressed and desired resonance characteristics can be obtained. As a result, it is possible to give a margin to the processing accuracy of the reflection end surface, suppress unnecessary ripples, improve the processing yield of the end surface reflection type surface acoustic wave device, and greatly improve productivity.
Furthermore, in the electrode part of the interdigital transducer (IDT) composed of a plurality of electrode fingers on the piezoelectric substrate, the load of the electrode part is set within the range of 1 × 10 −5 to 3 × 10 −3 g / cm 2. Thus, a desired resonance characteristic can be obtained. In order to generate a stable standing wave in the surface wave device, it is necessary to confine the energy of the surface wave by the mass load effect of the electrode. Therefore, in order to obtain a desired resonance characteristic, This is because an electrode finger having a mass of 1 is required.
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
FIG. 1 is an external perspective view of an end surface reflection type surface acoustic wave device of the present invention, and FIG. 2 is a front view on which an IDT is formed.
1 and 2,
The
Thereby, the electromechanical coupling coefficient can be increased and a large P / V value can be obtained.
[0016]
The electrode width of the interdigital transducer (IDT) is λ / 4 except for the outermost electrode fingers, and the interval between adjacent electrode fingers is λ / 4, and the
In particular, W is preferably (λ / 8 + λ / 64) to (λ / 8 + 4λ / 64) because the ripple level can be reduced while obtaining a large characteristic with a main vibration P / V value of 55 dB or more.
The
[0017]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be further clarified by describing examples.
The present embodiment relates to an end surface reflection type surface wave resonator using BGS waves as an end surface reflection type surface acoustic wave device.
First, a piezoelectric substrate made of piezoelectric ceramic containing lead titanate Pb 0.9 La 0.1 TiO 3 and 0.5 parts by mass of MnO 2 with respect to 100 parts by mass of the main component is prepared, and an arrow 4 in FIG. As shown, the polarization treatment was performed in the thickness-sliding direction of the substrate. Next, Cr as a base and Ag as an electrode were sequentially deposited on the piezoelectric substrate, and an interdigital transducer (IDT) was formed so as to be parallel to the direction of polarization and the direction in which the electrode fingers extended. Here, the widths of the electrode fingers of the interdigital transducer (IDT) were all λ / 4 = 15 μm, and the interval between adjacent electrode fingers was also λ / 4 = 15 μm. The thickness of the electrode was approximately 1 μm. Thereafter, the piezoelectric substrate is cut in the thickness direction so that the width W of the outermost electrode finger becomes 8λ / 64 thicker than λ / 8 = 7.5 μm, and the end face reflection type surface wave resonance having the shape shown in FIG. A child was made. FIG. 2 is an electrode pattern diagram of an interdigital transducer (IDT).
When the outermost width W of the electrode finger of the produced end surface reflection type surface wave resonator is from (λ / 8 + λ / 64) to (λ / 8 + 7λ / 64), the P / V value of the main vibration is 50 dB or more, and for the resonator As a result, sufficiently large characteristics were obtained.
[0018]
FIG. 3 shows an example of the impedance waveform of the end surface reflection type surface wave resonator thus obtained. As can be seen from FIG. 3, when the width W of the outermost electrode finger is λ / 8 + 8λ / 64, a large ripple is generated between the resonance frequency 49.2 MHz and the anti-resonance frequency 50.5 MHz.
For each sample of the surface wave resonator obtained as described above, the magnitude of the ripple is measured, and plotted against the outermost electrode dimensions is shown in FIG. In FIG. 4, the horizontal axis represents the deviation of the dimension of the outermost electrode finger from λ / 8. That is, for example, a sample having a value on the horizontal axis of 5λ / 64 means that the dimension of the outermost electrode finger is (λ / 8 + 5λ / 64) = 13λ / 64. Also, the vertical axis of FIG. 4 shows the magnitude of the ripple P / V value.
[0019]
FIG. 4 shows that no ripple exists when the width of the outermost electrode finger is exactly λ / 8. That is, as previously considered, if processing is performed so that the wavelength is accurately λ / 8, desired resonance characteristics can be obtained in which no ripple occurs between the resonance frequency and the anti-resonance frequency.
Next, when the width of the outermost electrode finger is gradually increased, as is apparent from FIG. 4, no ripple occurs up to 4λ / 64, and a desired resonance characteristic can be obtained. When it becomes larger than 5λ / 64, ripples are generated, and the magnitude of the ripple increases as the width of the outermost electrode finger increases. However, in the case of 7λ / 64 or less, although the ripple is generated, the magnitude thereof is small and there is no practical problem.
It can be seen from FIG. 4 that the ripple increases rapidly when the width of the outermost electrode finger is 8λ / 64. In this case, desired characteristics as a resonator can no longer be obtained.
[0020]
Therefore, by making the width W of the outermost electrode finger within the range of λ / 8 <W ≦ (λ / 8 + 7λ / 64), the end face reflection that suppresses the generation of ripples between the resonance frequency and the anti-resonance frequency. A type surface acoustic wave resonator can be obtained.
Further, in the electrode part of an interdigital transducer (IDT) composed of a plurality of electrode fingers on the piezoelectric substrate, the load of the electrode part is set within a range of 1 × 10 −5 to 3 × 10 −3 g / cm 2. An electrode was prepared by sputtering. The load was adjusted by the thickness. At this time, the width of the outermost electrode finger was set to λ / 8 + 2λ / 64. The impedance waveform of the sample thus prepared was measured, and the P / V value of the main vibration was evaluated.
When the load of the electrode part in the interdigital transducer (IDT) is 1 × 10 −5 g / cm 2 , 1 × 10 −3 g / cm 2 , 3 × 10 −3 g / cm 2 , the P / V value is respectively It was sufficiently large as 50 dB, 58 dB, and 67 dB, and no ripple was observed.
[0021]
On the other hand, when the load on the electrode portion was 4 × 10 −3 g / cm 2 , no ripple was observed in the impedance waveform, but the P / V value was as small as 45 dB. Also, when the load on the electrode portion was 0.8 × 10 −5 g / cm 2 , the ripple was not recognized, but the P / V value was as small as 42 dB.
From this embodiment, the weight of the electrode part per unit area in the electrode part of the interdigital transducer (IDT) is set in the range of 1 × 10 −5 to 3 × 10 −3 g / cm 2 , which is unnecessary. It is possible to obtain a surface wave resonator that does not generate ripples and has a large P / V value.
Also, a piezoelectric substrate containing sodium niobate, specifically, Na 0.98 K 0.02 NbO 3 as a main component and containing 0.5 part by mass of MnO 2 with respect to 100 parts by mass of the main component is used. When a surface wave resonator was fabricated and evaluated in the same manner as in the above example, the same effect as in the above example was obtained.
In the above embodiments, the end surface reflection type surface wave resonator has been described. However, the present invention can be applied to any device that uses complete reflection at the end surface of an SH type surface wave, such as an end surface reflection type filter. Is possible.
[0022]
【The invention's effect】
According to the end surface reflection type surface acoustic wave device of the present invention, in the end surface reflection type surface acoustic wave device using the reflection of the SH type surface wave at the two end surfaces facing the direction of propagation of the surface wave of the piezoelectric substrate, When the width W of the electrode finger is in the range of λ / 8 <W ≦ (λ / 8 + 7λ / 64) when the wavelength of the surface wave is λ, unnecessary ripples appearing in the resonance characteristics are suppressed, In addition, it is possible to provide a margin for the processing accuracy of the end surface, the processing yield of the end surface reflection type surface acoustic wave device is improved, and the productivity is greatly improved.
Furthermore, in the electrode part of the interdigital transducer (IDT) composed of a plurality of electrode fingers on the piezoelectric substrate, the load of the electrode part is set within the range of 1 × 10 −5 to 3 × 10 −3 g / cm 2. As a result, the mass load effect due to the electrode load applied to the piezoelectric substrate is increased, and the energy confinement effect is increased, and the generation of ripples between and near the main vibration resonance and anti-resonance can be suppressed.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an external perspective view showing an end surface reflection type surface acoustic wave device of the present invention.
2 is a front view showing an IDT formed on the piezoelectric substrate of FIG. 1. FIG.
FIG. 3 is a diagram showing electrical characteristics of the end surface reflection type surface acoustic wave device of the present invention.
FIG. 4 is a diagram showing the relationship between the width of the outermost electrode finger and the magnitude of ripple in the end face reflection type surface acoustic wave resonator according to the embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
1: Piezoelectric substrate 2: Interdigital transducer (IDT)
5a, 5b: End faces for reflecting SH type surface waves
Claims (2)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003203821A JP2005051354A (en) | 2003-07-30 | 2003-07-30 | End face reflection type surface wave apparatus |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008010529A (en) * | 2006-06-28 | 2008-01-17 | Kyocera Corp | Laminated piezoelectric element |
-
2003
- 2003-07-30 JP JP2003203821A patent/JP2005051354A/en active Pending
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