JP2005047806A - ベンゾアジンモノ−n−オキシド類およびベンゾアジン1、4−ジオキシド類および癌処置における治療用途のためのそれら由来の組成物類 - Google Patents

ベンゾアジンモノ−n−オキシド類およびベンゾアジン1、4−ジオキシド類および癌処置における治療用途のためのそれら由来の組成物類 Download PDF

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【課題】ベンゾアジンモノ−N−オキシド類およびベンゾアジン1,4−ジオキシド類および癌処置における治療用途のためのそれら由来の組成物類を提供する。
【解決手段】式AのベンゾアジンN−モノオキシド化合物またはその薬理学的に許容できる塩の有効量および式Bのベンゾアジン1,4−ジオキシド化合物またはその薬理学的に許容できる塩の有効量を含む細胞毒性相乗的組成物で、
【化1】
Figure 2005047806

式AまたはB中、ZはNまたはC−CNであり、および
式A中において、ZがNを表す時、前記N−オキシド部分は1−、2−、または4−位のひとつを占め;およびZがC−CNを表す時、前記N−オキシド部分は、1−、または4−位のひとつを占める。
【選択図】 なし

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、放射線および/または他の抗癌剤類と併用して癌療法に用いられる抗癌剤類としておよび放射線増感剤類としての用途のための1種以上のベンゾアジン−モノ−N−オキシド類および有効量の1種以上のベンゾアジン1,4−ジオキシド類を含む相乗的細胞毒性組成物に関する。
【0002】
本発明は、また、ある範囲の新規1,2,4−ベンゾアジン−モノ−N−オキシド類および関連アナログ類の提供、および放射線および/または他の抗癌剤類と併用して癌療法に用いられる抗癌剤類の細胞毒性増強剤としておよび放射線増感剤としての用途、または公衆に対して有用な選択物を少なくとも提供することに関する。
【0003】
本明細書全文で使用した用語ベンゾアジンは、ベンゾトリアジン類およびキノキサリン類のモノおよびジN−オキシド誘導体類を包含する用語として理解すべきである。
【背景技術】
【0004】
腫瘍中の低酸素細胞は電離放射線に抵抗性であり、放射線療法における治療不可の大きな要因となっている(非特許文献1、非特許文献2)。低酸素細胞はまた、細胞毒性化学療法に対して固形腫瘍の応答を低下させると考えられている(非特許文献3)。ベンゾトリアジン ジ−N−オキシドチラパザミン(TPZ)は、その1電子還元による細胞毒性種への代謝的活性化のゆえに、低酸素細胞類に対して選択的に有毒である(非特許文献4、非特許文献5、非特許文献6)。下記に示したように、最初の1電子還元産物TPZは、ジオキシジェンによってその出発化合物に再酸化され、それによって、酸素細胞中における細胞毒性を防止する。
【化1】
Figure 2005047806
【0005】
TPZは、したがって、腫瘍中の低酸素細胞を死滅させそれによって放射線療法時の全般応答を向上させることから興味深い。TPZはまた、標準的細胞毒性化学療法と併用できるという性質があり(非特許文献7、非特許文献8、非特許文献9)、治療上の相乗作用という(少なくとも)2種のメカニズムを有している。第1のメカニズムは、抵抗性の低酸素細胞類の死滅(放射線療法との相互作用のメカニズムと同様)であり、第2は、シスプラチンですでに明らかにされているように低酸素細胞中における化学療法誘発DNA損傷の修復における干渉である(非特許文献10、非特許文献11)。
【0006】
既に、TPZは、電離放射線および/またはシスプラチン化学療法を併用する初期相ヒト臨床治験においてその有意な抗腫瘍活性が実証されており(非特許文献12を参考のために参照)、頭頸部腫瘍の治療においてシスプラチンおよび放射線とTPZを併用する多施設第III相治験が進行中である。TPZは臨床活性が期待できるのではないかと示されたが、また同時に、TPZは、好中球減少症、血小板減少症、悪心、嘔吐、下痢および筋肉痙攣のようなかなりの毒性も示す。こうした毒性による限界の故に、癌処置時に十分に低酸素を生かすだけの高用量で投与できない。正常組織に対するTPZ毒性のメカニズムはまだ十分にわかっていないが、この毒性が少なくとも部分的ではあるが酸化還元サイクルのゆえに起こると考えられている(非特許文献13、非特許文献14)。従って、TPZ毒性のメカニズムは、低酸素細胞死滅のメカニズムとは明らかに異なっていると考えられている。酸素細胞に対するその毒性を増加することなくTPZの低酸素細胞毒性を増強できる化学物質類を同定識別することは、低酸素腫瘍細胞に対するその治療選択性を向上させるために価値があるであろう。
【0007】
最近の研究では、低酸素下においてTPZの還元により生ずる細胞毒性種が当初のベンゾトリアジンラジカル(TPZ)に由来する酸化性ラジカルであること;最終的細胞毒性は、下記の図1に示したヒドロキシルラジカルOH(非特許文献15、非特許文献16)またはベンゾトリアジニルラジカルTPZであるなどいろいろ示唆されていることが明らかにされている(非特許文献17)。その本質がどうであろうと、酸化性ラジカルはDNAラジカルを産生し、それは、低酸素細胞中における細胞毒性に関与する複合DNA病巣を生ずる(非特許文献18、非特許文献19、非特許文献20、非特許文献21)。
【0008】
公表された研究(非特許文献22、非特許文献23)は、TPZが二元作用メカニズムを有しており、前記親薬物が下記スキームAに示したようなDNA損傷の産生において2つの明確に異なる段階に関与していることが示唆されている。
【化2】
Figure 2005047806
【0009】
第1段階において、DNA損傷種であるTPZまたはOHは水素除去によってDNAラジカル類を産生すると考えられる。第2段階において、TPZそれ自体がさらにこの当初のDNAラジカル類を酸化しさらに細胞毒性の高い病巣(DNA切断)を作り出すことができる。TPZ由来1−N−オキシド代謝物(図1に示したSR4317)のような他の化学物質類もまた、TPZによって形成された種類のDNAラジカル類を酸化できることが明らかになっている(非特許文献24)。
【非特許文献1】
Movsasら、Cancer、2000,89、2018
【非特許文献2】
Rudatら、Radiother.Oncol.,2000、57,31
【非特許文献3】
BrownおよびGiaccia、Cancer Res.,1998、58、1408
【非特許文献4】
Bakerら、Cancer Res.,1988、48、5947
【非特許文献5】
Laderouteら、Biochem.Pharmacol.,1988、37、1487
【非特許文献6】
Brown,Br.J.Cancer 1993、67、1163
【非特許文献7】
DorieおよびBrown、Cancer Res.,1993、53、4633
【非特許文献8】
Langmuirら、Cancer Res.,1994、54、2845
【非特許文献9】
DorieおよびBrown、Cancer Chemother.Pharmacol.,1997、39、361
【非特許文献10】
Kovacsら、Br.J.Cancer 1999、80、1245
【非特許文献11】
Petersら、Cancer Res.,2001、61:5425。
【非特許文献12】
DennyおよびWilson、Exp.Opin.Invest.Drugs、2000、9、2889
【非特許文献13】
Elwellら、Biochem.Pharmacol.,1997、54、249
【非特許文献14】
Woutersら、Cancer Res.,2001、61、145
【非特許文献15】
DanielsおよびGates,J.Am.Chem.Soc,1996、118、3380
【非特許文献16】
PattersonおよびTaiwo,Biochem.Pharmacol.,2000、60、1933
【非特許文献17】
Andersonら、J.Am.Chem.Soc,2003、125、748
【非特許文献18】
Wangら、Cancer Res.,1992、52、4473
【非特許文献19】
Siimら、Br.J.Cancer 1996、73、952
【非特許文献20】
Kotandeniyaら、Bioorg.Med.Chem.Lett.,2002、12、2325
【非特許文献21】
PetersおよびBrown,Cancer Res.,2002、62、5248
【非特許文献22】
JonesおよびWeinfeld、Cancer Res.,1996、56、1584
【非特許文献23】
DanielsおよびGates,Chem.Res.Toxicol.,1998、11、1254
【非特許文献24】
Hwangら、Biochemistry,1999、38、14248
【考案の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、放射線および/または他の抗癌剤類と併用する癌療法のための抗癌剤類としておよび放射線増感剤としての用途のための1種以上のベンゾアジン−モノ−N−オキシド類および1種以上のベンゾアジン1、4−ジオキシド類の有効量を含む細胞毒性相乗的組成物を提供すること、または公衆に対して有用な選択物を少なくとも提供することである。
【0011】
また、本発明の目的は、ある範囲の新規1,2,4−ベンゾアジン−モノ−N−オキシド類および関連アナログ類を提供すること、および放射線および/または他の抗癌剤類と併用する癌療法のための抗癌剤細胞毒性増強剤としておよび放射線増感剤としての用途、または公衆に対して有用な選択物を少なくとも提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、第1の態様において、式AのベンゾアジンN−モノオキシド化合物またはその薬理学的に許容できる塩の有効量および式Bのベンゾアジン1、4−ジオキシド化合物またはその薬理学的に許容できる塩の有効量を含む細胞毒性相乗的組成物を提供し、ここで、
【化3】
Figure 2005047806
【0013】
式AまたはB中、
ZはNまたはC−CNから独立して選択され、および
式A中において、ZがNを表す時、前記N−オキシド部分は1−、2−、または4−位のひとつを占め;およびZがC−CNを表す時、前記N−オキシド部分は、1−、または4−位のひとつを占め;
式AまたはB中、Jは、ベンゾ環上利用可能な炭素5−8の1個以上において下記の基類を表す:
ハロ、H、R、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、SOR、CF、CN、COH、COR、CHO、COR、CONH、CONHRまたはCONRR、環状アルキルアミノ、イミダゾリル、アルキルピペラジニル、モルホリノ;
式中、各Rは、任意に置換されたC1−6脂環式または任意に置換されたC3−6環状アルキル基から独立して選択され、および前記任意の置換基類はそれぞれ、ハロ、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され;
Rはまた、最大12個の炭素原子を有する任意に置換されたアリールまたは任意に置換されたヘテロアリール基を表してもよく、さらに、前記任意の置換基類は、それぞれ、ハロ、OH、OR、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され、および、各ヘテロアリール基はその環系の中に1個以上のヘテロ原子を含み、それらはそれぞれ、O、NまたはSから独立して選択され;
各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および前記任意の置換基類はそれぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、および、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され、および
式AまたはB中、Wは、−X−Aを表し、式中、−X−AはともにHまたはハロゲンを表してもよく;または、
Xは、O、S、NH、NMe、CH、SO、SO、CONH、NHCO、COまたはCOを表してもよく、および、Aは、H、任意に置換されたC1−12アルキル基またはその薬理学的に許容できる塩を表し、式中、前記任意の置換基類は、それぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;およびこの任意に置換されたC1−12アルキル鎖は、O、NH、NR、CONH、CONR、NHCO、NRCOから独立して選択されるヘテロ原子1個以上を含有する連結部分によって任意に中断されているかまたは伸長されていてもよく、式中各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択されかつ任意のR置換基類は、それぞれOH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され、または
Wは、式Cの基を表し:
【化4】
Figure 2005047806
【0014】
式Cの基において、
nは、1または2を表し、
Z’は、NまたはC−CNから独立して選択され、および、Z’がNを表しかつnが1を表す時、前記N−オキシド部分は、1’、2’または4’位のひとつを占めてもよく、およびZ’がC−CNを表す時、前記N−オキシド部分は、1’または4’位のひとつを占めてもよく;およびZ’がNまたはC−CNを表しかつnが2を表す時、前記N−オキシド部分は、1’および4’位を占め、
およびYは、それぞれ、ベンゾ環の利用可能炭素5’−8’の1個以上において下記の基類を表してもよく:
ハロ、H、R、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、SOR、CF、CN、COH、COR、CHO、COR、CONH、CONHRまたはCONRR、環状アルキルアミノ、イミダゾリル、アルキルピペラジニル、モルホリノ;
式中、各Rは、任意に置換されたC1−6脂環式または任意に置換されたC3−6環状アルキル基から独立して選択され、および、前記任意の置換基類はそれぞれ、ハロ、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され;
Rはまた、最大12個の炭素原子を有する任意に置換されたアリールまたは任意に置換されたヘテロアリール基を表してもよく、さらに、前記任意の置換基類は、それぞれ、ハロ、OH、OR、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され、および、各ヘテロアリール基はその環系の中に1個以上のヘテロ原子を含み、それらはそれぞれ、O、NまたはSから独立して選択され;
各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および、前記任意の置換基類はそれぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され、および、
X’は、O、NH、NMeまたはCHを表してもよく、
Aは、任意に置換されたC1−12アルキル基を表してもよく、式中、任意の置換基類は、それぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;および、この任意に置換されたC1−12アルキル鎖は、O、NH、NR、CONH、CONR、NHCO、NRCOから独立して選択されたヘテロ原子1個以上を含有する連結部分によって任意に中断されているかまたは伸長されており、式中、各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択されかつ任意のR置換基類は、それぞれOH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され、または
Wは、式Dの基を表してもよく、
【化5】
Figure 2005047806
【0015】
式中、
Xは、NH、NMe、CHまたはOを表してもよく;
Aは、任意に置換されたC1−12アルキル基を表してもよく、式中、前記任意の置換基類は、それぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;およびこの任意に置換されたC1−12アルキル鎖は、O、NH、NR、CONH、CONR、NHCO、NRCOから独立して選択されたヘテロ原子1個以上を含有する連結部分によって任意に中断されているかまたは伸長されており、式中、各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択されかつ前記任意のR置換基類は、それぞれOH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され、および
前記DNA標的単位(DNA-targeting unit)が20℃におけるイオン強度0.01Mにおいて10−1を超える二重鎖ランダム配列DNAへの結合のための会合定数(K)を有し分子量700ダルトン未満のあらゆる部分であり、
式AまたはB中、Tは、ベンゾ環上の炭素5−8の1個において下記の基類を表してもよく:
ハロ、H、R、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、SOR、CF、CN、COH、COR、CHO、COR、CONH、CONHRまたはCONRR、環状アルキルアミノ、イミダゾリル、アルキルピペラジニル、モルホリノ;
式中、各Rは、任意に置換されたC1−6脂環式または任意に置換されたC3−6環状アルキル基から独立して選択され、および、前記任意の置換基類はそれぞれ、ハロ、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され;
Rはまた、最大12個の炭素原子を有する任意に置換されたアリールまたは任意に置換されたヘテロアリール基を表してもよく、さらに、前記任意の置換基類は、それぞれ、ハロ、OH、OR、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され、および、各ヘテロアリール基はその環系の中に1個以上のヘテロ原子を含み、それらはそれぞれ、O、NまたはSから独立して選択され;
各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および、前記任意の置換基類はそれぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、各Rはそれぞれ、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され、または、
Tは、式Eの基を表してもよく、
【化6】
Figure 2005047806
【0016】
式中、Xは、O、S、NH、NMe、CH、SO、SO、CONH、NHCO、CO、COまたはOを表してもよく、および、
Aは、任意に置換されたC1−12アルキル基を表してもよく、式中、任意の置換基類は、それぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR 、またはN(OH)Rから独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;およびこの任意に置換されたC1−12アルキル鎖は、O、NH、NR、CONH、CONR、NHCO、NRCOから独立して選択されるヘテロ原子1個以上を含有する連結部分によって任意に中断されているかまたは伸長されており、式中、各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択されかつ任意のR置換基類は、それぞれOH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され、および
前記DNA標的単位が20℃におけるイオン強度0.01Mにおいて10−1を超える二重鎖ランダム配列DNAへの結合のための会合定数(K)を有し分子量700ダルトン未満のあらゆる部分である。
【0017】
好適には、式Dまたは式Eの基について上記で定義した前記DNA標的剤は、下記のいずれかひとつから独立して選択され、ここでDNA標的剤は、式III−XVIIのひとつから選択され、
【化7】
Figure 2005047806
【0018】
XII−XVIIの構造において、Rは、任意に置換されたC1−6脂環式または任意に置換されたC3−6環状アルキル基から独立して選択され、および前記任意の置換基類はそれぞれ、ハロ、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され;
はまた、最大12個の炭素原子を有する任意に置換されたアリールまたは任意に置換されたヘテロアリール基を表してもよく、および、前記任意の置換基類は、それぞれ、ハロ、OH、OR、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され、および、各ヘテロアリール基はその環系の中に1個以上のヘテロ原子を含み、それらはそれぞれ、O、NまたはSから独立して選択され;
各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および前記任意の置換基類はそれぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;
Dは、利用可能な全ての環上炭素位置の置換基類として下記の基;H、R、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、NO、NH、NHR、NR 、SH、SR、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHRまたはCONR、環状アルキルアミノ、イミダゾリル、アルキルピペラジニル、モルホリノを最大4個まで表してもよく、式中、各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および、前記任意の置換基類はそれぞれ、OH、OR10、NH、NHR10、NR10 またはN(OH)R10から独立して選択され、式中、各R10は、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;
および、式III−XVIIのあらゆる利用可能な環炭素位置がまた、前記式の原子価数と立体配置が許す限り適宜−N−によって置換されてもよく、上記に定義したA基に式III−XVIIが結合する点は、◆によって表され;および
式XII、XIIIにおいて、mは、2、3または4から独立して選択され、および
式XII、XIII、XVIおよびXVIIにおいて、Jは、CHまたはNから独立して選択され;
式XIVおよびXVにおいて、nは、0、1または2から独立して選択され;
式XVIおよびXVIIにおいて、oは、1および2から独立して選択される。
【0019】
さらに好適には、前記DNA標的単位が式V、VI、VII、VIII、IXまたはXのひとつから独立して選択される。最も好適には、式III−XIのDNA標的単位の置換基Dが、HまたはMeである。
【0020】
好適には、式A中Wが、NH(C−C12)任意置換アルキルまたはO(C−C12)任意置換アルキルを表す。
【0021】
好適には、式Aの化合物中Wが、NH、NHCHCHNHCH、NHCHCHN(CHまたはOCHを表す。
【0022】
好適には、前記組成物が、薬理学的に許容可能な賦形剤、アジュバント、担体、緩衝液または安定剤を含む。前記薬理学的に許容可能な賦形剤、アジュバント、担体、緩衝液または安定剤は無毒で前記活性組成物の効果を妨害してはならない。前記担体または他の物質の詳細な性質は、経口または皮膚から皮下からの注射または静注であってもよい目的投与経路に依存するであろう。経口投与用薬剤組成物類は、錠剤、カプセル、粉末または液状であってもよい。錠剤は、固体担体またはアジュバントを含んでもよい。液体薬剤組成物類は、一般的に、水、石油、動物または植物性油、鉱物油または合成オイルのような液体を含む。生理食塩水、デキストロースまたは他の糖類溶液またはエチレングリコール、プロピレングリコールのようなグリコール類が含まれてもよい。カプセルは、ゼラチンのような固体担体を含んでもよい。静脈内、皮膚または皮下注射のため、前記活性組成物は、発熱物質を全く含まずかつ適切なpH、等張性および安定性を有する非経口的に許容できる水溶液の形状であろう。当業者は、例えば、塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、乳酸化リンゲル注射液のような等張ビーヒクルを用いて適切な溶液類を調製できるであろう。保存剤類、安定剤類、緩衝液類、抗酸化剤類および/または他の添加物類も必要に応じて含有させてもよい。
【0023】
式Bの化合物類はDNA標的化ベンゾトリアジン1,4−ジオキシド類を全て含むものと見なすこと、および、Auckland UniversityおよびLeland Stanford Junior UniservicesのBoard of Trusteeによる係属出願ニュージーランドプロビジョナルアプリケーションNZ521436に特定したように、これらの化合物類を製造するための方法が開示されていることを理解されたい。NZ521436の開示は、本文でその全文を引用している。
【0024】
本発明は、第2の態様において、癌療法を必要としている対象を治療する方法を提供し、この方法は前記対象の腫瘍細胞に対して前記に定義した式Aの1種以上の化合物類の有効量および式Bの1種以上の化合物類の有効量を含む組成物の有効細胞毒性量を前記対象に対して投与する段階を含む。
【0025】
好適には、式AおよびBの化合物の投与段階を同時または逐次としてもよい。
【0026】
好適には、前記腫瘍細胞が低酸素環境にある。
【0027】
好適には、前記方法が、上記の組成物を1種以上の他の化学療法剤または放射線療法を含む治療と併用して、処置すべき癌の状態に応じて同時または逐次に投与する段階をさらに含む。
【0028】
さらに好適には、前記方法は、前記組成物の投与前、投与中または投与後において前記腫瘍細胞に対して放射線療法を行う段階を含む。
【0029】
好適には、前記化学療法剤が、シスプラチン(Cisplatin)または他の白金系誘導体類、テモゾロミド(Temozolomide)または他のDNAメチル化剤、シクロホスファミドまたは他のDNAアルキル化剤、ドキソルビシン、ミトキサンドロン、カンプトテシンまたは他のトポイソメラーゼ阻害剤類、メソトレキセート、ゲンシタビンまたは他の代謝拮抗物質類から独立して選択される。
【0030】
本発明の組成物類は典型的にはヒト対象の癌療法に用いられるであろうが、それらは、他の霊長類、家畜を含む農場動物類、および馬、イヌおよびネコを含むスポーツ動物類およびペット類のような他の温血動物対象類の腫瘍細胞標的化に使用してもよい。
【0031】
“有効細胞毒性量”とは、上記で定義した式Aの1種以上の化合物類および式Bの1種以上の化合物類を含む組成物の患者に対して利益を施せるだけの十分な量として理解されたい。投与の実際の量、速度および時間的経過は、治療する疾患の性質と重篤度に依存するであろう。治療の処方は、一般医および他の医者の責任範囲である。
【0032】
低酸素環境とは、酸素濃度10μM未満の組織環境として理解されたい。
【0033】
第3の態様において、癌療法を必要としている対象の治療用に上記で定義した式Aの1種以上の化合物類または式Bの1種以上の化合物類の有効量を含む組成物を有効量含む医薬を製造する際の用途が提供される。
【0034】
第4の態様において、本発明は、式Iの化合物を提供し、
【化8】
Figure 2005047806
【0035】
式中、
Zは、NまたはC−CNから独立して選択されてもよく、およびZがNを表す時、前記N−オキシド部分は、1−、2−、または4−位のひとつを占め;およびZがC−CNを表す時、前記N−オキシド部分は、1−、または4−位のひとつを占め;
およびYは、それぞれ、ベンゾ環上利用可能な炭素5−8の1個以上において下記の基類を表してもよく:
ハロ、H、R、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、SOR、CF、CN、COH、COR、CHO、COR、CONH、CONHRまたはCONRR、環状アルキルアミノ、イミダゾリル、アルキルピペラジニル、モルホリノ;
式中、各Rは、任意に置換されたC1−6脂環式または任意に置換されたC3−6環状アルキル基から独立して選択されてもよく、および前記任意の置換基類はそれぞれ、ハロ、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され;
Rはまた、最大12個の炭素原子を有する任意に置換されたアリールまたは任意に置換されたヘテロアリール基を表してもよく、および前記任意の置換基類は、それぞれ、ハロ、OH、OR、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され、および、各ヘテロアリール基はその環系の中に1個以上のヘテロ原子を含み、それらはそれぞれ、O、NまたはSから独立して選択され;
各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および前記任意の置換基類はそれぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され、および、
AおよびXはともにHまたはハロゲンを表してもよく;または
Xは、O、S、NH、NMeまたはCHを表してもよく、および、
Aは、H、任意に置換されたC1−12アルキル基またはその薬理学的に許容できる塩を表してもよく、式中、前記任意の置換基類は、それぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;およびこの任意に置換されたC1−12アルキル鎖は、O、NH、NR、CONH、CONR、NHCO、NRCOから独立して選択されるヘテロ原子1個以上を含有する連結部分によって任意に中断されているかまたは伸長されており、式中各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および前記任意のR置換基類は、それぞれOH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択されるが、
ただし、下記化合物類を除く:
3−アミノ−1,2,4−ベンゾトリアジン−1−オキシド、
3−アミノ−7−トリフルオロメチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−1−オキシド、
3−アミノ−7−カルバミル−1,2,4−ベンゾトリアジン−1−オキシド、
3−アミノ−7−クロロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−1−オキシド、
3−アミノ−7−ニトロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−1−オキシド、
3−クロロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−1−オキシド、
3−(3−N,N−ジエチルアミノプロピルアミノ)−3−アミノ−1,2,4−ベンゾトリアジン−1−オキシド、
3−クロロ−7−ニトロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−1−オキシド、
7−ニトロ−(3−(2−N,N−ジエチルアミノ−エチルアミノ)−1,2,4−ベンゾトリアジン−1−オキシド、
8−メトキシ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
8−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
8−フルオロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
8−クロロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
8−トリフルオロメチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
8−(メチルスルファニル)−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド、
8−(ブチルスルファニル)−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド、
3−アミノ−1,2,4−ベンゾトリアジン−7−オール 1−オキシド、
3−アミノ−1,2,4−ベンゾトリアジン−7−オール 1−オキシド、
7−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
7−フルオロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
7−クロロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
7−トリフルオロメチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
7−(メチルスルファニル)−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
7−(ブチルスルファニル)−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
7−ニトロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
6−メトキシ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
6−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
6−フェニル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
6−フルオロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
6−クロロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
6−トリフルオロメチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
6−(メチルスルファニル)−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
6−(ブチルスルファニル)−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
5−メトキシ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
5−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
5−クロロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
5−フルオロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
、N−ジメチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3,7−ジアミン 1−オキシド、
3−クロロ−1,2,4−ベンゾトリアジン 1−オキシド、
3−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン 1−オキシド、
3−エチル−1,2,4−ベンゾトリアジン 1−オキシド、
3−フェニル−1,2,4−ベンゾトリアジン 1−オキシド、
3−(4−メトキシフェニル)−1,2,4−ベンゾトリアジン 1−オキシド、
3−ビニル−1,2,4−ベンゾトリアジン 1−オキシド、
3−アリル−1,2,4−ベンゾトリアジン 1−オキシド、
3−(2−ヒドロキシエチル)−1,2,4−ベンゾトリアジン 1−オキシド、
3−(2−メトキシエチル)−1,2,4−ベンゾトリアジン 1−オキシド、
N−フェニル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
3−メトキシ−1,2,4−ベンゾトリアジン 1−オキシド、
3−クロロ−7−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン 1−オキシド、
3−クロロ−7−メトキシ−1,2,4−ベンゾトリアジン 1−オキシド、
1,2,4−ベンゾトリアジン 1−オキシド、
1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 2−オキシド、および
1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 4−オキシド。
【0036】
好適には、ZがNである。
【0037】
好適な式Iの化合物は、XがNHまたはCHであるものである。
【0038】
さらに好適な式Iの化合物は、−X−Aが、NHCHCHNHCH、NHCHCHN(CHまたはOCHのようなNH(C−C12)任意置換アルキルまたはO(C−C12)任意置換アルキルを表すものである。
【0039】
さらに好適な式Iの化合物は、YおよびYがそれぞれHを表すものである。
【0040】
さらに好適な式I’の化合物は、前記N−オキシド部分が1位を占めるものである。
【0041】
第5の態様において、癌療法を必要とする対象を治療する方法を提供し、前記方法は前記対象中の腫瘍細胞に対する式Iの化合物の有効細胞毒性量を前記対象に投与する段階を含み、ここで、
【化9】
Figure 2005047806
【0042】
式中、
Zは、NまたはC−CNから独立して選択され、およびZがNを表す時、前記N−オキシド部分は、1−、2−、または4−位のひとつを占め;およびZがC−CNを表す時、前記N−オキシド部分は、1−、または4−位のひとつを占め;
およびYは、それぞれ、ベンゾ環上利用可能な炭素5−8の1個以上において下記の基類を表してもよく:
ハロ、H、R、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、SOR、CF、CN、COH、COR、CHO、COR、CONH、CONHRまたはCONRR、環状アルキルアミノ、イミダゾリル、アルキルピペラジニル、モルホリノ;
式中、各Rは、任意に置換されたC1−6脂環式または任意に置換されたC3−6環状アルキル基から独立して選択され、および前記任意の置換基類はそれぞれ、ハロ、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され;
Rはまた、最大12個の炭素原子を有する任意に置換されたアリールまたは任意に置換されたヘテロアリール基を表してもよく、および前記任意の置換基類は、それぞれ、ハロ、OH、OR、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され、および、各ヘテロアリール基はその環系の中に1個以上のヘテロ原子を含み、それらはそれぞれ、O、NまたはSから独立して選択され;
式中、各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および前記任意の置換基類はそれぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され、および、
AおよびXはともにHまたはハロゲンを表してもよく;または
Xは、O、S、NH、NMeまたはCHを表してもよく、および、
Aは、H、任意に置換されたC1−12アルキル基またはその薬理学的に許容できる塩を表してもよく、式中、前記任意の置換基類は、それぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;およびこの任意に置換されたC1−12アルキル鎖は、O、NH、NR、CONH、CONR、NHCO、NRCOから独立して選択されるヘテロ原子1個以上を含有する連結部分によって任意に中断されているかまたは伸長されており、式中各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および前記任意のR置換基類は、それぞれOH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択される。
【0043】
好適には、前記腫瘍細胞が低酸素環境にある。
【0044】
好適には、前記方法が、式Iの化合物を1種以上の他の化学療法剤または放射線療法を含む治療と併用して、処置すべき癌の状態に応じて同時または逐次に投与する段階をさらに含む。
【0045】
さらに好適には、前記方法は、前記組成物の投与前、投与中または投与後において前記腫瘍細胞に対して放射線療法を行う段階を含む。
【0046】
好適には、前記化学療法剤が、シスプラチンまたは他の白金系誘導体類、テモゾロミドまたは他のDNAメチル化剤、シクロホスファミドまたは他のDNAアルキル化剤、ドキソルビシン、ミトキサンドロン、カンプトテシンまたは他のトポイソメラーゼ阻害剤類、メソトレキセート、ゲンシタビンまたは他の代謝拮抗物質類から独立して選択される。
【0047】
本発明の方法は典型的にはヒト対象の癌療法に用いられるであろうが、それらは、他の霊長類、家畜を含む農場動物類、および馬、イヌおよびネコを含むスポーツ動物類およびペット類のような他の温血動物対象類の腫瘍細胞療法用であってもよい。
【0048】
好適には、式Iの化合物が、薬理学的に許容可能な賦形剤、アジュバント、担体、緩衝液または安定剤とともに投与される。前記薬理学的に許容可能な賦形剤、アジュバント、担体、緩衝液または安定剤は無毒で前記活性組成物の効果を妨害してはならない。前記担体または他の物質の詳細な性質は、経口または皮膚から皮下からの注射または静注であってもよい目的投与経路に依存するであろう。経口投与用式Iの薬剤組成物類は、錠剤、カプセル、粉末または液状であってもよい。錠剤は、固体担体またはアジュバントを含んでもよい。液体薬剤組成物類は、一般的に、水、石油、動物または植物性油、鉱物油または合成オイルのような液体を含む。生理食塩水、デキストロースまたは他の糖類溶液またはエチレングリコール、プロピレングリコールのようなグリコール類が含まれてもよい。カプセルは、ゼラチンのような固体担体を含んでもよい。静脈内、皮膚または皮下注射のため、前記有効組成物は、発熱物質を全く含まずかつ適切なpH、等張および安定性を有する非経口的に見て許容できる水溶液の形状であろう。当業者は、例えば、塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、乳酸化リンゲル注射液のような等張ビーヒクルを用いて適切な溶液類を調製できるであろう。保存剤類、安定剤類、緩衝液類、抗酸化剤類および/または他の添加物類も必要に応じて含ませてもよい。
【0049】
“有効細胞毒性量”とは、上記で定義した式Iの化合物の患者に対して利益を施せるだけの十分な量として理解されたい。投与の実際の量、速度および時間的経過は、治療する疾患の性質と重篤度に依存するであろう。治療の処方は、一般医および他の医者の責任範囲である。
【0050】
低酸素環境とは、酸素濃度10mM未満の組織環境として理解されたい。
【0051】
第6の態様において、癌療法を必要としている対象の治療用に上記で定義した式Iの化合物の有効量を含む医薬を製造する際の用途が提供される。
【0052】
第7の態様において、本発明は、式1’の化合物が提供され、ここで
【化10】
Figure 2005047806
【0053】
式中、
nは、1または2を表してもよく、
ZまたはZ’は、NまたはC−CNから独立して選択され、および、ZまたはZ’がNを表しかつnが1を表す時、各N−オキシド部分は、1、2または4位のひとつまたは1’、2’または4’位をそれぞれ占めてもよく、およびZまたはZ’がC−CNを表す時、各N−オキシド部分は、1または4位のひとつまたは1’または4’位をそれぞれ占めてもよく、およびZ’がNを表しかつnが2を表す時、前記N’−オキシド部分は、1’および4’位を占めてもよく、およびZ’がC−CNを表しかつnが2を表す時、前記N’−オキシド部分は、1’および4’位を占め;
、Y、YおよびYは、それぞれのベンゾ環上の利用可能炭素5−8の1個以上においてまたは利用可能炭素5’−8’の1個以上において下記の基類をそれぞれ表してもよく:
ハロ、H、R、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、SOR、CF、CN、COH、COR、CHO、COR、CONH、CONHRまたはCONRR、環状アルキルアミノ、イミダゾリル、アルキルピペラジニル、モルホリノ;
式中、各Rは、任意に置換されたC1−6脂環式、または任意に置換されたC3−6環状アルキル基から独立して選択され、前記任意の置換基類はそれぞれ、ハロ、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され;
Rはまた、最大12個の炭素原子を有する任意に置換されたアリールまたは任意に置換されたヘテロアリール基を表してもよく、および、前記任意の置換基類は、それぞれ、ハロ、OH、OR、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され、各ヘテロアリール基はその環系の中に1個以上のヘテロ原子を含み、それらはそれぞれ、O、NまたはSから独立して選択され;
各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および、前記任意の置換基類はそれぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され、および
Xは、NH、NMe、CHまたはOを表してもよく;
Aは、任意に置換されたC1−12アルキル基またはその薬理学的に許容できるその塩を表してもよく、式中、前記任意の置換基類は、それぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;およびこの任意に置換されたC1−12アルキル鎖は、O、NH、NR、CONH、CONR、NHCO、NRCOから独立して選択されるヘテロ原子1個以上を含有する連結部分によって任意に中断されているかまたは伸長されており、式中各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および前記任意のR置換基類は、それぞれOH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択される。
【0054】
式I’の好適な化合物は、XがNHまたはCHであるものである。
【0055】
式I’のさらに好適な化合物は、YおよびYがそれぞれHを表すものである。
【0056】
式I’のさらに好適な化合物は、Aが−(CHNMe(CH−であるものである。
【0057】
式I’のさらに好適な化合物は、前記N−オキシド類が1位にあるものである。
【0058】
第8の態様において、癌療法を必要とする対象を治療する方法を提供し、前記方法は、上記で定義した式I’の化合物の前記対象中の腫瘍細胞に対する有効細胞毒性量を前記対象に対して投与する段階を含む。
【0059】
好適には、前記腫瘍細胞が低酸素環境にある。
【0060】
好適には、前記方法が、式I’の化合物を1種以上の他の化学療法剤または放射線療法を含む治療と併用して、処置すべき癌の状態に応じて同時または逐次に投与する段階をさらに含む。
【0061】
さらに好適には、前記方法は、前記組成物の投与前、投与中または投与後において前記腫瘍細胞に対して放射線療法を行う段階を含む。
【0062】
好適には、前記化学療法剤が、シスプラチンまたは他の白金系誘導体類、テモゾロミドまたは他のDNAメチル化剤、シクロホスファミドまたは他のDNAアルキル化剤、ドキソルビシン、ミトキサンドロン、カンプトテシンまたは他のトポイソメラーゼ阻害剤類、メソトレキセート、ゲンシタビンまたは他の代謝拮抗物質類から独立して選択される。
【0063】
本発明の方法は典型的にはヒト対象の癌療法に用いられるであろうが、それらは、他の霊長類、家畜を含む農場動物類、および馬、イヌおよびネコを含むスポーツ動物類およびペット類のような他の温血動物対象類の腫瘍細胞療法用であってもよい。
【0064】
好適には、式I’の化合物が、薬理学的に許容可能な賦形剤、アジュバント、担体、緩衝液または安定剤とともに投与される。前記薬理学的に許容可能な賦形剤、アジュバント、担体、緩衝液または安定剤は無毒で前記活性組成物の効果を妨害してはならない。前記担体または他の物質の詳細な性質は、経口であるかまたは皮膚から皮下からの注射または静注であってもよい目的投与経路に依存するであろう。経口投与用式I’の薬剤組成物類は、錠剤、カプセル、粉末または液状であってもよい。錠剤は、固体担体またはアジュバントを含んでもよい。液体薬剤組成物類は、一般的に、水、石油、動物または植物性油、鉱物油または合成オイルのような液体を含む。生理食塩水、デキストロースまたは他の糖類溶液またはエチレングリコール、プロピレングリコールのようなグリコール類が含まれてもよい。カプセルは、ゼラチンのような固体担体を含んでもよい。静脈内、皮膚または皮下注射のため、前記有効組成物は、発熱物質を全く含まずかつ適切なpH、等張性および安定性を有する非経口的に許容できる水溶液の形状であろう。当業者は、例えば、塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、乳酸化リンゲル注射液のような等張ビーヒクルを用いて適切な溶液類を調製できるであろう。保存剤類、安定剤類、緩衝液類、抗酸化剤類および/または他の添加物類も必要に応じて含ませてもよい。
【0065】
“有効細胞毒性量”とは、上記で定義した式I’の化合物の患者に対して利益を施せるだけの十分な量として理解されたい。投与の実際の量、速度および時間的経過は、治療する疾患の性質と重篤度に依存するであろう。治療の処方は、一般医および他の医者の責任範囲である。
【0066】
低酸素環境とは、酸素濃度10mM未満の組織環境として理解されたい。
【0067】
第9の態様において、癌療法を必要としている対象の治療用に上記で定義した式I’の化合物の有効量の医薬を製造する際の用途が提供される。
【0068】
第10の態様において、本発明は、式1Iの化合物、
【化11】
Figure 2005047806
【0069】
式中、
Zは、NまたはC−CNから独立して選択され、およびZがNを表す時、前記N−オキシド部分は、1、2または4位のひとつを占め;およびZがC−CNを表す時、前記N−オキシド部分は、1または4位のひとつを占め;
およびYは、それぞれ、ベンゾ環の利用可能炭素5−8の1個以上において下記の基類を表してもよく:
ハロ、H、R、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、SOR、CF、CN、COH、COR、CHO、COR、CONH、CONHRまたはCONRR、環状アルキルアミノ、イミダゾリル、アルキルピペラジニル、モルホリノ;
式中、各Rは、任意に置換されたC1−6脂環式、または任意に置換されたC3−6環状アルキル基から独立して選択され、および前記任意の置換基類はそれぞれ、ハロ、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され;
Rはまた、最大12個の炭素原子を有する任意に置換されたアリールまたは任意に置換されたヘテロアリール基を表してもよく、さらに、任意の置換基類は、それぞれ、ハロ、OH、OR、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され、各ヘテロアリール基はその環系の中に1個以上のヘテロ原子を含み、それらはそれぞれ、O、NまたはSから独立して選択され;
各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および、任意の置換基類はそれぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され、および、
式中、Xは、NH、NMe、CHまたはOを表してもよく;
Aは、任意に置換されたC1−12アルキル基を表してもよく、式中、任意の置換基類は、それぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;およびこの任意に置換されたC1−12アルキル鎖は、O、NH、NR、CONH、CONR、NHCO、NRCOから独立して選択されるヘテロ原子1個以上を含有する連結部分によって任意に中断されているかまたは伸長されており、式中各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択されかつ任意のR置換基類は、それぞれOH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;および
式中、
前記DNA標的単位が20℃におけるイオン強度0.01Mにおいて10−1を超える二重鎖ランダム配列DNAへの結合のための会合定数(K)を有し分子量700ダルトン未満のあらゆる部分であり、
またはその薬理学的に許容できる塩を提供する。
【0070】
上記のDNA標的単位の定義は、二重鎖ランダム配列DNAを意味する。このような二重鎖ランダム配列DNAの例は、ウシ胸腺から抽出されたDNAである。
【0071】
好適には、ZがNである。
【0072】
式IIの好適な化合物は、XがNHまたはCHであるものである。
【0073】
式IIのさらに好適な化合物は、前記N−オキシドが1位にあるものである。
【0074】
式IIのさらに好適な化合物は、YおよびYがそれぞれHを表すものである。
【0075】
式IIのさらに好適な化合物は、YがMeを表すものである。
【0076】
式IIのさらに好適な態様は、Aが、−(CHNH−、−(CHNH(CHNHCO−、−(CHNMe(CHNHCO−、−(CHNH−、−(CHNH(CHNHCO−または−(CHNMe(CHNHCO−から独立して選択される化合物である。
【0077】
式IIのさらに好適な態様は、前記DNA標的単位が式III−XVIIのひとつから独立して選択される化合物である:
【化12】
Figure 2005047806
【0078】
XII−XVIIの構造において、Rは、任意に置換されたC1−6脂環式または任意に置換されたC3−6環状アルキル基から独立して選択され、および前記任意の置換基類はそれぞれ、ハロ、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され;
はまた、最大12個の炭素原子を有する任意に置換されたアリールまたは任意に置換されたヘテロアリール基を表してもよく、および、前記任意の置換基類は、それぞれ、ハロ、OH、OR、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され、および、各ヘテロアリール基はその環系の中に1個以上のヘテロ原子を含み、それらはそれぞれ、O、NまたはSから独立して選択され;
各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および前記任意の置換基類はそれぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR 、またはN(OH)Rから独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;
Dは、利用可能な全ての環上炭素位置の置換基類として下記の基;H、R、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、NO、NH、NHR、NR 、SH、SR、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHRまたはCONR、環状アルキルアミノ、イミダゾリル、アルキルピペラジニル、モルホリノを最大4個まで表してもよく、式中、各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および、前記任意の置換基類はそれぞれ、OH、OR10、NH、NHR10、NR10 またはN(OH)R10から独立して選択され、式中、各R10は、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;
および、式III−XVIIのあらゆる利用可能な環炭素位置がまた、前記式の原子価数と立体配置が許す限り適宜−N−によって置換されてもよく、上記に定義したA基に式III−XVIIが結合する点は、◆によって表され;および
式XII、XIIIにおいて、mは、2、3または4から独立して選択され、および
式XII、XIII、XVIおよびXVIIにおいて、Jは、CHまたはNから独立して選択され;
式XIVおよびXVにおいて、nは、0、1または2から独立して選択され;
式XVIおよびXVIIにおいて、oは、1および2から独立して選択される。
【0079】
式IIの好適な態様は、前記DNA標的単位が式V、VI、VII、VIII、IXまたはXのひとつから独立して選択されるものである。
【0080】
式IIの好適な態様は、式III−XIの前記DNA標的単位のDがHまたはMeであるものである。
【0081】
式IIのさらに好適な化合物類は、下記を含む:
XがNH−、YがH、ZがN、1位オキシド、Aが−(CHNH(CHNHCO−、前記DNA標的単位が式IXを表し、およびDがHであり;
XがNH−、YがH、ZがN、1位オキシド、Aが−(CHNH(CHNHCO−、前記DNA標的単位が式IXを表し、およびDがHであり;
XがNH−、YがH、ZがN、1位オキシド、Aが−(CHNMe(CHNHCO−、前記DNA標的単位が式IXを表し、およびDがHであり;
XがNH−、Yが6−Me、ZがN、1位オキシド、Aが−(CHNMe(CHNHCO−、前記DNA標的単位が式IXを表し、およびDがHであり;
XがNH−、YがH、ZがN、1位オキシド、Aが−(CHNMe(CHNHCO−、前記DNA標的単位が式IXを表し、およびDがHであり;
XがNH−、Yが6−Me、ZがN、1位オキシド、Aが−(CHNMe(CHNHCO−、前記DNA標的単位が式IXを表し、およびDがHであり;
XがNH−、YがH、ZがN、1位オキシド、Aが−(CHNMe(CHNHCO−、前記DNA標的単位が式IXを表し、およびDがMeであり;
XがNH−、YがH、ZがN、1位オキシド、Aが−(CHNMe(CHNHCO−、前記DNA標的単位が式IXを表し、およびDがMeである。
【0082】
第11の態様において、癌療法を必要とする対象を治療する方法を提供し、前記方法は、前記対象中の腫瘍細胞に対して上記に記載の式IIの化合物の有効細胞毒性量を前記対象に対して投与する段階を含む。
【0083】
好適には、前記腫瘍細胞が低酸素環境にある。
【0084】
好適には、前記方法が、式IIの化合物を1種以上の他の化学療法剤または放射線療法を含む治療と併用して、治療すべき癌状態に応じて同時または逐次に投与する段階をさらに含む。
【0085】
より好適には、前記方法は、前記組成物の投与前、投与中または投与後において前記腫瘍細胞に対して放射線療法を行う段階を含む。
【0086】
好適には、前記化学療法剤が、シスプラチンまたは他の白金系誘導体類、テモゾロミドまたは他のDNAメチル化剤、シクロホスファミドまたは他のDNAアルキル化剤、ドキソルビシン、ミトキサンドロン、カンプトテシンまたは他のトポイソメラーゼ阻害剤類、メソトレキセート、ゲンシタビンまたは他の代謝拮抗物質類から独立して選択される。
【0087】
本発明の方法は典型的にはヒト対象の癌療法に用いられるであろうが、それらは、他の霊長類、家畜を含む農場動物類、および馬、イヌおよびネコを含むスポーツ動物類およびペット類のような他の温血動物対象類中の腫瘍細胞を標的化するために用いてもよい。
【0088】
好適には、式IIの化合物が、薬理学的に許容可能な賦形剤、アジュバント、担体、緩衝液または安定剤とともに投与される。前記薬理学的に許容可能な賦形剤、アジュバント、担体、緩衝液または安定剤は無毒で前記活性組成物の効果を妨害してはならない。前記担体または他の物質の詳細な性質は、経口であるかまたは皮膚から皮下からの注射または静注であってもよい目的投与経路に依存するであろう。経口投与用式IIの薬剤組成物類は、錠剤、カプセル、粉末または液状であってもよい。錠剤は、固体担体またはアジュバントを含んでもよい。液体薬剤組成物類は、一般的に、水、石油、動物または植物性油、鉱物油または合成オイルのような液体を含む。生理食塩水、デキストロースまたは他の糖類溶液またはエチレングリコール、プロピレングリコールのようなグリコール類が含まれてもよい。カプセルは、ゼラチンのような固体担体を含んでもよい。静脈内、皮膚または皮下注射のため、前記有効組成物は、発熱物質を全く含まずかつ適切なpH、等張および安定性を有する非経口的に許容できる水溶液の形状であろう。当業者は、例えば、塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、乳酸化リンゲル注射液のような等張ビーヒクルを用いて適切な溶液類を調製できるであろう。保存剤類、安定剤類、緩衝液類、抗酸化剤類および/または他の添加物類も必要に応じて含ませてもよい。
【0089】
“有効細胞毒性量”とは、上記で定義した式IIの化合物の患者に対して利益を施せるだけ十分な量として理解されたい。投与の実際の量、速度および時間的経過は、治療する疾患の性質と重篤度に依存するであろう。治療の処方は、一般医および他の医者の責任範囲である。
【0090】
低酸素環境とは、酸素濃度10mM未満の組織環境として理解されたい。
【0091】
第12の態様において、癌療法を必要としている対象の治療用に上記で定義した式IIの化合物を有効量含む医薬を製造する際の用途が提供される。
【0092】
第13の態様において、本発明は、式II’の化合物またはその薬理学的に許容できる塩を提供する:
【化13】
Figure 2005047806
【0093】
式中、
Zは、NまたはC−CNから独立して選択され、およびZがNを表す時、前記N−オキシド部分は、1−、2−、または4−位のひとつを占め;およびZがC−CNを表す時、前記N−オキシド部分は、1−、または4−位のひとつを占め;
は、ベンゾ環上利用可能な炭素5−8の1個以上において下記の基類を表してもよく:
ハロ、H、R、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、SOR、CF、CN、COH、COR、CHO、COR、CONH、CONHRまたはCONRR、環状アルキルアミノ、イミダゾリル、アルキルピペラジニル、モルホリノ;
は、下記の基類、ハロ、H、R、OR、NH、NHR、NR、SOR、CF、CN、COH、COR、CHO、COR、CONH、CONHRまたはCONRR、環状アルキルアミノ、イミダゾリル、アルキルピペラジニル、モルホリノから独立して選択され;
式中、基YおよびYの各Rは、任意に置換されたC1−6脂環式または任意に置換されたC3−6環状アルキル基から独立して選択され、前記任意の置換基類はそれぞれ、ハロ、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され;
Rはまた、最大12個の炭素原子を有する任意に置換されたアリールまたは任意に置換されたヘテロアリール基を表してもよく、さらに、任意の置換基類は、それぞれ、ハロ、OH、OR、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され、各ヘテロアリール基はその環系の中に1個以上のヘテロ原子を含み、それらはそれぞれ、O、NまたはSから独立して選択され;
式中、各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、任意の置換基類はそれぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され、および、
式中、Xは、NH、NMe、CH、S、SO、SO、CONH、NHCO、CO、COまたはOを表してもよく;
Aは、任意に置換されたC1−12アルキル基を表してもよく、式中、任意の置換基類は、それぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;および前記任意に置換されたC2−12アルキル鎖は、O、NH、NR、CONH、CONR、NHCO、NRCOから独立して選択されるヘテロ原子1個以上を含有する連結部分によって任意に中断されており、式中、各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、かつ任意のR置換基類は、それぞれOH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;および
式中、前記DNA標的単位が20℃におけるイオン強度0.01Mにおいて10−1を超える二重鎖ランダム配列DNAへの結合のための会合定数(K)を有し分子量700ダルトン未満のあらゆる部分である。
【0094】
上記のDNA標的単位の定義は、二重鎖ランダム配列DNAを意味する。このような二重鎖ランダム配列DNAの例は、ウシ胸腺から抽出されたDNAである。
【0095】
好適には、ZがNである。
【0096】
式II’の好適な化合物は、XがOまたはCHであるものである。
【0097】
式II’のさらに好適な化合物は、前記N−オキシドが1位にあるものである。
【0098】
式II’のさらに好適な化合物は、YがHを表すものである。
【0099】
式II’のさらに好適な化合物は、YがNHRを表すものである。
【0100】
式IIのさらに好適な態様は、Aが、−(CHNH−、−(CHNH(CHNHCO−、−(CHNMe(CHNHCO−、−(CHNH−、−(CHNH(CHNHCO−または−(CHNMe(CHNHCO−から独立して選択される化合物類である。
【0101】
式IIの好適な態様は、前記DNA標的単位が式III−XVIIのひとつから独立して選択される化合物である:
【化14】
Figure 2005047806
【0102】
XII−XVIIの構造において、Rは、任意に置換されたC1−6脂環式または任意に置換されたC3−6環状アルキル基から独立して選択され、および前記任意の置換基類はそれぞれ、ハロ、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され;
はまた、最大12個の炭素原子を有する任意に置換されたアリールまたは任意に置換されたヘテロアリール基を表してもよく、および、前記任意の置換基類は、それぞれ、ハロ、OH、OR、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され、および、各ヘテロアリール基はその環系の中に1個以上のヘテロ原子を含み、それらはそれぞれ、O、NまたはSから独立して選択され;
各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および前記任意の置換基類はそれぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)R98から独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;
Dは、利用可能な全ての環上炭素位置の置換基類として下記の基:H、R、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、NO、NH、NHR、NR 、SH、SR、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHRまたはCONR、環状アルキルアミノ、イミダゾリル、アルキルピペラジニル、モルホリノを最大4個まで表してもよく;式中、各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および、前記任意の置換基類はそれぞれ、OH、OR10、NH、NHR10、NR10 またはN(OH)R10から独立して選択され、式中、各R10は、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;
および、式III−XVIIのあらゆる利用可能な環炭素位置がまた、前記式の原子価数と立体配置が許す限り適宜−N−によって置換されてもよく、上記に定義したA基に式III−XVIIが結合する点は、◆によって表され;および
式XIIおよびXIIIにおいて、mは、2、3または4から独立して選択され、および
式XII、XIII、XVIおよびXVIIにおいて、Jは、CHまたはNから独立して選択され;
式XIVおよびXVにおいて、nは、0、1または2から独立して選択され;
式XVIおよびXVIIにおいて、oは、1または2から独立して選択される。
【0103】
式II’の好適な態様が、前記DNA標的単位が式IV−Xのひとつから独立して選択されるものである。
【0104】
式II’の好適な態様が、式III−XIの前記DNA標的単位のDがHまたはMeであるものである。
【0105】
式II’の好適な化合物類が、下記を含む:
XがCH−、YがH、YがNHCHCHOMe、Zが−N−、Aが−(CH)NMe(CHNHCO−、前記DNA標的単位が式IXを表し、およびDがHであり;
XがCH−、YがH、YがNHCHCHOMe、Zが−N−、Aが−(CHNH(CHNHCO−、前記DNA標的単位が式IXを表し、およびDがHであり;
XがCH−、YがH、YがNHCHCHOMe、Zが−N−、Aが−(CH)NMe(CHNHCO−、前記DNA標的単位が式IXを表し、およびDがMeであり;
XがCH−、YがH、YがNHCHCHOMe、Zが−N−、Aが−(CHNMe(CHNHCO−、前記DNA標的単位が式IXを表し、およびDがMeであり;
XがCH−、YがH、YがNHCHCHOMe、Zが−N−、Aが−(CH)NMe(CHNHCO−、前記DNA標的単位が式Xを表し、およびDがMeであり;
XがCH−、YがH、YがNHCHCHOMe、Zが−N−、Aが−(CHNH(CHNHCO−、前記DNA標的単位が式Xを表し、およびDがMeである。
【0106】
第14の態様において、癌療法を必要とする対象を治療する方法が提供され、前記方法は、前記対象中の腫瘍細胞に対して上記に定義したような式II’の化合物を有効細胞毒性量、前記対象に対して投与する段階を含む。
【0107】
好適には、前記腫瘍細胞が低酸素環境にある。
【0108】
好適には、前記方法が、式II’の化合物を1種以上の他の化学療法剤または放射線療法を含む治療と併用して、治療すべき癌状態に応じて同時にまたは逐次投与する段階をさらに含む。
【0109】
より好適には、前記方法は、前記組成物の投与前、投与中または投与後において前記腫瘍細胞に対して放射線療法を行う段階を含む。
【0110】
好適には、前記化学療法剤が、シスプラチンまたは他の白金系誘導体類、テモゾロミドまたは他のDNAメチル化剤、シクロホスファミドまたは他のDNAアルキル化剤、ドキソルビシン、ミトキサンドロン、カンプトテシンまたは他のトポイソメラーゼ阻害剤類、メソトレキセート、ゲンシタビンまたは他の代謝拮抗物質類から独立して選択される。
【0111】
本発明の方法は典型的にはヒト対象の癌療法に用いられるであろうが、それらは、他の霊長類、家畜を含む農場動物類、および馬、イヌおよびネコを含むスポーツ動物類およびペット類のような他の温血動物対象類中の腫瘍細胞の標的化に使用することもできる。
【0112】
好適には、式II’の化合物が、薬理学的に許容可能な賦形剤、アジュバント、担体、緩衝液または安定剤とともに投与される。前記薬理学的に許容可能な賦形剤、アジュバント、担体、緩衝液または安定剤は無毒で前記活性組成物の効果を妨害してはならない。前記担体または他の物質の詳細な性質は、経口または皮膚から皮下からの注射または静注であってもよい目的投与経路に依存するであろう。経口投与用式II’の薬剤組成物類は、錠剤、カプセル、粉末または液状であってもよい。錠剤は、固体担体またはアジュバントを含んでもよい。液体薬剤組成物類は、一般的に、水、石油、動物または植物性油、鉱物油または合成オイルのような液体を含む。生理食塩水、デキストロースまたは他の糖類溶液またはエチレングリコール、プロピレングリコールのようなグリコール類が含まれてもよい。カプセルは、ゼラチンのような固体担体を含んでもよい。静脈内、皮膚または皮下注射のため、前記有効組成物は、発熱物質を全く含まずかつ適切なpH、等張および安定性を有する非経口的に見て許容できる水溶液の形状であろう。当業者は、例えば、塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、乳酸化リンゲル注射液のような等張ビーヒクルを用いて適切な溶液類を調製できるであろう。保存剤類、安定剤類、緩衝液類、抗酸化剤類および/または他の添加物類も必要に応じて含ませてもよい。
【0113】
“有効細胞毒性量”とは、上記定義の式II’の化合物の患者に対して利益を施せるだけの十分な量として理解されたい。投与の実際の量、速度および時間的経過は、治療する疾患の性質と重篤度に依存するであろう。治療の処方は、一般医および他の医者の責任範囲である。
【0114】
低酸素環境とは、酸素濃度10mM未満の組織環境として理解されたい。
【0115】
第15の態様において、癌療法を必要としている対象の治療用に上記で定義した式II’の化合物を有効量含む医薬を製造する際の用途が提供される。
【0116】
本発明の第16の態様において、癌療法を必要としている対象に対して投与された、ある量の式Bの化合物または式Bを含む組成物の細胞毒性を、式Aの化合物または式Aを含む組成物を前記対象に投与することによって、増強する方法が提供される。
【0117】
好適には、前記方法は、ある量の式Bの化合物の低酸素細胞毒性を増強する。
【0118】
好適には、前記方法が、式Aの化合物または式Aを含む組成物を前記対象に対して、1種または他の化学療法剤または放射線療法を含む前記治療と併用して、治療すべき癌状態に応じて同時または逐次に投与する段階をさらに含む。
【0119】
より好適には、前記方法は、式Aの前記化合物または式Aを含む前記組成物の投与前、投与中または投与後において前記対象に対して放射線療法を行う段階を含む。
【0120】
本発明の第17の態様において、対象に対して投与された上記定義の1種以上の化学療法剤の細胞毒性を、さらに上記に定義の式Aの化合物または式Aを含む組成物を前記対象に対して投与することによって増強する方法が提供される。
【0121】
好適には、前記方法は、前記1種以上の化学療法剤の低酸素細胞毒性を増強する。
【0122】
好適には、前記方法は、前記対象に対して治療すべき癌状態に応じて同時または逐次に放射線療法を行う段階をさらに含む。
【0123】
さらに好適には、前記方法は、式Aの前記化合物または式Aを含む前記組成物の投与前、投与中または投与後に前記対象に対して放射線療法を行う段階を含む。
【0124】
本発明のある化合物類は1種以上の異なるエナンチオマーまたはジアステレオマー形状で存在できることに留意されたい。前記エナンチオマーまたはジアステレオマー形状が本発明の上記態様に含まれることを理解されたい。
【0125】
本明細書全文で使用した用語ハロまたはハロゲン基は、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨード基を意味すると理解されたい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0126】
本発明の詳細は、例示のためだけに示した下記の説明と添付図面ならびに合成スキームを参考にすれば明らかになるであろう。
【0127】
本発明者らは、図1において培養物中のHT29腫瘍細胞について例示しているように、低酸素腫瘍細胞に対するチラパザミン(TPZ)の細胞毒性をSR4317に同時暴露することによって極めて顕著に驚くほど上昇させることができることを明らかにした。SR4317がTPZの好気的毒性を増強せず(図2)、従って、後者の低酸素選択性を上昇させるために使用できることは好都合である。
【0128】
この観察によって、発明の背景のスキームAに述べたようなTPZの二元作用において第2(DNAラジカル酸化)段階が、その低酸素細胞毒性の制限要因である証拠が得られる。また、それは、TPZおよび関連アナログ類の治療上の効用が原則的にSR4317または類似のDNAラジカル酸化剤に同時暴露することによって改善できたことを明らかにしている。
【0129】
本発明者らは、また、TPZ以外のDNAラジカル酸化性の化学物質類(ニトロイミダゾール類メトロニダゾールおよびミソニダゾールによって例示される)がTPZの低酸素細胞毒性を増強できること、ただしSR4317よりは低い用量能力しか有していないことを明らかにしている(図4)。TPZ増強実験と同一の条件下におけるこれらの化学物質類の低酸素HT29細胞の放射線増感作用を比較すると、予測もしていなかったことではあるが、TPZ増強作用(能力SR4317>メトロニダゾール=ミソニダゾール)についての構造−活性相関が放射線増強についてのそれ(ミソニダゾール>メトロニダゾール=SR4317)と異なっていることが明らかになっている。本発明者らは、したがって、TPZおよびその関連アナログ類の低酸素細胞毒性の増強についてベンゾアジンN−オキシド系には特別な特徴があると考えている。
【0130】
本発明者らは、また、SR4317の血管外輸送性(組織拡散特性)を研究し、それが十分に拡散して腫瘍中の低酸素細胞に効率的に到達できるかどうかを調べた。本研究では、この研究室で開発した複数細胞層(MCL)アッセイ(Hicksら、Int.J.Radiat.Oncol.,Biol.,Phys.、1998、42、641;Hicksら、J.Pharmacol.Exper.Ther.,2001、297、1088)を用いた。HT29細胞から増殖した低酸素MCLsを介したSR4317の輸送は、図5のTPZよりも速く、このことは、腫瘍中低酸素細胞に到達できるその能力を示唆している。
【0131】
SR4317およびTPZの血漿薬物動態は、CHマウスにおいて単独および併用(図6)で調べ、SR4317の治療濃度にマウスで到達できるかどうかを調べた。前記2種の化合物を併用投与した後の最大血漿中SR4317濃度は、約200μMであり、最初の2時間ではクリアランスが遅かった。図3のインビトロ結果(100μMのSR4317によりTPZ細胞毒性が1時間、有意に増強されたことを示している)およびSR4317の効率的組織浸透(図4)に基づけば、血漿中濃度プロフィールは十分に高く、腫瘍中においてTPZ低酸素細胞毒性の増強をもたらすようである。
【0132】
TPZの低酸素細胞毒性の増強剤としてのSR4317の有用性を、図7に示したインビボモデル(HT29腫瘍移植片類)において評価した。この実験では、処置18時間後に腫瘍を切除し、インビトロ接種によるクロノジェニック生存者数を数えることによって、腫瘍応答を調べた。TPZは、全身照射(20Gy)5分後に亜有効用量(0.133mmol/kg)で投与した。先の実験から予想されたとおり、このTPZ用量は、照射後も生存している(低酸素)細胞を統計的に有意に死滅させる結果とはならなかった。この組み合わせにSR4317(1mmol/kg)を追加すると、放射線のみよりも高い活性が得られ(ワンウェイANOVAによりp<0.01)、放射線+TPZ対放射線+TPZ+SR4317の差異も同様に有意であった(p<0.05)。前記2種の化合物類を照射を行わずに投与しても有意な細胞毒性は観察されなかったが、このことは、腫瘍中の好気性細胞に対して活性がないことを示唆している(図7)。この実験は、腫瘍中においてTPZの低酸素細胞毒性が選択的に増強されることを明らかにしている。
【0133】
SR4317により観察されたものを上回りそれ以上の増強が容易に得られたことがわかる。これは、SR4317が中等度の水溶性(約800μM)しか有しておらずマウスにおいて比較的低い血漿濃度を示すことによる。
【0134】
下記の表は、TPZおよびベンゾトリアジン−1−オキシド類を用いた無酸素細胞毒性の結果の増強を示している。
【化15】
Figure 2005047806
【表1】
Figure 2005047806
【0135】
本発明の式I、I’、IIおよびII’の化合物類の調製方法
適当に置換した2−ニトロアニリン類1とシアナミドとの反応、その後の中間体グアニジンのNaOHによる環化(方法A)により、対応する1−オキシド類3が得られた。数例(7−CF、7−NO、5−Cl、8−F)では、2−ハロニトロベンゼン類2)とグアニジンの反応、その後の塩基性条件下における環化を伴う別の方法(方法B)を用いる必要があった。これによって、中等度の収率で1−オキシド類3が得られた(スキーム1)。
【化16】
Figure 2005047806
【0136】
方法A試薬類:
a)NHCN、HCl;
b)NaOH;
方法B試薬類:
a)グアニジン・HCl、tBuOK。
【0137】
このスルフィド類1fおよび1gは、3−クロロー2−ニトロアニリン1dの置換によって調製した(スキーム2)。
【化17】
Figure 2005047806
【0138】
試薬類:
a)MeSLi、DMF;
b)BuSLi、DMF。
【0139】
スルフィド1nおよび1oを、ニューマン&ワート(Newman-Kwart)転位(NewmanおよびKarnes、J.Org.Chem.,1966、31、3980-3984)と代替性の(vicarious)求核性置換(VS)(Sekoら、J.Chem.Soc.Perkin Trans.1 1999、1437-1444;MakoszaおよびBialecki、J.Org.Chem.1998、63、4878-4888)(スキーム3)を用いて調製した。したがって、O−チオカルバメート4の異性化によってS−チオカルバメート5が得られ、それを加水分解して中間体チオールをMeIによってアルキル化して、スルフィド6を得た。6とNH2OMe・HClとのVS反応により、ニトロアニリン類1nおよび1adを得た。5からの類似の流れによって、ブチルスルファニルニトロアニリン1oとその異性体8および9を得た。
【化18】
Figure 2005047806
【0140】
試薬類:
a)ニート(neat)、220℃;
b)KOH、MeOH;
c)MeSO、KOH,MeOH;
d)NH2OMe・HCl、KOtBu,CuCl,DMF;
e)nBuBr、KCO、DMF。
【0141】
ニトロアニリン1qを、5−メトキシ−2−ニトロ安息香酸(10)のクルチウス(Curtius)転位によって調製した(スキーム4)。ニトロアニリン1xを、1uの求核性置換によって調製した(スキーム4)。
【化19】
Figure 2005047806
【0142】
試薬類:
a)ジフェニルホスホリルアジド、EtN、tBuOH;
b)HCl、MeOH
c)NBuSLi、DMF。
【0143】
フルロライド3kをジメチルアミンによって置換させ、1−オキシド11を得(スキーム5)、ジメチルアミンまたはジエチルアミンとフルオライド3tを同様に反応させ、12および13をそれぞれ得た。
【化20】
Figure 2005047806
【0144】
試薬類:
a)NMe、MeCN;
b)NEt、MeCN。
【0145】
7−ヒドロキシ−1−オキシド3hを臭化物類によってアルキル化し、化合物類14−17を得た(スキーム6)。
【化21】
Figure 2005047806
【0146】
試薬類:
14用:BrCHCHOMe、KCO、DMF;
15用:BrCHCHBr、KCO、DMF;
16用:BrCHCHNHCOCF、KCO、DMF;
17用:BrCHCHモルホリド、KCO、DMF。
【0147】
1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3)(スキーム1:R=R=H)を、方法Aを用いてニトロアニリンから合成した。ジアゾ化によりフェノール18を得、これを塩素化して塩化物19を得た(スキーム7)。塩化物19をグリシンエチルエステルと反応させ、エステル20を得た。塩基を触媒としてエステルを加水分解させ、酸21を得た。
【化22】
Figure 2005047806
【0148】
試薬類:
a)NaNO、HCl;
b)POCl、PhNMe
c)NHCHCOEt、EtN、DME;
d)NaOH、MeOH。
【0149】
塩化物19を種々のアルキルアミン類と還流DME中で反応させ、良好な収率で1−オキシド類22−29および32を得た(スキーム8)。
【化23】
Figure 2005047806
【表2】
Figure 2005047806
【0150】
塩化物19を2−(アミノエトキシ)エタノールと反応させ、1−オキシド33(スキーム9)を得て、それを、メタンスルホニルクロライドとの反応およびアジドとの置換によってアジド34に変換した。プロパンジチオールによる還元によって、アジド34をアミンに選択的に還元させ、カルバメート35として保護した。カルバメート35を酸性条件下で脱保護して、アミン36を得た。
【化24】
Figure 2005047806
【0151】
試薬類:
a)NH(CHO(CHOH、EtN、DCM;
b)MsCl、EtN、DCM;
c)HS(CHSH、EtN、MeOH;その後、ジ−t−ブチルジカルボネート、THF;
d)HCl、MeOH。
【0152】
塩化物19を種々のアミン類と反応させ、1−オキシド類37、38、40−45を得た(スキーム10)。アルコール22をメタンスルホニルクロライドと反応させかつジ−n−プロピルアミンによる置換によって、1−オキシド39を得た。
【化25】
Figure 2005047806
【表3】
Figure 2005047806
【0153】
アニリン48を、3−ニトロフェネチルアルコール46のメチル化(スキーム11)およびエーテル47の還元によって調製した。アニリン48を塩化物19に結合させ、1−オキシド49を得た。
【化26】
Figure 2005047806
【0154】
試薬類:
a)NaH、MeI、THF;
b)H、Pd/C、EtOH;
c)19+48、DMSO。
【0155】
塩化物19およびアニリン50を反応させ、エステル51を得た(スキーム12)。前記エステル51を加水分解して酸52を得、それをメトキシエチルアミンおよびCDIによって縮合させ、アミド53を得た。52をN,N−ジメチルエタンジアミンによって縮合させ、54を得た。
【化27】
Figure 2005047806
【0156】
試薬類;
a)19+50、DMSO;
b)NaOH水溶液、MeOH;
c)CDII、NHCHCHNMe、DMF。
【0157】
塩化物19をテトラメチルスズおよびPd(PPh)と還流DME中で静かに反応させ、3−メチル1−オキシド55を得た(スキーム13)。同様に、19をテトラエチルスズと反応させ、3−エチル1−オキシド56を得、ビニルトリブチルスズと反応させ、3−ビニル1−オキシド59を得、アリルトリブチルスズと反応させ、3−アリル1−オキシド60を得た。塩化物19をフェニルボロン酸と4−メトキシフェニルボロン酸とスズキ(Suzuki)反応させ、3−アリール誘導体類57および58をそれぞれ得た。
【化28】
Figure 2005047806
【0158】
試薬類;
a)RSn、Pd(PPh、DME;
b)NBuSnR、Pd(PPh、DME;
c)RB(OH)2、Pd(PPH、DME。
【0159】
アルケン60をMCPBAによって酸化し、エポキサイド62を得た(スキーム14)。60のオゾン分解後還元的処理によって、61を得た。アルコール61をTMS−ジアゾメタンおよびHBFによって処理し、エーテル63を得た。アルコール61をメタンスルホニルクロライドによって処理しその後ジメチルアミンまたはモルホリンによって処理し、それぞれ、1−オキシド類64および65を得た。
【化29】
Figure 2005047806
【0160】
試薬類:
a)MCPBA、DCM;
b)O、DCM、MeOH;その後、NaBH
c)TMSCH、HBF、DCM;
d)MsCl、EtN、DCM;その後、HNMe・HCl、EtN、THF;
e)MsCl、EtN、DCM;その後、モルホリン、THF。
【0161】
アルケン60のヒドロホウ素化および酸化によってアルコール66を得て、それを、TMS−ジアゾメタンおよびHBFによってメチル化して、エーテル67を得た(スキーム15)。アルコール66をメタンスルホニルクロライドで処理し、2級アミン類により置換させ、1−オキシド類68−70を得た。
【化30】
Figure 2005047806
【0162】
試薬類:
a)9−BBN、THF;その後、30%H、NaOH;
b)TMSCH、HBF、DCM;
c)MsCl、EtN、DCM;その後、HNMe、DMF;
d)MsCl、EtN、DCM;その後、ピペリジン、DMF;
e)MsCl、EtN、DCM;その後、モルホリン、DMF。
【0163】
塩化物19をナトリウムメトキシドと反応させ、エーテル71を得(スキーム16)、ナトリウム2−メトキシエトキシドと同様に反応させ、エーテル72を得た。
【化31】
Figure 2005047806
【0164】
試薬類;
a)Na、MeOH;
b)Na、MeOCHCHOH。
【0165】
トリフルオロ酢酸中アミン3rのジアゾ化および中間体フェノールの塩素化により塩化物73を得た(スキーム17)。塩化物73を種々のアミン類によって求核的に置換させ、1−オキシド類74−78を得た。
【化32】
Figure 2005047806
【0166】
試薬類;
a)NaNO、TFA;その後POCl、DMF;
b)NHCHCHOH、DME;
c)NHCHCHOMe、DME;
d)NHCHCHNMe、DME;
e)NHCHCHN−ピペリジン、DME;
f)NHCHCHN−2,6−ジメチルピペリジン、DME。
【0167】
塩化物73をテトラエチルスズおよびPd(PPhにより静かに反応させ、1−オキシド79を得、アリルトリブチルスズを同様の条件下で反応させ、1−オキシド80を得た(スキーム18)。80を還元的作用によってオゾン分解し、アルコール81を得、それをTMS−ジアゾメタンおよびHBFによってメチル化して、エーテル82を得た。
【化33】
Figure 2005047806
【0168】
試薬類;
a)EtSn、Pd(PPh、DME;
b)nBuSnアリル、Pd(PPh、DME;
c)O、DCM、MeOH,NaBH
d)TMSCH、HBF、DCM。
【0169】
トリフルオロ酢酸中アミン3qをジアゾ化しさらに中間体フェノールを塩素化して、塩化物83を得た(スキーム19)。塩化物83を種々のアミン類によって求核的に置換させ、1−オキシド類84−86を得た。
【化34】
Figure 2005047806
【0170】
試薬類;
a)NaNO、TFA;その後POCl、DMF;
b)NHCHCHNMe、DME;
c)NHCHCHN−ピペリジン、DME;
d)NHCHCHN−モルホリン、DME。
【0171】
アミン3jをジアゾ化しさらに中間体フェノールを塩素化して、塩化物87を得た(スキーム20)。塩化物87を種々のアミン類によって求核的に置換させ、1−オキシド類88−90を得た。
【化35】
Figure 2005047806
【0172】
試薬類;
a)NaNO、HCl水溶液;その後POCl、DMF;
b)NHCHCHNMe、DME;
c)NHCHCHN−ピペリジン、DME;
d)NHCHCHN−モルホリン、DME。
【0173】
アミン3iをジアゾ化しさらに中間体フェノールを塩素化して、塩化物91を得た(スキーム21)。塩化物91を種々のアミン類によって求核的に置換させ、1−オキシド類92−94を得た。
【化36】
Figure 2005047806
【0174】
試薬類;
a)NaNO、HCl水溶液;その後POCl、DMF;
b)NHCHCHNMe、DME;
c)NHCHCHN−ピペリジン、DME;
d)NHCHCHN−モルホリン、DME。
【0175】
アミン14をジアゾ化しさらに中間体フェノールを塩素化して、塩化物96を得た(スキーム22)。塩化物96をテトラエチルスズおよびPd(PPhとDMF中で静かに反応させ、1−オキシド97を得た。
【化37】
Figure 2005047806
【0176】
試薬類;
a)NaNO、HCl水溶液;その後POCl、DMF;
b)EtSn、Pd(PPh、DMF。
【0177】
同様に、アミン17のジアゾ化と中間体フェノールの塩素化により、塩化物98を得た(スキーム23)。塩化物98をテトラエチルスズおよびDMF中Pd(PPhと静かに反応させ、1−オキシド99を得た。
【化38】
Figure 2005047806
【0178】
試薬類;
a)NaNO、HCl水溶液;その後POCl、DMF;
b)EtSn、Pd(PPh、DMF。
【0179】
アミン3bのジアゾ化と中間体フェノールの塩素化により、塩化物100を得た(スキーム24)。アミン類で求核的に置換させ、1−オキシド類101および102を得た。
【化39】
Figure 2005047806
【0180】
試薬類;
a)NaNO、TFA;その後POCl、DMF;
b)NHMe(CHNMe、DME;
c)NH(CHN−ピペリジン、DME。
【0181】
ニトロアニリン103をシアナミドと反応させ、中間体グアニジンを塩基性条件下で縮合させ、さらに、ジアゾ化と塩素化を行い、塩化物104を得た(スキーム25)。104をアミン類で置換させ、1−オキシド類105と106を得た。
【化40】
Figure 2005047806
【0182】
試薬類;
a)NHCN、HCl;その後NaOH;
b)NaNO、TFA;その後、POCl、DMF;
c)NHCHCHN(Et)COtBu、DME;
d)NHMe(CHNMe,DME。
【0183】
ニトロアニリン107をシアナミドと反応させ、中間体グアニジンを塩基性条件下で縮合させ、さらに、ジアゾ化と塩素化を行い、塩化物108を得た(スキーム26)。108をアミン類で置換させ、1−オキシド類109と110を得た。
【化41】
Figure 2005047806
【0184】
試薬類:
a)NHCN、HCl;その後NaOH;
b)NaNO、TFA;その後POCl、DMF;
c)NHCHCHNMe、DME;
d)NHMe(CHNピペリジン、DME。
【0185】
ニトロアニリン111をシアナミドと反応させ、中間体グアニジンを塩基性条件下で縮合させ、アミン112を得た(スキーム27)。112のジアゾ化および塩素化により塩化物113を得た。113をN,N−ジメチルエチレンジアミンによって置換させ、1−オキシド114を得た。
【化42】
Figure 2005047806
【0186】
試薬類:
a)NHCN、HCl;その後NaOH;
b)NaNO、TFA;その後POCl、DMF;
c)NHCHCHNMe、DME;
ニトロアニリン115をシアナミドと反応させ、中間体グアニジンを塩基性条件下で縮合させ、アミン116を得た(スキーム28)。116のジアゾ化および塩素化により塩化物117を得た。117をジメチルエチレンジアミンによって置換させ、1−オキシド118を得、117を2−(1−ピペリジニル)エチルアミンと反応させ、1―オキシド119を得た。
【化43】
Figure 2005047806
【0187】
試薬類:
a)NHCN、HCl;その後NaOH;
b)NaNO、TFA;その後POCl、DMF;
c)NHCHCHNMe、DME;
d)NHCHCHNピペリジン、DME。
【0188】
120のイミダゾリドを、DMF中CDIを用いて形成させ、アミン36に結合させ、1−オキシド121を得た(スキーム29)。
【化44】
Figure 2005047806
【0189】
試薬類:
a)120、CDI、DMF;その後、36。
【0190】
塩化物122をメトキシエチルアミンと反応させ、1−オキシド123を得た(スキーム30)。
【化45】
Figure 2005047806
【0191】
試薬類:
a)MeOCHCHNH、DME。
【0192】
アミン3を、DMF中亜硝酸イソアミルによって脱アミノ化し、1−オキシド124を得た(スキーム31)。アミン3をエタノール水溶液中で亜ジチオン酸ナトリウムによって還元させ、ベンゾトリアジン125を得て、それを、MCPBAによって1−オキシド3、2−オキシド126および4−オキシド127に酸化した。
【化46】
Figure 2005047806
【0193】
試薬類
a)亜硝酸イソアミル、DMF;
b)Na,70%EtOH;
c)MCPBA、DCM。
【0194】
塩化物19をジアミン128と反応させ、ビス−1−オキシド129を得た(スキーム32)。
【化47】
Figure 2005047806
【0195】
試薬類
a)19+128、EtN、DCM。
【0196】
塩化物19をN−メチルエチレンジアミンと反応させ、1−オキシド130を得た(スキーム33)。
【化48】
Figure 2005047806
【0197】
試薬類:
a)NHCHCHNHMe、EtN、DCM。
【0198】
本発明化合物の実施例
以下の実施例は、本発明およびそれらの詳細な調製方法を代表するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるとみなされるべきではない。
【0199】
ニュージーランド、ダニーディンのオタゴ大学の微量化学研究所で分析を行った。融点を電熱2300融点装置で決定した。NMRスペクトルは、Hスペクトルについては400MHzで、13Cスペクトルについては100MHzで、ブルカー(Bruker)AM−400分光計で得た。スペクトルを特にことわりのない限り、CDCl中でMeSiを参照して得た。化学シフトおよび結合定数を、それぞれppmおよびHzで記録した。帰属をCOSY、HSQCおよびHMBC二次元実験を用いて決定した。質量スペクトルを、見掛けの分解能1000で、70eVのイオン化ポテンシャルを用いて、VG−70SE質量分析計で決定した。高分解能スペクトルを、3000、5000または10000の見掛けの分解能で適切として得た。スペクトルをすべて、特にことわりのない限り、PFKを参照として用いて、電子衝撃(EI)として得た。有機溶媒中の溶液を無水NaSOで乾燥させた。溶媒をロータリーエバポレーターで減圧下蒸発させた。薄層クロマトグラフィーを、アルミニウムで支持されたシリカゲル板(メルク60F254)上で、UV光(254nm)またはIに晒すことにより成分を視覚化して行った。カラムクロマトグラフィーを、シリカゲル(メルク230〜400メッシュ)上で行った。生物試験に指定された化合物をすべて、フィリップスPU4100液体クロマトグラフ、フェノメネックスボンドクローン(Phenomenex BondClone)10−C18ステンレス鋼カラム(内径300mm×3.9mm)およびフィリップスPU4120ダイオード配列検出器を用いる逆相HPLCにより、99%を超える純度で分析した。クロマトグラムを、水相(1:1:1:97の比の1M NaHPO、0.75Mヘプタンスルホン酸、0.5Mリン酸ジブチルアンモニウムおよび逆浸透水(MilliQ water))と有機相(80%MeOH/逆浸透水)との種々の勾配を用いて行った。DCMはジクロロメタンを意味し、DMEはジメトキシエタンを意味し、DMFは無水ジメチルホルムアミドを意味し、エーテルはジエチルエーテルを意味し、EtOAcは酢酸エチルを意味し、EtOHはエタノールを意味し、MeOHはメタノールを意味し、pet. Etherは沸騰範囲40〜60°Cの石油エーテルを意味し、THFはナトリウムベンゾフェノンケチルで乾燥させたテトラヒドロフランを意味する。溶媒をすべて新しく蒸留した。
【0200】
実施例1
方法A:2−ニトロアニリン類(1)とシアナミドとの縮合。2−ニトロアニリン(1)(4.3mmol)とシアナミド(22mmol)を共に100°Cで融解し、約50°Cまで冷却し、濃HCl(5ml)を注意深く加えた。この混合物を、発熱がおさまるまで撹拌し、次いで100°Cで2時間撹拌した。必要に応じて、シアナミド(22mmol)をさらに加え、この混合物を100°Cで4時間撹拌した。この混合物を20°Cまで冷却し、7.5M NaOH溶液(約50ml)で強塩基性にし、この混合物を100°Cで1時間加熱し、次いで20°Cまで冷却し、水(100ml)で希釈した。沈殿を濾過し、水(2×10ml)、エーテル(2×10ml)で洗浄し、乾燥させた。必要に応じて、固体をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/CHClの勾配(2〜5%)で溶出して、相当する1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3)を得た。
【0201】
実施例2
方法B:2−ニトロハロベンゼン類(2)とグアニジンとの縮合。グアニジン塩酸塩(104mmol)を、KOtBu(104mmol)の撹拌された無水EtOH(80ml)溶液に加え、この混合物を20°Cで1時間撹拌した。この混合物を濾過し、濾液を、2−ニトロハロベンゼン(2)(26mmol)の撹拌された無水EtOH(50ml)溶液にゆっくり加えた。この混合物を還流温度で72時間加熱し、次いで冷却し、濃HClで酸性にし、溶媒を蒸発させた。残渣を0.5M HClに懸濁させ、沈殿を濾過した。水性フラクションをCHClで洗浄し、アンモニア水で塩基性にし、EtOAcで抽出した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣を10%NaOH水溶液に懸濁させ、100°Cで2時間加熱した。沈殿を濾過し、水(2×10ml)、エーテル(2×10ml)で洗浄し、乾燥させた。必要に応じて、固体をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/CHClの勾配(2〜5%)で溶出して、相当する1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3)を得た。
【0202】
実施例3
8−メトキシ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3a)。3−メトキシ−2−ニトロアニリン(1a)(Shigyo et. al., Chem. Pharm. Bull. 1993, 41, 1573)を用いる方法Aにより、3a(51%)を黄色粉末として得た。mp (H2O) 235-239 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ7.62 (dd, J = 8.3, 8.0 Hz, 1 H, H-6), 7.15 (br s, 2 H, NH2), 7.02 (d, J = 8.3 Hz, 1 H, H-7), 6.80 (d, J = 8.0 Hz, 1 H, H-5), 3.83 (s, 3 H, OCH3); 13C NMR [(CD3)2SO] δ160.0, 153.3, 151.4, 135.4, 122.6, 117.0, 105.1, 56.4; 分析。C8H8N4O2に対する計算値: C, 50.0; H, 4.2; N, 29.2; 実測値:C, 50.3; H, 4.1; N, 29.2%。
【0203】
実施例4
8−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3b)。3−メチル−2−ニトロアニリン(1b)を用いる方法Aにより、3b(100%)を黄色粉末として得た。mp (DMF) 265 °C (分解); 1H NMR [(CD3)2SO] δ7.59 (dd, J = 8.3, 7.3 Hz, 1 H, H-6), 7.35 (d, J = 8.0 Hz, 1 H, H-5), 7.18 (s, 2 H, NH2), 7.10 (dd, J = 7.2, 0.8 Hz, 1 H, H-7), 2.79 (s, 3 H, CH3); 分析。C8H8N4Oに対する計算値: C, 54.5; H, 4.6; N, 31.8; 実測値:C, 54.6; H, 4.7; N, 31.9%。
【0204】
実施例5
8−フルオロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3c)。2,6−ジフルオロアニリン(2c)を用いる方法Bにより、3c(49%)を黄色粉末として得た。mp (DCM/石油エーテル) 270-278 °C (分解) [文献値 (Suzuki & Kawakami, Synthesis 1977, 855) mp 271 °C (分解)]; 1H NMR [(CD3)2SO] δ7.69 (ddd, J = 10.9, 8.3, 5.2 Hz, 1 H, H-6), 7.45 (br s, 2 H, NH2), 7.31 (dd, J = 9.6, 1.0 Hz, 1 H, H-5), 7.09 (ddd, J = 12.0, 8.0, 1.0 Hz, 1 H, H-7); 13C NMR [(CD3)2SO] δ160.2 (d, J = 5.3 Hz), 153.5 (d, J = 264.3 Hz), 151.1 (d, J = 3.2 Hz), 135.2 (d, J = 4.4 Hz), 121.7 (d, J = 4.5 Hz), 121.1, 110.0 (d, J = 20.8 Hz); HRMS (EI+) C7H5FN4Oに対する計算値(M+) m/z 180.0360, 実測値:180.0441。
【0205】
実施例6
8−クロロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3d)。3−クロロ−2−ニトロアニリン(1d)を用いる方法Aにより、3d(30%)を黄色粉末として得た。mp (DMF) 280-290 °C (分解); 1H NMR [(CD3)2SO] δ7.63 (dd, J = 8.4, 7.8 Hz, 1 H, H-6), 7.45 (dd, J = 8.6, 1.0 Hz, 1 H, H-7), 7.42 (br s, 2 H, NH2), 7.36 (dd, J = 7.6, 1.1 Hz, 1 H, H-5); HRMS (EI) C7H5N4O35Clに対する計算値(M+) m/z 196.0152, 実測値:196.0152; C7H5N4O37Clに対する計算値(M+) m/z 198.0122, 実測値:198.0124。
【0206】
実施例7
8−トリフルオロメチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3e)。3−トリフルオロメチル−2−ニトロアニリン(1e)を用いる方法Aにより、3e(14%)を黄色粉末として得た。mp (DCM/石油エーテル) 280-286 °C (分解); 1H NMR [(CD3)2SO] δ7.78-7.87 (m, 3 H, H-5, H-6, H-7), 7.55 (br s, 2 H, NH2); 分析。C8H5F3N4Oに対する計算値: C, 41.8; H, 2.2; N, 24.3; F, 24.8; C, 41.6; 実測値:H, 2.1; N, 24.3; F, 24.9%。
【0207】
実施例8
8−(メチルスルファニル)−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3f)
3−(メチルスルファニル)−2−ニトロアニリン(1f)。LiSMe(1.19g、22.0mmol)のDMF(20ml)溶液を、3−クロロ−2−ニトロアニリン(1d)(3.17g、18.4mmol)の撹拌されたDMF(80ml)溶液に20°Cで滴下し、この混合物を2時間撹拌した。この混合物を水(300ml)に注ぎ、EtOAc(2×150ml)で抽出した。合わせた有機フラクションを水(2×100ml)、食塩水(50ml)で洗浄し、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、20%EtOAc/石油エーテルで溶出し、(i)原料(0.51g、16%)および(ii)スルフィド(1f)(2.36g、70%)を赤色結晶として得た。mp (EtOAc/石油エーテル) 70-72 °C; 1H NMRδ7.21 (t, J = 8.2 Hz, 1 H, H-5), 6.55 (d, J = 8.2 Hz, 2 H, H-4, H-6), 5.92 (br s, 2 H, NH2), 2.42 (s, 3 H, SCH3); 13C NMRδ146.0, 141.6, 133.3, 131.0, 113.9 (2), 17.0; 分析。C7H8N2O2Sに対する計算値: C, 45.6; H, 4.4; N, 15.2; 実測値:C, 45.8; H, 4.4; N, 15.1%。
【0208】
8−(メチルスルファニル)−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3f)。1fを用いる方法Aにより、3f(68%)を黄色粉末として得た。mp (H2O) 271-275 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ7.63 (dd, J = 8.3, 8.0 Hz, 1 H, H-6), 7.28 (s, 2 H, NH2), 7.17 (d, J = 8.3 Hz, 1 H, H-5), 6.98 (d, J = 8.0 Hz, 1 H, H-7), 2.39 (s, 3 H, SCH3); 13C NMR [(CD3)2SO] δ159.9, 151.1, 137.1, 134.7, 127.9, 120.1, 118.7, 15.7; 分析。 C8H8N4O Sに対する計算値: C, 46.1; H, 3.9; N, 26.9; 実測値:C, 45.9; H, 3.9; N, 26.7%。
【0209】
実施例9
8−(ブチルスルファニル)−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3g)
3−(ブチルスルファニル)−2−ニトロアニリン(1g)。LiSBu(1.39g、14.5mmol)のDMF(10ml)溶液を、3−クロロ−2−ニトロアニリン(1d)(2.08g、12.05mmol)の撹拌されたDMF(50ml)溶液に20°Cで滴下し、この混合物を2時間撹拌した。この混合物を水(300ml)に注ぎ、EtOAc(2×150ml)で抽出した。合わせた有機フラクションを水(2×100ml)、食塩水(50ml)で洗浄し、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、20%EtOAc/石油エーテルで溶出し、スルフィド1g(2.47g、91%)を赤色油状物として得た。1H NMRδ7.17 (dd, J = 8.2, 8.0 Hz, 1 H, H-5), 6.62 (d, J = 8.0 Hz, 1 H, H-4), 6.54 (dd, J = 8.2, 1.0 Hz, 1 H, H-6), 5.74 (br s, 2 H, NH2), 2.87 (t, J = 7.4 Hz, 2 H, CH2S), 1.64-1.72 (m, 2 H, CH2), 1.45-1.53 (m, 2 H, CH2), 0.95 (s, 3 H, CH3); 13C NMRδ145.3, 140.1, 133.0, 132.4, 115.0, 113.9, 33.0, 29.8, 22.2, 13.6; MS (EI) m/z 226 (M+, 35%), 106 (100); HRMS (EI) C10H14N2O2Sに対する計算値(M+) m/z 226.0776, 実測値:226.0773。
【0210】
8−(ブチルスルファニル)−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3g)。1gを用いる方法Aにより、4i(26%)を赤褐色固体として得た。mp (MeOH/CHCl3) 233-236 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ7.61 (dd, J = 8.2, 7.4 Hz, 1 H, H-6), 7.27 (s, 2 H, NH2), 7.16 (dd, J = 8.2, 0.8 Hz, 1 H, H-5), 7.04 (dd, J = 7.4, 0.8 Hz, 1 H, H-7), 2.86 (t, J = 7.3 Hz, 2 H, CH2S), 1.62-1.70 (m, 2 H, CH2), 1.44-1.52 (m, 2 H, CH2), 0.93 (s, 3 H, CH3); 13C NMR [(CD3)2SO] δ159.8, 151.1, 136.4, 134.7, 128.0, 120.1, 119.1, 31.0, 28.8, 21.7, 13.5; 分析。 C11H14N4OSに対する計算値: C, 52.8; H, 5.6; N, 22.4; 実測値:C, 52.7; H, 5.6; N, 22.6%。
【0211】
実施例10
3−アミノ−1,2,4−ベンゾトリアジン−7−オール1−オキシド(3h)。4−アミノ−3−ニトロフェノール(1h)を用いる方法Aにより、3h(97%)を黄色粉末として得た。mp > 300 °C [文献値 (Friebe et. al., 米国特許5,856,325, Jan 5, 1999) mp (HOAc) >270 °C]; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 10.37 (br s, 1 H, OH), 7.48 (dd, J = 7.7, 2.6 Hz, 1 H, H-6), 7.40-7.37 (m, 2 H, H-5, H-8), 6.96 (br s, 2 H, NH2)。
【0212】
実施例11
3−アミノ−1,2,4−ベンゾトリアジン−7−オール1−オキシド(3h)。4−ヒドロキシ−2−ニトロアニリン(1i)を用いる方法Aにより、3i(93%)を黄色粉末として得た。mp (HOAc) 269-271 °C [文献値(Mason & Tennant, J. Chem. Soc. (B) 1970, 911) mp (HOAc) 271 °C]; 1H NMR [(CD3)2SO] δ7.48-7.53 (m, 3 H, H-5, H-6, H-8), 7.10 (br s, 2 H, NH2), 3.88 (s, 3 H, OCH3); 13C NMR [(CD3)2SO] δ159.3, 156.3, 144.9, 129.7, 128.3, 127.3, 97.9, 55.8。
【0213】
実施例12
7−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3j)。4−メチル−2−ニトロアニリン(1j)を用いる方法Aにより、3j(74%)を黄色粉末として得た。mp (DMF) 270 °C (分解) [文献値(Pazdera & Potacek, Chem. Papers 1988, 42, 527) mp (メチルセロソルブ) 282 °C]; 1H NMR [(CD3)2SO] δ7.94 (s, 1 H, H-8); 7.64 (dd, J = 8.7, 1.9 Hz, 1 H, H-6), 7.46 (d, J = 8.6 Hz, 1 H, H-5), 7.21 (s, 2 H, NH2), 2.42 (s, 3 H, CH3); 分析。 C8H8N4Oに対する計算値: C, 54.5; H, 4.6; N, 31.8; 実測値:C, 54.8; H, 4.5; N, 31.9%。
【0214】
実施例13
7−フルオロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3k)。4−フルオロ−2−ニトロアニリン(1k)を用いる方法Aにより、3k(78%)を黄色粉末として得た。mp (DMF) 280-290 °C (分解) [文献値(Suzuki & Kawakami, Synthesis 1977, 855) mp 290 °C (分解)]; 1H NMR [(CD3)2SO] δ7.89 (dd, J = 8.6, 2.9 Hz, 1 H, H-8), 7.76 (ddd, J = 9.3, 8.8, 2.9 Hz, 1 H, H-6), 7.62 (dd, J = 9.3, 5.2 Hz, 1 H, H-5), 7.35 (br s, 2 H, NH2); 分析。 C7H5FN4Oに対する計算値: C, 46.7; H, 2.8; N, 31.1; F, 10.6; C, 実測値:46.7; H, 2.7; N, 31.1; F, 10.7%。
【0215】
実施例14
7−クロロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3l)。4−クロロ−2−ニトロアニリン(1l)を用いる方法Aにより、3l(39%)を黄色粉末として得た。mp (DCM/石油エーテル) 309 °C (分解) [文献値(Pazdera & Potacek, Chem. Papers 1988, 42, 527) mp (HOAc) 306-308 °C]; 1H NMR [(CD3)2SO] δ8.14 (d, J = 1.7 Hz, 1 H, H-8), 7.80 (dd, J = 8.8, 1.9 Hz, 1 H, H-6), 7.56 (d, J = 9.0 Hz, 1 H, H-5), 7.48 (br s, 2 H, NH2)。
【0216】
実施例15
7−トリフルオロメチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3m)。1−クロロ−2−ニトロ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン(2m)を用いる方法Bにより、3m(30%)を黄色粉末として得た。mp (DCM/石油エーテル) 290 °C (分解) [文献値(Suzuki & Kawakami, Synthesis 1977, 855) mp (アセトン/トルエン) 301-302 °C]; 1H NMR [(CD3)2SO] δ8.38 (br s, 1 H, H-8), 8.01 (dd, J = 8.9, 2.0 Hz, 1 H, H-6), 7.72 (br s, 2 H, NH2), 7.68 (d, J = 8.9 Hz, 1 H, H-5); 13C NMR [(CD3)2SO] δ161.1, 150.6, 130.7 (J = 2.9 Hz), 129.3, 127.5, 123.4 (q, J = 272.0 Hz), 123.6 (q, J = 32.1 Hz), 118.0 (q, J = 10.9 Hz)。
【0217】
実施例16
7−(メチルスルファニル)−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3n)
4−(メチルスルファニル)−2−ニトロアニリン(1n)および6−(メチルスルファニル)−2−ニトロアニリン(1ad)。O−(3−ニトロフェニル)ジメチルチオカルバメート(Newman & Karnes, J. Org. Chem. 1966, 31, 3980)(4)(14.05g、62.1mmol)を235〜240°Cで窒素下で加熱し、20°Cまで冷却して、粗S−(3−ニトロフェニル)ジメチルチオカルバメート(5)を得た。(5)をKOH溶液(7.5M、410mL、3.1mol)およびMeOH(200ml)と共に還流温度で2時間加熱した。この混合物を20°Cまで冷却し、MeSO(59mL、0.62mol)を滴下し、この混合物を20°Cで16時間撹拌した。この混合物をEtOAc(300ml)と水(300ml)とに分配し、有機フラクションを水(3×100ml)、食塩水(100ml)で洗浄し、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、10%EtOAc/石油エーテルで溶出して、1−(メチルスルファニル)−3−ニトロベンゼン(6)(9.6g、91%)を柔軟な固体として得た。1H NMRδ8.05 (dd, J = 2.0, 1.9 Hz, 1 H, H-2), 7.96 (dd, J = 8.2, 2.0, 0.9 Hz, 1 H, H-4), 7.53 (ddd, J = 7.9, 1.9, 1.0 Hz, 1 H, H-6), 7.43 (dd, J = 8.2, 7.9 Hz, 1 H, H-5), 2.56 (s, 3 H, SCH3); 13C NMRδ148.6, 141.6, 131.9, 129.4, 120.3, 119.6, 15.4。
【0218】
NH2OMe・・HCl(2.83g、34.0mmol)およびニトロベンゼン6(4.79g、28.3mmol)のDMF(100ml)溶液を、KOtBu(13.0g、116.6mmol)およびCuCl(0.28g、2.83mmol)ののDMF(50ml)中の撹拌された混合物に5°Cで滴下した。この混合物を20°Cで3時間撹
拌し、飽和NHCl水溶液(100ml)で反応を止めた。この混合物をEtOAc(3×100ml)で抽出し、合わせた有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、10%EtOAc/石油エーテルで溶出して、(i)6−(メチルスルファニル)−2−ニトロアニリン(1ad)(2.11g、40%)
を赤色油状物として、1H NMRδ8.11 (dd, J = 8.7, 1.5 Hz, 1 H, H-3), 7.66 (dd, J =
7.4, 1.5 Hz, 1 H, H-5), 6.92 (br s, 2 H, NH2), 6.66 (dd, J = 8.7, 7.4 Hz, 1 H, H
-4), 2.38 (s, 3 H, SCH3); 13C NMRδ145.0, 140.7, 132.5, 126.6, 124.5, 115.9, 18.
2; MS (EI) m/z 184 (100, M+), 169 (10), 150 (30); HRMS C7H8N2O2Sに対する計算値(M
+) m/z 184.0307, 実測値:184.0304; (ii)4−(メチルスルファニル)−2−ニト
ロアニリン(1n) (0.8g、15%)を赤色油状物として、1H NMRδ8.05 (d, J = 2.3 Hz, 1 H, H-3), 7.34 (dd, J = 8.7, 2.3 Hz, 1 H, H-5), 6.76 (d, J = 8.7 Hz, 1
H, H-6), 6.05 (br s, 2 H, NH2), 2.46 (s, 3 H, SCH3); 13C NMR δ143.1, 136.8, 132.2, 125.8, 125.1, 119.5, 18.0得た。
【0219】
7−(メチルスルファニル)−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3n)。1nを用いる方法Aにより、3n(56%)を赤色固体として得た。mp (MeOH/CHCl3) 245-247 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ7.79 (d, J = 2.1 Hz, 1 H, H-8), 7.67 (dd, J = 8.9, 2.1 Hz, 1 H, H-6), 7.47 (d, J = 8.9 Hz, 1 H, H-5), 7.28 (s, 2 H, NH2), 2.58 (s, 3 H, SCH3); 13C NMR [(CD3)2SO] δ159.9, 147.0, 135.7, 134.6, 130.1, 126.5, 113.4, 14.6; 分析。C8H8N4OSに対する計算値: C, 46.1; H, 3.9; N, 26.9; 実測値:C, 46.1; H, 3.8; N, 26.6%。
【0220】
実施例17
7−(ブチルスルファニル)−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3o)
4−(ブチルスルファニル)−2−ニトロアニリン(1o)および6−(ブチルスルファニル)−2−ニトロアニリン(9)。粗製5(7.0g、31mmol)およびKOH(7.5M、41ml、310mmol)のMeOH(200ml)中の混合物を還流温度で2時間加熱した。この混合物を5°Cまで冷却し、pHを濃HClで2に調節した。沈殿を集め、水(20ml)で洗浄し、EtOAc(200ml)に溶解し、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をDMF(100ml)に溶解し、KCO(5.15g、37.3mmol)を加え、この混合物を20°Cで30分間撹拌した。n−ブチルブロミド(4.0ml、37.3mmol)を加え、この混合物を80°Cで16時間撹拌した。この混合物を冷却し、溶媒を蒸発させた。残渣をEtOAc(300ml)と水(300ml)とに分配し、有機フラクションを水(2×100ml)、食塩水(100ml)で洗浄し、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、10%EtOAc/石油エーテルで溶出して、3−(ブチルスルファニル)ニトロベンゼン(7)(5.53g、84%)を黄色油状物として得た。1H NMRδ8.10 (dd, J = 2.0, 2.0 Hz, 1 H, H-2), 7.97 (ddd, J = 8.1, 2.0, 0.9 Hz, 1 H, H-4), 7.57 (ddd, J = 8.1, 2.0, 0.9 Hz, 1 H, H-6), 7.42 (dd, J = 8.1, 8.1 Hz, 1 H, H-5), 3.01 (dd, J = 7.4, 7.3 Hz, 2 H, CH2S), 1.64-1.71 (m, 2 H, CH2), 1.43-1.53 (m, 2 H, CH2), 0.95 (t, J = 7.3 Hz, 3 H, CH3); 13C NMRδ148.6, 140.5, 133.5, 129.4, 121.9, 120.1, 32.6, 30.7, 21.9, 13.6; MS (EI) m/z 211 (M+, 60%), 155 (100); HRMS (EI) C10H13NO2Sに対する計算値(M+) m/z 211.0667, 実測値:211.0661。
【0221】
NHOMe・HCl(2.61g、31.2mmol)および7(5.5g、26.0mmol)のDMF(40ml)溶液を、KOtBu(12.0g、106.7mmol)およびCuCl(0.26g、2.6mmol)のDMF(50ml)中の撹拌された混合物に5°Cで滴下した。この混合物を20°Cで6時間撹拌し、飽和NHCl水溶液(300ml)で反応を止めた。この混合物をEtOAc(3×100ml)で抽出し、合わせた有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、5%EtOAc/石油エーテルで溶出して、(i)6−(ブチルスルファニル)−2−ニトロアニリン(9)(2.34g、40%)を赤色油状物として、1H NMRδ8.12 (dd, J = 8.7, 1.5 Hz, 1 H, H-3), 7.66 (dd, J = 7.3, 1.5 Hz, 1 H, H-5), 7.00 (br s, 2 H, NH2), 6.64 (dd, J = 8.7, 7.3 Hz, 1 H, H-4), 2.75 (dd, J = 7.5, 7.2 Hz, 2 H, CH2S), 1.51-1.58 (m, 2 H, CH2), 1.37-1.46 (m, 2 H, CH2), 0.90 (dd, 7.4, 7.2 Hz, 3 H, CH3); 13C NMRδ145.8, 142.5, 132.5, 127.0, 122.7, 115.6, 35.0, 31.6, 21.7, 13.6; MS (EI) m/z 226 (M+,100%), 209 (15), 192 (25); HRMS (EI) C10H14N2O2Sに対する計算値(M+) m/z 226.0776, 実測値:226.0770;(ii)4−(ブチルスルファニル)−2−ニトロアニリン(1o)(1.12g、19%)を赤色油状物として、1H NMRδ8.16 (d, J = 2.2 Hz, 1 H, H-3), 7.39 (dd, J = 8.7, 2.2 Hz, 1 H, H-5), 6.76 (d, J = 8.7 Hz, 1 H, H-6), 6.06 (br s, 2 H, NH2), 2.83 (dd, J = 7.3, 7.2 Hz, 2 H, CH2S), 1.56-1.62 (m, 2 H, CH2), 1.38-1.48 (m, 2 H, CH2), 0.91 (dd, J = 7.4, 7.3 Hz, 3 H, CH3); 13C NMR δ143.5, 139.1, 132.2, 128.3, 123.9, 119.3, 35.3, 31.2, 21.8, 13.6; MS (EI) m/z 226 (M+, 100%), 170 (80); HRMS (EI) C10H14N2O2Sに対する計算値(M+) m/z 226.0776, 実測値:226.0772;および(iii)2−(ブチルスルファニル)−4−ニトロアニリン(8)(0.76g、13%)を赤色油状物として、1H NMRδ8.16 (d, J = 2.6 Hz, 1 H, H-3), 8.00 (dd, J = 9.1, 2.6 Hz, 1 H, H-5), 6.68 (d, J = 9.1 Hz, 1 H, H-6), 5.07 (br s, 2 H, NH2), 2.79 (dd, J = 7.2, 6.6 Hz, 2 H, CH2S), 1.52-1.60 (m, 2 H, CH2), 1.38-1.47 (m, 2 H CH2), 0.91 (t, J = 7.3 Hz, 3 H, CH3); 13C NMR δ153.5, 138.7, 131.4, 125.7, 118.1, 113.0, 34.7, 31.5, 21.7, 13.6得た。
【0222】
7−(ブチルスルファニル)−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3o)。1oを用いる方法Aにより、3o(68%)を赤色固体として得た。mp (MeOH/CHCl3) 215-217 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ7.87 (d, J = 2.1 Hz, 1 H, H-8), 7.68 (dd, J = 8.9, 2.1 Hz, 1 H, H-6), 7.46 (d, J = 8.9 Hz, 1 H, H-5), 7.07 (br s, 2 H, NH2), 3.04 (dd, J = 7.3, 7.2 Hz, 2 H, CH2S), 1.55-1.63 (m, 2 H, CH2), 1.37-1.45 (m, 2 H, CH2), 0.88 (t, J = 7.3 Hz, 3 H, CH3); 13C NMR [(CD3)2SO] δ160.0, 147.3, 135.9, 133.9, 130.0, 126.4, 115.8, 31.6, 30.1, 21.2, 13.4; 分析。C11H14N4OSに対する計算値: C, 52.8; H, 5.6; N, 22.4; 実測値:C, 52.9; H, 5.8; N, 22.2%。
【0223】
実施例18
7−ニトロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3p)。1−クロロ−2,4−ジニトロベンゼン(2p)を用いる方法Bにより、3p(15%)を黄色粉末として得た。mp (DMF) 269-272 °C [文献値 ( Pazdera & Potacek, Chem. Papers 1988, 42, 527-537) mp (ピリジン/EtOH) 290 °C]; 1H NMR [(CD3)2SO] δ8.82 (d, J = 2.6 Hz, 1 H, H-8), 8.44 (dd, J = 9.4, 2.6 Hz, 1 H, H-6), 8.03 (br s, 2 H, NH2), 7.64 (d, J = 9.3 Hz, 1 H, H-5)。
【0224】
実施例19
6−メトキシ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3q)
5−メトキシ−2−ニトロアニリン(1q)。5−メトキシ−2−ニトロ安息香酸(10)(10g、50.7mmol)とジフェニルホスホリルアジド(DPPA)(11.5ml、53.3mmol)とEtN(7.4ml、53.3mmol)とのt−BuOH(200ml)中の混合物を還流温度で16時間加熱した。この溶液を20°Cまで冷却し、溶媒を蒸発させた。残渣をDCM(300ml)に溶解し、水(2×100ml)、飽和KHCO水溶液(100ml)、食塩水(50ml)で洗浄し、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をMeOH(250ml)に懸濁し、濃HCl(50ml)を加え、この混合物を20°Cで96時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を飽和KHCO水溶液(400ml)に懸濁し、30分間撹拌した。この懸濁液を濾過し、固体を水(20ml)で洗浄し、減圧下80°Cで乾燥させた。この固体をクロマトグラフィーで精製し、EtOAc/石油エーテルの勾配(20〜30%)で溶出して、1q(8.26g、98%)を黄色固体として得た。mp 128-130 °C [文献値 (Seko et. al., J. Chem. Soc. Perkin Trans. 1 1999, 1437) mp 130-132 °C]; 1H NMRδ8.07 (d, J = 9.5 Hz, 1 H, H-3), 6.28 (dd, J = 9.5, 2.6 Hz, 1 H, H-4), 6.21 (br s, 2 H, NH2), 6.15 (d, J = 2.6 Hz, 1 H, H-6), 3.83 (s, 3 H, OCH3); 13C NMR d 165.4, 147.1, 128.5, 126.9, 106.7, 99.4, 55.7。
【0225】
6−メトキシ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3q)。5−メトキシ−2−ニトロアニリン(1q)を用いる方法Aにより、3q(63%)を黄色粉末として得た。mp (CHCl3) 265-270 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ8.04 (d, J = 9.5 Hz, 1 H, H-8), 7.24 (br s, 2 H, NH2), 6.95 (dd, J = 9.5, 2.6 Hz, 1 H, H-7), 6.86 (d, J = 2.6 Hz, 1 H, H-5), 3.91 (s, 3 H, OCH3); 13C NMR [(CD3)2SO] δ164.7, 160.7, 151.3, 125.0, 121.5, 117.0, 103.8, 56.0; MS (EI+) m/z 192 (M+, 100%), 176 (5); HRMS (EI) C8H8N4O2に対する計算値(M+) m/z 192.0647, 実測値: 192.0653; 分析。C8H8N4O2に対する計算値: C, 50.0; H, 4.2; N, 29.2; 実測値:C, 50.0; H, 4.0; N, 29.0%。
【0226】
実施例20
6−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3r)。5−メチル−2−ニトロアニリン(1r)を用いる方法Aにより、3r(87%)を黄色粉末として得た。mp (DMF) 263 °C (分解) [文献値 (Friebe et. al., 米国特許5,856,325, Jan 1999) mp (HOAc) 284-286 °C]; 1H NMR [(CD3)2SO] δ8.02 (d, J = 8.8 Hz, 1 H, H-8), 7.33 (s, 1 H, H-5), 7.27 (br s, 2 H, NH2), 7.18 (dd, J = 8.8, 1.7 Hz, 1 H, H-7), 2.42 (s, 3 H, CH3); 分析。C8H8N4Oに対する計算値: C, 54.5; H, 4.6; N, 31.8; 実測値: C, 54.9; H, 4.6; N, 31.9%。
【0227】
実施例21
6−フェニル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3s)。4−ニトロ[1,1‘−ビフェニル]−3−アミン(1s)を用いる方法Aにより、3s(50%)を黄色粉末として得た。mp (MeOH/DCM) 256-258 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ8.11 (d, J = 8.9 Hz, 1 H, H-8), 7.82 (br d, J = 7.2 Hz, 2 H, H-2’, H-6’), 7.75 (d, J = 1.9 Hz, 1 H, H-5), 7.67 (dd, J = 8.9, 1.8 Hz, 1 H, H-7), 7.47-7.50 (m, 2 H H-3’, H-5’), 7.47-7.50 (m, 1 H, H-4’), 7.38 (br s, 2 H, NH2); 13C NMR [(CD3)2SO] δ160.5, 149.1, 146.9, 138.0, 129.1 (2), 129.0, 128.9, 127.2 (2), 123.7, 122.5, 120.5; 分析。C13H10N4Oに対する計算値: C, 65.5; H, 4.2; N, 23.5; 実測値: C, 65.4; H, 4.2; N, 23.7%。
【0228】
実施例22
6−フルオロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3t)。5−フルオロ−2−ニトロアニリン(1t)を用いる方法Aにより、3t(61%)を黄色粉末として得た。mp (DCM/石油エーテル) 276-280 °C [文献値 (Suzuki & Kawakami, Synthesis 1977, 855) mp 268 °C]; 1H NMR [(CD3)2SO] δ8.21 (dd, J = 9.5, 5.9 Hz, 1 H, H-8), 7.50 (br s, 2 H, NH2), 7.30 (dd, J = 10.0, 2.6 Hz, 1 H, H-5), 7.21 (ddd, J = 8.8, 7.5, 2.6 Hz, 1 H, H-7); 13C NMR [(CD3)2SO] δ164.5 (d, J = 254.6 Hz), 160.8, 150.6 (d, J = 16.1 Hz), 127.4, 123.4 (d, J = 11.1 Hz), 114.1 (d, J = 26.2 Hz), 109.5 (d, J = 23.1 Hz); 分析。C7H5FN4Oに対する計算値: C, 46.7; H, 2.8; N, 31.1; F, 10.6; 実測値: C, 46.5; H, 2.7; N, 31.3; F, 10.8%。
【0229】
実施例23
6−クロロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3u)。5−フルオロ−2−ニトロアニリン(1u)を用いる方法Aにより、3u(53%)を黄色固体として得た。mp (DCM/石油エーテル) >320 °C [文献値(Friebe et. al., 米国特許5,856,325, Jan 1999) mp (HOAc) >300 °C]; 1H NMR [(CD3)2SO] δ8.13 (d, J = 9.2 Hz, 1 H, H-8), 7.60 (d, J = 2.11 Hz, 1 H, H-5), 7.53 ( br s, 2 H, NH2), 7.33 (dd, J = 9.2, 2.1 Hz, 1 H, H-7)。
【0230】
実施例24
6−トリフルオロメチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3v)。5−トリフルオロメチル−2−ニトロアニリン(1v)を用いる方法Aにより、3v(29%)を黄色固体として得た。mp (DCM/石油エーテル) 280-284 °C (分解); 1H NMR [(CD3)2SO] δ8.31 (d, J = 8.9 Hz, 1 H, H-8), 7.85 (br s, 1 H, H-5), 7.65 (br s, 2 H, NH2), 7.56 (dd, J = 8.9, 1.6 Hz, 1 H, H-7); 13C NMR [(CD3)2SO] δ160.8, 148.4, 134.8 (q, J = 32.7 Hz), 131.5, 123.5 (q, J = 4.0 Hz), 123.1 (q, J = 273.1 Hz), 122.0, 119.3; 分析。C8H5F3N4Oに対する計算値: C, 41.8; H, 2.2; N, 24.3; F, 24.8; 実測値: C, 41.1; H, 2.1; N, 24.3; F, 24.6%。
【0231】
実施例25
6−(メチルスルファニル)−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3w)。5−メチルスルファニル−2−ニトロアニリン(1w)(Seko et. al., J. Chem. Soc. Perkin Trans. 1 1999, 1437)を用いる方法Aにより、3w(55%)を黄色粉末として得た。mp (MeOH/CHCl3) 248-250 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ7.99 (d, J = 8.3 Hz, 1 H, H-8), 7.30 (br s, 2 H, NH2), 7.16-7.19 (m, 2 H, H-5, H-7), 2.59 (s, 3 H, SCH3); 13C NMR [(CD3)2SO] δ160.7, 149.2, 149.1, 127.3, 122.9, 119.8, 118.0, 14.0; 分析。C8H8N4OSに対する計算値: C, 46.1; H, 3.9; N, 26.9; 実測値: C, 46.0; H, 3.8; N, 27.0%。
【0232】
実施例26
6−(ブチルスルファニル)−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3x)
5−(ブチルスルファニル)−2−ニトロアニリン(1x)。LiSnBu(3.34g、34.8mmol)のDMF(30ml)溶液を、5−クロロ−2−ニトロアニリン(1u)(5.0g、30.0mmol)の撹拌されたDMF(50ml)溶液に20°Cで滴下し、この混合物を2時間撹拌した。この混合物を水(300ml)に注ぎ、EtOAc(2×150ml)で抽出した。合わせた有機フラクションを水(2×100ml)、食塩水(50ml)で洗浄し、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、20%EtOAc/石油エーテルで溶出し、1x(6.12g、90%)を赤色固体として得た。mp (EtOAc/石油エーテル) 91-93 °C; 1H NMR δ8.00 (d, J = 7.5 Hz, 1 H, H-3), 6.52-6.56 (m, 2 H, H-4, H-6), 6.11 (br s, 2 H, NH2), 2.96 (dd, J = 7.4, 7.3 Hz, 2 H, CH2S), 1.66-1.73 (m, 2 H, CH2), 1.44-1.53 (m, 2 H, CH2), 0.96 (s, 3 H, CH3); 13C NMR δ149.0, 144.8, 129.6, 126.4, 115.2, 113.4, 31.3, 30.6, 22.0, 13.6; 分析。C10H14N2O2Sに対する計算値: C, 53.1; H, 6.2; N, 12.4; 実測値: C, 53.2; H, 6.3; N, 12.4%.
6−(ブチルスルファニル)−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3x)。1xを用いる方法Aにより、(i)原料(1x)(60%)および(ii)3x(30%)を赤色固体として得た。mp (MeOH/CHCl3) 180-182 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ7.99 (d, J = 9.1 Hz, 1 H, H-8), 7.31 (br s, 2 H, NH2), 7.21 (d, J = 2.0 Hz, 1 H, H-5), 7.17 (dd, J = 9.1, 2.0 Hz, 1 H, H-7), 3.12 (dd, J = 7.3, 7.2 Hz, 2 H, CH2S), 1.61-1.68 (m, 2 H, CH2), 1.41-1.49 (m, 2 H, CH2), 0.92 (s, 3 H, CH3); 13C NMR [(CD3)2SO] δ160.6, 149.1, 147.9, 127.3, 123.4, 119.9, 118.8, 30.1, 29.9, 21.3, 13.4; 分析。C11H14N4OSに対する計算値: C, 52.8; H, 5.6; N, 22.4; 実測値: C, 52.5; H, 5.6; N, 22.5%。
【0233】
実施例27
5−メトキシ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3y)。6−メトキシ−2−ニトロアニリン(1y)(Seko et. al., J. Chem. Soc. Perkin Trans. 1 1999, 1437)を用いる方法Aにより、3y(66%)を黄色粉末として得た。mp (HOAc) 267 °C (dec.) [lit. (Friebe et. al., 米国特許5,856,325, Jan 1999) mp (HOAc) >270 °C]; 1H NMR [(CD3)2SO] δ7.65-7.69 (m, 1 H, H-7), 7.39 (br s, 2 H, NH2), 7.23-7.27 (m, 2 H, H-6, H-8), 3.92 (s, 3 H, OCH3); 13C NMR [(CD3)2SO] δ159.7, 153.3, 141.5, 130.0, 123.9, 113.4, 110.7, 55.9; 分析。C8H8N4O2に対する計算値: C, 50.0; H, 4.2; N, 29.2; 実測値: C, 50.2; H, 4.1; N, 29.1%。
【0234】
実施例28
5−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3z)。6−メチル−2−ニトロアニリン(1z)を用いる方法Aにより、3z(89%)を黄色固体として得た。mp (DCM/石油エーテル) 253-255 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ7.98 (d, J = 8.6 Hz, 1 H, H-8), 7.64 (d, J = 7.1 Hz, 1 H, H-6), 7.33 (br s, 2 H, NH2), 7.23 (dd, J = 8.6, 7.1 Hz, 1 H, H-7), 2.49 (s, 3 H, CH3); 13C NMR [(CD3)2SO] δ156.7, 148.0, 135.1, 134.3, 129.8, 124.0, 117.4, 16.8; 分析。C8H8N4Oに対する計算値: C, 54.5; H, 4.6; N, 31.8; 実測値:C, 54.7; H, 4.7; N, 32.1%。
【0235】
実施例29
5−クロロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3aa)。1,2−ジクロロ−3−ニトロベンゼン(2aa)を用いる方法Bにより、3aa(45%)を黄色固体として得た。mp (HOAc) 251-254 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ8.11 (dd, J = 8.7, 1.0 Hz, 1 H, H-8), 7.95 (dd, J = 7.6, 1.0 Hz, 1 H, H-6), 7.67 (br s, 2 H, NH2), 7.29 (dd, J = 8.7, 7.6 Hz, 1 H, H-7); 13C NMR [(CD3)2SO] δ160.1, 145.7, 135.1, 131.1, 128.6, 123.6, 119.1; 分析。C7H5ClN4Oに対する計算値: C, 42.8; H, 2.6; N, 28.5; Cl, 18.0; 実測値:C, 43.0; H, 2.5; N, 28.3; Cl, 17.0%。
【0236】
実施例30
5−フルオロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3ab)。6−フルオロ−2−ニトロアニリン(1ab)を用いる方法Aにより、3ab(43%)を黄色粉末として得た。mp (DMF) 252-256 °C [文献値 (Suzuki & Kawakami, Synthesis 1977, 855-857) mp 278 °C] 1H NMR [(CD3)2SO] δ7.96 (dd, J = 8.7, 1.0 Hz, 1 H, H-8), 7.66 (ddd, J = 10.3, 7.9, 1.2 Hz, 1 H, H-6), 7.61 (br s, 2 H, NH2), 7.28 (ddd, J = 8.6, 8.0, 5.1 Hz, 1 H, H-7); 13C NMR [(CD3)2SO] δ160.1 (d, J = 5.6 Hz), 154.9 (d, J = 253.1 Hz), 139.7 (d, J = 16.1 Hz), 131.1 (d, J = 4.2 Hz), 122.8 (d, J = 7.6 Hz), 119.4 (d, J = 17.7 Hz), 115.8 (d, J = 4.4 Hz); 分析。C7H5FN4Oに対する計算値: C, 46.7; H, 2.8; N, 31.1; F, 10.6;実測値:C, 46.6; H, 2.7; N, 31.2; F, 10.3%。
【0237】
実施例31
5−ニトロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3ac)。2,6−ジニトロフルオロベンゼン(2ac)を用いる方法Bにより、1−オキシド3ac(27%)を黄色粉末として得た。mp (DCM/石油エーテル) 269-272 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ8.38 (dd, J = 8.5, 1.1 Hz, 1 H, H-6), 8.32 (dd, J = 7.7, 1.2 Hz, 1 H, H-8), 7.88 (br s, 2 H, NH2),δ7.39 (dd, J = 8.5, 7.7 Hz, 1 H, H-7); 13C NMR [(CD3)2SO] δ 160.5, 144 2, 141.5, 130.9, 129.7, 124.2, 122.0; HRMS (EI) C7H5N5O3に対する計算値(M+) m/z 207.0392, 実測値:207.0393。
【0238】
実施例32
5−メチルスルファニル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3ad)。6−メチルスルファニル−2−ニトロアニリン(1ad)を用いる方法Aにより、3ad(7%)を黄色固体として得た。mp (MeOH/DCM) 248-252 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ7.85 (dd, J = 8.7, 1.4 Hz, 1 H, H-8), 7.45-7.48 (m, 3 H, H-6, NH2), 7.28 (dd, J = 8.7, 7.7 Hz, 1 H, H-7), 2.49 (s, 3 H, SCH3); 13C NMR [(CD3)2SO] δ159.4, 145.9, 136.8, 129.4, 127.6, 124.3, 114.6, 13.5; 分析。C8H8N4OSに対する計算値: C, 46.1; H, 3.9; N, 26.9; 実測値:C, 46.4; H, 3.8; N, 26.8%.
実施例33
,N−ジメチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3,7−ジアミン1−オキシド(11)。7−フルオロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3k)(114mg、0.63mmol)および40%ジメチルアミン水溶液(5ml)のCHCN(15ml)溶液を90°Cで4日間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を希アンモニア水(10ml)とDCM(10ml)とに分配させた。水性フラクションをDCM(3×15ml)で抽出し、合わせた有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜2%)で溶出して、11(30mg、61%)を橙色粉末として得た。mp (DCM/ヘキサン) 231-233 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ7.58 (dd, J = 9.4, 2.9 Hz, 1 H, H-6), 7.45 (d, J = 9.4 Hz, 1 H, H-5), 7.02 (d, J = 2.9 Hz, 1 H, H-8), 6.97 (br s, 2 H, NH2), 3.05 [s, 6 H, N(CH3)2]; 13C NMR [(CD3)2SO] δ158.3, 147.6, 130.3, 126.5, 125.6, 95.3, 40.0; 分析。C9H11N5Oに対する計算値: C, 52.7; H, 5.4; N, 34.2; 実測値:C, 52.4; H, 5.3; N, 34.2%。
【0239】
実施例34
,N−ジメチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3,6−ジアミン1−オキシド(12)。6−フルオロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3t)(0.1g、0.55mmol)および40%ジメチルアミン水溶液(5ml)のCHCN(15ml)溶液を20°Cで5日間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を希アンモニア水(10ml)とDCM(10ml)とに分配させた。水層をDCM(3×15ml)で抽出し、合わせた有機抽出物を乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜3%)で溶出して、12(93mg、82%)を橙色粉末として得た。mp (DCM/ヘキサン) 264-267 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ7.92 (d, J = 9.7 Hz, 1 H, H-8), 6.97 (dd, J = 9.7, 2.7 Hz, 1 H, H-7), 6.88 (s, 2 H, NH2), 6.33 (d, J = 2.7 Hz, 1 H, H-5), 3.09 [s, 6 H, N(CH3)2]; 分析。C9H11N5Oに対する計算値: C, 52.7; H, 5.4; N, 34.1;実測値:C, 52.5; H, 5.40; N, 34.2%。
【0240】
実施例35
,N−ジエチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3,6−ジアミン1−オキシド(13)。6−フルオロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3t)(0.1g、0.55mmol)およびジエチルアミン(3ml)をCHCN(15ml)中で90°Cで2日間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣を希アンモニア(10ml)中で撹拌し、生じた沈殿を濾過し、クロマトグラフィーで精製し、0〜2%のMeOH/DCMの勾配で溶出して、13(83mg、65%)を橙色粉末として得た。mp (DCM/ヘキサン) 247-251 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ7.91 (d, J = 9.8 Hz, 1 H, H-8), 6.93 (dd, J = 9.7, 2.8 Hz, 1 H, H-7), 6.83 (s, 2 H, NH2), 6.31 (d, J = 2.6 Hz, 1 H, H-5), 3.47 (q, J = 7.0 Hz, 4 H, 2×CH2) 1.14 (t, J = 7.0 Hz, 6 H, 2 ×CH3); 13C NMR [(CD3)2SO] δ160.6, 152.1, 150.9, 121.8, 121.2, 113.9, 99.0, 44.2, 12.3; 分析。C11H15N5Oに対する計算値: C, 56.6; H, 6.5; N, 30.0;実測値:C, 56.6; H, 6.6; N, 30.1%。
【0241】
実施例36
7−(2−メトキシエトキシ)−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(14)。7−ヒドロキシ−1−オキシド(3h)(1.00g、5.8mmol)と無水KCO(2.40g、17.4mmol)と2−ブロモエチルメチルエーテル(2.42g、17.4mmol)とのDMF(20ml)中の混合物を80°Cで2時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜3%)で溶出して、化合物(14)(1.06g、77%)を黄色粉末として得た。mp (DCM/石油エーテル) 201-203 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.07 (d, J = 9.5 Hz, 1 H, H-5), 7.82 (br s, 2 H, NH2), 7.76 (dd, J = 9.5, 2.6 Hz, 1 H, H-6), 7.50 (d, J = 2.6 Hz, 1 H, H-8), 4.26, (t, J = 4.3 Hz, 2 H, CH2), 3.72 (t, J = 4.3 Hz, 2 H, CH2), 3.33 (s, 3 H, OCH3); 分析。C10H12N4O5に対する計算値: C, 50.8; H, 5.1; N, 23.7; 実測値:C, 51.1; H, 5.0; N, 23.7%。
【0242】
実施例37
7−(2−ブロモエトキシ)−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(15)。7−ヒドロキシ−1−オキシド(3h)(1.00g、5.8mmol)とKCO(1.97g、14.3mmol)と1,2−ジブロモエタン(4.0ml)とのDMF(20ml)中の混合物を80°Cで20時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣を水(100ml)中で撹拌した。生じた沈殿を濾過し、水(3×50ml)で洗浄し、乾燥させて黄色固体を得た。この固体をクロマトグラフィーで精製し、0〜3%のMeOH/DCMの勾配で溶出して、1−オキシド(15)(1.0g、49%)を黄色粉末として得た。mp (DCM/石油エーテル) 228-230 °C; 1H NMR δ 7.52-7.50 (m, 3 H, H-5, H-6, H-8), 7.12 (br s, 2 H, NH2), 4.45 (t, J = 5.2 Hz, 2 H, CH2), 3.85 (t, J = 5.2 Hz, 2 H, CH2); HRMS (EI) C9H9 79BrN4O2に対する計算値(M+) m/z 283.9909, 実測値:283.9902; C9H9 81BrN4O2に対する計算値(M+) m/z 285.9888, 実測値:285.9881。
【0243】
実施例38
N−{2−[(3−アミノ−1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−7−イル)オキシ]エチル}−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(16)。7−ヒドロキシ−1−オキシド(3h)(520mg、3.02mmol)とKCO(883mg、6.04mmol)とN−(2−ブロモエチル)−2,2,2−トリフルオロアセトアミド(1.25g、6.03mmol)とのDMF(20ml)中の混合物を80°Cで3時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣を水(100ml)中で撹拌し、生じた沈殿を濾過し、水(3×50ml)で洗浄し、乾燥させて黄色固体を得た。この固体をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜3%)で溶出して、1−オキシド(16)(639mg、66%)を黄色粉末として得た。mp (DCM/石油エーテル) 234-246 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ9.66 (br s, 1 H, CONH), 7.52 (d, J = 9.2 Hz, 1 H, H-5), 7.51 (d, J = 2.3 Hz, 1 H, H-8), 7.42 (dd, J = 9.1, 2.9 Hz, 1 H, H-6) 7.12 (br s, 2 H, NH2), 4.23 (t, J = 5.5 Hz, 2 H, CH2), 3.63 (t, J = 5.4 Hz, 2 H, CH2); 13C NMR [(CD3)2SO] δ 159.5, 156.7 (q, J = 36.3 Hz), 155.1, 144.9, 129.7, 128.4, 127.4, 119.8, 115.8 (q, J = 287.8 Hz), 99.0, 65.9; 分析。C11H10F3N5O3に対する計算値: C, 41.7; H, 3.2; N, 22.2; F, 18.0; 実測値:C, 42.0; H, 3.0; N, 21.9; F, 17.5%。
【0244】
実施例39
7−[2−(4−モルフォリニル)エトキシ]−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(17)。7−ヒドロキシ−1−オキシド(3h)(1.15g、6.7mmol)とKCO(3.77g、20.0mmol)と4−(2−クロロエチル)モルフォリン塩酸塩(2.49g、13.4mmol)とのDMF(25ml)中の混合物を80°Cで2時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣を水(100ml)中で撹拌し、生じた沈殿を濾過し、水(3×50ml)で洗浄し、乾燥させて1−オキシド(17)(1.53g、79%)を黄色固体として得た。mp (DCM/石油エーテル) 175-181 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 7.52-7.46 (m, 3 H, H-5, H-6, H-8), 7.09 (br s, 2 H, NH2), 4.20 (t, J = 5.6 Hz, 2 H, CH2), 3.58 (t, J = 4.7 Hz, 4 H, 2 CH2), 2.73 (t, J = 5.6 Hz, 2 H, CH2), 2.49 (t, J = 4.6 Hz, 4 H, 2δ CH2); 13C NMR [(CD3)2SO] δ159.5, 155.5, 144.8, 129.7, 128.5, 127.3, 98.8, 66.1 (2), 56.7, 53.5 (2); 分析。C13H17N5O3に対する計算値: C, 53.6; H, 5.9; N, 24.0;実測値:C, 53.5; H, 6.0; N, 23.8%。
【0245】
実施例40
1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3)。2−ニトロアニリン(1)(10.0g、72.4mmol)とシアナミド(15.2g、0.36mmol)との混合物を100°Cで融解し、約40°Cまで冷却し、濃HCl(20ml)を注意深く加えた。発熱を静め、この混合物を100°Cで1時間加熱した。この混合物を約40°Cまで冷却し、30%NaOH溶液(30ml)を注意深く加えた。この混合物を100°Cで2時間撹拌し、25°Cまで冷却し、水(50ml)で希釈し、30分間撹拌した。この懸濁液を濾過し、水(2×10ml)、エーテル(2×5ml)で洗浄し、真空下乾燥させて1−オキシド(3)(10.3g、88%)を黄色粉末として得た。mp (MeOH/EtOAc) 267-269 °C [文献値 (Arndt, Ber. 1913, 46, 3522) mp (EtOH) 269 °C]; 1H NMRδ 8.13 (d, J = 8.7 Hz, 1 H, H-8), 7.79 (dd, J = 8.6, 7.0 Hz, 1 H, H-6), 7.54 (d, J = 8.6 Hz, 1 H, H-5), 7.32-7.38 (m, 3 H, H-7, NH2)。
【0246】
実施例41
3−クロロ−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(19)。NaNO(10g、0.145mol)の水(100ml)溶液を、1−オキシド(3)(11.7g、72.2mmol)の2M HCl(300ml)中の懸濁液に5°Cで滴下し、この混合物を、発泡がおさまるまで激しく撹拌した(2時間)。生じた沈殿を濾過し、希アンモニア水に溶解し、濾過し、濃HClで酸性にした。沈殿を濾過し、水で洗浄し、乾燥させて3−ヒドロキシ−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(18)(5.77g、49%)を黄色粉末として得た。mp 209-212 °C; [文献値 (Robbins et al., J. Chem. Soc. 1957, 3186) mp (H2O) 219 °C]; 1H NMRδ 8.14 (d, J = 8.4 Hz, 1 H, H-8), 7.77-7.81 (m, 1 H, H-6), 7.54 (d, J = 8.4 Hz, 1 H, H-5), 7.90 (m, 3 H, H-7, NH2); 13C NMRδ 160.2, 148.7, 135.6, 129.8, 125.8, 124.6, 119.8。
【0247】
アルコール(18)(5.7g、34.9mmol)とN,N−ジメチルアニリン(11 ml、87.3mmol)とPOCl(23ml、244mmol)との混合物を還流温度で1時間加熱し、次いで氷に注いだ。生じた固体を濾過し、再結晶して塩化物(19)(3.77g、59%)を淡黄色粉末として得た。mp (MeOH) 119-119.5 °C [文献値(Robbins et al., J. Chem. Soc., 1957, 3186) mp (MeOH) 117-118 °C]; 1H NMRδ8.38 (dd, J = 8.7, 1.0 Hz, 1 H, H-8), 8.16 (ddd, J = 8.3, 7.0, 1.3 Hz, 1 H, H-6), 8.06 (dd, J = 8.2, 1.0 Hz, 1 H, H-5), 7.90 (ddd, J = 8.7, 6.9, 1.3 Hz, 1 H, H-7); 13C NMRδ 155.3, 146.9, 137.2, 133.9, 131.5, 128.0, 119.9。
【0248】
実施例42
[(1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)アミノ]酢酸エチル(20)。塩化物(19)(2.02g、11.1mmol)とグリシンエチルエステル塩酸塩(2.33g、16.7mmol)とEtN(4.2ml、30mmol)とのDME(100ml)中の混合物を還流温度で6時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣をDCM(100ml)と水(100ml)とに分配し、水性フラクションをDCM(2×50ml)で抽出し、合わせた有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、10%EtOAc/DCMで溶出して、エステル(20)(2.75g、99%)を黄色固体として得た。mp (EtOAc/DCM) 136-138 °C; 1H NMRδ 8.27 (dd, J = 8.6, 1.0 Hz, 1 H, H-8), 7.72 (ddd, J = 8.5, 7.0, 1.4 Hz, 1 H, H-6), 7.62 (dd, J = 8.5, 1.0 Hz, 1 H, H-5), 7.34 (ddd, J = 8.6, 7.0, 1.0 Hz, 1 H, H-7), 5.87 (br s, 1 H, NH), 4.30 (d, J = 5.7 Hz, 2 H, CH2N), 4.26 (q, J = 7.2 Hz, 2 H, CH2O), 1.31 (t, J = 7.2 Hz, 3 H, CH3); 13C NMRδ 169.9 (CO2), 158.4 (C-3), 148.5 (C-4a), 135.6 (C-6), 131.2 (C-8a), 126.7 (C-5), 125.5 (C-7), 120.4 (C-8), 61.6 (CH2O), 43.2 (CH2N), 14.2 (CH3); 分析。C11H12N4O3に対する計算値: C, 53.2; H, 4.9; N, 22.6; 実測値:C, 53.4; H, 5.0; N, 22.6%。
【0249】
実施例43
[(1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)アミノ]酢酸(21)。エステル(20)(0.75g、3.0mmol)と1M NaOH(15ml、15.0mmol)とのMeOH(50ml)溶液を20°Cで2時間撹拌した。この溶液をエーテル(2×50ml)で洗浄し、体積を20mlに減少させ、pHを5M HClで3に調節した。沈殿を濾過し、再結晶して酸(21)(576mg、86%)を淡黄色固体として得た。mp (水) 217-219 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.14 (d, J = 8.6 Hz, 1 H, H-8), 8.08 (br. s, 1 H, NH), 7.80 (ddd, J = 8.6, 7.1, 1.1 Hz, 1 H, H-6), 7.59 (d, J = 8.6 Hz, 1 H, H-5), 7.37 (ddd, J = 8.6, 7.1, 1.1 Hz, 1 H, H-7), 4.01 (br s, 2 H, CH2N), CO2Hは観測されず; 13C NMR [(CD3)2SO] δ 171.3 (CO2), 158.8 (C-3), 148.0 (C-4a), 135.8 (C-6), 130.2 (C-8a), 126.1 (C-5), 125.0 (C-7), 119.8 (C-8), 42.6 (CH2N); 分析。C9H8N4O3・1/4H2Oに対する計算値: C, 48.1; H, 3.8; N, 24.9; 実測値:C, 48.2; H, 3.8; N, 24.2%。
【0250】
実施例44
2−[(1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)アミノ]エタノール(22)。塩化物(19)(536mg、3.0mmol)とエタノールアミン(0.53ml、8.9mmol)との溶液をDME(50ml)中還流温度で1時間加熱した。この混合物を20°Cまで冷却し、溶媒を蒸発させ、残渣を薄アンモニア水(50ml)とDCM(100ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、5%MeOH/DCMで溶出してアルコール(22)(533mg、88%)を黄色固体として得た。mp (MeOH/DCM) 214-218 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.13 (dd, J = 8.5, 1.0 Hz, 1 H, H-8’), 7.82 (br s, 1 H, NH), 7.78 (ddd, J = 8.4, 7.0, 1.0 Hz, 1 H, H-6’), 7.57 (d, J = 8.4, Hz, 1 H, H-5’), 7.34 (ddd, J = 8.5, 7.0, 1.0 Hz, 1 H, H-7’), 4.74 (t, J = 5.6 Hz, 1 H, OH), 3.56-3.61 (m, 2 H, CH2), 3.40-3.45 (m, 2 H, CH2N); 13C NMR [(CD3)2SO] δ 159.0 (C-3’), 148.2 (C-4a’), 135.7 (C-6’), 130.0 (C-8a’), 125.9 (C-5’), 124.4 (C-7’), 119.8 (C-8’), 59.2 (CH2O), 43.2 (CH2N); 分析。C9H10N4O2に対する計算値: C, 52.4; H, 4.9; N, 27.2; 実測値:C, 52.3; H, 4.8; N, 26.6%。
【0251】
実施例45
N−(2−メトキシエチル)−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(23)。塩化物(19)(783mg、4.3mmol)と2−メトキシエチルアミン(0.82ml、9.5mmol)とのDME(70ml)溶液を還流温度で5時間加熱した。冷却した溶液をEtOAc(100ml)と水(100ml)とに分配した。水性フラクションをEtOAc(50ml)で抽出し、合わせた有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、EtOAc/DCMの勾配(10〜30%)で溶出して、1−オキシド(23)(915mg、96%)を黄色粉末として得た。mp (EtOAc/DCM) 154-156 °C; 1H NMRδ 8.26 (dd, J = 8.6, 1.3 Hz, 1 H, H-8), 7.71 (ddd, J = 8.4, 7.1, 1.3 Hz, 1 H, H-6), 7.60 (br d, J = 8.4 Hz, 1 H, H-5), 7.30 (ddd, J = 8.6, 7.1, 1.4 Hz, 1 H, H-7), 5.71 (br s, 1 H, NH), 3.72 (dt, J = 5.5, 5.3 Hz, 2 H, CH2N), 3.61 (dd, J = 5.3, 5.0 Hz, 2 H, CH2O), 3.40 (s, 3 H, CH3O); 13C NMRδ 158.8 (C-3), 148.5 (C-4a), 135.6 (C-6), 131.0 (C-8a), 126.3 (C-5), 125. (C-7), 120.5 (C-8), 70.8 (CH2O), 58.9 (OCH3), 41.1 (CH2N); 分析。C10H12N4O2に対する計算値: C, 54.5; H, 5.5; N, 25.4; 実測値:C, 54.8; H, 5.3; N, 25.3%。
【0252】
実施例46
3−[(1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)アミノ]プロパノール(24)。塩化物(19)(710mg、3.9mmol)と3−アミノ−1−プロパノール(0.75ml、9.8mmol)との溶液をDME(50ml)中還流温度で1時間加熱した。この混合物を20°Cまで冷却し、溶媒を蒸発させ、残渣を薄アンモニア水(50ml)とDCM(100ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、5%EtOAc/DCMで溶出してアルコール(24)(828mg、96%)を黄色固体として得た。mp (MeOH/DCM) 155-156 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.13 (dd, J = 8.6, 1.1 Hz, 1 H, H-8’), 7.87 (br s, 1 H, NH), 7.78 (ddd, J = 8.4, 7.1, 1.1 Hz, 1 H, H-6’), 7.57 (d, J = 8.4, Hz, 1 H, H-5’), 7.34 (ddd, J = 8.6, 7.1, 1.1 Hz, 1 H, H-7’), 4.51 (t, J = 5.1 Hz, 1 H, OH), 3.50-3.55 (m, 2 H, CH2), 3.40-3.45 (m, 2 H, CH2N), 1.72-1.79 (m, 2 H, CH2); 13C NMR [(CD3)2SO] δ 158.9 (C-3’), 148.3 (C-4a’), 135.6 (C-6’), 129.9 (C-8a’), 125.9 (C-5’), 124.3 (C-7’), 119.8 (C-8’), 58.4 (CH2O), 37.9 (CH2N), 31.7 (CH2); 分析。C10H12N4O2に対する計算値; C, 54.5; H, 5.5; N, 25.5; 実測値:C, 54.9; H, 5.6; N, 25.6%。
【0253】
実施例47
2−[(1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)アミノ]プロパノール(25)。塩化物(19)(790mg、4.4mmol)と2−アミノアセトニトリル塩酸塩(0.81g、8.7mmol)とEtN(1.2ml、8.7mmol)とのDME(80ml)溶液を、還流温度で6時間撹拌した。この溶液をDCM(100ml)と水(100ml)とに分配し、水性フラクションをDCM(2×50ml)で抽出し、合わせた有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、EtOAc/DCMの勾配(5〜20%)で溶出して、ニトリル(25)(383mg、44%)を黄色針状結晶として得た。mp (EtOAc/DCM) 233-237 °C; 1H NMRδ 8.33 (dd, J = 8.5, 1.2 Hz, 1 H, H-8’), 7.83 (ddd, J = 8.4, 7.1, 1.2 Hz, 1 H, H-6’), 7.76 (d, J = 8.4 Hz, 1 H, H-5’), 7.45 (ddd, J = 8.5, 7.1, 1.2 Hz, 1 H, H-7’), 5.68 (br s, 1 H, NH), 4.49 (d, J = 6.3 Hz, 2 H, CH2); 分析。C9H7N5Oに対する計算値: C, 53.7; H, 3.5; N, 34.8; 実測値:C, 54.0; H, 3.2; N, 34.9%。
【0254】
実施例48
3−[(1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)アミノ]プロパンニトリル(26)。塩化物(19)(776mg、4.3mmol)と3−アミノプロパンニトリルフマル酸塩(2.74g、21.4mmol)とEtN(3.6ml、25.6mmol)とのDME(80ml)溶液を、還流温度で6時間撹拌した。この溶液をDCM(100ml)と水(100ml)とに分配し、水性フラクションをDCM(2×50ml)で抽出し、合わせた有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、10%EtOAc/DCMで溶出してニトリル(26)(771mg、84%)を黄色針状結晶として得た。mp (EtOAc/DCM) 191-193 °C; 1H NMRδ 8.29 (dd, J = 8.7, 1.1 Hz, 1 H, H-8’), 7.76 (ddd, J = 8.5, 7.0, 1.1 Hz, 1 H, H-6’), 7.64 (dd, J = 8.5, 1.0 Hz, 1 H, H-5’) 7.37 (ddd, J = 8.7, 7.0, 1.0 Hz, 1 H, H-7’), 6.00 (br s, 1 H, NH), 3.87 (q, J = 6.5 Hz, 2 H, H-3), 2.85 (t, J = 6.5 Hz, 2 H, H-2); 13C NMRδ 158 (C-3’), 148.4 (C-4a’), 135.9 (C-6’), 131.3 (C-8a’), 126.7 (C-5’), 120.4 (C-8’), 117.9 (C-1), 37.6 (C-3), 18.1 (C-2); 分析。C10H9N5Oに対する計算値: C, 55.8; H, 4.2; N, 32.6; 実測値:C, 55.9; H, 4.3; N, 32.6%。
【0255】
実施例49
3−[(1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)アミノ]ブタンニトリル(27)。塩化物(19)(1.82g、10.0mmol)と4−アミノブタンニトリル(2.11g、25.0mmol)とのDME(100ml)溶液を、還流温度で4時間加熱した。冷却した溶液をEtOAc(200ml)と水(200ml)とに分配した。水性フラクションをEtOAc(100ml)で抽出し、合わせた有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、EtOAc/DCMの勾配(5〜10%)で溶出して、1−オキシド(27)(1.80g、79%)を黄色粉末として得た。mp (EtOAc/DCM) 184-187 °C; 1H NMRδ 8.26 (dd, J = 8.7, 1.3 Hz, 1 H, H-8’), 7.73 (ddd, J = 8.4, 7.0, 1.5 Hz, 1 H, H-6’), 7.63 (d, J = 8.4 Hz, 1 H, H-5’), 7.33 (ddd, J = 8.7, 7.0, 1.3 Hz, 1 H, H-7’), 6.00 (br s, 1 H, NH), 3.72 (dd, J = 6.6, 6.4 Hz, 2 H, H-4), 2.51 (t, J = 7.2 Hz, 2 H, H-2), 2.07-2.14 (m, 2 H, H-3); 13C NMRδ 158.7 (C-3’), 148.2 (C-4a’),135.8 (C-6’), 131.0 (C-8a’), 126.4 (C-5’), 125.4 (C-7’), 120.4 (C-8’), 119.2 (C-1), 40.0 (C-4), 25.4 (C-2), 14.8 (C-3); 分析。C11H11N5Oに対する計算値: C, 57.6; H, 4.8; N, 30.6; 実測値:C, 57.8; H, 5.1; N, 30.8%。
【0256】
実施例50
N−(3−アジドプロピル)−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(28)。塩化物(19)(2.18g、12.0mmol)と3−アジド−1−プロパンアミン塩酸塩(2.46g、12.0mmol)とEtN(5.0ml、36.0mmol)とのDME(100ml)溶液を、還流温度で16時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣をクロマトグラフィーで精製し、EtOAc/DCMの勾配(5〜10%)で溶出して、1−オキシド(28)(2.49g、85%)を黄色粉末として得た。mp (EtOAc/DCM) 128-130 °C; 1H NMRδ 8.26 (dd, J = 8.7, 1.4 Hz, 1 H, H-8’), 7.71 (ddd, J = 8.3, 7.1, 1.4 Hz, 1 H, H-6’), 7.61 (d, J = 8.3 Hz, 1 H, H-5’), 7.30 (ddd, J = 8.7, 7.1, 1.1 Hz, 1 H, H-7’), 5.73 (br s, 1 H, NH), 3.67 (dd, J = 6.6, 6.4 Hz, 2 H, CH2N), 3.47 (t, J = 6.5 Hz, 2 H, CH2N3), 1.95-2.03 (m, 2 H, CH2); 13C NMRδ 158.9 (C-3’), 148.8 (C-4a’), 135.6 (C-6’), 130.9 (C-8a’), 126.6 (C-5’), 125.0 (C-7’), 120.4 (C-8’), 49.2 (CH2N3), 38.8 (CH2N), 28.6 (CH2); 分析。C10H11N7Oに対する計算値: C, 50.0; H, 4.5; N, 40.0; 実測値:C, 49.1; H, 4.6; N, 40.3%。
【0257】
実施例51
3−[(1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)アミノ]プロピルカルバミン酸tert−ブチル(29)。塩化物(19)(4.0g、22.0mmol)と3−アミノプロピルカルバミン酸tert−ブチル(5.76g、33.0mmol)とEtN(4.6ml、33.0mmol)とのDME(150ml)溶液を、20°Cで5日間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をクロマトグラフィーで精製し、20%EtOAc/DCMで溶出して1−オキシド(29)(5.21g、74%)を黄色粉末として得た。mp (EtOAc/DCM) 145-147 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.13 (dd, J = 8.6, 1.1 Hz, 1 H, H-8'), 7.84 (s, 1 H, NH), 7.78 (ddd, J = 8.4, 7.1, 1.1 Hz, 1 H, H-6'), 7.56 (d, J = 8.4 Hz, 1 H, H-5'), 7.32 (ddd, J = 8.6, 7.1, 1.1 Hz, 1 H, H-7'), 6.83 (t, J = 5.3 Hz, 1 H, NHCO2), 3.32-3.36 (m, 2 H, H-1), 2.99-3.04 (m, 2 H, H-3), 1.66-1.73 (m, 2 H, H-2), 1.37 [s, 9 H, C(CH3)3]; 13C NMR [(CD3)2SO] δ 158.9, 155.6, 148.2, 135.7, 130.0, 125.9, 124.4, 119.9, 77.4, 38.2, 37.5, 28.9, 28.2 (3); 分析。C15H21N5O3に対する計算値: C, 56.4; H, 6.6; N, 21.9; 実測値: C, 56.4; H, 6.6; N, 22.1%。
【0258】
実施例52
3−[(1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)アミノ]プロピル(エチル)カルバミン酸tert−ブチル(32)
2−シアノエチル(エチル)カルバミン酸tert−ブチル(30)。エチルアミン(6.1ml、76mmol)の溶液を、撹拌されたアクリロニトリル(10ml)に5°Cで滴下し、この混合物を20°Cになるまで1時間にわたって放置した。過剰のアクリロニトリルを蒸発させ、残渣をDCM(100ml)に溶解した。ジ炭酸ジ−tert−ブチル(18.3g、84mmol)のDCM(50ml)溶液を5°Cで滴下し、次いで20°Cで16時間撹拌した。このDCM(100ml)で希釈し、希NaCO溶液(100ml)、0.1M HCl(100ml)、水(2×100ml)および食塩水(50ml)で洗浄した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、20%EtOAc/石油エーテルで溶出してニトリル(30)(15.0g、99%)を油状物として得た。1H NMR δ 3.47 (t, J = 6.7 Hz, 2 H, CH2N), 3.20 (q, J = 7.1 Hz, 2 H, CH2), 2.61 (br s, 2 H, CH2), 1.48 [s, 9 H, C(CH3)3], 1.14 (t, J = 7.1 Hz, 3 H, CH3); MS (EI) m/z 198 (M+, 1%), 158 (2), 143 (5), 125 (20), 57 (100); HRMS (EI) C10H18N2O2に対する計算値(M+) m/z 198.1368, 実測値:198.1367。
【0259】
3−[(1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)アミノ]プロピル(エチル)カルバミン酸tert−ブチル(32)。ニトリル(30)(4.60g、23.2mmol)と、新しく調製したラネーニッケル(3ml)との、NHで飽和されたEtOH中の混合物を水素(60psi)下で16時間撹拌した。この混合物をセライトで濾過し、EtOH(4×10ml)で洗浄し、溶媒を蒸発させて3−アミノプロピル(エチル)カルバミン酸tert−ブチル(31)(4.65g、99%)を油状物として得、(31)をこれ以上特徴付けすることなく使用した。アミン(31)(2.5g、12.3mmol)を塩化物(19)(0.89g、4.9mmol)の撹拌されたDME(50ml)溶液に加え、この溶液を100°Cで6時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣をDCM(150ml)と水(100ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、EtOAc/石油エーテルの勾配(20〜50%)で溶出して、1−オキシド(32)(1.43g、84%)を黄色固体として得た。mp (EtOAc/石油エーテル) 64-66 °C; 1H NMRδ 8.24 (d, J = 8.6 Hz, 1 H, H-8), 7.65-7.70 (m, 1 H, H-6), 7.57 (d, J = 8.4 Hz, 1 H, H-5), 7.24-7.28 (m, 1 H, H-7), 6.32 (br s, 1 H, NH), 3.50-3.55 (m, 2 H, CH2N), 3.32-3.35 (m, 2 H, CH2N), 3.19-3.25 (m, 2 H, CH2N), 1.82-1.86 (m, 2 H, CH2), 1.48 [s, 9 H, C(CH3)3], 1.12 (t, J = 7.0 Hz, 3 H, CH3); 13C NMRδ 159.0 (NCO2), 156.2 (C-3), 148.9 (C-4a), 135.4 (C-6), 130.8 (C-8a), 126.4 (C-5), 124.6 (C-7), 120.4 (C-8), 79.6 [C(CH3)3], 43.5 (CH2N), 42.0 (CH2N), 37.9 (CH2N), 27.9 [C(CH3)3], 27.4 (CH2), 13.8 (CH3); 分析。C17H25N5O3に対する計算値: C, 58.8; H, 7.3; N, 20.2; 実測値:C, 59.0; H, 7.3; N, 20.4%。
【0260】
実施例53
3−{[2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチル]アミノ}−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(33)。塩化物(19)(3.0g、16.5mmol)のDCM(50ml)溶液を、2−(アミノエトキシ)エタノール(2.49ml、24.8mmol)とEtN(3.45ml、24.8mmol)との撹拌されたDCM(80ml)溶液に加え、この溶液を20°Cで16時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をクロマトグラフィーで精製し、40%EtOAc/DCMで溶出して1−オキシド(33)(2.62g、63%)を黄色粉末として得た。mp (DCM/EtOAc) 131-131.5 °C; 1H NMRδ 8.25 (dd, J = 8.7, 1.2 Hz, 1 H, H-8), 7.68 (ddd, J = 8.4, 7.2, 1.5 Hz, 1 H, H-6), 7.57 (d, J = 8.4 Hz, 1 H, H-5), 7.28 (ddd, J = 8.7, 7.2, 1.3 Hz, 1 H, H-7), 6.02 (br s, 1 H, NH), 3.74-3.80 (m, 6 H, 3×CH2O), 3.64-3.67 (m, 2 H, CH2N), 2.71 (t, J = 5.9 Hz, 1 H, OH); 13C NMRδ 158.9, 149.7, 135.5, 130.9, 126.4, 124.9, 120.4, 72.4, 69.5, 61.7, 41.9; 分析。C11H14N4O3に対する計算値: C, 52.8; H, 5.6; N, 22.4; 実測値:C, 52.9; H, 5.7; N, 22.6%。
【0261】
実施例54
3−{[2−(2−アジドエトキシ)エチル]アミノ}−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(34)。メタンスルホニルクロリド(0.82ml、10.6mmol)を、アルコール(33)(2.41g、10.6mmol)とEtN(1.74ml、12.5mmol)との撹拌されたDCM(100ml)溶液に5°Cで滴下し、この溶液を20°Cで1時間撹拌した。この溶液をDCM(100ml)で希釈し、水(3×50ml)、食塩水(50ml)で洗浄し、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をDMF(50ml)に溶解し、NaN(0.69g、10.6mmol)を加えた。この混合物を100°Cで2時間加熱し、30°Cまで冷却し、溶媒を蒸発させた。残渣をEtOAc(100ml)と水(100ml)とに分配した。有機フラクションを食塩水(50ml)で洗浄し、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、50%EtOAc/石油エーテルで溶出してアジド(34)(2.35g、89%)を黄色結晶として得た。mp (EtOAc/石油エーテル) 102-104 °C; 1H NMRδ 8.27 (dd, J = 8.7, 1.4 Hz, 1 H, H-8), 7.70 (ddd, J = 8.6, 7.1, 1.5 Hz, 1 H, H-6), 7.59 (d, J = 8.6 Hz, 1 H, H-5), 7.29 (ddd, J = 8.6, 7.1, 1.4 Hz, 1 H, H-7), 5.70 (br s, 1 H, NH), 3.71-3.78 (m, 4 H, 2×CH2O), 3.69 (dd, J = 5.3, 4.8 Hz, 2 H, CH2N3), 3.41 (dd, J = 5.1, 4.9 Hz, 2 H, CH2N); 13C NMRδ 158.9, 148.7, 135.5, 131.1, 126.5, 125.0, 120.4, 70.0, 69.6, 50.7, 41.1; 分析。C11H13N7O2に対する計算値; C, 48.0; H, 4.8; N, 35.6; 実測値: C, 48.3; H, 4.6; N, 35.7%。
【0262】
実施例55
3−{[2−(2−tert−ブチルオキシカルバモイルエトキシ)エチル]アミノ}−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(35)。プロパン−1,3−ジチオール(5.7ml、57.0mmol)をアジド(34)(1.57g、5.70mmol)とEtN(7.95ml、57mmol)との撹拌されたMeOH(100ml)溶液に窒素下で滴下し、この溶液を還流温度で8時間加熱した。この溶液を30°Cまで冷却し、1M HCl(100ml)とEtO(100ml)とに分配した。水性フラクションを7M NaOH溶液でpH12に調節し、DCM(3×50ml)で抽出した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をTHF(100ml)に溶解し、ジ炭酸ジ−tert−ブチル(1.87g、8.55mmol)のTHF(50ml)溶液を滴下した。この溶液を20°Cで16時間撹拌し、溶媒を蒸発させて、残渣をクロマトグラフィーで精製し、40%EtOAc/石油エーテルで溶出してカルバメート(35)(1.85g、93%)を黄色固体として得た。mp (EtOAc/石油エーテル) 134-137 °C; 1H NMRδ 8.26 (dd, J = 8.4, 0.9 Hz, 1 H, H-8), 7.71 (ddd, J = 8.3, 7.1, 1.4 Hz, 1 H, H-6), 7.59 (d, J = 8.3 Hz, 1 H, H-5), 7.29 (ddd, J = 8.4, 7.1, 1.3 Hz, 1 H, H-7), 5.74 (br s, 1 H, NH), 4.93 (br s, 1 H, NH), 3.67-3.73 (m, 4 H, 2×CH2O), 3.56 (t, J = 5.2 Hz, 2 H, CH2N), 3.29-3.36 (m, 2 H, CH2N), 1.45 [s, 9 H, C(CH3)3]; 13C NMRδ 159.9, 155.9, 148.7, 135.5, 131.0, 126.5, 125.0, 120.4, 79.4, 70.2, 69.2, 41.1, 40.4, 28.4 (3); 分析。C16H23N5O4に対する計算値: C, 55.0; H, 6.6; N, 20.1; 実測値:C, 55.3; H, 6.8; N, 20.1%。
【0263】
実施例56
N−[2−(2−アミノエトキシ)エチル]−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(36)。カルバメート(35)(0.99g、2.8mmol)のMeOH(30ml)溶液をHClガスで処理し、20°Cで2時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を希NHOH(50ml)とCHCl(50ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させてアミン(36)(618mg、88%)を赤色固体として得た。mp 116-118 °C; 1H NMRδ 8.25 (dd, J = 8.7, 1.1 Hz, 1 H, H-8), 7.70 (ddd, J = 8.4, 7.1, 1.1 Hz, 1 H, H-6), 7.58 (d, J = 8.4 Hz, 1 H, H-5), 7.28 (ddd, J = 8.7, 7.1, 1.1 Hz, 1 H, H-7), 6.04 (br s, 1 H, NH), 3.68-3.76 (m, 4 H, 2×CH2O), 3.54 (t, J = 5.1 Hz, 2 H, CH2N), 2.90 (t, J = 5.1 Hz, 2 H, CH2N), 1.82 (br s, 2 H, NH2); 13C NMRδ 158.9 (C-3), 148.8 (C-4a), 135.5 (C-6), 130.9 (C-8a), 126.4 (C-5), 124.9 (C-7), 120.4 (C-8), 73.1 (CH2O), 69.2 (CH2O), 41.7 (CH2N), 41.2 (CH2N); 分析。C25H22N6O3・1/2H2Oに対する計算値: C, 51.15; H, 6.2; N, 27.1; 実測値:C, 51.6; H, 6.1; N, 26.8%。
【0264】
実施例57
,N−ジメチル−N−(1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)−1,2−エタンジアミン(37)。N,N−ジメチルエタンジアミン(0.66ml、6.0mmol)を、塩化物(19)(438mg、2.4mmol)の撹拌されたDME(50ml)溶液に加え、この溶液を還流温度で2時間撹拌した。この溶液を冷却し、溶媒を蒸発させ、残渣を希アンモニア水(100ml)とDCM(100ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜10%)で溶出して、1−オキシド(37)(514mg、91%)を黄色固体として得た。mp (MeOH/EtOAc) 121-123 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.13 (dd, J = 8.6, 1.1 Hz, 1 H, H-8’), 7.78 (ddd, J = 8.5, 7.0, 1.1 Hz, 1 H, H-6’), 7.72 (br s, 1 H, NH), 7.57 (br d, J = 8.5 Hz, 1 H, H-5’), 7.33 (ddd, J = 8.6, 7.0, 1.3 Hz, 1 H, H-7’), 3.41-3.45 (m, 2 H, CH2N), 2.45-2.50 (m, 2 H, CH2N), 2.20 [s, 6 H, N(CH3)2]; 13C NMR [(CD3)2SO] δ 158.8 (C-3’), 148.3 (C-4a’), 135.6 (C-6’), 129.9 (C-8a’), 125.9 (C-5’), 124.4 (C-7’), 119.8 (C-8’), 57.6 (CH2N), 45.1 [N(CH3)2], 38.6 (CH2N); 分析。C11H15N5Oに対する計算値; C, 56.6; H, 6.5; N, 30.0; 実測値:C, 56.8: H, 6.6; N, 30.4%。
【0265】
実施例58
,N,N−トリメチル−N−(1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)−1,2−エタンジアミン(38)。N,N,N−トリメチル−1,2−エタンジアミン(0.45ml、3.5mmol)を、塩化物(19)(210mg、1.2mmol)の撹拌されたDME(50ml)溶液に加え、この溶液を還流温度で16時間撹拌した。この溶液を冷却し、溶媒を蒸発させ、残渣を希アンモニア水(100ml)とDCM(100ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜10%)で溶出して、1−オキシド(38)(277mg、96%)を黄色固体として得た。1−オキシド(38)を塩酸塩として再結晶した。mp (MeOH/EtOAc) 220-223 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 10.64 (br s, 1 H, NH+Cl-), 8.16 (dd, J = 8.7, 1.3 Hz, 1 H, H-8’), 7.84 (ddd, J = 8.6, 7.1, 1.3 Hz, 1 H, H-6’), 7.64 (d, J = 8.6 Hz, 1 H, H-5’), 7.40 (ddd, J = 8.7, 7.1, 1.2 Hz, 1 H, H-7’), 4.04 (t, J = 6.3 Hz, 2 H, CH2N), 3.37-3.42 (m, 2 H, CH2N), 3.21 (s, 3 H, NCH3), 2.85 [d, J = 4.5 Hz, 6 H, N(CH3)2]; 13C NMR [(CD3)2SO] δ 158.2 (C-3’), 148.1 (C-4a’), 136.0 (C-6’), 129.4 (C-8a’), 126.2 (C-5’), 125.3 (C-7’), 119.8 (C-8’), 53.5 (CH2N), 43.7 (NCH3), 42.5 [N(CH3)2], 35.0 (CH2N); 分析。C12H18ClN5Oに対する計算値: C, 50.8; H, 6.4; N, 24.7; Cl, 12.5; 実測値:C, 51.3: H, 6.7; N, 24.8; Cl, 12.7%。
【0266】
実施例59
−(1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)−N,N−ジプロピル−1,2−エタンジアミン塩酸塩(39)。MsCl(125ml、1.6mmol)を、アルコール(22)(277mg、1.3mmol)とEtN(280ml、2.0mmol)との撹拌された無水DCM(50ml)溶液に5°Cで加え、この溶液を20°Cで2時間撹拌した。この溶液をDCM(30ml)で希釈し、水(2×20ml)で洗浄し、有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をDMF(5ml)に溶解し、ジ−n−プロピルアミン(9.2ml、67mmol)を加え、この溶液を50°Cで2時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣をEtOAc(50ml)と水(50ml)とに分配した。有機フラクションを水(2×25ml)で抽出し、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(2〜5%)で溶出して、アミン(39)(152mg、39%)を得た。アミン(39)をHClで飽和させたMeOHに溶解し、溶媒を蒸発させて、残渣を黄褐色固体として結晶化させた。mp (MeOH/EtOAc) 159-161 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 10.70 (br s, 1 H, NH+Cl-), 8.17 (dd, J = 8.6, 1.0 Hz, 1 H, H-8), 8.14 (br s, 1 H, NH), 7.84 (ddd, J = 8.4, 7.0, 1.3 Hz, 1 H, H-6’), 7.59 (d, J = 8.4 Hz, 1 H, H-5’), 7.40 (ddd, J = 8.6, 7.0, 1.3 Hz, 1 H, H-7’), 3.74-3.81 (m, 2 H, CH2N), 3.29-3.33 (m, 2 H, CH2N), 3.03-3.13 (m, 4 H, 2×CH2N), 1.70-1.79 (m, 4 H, 2×CH2), 0.93 (t, J = 7.3 Hz, 6 H, 2×CH3); 13C NMR [(CD3)2SO] δ 158.5 (C-3’), 147.8 (C-4a’), 135.9 (C-6’), 130.3 (C-8a’), 126.0 (C-5’), 125.1 (C-7’), 119.8 (C-8’), 53.6 (2×CH2N), 50.1 (CH2N), 35.3 (CH2N), 16.3 (2×CH2), 10.8 (2×CH3); 分析。C15H23N5O・2HClに対する計算値; C, 49.7; H, 7.0; N, 19.3; Cl, 19.6; 実測値:C, 50.1; H, 7.0; N, 19.4; Cl, 19.4%。
【0267】
実施例60
N−[2−(1−ピロリジニル)エチル]−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(40)。2−(1−ピロリジニル)エチルアミン(1.25ml、9.9mmol)を、塩化物(19)(599mg、3.3mmol)の撹拌されたDME(50ml)溶液に加え、この溶液を還流温度で4時間撹拌した。この溶液を冷却し、溶媒を蒸発させ、残渣を希アンモニア水(100ml)とDCM(100ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜10%)で溶出して、1−オキシド(40)(806mg、94%)を黄色固体として得た。mp (DCM) 141-143 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.13 (dd, J = 8.6, 1.0 Hz, 1 H, H-8), 7.81 (br s, 1 H, NH), 7.78 (ddd, J = 8.4, 7.0, 1.0 Hz, 1 H, H-6), 7.57 (d, J = 8.4 Hz, 1 H, H-5), 7.33 (ddd, J = 8.6, 7.0, 1.0 Hz, 1 H, H-7), 3.42-3.48 (m, 2 H, CH2N), 2.63 (t, J = 6.8 Hz, 2 H, CH2N), 2.47-2.53 (m, 4 H, 2×CH2N), 1.64-1.71 (m, 4 H, 2×CH2); 13C NMR [(CD3)2SO] δ 158.8 (C-3), 148.3 (C-4a), 135.6 (C-6), 128.0 (C-8a), 126.0 (C-5), 124.4 (C-7), 119.8 (C-8), 54.2 (CH2N), 53.5 (2×CH2N), 39.8 (CH2N), 23.0 (2×CH2); 分析。C13H17N5Oに対する計算値; C, 60.2; H, 6.6; N, 27.0; 実測値:C, 60.2: H, 6.9; N, 27.3%。
【0268】
実施例61
N−[2−(4−モルホリニル)エチル]−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(41)。2−(4−モルホリニル)エチルアミン(1.2ml、8.9mmol)を、塩化物(19)(541mg、3.0mmol)の撹拌されたDME(50ml)溶液に加え、この溶液を還流温度で4時間撹拌した。この溶液を冷却し、溶媒を蒸発させ、残渣を希アンモニア水(100ml)とDCM(100ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜10%)で溶出して、1−オキシド(41)(802mg、98%)を黄色固体として得た。mp (DCM) 170-172 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.13 (dd, J = 8.6, 1.2 Hz, 1 H, H-8), 7.79 (ddd, J = 8.4, 7.0, 1.2 Hz, 1 H, H-6), 7.76 (br s, 1 H, NH), 7.57 (d, J = 8.4 Hz, 1 H, H-5), 7.34 (ddd, J = 8.6, 7.0, 1.2 Hz, 1 H, H-7), 3.55-3.58 (m, 4 H, 2×CH2O), 3.45-3.50 (m, 2 H, CH2N), 2.51-2.56 (m, 2 H, CH2N), 2.41-2.45 (m, 4 H, 2×CH2N); 13C NMR [(CD3)2SO] δ 158.9 (C-3), 148.3 (C-4a), 135.7 (C-6), 130.0 (C-8a), 126.0 (C-5), 124.5 (C-7), 119.8 (C-8), 66.1 (2×CH2O), 56.8 (CH2N), 53.2 (2×CH2N), 37.7 (CH2N); 分析。C13H17N5O2に対する計算値: C, 56.7; H, 6.2; N, 25.4; 実測値:C, 56.5; H, 6.3; N, 25.1%。
【0269】
実施例62
N−[2−(1−ピペリジニル)エチル]−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(42)。2−(1−ピペリジニル)エチルアミン(1.2ml、8.2mmol)を、塩化物(19)(499mg、2.7mmol)の撹拌されたDME(50ml)溶液に加え、この溶液を還流温度で1時間撹拌した。この溶液を冷却し、溶媒を蒸発させ、残渣を希アンモニア水(100ml)とDCM(100ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜4%)で溶出して、1−オキシド(42)(644mg、86%)を黄色固体として得た。mp (DCM) 141-144 °C; 1H NMRδ 8.24 (d, J = 8.6, Hz, 1 H, H-8), 7.69 (ddd, J = 8.4, 7.0, 1.4 Hz, 1 H, H-6), 7.58 (d, J = 8.4 Hz, 1 H, H-5), 7.27 (ddd, J = 8.6, 7.0, 1.3 Hz, 1 H, H-7), 5.30 (br s, 1 H, NH), 3.57-3.64 (m, 2 H, CH2N), 2.63-2.69 (m, 2 H, CH2N), 2.47-2.54 (m, 4 H, 2×CH2N), 1.60-1.68 (m, 4 H, 2×CH2), 1.44-1.50 (m, 2 H, CH2); 13C NMRδ 158.8 (C-3), 148.9 (C-4a), 135.5 (C-6), 130.8 (C-8a), 126.4 (C-5), 124.7 (C-7), 120.5 (C-8), 56.8 (CH2N), 54.3 (2×CH2N), 37.8 (CH2N), 25.7 (2×CH2), 24.2 (CH2); 分析。C14H19N5Oに対する計算値: C, 61.5; H, 7.0; N, 25.6; 実測値:C, 61.4: H, 7.1; N, 25.6%。
【0270】
実施例63
N−[2−(2,6−ジメチル−1−ピペリジニル)エチル]−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(43)。2−(2,6−ジメチル−1−ピペリジニル)エチルアミン(636mg、4.1mmol)を、塩化物(19)(493mg、2.7mmol)とEtN(0.57ml、4.1mmol)との撹拌されたDME(50ml)溶液に加え、この溶液を還流温度で2時間撹拌した。この溶液を冷却し、溶媒を蒸発させ、残渣を希アンモニア水(100ml)とDCM(100ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜10%)で溶出して、1−オキシド(43)(484mg、59%)を黄色固体として得た。mp (MeOH/DCM) 160-163 °C; 1H NMR δ 8.25 (dd, J = 8.6, 1.4 Hz, 1 H, H-8), 7.68 (ddd, J = 8.5, 7.0, 1.4 Hz, 1 H, H-6), 7.57 (dd, J = 8.5, 1.3 Hz, 1 H, H-5), 7.27 (ddd, J = 8.6, 7.0, 1.3 Hz, 1 H, H-7), 5.68 (br s, 1 H, NH), 3.53-3.58 (m, 2 H, CH2N), 2.91 (dd, J = 7.4, 7.1 Hz, 2 H, CH2N), 2.50-2.59 (m, 2 H, 2×CH), 1.65-1.70 (m, 1 H, CH2), 1.54-1.59 (m, 2 H, CH2), 1.35-1.40 (m, 1 H, CH2), 1.25-1.33 (m, 2 H, CH2), 1.20 (d, J = 6.3 Hz, 6 H, 2×CH3); 13C NMRδ 159.0 (C-3), 148.9 (C-4a), 135.4 (C-6), 130.9 (C-8a), 126.5 (C-5), 124.7 (C-7), 120.5 (C-8), 57.3 (2×CH), 47.4 (CH2N), 39.5 (CH2N), 34.2 (CH2), 24.4 (2×CH2), 21.6 (2×CH3); 分析。C16H23N5Oに対する計算値: C, 63.8; H, 7.7; N, 23.2; 実測値:C, 63.6; H, 7.6; N, 23.3%。
【0271】
実施例64
−(1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)−N,N−ジメチル−1,3−プロパンジアミン(44)。N,N−ジメチルプロピレンジアミン(0.9ml、6.9mmol)を、塩化物(19)(500mg、2.75mmol)の撹拌されたDME(50ml)溶液に滴下し、この溶液を還流温度で8時間撹拌した。この溶液を20°Cまで冷却し、溶媒を蒸発させ、残渣をNHOH水溶液(100ml)とEtOAc(100ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜10%)で溶出して、1−オキシド(44)(629mg、92%)を黄色固体として得た。mp 137-138 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.13 (dd, J = 8.6, 1.1 Hz, 1 H, H-8’), 7.92 (br s, 1 H, NH), 7.77 (ddd, J = 8.4, 7.1, 1.1 Hz, 1 H, H-6’), 7.56 (d, J = 8.4 Hz, 1 H, H-5’), 7.32 (ddd, J = 8.6, 7.1, 1.1 Hz, 1 H, H-7’), 3.37 (br s, 2 H, H-1), 2.30 (t, J = 7.0 Hz, 2 H, H-3), 2.15 [s, 6 H, N(CH3)2], 1.70-1.76 (m, 2 H, H-2); 13C NMR [(CD3)2SO] δ 158.8 (C-3’), 148.3 (C-4a’), 135.6 (C-6’), 129.9 (C-8a’), 125.9 (C-5’), 124.3 (C-7’), 119.8 (C-8’), 56.6 (CH2N), 45.1 [N(CH3)2], 39.0 (CH2N), 26.3 (CH2); 分析。C12H17N5Oに対する計算値: C, 58.3; H, 6.9; N, 28.3; 実測値:C, 58.3; H, 7.0; N, 28.5%。
【0272】
実施例65
N−フェニル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(45)。濃HClを2滴、塩化物(19)(0.52g、2.86mmol)とアニリン(0.78ml、8.59mmol)とのDME(10ml)溶液に加え、この溶液を還流温度で16時間撹拌した。溶媒を蒸発させて、残渣をクロマトグラフィーで精製し、10%EtOAc/石油エーテルで溶出して、1−オキシド(45)(334mg、49%)を黄色粉末として得た。mp 197-198.5 °C [文献値 (Pazdera & Potacek, Chem. Papers, 1989, 43, 107) mp 199-201 °C]; 1H NMR δ 8.32 (d, J = 9.0 Hz, 1 H, H-8), 7.70-7.77 (m, 4 H, H-5, H-6, H-2’, H-6’), 7.37-7.42 (m, 3 H, H-7, H-3’, H-5’), 7.22 (br s, 1 H, NH), 7.13 (dt, J = 7.5, 0.9 Hz, 1 H, H-4’); 13C NMR δ 156.3 (C-3), 148.1 (C-4a), 138.1 (C-1’), 135.8 (C-6), 131.6 (C-8a), 129.1 (C-3’, C-5’), 127.1 (C-5), 126.1 (C-4’), 123.8 (C-7), 120.4 (C-8), 119.7 (C-2’, C-6’)。
【0273】
実施例66
N−[3−(2−メトキシエチル)フェニル]−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(49)
1−(2−メトキシエチル)−3−ニトロベンゼン(47)。3−ニトロフェネチルアルコール(46)(1.05g、6.3mmol)のTHF(10ml)を、NaH(325mg、8.1mmol)の撹拌されたTHF(30ml)懸濁液に5°Cで滴下し、この混合物を20°Cまで加温し、30分間撹拌した。ヨードメタン(3.9ml、62.5mmol)を加え、この混合物を20°Cで16時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をEtOAc(100ml)と水(100ml)とに分配した。有機フラクションを水(2×30ml)、食塩水(30ml)で洗浄し、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、20%EtOAc/石油エーテルで溶出して、エーテル(47)(981mg、87%)を透明な油状物として得た。 (Norman & Radda, J. Chem. Soc. 1961, 3030) 1H NMRδ8.06-8.11 (m, 2 H, H-2, H-4), 7.57 (d, J = 7.6 Hz, 1 H, H-6), 7.47 (dd, J = 7.9, 7.6 Hz, 1 H, H-5), 3.65 (t, J = 6.5 Hz, 2 H, CH2O), 3.36 (s, 3 H, OCH3), 2.98 (t, J = 6.5 Hz, 2 H, CH2); 13C NMRδ148.3 (C-3), 141.3 (C-1), 135.2 (C-6), 129.2 (C-5), 123.7 (C-2), 121.4 (C-4), 72.5 (CH2O), 58.8 (OCH3), 35.8 (CH2)。
【0274】
3−(2−メトキシエチル)アニリン(48)。エーテル(47)(928mg、5.1mmol)のEtOH(50ml)溶液を、Pd/C(100mg)と共に水素(60psi)下で2時間撹拌した。この混合物をセライトで濾過し、EtOH(2×10ml)で洗浄し、溶媒を蒸発させて、アニリン(48)(718mg、93%)を淡桃色油状物として得た。1H NMRδ7.08 (dd, J = 7.7, 7.3 Hz, 1 H, H-5), 6.62 (br d, J = 7.3 Hz, 1 H, H-4), 6.51-6.55 (m, 2 H, H-2, H-6), 3.50 (br s, 2 H, NH2), 3.58 (t, J = 7.2 Hz, 2 H, CH2O), 3.35 (s, 3 H, OCH3), 2.80 (t, J = 7.2 Hz, 2 H, CH2); 13C NMRδ146.4 (C-1), 140.1 (C-3), 129.3 (C-5), 119.1 (C-4), 115.7 (C-2), 113.1 (C-6), 73.6 (CH2O), 58.6 (OCH3), 36.2 (CH2); MS (EI+) m/z 151 (M+, 90%), 136 (20), 106 (100); HRMS (EI+) C9H13NOに対する計算値(M+) m/z 151.0997, 実測値:151.0995。
【0275】
N−[3−(2−メトキシエチル)フェニル]−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(49)。塩化物(19)(376mg、2.07mmol)とアニリン(48)(688mg、4.55mmol)とのDMSO(20ml)溶液を100°Cで16時間加熱した。この溶液をEtOAc(100ml)と水(100ml)とに分配し、有機フラクションを水(2×50ml)、食塩水(50ml)で洗浄し、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、EtOAc/石油エーテルの勾配(20〜50%)で溶出して、1−オキシド(49)(590mg、96%)を橙色粉末として得た。mp (EtOAc/Et2O) 122-124 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ10.18 (s, 1 H, NH), 8.22 (dd, J = 8.6, 1.0 Hz, 1 H, H-8), 7.87 (ddd, J = 8.5, 7.1, 1.3 Hz, 1 H, H-6), 7.70-7.76 (m, 3 H, H-5, H-2', H-6'), 7.47 (ddd, J = 8.6, 7.1, 1.3 Hz, 1 H, H-7), 7.27 (dd, J = 7.9, 7.8 Hz, 1 H, H-5'), 6.94 (d, J = 7.8 Hz, 1 H, H-4'), 3.58 (t, J = 6.8 Hz, 2 H, CH2O), 3.27 (s, 3 H, OCH3), 2.82 (t, J = 6.8 Hz, 2 H, CH2); 13C NMR [(CD3)2SO] δ 156.3 (C-3’), 147.5 (C-3), 139.5 (C-1’), 139.1 (C-4a), 135.9 (C-6), 130.9 (C-8a), 128.4 (C-5’), 126.6 (C-5), 125.8 (C-4’), 123.2 (C-7), 119.8 (C-8), 119.7 (C-2’), 117.3 (C-6’), 72.6 (CH2O), 57.8 (OCH3), 35.5 (CH2); 分析。C16H16N4O2に対する計算値: C, 64.9; H, 5.4; N, 18.9; 実測値:C, 65.0; H, 5.5; N, 19.2%。
【0276】
実施例67
{4−[(1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)アミノ]フェニル}酢酸メチル(51)。塩化物(19)(992mg、5.5mmol)とアニリン(50)(1.99g、12.0mmol)とのDMSO(30ml)溶液を100°Cで6時間加熱し、次いで20°Cで16時間撹拌した。この溶液をEtOAc(200ml)と水(200ml)とに分配し、有機フラクションを水(2×100ml)で洗浄し、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、10%EtOAc/DCMで溶出して、1−オキシド(51)(1.05g、61%)を黄色固体として得た。mp (EtOAc/DCM) 216-218 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ10.00 (s, 1 H, NH), 8.24 (d, J = 8.3 Hz, 1 H, H-8”), 7.82 (d, J = 8.4 Hz, 2 H, H-2’, H-6’), 7.79 (dd, J = 8.2, 7.3 Hz, 1 H, H-6”), 7.70 (d, J = 8.2 Hz, 1 H, H-5”), 7.40 (dd, J = 8.3, 7.3 Hz, 1 H, H-7”), 7.22 (d, J = 8.4 Hz, 2 H, H-3’, H-5’), 3.67 (s, 3 H, OCH3), 3.60 (s, 2 H, H-2); 13C NMR [(CD3)2SO] δ171.7 (C-1), 156.3 (C-3”), 147.9 (C-4a”), 138.1 (C-4’), 135.6 (C-6”), 131.9 (C-8a”), 129.4 (C-2’, C-6’), 128.3 (C-1’), 126.7 (C-5”), 125.5 (C-7”), 119.9 (C-8”), 119.7 (C-3’, C-5’), 51.7 (OCH3), 40.1 (C-2); 分析。C16H14N4O3に対する計算値: C, 61.9; H, 4.6; N, 18.1; 実測値:C, 62.3; H, 4.8; N, 18.1%。
【0277】
実施例68
{4−[(1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)アミノ]フェニル}酢酸(52)。NaOH溶液(1M、5.2ml、5.2mmol)を、エステル(51)(323mg、1.0mmol)の撹拌されたMeOH(30ml)懸濁液に加え、この混合物を20°Cで2時間撹拌した。体積を約10mlまで減少させ、残った溶液をEtO(2×10ml)で洗浄した。この溶液を2M HClでpH1に調節し、この懸濁液をEtOAc(3×50ml)で抽出し、合わせた有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。再結晶により酸(52)(306mg、99%)を黄色粉末として得た。mp (EtOAc) 243-245 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 12.27 (s, 1 H, CO2H), 10.21 (s, 1 H, NH), 8.22 (dd, J = 8.6, 0.8 Hz, 1 H, H-8”), 7.88 (ddd, J = 8.4, 7.1, 1.0 Hz, 1 H, H-6”), 7.79 (d, J = 8.5 Hz, 2 H, H-2’, H-6’), 7.75 (d, J = 8.4 Hz, 1 H, H-5”), 7.46 (ddd, J = 8.6, 7.1, 1.0 Hz, 1 H, H-7”), 7.25 (d, J = 8.5 Hz, 2 H, H-3’, H-5’), 3.54 (s, 2 H, H-2); 13C NMR [(CD3)2SO] δ 172.7 (C-1), 156.3 (C-3”), 147.6 (C-4a”), 137.7 (C-4’), 135.9 (C-6”), 130.9 (C-8a”), 129.5 (C-2’, C-6’), 129.2 (C-1’), 126.5 (C-5”), 125.8 (C-7”), 119.8 (C-8”), 119.3 (C-3’, C-5’), 40.0 (C-2); 分析。C15H12N4O3に対する計算値: C, 60.8; H, 4.1; N, 18.9; 実測値:C, 61.0; H, 4.0; N, 19.1%。
【0278】
実施例69
2−{4−[(1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)アミノ]フェニル}−N−(2−メトキシエチル)アセトアミド(53)。酸(52)(259mg、0.87mmol)とCDI(213mg、1.3mmol)のDMF(10ml)溶液を50°Cで10分間撹拌した。2−メトキシエチルアミン(152ml、1.75mmol)を滴下し、この溶液を20°Cで16時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣を水(100ml)に懸濁させた。沈殿を濾過し、乾燥させ、MeOHから再結晶して、アミド(53)(239mg、78%)を黄色粉末として得た。mp (MeOH) 216-218 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 10.19 (s, 1 H, NH), 8.21 (dd, J = 8.6, 1.0 Hz, 1 H, H-8”), 8.09 (dd, J = 5.6, 5.3 Hz, 1 H, CONH), 7.88 (ddd, J = 8.3, 7.1, 1.0 Hz, 1 H, H-6"), 7.73-7.78 (m, 3 H, H-2', H-6', H-5"), 7.47 (ddd, J = 8.6, 7.1, 1.0 Hz, 1 H, H-7"), 7.25 (d, J = 8.5 Hz, 2 H, H-3', H-5'), 3.40 (br s, 2 H, H-2), 3.32-3.37 (m, 2 H, CH2O), 3.25 (s, 3 H, OCH3), 3.23 (q, J = 5.7 Hz, 2 H, CH2N); 13C NMR [(CD3)2SO] δ 170.3 (C-1), 156.4 (C-3”), 147.6 (C-4a”), 137.5 (C-4’), 135.9 (C-6”), 130.9 (C-8a”), 130.7 (C-1’), 129.1 (C-2’, C-6’), 128.5 (C-5”), 125.8 (C-7”), 119.8 (C-8”), 119.4 (C-3’, C-5’), 70.6 (CH2O), 57.8 (OCH3), 41.6 (CH2N), 38.4 (C-2); 分析。C18H19N5O3に対する計算値: C, 61.2; H, 5.4; N, 19.8; 実測値:C, 61.6; H, 5.3; N, 19.9%。
【0279】
実施例70
N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−2−{4−[(1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)アミノ]フェニル}アセトアミド(54)。酸(52)(476mg、1.6mmol)とCDI(391mg、2.4mmol)のDMF(10ml)溶液を50°Cで10分間撹拌した。N,N−ジメチルアミノエチルアミン(353ml、3.2mmol)を滴下し、この溶液を20°Cで16時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をEtOAc(200ml)に懸濁させた。沈殿を濾過し、乾燥させた。母液を蒸発させ、残渣を水(50ml)に懸濁させ、沈殿を濾過し、前の収量と合わせて、アミド(54)(562mg、95%)を黄色粉末として得た。mp (EtOAc) 225-226 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 10.18 (s, 1 H, NH), 8.22 (dd, J = 8.6, 1.0 Hz, 1 H, H-8”), 7.92 (t, J = 5.4 Hz, 1 H, CONH), 7.87 (ddd, J = 8.4, 7.1, 1.0 Hz, 1 H, H-6"), 7.72-7.78 (m, 3 H, H-2', H-6', H-5"), 7.46 (ddd, J = 8.6, 7.1, 1.0 Hz, 1 H, H-7"), 7.24 (d, J = 8.5 Hz, 2 H, H-3', H-5'), 3.16 (dt, J = 6.7, 5.4 Hz, 2 H, CH2N), 2.28 (t, J = 6.7 Hz, 2 H, CH2N), 2.15 [s, 6 H, N(CH3)2]; 13C NMR [(CD3)2SO] δ 170.1 (C-1), 156.4 (C-3”), 147.6 (C-4a”), 137.5 (C-4’), 135.7 (C-6”), 130.9 (C-8a”), 130.8 (C-1’), 129.1 (C-2’, C-6’), 128.5 (C-5”), 125.8 (C-7”), 119.8 (C-8”), 119.4 (C-3’, C-5’), 58.2 (CH2N), 45.1 [N(CH3)2], 41.7 (CH2N), 36.8 (C-2); 分析。C19H22N6O2に対する計算値: C, 62.3; H, 6.1; N, 22.9; 実測値:C, 62.6; H, 6.2; N, 22.7%。
【0280】
実施例71
3−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(55)。Pd(PPh(82mg、71mmol)を、塩化物(19)(258mg、1.42mmol)とMeSn(0.39ml、2.8mmol)との撹拌、脱気されたDME(20ml)溶液に加え、この溶液を窒素下、還流温度で48時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をクロマトグラフィーで精製し、20%EtOAc/石油エーテルで溶出して、油状物を得、この油状物をクロマトグラフィーで精製し、5%EtOAc/DCMで溶出して、(i)原料(19)(164mg、64%)および(ii)1−オキシド(55)(55mg、24%)を白色固体として得た。mp (EtOAc/石油エーテル) 99-101 °C [文献値(Atallah & Nazar, Tetrahedron Lett., 1982, 38, 1793) mp (ベンゼン/石油エーテル) 101-102 °C]; 1H NMR d 8.44 (d, J = 8.6 Hz, 1 H, H-8), 7.90-7.97 (m, 2 H, H-5, H-6), 7.70 (ddd, J = 8.6, 6.8, 1.8 Hz, 1 H, H-7), 2.80 (s, 3 H, CH3)。
【0281】
実施例72
3−エチル−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(56)。Pd(PPh(340mg、0.30mmol)を、塩化物(19)(539mg、2.97mmol)とEtSn(0.54ml、2.7mmol)との撹拌、脱気されたDME(20ml)溶液に加え、この溶液を窒素下、還流温度で4時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をクロマトグラフィーで精製し、20%EtOAc/石油エーテルで溶出して、油状物を得、この油状物をクロマトグラフィーで精製し、5%EtOAc/DCMで溶出して、1−オキシド(56)(448mg、86%)を白色固体として得た。mp (EtOAc/石油エーテル) 78-80 °C; 1H NMRδ 8.45 (dd, J = 8.7, 1.1 Hz, 1 H, H-8), 7.99 (dd, J = 8.5, 1.1 Hz, 1 H, H-5), 7.93 (ddd, J = 8.5, 7.1, 1.3 Hz, 1 H, H-6), 7.69 (ddd, J = 8.7, 7.1, 1.2 Hz, 1 H, H-7), 3.06 (q, J = 7.6 Hz, 2 H, CH2), 1.45 (t, J = 7.6 Hz, 3 H, CH3); 13C NMRδ 168.1 (C-3), 147.6 (C-4a), 135.5 (C-6), 133.2 (C-8a), 129.8 (C-5), 128.7 (C-7), 120.1 (C-8), 30.7 (CH2), 12.2 (CH3); 分析。C9H9N3O3に対する計算値: C, 61.7; H, 5.2; N, 24.0; 実測値:C, 62.0; H, 5.0; N, 24.6%。
【0282】
実施例73
3−フェニル−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(57)。Pd(PPh(314mg、0.27mmol)を、塩化物(19)(986mg、5.43mmol)とフェニルボロン酸(0.73g、5.97mmol)との撹拌、脱気されたDME(20ml)溶液に加え、CsCO(5.3g、16.3mmol)の水(10ml)溶液を加えて、この混合物を窒素下、還流温度で2時間撹拌した。この混合物をEtOAc(100ml)と水(100ml)とに分配し、有機フラクションを水(2×50ml)で洗浄し、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、EtOAc/石油エーテルの勾配(20〜50%)で溶出して、油状物を得、この油状物をクロマトグラフィーで精製し、5%EtOAc/DCMで溶出して、1−オキシド(57)(743mg、61%)を白色固体として得た。mp (EtOAc/石油エーテル) 125-127 °C; 1H NMRδ 8.49-8.54 (m, 3 H, H-8, H-2’, H-6’), 8.09 (d, J = 8.6 Hz, 1 H, H-5), 7.94 (ddd, J = 8.6, 7.1, 1.4 Hz, 1 H, H-6), 7.70 (ddd, J = 8.7, 7.1, 1.4 Hz, 1 H, H-7), 7.51-7.57 (m, 3 H, H-3’, H-4’, H-5’); 13C NMRδ 160.7 (C-3), 147.7 (C-4a), 135.6 (C-6), 134.1 (C-1’), 133.5 (C-8a), 131.9 (C-5), 130.5 (C-7), 129.4 (C-4’), 128.8 (C-2’, C-6’), 128.5 (C-3’, C-5’), 120.3 (C-8); 分析。C13H9N3Oに対する計算値: C, 69.9; H, 4.1; N, 18.8; 実測値:C, 69.9; H, 4.0; N, 18.7%。
【0283】
実施例74
3−(4−メトキシフェニル)−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(58)。Pd(PPh(162mg、0.14mmol)を、塩化物(19)(510mg、2.8mmol)と4−メトキシフェニルボロン酸(0.47g、3.1mmol)との撹拌、脱気されたDME(50ml)溶液に加え、CsCO(3.0g、8.4mmol)の水(8ml)溶液を加えて、この混合物を窒素下、還流温度で2時間撹拌した。この混合物をEtOAc(100ml)と水(100ml)とに分配し、有機フラクションを水(2×50ml)で洗浄し、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、EtOAc/石油エーテルの勾配(20〜50%)で溶出して、油状物を得、この油状物をクロマトグラフィーで精製し、5%EtOAc/DCMで溶出して、1−オキシド(58)(408mg、57%)を白色固体として得た。mp (EtOAc/石油エーテル) 168-170 °C; 1H NMRδ 8.44-8.49 (m, 3 H, H-8, H-2’, H-6’), 8.02 (d, J = 8.7 Hz, 1 H, H-5), 7.90 (ddd, J = 8.7, 7.2, 1.4 Hz, 1 H, H-6), 7.64 (ddd, J = 8.5, 7.2, 1.4 Hz, 1 H, H-7), 7.02 (ddd, J = 9.0, 2.9, 2.1 Hz, 2 H, H-3’, H-5’), 3.90 (s, 3 H, OCH3); 13C NMRδ 162.8 (C-4’), 160.5 (C-3), 147.8 (C-4a), 135.5 (C-6), 133.2 (C-8a), 130.3 (C-3’, C5’), 129.5 (C-5), 129.1 (C-7), 126.5 (C-1’), 120.3 (C-8), 114.3 (C-2’, C-6’), 55.4 (OCH3); 分析。C14H11N3O2に対する計算値: C, 66.4; H, 4.4; N, 16.6; 実測値:C, 66.5; H, 4.4; N, 16.7%。
【0284】
実施例75
3−ビニル−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(59)。Pd(PPh(204mg、0.18mmol)を、塩化物(19)(320mg、1.8mmol)とビニルトリブチルスズ(0.77ml、2.6mmol)との撹拌されたDME(20ml)溶液に加え、この溶液を脱気し、窒素下、還流温度で6時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をクロマトグラフィーで精製し、20%EtOAc/石油エーテルで溶出して、油状物を得、この油状物をクロマトグラフィーで精製し、5%EtOAc/DCMで溶出して、1−オキシド(59)(177mg、58%)を白色固体として得た。mp (EtOAc/石油エーテル) 85-86 °C; 1H NMRδ 8.46 (dd, J = 8.9, 1.4 Hz, 1 H, H-8), 8.10 (d, J = 8.5 Hz, 1 H, H-5), 7.92 (ddd, J = 8.5, 7.1, 1.4 Hz, 1 H, H-6), 7.69 (ddd, J = 8.9, 7.1, 1.4 Hz, 1 H, H-7), 6.86 (dd, J = 17.4, 9.4 Hz, 2 H, H-1’), 6.79 (dd, J = 17.4, 2.2 Hz, 1 H, H-2’), 5.92 (dd, J = 9.4, 2.2 Hz, 1 H, H-2’); 13C NMRδ 160.2 (C-3), 147.4 (C-4a), 135.6 (C-6), 133.6 (C-8a), 133.0 (C-2’), 130.2 (C-5), 129.1 (C-7), 126.6 (C-1’), 120.2 (C-8); 分析。C9H7N3Oに対する計算値: C, 62.4; H, 4.1; N, 24.3; 実測値:C, 61.8; H, 4.0; N, 24.4%。
【0285】
実施例76
3−アリル1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(60)。Pd(PPh(340mg、0.29mmol)を、塩化物(19)(1.1g、5.9mmol)とアリルトリブチルスズ(2.0ml、6.5mmol)との撹拌されたDME(60ml)溶液に加え、この溶液を脱気し、窒素下、還流温度で6時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をクロマトグラフィーで精製し、20%EtOAc/石油エーテルで溶出して、油状物を得、この油状物をクロマトグラフィーで精製し、5%EtOAc/DCMで溶出して、1−オキシド(60)(1.00g、90%)を白色固体として得た。mp (EtOAc/石油エーテル) 57-58 °C; 1H NMRδ 8.45 (dd, J = 8.6, 1.4 Hz, 1 H, H-8), 8.10 (dd, J = 8.4, 1.4 Hz, 1 H, H-5), 7.94 (ddd, J = 8.4, 7.1, 1.4 Hz, 1 H, H-6), 7.70 (ddd, J = 8.6, 7.1, 1.4 Hz, 1 H, H-7), 6.15-6.24 (m, 1 H, H-2’), 5.31 (dq, J = 17.0, 1.5 Hz, 1 H, H-3’), 5.24 (dq, J = 10.1, 1.5 Hz, 1 H, H-3’), 3.80 (dq, J = 6.8, 1.5 Hz, 2 H, H-1’); 13C NMRδ 165.2 (C-3), 147.5 (C-4a), 135.6 (C-6), 133.3 (C-8a), 132.7 (C-2’), 130.1 (C-5), 128.8 (C-7), 120.8 (C-8), 118.5 (C-3’), 41.8 (C-1’); 分析。C10H9N3Oに対する計算値: C, 64.2; H, 4.9; N, 22.5; 実測値:C, 63.9; H, 4.9; N, 22.7%。
【0286】
実施例77
3−(2−ヒドロキシエチル)−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(61)。オゾンを(60)(548mg、2.9mmol)のDCM/MeOH(1:1、50ml)の溶液に−78°Cで、青色が持続するまで吹き込んだ。この溶液を窒素で一掃して、過剰のオゾンを除去し、NaBH(111mg、2.9mmol)のEtOH(10ml)溶液を滴下して、この溶液を20°Cになるまで1時間にわたって放置した。HOAc(1ml)を加え、この溶液を20°Cで30分間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をDCM(50ml)と水(3×50ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、50%EtOAc/石油エーテルで溶出して、アルコール(61)(392mg、70%)を淡黄色針状結晶として得た。mp 105-107 °C; 1H NMRδ 8.45 (dd, J = 8.6, 1.3 Hz, 1 H, H-8), 7.99 (dd, J = 8.5, 1.6 Hz, 1 H, H-5), 7.96 (ddd, J = 8.5, 6.7, 1.3 Hz, 1 H, H-6), 7.72 (ddd, J = 8.5, 6.7, 1.6 Hz, 1 H, H-7), 4.18-4.20 (m, 2 H, CH2O), 3.29 (t, J = 5.6 Hz, 2 H, CH2), 3.11 (t, J = 5.5 Hz, 1 H, OH); 13C NMRδ 165.4 (C-3), 147.0 (C-4a), 135.8 (C-6), 133.6 (C-8a), 130.2 (C-5), 128.6 (C-7), 120.1 (C-8), 60.0 (CH2O), 39.0 (CH2); 分析。C9H9N3O2に対する計算値: C, 56.5; H, 4.7; N, 22.0; 実測値:C, 56.8; H, 4.7; N, 21.8%。
【0287】
実施例78
3−(2−オキシラニルメチル)−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(62)。MCPBA(0.96g、3.9mmol)を、アルケン(60)(484mg、2.6mmol)の撹拌されたDCM(50ml)溶液に20°Cで加え、この混合物を16時間撹拌した。この溶液をDCM(100ml)で希釈し、希アンモニア水(3×50ml)で洗浄した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、50%EtOAc/石油エーテルで溶出して、(i)原料(60)(173mg、36%)および(ii)エポキシド(62)(251mg、48%)を白色結晶として得た。mp (EtOAc/石油エーテル) 105-107 °C; 1H NMRδ 8.46 (dd, J = 8.7, 1.2 Hz, 1 H, H-8), 8.03 (dd, J = 8.5, 1.1 Hz, 1 H, H-5), 7.95 (ddd, J = 8.5, 7.1, 1.2 Hz, 1 H, H-6), 7.73 (ddd, J = 8.7, 7.1, 1.1 Hz, 1 H, H-7), 3.55-3.60 (m, 1 H, H-2’), 3.27 (dd, J = 5.8, 1.9 Hz, 2 H, H-1’), 2.93 (dd, J = 4.7, 4.1 Hz, 1 H, H-3’), 2.76 (dd, J = 4.7, 2.6 Hz, 1 H, H-3’); 13C NMRδ 163.4 (C-3), 147.4 (C-4a), 135.7 (C-6), 133.6 (C-8a), 130.4 (C-5), 128.9 (C-7), 120.1 (C-8), 50.0 (C-2’), 47.1 (C-3’), 40.5 (C-1’); 分析。C10H9N3O2に対する計算値: C, 59.1; H, 4.5; N, 20.7; 実測値:C, 59.2; H, 4.6; N, 20.4%。
【0288】
実施例79
3−(2−メトキシエチル)−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(63)。TMSCH(3ml、6.0mmol)を5回に分けて、アルコール(61)(1.14g、6.0mmol)とHBF(1.5ml、12mmol)との撹拌されたDCM(50ml)溶液に3時間にわたって加えた。この溶液を20°Cで16時間撹拌し、溶媒を蒸発させ、残渣をクロマトグラフィーで精製し、30%EtOAc/石油エーテルで溶出して、(i)メチルエーテル(63)(375mg、30%)を黄色粉末として、mp (EtOAC/石油エーテル) 56-58 °C; 1H NMR δ 8.45 (dd, J = 8.7, 1.2, 1 H, H-8), 8.03 (d, J = 8.4 Hz, 1 H, H-5), 7.92 (ddd, J = 8.4, 7.0, 1.2 Hz, 1 H, H-6), 7.71 (ddd, J = 8.7, 7.0, 1.1 Hz, 1 H, H-7), 3.97 (dd, J = 6.5, 6.3 Hz, 2 H, CH2O), 3.38 (s, 3 H, OCH3), 3.31 (dd, J = 6.5, 6.3 Hz, 2 H, CH2); 13C NMR δ 164.7 (C-3), 147.3 (C-4a), 135.6 (C-6), 130.3 (C-8a), 130.1 (C-5), 128.7 (C-7), 120.1 (C-8), 70.0 (CH2O), 58.8 (OCH3), 37.6 (CH2); 分析、C10H11N3O2に対する計算値: C, 58.5; H, 5.4; N, 20.5; 実測値: C, 58.8; H, 5.4; N, 20.6%; および(ii)原料(61)(334mg、24%)を得て、(61)は上記で調製した試料と分光学的に同一であった。
【0289】
実施例80
2−(1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)−N,N−ジメチルエタンアミン(64)。MsCl(246ml、3.1mmol)を、アルコール(61)(496mg、2.6mmol)とEtN(470ml、3.4mmol)との撹拌された無水DCM(50ml)溶液に20°Cで加え、この溶液を2時間撹拌した。この溶液をDCM(50ml)で希釈し、水(2×10ml)、食塩水(20ml)で洗浄し、有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をTHF(50ml)に溶解し、EtN(9.0ml、64.9mmol)とジメチルアミン塩酸塩(5.3g、64.9mmol)とを加え、この溶液を還流温度で3時間加熱し、次いで20°Cで16時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をEtOAc(100ml)と水(100ml)とに分配した。有機フラクションを水(2×25ml)で抽出し、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/EtOAcの勾配(0〜20%)、次いで1%EtN/20%MeOH/EtOAcで溶出して、アミン(64)(528mg、93%)を黄色/橙色固体として得た。mp (MeOH/EtOAc) 47-49 °C, 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.36 (d, J = 8.5 Hz, 1 H, H-8’), 8.02-8.10 (m, 2 H, H-5’, H-6’), 7.83 (ddd, J = 8.5, 6.7, 1.6 Hz, 1 H, H-7’), 3.09 (dd, J = 7.5, 7.2 Hz, 2 H, H-1), 2.81 (d, J = 7.5, 7.2 Hz, 2 H, H-2), 2.22 [s, 6 H, N(CH3)2]; 13C NMR [(CD3)2SO] δ 165.1 (C-3’), 146.8 (C-4a’), 136.1 (C-6’), 132.7 (C-8a’), 130.5 (C-5’), 128.3 (C-7’), 119.5 (C-8’), 56.9 (C-1), 44.7 [N(CH3)2], 34.6 (C-1); 分析。C11H14N4Oに対する計算値: C, 60.5; H, 6.5; N, 25.7; 実測値:C, 60.7; H, 6.7; N, 25.6%。
【0290】
実施例81
3−[2−(4−モルホリニル)エチル]−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド塩酸塩(65)。MsCl(381ml、4.8mmol)を、アルコール(61)(769mg、4.0mmol)とEtN(729ml、5.2mmol)との撹拌された無水DCM(50ml)溶液に20°Cで加え、この溶液を2時間撹拌した。この溶液をDCM(50ml)で希釈し、水(2×30ml)、食塩水(50ml)で洗浄し、有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をTHF(50ml)に溶解し、モルホリン(8.8ml、100mmol)を加え、この溶液を還流温度で3時間加熱し、次いで20°Cで16時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をEtOAc(100ml)と水(100ml)とに分配した。水性フラクションをEtOAc(3×50ml)で抽出し、合わせた有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/EtOAcの勾配(0〜10%)で溶出して、モルホリド(65)(840mg、80%)を得た。モルホリド(65)をHClで飽和させたMeOHに溶解し、溶媒を蒸発させ、残渣を黄色/橙色固体として結晶化させた。mp (MeOH/EtOAc) 213-215 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 11.37 (br s, 1 H, NH+Cl-), 8.40 (d, J = 8.7 Hz, 1 H, H-8), 8.13 (ddd, J = 8.5, 6.9, 1.2 Hz, 1 H, H-6), 8.06 (dd, J = 8.5, 1.2 Hz, 1 H, H-5), 7.87 (ddd, J = 8.7, 6.9, 1.2 Hz, 1 H, H-7), 3.96-4.01 (m, 2 H, CH2O), 3.80-3.86 (m, 2 H, CH2O), 3.63-3.68 (m, 2 H, CH2N), 3.52-3.58 (m, 4 H, 2 ■ CH2N), 3.15-3.25 (m, 2 H, CH2); 分析。C13H17ClN4O2に対する計算値: C, 52.6; H, 5.8; N, 18.9; Cl, 12.0; 実測値:C, 52.6; H, 5.5; N, 18.9; Cl, 12.0%。
【0291】
実施例82
3−(3−ヒドロキシプロピル)−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(66)。9−BBNのTHF溶液(13.7ml、6.8mmol)を、アルケン(60)(1.07g、5.7mmol)の撹拌されたTHF(50ml)溶液に加え、この溶液を20°Cで1時間撹拌した。NaOH溶液(3M;2.9ml、8.5mmol)、続いて35%H(2.6ml、25.6mmol)を注意深く加え、この混合物を20°Cで1時間撹拌した。この混合物を食塩水(100ml)で希釈し、EtOAc(3×100ml)で抽出し、合わせた有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、EtOAc/DCMの勾配(10〜50%)で溶出して、アルコール(66)(1.02g、87%)を白色固体として得た。mp (EtOAc/石油エーテル) 99-100 °C; 1H NMRδ 8.46 (dd, J = 8.7, 1.0 Hz, 1 H, H-8), 7.99 (dd, J = 8.5, 1.2 Hz, 1 H, H-5), 7.93 (ddd, J = 8.5, 7.0, 1.0 Hz, 1 H, H-6), 7.70 (ddd, J = 8.7, 7.0, 1.2 Hz, 1 H, H-7), 3.80 (t, J = 6.1 Hz, 2 H, CH2O), 3.18 (t, J = 7.3 Hz, 2 H, CH2), 2.15-2.22 (m, 2 H, CH2), (OHは観測されず); 13C NMRδ 166.9, 147.3, 135.7, 133.3, 130.1, 128.6, 120.1, 62.1, 34.1, 30.5; 分析。C10H11N3O2に対する計算値: C, 58.5; H, 5.4 ;N, 20.5; 実測値:C, 58.6; H, 5.5; N, 20.5%。
【0292】
実施例83
3−[3−メトキシプロピル]−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(67)。TMSCH(1.1ml、2.1mmol)を、アルコール(66)(437mg、2.1mmol)とHBF(0.53ml、4.3mmol)との撹拌されたDCM(20ml)溶液に20°Cで加え、この溶液を20°Cで2時間撹拌した。TMSCH(5×1.1ml)を、さらに1時間の間隔で加え、この溶液を16時間激しく撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をクロマトグラフィーで精製し、EtOAc/DCMの勾配(20〜35%)で溶出して、メチルエーテル(67)(310mg、66%)を黄褐色油状物として得た。1H NMR δ 8.45 (dd, J = 8.7, 1.1 Hz, 1 H, H-8), 8.03 (d, J = 8.5 Hz, 1 H, H-5), 7.94 (ddd, J = 8.5, 7.0, 1.1 Hz, 1 H, H-6), 7.70 (ddd, J = 8.7, 7.0, 1.1 Hz, 1 H, H-7), 3.52 (t, J = 6.3 Hz, 2 H, CH2O), 3.33 (s, 3 H, OCH3), 3.10-3.14 (m, 2 H, CH2N), 2.16-2.23 (m, 2 H, CH2); 13C NMR δ 166.8 (C-3), 147.0 (C-4a), 135.7 (C-6), 133.3 (C-8a), 130.0 (C-5), 128.4 (C-7), 120.1 (C-8), 71.7 (CH2O), 58.5 (OCH3), 34.0 (CH2), 32.5 (CH2); MS (EI) m/z 219 (M+, 25%), 202 (90), 101 (100); HRMS (EI) C11H13N3O2に対する計算値(M+) m/z 219.1008, 実測値:219.1006。
【0293】
実施例84
N,N−ジメチル−3−(1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)−1−プロパンアミン塩酸塩(68)。メタンスルホニルクロリド(175ml、2.3mmol)を、アルコール(66)(386mg、1.9mmol)とEtN(393ml、2.8mmol)との撹拌された無水DCM(30ml)溶液に5°Cで加え、この溶液を20°Cで2時間撹拌した。この溶液をDCM(30ml)で希釈し、水(2×20ml)で洗浄し、有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をDMF(5ml)に溶解し、40%ジメチルアミン水溶液(12ml、94mmol)を加えて、この溶液を50°Cで2時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣をEtOAc(50ml)と水(50ml)とに分配した。有機フラクションを水(2×25ml)で抽出し、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、(0〜1%)EtN/(0〜5%)MeOH/DCMの勾配で溶出して、アミン(68)(348mg、80%)を得た。アミン(68)をHClで飽和させたMeOHに溶解し、溶媒を蒸発させ、残渣を黄褐色固体として結晶化させた。mp (MeOH/EtOAc) 228-230 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 10.72 (br s, 1 H, NH+Cl-), 8.39 (d, J = 8.6 Hz, 1 H, H-8), 8.10 (ddd, J = 8.4, 7.0, 1.4 Hz, 1 H, H-6), 8.06 (dd, J = 8.4, 1.5 Hz, 1 H, H-5), 7.86 (ddd, J = 8.6, 7.0, 1.5 Hz, 1 H, H-7), 3.04-3.09 (m, 2 H, CH2N), 3.04 (t, J = 7.4 Hz, 2 H, CH2), 2.74 [s, 6 H, N(CH3)2], 2.19-2.27 (m, 2 H, CH2); 13C NMR [(CD3)2SO] δ 164.7 (C-3), 146.8 (C-4a), 136.1 (C-6), 133.0 (C-8a), 130.7 (C-5), 128.4 (C-7), 119.5 (C-8), 55.5 (CH2N), 41.8 [N(CH3)2], 33.2 (CH2), 21.6 (CH2); 分析。C12H17ClN4Oに対する計算値; C, 53.6; H, 6.4; N, 20.9; 実測値:C, 53.9; H, 6.3; N, 21.0%。
【0294】
実施例85
3−[3−(1−ピペリジニル)プロピル]−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド塩酸塩(69)。MsCl(133ml、1.7mmol)を、アルコール(66)(293mg、1.4mmol)とEtN(300ml、2.1mmol)との撹拌された無水DCM(20ml)溶液に5°Cで加え、この溶液を20°Cで1時間撹拌した。この溶液をDCM(30ml)で希釈し、水(2×20ml)で洗浄し、有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をDMF(10ml)に溶解し、ピペリジン(7ml、70mmol)を加え、この溶液を50°Cで2時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣をEtOAc(50ml)と水(50ml)とに分配した。有機フラクションを水(2×25ml)で抽出し、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜5%)で溶出して、アミン(69)(291mg、75%)を得た。アミン(69)をHClで飽和させたMeOHに溶解し、溶媒を蒸発させ、残渣を白色固体として結晶化させた。mp (MeOH/EtOAc) 151-153 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 10.71 (br s, 1 H, NH+Cl-), 8.39 (d, J = 8.7 Hz, 1 H, H-8), 8.10 (ddd, J = 8.5, 6.9, 1.2 Hz, 1 H, H-6), 8.05 (dd, J = 8.5, 1.3 Hz, 1 H, H-5), 7.86 (ddd, J = 8.7, 6.9, 1.3 Hz, 1 H, H-7), 3.37-3.43 (m, 2 H, CH2N), 3.10-3.17 (m, 2 H, CH2N), 3.03 (t, J = 7.4 Hz, 2 H, CH2), 2.80-2.89 (m, 2 H, CH2N), 2.25-2.33 (m, 2 H, CH2), 1.67-1.83 (m, 6 H, 3×CH2); 13C NMR [(CD3)2SO] δ 164.8 (C-3), 146.8 (C-4a), 136.1 (C-6), 133.0 (C-8a), 130.7 (C-5), 128.4 (C-7), 119.5 (C-8), 54.8 (CH2N), 51.8 (2×CH2N), 33.42 (CH2), 22.1 (2×CH2), 21.3 (CH2), 21.0 (CH2); 分析。C15H20N4O・2HClに対する計算値; C, 52.2; H, 6.4; N, 16.3; 実測値:C, 52.2; H, 6.4; N, 16.4%。
【0295】
実施例86
3−[3−(4−モルホリニル)プロピル]−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド塩酸塩(70)。MsCl(137ml、1.8mmol)を、アルコール(66)(303mg、1.5mmol)とEtN(309ml、2.2mmol)との撹拌された無水DCM(20ml)溶液に5°Cで加え、この溶液を20°Cで2時間撹拌した。この溶液をDCM(30ml)で希釈し、水(2×20ml)で洗浄し、有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をDMF(5ml)に溶解し、モルホリン(6.4ml、74mmol)を加え、この溶液を50°Cで2時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣をEtOAc(50ml)と水(50ml)とに分配した。有機フラクションを水(2×25ml)で抽出し、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/30%EtOAc/DCMの勾配(0〜5%)で溶出して、モルホリド(70)(330mg、81%)を得た。モルホリド(70)をHClで飽和させたMeOHに溶解し、溶媒を蒸発させ、残渣を黄褐色固体として結晶化させた。mp (MeOH) 175-177 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 11.54 (br s, 1 H, NH+Cl-), 8.39 (dd, J = 8.7, 1.0 Hz, 1 H, H-8), 8.10 (ddd, J = 8.4, 6.9, 1.0 Hz, 1 H, H-6), 8.06 (dd, J = 8.4, 1.0 Hz, 1 H, H-5), 7.86 (ddd, J = 8.7, 6.9, 1.0 Hz, 1 H, H-7), 3.82-3.96 (m, 4 H, 2×CH2O), 3.38-3.43 (m, 2 H, CH2), 3.18-3.23 (m, 2 H, CH2N), 2.98-3.08 (m, 4 H, 2×CH2N), 2.26-2.33 (m, 2 H, CH2); 13C NMR [(CD3)2SO] δ 164.7 (C-3), 146.8 (C-4a), 136.2 (C-6), 133.0 (C-8a), 130.7 (C-5), 128.4 (C-7), 119.5 (C-8), 63.0 (2×CH2O), 55.0 (CH2N), 50.8 (2×CH2N), 33.4 (CH2), 20.7 (CH2)。
【0296】
実施例87
3−メトキシ−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(71)。NaOMe[Na(57mg、2.5mmol)の無水MeOH(10ml)への溶解から調製した]と塩化物(19)(298mg、1.6mmol)との溶液を20°Cで3時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をDCM(100ml)と水(100ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、5%EtOAc/DCMで溶出して、1−オキシド(71)(257mg、88%)を淡黄色針状結晶として得た。mp (EtOAc/石油エーテル) 123-124 °C [文献値(Ergener, Istanbul Univ. Fen. Fak. Mecm. Seri. A, 1950, 15, 91) mp (MeOH) 121-122 °C]; 1H NMRδ 8.38 (dd, J = 8.4, 0.7 Hz, 1 H, H-8), 7.83-7.88 (m, 2 H, H-5, H-6), 7.54 (ddd, J = 8.4, 6.2, 2.2 Hz, 1 H, H-7), 4.16 (s, 3 H, OCH3); 13C NMRδ 162.6 (C-3), 147.4 (C-4a), 135.9 (C-6), 132.4 (C-8a), 127.6 (C-5), 127.5 (C-7), 120.5 (C-8), 55.6 (OCH3)。
【0297】
実施例88
3−(2−メトキシエトキシ)−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(72)。Na(123mg、5.3mmol)を塩化物(19)(645mg、3.6mmol)の2−メトキシエタノール(20ml)溶液に5°Cで加えた。この混合物を20°Cで2時間撹拌し、水(80ml)で希釈し、EtOAc(3×80ml)で抽出し、有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、10%EtOAc/DCMで溶出して、1−オキシド(72)(618mg、79%)を白色針状結晶として得た。mp (EtOAc/石油エーテル) 74-76 °C; 1H NMRδ 8.37 (dd, J = 8.7, 1.3 Hz, 1 H, H-8), 7.81-7.88 (m, 2 H, H-5, H-6), 7.53 (ddd, J = 8.7, 6.7, 1.8 Hz, 1 H, H-7), 4.65-4.68 (m, 2 H, CH2O), 3.81-3.84 (m, 2 H, CH2O), 3.46 (s, 3 H, OCH3); 13C NMRδ 162.1 (C-3), 147.4 (C-4a), 135.9 (C-6), 132.5 (C-8a), 127.6 (C-5), 127.5 (C-7), 120.4 (C-8), 70.2 (CH2O), 67.6 (CH2O), 59.2 (OCH3); 分析。C10H11N3O3に対する計算値: C, 54.3; H, 5.0; N, 19.0; 実測値:C, 54.4; H, 4.9; N, 19.0%。
【0298】
実施例89
3−クロロ−6−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(73)。亜硝酸ナトリウム(7.09g、103mmol)を少しずつ、6−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3r)(9.05g、51.4mmol)の撹拌されたトリフルオロ酢酸(80ml)溶液に5°Cで加え、この溶液を20°Cで3時間撹拌した。この溶液を氷水に注ぎ、30分間撹拌し、濾過し、水(3×30ml)で洗浄し、乾燥させた。この固体をPOCl(100ml)およびDMF(0.5ml)に懸濁させ、100°Cで1時間撹拌した。この溶液を冷却し、氷水に注ぎ、30分間撹拌し、濾過し、水(3×30ml)で洗浄し、乾燥させた。この固体をDCM(150ml)に懸濁させ、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、5%EtOAc/DCMで溶出して、塩化物(73)(7.86g、78%)を淡黄色固体として得た。mp (EtOAc/DCM) 156-158 °C; 1H NMRδ 8.29 (d, J = 8.8 Hz, 1 H, H-8), 7.74 (d, J = 1.7 Hz, 1 H, H-5), 7.56 (dd, J = 8.8, 1.7 Hz, 1 H, H-7), 2.61 (s, 3 H, CH3); 分析。C8H6ClN3Oに対する計算値: C, 49.1; H, 3.1; N, 21.5; 実測値:C, 49.2; H, 3.4; N, 21.5%。
【0299】
実施例90
2−[(6−メチル−1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)アミノ]エタノール(74)。2−アミノエタノール(0.61ml、10.1mmol)を、塩化物(73)(657mg、3.4mmol)の撹拌されたDME(50ml)溶液に加え、この溶液を還流温度で16時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をDCM(100ml)と希アンモニア水(50ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(5〜10%)で溶出して、1−オキシド(74)(700mg、95%)を黄色粉末として得た。mp (MeOH) 198-202 °C; 1H NMR δ 8.00 (d, J = 8.8 Hz, 1 H, H-8), 7.70 (br s, 1 H, NH), 7.35 (d, J = 1.7 Hz, 1 H, H-5), 7.15 (dd, J = 8.8, 1.7 Hz, 1 H, H-7), 4.70 (t, J = 5.6 Hz, 1 H, OH), 3.54-3.60 (m, 2 H, CH2O), 3.38-3.43 (m, 2 H, CH2N), 2.47 (s, 3 H, CH3); 13C NMRδ 159.1 (C-3), 148.4 (C-4a), 146.6 (C-6), 128.2 (C-8a), 126.4 (C-5), 125.7 (C-7), 119.5 (C-8), 59.2 (CH2O), 43.2 (CH2N), 21.3 (CH3); 分析。C10H12N4O2に対する計算値: C, 54.5; H, 5.5; N, 25.4; 実測値:C, 54.7; H, 5.4; N, 25.7%。
【0300】
実施例91
N−(2−メトキシエチル)−6−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(75)。2−メトキシエチルアミン(0.44ml、5.0mmol)を、塩化物(73)(329mg、1.7mmol)の撹拌されたDME(50ml)溶液に加え、この溶液を還流温度で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をDCM(100ml)と希アンモニア水(50ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、EtOAc/DCMの勾配(5〜40%)で溶出して、1−オキシド(75)(368mg、93%)を黄色粉末として得た。mp (MeOH) 157-158 °C; 1H NMRδ 8.14 (d, J = 8.8 Hz, 1 H, H-8), 7.36 (d, J = 1.7 Hz, 1 H, H-5), 7.10 (dd, J = 8.8, 1.7 Hz, 1 H, H-7), 5.58 (br s, 1 H, NH), 3.68-3.72 (m, 2 H, CH2N), 3.59-3.62 (m, 2 H, CH2O), 3.39 (s, 3 H, OCH3), 2.47 (s, 3 H, CH3); 13C NMRδ 159.1 (C-3), 149.1 (C-4a), 147.0 (C-6), 129.3 (C-8a), 127.2 (C-5), 125.4 (C-7), 120.1 (C-8), 70.9 (CH2O), 58.8 (OCH3), 41.1 (CH2N), 22.0 (CH3); 分析。C11H14N4O2に対する計算値: C, 56.4; H, 6.0; N, 23.9; 実測値:C, 56.4; H, 5.9; N, 23.8%。
【0301】
実施例92
,N−ジメチル−N−(6−メチル−1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)−1,2−エタンジアミン(76)。N,N−ジメチルエタンジアミン(705ml、6.6mmol)を、塩化物(73)(518mg、2.7mmol)の撹拌されたDME(50ml)溶液に加え、この溶液を還流温度で2時間撹拌した。この溶液を冷却し、溶媒を蒸発させ、残渣を希アンモニア水(100ml)とDCM(100ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜10%)で溶出して、1−オキシド(76)(603mg、92%)を黄色固体として得た。mp (MeOH/EtOAc) 143-145 °C; 1H NMRδ 8.11 (d, J = 8.8 Hz, 1 H, H-8), 7.35 (d, J = 1.7 Hz, 1 H, H-5), 7.07 (dd, J = 8.8, 1.7 Hz, 1 H, H-7), 5.89 (br s, 1 H, NH), 3.50-3.56 (m, 2 H, CH2N), 2.52-2.56 (m, 2 H, CH2N), 2.45 (s, 3 H, CH3), 2.26 [s, 6 H, N(CH3)2]; 13C NMRδ 159.2 (C-3), 149.1 (C-4a), 146.9 (C-6), 129.2 (C-8a), 126.9 (C-5), 125.3 (C-7), 120.1 (C-8), 57.5 (CH2N), 45.1 [N(CH3)2], 38.7 (CH2N), 22.0 (CH3); 分析。C12H17N5Oに対する計算値: C, 58.3; H, 6.9; N, 28.3; 実測値:C, 58.5: H, 7.1; N, 28.6%。
【0302】
実施例93
6−メチル−N−[2−(1−ピペリジニル)エチル]−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(77)。2−(1−ピペリジニル)エチルアミン(0.87ml、6.1mmol)を、塩化物(73)(476mg、2.4mmol)の撹拌されたDME(50ml)溶液に加え、この溶液を還流温度で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をDCM(100ml)と希アンモニア水(50ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜10%)で溶出して、1−オキシド(77)(656mg、94%)を黄色粉末として得た。mp (MeOH/EtOAc) 156-158 °C; 1H NMRδ 8.13 (d, J = 8.7 Hz, 1 H, H-8), 7.36 (d, J = 1.7 Hz, 1 H, H-5), 7.08 (dd, J = 8.7, 1.7 Hz, 1 H, H-7), 5.98 (br s, 1 H, NH), 3.51-3.56 (m, 2 H, CH2N), 2.54-2.58 (m, 2 H, CH2N), 2.47 (s, 3 H, CH3), 2.39-2.45 (m, 4 H, 2×CH2N), 1.55-1.61 (m, 4 H, 2×CH2), 1.42-1.48 (m, 2 H, CH2); 13C NMRδ 159.1 (C-3), 149.1 (C-4a), 146.9 (C-6), 129.1 (C-8a), 126.9 (C-7), 125.3 (C-5), 120.1 (C-8), 56.9 (CH2N), 54.3 (2×CH2N), 37.9 (CH2N), 26.0 (2×CH2), 24.4 (CH2), 22.0 (CH3); 分析。C15H21N5Oに対する計算値: C, 62.7; H, 7.4; N, 24.4; 実測値:C, 62.8; H, 7.7; N, 24.5%。
【0303】
実施例94
N−[2−(2,6−ジメチル−1−ピペリジニル)エチル]−6−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(78)。2−(2,6−ジメチル−1−ピペリジニル)エチルアミン(834mg、5.3mmol)を、塩化物(73)(418mg、2.1mmol)の撹拌されたDME(50ml)溶液に加え、この溶液を還流温度で2時間撹拌した。この溶液を冷却し、溶媒を蒸発させ、残渣を希アンモニア水(100ml)とDCM(100ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜10%)で溶出して、1−オキシド(78)(597mg、93%)を黄色固体として得た。mp (MeOH/EtOAc) 162-165 °C; 1H NMRδ 8.12 (d, J = 8.9 Hz, 1 H, H-8), 7.35 (d, J = 1.7 Hz, 1 H, H-5), 7.09 (dd, J = 8.9, 1.7 Hz, 1 H, H-7), 5.57 (br s, 1 H, NH), 3.50-3.56 (m, 2 H, CH2N), 2.87-2.91 (m, 2 H, CH2N), 2.49-2.57 (m, 2 H, 2×CH), 2.47 (s, 3 H, CH3), 1.65-1.69 (m, 1 H, CH2), 1.53-1.58 (m, 2 H, CH2), 1.25-1.41 (m, 3 H, CH2), 1.19 (d, J = 6.3 Hz, 6 H, 2×CH3); 13C NMRδ 159.2 (C-3), 149.1 (C-4a), 146.9 (C-6), 129.2 (C-8a), 127.0 (C-5), 125.4 (C-7), 120.8 (C-8), 57.3 (2×CH), 47.4 (CH2N), 39.5 (CH2N), 34.2 (CH2), 24.4 (2×CH2), 22.0 (2×CH3), 21.6 (CH3); 分析。C17H25N5Oに対する計算値: C, 64.7; H, 8.0; N, 22.2; 実測値:C, 64.3: H, 7.3; N, 22.0%。
【0304】
実施例95
3−エチル−6−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(79)。Pd(PPh(410mg、0.35mmol)を、塩化物(73)(728mg、3.6mmol)とテトラエチルスズ(1.4ml、7.1mmol)との撹拌された溶液に加え、この溶液を脱気し、窒素下で、還流温度で16時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をクロマトグラフィーで精製し、20%EtOAc/石油エーテルで溶出して、油状物を得、この油状物をクロマトグラフィーで精製し、5%EtOAc/DCMで溶出して、(i)原料(73)(412mg、56%)および(ii)1−オキシド(79)(250mg、37%)を白色固体として得た。mp (EtOAc/DCM) 68-70 °C; 1H NMRδ 8.33 (d, J = 8.8 Hz, 1 H, H-8), 7.74 (br s, 1 H, H-5), 7.49 (dd, J = 8.8, 1.7 Hz, 1 H, H-7), 3.02 (q, J = 7.6 Hz, 2 H, CH2), 2.59 (s, 3 H, CH3), 1.44 (t, J = 7.6 Hz, 3 H, CH3); 13C NMRδ 168.2 (C-3), 147.8 (C-4a), 147.1 (C-6), 132.0 (C-5), 131.6 (C-8a), 127.5 (C-7), 119.8 (C-8), 30.7 (CH2), 22.1 (CH3), 12.2 (CH3); 分析。C10H11N3Oに対する計算値: C, 63.5; H, 5.9; N, 22.2; 実測値:C, 63.5; H, 6.0; N, 22.3%。
【0305】
実施例96
3−アリール6−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(80)。Pd(PPh(370mg、0.32mmol)を、塩化物(73)(1.24g、6.3mmol)とアリルトリブチルスズ(2.2ml、7.0mmol)との撹拌された溶液に加え、この溶液を脱気し、窒素下で、還流温度で6時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をクロマトグラフィーで精製し、20%EtOAc/石油エーテルで溶出して、油状物を得、この油状物をクロマトグラフィーで精製し、5%EtOAc/DCMで溶出して、アルケン(80)(0.97g、74%)を白色固体として得た。mp (EtOAc/石油エーテル) 65-67 °C, 1H NMRδ 8.32 (d, J = 8.8 Hz, 1 H, H-8), 7.76 (d, J = 1.7 Hz, 1 H, H-5), 7.50 (dd, J = 8.8, 1.7 Hz, 1 H, H-7), 6.13-6.21 (m, 1 H, H-2’), 5.30 (dq, J = 17.0, 1.5 Hz, 1 H, H-3’), 5.22 (dq, J = 10.1, 1.5 Hz, 1 H, H-3’), 3.76 (dq, J = 6.9, 1.5 Hz, 2 H, H-1’), 2.58 (s, 3 H, CH3); 13C NMRδ 165.3 (C-3), 147.8 (C-4a), 147.3 (C-6), 132.8 (C-2’), 132.5 (C-5), 131.6 (C-8a), 127.6 (C-7), 119.7 (C-8), 118.4 (C-3’), 41.8 (C-1’), 22.1 (CH3); 分析。C11H11N3Oに対する計算値: C, 65.7; H, 5.5; N, 20.9; 実測値:C, 65.8; H, 5.5; N, 21.0%。
【0306】
実施例97
2−(6−メチル−1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)エタノール(81)。オゾンをアルケン(80)(1.12g、5.6mmol)のDCM/MeOH(1:1、80ml)の溶液に−78°Cで、青色が持続するまで吹き込んだ。この溶液を窒素で一掃して、過剰のオゾンを除去し、NaBH(210mg、5.6mmol)のEtOH(10ml)溶液を滴下して、この溶液を20°Cになるまで1時間にわたって放置した。HOAc(2ml)を加え、この溶液を20°Cで30分間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をDCM(50ml)と水(3×50ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、EtOAc/石油エーテルの勾配(50〜100%)で溶出して、アルコール(81)(780mg、68%)を淡黄色プリズム状晶として得た。mp (EtOAc/石油エーテル) 121-123 °C; 1H NMRδ 8.32 (d, J = 8.8 Hz, 1 H, H-8), 7.74 (d, J = 1.7 Hz, 1 H, H-5), 7.50 (dd, J = 8.8, 1.7 Hz, 1 H, H-7), 4.04-4.10 (m, 2 H, CH2O), 3.27 (t, J = 5.6 Hz, 2 H, CH2), 3.17 (t, J = 6.3 Hz, 1 H, OH), 2.60 (s, 3 H, CH3); 13C NMRδ 165.5 (C-3), 147.6 (C-4a), 147.3 (C-6), 132.4 (C-5), 131.9 (C-8a), 127.4 (C-7), 119.8 (C-8), 60.1 (CH2O), 39.0 (CH2), 22.1 (CH3); 分析。C10H11N3O2に対する計算値: C, 58.5; H, 5.4; N, 20.5; 実測値:C, 58.8; H, 5.5; N, 20.5%。
【0307】
実施例98
3−(2−メトキシエチル)−6−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(82)。TMSCH(1.1ml、2.1mmol)を3回に分けて、アルコール(81)(433mg、2.1mmol)とHBF(0.26ml、2.1mmol)との撹拌されたDCM(30ml)溶液に3時間にわたって加えた。この溶液を20°Cで16時間撹拌し、溶媒を蒸発させ、残渣をクロマトグラフィーで精製し、50%EtOAc/石油エーテルで溶出して、(i)メチルエーテル(82)(119mg、19%)を黄色粉末として、mp (EtOAC/石油エーテル) 77-79 °C; 1H NMRδ 8.32 (d, J = 8.8 Hz, 1 H, H-8), 7.56 (d, J = 1.7 Hz, 1 H, H-5), 7.50 (dd, J = 8.8, 1.7 Hz, 1 H, H-6), 3.95 (t, J = 6.5 Hz, 2 H, CH2O), 3.37 (s, 3 H, OCH3), 3.27 (t, J = 6.5 Hz, 2 H, CH2), 2.58 (s, 3 H, CH3); 13C NMRδ 164.7 (C-3), 147.7 (C-4a), 147.2 (C-6), 132.2 (C-5), 131.8 (C-8a), 127.6 (C-7), 119.7 (C-8), 70.1 (CH2O), 58.7 (OCH3), 37.6 (CH2), 22.1 (CH3); および(ii)原料(81)(360mg、62%)を得て、(81)は上記で調製した試料と分光学的に同一であった。
【0308】
実施例99
3−クロロ−6−メトキシ−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(83)。亜硝酸ナトリウム(7.14g、103.4mmol)を少しずつ、6−メトキシ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3q)(9.94g、51.7mmol)の撹拌されたトリフルオロ酢酸(50ml)溶液に5°Cで加え、この溶液を20°Cで1時間撹拌した。この溶液を氷水に注ぎ、濾過し、水(2×50ml)で洗浄し、乾燥させた。この固体をPOCl(80ml)に懸濁させ、DMF(2滴)を加え、100°Cで3時間撹拌した。この溶液を氷水に注ぎ、20分間撹拌し、濾過した。この固体をDCM(150ml)に懸濁させ、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、5%EtOAc/DCMで溶出して、塩化物(83)(7.42g、68%)を淡黄色固体として得た。mp (EtOAc/DCM) 196-199 °C; 1H NMRδ 8.30 (d, J = 9.6 Hz, 1 H, H-8), 7.32 (dd, J = 9.6, 2.7 Hz, 1 H, H-7), 7.19 (d, J = 2.7 Hz, 1 H, H-5), 4.01 (s, 3 H, OCH3); 13C NMRδ 166.3 (C-6), 157.8 (C-3), 150.2 (C-4a), 128.9 (C-8a), 123.9 (C-5), 121.9 (C-7), 105.7 (C-8), 56.5 (OCH3); 分析。C8H6ClN3O2に対する計算値: C, 45.4; H, 2.9; N, 19.9; Cl, 16.8; 実測値:C, 45.2; H, 2.6; N, 19.9; Cl, 16.9%。
【0309】
実施例100
−(6−メトキシ−1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)−N,N−ジメチル−1,2−エタンジアミン(84)。N,N−ジメチル−1,2−エタンジアミン(1.33ml、12.1mmol)を、塩化物(83)(0.85g、4.04mmol)の撹拌されたDME(50ml)溶液に加え、この溶液を還流温度で16時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をDCM(100ml)と希アンモニア水(50ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜5%)で溶出して、アミン(84)(0.72g、68%)を得た。アミン(84)をHClで飽和させたMeOHに溶解し、溶媒を蒸発させ、残渣を黄褐色固体として結晶化させた。mp (MeOH/EtOAc) 236-239 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 10.68 (br s, 1 H, NH+Cl-), 8.07 (d, J = 9.3 Hz, 1 H, H-8), 8.03 (br s, 1 H, NH), 6.95-6.99 (m, 2 H, H-5, H-7), 3.92 (s, 3 H, OCH3), 3.70-3.76 (m, 2 H, CH2N), 3.30-3.35 (m, 2 H, CH2N), 2.81 [d, J = 4.9 Hz, 6 H, N(CH3)2]; 13C NMR [(CD3)2SO] δ 164.9 (C-6), 159.0 (C-3), 150.4 (C-4a), 125.4 (C-8a), 121.6 (C-8), 117.3 (C-5), 104.3 (C-7), 55.2 (OCH3), 55.2 (CH2N), 42.3 [N(CH3)2], 35.8 (CH2N); 分析。C12H18ClN5O2に対する計算値: C, 48.1; H, 6.1; N, 23.4; Cl, 11.8; 実測値:C, 48.3; H, 6.1; N, 23.6; Cl, 11.9%。
【0310】
実施例101
6−メトキシ−N−[2−(1−ピペリジニル)エチル]−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(85)。2−(1−ピペリジニル)エチルアミン(0.9ml、6.0mmol)を、塩化物(83)(509mg、2.4mmol)の撹拌されたDME(50ml)溶液に加え、この溶液を還流温度で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をDCM(100ml)と希アンモニア水(50ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜10%)で溶出して、1−オキシド(85)(736mg、100%)を黄色粉末として得た。mp (MeOH) 133-135 °C; 1H NMRδ 8.15 (d, J = 9.8 Hz, 1 H, H-8), 6.85-6.88 (m, 2 H, H-5, H-7), 6.00 (br s, 1 H, NH), 3.92 (s, 3 H, OCH3), 3.52-3.56 (m, 2 H, CH2N), 2.56-2.60 (m, 2 H, CH2N), 2.38-2.44 (m, 4 H, 2×CH2N), 1.56-1.62 (m, 4 H, 2×CH2), 1.42-1.48 (m, 2 H, CH2); 13C NMRδ 165.4 (C-7), 159.5 (C-3), 151.5 (C-4a), 126.0 (C-8a), 122.0 (C-7), 117.6 (C-8), 104.5 (C-5), 56.8 (CH2N), 56.0 (OCH3), 54.3 (2×CH2N), 37.9 (CH2N), 26.0 (2×CH2), 24.4 (CH2); 分析。Anal. calc. for C15H21N5O2・H2Oに対する計算値: C, 56.1; H, 7.2; N, 21.8; 実測値:C, 55.9; H, 7.0; N, 21.7%。
【0311】
実施例102
6−メトキシ−N−[2−(4−モルホリニル)エチル]−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(86)。2−(4−モルホリニル)エチルアミン(1.92ml、14.6mmol)を、塩化物(83)(1.03g、4.9mmol)の撹拌されたDME(50ml)溶液に加え、この溶液を還流温度で16時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をDCM(100ml)と希アンモニア水(50ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜5%)で溶出して、アミン(86)(0.89g、60%)を黄色粉末として得た。mp (MeOH/EtOAc) 186-188 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.03 (d, J = 9.5 Hz, 1 H, H-8), 7.63 (br s, 1 H, NH), 6.90-6.95 (m, 2 H, H-5, H-7), 3.91 (s, 3 H, OCH3), 3.55-3.58 (m, 4 H, 2×CH2O), 3.45-3.49 (m, 2 H, CH2N), 2.50-2.55 (m, 2 H, CH2N), 2.41-2.44 (m, 4 H, 2×CH2N); 13C NMR [(CD3)2SO] δ 164.8 (C-6), 159.4 (C-3), 150.9 (C-4a), 125.0 (C-8a), 121.5 (C-8), 116.8 (C-7), 104.2 (C-5), 66.1 (2×CH2O), 56.8 (CH2N), 56.1 (OCH3), 53.2 (2×CH2N), 37.7 (CH2N); 分析。C14H19N5O3・1/4H2Oに対する計算値: C, 54.3; H, 6.3; N, 22.6; 実測値:C, 54.5; H, 6.2; N, 22.8%。
【0312】
実施例103
3−クロロ−6−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(87)。NaNO(3.9g、56.3mmol)の水(15ml)溶液を、アミン(3j)(4.95g、28.1mmol)の撹拌された2M HCl(200ml)懸濁液に5°Cで滴下し、この混合物を20°Cで2時間激しく撹拌した。この懸濁液を濾過し、固体を希アンモニア水(150ml)に溶解し、濾過し、濾液を濃HClで酸性にした。この懸濁液を冷却し、濾過し、固体を水(2×10ml)で洗浄し、乾燥させた。この固体(3.76g、21.2mmol)をジメチルアニリン(6.7ml、53mmol)とPOCl(14ml、149mmol)とに懸濁させた。この混合物を還流温度で1時間撹拌し、生じた溶液を氷(300ml)に注いだ。この懸濁液を濾過し、水(2×20ml)で洗浄し、EtOAc(200ml)に溶解し、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、5%EtOAc/DCMで溶出して、塩化物(87)(2.99g、72%)を黄色固体として得た。mp 176.5-177 °C [文献値(Foye et. al., J. Het. Chem. 1982, 19, 497) mp (トルエン) 177-179 °C]; 1H NMR d 8.21 (d, J = 2.0 Hz, 1 H, H-8), 7.89 (d, J = 8.6 Hz, 1 H, H-5), 7.81 (dd, J = 8.6, 2.0 Hz, 1 H, H-6), 2.61 (s, 3 H, CH3)。
【0313】
実施例104
7−メチル−N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(88)。2−(ジメチルアミノ)エチルアミン(1.0ml、9.0mmol)を、塩化物(87)(700mg、3.6mmol)の撹拌されたDME(50ml)溶液に加え、この溶液を還流温度で8時間撹拌した。この溶液を冷却し、溶媒を蒸発させ、残渣を希アンモニア水(100ml)とDCM(100ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜10%)で溶出して、1−オキシド(88)(781mg、88%)を黄色固体として得た。mp (DCM) 143-144 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 7.93 (br s, 1 H, H-8), 7.60-7.64 (m, 2 H, NH, H-6), 7.48 (d, J = 8.6 Hz, 1 H, H-5), 3.37-3.45 (m, 2 H, CH2N), 2.46-2.52 (m, 2 H, CH2N), 2.41 (s, 3 H, CH3), 2.21 [m, 6 H, N(CH3)2]; 13C NMR [(CD3)2SO] δ 158.6 (C-3), 146.8 (C-4a), 137.6 (C-6), 134.6 (C-7), 129.6 (C-8a), 125.8 (C-5), 118.4 (C-8), 57.6 (CH2N), 45.1 [N(CH3)2], 39.0 (CH2N), 20.6 (CH3); 分析。C12H17N5Oに対する計算値: C, 58.3; H, 6.9; N, 28.3; 実測値:C, 58.5: H, 7.2; N, 28.6%。
【0314】
実施例105
7−メチル−N−[2−(1−ピペリジニル)エチル]−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(89)。2−(1−ピペリジニル)エチルアミン(0.83ml、5.8mmol)を、塩化物(87)(453mg、2.3mmol)の撹拌されたDME(50ml)溶液に加え、この溶液を還流温度で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をDCM(100ml)と希アンモニア水(50ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜10%)で溶出して、1−オキシド(89)(635mg、95%)を黄色粉末として得た。mp (MeOH) 166-168 °C; 1H NMRδ 8.04-8.06 (m, 1 H, H-8), 7.52 (dd, J = 8.7, 1.8 Hz,1 H, H-6), 7.49 (d, J = 8.7 Hz, 1 H, H-5), 5.95 (br s, 1 H, NH), 3.52-3.56 (m, 2 H, CH2N), 2.56-2.59 (m, 2 H, CH2N), 2.45 (s, 3 H, CH3), 2.40-2.44 (m, 4 H, 2×CH2N), 1.55-1.61 (m, 4 H, 2×CH2), 1.42-1.47 (m, 2 H, CH2); 13C NMRδ 158.7 (C-3), 147.7 (C-4a), 137.6 (C-6), 135.3 (C-7), 130.4 (C-8a), 126.1 (C-5), 119.2 (C-8), 56.9 (CH2N), 54.3 (2×CH2N), 37.9 (CH2N), 26.0 (2×CH2), 24.4 (CH2), 21.3 (CH3); 分析。C15H21N5Oに対する計算値: C, 62.7; H, 7.4; N, 24.4; 実測値:C, 62.8; H, 7.1; N, 24.7%。
【0315】
実施例106
7−メチル−N−[3−(4−モルホリニル)プロピル]−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(90)。3−(4−モルホリニル)プロピルアミン(1.4ml、9.4mmol)を、塩化物(87)(738mg、3.8mmol)の撹拌されたDME(50ml)溶液に加え、この溶液を還流温度で8時間撹拌した。この溶液を冷却し、溶媒を蒸発させ、残渣を希アンモニア水(100ml)とDCM(100ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜10%)で溶出して、1−オキシド(90)(1.12g、98%)を黄色粉末として得た。mp 158-160 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 7.94 (d, J = 1.7 Hz, 1 H, H-8), 7.80 (br s, 1 H, NH), 7.63 (dd, J = 8.6, 1.7 Hz, 1 H, H-6), 7.47 (d, J = 8.6 Hz, 1 H, H-5), 3.53-3.57 (m, 4 H, 2×CH2O), 3.36-3.39 (m, 2 H, CH2N), 2.41 (s, 3 H, CH3), 2.31-2.38 (m, 6 H, 3×CH2N), 1.71-1.77 (m, 2 H, CH2); 13C NMR [(CD3)2SO] δ 158.6 (C-3), 146.8 (C-4a), 137.6 (C-6), 134.5 (C-7), 129.6 (C-8a), 125.7 (C-5), 118.4 (C-8), 66.1 (2×CH2O), 55.8 (CH2N), 53.2 (2×CH2N), 38.9 (CH2N), 25.3 (CH2), 20.6 (CH3); 分析。C15H21H5O2に対する計算値: C, 59.4; H, 7.0; N, 23.1; 実測値:C, 59.7: H, 7.2; N, 23.2%。
【0316】
実施例107
3−クロロ−7−メトキシ−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(91)。NaNO(6.45g、93.6mmol)の水(25ml)溶液を、アミン(3i)(9.0g、46.8mmol)の撹拌された2M HCl(500ml)懸濁液に5°Cで滴下し、発泡する懸濁液を2時間激しく撹拌した。固体を濾過し、希アンモニア水に溶解し、濾過し、濾液を濃HClで酸性にして冷却した。生じた沈殿を濾過し、水で洗浄し、乾燥させた。この固体をPOCl(100ml)とDMF(0.5ml)とに溶解し、100°Cで1時間加熱した。この溶液を冷却し、氷水に注ぎ、30分間撹拌し、濾過し、水(3×30ml)で洗浄し、乾燥させた。この固体をDCM(150ml)に懸濁させ、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、5%EtOAc/DCMで溶出して、塩化物(87)(7.10g、71%)を淡黄色固体として得た。mp (EtOAc/DCM) 177-179 °C [文献値(Sasse et. al, Ger. Offen. 2,740,887, 1979) mp (ベンゼン) 164-165 °C]; 1H NMRδ 7.91 (d, J = 9.2 Hz, 1 H, H-5), 7.69 (d, J = 2.9 Hz, 1 H, H-8), 7.64 (dd, J = 9.2, 2.9 Hz, 1 H, H-6), 4.03 (s, 3 H, OCH3); 13C NMRδ 161.7 (C-7), 154.7 (C-3), 143.6 (C-4a), 130.0 (C-8, C-8a), 129.6 (C-6), 97.8 (C-5), 56.6 (OCH3)。
【0317】
実施例108
−(7−メトキシ−1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)−N,N−ジメチル−1,2−エタンジアミン(92)。N,N−ジメチルエチレンジアミン(1.0ml、9.3mmol)を、塩化物(91)(659mg、3.1mmol)の撹拌されたDME(50ml)溶液に加え、この溶液を還流温度で16時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をDCM(100ml)と希アンモニア水(50ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜10%)で溶出して、アミン(92)(820mg、90%)を黄色粉末として得た。アミン(92)を塩酸塩として再結晶した。mp (MeOH/EtOAc) 231-235 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 10.61 (br s, 1 H, NH+Cl-), 7.89 (br s, 1 H, NH), 7.59 (d, J = 8.9 Hz, 1 H, H-5), 7.49-7.53 (m, 2 H, H-6, H-8), 3.88 (s, 3 H, OCH3), 3.69-3.73 (m, 2 H, CH2N), 3.28-3.32 (m, 2 H, CH2N), 2.82 [d, J = 4.9 Hz, 6 H, N(CH3)2]; 13C NMR [(CD3)2SO] δ 157.8 (C-7), 156.7 (C-3), 144.0 (C-4a), 130.3 (C-8a), 128.3 (C-5), 127.6 (C-6), 98.1 (C-8), 55.9 (OCH3), 55.3 (CH2N), 42.3 [N(CH3)2], 35.8 (CH2N); 分析。C12H18ClN5O2に対する計算値: C, 48.1; H, 6.1; N, 23.4; Cl, 11.8; 実測値:C, 48.1; H, 6.2; N, 23.5; Cl, 12.0%。
【0318】
実施例109
7−メトキシ−N−[2−(1−ピペリジニル)エチル]−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(93)。2−(1−ピペリジニル)エチルアミン(0.8ml、5.4mmol)を、塩化物(91)(453mg、5.4mmol)の撹拌されたDME(50ml)溶液に加え、この溶液を還流温度で16時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をDCM(100ml)と希アンモニア水(50ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜10%)で溶出して、1−オキシド(93)(625mg、96%)を黄色粉末として得た。mp (MeOH) 162-165 °C; 1H NMRδ 7.58 (d, J = 2.8 Hz, 1 H, H-8), 7.53 (d, J = 9.2 Hz, 1 H, H-5), 7.38 (dd, J = 9.2, 2.8 Hz, 1 H, H-6), 5.90 (br s, 1 H, NH), 3.91 (s, 3 H, OCH3), 3.52-3.56 (m, 2 H, CH2N), 2.56-2.60 (m, 2 H, CH2N), 2.46-2.56 (m, 4 H, 2×CH2N), 1.56-1.62 (m, 4 H, 2×CH2), 1.43-1.48 (m, 2 H, CH2); 13C NMRδ 158.4 (C-7), 157.2 (C-3), 145.3 (C-4a), 130.7 (C-8a), 128.8 (C-5), 127.7 (C-6), 98.2 (C-8), 56.9 (CH2N), 56.0 (OCH3), 54.3 (2×CH2N), 38.2 (CH2N), 26.0 (2×CH2), 24.4 (CH2); 分析。C15H21N5O2に対する計算値: C, 59.4; H, 7.0; N, 23.1; 実測値:C, 59.1; H, 6.7; N, 23.2%。
【0319】
実施例110
7−メトキシ−N−[2−(4−モルホリニル)エチル]−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(94)。2−(4−モルホリニル)エチルアミン(1.2ml、9.0mmol)を、塩化物(91)(633mg、3.0mmol)の撹拌されたDME(50ml)溶液に加え、この溶液を還流温度で16時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をDCM(100ml)と希アンモニア水(50ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜5%)で溶出して、1−オキシド(94)(820mg、90%)を黄色粉末として得た。mp (MeOH) 208-212 °C; 1H NMRδ 7.58 (d, J = 2.7 Hz, 1 H, H-8), 7.53 (d, J = 9.3 Hz, 1 H, H-5), 7.38 (dd, J = 9.3, 2.7 Hz, 1 H, H-6), 5.77 (br s, 1 H, NH), 3.91 (s, 3 H, OCH3), 3.70-3.73 (m, 4 H, 2×CH2O), 3.55-3.59 (m, 2 H, CH2N), 2.63-2.67 (m, 2 H, CH2N), 2.48-2.52 (m, 4 H, 2×CH2N); 13C NMRδ 158.3 (C-7), 157.3 (C-3), 145.2 (C-4a), 130.8 (C-8a), 128.9 (C-5), 127.7 (C-6), 98.2 (C-8), 66.9 (2×CH2O), 56.8 (CH2N), 56.0 (OCH3), 53.3 (2×CH2N), 37.5 (CH2N); 分析。C14H19N5O3・1/4H2Oに対する計算値: C, 54.3; H, 6.3; N, 22.6; 実測値:C, 54.1; H, 6.2; N, 22.8%。
【0320】
実施例111
3−クロロ−7−(2−メトキシエトキシ)−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(96)
3−ヒドロキシ−7−(2−メトキシエトキシ)−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(95)。アミン(14)(1.00g、4.2mmol)の2N HCl(32ml)懸濁液を5°Cに冷却し、NaNO(0.58g、8.5mmol)の水(1.5ml)溶液を1時間にわたって加えた。NaNO(0.58g、8.5mmol)の水(1.5ml)溶液をさらに加え、この懸濁液を室温で72時間撹拌した。沈殿を濾過し、水で洗浄した。この固体を5%アンモニア水に溶解し、濾過した。濾液を濃HClで酸性にして沈殿を得て、この沈殿を濾過し、乾燥させ、クロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜5%)で溶出して、化合物(95)(0.68g、68%)を黄色固体として得た。mp (DCM/石油エーテル) 190-192 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 12.52 (br, 1 H, OH), 7.69 (br s, 1 H, H-8), 7.53 (dd, J = 8.8, 2.8 Hz, 1 H, H-6), 7.33 (d, J = 8.8 Hz, 1 H, H-5), 4.19 (t, J = 4.4 Hz, 2 H, CH2), 3.68 (t, J = 4.4 Hz, 2 H, CH2), 3.33 (s, 3 H, OCH3); 13C NMR [(CD3)2SO] δ 154.6, 152.9, 131.8, 129.5, 127.4, 117.8, 101.8, 70.0, 67.9, 58.1; 分析。C10H11N3O4に対する計算値: C, 50.6; H, 4.2; N, 17.7; 実測値: C, 50.5; H, 4.7; N, 17.7%。
【0321】
3−クロロ−7−(2−メトキシエトキシ)−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(96)。(95)(1.00g、4.3mmol)のPOCl(8ml)中の混合物を2時間還流させた。過剰の試薬を真空下で蒸発させ、氷水(50ml)を残渣に加え、次いで固体のNaCO(1.0g)を少しずつ加えた。生じた沈殿を濾過し、クロマトグラフィーで精製し、DCM/石油エーテルの勾配(50〜100%)で溶出して、塩化物(96)(0.90g、83%)を淡黄色固体として得た。mp (DCM/石油エーテル) 121-125 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.00 (d, J = 9.2 Hz, 1 H, H-5), 7.81 (dd, J = 9.2, 2.9 Hz, 1 H, H-6), 7.68 (d, J = 2.8 Hz, 1 H, H-8), 4.35 (t, J = 4.4 Hz, 2 H, CH2), 3.74 (t, J = 4.4 Hz, 2 H, CH2), 3.33 (s, 3 H, OCH3); 分析。C10H10ClN3O3に対する計算値: C, 47.0; H, 3.9; N,16.4, Cl, 13.9; 実測値:C, 46.9; H, 4.3; N, 16.4; Cl, 13.7%。
【0322】
実施例112
3−エチル−7−(2−メトキシエトキシ)−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(97)。Pd(PPh(92mg、0.08mmol)を、塩化物(96)(260mg、1.0mmol)とテトラエチルスズ(0.4ml、2.0mmol)との窒素で一掃されたDMF(15ml)溶液に加えた。一掃された反応混合物を還流温度で窒素下20時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣をクロマトグラフィーで精製し、50%DCM/石油エーテルで溶出して、1−オキシド(97)(142mg、56%)を白色粉末として得た。mp (DCM/石油エーテル) 95-97 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 7.97 (d, J = 9.2 Hz, 1 H, H-5), 7.74 (dd, J = 9.2, 2.9 Hz, 1 H, H-6), 7.68 (d, J = 2.8 Hz, 1 H, H-8), 4.33 (t, J = 4.4 Hz, 2 H, CH2), 3.74 (t, J = 4.4 Hz, 2 H, CH2), 3.32 (s, 3 H, OCH3), 2.75 (q, J = 7.5 Hz, 2 H, CH2), 1.33 (t, J = 7.6 Hz, 3 H, CH3); 13C NMR [(CD3)2SO] δ 164.9, 159.6, 143.1, 133.3, 129.8, 128.7, 98.1, 69.8, 68.2, 58.1, 29.5, 11.9; 分析。C12H15N3O3に対する計算値C, 57.8; H, 6.1; N, 16.9; 実測値:C, 57.7; H, 6.1; N, 16.6%。
【0323】
実施例113
3−クロロ−7−[2−(4−モルホリニル)エトキシ]−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(98)。NaNO(286mg、4.1mmol)の水(2ml)溶液をアミン(17)(610mg、2.09mmol)の1N HCl(16ml)水溶液に5°Cでゆっくり加えた。反応混合物を5°Cでさらに2時間撹拌し、NaHCOで中和し、溶媒を蒸発させた。残渣をシリカの短いカラムで濾過し、MeOHで溶出した。濾液を蒸発させ、残渣をPOCl(2ml)およびジメチルアニリン(0.6ml、2.5当量)中で還流温度で2時間加熱した。反応混合物を冷却し、氷水(50ml)に注いだ。冷えたスラリーを固体のNaHCO(2g)で中和し、EtOAc(3×50ml)で抽出し、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、EtOAc/DCMの勾配(0〜20%)で溶出して、塩化物(98)(346mg、53%)を白色固体として得た。mp (DCM/石油エーテル) 144-146 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 7.99 (d, J = 9.2 Hz, 1 H, H-5), 7.80 (dd, J = 9.1, 2.8 Hz, 1 H, H-6), 7.70 (d, J = 2.8 Hz, 1 H, H-8), 4.34 (t, J = 5.8 Hz, 2 H, CH2), 3.58 (t, J = 4.6 Hz, 4 H, 2×CH2), 2.77 (t, J = 5.5 Hz, 2 H, CH2), 2.52-2.58 (m, 4 H, 2×CH2); 13C NMR [(CD3)2SO] δ 160.3, 153.1, 143.1, 134.6, 129.7, 129.4, 98.7, 66.8, 66.1 (2), 56.5, 53.4 (2); 分析。C13H15ClN4O3に対する計算値: C, 50.3; H, 4.9; N,18.0; 実測値:C, 50.7; H, 5.0; N, 18.1%。
【0324】
実施例114
3−エチル−7−[2−(4−モルホリニル)エトキシ]−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(99)。Pd(PPh(92mg、0.08mmol)を、塩化物(96)(315mg、1.0mmol)とテトラエチルスズ(0.4ml、2.0mmol)との窒素で一掃されたDMF(15ml)溶液に加えた。一掃された反応混合物を還流温度で窒素下20時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜1%)で溶出して、1−オキシド(99)(204mg、67%)を白色粉末として得た。mp (DCM/石油エーテル) 99-101 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 7.96 (d, J = 9.0 Hz, 1 H, H-5), 7.72 (dd, J = 9.0, 2.8 Hz, 1 H, H-6), 7.70 (d, J = 2.6 Hz, 1 H, H-8), 4.36 (t, J = 5.8 Hz, 2 H, CH2), 3.59 (t, J = 4.6 Hz, 4 H, 2×CH2), 2.94 (q, J = 7.6 Hz, 2 H, CH2), 2.77 (t, J = 5.5 Hz, 2 H, CH2), 2.50 (t, J = 4.2 Hz, 4 H, 2×CH2),1.34 (t, J = 7.6 Hz, 3 H, CH3), 13C NMR [(CD3)2SO] δ 164.8, 159.5, 143.0, 133.3, 129.8, 128.8, 98.3, 66.6, 66.1 (2), 55.6, 53.5 (2), 29.5, 11.9; 分析。C15H20N4O3に対する計算値: C, 59.2; H, 6.6; N, 18.4; 実測値:C, 59.3; H, 6.5; N, 18.4%。
【0325】
実施例115
3−クロロ−8−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(100)。亜硝酸ナトリウム(6.15g、89.1mmol)を少しずつ、8−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3b)(7.85g、44.6mmol)の撹拌されたトリフルオロ酢酸(80ml)に5°Cで加え、この溶液を20°Cで3時間撹拌した。この溶液を氷水に注ぎ、30分間撹拌し、濾過し、水(3×30ml)で洗浄し、乾燥させた。この固体をPOCl(100ml)とDMF(0.5ml)とに溶解し、100°Cで1時間加熱した。この溶液を冷却し、氷水に注ぎ、30分間撹拌し、濾過し、水(3×30ml)で洗浄し、乾燥させた。この固体をDCM(150ml)に溶解し、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、5%EtOAc/DCMで溶出して、塩化物(100)(4.25g、49%)を淡黄色固体として得た。mp (EtOAc/DCM) 170-173 °C; 1H NMRδ 7.78-7.82 (m, 2 H, H-5, H-7), 7.47-7.51 (m, 1 H, H-6), 2.98 (s, 3 H, CH3); 13C NMRδ 156.4 (C-3), 149.1 (C-4a), 135.7 (C-6), 134.5 (C-8), 133.9 (C-8a), 133.1 (C-5), 126.7 (C-7), 23.6 (CH3); 分析。C8H6ClN3Oに対する計算値: C, 49.1; H, 3.1; N, 21.5; 実測値: C, 49.4; H, 2.9; N, 21.6%。
【0326】
実施例116
,N−ジメチル−N−(8−メチル−1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)−1,2−エタンジアミン(101)。N,N−ジメチルエタンジアミン(530ml、4.9mmol)を、塩化物(100)(316mg、1.6mmol)の撹拌されたDME(50ml)溶液に加え、この溶液を還流温度で2時間撹拌した。この溶液を冷却し、溶媒を蒸発させ、残渣を希アンモニア水(100ml)とDCM(100ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜10%)で溶出して、1−オキシド(101)(341mg、85%)を黄色固体として得た。mp (MeOH/EtOAc) 121-123 °C; 1H NMRδ 7.48 (dd, J = 8.1, 7.1 Hz, 1 H, H-6), 7.41 (d, J = 8.1 Hz, 1 H, H-5), 7.00 (d, J = 7.1 Hz, 1 H, H-7), 5.86 (br s, 1 H, NH), 3.51-3.57 (m, 2 H, CH2N), 2.88 (s, 3 H, CH3), 2.56-2.60 (m, 2 H, CH2N), 2.29 [s, 6 H, N(CH3)2]; 13C NMRδ 158.5 (C-3), 150.7 (C-4a), 134.4 (C-6), 134.2 (C-8), 131.1 (C-8a), 127.5 (C-5), 124.7 (C-7), 57.6 (CH2N), 45.0 [N(CH3)2], 38.6 (CH2N), 24.0 (CH3); 分析。C12H17N5Oに対する計算値; C, 58.3; H, 6.9; N, 28.3; 実測値:C, 58.0: H, 7.2; N, 28.1%。
【0327】
実施例117
8−メチル−N−[2−(1−ピペリジニル)エチル]−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(102)。2−(1−ピペリジニル)エチルアミン(1.26ml、8.9mmol)を、塩化物(100)(578mg、3.0mmol)の撹拌されたDME(50ml)溶液に加え、この溶液を還流温度で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をDCM(100ml)と希アンモニア水(50ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜10%)で溶出して、1−オキシド(102)(764mg、90%)を黄色粉末として得た。mp (MeOH/EtOAc) 137-140 °C; 1H NMRδ 7.48 (dd, J = 7.8, 7.8 Hz, 1 H, H-6), 7.41 (br d, J = 7.8 Hz, 1 H, H-5), 7.00 (d, J = 7.1 Hz, 1 H, H-7), 5.90 (br s, 1 H, NH), 3.52-3.56 (m, 2 H, CH2N), 2.90 (s, 3 H, CH3), 2.55-2.59 (m, 2 H, CH2N), 2.40-2.45 (m, 4 H, 2×CH2N), 1.55-1.61 (m, 4 H, 2×CH2), 1.41-1.48 (m, 2 H, CH2); 13C NMRδ 158.4 (C-3), 150.7 (C-4a), 134.5 (C-6), 134.2 (C-8), 131.1 (C-8a), 127.4 (C-5), 124.7 (C-7), 57.0 (CH2N), 54.3 (2×CH2N), 37.9 (CH2N), 26.0 (2×CH2), 24.4 (CH2), 24.0 (CH3)。
【0328】
実施例118
3−クロロ−6,7−ジメチル−1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン(104)。4,5−ジメチル−2−ニトロアニリン(103)(5.0g、30.1mmol)とシアナミド(5.06g、120mmol)との混合物を共に100°Cで混合した。この混合物を約50°Cまで冷却し、濃HCl(15ml)を加え(注意:発熱)、生じた溶液を100°Cで1時間加熱した。この溶液を約50°Cまで冷却し、7.5M NaOH溶液(50ml)を注意深く加えた。この懸濁液を100°Cで2時間撹拌し、20°Cまで冷却し、水(100ml)で希釈した。この懸濁液を濾過し、水(2×10ml)で洗浄し、エーテル(2×10ml)で洗浄し、乾燥させた。黄色固体(4.50g、23.7mmol)を2M HCl(250ml)に懸濁させ、5°Cまで冷却し、NaNO(3.27g、47.3mmol)の水(20ml)溶液を滴下した。この混合物を20°Cで2時間激しく撹拌した。この懸濁液を濾過し、固体を希アンモニア水(200ml)に懸濁させ、濾過した。濾液を濃HClで酸性にし、5°Cで16時間冷却し、沈殿を集めた。この固体を水(2×15ml)で洗浄し、乾燥させて3−ヒドロキシ−6,7−ジメチル−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(1.21g、21%)を得て、これをさらに特徴付けることなく使用した。3−ヒドロキシド(1.21g、6.3mmol)とジメチルアニリン(2.0ml、15.8mmol)とPOCl(4.1ml、44.3mmol)との混合物を還流温度で1時間加熱した。この溶液を氷上に注ぎ、撹拌し、濾過した。固体をEtOAc(200ml)に溶解し、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、5%EtOAc/DCMで溶出して、塩化物(104)(1.07g、81%)を無色板状晶として得た。mp 148-149 °C; 1H NMRδ 8.16 (s, 1 H, H-8), 7.72 (s, 1 H, H-5), 2.51 (s, 3 H, CH3), 2.50 (s, 3 H, CH3); 13C NMRδ 156.1 (C-3), 148.9 (C-6), 146.3 (C-4a), 142.5 (C-7), 132.0 (C-8a), 127.4 (C-5), 119.8 (C-8), 20.8 (CH3), 20.5 (CH3); 分析。C9H8ClN3Oに対する計算値: C, 51.6; H, 3.85; N, 20.0; 実測値:C, 51.8; H, 3.7; N, 20.2%。
【0329】
実施例119
2−[(6,7−ジメチル−1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)アミノ]エチルカルバミン酸tert−ブチル(105)。塩化物(104)(842mg、4.0mmol)と2−アミノエチルカルバミン酸tert−ブチル(1.4g、8.8mmol)とのDME(50ml)溶液を還流温度で3時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣をEtOAc(100ml)と水(100ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、EtOAc/DCMの勾配(20〜50%)で溶出して、1−オキシド(105)(1.04g、78%)を黄色固体として得た。mp (EtOAc/DCM) 226-228 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 7.90 (s, 1 H, H-8’), 7.66 (br s, 1 H, NH), 7.39 (s, 1 H, H-5’), 6.88 (t, J = 5.3 Hz, 1 H, NH), 3.33-3.38 (m, 2 H, CH2N), 3.14-3.18 (m, 2 H, CH2N), 2.36 (s, 3 H, CH3), 2.33 (s, 3 H, CH3), 1.37 [C(CH3)3]; 13C NMR [(CD3)2SO] δ 155.8 (NHCO2), 155.6 (C-3’), 147.1 (C-4a’), 147.8 (C-7’), 134.8 (C-6’), 128.2 (C-8a’), 125.2 (C-5’), 118.5 (C-8’), 77.6 [C(CH3)3], 40.9 (CH2N), 39.0 (CH2N), 28.1 [C(CH3)3], 19.9 (CH3), 19.2 (CH3); 分析。C16H23N5O3に対する計算値: C, 57.6; H, 7.0; N, 21.0; 実測値:C, 57.9; H, 7.0; N, 20.8%。
【0330】
実施例120
−(6,7−ジメチル−1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)−N,N−ジメチル−1,2−エタンジアミン(106)。N,N−ジメチル−1,2−エタンジアミン(0.3ml、2.7mmol)を、塩化物(104)(190mg、0.9mmol)の撹拌されたDME(30ml)溶液に加え、この溶液を還流温度で16時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をDCM(100ml)と希アンモニア水(50ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜10%)で溶出して、アミン(106)(181mg、76%)を得た。mp (MeOH) 175-178 °C; 1H NMRδ 8.00 (s, 1 H, H-8), 7.36 (s, 1 H, H-5), 5.82 (br s, 1 H, NH), 3.52-3.56 (m, 2 H, CH2N), 2.55-2.59 (m, 2 H, CH2N), 2.38 (s, 3 H, CH3), 2.36 (s, 3 H, CH3), 2.27 [s, 6 H, N(CH3)2]; 13C NMR [(CD3)2SO] δ 158.9 (C-3), 147.8 (C-4a), 146.9 (C-6), 135.4 (C-7), 129.1 (C-8a), 125.7 (C-5), 119.4 (C-8), 57.6 (CH2N), 45.1 [N(CH3)2], 38.7 (CH2N), 20.5 (CH3), 19.8 (CH3); MS (EI) m/z 261 (M+, 5%), 224 (3), 217 (1), 58 (100); HRMS C13H19N5Oに対する計算値(M+) m/z 261.1590, 実測値:261.1587。
【0331】
実施例121
3−クロロ−6,8−ジメチル−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(108)。3,5−ジメチル−2−ニトロアニリン(107)(Andrews et. al., Aust. J. Chem. 1972, 25, 639) (6.61g、39.8mmol)とシアナミド(6.7g、159mmol)との混合物を共に100°Cで混合し、50°Cまで冷却し、濃HCl(30ml)を注意深く加え、この混合物を100°Cで4時間加熱した。この混合物を約50°Cまで冷却し、この混合物が強塩基性になるまで7.5M NaOH溶液を加え、この混合物を100°Cで3時間撹拌した。この混合物を冷却し、水(100ml)で希釈し、濾過し、水(3×30ml)で洗浄し、エーテル(3×20ml)で洗浄し、乾燥させて、粗製1−オキシド(2.62g、35%)を黄色粉末として得た。亜硝酸ナトリウム(1.55g、22.5mmol)を少しずつ、1−オキシド(2.14g、1.3mmol)の撹拌されたトリフルオロ酢酸(20ml)に5°Cで加え、この溶液を20°Cで3時間撹拌した。この溶液を氷水に注ぎ、30分間撹拌し、濾過し、水(3×30ml)で洗浄し、乾燥させた。この固体をPOCl(50ml)とDMF(0.2ml)とに懸濁させ、100°Cで1時間加熱した。この溶液を冷却し、氷水に注ぎ、30分間撹拌し、濾過し、水(3×30ml)で洗浄し、乾燥させた。この固体をDCM(150ml)に懸濁させ、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、5%EtOAc/DCMで溶出して、塩化物(108)(1.58g、67%)を淡黄色固体として得た。mp (EtOAc/DCM) 120-122 °C; 1H NMR δ 7.55 (s, 1 H, H-5), 7.30 (s, 1 H, 1 H, H-7), 2.93 (s, 3 H, CH3), 2.52 (s, 3 H, CH3); 13C NMR δ 156.4 (C-3), 149.4 (C-4a), 147.7 (C-6), 135.1 (C-5), 133.9 (C-8), 132.2 (C-8a), 125.5 (C-7), 23.4 (CH3), 21.9 (CH3); 分析。C9H8ClN3Oに対する計算値: C, 51.6; H, 3.9; N, 2
0.0; Cl, 16.9; 実測値:C, 51.8; H, 3.6; N, 20.2; Cl, 16.6%。
【0332】
実施例122
−(6,8−ジメチル−1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)−N,N−ジメチル−1,2−エタンジアミン(109)。N,N−ジメチルエタンジアミン(0.64ml、5.9mmol)を、塩化物(108)(494mg、2.4mmol)の撹拌されたDME(80ml)溶液に加え、この溶液を還流温度で2時間撹拌した。この溶液を冷却し、溶媒を蒸発させ、残渣を希アンモニア水(100ml)とDCM(100ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜10%)で溶出して、1−オキシド(109)(561mg、91%)を黄色固体として得た。mp (MeOH) 176-179 °C; 1H NMRδ 7.20 (br s, 1 H, H-5), 6.84 (br s, 1 H, H-7), 5.76 (br s, 1 H, NH), 3.50-3.54 (m, 2 H, CH2N), 2.85 (s, 3 H, CH3), 2.52-2.56 (m, 2 H, CH2N), 2.38 (s, 3 H, CH3), 2.26 [s, 6 H, N(CH3)2]; 13C NMRδ 158.7 (C-3), 150.9 (C-4a), 145.6 (C-6), 133.7 (C-8), 129.6 (C-5), 129.4 (C-8a), 123.7 (C-7), 57.6 (CH2N), 45.1 [N(CH3)2], 38.7 (CH2N), 23.8 (CH3), 21.6 (CH3); 分析。C13H19N5Oに対する計算値; C, 59.8; H, 7.3; N, 26.8; 実測値:C, 60.0: H, 7.6; N, 27.0%。
【0333】
実施例123
6,8−ジメチル−N−[2−(1−ピペリジニル)エチル]−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(110)。2−(1−ピペリジニル)エチルアミン(0.67ml、4.7mmol)を、塩化物(108)(395mg、1.9mmol)の撹拌されたDME(50ml)溶液に加え、この溶液を還流温度で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をDCM(100ml)と希アンモニア水(50ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜5%)で溶出して、1−オキシド(110)(517mg、91%)を黄色粉末として得た。mp (MeOH) 177-178 °C; 1H NMRδ 7.20 (s, 1 H, H-5), 6.84 (s, 1 H, H-7), 5.84 (br s, 1 H, NH), 3.49-3.55 (m, 2 H, CH2N), 2.85 (s, 3 H, CH3), 2.54-2.57 (m, 2 H, CH2N), 2.39-2.44 (m, 4 H, 2×CH2N), 2.37 (s, 3 H, CH3), 1.55-1.61 (m, 4 H, 2×CH2), 1.41-1.47 (m, 2 H, CH2); 13C NMRδ 158.6 (C-3), 150.9 (C-4a), 145.6 (C-6), 133.7 (C-8), 129.5 (C-5), 129.4 (C-8a), 123.7 (C-7), 57.0 (CH2N), 54.3 (2×CH2N), 37.9 (CH2N), 26.0 (2×CH2), 24.4 (CH2), 23.8 (CH3), 21.7 (CH3); 分析。C16H23N5Oに対する計算値: C, 63.8; H, 7.7; N, 23.2; 実測値:C, 63.9; H, 8.0; N, 23.5%。
【0334】
実施例124
6−メトキシ−7−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(112)。5−メトキシ−4−メチル−2−ニトロアニリン(111)(James & Felix, 米国特許5,360,986) (8.9g、49mmol)とシアナミド(8.2g、196mmol)との混合物を共に100°Cで混合し、50°Cまで冷却し、濃HCl(50ml)を注意深く加え、この混合物を100°Cで4時間加熱した。この混合物を50°Cまで冷却し、この混合物が強塩基性になるまで7.5M NaOH溶液を加え、この混合物を100°Cで3時間撹拌した。この混合物を冷却し、水(200ml)で希釈し、濾過し、水(3×30ml)で洗浄し、エーテル(3×30ml)で洗浄し、乾燥させた。この固体をMeOHから再結晶して、1−オキシド(112)(6.0g、59%)を黄色粉末として得た。mp (MeOH) 289-292 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 7.91 (d, J = 1.1 Hz, 1 H, H-8), 7.10 (br s, 2 H, NH2), 6.84 (s, 1 H, H-5), 3.94 (s, 3 H, OCH3), 2.23 (s, 3 H, CH3); 13C NMR [(CD3)2SO] δ 163.7 (C-6), 160.4 (C-3), 150.3 (C-4a), 127.3 (C-7), 124.4 (C-8a), 120.0 (C-8), 102.7 (C-5), 56.3 (OCH3), 16.1 (CH3); 分析。C9H10N4O2・1/4MeOHに対する計算値: C, 51.9; H, 5.2; N, 26.2; 実測値:C, 52.1; H, 4.8; N, 26.4%。
【0335】
実施例125
3−クロロ−6−メトキシ−7−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(113)。亜硝酸ナトリウム(3.38g、49.0mmol)を少しずつ、1−オキシド(112)(5.05g、24.5mmol)の撹拌されたトリフルオロ酢酸(30ml)に5°Cで加え、この溶液を20°Cで3時間撹拌した。この溶液を氷水に注ぎ、30分間撹拌し、濾過し、水(3×30ml)で洗浄し、乾燥させた。この固体をPOCl(50ml)とDMF(0.2ml)とに懸濁させ、100°Cで1時間加熱した。この溶液を冷却し、氷水に注ぎ、30分間撹拌し、濾過し、水(3×30ml)で洗浄し、乾燥させた。この固体をDCM(150ml)に懸濁させ、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、5%EtOAc/DCMで溶出して、塩化物(113)(2.72g、49%)を淡黄色固体として得た。mp (EtOAc) 180-182 °C; 1H NMRδ 8.44 (d, J = 0.9 Hz, 1 H, H-8), 7.14 (s, 1 H, 1 H, H-5), 4.03 (s, 3 H, OCH3), 2.40 (d, J = 0.9 Hz, 3 H, CH3); 13C NMRδ 165.4 (C-6), 156.8 (C-3), 149.2 (C-4a), 135.5 (C-7), 128.4 (C-8a), 120.4 (C-8), 104.3 (C-5), 56.6 (OCH3), 17.2 (CH3); 分析。C9H8ClN3O2に対する計算値: C, 47.9; H, 3.6; N, 18.6; Cl, 15.7; 実測値:C, 48.0; H, 3.5; N, 18.6; Cl, 15.7%。
【0336】
実施例126
−(6−メトキシ−7−メチル−1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)−N,N−ジメチル−1,2−エタンジアミン(114)。N,N−ジメチルエタンジアミン(0.70ml、6.3mmol)を、塩化物(113)(474mg、2.1mmol)の撹拌されたDME(50ml)溶液に加え、この溶液を還流温度で2時間撹拌した。この溶液を冷却し、溶媒を蒸発させ、残渣を希アンモニア水(100ml)とDCM(100ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜15%)で溶出して、1−オキシド(114)(529mg、90%)を黄色固体として得た。mp (MeOH) 167-169 °C; 1H NMRδ 7.99 (d, J = 1.0 Hz, 1 H, H-8’), 6.79 (s, 1 H, H-5’), 5.84 (br s, 1 H, NH), 3.94 (s, 3 H, OCH3), 3.49-3.54 (m, 2 H, CH2N), 2.52-2.56 (m, 2 H, CH2N), 2.27 (d, J = 1.0 Hz, 3 H, CH3), 2.26 [s, 6 H, N(CH3)2]; 13C NMRδ 164.5 (C-6’), 159.3 (C-3’), 150.5 (C-4a’), 128.5 (C-7’), 125.4 (C-8a’), 120.7 (C-8’), 120.7 (C-5’), 57.5 (CH2N), 56.1 (OCH3), 45.1 [N(CH3)2], 38.7 (CH2N), 16.5 (CH3); 分析。C13H19N5O2に対する計算値: C, 56.3; H, 6.9; N, 25.3; 実測値:C, 56.5: H, 7.2; N, 25.7%。
【0337】
実施例127
7−メトキシ−6−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(116)。4−メトキシ−5−メチル−2−ニトロアニリン(115)(Arnold & McCool, J. Am. Chem. Soc. 1942, 64, 1315)(2.3g、12.6mmol)とシアナミド(2.0g、50mmol)との混合物を共に100°Cで混合し、50°Cまで冷却し、濃HCl(20ml)を注意深く加え、この混合物を100°Cで4時間加熱した。この混合物を50°Cまで冷却し、この混合物が強塩基性になるまで7.5M NaOH溶液を加え、この混合物を100°Cで3時間撹拌した。この混合物を冷却し、水(100ml)で希釈し、濾過し、水(3×30ml)で洗浄し、エーテル(3×20ml)で洗浄し、乾燥させ、、粗製1−オキシド(116)(2.52g、97%)を黄色粉末として得た。mp (MeOH) >320 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 7.42 (s, 1 H, H-8), 7.39 (d, J = 1.0 Hz, 1 H, H-5), 6.99 (br s, 2 H, NH2), 3.90 (s, 3 H, OCH3), 2.30 (s, 3 H, CH3); 13C NMR [(CD3)2SO] δ 159.7 (C-7), 155.4 (C-3), 144.8 (C-4a), 139.3 (C-6), 128.4 (C-8a), 126.2 (C-5), 96.6 (C-8), 56.0 (OCH3), 16.7 (CH3)。
【0338】
実施例128
3−クロロ−7−メトキシ−6−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(117)。亜硝酸ナトリウム(1.7g、24.4mmol)を少しずつ、1−オキシド(116)(2.50g、12.2mmol)の撹拌されたトリフルオロ酢酸(20ml)に5°Cで加え、この溶液を20°Cで3時間撹拌した。この溶液を氷水に注ぎ、30分間撹拌し、濾過し、水(3×30ml)で洗浄し、乾燥させた。この固体をPOCl(50ml)とDMF(0.2ml)とに懸濁させ、100°Cで1時間加熱した。この溶液を冷却し、氷水に注ぎ、30分間撹拌し、濾過し、水(3×30ml)で洗浄し、乾燥させた。この固体をDCM(150ml)に懸濁させ、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、5%EtOAc/DCMで溶出して、塩化物(117)(1.38g、50%)を淡黄色固体として得た。mp (EtOAc/DCM) 200-202 °C; 1H NMRδ 7.70 (d, J = 0.9 Hz, 1 H, H-5), 7.59 (s, 1 H, 1 H, H-8), 4.03 (s, 3 H, OCH3), 2.44 (d, J = 0.9 Hz, 3 H, CH3); 13C NMRδ 160.7 (C-7), 154.7 (C-3), 143.5 (C-4a), 142.0 (C-6), 133.1 (C-8a), 128.4 (C-5), 96.4 (C-8), 56.6 (OCH3), 17.4 (CH3); 分析。C9H8ClN3O2に対する計算値: C, 47.9; H, 3.6; N, 18.6; 実測値:C, 48.1; H, 3.4; N, 18.7%。
【0339】
実施例129
,N−ジメチル−N−(7−メトキシ−6−メチル−1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)−1,2−エタンジアミン(118)。N,N−ジメチルエタンジアミン(0.48ml、4.3mmol)を、塩化物(117)(391mg、1.7mmol)の撹拌されたDME(50ml)溶液に加え、この溶液を還流温度で2時間撹拌した。この溶液を冷却し、溶媒を蒸発させ、残渣を希アンモニア水(100ml)とDCM(100ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜10%)で溶出して、1−オキシド(118)(432mg、90%)を黄色固体として得た。mp (MeOH/EtOAc) 182-184 °C; 1H NMRδ 7.49 (s, 1 H, H-8’), 7.36 (s, 1 H, H-5’), 5.72 (br s, 1 H, NH), 3.92 (s, 3 H, OCH3), 3.49-3.54 (m, 2 H, CH2N), 2.53-2.56 (m, 2 H, CH2N), 2.34 (s, 3 H, CH3), 2.26 [s, 6 H, N(CH3)2]; 13C NMRδ 158.6 (C-7’), 156.4 (C-3’), 145.2 (C-4a’), 140.2 (C-6’), 129.4 (C-8a’), 124.9 (C-5’), 96.9 (C-8’), 57.6 (CH2N), 56.0 (OCH3), 45.1 [N(CH3)2], 38.8 (CH2N), 17.2 (CH3); 分析。C13H19N5O2に対する計算値: C, 56.3; H, 6.9; N, 25.3; 実測値:C, 56.5: H, 6.7; N, 25.5%。
【0340】
実施例130
7−メトキシ−6−メチル−N−[2−(1−ピペリジニル)エチル]−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(119)。2−(1−ピペリジニル)エチルアミン(0.74ml、5.2mmol)を、塩化物(117)(467mg、2.1mmol)の撹拌されたDME(50ml)溶液に加え、この溶液を還流温度で4時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をDCM(100ml)と希アンモニア水(50ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜5%)で溶出して、1−オキシド(119)(574mg、87%)を黄色粉末として得た。mp (MeOH/EtOAc) 195-197 °C; 1H NMRδ 7.50 (s, 1 H, H-8), 7.36 (d, J = 0.8 Hz, 1 H, H-5), 5.83 (br s, 1 H, NH), 3.92 (s, 3 H, OCH3), 3.49-3.54 (m, 2 H, CH2N), 2.54-2.59 (m, 2 H, CH2N), 2.39-2.43 (m, 4 H, 2×CH2N), 2.33 (s, 3 H, CH3), 1.54-1.60 (m, 4 H, 2×CH2), 1.41-1.47 (m, 2 H, CH2); 13C NMRδ 158.6 (C-7), 156.3 (C-3), 145.2 (C-4a), 140.2 (C-6), 129.4 (C-8a), 126.8 (C-5), 96.9 (C-8), 57.0 (CH2N), 56.0 (OCH3), 54.3 (2×CH2N), 38.0 (CH2N), 26.0 (2×CH2), 24.4 (CH2), 17.2 (CH3); 分析。C16H23N5O2に対する計算値: C, 60.6; H, 7.3; N, 22.1; 実測値:C, 60.6; H, 7.1; N, 22.3%。
【0341】
実施例131
N−(2−{2−[(1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)アミノ]エトキシ}エチル)−4−アクリジンカルボキサミド(121)。アミン(36)(0.53g、2.1mmol)のDCM(10ml)溶液を、アクリジン−4−カルボン酸のイミダゾリド(120)(0.58g、2.1mmol)の撹拌されたTHF(25ml)溶液に滴下し、この溶液を20°Cで72時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜4%)で溶出して、(121)(642mg、66%)を黄色粉末として得た。mp 178-182 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 11.75 (t, J = 5.0 Hz, 1 H, NH), 9.27 (s, 1 H, H-9), 8.74 (dd, J = 8.4, 1.5 Hz, 1 H, H-3), 8.36 (dd, J = 8.4, 1.4 Hz, 1 H, H-1), 8.18 (m, 2 H, H-5, H-8), 8.02 (dd, J = 8.6, 1.2 Hz, 1 H, H-8'), 7.90 (br s, 1 H, NH), 7.83 (t, J = 7.5 Hz, 1 H, H-6), 7.75 (dd, J = 8.6, 7.2 Hz, 1 H, H-2), 7.70 (ddd, J = 8.6, 7.1, 1.2 Hz, 1 H, H-6'), 7.61 (ddd, J = 8.9, 7.1, 0.7 Hz, 1 H, H-7), 7.42 (br d, J = 8.6 Hz, 1 H, H-5'), 7.28 (ddd, J = 8.4, 7.1, 1.4 Hz, 1 H, H-7'), 3.80-3.84 (m, 4 H, 2×CH2O), 3.73-3.77 (m, 2 H, CH2N), 3.60-3.65 (m, 2 H, CH2N); 13C NMR [(CD3)2SO] δ 164.6 (CONH), 158.8 (C-3’), 148.0 (C-4a’), 146.8 (C-4b), 145.3 (C-4a), 138.5 (C-9), 135.5 (C-6’), 134.5 (C-3), 132.8 (C-1), 131.7 (C-6), 129.9 (C-9a, C-8a’), 128.3 (C-8), 128.2 (C-5), 127.9 (C-7), 126.3 (C-5’), 125.8 (C-4), 125.5 (C-8a), 125.1 (C-7’), 124.4 (C-2), 119.7 (C-8’), 69.0 (CH2O), 68.4 (CH2O), 40.5 (CH2N), 39.1 (CH2N); 分析。C25H22N6O3・1/2H2Oに対する計算値: C, 64.8; H, 5.0; N, 18.1; 実測値:C, 65.2; H, 4.8; N, 18.4%。
【0342】
実施例132
3−[(2−メトキシエチル)アミノ]−2−キノキサリンカルボニトリル1−オキシド(123)。2−メトキシエチルアミン(0.32ml、3.0mmol)を、3−クロロ−2−キノキサリンカルボニトリル1−オキシド(122)(Yoshida & Otomasu, Chem. Pharm. Bull. 1984, 32, 3361)(203mg、1.0mmol)の撹拌されたDME(50ml)溶液に加え、この溶液を還流温度で2時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をDCM(100ml)と希アンモニア水(50ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、5%EtOAc/DCMで溶出して、1−オキシド(123)(209mg、86%)を黄色粉末として得た。mp (MeOH) 124-126 °C; 1H NMRδ 8.28 (br d, J = 8.5 Hz, 1 H, H-8), 7.66-7.71 (m, 2 H, H-5, H-6), 7.36-7.42 (m, 1 H, H-7), 5.60 (br s, 1 H, NH), 3.78-3.84 (m, 2 H, CH2N), 3.63-3.66 (m, 2 H, CH2O), 3.42 (s, 3 H, OCH3); 13C NMRδ 154.2 (C-3), 144.6 (C-4a), 134.1 (C-6), 132.6 (C-8a), 127.6 (C-5), 125.7 (C-7), 118.9 (C-8), 111.9 (C-2), 108.2 (CN), 70.4 (CH2O), 59.0 (OCH3), 41.2 (CH2N); 分析。C12H12N4O2に対する計算値: C, 59.0; H, 5.0; N, 22.9;実測値:C, 59.2; H, 5.2; N, 22.6%。
【0343】
実施例133
1,2,4−ベンゾトリアジン1−オキシド(124)。亜硝酸イソアミル(1.05ml、7.8mmol)を、1−オキシド(3)(254mg、1.6mmol)の撹拌されたDMF(10ml)溶液に加え、この溶液を60°Cで2時間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をEtOAc(50ml)と水(50ml)とに分配した。有機フラクションを水(2×25ml)、食塩水(20ml)で洗浄し、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、EtOAc/DCMの勾配(0〜10%)で溶出して、(124)(120mg、52%)を淡黄色固体として得た。mp (EtOAc/DCM) 138-139 °C [文献値(Robbins & Schofield, J. Chem. Soc. 1957, 3186) mp (MeOH) 138-140 °C]; 1H NMRδ 9.19 (s, 1 H, H-3), 8.41 (d, J = 8.6 Hz, 1 H, H-8), 8.10-8.13 (m, 2 H, H-5, H-6), 7.90-7.94 (m, 1 H, H-7)。
【0344】
実施例134および135
1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン2−オキシド(126)および1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン4−オキシド(127)
1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン(125)。1−オキシド(3)(1.98g、14.3mmol)とNa(4.99g、28.7mmol)との70%水性EtOH(100ml)溶液を還流温度で3時間加熱した。熱い懸濁液を濾過し、濾液をCHCl(3×50ml)で抽出した。合わせた有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。合わせた固体と抽出物とをクロマトグラフィーで精製し、MeOH/CHClの勾配(0〜2%)で溶出して、ベンゾトリアジン(125)(1.58g、67%)を黄色固体として得た。mp (CHCl3/MeOH) 200-203 °C [文献値 (Mason & Tennant, J. Chem. Soc. (B) 1970, 911) mp 207 °C]; 1H NMRδ8.19 (dd, J = 8.3, 0.9 Hz, 1 H, H-8), 7.78-7.83 (m, 1 H, H-6), 7.62 (br s, 2 H, NH2), 7.54 (d, J = 8.4 Hz, 1 H, H-5), 7.43-7.48 (m, 1 H, H-7)。
【0345】
1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン2−オキシド(126)および1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン4−オキシド(127)。MCPBA(0.89g、3.6mmol)のDCM(5ml)溶液を、(125)(0.50g、3.4mmol)の撹拌された10%MeOH/DCM(50ml)に20°Cで滴下し、この溶液を20°Cで3時間撹拌した。この溶液を希アンモニア水(50ml)で洗浄し、乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/CHClの勾配(0〜5%)で溶出して、(i)1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン2−オキシド(126)(405mg、70%)を黄色粉末として、mp (MeOH/DCM) 175-180 °C [文献値 (Mason & Tennant, J. Chem. Soc. (B) 1970, 911) mp (HOAc) 200 °C]; 1H NMRδ 8.20 (br s, 2 H, NH2), 7.68 (d, J = 8.2 Hz, 1 H, H-8), 7.60-7.65 (m, 1 H, H-6), 7.53 (d, J = 7.6 Hz, 1 H, H-5), 7.45-7.59 (m, 1 H, H-7); 続いて(ii)1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド(3)(65mg、11%)を黄色粉末として、mp 266-268 °C [文献値(Arndt, Ber. 1913, 46, 3522) mp (EtOH) 269 °C]; 上記で調製した試料と分光学的に同一;および(iii)1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン4−オキシド(127)(51mg、9%)を淡黄色固体として、 [文献値(Fuchs, et. al., J. Org. Chem. 2001, 66, 107)]; 1H NMRδ 8.29 (d, J = 8.6 Hz, 1 H, H-8), 8.20 (br s, 2 H, NH2), 8.16 (d, J = 8.6 Hz, 1 H, H-5), 7.91 (ddd, J = 8.6, 7.0, 1.2 Hz, 1 H, H-6), 7.65 (ddd, J = 8.6, 7.0, 1.1 Hz, 1 H, H-7); MS (EI) 162 (M+, 100%), 146 (10); HRMS (EI) C7H6N4Oに対する計算値(M+) m/z 162.0542, 実測値:162.0540を得た。
【0346】
実施例136
ビス{3−[(1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)アミノ]プロピル}カルバミン酸tert−ブチル(129)。塩化物(19)(0.86g、4.8mmol)とEtN(1.0ml、7.1mmol)とビス(3−アミノプロピル)カルバミン酸tert−ブチル(1.1g、4.8mmol)とのDCM溶液を20°Cで3日間撹拌した。溶媒を蒸発させ、残渣をクロマトグラフィーで精製し、20%EtOAc/DCMで溶出して、ビス−1−オキシド(129)(457mg、18%)を黄色油状物として得た。1H NMR δ 8.24 (d, J = 8.4 Hz, 2 H, 2×H-8’), 7.65-7.69 (m, 2 H, 2×H-6’), 7.56 (br d, J = 8.5 Hz, 2 H, 2×H-5’), 7.23-7.28 (m, 2 H, 2×H-7’), 6.26 (br s, 2 H, 2×NH), 3.54-3.57 (m, 4 H, 2×CH2N), 2.32-2.39 (m, 4 H, 2×CH2N), 1.85-1.93 (m, 4 H, 2×2×CH2), 1.49 [s, 9 H, C(CH3)3]; 13C NMR δ 158.9 (2×C-3’), 156.1 (NCO2), 148.9 (2×C-4a’), 135.4 (2×C-6’), 130.9 (2×C-8a’), 126.4 (2×C-5’), 124.9 (2×C-7’), 120.4 (2×C-8’), 80.2 [OC(CH3)3], 60.4 (2×CH2N), 46.0 (2×NCH2), 28.5 (2×CH2), 28.4 [OC(CH3)3]; 分析。C25H31N9O4に対する計算値: C, 57.6; H, 6.0; 実測値:C, 57.1; H, 6.1%。
【0347】
実施例137
−メチル−N−(1−オキシド−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−イル)−1,2−エタンジアミン(130)。N−メチルエタンジアミン(0.73ml、8.3mmol)を、塩化物(19)(1.0g、5.5mmol)とEtN(1.2ml、8.3mmol)との撹拌されたDCM(50ml)溶液に加え、この溶液を20°Cで2日間撹拌した。この溶液を冷却し、溶媒を蒸発させ、残渣を希アンモニア水(100ml)とDCM(100ml)とに分配した。有機フラクションを乾燥させ、溶媒を蒸発させた。残渣をクロマトグラフィーで精製し、MeOH/DCMの勾配(0〜10%)で溶出して、1−オキシド(130)(600mg、50%)を黄色固体として得た。mp (MeOH/EtOAc) 226-228 °C; 1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.40 (br s, 1 H, NH), 8.17 (dd, J = 8.6, 1.0 Hz, 1 H, H-8’), 7.84 (ddd, J = 8.4, 7.0, 1.0 Hz, 1 H, H-6’), 7.64 (br d, J = 8.4 Hz, 1 H, H-5’), 7.40 (ddd, J = 8.6, 7.0, 1.0 Hz, 1 H, H-7’), 3.93-3.97 (m, 2 H, CH2N), 3.53 [br s, 1 H, NH], 3.21 (s, 3 H, NCH3), 3.13-3.17 (m, 2 H, CH2N); 13C NMR [(CD3)2SO] δ 158.3 (C-3’), 148.2 (C-4a’), 135.9 (C-6’), 129.3 (C-8a’), 126.2 (C-5’), 125.2 (C-7’), 119.8 (C-8’), 45.5 (CH2N), 36.7 (CH2N), 35.6 (NCH3)。
【0348】
本実施例において、上述の記載参照は、その既知の当量を有する試薬または完全体に対してなされ、次いでそれらの当量は、あたかも個別的に記載されているかのように本実施例に組み込まれる。
【0349】
本発明は、一定の実施態様および実施例を参照して記載されてきたのに対し、本発明の思想または範囲を逸脱することなく、改良および変法がさらに行われてもよいことを理解すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0350】
【図1】図1は、5×10細胞/mlのHT29ヒト結腸癌細胞の単細胞攪拌懸濁液中において対応する1−オキシドSR4317によるベンゾトリアジンジ−N−オキシドチラパザミン(TPZ;30μM)の無酸素細胞毒性の増強を示している。窒素中5%COの連続通気下において<10ppm Oに培養物を保持し、間隔をおいてサンプリングし、接種効率を求めた。SR4317は単独で、その溶解度限度(約1mM)まで無毒であった。
【図2】図2は、好気性条件下においてSR4317によるTPZ細胞毒性の増強がないことを示している。実験条件は図2に示したとおりであるが、ただし、気相は空気中5%COであったことを除く。値は平均であり、誤差を示す棒線は、二重培養物類の範囲である。
【図3】図3は、無酸素HT29細胞(5×10細胞/ml)に対するTPZ(30μM)の細胞毒性のSR4317、ミソニダゾールおよびメトロニダゾールによる増強を示している。薬物暴露時間は、1時間であった。誤差を示す棒線は、二重測定の範囲を示している。
【図4】図4は、無酸素HT29細胞(5×10細胞/ml)の0.6mM SR4317(四角)、0.6mMミソニダゾール(三角)および0.6mMメトロニダゾール(ひし形)による放射線増強を示している。予め平衡にした無酸素薬物溶液を添加後、無酸素細胞懸濁液を5分間照射した。データは二重測定について示し、線型二次モデルを用いて当てはめる。
【図5】図5Aは、ヘマトキシリンおよびエオシンで染色したHT29MCLの組織学およびMCLsを介した輸送の測定用装置(拡散チェンバー)を示している。化合物類は、内部標準としての14C−尿素とともにドナーコンパートメントに添加し、レシーバーコンパートメントへの拡散を、HPLCおよびシンチレーション計測によってモニターする。
【0351】
図5Bは、酸素および低酸素HT−29MCLs(厚さ約160μm)を介したSR4317(200μM)およびTPZ(50μM)の輸送を示している。レシーバーコンパートメント中での濃度(ドナーコンパートメント中での初期濃度に補正)は、フラックスマーカー14C−尿素のそれらに対してプロットし、MCLsの厚さがわずかに異なる理由を説明できる。TPZ(n=12)およびSR4317(n=2)の適応拡散係数は、それぞれ、3.97および32.7×10−7cmsec−1である。
【図6】図6は、TPZ(270μmol/kg;円)、SR4317(750μmol/kg;四角)またはこれらの用量のTPZ+SR4317(三角)をHT29ヒト腫瘍移植片を有するCD−1マウスに尾静脈から投与した後のTPZ(左パネル)およびSR4317(右パネル)の血漿中薬物動態を示している。
【図7】図7は、HT29腫瘍中における低酸素(放射線耐性)細胞に対するTPZ(133μmol/kg)の細胞毒性増強を示している。皮下腫瘍(約300mg)を有する動物に対して全身照射(RAD;20Gy)を行い、酸化腫瘍細胞を殺菌した。低酸素生存者に対する薬物活性を、照射5分後の時点で、TPZ単独(133μmol/kg)またはSR4317(1000μmol/kg)を併用し5%DMSO/生理食塩水溶液を尾静脈投与し、求めた。腫瘍は、処置18時間後に切除し、酵素的に解離させ、接種し、クロノジェニック生存者の数を求めた。数値は幾何平均であり、誤差の棒線は、前記平均の標準偏差である。水平線は、未処置対象および放射線のみについての組織学上の値を示しており、(実線は平均であり、点線は、95%信頼限界である。p値は、この実験のデータのみを用いてワンウェイANOVAによって求めた。
【0352】

Claims (79)

  1. 式AのベンゾアジンN−モノオキシド化合物またはその薬理学的に許容できる塩の有効量および式Bのベンゾアジン1、4−ジオキシド化合物またはその薬理学的に許容できる塩の有効量を含む細胞毒性相乗的組成物で、
    Figure 2005047806
    式AまたはB中、ZはNまたはC−CNであり、および
    式A中において、ZがNを表す時、前記N−オキシド部分は1−、2−、または4−位のひとつを占め;およびZがC−CNを表す時、前記N−オキシド部分は、1−、または4−位のひとつを占め;
    式AまたはB中、Jは、ベンゾ環上利用可能な炭素5−8の1個以上において下記の基類を表す:
    ハロ、H、R、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、SOR、CF、CN、COH、COR、CHO、COR、CONH、CONHRまたはCONRR、環状アルキルアミノ、イミダゾリル、アルキルピペラジニル、モルホリノ;
    式中、各Rは、それぞれ、任意に置換されたC1−6脂環式または任意に置換されたC3−6環状アルキル基から独立して選択され、前記任意の置換基類はそれぞれ、ハロ、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され;
    Rはまた、最大12個の炭素原子を有する任意に置換されたアリールまたは任意に置換されたヘテロアリール基を表してもよく、および前記任意の置換基類は、それぞれ、ハロ、OH、OR、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され、および各ヘテロアリール基はその環系の中に1個以上のヘテロ原子を含み、それらはそれぞれ、O、NまたはSから独立して選択され;
    各Rはそれぞれ、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および前記任意の置換基類はそれぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中、各Rはそれぞれ、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され、および、
    式AまたはB中、Wは、−X−Aを表してもよく、式中、−X−AはともにHまたはハロゲンを表してもよく;または、
    Xは、O、S、NH、NMe、CH、SO、SO、CONH、NHCO、COまたはCOを表し、および、Aは、H、任意に置換されたC1−12アルキル基またはその薬理学的に許容できる塩を表し、式中、前記任意の置換基類は、それぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;およびこの任意に置換されたC1−12アルキル鎖は、O、NH、NR、CONH、CONR、NHCO、NRCOから独立して選択されるヘテロ原子1個以上を含有する連結部分によって任意に中断されているかまたは伸長されていてもよく、式中各Rは、それぞれ、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および前記任意のR置換基類は、それぞれOH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中各Rは、それぞれ、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され、または
    Wは、式Cの基を表してもよく:
    Figure 2005047806
    式Cの基において、
    nは、1または2を表し、
    Z’は、NまたはC−CNから独立して選択され、および、Z’がNを表しかつnが1を表す時、前記N−オキシド部分は、1’、2’または4’位のひとつを占め、およびZ’がC−CNを表す時、前記N−オキシド部分は、1’または4’位のひとつを占め;およびZ’がNまたはC−CNを表しかつnが2を表す時、前記N−オキシド部分は、1’および4’位を占め、
    およびYは、それぞれ、ベンゾ環の利用可能炭素5’−8’の1個以上において下記の基類を表し:
    ハロ、H、R、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、SOR、CF、CN、COH、COR、CHO、COR、CONH、CONHRまたはCONRR、環状アルキルアミノ、イミダゾリル、アルキルピペラジニル、モルホリノ;
    式中、各Rは、それぞれ、任意に置換されたC1−6脂環式または任意に置換されたC3−6環状アルキル基から独立して選択され、および、前記任意の置換基類はそれぞれ、ハロ、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され;
    Rはまた、最大12個の炭素原子を有する任意に置換されたアリールまたは任意に置換されたヘテロアリール基を表してもよく、および前記任意の置換基類は、それぞれ、ハロ、OH、OR、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され、および、各ヘテロアリール基はその環系の中に1個以上のヘテロ原子を含み、それらはそれぞれ、O、NまたはSから独立して選択され;
    各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および、前記任意の置換基類はそれぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され、および、
    X’は、O、NH、NMeまたはCHを表し、
    Aは、任意に置換されたC1−12アルキル基を表し、式中、前記任意の置換基類は、それぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;およびこの任意に置換されたC1−12アルキル鎖は、O、NH、NR、CONH、CONR、NHCO、NRCOから独立して選択されるヘテロ原子1個以上を含有する連結部分によって任意に中断されているかまたは伸長されており、式中各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および前記任意のR置換基類は、それぞれOH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され、または、
    Wは、式Dの基を表すことができ、
    Figure 2005047806
    式中、
    Xは、NH、NMe、CHまたはOを表し;
    Aは、任意に置換されたC1−12アルキル基を表し、式中、前記任意の置換基類は、それぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;およびこの任意に置換されたC1−12アルキル鎖は、O、NH、NR、CONH、CONR、NHCO、NRCOから独立して選択されるヘテロ原子1個以上を含有する連結部分によって任意に中断されているかまたは伸長されており、式中各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および前記任意のR置換基類は、それぞれOH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され、および
    前記DNA標的単位または標的部位(DNA-targeting unit)が、20℃におけるイオン強度0.01Mにおいて10−1を超える二重鎖ランダム配列DNAへの結合のための会合定数(K)を有し分子量700ダルトン未満のあらゆる部分であり、
    式AまたはB中、Tは、ベンゾ環上の炭素5−8の1個において下記の基類を表す:
    ハロ、H、R、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、SOR、CF、CN、COH、COR、CHO、COR、CONH、CONHRまたはCONRR、環状アルキルアミノ、イミダゾリル、アルキルピペラジニル、モルホリノ;
    式中、各Rは、任意に置換されたC1−6脂環式または任意に置換されたC3−6環状アルキル基から独立して選択され、および、前記任意の置換基類はそれぞれ、ハロ、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され;
    Rはまた、最大12個の炭素原子を有する任意に置換されたアリールまたは任意に置換されたヘテロアリール基を表してもよく、および前記任意の置換基類は、それぞれ、ハロ、OH、OR、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され、および各ヘテロアリール基はその環系の中に1個以上のヘテロ原子を含み、それらはそれぞれ、O、NまたはSから独立して選択され;
    各Rはそれぞれ、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および、前記任意の置換基類は、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され、または、
    Tは、式Eの基を表し、
    Figure 2005047806
    式中、Xは、O、S、NH、NMe、CH、SO、SO、CONH、NHCO、CO、COまたはOを表し、および、
    Aは、任意に置換されたC1−12アルキル基を表し、式中、前記任意の置換基類は、それぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;およびこの任意に置換されたC1−12アルキル鎖は、O、NH、NR、CONH、CONR、NHCO、NRCOから独立して選択されるヘテロ原子1個以上を含有する連結部分によって任意に中断されているかまたは伸長されており、式中各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および前記任意のR置換基類は、それぞれOH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され、および
    前記DNA標的単位が20℃におけるイオン強度0.01Mにおいて10−1を超える二重鎖ランダム配列DNAへの結合のための会合定数(K)を有し分子量700ダルトン未満のあらゆる部分である。
  2. 式Dまたは式Eの基のために請求項1で定義した前記DNA標的化剤がそれぞれ、式III−XVIIのいずれかひとつから独立して選択される請求項1記載の組成物で、
    Figure 2005047806
    XII−XVIIの構造において、Rは、任意に置換されたC1−6脂環式または任意に置換されたC3−6環状アルキル基から独立して選択され、および前記任意の置換基類はそれぞれ、ハロ、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され;
    はまた、最大12個の炭素原子を有する任意に置換されたアリールまたは任意に置換されたヘテロアリール基を表してもよく、および、前記任意の置換基類は、それぞれ、ハロ、OH、OR、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され、および、各ヘテロアリール基はその環系の中に1個以上のヘテロ原子を含み、それらはそれぞれ、O、NまたはSから独立して選択され;
    各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および前記任意の置換基類はそれぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;
    Dは、利用可能な全ての環上炭素位置の置換基類として下記の基;H、R、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、NO、NH、NHR、NR 、SH、SR、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHRまたはCONR、環状アルキルアミノ、イミダゾリル、アルキルピペラジニル、モルホリノを最大4個まで表し、式中、各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および、前記任意の置換基類はそれぞれ、OH、OR10、NH、NHR10、NR10 またはN(OH)R10から独立して選択され、式中、各R10は、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;
    および、式III−XVIIのあらゆる利用可能な環炭素位置がまた、前記式の原子価数と立体配置が許す限り適宜−N−によって置換されてもよく、上記に定義したA基に式III−XVIIが結合する点は、◆によって表され;および
    式XII、XIIIにおいて、mは、2、3または4から独立して選択され、および
    式XII、XIII、XVIおよびXVIIにおいて、Jは、CHまたはNから独立して選択され;
    式XIVおよびXVにおいて、nは、0、1または2から独立して選択され;
    式XVIおよびXVIIにおいて、oは、1および2から独立して選択される。
  3. 式Dまたは式Eの前記DNA標的単位が式V、VI、VII、VIII、IXまたはXのひとつから独立して選択される請求項2記載の組成物。
  4. 式III−XIの前記DNA標的単位の置換基Dが、HまたはMeである請求項2または3記載の組成物。
  5. 請求項1記載の式Aの化合物中において、Wが、NH(C−C12)任意置換アルキルまたはO(C−C12)任意置換アルキルを表す請求項1乃至4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. Wが、NH、NHCHCHNHCH、NHCHCHN(CHまたはOCHを表す請求項5記載の組成物。
  7. 前記組成物が、薬理学的に許容可能な賦形剤、アジュバント、担体、緩衝液または安定剤を含む請求項1乃至6のいずれか1項に記載の組成物。
  8. 癌療法を必要としている対象を治療する方法で、この方法は前記対象の腫瘍細胞に対して請求項1乃至7のいずれか1項に記載の式Aの1種以上の化合物類および式Bの1種以上の化合物類の有効量を含む組成物の有効細胞毒性量を前記対象に対して投与する段階を含む。
  9. 式AおよびBの化合物の投与段階が同時または逐次である請求項8記載の方法。
  10. 前記腫瘍細胞が低酸素環境にある請求項8または9記載の方法。
  11. 前記方法が、請求項1乃至7のいずれか1項に記載の組成物を1種以上の他の化学療法剤または放射線療法を含む治療と併用して、必要な癌療法に応じて同時または逐次に投与する段階をさらに含む請求項8乃至10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記方法は、前記組成物の投与前、投与中または投与後において前記腫瘍細胞に対して放射線療法を行う段階を含む請求項11記載の方法。
  13. 前記化学療法剤が、シスプラチン(Cisplatin)または他の白金系誘導体類、テモゾロミド(Temozolomide)または他のDNAメチル化剤、シクロホスファミドまたは他のDNAアルキル化剤、ドキソルビシン、ミトキサンドロン、カンプトテシンまたは他のトポイソメラーゼ阻害剤類、メソトレキセート、ゲンシタビンまたは他の代謝拮抗物質類から独立して選択される請求項11または12記載の方法。
  14. ヒト対象類、および霊長類、家畜を含む農場動物類、および馬、イヌおよびネコを含むスポーツ動物類およびペット類を含む他の温血動物対象類の癌療法用である請求項11乃至13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 式Iの化合物で、
    Figure 2005047806
    Zは、NまたはC−CNから独立して選択され、およびZがNを表す時、前記N−オキシド部分は、1−、2−、または4−位のひとつを占め;およびZがC−CNを表す時、前記N−オキシド部分は、1−、または4−位のひとつを占め;
    およびYは、それぞれ、ベンゾ環上利用可能な炭素5−8の1個以上において下記の基類を表す:
    ハロ、H、R、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、SOR、CF、CN、COH、COR、CHO、COR、CONH、CONHRまたはCONRR、環状アルキルアミノ、イミダゾリル、アルキルピペラジニル、モルホリノ;
    式中、各Rは、任意に置換されたC1−6脂環式または任意に置換されたC3−6環状アルキル基から独立して選択され、および前記任意の置換基類はそれぞれ、ハロ、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され;
    Rはまた、最大12個の炭素原子を有する任意に置換されたアリールまたは任意に置換されたヘテロアリール基を表してもよく、および前記任意の置換基類は、それぞれ、ハロ、OH、OR、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され、および、各ヘテロアリール基はその環系の中に1個以上のヘテロ原子を含み、それらはそれぞれ、O、NまたはSから独立して選択され;
    各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および前記任意の置換基類はそれぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され、および、
    AおよびXはともにHまたはハロゲンを表し;または
    Xは、O、S、NH、NMeまたはCHを表し、および、
    Aは、H、任意に置換されたC1−12アルキル基またはその薬理学的に許容できる塩を表し、式中、前記任意の置換基類は、それぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;およびこの任意に置換されたC1−12アルキル鎖は、O、NH、NR、CONH、CONR、NHCO、NRCOから独立して選択されるヘテロ原子1個以上を含有する連結部分によって任意に中断されているかまたは伸長されていてもよく、式中各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および前記任意のR置換基類は、それぞれOH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択されるが、
    ただし、下記化合物類を除く:
    3−アミノ−1,2,4−ベンゾトリアジン−1−オキシド、
    3−アミノ−7−トリフルオロメチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−1−オキシド、
    3−アミノ−7−カルバミル−1,2,4−ベンゾトリアジン−1−オキシド、
    3−アミノ−7−クロロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−1−オキシド、
    3−アミノ−7−ニトロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−1−オキシド、
    3−クロロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−1−オキシド、
    3−(3−N,N−ジエチルアミノプロピルアミノ)−3−アミノ−1,2,4−ベンゾトリアジン−1−オキシド、
    3−クロロ−7−ニトロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−1−オキシド、
    7−ニトロ−(3−(2−N,N−ジエチルアミノ−エチルアミノ)−1,2,4−ベンゾトリアジン−1−オキシド、
    8−メトキシ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
    8−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
    8−フルオロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
    8−クロロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
    8−トリフルオロメチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
    8−(メチルスルファニル)−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド、
    8−(ブチルスルファニル)−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン1−オキシド、
    3−アミノ−1,2,4−ベンゾトリアジン−7−オール 1−オキシド、
    3−アミノ−1,2,4−ベンゾトリアジン−7−オール 1−オキシド、
    7−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
    7−フルオロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
    7−クロロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
    7−トリフルオロメチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
    7−(メチルスルファニル)−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
    7−(ブチルスルファニル)−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
    7−ニトロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
    6−メトキシ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
    6−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
    6−フェニル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
    6−フルオロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
    6−クロロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
    6−トリフルオロメチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
    6−(メチルスルファニル)−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
    6−(ブチルスルファニル)−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
    5−メトキシ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
    5−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
    5−クロロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
    5−フルオロ−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
    、N−ジメチル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3,7−ジアミン 1−オキシド、
    3−クロロ−1,2,4−ベンゾトリアジン 1−オキシド、
    3−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン 1−オキシド、
    3−エチル−1,2,4−ベンゾトリアジン 1−オキシド、
    3−フェニル−1,2,4−ベンゾトリアジン 1−オキシド、
    3−(4−メトキシフェニル)−1,2,4−ベンゾトリアジン 1−オキシド、
    3−ビニル−1,2,4−ベンゾトリアジン 1−オキシド、
    3−アリル−1,2,4−ベンゾトリアジン 1−オキシド、
    3−(2−ヒドロキシエチル)−1,2,4−ベンゾトリアジン 1−オキシド、
    3−(2−メトキシエチル)−1,2,4−ベンゾトリアジン 1−オキシド、
    N−フェニル−1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 1−オキシド、
    3−メトキシ−1,2,4−ベンゾトリアジン 1−オキシド、
    3−クロロ−7−メチル−1,2,4−ベンゾトリアジン 1−オキシド、
    3−クロロ−7−メトキシ−1,2,4−ベンゾトリアジン 1−オキシド、
    1,2,4−ベンゾトリアジン 1−オキシド、
    1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 2−オキシド、および
    1,2,4−ベンゾトリアジン−3−アミン 4−オキシド。
  16. ZがNである請求項15記載の式Iの化合物。
  17. XがNHまたはCHである請求項15または16記載の式Iの化合物。
  18. −X−Aが、NHCHCHNHCH、NHCHCHN(CHまたはOCHのようなNH(C−C12)任意置換アルキルまたはO(C−C12)任意置換アルキルを表す請求項15乃至17のいずれか1項に記載の式Iの化合物。
  19. およびYがそれぞれHを表す請求項15乃至18のいずれか1項に記載の式Iの化合物。
  20. 前記N−オキシド部分が1位を占める請求項15乃至19のいずれか1項に記載の式Iの化合物。
  21. 癌療法を必要とする対象を治療する方法で、前記方法は、式Iの化合物の有効細胞毒性量を、前記対象に対して投与する段階を含み、ここで、
    Figure 2005047806
    式中、
    Zは、NまたはC−CNから独立して選択され、およびZがNを表す時、前記N−オキシド部分は、1−、2−、または4−位のひとつを占め;およびZがC−CNを表す時、前記N−オキシド部分は、1−、または4−位のひとつを占め;
    およびYは、それぞれ、ベンゾ環上利用可能な炭素5−8の1個以上において下記の基類を表す:
    ハロ、H、R、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、SOR、CF、CN、COH、COR、CHO、COR、CONH、CONHRまたはCONRR、環状アルキルアミノ、イミダゾリル、アルキルピペラジニル、モルホリノ;
    式中、各Rは、任意に置換されたC1−6脂環式または任意に置換されたC3−6環状アルキル基から独立して選択されてもよく、および前記任意の置換基類はそれぞれ、ハロ、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され;
    Rはまた、最大12個の炭素原子を有する任意に置換されたアリールまたは任意に置換されたヘテロアリール基を表してもよく、および前記任意の置換基類は、それぞれ、ハロ、OH、OR、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され、および、各ヘテロアリール基はその環系の中に1個以上のヘテロ原子を含み、それらはそれぞれ、O、NまたはSから独立して選択され;
    各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および前記任意の置換基類はそれぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され、および、
    AおよびXはともにHまたはハロゲンを表し;または
    Xは、O、S、NH、NMeまたはCHを表し、および、
    Aは、H、任意に置換されたC1−12アルキル基またはその薬理学的に許容できる塩を表し、式中、前記任意の置換基類は、それぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;およびこの任意に置換されたC1−12アルキル鎖は、O、NH、NR、CONH、CONR、NHCO、NRCOから独立して選択されるヘテロ原子1個以上を含有する連結部分によって任意に中断されているかまたは伸長されており、式中各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および前記任意のR置換基類は、それぞれOH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択される。
  22. 前記腫瘍細胞が低酸素環境にある請求項21記載の方法。
  23. 前記方法が、請求項21記載の式Iの化合物を1種以上の他の化学療法剤または放射線療法を含む治療と併用して、必要な癌療法に応じて同時または逐次に投与する段階をさらに含む請求項21または22に記載の方法。
  24. 前記方法は、前記腫瘍細胞に対して放射線療法を行う段階が、前記式Iの化合物の投与前、投与中または投与後において行われることを含む請求項21記載の方法。
  25. 前記化学療法剤が、シスプラチンまたは他の白金系誘導体類、テモゾロミドまたは他のDNAメチル化剤、シクロホスファミドまたは他のDNAアルキル化剤、ドキソルビシン、ミトキサンドロン、カンプトテシンまたは他のトポイソメラーゼ阻害剤類、メソトレキセート、ゲンシタビンまたは他の代謝拮抗物質類から独立して選択される請求項23または24記載の方法。
  26. ヒト対象類、および霊長類、家畜を含む農場動物類、および馬、イヌおよびネコを含むスポーツ動物類およびペット類を含む他の温血動物対象類の癌療法用である請求項21乃至25のいずれか1項に記載の方法。
  27. 式I’の化合物:
    Figure 2005047806
    式中、
    nは、1または2を表し、
    ZまたはZ’は、NまたはC−CNから独立して選択され、および、ZまたはZ’がNを表しかつnが1を表す時、各N−オキシド部分は、1、2または4位のひとつまたは1’、2’または4’位をそれぞれ占め、およびZまたはZ’がC−CNを表す時、各N−オキシド部分は、1または4位のひとつまたは1’または4’位をそれぞれ占め、およびZ’がNを表しかつnが2を表す時、前記N’−オキシド部分は、1’および4’位を占め、およびZ’がC−CNを表しかつnが2を表す時、前記N’−オキシド部分は、1’および4’位を占め;
    、Y、YおよびYは、それぞれのベンゾ環上の利用可能炭素5−8の1個以上においてまたは利用可能炭素5’−8’の1個以上においてそれぞれ下記の基類を表し:
    ハロ、H、R、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、SOR、CF、CN、COH、COR、CHO、COR、CONH、CONHRまたはCONRR、環状アルキルアミノ、イミダゾリル、アルキルピペラジニル、モルホリノ;
    式中、各Rは、任意に置換されたC1−6脂環式、または任意に置換されたC3−6環状アルキル基から独立して選択され、前記任意の置換基類はそれぞれ、ハロ、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され;
    Rはまた、最大12個の炭素原子を有する任意に置換されたアリールまたは任意に置換されたヘテロアリール基を表してもよく、および、前記任意の置換基類は、それぞれ、ハロ、OH、OR、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され、各ヘテロアリール基はその環系の中に1個以上のヘテロ原子を含み、それらはそれぞれ、O、NまたはSから独立して選択され;
    各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および、前記任意の置換基類はそれぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され、および
    Xは、NH、NMe、CHまたはOを表し;
    Aは、任意に置換されたC1−12アルキル基またはその薬理学的に許容できるその塩を表し、式中、前記任意の置換基類は、それぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;およびこの任意に置換されたC1−12アルキル鎖は、O、NH、NR、CONH、CONR、NHCO、NRCOから独立して選択されるヘテロ原子1個以上を含有する連結部分によって任意に中断されているかまたは伸長されており、式中各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および前記任意のR置換基類は、それぞれOH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択される。
  28. XがNHまたはCHである請求項27記載の式I’の化合物。
  29. およびYがそれぞれHを表す請求項27または28記載の式I’の化合物。
  30. Aが−(CHNMe(CH−である請求項27乃至29のいずれか1項に記載の式I’の化合物。
  31. 前記N−オキシド類が1位にある請求項27乃至30のいずれか1項に記載の式I’の化合物。
  32. 癌療法を必要とする対象を治療する方法で、前記方法は、前記対象中の腫瘍細胞に対して請求項27乃至31のいずれか1項に記載の式I’の化合物の有効細胞毒性量を、前記対象に対して投与する段階を含む。
  33. 前記腫瘍細胞が低酸素環境にある請求項32記載の方法。
  34. 前記方法が、請求項27乃至請求項31のいずれか1項に記載の式I’の化合物を1種以上の他の化学療法剤または放射線療法を含む治療と併用して、必要な癌療法に応じて同時または逐次に投与する段階をさらに含む請求項32または33に記載の方法。
  35. 前記方法は、前記組成物の投与前、投与中または投与後において前記腫瘍細胞に対して放射線療法を行う段階を含む請求項34記載の方法。
  36. 前記化学療法剤が、シスプラチンまたは他の白金系誘導体類、テモゾロミドまたは他のDNAメチル化剤、シクロホスファミドまたは他のDNAアルキル化剤、ドキソルビシン、ミトキサンドロン、カンプトテシンまたは他のトポイソメラーゼ阻害剤類、メソトレキセート、ゲンシタビンまたは他の代謝拮抗物質類から独立して選択される請求項34または35記載の方法。
  37. ヒト対象類、および霊長類、家畜を含む農場動物類、および馬、イヌおよびネコを含むスポーツ動物類およびペット類を含む他の温血動物対象類の癌療法用である請求項32乃至36のいずれか1項に記載の方法。
  38. 式IIの化合物、
    Figure 2005047806
    式中、
    Zは、NまたはC−CNから独立して選択され、およびZがNを表す時、前記N−オキシド部分は、1、2または4位のひとつを占め;およびZがC−CNを表す時、前記N−オキシド部分は、1または4位のひとつを占め;
    およびYは、それぞれ、ベンゾ環の利用可能炭素5−8の1個以上において下記の基類を表し:
    ハロ、H、R、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、SOR、CF、CN、COH、COR、CHO、COR、CONH、CONHRまたはCONRR、環状アルキルアミノ、イミダゾリル、アルキルピペラジニル、モルホリノ;
    式中、各Rは、任意に置換されたC1−6脂環式または任意に置換されたC3−6環状アルキル基から独立して選択され、および前記任意の置換基類はそれぞれ、ハロ、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され;
    Rはまた、最大12個の炭素原子を有する任意に置換されたアリールまたは任意に置換されたヘテロアリール基を表してもよく、および、前記任意の置換基類は、それぞれ、ハロ、OH、OR、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され、各ヘテロアリール基はその環系の中に1個以上のヘテロ原子を含み、それらはそれぞれ、O、NまたはSから独立して選択され;
    各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、また、前記任意の置換基類はそれぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され、および、
    式中、Xは、NH、NMe、CHまたはOを表し;
    Aは、任意に置換されたC1−12アルキル基を表し、式中、前記任意の置換基類は、それぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;およびこの任意に置換されたC1−12アルキル鎖は、O、NH、NR、CONH、CONR、NHCO、NRCOから独立して選択されるヘテロ原子1個以上を含有する連結部分によって任意に中断されているかまたは伸長されていてもよく、式中各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および前記任意のR置換基類は、それぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され、および
    式中、
    前記DNA標的単位が20℃におけるイオン強度0.01Mにおいて10−1を超える二重鎖ランダム配列DNAへの結合のための会合定数(K)を有し分子量700ダルトン未満のあらゆる部分であるか、または
    その薬理学的に許容できる塩。
  39. ZがNである請求項38記載の化合物。
  40. XがNHまたはCHである請求項38または39記載の式IIの化合物。
  41. 前記N−オキシドが1位にある請求項38乃至40のいずれか1項に記載の式IIの化合物。
  42. およびYがそれぞれHを表す請求項38乃至41のいずれか1項に記載の式IIの化合物。
  43. がMeを表す請求項38乃至41のいずれか1項に記載の式IIの化合物。
  44. Aが、−(CHNH−、−(CHNH(CHNHCO−、−(CHNMe(CHNHCO−、−(CHNH−、−(CHNH(CHNHCO−または−(CHNMe(CHNHCO−から独立して選択される請求項38乃至43のいずれか1項に記載の式IIの化合物。
  45. 請求項38乃至44のいずれか1項に記載の式IIの化合物で、前記DNA標的単位が式III−XVIIのひとつから独立して選択される化合物であり:
    Figure 2005047806
    XII−XVIIの構造において、Rは、任意に置換されたC1−6脂環式または任意に置換されたC3−6環状アルキル基から独立して選択され、および前記任意の置換基類はそれぞれ、ハロ、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され;
    はまた、最大12個の炭素原子を有する任意に置換されたアリールまたは任意に置換されたヘテロアリール基を表してもよく、および、前記任意の置換基類は、それぞれ、ハロ、OH、OR、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され、および、各ヘテロアリール基はその環系の中に1個以上のヘテロ原子を含み、それらはそれぞれ、O、NまたはSから独立して選択され;
    各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および前記任意の置換基類はそれぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR 、またはN(OH)Rから独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;
    Dは、利用可能な全ての環上炭素位置の置換基類として下記の基;H、R、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、NO、NH、NHR、NR 、SH、SR、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHRまたはCONR、環状アルキルアミノ、イミダゾリル、アルキルピペラジニル、モルホリノを最大4個まで表し、式中、各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および、前記任意の置換基類はそれぞれ、OH、OR10、NH、NHR10、NR10 またはN(OH)R10から独立して選択され、式中、各R10は、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;
    および、式III−XVIIのあらゆる利用可能な環炭素位置がまた、前記式の原子価数と立体配置が許す限り適宜−N−によって置換されてもよく、上記に定義したA基に式III−XVIIが結合する点は、◆によって表され;および
    式XIIおよびXIIIにおいて、mは、2、3または4から独立して選択され、および
    式XII、XIII、XVIおよびXVIIにおいて、Jは、CHまたはNから独立して選択され;
    式XIVおよびXVにおいて、nは、0、1または2から独立して選択され;
    式XVIおよびXVIIにおいて、oは、1および2から独立して選択される。
  46. 前記DNA標的単位が式V、VI、VII、VIII、IXまたはXのひとつから独立して選択される請求項45記載の式IIの化合物。
  47. 式III−XIの前記DNA標的単位のDがHまたはMeである請求項45または46記載の式IIの化合物。
  48. XがNH−、YがH、ZがN、1位オキシド、Aが−(CHNH(CHNHCO−、前記DNA標的単位が式IXを表し、およびDがHであり;
    XがNH−、YがH、ZがN、1位オキシド、Aが−(CHNH(CHNHCO−、前記DNA標的単位が式IXを表し、およびDがHであり;
    XがNH−、YがH、ZがN、1位オキシド、Aが−(CHNMe(CHNHCO−、前記DNA標的単位が式IXを表し、およびDがHであり;
    XがNH−、Yが6−Me、ZがN、1位オキシド、Aが−(CHNMe(CHNHCO−、前記DNA標的単位が式IXを表し、およびDがHであり;
    XがNH−、YがH、ZがN、1位オキシド、Aが−(CHNMe(CHNHCO−、前記DNA標的単位が式IXを表し、およびDがHであり;
    XがNH−、Yが6−Me、ZがN、1位オキシド、Aが−(CHNMe(CHNHCO−、前記DNA標的単位が式IXを表し、およびDがHであり;
    XがNH−、YがH、ZがN、1位オキシド、Aが−(CHNMe(CHNHCO−、前記DNA標的単位が式IXを表し、およびDがMeであり;および
    XがNH−、YがH、ZがN、1位オキシド、Aが−(CHNMe(CHNHCO−、前記DNA標的単位が式IXを表し、およびDがMeである請求項38乃至47のいずれか1項に記載の式IIの化合物類。
  49. 癌療法を必要とする対象を治療する方法で、前記方法は、前記対象中の腫瘍細胞に対して請求項38乃至48のいずれか1項に記載の式IIの化合物の有効細胞毒性量を、前記対象に対して投与する段階を含む。
  50. 前記腫瘍細胞が低酸素環境にある請求項49記載の方法。
  51. 前記方法が、式IIの化合物を1種以上の他の化学療法剤または放射線療法を含む治療と併用して、前記癌療法に応じて同時または逐次に投与する段階をさらに含む請求項49または50に記載の方法。
  52. 前記方法は、前記組成物の投与前、投与中または投与後において前記腫瘍細胞に対して放射線療法を行う段階を含む請求項51記載の方法。
  53. 前記化学療法剤が、シスプラチンまたは他の白金系誘導体類、テモゾロミドまたは他のDNAメチル化剤、シクロホスファミドまたは他のDNAアルキル化剤、ドキソルビシン、ミトキサンドロン、カンプトテシンまたは他のトポイソメラーゼ阻害剤類、メソトレキセート、ゲンシタビンまたは他の代謝拮抗物質類から独立して選択される請求項51または52記載の方法。
  54. ヒト対象類、および霊長類、家畜を含む農場動物類、および馬、イヌおよびネコを含むスポーツ動物類およびペット類を含む他の温血動物対象類の癌療法用である請求項49乃至53のいずれか1項に記載の方法。
  55. 式II’の化合物:
    Figure 2005047806
    式中、
    Zは、NまたはC−CNから独立して選択され、およびZがNを表す時、前記N−オキシド部分は、1−、2−、または4−位のひとつを占め;およびZがC−CNを表す時、前記N−オキシド部分は、1−、または4−位のひとつを占め;
    は、ベンゾ環上利用可能な炭素5−8の1個以上において下記の基類を表す:
    ハロ、H、R、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、SOR、CF、CN、COH、COR、CHO、COR、CONH、CONHRまたはCONRR、環状アルキルアミノ、イミダゾリル、アルキルピペラジニル、モルホリノ;
    は、下記の基類ハロ、H、R、OR、NH、NHR、NR、SOR、CF、CN、COH、COR、CHO、COR、CONH、CONHRまたはCONRR、環状アルキルアミノ、イミダゾリル、アルキルピペラジニル、モルホリノから独立して選択され;
    式中、基YおよびYの各Rは、任意に置換されたC1−6脂環式または任意に置換されたC3−6環状アルキル基から独立して選択され、前記任意の置換基類はそれぞれ、ハロ、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され;
    Rは、最大12個の炭素原子を有する任意に置換されたアリールまたは任意に置換されたヘテロアリール基を表してもよく、さらに、任意の置換基類は、それぞれ、ハロ、OH、OR、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され、および各ヘテロアリール基はその環系の中に1個以上のヘテロ原子を含み、それらはそれぞれ、O、NまたはSから独立して選択され;
    式中、各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、任意の置換基類はそれぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され、および、
    Xは、NH、NMe、CH、S、SO、SO、CONH、NHCO、CO、COまたはOを表し;
    Aは、任意に置換されたC1−12アルキル基を表し、式中、前記任意の置換基類は、それぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;およびこの任意に置換されたC2−12アルキル鎖は、O、NH、NR、CONH、CONR、NHCO、NRCOから独立して選択されるヘテロ原子1個以上を含有する連結部分によって任意に中断されていてもよく、式中各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および前記任意のR置換基類は、それぞれOH、OR、NH、NHR、NR またはN(OH)Rから独立して選択され、式中各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;および
    前記DNA標的単位が20℃におけるイオン強度0.01Mにおいて10−1を超える二重鎖ランダム配列DNAへの結合のための会合定数(K)を有し分子量700ダルトン未満のあらゆる部分であるか、または
    その薬理学的に許容できる塩。
  56. ZがNである請求項55記載の式II’の化合物。
  57. XがOまたはCHである請求項55または59記載の式II’の化合物。
  58. 前記N−オキシドが1位にある請求項55乃至57のいずれか1項に記載の式II’の化合物。
  59. がHを表す請求項55乃至58のいずれか1項に記載の式II’の化合物。
  60. がNHRを表す請求項55乃至59のいずれか1項に記載の式II’の化合物。
  61. Aが、−(CHNH−、−(CHNH(CHNHCO−、−(CHNMe(CHNHCO−、−(CHNH−、−(CHNH(CHNHCO−または−(CHNMe(CHNHCO−から独立して選択される請求項55乃至60のいずれか1項に記載の式IIの化合物。
  62. 請求項55乃至61のいずれか1項に記載の式IIの化合物が、前記DNA標的単位が式III−XVIIのひとつから独立して選択される化合物で、
    Figure 2005047806
    XII−XVIIの構造において、Rは、任意に置換されたC1−6脂環式または任意に置換されたC3−6環状アルキル基から独立して選択され、および前記任意の置換基類はそれぞれ、ハロ、OH、OR、NO、NH、NHR、NR、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され;
    はまた、最大12個の炭素原子を有する任意に置換されたアリールまたは任意に置換されたヘテロアリール基を表し、および、前記任意の置換基類は、それぞれ、ハロ、OH、OR、NH、NHR、NR、SH、SR、イミダゾリル、R−ピペラジニル、モルホリノ、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHR、CONRから独立して選択され、および、各ヘテロアリール基はその環系の中に1個以上のヘテロ原子を含み、それらはそれぞれ、O、NまたはSから独立して選択され;
    各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および前記任意の置換基類はそれぞれ、OH、OR、NH、NHR、NR 、またはN(OH)R98から独立して選択され、式中、各Rは、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;
    Dは、利用可能な全ての環上炭素位置の置換基類として下記の基;H、R、ヒドロキシ、アルコキシ、ハロゲン、NO、NH、NHR、NR 、SH、SR、SO、CF、CN、COH、CO、CHO、COR、CONH、CONHRまたはCONR、環状アルキルアミノ、イミダゾリル、アルキルピペラジニル、モルホリノを最大4個まで表し、式中、各Rは、任意に置換されたC1−4アルキルまたは任意に置換されたC2−4アルケニル基から独立して選択され、および、前記任意の置換基類はそれぞれ、OH、OR10、NH、NHR10、NR10 またはN(OH)R10から独立して選択され、式中、各R10は、C1−4アルキル、C2−4アルケニル、OH、NO、NH、CF、CN、COHまたはSHから独立して選択され;
    および、式III−XVIIのあらゆる利用可能な環炭素位置がまた、前記式の原子価数と立体配置が許す限り適宜−N−によって置換されてもよく、上記に定義したA基に式III−XVIIが結合する点は、◆によって表され;および
    式XIIおよびXIIIにおいて、mは、2、3または4から独立して選択され、および
    式XII、XIII、XVIおよびXVIIにおいて、Jは、CHまたはNから独立して選択され;
    式XIVおよびXVにおいて、nは、0、1または2から独立して選択され;
    式XVIおよびXVIIにおいて、oは、1または2から独立して選択される。
  63. 前記DNA標的単位が請求項62記載の式IV−Xのひとつから独立して選択される請求項62記載の式II’の化合物。
  64. 式III−XIの前記DNA標的単位のDがHまたはMeである請求項62または63記載の式II’の化合物。
  65. XがCH−、YがH、YがNHCHCHOMe、Zが−N−、Aが−(CH)NMe(CHNHCO−、前記DNA標的単位が式IXを表し、およびDがHであり;
    XがCH−、YがH、YがNHCHCHOMe、Zが−N−、Aが−(CHNH(CHNHCO−、前記DNA標的単位が式IXを表し、およびDがHであり;
    XがCH−、YがH、YがNHCHCHOMe、Zが−N−、Aが−(CH)NMe(CHNHCO−、前記DNA標的単位が式IXを表し、およびDがMeであり;
    XがCH−、YがH、YがNHCHCHOMe、Zが−N−、Aが−(CHNMe(CHNHCO−、前記DNA標的単位が式IXを表し、およびDがMeであり;
    XがCH−、YがH、YがNHCHCHOMe、Zが−N−、Aが−(CH)NMe(CHNHCO−、前記DNA標的単位が式Xを表し、およびDがMeであり;
    XがCH−、YがH、YがNHCHCHOMe、Zが−N−、Aが−(CHNH(CHNHCO−、前記DNA標的単位が式Xを表し、およびDがMeである請求項55乃至64のいずれか1項に記載の式II’の化合物。
  66. 癌療法を必要とする対象を治療する方法で、前記方法は、前記対象中の腫瘍細胞に対して請求項55乃至66のいずれか1項に記載の式II’の化合物の有効細胞毒性量を、前記対象に対して投与する段階を含む。
  67. 前記腫瘍細胞が低酸素環境にある請求項66記載の方法。
  68. 前記方法が、式II’の化合物を1種以上の他の化学療法剤または放射線療法を含む治療と併用して、必要な癌療法に応じて同時にまたは逐次投与する段階をさらに含む請求項66または67に記載の方法。
  69. 前記方法は、前記組成物の投与前、投与中または投与後において前記腫瘍細胞に対して放射線療法を行う段階を含む請求項68記載の方法。
  70. 前記化学療法剤が、シスプラチンまたは他の白金系誘導体類、テモゾロミドまたは他のDNAメチル化剤、シクロホスファミドまたは他のDNAアルキル化剤、ドキソルビシン、ミトキサンドロン、カンプトテシンまたは他のトポイソメラーゼ阻害剤類、メソトレキセート、ゲンシタビンまたは他の代謝拮抗物質類から独立して選択される請求項68または69記載の方法。
  71. ヒト対象類、および霊長類、家畜を含む農場動物類、および馬、イヌおよびネコを含むスポーツ動物類およびペット類を含む他の温血動物対象類の癌療法用である請求項66乃至70のいずれか1項に記載の方法。
  72. 癌療法を必要としている対象に対して投与された請求項1記載のある量の式Bの化合物または請求項1記載の式Bを含む組成物の細胞毒性を、請求項1記載の式Aの化合物または請求項1記載の式Aを含む組成物を前記対象に投与することによって、増強する方法。
  73. ある量の式Bの化合物の低酸素細胞毒性を増強する請求項72記載の方法。
  74. 請求項1記載の式Aの化合物または請求項1記載の式Aを含む組成物を前記対象に対して、1種以上の化学療法剤または放射線療法を含む前記治療と併用して、必要な癌療法に応じて同時または逐次に投与する段階をさらに含む方法。
  75. 前記放射線療法が、式Aの前記化合物または式Aを含む前記組成物の投与前、投与中または投与後において前記対象に対して行われる請求項74記載の方法。
  76. 対象に対して投与された上記のような1種以上の化学療法剤の細胞毒性を、前記対象に対してさらに請求項1記載の式Aの化合物または請求項1記載の式Aを含む組成物を投与することによって増強する方法。
  77. 前記1種以上の化学療法剤の低酸素細胞毒性を増強する請求項76記載の方法。
  78. 前記対象に対して必要とする癌療法に応じて同時または逐次に放射線療法を行う段階をさらに含む請求項76または77記載の方法。
  79. 前記対象に対して放射線療法を行う段階が、式Aの前記化合物または式Aを含む前記組成物の投与前、投与中または投与後に行われる請求項78記載の方法。
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