JP2005046739A - 水蒸気白煙防止装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱手段が不要で比較的小型であり、優れた水蒸気白煙防止機能を発揮する、水蒸気白煙防止装置を提供する。
【解決手段】水蒸気白煙防止装置7は、高温飽和水蒸気を含む混合気体Gを取り込む気密性の第1チャンバ11と、この第1チャンバ11内に配置され混合気体Gを水に接触させる気液接触装置10と、この気液接触装置10を通過した混合気体Gを取り込んで当該混合気体Gに外気を混入させて外部へ放出する気密性の第2チャンバ12とを備えている。気液接触装置10は、第1チャンバ11と第2チャンバ12とを区画する隔壁14に固定されている。気液接触装置10は、散水ノズル18および水槽19を備え、外部の給水源15から配管された給水管16が散水ノズル18に接続され、給水管17が水槽19に配管されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、高温水蒸気を大気中あるいは限られた大空間の空中へ放散させる際に発生する白煙を防止する装置に関する。
コーラ、コーヒー、お茶、果汁飲料、炭酸飲料などの各種清涼飲料水の製造工場においては、例えば、図5に示すように、工場建物50の内部に清涼飲料水が冷充填あるいは加温充填されたボトルを連続的に一定温度まで昇温させるためのパストライザ51や、製品にシュリンク包装を施すためのシュリンクトンネル52などの各種製造設備が配置されている。これらのパストライザ51やシュリンクトンネル52では、加温手段として、一般に高温水蒸気が使用されているが、使用後の高温水蒸気は、排気ダクト53を経由して、工場建物50の屋根に配置されたルーフファン54により大気中へ放出されている。
ルーフファン54から放出される高温水蒸気は飽和状態にあるため、大気中へ放出されると同時に凝縮して水蒸気白煙55となる。このような水蒸気白煙55は、比較的気温が高い日や湿度の低い日であればやがて消失していくので支障はないが、気温の低い冬季あるいは雨天の日などは水蒸気白煙55の量が大幅に増大し、しかもなかなか消失しないようになる。水蒸気白煙55自体は物理的にも化学的にも環境公害の原因となることはないが、大量の水蒸気白煙55が工場建物50から放出されていると、水蒸気白煙55が高速道路にたなびいてドライバーの視界を妨げ交通渋滞を起こしたり、恰も大気汚染しているような印象を周辺住民に与えたりすることがある
そこで、このような水蒸気白煙55の発生を防止する手段として、空気中から取り込んだ外気を加熱して飽和水蒸気に混合して放出する外気加熱方式、あるいは飽和水蒸気を加熱して放出する排気加熱方式などが提案されている。しかしながら、これらの方式は、加熱装置や熱交換器などの大がかりな設備が必要であり、実際に稼働させる場合には加熱装置や熱交換器へ供給する熱媒の熱源用に大量のエネルギが必要である。
一方、所定の飽和蒸気を含む混合気体を、液体と接触させることによって当該蒸気を凝縮(液化)して回収する技術が開発されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
特開昭52−155181号公報(第2−5頁) 実開昭56−124771号公報(第1−2頁) 特開昭61−167424号公報(第2−7頁)
特許文献1,2に記載されている装置は構造が複雑であるだけでなく、蒸気を含む混合気体を、貯留されている液体中へ吹き込む方式である関係上、混合気体の圧力が高くなければ吹き込みができないため、図5で示したパストライザ51やシュリンクトンネル52から発生する水蒸気混じりの混合気体の白煙化防止手段としては不向きである。また、特許文献1に記載された装置は、冷凍機などを稼働させるために多大なエネルギが消費される。
一方、特許文献3に記載された技術は、蒸気混じりの混合気体と液分散ノズルから灌水される水とを所定の充填部において接触させる方式であるため、特許文献1,2に記載された技術のような問題点はないが、水蒸気の凝縮潜熱が循環水を加熱して昇温させるので、継続的に水蒸気凝縮潜熱を処理するため、低い圧力下にある蒸発冷却器へ循環水を導き、断熱自己蒸発を行って循環水の温度を下げている。このような処理を行うには、蒸発冷却器から凝縮加熱器内液分散ノズルへの水搬送用ポンプ、凝縮加熱器から蒸発冷却器内液分散ノズルへの水搬送用ポンプ、蒸発冷却器内の減圧のための圧縮機が必要となり、これらを稼働させるための動力源も必要である。また、この特許文献3に記載の技術は、循環水にて混合ガス内の水蒸気凝縮潜熱を奪う循環水を冷却する手段として、減圧断熱膨張を利用しているため、装置が大がかりとなり、水蒸気白煙防止の目的で使用するにはエネルギ消費量が多すぎる。
本発明が解決しようとする課題は、加熱手段が不要で比較的小型であり、優れた水蒸気白煙防止機能を発揮する、水蒸気白煙防止装置を提供することにある。
本発明の水蒸気白煙防止装置は、水蒸気を含む混合気体を取り込む気密性の第1チャンバと、この第1チャンバ内に配置され前記混合気体を水に接触させる気液接触手段と、この気液接触手段を通過した前記混合気体を取り込んで当該混合気体に当該装置の外部空気を混入させて外部へ放出する気密性の第2チャンバとを備えたことを特徴とする。
水蒸気発生箇所よりダクトなどの経路を経由して送給される水蒸気を含む混合気体を第1のチャンバに取り込んで気液接触手段において水と接触させることによって混合気体に含まれる水蒸気および霧状の白煙を凝縮させ、粒径の大きなミスト状に変化させて除去、回収する。気液接触手段を通過した混合気体は第2チャンバへ送り込まれた後、そこで、当該装置の外部から取り込んだ乾いた空気と混合されることによって、温度や相対湿度が下げられ、混合空気温度が低下した状態で大気中あるいは室内へ放出される。
このような構成とすることにより、混合気体に含まれていた高温飽和水蒸気は冷却されて、その一部が接触水に取り込まれて除去され、また、外部空気により希釈されるので、混合気体の露点は外気温での飽和点よりも低くなり、第2チャンバから放出されたときに水蒸気白煙が発生することがなく、優れた水蒸気白煙防止機能を発揮する。また、飽和水蒸気を含む混合気体を加熱する工程がないので、加熱手段は不要であり、装置を小型化することができる。
ここで、前記気液接触手段としては、前記混合気体と接触させる水を供給する給水手段と、前記給水手段から供給される水を用いて前記混合気体と接触させる水滴を発生させるための散水器と、前記給水手段から供給される水を用いて前記混合気体の通過経路に前記混合気体が接触可能な水膜を形成するための通気部材と、前記散水器および前記通気部材から落下する水を回収する水槽と、前記水槽内の水量を一定に保つための給排水手段とを備えた気液接触装置を用いることが望ましい。なお、通気部材とは、気体が通過可能であって水膜が形成可能な貫通孔、スリット、隙間あるいは網目などの通気手段を備えた部材をいう。
このような装置を用いれば、水蒸気を含む混合気体は、散水器から発生する大小多数の水滴と、通気部材に形成される水膜とに接触することとなるため、混合気体に含まれる水蒸気は速やかに効率的に除去、回収されることとなり、白煙防止機能が向上する。また、前記散水器および前記通気部材から落下する水を回収する水槽内の水量は給排水手段によって一定量に保たれるため、水槽内の水位および水温は一定に保持され、安定した水蒸気除去機能が得られる。
なお、このような気液接触装置としては、例えば、特開平10−216447号公報に開示されている排気装置を好適に使用することができ、このような装置を使用することにより、特に、少ない散水量で水蒸気を効率的に除去、回収することができる。また、清涼飲料水の製造工場においては、水温が常温程度の比較的清浄な排用水が存在しており、このような排用水は前記混合気体と接触させる水として利用可能であるため、一定量を気液接触装置へ供給し、ほぼ同量を排水することにより、昇温した水を順次排水していくこともできる。このようにすれば、接触させる水を冷却する冷熱源は特に不要となる。
ここで、前記水槽内の水の少なくとも一部を前記通気部材に供給して水膜を形成する送水手段を設けることが望ましい。このような送水手段を設ければ、前記通気部材には、前記給水手段から供給される水によって形成される水膜に加え、当該送水手段で供給される水によっても水膜が形成されることとなるため、前記混合気体との水膜との接触頻度が増加することとなり、水蒸気除去機能がさらに向上する。
また、当該送水手段により前記水槽から前記通気部材に供給され水膜形成に供された水の一部は、前記通気部材から落下して水槽内に回収されるため、水槽内の水のリサイクル使用が可能となり、水の消費量を低減することができるほか、排水量も減少するので排水処理設備の負担軽減を図ることもできる。
前記送水手段としては、前記混合気体の流動によって作動し、前記水槽内の水を汲み上げて前記通気部材に供給するポンプを設けることが望ましい。このようなポンプを設ければ、モータなどの動力源を用いることなく前記通気部材に水膜を形成することが可能となる。また、前記混合気体の流動状態に応じてポンプの作動状況を自動的に変化させることも可能となるため、処理すべき前記混合気体の流量に対応した水膜形成もできるようになる。
この場合、前記ポンプとして、前記混合気体の流動によって回転するファンで作動する軸流ポンプを用いることが望ましい。このような構成とすれば、混合気体の流動速度に対応してファンの回転数が増減し、これによって軸流ポンプの汲み上げ水量を増減させることが可能となるため、処理すべき前記混合気体の流量に的確に対応した水膜形成を図ることができる。
一方、第1チャンバおよび第2チャンバを構成するケーシングに保温用の断熱材を付設することが望ましい。このような断熱材を付設することにより、ケーシングの内面と外面との間に温度勾配を形成することができるので、ケーシングの内表面の結露を抑制することができる。なお、保温用の断熱材としては、例えば、ウレタンフォームあるいはグラスウールなどが好適である。
(1)水蒸気を含む混合気体を取り込む気密性の第1チャンバと、この第1チャンバ内に配置され前記混合気体を水に接触させる気液接触手段と、この気液接触手段を通過した前記混合気体を取り込んで当該混合気体に外気を混入させて外部へ放出する気密性の第2チャンバとを備えたことにより、混合気体に含まれている高温水蒸気を除去することができるため、優れた水蒸気白煙防止機能を発揮する。また、飽和水蒸気を含む混合気体を加熱する工程がないので、加熱手段は不要であり、装置を小型化することができる。
(2)前記気液接触手段として、前記混合気体と接触させる水を供給する給水手段と、給水手段から供給される水を用いて前記混合気体と接触させる水滴を発生させるための散水器と、給水手段から供給される水を用いて混合気体の通過経路に混合気体が接触可能な水膜を形成するための通気部材と、散水器および通気部材から落下する水を回収する水槽と、水槽内の水量を一定に保つための給排水手段とを備えた気液接触装置を用いれば、散水器から発生する多数の水滴および通気部材に形成される水膜との接触によって、混合気体に含まれる水蒸気は速やかに効率的に除去、回収されるため、白煙防止機能が向上する。また、給水排水手段によって水槽内の水位および水温は一定に保たれるため、安定した水蒸気除去機能が得られる。
(3)前記水槽内の水の少なくとも一部を通気部材に供給して水膜を形成する送水手段を設ければ、通気部材には、給水手段から供給される水によって形成される水膜に加え、当該送水手段で供給される水によっても水膜が形成されることとなるため、前記混合気体との水膜との接触頻度が増加することとなり、水蒸気除去機能がさらに向上する。また、水槽内の水のリサイクル使用が可能となり、水の消費量を低減することができるほか、排水量も減少するので排水処理設備の負担軽減を図ることもできる。
(4)前記送水手段として、前記混合気体の流動によって作動し、水槽内の水を汲み上げて通気部材に供給するポンプを設ければ、モータなどの動力源を用いることなく通気部材に水膜を形成することが可能となるほか、処理すべき前記混合気体の流量に対応した水膜形成もできるようになる。
(5)前記ポンプとして、前記混合気体の流動によって回転するファンで作動する軸流ポンプを用いれば、処理すべき前記混合気体の流量に的確に対応した水膜形成を図ることができる。
図1は本発明の実施の形態である水蒸気白煙防止装置を設置した工場を示す概略構成図、図2は図1に示す第1の水蒸気白煙防止装置を示す垂直断面図、図3は図1に示す第2の水蒸気白煙防止装置を示す垂直断面図である。
図1に示すように、工場建物1の内部には、製造ラインを構成するパストライザ2およびシュリンクトンネル3a,3bが設置され、工場建物1の屋根にはルーフファン4が設置されている。加熱手段として高温水蒸気が使用されているパストライザ2およびシュリンクトンネル3a,3bから排出された高温飽和水蒸気は、それぞれダクト5,6を経由して、第1の水蒸気白煙防止装置7および第2の水蒸気白煙防止装置8へ導入される。
第2の水蒸気白煙防止装置8と、2台のシュリンクトンネル3a,3bとの間に配管されたダクト6の途中には、それぞれ気密ダンパ9a,9bが配置されている。これらの気密ダンパ9a,9bはシュリンクトンネル3a,3bの運転状況に合わせて開閉する。すなわち、シュリンク3aの運転時には気密ダンパ9aを開、気密ダンパ9bを閉とし、シュリンクトンネル3bの運転時には気密ダンパ9aを閉、気密ダンパ9bを開とする。
図2に示すように、第1の水蒸気白煙防止装置7は、高温飽和水蒸気を含む混合気体を取り込む気密性の第1チャンバ11と、この第1チャンバ11内に配置され前記混合気体を水に接触させる気液接触装置10と、この気液接触装置10を通過した前記混合気体を取り込んで当該混合気体に外気を混入させて外部へ放出する気密性の第2チャンバ12とを備えている。本実施形態では、第1チャンバ11および第2チャンバ12は気密性を有するケーシング13によって一体的に形成されている。
気液接触装置10は、第1チャンバ11と第2チャンバ12とを区画する隔壁14に固定されている。気液接触装置10は、後述するように、散水ノズル18および水槽19を備えており、外部の給水源15から配管された給水管16,17がそれぞれ散水ノズル18および水槽19に接続されている。気液接触装置10の真下に位置する第1チャンバ11の底部には、気液接触装置10から落下する水滴を回収するためのドレンパン20が配置され、ドレンパン20に溜まった水を排出するための排水管21がケーシング13を貫通して第1チャンバ11の外部へ配管されている。また、水槽19内の余剰水を排出するための排水管22が排水管21に連結されている。
第1チャンバ11の上方に位置する第2チャンバ12のケーシング側面部には、当該水蒸気白煙防止装置7の外部空気を第2チャンバ12内に取り込むための吸込口23が設けられ、第2チャンバ12のケーシング上面部には、第2チャンバ12内の気体を外部へ排出するための排気ファン24が配置されている。
一方、図3に示す第2の水蒸気白煙防止装置8は、第1の水蒸気白煙防止装置7と同じ構造であるため、図2と同じ符号を付して説明を省略する。なお、図3に示すように、第2の水蒸気白煙防止装置8の場合、水蒸気発生箇所である2台のシュリンクトンネル3a,3bとの間に配管されたダクト6に、プレヒート設備25からの高温飽和水蒸気を導入するダクト27が合流配管されている。このように、第2の水蒸気白煙防止装置8は、第1の水蒸気白煙防止装置7と比べ、高温水蒸気を導入するダクト6の途中に、風路切り替え手段として、気密ダンパ9a,9bが設けられている点が異なっている。
なお、第1,2の水蒸気白煙防止装置7,8において、排気ファン24の位置は第2チャンバ12の出口に限定するものではなく、第1チャンバ11にあっても良く、その場合、外部空気の吸込口23への吸い込み経路に給気ファンを設けることが望ましい。
ここで、図4を参照して、第1の水蒸気白煙防止装置7および第2の水蒸気白煙防止装置8を構成する気液接触装置10について説明する。図4に示すように、気液接触装置10は、四角錐台を倒立させた形状のケーシング26と、その下方に配置された水槽19とを備えている。ケーシング26内には通気性を有する2枚の鎧板29がV溝状に配置され、ケーシング26の底部には、複数の排気孔28aを有する排気パネル28が配置されている。鎧板29とケーシング26とによって形成されたV形状の排気間隙30の上部にはそれぞれ散水ノズル18が配置されている。この排気パネル28が、高温飽和水蒸気を含む混合気体の通過経路に当該混合気体が接触可能な水膜を形成するための通気部材として機能する。
図4に示すように、給水管16を経由して供給される水は散水ノズル18から排気間隙30に向かって散水され、排気パネル28に到達し、その上面に沿って拡散したり、排気孔28aを通過して下面に沿って拡散したりして水膜を形成した後、排気パネル28の下面あるいは排気孔28aから落下して、水槽19内へ回収される。水槽19には、その底面から上方に向かって一定長さ突出した排水管22が配管されるとともに、水槽19の上面に臨む位置に給水管17が配管されている。水槽19内の水Wの量が過剰となり排水管22の上端開口部22aより水位が高くなると、余剰水はこの上端開口部22aから自動排出され、水Wの量が減少したときは給水管17から自動補給されるようになっているため、水槽19内の水Wの量は常に一定を保持する。
次に、図2,図4を参照して、第1の水蒸気白煙防止装置7の機能について説明する。なお、第2の水蒸気白煙防止装置8の機能は、これから説明する第1の水蒸気白煙防止装置7と同様である。水蒸気白煙防止装置7の排気ファン24を作動させると第2チャンバ12および第1チャンバ11内に負圧が生じるため、パストライザ2で発生する高温飽和水蒸気を含む混合気体Gはダクト5を経由して第1チャンバ11内に取り込まれる。
図4に示すように、第1チャンバ11内に取り込まれた混合気体Gは、第2チャンバ12内の負圧により第1チャンバ11内を上昇し、水槽19とケーシング26との隙間および排気パネル28の排気孔28aを通過してケーシング26内へ導入される。このとき、ケーシング26内の排気間隙30は、散水ノズル18からの散水によって発生した大小多数の水滴が落下したり、浮遊したりしている状態にあり、散水ノズル18から落下した水滴によって排気パネル28の排気孔28aには薄い水膜が形成されている。
したがって、排気パネル28の下面付近まで接近してきた混合気体Gは、排気パネル28の排気孔28aを通過する際に、排気孔28aに形成されている薄い水膜にバブリングされながら通過し、この後、排気パネル28の上方に位置するケーシング26内の排気間隙30に浮遊している、散水ノズル18から噴出した水滴と接触することによって急激に温度が低下する。このとき、混合気体Gに含まれている水蒸気は凝縮して、大きな粒径のミストへと変化し、散水ノズル18から散水されている水滴に取り込まれてケーシング26内を落下していき、排気パネル28の排気孔28aを通過して、その下方にある水槽19内へ回収される。
一方、前述した過程によって水蒸気が凝縮除去された後の混合気体Gは、鎧板29を通過して第2チャンバ12内へ導入され、ここで、吸込口23から導入された当該装置7の外部の乾いた空気を混入させることによって十分に希釈され、その温度と相対湿度が低下させられ後、排気ファン24を通過して工場建物1の内部へ放出される。このように、第1の水蒸気白煙防止装置7を通過することによって高温飽和水蒸気は冷却され、その一部が接触水に取り込まれて除去され、混合気体Gの露点は外気温での飽和点より低くなるため、排気ファン24から放出される気体中の水蒸気は飽和状態ではなくなり、白煙化することもない。したがって、工場建物1の屋根にあるルーフファン4から排出される気体が白煙化することもない。
また、水蒸気白煙防止装置7においては、飽和水蒸気を含む混合気体を加熱する必要がないので、加熱手段は不要であり、装置を小型化することができる。さらに、水蒸気白煙防止装置7からの排気を工場建物1の内部へ排出するようにしたことにより、ルーフファン4へ排気を導くための排気ダクトは不要となるため、工場建物1の内部スペースを有効活用することができる。
本実施形態においては、気液接触手段として、図4に示すような気液接触装置10を用いているため、処理後の混合気体Gが外気温で飽和点以下になるように混合気体Gに含まれる高温飽和水蒸気を速やかに効率的に凝縮除去、回収することが可能であり、優れた白煙防止機能を発揮する。なお、この気液接触装置10は、特開平10−216447号公報に開示されている排気装置とほぼ同様の構造、機能を備えたものであるが、前記公報の図1および図2に示されている排気装置のようにファン49で作動するポンプPを備えた構造とすることもできる。
また、本実施形態においては、第1チャンバ11および第2チャンバ12を構成するケーシング13の素材であるパネルの両側外皮に挟まれる内容材に保温用断熱材としてウレタンフォーム(図示せず)を付設している。このような断熱材を付設することにより、ケーシング13の内表面の温度低下が抑制されるため、ケーシング13の内側が結露するのを抑制することができる。
本発明の水蒸気白煙防止装置は、コーラ、コーヒー、お茶、果汁飲料、炭酸飲料などの各種清涼飲料水の製造工場をはじめ、高温水蒸気を使用する加熱装置や高温水蒸気が発生する各種装置を備えた工場あるいは建築物において広く利用することができる。
本発明の実施の形態である水蒸気白煙防止装置を設置した工場を示す概略構成図である。 図1に示す第1の水蒸気白煙防止装置を示す垂直断面図である。 図1に示す第2の水蒸気白煙防止装置を示す垂直断面図である。 図2,図3に示す水蒸気白煙防止装置を構成する気液接触装置を示す垂直断面図である。 従来の水蒸気排出システムが設置された工場を示す概略構成図である。
符号の説明
1 工場建物
2 パストライザ
3a,3b シュリンクトンネル
4 ルーフファン
5,6,27 ダクト
7 第1の水蒸気白煙防止装置
8 第2の水蒸気白煙防止装置
9a,9b 気密ダンパ
10 気液接触装置
11 第1チャンバ
12 第2チャンバ
13,26 ケーシング
14 隔壁
15 給水源
16,17 給水管
18 散水ノズル
19 水槽
20 ドレンパン
21,22 排水管
22a 上端開口部
23 吸込口
24 排気ファン
25 プレヒート設備
28 排気パネル
28a 排気孔
29 鎧板
30 排気間隙
G 混合気体
P ポンプ
W 水

Claims (5)

  1. 水蒸気を含む混合気体を取り込む気密性の第1チャンバと、前記第1チャンバ内に配置され前記混合気体を水に接触させる気液接触手段と、前記気液接触手段を通過した前記混合気体を取り込んで当該混合気体に当該装置の外部空気を混入させて外部へ放出する気密性の第2チャンバとを備えたことを特徴とする水蒸気白煙防止装置。
  2. 前記気液接触手段として、前記混合気体と接触させる水を供給する給水手段と、前記給水手段から供給される水を用いて前記混合気体と接触させる水滴を発生させるための散水器と、前記給水手段から供給される水を用いて前記混合気体の通過経路に前記混合気体が接触可能な水膜を形成するための通気部材と、前記散水器および前記通気部材から落下する水を回収する水槽と、前記水槽内の水量を一定に保つための給排水手段とを備えた気液接触装置を用いた請求項1記載の水蒸気白煙防止装置。
  3. 前記水槽内の水の少なくとも一部を前記通気部材に供給して水膜を形成する送水手段を設けた請求項2記載の水蒸気白煙防止装置。
  4. 前記送水手段として、前記混合気体の流動によって作動し、前記水槽内の水を汲み上げて前記通気部材に供給するポンプを設けた請求項3記載の水蒸気白煙防止装置。
  5. 前記ポンプとして、前記混合流体の流動によって回転するファンで作動する軸流ポンプを用いた請求項4記載の水蒸気白煙防止装置。
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