JP2005040376A - 2次元アレイ超音波探触子 - Google Patents

2次元アレイ超音波探触子 Download PDF

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Abstract

【課題】2次元アレイ超音波探触子の感度を向上させる。
【解決手段】送受信共用素子10は、振動素子の2次元アレイの中から所定のスパースパターンに従って選ばれる。超音波送信時には、送受信共用素子10と共に、その送受信共用素子10の周囲の8個の送信専用素子12を同時に駆動する。これにより、送受信共用素子10を1個だけ駆動する場合の9倍の送信音圧の超音波が送信される。これに対し、超音波受信時には、送信専用素子12の受信信号は遮断し、送受信共用素子10のみで受信を行う。これにより、開口が大きくなることによるレンジ方向分解能やサイドローブ特性の劣化を回避できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、振動素子の2次元アレイを有する2次元アレイ超音波探触子に関する。
振動素子を2次元配列した2次元アレイ超音波探触子の開発が進んでいる。2次元アレイ超音波探触子の振動素子は、1次元アレイ超音波探触子の振動素子よりも微細なものとなるため、感度が非常に低い。このため、振動素子で受信した信号が信号ケーブルを通って超音波診断装置の本体に伝達するまでに減衰し、ノイズ内に埋もれてしまう。これは、2次元アレイ超音波探触子の開発の上で大きな問題となっている。
これに対し、2次元アレイ超音波探触子の感度を向上させる方法としては、次のような方法が知られている。
(1)超音波送信のための印加電圧を大きくする
(2)超音波探触子のチャンネル数を増やす
(3)振動素子の送受信面積を大きくする
(4)超音波探触子内に振動素子毎に増幅器を内蔵し、振動素子の受信信号をその増幅器で増幅してから超音波診断装置本体に伝送する
また、2次元アレイ超音波探触子に直接関係するものではないが、特許文献1には、圧電体と樹脂とを複合化した振動素子において、振動する圧電体と非振動の圧電体の電気インピーダンスを調節することで振動素子の電気インピーダンスを低下させ、振動素子の受信感度を高める点が示されている。
しかしながら、上記(1)の方法では、1次元超音波探触子の場合の数倍の電圧を振動素子に印加する必要があるため、振動素子の耐久性等の点で問題がある。
また(2)の方法では、チャンネル数の増大により超音波探触子や超音波診断装置の構造が複雑化、大規模化するため、コスト高を招くという問題がある。
また(3)の方法は、送受信共用の振動素子に適用した場合、面積増大によりレンジ方向の分解能が悪化するという問題がある。
また(4)の方法は、超音波探触子の先端にチャンネル数分の増幅回路や保護回路を内蔵する必要があるため、超音波探触子の小型化が困難である。また、コスト高につながるという問題もある。
また、特許文献1に記載の方法を2次元アレイ超音波探触子に適用しようとすると、振動素子を構成する個々の圧電体や樹脂部材が非常に微細なものとなり、加工が非常に困難になる。
特開平10−056690号公報
本発明は、上記各従来技術の問題を解決した2次元アレイ超音波探触子を提供することを目的とする。
本発明に係る2次元アレイ超音波探触子は、振動素子の2次元アレイを有する2次元アレイ超音波探触子であって、前記2次元アレイの振動素子のうち所定のスパースパターンに従って選ばれるものを中心振動素子とし、該中心振動素子の周囲の複数の振動素子を該中心振動素子に対応する周辺振動素子とした場合、超音波送信時には前記中心振動素子に対応する複数の周辺振動素子を駆動して送信を行い、超音波受信時には前記周辺振動素子群は用いずに中心振動素子により受信を行う。
この構成では、超音波送信時には、中心振動素子に対応する複数の周辺振動素子が駆動されることにより、スパース配置された中心振動素子のみを駆動する場合よりも、同じ駆動電圧で高い送信音圧の超音波が送信される。
本発明の好適な態様では、2次元アレイ超音波探触子は、超音波送信時には、前記中心振動素子とこれに対応する複数の周辺振動素子とを共に駆動して送信を行う。
本発明の別の好適な態様では、2次元アレイ超音波探触子は、超音波診断装置本体と前記中心振動素子とを電気的に接続する第1信号線と、前記中心振動素子に対応する複数の周辺振動素子に接続された第2信号線と、超音波送信時には前記第2信号線を前記第1信号線と接続することにより前記周辺振動素子を超音波診断装置本体に電気的に接続し、超音波受信時には前記第2信号線と前記第1信号線の接続を遮断することで前記周辺振動素子と前記超音波診断装置との電気的な接続を遮断するスイッチと、を備える。
この態様に係る2次元アレイ超音波探触子では、超音波送信時には第1信号線及びこれに接続された第2信号線を介し、中心振動素子とこれに対応する周辺振動素子群が共に駆動され、超音波受信時には第2信号線が遮断されているので中央振動素子の受信信号のみが第1信号線を介して超音波診断装置本体に伝達される。
本発明に更に別の態様では、2次元アレイ超音波探触子において、前記中心振動素子は受信用信号線により超音波診断装置本体の受信回路に電気的に接続され、前記周辺振動素子は前記受信回路には電気的に接続されないで送信用信号線により前記超音波診断装置本体の送信回路に電気的に接続される。
この態様では、超音波送信時には送信用信号線を介して送信回路から各周辺振動素子に送信信号が供給され、超音波受信時には中心振動素子が発生した受信信号のみが受信用信号線を介して受信回路に伝達される。
この態様において更に好適には、前記中心振動素子は送信用信号線により前記超音波診断装置本体の送信回路に接続されており、該送信用信号線には、前記送信回路からの送信信号は前記中心振動素子へと通過させるが、前記中心振動素子で発生した受信信号が前記送信回路に伝達されることは実質的に阻止する信号制御手段が設けられる。
この態様では、超音波送信時には、送信回路からの送信信号が信号制御手段を通って中心振動素子とこれに対応する周辺振動素子群が共に駆動される。一方、超音波受信時には、信号制御手段の作用により、受信信号が中心振動素子から送信回路に伝達されるのが妨げられるので、微弱な受信信号が送信回路側に漏れることを実質的に防止でき、受信信号が受信回路へと効率的に伝達される。
この信号制御手段としては、例えばダイオードを用いることができる。ダイオードを用いた場合、能動的なスイッチング制御が不要である。
本発明によれば、超音波送信時には中心振動素子に対応する複数の周辺振動素子を駆動することにより、個々の振動素子への印加電圧を上げることなく送信音圧を増大させ、超音波探触子の感度を向上させることができる。また、受信時には中心振動素子のみにより受信を行うので、レンジ方向分解能の劣化やサイドローブ増大という問題を回避することができる。
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)について、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る2次元アレイ超音波探触子のアレイ構成の一例を示す図である。この図に示すように、本実施形態では、正方マトリクス状の2次元アレイにおいて、縦横にそれぞれ2個おきの振動素子を送受信共用の振動素子(送受信共用素子10)として用いる。特許請求の範囲の「中心振動素子」の一例がこの送受信共用素子10である。この送受信共用素子10の配列は、スパースアレイの一種のレギュラー・スパースアレイと呼ばれるものに該当する。
周知のようにスパースアレイは、2次元アレイの中のうち送信や受信に用いる振動素子を限定し、他の振動素子は送受信に用いないようにすることで送受信に使用する振動素子の数を減らしている。これにより、信号線の数や送受信回路の規模を減らすことができるという利点がある(例えば特開2000−325343号公報参照)。
ただし、図1のアレイでは、スパース配列された送受信共用素子10を取り囲む近傍の8個の振動素子を送信専用の振動素子(送信専用素子12)として用いる点で、従来の一般的なスパースアレイとは異なる。すなわち、図1の2次元アレイでは、送信時には送受信共用素子10とその周囲の8個の送信専用素子12とを合わせた3×3の9個の素子群(図1で太線枠で示す。以下、同時駆動グループ15とよぶ)を同時に駆動し、受信時には送受信共用素子10のみを用いて受信を行う。特許請求の範囲の「周辺振動素子」の一例がこの送信専用素子12である。
図2は、本実施形態の超音波探触子の回路構成の一例を説明するための図である。この構成では、送受信共用素子10は信号線20により超音波診断装置本体に接続されている。送受信共用素子10の周囲の8個の送信専用素子12は、共通の信号線22に接続されており、この信号線22はスイッチ24を介して信号線20に接続されている。スイッチ24は、超音波診断装置本体と接続された制御信号線26からの制御信号により開閉制御される。このスイッチ24は、トランジスタなどのスイッチング素子を用いて構成することができる。
すなわち、図2の構成では、超音波送信時には、超音波診断装置本体は、制御信号線26への制御信号によりスイッチ24をオン(閉)するとともに、信号線20に対して送信パルス信号を送信する。これにより、送受信共用素子10とこの周囲の8個の送信専用素子12が同時に駆動され、超音波が発せられる。
ここで、送受信共用素子10及び送信専用素子12は共に電圧駆動であるため、それらを同じ駆動電圧で駆動すると、同時駆動した素子の個数分の送信パワーを得ることができる。このように本実施形態によれば、超音波送信を送受信共用素子10のみで行う構成と等価な従来のスパースアレイに比べて、送信超音波のパワーを9倍とすることができる。これにより、被検体内からのエコーの強度を強めることができるので、受信感度を向上させることができる。
一方、超音波受信時には、超音波診断装置本体は、制御信号線26への制御信号によりスイッチ24をオフ(開)した上で、被検体内からのエコーを受信する。これにより、送受信共用素子10で受信されたエコー信号のみが超音波診断装置本体に伝わる。
すなわち、この構成では、受信時には送受信共用素子10のみでエコー受信を行うため、上述の(3)の従来技術におけるレンジ方向分解能の低下といった問題を回避することができる。
また、仮に複数の振動素子を単に1つの信号線に接続するだけの構成でも送信パワーの増大という効果は得られるが、この構成では開口の増大に伴ってビーム指向性が劣化し、ビーム偏向角が大きくなるとサイドローブが高くなってしまうという問題がある。これに対し、本実施形態の構成では、受信時には周囲の送信専用素子との接続を遮断し、1つの送受信共用素子10のみで受信するので、そのようなサイドローブの悪化を軽減できる。
以上説明したように、図1及び図2に示した実施形態によれば、送信時には同時駆動グループの振動素子群を電気的に接続して同時駆動することにより、少ない制御チャンネルで大きな送信音圧を得ることができる。また、受信時にはそれら同時駆動グループ15の中の送受信共用素子10のみによりエコーを受信するので、レンジ方向分解能やサイドローブ特性の悪化を軽減することができる。また、本実施形態では、超音波探触子と超音波診断装置本体をつなぐ信号ケーブルには、1チャンネル(すなわち送受信共用素子10とこれに対応する送信専用素子12群からなる1グループ)当たり信号線20と制御信号線26の2本を設けるだけでよいので、信号線の本数の増大を押さえることができる。
図3は、本実施形態の超音波探触子の回路構成の別の一例を説明するための図である。図2の構成では、送信時に使用する振動素子と受信時に使用する振動素子とをスイッチ24を用いて切り換えたのに対し、図3の構成ではそのようなスイッチを使用せずに、図2と同等の機能を実現する。
図3の回路構成において、4つの送信専用素子12は、2次元アレイにおいて送受信共用素子10の周囲に位置する振動素子であり、超音波送信時には送受信共用素子10と同時に駆動される。これら5つの振動素子10及び12からなるグループに対して、送信信号用の信号線40と受信信号用の信号線42とがそれぞれ1本ずつ設けられ、それら信号線40と42によりそのグループと超音波診断装置本体とが接続されている。
超音波診断装置本体の送信回路から延びる送信信号用の信号線40は、超音波探触子内で5つに分岐し、それら5つの分岐線がそれぞれダイオードユニット30を介して送受信共用素子10又は送信専用素子12の1つに接続される。ダイオードユニット30は、2つのダイオード32及び34を互いに逆向きに並列接続したものである。送信パルス信号のうち正極性の部分はダイオード32を、負極性の部分はダイオード34を通って、それぞれ対応する素子10又は12に伝達される。
一方、超音波診断装置本体から延びる受信信号用の信号線42は、ダイオードユニット30を介さずに送受信共用素子10に接続される。送受信共用素子10は、被検体内からのエコーを電気的な受信信号に変換し、その受信信号は信号線42を介して超音波診断装置本体の受信回路に伝達される。
なお、送信専用素子12も、被検体内からのエコーを受信して電気的な受信信号に変換するが、この受信信号は微弱であるため、逆極性のダイオードを通過できないのはもちろんのこと、順極性のダイオードをオンすることもできないので、ダイオードユニット30を通過できない。このため、超音波診断装置本体には、送信専用素子12のエコー受信信号は伝達されず、送受信共用素子10の受信信号のみが信号線42を介して伝達されることになる。このように、ダイオードユニット30は、正負いずれの極性の送信パルス信号も通しつつ、エコー受信信号を遮断することができる。なお、各振動素子10及び12に対し、正負一方の極性の送信パルス信号を伝達すれば足りる場合は、ダイオードユニット30の代わりに、当該一方の極性の信号を通す向きのダイオードのみを設ければよい。
また、送受信共用素子10と送信用の信号線40との間に設けられたダイオードユニット30によれば、送受信共用振動素子10で発生した微弱な受信信号が、超音波診断装置本体の送信回路や送信専用素子12の側に漏れ込むのを実質的に阻止することができるので、受信信号は超音波診断装置本体の受信回路へと効率的に伝達される。
このように、図3の回路構成でも、送信時には近接する振動素子群が同時に駆動され、受信時にはそれら振動素子群の中の送受信共用素子10のみで受信を行う構成が実現できる。この構成では、超音波探触子と超音波診断装置本体とを結ぶ信号ケーブルには、送受信共用素子10とこれに対応する送信専用素子12群とからなるグループごとに、送信用の信号線40と受信用の信号線42の2つの信号線を設けるだけでよいので、信号線の数の増大を抑え、信号ケーブルをコンパクト化することができる。
なお、以上の説明では、図3の回路構成において、送信用の信号線40が超音波探触子内で分岐した分岐線上にそれぞれダイオードユニット30を設けたが、送信専用素子12は超音波診断装置本体の受信回路には直接電気的に接続されていないので、送信専用素子12への分岐線上のダイオードユニット30は省略することもできる(これら省略可能なダイオードユニット30群は、図では破線で囲んで明示している)。すなわち、このような省略を行った場合でも、送信専用素子12が超音波を受信することにより発生した電気信号(これも送信信号に比べて遙かに微弱である)は、送受信共用素子10への分岐線上に設けられたダイオードユニット30によって、受信用の信号線42に回り込むことを阻止されるので、送受信共用素子10が発生した受信信号に悪影響を与えることがない。ただし、図3の構成では、各送信専用素子12にもダイオードユニット30を設けることで、送受信共用素子10及び各送信専用素子12の電気的な特性を揃えることができる。
次に、本実施形態の2次元アレイにおいて送信ディレイ制御を行う場合の回路構成を、図4A及び図4Bを参照して説明する。
まず図4Aを参照して、アナログ方式による送信ディレイ制御のための回路構成を説明する。図4Aに示す回路構成は、図3に示した回路構成において送信信号用の信号線40が各振動素子10及び12に分岐した各分岐信号線41上に、それぞれディレイライン50を設けたものである。各ディレイライン50は、その先に接続されている振動素子10又は12に対応する遅延量だけ送信信号を遅延させる。ディレイライン50として、CCD(電荷結合素子)や、制御電圧に応じて静電容量が可変のVRC(バリキャップコンデンサ)を用いることもできる。各ディレイライン50には、制御信号線52から制御信号が供給されており、この制御信号に応じて各ディレイライン50の遅延量が制御される。ディレイライン50としてCCDを用いる場合は、制御信号としてクロックと数ビット程度のサイズのデジタル制御信号が供給される。また、ディレイライン50としてVRCを用いる場合は、制御信号としてアナログの電圧信号が供給される。制御信号線52は、各ディレイライン50に対し、それぞれ個別に制御信号を供給できる構成となっている。
次に、図4Bを参照して、デジタル方式による送信ディレイ制御のための回路構成を説明する。この回路構成では、各振動素子10及び12に対応する分岐信号線41上に、ディレイ回路54とパルサ回路56が設けられる。信号線40から各ディレイ回路54へは、デジタル信号のトリガ信号が供給される。このトリガ信号が、ディレイ回路54で遅延された上で、パルサ回路56に入力される。パルサ回路56は、入力された信号に従って駆動パルスを生成し、振動素子10又は12に供給する。この回路構成において、各ディレイ回路54の遅延量は、制御信号線52からの制御信号により個別に制御可能となっている。ディレイ回路54は、カウンタ及び比較器により容易に構成できる。例えば、ディレイ回路54は、トリガ信号が入力されたときからカウンタによりクロック信号をカウントし、そのカウント値を制御信号で設定された遅延量の値と比較し、前者が後者に一致したタイミングでトリガ信号を後段のパルサ回路56に出力する。パルサ回路56は、従来より用いられているものでよく、トランジスタを用いて容易に構成することができる。
以上に説明した図4A及び図4Bのいずれの構成でも、送受信共用素子10とその周囲の送信専用素子12群からなるグループの単位でのディレイ制御は、超音波診断装置本体からの駆動信号又はトリガ信号のタイミング制御によりなされている。図示したグループ内でのディレイ制御は、このグループ全体についての遅延量に対する個々の振動素子の差分を制御するだけなので、制御すべき遅延量自体が小さいため、容易に実現できる。
このように振動素子単位の送信信号のディレイ制御を行うことにより、送信超音波のサイドローブを大幅に軽減することができる。
なお、図4A及び図4Bの各回路構成でも、各送信専用素子12に対応するダイオードユニット30は省略可能である。
以上、本発明の好適な実施の形態を説明したが、以上に説明した実施の形態は、本発明の具現化の一例に過ぎない。
例えば、以上では、超音波送信時に同時駆動する振動素子のグループとして、送受信共用素子10とその周囲に隣接する8個の振動素子からなる9個の振動素子のグループを例示したが、これはあくまで一例である。この他に、例えば図5Aに示す送受信共用素子10とその上下左右に隣接する4つの振動素子からなる十字型の5素子のグループや、図5Bに示す送受信共用素子10と縦又は横方向に両隣の2つの振動素子からなる3素子のグループなどを、送信時の同時駆動のグループとすることもできる。また、図5Cに示すように、送受信共用素子10を中心とした5×5素子のグループなど、3×3素子よりも大きいサイズのグループを同時駆動のグループとして用いることも可能である。いずれの場合も、送信時に送受信共用素子10と同時駆動する振動素子のグループは、その送受信共用素子10を中心とする配置となるよう選択することが好ましい。
また、以上では送受信共用素子10が一定素子間隔でレギュラー・スパースアレイ状に配列された2次元アレイを例に取ったが、送受信共用素子10がランダム・スパースアレイのようにランダム配列された2次元アレイの場合でも、各送受信共用素子10に対応する同時駆動のグループ同士が重なり合わないように配列できる場合には、上述の図2,図3,図4A,図4Bに例示した回路構成を適用して、上述と同じ制御方式を適用することができる。
また、以上では振動素子群が正方マトリクス状に配列された2次元アレイを例にとって説明したが、正方マトリクス以外の配列パターン(例えばハニカム配列など)の2次元アレイにも、同様の方法が適用できる。
また、以上の例では、「中心振動素子」の例として、超音波の送信及び受信の両方に用いる送受信共用素子10を例示したが、本発明では、このような場合に限らず、「中心振動素子」を超音波の受信専用の素子とする構成も含む。
このように「中心振動素子」を受信専用とするには、図2の回路構成の場合は、例えば信号線20上の、該信号線20と信号線22との接続点と送受信共用素子10との間にスイッチを設け、このスイッチを超音波送信時にはオフ(開)し、超音波受信時にはオンする制御を行えばよい。
また、図3の回路構成において、例えば、送信信号用の信号線40を送受信共用素子10に接続しない構成(すなわち素子10は受信用の信号線42のみと接続される)とすれば、該素子10が受信専用の振動素子として機能する。この場合、送受信共用素子10及び送信専用素子12に対する各ダイオードユニット30は省略してよい。
本発明に係る2次元アレイ超音波探触子のアレイ構成の一例を示す図である。 本発明に係る2次元アレイ超音波探触子の回路構成の一例を説明するための図である。 本発明に係る2次元アレイ超音波探触子の回路構成の別の一例を説明するための図である。 送信専用素子群のディレイ制御をアナログ制御で実現する回路構成の一例を説明するための図である。 送信専用素子群のディレイ制御をデジタル制御で実現する回路構成の一例を説明するための図である。 送信時に同時駆動する振動素子のグループの例を示す図である。 送信時に同時駆動する振動素子のグループの別の例を示す図である。 送信時に同時駆動する振動素子のグループの更に別の例を示す図である。
符号の説明
10 送受信共用素子、12 送信専用素子、15 同時駆動グループ、20,22 信号線、24 スイッチ、26 制御信号線。

Claims (6)

  1. 振動素子の2次元アレイを有する2次元アレイ超音波探触子であって、前記2次元アレイの振動素子のうち所定のスパースパターンに従って選ばれるものを中心振動素子とし、該中心振動素子の周囲の複数の振動素子を該中心振動素子に対応する周辺振動素子とした場合、超音波送信時には前記中心振動素子に対応する複数の周辺振動素子を駆動して送信を行い、超音波受信時には前記周辺振動素子群は用いずに中心振動素子により受信を行う、2次元アレイ超音波探触子。
  2. 請求項1記載の2次元アレイ超音波探触子であって、超音波送信時には、前記中心振動素子とこれに対応する複数の周辺振動素子とを共に駆動して送信を行うことを特徴とする2次元アレイ超音波探触子。
  3. 請求項1記載の2次元アレイ超音波探触子であって、
    超音波診断装置本体と前記中心振動素子とを電気的に接続する第1信号線と、
    前記中心振動素子に対応する複数の周辺振動素子に接続された第2信号線と、
    超音波送信時には前記第2信号線を前記第1信号線と接続することにより前記周辺振動素子を超音波診断装置本体に電気的に接続し、超音波受信時には前記第2信号線と前記第1信号線の接続を遮断することで前記周辺振動素子と前記超音波診断装置との電気的な接続を遮断するスイッチと、
    を備える2次元アレイ超音波探触子。
  4. 請求項1記載の2次元アレイ超音波探触子であって、前記中心振動素子は受信用信号線により超音波診断装置本体の受信回路に電気的に接続され、前記周辺振動素子は前記受信回路には電気的に接続されないで送信用信号線により前記超音波診断装置本体の送信回路に電気的に接続されることを特徴とする2次元アレイ超音波探触子。
  5. 請求項4記載の2次元アレイ超音波探触子であって、
    前記中心振動素子は送信用信号線により前記超音波診断装置本体の送信回路に接続されており、
    該送信用信号線には、前記送信回路からの送信信号は前記中心振動素子へと通過させるが、前記中心振動素子で発生した受信信号が前記送信回路に伝達されることは実質的に阻止する信号制御手段が設けられることを特徴とする2次元アレイ超音波探触子。
  6. 請求項5記載の2次元アレイ超音波探触子であって、前記信号制御手段はダイオードであることを特徴とする2次元アレイ超音波探触子。
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