JP2005036907A - Roller clutch and pulley device with built-in roller clutch - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、例えば自動車の発電機であるオルタネータ用プーリや、クランクプーリ、コンプレッサ等の補機に使用するプーリに組み込むローラクラッチ、及び、この様なプーリとして使用するローラクラッチ内蔵型プーリ装置の改良に関する。 The present invention relates to a roller clutch incorporated in a pulley for use in an auxiliary machine such as an alternator, which is a generator of an automobile, a crank pulley, a compressor, etc., and an improvement in a pulley device incorporating a roller clutch used as such a pulley. About.
オルタネータ等の自動車用補機のプーリ装置にローラクラッチを組み込んだローラクラッチ内蔵型プーリ装置が、例えば特許文献1〜3に記載されている様に従来から知られている。図4〜6は、これら各特許文献に記載される等により従来から知られている、ローラクラッチ内蔵型プーリ装置の1例を示している。ローラクラッチ内蔵型プーリ装置1は、無端ベルトをその外周面に掛け渡す為の、請求項に記載した外径側部材であるプーリ素子2と、オルタネータ等の回転駆動軸の先端部に固定する為の、請求項に記載した内径側部材であるスリーブ3とを、互いに同心に配置している。 2. Description of the Related Art A pulley device with a built-in roller clutch in which a roller clutch is incorporated in a pulley device of an automobile auxiliary machine such as an alternator has been conventionally known as described in Patent Documents 1 to 3, for example. 4 to 6 show an example of a pulley device with a built-in roller clutch, which is conventionally known as described in each of these patent documents. The pulley apparatus 1 with a built-in roller clutch is for fixing the endless belt to the outer peripheral surface of the pulley element 2 which is an outer diameter side member described in the claims, and the tip of a rotary drive shaft such as an alternator. The sleeve 3 which is the inner diameter side member described in the claims is arranged concentrically with each other.
そして、このスリーブ3の外周面と上記プーリ素子2の内周面との間に、それぞれがサポート軸受である、深溝型の玉軸受4、4と、ローラクラッチ5とを設けている。これら玉軸受4、4及びローラクラッチ5を設ける為に、上記プーリ素子2の内周面は単なる円筒面とし、上記スリーブ3の外周面は、軸方向中間部の大径部6と両端部の小径部7、7とを段差部で連続させた段付の円筒面としている。
Further, between the outer peripheral surface of the sleeve 3 and the inner peripheral surface of the pulley element 2, deep groove
そして、上記スリーブ3の外周面とプーリ素子2の内周面との間に存在する環状空間の軸方向中間部に上記ローラクラッチ5を、同じくこの環状空間の軸方向両端寄り部分でこのローラクラッチ5を軸方向両側から挟む位置に上記各玉軸受4、4を、それぞれ配置している。このうちの玉軸受4、4は、上記プーリ素子2と上記スリーブ3とを互いに同心に配置すると共に、これら両部材2、3の相対回転を自在とする役目を有する。図示の例では、上記両玉軸受4、4を上記ローラクラッチ5の両側に設置する事により、ラジアル荷重を負荷するスパンを長くして、剛性を高くすると共に耐久性の確保を図っている。
Then, the
上記ローラクラッチ5は、外輪相当部材である外輪8と、内輪相当部材である内輪9と、複数本のローラ10、10と、これら各ローラ10、10と同数のばね11、11と、保持器12とから成る。上記内輪9は、鋼材により円筒状に形成したもので、外周面に円周方向に亙る凹凸であるカム面13を設けている。即ち、この内輪9の外周面に、それぞれがランプ部と呼ばれる複数の凹部14、14を、円周方向に関し等間隔に形成する事により、この内輪9の外周面を上記カム面13としている。又、上記外輪8は、鋼製で、内周面を円筒面15としている。上記内輪9は、上記外輪8の内側に、この外輪8と同心に配置している。そして、この内輪9の外周面に設けたカム面13とこの外輪8の内周面に設けた円筒面15との間に、上記各ローラ10、10、上記各ばね11、11、及び上記保持器12を配置している。
The
このうちの保持器12は、合成樹脂(例えば、ポリアミド46等の熱可塑性樹脂にガラス繊維を20%程度混入したもの)を射出成形する事により、籠型円筒状に形成している。この様な保持器12は、それぞれが円環状である1対のリム部16、16と、これら両リム部16、16の内側面の径方向内端部同士を連結する状態で円周方向に関し等間隔に配置された複数の連結部17、17とを備える。この様な保持器12は、上記両リム部16、16の内周面に形成した各突片18、18を上記カム面13を構成する各凹部14、14に係合させる事により、上記内輪9に対する相対回転を不能にしている。又、上記各連結部17、17の外周面にはそれぞれ支持板部19、19を、径方向外方に突出する状態で形成している。上記両リム部16、16と円周方向に隣り合う各支持板部19、19とにより四方を囲まれる部分を、それぞれポケット20、20とし、これら各ポケット20、20内に前記各ローラ10、10を、転動並びに円周方向に関する若干の変位自在に設けている。
Of these, the
又、前記各ばね11、11は、ステンレス鋼製の板材(弾性金属板)に曲げ加工を施す事により形成している。この様な各ばね11、11は、基部21と、この基部21の両側部分をこの基部21の厚さ方向片側(図5〜6の右側)に鋭角に折り曲げて成る1対の押圧片22、22とを備える。この様に構成する各ばね11、11は、上記基部21を上記各支持板部19、19に係止する事により、上記保持器12の円周方向複数個所に係止されている。この様に各ばね11、11をこの保持器12に係止した状態では、これら各ばね11、11を構成する1対の押圧片22、22の先端部が、それぞれ上記各ローラ10、10の転動面に弾性的に当接する。そして、これら各押圧片22、22により、上記各ローラ10、10を、前記カム面13と円筒面15との間に存在する円筒状空間23の径方向に関する幅の狭い部分に向け、円周方向に関して同方向に弾性的に押圧する。この結果、次述する運転時に、ローラクラッチ5のロック状態とオーバラン状態との切り換えを行なえる様になる。
The
上述の様に構成するローラクラッチ5の使用状態では、前記プーリ素子2に上記外輪8を内嵌し、前記スリーブ3に上記内輪9を外嵌する。そして、これらプーリ素子2とスリーブ3とが所定方向に相対回転する傾向となった場合、即ち、プーリ素子2に内嵌固定した外輪8がスリーブ3に外嵌固定した内輪9に対して、上記各ばね11、11が上記各ローラ10、10を押圧している方向(図5の右方=時計方向)に相対回転する傾向になった場合に、上記各ローラ10、10が上記円筒状空間23のうちで直径方向の幅の狭い部分に食い込む。そして、上記スリーブ3と上記プーリ素子2との相対回転が不能(ロック状態)となり、これらスリーブ3とプーリ素子2との間で回転伝達される。
When the
これに対して、上記プーリ素子2とスリーブ3とが上記所定方向とは反対方向、即ち、このプーリ素子2がこのスリーブ3に対して、上記各ばね11、11が上記各ローラ10、10を押圧しているのと反対方向(図5の左方=反時計方向)に相対回転する傾向になった場合には、上記各ローラ10、10が上記各ばね11、11の弾力に抗して上記円筒状空間23の直径方向の幅の広い部分に退避し、上記プーリ素子2と上記スリーブ3との相対回転が自在(オーバラン状態)となり、これらプーリ素子2とスリーブ3との間で回転力の伝達が行なわれなくなる。
On the other hand, the pulley element 2 and the sleeve 3 are opposite to the predetermined direction, that is, the pulley element 2 is against the sleeve 3 and the
尚、上述した様なローラクラッチ5を構成する場合、各ローラ10、10と当接する円筒面15及びカム面13は、それぞれ従動プーリ3の内周面及びスリーブ3の外周面に直接形成する場合もある。又、円筒面15とカム面13との径方向に関する配置は、上述した構造と逆にする場合もある。即ち、内輪9の外周面に円筒面15を、外輪8の内周面にカム面13をそれぞれ形成する場合もある。この場合、上記外輪8が、各ばね11、11の押圧方向と逆方向に回転する場合にロック状態となり、この押圧方向と同方向に回転する場合にオーバーラン状態となる。
In the case of constituting the
上述の様に構成する本例のローラクラッチ内蔵型プーリ装置1を、例えばオルタネータ用のプーリ装置として使用した場合、無端ベルトを掛け渡したプーリからオルタネータの回転軸に対しては回転力の伝達を行なうが、この回転軸からプーリへの回転力の伝達は行なわない。この結果、クランクシャフトの回転角速度の変動により無端ベルトとプーリ素子とが擦れ合う事を防止できる。そして、鳴きと呼ばれる異音の発生や摩耗による上記無端ベルトの寿命低下を防止すると共に、上記オルタネータの発電量の増大を図れる。尚、この様に、上記ローラクラッチ内蔵型プーリ装置1を上記オルタネータに使用した場合の作用に就いては、従来から広く知られている為、詳しい説明は省略する。 When the pulley device 1 with built-in roller clutch of the present example configured as described above is used as a pulley device for an alternator, for example, a rotational force is transmitted from a pulley over which an endless belt is stretched to the rotating shaft of the alternator. However, the rotational force is not transmitted from the rotating shaft to the pulley. As a result, it is possible to prevent the endless belt and the pulley element from rubbing due to fluctuations in the rotational angular velocity of the crankshaft. Further, it is possible to prevent the endless belt from being shortened due to the generation of abnormal noise called squealing or wear, and to increase the power generation amount of the alternator. As described above, since the operation when the roller clutch built-in pulley device 1 is used in the alternator is widely known, detailed description thereof is omitted.
上記ローラクラッチ内蔵型プーリ装置1に組み込まれるローラクラッチ5は、上述の様に、各ばね11、11の押圧片22、22を直接上記各ローラ10、10の転動面に当接させて、これら各ローラ10、10を押圧している。又、上記ローラクラッチ5のオーバーラン時には、これら各ローラ10、10から上記各ばね11、11に、上記押圧片22、22を押し戻す方向(図5の反時計方向)に力が作用する。従って、オーバーラン時には、上記各押圧片22、22と上記各ローラ10、10の転動面とが強く当接する。この際、これら各ローラ10、10の自転により、これら各押圧片22、22と各ローラ10、10の転動面とが摺接する。これら各ローラ10、10は、軸受鋼等の硬質金属により形成されており、上記各ばね11、11は、ステンレス鋼板等により形成されている為、上記各押圧片22、22と上記各ローラ10、10の転動面との摺接部は、鉄系金属同士の接触となり摩耗が生じ易い。この様に、上記各ばね11、11やローラ10、10に摩耗が生じた場合には、製品寿命を低下させる。
As described above, the
又、上記各押圧片22、22により上記各ローラ10、10を押圧する構造では、これら各ローラ10、10の姿勢を制御する事が難しく、これら各ローラ10、10が、上記カム面13と上記円筒面15との間の円筒状空間23を円周方向に移動する際に、傾斜する場合がある。即ち、上記各ばね11、11は、ローラクラッチ5の軸方向に離隔して設けた上記各押圧片22、22により上記各ローラ10、10を押圧する。この為、これら各押圧片22、22の弾性力が互いに異なる場合等、両方の押圧片22、22から上記各ローラ10、10に対して同じ大きさの力が作用しなかった場合には、これら各ローラ10、10が傾斜する。この様に、これら各ローラ10、10が傾斜した場合には、これら各ローラ10、10が上記円筒状空間23の直径方向の幅が狭い部分に食い込みにくくなったり、上記各押圧片22、22の一部が押し潰されて、上記各ばね11、11にへたりが生じる。この結果、オーバーランとロック状態との切り替えを迅速に行なえなくなる等の動作不良を引き起こす。
In the structure in which the
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、各ばねが直接、各ローラと接触する事により、ローラクラッチの製品寿命が低下したり、動作不良が生じる事を防止すべく発明したものである。 In view of the circumstances as described above, the present invention was invented to prevent the product life of a roller clutch from being shortened or causing a malfunction due to direct contact of each spring with each roller. .
本発明のローラクラッチは、前述した従来構造と同様に、外輪相当部材と、内輪相当部材と、カム面と、円筒面と、複数本のローラと、保持器と、複数のばねとを備える。
このうちの内輪相当部材は、上記外輪相当部材の内側に、この外輪相当部材と同心に配置されている。
又、上記カム面は、上記外輪相当部材の内周面と内輪相当部材の外周面とのうちの一方の周面に形成された、円周方向に亙る凹凸である。
又、上記円筒面は、同じく他方の周面に形成されている。
又、上記各ローラは、上記カム面と円筒面との間の円筒状空間内に設けられている。
又、上記保持器は、上記円筒状空間内に配置され、上記各ローラを転動自在に保持する。
特に、本発明のローラクラッチに於いては、上記各ばねは、上記カム面を形成した部材若しくはこの部材と共に回転する別の部材の一部にそれぞれ係止されており、上記保持器を介して上記各ローラを円周方向に関して同方向に押圧する。
The roller clutch of the present invention includes an outer ring equivalent member, an inner ring equivalent member, a cam surface, a cylindrical surface, a plurality of rollers, a cage, and a plurality of springs, as in the conventional structure described above.
Of these, the inner ring equivalent member is disposed inside the outer ring equivalent member and concentrically with the outer ring equivalent member.
The cam surface is an unevenness extending in the circumferential direction formed on one of the inner peripheral surface of the outer ring equivalent member and the outer peripheral surface of the inner ring equivalent member.
The cylindrical surface is also formed on the other peripheral surface.
Each of the rollers is provided in a cylindrical space between the cam surface and the cylindrical surface.
The retainer is disposed in the cylindrical space and holds the rollers in a rollable manner.
In particular, in the roller clutch of the present invention, each of the springs is respectively locked to a member that forms the cam surface or a part of another member that rotates together with the member. The rollers are pressed in the same direction with respect to the circumferential direction.
上述の様に構成される本発明のローラクラッチの場合、各ローラを保持器を介して各ばねにより押圧している為、これら各ローラが直接、これら各ばねと接触する事がない。この為、これら各ばねや各ローラの損傷を抑え、耐久性の低下を抑える事ができる。又、上記保持器により上記各ローラを押圧する為、これら各ローラの姿勢を安定させ易い。この為、ローラクラッチに動作不良が生じる事を防止できる。 In the case of the roller clutch of the present invention configured as described above, each roller is pressed by each spring through a cage, so that each roller does not come into direct contact with each spring. For this reason, damage to each of these springs and each roller can be suppressed, and a decrease in durability can be suppressed. Moreover, since each said roller is pressed by the said holder | retainer, it is easy to stabilize the attitude | position of these each roller. For this reason, it is possible to prevent malfunction of the roller clutch.
本発明を実施する為に好ましくは、請求項2に記載した様に、保持器を合成樹脂製とする。
この様に構成すれば、上記保持器と上記各ローラの転動面との摺接部での摩耗を抑える事ができる。
又、好ましくは、請求項3に記載した様に、各ローラを、これら各ローラを保持する為の保持器のポケット内で転動のみ自在に保持する。
この様に構成すれば、上記各ローラの姿勢を確実に安定させる事ができる。
又、好ましくは、請求項4に記載した様に、上記各ばねを上記各ローラと同数配置するか、若しくは、請求項5に記載した様に、これら各ばねの数をこれら各ローラの数よりも少なくし、これら各ばねを円周方向に関して等間隔に配置する。
上記各ばねを上記各ローラと同数配置した場合には、これら各ばねの押圧力を、全周に亙って安定して確保できる。
これに対して、上記各ばねの数を上記各ローラの数よりも少なくした場合には、これら各ローラの数を多くできる為、ローラクラッチのトルク容量を大きくできる。
更には、請求項6に記載した様に、上述の様な請求項1〜5の何れかに記載したローラクラッチを組み込んだローラクラッチ内蔵型プーリ装置の場合、耐久性に優れた構造が得られる。
In order to carry out the present invention, preferably, as described in claim 2, the cage is made of a synthetic resin.
If comprised in this way, the abrasion in the sliding contact part of the said holder | retainer and the rolling surface of each said roller can be suppressed.
Preferably, as described in claim 3, each roller is freely held only in a rolling manner in a pocket of a cage for holding each roller.
If comprised in this way, the attitude | position of each said roller can be stabilized reliably.
Preferably, as described in
When the same number of the springs as the rollers are arranged, the pressing force of the springs can be secured stably over the entire circumference.
On the other hand, when the number of the springs is smaller than the number of the rollers, the number of the rollers can be increased, so that the torque capacity of the roller clutch can be increased.
Furthermore, as described in claim 6, in the case of the pulley device with a built-in roller clutch incorporating the roller clutch described in any one of claims 1 to 5 as described above, a structure having excellent durability can be obtained. .
図1〜2は、本発明の実施例1を示している。尚、本例の特徴は、ローラクラッチ5aを構成する、ばね11a、11aを、ローラ10、10と直接接触させる事なく、これら各ローラ10、10を所定方向(図1の時計方向、図2の右方向)に押圧する点にある。その他の構造及び作用は、前述した通りなので、以下、本例の特徴部分を中心に説明する。本例の場合、上記各ばね11a、11aは、内輪9aの一部にそれぞれ係止されている。即ち、本例の場合、この内輪9aの外周面にカム面13aを形成し、外輪8の内周面に円筒面15を形成している。このカム面13aの円周方向複数個所には、係止突部24、24を径方向外方に突出させた状態で形成している。そして、これら各係止突部24、24に上記各ばね11a、11aを、それぞれ係止している。
1 and 2 show Embodiment 1 of the present invention. The feature of this example is that the
又、円周方向に関してこれら各係止突部24、24の間部分に、凹部14a、14aを形成している。これら各係止突部24、24とこれら各凹部14a、14aとは、上記内輪9aの外周面に、円周方向に関して、等間隔且つ交互に形成されている。尚、上記各係止突部24、24は、上記内輪9aと共に回転する別の部材に形成しても良い。例えば、前述の図4に示した様な、従来構造の内輪9の外周面に、凹部14、14の機能を損なわない様に、係止突部24、24を外周面に有する別の部材を外嵌固定する事もできる。この様に構成すれば、従来構造の内輪9をそのまま使用できる。
Further, recesses 14a, 14a are formed in a portion between the locking
又、上記各ばね11a、11aは、SUS304等のステンレス鋼製の板材に折り曲げ加工を施す事により形成して、上記内輪9aの外周面に形成された上記各係止突部24、24に係止自在としている。即ち、上記各ばね11a、11aは、これら各係止突部24、24に係止する係止部25と保持器12aの一部を弾性的に押圧する押圧部26とから成る。このうちの係止部25は、径方向内方に開口したコ字形に形成されており、係止板部27a、27bを有する。そして、上記係止部25を上記各係止突部24、24の径方向外方から被せる様にして、上記各ばね11a、11aをこれら各係止突部24、24に、がたつきなく係止する。
The
即ち、自由状態での上記係止板部27a、27bの内側面同士の間隔は、これら各係止突部24、24の円周方向の幅よりも僅かに小さい。従って、上記係止部25をこれら各係止突部24、24に係止した状態では、上記係止板部27a、27bがこれら各係止突部24、24の円周方向両側面にそれぞれ弾性的に当接する。この為、上記各ばね11a、11aは、これら各係止突部24、24にがたつきなく係止される。尚、これら各ばねの形状は、係止方法を変える事により、前述の図5〜6に示した様な形状とする事もできる。又、同様に、ばねとして圧縮コイルばねも使用可能である。
That is, the interval between the inner side surfaces of the locking
上述の様に係止突部24、24に係止された状態で、上記各ばね11a、11aは、上記保持器12aを円周方向に関して同方向に押圧する。この保持器12aは、合成樹脂により形成している。この合成樹脂として、一般の転がり軸受に使用する保持器の材料、例えば、ポリ四フッ化エチレン樹脂(PTFE)、ポリアミド46、ポリアミド66等の熱可塑性樹脂にガラス繊維を混入したもの等が好ましく使用できる。尚、この保持器12aの材料として、合成樹脂以外にも、銅合金等の、自己潤滑性を有する非鉄金属材料を使用しても良い。
As described above, the
又、上記保持器12aは、従来構造と同様に、それぞれが円環状である1対のリム部16a、16aと、これら両リム部16a、16aの内側面同士を連結する連結部17a、17aとを備える。そして、これらリム部16a、16aと円周方向に隣り合う2組の連結部17a、17aとにより四方を囲まれる部分を、それぞれポケット20a、20bとし、これら各ポケット20a、20b内に上記各ローラ10、10及び上記各ばね11a、11aをそれぞれ設けている。尚、上記保持器12aは、従来構造と異なり、上記リム部16a、16aの内周面に、上記各凹部14a、14aと係合自在な突片を設けていない。この為、上記保持器12aは、上記内輪9aに対して円周方向に変位自在となる。
The
又、本例の場合、上記各ばね11a、11aを上記各ローラ10、10と同数配置している。これにより、これら各ばね11a、11aによる押圧力を、全周に亙って安定して確保できる。この為に、上記各ローラ10、10を保持するポケット20a、20aと、上記各ばね11a、11aを設置するポケット20b、20bとの数を、同じとしている。尚、図示の例の場合、上記ポケット20a、20aとポケット20b、20bとの円周方向に関する幅が互いに異なるが、上記各係止突部24、24の円周方向の幅を適切な大きさとする等により、上記各ポケット20a、20bの円周方向に関する幅を互いに同じとしても良い。この様に構成すれば、これら各ポケット20a、20bを形成する際の打ち抜き加工等が容易になり、上記保持器12aの製造コストを低減できる他、これら各ポケット20a、20bを区別する必要がなくなって、組立作業が容易になる。
In this example, the same number of the
又、本例では、上記各ポケット20a、20aの円周方向に関する幅を、上記各ローラ10、10の外径と同じか、この外径よりも僅かに大きくする事で、これら各ローラ10、10を上記ポケット20a、20a内に、転動のみ自在に保持している。この為、これら各ローラ10、10の姿勢を確実に安定させる事ができる。尚、仮に上記各ローラ10、10が上記保持器12aの円周方向に関して変位自在であれば、この保持器12aがこれら各ローラ10、10を押圧する際に強く衝突する可能性を生じる。この結果、この保持器12aとこれら各ローラ10、10との当接部で損傷が生じたり、ローラクラッチ5aの回転速度の変動時に異音が発生し易くなり、好ましくない。これに対して、上記各ローラ10、10を上記各ポケット20a、20a内に転動自在にのみ保持していれば、これら各ローラ10、10や保持器12aが損傷したり、ローラクラッチ5aの運転時に異音が発生する事を防止できる。
Further, in this example, the width of each of the
又、図示の例とは異なるが、上記各ローラ10、10を保持するポケット20a、20aの円周方向両側に位置する、前記連結部17a、17aの内側面の形状を、これら各ローラ10、10の外径よりも僅かに大きい曲率半径を持つ円弧状凹面とすれば、これら各ローラ10、10をより確実に、例えば、オーバーラン時にこれら各ローラ10、10が径方向に変位したりする事がない様に、保持できる。
Although different from the illustrated example, the shape of the inner surface of the connecting
又、本例の場合、上記保持器12aに、上記各ローラ10、10を保持するポケット20a、20a以外に、上記各ばね11a、11aを設置する為のポケット20b、20bを設けているが、これら各ポケット20b、20bは、上記各係止突部24、24と対向する位置に配置している。従って、上記保持器12aを上記内輪9aの周囲に配置した状態では、上記各ポケット20b、20b内に前記係止突部24、24が存在する。この為、本例の場合、上記保持器12aを、2つに分割した部材を組み合わせ結合しつつ、上記内輪9aの外周面に配置する。即ち、本例の場合、上記係止突部24、24が上記各ポケット20b、20b内に存在する為、複数に分割しなければ、上記保持器12aを上記内輪9aの外周面に配置できない。この為、本例の場合には、径方向又は軸方向に2つに分割した部材を、この内輪9aの外周面に配置しつつ組み合わせ結合して、上記保持器12aとしている。
In the case of this example, the
上述の様に構成される保持器12aは、上記各ポケット20b、20b内に存在する上記各係止突部24、24に係止した、上記各ばね11a、11aを構成する前記押圧部26により、所定方向に押圧される。即ち、この押圧部26は、前記係止板部27a、27bのうち、上記保持器12aを押圧する方向に存在する係止板部27bの先端部から径方向外方に折り返して形成される。そして、この押圧部26の先端部を、上記保持器12aの連結部17a、17aの円周方向片側面(図1、2の左側面)に弾性的に当接させる事により、上記保持器12aを所定方向(図1の時計方向、図2の右方向)に押圧している。本例の場合、上記保持器12aは、前述した様に、上記内輪9aに対して円周方向に若干の変位自在に設けられている為、上記各ばね11a、11aを構成する押圧部26により押圧された場合には、この押圧された方向に変位する。
The
又、上述の様に所定方向に移動した、上記保持器12aの連結部17a、17aの円周方向他側面(図1、2の右側面)が、上記各ローラ10、10に当接して、これら各ローラ10、10を上記所定方向に押圧する。この結果、これら各ローラ10、10が、前記カム面13aと前記円筒面15との間に存在する円筒状空間23の直径方向の幅が狭い部分に向けて移動する。
In addition, the other circumferential side surface (the right side surface in FIGS. 1 and 2) of the connecting
上述の様に構成される本例の場合、上記各ローラ10、10を上記保持器12aを介して上記各ばね11a、11aにより押圧している為、これら各ローラ10、10が直接、これら各ばね11a、11aと接触する事がない。この為、これら各ばね11a、11aや上記各ローラ10、10の損傷を抑えられる。特に、本例の場合、これら各ローラ10、10を押圧する保持器12aが合成樹脂製である為、これら各ローラ10、10の転動面との摺接により摩耗が生じにくい。即ち、合成樹脂は、金属との接触に於いて自己潤滑性を有し、金属同士の接触の様な凝着現象が起こらない。この為、金属との接触により摩耗が生じにくく、上記各ローラ10、10の転動面との摺接部での摩耗を抑える事ができる。この結果、前記ローラクラッチ5aの製品寿命の低下を抑える事ができる。尚、上記保持器12aの材料として非鉄金属を使用した場合、同種金属同士の接触よりも耐摩耗性を有する為、やはり、上記各ローラ10、10の転動面との摺接部での摩耗を抑える事ができる。
In the case of this example configured as described above, the
又、上記保持器12aにより上記各ローラ10、10を押圧する為、これら各ローラ10、10の姿勢を安定させ易い。この為、上記ローラクラッチ5に、オーバーランとロック状態との切り替えを迅速に行なえなくなる等の動作不良が生じる事を防止できる。又、上述の様に構成される、本例のローラクラッチ5aを、前述の図4に示した様なローラクラッチ内蔵型プーリ装置に組み込んだ場合には、このローラクラッチ内蔵型プーリ装置として耐久性に優れた構造が得られる。
Further, since the
図3は、本発明の実施例2を示している。本例の場合、ばね11a、11aの数を各ローラ10、10の数よりも少なくしている。具体的には、これら各ばね11a、11aを、円周方向に関して3個所に等間隔に配置している。この為、内輪9bのカム面13bに設ける係止突部24、24の数も3個所としている。尚、上記各ばね11a、11aの数は、3個よりも多くても少なくても良い。例えば、1個とする事もできる。但し、この様に、ばねの数を少なくした場合、このばねとして弾力が大きいもの使用しなければ、必要な押圧力を確保できない。又、円周方向に亙って安定した押圧力を確保しづらい等の問題がある。この為、ばねの数を3個以上として、円周方向に関し等間隔に配置する事が好ましい。この様に構成する本例の場合、上記各ローラ10、10の数を多くできる為、ローラクラッチのトルク容量を大きくできる。その他の構成及び作用は前述の実施例1と同様である。
FIG. 3 shows a second embodiment of the present invention. In the case of this example, the number of
尚、上述した実施例1、2では、カム面を内輪の外周面に形成した構造に就いて示したが、本発明は、このカム面を外輪の内周面に形成した構造にも適用可能である。即ち、この外輪の内周面にこのカム面を形成すると共に、各ばねを係止する係止突部も形成する。一方、内輪の外周面には円筒面を形成する。そして、これら各係止突部に係止した上記各ばねにより保持器を介して各ローラを押圧する。 In the first and second embodiments, the cam surface is formed on the outer peripheral surface of the inner ring. However, the present invention is also applicable to a structure in which the cam surface is formed on the inner peripheral surface of the outer ring. It is. That is, the cam surface is formed on the inner peripheral surface of the outer ring, and a locking projection for locking each spring is also formed. On the other hand, a cylindrical surface is formed on the outer peripheral surface of the inner ring. And each roller is pressed via a holder | retainer by each said spring latched by these each latching protrusion.
1 ローラクラッチ内蔵型プーリ装置
2 プーリ素子
3 スリーブ
4 玉軸受
5、5a、5b ローラクラッチ
6 大径部
7 小径部
8 外輪
9、9a、9b 内輪
10 ローラ
11、11a ばね
12、12a 保持器
13、13a、13b カム面
14、14a 凹部
15 円筒面
16、16a リム部
17、17a 連結部
18 突片
19 支持板部
20、20a、20b ポケット
21 基部
22 押圧片
23 円筒状空間
24 係止突部
25 係止部
26 押圧部
27a、27b 係止板部
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Pulley device with built-in roller clutch 2 Pulley element 3
Claims (6)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003275191A JP2005036907A (en) | 2003-07-16 | 2003-07-16 | Roller clutch and pulley device with built-in roller clutch |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003275191A JP2005036907A (en) | 2003-07-16 | 2003-07-16 | Roller clutch and pulley device with built-in roller clutch |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005036907A true JP2005036907A (en) | 2005-02-10 |
Family
ID=34211916
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003275191A Pending JP2005036907A (en) | 2003-07-16 | 2003-07-16 | Roller clutch and pulley device with built-in roller clutch |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005036907A (en) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104575863A (en) * | 2014-12-02 | 2015-04-29 | 上海慧高精密电子工业有限公司 | Electronic conducting wire secondary forming multi-station rotary table and forming system and method |
-
2003
- 2003-07-16 JP JP2003275191A patent/JP2005036907A/en active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN104575863A (en) * | 2014-12-02 | 2015-04-29 | 上海慧高精密电子工业有限公司 | Electronic conducting wire secondary forming multi-station rotary table and forming system and method |
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