JP2005035574A

JP2005035574A - Paper cup vessel which can be subjected to retort sterilizing treatment

Info

Publication number: JP2005035574A
Application number: JP2003198473A
Authority: JP
Inventors: Kazuyuki Takazawa; 和幸高澤; Masahiro Yoshikawa; 正浩吉川; Kenichi Endo; 憲一遠藤; Yukinobu Yamaguchi; 幸伸山口
Original assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Current assignee: Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date: 2003-07-17
Filing date: 2003-07-17
Publication date: 2005-02-10

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a paper cup vessel, which can be subjected to a retort sterilizing treatment, is made by forming a laminated sheet having a paper base material, retains a property of being applicable to the retort sterilizing treatment and capability for a long preservation, such as heat resistance and waterproofness, after sealing a content in the vessel, and has superior adaptability in terms of ecology, such as in terms of waste disposal after being used up. <P>SOLUTION: The paper cup vessel 100, which can be subjected to the retort sterilizing treatment, is made into a cup shape by forming a trunk 6 and a bottom 7 using blank sheets. The blank sheet is of the laminated sheet, which comprises at least an outermost heat resistant heat adhesive resin layer, an intermediate layer, which consists of a cup base paper having a weight per square meter of 150-400 g/m<SP>2</SP>and a water permeation rate of 400 seconds or more and a gas barrier layer, and an innermost heat resistant heat adhesive resin layer. It is desirable to execute an end face process on one of left/right end edges of the trunk blank sheet that is arranged on the inside at a side seal part 9 of the vessel 100. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レトルト殺菌処理可能な紙カップ容器に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、食品などの内容物を密封包装し、常温流通および長期保存を可能とするレトルト容器としては、金属缶やプラスチック成形容器のほか、積層フィルムで作製した平パウチやスタンディングパウチなどの所謂レトルト用パウチが知られている。
しかし、近年、省資源、省エネルギーに加えて、環境問題、特に廃棄物処理などの問題がクローズアップされる中、エコロジーに対してより対応しやすい容器として紙容器が注目され、レトルト容器の分野でもレトルト殺菌処理可能な紙容器に対する要望が高まっている。
特に、比較的小容量の容器では、保形性があり、且つ上部のフルオープンが可能で使いやすいカップ型のレトルト用紙容器のニーズが高まっている。
【０００３】
只、カップ型の紙容器では、飲料などの液状の内容物を密封包装して流通する場合でも、通常は、常温充填してチルド流通する方法、或いは、ホット充填して常温流通する方法などが採られており、このような使用方法を採る場合、カップ型の紙容器の材料には、紙を基材とする積層シート、例えば、コップ原紙を中心として、その内側の面、または内側と外側の両方の面にシーラント層と耐水層を兼ねて低密度ポリエチレン層を積層した構成、また、必要に応じて更に中間層にガスバリヤー層を積層した構成などの積層シートが用いられていた。
【０００４】
しかし、このような構成の積層シートを用いて成形したカップ型の紙容器では、シーラント層の低密度ポリエチレンの耐熱性が低いため、内容物を充填、密封した後、レトルト殺菌処理を行うと低密度ポリエチレン層が溶融してシール部が剥がれ、容器形態を維持できなくなる問題があった。
このため最内層と最外層の熱可塑性樹脂層に耐熱性の高い無延伸ポリプロピレンフィルム（ＣＰＰ）などを使用することが考えられ、例えば、カップ型のレトルト用紙容器に使用するカップ型レトルト紙容器用原紙として、「外側より順に、最外熱可塑性樹脂、カップ原紙層、バリア層、最内熱可塑性樹脂層が積層してなるレトルト紙容器用原紙において、該最外熱可塑性樹脂層とカップ原紙層の間にピンホール防止層を施してなることを特徴とするカップ型レトルト紙容器用原紙。」、また、「前記カップ型レトルト紙容器用原紙において、前記ピンホール防止層を形成する樹脂フィルムの融点が、２００℃以上で、少なくとも最外熱可塑性樹脂層を形成する樹脂フィルムの融点より高い樹脂フィルムからなることを特徴とするカップ型レトルト紙容器用原紙。」が提案されている（特許文献１参照）。
【０００５】
【特許文献１】
特開平１１−１３００４３号公報（第２〜４頁、図１）
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記のようなカップ型レトルト紙容器用原紙を用いてカップ型の紙容器を作製した場合でも、通常の紙カップ容器の成形方法で容器を成形すると、容器胴部の接合部では、例えば、扇形状の胴部用ブランク板の左右の端縁部同士が前後に重ね合わされて熱接着されるため、ブランク板の左右の端面（切断面）のうち、一方の端面は容器の内部に露出し、もう一方の端面は容器の外部に露出した状態となる。
従って、成形したカップ型の紙容器に、液状の内容物（例えば、水分を多く含む内容物）を密封包装してレトルト殺菌処理し、また、長期保存した時、前記カップ型レトルト紙容器用原紙の中間層に積層されたカップ原紙が通常のカップ原紙の場合は、耐水性などが十分ではなく、レトルト殺菌処理の際、或いは、長期保存中に、加熱蒸気や内容物の水分などが端面からカップ原紙に浸透し、カップ原紙をふやけた状態にしてしまう問題があった。
【０００７】
本発明はこのような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、紙を基材とする積層シートをカップ状に成形して作製されるカップ型の紙容器の分野において、液状の内容物を密封包装し、レトルト殺菌処理を施しても問題を生じない耐熱性、耐水性などの性能を有し、使用後の廃棄処理などエコロジーの面でも適応性に優れたレトルト殺菌処理可能な紙カップ容器を生産性よく提供することにある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、以下の本発明により解決することができる。
即ち、請求項１に記載した発明は、紙を基材とする積層シートを打ち抜いて胴部と底部のブランク板を作製し、該ブランク板をカップ状に成形してなる紙カップ容器において、胴部と底部のブランク板が、少なくとも最外層の耐熱性熱接着性樹脂層と、中間層のコップ原紙およびガスバリヤー層と、最内層の耐熱性熱接着性樹脂層とを含む積層シートで形成され、且つ、該コップ原紙の米坪量が１５０〜４００ｇ／ｍ^２の範囲であって、該コップ原紙のステキヒト・サイズ度が４００秒以上であることを特徴とするレトルト殺菌処理可能な紙カップ容器からなる。
【０００９】
上記ステキヒト・サイズ度は、ＪＩＳＰ８１２２紙のステキヒト・サイズ度試験方法に準じて測定した値である。
本発明において、胴部と底部のブランク板に用いる積層シートは、紙カップ容器に成形し、内容物を充填、密封した後、レトルト殺菌処理されるものであり、前述したように、レトルト殺菌処理の条件に耐える耐熱性と、その後の保存期間を含めた耐水性などの耐内容物性が必要である。
従って、前記積層シートの最内層と最外層に積層する耐熱性熱接着性樹脂層は、自己同士および相互間でヒートシール可能な熱接着性を有すると同時に、レトルト殺菌処理に耐える耐熱性を有することが必要であり、このような耐熱性熱接着性樹脂層としては、ポリプロピレン、プロピレン−エチレン共重合体（エチレン含有量が１０モル％以下の共重合体）、或いは、ポリプロピレンに不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物またはエステル単量体などをグラフト重合または共重合したポリプロピレン系樹脂、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなどの無延伸フィルム、またはこれらの樹脂を押し出しコートした樹脂層を使用することができる。
更に、最外層の耐熱性熱接着性樹脂層としては、ヒートシール性を有する二軸延伸ポリプロピレンフィルム（以下、ＨＳＯＰＰフィルムと記載する）として、表面にポリプロピレン系樹脂による熱接着性樹脂層を設けた二軸延伸ポリプロピレンフィルムが市販されているので、このＨＳＯＰＰフィルムを積層シートの最外層に貼り合わせて、最外層の耐熱性熱接着性樹脂層とすることもできる。
【００１０】
また、レトルト殺菌処理の条件として、セミレトルト処理と呼ばれる温度条件を１１０〜１１５℃程度に下げた加熱条件で処理される場合は、上記のほか、直鎖状低密度ポリエチレン（以下、ＬＬＤＰＥと記載する）や非晶性ポリエステルなども使用することができ、特に、ＬＬＤＰＥでは、融点が、例えば１２０℃前後のように比較的高い樹脂も製造されており、このようなグレードの樹脂は良好に使用することができる。
【００１１】
前記プロピレン−エチレン共重合体は、エチレン含有量を１０モル％以下、例えば５〜１０モル％の範囲とすることにより、ポリプロピレンの耐熱性や剛性などの長所をそれほど損なうことなく、押し出し加工適性、ヒートシール適性、および低温時の衝撃強さなどを向上させることができる。
また、前記ポリプロピレン系樹脂で、ポリプロピレンに不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物またはエステル単量体などをグラフト重合する場合、グラフト成分の具体例としては、アクリル酸、メタアクリル酸、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸２−ヒドロキシエチル、メタクリル酸２−ヒドロキシエチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸ジ−ｎ−ブチル、マレイン酸、マレイン酸無水物、フマル酸、イタコン酸、イタコン酸無水物、５−ノルボルネン−２，３−無水物、シトラコン酸、シトラコン酸無水物、クロトン酸、クロトン酸無水物、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸ナトリウム、アクリル酸カルシウム、アクリル酸マグネシウムなどが挙げられる。これらの中でも、コストおよびグラフト重合の容易さなどから無水マレイン酸をポリプロピレンにグラフト重合したポリプロピレン系樹脂を特に好ましく使用することができる。
【００１２】
前記胴部と底部のブランク板に用いる積層シートの中間層に、その基材として積層する紙は、主に、積層シートの剛性を高め、紙カップ容器の保形性を向上させると同時に、紙カップ容器の成形適性や印刷適性などを付与するために積層するものであり、また、紙自体は耐水性に優れることが好ましい。
このような紙としては、コップ原紙が最適であり、その米坪量は、容器の寸法や、胴部のブランク板に用いる場合と底部のブランク板に用いる場合とで異なるが１５０〜４００ｇ／ｍ^２の範囲であることが好ましい。
コップ原紙の米坪量が１５０ｇ／ｍ^２未満の場合は、積層シートに十分な剛性を付与することができず、容器の保形性が不十分となるため好ましくない。また、米坪量が４００ｇ／ｍ^２を超える場合は、積層シートの剛性が強くなりすぎて、紙カップ容器の成形適性が低下すると共に、コップ原紙の厚みも大きくなり、その端面から水分が浸透しやすくなるため好ましくない。
【００１３】
また、コップ原紙の耐水性に関しては、コップ原紙自体元々耐水性が付与された紙であるが、例えば、米坪量１５０〜４００ｇ／ｍ^２のコップ原紙のステキヒト・サイズ度は、通常２００秒程度であり、本発明のように内容物の充填後、レトルト殺菌処理を行うような場合には、更に向上させることが好ましく、米坪量１５０〜４００ｇ／ｍ^２のコップ原紙のステキヒト・サイズ度は４００秒以上とすることが好ましい。上限は特に問わないが、経済性および技術面から１２００秒程度までが適当である。
前記コップ原紙のステキヒト・サイズ度が４００秒未満の場合は、耐水度が不足し、例えば、レトルト殺菌処理の際、コップ原紙の端面から水分を吸収しやすくなり、容器の剛性を低下させるため好ましくない。
【００１４】
また、前記胴部と底部のブランク板の積層シートの中間層に積層するガスバリヤー層は、アルミニウム箔などの金属箔のほか、アルミニウムなどの金属、またはシリカ、アルミナ、酸化亜鉛、酸化錫、酸化マグネシウムなどの無機酸化物の蒸着層を延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムなどの延伸ポリエステルフィルムや、延伸ナイロンフィルムなどの延伸ポリアミドフィルムなどに設けた蒸着フィルム、或いはエチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム、ＭＸＤ６（ポリメタキシリレンアジパミド）の延伸フィルム、ポリ塩化ビニリデンコートフィルムなどのガスバリヤー性フィルムを使用することができ、これらの中から適宜選択して使用することができる。
【００１５】
前記金属または無機酸化物の蒸着層は、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などのＰＶＤ法、或いはプラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法などのＣＶＤ法により基材フィルム上に形成することができ、その厚みは１００〜１０００Åの範囲が適当である。
このような金属または無機酸化物の蒸着層は、単独の層で形成してもよいが、複数の層で形成することもでき、それによりガスバリヤー性を一層向上させることができる。
また、前記金属または無機酸化物の蒸着層は、その接着性を向上させ、或いは亀裂などの損傷を防止して優れたガスバリヤー性を有効に発揮させるため、その上下の面に接着性向上層、保護層、ガスバリヤー性向上層などの目的で、反応型アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、シランカップリング剤を含有させたアクリル系樹脂、金属アルコキシドを含有させた水溶性高分子、エチレン−ビニルアルコール共重合体などの樹脂層を設けて複合層としてガスバリヤー層を形成することもできる。
【００１６】
本発明のレトルト殺菌処理可能な紙カップ容器は、前記のような構成を採ることにより、以下に列挙するような作用効果を得ることができる。
（１）紙カップ容器の胴部と底部のブランク板が、少なくとも最外層の耐熱性熱接着性樹脂層と、中間層の米坪量が１５０〜４００ｇ／ｍ^２でステキヒト・サイズ度が４００秒以上のコップ原紙およびガスバリヤー層と、最内層の耐熱性熱接着性樹脂層とを含む積層シートで形成されているので、紙カップ容器への成形適性がよく、胴部および底部の接合部を強固に熱接着することができ、また、成形された紙カップ容器は、レトルト殺菌処理に耐え得る耐熱性、耐水性を有すると共に、ガスバリヤー性を有し、食品などの内容物の保存性を向上させることができる。
（２）紙カップ容器は、基材に前記コップ原紙を用いているので、剛性が付与され保形性に優れており、内容物が潰れやすいものを含む場合でも、それを安全に保護することができる。また、基材が、コップ原紙、即ち、紙であることから、使用後の廃棄処理も容易でエコロジーの面でも適している。
（３）紙カップ容器への印刷は、フラットな状態のコップ原紙に印刷できるので、印刷適性がよく、また、紙の白さにより印刷効果が高められ、容器の意匠性を一層向上させることができる。
【００１７】
請求項２に記載した発明は、前記積層シートの中間層のコップ原紙とガスバリヤー層とが、耐熱性の接着性樹脂を接着層に用いた押し出しラミネーション法で積層されていることを特徴とする請求項１記載のレトルト殺菌処理可能な紙カップ容器からなる。
【００１８】
前記耐熱性の接着性樹脂としては、例えば、ポリプロピレン系の接着性樹脂、具体的にはポリプロピレン系アドマー〔商品名、三井化学（株）製〕などを好適に使用することができる。また、レトルト殺菌処理の条件によっては、エチレン−メタクリル酸共重合体などのエチレン系共重合体も使用することができる。
【００１９】
前記のような構成を採ることにより、請求項１に記載した発明の作用効果に加えて、コップ原紙とガスバリヤー層の積層を、例えば、ドライラミネーション法などのような溶剤を用いた接着剤を使用することなく、前記耐熱性の接着性樹脂をＴダイなどで両者の間に膜状に溶融押し出して、圧着、冷却する方式で行えるため、乾燥などの時間が不要で、残留溶剤による臭気などの問題もなく、高速且つ低コストでコップ原紙とガスバリヤー層の積層を行うことができる。
【００２０】
請求項３に記載した発明は、前記胴部のブランク板を筒状に丸めて左右の端縁部同士を前後に重ね合わせて熱接着し、容器の胴部を形成した時、前後に重なる左右のブランク板端縁部のうち、少なくとも容器の内側に位置するブランク板端縁部の端面が、端面処理により隠され、内部に露出しないように形成されていることを特徴とする請求項１または２に記載のレトルト殺菌処理可能な紙カップ容器からなる。
【００２１】
前記端面処理の方法としては、（１）テープ貼り法：例えば、ポリエステルなどの耐熱性樹脂層を中間層としてその両面にポリプロピレンなどの耐熱性熱接着性樹脂層を積層した多層構成の積層フィルムを共押し出し成形法などで製膜してテープ体を作製し、そのテープ体を前記胴部のブランク板の端縁部にその端面を覆うようにコの字形などに熱接着して端面を隠す方法。（２）スカイブ・ヘミング法：前記胴部のブランク板の端縁部の接合面側を、所定の幅でブランク板の厚みの略１／２の厚みまで削り落とし、削り取られた所定の幅の部分を１／２幅となるように中心線で内側に折り返して接着し、その折り返し部を含む領域の上にもう一方のブランク板の端縁部を重ねて熱接着することによりブランク板の端面を隠す方法。（３）ヘミング法：前記胴部のブランク板の端縁部を所定の幅で接合面側に折り返して熱接着し、その折り返し部を含む領域の上にもう一方のブランク板の端縁部を重ねて熱接着することによりブランク板の端面を隠す方法。（４）樹脂コート法：例えば、ブランク板の最内層の耐熱性熱接着性樹脂などをブランク板の端面を覆うように押し出しコートなどの方法でコートして端面を隠す方法。などの端面処理の方法があり、これらの中からブランク板の厚みなどを考慮して適する方法を適宜選択して使用することができる。
【００２２】
前記のような構成を採ることにより、請求項１または２に記載した発明の作用効果に加えて、少なくとも容器の内側に位置するブランク板端縁部の端面が、確実に内部に露出しないように紙カップ容器を形成できるので、内容物がブランク板の端面に接触することを完全になくすことができ、内容物の安全性を一層向上できると同時に、長期保存しても内容物の水分などがコップ原紙の端面から浸透することも完全に防止することができ、内容物の保存性を一層向上させることができる。
【００２３】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図１、図２は、それぞれ本発明のレトルト殺菌処理可能な紙カップ容器に用いる積層シートの一実施例の構成を示す模式断面図である。
図３は、本発明のレトルト殺菌処理可能な紙カップ容器の成形に用いるブランク板の一例の形状を示す図であり、（イ）は胴部のブランク板の形状を示す平面図、（ロ）は底部のブランク板の形状を示す平面図である。
そして、図４は、本発明のレトルト殺菌処理可能な紙カップ容器の一実施例の構成を示す図であり、（イ）は平面図、（ロ）は（イ）のＡ−Ａ線断面図であり、紙カップ容器を正面から見た縦断面図である。
但し、本発明は、その要旨を超えない限り、これらの図面に限定されるものではない。
【００２４】
図１は、本発明のレトルト殺菌処理可能な紙カップ容器に用いる積層シートの第１の実施例の構成を示す模式断面図であり、図１に示した積層シート２０は、図において上側から、最外層の耐熱性熱接着性樹脂層３ａ、中間層のコップ原紙１、およびガスバリヤー層２、最内層の耐熱性熱接着性樹脂層３ｂを、この順に積層して構成したものである。
但し、上記構成において、各層の間には、その積層方法に応じて、接着剤、またはそれに代わる耐熱性の接着性樹脂、アンカーコート剤などが介在するが、補助的要素であり、固定要素でないため省略して示した。
また、上記各層の材質、内容については、先に説明したので重複を避けるため、ここでは説明を省略する。
【００２５】
上記各層の積層は、それぞれがフィルム形状で供給される場合は、ドライラミネーション法または押し出しラミネーション法（別名、サンドイッチラミネーション法）などで貼り合わせることができる。
ドライラミネーション法で貼り合わせる場合は、上記各層の間に接着剤層として、例えば、二液硬化型ポリウレタン系接着剤など、公知のドライラミネート用接着剤を使用することができる。
押し出しラミネーション法で貼り合わせる場合は、上記各層の間に接着層として、耐熱性の接着性樹脂、具体例としてポリプロピレン系アドマー〔商品名、三井化学（株）製〕などを好適に使用することができ、これを両側の層の間に膜状に溶融押し出して、圧着、冷却する方法で積層することができる。また、レトルト殺菌処理の条件を、セミレトルト処理など、その温度条件を多少下げられる場合は、エチレン−メタクリル酸共重合体などのエチレン系共重合体を接着層に用いて積層することもできる。
【００２６】
また、最外層と最内層の耐熱性熱接着性樹脂層３ａ、３ｂは、予め製膜した無延伸フィルムを上記ドライラミネーション法または押し出しラミネーション法で貼り合わせてもよいが、耐熱性熱接着性樹脂をＴダイで押し出しコートして積層することもできる。この場合、積層面には必要に応じて接着性を向上させるため、アンカーコートを施すことができる。
只、最外層の耐熱性熱接着性樹脂層３ａに関しては、その積層面がコップ原紙１であり、コップ原紙１に樹脂を押し出しコートする場合は、通常、積層面に毛羽焼きを兼ねた火炎処理などを行うが、アンカーコートまでは必要としない。
仮に、アンカーコートを施す場合でも、通常のアンカーコート剤は、乾燥性をよくするため、或いは、アンカー剤の性質上、有機溶剤系に調整されており、これをそのままコップ原紙１面に塗布したのでは、その大部分が紙層の内部に吸収されてしまいアンカーコート剤としての効果を得にくく、更に残留溶剤の問題も生じるようになる。
【００２７】
従って、コップ原紙１面に塗布するアンカーコート剤は、特別に調整することが好ましく、最外層の耐熱性熱接着性樹脂層３ａ自体がポリプロピレン系樹脂などのポリオレフィン系樹脂であることを考慮して、アンカーコート剤は、例えば、ポリプロピレン系樹脂を用いたエマルジョンもしくはディスパージョンによる水性アンカーコート剤を好適に使用することができる。
このような水性アンカーコート剤は、コップ原紙１面に塗布し、高温で加熱乾燥することにより、適度の深さに浸透して固着し、足掛かりを形成するので、その上に押し出しコートされた耐熱性熱接着性樹脂層３ａの接着性を一層向上させる。また、このような水性アンカーコート剤は、耐熱性および耐水性を有しているので、紙層に浸透することにより、コップ原紙１のサイズ度を向上させる効果も有している。
上記水性アンカーコート剤の塗布量は、乾燥時の塗布量で１〜５ｇ／ｍ^２程度が適当である。
【００２８】
図２は、本発明のレトルト殺菌処理可能な紙カップ容器に用いる積層シートの第２の実施例の構成を示す模式断面図であり、図２に示した積層シート３０は、図において上側から、最外層の耐熱性熱接着性樹脂層３ａ、中間層のコップ原紙１と、耐熱性の接着性樹脂層４と、ガスバリヤー層２、そして、最内層の耐熱性熱接着性樹脂層３ｂを、この順に積層して構成したものである。
この構成は、前記図１に示した積層シート２０と基本部分の構成は同じであるが、特に中間層のコップ原紙１とガスバリヤー層２の積層方法を押し出しラミネーション法に限定して構成したものであり、そのためにコップ原紙１とガスバリヤー層２との間に、接着層として耐熱性の接着性樹脂層４を設けて構成したものである。
このような構成、即ち、中間層のコップ原紙１とガスバリヤー層２の積層を、接着層として耐熱性の接着性樹脂（例えば、ポリプロピレン系アドマーなど）を用いて押し出しラミネーション法で行うことにより、先にも説明したように、両者をドライラミネーション法で貼り合わせた場合と比較して、有機溶剤系の反応型接着剤を使用していないので加熱乾燥の必要がなく高速でのラミネートが可能となり生産性の向上とコストの低減が得られる。
【００２９】
前記図１、図２に示した積層シート２０、３０の構成において、中間層のガスバリヤー層２として、アルミニウム箔などの金属箔を使用する場合は、折り曲げなどによるクラックの発生を防止するため、更にその内側の面に二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムなどの保護層を積層することができる。
また、前記各層の積層面には、必要に応じて、接着性を向上させるため、コロナ放電処理、オゾン処理、その他積層面がコップ原紙の場合は毛羽焼きを兼ねた火炎処理などの公知の易接着性処理を施すことができる。
【００３０】
紙カップ容器に印刷により絵柄などのデザインを施す場合、図には示していないが、通常はコップ原紙１の外側の面に印刷することができる。また、最外層の耐熱性熱接着性樹脂層３ａに前記ＨＳＯＰＰフィルムのようなフィルムを用いた場合は、その内側の面に印刷してもよい。いずれの場合も印刷層の背面に紙の白さと不透明性を利用できるので印刷効果が高められ、紙カップ容器の意匠性を向上できると共に、印刷層が外側の耐熱性熱接着性樹脂層３ａで保護されるので、外部からの摩擦などに対しても安全である。
【００３１】
次に、図３は、本発明のレトルト殺菌処理可能な紙カップ容器の成形に用いるブランク板の一例の形状を示す図であり、（イ）は胴部のブランク板の形状を示す平面図、（ロ）は底部のブランク板の形状を示す平面図である。
図３の（イ）に示した胴部用ブランク板５０は、前記図１、図２に示したような構成の積層シート２０、３０を打ち抜いて形成され、全体としては扇形状に形成され、左右の側部の端縁部には所定幅の側部シール部形成部１１ａ、１１ｂが設けられ、上部の端縁部にはフランジ部形成部１３が設けられ、また、下部の端縁部には、折り返し線１２で内側に折り返して紙カップ容器の脚部を形成する脚部形成部１４ａが設けられて構成されている。
【００３２】
このような胴部用ブランク板５０は、紙カップ容器に成形する際、筒状に丸めて左右の端縁部の側部シール部形成部１１ａ、１１ｂを前後に重ね合わせて熱接着して容器の胴部が形成される。従って、図には示していないが、側部シール部形成部１１ａ、１１ｂのうち、少なくとも容器の内側に配置される側部シール部形成部（例えば、側部シール部形成部１１ｂ）の端面を、前述したテープ貼り法やスカイブ・ヘミング法などの端面処理方法で端面処理することにより、ブランク板、即ち、積層シート２０、３０の端面が、容器の内部に露出するのを防止することができ、内容物が端面に接触することがなく衛生的であると同時に、内容物の水分などが端面からコップ原紙に浸透することも防止できるので、紙カップ容器の強度を低下させることもなく、更に、端面が遮断されるのでガスバリヤー性も高められ、内容物の保存性も向上させることができる。
【００３３】
また、図３の（ロ）に示した底部用ブランク板６０も、前記図１、図２に示したような構成の積層シート２０、３０を打ち抜いて形成され、全体は円形に打ち抜かれた形状で、中心部の円形の底面形成部１５と、その周囲の端縁部に設けられたリング状の脚部形成部１４ｂとで構成されている。
このような胴部用ブランク板５０と底部用ブランク板６０とを用いて成形される紙カップ容器は、胴部の横断面が円形でテーパー付きの丸形紙カップ容器であり、図４の（イ）、（ロ）に示したような構成のレトルト殺菌処理可能な紙カップ容器を成形することができる。
【００３４】
即ち、図４は、本発明のレトルト殺菌処理可能な紙カップ容器の一実施例の構成を示す図であり、（イ）は平面図、（ロ）は（イ）のＡ−Ａ線断面図であり、紙カップ容器を正面から見た縦断面図である。
図４の（イ）、（ロ）に示したレトルト殺菌処理可能な紙カップ容器１００は、胴部６が、図３の（イ）に示した形状の胴部用ブランク板５０をマンドレルに巻き付けて左右の側部シール部形成部１１ａ、１１ｂを重ね合わせ、その重ね合わせ部を図４の（イ）に示すように側部シール部９で熱接着してテーパー付きの円筒状に形成され、底部７が、図３の（ロ）に示した形状の底部用ブランク板６０を、その脚部形成部１４ｂを下方に折り曲げるように絞り成形して円形台状の底部材を形成し、これを前記テーパー付きの円筒状に形成した胴部６の下部の内側に挿入し、胴部６の下部の脚部形成部１４ａを折り返し線１２で上方に、前記底部材の脚部形成部１４ｂを抱き込むように折り返して三枚重ねの脚部８を形成すると共に、この部分を底部シール部１０で熱接着して形成され、また、テーパー付きの円筒状の胴部６の上部には、フランジ部形成部１３を外側にカーリングさせてトップカールを形成した後、その部分をプレスして平坦化し、フラットなフランジ部５が設けられて構成されている。
【００３５】
このような紙カップ容器１００は、通常、内容物を充填した後、少なくとも柔軟性を有する蓋材をフランジ部５に熱接着して密封するが、フランジ部５の側部シール部９の上部に相当する部分では、胴部の積層シートの重なりによる段差を生じ、蓋材のシールによる密封性を不安定にすることがある。この点、フランジ部５をプレスして平坦化することにより、前記段差を小さくすることができるので、蓋材のシールによる密封性を安定化することができる。
【００３６】
以上、本発明のレトルト殺菌処理可能な紙カップ容器について、テーパー付きの丸形紙カップ容器を例として説明したが、本発明は、紙カップ容器の形状自体は、特に限定はされず、例えば、横断面が矩形状などの角形でテーパー付きの角形紙カップ容器、或いは、前記丸形または角形であってテーパーのない平行な筒状の紙カップ容器などであってもよい。
【００３７】
【実施例】
次に、本発明のレトルト殺菌処理可能な紙カップ容器について、実施例を示して更に具体的に説明する。
【００３８】
（実施例１）
図４に示した構成のレトルト殺菌処理可能な紙カップ容器を作製することとし、胴部のブランク板には、外側から、押し出しコートポリプロピレン層（以下、ＥＣ−ＰＰ層と記載する）（厚み３０μｍ）／印刷層・コップ原紙（米坪量２２０ｇ／ｍ^２、ステキヒト・サイズ度６００秒）／押し出しラミネート用ポリプロピレン系接着性樹脂層（厚み２０μｍ）／アルミニウム蒸着（蒸着厚み４００Å）二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム（以下、Ａｌ蒸着ＰＥＴフィルムと記載する）（厚み１２μｍ）／接着剤／無延伸ポリプロピレンフィルム（以下、ＣＰＰフィルムと記載する）（厚み６０μｍ）の順に積層した積層シートを用い、底部のブランク板には、外側から、ＥＣ−ＰＰ層（厚み２０μｍ）／コップ原紙（米坪量１６０ｇ／ｍ^２、ステキヒト・サイズ度４００秒）／押し出しラミネート用ポリプロピレン系接着性樹脂層（厚み２０μｍ）／Ａｌ蒸着ＰＥＴフィルム（厚み１２μｍ）／接着剤／ＣＰＰフィルム（厚み４０μｍ）の順に積層した積層シートを用いて、カップ成形機を使用して、これにフランジ部を平坦化するためのプレス装置を連結して、紙カップ容器を以下の寸法となるように成形して実施例１のレトルト殺菌処理可能な紙カップ容器を作製した。
【００３９】
前記積層シートの構成のうち、接着剤と記載した部分は、二液硬化型ポリウレタン系接着剤を用いて、ドライラミネーション法で両側の層を貼り合わせたものである。
また、胴部のブランク板の左右の端縁部のうち、側部シール部９で重ね合わせて熱接着した時、容器の内側となる端縁部は、その端面が内部に露出しないように前記スカイブ・ヘミング法により、端面処理を行った。
（紙カップ容器の寸法）
（１）紙カップ容器上部の内径：８０．８ｍｍ
（２）紙カップ容器下部の内径：６６．５ｍｍ
（３）フランジ部の幅：３．８ｍｍ
（４）紙カップ容器本体部の高さ：５１ｍｍ
（５）脚部の高さ：８．０ｍｍ
（６）紙カップ容器の全高さ：５９ｍｍ
この紙カップ容器のテーパーは８°、満杯容量は２１８ｍｌである。
【００４０】
（実施例２）
前記実施例１の紙カップ容器の構成において、胴部と底部のブランク板に用いた積層シートの構成のうち、中間層のガスバリヤー層に用いたＡｌ蒸着ＰＥＴフィルム（厚み１２μｍ）のみを、両者ともアルミナ（酸化アルミニウム）を厚み４００Åに蒸着した二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム（以下、アルミナ蒸着ＰＥＴフィルムと記載する）（厚み１２μｍ）に代えて積層したほかは、総て実施例１と同様に加工して実施例２のレトルト殺菌処理可能な紙カップ容器を作製した。
【００４１】
（実施例３）
前記実施例１の紙カップ容器の構成において、胴部と底部のブランク板に用いた積層シートの構成のうち、中間層のガスバリヤー層に用いたＡｌ蒸着ＰＥＴフィルム（厚み１２μｍ）のみを、両者ともアルミニウム箔（厚み６μｍ）に代えて積層したほかは、総て実施例１と同様に加工して実施例３のレトルト殺菌処理可能な紙カップ容器を作製した。
【００４２】
（実施例４）
前記実施例１の紙カップ容器の構成において、胴部のブランク板に用いた積層シートの構成のうち、最外層の耐熱性熱接着性樹脂層として積層したＥＣ−ＰＰ層（厚み３０μｍ）のみを、前記ＨＳＯＰＰフィルム（表面にポリプロピレン系樹脂による熱接着性樹脂層を設けたヒートシール性二軸延伸ポリプロピレンフィルム）（厚み３０μｍ）に代え、その内側の印刷層付きコップ原紙（米坪量２２０ｇ／ｍ^２、ステキヒト・サイズ度６００秒）とを押し出しラミネート用ポリプロピレン系接着性樹脂層（厚み２０μｍ）で積層したほかは、総て実施例１と同様に加工して実施例４のレトルト殺菌処理可能な紙カップ容器を作製した。
【００４３】
（比較例１）
前記実施例１の紙カップ容器の構成において、胴部と底部のブランク板に用いた積層シートの構成のうち、それぞれの中間層に積層したコップ原紙のみを、胴部の積層シートのコップ原紙は、米坪量２２０ｇ／ｍ^２、ステキヒト・サイズ度２３０秒のコップ原紙に変更し、底部の積層シートのコップ原紙は、米坪量１６０ｇ／ｍ^２、ステキヒト・サイズ度１９０秒のコップ原紙に変更して積層したほかは、総て実施例１と同様に加工して比較例１の紙カップ容器を作製した。
【００４４】
〔試験およびその結果〕
以上のように作製した実施例１〜４、および比較例１の各紙カップ容器について、そのレトルト殺菌処理適性を評価するため、以下の方法でレトルト殺菌処理の試験を行い、各紙カップ容器の（１）シール漏れの有無、（２）容器の変形など外観の劣化の有無、（３）容器積層シートの層間剥離の有無、（４）コップ原紙の水分浸透によるふやけ現象の有無について比較評価した。
【００４５】
レトルト殺菌処理の試験は、実施例１〜４、および比較例１の各紙カップ容器を試料として、それぞれに内容物として、パスタソースをフランジ部の下３ｍｍ程度まで充填し、蓋材として、外側から二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム（厚み１２μｍ）、二軸延伸ナイロンフィルム（厚み１５μｍ）、アルミニウム箔（厚み９μｍ）、ＣＰＰフィルム（厚み４０μｍ）をこの順に、それぞれドライラミネーション法で貼り合わせた積層フィルムからなる柔軟性蓋材を用いて、紙カップ容器のフランジ部にリングシーラーで熱接着して密封した後、蒸気式のレトルト釜を用いて、温度１２０℃、圧力１．５×１０^５Ｐａ、時間３０分間の条件で加圧加熱殺菌し、空冷を主とする冷却を行った後、レトルト釜から取り出す方法で行った。
【００４６】
上記の方法でレトルト殺菌処理を行った結果、実施例１〜４の各紙カップ容器は、いずれも（１）シール漏れ、（２）容器の変形など外観の劣化、（３）容器積層シートの層間剥離、（４）コップ原紙の水分浸透によるふやけ現象の発生がなく、良好な耐熱性、耐水性などレトルト殺菌処理適性を備えていた。
これに対して、比較例１の紙カップ容器は、胴部の積層シートの中間層に積層したコップ原紙が、米坪量２２０ｇ／ｍ^２でステキヒト・サイズ度が２３０秒のコップ原紙であり、また、底部の積層シートの中間層に積層したコップ原紙が、米坪量１６０ｇ／ｍ^２でステキヒト・サイズ度が１９０秒のコップ原紙で、いずれも４００秒を下回るため耐水度が不足し、特に紙カップ容器胴部の側部シール部では、外側になる積層シート端縁部の端面は、外部に露出しているため、レトルト殺菌処理の加熱蒸気がこの部分からコップ原紙の内部に浸透し、ふやけ現象を発生すると共に、剛性の低下により容器の変形も認められ、外観も損なわれるため好ましくなかった。
【００４７】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明によれば、紙を基材とする積層シートをカップ状に成形して作製されるカップ型の紙容器の分野において、液状などの内容物を密封包装し、レトルト殺菌処理を施しても問題を生じない耐熱性、耐水性などの性能を有すると共に、優れたガスバリヤー性も有し、内容物の保存性に優れ、内容物を使用する際には、容器の上部を全面開封することができて内容物を取り出しやすく、また、内容物の使用後は、容器の廃棄処理も容易で、エコロジーの面でも適応性に優れたレトルト殺菌処理可能な紙カップ容器を生産性よく提供できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のレトルト殺菌処理可能な紙カップ容器に用いる積層シートの第１の実施例の構成を示す模式断面図である。
【図２】本発明のレトルト殺菌処理可能な紙カップ容器に用いる積層シートの第２の実施例の構成を示す模式断面図である。
【図３】本発明のレトルト殺菌処理可能な紙カップ容器の成形に用いるブランク板の一例の形状を示す図であり、（イ）は胴部のブランク板の形状を示す平面図、（ロ）は底部のブランク板の形状を示す平面図である。
【図４】本発明のレトルト殺菌処理可能な紙カップ容器の一実施例の構成を示す図であり、（イ）は平面図、（ロ）は（イ）のＡ−Ａ線断面図であり、紙カップ容器を正面から見た縦断面図である。
【符号の説明】
１コップ原紙
２ガスバリヤー層
３ａ、３ｂ耐熱性熱接着性樹脂層
４耐熱性の接着性樹脂層
５フランジ部
６胴部
７底部
８脚部
９側部シール部
１０底部シール部
１１ａ、１１ｂ側部シール部形成部
１２折り返し線
１３フランジ部形成部
１４ａ、１４ｂ脚部形成部
１５底面形成部
２０、３０積層シート
５０胴部用ブランク板
６０底部用ブランク板
１００レトルト殺菌処理可能な紙カップ容器[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a paper cup container capable of retort sterilization.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, retort containers that can be used for hermetically wrapping the contents of foods and allowing them to be distributed at room temperature and for long-term storage, as well as metal cans and plastic molded containers, as well as for so-called retorts such as flat pouches and standing pouches made of laminated film A pouch is known.
However, in recent years, in addition to resource saving and energy saving, environmental problems, especially waste disposal, etc. have been highlighted, and paper containers have attracted attention as a container that is easier to deal with ecology, and in the field of retort containers as well. There is a growing demand for paper containers capable of retort sterilization.
In particular, in a relatively small-capacity container, there is an increasing need for a cup-type retort paper container that has shape retention and can be fully opened at the top and is easy to use.
[0003]
只 In cup-type paper containers, even when liquid contents such as beverages are sealed and packaged for distribution, there are usually methods such as normal temperature filling and chilled distribution or hot filling and normal temperature distribution. In the case of adopting such a method of use, the material of the cup-shaped paper container includes a laminated sheet based on paper, for example, a cup base paper, and an inner surface or inner and outer surfaces. A laminated sheet having a structure in which a low-density polyethylene layer is laminated to serve as both a sealant layer and a water-resistant layer on both surfaces, and a structure in which a gas barrier layer is further laminated on an intermediate layer as necessary has been used.
[0004]
However, in a cup-type paper container molded using a laminated sheet having such a structure, the heat resistance of the low-density polyethylene of the sealant layer is low, so that it is low when retort sterilization is performed after filling and sealing the contents. There was a problem that the density polyethylene layer melted and the seal part peeled off, and the container shape could not be maintained.
For this reason, it is conceivable to use unstretched polypropylene film (CPP) having high heat resistance for the innermost layer and the outermost thermoplastic resin layer. For example, for cup-type retort paper containers used for cup-type retort paper containers As the base paper, “in order from the outside, the outermost thermoplastic resin, the cup base paper layer, the barrier layer, and the innermost thermoplastic resin layer are laminated, and the outermost thermoplastic resin layer and the cup base paper layer. A base paper for cup-type retort paper containers, characterized in that a pinhole-preventing layer is provided between "and" the cup-type retort paper container base paper of the resin film for forming the pinhole-preventing layer. A cup-type resin comprising a resin film having a melting point of 200 ° C. or higher and at least higher than the melting point of the resin film forming the outermost thermoplastic resin layer. Belt feed container base paper. "Is proposed (see Patent Document 1).
[0005]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 11-130043 (pages 2 to 4, FIG. 1)
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, even when a cup-shaped paper container is prepared using the cup-type retort paper container base as described above, when the container is molded by a normal paper cup container molding method, Since the left and right edge portions of the fan-shaped body blank plate are overlapped in the front and back and thermally bonded, one of the left and right end surfaces (cut surfaces) of the blank plate is exposed inside the container. The other end face is exposed to the outside of the container.
Accordingly, liquid contents (for example, contents containing a large amount of water) are sealed and packaged in a molded cup-shaped paper container and sterilized by retort, and when stored for a long time, the base paper for the cup-shaped retort paper container When the cup base paper laminated on the intermediate layer is a normal cup base paper, the water resistance etc. is not sufficient, and during retort sterilization treatment or during long-term storage, heated steam and moisture of the contents etc. from the end face There was a problem that it penetrated into the base paper of the cup and made the base paper of the cup swelled.
[0007]
The present invention has been made to solve such problems, and the object of the present invention is to provide a cup-shaped paper container produced by molding a laminated sheet based on paper into a cup shape. In the field, liquid contents are sealed and packaged, and there are no problems even if retort sterilization is applied. The object is to provide a paper cup container capable of retort sterilization with high productivity.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
The above problems can be solved by the following present invention.
That is, the invention described in claim 1 is a paper cup container formed by punching a paper-based laminated sheet to produce a body and a bottom blank plate, and molding the blank plate into a cup shape. And the bottom blank plate are formed of a laminated sheet including at least an outermost heat-resistant thermal adhesive resin layer, an intermediate layer of a cup base paper and a gas barrier layer, and an innermost heat-resistant thermal adhesive resin layer, Moreover, the basis weight of the cup base paper is 150 to 400 g / m. ² The cup base paper has a Stekhito sizing degree of 400 seconds or more, and comprises a paper cup container capable of retort sterilization.
[0009]
The above-mentioned steecht sizing degree is a value measured in accordance with the JIS P8122 paper squecht sizing degree test method.
In the present invention, the laminated sheet used for the blank plate at the body and the bottom is molded into a paper cup container, filled with contents, sealed, and then subjected to retort sterilization treatment. Heat resistance that can withstand the conditions and content resistance such as water resistance including the subsequent storage period are required.
Therefore, the heat-resistant heat-adhesive resin layer laminated on the innermost layer and the outermost layer of the laminated sheet has a heat-adhesive property capable of heat-sealing between itself and each other, and at the same time has a heat-resistance that can withstand retort sterilization As such a heat-resistant heat-adhesive resin layer, polypropylene, propylene-ethylene copolymer (copolymer having an ethylene content of 10 mol% or less), or unsaturated carboxylic acid on polypropylene , Use polypropylene resins obtained by graft polymerization or copolymerization of unsaturated carboxylic anhydrides or ester monomers, unstretched films such as medium density polyethylene and high density polyethylene, or resin layers obtained by extrusion coating of these resins. be able to.
Furthermore, as a heat-resistant heat-adhesive resin layer as the outermost layer, a heat-adhesive resin layer made of a polypropylene-based resin was provided on the surface as a biaxially stretched polypropylene film having heat sealability (hereinafter referred to as HSOPP film). Since a biaxially stretched polypropylene film is commercially available, this HSOPP film can be bonded to the outermost layer of the laminated sheet to form the outermost heat-resistant thermoadhesive resin layer.
[0010]
In addition, as a condition of the retort sterilization treatment, in the case where the treatment is performed under a heating condition in which a temperature condition called a semi-retort treatment is lowered to about 110 to 115 ° C., in addition to the above, linear low density polyethylene (hereinafter referred to as LLDPE) Amorphous polyester can also be used, and in particular, LLDPE has produced a resin having a relatively high melting point, for example, around 120 ° C., and such grade resin is used well. can do.
[0011]
The propylene-ethylene copolymer has an ethylene content of 10 mol% or less, for example, in the range of 5 to 10 mol%, and is suitable for extrusion without detracting from the advantages such as heat resistance and rigidity of polypropylene. Heat sealability and impact strength at low temperatures can be improved.
In the case of graft polymerization of unsaturated carboxylic acid, unsaturated carboxylic acid anhydride or ester monomer to polypropylene with the polypropylene resin, specific examples of the graft component include acrylic acid, methacrylic acid, methacrylic acid. Glycidyl, 2-hydroxyethyl acrylate, 2-hydroxyethyl methacrylate, diethyl maleate, monoethyl maleate, di-n-butyl maleate, maleic acid, maleic anhydride, fumaric acid, itaconic acid, itaconic anhydride , 5-norbornene-2,3-anhydride, citraconic acid, citraconic anhydride, crotonic acid, crotonic anhydride, acrylonitrile, methacrylonitrile, sodium acrylate, calcium acrylate, magnesium acrylate, and the like. Among these, a polypropylene resin obtained by graft polymerization of maleic anhydride onto polypropylene can be particularly preferably used because of cost and ease of graft polymerization.
[0012]
The paper laminated as the base material on the intermediate layer of the laminated sheet used for the blank plate at the body and the bottom mainly increases the rigidity of the laminated sheet and improves the shape retention of the paper cup container, and at the same time, the paper cup container It is preferable that the paper is laminated for imparting moldability and printability, and the paper itself is preferably excellent in water resistance.
As such paper, cup base paper is most suitable, and the basis weight of rice is 150 to 400 g / m, although it differs depending on the dimensions of the container and the case of using it for the blank plate of the trunk and the case of using it for the blank plate of the bottom. ² It is preferable to be in the range.
The glass basis weight of rice is 150g / m ² If it is less than this, it is not preferred because sufficient rigidity cannot be imparted to the laminated sheet, and the shape retention of the container becomes insufficient. Also, the basis weight of rice is 400g / m ² In the case where it exceeds 1, the rigidity of the laminated sheet becomes too strong, the molding suitability of the paper cup container is lowered, the thickness of the cup base paper is increased, and moisture is likely to permeate from the end surface, which is not preferable.
[0013]
Moreover, regarding the water resistance of the cup base paper, the cup base paper itself is a paper originally provided with water resistance, for example, a rice basis weight of 150 to 400 g / m. ² The sizing and sizing degree of the glass base paper is usually about 200 seconds, and when the retort sterilization treatment is performed after filling the contents as in the present invention, it is preferably further improved. ~ 400g / m ² It is preferable that the Stekhito sizing degree of the cup base paper is 400 seconds or more. The upper limit is not particularly limited, but about 1200 seconds is appropriate from the viewpoint of economy and technology.
When the stencil size of the cup base paper is less than 400 seconds, the water resistance is insufficient. Absent.
[0014]
The gas barrier layer to be laminated on the intermediate layer of the laminated sheet of the body and the bottom blank plate is made of metal such as aluminum foil, metal such as aluminum, or silica, alumina, zinc oxide, tin oxide, oxide Vapor deposited film of inorganic oxide such as magnesium on stretched polyester film such as stretched polyethylene terephthalate film, stretched polyamide film such as stretched nylon film, etc., or ethylene-vinyl alcohol copolymer film, MXD6 (polymethacrylate) A gas barrier film such as a stretched film of silylene adipamide) or a polyvinylidene chloride coated film can be used, and can be appropriately selected from these.
[0015]
The metal or inorganic oxide deposition layer is formed on the substrate film by a PVD method such as vacuum deposition, sputtering, or ion plating, or a CVD method such as plasma chemical vapor deposition or thermal chemical vapor deposition. The thickness is suitably in the range of 100 to 1000 mm.
Such a vapor deposition layer of metal or inorganic oxide may be formed of a single layer, but can also be formed of a plurality of layers, thereby further improving gas barrier properties.
In addition, the metal or inorganic oxide vapor-deposited layer has an adhesion improving layer on its upper and lower surfaces in order to improve its adhesion or to effectively exhibit excellent gas barrier properties by preventing damage such as cracks. , Reactive acrylic resin, polyurethane resin, acrylic resin containing silane coupling agent, water-soluble polymer containing metal alkoxide, ethylene-vinyl for the purpose of protective layer, gas barrier property improving layer, etc. A gas barrier layer can also be formed as a composite layer by providing a resin layer such as an alcohol copolymer.
[0016]
The paper cup container capable of being subjected to retort sterilization according to the present invention can obtain the following effects by adopting the above-described configuration.
(1) The body and bottom blank plates of the paper cup container are at least the outermost heat-resistant heat-adhesive resin layer and the intermediate layer has a rice basis weight of 150 to 400 g / m. ² In addition, it is formed of a laminated sheet containing a glass base paper and a gas barrier layer having a steecht size of 400 seconds or more, and a heat-resistant heat-adhesive resin layer as the innermost layer. The joint between the bottom and the bottom can be firmly heat-bonded, and the molded paper cup container has heat resistance and water resistance that can withstand retort sterilization treatment, gas barrier properties, The preservability of the contents can be improved.
(2) Since the cup cup paper is used as the base material for the paper cup container, it is rigid and excellent in shape retention, and even when the contents are easily crushed, it can be safely protected. it can. Further, since the base material is a cup base paper, that is, paper, disposal after use is easy and suitable in terms of ecology.
(3) Since printing on a paper cup container can be performed on a flat cup base paper, the printability is good, the printing effect is enhanced by the whiteness of the paper, and the design of the container can be further improved. .
[0017]
The invention described in claim 2 is characterized in that the cup base paper and the gas barrier layer as an intermediate layer of the laminated sheet are laminated by an extrusion lamination method using a heat-resistant adhesive resin as an adhesive layer. It consists of a paper cup container which can be retort-sterilized.
[0018]
As the heat-resistant adhesive resin, for example, a polypropylene-based adhesive resin, specifically, a polypropylene-based admer [trade name, manufactured by Mitsui Chemicals, Inc.] can be preferably used. Further, depending on the conditions of the retort sterilization treatment, an ethylene copolymer such as an ethylene-methacrylic acid copolymer can also be used.
[0019]
By adopting the configuration as described above, in addition to the operation and effect of the invention described in claim 1, the lamination of the cup base paper and the gas barrier layer can be performed using an adhesive using a solvent such as a dry lamination method. Without using it, the heat-resistant adhesive resin can be melted and extruded in the form of a film between the two with a T-die, etc., and it can be crimped and cooled, so there is no need for drying time, odor due to residual solvent, etc. Thus, the cup base paper and the gas barrier layer can be laminated at a high speed and at a low cost.
[0020]
In the invention described in claim 3, when the barrel plate is rolled into a cylindrical shape and the left and right end edges are overlapped in the front and back and thermally bonded to form the barrel of the container, the left and right overlapping The blank board edge edge part of the blank board edge part located in the inside of a container at least is concealed by end face processing, and it is formed so that it may not be exposed inside. 2. A paper cup container capable of being sterilized by retort.
[0021]
As the end face treatment method, (1) tape application method: for example, a laminated film having a multilayer structure in which a heat-resistant resin layer such as polyester is used as an intermediate layer and a heat-resistant thermal adhesive resin layer such as polypropylene is laminated on both sides thereof A method of producing a tape body by forming a film by a co-extrusion molding method, etc., and concealing the end face by thermally bonding the tape body to the end edge of the blank plate of the body portion so as to cover the end face . (2) Skive and hemming method: The joining surface side of the edge portion of the blank plate of the trunk portion is scraped off to a thickness of about ½ of the thickness of the blank plate with a predetermined width, The edge of the blank plate is bonded by folding the part inward at the center line so that the width is ½, and then thermally bonding the edge of the other blank plate over the region including the folded part. How to hide. (3) Hemming method: The edge portion of the blank plate of the body portion is folded back to the joining surface side with a predetermined width and thermally bonded, and the edge portion of the other blank plate is placed on the region including the folded portion. A method of concealing the end face of a blank plate by heat bonding. (4) Resin coating method: For example, a method of coating the innermost layer of the blank plate with a heat-resistant heat-adhesive resin or the like so as to cover the end surface of the blank plate by a method such as extrusion coating and hiding the end surface. From these, a suitable method can be selected and used in consideration of the thickness of the blank plate.
[0022]
By adopting the configuration as described above, in addition to the effects of the invention described in claim 1 or 2, at least the end surface of the edge of the blank plate located inside the container is surely not exposed to the inside. Since a paper cup container can be formed, it is possible to completely eliminate the contact of the contents with the end face of the blank board, further improving the safety of the contents, and at the same time, storing the contents in a cup even after long-term storage. Permeation from the end face of the base paper can be completely prevented, and the storage stability of the contents can be further improved.
[0023]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
FIG. 1 and FIG. 2 are schematic cross-sectional views each showing a configuration of an example of a laminated sheet used in a paper cup container capable of being subjected to retort sterilization according to the present invention.
FIG. 3 is a view showing the shape of an example of a blank plate used for forming a paper cup container capable of being subjected to retort sterilization according to the present invention, wherein (a) is a plan view showing the shape of the blank plate of the trunk, and (b) is It is a top view which shows the shape of the blank board of a bottom part.
And FIG. 4 is a figure which shows the structure of one Example of the paper cup container in which the retort sterilization process of this invention is possible, (A) is a top view, (B) is the sectional view on the AA line of (A). FIG. 2 is a longitudinal sectional view of a paper cup container as viewed from the front.
However, the present invention is not limited to these drawings unless it exceeds the gist.
[0024]
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view showing a configuration of a first embodiment of a laminated sheet used in a paper cup container capable of being subjected to retort sterilization according to the present invention. The laminated sheet 20 shown in FIG. The outer layer heat resistant thermoadhesive resin layer 3a, the intermediate layer cup base paper 1, the gas barrier layer 2, and the innermost heat resistant thermoadhesive resin layer 3b are laminated in this order.
However, in the above configuration, an adhesive, a heat-resistant adhesive resin instead of the adhesive, an anchor coating agent, or the like is interposed between the layers depending on the lamination method, but it is an auxiliary element and not a fixing element. Therefore, it is omitted.
In addition, since the materials and contents of the respective layers have been described above, description thereof will be omitted here in order to avoid duplication.
[0025]
When the layers are supplied in the form of a film, they can be bonded together by a dry lamination method or an extrusion lamination method (also called a sandwich lamination method).
In the case of bonding by a dry lamination method, a known dry laminating adhesive such as a two-component curable polyurethane adhesive can be used as an adhesive layer between the above layers.
When pasting together by the extrusion lamination method, it is preferable to use a heat-resistant adhesive resin as a bonding layer between the above layers, and a polypropylene admer [trade name, manufactured by Mitsui Chemicals, Inc.] as a specific example. It can be laminated by melting and extruding it into a film between the layers on both sides, pressing and cooling. Moreover, when the temperature conditions can be lowered to some extent, such as semi-retort treatment, the retort sterilization treatment can be laminated using an ethylene copolymer such as an ethylene-methacrylic acid copolymer for the adhesive layer.
[0026]
The outermost and innermost heat-resistant thermoadhesive resin layers 3a and 3b may be formed by pasting unstretched films formed in advance by the dry lamination method or the extrusion lamination method. Can be laminated by extrusion coating with a T-die. In this case, an anchor coat can be applied to the laminated surface as necessary in order to improve adhesion.
只 As for the outermost heat-resistant heat-adhesive resin layer 3a, the laminated surface is the cup base paper 1, and when the glass base paper 1 is extruded and coated with resin, the laminated surface is usually treated with flame as a fluff. But do not need anchor coats.
Even when an anchor coat is applied, the normal anchor coat agent is adjusted to an organic solvent system in order to improve the drying property or due to the nature of the anchor agent, and this is applied as it is to one side of the cup base paper. In this case, most of it is absorbed in the paper layer, and it is difficult to obtain an effect as an anchor coating agent, and the problem of residual solvent also occurs.
[0027]
Therefore, it is preferable to adjust the anchor coating agent applied to the surface of the cup base paper in consideration of the fact that the outermost heat-resistant thermal adhesive resin layer 3a itself is a polyolefin resin such as a polypropylene resin. As the anchor coating agent, for example, an aqueous anchor coating agent by emulsion or dispersion using a polypropylene resin can be suitably used.
Such an aqueous anchor coating agent is applied to one surface of a cup base paper and dried by heating at a high temperature, so that it penetrates and adheres to an appropriate depth and forms a foothold. The adhesiveness of the heat-resistant adhesive resin layer 3a is further improved. Further, since such an aqueous anchor coating agent has heat resistance and water resistance, it has an effect of improving the sizing degree of the cup base paper 1 by penetrating into the paper layer.
The coating amount of the above-mentioned aqueous anchor coating agent is 1 to 5 g / m as the coating amount at the time of drying. ² The degree is appropriate.
[0028]
FIG. 2 is a schematic cross-sectional view showing the configuration of the second embodiment of the laminated sheet used in the paper cup container capable of being subjected to retort sterilization of the present invention. The laminated sheet 30 shown in FIG. The outer layer heat resistant thermoadhesive resin layer 3a, the intermediate layer cup base paper 1, the heat resistant adhesive resin layer 4, the gas barrier layer 2, and the innermost layer heat resistant thermoadhesive resin layer 3b It is constructed by laminating in order.
1 is the same as the laminated sheet 20 shown in FIG. 1 except that the lamination method of the intermediate cup base paper 1 and the gas barrier layer 2 is limited to the extrusion lamination method. For this purpose, a heat-resistant adhesive resin layer 4 is provided as an adhesive layer between the cup base paper 1 and the gas barrier layer 2.
By carrying out such a configuration, that is, laminating the cup base paper 1 and the gas barrier layer 2 as an intermediate layer by an extrusion lamination method using a heat-resistant adhesive resin (eg, polypropylene-based admer) as an adhesive layer, As explained earlier, compared to the case where both are bonded by the dry lamination method, no organic solvent-based reactive adhesive is used, so there is no need for heat drying, and high-speed lamination is possible. Increases productivity and reduces costs.
[0029]
In the configuration of the laminated sheets 20 and 30 shown in FIGS. 1 and 2, when a metal foil such as an aluminum foil is used as the intermediate gas barrier layer 2, in order to prevent the occurrence of cracks due to bending, Furthermore, a protective layer such as a biaxially stretched polyethylene terephthalate film can be laminated on the inner surface.
Moreover, in order to improve the adhesiveness as necessary, the laminating surface of each layer may be a known easy process such as a corona discharge treatment, an ozone treatment, or a flame treatment that also serves as fluff burning when the laminated surface is a cup base paper. An adhesive treatment can be applied.
[0030]
When a design such as a pattern is applied to a paper cup container by printing, it can be normally printed on the outer surface of the cup base paper 1, although not shown in the figure. Further, when a film such as the HSOPP film is used for the outermost heat-resistant heat-adhesive resin layer 3a, printing may be performed on the inner surface thereof. In either case, the whiteness and opacity of the paper can be used on the back side of the printing layer, so the printing effect is enhanced, the design of the paper cup container can be improved, and the printing layer is protected by the outer heat-resistant thermal adhesive resin layer 3a. Therefore, it is safe against friction from the outside.
[0031]
Next, FIG. 3 is a figure which shows the shape of an example of the blank board used for shaping | molding of the paper cup container in which the retort sterilization process of this invention is possible, (a) is a top view which shows the shape of the blank board of a trunk | drum, (B) is a plan view showing the shape of the blank plate at the bottom.
The body blank plate 50 shown in (a) of FIG. 3 is formed by punching the laminated sheets 20 and 30 configured as shown in FIGS. 1 and 2, and is formed in a fan shape as a whole. Side seal portion forming portions 11a and 11b having a predetermined width are provided at the edge portions of the left and right side portions, a flange portion forming portion 13 is provided at the upper end edge portion, and a lower edge portion is provided. Is provided with a leg forming part 14a which is folded inwardly by a folding line 12 to form a leg part of the paper cup container.
[0032]
When such a body blank plate 50 is formed into a paper cup container, it is rolled into a cylindrical shape, and the side seal part forming parts 11a and 11b on the left and right edge parts are overlapped in the front and rear and thermally bonded to each other. A torso is formed. Therefore, although not shown in the drawing, among the side seal portion forming portions 11a and 11b, at least the end surface of the side seal portion forming portion (for example, the side seal portion forming portion 11b) disposed inside the container is used. By performing the end face processing by the end face processing method such as the tape attaching method or the skive hemming method described above, it is possible to prevent the end faces of the blank plates, that is, the laminated sheets 20 and 30 from being exposed inside the container. In addition, the contents do not come into contact with the end face and are hygienic, and at the same time, the moisture of the contents can also be prevented from penetrating the cup base paper from the end face, without reducing the strength of the paper cup container. Since the end face is cut off, the gas barrier property can be improved and the storage stability of the contents can be improved.
[0033]
Also, the bottom blank plate 60 shown in FIG. 3B is formed by punching the laminated sheets 20 and 30 having the structure shown in FIGS. 1 and 2, and the whole is punched in a circular shape. Thus, it is composed of a circular bottom surface forming portion 15 at the center and a ring-shaped leg forming portion 14b provided at the peripheral edge portion.
The paper cup container formed by using such a body blank plate 50 and the bottom blank plate 60 is a round paper cup container having a circular cross section of the body and a tapered shape. (B) A paper cup container capable of being subjected to retort sterilization can be formed.
[0034]
That is, FIG. 4 is a figure which shows the structure of one Example of the paper cup container in which the retort sterilization process of this invention is possible, (A) is a top view, (B) is the sectional view on the AA line of (A). FIG. 2 is a longitudinal sectional view of a paper cup container as viewed from the front.
In the paper cup container 100 capable of being subjected to retort sterilization shown in FIGS. 4A and 4B, the body 6 is wound around the mandrel with the body blank plate 50 having the shape shown in FIG. The left and right side seal portion forming portions 11a and 11b are overlapped, and the overlapped portion is thermally bonded to the side seal portion 9 as shown in FIG. 7 is formed by drawing the bottom blank plate 60 having the shape shown in (b) of FIG. 3 so as to bend its leg forming portion 14b downward to form a circular trapezoidal bottom member. It is inserted into the inside of the lower part of the barrel part 6 formed into a tapered cylindrical shape, and the leg part forming part 14a of the lower part of the trunk part 6 is held up by the folding line 12, and the leg part forming part 14b of the bottom member is held up. As shown in FIG. The portion is formed by heat bonding the bottom seal portion 10, and the top curl is formed by curling the flange portion forming portion 13 on the upper portion of the tapered cylindrical body portion 6. Is flattened and a flat flange portion 5 is provided.
[0035]
Such a paper cup container 100 is normally sealed by thermally bonding at least a flexible lid material to the flange portion 5 after filling the contents, but corresponds to the upper portion of the side seal portion 9 of the flange portion 5. In the part to be formed, a step due to the overlap of the laminated sheets of the body part may occur, and the sealing performance by the sealing of the lid member may be unstable. In this respect, the step can be reduced by pressing and flattening the flange portion 5, so that the sealing performance by sealing the lid member can be stabilized.
[0036]
As described above, the paper cup container capable of being subjected to retort sterilization according to the present invention has been described by taking a tapered round paper cup container as an example, but the shape of the paper cup container itself is not particularly limited. It may be a rectangular and tapered rectangular paper cup container such as a rectangular shape, or a parallel cylindrical paper cup container that is round or square and has no taper.
[0037]
【Example】
Next, the paper cup container capable of being subjected to retort sterilization according to the present invention will be described more specifically with reference to examples.
[0038]
(Example 1)
A paper cup container capable of being subjected to retort sterilization treatment having the configuration shown in FIG. 4 is prepared, and an extrusion-coated polypropylene layer (hereinafter referred to as EC-PP layer) (thickness 30 μm) is applied to the blank plate of the trunk from the outside. / Printing layer, cup base paper (US basis weight 220g / m ² , Steecht size degree 600 seconds) / polypropylene adhesive resin layer for extrusion lamination (thickness 20 μm) / aluminum deposition (deposition thickness 400 mm) biaxially stretched polyethylene terephthalate film (hereinafter referred to as Al deposition PET film) (thickness 12 μm) ) / Adhesive / unstretched polypropylene film (hereinafter referred to as CPP film) (thickness 60 μm) in this order, and the bottom blank plate has an EC-PP layer (thickness 20 μm) / Cup base paper (US basis weight 160g / m ² , Steecht size 400 seconds) / polypropylene adhesive resin layer for extrusion lamination (thickness 20 μm) / Al vapor-deposited PET film (thickness 12 μm) / adhesive / CPP film (thickness 40 μm) Using a cup molding machine, a press device for flattening the flange portion is connected to this, and the paper cup container is molded to have the following dimensions, and the paper cup container capable of being subjected to the retort sterilization process of Example 1. Was made.
[0039]
Of the configuration of the laminated sheet, the portion described as an adhesive is obtained by laminating layers on both sides by a dry lamination method using a two-component curable polyurethane adhesive.
Further, among the left and right edge portions of the blank plate of the trunk portion, when the side seal portion 9 is overlapped and thermally bonded, the edge portion which is the inner side of the container is not exposed to the inside. End face processing was performed by the skive hemming method.
(Dimensions of paper cup container)
(1) Inner diameter of paper cup container upper part: 80.8mm
(2) Inner diameter of the lower part of the paper cup container: 66.5 mm
(3) Flange width: 3.8 mm
(4) Height of paper cup container body: 51 mm
(5) Leg height: 8.0 mm
(6) Total height of paper cup container: 59mm
The taper of this paper cup container is 8 ° and the full capacity is 218 ml.
[0040]
(Example 2)
In the configuration of the paper cup container of Example 1, only the Al vapor-deposited PET film (thickness 12 μm) used for the gas barrier layer of the intermediate layer among the configurations of the laminated sheets used for the body and bottom blank plates, both Except for laminating instead of biaxially stretched polyethylene terephthalate film (hereinafter referred to as alumina-deposited PET film) (thickness 12 μm) in which alumina (aluminum oxide) was vapor-deposited to a thickness of 400 mm, all was processed in the same manner as in Example 1. Thus, a paper cup container capable of being sterilized by retort was prepared.
[0041]
(Example 3)
In the configuration of the paper cup container of Example 1, only the Al vapor-deposited PET film (thickness 12 μm) used for the gas barrier layer of the intermediate layer among the configurations of the laminated sheets used for the body and bottom blank plates, both A paper cup container capable of being subjected to retort sterilization in Example 3 was prepared in the same manner as in Example 1 except that the aluminum foil (thickness: 6 μm) was laminated.
[0042]
(Example 4)
In the configuration of the paper cup container of Example 1, only the EC-PP layer (thickness 30 μm) laminated as the outermost heat-resistant thermoadhesive resin layer in the configuration of the laminated sheet used for the blank plate of the trunk portion, Instead of the HSOPP film (heat-sealable biaxially stretched polypropylene film having a surface provided with a heat-adhesive resin layer made of polypropylene resin) (thickness 30 μm), a cup base paper with a printing layer inside it (rice basis weight 220 g / m) ² In addition, a paper cup capable of being subjected to retort sterilization processing of Example 4 is processed in the same manner as in Example 1 except that the laminate is laminated with a polypropylene adhesive resin layer (thickness 20 μm) for extrusion lamination. A container was prepared.
[0043]
(Comparative Example 1)
In the configuration of the paper cup container of Example 1, among the configurations of the laminated sheets used for the trunk plate and the blank plate at the bottom portion, only the cup base paper laminated on each intermediate layer, the cup base paper of the laminated sheet of the trunk portion, Rice basis weight 220g / m ² , Changed to a Stekhito size base paper of 230 seconds, and the base paper of the laminated sheet at the bottom has a basis weight of 160 g / m ² A paper cup container of Comparative Example 1 was prepared in the same manner as in Example 1 except that the glass was changed to a Stekhito sizing degree of 190 seconds and laminated.
[0044]
[Test and results]
In order to evaluate the suitability of the retort sterilization treatment for each of the paper cup containers of Examples 1 to 4 and Comparative Example 1 produced as described above, the retort sterilization treatment was tested by the following method. Comparative evaluation was made with respect to (1) presence / absence of seal leakage, (2) presence / absence of deterioration of appearance such as deformation of the container, (3) presence / absence of delamination of the container laminated sheet, and (4) presence / absence of a swell phenomenon due to moisture permeation of the base paper.
[0045]
The test of retort sterilization treatment was carried out by using each paper cup container of Examples 1 to 4 and Comparative Example 1 as a sample, filling each with a pasta sauce up to about 3 mm below the flange part, and as a lid material from the outside. A biaxially stretched polyethylene terephthalate film (thickness 12 μm), a biaxially stretched nylon film (thickness 15 μm), an aluminum foil (thickness 9 μm), and a CPP film (thickness 40 μm) are each composed of a laminated film bonded in this order by the dry lamination method. Using a flexible lid, heat sealed and sealed with a ring sealer to the flange of the paper cup container, and then using a steam retort kettle, temperature 120 ° C., pressure 1.5 × 10 ⁵ It was performed by the method of taking out from the retort kettle after sterilizing under pressure and heating under conditions of Pa for 30 minutes and performing cooling mainly by air cooling.
[0046]
As a result of performing the retort sterilization treatment by the above method, each of the paper cup containers of Examples 1 to 4 is (1) seal leakage, (2) deterioration of appearance such as deformation of the container, and (3) interlayer of the container laminated sheet. Peeling and (4) No occurrence of swell phenomenon due to moisture permeation of the base paper of the cup, and it had retort sterilization suitability such as good heat resistance and water resistance.
In contrast, in the paper cup container of Comparative Example 1, the cup base paper laminated on the intermediate layer of the laminated sheet of the trunk portion has a rice basis weight of 220 g / m. ² A glass base paper having a Steecht size of 230 seconds and a base paper weight of 160 g / m on a base sheet laminated on the intermediate layer of the bottom laminated sheet. ² With a cup base paper with a stektic sizing degree of 190 seconds, both are less than 400 seconds, so the water resistance is insufficient, especially in the side seal part of the paper cup container body, the end face of the laminated sheet edge that is on the outside, Since it is exposed to the outside, the heated steam for retort sterilization penetrates into the inside of the cup base paper from this part, and a whip phenomenon occurs. There wasn't.
[0047]
【The invention's effect】
As is apparent from the above description, according to the present invention, in the field of cup-type paper containers produced by forming a laminated sheet based on paper into a cup shape, the contents such as liquid are sealed and packaged. In addition to having heat resistance, water resistance, etc. that do not cause problems even if retort sterilization is performed, it also has excellent gas barrier properties, excellent storage stability of the contents, and when using the contents The upper part of the container can be opened completely and the contents can be taken out easily. Also, after the contents are used, the container can be easily disposed of and the paper cup can be retort sterilized with excellent adaptability in terms of ecology. There is an effect that the container can be provided with high productivity.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view showing the configuration of a first embodiment of a laminated sheet used in a paper cup container capable of being subjected to retort sterilization according to the present invention.
FIG. 2 is a schematic cross-sectional view showing a configuration of a second embodiment of a laminated sheet used in a paper cup container capable of being subjected to retort sterilization according to the present invention.
FIG. 3 is a view showing the shape of an example of a blank plate used for forming a paper cup container capable of being subjected to retort sterilization according to the present invention. It is a top view which shows the shape of the blank board of a bottom part.
FIG. 4 is a diagram showing a configuration of an embodiment of a paper cup container capable of being subjected to retort sterilization according to the present invention; It is the longitudinal cross-sectional view which looked at the paper cup container from the front.
[Explanation of symbols]
1 cup base paper
2 Gas barrier layer
3a, 3b Heat-resistant thermal adhesive resin layer
4 Heat-resistant adhesive resin layer
5 Flange
6 Torso
7 Bottom
8 legs
9 Side seal
10 Bottom seal
11a, 11b Side seal part forming part
12 Folding line
13 Flange part forming part
14a, 14b Leg forming part
15 Bottom forming part
20, 30 Laminated sheet
50 trunk blank plate
60 Blank plate for bottom
100 Paper cup container capable of retort sterilization

Claims

A paper-sheet container formed by punching a paper-based laminated sheet to produce a trunk plate and a bottom blank plate, and molding the blank plate into a cup shape, the trunk plate and the bottom blank plate are at least the outermost layer It is formed of a laminated sheet including a heat-resistant heat-adhesive resin layer, an intermediate cup base paper and gas barrier layer, and an innermost heat-resistant heat-adhesive resin layer, and has a rice basis weight of 150 A paper cup container capable of being subjected to a retort sterilization treatment, characterized in that it is in a range of ˜400 g / m ² and the stencil size of the cup base paper is 400 seconds or more.

2. The retort sterilization process according to claim 1, wherein the cup base paper and the gas barrier layer as an intermediate layer of the laminated sheet are laminated by an extrusion lamination method using a heat-resistant adhesive resin as an adhesive layer. Paper cup container.

When rounding the blank plate of the trunk part into a cylindrical shape and overlapping the left and right edge parts back and forth and thermally bonding, when forming the barrel part of the container, out of the left and right blank plate edge parts overlapping the front and back, The paper cup capable of being subjected to retort sterilization processing according to claim 1 or 2, wherein at least an end surface of an edge portion of the blank plate located inside the container is formed so as to be hidden by the end surface processing and not exposed to the inside. container.