JP2005043058A - Method for accommodating spent nuclear fuel in dry cask and such cask - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乾式キャスクの使用済核燃料収納方法及び乾式キャスク、更に詳しくは、使用済核燃料をプール内でキャスク本体に収納する際に、キャスク本体に設けられているボルト孔に水が侵入しないようにした乾式キャスクの使用済核燃料収納方法及びその際に使用する乾式キャスクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
乾式キャスクは、使用済核燃料をキャスク本体に収納する時、プール内にキャスク本体を沈めてから水中の使用済核燃料をキャスク本体に収納し、しかる後に、キャスク本体に内蓋を取り付けてプールから引き揚げ、更に、プールの床面上でキャスク本体内の水の排出した後、キャスク本体内を真空乾燥し、最後に、キャスク内にヘリウムなどの不活性ガスの充填を行なっている(例えば、は非特許文献1参照。)。
【0003】
【非特許文献1】
「使用済燃料貯蔵施設規格、金属キャスク構造規格」,JSME S FA1−2001, 2001 年 8月, 財団法人 日本機械学会, 解説1−8 −解説1−9
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、乾式キャスクは、キャスク本体内の水を排出した後、キャスク本体内の真空乾燥を行なっているが、キャスク本体と内蓋との間の隙間の小さい部分(狭隘部)の水は、真空乾燥でもなかなか除去することができない。特に、内蓋のボルト孔やシール溝内の残存する水は、内蓋とキャスク本体の接合部に閉じ込められるために、特に、除去することが難しい。
【0005】
また、従来の技術として、「金属製密閉容器と金属製密閉容器の乾燥方法(特開2002−277585号公報参照。)」がある。本技術では、上記の問題を改良すべく対策が施されているが、下記の問題があった。
【0006】
(a)ボルトの中心に穴を設け、ボルト穴の残存水を除去するが、ボルトに穴を設けるため、ボルト強度が低下するとともに加工のコストアップになっている。
【0007】
(b)蓋の溝を径方向に設けるのみであるため、径方向の溝加工が多くなり、製造のコストアップになっている。
【0008】
本発明は、この点を改善すべく発明されたものであり、その目的とするところは、キャスク本体と内蓋との隙間、特に、内蓋のボルト孔やシール溝にプールの水が入り込まないようにし、仮に、水が侵入したとしてもこれら残存水を容易に除去することができる乾式キャスクの使用済核燃料収納方法及び乾式キャスクを提供することをある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成するため、本発明は、次のように構成されている。
【0010】
(1) 乾式キャスクの蓋をキャスク本体から取り外した後、前記キャスク本体にプール内で使用済核燃料を収納する使用済核燃料の収納方法であって、前記キャスク本体をプール内に引き入れた際、キャスク本体のボルト孔にプールの水が入らないようにキャッピング治具を取り付けたキャスク本体をプール内で取り扱う乾式キャスクの使用済核燃料収納方法である。
【0011】
(2) 有底筒形のキャスク本体の開口部にボルト止めされた内蓋と、それより大径の外蓋とをプール外で取り外した後、プール内で前記キャスク本体に使用済核燃料を収納する使用済核燃料の収納方法であって、前記キャスク本体の内蓋支持部に設けられたボルト孔にボルト孔防水キャップ治具を装着し、前記治具を取り付けたキャスク本体をプール内で取り扱う乾式キャスクの使用済核燃料収納方法である。
【0012】
(3) 有底筒形のキャスク本体の開口部にボルト止めされた内蓋と、それより大径の外蓋とをプール外で取り外した後、プール内で前記キャスク本体に使用済核燃料を収納する使用済核燃料の収納方法であって、前記キャスク本体の内蓋取付部に設けられたボルト孔に排水孔付きボルト孔防水キャップ治具をねじ止め装着し、前記治具を取り付けたキャスク本体をプール内で取り扱う乾式キャスクの使用済核燃料収納方法である。
【0013】
(4) 有底筒形のキャスク本体の開口部にボルト止めされた内蓋と、それより大径の外蓋とをプール外で取り外した後、プール内で前記キャスク本体に使用済核燃料を収納する使用済核燃料の収納方法であって、前記キャスク本体の外蓋取付け部に環状のフランジカバー形状キャップ治具をボルト止め装着し、前記治具を取り付けたキャスク本体をプール内で取り扱う乾式キャスクの使用済核燃料収納方法である。
【0014】
(5) 有底筒形のキャスク本体の開口部にボルト止めされた内蓋と、それより大径の外蓋とをプール外で取り外した後、プール内で前記キャスク本体に使用済核燃料を収納する使用済核燃料の収納方法であって、
(a)使用済核燃料収納後、前記内蓋のボルト孔に周方向、径方向に連結する排水溝を有する内蓋を設置する工程、
(b)内蓋装着後、前記キャスク本体をプールから引き揚げ、前記ボルト孔付きボルト穴防水キャップ治具に設けられている排水孔から前記キャスク本体上部内面と内蓋側面の間、及び内蓋ボルト孔内に残存する水を吸引除去する工程からなる乾式キャスクの使用済核燃料収納方法である。
【0015】
(6) 有底筒形のキャスク本体の開口部に、内蓋とそれより大径の外蓋とをボルト止めした乾式キャスクにおいて、前記内蓋の下面に、ガスケットを収納する周方向の内蓋シール溝を設けると共に、前記内蓋に設けた多数のボルト孔の周方向の排水溝により互いに連結させたことを特徴とする乾式キャスクである。
【0016】
(7) 前記乾式キャスクに、内蓋の側外面から内蓋シール溝までをつなぐ半径方向の排水溝を設け、前記ボルト孔を周方向で連結した排水溝とを互いに連結させたことを特徴とする乾式キャスクである。
【0017】
(8) 前記キャスク本体は、内蓋取付け部に多数のボルト孔を有し、該ボルト孔は、その開口部側に、ねじ部より大径で、かつ、ねじ溝のない滑らかなシール面を有することを特徴とする(7)記載の乾式キャスクである。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は、乾式キャスクの一部断面を含む斜視図である。図1において、1は、乾式キャスクであり、鍛造炭素鋼製の胴(キャスク本体)2の中には、格子状に組み付けられたバスケット3が内蔵されている。そして、このバスケット3の筒形空間4の中にそれぞれ使用済核燃料(図示せず)が収納されている。
【0019】
上記キャスク本体2は、エポキシなどの合成樹脂からなる中性子遮蔽体5および外筒6により覆われており、この外筒6とキャスク本体2は、伝熱フィン7によって互いに接続されている。また、上記キャスク本体2の開口部は、1次蓋(以下、内蓋という)8及び内蓋8より大径の2次蓋(以下、外蓋という)9により密閉されている。
【0020】
この乾式キャスク1は、その上部に木製の上部緩衝体10が装着され、その下部に木製の下部緩衝体11が装着されている。図中、12は上部トラニオン、13は下部トラニオンを示している。
【0021】
図2に示すように、内蓋8は、1次蓋ボルト(以下、内蓋ボルトという)14によってキャスク本体2の内側棚部(以下、内蓋取付端部という)21に固定され、外蓋9は、2次蓋ボルト(以下、内蓋ボルトという)15によってキャスク本体2の最端部の2次蓋取付端部(以下、外蓋取付端部という)22に固定されている。この内蓋8は、内蓋取付端部21に対向する部分に周方向の環状の内蓋シール溝16を有し、その中に金属ガスケット17を装着させている。また、内蓋8は、内蓋シール溝16に達するガス漏洩検査孔18を有している。
【0022】
図3に示すように、内蓋8は、加圧用貫通孔19、排水用貫通孔20及び内蓋ボルト孔27を有している。加圧用貫通孔19は、図7に示すように、蓋板23及びプラグ24を備えている。このプラグ24は、その頭部(大径部分)25の下面にゴム製のOリング26が装着されている。また、上記排水用貫通孔20は、上記加圧用貫通孔19と同様の部材を備えている。従って、排水用貫通孔20については、詳しい説明を省略する。
【0023】
図4及び図5に示すように、内蓋8は、その下面に内蓋ボルト孔27と連通する周方向の環状の排水溝28を有している。また、図4及び図6に示すように、内蓋8は、その下面に内蓋シール溝28と交差する半径方向の排水溝29を有している。この半径方向の排水溝29は、内蓋8に複数本、例えば、4本、放射状に設けられている。
【0024】
図8に示すように、外蓋9は、多数の外蓋ボルト孔31と、2つの圧力センサー用貫通孔32と、1つの加圧貫通孔33を備えている。
【0025】
次に、使用済核燃料をキャスク本体内に挿荷する手順について説明する。
【0026】
(1) 先ず、図示しない建屋内でキャスク本体2の内蓋取付端部21に設けられている内蓋ボルト孔27に内蓋ボルト孔防水キャップ治具41及びガイドピン42を取り付ける一方、キャスク本体2の外蓋取付端部22に外蓋フランジカバー43を取り付ける。その際、内蓋ボルト孔17には、内蓋ボルト孔防水キャップ治具41が数本のみ装着され、残りの内蓋ボルト孔27には、ガイドピン42が装着される(図9参照。)。
【0027】
内蓋ボルト孔防水キャップ治具41は、図10に示すように、キャップ部44と、それより小径のガイド部45により構成されている。キャップ部44は、内蓋ボルト孔のねじ部46に螺合するねじ部47と、内蓋ボルト孔のねじ部46より大径の滑らかな非ねじ部(非ねじ面)48をシールするシール部49により構成されている。その上、このシール部49に設けた周溝50には、ゴム製のOリング51が装着されている。
【0028】
従って、内蓋ボルト孔防水キャップ治具41をキャスク本体2の内蓋取付端部21にある内蓋ボルト孔27に装着すると、内蓋ボルト孔防水キャップのキャップ部44によってプールの水が内蓋ボルト孔27に侵入するのを防止することができる。
【0029】
また、上記ガイド部45は、その軸芯部に蓋上部水排水孔52を備えている。この蓋上部水排水孔52は、その下端部に内蓋8の下面に設けた周方向の排水溝28に連通する横孔53を有している排水孔付きボルト孔防水キャップ治具もある。
【0030】
上記ガイドピン42は、内蓋ボルト孔防水キャップ治具41と同様の構造であるから詳しい説明を省略する。但し、このガイドピン42は、蓋上部水排水孔52及び横孔53を備えていない。
【0031】
一方、上記外蓋フランジカバー形状キャップ治具43は、図11に示すように、キャスク本体2の外蓋取付端部22と同様に環状形に形成されており、複数本のボルト54によってキャスク本体2の外蓋取付端部22に取り付けられている。この外蓋フランジカバー43とキャスク本体の外蓋取付端部22との間にはパッキン55が設けられ、このパッキン55によってプールの水がキャスク本体の外蓋取付端部22にある外蓋ボルト孔31に入るのを防止することができる。また、この仮止めボルト54は、頭部56の下面にOリング57を装着し、2次蓋ボルト孔31内にプールの水が入らないようにしている。
【0032】
(2) 図12に示すように、キャスク本体の外蓋取付端部22及び内蓋取付端部21に一体成形された環状で、かつ、段付きのフランジプロテクタ58を設置し、このフランジプロテクタ58によってキャスク本体の外蓋取付端部22及び内蓋取付端部21を保護する。
【0033】
(3) 次に、下記の(a)〜(f)工程を経て内蓋8の上部の水wが排水される(図13参照)。
すなわち、
(a)キャスク本体2内に水を張る工程、
(b)キャスク本体2を吊り上げ、プール内に移動する工程、
(c)使用済燃料をキャスク本体2内に収納する工程、
(d)フランジプロテクタ58を取り外す工程、
(e)内蓋8をキャスク本体2の内蓋取付部21に設置する工程、
(f)キャスク本体2を吊り上げ、フロアーに設置する工程、
(4) 図14に示すように、内蓋ボルト孔排水孔付き防水キャップ治具41に図示しない真空吸引装置に接続させて真空吸引する。図4乃至図6によって既に説明したように、内蓋ボルト孔排水孔付き防水キャップ治具41の横孔53が内蓋8の下面に設けた周方向の排水溝28に連通しているため、上記の真空吸引作業によって内蓋ボルト孔27の水wが排水される。
【0034】
また、周方向の排水溝28は、図4乃至図6によって既に説明したように、内蓋8の下面に設けた半径方向の排水溝29に連通しているので、金属ガスケットを収容した内蓋シール溝16及び内蓋8とキャスク本体2の間の隙間59にある水wが排出される。
【0035】
(5) 次に、下記の(a)〜(e)工程を経てキャスク本体2内の水wを排水する(図15参照)。
すなわち、
(a)ガイドピン42及び内蓋ボルト孔防水キャップ治具41を取り外す工程、
(b)外蓋フランジカバー43を取り外す工程、
(c)水分拭き取り工程、
(d)内蓋ボルト14を取り付ける工程、
(e)内蓋8の加圧貫通孔19及び排水貫通孔20に圧力調整装置61を取り付ける工程、
上記圧力調整装置61は、図16に示すように、ドレン又はベント管62を備えたハウジング63と、このハウジング63に取り付けられた回転ハンドル64と、既に説明したプラグ24を把持するためのプラグ固定ボルト65により構成されている。
【0036】
(5) 図15に示すように、バルブ67,68の開放後、一方の圧力調整装置61から空気aを圧入すると、キャスク本体2内の水wは、キャスク本体2内の配管69及び他方の圧力調整装置61を経て排水される。
【0037】
(6) 図17に示すように、両方の圧力調整装置61に図示しない真空吸引装置を接続し、キャスク本体2内を真空乾燥させる。
【0038】
(7) 図18に示すように、一方のバルブ68を閉鎖後、キャスク本体2内にヘリウムガスを封入する。
【0039】
(8) 図19に示すように、キャスク本体2の外蓋取付端部22に外蓋9をボルト止めした後、加圧貫通孔33に図示しない真空吸引装置を接続し、内蓋8と外蓋9との間の隙間70を真空乾燥させる。
【0040】
(9) 図20に示すように、内蓋8と外蓋9との間の隙間70にヘリウムガスを封入する。
【0041】
【発明の効果】
上記のように、本発明の方法は、有底筒形のキャスク本体の開口部にボルト止めされた内蓋と、それより大径の外蓋とをプール外で取り外した後、プール内で前記キャスク本体に使用済核燃料を収納する乾式キャスクの使用済核燃料収納方法であって、
(a)前記キャスク本体の内蓋支持部に設けられたボルト孔にガイドピン及びボルト孔排水孔付き又は無し防水キャップ治具を装着する工程、
(b)前記キャスク本体の外蓋取付部に環状のフランジカバー形状キャップ治具をボルト止めする工程、
(c)使用済核燃料収納後、前記内蓋のボルト穴を互いに連通する排水溝を有する内蓋を、前記キャスク本体に装着する工程、
(d)内蓋装着後、前記キャスク本体をプールから引き揚げ、前記排水孔付きボルト孔防水キャップ治具に設けられている排水孔から前記キャスク本体と内蓋との間に残存する水を吸引除去する工程とから構成されている。
【0042】
上記のように、本発明は、キャスク本体の内蓋取付部に設けられた内蓋ボルト孔にガイドピン及び内蓋ボルト孔防水キャップ治具を装着するので、使用済核燃料をプール内でキャスク本体内に収納する際に、キャスク本体の内蓋取付部に設けられている内蓋ボルト孔にプールの水が侵入するのを未然に防止することができる。
【0043】
また、本発明は、前記キャスク本体の外蓋取付部に環状のフランジカバーをねじ止めするので、使用済核燃料をプール内でキャスク本体内に収納する際に、前記キャスク本体の外蓋取付部に設けられている外蓋ボルト孔にプールの水が侵入するのを防止することができる。
【0044】
また、本発明は、内蓋装着後、前記キャスク本体をプールから引き揚げ、前記排水孔付きボルト孔防水キャップ治具に設けられている排水孔から前記キャスク本体と内蓋との間に残存する水を吸引除去するので、キャスク本体と内蓋の隙間に侵入している水を容易に、且つ、完全に除去することができる。
【0045】
一方、本発明の乾式キャスクは、有底筒形のキャスク本体の開口部に、内蓋とそれより大径の外蓋とをボルト止めした乾式キャスクにおいて、前記内蓋の下面に、ガスケットを収納する周方向の内蓋シール溝を設けると共に、前記内蓋に設けた多数のボルト孔を周方向の排水溝により互いに連通させ、更に、前記内蓋シール溝と前記周方向の排水溝とを半径方向の排水溝により互いに連通させたことを特徴としている。
【0046】
従って、内蓋とキャスク本体との間の隙間に入ったプールの水を、内蓋に設けた排水溝を利用して容易に除去することができる。
【0047】
また、本発明のキャスク本体は、内蓋取付部に多数のボルト孔を有し、該ボルト孔は、その開口部側に、ねじ部より大径で、かつ、ねじ溝のない滑らかなシール面を有しているので、内蓋ボルト孔のシール部をシールすることにより、内蓋ボルト孔内への水の侵入を未然に食い止めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】乾式キャスクの一部断面を含む斜視図である。
【図2】乾式キャスクの蓋密封部の断面図である。
【図3】1次蓋の平面図である。
【図4】1次蓋の要部拡大底面図である。
【図5】図4のA−A断面図である。
【図6】図4のB−B断面図である。
【図7】プラグの基本構造図である。
【図8】2次蓋の平面図である。
【図9】ガイドピンなどの取付け工程図である。
【図10】1次蓋ボルト孔防水キャップ治具の断面図である。
【図11】2次蓋フランジカバー形状キャップ治具の斜視図である。
【図12】フランジプロテクタの装着説明図である。
【図13】蓋上部水排水工程図である。
【図14】蓋上部水排水工程の詳細説明図である。
【図15】内部水排水工程図である。
【図16】圧力調整装置の断面図である。
【図17】内部真空乾燥工程図である。
【図18】ヘリウムガス封入工程図である。
【図19】蓋間真空乾燥工程図である。
【図20】蓋間ヘリウムガス封入工程図である。
【符号の説明】
2 キャスク本体
21 内蓋取付部
22 外蓋取付部
27 内蓋ボルト孔
28 周方向の排水溝
29 半径方向の排水溝
41 内蓋ボルト孔防水キャップ治具
42 ガイドピン
43 フランジカバー
52 内蓋ボルト孔防水キャップ治具に設けられている排水孔
w 水[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for storing spent nuclear fuel in a dry cask and a dry cask. More specifically, when storing spent nuclear fuel in a cask body in a pool, water does not enter a bolt hole provided in the cask body. The present invention relates to a method for storing spent nuclear fuel in a dry cask and a dry cask used at that time.
[0002]
[Prior art]
In dry cask, when spent nuclear fuel is stored in the cask body, the cask body is submerged in the pool and then used nuclear fuel is stored in the cask body. After that, the inner cover is attached to the cask body and lifted from the pool. Furthermore, after the water in the cask body is discharged on the floor of the pool, the inside of the cask body is vacuum-dried, and finally, the inside of the cask is filled with an inert gas such as helium (for example, is not (See Patent Document 1).
[0003]
[Non-Patent Document 1]
“Spent Fuel Storage Facility Standard, Metal Cask Structure Standard”, JSMES FA1-2001, August 2001, The Japan Society of Mechanical Engineers, Explanation 1-8-Explanation 1-9
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, in the dry cask, after the water in the cask body is discharged, the cask main body is vacuum-dried, but the water in the small gap (narrow part) between the cask main body and the inner lid is used. Can hardly be removed by vacuum drying. In particular, the water remaining in the bolt hole and the seal groove of the inner lid is confined in the joint portion between the inner lid and the cask body, and thus is particularly difficult to remove.
[0005]
Further, as a conventional technique, there is a “metal sealed container and a method for drying a metal sealed container (see Japanese Patent Application Laid-Open No. 2002-277585)”. In the present technology, measures are taken to improve the above problem, but there are the following problems.
[0006]
(A) A hole is provided in the center of the bolt to remove residual water from the bolt hole. However, since the hole is provided in the bolt, the bolt strength is reduced and the processing cost is increased.
[0007]
(B) Since only the groove of the lid is provided in the radial direction, the groove processing in the radial direction is increased and the manufacturing cost is increased.
[0008]
The present invention was invented to improve this point, and the object of the present invention is to prevent the pool water from entering the gap between the cask body and the inner lid, in particular, the bolt hole or the seal groove of the inner lid. Thus, there is a need to provide a method for storing spent nuclear fuel in a dry cask and a dry cask that can easily remove the remaining water even if water enters.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present invention is configured as follows.
[0010]
(1) A method for storing spent nuclear fuel in which a dry cask lid is removed from a cask body and then used nuclear fuel is stored in the pool in the cask body, and when the cask body is drawn into the pool, This is a method for storing spent nuclear fuel in a dry cask in which a cask body with a capping jig attached to prevent the pool water from entering the bolt hole of the main body is handled in the pool.
[0011]
(2) After removing the inner lid bolted to the opening of the bottomed cylindrical cask body and the outer lid having a larger diameter outside the pool, the spent nuclear fuel is stored in the cask body in the pool. A method for storing spent nuclear fuel, comprising: attaching a bolt hole waterproof cap jig to a bolt hole provided in an inner lid support portion of the cask body, and handling the cask body to which the jig is attached in a pool. This is a method for storing spent nuclear fuel in a cask.
[0012]
(3) After removing the inner lid bolted to the opening of the bottomed cylindrical cask body and the outer lid having a larger diameter outside the pool, the spent nuclear fuel is stored in the cask body in the pool. A method for storing spent nuclear fuel, wherein a bolt hole waterproof cap jig with a drain hole is screwed into a bolt hole provided in an inner lid attaching portion of the cask body, and the cask body to which the jig is attached is attached. This is a method for storing spent nuclear fuel in a dry cask handled in a pool.
[0013]
(4) After removing the inner lid bolted to the opening of the bottomed cylindrical cask body and the outer lid having a larger diameter outside the pool, the spent nuclear fuel is stored in the cask body in the pool. A method for storing spent nuclear fuel, wherein an annular flange cover-shaped cap jig is bolted to an outer lid mounting portion of the cask body, and the cask body to which the jig is attached is handled in a pool. This is a spent nuclear fuel storage method.
[0014]
(5) After removing the inner lid bolted to the opening of the bottomed cylindrical cask body and the outer lid having a larger diameter outside the pool, the spent nuclear fuel is stored in the cask body in the pool. A method for storing spent nuclear fuel,
(A) A step of installing an inner lid having drainage grooves connected in a circumferential direction and a radial direction to the bolt hole of the inner lid after storing spent nuclear fuel;
(B) After the inner lid is mounted, the cask body is lifted from the pool, the drain hole provided in the bolt hole waterproof cap jig with the bolt hole, between the upper inner surface of the cask body and the inner lid side surface, and the inner lid bolt This is a method for storing spent nuclear fuel in a dry cask comprising a step of sucking and removing water remaining in a hole.
[0015]
(6) A dry-type cask in which an inner lid and an outer lid having a larger diameter are bolted to an opening of a bottomed cylindrical cask body, and a circumferential inner lid for storing a gasket on the lower surface of the inner lid The dry cask is characterized in that a seal groove is provided, and a plurality of bolt holes provided in the inner lid are connected to each other by circumferential drainage grooves.
[0016]
(7) The dry cask is provided with a radial drainage groove that connects the inner lid side outer surface to the inner lid seal groove, and is connected to a drainage groove that connects the bolt holes in the circumferential direction. It is a dry cask.
[0017]
(8) The cask body has a large number of bolt holes in the inner lid mounting portion, and the bolt holes have a smooth sealing surface having a diameter larger than that of the screw portion and having no screw groove on the opening side. The dry cask according to (7), characterized in that it has a dry cask.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 is a perspective view including a partial cross section of a dry cask. In FIG. 1, reference numeral 1 denotes a dry cask, and a forged carbon steel trunk (cask main body) 2 includes a basket 3 assembled in a lattice shape. Spent nuclear fuel (not shown) is stored in the
[0019]
The
[0020]
The dry cask 1 has a wooden
[0021]
As shown in FIG. 2, the
[0022]
As shown in FIG. 3, the
[0023]
As shown in FIGS. 4 and 5, the
[0024]
As shown in FIG. 8, the
[0025]
Next, a procedure for loading spent nuclear fuel into the cask body will be described.
[0026]
(1) First, an inner lid bolt hole
[0027]
As shown in FIG. 10, the inner lid bolt hole
[0028]
Accordingly, when the inner lid bolt hole
[0029]
Further, the
[0030]
Since the
[0031]
On the other hand, as shown in FIG. 11, the outer lid flange cover-shaped
[0032]
(2) As shown in FIG. 12, an annular and stepped
[0033]
(3) Next, the water w at the top of the
That is,
(A) a process of filling the
(B) lifting the
(C) storing the spent fuel in the
(D) removing the
(E) installing the
(F) The process of lifting the
(4) As shown in FIG. 14, the
[0034]
Since the
[0035]
(5) Next, the water w in the cask
That is,
(A) removing the guide pins 42 and the inner lid bolt hole
(B) removing the outer
(C) a moisture wiping process;
(D) attaching the
(E) a step of attaching the
As shown in FIG. 16, the
[0036]
(5) As shown in FIG. 15, after the
[0037]
(6) As shown in FIG. 17, a vacuum suction device (not shown) is connected to both
[0038]
(7) As shown in FIG. 18, after closing one
[0039]
(8) As shown in FIG. 19, after the
[0040]
(9) As shown in FIG. 20, helium gas is sealed in the
[0041]
【The invention's effect】
As described above, the method of the present invention removes the inner lid bolted to the opening of the bottomed cylindrical cask body and the outer lid having a larger diameter outside the pool, and A method for storing spent nuclear fuel in a dry cask that stores spent nuclear fuel in a cask body,
(A) attaching a waterproof cap jig with or without guide pins and bolt hole drain holes to the bolt holes provided in the inner lid support portion of the cask body;
(B) a step of bolting an annular flange cover-shaped cap jig to the outer lid mounting portion of the cask body;
(C) After the spent nuclear fuel is stored, a step of attaching an inner lid having a drainage groove communicating with the bolt holes of the inner lid to the cask body,
(D) After the inner lid is mounted, the cask body is lifted from the pool, and water remaining between the cask body and the inner lid is removed by suction from the drain hole provided in the bolt hole waterproof cap jig with the drain hole. And the process of performing.
[0042]
As described above, since the present invention attaches the guide pin and the inner lid bolt hole waterproof cap jig to the inner lid bolt hole provided in the inner lid mounting portion of the cask body, When housed in, the pool water can be prevented from entering the inner lid bolt hole provided in the inner lid mounting portion of the cask body.
[0043]
Further, in the present invention, since the annular flange cover is screwed to the outer lid attaching portion of the cask main body, when the spent nuclear fuel is stored in the cask main body in the pool, the outer lid attaching portion of the cask main body is attached. It is possible to prevent the water in the pool from entering the provided outer lid bolt hole.
[0044]
Further, the present invention provides a method in which the cask body is lifted from the pool after the inner lid is mounted, and water remaining between the cask body and the inner lid from the drain hole provided in the bolt hole waterproof cap jig with the drain hole. Therefore, water that has entered the gap between the cask main body and the inner lid can be easily and completely removed.
[0045]
On the other hand, the dry cask of the present invention is a dry cask in which an inner lid and an outer lid having a larger diameter are bolted to an opening of a bottomed cylindrical cask body, and a gasket is stored on the lower surface of the inner lid. And a plurality of bolt holes provided in the inner lid are communicated with each other by a circumferential drainage groove, and the inner lid sealing groove and the circumferential drainage groove have a radius. It is characterized by being connected to each other by drainage grooves in the direction.
[0046]
Therefore, the pool water entering the gap between the inner lid and the cask body can be easily removed using the drainage groove provided in the inner lid.
[0047]
Further, the cask body of the present invention has a large number of bolt holes in the inner lid mounting portion, and the bolt holes are larger in diameter than the threaded portion on the opening side and have a smooth sealing surface without a thread groove. Therefore, it is possible to prevent water from entering the inner lid bolt hole by sealing the seal portion of the inner lid bolt hole.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view including a partial cross section of a dry cask.
FIG. 2 is a cross-sectional view of a lid sealing part of a dry cask.
FIG. 3 is a plan view of a primary lid.
FIG. 4 is an enlarged bottom view of the main part of the primary lid.
5 is a cross-sectional view taken along the line AA in FIG.
6 is a cross-sectional view taken along the line BB in FIG.
FIG. 7 is a basic structure diagram of a plug.
FIG. 8 is a plan view of a secondary lid.
FIG. 9 is a process diagram for attaching guide pins and the like.
FIG. 10 is a cross-sectional view of a primary lid bolt hole waterproof cap jig.
FIG. 11 is a perspective view of a secondary lid flange cover shape cap jig.
FIG. 12 is an explanatory view of mounting of the flange protector.
FIG. 13 is a lid top water draining process diagram.
FIG. 14 is a detailed explanatory view of a lid upper water draining step.
FIG. 15 is an internal water drainage process diagram.
FIG. 16 is a cross-sectional view of the pressure adjusting device.
FIG. 17 is an internal vacuum drying process diagram.
FIG. 18 is a view showing a helium gas filling process.
FIG. 19 is a diagram showing a process of vacuum drying between lids.
FIG. 20 is a diagram showing a process for filling the helium gas between the lids.
[Explanation of symbols]
Claims (8)
(a)使用済核燃料収納後、前記内蓋のボルト孔に周方向、径方向に連結する排水溝を有する内蓋を設置する工程、
(b)内蓋装着後、前記キャスク本体をプールから引き揚げ、前記ボルト孔付きボルト孔防水キャップ治具に設けられている排水孔から前記キャスク本体上部内面と内蓋側面の間、及び内蓋ボルト孔内に残存する水を吸引除去する工程からなる乾式キャスクの使用済核燃料収納方法。After removing the inner lid bolted to the opening of the bottomed cylindrical cask body and the outer lid with a larger diameter outside the pool, the spent nuclear fuel is stored in the cask body in the pool. A method for storing nuclear fuel,
(A) A step of installing an inner lid having drainage grooves connected in a circumferential direction and a radial direction to the bolt hole of the inner lid after storing spent nuclear fuel;
(B) After the inner lid is mounted, the cask body is lifted from the pool, the drain hole provided in the bolt hole waterproof cap jig with the bolt hole, between the upper inner surface of the cask body and the inner lid side surface, and the inner lid bolt A method for storing spent nuclear fuel in a dry cask comprising a step of sucking and removing water remaining in a hole.
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- 2003-07-22 JP JP2003199710A patent/JP2005043058A/en active Pending
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