JP2005040307A - 同軸プローブ - Google Patents

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JP2005040307A
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Kikuo Wakino
喜久男 脇野
Toshihide Kitazawa
敏秀 北澤
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Murata Manufacturing Co Ltd
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Murata Manufacturing Co Ltd
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【課題】同軸プローブの表面に立つ定在波を抑えて先端部付近の周囲のみで加熱を行えるようにした同軸プローブを構成する。
【解決手段】内導体1と外導体3との間に誘電体2が介在し、先端部分で外導体3と内導体1とを電気的に接続するとともに、外導体3の一部にスリットSによる電磁波放射部を設けてなる同軸プローブにおいて、同軸プローブ100の先端に対してスリットSの形成位置より更に離れた位置に抵抗体4を設ける。この抵抗体により、同軸プローブの外導体表面に生じる定在波を電力消費させ、外導体表面からの電磁波の輻射を抑える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば生体組織内に侵入させてマイクロ波により加熱治療を行う際に用いることができる同軸プローブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、悪性腫瘍等の病気に対する治療法として電磁波を利用した方法が幾つか開発されている。その1つに同軸プローブを用いた凝固療法と呼ばれる治療法がある。
この凝固療法は、同軸プローブを直接患部に挿し込み、同軸プローブから放射される電磁波で患部を直接加温することによって、患部の組織を凝固壊死させる方法である。
【0003】
同軸プローブを患部に挿し込む方法として例えば肝臓に対しては、開腹した状態で穿刺する方法、経皮的に穿刺する方法、胸腔鏡または腹腔鏡のガイド針の中に挿入する方法等がある。この同軸プローブを用いた凝固療法は、切開部分が小さく、治療に要する時間も比較的短くてすむため、手術の際患者への負担が小さい等の利点がある。
【0004】
ここで、従来の同軸プローブ(例えば特許文献1参照)の構造を図5に示す。図5において(A)は肝臓などを模式化した臓器OR内に同軸プローブ100を挿入した状態での同軸プローブ100の長手方向の断面図、(B)は同軸プローブ100の長手方向に対して垂直な面での断面図である。この図5に示すように、内導体1と外導体3との間に誘電体2を介在させて、先端部分で外導体3と内導体1とを電気的に接続するとともに、外導体3の一部にスリットSを設けている。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−275247号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図5における図中の各寸法は従来用いられている同軸プローブの具体的な寸法(単位mm)である。このような寸法構造の同軸プローブをシミュレーションしたところ、反射係数が0.65であり、入力信号の約6.5割も入力側に反射してしまうため、電磁波の放射効率が低いという問題があった。
【0007】
また、この同軸プローブの放射パターンを求めたところ、図6に示すような結果が得られた。ここで横軸は同軸プローブ先端位置を0とするプローブの位置(単位mm)、縦軸は半径方向の距離(単位mm)であり、SAR(Specific Absorption Rate)を濃度で表している。SARは電磁波の生体に対するエネルギー吸収量の評価として使用されるものであり、単位質量に吸収される単位時間あたりのエネルギーをW/kgで表したものである。図6で濃度変化の1段階は2.5dBに相当している。このようにスリットS付近でSARが高く、このスリットSの近傍で患部が加熱されることになる。
【0008】
従来の同軸プローブでは、同軸プローブ100の先端から離れた位置(図5に示した例では10mm)位置にスリットSが設けられていたため、使用し難いという問題があった。すなわち、加熱すべき患部を通り抜けて同軸プローブのスリット部分が患部の中央にくるように挿入することになり、その分患者に対する侵入度(正常な組織を冒す度合い) が増大したり治療可能範囲が狭くなるといった問題があった。
【0009】
しかし、スリットの位置を単に同軸プローブの先端付近に配置しただけでは、上記反射係数の低下に起因して放射効率を高めることができない。
また、同軸プローブの表面に定在波が周期的に立つため、SARの大きな部分が22mm以上のところで図6に示した分布が周期的に現れる。そのため、治療対象である患部以外の体内組織も同時に加熱されてしまうという問題があった。
【0010】
そこでこの発明の目的は、電磁波の放射効率を高めるとともに、より先端付近でSARを高めた同軸プローブを提供することにある。
【0011】
また、同軸プローブの表面に立つ定在波を抑えて先端部付近の周囲のみで加熱を行えるようにした同軸プローブを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明は、内導体と外導体との間に誘電体が介在し、先端付近に内導体および誘電体の露出による電磁波の放射部を設けた同軸プローブにおいて、先端に対して放射部より離れた位置に外導体の表面に略円筒状の抵抗体を設けたことを特徴としている。
【0013】
このように外導体の表面に抵抗体を設けることによって、同軸プローブの外導体表面に生じる定在波を抵抗体で電力消費させ、外導体表面からの電磁波の輻射を抑える。
【0014】
また、この発明は、前記抵抗体の導電率を、0を超え0.1以下の値にしたことを特徴としている。
これによって、上記抵抗体による不要な電力を効率よく消費させて不要輻射の抑制し、電磁波放射対象(患部)以外の加熱を抑える。
【0015】
【発明の実施の形態】
第1の実施形態に係る同軸プローブの構造を図1に示す。ここで(A)は肝臓などを模式化した臓器OR内に同軸プローブ100を挿入した状態での同軸プローブ100の長手方向の断面図、(B)は同軸プローブ100の長手方向に対して垂直な面での断面図である。この図に示すように、内導体1と外導体3との間に誘電体2を介在させて、先端部分で外導体3と内導体1とを電気的に接続するとともに、外導体3の一部にスリットSを設けている。さらに、同軸プローブ100の先端に対しスリットSから更に離れた位置の外導体3の表面に、略円筒状の抵抗体4を長L3に亘って設けている。
【0016】
一般に、同軸プローブによって生体組織にマイクロ波を照射した場合、単位時間当たりに吸収される割合である比吸収率SARは次のようにして求める。
【0017】
すなわち、SARは単位質量に吸収される単位時間あたりのエネルギーをW/kgで表したものであり、電界強度Eのなかにある誘電体に吸収される単位体積あたりの電力Pは、生体組織の誘電率をεとすると、
P=ωεEtanδ
と表せる。
【0018】
また、単位質量に吸収される電力は、生体組織の密度をρとすると、
SAR=ωεEtanδ/ρ
である。さらに、生体組織の導電率をσとすると、
tan δ=σ/(ωε)であるから、
SAR=σE/ρ
と表せる。
【0019】
したがって電磁波の吸収率を如何に高めるかは、電界Eを如何に強くするかにかかっている。
【0020】
図2および図3は図1に示した同軸プローブにおいて、同軸プローブ100の先端からスリットSまでの距離hを変化させたときの反射係数の変化をシミュレーションによって求めた結果を示している。ここで、図1における各部の条件は次のとおりである。
【0021】
《同軸プローブ》
〔各部の寸法〕
h=0.8
g=2.0
L1=50
L2=30
L3=10
r1=0.24
r2=0.8
t3=0.1
t4=0.1
(単位は全て[mm])
〔誘電体〕
比誘電率εr=9.7(アルミナセラミックス)
〔抵抗体〕
比誘電率εr=1.0
導電率σ=0.1〜1.0(0.1ステップで変化)
《臓器OR》
〔各部の寸法〕
L=50
R=10
(単位は[mm])
比誘電率εr=43.0(肝臓の比誘電率に等しい値)
tanδ=10×1010
導電率σ=1.69
上記の条件で、周波数を2.45GHzとし、FEM(有限要素法)を用いてシミュレーションした。
【0022】
図3は、同軸プローブ100の先端からスリットSまでの距離hを変化させたときの反射係数の変化をシミュレーションによって求めた結果を示している。(A)は、図5に示した従来の同軸プローブの特性であり、誘電体2としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いている。(B)は誘電体2としてアルミナセラミックスを用い、抵抗体4を設けない条件での結果である。誘電体2としてアルミナセラミックスを用い、h=0.8となる位置にスリットSを設けることによって、(A)に示したように、従来の同軸プローブの反射係数が約0.65であったものが、約0.15にまで低減できる。しかも同軸プローブのより先端付近から電磁波を放射できるようになる。
【0023】
図2の(A)は抵抗体4の導電率を1.0にしたときのSAR分布、(B)は抵抗体4の導電率を0.1にしたときのSAR分布をそれぞれ示している。また、(C)は抵抗体4を設けなかった場合のSAR分布を示している。ここで濃度変化の1段階は2.5dBに相当している。
(A),(B)のいずれの場合も(C)に示したものに比べて外導体表面からのマイクロ波の不要輻射を抑えることができる。これは外導体表面に生じる定在波が抵抗体4を伝搬することによって電力消費されるためである。特に、(B)に示すように、抵抗体4の導電率を0.1またはそれ以下にすることによってSAR分布を10dB程度も抑えることができる。
【0024】
次に、第2の実施形態に係る同軸プローブについて図4を参照して説明する。
【0025】
第1の実施形態ではマイクロ波を放射する放射部を、内導体1を取り囲むように外導体3にスリットSを形成することによって設けたが、この第2の実施形態では、同軸プローブ100の先端を円錐形状として、内導体1と誘電体2を露出させることによって放射部を構成している。その他の構成は第1の実施形態の場合と同様である。
【0026】
マイクロ波の放射部がこのような構造であっても、上述のようにして、同軸プローブに抵抗体4を形成するとともに、その軸方向の寸法L3と、先端からの距離L4を、この抵抗体4を設けることによって定在波が最も効率良く抑制されるように定める。これにより同軸プローブ100の外導体3表面に発生する(先端部以外の根本方向に延びる)定在波を抑えることができ、患部以外の生体組織への不要な加熱を抑えることができる。また、反射係数が最も小さくなるように、円錐形状部100cの高さtを定めることによって、電磁波の放射効率を高めるとともに、同軸プローブ100の先端付近にSARの高い領域を形成することができる。
【0027】
【発明の効果】
この発明によれば、内導体と外導体との間に誘電体が介在し、先端付近に内導体および誘電体の露出による電磁波の放射部を設けた同軸プローブにおいて、先端に対して放射部より離れた位置に外導体の表面に略円筒状の抵抗体を設けたことにより、同軸プローブの外導体表面に生じる定在波が抵抗体で電力消費され、外導体表面からの電磁波の不要輻射が抑えられる。
【0028】
また、この発明によれば、前記抵抗体の導電率が0を超え0.1以下の値であることにより、上記抵抗体による不要な電力が効率よく消費されて不要輻射の抑制効果が高まり、電磁波放射対象(患部)以外の加熱が大きく抑制される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る同軸プローブと、その比較対象である同軸プローブの構造を示す図
【図2】同同軸プローブのSAR分布を示す図
【図3】同同軸プローブの先端からのスリットの位置変化に対する反射係数の変化について示す図
【図4】第2の実施形態に係る同軸プローブの構成を示す図
【図5】従来の同軸プローブの構成を示す図
【図6】同同軸プローブのSAR分布を示す図
【符号の説明】
1−内導体
2−誘電体
3−外導体
4−抵抗体
S−スリット
OR−臓器
100−同軸プローブ

Claims (2)

  1. 内導体と外導体との間に誘電体が介在し、先端付近に内導体および誘電体の露出による電磁波の放射部を設けた同軸プローブにおいて、
    前記先端に対して前記放射部より離れた位置に前記外導体の表面に略円筒状の抵抗体を設けたことを特徴とする同軸プローブ。
  2. 前記抵抗体の導電率が0を超え0.1以下である請求項1に記載の同軸プローブ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100877941B1 (ko) 2007-05-28 2009-01-12 서울시립대학교 산학협력단 복소 유전율 및 복소 투자율 측정용 프로브 제조 방법, 프로브 및 측정 장치
JP2010500053A (ja) * 2006-06-26 2010-01-07 メリディアン・メディカル・システムズ,エルエルシー 低侵襲性用途のための一体型加熱/検知カテーテル装置
US8515554B2 (en) 2006-06-26 2013-08-20 Meridian Medical Systems, Llc Radiometric heating/sensing probe

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