JP2005047097A

JP2005047097A - Agricultural polyolefinic multilayered film

Info

Publication number: JP2005047097A
Application number: JP2003204881A
Authority: JP
Inventors: Toru Katsuura; 徹勝浦
Original assignee: Chisso Petrochemical Corp; Chisso Corp
Current assignee: JNC Corp; JNC Petrochemical Corp
Priority date: 2003-07-31
Filing date: 2003-07-31
Publication date: 2005-02-24
Anticipated expiration: 2023-07-31
Also published as: JP4232561B2

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide an agricultural polyolefinic multilayered film having excellent anti-fogging lasting properties and anti-staining properties while holdinbg transparency and usable in a house or a tunnel over a long period of time. <P>SOLUTION: In the agricultural polyolefinic multilayered film comprising at least five layers, that is, an outer layer A, an inside outer layer B, an intermediate layer C, an inside inner layer D and an inner layer E, a propylene polymer is in particular used in the inside outer layer B and an anti-fogging agent is used in the intermediate layer C, the inside inner layer D and the inner layer E. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は農業用ハウスやトンネルの被覆資材として用いられる農業用ポリオレフィン系多層フィルムに関する。詳しくは、透明性に優れ、防曇持続性、防汚性に優れた農業用ポリオレフィン系多層フィルムに関する。
【０００２】
【従来の技術】
農業用ハウスやトンネル等の被覆資材として様々のプラスチックフィルムが使用されている。それらの代表的なものとして、ポリ塩化ビニルフィルム（以下、農ビという）、ポリエチレンフィルム（以下、農ポリという）、エチレン酢酸ビニル共重合体フィルム（以下、農酢ビという）、農業用ポリオレフィン系特殊フィルム等（以下、農業用多層フィルムという）を挙げることができる。
【０００３】
中でも、農ビは保温性、透明性、経済性等に優れているため、最も多く使用されているが、農ビは比重が大きいため、ハウスに展張する際フィルムの重量が重く、展張作業が困難である。
また、使用後の廃棄処理のために焼却すると有害ガスを発生する等の問題もあり、有害ガスの発生しない農ビ代替品が望まれている。
【０００４】
昨今、農ビの欠点である展張作業性に優れ、有害ガスの発生しないという農業用多層フィルムが増加している。その農業用多層フィルムは一般的にはポリエチレンまたはエチレン酢酸ビニル共重合体からなるフィルムであり（例えば、特許文献１、２参照）、部分的に破れてもその破れが拡がらず、フィルム自体の耐候性も一段と向上しているため、従来の１年展張より長期の２〜３年の展張が一般化してきている。そのため防曇性の持続性や防汚性の不足がクローズアップされ、その改良が望まれている。
【０００５】
ポリプロピレン系樹脂は、ポリエチレンやエチレン酢酸ビニル共重合体と比較して強度や軽量性に優れるものの柔軟性が劣り、これまで農業用フィルムには使用されていなかった。
【０００６】
【特許文献１】
特開平０９−０５２３３２号公報
【特許文献２】
特開平０８−２７６５４２号公報
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、透明性に優れ、防曇持続性・防汚性に優れた農業用ポリオレフィン系多層フィルムを提供することを課題とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記課題を改善するべく鋭意検討した結果、少なくとも外層Ａ、中外層Ｂ、中層Ｃ、中内層Ｄ、内層Ｅの５層からなるポリオレフィン系多層フィルムであって、特に中外層Ｂにプロピレン系重合体を使用し、更に防曇剤を中間層Ｃ、中内層Ｄ、内層Ｅに使用した農業用ポリオレフィン系多層フィルムにおいて、選択的に防曇剤がハウス内層側に移行し、フィルムは柔軟性を保持しながら透明性にも優れ、更に防曇性も長期に持続し、防汚性も優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
【０００９】
本発明は、以下から構成される。
１）．少なくとも下記の５層からなるポリオレフィン系多層フィルムであって、５層が、外層Ａ、中外層Ｂ、中層Ｃ、中内層Ｄ、内層Ｅの順に積層された農業用ポリオレフィン系多層フィルム。
（１）ポリオレフィン系樹脂の配合物からなる外層Ａ。
（２）プロピレン系重合体の配合物からなる中外層Ｂ。
（３）酢酸ビニル含有量が１０〜２５重量％のエチレン酢酸ビニル共重合体からなり、防曇剤１〜６重量％を含有する配合物からなる中層Ｃ。
（４）酢酸ビニル含有量が８〜２０重量％のエチレン酢酸ビニル共重合体からなり、防曇剤１〜５重量％を含有する組成物からなる中内層Ｄ。
（５）酢酸ビニル含有量が３〜１０重量％のエチレン酢酸ビニル共重合体からなり、防曇剤０．５〜３重量％を含有する配合物からなる内層Ｅ。
【００１０】
２）．プロピレン系重合体の配合物が、下記に示すプロピレン系共重合体組成物（Ｘ）からなる前記１）項記載の農業用ポリオレフィン系多層フィルム。
プロピレン系共重合体組成物（Ｘ）：
プロピレン含有量が９０重量％以上であるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体（Ｈ）とプロピレン含有量が５５〜９０重量％であるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体（Ｊ）とからなり、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体（Ｊ）の極限粘度［η］_Ｊが１．３〜３．５ｄｌ／ｇであり、プロピレン−α−オレフィン共重合体（Ｈ）の極限粘度を［η］_Ｈとしたときの極限粘度比［η］_Ｊ／［η］_Ｈが０．５〜１．３であり、かつプロピレン−α−オレフィン共重合体（Ｈ）の重量をＷ_Ｈとし、プロピレン−α−オレフィン共重合体（Ｊ）の重量をＷ_Ｊとしたとき、これらの重量比Ｗ_Ｈ／Ｗ_Ｊと極限粘度比［η］_Ｈ／［η］_Ｊとの積（［η］_Ｈ／［η］_Ｊ）×（Ｗ_Ｈ／Ｗ_Ｊ）が０．７〜４．５の範囲にあるプロピレン系共重合体組成物。
【００１１】
３）．プロピレン系重合体の配合物が、プロピレン系共重合体組成物（Ｘ）の他に、炭素数３〜１８のα−オレフィン１０〜３０重量％と、密度が０．８５０〜０．９２０ｇ／ｃｍ^３であるエチレン−α−オレフィン共重合体（Ｇ）を１０〜３０重量％とを含有する前記２）項記載の農業用ポリオレフィン系多層フィルム。
【００１２】
４）．無機フィラーとしてタルク、ハイドロタルサイト類系化合物及びリチウム・アルミニウム複合水酸化物塩系化合物から選ばれる少なくとも１種が各層に１０重量％以下添加されている前記１）〜３）項のいずれか１項記載の農業用ポリオレフィン系多層フィルム。
【００１３】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の農業用ポリオレフィン系多層フィルムの実施の形態について詳細に説明する。本発明の農業用ポリオレフィン系多層フィルムは、少なくとも下記の５層からなるポリオレフィン系多層フィルムであって、５層が、外層Ａ、中外層Ｂ、中層Ｃ、中内層Ｄ、内層Ｅの順に積層されてなる。該多層フィルムの内層は、ハウスやトンネルに展張された場合に、ハウスやトンネルの内側に位置し、外層は外側に位置する。
【００１４】
本発明で中外層Ｂの配合物に用いられるプロピレン系重合体としては、プロピレン単独重合体、プロピレンとエチレン、１−ブテン、１−ペンテン、１−ヘキセン等から選ばれる１種以上のα−オレフィンとのプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体、エチレン−プロピレンブロック共重合体等が挙げられるが、透明性、柔軟性、の観点からプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体が好ましい。その中でも特に下記に示すプロピレン系共重合体組成物（Ｘ）が多層フィルムの防汚性、透明性、柔軟性の観点から望ましい。
プロピレン系共重合体組成物（Ｘ）：
プロピレン含有量が９０重量％以上であるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体（Ｈ）とプロピレン含有量が５５〜９０重量％であるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体（Ｊ）とからなり、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体（Ｊ）の極限粘度［η］_Ｊが１．３〜３．５ｄｌ／ｇであり、プロピレン−α−オレフィン共重合体（Ｈ）の極限粘度を［η］_Ｈとしたときの極限粘度比［η］_Ｊ／［η］_Ｈが０．５〜１．３であり、かつプロピレン−α−オレフィン共重合体（Ｈ）の重量をＷ_Ｈとし、プロピレン−α−オレフィン共重合体（Ｊ）の重量をＷ_Ｊとしたとき、これらの重量比Ｗ_Ｈ／Ｗ_Ｊと極限粘度比［η］_Ｈ／［η］_Ｊとの積（［η］_Ｈ／［η］_Ｊ）×（Ｗ_Ｈ／Ｗ_Ｊ）が０．７〜４．５の範囲にあるプロピレン系共重合体組成物。
【００１５】
プロピレン系共重合体組成物（Ｘ）を構成する成分であるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体（Ｈ）は、プロピレン含有量が９０重量％以上９８重量％以下、より好ましくは９４重量％以上９８重量％以下のランダム共重合体である。プロピレン含有量が９０重量％以上であれば多層フィルムの製膜時の耐熱性が十分である。
【００１６】
前記プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体（Ｈ）において、プロピレンと共重合されるα−オレフィンとしては、特に限定されないが、具体的にはエチレン、１−ブテン、１−ペンテン、１−ヘキセン、１−オクテン、１−デセン、１−ドデセン、４−メチル−１−ペンテン、３−メチル−１−ペンテン等を挙げることができる。これらのα−オレフィンは１種のみならず２種以上を併用してもよい。このうちエチレンを用いるのが製造コストの点から好ましい。
【００１７】
前記プロピレン系共重合体組成物（Ｘ）を構成する成分であるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体（Ｊ）は、プロピレン含有量が５５〜９０重量％、好ましくは５５〜８５重量％のランダム共重合体である。プロピレンの含有量が上記の範囲内であれば得られる農業用ポリオレフィン系多層フィルムの低温での耐衝撃性と柔軟性が十分であり、透明性も良好である。
【００１８】
前記プロピレン−α−ランダム共重合体（Ｊ）において、プロピレンと共重合されるα−オレフィンとしては、特に限定されないが、具体的にはエチレン、１−ブテン、１−ペンテン、１−ヘキセン、１−オクテン、１−デセン、１−ドデセン、４−メチル−１−ペンテン、３−メチル−１−ペンテン等を挙げることができる。これらのα−オレフィンは１種のみならず２種以上を併用してもよい。このうちエチレンを用いるのが製造コストの点から好ましい。
【００１９】
前記プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体（Ｊ）は、１３５℃のテトラリン中で測定した極限粘度［η］_Ｊが１．３〜３．５ｄｌ／ｇ、より好ましくは１．５〜３．０ｄｌ／ｇであり、かつプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体（Ｈ）の１３５℃のテトラリン中で測定した極限粘度［η］_Ｈとの極限粘度比［η］_Ｊ／［η］_Ｈが０．５〜１．３、好ましくは０．６〜１．２である。
【００２０】
前記極限粘度［η］_Ｊは、プロピレン系共重合体組成物（Ｘ）の透明性に影響し、前記極限粘度比［η］_Ｊ／［η］_Ｈは、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体（Ｊ）のプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体（Ｈ）への分散性に影響する。プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体（Ｊ）の極限粘度［η］_Ｊが小さいほど農業用ポリオレフィン系多層フィルムの生産性が向上し、前記極限粘度比［η］_Ｊ／［η］_Ｈが前記範囲内であれば透明性に優れる。
【００２１】
本発明で使用されるプロピレン系共重合体組成物（Ｘ）において、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体（Ｈ）とプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体（Ｊ）との重量比Ｗ_Ｈ／Ｗ_Ｊは、前記極限粘度比［η］_Ｊ／［η］_Ｈとの積（［η］_Ｊ／［η］_Ｈ）×（Ｗ_Ｈ／Ｗ_Ｊ）が０．７〜４．５である。前記極限粘度比と重量比の積が上記の範囲内であればプロピレン系共重合体組成物（Ｘ）の製膜性が良好で、得られる農業用ポリオレフィン系多層フィルムの耐衝撃性も良好である。
【００２２】
本発明で使用されるプロピレン系共重合体組成物（Ｘ）の具体的な組成は、前記組成物基準でプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体（Ｊ）が１０〜５０重量％である。プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体（Ｊ）がこの範囲であればプロピレン系共重合体組成物（Ｘ）及び得られる農業用ポリオレフィン系多層フィルムの透明性、強靱性が優れる。
【００２３】
プロピレン系共重合体組成物（Ｘ）のメルトフローレート（２３０℃、荷重２１．１８Ｎ、以下「ＭＦＲ」という）は、プロピレン系共重合体組成物（Ｘ）の成形性、及び得られる農業用ポリオレフィン系多層フィルムの外観の点から０．１〜５０ｇ／１０分が好ましく、０．２〜２０ｇ／１０分が更に好ましい。ＭＦＲが前記の範囲であれば、得られる農業用ポリオレフィン系多層フィルムの表面平滑性が良好で、透明性及び強靱性も十分である。
【００２４】
本発明に用いられるプロピレン系共重合体組成物（Ｘ）は、上記の諸特性を満足すればいかなる方法で製造してもよい。勿論、別々に製造された本発明に用いるプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体（Ｈ）とプロピレン−α−オレフィン共重合体（Ｊ）とを混合装置を用いて混合し、プロピレン系共重合体組成物（Ｘ）を製造してもよいが、好ましくは、国際公開第９７／１９１３５号パンフレット、特開平１０−３１６８１０号公報に開示された方法、すなわち担持型チタン含有固体触媒と有機アルミニウム化合物とをオレフィン重合用触媒を用いて、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体（Ｈ）を製造し、引続きプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体（Ｈ）の存在下にプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体（Ｊ）を製造し、プロピレン系共重合体組成物（Ｘ）を連続的に製造することである。プロピレン系共重合体組成物（Ｘ）は前記の方法で製造することができる他に、市販品の中から所望の仕様のものを選択して用いることができる。
【００２５】
尚、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体（Ｈ）及びプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体（Ｊ）を連続的に製造してプロピレン系共重合体組成物（Ｘ）を得る場合、プロピレン系共重合体組成物（Ｘ）中のプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体（Ｊ）の極限粘度［η］_Ｊは直接測定できないので、直接測定可能なプロピレン−α−オレフィンランダム共重合体（Ｈ）の極限粘度［η］_Ｈ及びプロピレン系共重合体組成物（Ｘ）全体の極限粘度［η］_Ｗ _ＨＯＬＥならびに共重合体の重量％Ｗ_Ｊから、下記式（１）により求められる。［η］_Ｊ＝｛［η］_{ＷＨＯＬＥ}−（１−Ｗ_Ｊ／１００）［η］_Ｈ｝／（Ｗ_Ｊ／１００）（１）
【００２６】
本発明において、前記中外層Ｂの配合物用プロピレン系重合体として、プロピレン系共重合体組成物（Ｘ）を用いる場合、炭素数３〜１８、好ましくは３〜１０のα−オレフィンを１０〜３０重量％、好ましくは２０〜３０重量％含有し、密度が０．８５０〜０．９２０ｇ／ｃｍ^３であるエチレン−α−オレフィン共重合体（Ｇ）がプロピレン系共重合体組成物（Ｘ）に添加されると、得られる農業用ポリオレフィン系多層フィルムにおける中外層Ｂと隣接する他の層との界面で生じる層間剥離の防止及び耐伸張白化性の改良が図られ、ベタツキの発生もない。
【００２７】
前記エチレン−α−オレフィン共重合体（Ｇ）としては、上記の要求を満たすものであれば特に限定はしないが、例えば、エチレンと炭素原子数が３〜１８のα−オレフィンとを、パラジウムやニッケル等の遷移金属の錯体触媒を用いて重合した低密度のエチレン−α−オレフィン共重合体や、シングルサイト触媒を用いたエチレン−α−オレフィン共重合体が用いられるが、中でも特に好適なのはシングルサイト触媒を用いて重合されたエチレン−α−オレフィン共重合体が多層フィルムの透明性、強靱性、柔軟性の面で望ましい。
【００２８】
エチレン−α−オレフィン共重合体（Ｇ）に用いられるα−オレフィンの具体的として、エチレン、１−ブテン、１−ペンテン、１−ヘキセン、１−オクテン、１−デセン、１−ドデセン、４−メチル−１−ペンテン、３−メチル−１−ペンテン等を挙げることができる。これらのα−オレフィンは１種のみならず２種以上を併用してもよい。中でも、１−オクテンが柔軟性や多層フィルムの伸張白化改良の点から好ましい。
【００２９】
プロピレン系共重合体組成物（Ｘ）に対するエチレン−α−オレフィン共重合体（Ｇ）の添加量は、中外層Ｂ用のプロピレン系重合体の配合物基準で、１０〜３０重量％、より好ましくは１５〜２５重量％、であることが望ましく、添加量がこの範囲であれば得られる農業用ポリオレフィン系多層フィルムに層間剥離が発生しにくく、強靭性も十分である。
【００３０】
本発明の外層Ａの配合物に用いられるポリオレフィン系樹脂は、α−オレフィンの単独重合体やα−オレフィンを主成分とする異種単量体との共重合体であり、重合に用いる触媒としては特に限定は無く、チーグラー・ナッタ触媒およびシングルサイト触媒等通常の重合に使用できるものを用いて製造される。例えば、プロピレン単独重合体、プロピレンとエチレン、１−ブテン、１−ペンテンまたは１−ヘキセンとの共重合体であるプロピレン系共重合体、エチレン単独重合体、エチレンと１−ブテン、１−ペンテンまたは１−ヘキセン、４−メチル−１−ペンテン、１−オクテンまたは酢酸ビニルとの共重合体であるエチレン系共重合体が挙げられ、これらの樹脂は単独で用いても、２種以上を混合して用いてもよい。
【００３１】
中でも、外層Ａに用いられるポリオレフィン系樹脂としては、中外層Ｂに用いられているプロピレン系共重合体組成物（Ｘ）、シングルサイト触媒を用いて重合された密度０．８８〜０．９３５ｇ／ｃｍ^３のエチレン−α−オレフィン共重合体が強度、防汚性の点で好ましく、シングルサイト触媒を用いて重合された密度０．８８〜０．９３５ｇ／ｃｍ^３のエチレン−α−オレフィン共重合体が透明性、柔軟性の面で特に好ましい。
【００３２】
本発明で用いられる中層Ｃの配合物を構成するエチレン酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含有量は、柔軟性、添加剤との相溶性、価格の観点から、１０〜２５重量％、好ましくは１５〜２５重量％である。また、中層Ｃの配合物には、防曇剤が１〜６重量％、好ましくは１．５〜５重量％添加される。
【００３３】
本発明で用いられる中内層Ｄの配合物を構成するエチレン酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含有量は、柔軟性、添加剤との相溶性、価格の観点から、８〜２０重量％、好ましくは１０〜２０重量％である。中内層Ｄに用いられるエチレン酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含有量は、中層Ｃに用いられるエチレン酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含有量と同じまたはそれより少ないことが好ましい。
また、中内層Ｄの配合物には、防曇剤が１〜５重量％、好ましくは１．５〜４．５重量％添加される。中内層Ｄの配合物の防曇剤含有量は、中層Ｃの配合物の防曇剤含有量と同じまたはそれより少ないことが好ましい。
【００３４】
本発明で用いられる内層Ｅの配合物を構成するエチレン酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含有量は、柔軟性、添加剤との相溶性、価格の観点から、３〜１０重量％、好ましくは５〜１０重量％である。内層Ｅに用いられるエチレン酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含有量は、中内層Ｄに用いられるエチレン酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル含有量と同じまたはそれより少ないことが好ましい。
また、内層Ｅの配合物には、防曇剤が０．５〜３重量％、好ましくは１．０〜２．５重量％添加される。内層Ｅの配合物の防曇剤含有量は、中内層Ｄの配合物の防曇剤含有量より少ないことが好ましい。内層Ｅの配合物の防曇剤含有量が３重量％を超える場合、フィルム内面への防曇剤のブリードにより、フィルムの透明性低下やフィルムのベタツキが発生する恐れがある。
【００３５】
上記に用いられる防曇剤としては、非イオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、両性界面活性剤等から、防曇剤のエステル化度、アルキル基の鎖長、アルキレンオキサイドの付加モル数、またはそれらの純度を変化させることによって得られるものが挙げられる。それらの例としてソルビタンモノパルミテート、ジグリセリンセスキステアレート、グリセリンモノステアレート等の多価アルコールの部分カルボン酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノベヘネート等の多価アルコールの部分カルボン酸エステルのポリオキシエチレン誘導体、アミン類および脂肪酸アミド類が挙げられる。
【００３６】
本発明の農業用ポリオレフィン系多層フィルムの各層の配合物には、前記多層フィルムの保温性向上を目的として、無機フィラーを添加することができる。前記無機フィラーとしては、酸化珪素、珪酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム等の珪酸化合物、アルミノ珪酸カルシウム、アルミノ珪酸ナトリウム、アルミノ珪酸カリウム等のアルミノ珪酸化合物、アルミナ、アルミン酸ナトリウム、アルミン酸カリウム、アルミン酸カルシウム等のアルミン酸化合物、炭酸カルシウム、下記式（２）、下記式（３）、下記式（４）及び下記式（５）で示されるリチウム・アルミニウム複合水酸化物塩系化合物や下記式（６）で示されるハイドロタルサイト類系化合物等の群から選ばれる１種以上の無機フィラーが挙げられる。
【００３７】

（式中、Ａ_２ ^ｎ−はｎ価のアニオン、ｍは０≦ｍ≦３の範囲にある数、ｎは１≦ｎ≦３の範囲にある数を示す。）
【００３８】

（式中、Ａ^ｎ−はｎ価のアニオン、ｍは３以下の数を示す。）
【００３９】

（式中、Ｍ^２＋は２価の金属イオン、ｍは０≦ｍ＜５の範囲にある数、ｘは０≦ｘ＜１の範囲にある数、ｙは２≦ｙ≦４の範囲にある数を示す。）
【００４０】

（式中、Ｍ^２＋は２価の金属イオン、Ａ^ｎ―はｎ価の陰イオンであり、ｍは０≦ｍ＜５の範囲にある数、ｘは０．０１≦ｘ＜１の範囲にある数、ｎは１≦ｎ≦３の範囲にある数を示す。）
【００４１】

（式中、Ｍ^２＋はＭｇ^２＋、Ｃａ^２＋、及びＺｎ^２＋の中から選ばれた少なくとも１種の２価金属イオンを示し、Ａ_１ ^ｎ−はｎ価のアニオン、ｘは０＜ｘ＜０．５の範囲にある数、ｍは０≦ｍ≦２の範囲にある数、ｎは１≦ｎ≦３の範囲にある数を示す。）
【００４２】
前記無機フィラーとしては、ＪＩＳＺ８８３０に従って測定されるＢＥＴ比表面積が５〜５０ｍ^２／ｇ、好ましくは５〜２０ｍ^２／ｇのものが好適に用いられる。ＢＥＴ比表面積がこの範囲であれば、防曇剤や防霧剤のフィルム表面への移行による防曇性能や防霧性能の発現が十分であり、かつそれらの持続性が十分である。
【００４３】
外層Ａ、中外層Ｂ、中層Ｃ、中内層Ｄ及び内層Ｅの少なくとも１層を構成する配合物に対する前記無機フィラーの添加量は１０重量％以下が好ましいが、外層Ａもしくは内層Ｅを構成する配合物に対する添加量は５重量％以下であることが望ましく、添加量がこの範囲であれば多層フィルムの保温性が十分であり、透明性、機械的特性の低下も少ない。
【００４４】
本発明においては、外層Ａ、中外層Ｂ、中層Ｃ、中内層Ｄ及び内層Ｅを構成する配合物に本発明の目的を損なわない範囲で、通常農業用フィルムに用いられている改質用樹脂や添加剤を配合することができる。前記添加剤としては、耐候剤、防霧剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、滑剤、酸化防止剤、熱安定剤、抗菌剤、色素・着色剤等を挙げることができる。
【００４５】
外層Ａ、中外層Ｂ、中層Ｃ、中内層Ｄ及び内層Ｅを構成する配合物を得る方法としては、それぞれの層に用いられるオレフィン系樹脂に所望の前記添加剤を加え、ヘンシェルミキサー（商品名）等の高速撹拌機付混合機及びリボンブレンダー並びにタンブラーミキサー等の通常の配合装置により混合する方法が例示でき、更に通常の単軸押出機又は二軸押出機等を用いてペレット化する方法が例示できる。
【００４６】
本発明の農業用ポリオレフィン系多層フィルムの厚みは、使用する場所や耐用年数等により異なるが、一般的に０．０５〜０．３ｍｍ程度のものが好適に用いられる。外層Ａの厚みＴ_ａ、中外層Ｂの厚みＴ_ｂ _、中層Ｃの厚みＴ_Ｃ _、中内層Ｄの厚みＴ_ｄ及び内層Ｅの厚みＴ_ｅは特に限定されるものではないが、Ｔ_ａ：Ｔ_ｂ：Ｔ_ｃ：Ｔ_ｄ：Ｔ_ｅ＝１〜５：１〜２：１〜５：１〜５：１〜５の範囲が好ましい。中外層Ｂの厚みＴ_ｂがこの範囲内であると、得られる農業用ポリオレフィン系多層フィルムの防汚性、防曇持続性、及び柔軟性が良好である。
【００４７】
本発明の農業用ポリオレフィン系多層フィルムは、前記の配合物を用いインフレーション法もしくはＴダイ法等の公知の技術により製造することができ、さらに防塵塗布剤や防曇塗布剤等を塗布・乾燥し、表面に塗布膜を形成させても構わない。
【００４８】
本発明の農業用ポリオレフィン系多層フィルムは、透明でも、梨地でも良く、農業用ハウス（温室）、トンネル等の被覆用以外のマルチング用、袋掛け用等の用途に使用しても良い。
【００４９】
【実施例】
以下、実施各例及び比較各例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。尚、実施例及び比較例における農業用ポリオレフィン系多層フィルムの評価は、下記の方法によって実施した。
【００５０】
（ａ）引張弾性率（柔軟性：ヤング率）；ＡＳＴＭＤ８８２に従って、フィルムのサンプルの縦（ＭＤ）と横（ＴＤ）の引張弾性率を測定した。
【００５１】
（ｂ）防曇持続日数
前記低温防曇性にて使用したものと同様のウォーターバスを使用し、天窓の全面にフィルムを張って固定し、環境温度５℃、水温４０℃の条件下で放置し、下記評価基準に従って評価し、３以上のレベルが維持された期間を防曇持続日数とした。日数が長い程、防曇持続性が良いことを表す。
５：水滴の付着がなく均一に水膜状に濡れている。
４：フィルム全体の２５％未満の面積に水滴が付着している。
３：フィルム全体の２５以上５０％未満の面積に水滴が付着している。
２：フィルム全体の５０以上７５％未満の面積に水滴が付着している。
１：フィルム全体の７５％以上の面積に水滴が付着している。
【００５２】
（ｃ）全光線透過率及びヘーズ；ＪＩＳＫ７１０５に従って、カラーコンピューター「ＨＧＭ−２Ｋ」（商品名、スガ試験機（株）製）を用いてフィルム製造後２週間の製品を測定した。ヘーズは、数値が小さいほど透明性が良好である。
【００５３】
（ｄ）密度；ＪＩＳＫ７１１２に従って測定した。
【００５４】
（ｅ）メルトフローレート；ＪＩＳＫ７２１０に従って、温度１９０℃または２３０℃、荷重２１．１８Ｎの条件で測定した。
【００５５】
（ｆ）展張試験（防汚性）；フィルムをアーチ型パイプハウス（間口４．５ｍ、長さ１５ｍ）に展張した後６ヶ月後、１２ヶ月後のフィルムのヘーズ（上記（ｃ）参照）により防汚性を評価した。数値が小さいほど防汚性が良好である。
【００５６】
実施例１〜７、比較例１〜７
表１に記載された農業用ポリオレフィン系多層フィルムの各層別の配合と後述の共通配合の処方に従い、各層用の配合物を用意した。得られた配合物を用い、５０ｍｍφ押出機５台を有する５種５層インフレ多層押出装置を使用して、成形温度１８０℃にて、厚さ０．１ｍｍの多層フィルムを製膜した。多層フィルムの各層の厚さ比は、外層：中外層：中間層：中内層：内層＝１：１：２：２：２である。
得られた多層フィルムの評価結果を表１に示した。
【００５７】
尚、表１に記載された多層フィルムの各層を構成する配合物に用いられた樹脂の記号と内容は以下の通りである。
ＬＬＤＰＥ：線状低密度ポリエチレン（エチレン−α−オレフィン共重合体）、ダウレックス２０４５ＡＣ（商品名、ダウ・ケミカル（株）製）、ＭＦＲ（１９０℃）＝１．０ｇ／１０分、密度＝０．９２０ｇ／ｃｍ^３。
Ｍ−ＰＥ１：シングルサイト触媒系エチレン−α−オレフィン共重合体、エリート５４００（商品名、ダウ・ケミカル（株）製）、ＭＦＲ（１９０℃）＝１．
０ｇ／１０分、密度＝０．９１６ｇ／ｃｍ^３。
ＰＰ：プロピレン系重合体、チッソポリプロＸＦ７５５３（商品名、チッソ（株）
製）、ＭＦＲ（２３０℃）＝１２．０ｇ／１０分。
ＰＰ共重合体Ｘ：プロピレン系共重合体組成物（Ｘ）、チッソポリプロＮＨＦ５０１４（商品名、チッソ（株）製）、Ｗ_Ｈ／Ｗ_Ｊ＝２．０、極限粘度［η］_{ＷＨＯＬＥ}＝１．９ｄｌ／ｇ、極限粘度比［η］_Ｈ／［η］_Ｊ＝０．５、（［η］
_Ｈ／［η］_Ｊ）×（Ｗ_Ｈ／Ｗ_Ｊ）＝１．０４、ＭＦＲ（２３０℃）＝２．５ｇ／１０分。
Ｍ−ＰＥ２：シングルサイト触媒系エチレン−α−オレフィン共重合体、エンゲージ８１００（商品名、ダウ・ケミカル（株）製）、ＭＦＲ（１９０℃）＝１．０ｇ／１０分、密度＝０．８７０ｇ／ｃｍ^３。
ＥＶＡ（５％）：酢酸ビニル含有量５重量％のエチレン−酢酸ビニル共重合体、ＮＵＣ３２５０（商品名、日本ユニカー（株）製）、ＭＦＲ（１９０℃）＝１．
５ｇ／１０分、密度＝０．９３ｇ／ｃｍ^３。
ＥＶＡ（７．５％）：酢酸ビニル含有量７．５重量％のエチレン−酢酸ビニル共重合体、ＮＵＣ３２７０（商品名、日本ユニカー（株）製）、ＭＦＲ（１９０℃）＝２．３ｇ／１０分、密度＝０．９３ｇ／ｃｍ^３。
ＥＶＡ（２０％）：酢酸ビニル含有量２０重量％のエチレン酢酸ビニル共重合体、
ＮＵＣ３８８８（商品名、日本ユニカー（株）製）、ＭＦＲ（１９０℃）＝１．５ｇ／１０分、密度＝０．９５ｇ／ｃｍ^３。
ＥＶＡ（１８％）：酢酸ビニル含有量１８重量％のエチレン酢酸ビニル共重合体、
ＮＵＣ３７６５（商品名、日本ユニカー（株）製）、ＭＦＲ（１９０℃）＝１．５ｇ／１０分、密度＝０．９４ｇ／ｃｍ^３。
ＥＶＡ（１５％）：酢酸ビニル含有量１５重量％のエチレン酢酸ビニル共重合体、
ＮＵＣ８４５２Ｄ（商品名、日本ユニカー（株）製）、ＭＦＲ（１９０℃）
＝１．０ｇ／１０分、密度＝０．９４ｇ／ｃｍ^３。
ＬＤＰＥ：低密度ポリエチレン、ＮＵＣ８５０６（商品名、日本ユニカー（株）製）、ＭＦＲ（１９０℃）＝０．８ｇ／１０分、密度＝０．９２３ｇ／ｃｍ^３。
無機フィラー１：合成ハイドロタルサイト（協和化学工業（株）製）。
無機フィラー２：リチウム・アルミニウム・マグネシウム複合水酸化物の縮合ケイ酸塩（富士化学工業（株）製）。
防曇剤１：アミンエステル系防曇剤（花王（株）製）。
防曇剤２：ジグリセリンエステル系防曇剤（花王（株）製）。
【００５８】
また、表１に記載された各多層フィルムの前記樹脂を除く、共通配合組成（表１には、各層毎に「その他添加剤」とまとめて表示）は、配合物基準で、外層Ａにおいて耐候剤０．３重量％、紫外線吸収剤０．１重量％、フェノール系安定剤０．１重量％、リン系安定剤０．１重量％、ステアリン酸カルシウム０．２重量％、アンチブロッキング剤０．１重量％、帯電防止剤０．２重量％、中外層Ｂにおいて耐候剤０．３重量％、紫外線吸収剤０．１重量％、フェノール系安定剤０．１重量％、リン系安定剤０．１重量％、ステアリン酸カルシウム０．２重量％、中間層Ｃ、中内層Ｄにおいて耐候剤０．３重量％、紫外線吸収剤０．１重量％、フェノール系安定剤０．１重量％、リン系安定剤０．１重量％、ステアリン酸カルシウム０．２重量％、防霧剤０．２重量％、また、内層Ｅにおいて耐候剤０．３重量％、紫外線吸収剤０．１重量％、フェノール系安定剤０．１重量％、リン系安定剤０．１重量％、ステアリン酸カルシウム０．２重量％、アンチブロッキング剤０．１重量％、帯電防止剤０．２重量％、防霧剤０．２重量％である。
【００５９】
【表１】

【００６０】
【発明の効果】
本発明の農業用ポリオレフィン系多層フィルムは、表１からわかるように透明性、防曇持続性、防汚性に優れている。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an agricultural polyolefin-based multilayer film used as a covering material for agricultural houses and tunnels. More specifically, the present invention relates to an agricultural polyolefin multilayer film having excellent transparency, antifogging sustainability and antifouling properties.
[0002]
[Prior art]
Various plastic films are used as covering materials for agricultural houses and tunnels. Typical examples thereof include polyvinyl chloride films (hereinafter referred to as agricultural bi), polyethylene films (hereinafter referred to as agricultural poly), ethylene vinyl acetate copolymer films (hereinafter referred to as agricultural vinyl acetate), and agricultural polyolefins. Special films and the like (hereinafter referred to as agricultural multilayer films) can be mentioned.
[0003]
Among them, agricultural bean is most often used because it has excellent heat retention, transparency, economy, etc., but since agricultural bean has a large specific gravity, the film is heavy when it is spread in a house, Have difficulty.
In addition, there are problems such as generation of harmful gases when incinerated for disposal after use, and there is a demand for an agricultural substitute that does not generate harmful gases.
[0004]
In recent years, there have been an increase in agricultural multilayer films that are excellent in workability, which is a disadvantage of agricultural biology, and do not generate harmful gases. The agricultural multilayer film is generally a film made of polyethylene or an ethylene vinyl acetate copolymer (see, for example, Patent Documents 1 and 2). Since the weather resistance is further improved, the extension of 2-3 years, which is longer than the conventional one-year extension, has become common. Therefore, the lack of anti-fogging durability and antifouling properties are highlighted, and improvements are desired.
[0005]
Polypropylene resins are superior in strength and light weight compared to polyethylene and ethylene vinyl acetate copolymers, but are less flexible and have not been used for agricultural films.
[0006]
[Patent Document 1]
JP 09-052332 A
[Patent Document 2]
JP 08-276542 A
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
It is an object of the present invention to provide an agricultural polyolefin multilayer film having excellent transparency and excellent antifogging durability and antifouling properties.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to improve the above problems, the inventor is a polyolefin-based multilayer film composed of at least five layers of an outer layer A, a middle outer layer B, a middle layer C, a middle inner layer D, and an inner layer E, and particularly the middle outer layer B. In the polyolefin multi-layer film for agriculture using propylene-based polymer for the intermediate layer C, middle inner layer D, and inner layer E, and the anti-fogging agent is selectively transferred to the house inner layer side. Has been found to be excellent in transparency while maintaining flexibility, further antifogging properties can be maintained for a long period of time, and excellent in antifouling properties, and the present invention has been completed.
[0009]
The present invention comprises the following.
1). A polyolefin-based multilayer film comprising at least the following five layers, wherein five layers are laminated in the order of an outer layer A, a middle-outer layer B, a middle layer C, a middle inner layer D, and an inner layer E.
(1) Outer layer A comprising a blend of polyolefin resin.
(2) Middle and outer layers B comprising a blend of propylene polymers.
(3) Middle layer C comprising an ethylene vinyl acetate copolymer having a vinyl acetate content of 10 to 25% by weight and comprising a composition containing 1 to 6% by weight of an antifogging agent.
(4) Middle inner layer D comprising a composition comprising an ethylene vinyl acetate copolymer having a vinyl acetate content of 8 to 20% by weight and containing 1 to 5% by weight of an antifogging agent.
(5) Inner layer E made of an ethylene vinyl acetate copolymer having a vinyl acetate content of 3 to 10% by weight and comprising a blend containing 0.5 to 3% by weight of an antifogging agent.
[0010]
2). The polyolefin-based multilayer film for agriculture according to 1) above, wherein the blend of the propylene-based polymer comprises the following propylene-based copolymer composition (X).
Propylene-based copolymer composition (X):
A propylene-α-olefin random copolymer (H) having a propylene content of 90% by weight or more and a propylene-α-olefin random copolymer (J) having a propylene content of 55 to 90% by weight, Intrinsic viscosity [η] of propylene-α-olefin random copolymer (J)_JIs 1.3 to 3.5 dl / g, and the intrinsic viscosity of the propylene-α-olefin copolymer (H) is [η]._HIntrinsic viscosity ratio [η]_J/ [Η]_HIs 0.5 to 1.3, and the weight of the propylene-α-olefin copolymer (H) is W_HAnd the weight of the propylene-α-olefin copolymer (J) is W_JThe weight ratio W_H/ W_JAnd intrinsic viscosity ratio [η]_H/ [Η]_JProduct ([η]_H/ [Η]_J) X (W_H/ W_J) In the range of 0.7 to 4.5.
[0011]
3). In addition to the propylene-based copolymer composition (X), the propylene-based polymer blend is 10 to 30% by weight of an α-olefin having 3 to 18 carbon atoms and a density of 0.850 to 0.920 g / cm.³The polyolefin-based multilayer film for agriculture according to 2) above, which contains 10 to 30% by weight of the ethylene-α-olefin copolymer (G).
[0012]
4). Any one of the items 1) to 3), wherein at least one selected from talc, hydrotalcite-based compounds, and lithium-aluminum composite hydroxide salt-based compounds is added to each layer as an inorganic filler in an amount of 10% by weight or less. A multilayer polyolefin film for agricultural use according to Item.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the polyolefin multilayer film for agriculture of the present invention will be described in detail. The polyolefin-based multilayer film for agriculture of the present invention is a polyolefin-based multilayer film comprising at least the following five layers, and the five layers are laminated in the order of outer layer A, middle / outer layer B, middle layer C, middle / inner layer D, inner layer E. It becomes. The inner layer of the multilayer film is located inside the house or tunnel and the outer layer is located outside when the film is spread on the house or tunnel.
[0014]
The propylene polymer used in the composition of the inner and outer layers B in the present invention is a propylene homopolymer, one or more α-olefins selected from propylene and ethylene, 1-butene, 1-pentene, 1-hexene and the like. And propylene-α-olefin random copolymer, ethylene-propylene block copolymer, and the like. From the viewpoint of transparency and flexibility, propylene-α-olefin random copolymer is preferable. Among these, the propylene-based copolymer composition (X) shown below is particularly desirable from the viewpoint of antifouling properties, transparency and flexibility of the multilayer film.
Propylene-based copolymer composition (X):
A propylene-α-olefin random copolymer (H) having a propylene content of 90% by weight or more and a propylene-α-olefin random copolymer (J) having a propylene content of 55 to 90% by weight, Intrinsic viscosity [η] of propylene-α-olefin random copolymer (J)_JIs 1.3 to 3.5 dl / g, and the intrinsic viscosity of the propylene-α-olefin copolymer (H) is [η]._HIntrinsic viscosity ratio [η]_J/ [Η]_HIs 0.5 to 1.3, and the weight of the propylene-α-olefin copolymer (H) is W_HAnd the weight of the propylene-α-olefin copolymer (J) is W_JThe weight ratio W_H/ W_JAnd intrinsic viscosity ratio [η]_H/ [Η]_JProduct ([η]_H/ [Η]_J) X (W_H/ W_J) In the range of 0.7 to 4.5.
[0015]
The propylene-α-olefin random copolymer (H), which is a component constituting the propylene-based copolymer composition (X), has a propylene content of 90 wt% or more and 98 wt% or less, more preferably 94 wt% or more. It is a random copolymer of 98% by weight or less. When the propylene content is 90% by weight or more, the heat resistance during the formation of the multilayer film is sufficient.
[0016]
In the propylene-α-olefin random copolymer (H), the α-olefin copolymerized with propylene is not particularly limited. Specifically, ethylene, 1-butene, 1-pentene, 1-hexene, 1-octene, 1-decene, 1-dodecene, 4-methyl-1-pentene, 3-methyl-1-pentene and the like can be mentioned. These α-olefins may be used alone or in combination of two or more. Of these, ethylene is preferable from the viewpoint of production cost.
[0017]
The propylene-α-olefin random copolymer (J), which is a component constituting the propylene-based copolymer composition (X), has a propylene content of 55 to 90% by weight, preferably 55 to 85% by weight. It is a copolymer. If the content of propylene is within the above range, the resulting polyolefin polyolefin film for agriculture has sufficient impact resistance and flexibility at low temperatures and good transparency.
[0018]
In the propylene-α-random copolymer (J), the α-olefin copolymerized with propylene is not particularly limited, but specifically, ethylene, 1-butene, 1-pentene, 1-hexene, 1 -Octene, 1-decene, 1-dodecene, 4-methyl-1-pentene, 3-methyl-1-pentene and the like can be mentioned. These α-olefins may be used alone or in combination of two or more. Of these, ethylene is preferable from the viewpoint of production cost.
[0019]
The propylene-α-olefin random copolymer (J) has an intrinsic viscosity [η] measured in tetralin at 135 ° C._JIs 1.3 to 3.5 dl / g, more preferably 1.5 to 3.0 dl / g, and the intrinsic viscosity of propylene-α-olefin random copolymer (H) measured in tetralin at 135 ° C. [Η]_HAnd intrinsic viscosity ratio [η]_J/ [Η]_HIs 0.5 to 1.3, preferably 0.6 to 1.2.
[0020]
The intrinsic viscosity [η]_JAffects the transparency of the propylene-based copolymer composition (X), and the intrinsic viscosity ratio [η]_J/ [Η]_HAffects the dispersibility of the propylene-α-olefin random copolymer (J) into the propylene-α-olefin random copolymer (H). Intrinsic viscosity [η] of propylene-α-olefin random copolymer (J)_JIs smaller, the productivity of agricultural polyolefin-based multilayer film is improved, and the intrinsic viscosity ratio [η]_J/ [Η]_HIs within the above range, the transparency is excellent.
[0021]
In the propylene-based copolymer composition (X) used in the present invention, the weight ratio W between the propylene-α-olefin random copolymer (H) and the propylene-α-olefin random copolymer (J)._H/ W_JIs the intrinsic viscosity ratio [η]_J/ [Η]_HProduct ([η]_J/ [Η]_H) X (W_H/ W_J) Is 0.7 to 4.5. If the product of the intrinsic viscosity ratio and the weight ratio is within the above range, the propylene-based copolymer composition (X) has good film-forming properties, and the resulting agricultural polyolefin-based multilayer film has good impact resistance. is there.
[0022]
The specific composition of the propylene-based copolymer composition (X) used in the present invention is 10 to 50% by weight of the propylene-α-olefin random copolymer (J) based on the composition. When the propylene-α-olefin random copolymer (J) is within this range, the propylene-based copolymer composition (X) and the resulting agricultural polyolefin-based multilayer film are excellent in transparency and toughness.
[0023]
The melt flow rate (230 ° C., load 21.18 N, hereinafter referred to as “MFR”) of the propylene-based copolymer composition (X) is the moldability of the propylene-based copolymer composition (X) and the obtained agricultural product From the viewpoint of the appearance of the polyolefin-based multilayer film, 0.1 to 50 g / 10 min is preferable, and 0.2 to 20 g / 10 min is more preferable. If MFR is the said range, the surface smoothness of the agricultural-use polyolefin-type multilayer film obtained is favorable, and transparency and toughness are also sufficient.
[0024]
The propylene-based copolymer composition (X) used in the present invention may be produced by any method as long as the above properties are satisfied. Of course, the propylene-α-olefin random copolymer (H) and the propylene-α-olefin copolymer (J) used in the present invention, which are produced separately, are mixed using a mixing device, and the propylene copolymer is obtained. The composition (X) may be produced, but preferably, the method disclosed in WO 97/19135, JP-A-10-316810, that is, a supported titanium-containing solid catalyst and an organoaluminum compound Propylene-α-olefin random copolymer (H) is produced using an olefin polymerization catalyst, and propylene-α-olefin random copolymer is subsequently produced in the presence of propylene-α-olefin random copolymer (H). This is to produce the union (J) and continuously produce the propylene-based copolymer composition (X). The propylene-based copolymer composition (X) can be produced by the above-described method, and a commercially available product having a desired specification can be selected and used.
[0025]
In the case where a propylene-based copolymer composition (X) is obtained by continuously producing a propylene-α-olefin random copolymer (H) and a propylene-α-olefin random copolymer (J), a propylene-based copolymer composition (X) is obtained. Intrinsic viscosity [η] of the propylene-α-olefin random copolymer (J) in the copolymer composition (X)_JCan not be measured directly, the intrinsic viscosity [η] of the propylene-α-olefin random copolymer (H) that can be directly measured_HAnd the intrinsic viscosity [η] of the entire propylene-based copolymer composition (X)_W _HOLEAnd weight% W of copolymer_JFrom the following equation (1) [Η]_J= {[Η]_WHOLE-(1-W_J/ 100) [η]_H} / (W_J/ 100) (1)
[0026]
In the present invention, when the propylene-based copolymer composition (X) is used as the propylene-based polymer for the blend of the inner and outer layers B, an α-olefin having 3 to 18 carbon atoms, preferably 3 to 10 carbon atoms, is used. 30% by weight, preferably 20-30% by weight, density 0.850-0.920 g / cm³When the ethylene-α-olefin copolymer (G) is added to the propylene-based copolymer composition (X), the intermediate and outer layers B of the resulting agricultural polyolefin-based multilayer film are adjacent to other layers. Prevention of delamination occurring at the interface and improvement of resistance to stretch whitening are achieved, and no stickiness occurs.
[0027]
The ethylene-α-olefin copolymer (G) is not particularly limited as long as it satisfies the above requirements. For example, ethylene and an α-olefin having 3 to 18 carbon atoms may be palladium, A low density ethylene-α-olefin copolymer polymerized using a transition metal complex catalyst such as nickel or an ethylene-α-olefin copolymer using a single site catalyst is used. An ethylene-α-olefin copolymer polymerized using a site catalyst is desirable in terms of transparency, toughness, and flexibility of the multilayer film.
[0028]
Specific examples of the α-olefin used in the ethylene-α-olefin copolymer (G) include ethylene, 1-butene, 1-pentene, 1-hexene, 1-octene, 1-decene, 1-dodecene, 4- Examples thereof include methyl-1-pentene and 3-methyl-1-pentene. These α-olefins may be used alone or in combination of two or more. Among these, 1-octene is preferable from the viewpoint of flexibility and improvement of stretch whitening of the multilayer film.
[0029]
The addition amount of the ethylene-α-olefin copolymer (G) with respect to the propylene-based copolymer composition (X) is preferably 10 to 30% by weight based on the blend of the propylene-based polymer for the middle and outer layers B. Is preferably 15 to 25% by weight. If the addition amount is within this range, delamination does not easily occur in the resulting agricultural polyolefin-based multilayer film, and the toughness is sufficient.
[0030]
The polyolefin resin used in the blend of the outer layer A of the present invention is an α-olefin homopolymer or a copolymer with a different monomer mainly containing an α-olefin, and as a catalyst used for polymerization, There is no limitation in particular, It manufactures using what can be used for normal polymerization, such as a Ziegler Natta catalyst and a single site catalyst. For example, a propylene homopolymer, a propylene copolymer which is a copolymer of propylene and ethylene, 1-butene, 1-pentene or 1-hexene, an ethylene homopolymer, ethylene and 1-butene, 1-pentene or Examples include ethylene copolymers which are copolymers with 1-hexene, 4-methyl-1-pentene, 1-octene or vinyl acetate. These resins may be used alone or in combination of two or more. May be used.
[0031]
Among them, the polyolefin resin used for the outer layer A includes a propylene copolymer composition (X) used for the middle and outer layers B, a density of 0.88 to 0.935 g / polymerized using a single site catalyst. cm³The ethylene-α-olefin copolymer is preferable in terms of strength and antifouling property, and has a density of 0.88 to 0.935 g / cm polymerized using a single site catalyst.³The ethylene-α-olefin copolymer is particularly preferable in terms of transparency and flexibility.
[0032]
The vinyl acetate content of the ethylene vinyl acetate copolymer constituting the blend of the middle layer C used in the present invention is 10 to 25% by weight, preferably 15 from the viewpoints of flexibility, compatibility with additives, and price. ~ 25% by weight. Further, the antifogging agent is added to the composition of the middle layer C in an amount of 1 to 6% by weight, preferably 1.5 to 5% by weight.
[0033]
The vinyl acetate content of the ethylene vinyl acetate copolymer constituting the blend of the inner layer D used in the present invention is 8 to 20% by weight, preferably from the viewpoint of flexibility, compatibility with additives, and cost. 10 to 20% by weight. The vinyl acetate content of the ethylene vinyl acetate copolymer used for the middle inner layer D is preferably the same as or less than the vinyl acetate content of the ethylene vinyl acetate copolymer used for the middle layer C.
Further, the antifogging agent is added to the composition of the inner inner layer D in an amount of 1 to 5% by weight, preferably 1.5 to 4.5% by weight. It is preferable that the content of the antifogging agent in the formulation of the middle inner layer D is the same as or less than the content of the antifogging agent in the formulation of the middle layer C.
[0034]
The vinyl acetate content of the ethylene vinyl acetate copolymer constituting the blend of the inner layer E used in the present invention is 3 to 10% by weight, preferably 5 from the viewpoints of flexibility, compatibility with additives, and price. -10% by weight. The vinyl acetate content of the ethylene vinyl acetate copolymer used for the inner layer E is preferably the same as or less than the vinyl acetate content of the ethylene vinyl acetate copolymer used for the inner inner layer D.
Further, the antifogging agent is added to the blend of the inner layer E in an amount of 0.5 to 3% by weight, preferably 1.0 to 2.5% by weight. The antifogging agent content of the inner layer E formulation is preferably less than the antifogging agent content of the inner inner layer D formulation. When the content of the antifogging agent in the blend of the inner layer E exceeds 3% by weight, the film anti-fogging agent bleeds onto the inner surface of the film, which may cause a decrease in film transparency and film stickiness.
[0035]
Antifogging agents used above include nonionic surfactants, cationic surfactants, anionic surfactants, amphoteric surfactants, etc., the degree of esterification of antifogging agents, the chain length of alkyl groups, Examples thereof include those obtained by changing the number of added moles of alkylene oxide or the purity thereof. Examples thereof include partial carboxylic acid esters of polyhydric alcohols such as sorbitan monopalmitate, diglycerin sesquistearate, glycerin monostearate, polyoxyethylene sorbitan monostearate, polyoxyethylene sorbitan monobehenate, etc. Polyoxyethylene derivatives of partial carboxylic acid esters of alcohols, amines and fatty acid amides.
[0036]
An inorganic filler can be added to the composition of each layer of the polyolefin-based multilayer film for agriculture of the present invention for the purpose of improving the heat retention of the multilayer film. Examples of the inorganic filler include silicic acid compounds such as silicon oxide, magnesium silicate, aluminum silicate, and calcium silicate, aluminosilicate compounds such as calcium aluminosilicate, sodium aluminosilicate, and potassium aluminosilicate, alumina, sodium aluminate, potassium aluminate, and aluminum. Aluminate compounds such as calcium acid, calcium carbonate, lithium / aluminum composite hydroxide salt compounds represented by the following formula (2), formula (3), formula (4) and formula (5) One or more inorganic fillers selected from the group of hydrotalcite-based compounds represented by (6) can be mentioned.
[0037]

(Where A₂ ^n-Is an n-valent anion, m is a number in the range of 0 ≦ m ≦ 3, and n is a number in the range of 1 ≦ n ≦ 3. )
[0038]

(Where A^n-Represents an n-valent anion, and m represents a number of 3 or less. )
[0039]

(Where M²⁺Is a divalent metal ion, m is a number in the range of 0 ≦ m <5, x is a number in the range of 0 ≦ x <1, and y is a number in the range of 2 ≦ y ≦ 4. )
[0040]

(Where M²⁺Is a divalent metal ion, A^n-Is an n-valent anion, m is a number in the range of 0 ≦ m <5, x is a number in the range of 0.01 ≦ x <1, and n is a number in the range of 1 ≦ n ≦ 3. Show. )
[0041]

(Where M²⁺Is Mg²⁺, Ca²⁺And Zn²⁺At least one divalent metal ion selected from the group consisting of A₁ ^n-Is an n-valent anion, x is a number in the range of 0 <x <0.5, m is a number in the range of 0 ≦ m ≦ 2, and n is a number in the range of 1 ≦ n ≦ 3. )
[0042]
As said inorganic filler, the BET specific surface area measured according to JIS Z 8830 is 5-50 m.²/ G, preferably 5-20m²/ G is preferably used. If the BET specific surface area is in this range, the antifogging performance and the antifogging performance due to the migration of the antifogging agent and the antifogging agent to the film surface are sufficient, and their sustainability is sufficient.
[0043]
The amount of the inorganic filler added to the composition constituting at least one of the outer layer A, the middle outer layer B, the middle layer C, the middle inner layer D and the inner layer E is preferably 10% by weight or less, but the blending constituting the outer layer A or the inner layer E The amount added to the product is desirably 5% by weight or less, and if the amount added is within this range, the heat retaining property of the multilayer film is sufficient, and the transparency and mechanical properties are not significantly lowered.
[0044]
In the present invention, a modifying resin that is usually used for an agricultural film as long as it does not impair the object of the present invention in the composition constituting the outer layer A, the outer layer B, the intermediate layer C, the inner layer D, and the inner layer E And additives can be blended. Examples of the additive include a weather resistance agent, an antifogging agent, an ultraviolet absorber, an antistatic agent, a lubricant, an antioxidant, a heat stabilizer, an antibacterial agent, and a dye / colorant.
[0045]
As a method for obtaining a composition constituting the outer layer A, the middle outer layer B, the middle layer C, the middle inner layer D, and the inner layer E, a desired additive is added to the olefin resin used in each layer, and a Henschel mixer (trade name) ) And the like, and a method of mixing with a normal blending apparatus such as a blender with a high-speed stirrer and a ribbon blender and a tumbler mixer, and a method of pelletizing with a normal single-screw extruder or twin-screw extruder. It can be illustrated.
[0046]
The thickness of the agricultural polyolefin-based multilayer film of the present invention varies depending on the place of use, the service life, and the like, but generally a film having a thickness of about 0.05 to 0.3 mm is preferably used. Thickness T of outer layer A_a, Thickness T of the inner and outer layers B_b _,Middle layer C thickness T_C _,Middle inner layer D thickness T_dAnd thickness T of inner layer E_eIs not particularly limited, but T_a: T_b: T_c: T_d: T_eThe range of = 1-5: 1-2: 1-5: 1-5: 1-5 is preferable. Thickness T of middle / outer layer B_bIs within this range, the anti-fouling property, anti-fogging durability and flexibility of the resulting agricultural polyolefin-based multilayer film are good.
[0047]
The polyolefin multilayer film for agriculture of the present invention can be produced by a known technique such as an inflation method or a T-die method using the above-mentioned composition, and further, a dust-proof coating agent or an anti-fogging coating agent is applied and dried. A coating film may be formed on the surface.
[0048]
The polyolefin-based multilayer film for agriculture of the present invention may be transparent or satin, and may be used for applications such as mulching other than covering for agricultural houses (greenhouses), tunnels, and bagging.
[0049]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be specifically described with reference to Examples and Comparative Examples, but the present invention is not limited thereto. In addition, evaluation of the polyolefin-type multilayer film for agriculture in an Example and a comparative example was implemented with the following method.
[0050]
(A) Tensile modulus (flexibility: Young's modulus): According to ASTM D882, the longitudinal (MD) and transverse (TD) tensile modulus of the film sample was measured.
[0051]
(B) Anti-fog duration
Use a water bath similar to that used for the low-temperature anti-fogging property, fix the film over the entire skylight, leave it under the conditions of an environmental temperature of 5 ° C and a water temperature of 40 ° C, and evaluate it according to the following evaluation criteria. And the period when the level of 3 or more was maintained was made into the anti-fog lasting days. The longer the number of days, the better the antifogging sustainability.
5: There is no adhesion of water droplets and the film is uniformly wet.
4: Water droplets adhere to an area of less than 25% of the entire film.
3: Water droplets adhere to an area of 25 to 50% of the entire film.
2: Water droplets adhere to an area of 50 to 75% of the entire film.
1: Water droplets adhere to an area of 75% or more of the entire film.
[0052]
(C) Total light transmittance and haze: According to JIS K 7105, a product for 2 weeks after film production was measured using a color computer “HGM-2K” (trade name, manufactured by Suga Test Instruments Co., Ltd.). As the haze is smaller, the transparency is better.
[0053]
(D) Density: Measured according to JIS K 7112.
[0054]
(E) Melt flow rate: Measured according to JIS K 7210 under conditions of a temperature of 190 ° C. or 230 ° C. and a load of 21.18 N.
[0055]
(F) Stretching test (antifouling property): Prevented by film haze (see (c) above) after 6 months and 12 months after the film was stretched into an arched pipe house (frontage 4.5m, length 15m) The soiling was evaluated. The smaller the value, the better the antifouling property.
[0056]
Examples 1-7, Comparative Examples 1-7
A composition for each layer was prepared according to the composition of each layer of the polyolefin-based multilayer film for agriculture described in Table 1 and the prescription of the common composition described below. Using the resulting blend, a multilayer film having a thickness of 0.1 mm was formed at a molding temperature of 180 ° C. using a five-type five-layer inflation multilayer extruder having five 50 mmφ extruders. The thickness ratio of each layer of the multilayer film is outer layer: middle / outer layer: intermediate layer: middle inner layer: inner layer = 1: 1: 2: 2: 2.
The evaluation results of the obtained multilayer film are shown in Table 1.
[0057]
In addition, the symbol and content of the resin used for the compound which comprises each layer of the multilayer film described in Table 1 are as follows.
LLDPE: linear low density polyethylene (ethylene-α-olefin copolymer), Dowlex 2045AC (trade name, manufactured by Dow Chemical Co., Ltd.), MFR (190 ° C.) = 1.0 g / 10 min, density = 0 .920 g / cm³.
M-PE1: Single-site catalyst-based ethylene-α-olefin copolymer, Elite 5400 (trade name, manufactured by Dow Chemical Co., Ltd.), MFR (190 ° C.) = 1.
0 g / 10 min, density = 0.916 g / cm³.
PP: propylene polymer, Chisso Polypro XF7553 (trade name, Chisso Corporation)
Manufactured), MFR (230 ° C.) = 12.0 g / 10 min.
PP copolymer X: propylene-based copolymer composition (X), Chissopolypro NHF5014 (trade name, manufactured by Chisso Corporation), W_H/ W_J= 2.0, intrinsic viscosity [η]_WHOLE= 1.9 dl / g, intrinsic viscosity ratio [η]_H/ [Η]_J= 0.5, ([η]
_H/ [Η]_J) X (W_H/ W_J) = 1.04, MFR (230 ° C.) = 2.5 g / 10 min.
M-PE2: Single-site catalyst-based ethylene-α-olefin copolymer, Engage 8100 (trade name, manufactured by Dow Chemical Co., Ltd.), MFR (190 ° C.) = 1.0 g / 10 min, density = 0.870 g / Cm³.
EVA (5%): ethylene-vinyl acetate copolymer having a vinyl acetate content of 5% by weight, NUC3250 (trade name, manufactured by Nippon Unicar Co., Ltd.), MFR (190 ° C.) = 1.
5 g / 10 min, density = 0.93 g / cm³.
EVA (7.5%): ethylene-vinyl acetate copolymer having a vinyl acetate content of 7.5% by weight, NUC3270 (trade name, manufactured by Nihon Unicar Co., Ltd.), MFR (190 ° C.) = 2.3 g / 10 Min, density = 0.93 g / cm³.
EVA (20%): ethylene vinyl acetate copolymer having a vinyl acetate content of 20% by weight,
NUC3888 (trade name, manufactured by Nippon Unicar Co., Ltd.), MFR (190 ° C.) = 1.5 g / 10 min, density = 0.95 g / cm³.
EVA (18%): ethylene vinyl acetate copolymer having a vinyl acetate content of 18% by weight,
NUC3765 (trade name, manufactured by Nippon Unicar Co., Ltd.), MFR (190 ° C.) = 1.5 g / 10 min, density = 0.94 g / cm³.
EVA (15%): ethylene vinyl acetate copolymer having a vinyl acetate content of 15% by weight,
NUC8452D (trade name, manufactured by Nippon Unicar Co., Ltd.), MFR (190 ° C)
= 1.0 g / 10 min, density = 0.94 g / cm³.
LDPE: Low density polyethylene, NUC8506 (trade name, manufactured by Nihon Unicar Co., Ltd.), MFR (190 ° C.) = 0.8 g / 10 min, density = 0.923 g / cm³.
Inorganic filler 1: synthetic hydrotalcite (manufactured by Kyowa Chemical Industry Co., Ltd.).
Inorganic filler 2: condensed silicate of lithium / aluminum / magnesium composite hydroxide (manufactured by Fuji Chemical Industry Co., Ltd.).
Antifogging agent 1: amine ester antifogging agent (manufactured by Kao Corporation).
Antifogging agent 2: diglycerin ester antifogging agent (manufactured by Kao Corporation).
[0058]
Moreover, the common compounding composition except for the resin of each multilayer film described in Table 1 (shown collectively as “other additives” for each layer in Table 1) is the weather resistance in the outer layer A on the basis of the compound. 0.3% by weight of an agent, 0.1% by weight of an ultraviolet absorber, 0.1% by weight of a phenol stabilizer, 0.1% by weight of a phosphorus stabilizer, 0.2% by weight of calcium stearate, 0.1% of an antiblocking agent % By weight, antistatic agent 0.2% by weight, weathering agent 0.3% by weight, UV absorber 0.1% by weight, phenol-based stabilizer 0.1% by weight, phosphorus-based stabilizer 0.1% % By weight, calcium stearate 0.2% by weight, intermediate layer C, inner layer D, weathering agent 0.3% by weight, UV absorber 0.1% by weight, phenol-based stabilizer 0.1% by weight, phosphorus-based stabilizer 0.1% by weight, calcium stearate 0.2% , 0.2% by weight of antifoggant, 0.3% by weight of weathering agent in inner layer E, 0.1% by weight of UV absorber, 0.1% by weight of phenol stabilizer, 0.1% by weight of phosphorus stabilizer %, Calcium stearate 0.2% by weight, anti-blocking agent 0.1% by weight, antistatic agent 0.2% by weight, and antifogging agent 0.2% by weight.
[0059]
[Table 1]

[0060]
【The invention's effect】
As can be seen from Table 1, the agricultural polyolefin-based multilayer film of the present invention is excellent in transparency, antifogging sustainability and antifouling property.

Claims

A polyolefin-based multilayer film comprising at least the following five layers, wherein five layers are laminated in the order of an outer layer A, a middle-outer layer B, a middle layer C, a middle inner layer D, and an inner layer E.
(1) Outer layer A comprising a blend of polyolefin resin.
(2) Middle and outer layers B comprising a blend of propylene polymers.
(3) Middle layer C comprising an ethylene vinyl acetate copolymer having a vinyl acetate content of 10 to 25% by weight and comprising a composition containing 1 to 6% by weight of an antifogging agent.
(4) Middle inner layer D comprising a composition comprising an ethylene vinyl acetate copolymer having a vinyl acetate content of 8 to 20% by weight and containing 1 to 5% by weight of an antifogging agent.
(5) Inner layer E made of an ethylene vinyl acetate copolymer having a vinyl acetate content of 3 to 10% by weight and comprising a blend containing 0.5 to 3% by weight of an antifogging agent.

The agricultural polyolefin-based multilayer film according to claim 1, wherein the blend of the propylene-based polymer comprises the following propylene-based copolymer composition (X).
Propylene-based copolymer composition (X):
A propylene-α-olefin random copolymer (H) having a propylene content of 90% by weight or more and a propylene-α-olefin random copolymer (J) having a propylene content of 55 to 90% by weight, the intrinsic viscosity _{[eta] J} propylene -α- olefin random copolymer (J) is 1.3~3.5dl / g, propylene -α- olefin copolymer intrinsic viscosity (H) [η] the intrinsic viscosity ratio when the _{_{H [η] J / [η}} ] H is 0.5 to 1.3, and propylene -α- olefin copolymer weight (H) and _{W H,} propylene -α - when the olefin copolymer weight (J) was _{W J,} these weight _W H / _{W J} and the intrinsic viscosity ratio _{_[η]} H / _[η] product of _{_{J ([η] H / [}} η _{_{] J) × (W H /}} W J) is in the range of 0.7 to 4.5 Propylene copolymer composition.

In addition to the propylene-based copolymer composition (X), the propylene-based polymer blend is 10 to 30% by weight of an α-olefin having 3 to 18 carbon atoms and a density of 0.850 to 0.920 g / cm. ^The polyolefin-based multilayer multilayer film for agricultural use according to claim 2, comprising 10 to 30% by weight of the ethylene-α-olefin copolymer (G) 3.

The inorganic filler is at least one selected from talc, hydrotalcite-based compounds and lithium / aluminum composite hydroxide salt-based compounds, wherein 10% by weight or less is added to each layer. Agricultural polyolefin multilayer film.