JP2005050411A - 情報記録再生装置と情報記録方法及び記憶媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】異なるメーカで作製した光ディスクでも、できるだけ最適な記録条件で記録して記録データ品質を良好に保つ。
【解決手段】コントローラ13は媒体識別手段12で識別した光ディスク2の最適記録条件がパラメータ記憶手段14に記憶されているかどうかを判断する。識別した光ディスク2の最適記録条件が記憶されているとき、記憶している最適記録条件により最適記録パワーを決定する。識別した光ディスク2の最適記録条件が記憶されていないとき、記録パワーとボトムパワーの繰り返し周期を、チャネルクロックTに対して、αT(1≦α)クロックに可変して設定した発光パターンで光ディスク2に試し書きを行い、試し書きを行なった領域に重ね書きを行ない、重ね書きした領域を再生した再生信号を再生信号評価手段11で評価した結果により最適記録パワーを決定して記録ストラテジを最適化する。
【選択図】 図1
【解決手段】コントローラ13は媒体識別手段12で識別した光ディスク2の最適記録条件がパラメータ記憶手段14に記憶されているかどうかを判断する。識別した光ディスク2の最適記録条件が記憶されているとき、記憶している最適記録条件により最適記録パワーを決定する。識別した光ディスク2の最適記録条件が記憶されていないとき、記録パワーとボトムパワーの繰り返し周期を、チャネルクロックTに対して、αT(1≦α)クロックに可変して設定した発光パターンで光ディスク2に試し書きを行い、試し書きを行なった領域に重ね書きを行ない、重ね書きした領域を再生した再生信号を再生信号評価手段11で評価した結果により最適記録パワーを決定して記録ストラテジを最適化する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、光ディスクに情報を記録し再生する情報記録再生装置と情報記録方法及びその処理プログラム等を格納した記憶媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開2001−283443号公報
【特許文献2】特開2002−334433号公報
例えばCD−R等の光ディスクは、日本国内だけでなく外国を含む多数のメーカにより製造されている。このため各メーカによって使用の異なる光ディスクが市販されている。これは光ディスクを製造するときに使用するスタンパの機械的特性のばらつきや、記録膜材料や膜厚の相違あるいはトラックピッチの幅など、メーカによって記録品質に影響を与えるパラメータが相違するためである。そこで、光ディスクに情報を記録したり再生する記録再生装置においては、異なるメーカが製造した光ディスクを使用しても十分な記録品質が得られるように、記録条件の最適化を行っているのが現状である。この記録条件の最適化の代表的な制御パラメータとしては記録パワーと記録ストラテジの2つが挙げられる。
【0003】
この記録条件の最適化をするため、特許文献1に示すように、光ディスクのメーカ記録エリアに最適な記録条件をあらかじめ記録しておき、光ディスクに情報を記録するとき、あらかじめ記録した記録条件に基づき制御して情報を記録するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら記録再生装置はメーカー毎に記録再生用のレーザ波長や対物レンズの開口数当の光学系のパラメータや記録パルスの立上り時間などが異なるため、光ディスクのメーカー記録領域に記録してある記録条件は、必ずしも全てのメーカーの記録再生装置にそのまま適用できず、最適な記録ができない場合があるという短所がある。
【0005】
これに対して光ディスクのメーカ記録エリアに、ディスクメーカーコードとディスク種別やバージョン番号などを記録しておき、記録再生装置にはディスクメーカやディスク種別等に応じて最適なストラテジ情報を個別に記憶させておく方式もある。この場合は、記録再生装置にセットされた光ディスクに情報を記録する前に、セットされた光ディスクに記録されているメーカーコードやバージョン番号等を読み込み、記録再生装置に記憶させてあるストラテジ情報を検索してセットされた光ディスクに対応した記録ストラテジを決定することにより、記録再生装置と光ディスクにとって最適なストラテジを決定することができる。
【0006】
しかしながら記録再生装置にディスクメーカ等に応じたストラテジ情報が存在しないメーカが未知の光ディスクに対しては、最適記録ストラテジを設定できないという問題がある。特に、近年標準化された24xに対応した高速CDRWの光ディスク(USRW)の場合、チャネルクロック周期を1Tとしたとき、従来のHSRW(4−10x対応)で採用していた1Tストラテジの記録方式では24x高周波記録時の発光波形が、レーザダイオードの立ち上がりと立下り時間の制約で波形なまりを生じて十分な加熱容量と冷却速度が得られないため、2Tストラテジの記録方式が採用されるようになった。しかしその反面、従来のHSRWで採用している1Tストラテジの記録方式ではデフォルト(Default)パラメータは必ずしも最適ではないが、記録したデータの読み出しには支障がない程度の品質でどんな光ディスクにも記録できたが、2Tストラテジの記録方式の場合は、各メーカで作製した光ディスク毎に最適化を実施しないと全く記録できないという問題がある。
【0007】
この発明はかかる問題を解消し、異なるメーカで作製した光ディスクでも、できるだけ最適な記録条件で記録して記録データ品質を良好に保つ情報記録再生装置と情報記録方法及び記憶媒体を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明の情報記録再生装置は、パワーレベルは記録パワーと消去パワーとボトムパワーを有する書込みパルスを制御して光記録媒体に情報を記録し再生する情報記録再生装置において、前記光記録媒体の種別ごとに最適記録条件を記憶するストラテジ記憶手段と、前記光記録媒体にあらかじめ記録された媒体種別に関する情報を識別する媒体識別手段と、記録パワーとボトムパワーの繰り返し周期を、チャネルクロックTに対して、αT(1≦α)クロックに可変可能な発光パターン設定手段と、該発光パターン設定手段で設定した発光パターンで光記録媒体に試し書きを行い、試し書きを行った領域に重ね書きを行なう手段と、前記光記録媒体の重ね書きした領域を再生した再生信号を評価する再生信号評価手段と、前記媒体識別手段で識別した光記録媒体の最適記録条件が前記ストラテジ記憶手段に記憶されているとき、記憶している最適記録条件により最適記録パワーを決定し、前記媒体識別手段で識別した光記録媒体の最適記録条件が前記ストラテジ記憶手段に記憶されていないとき、前記再生信号評価手段で評価した結果により最適記録パワーを決定して記憶ストラテジを最適化する記録パワー決定手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
この発明の情報記録方法は、光記録媒体の種別ごとに最適記録条件を記憶する記憶手段を有し、パワーレベルは記録パワーと消去パワーとボトムパワーを有する書込みパルスを制御して光記録媒体に情報を記録し再生する情報記録方法において、セットされた光記録媒体の媒体種別を識別し、識別した光記録媒体の最適記録条件が前記記憶手段に記憶されているかどうかを判断し、識別した光記録媒体の最適記録条件が前記記憶手段に記憶されているとき、記憶している最適記録条件により最適記録パワーを決定し、識別した光記録媒体の最適記録条件が前記記憶手段に記憶されていないとき、記録パワーとボトムパワーの繰り返し周期を、チャネルクロックTに対して、αT(1≦α)クロックに可変して設定した発光パターンで前記光記録媒体に試し書きを行い、試し書きを行った領域に重ね書きを行ない、前記光記録媒体の重ね書きした領域を再生した再生信号を評価した結果により最適記録パワーを決定して記録ストラテジを最適化することを特徴とする。
【0010】
前記再生信号の評価結果で記録特性が所定の基準値を満たさない場合、前記光記録媒体を一段階遅い記録速度に設定して記録ストラテジの最適化処理を実施して、常に高品質のデータを光記録媒体に安定して記録する。
【0011】
また、光記録媒体を一段階遅い記録速度に設定しても、再生信号の評価結果で記録特性が所定の基準値を満たさない場合、記録ストラテジの最適化が不可能であることをユーザに通知して、記録した後に再生不能になることを防ぐ。
【0012】
さらに、再生信号の評価結果により最適記録パワーを決定したとき、そのときの記録速度と記録ストラテジパラメータを記憶して、記録ストラテジの最適化処理を容易にする。
【0013】
また、最適記録条件が記憶されている光記録媒体の書込みデータの重ね書き回数が、あらかじめ定めた一定回数を超えたとき、書込みデータを重ね書きした領域の記録特性を評価し、評価した結果が所定の基準値を満たさない場合に、光記録媒体に試し書きと重ね書きを実行させ、再生信号の評価結果により最適記録パワーを決定して、常に適正な記録ストラテジを決定する。
【0014】
また、再生信号を評価するとき、再生信号のブロックエラーレート(BLER)を評価して、最適な記録ストラテジを決定する。
【0015】
この発明の記憶媒体は、コンピュータで読取りと書込みが可能で、前記最適記録パワー決定する記録ストラテジ最適化処理プログラムを保存したことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の記録再生装置の構成を示すブロック図である。記録再生装置は、例えばCD−RW等の光ディスク2に情報を記録し再生するものであり、光ディスク2を回転する駆動部3とヘッド4と回転制御部5とアクセス手段6とLDドライバ7及び記録パワー設定部8を有する。ヘッド4はレーザダイオード(LD)と光学系を有し、光ディスク2の記録層に光ビームを集光させて記録マークを形成する。また、光ディスク2の半径方向に移動可能であり、アクセス手段6により光ディスク2に設けられた試し書き領域やユーザデータ領域にアクセスする。回転制御部5は駆動部3に設けた回転モータを所定の回転速度で回転させ、速度指令により回転モータの回転速度を可変して光ディスク2の線速度を可変する。
【0017】
この相変化型の書き換え可能な光ディスク2に情報を記録する書込みパルスの記録波形は、チャネルクロック周期を1Tとしたとき、例えばEFM(Eight to Fourteen Modulation)コードにおける5Tマルチパルス列の発光パルスは、例えば図2の波形図に示すように、相変化型光ディスク2の記録層を融点温度以上に十分に予備加熱する先頭パルスEPと、後続の中間パルスMPと、最後尾の末尾パルスEPを有する。この発光パルスのパワーレベルは記録パワーPwと消去パワーPeとボトムパワーPbの3通りとなり、ピット(記録マーク)でない部分は記録パワーPwより低い消去パワーPeを照射する。また、光ディスク2に記録した情報を再生するときはボトムパワーPb又はそれより少し高いパワーPrを照射する。ここで1Tストラテジとはチャネルクロック1Tの中で中間パルスMPを形成するストラテジであり、中間パルスMPの立上りエッジから立下りエッジの幅aと立下りエッジから立上りエッジの幅bは、(a+b)=1Tとなる。また、2Tストラテジとはチャネルクロック2Tの中で中間パルスMPを形成するストラテジであり、中間パルスMPの立上りエッジから立下りエッジの幅cと立下りエッジから立上りエッジの幅dは、(c+d)=2Tになる。このようなパルスパラメータを決定することをパルスストラテジあるいは記録ストラテジという。
【0018】
この光ディスク2に情報を記録するときの記録パワーを設定する記録パワー設定部8にはパルス設定手段9とパワー設定手段10と再生信号評価手段11と媒体識別手段12とコントローラ13及び各種パラメータを記憶したパラメータ記憶手段14を有する。パルス設定手段9はマルチパルスのパルス幅を設定する。パワー設定手段10はコントローラ13から入力する記録パワー指令により記録パワーを設定する。そしてパルス設定手段9に書込みデータWDATEが入力すると、パルス設定手段9で設定したパルス幅とパワー設定手段10で設定した記録パワーによりLDドライバ7を駆動してヘッド4のLDを発光させる。また、最適パワー制御(OPC)モードになるとパワー設定手段10はコントローラ13から入力する記録パワー指令とは関係なく、試し書きモードになり記録パワーを順次可変する。
【0019】
再生信号評価手段11はOPCモードのとき、再生信号(RF信号)の低域成分を除去(交流結合)し、交流結合したRF信号の上側包絡線レベルと下側包絡線レベルを検出して、RF信号の非対称性を示すパラメータβを検出する。例えば光ディスク2の記録特性として、記録マークの部分でレーザ光の反射率が下がり、RF信号は低反射部で低レベルになるとする。この場合、適正な記録状態のとき交流結合したRF信号は、図3の波形図(a)に示すように上下対称であり、上側レベルLa=下側レベルLbになる。また、記録パワーが過大のとき、図3(b)に示すように、記録マークの部分が長くなるから、交流結合したRF信号は上側レベルLaが高くなり、上側レベルLa>下側レベルLbになる。また、記録パワーが不足のとき、図3(c)に示すように、記録マークの部分が短くなるから、交流結合したRF信号は下側レベルLbが高くなり、上側レベルLa<下側レベルLbになる。この上側レベルLaと下側レベルLbとの差(La−Lb)をRF信号の振幅(La+Lb)で正規化した、パラメータβ=(La−Lb)/(La+Lb)を検出する。この検出したパラメータβから記録特性のパワーマージンを評価する。すなわち、パラメータβ=0のとき記録パワーは適正と評価し、パラメータβ>0のとき記録パワーは過大、パラメータβ<0のとき記録パワーは不足と評価してコントローラ13に送る。
【0020】
媒体識別手段12は、光ディスク2を装着したとき、装着した光ディスク2のメーカ記録エリアに記録されているメーカコードや種別コード等の媒体種別情報を解読してコントローラ13に送る。コントローラ13は、記録再生装置1全体の動作を制御するとともに媒体識別手段12から送られた媒体識別情報に基づいて記録ストラテジを決定してパルス設定手段9に設定する。パラメータ記憶手段14は、フラッシュROM等の不揮発性メモリからなり、光ディスク2の媒体種別毎にストラテジパラメータが、例えば下記表に示すように、先頭パルスEPと中間パルスMPと末尾パルスEPや各種パラメータとしてあらかじめ格納されている。
【0021】
【表1】
【0022】
この記録再生装置1で光ディスク2に情報を記録するため最適記録パワーを決定するときの動作を図4のフローチャートを参照して説明する。
【0023】
光ディスク2を駆動部3にセットすると、モータ制御部5は駆動部3を駆動させて光ディスク2を所定の線速度で回転する。この状態でヘッド4のLDを発光させて光ディスク2のメーカ記録エリアを読取り、読取信号を媒体識別手段12に送る。媒体識別手段12は送られた読取信号から光ディスク2のメーカコードや種別コード等の媒体種別情報を解読してコントローラ13に送る(ステップS1)。コントローラ13は送られた媒体識別情報がパラメータ記憶手段14に存在するかどうかを検索し(ステップS2)、セットされた光ディスク2の媒体識別情報がパラメータ記憶手段14に存在するときは、その媒体識別情報に設定されたストラテジパラメータを読み出してパルス設定手段9にストラテジを設定する(ステップS3)。この設定されたストラテジにより書込みデータを光ディスク2に記録させる(ステップS11)。
【0024】
また、コントローラ13は媒体識別手段12から送られた媒体識別情報でパラメータ記憶手段14を検索した結果、セットされた光ディスク2の媒体識別情報がパラメータ記憶手段14に存在しない未知の媒体である場合(ステップS2)、ストラテジの最適化処理に入り、モータ制御部5に記録速度Viを設定して光ディスク2を回転させる(ステップS4)。そしてコントローラ13はパルス設定手段9にストラテジとして1Tストラテジと2Tストラテジを設定し(ステップS5)、LDドライバ7を駆動して光ディスク2のユーザエリアよりも内周のパワー較正領域(PCA;Power Calibration Area)に対して試し書きを行う。引き続いて試し書きを行った領域に、同じ条件で重ね書き(オーバライト)を行う(ステップS6)。このオーバライトを行った領域をヘッド4で再生する。再生信号評価手段11は再生信号を入力して1Tストラテジと2Tストラテジでオーバライトした記録特性を評価してコントローラ13に送る(ステップS7)。この再生信号の記録特性を評価するとき、再生信号のブロックエラーレート(BLER)を評価する。コントローラ13は送られた評価結果に所定の基準値を満足するストラテジがある場合、そのストラテジのパラメータとセットされた光ディスク2の媒体識別情報をパラメータ記憶手段14に記憶し(ステップS8,S9)、このストラテジをパルス設定手段9に設定し(ステップS10)、設定されたストラテジにより書込みデータを光ディスク2に記録させる(ステップS11)。
【0025】
このようにして未知の媒体である光ディスク2が記録再生装置1にセットされても、最適なストラテジで情報を記録することができ、常に高品質のデータを安定して光ディスク2に記録することができる。また、最適ストラテジをセットされた光ディスク2の媒体識別情報とともにパラメータ記憶手段14に記憶しておくことにより、以後は既知の媒体と認識されるので、ストラテジの最適化処理を実施しなくても、常に高品質のデータを同じ光ディスク2に安定して記録することができる。
【0026】
また、再生信号評価手段11の評価結果に所定の基準値を満足するストラテジがない場合、コントローラ13はモータ制御部5に設定した記録速度Viを一段階低い記録速度V1に再設定する(ステップS8,S12)。この設定した記録速度V1が記録再生装置1に設定可能な最小記録速度でない場合(ステップS13)、コントローラ13はパルス設定手段9にストラテジとして1Tストラテジと2Tストラテジを設定し(ステップS5)、再度、重ね書きを行い記録特性を評価させる(ステップS6,S7)。そして評価結果に所定の基準値を満足するストラテジがある場合、そのストラテジのパラメータとセットされた光ディスク2の媒体識別情報及び記録速度をパラメータ記憶手段14に記憶し(ステップS8,S9)、このストラテジをパルス設定手段9に設定し(ステップS10)、設定されたストラテジにより書込みデータを光ディスク2に記録させる(ステップS11)。
【0027】
また、記録速度を変えて重ね書きと記録特性を評価した結果、評価結果に所定の基準値を満足するストラテジがない場合は、さらに記録速度を一段低い記録速度に設定して記録特性の評価を行い、記録速度が記録再生装置1に設定可能な最小記録速度になっても所定の基準値を満足するストラテジがない場合は(ステップS13)、エラーコードを設定してストラテジの最適化処理を終了する(ステップS14)。
【0028】
このように記録速度を変えてストラテジの最適化を行って記録することにより、記録後再生できなくなるような不具合を防止することができる。
【0029】
前記説明ではOPCモードで光ディスク2に試し書きを行った後に、試し書きを行った領域にオーバライトを1回行ってから再生信号の評価を行った場合について説明したが、光ディスク2の記録材料はオーバライトを1〜2回程度でジッター特性が急激に悪化することがある。このジッター特性の悪化の主な原因としては、光ディスク2の製造時の初期化状態と記録再生装置1による記録マークの消去状態が異なるため、記録マークがばらつくことが考えられる。そのためオーバライトの回数は1〜2回が望ましい。また、最適ストラテジの導出時間を短くするために、オーバライトは1回がより望ましい。
【0030】
また、前記のように最適ストラテジを設定した後、光ディスク2に書込みデータを繰り返し、例えば100回以上記録を繰り返すと、記録品質が劣化してくる。この場合の信号劣化の原因は前記原因と異なり、記録材料の溶融が繰り返されることにより記録層内の元素分布が偏ることが考えられる。このようになった場合も、前記ストラテジの最適化処理を行うことにより、最適な記録ストラテジを決定することができる。
【0031】
この場合の処理を図5のフローチャートを参照して説明する。光ディスク2を駆動部3にセットしてヘッド4のLDを発光させて光ディスク2のメーカ記録エリアを読取り、媒体識別手段12で読取信号から光ディスク2のメーカコードや種別コード等の媒体種別情報を解読してコントローラ13に送ると(ステップS21)、コントローラ13は送られた媒体識別情報がパラメータ記憶手段14に存在するかどうかを検索し(ステップS22)、セットされた光ディスク2の媒体識別情報がパラメータ記憶手段14に存在するとき、コントローラ13は書込みデータを繰り返して記録した重ね書き回数をパラメータ記憶部14より検索して、重ね書き回数が一定値N、例えばN=100回を超えるかどうかを判断し(ステップS23)、重ね書き回数が100回を超えていないときは、その媒体識別情報に設定されたストラテジパラメータを読み出してパルス設定手段9にストラテジを設定する(ステップS24)。この設定されたストラテジにより書込みデータを光ディスク2に記録させる(ステップS33)。
【0032】
また、重ね書き回数が100回を超えている場合は、データエリアの記録特性を測定し(ステップS25)、測定した記録特性としてブロックエラーレートが基準値以上の場合は(ステップS26)、前記と同様に、その媒体識別情報に設定されたストラテジパラメータを読み出してパルス設定手段9にストラテジを設定する(ステップS24)。この設定されたストラテジにより書込みデータを光ディスク2に記録させる(ステップS33)。記録特性が基準値以下の場合には、セットされた光ディスク2の媒体識別情報がパラメータ記憶手段14に存在しない未知の媒体である場合と同様にストラテジの最適化処理を行う(ステップS27〜S33)。
【0033】
このようにして書込みデータを繰り返して記録した重ね書き回数が100回を超えた場合であっても、最適なストラテジで情報を記録することができ、常に高品質のデータを安定して光ディスク2に記録することができる。
【0034】
前記説明では、セットされた光ディスク2の媒体識別情報がパラメータ記憶手段14に存在するときは、その媒体識別情報に設定されたストラテジパラメータを読み出してストラテジを設定し、未知の媒体である光ディスク2が記録再生装置1にセットされている場合や書込みデータを繰り返して記録した重ね書き回数が100回を超えた場合、光ディスク2に試し書きと重ね書きをして再生信号評価手段11で再生信号を評価して最適記録パワーを決定して記録ストラテジを最適化する場合について説明したが、図6に示すように、コンピュータ20で読取りや書込みが可能なフレキシブルディスクや光ディスク等の記憶媒体21に記録ストラテジを最適化する処理プログラムを保存し、記録再生装置1にセットした光ディスク2にコンピュータ20から情報を記録するとき、コンピュータ20で記憶媒体21に保存した処理プログラムを読み出して記録ストラテジの最適化処理を記録再生装置1に実施させて最適記録パワーを決定しても良い。すなわち、コンピュータ20と記録再生装置1をSCSI等のインタフェースで接続し、コンピュータ20からの書込みデータWDATEを記録再生装置1に送り光ディスク2に記録するとき、コンピュータ20で記憶媒体21から記録ストラテジを最適化する処理プログラムを読み出し、読み出した処理プログラムにより記録再生装置1のコントローラ13に最適化処理を実行させ、セットされた光ディスク2の媒体識別情報がパラメータ記憶手段14に存在するときは、その媒体識別情報に設定されたストラテジパラメータを読み出してストラテジを設定され、未知の媒体である光ディスク2が記録再生装置1にセットされている場合や書込みデータを繰り返して記録した重ね書き回数が100回を超えた場合、光ディスク2に試し書きと重ね書きを行い、その再生信号を評価して最適記録パワーを決定させる。また、この最適記録パワーを決定したときのストラテジパラメータを記録再生装置1のストラテジ更新手段15に送り、パラメータ記憶手段14に保存されている該当するストラテジを更新させる。また、記録ストラテジの最適化が不可能であった場合、コンピュータ20は表示装置22に記録ストラテジの最適化が不可能であることを表示してユーザに知らせる。
【0035】
このようにして記録再生装置1に対して記録ストラテジを最適値に制御でき、常に高品質のデータを安定して記録することができるとともに自己診断機能により所定の記録速度での記録ストラテジ最適化が不可能な場合には、ユーザに対して警告を行うことにより、ユーザーは記録ストラテジの最適化が不可能な記録速度を認知でき、その記録速度での情報記録を禁止して、記録後再生できなくなるような不具合を防止することができる。
【0036】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように、セットされた光記録媒体の媒体種別を識別し、識別した光記録媒体の最適記録条件が記憶されているかどうかを判断し、識別した光記録媒体の最適記録条件が記憶されているとき、記憶している最適記録条件により最適記録パワーを決定し、識別した光記録媒体の最適記録条件が記憶されていないとき、記録パワーとボトムパワーの繰り返し周期を、チャネルクロックTに対して、αT(1≦α)クロックに可変して設定した発光パターンで光記録媒体に試し書きを行い、試し書きを行なった領域に重ね書きを行い、光記録媒体の重ね書きした領域を再生した再生信号を評価した結果により最適記録パワーを決定して記録ストラテジを最適化するようにしたから、常に最適な記録条件で情報を記録することができ、各種の光記録媒体に高品質のデータを安定して記録することができる。
【0037】
また、再生信号の評価結果で記録特性が所定の基準値を満たさない場合、光記録媒体を一段階遅い記録速度に設定して記録ストラテジの最適化処理を実施することにより、常に高品質のデータを光記録媒体に安定して記録することができる。
【0038】
また、光記録媒体を一段階遅い記録速度に設定しても、再生信号の評価結果で記録特性が所定の基準値を満たさない場合、記録ストラテジの最適化が不可能であることをユーザに通知することにより、記録した後に再生不能になることを防ぐことができる。
【0039】
さらに、再生信号の評価結果により最適記録パワーを決定したとき、そのときの記録速度と記録ストラテジパラメータを記憶することにより、記録ストラテジの最適化処理を容易にすることができる。
【0040】
また、最適記録条件が記憶されている光記録媒体の書込みデータの重ね書き回数が、あらかじめ定めた一定回数を超えたとき、書込みデータを重ね書きした領域の記録特性を評価し、評価した結果が所定の基準値を満たさない場合に、光記録媒体に試し書きと重ね書きを実行させて再生信号の評価結果により最適記録パワーを決定することにより、常に適正な記録ストラテジを決定することができる。
【0041】
さらに、再生信号を評価するとき、再生信号のブロックエラーレート(BLER)を評価することにより、最適な記録ストラテジを決定することができる。
【0042】
また、この記録ストラテジの最適化処理のプログラムをコンピュータで読取りと書込みが可能な記憶媒体に保存することにより、記録ストラテジの最適化処理を容易に行うことができるとともに各種の光記録媒体に安定して記録を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の記録再生装置の構成を示すブロック図である。
【図2】書込みパルスを示す波形図である。
【図3】記録パワーに応じて変化する再生信号を示す波形図である。
【図4】記録ストラテジの最適化処理を示すフローチャートである。
【図5】記録ストラテジの他の最適化処理を示すフローチャートである。
【図6】この発明の他の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1;記録再生装置、2;光ディスク、3;駆動部、4;ヘッド、
5;モータ制御部、6;アクセス手段、7;LDドライバ、
8;記録パワー設定部、9;パルス設定手段、10;パワー設定手段、
11;再生信号評価手段、12;媒体識別手段、13;コントローラ、
14;パラメータ記憶手段、15;ストラテジ更新手段、
20;コンピュータ、21;記憶媒体、22;表示装置。
【発明の属する技術分野】
この発明は、光ディスクに情報を記録し再生する情報記録再生装置と情報記録方法及びその処理プログラム等を格納した記憶媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】特開2001−283443号公報
【特許文献2】特開2002−334433号公報
例えばCD−R等の光ディスクは、日本国内だけでなく外国を含む多数のメーカにより製造されている。このため各メーカによって使用の異なる光ディスクが市販されている。これは光ディスクを製造するときに使用するスタンパの機械的特性のばらつきや、記録膜材料や膜厚の相違あるいはトラックピッチの幅など、メーカによって記録品質に影響を与えるパラメータが相違するためである。そこで、光ディスクに情報を記録したり再生する記録再生装置においては、異なるメーカが製造した光ディスクを使用しても十分な記録品質が得られるように、記録条件の最適化を行っているのが現状である。この記録条件の最適化の代表的な制御パラメータとしては記録パワーと記録ストラテジの2つが挙げられる。
【0003】
この記録条件の最適化をするため、特許文献1に示すように、光ディスクのメーカ記録エリアに最適な記録条件をあらかじめ記録しておき、光ディスクに情報を記録するとき、あらかじめ記録した記録条件に基づき制御して情報を記録するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら記録再生装置はメーカー毎に記録再生用のレーザ波長や対物レンズの開口数当の光学系のパラメータや記録パルスの立上り時間などが異なるため、光ディスクのメーカー記録領域に記録してある記録条件は、必ずしも全てのメーカーの記録再生装置にそのまま適用できず、最適な記録ができない場合があるという短所がある。
【0005】
これに対して光ディスクのメーカ記録エリアに、ディスクメーカーコードとディスク種別やバージョン番号などを記録しておき、記録再生装置にはディスクメーカやディスク種別等に応じて最適なストラテジ情報を個別に記憶させておく方式もある。この場合は、記録再生装置にセットされた光ディスクに情報を記録する前に、セットされた光ディスクに記録されているメーカーコードやバージョン番号等を読み込み、記録再生装置に記憶させてあるストラテジ情報を検索してセットされた光ディスクに対応した記録ストラテジを決定することにより、記録再生装置と光ディスクにとって最適なストラテジを決定することができる。
【0006】
しかしながら記録再生装置にディスクメーカ等に応じたストラテジ情報が存在しないメーカが未知の光ディスクに対しては、最適記録ストラテジを設定できないという問題がある。特に、近年標準化された24xに対応した高速CDRWの光ディスク(USRW)の場合、チャネルクロック周期を1Tとしたとき、従来のHSRW(4−10x対応)で採用していた1Tストラテジの記録方式では24x高周波記録時の発光波形が、レーザダイオードの立ち上がりと立下り時間の制約で波形なまりを生じて十分な加熱容量と冷却速度が得られないため、2Tストラテジの記録方式が採用されるようになった。しかしその反面、従来のHSRWで採用している1Tストラテジの記録方式ではデフォルト(Default)パラメータは必ずしも最適ではないが、記録したデータの読み出しには支障がない程度の品質でどんな光ディスクにも記録できたが、2Tストラテジの記録方式の場合は、各メーカで作製した光ディスク毎に最適化を実施しないと全く記録できないという問題がある。
【0007】
この発明はかかる問題を解消し、異なるメーカで作製した光ディスクでも、できるだけ最適な記録条件で記録して記録データ品質を良好に保つ情報記録再生装置と情報記録方法及び記憶媒体を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明の情報記録再生装置は、パワーレベルは記録パワーと消去パワーとボトムパワーを有する書込みパルスを制御して光記録媒体に情報を記録し再生する情報記録再生装置において、前記光記録媒体の種別ごとに最適記録条件を記憶するストラテジ記憶手段と、前記光記録媒体にあらかじめ記録された媒体種別に関する情報を識別する媒体識別手段と、記録パワーとボトムパワーの繰り返し周期を、チャネルクロックTに対して、αT(1≦α)クロックに可変可能な発光パターン設定手段と、該発光パターン設定手段で設定した発光パターンで光記録媒体に試し書きを行い、試し書きを行った領域に重ね書きを行なう手段と、前記光記録媒体の重ね書きした領域を再生した再生信号を評価する再生信号評価手段と、前記媒体識別手段で識別した光記録媒体の最適記録条件が前記ストラテジ記憶手段に記憶されているとき、記憶している最適記録条件により最適記録パワーを決定し、前記媒体識別手段で識別した光記録媒体の最適記録条件が前記ストラテジ記憶手段に記憶されていないとき、前記再生信号評価手段で評価した結果により最適記録パワーを決定して記憶ストラテジを最適化する記録パワー決定手段とを備えたことを特徴とする。
【0009】
この発明の情報記録方法は、光記録媒体の種別ごとに最適記録条件を記憶する記憶手段を有し、パワーレベルは記録パワーと消去パワーとボトムパワーを有する書込みパルスを制御して光記録媒体に情報を記録し再生する情報記録方法において、セットされた光記録媒体の媒体種別を識別し、識別した光記録媒体の最適記録条件が前記記憶手段に記憶されているかどうかを判断し、識別した光記録媒体の最適記録条件が前記記憶手段に記憶されているとき、記憶している最適記録条件により最適記録パワーを決定し、識別した光記録媒体の最適記録条件が前記記憶手段に記憶されていないとき、記録パワーとボトムパワーの繰り返し周期を、チャネルクロックTに対して、αT(1≦α)クロックに可変して設定した発光パターンで前記光記録媒体に試し書きを行い、試し書きを行った領域に重ね書きを行ない、前記光記録媒体の重ね書きした領域を再生した再生信号を評価した結果により最適記録パワーを決定して記録ストラテジを最適化することを特徴とする。
【0010】
前記再生信号の評価結果で記録特性が所定の基準値を満たさない場合、前記光記録媒体を一段階遅い記録速度に設定して記録ストラテジの最適化処理を実施して、常に高品質のデータを光記録媒体に安定して記録する。
【0011】
また、光記録媒体を一段階遅い記録速度に設定しても、再生信号の評価結果で記録特性が所定の基準値を満たさない場合、記録ストラテジの最適化が不可能であることをユーザに通知して、記録した後に再生不能になることを防ぐ。
【0012】
さらに、再生信号の評価結果により最適記録パワーを決定したとき、そのときの記録速度と記録ストラテジパラメータを記憶して、記録ストラテジの最適化処理を容易にする。
【0013】
また、最適記録条件が記憶されている光記録媒体の書込みデータの重ね書き回数が、あらかじめ定めた一定回数を超えたとき、書込みデータを重ね書きした領域の記録特性を評価し、評価した結果が所定の基準値を満たさない場合に、光記録媒体に試し書きと重ね書きを実行させ、再生信号の評価結果により最適記録パワーを決定して、常に適正な記録ストラテジを決定する。
【0014】
また、再生信号を評価するとき、再生信号のブロックエラーレート(BLER)を評価して、最適な記録ストラテジを決定する。
【0015】
この発明の記憶媒体は、コンピュータで読取りと書込みが可能で、前記最適記録パワー決定する記録ストラテジ最適化処理プログラムを保存したことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
図1はこの発明の記録再生装置の構成を示すブロック図である。記録再生装置は、例えばCD−RW等の光ディスク2に情報を記録し再生するものであり、光ディスク2を回転する駆動部3とヘッド4と回転制御部5とアクセス手段6とLDドライバ7及び記録パワー設定部8を有する。ヘッド4はレーザダイオード(LD)と光学系を有し、光ディスク2の記録層に光ビームを集光させて記録マークを形成する。また、光ディスク2の半径方向に移動可能であり、アクセス手段6により光ディスク2に設けられた試し書き領域やユーザデータ領域にアクセスする。回転制御部5は駆動部3に設けた回転モータを所定の回転速度で回転させ、速度指令により回転モータの回転速度を可変して光ディスク2の線速度を可変する。
【0017】
この相変化型の書き換え可能な光ディスク2に情報を記録する書込みパルスの記録波形は、チャネルクロック周期を1Tとしたとき、例えばEFM(Eight to Fourteen Modulation)コードにおける5Tマルチパルス列の発光パルスは、例えば図2の波形図に示すように、相変化型光ディスク2の記録層を融点温度以上に十分に予備加熱する先頭パルスEPと、後続の中間パルスMPと、最後尾の末尾パルスEPを有する。この発光パルスのパワーレベルは記録パワーPwと消去パワーPeとボトムパワーPbの3通りとなり、ピット(記録マーク)でない部分は記録パワーPwより低い消去パワーPeを照射する。また、光ディスク2に記録した情報を再生するときはボトムパワーPb又はそれより少し高いパワーPrを照射する。ここで1Tストラテジとはチャネルクロック1Tの中で中間パルスMPを形成するストラテジであり、中間パルスMPの立上りエッジから立下りエッジの幅aと立下りエッジから立上りエッジの幅bは、(a+b)=1Tとなる。また、2Tストラテジとはチャネルクロック2Tの中で中間パルスMPを形成するストラテジであり、中間パルスMPの立上りエッジから立下りエッジの幅cと立下りエッジから立上りエッジの幅dは、(c+d)=2Tになる。このようなパルスパラメータを決定することをパルスストラテジあるいは記録ストラテジという。
【0018】
この光ディスク2に情報を記録するときの記録パワーを設定する記録パワー設定部8にはパルス設定手段9とパワー設定手段10と再生信号評価手段11と媒体識別手段12とコントローラ13及び各種パラメータを記憶したパラメータ記憶手段14を有する。パルス設定手段9はマルチパルスのパルス幅を設定する。パワー設定手段10はコントローラ13から入力する記録パワー指令により記録パワーを設定する。そしてパルス設定手段9に書込みデータWDATEが入力すると、パルス設定手段9で設定したパルス幅とパワー設定手段10で設定した記録パワーによりLDドライバ7を駆動してヘッド4のLDを発光させる。また、最適パワー制御(OPC)モードになるとパワー設定手段10はコントローラ13から入力する記録パワー指令とは関係なく、試し書きモードになり記録パワーを順次可変する。
【0019】
再生信号評価手段11はOPCモードのとき、再生信号(RF信号)の低域成分を除去(交流結合)し、交流結合したRF信号の上側包絡線レベルと下側包絡線レベルを検出して、RF信号の非対称性を示すパラメータβを検出する。例えば光ディスク2の記録特性として、記録マークの部分でレーザ光の反射率が下がり、RF信号は低反射部で低レベルになるとする。この場合、適正な記録状態のとき交流結合したRF信号は、図3の波形図(a)に示すように上下対称であり、上側レベルLa=下側レベルLbになる。また、記録パワーが過大のとき、図3(b)に示すように、記録マークの部分が長くなるから、交流結合したRF信号は上側レベルLaが高くなり、上側レベルLa>下側レベルLbになる。また、記録パワーが不足のとき、図3(c)に示すように、記録マークの部分が短くなるから、交流結合したRF信号は下側レベルLbが高くなり、上側レベルLa<下側レベルLbになる。この上側レベルLaと下側レベルLbとの差(La−Lb)をRF信号の振幅(La+Lb)で正規化した、パラメータβ=(La−Lb)/(La+Lb)を検出する。この検出したパラメータβから記録特性のパワーマージンを評価する。すなわち、パラメータβ=0のとき記録パワーは適正と評価し、パラメータβ>0のとき記録パワーは過大、パラメータβ<0のとき記録パワーは不足と評価してコントローラ13に送る。
【0020】
媒体識別手段12は、光ディスク2を装着したとき、装着した光ディスク2のメーカ記録エリアに記録されているメーカコードや種別コード等の媒体種別情報を解読してコントローラ13に送る。コントローラ13は、記録再生装置1全体の動作を制御するとともに媒体識別手段12から送られた媒体識別情報に基づいて記録ストラテジを決定してパルス設定手段9に設定する。パラメータ記憶手段14は、フラッシュROM等の不揮発性メモリからなり、光ディスク2の媒体種別毎にストラテジパラメータが、例えば下記表に示すように、先頭パルスEPと中間パルスMPと末尾パルスEPや各種パラメータとしてあらかじめ格納されている。
【0021】
【表1】
【0022】
この記録再生装置1で光ディスク2に情報を記録するため最適記録パワーを決定するときの動作を図4のフローチャートを参照して説明する。
【0023】
光ディスク2を駆動部3にセットすると、モータ制御部5は駆動部3を駆動させて光ディスク2を所定の線速度で回転する。この状態でヘッド4のLDを発光させて光ディスク2のメーカ記録エリアを読取り、読取信号を媒体識別手段12に送る。媒体識別手段12は送られた読取信号から光ディスク2のメーカコードや種別コード等の媒体種別情報を解読してコントローラ13に送る(ステップS1)。コントローラ13は送られた媒体識別情報がパラメータ記憶手段14に存在するかどうかを検索し(ステップS2)、セットされた光ディスク2の媒体識別情報がパラメータ記憶手段14に存在するときは、その媒体識別情報に設定されたストラテジパラメータを読み出してパルス設定手段9にストラテジを設定する(ステップS3)。この設定されたストラテジにより書込みデータを光ディスク2に記録させる(ステップS11)。
【0024】
また、コントローラ13は媒体識別手段12から送られた媒体識別情報でパラメータ記憶手段14を検索した結果、セットされた光ディスク2の媒体識別情報がパラメータ記憶手段14に存在しない未知の媒体である場合(ステップS2)、ストラテジの最適化処理に入り、モータ制御部5に記録速度Viを設定して光ディスク2を回転させる(ステップS4)。そしてコントローラ13はパルス設定手段9にストラテジとして1Tストラテジと2Tストラテジを設定し(ステップS5)、LDドライバ7を駆動して光ディスク2のユーザエリアよりも内周のパワー較正領域(PCA;Power Calibration Area)に対して試し書きを行う。引き続いて試し書きを行った領域に、同じ条件で重ね書き(オーバライト)を行う(ステップS6)。このオーバライトを行った領域をヘッド4で再生する。再生信号評価手段11は再生信号を入力して1Tストラテジと2Tストラテジでオーバライトした記録特性を評価してコントローラ13に送る(ステップS7)。この再生信号の記録特性を評価するとき、再生信号のブロックエラーレート(BLER)を評価する。コントローラ13は送られた評価結果に所定の基準値を満足するストラテジがある場合、そのストラテジのパラメータとセットされた光ディスク2の媒体識別情報をパラメータ記憶手段14に記憶し(ステップS8,S9)、このストラテジをパルス設定手段9に設定し(ステップS10)、設定されたストラテジにより書込みデータを光ディスク2に記録させる(ステップS11)。
【0025】
このようにして未知の媒体である光ディスク2が記録再生装置1にセットされても、最適なストラテジで情報を記録することができ、常に高品質のデータを安定して光ディスク2に記録することができる。また、最適ストラテジをセットされた光ディスク2の媒体識別情報とともにパラメータ記憶手段14に記憶しておくことにより、以後は既知の媒体と認識されるので、ストラテジの最適化処理を実施しなくても、常に高品質のデータを同じ光ディスク2に安定して記録することができる。
【0026】
また、再生信号評価手段11の評価結果に所定の基準値を満足するストラテジがない場合、コントローラ13はモータ制御部5に設定した記録速度Viを一段階低い記録速度V1に再設定する(ステップS8,S12)。この設定した記録速度V1が記録再生装置1に設定可能な最小記録速度でない場合(ステップS13)、コントローラ13はパルス設定手段9にストラテジとして1Tストラテジと2Tストラテジを設定し(ステップS5)、再度、重ね書きを行い記録特性を評価させる(ステップS6,S7)。そして評価結果に所定の基準値を満足するストラテジがある場合、そのストラテジのパラメータとセットされた光ディスク2の媒体識別情報及び記録速度をパラメータ記憶手段14に記憶し(ステップS8,S9)、このストラテジをパルス設定手段9に設定し(ステップS10)、設定されたストラテジにより書込みデータを光ディスク2に記録させる(ステップS11)。
【0027】
また、記録速度を変えて重ね書きと記録特性を評価した結果、評価結果に所定の基準値を満足するストラテジがない場合は、さらに記録速度を一段低い記録速度に設定して記録特性の評価を行い、記録速度が記録再生装置1に設定可能な最小記録速度になっても所定の基準値を満足するストラテジがない場合は(ステップS13)、エラーコードを設定してストラテジの最適化処理を終了する(ステップS14)。
【0028】
このように記録速度を変えてストラテジの最適化を行って記録することにより、記録後再生できなくなるような不具合を防止することができる。
【0029】
前記説明ではOPCモードで光ディスク2に試し書きを行った後に、試し書きを行った領域にオーバライトを1回行ってから再生信号の評価を行った場合について説明したが、光ディスク2の記録材料はオーバライトを1〜2回程度でジッター特性が急激に悪化することがある。このジッター特性の悪化の主な原因としては、光ディスク2の製造時の初期化状態と記録再生装置1による記録マークの消去状態が異なるため、記録マークがばらつくことが考えられる。そのためオーバライトの回数は1〜2回が望ましい。また、最適ストラテジの導出時間を短くするために、オーバライトは1回がより望ましい。
【0030】
また、前記のように最適ストラテジを設定した後、光ディスク2に書込みデータを繰り返し、例えば100回以上記録を繰り返すと、記録品質が劣化してくる。この場合の信号劣化の原因は前記原因と異なり、記録材料の溶融が繰り返されることにより記録層内の元素分布が偏ることが考えられる。このようになった場合も、前記ストラテジの最適化処理を行うことにより、最適な記録ストラテジを決定することができる。
【0031】
この場合の処理を図5のフローチャートを参照して説明する。光ディスク2を駆動部3にセットしてヘッド4のLDを発光させて光ディスク2のメーカ記録エリアを読取り、媒体識別手段12で読取信号から光ディスク2のメーカコードや種別コード等の媒体種別情報を解読してコントローラ13に送ると(ステップS21)、コントローラ13は送られた媒体識別情報がパラメータ記憶手段14に存在するかどうかを検索し(ステップS22)、セットされた光ディスク2の媒体識別情報がパラメータ記憶手段14に存在するとき、コントローラ13は書込みデータを繰り返して記録した重ね書き回数をパラメータ記憶部14より検索して、重ね書き回数が一定値N、例えばN=100回を超えるかどうかを判断し(ステップS23)、重ね書き回数が100回を超えていないときは、その媒体識別情報に設定されたストラテジパラメータを読み出してパルス設定手段9にストラテジを設定する(ステップS24)。この設定されたストラテジにより書込みデータを光ディスク2に記録させる(ステップS33)。
【0032】
また、重ね書き回数が100回を超えている場合は、データエリアの記録特性を測定し(ステップS25)、測定した記録特性としてブロックエラーレートが基準値以上の場合は(ステップS26)、前記と同様に、その媒体識別情報に設定されたストラテジパラメータを読み出してパルス設定手段9にストラテジを設定する(ステップS24)。この設定されたストラテジにより書込みデータを光ディスク2に記録させる(ステップS33)。記録特性が基準値以下の場合には、セットされた光ディスク2の媒体識別情報がパラメータ記憶手段14に存在しない未知の媒体である場合と同様にストラテジの最適化処理を行う(ステップS27〜S33)。
【0033】
このようにして書込みデータを繰り返して記録した重ね書き回数が100回を超えた場合であっても、最適なストラテジで情報を記録することができ、常に高品質のデータを安定して光ディスク2に記録することができる。
【0034】
前記説明では、セットされた光ディスク2の媒体識別情報がパラメータ記憶手段14に存在するときは、その媒体識別情報に設定されたストラテジパラメータを読み出してストラテジを設定し、未知の媒体である光ディスク2が記録再生装置1にセットされている場合や書込みデータを繰り返して記録した重ね書き回数が100回を超えた場合、光ディスク2に試し書きと重ね書きをして再生信号評価手段11で再生信号を評価して最適記録パワーを決定して記録ストラテジを最適化する場合について説明したが、図6に示すように、コンピュータ20で読取りや書込みが可能なフレキシブルディスクや光ディスク等の記憶媒体21に記録ストラテジを最適化する処理プログラムを保存し、記録再生装置1にセットした光ディスク2にコンピュータ20から情報を記録するとき、コンピュータ20で記憶媒体21に保存した処理プログラムを読み出して記録ストラテジの最適化処理を記録再生装置1に実施させて最適記録パワーを決定しても良い。すなわち、コンピュータ20と記録再生装置1をSCSI等のインタフェースで接続し、コンピュータ20からの書込みデータWDATEを記録再生装置1に送り光ディスク2に記録するとき、コンピュータ20で記憶媒体21から記録ストラテジを最適化する処理プログラムを読み出し、読み出した処理プログラムにより記録再生装置1のコントローラ13に最適化処理を実行させ、セットされた光ディスク2の媒体識別情報がパラメータ記憶手段14に存在するときは、その媒体識別情報に設定されたストラテジパラメータを読み出してストラテジを設定され、未知の媒体である光ディスク2が記録再生装置1にセットされている場合や書込みデータを繰り返して記録した重ね書き回数が100回を超えた場合、光ディスク2に試し書きと重ね書きを行い、その再生信号を評価して最適記録パワーを決定させる。また、この最適記録パワーを決定したときのストラテジパラメータを記録再生装置1のストラテジ更新手段15に送り、パラメータ記憶手段14に保存されている該当するストラテジを更新させる。また、記録ストラテジの最適化が不可能であった場合、コンピュータ20は表示装置22に記録ストラテジの最適化が不可能であることを表示してユーザに知らせる。
【0035】
このようにして記録再生装置1に対して記録ストラテジを最適値に制御でき、常に高品質のデータを安定して記録することができるとともに自己診断機能により所定の記録速度での記録ストラテジ最適化が不可能な場合には、ユーザに対して警告を行うことにより、ユーザーは記録ストラテジの最適化が不可能な記録速度を認知でき、その記録速度での情報記録を禁止して、記録後再生できなくなるような不具合を防止することができる。
【0036】
【発明の効果】
この発明は以上説明したように、セットされた光記録媒体の媒体種別を識別し、識別した光記録媒体の最適記録条件が記憶されているかどうかを判断し、識別した光記録媒体の最適記録条件が記憶されているとき、記憶している最適記録条件により最適記録パワーを決定し、識別した光記録媒体の最適記録条件が記憶されていないとき、記録パワーとボトムパワーの繰り返し周期を、チャネルクロックTに対して、αT(1≦α)クロックに可変して設定した発光パターンで光記録媒体に試し書きを行い、試し書きを行なった領域に重ね書きを行い、光記録媒体の重ね書きした領域を再生した再生信号を評価した結果により最適記録パワーを決定して記録ストラテジを最適化するようにしたから、常に最適な記録条件で情報を記録することができ、各種の光記録媒体に高品質のデータを安定して記録することができる。
【0037】
また、再生信号の評価結果で記録特性が所定の基準値を満たさない場合、光記録媒体を一段階遅い記録速度に設定して記録ストラテジの最適化処理を実施することにより、常に高品質のデータを光記録媒体に安定して記録することができる。
【0038】
また、光記録媒体を一段階遅い記録速度に設定しても、再生信号の評価結果で記録特性が所定の基準値を満たさない場合、記録ストラテジの最適化が不可能であることをユーザに通知することにより、記録した後に再生不能になることを防ぐことができる。
【0039】
さらに、再生信号の評価結果により最適記録パワーを決定したとき、そのときの記録速度と記録ストラテジパラメータを記憶することにより、記録ストラテジの最適化処理を容易にすることができる。
【0040】
また、最適記録条件が記憶されている光記録媒体の書込みデータの重ね書き回数が、あらかじめ定めた一定回数を超えたとき、書込みデータを重ね書きした領域の記録特性を評価し、評価した結果が所定の基準値を満たさない場合に、光記録媒体に試し書きと重ね書きを実行させて再生信号の評価結果により最適記録パワーを決定することにより、常に適正な記録ストラテジを決定することができる。
【0041】
さらに、再生信号を評価するとき、再生信号のブロックエラーレート(BLER)を評価することにより、最適な記録ストラテジを決定することができる。
【0042】
また、この記録ストラテジの最適化処理のプログラムをコンピュータで読取りと書込みが可能な記憶媒体に保存することにより、記録ストラテジの最適化処理を容易に行うことができるとともに各種の光記録媒体に安定して記録を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の記録再生装置の構成を示すブロック図である。
【図2】書込みパルスを示す波形図である。
【図3】記録パワーに応じて変化する再生信号を示す波形図である。
【図4】記録ストラテジの最適化処理を示すフローチャートである。
【図5】記録ストラテジの他の最適化処理を示すフローチャートである。
【図6】この発明の他の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1;記録再生装置、2;光ディスク、3;駆動部、4;ヘッド、
5;モータ制御部、6;アクセス手段、7;LDドライバ、
8;記録パワー設定部、9;パルス設定手段、10;パワー設定手段、
11;再生信号評価手段、12;媒体識別手段、13;コントローラ、
14;パラメータ記憶手段、15;ストラテジ更新手段、
20;コンピュータ、21;記憶媒体、22;表示装置。
Claims (13)
- パワーレベルは記録パワーと消去パワーとボトムパワーを有する書込みパルスを制御して光記録媒体に情報を記録し再生する情報記録再生装置において、
前記光記録媒体の種別ごとに最適記録条件を記憶するストラテジ記憶手段と、
前記光記録媒体にあらかじめ記録された媒体種別に関する情報を識別する媒体識別手段と、
記録パワーとボトムパワーの繰り返し周期を、チャネルクロックTに対して、αT(1≦α)クロックに可変可能な発光パターン設定手段と、
該発光パターン設定手段で設定した発光パターンで光記録媒体に試し書きを行い、試し書きを行なった領域に重ね書きを行なう手段と、
前記光記録媒体の重ね書きした領域を再生した再生信号を評価する再生信号評価手段と、
前記媒体識別手段で識別した光記録媒体の最適記録条件が前記ストラテジ記憶手段に記憶されているとき、記憶している最適記録条件により最適記録パワーを決定し、前記媒体識別手段で識別した光記録媒体の最適記録条件が前記ストラテジ記憶手段に記憶されていないとき、前記再生信号評価手段で評価した結果により最適記録パワーを決定して記憶ストラテジを最適化する記録パワー決定手段とを備えたことを特徴とする情報記録再生装置。 - 前記記録パワー決定手段は、前記再生信号評価手段による再生信号の評価結果で記録特性が所定の基準値を満たさない場合、前記光記録媒体を一段階遅い記録速度に設定して記録ストラテジの最適化処理を実施させる請求項1記載の情報記録再生装置。
- 前記記録パワー決定手段で前記光記録媒体を一段階遅い記録速度に設定しても、前記再生信号評価手段による再生信号の評価結果で記録特性が所定の基準値を満たさない場合、記録ストラテジの最適化が不可能であることをユーザに通知する手段を備えた請求項2記載の情報記録再生装置。
- 前記記録パワー決定手段は、前記再生信号評価手段で評価した結果により最適記録パワーを決定したとき、そのときの記録速度と記録ストラテジパラメータを前記ストラテジ記憶手段に格納する請求項1,2又は3記載の情報記録再生装置。
- 前記記録パワー決定手段は、最適記録条件が前記ストラテジ記憶手段に記憶されている光記録媒体の書込みデータの重ね書き回数が、あらかじめ定めた一定回数を超えたとき、前記再生信号評価手段は書込みデータを重ね書きした領域の記録特性を評価し、前記記録パワー決定手段は、書込みデータを重ね書きした領域の記録特性が所定の基準値を満たさない場合に、前記発光パターン設定手段で設定した発光パターンで光記録媒体に試し書きと重ね書きを実行させ、重ね書き領域の再生信号の前記再生信号評価手段による評価結果により最適記録パワーを決定する請求項1乃至4のいずれかに記載の情報記録再生装置。
- 前記再生信号評価手段は、再生信号のブロックエラーレート(BLER)を評価する請求項1乃至5のいずれかに記載の情報記録再生装置。
- 光記録媒体の種別ごとに最適記録条件を記憶する記憶手段を有し、パワーレベルは記録パワーと消去パワーとボトムパワーを有する書込みパルスを制御して光記録媒体に情報を記録し再生する情報記録方法において、
セットされた光記録媒体の媒体種別を識別し、識別した光記録媒体の最適記録条件が前記記憶手段に記憶されているかどうかを判断し、識別した光記録媒体の最適記録条件が前記記憶手段に記憶されているとき、記憶している最適記録条件により最適記録パワーを決定し、
識別した光記録媒体の最適記録条件が前記記憶手段に記憶されていないとき、記録パワーとボトムパワーの繰り返し周期を、チャネルクロックTに対して、αT(1≦α)クロックに可変して設定した発光パターンで前記光記録媒体に試し書きを行い、試し書きを行った領域に重ね書きを行ない、前記光記録媒体の重ね書きした領域を再生した再生信号を評価した結果により最適記録パワーを決定して記録ストラテジを最適化することを特徴とする情報記録方法。 - 前記再生信号の評価結果で記録特性が所定の基準値を満たさない場合、前記光記録媒体を一段階遅い記録速度に設定して記録ストラテジの最適化処理を実施する請求項7記載の情報記録方法。
- 前記光記録媒体を一段階遅い記録速度に設定しても、再生信号の評価結果で記録特性が所定の基準値を満たさない場合、記録ストラテジの最適化が不可能であることをユーザに通知する請求項8記載の情報記録方法。
- 前記再生信号の評価結果により最適記録パワーを決定したとき、そのときの記録速度と記録ストラテジパラメータを前記記憶手段に格納する請求項7,8又は9記載の情報記録方法。
- 前記最適記録条件が前記記憶手段に記憶されている光記録媒体の書込みデータの重ね書き回数が、あらかじめ定めた一定回数を超えたとき、前記書込みデータを重ね書きした領域の記録特性を評価し、評価した結果が所定の基準値を満たさない場合に、前記発光パターンで光記録媒体に試し書きと重ね書きを実行させ、再生信号の評価結果により最適記録パワーを決定する請求項7乃至10のいずれかに記載の情報記録方法。
- 前記再生信号を評価するとき、再生信号のブロックエラーレート(BLER)を評価する請求項7乃至11のいずれかに記載の情報記録方法。
- 請求項7乃至12のいずれかに記載の情報記録方法における最適記録パワー決定する記録ストラテジを最適化する処理プログラムを保存したことを特徴とするコンピュータで読取りと書込みが可能な記憶媒体。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8116180B2 (en) | 2006-11-20 | 2012-02-14 | Hitachi-Lg Data Storage, Inc. | Optical disc recording device and recording method thereof |
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2003
- 2003-07-31 JP JP2003204190A patent/JP2005050411A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8116180B2 (en) | 2006-11-20 | 2012-02-14 | Hitachi-Lg Data Storage, Inc. | Optical disc recording device and recording method thereof |
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