JP2005031990A - 画像補正装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】顔画像に含まれる瞳の大きさを自然に拡大し、画像を見る者に対し良い印象を抱かせる顔画像を生成すること。
【解決手段】瞳特定手段によって自動的に特定された瞳領域の画像が、拡大手段によって自動的に拡大される。このままでは、瞳領域の画像が、被写体の眼瞼によって囲まれる眼の輪郭を越えている場合があるため、輪郭手段によって眼の輪郭が特定され、拡大された瞳領域の画像のうち、眼の輪郭からはみ出た部分が自動的に削除される。そして、この瞳領域の画像を用いて、補正後の画像が生成される。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、撮像された画像、特に人物を被写体とした画像に対する補正処理に技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、男女ともに、瞳の大きさが大きい方が相手に与えるかわいらしいという印象や親近感などが増すと言われている。例えば、赤ん坊は、顔の大きさに対して目の占める割り合いが大きく、その結果瞳の大きさが大きく感じられるため、相手に対しかわいらしい印象を与える。また、視覚的な効果として、瞳が大きいことにより顔が小顔に見えるようになるとも言われている。
【0003】
一方、従来の技術として、被写体の人物の顔画像に対して画像処理を施すことにより化粧をシミュレートする技術がある(特許文献1参照)。特許文献1には、人物の顔の部位(目,瞳,瞼,眉,口,鼻,頬,肌,髪など)を検出し、これらの部位の形状や大きさや色を変更する技術が記載されている。
【0004】
また、従来の技術として、被写体の瞳孔の大きさを画像から検出する技術(特許文献2参照)や、被写体の瞳の位置を画像から検出する技術(特許文献3,非特許文献1参照)などがある。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−151985号公報
【特許文献2】
特開平09−028672号公報
【特許文献3】
特開2000−339476号公報
【非特許文献1】
湯浅真由美、福井和広,山口修、「パターンとエッジの統合エネルギー最小化に基づく高精度な瞳検出」、信学技報、2000年、Vol.100、No.134、p.79−84
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1,2のいずれにも、瞳の大きさを拡大して出力するための具体的な処理は記載されていない。例えば、特許文献2に記載の技術によって瞳孔や瞳の大きさが正確に検出されたとしても、単純にその大きさを拡大するのみでは出力される画像が不自然なものとなってしまう。
【0007】
このように、そもそも瞳の大きさを大きくするための画像補正に着目した具体的な技術はこれまで提案されていなかった。このため、特許文献1,2を単に適用するのみでは、瞳の大きさが拡大されかつ自然な顔の画像を得ることはできなかった。
【0008】
本発明では、このような問題を解決し、顔画像に含まれる瞳の大きさを自然に拡大し、画像を見る者に対し良い印象を抱かせる顔画像を生成する画像補正装置やプログラムなどを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するため、本発明は以下のような構成をとる。本発明の第一の態様は、画像補正装置であって、瞳特定手段,輪郭特定手段,拡大手段,削除手段,及び合成手段を含む。
【0010】
瞳特定手段は、画像中の被写体である人物の瞳領域を特定する。
【0011】
輪郭特定手段は、画像中の被写体である人物の目の輪郭を特定する。目の輪郭とは、上瞼及び下瞼によって囲まれる領域の輪郭を示す。言い換えれば、眼の輪郭とは眼球を覆う眼瞼と、眼瞼に覆われていない眼球表面との境界を示す。
【0012】
拡大手段は、瞳特定手段によって特定された瞳領域の画像を拡大させる。
【0013】
削除手段は、拡大手段によって拡大された瞳領域の画像において、輪郭特定手段によって特定された輪郭からはみ出した部分を削除する。
【0014】
合成手段は、削除手段によって輪郭からはみ出した部分が削除された瞳領域の画像を用いて、瞳が拡大された画像を取得する。例えば、瞳領域を含む一部の画像が原画像から抜き出され拡大手段や削除手段の処理対象となる場合、合成手段は、削除手段から出力される画像を原画像の元の位置に合成する。
【0015】
本発明の第一の態様では、瞳特定手段によって特定された瞳領域の画像が、拡大手段によって所定の手順で拡大される。このままでは、瞳領域の画像が、被写体の眼瞼によって囲まれる眼の輪郭を越えている場合があるため、輪郭手段によって眼の輪郭が特定され、拡大された瞳領域の画像のうち、眼の輪郭からはみ出た部分が削除される。そして、この瞳領域の画像を用いて、補正後の画像が生成される。
【0016】
このため、本発明の第一の態様によれば、ユーザは、画像編集装置(画像編集ソフトがインストールされた情報処理装置も含む)のような手作業の介在する装置を操作することなく、自動的に瞳が自然に拡大された、見る者に対し良い印象を与える画像を取得することが可能となる。
【0017】
また、本発明の第一の態様における輪郭特定手段は、人物の目の領域を含む画像である目領域画像を抽出し、前記目領域画像から肌色領域をマスキングすることにより、目の輪郭を特定するように構成されても良い。
【0018】
また、本発明の第一の態様における拡大手段は、瞳領域に基づいて拡大領域を特定する拡大領域特定手段と、拡大領域に基づいて瞳領域の画像全体を所定の倍率で拡大変換する拡大変換手段とを含むように構成されても良い。
【0019】
本発明の第二の態様は、画像補正装置であって、瞳特定手段、輪郭抽出手段、輪郭操作手段、及び画素値付与手段を備える。
【0020】
瞳特定手段は、画像中の被写体である人物の瞳領域を特定する。輪郭特定手段は、画像中の被写体である人物の目の輪郭を特定する。輪郭抽出手段は、瞳領域の輪郭を抽出する。瞳領域の輪郭とは、黒目の領域と白目の領域との境界に相当する。輪郭操作手段は、輪郭抽出手段によって抽出される瞳領域の輪郭を操作することにより、瞳領域を広げる。画素値付与手段は、輪郭操作手段によって広げられた瞳領域の各画素に対し、瞳を示す画素値を与える。瞳を示す画素値とは、この人物の瞳領域における画素値と同じ又は類似した画素値である。
【0021】
このように構成された本発明の第二の態様では、広げられた瞳領域と広げられる前の瞳領域との差分領域の各画素に限定して新たな画素値を与えるように構成された場合、元の瞳領域の画像が操作されない。このため、原画像において瞳に写りこんでいた映像などが崩されること無く、自然に瞳が拡大された画像を得ることが可能となる。
【0022】
また、本発明の第二の態様における輪郭操作手段は、輪郭抽出手段によって抽出された瞳領域の輪郭のうち白目領域との境界に位置する輪郭が複数得られた場合に、各輪郭を互いに離間する方向に移動させることにより瞳領域の輪郭を広げるように構成されても良い。
【0023】
また、本発明の第二の態様における輪郭操作手段は、画像中の被写体である人物の左右の目それぞれの略中心に位置する2点を取得する目中心取得手段と、この2点を含む直線を移動軸として特定する移動軸特定手段とを含み、輪郭を移動軸に従って移動させるように構成されても良い。
【0024】
また、本発明の第二の態様における輪郭操作手段は、移動軸に平行に各輪郭を移動させるように構成されても良い。
【0025】
本発明の第三の態様は、画像補正装置であって、瞳特定手段、近似手段、図形拡大手段、及び画素値付与手段を含む。瞳特定手段は、画像中の被写体である人物の瞳領域を特定する。近似手段は、瞳特定手段によって特定された瞳領域を幾何学図形に近似する。図形拡大手段は、近似手段によって得られた幾何学図形を拡大することにより、近似された瞳領域を広げる。画素値付与手段は、図形拡大手段によって広げられた瞳領域の各画素に対し、瞳を示す画素値を与える。瞳を示す画素値とは、この人物の瞳領域における画素値と同じ又は類似した画素値である。
【0026】
このように構成された本発明の第三の態様では、瞳領域の画像が幾何学図形に基づいて拡大される。このため、拡大後の瞳領域は整った輪郭として得られ、見る者に対しより良い印象を与える画像を得ることが可能となる。
【0027】
また、このように構成された本発明の第三の態様では、広げられた瞳領域と広げられる前の瞳領域との差分領域の各画素に限定して新たな画素値を与えるように画素値付与手段が構成された場合、元の瞳領域の画像が操作されない。このため、原画像において瞳に写りこんでいた映像が崩されることなどが無く、自然に瞳が拡大された画像を得ることが可能となる。
【0028】
また、本発明の第三の態様における近似手段は、軸を取得する軸取得手段と、瞳領域のうち、軸方向の幅が最も大きい部分の中点位置を円の中心として取得する円中心取得手段と、円の中心が取得された際に軸方向の幅の半分の値を円の半径として取得する半径取得手段とを含むように構成されても良い。
【0029】
また、本発明の第三の態様における図形拡大手段は、中心と取得された半径よりも長い半径とを用いて円を描くように構成されても良い。
【0030】
また、本発明の第三の態様における図形拡大手段は、中心と取得された半径が軸からの角度に応じて延長された半径とを用いて軌跡を描くように構成されても良い。
【0031】
また、本発明の第二の態様及び第三の態様における画素値付与手段は、瞳領域から画素値をサンプリングし、サンプリングされた画素値を、瞳を示す画素値として与えるように構成されても良い。
【0032】
また、本発明の第一の態様、第二の態様、及び第三の態様は、拡大された瞳領域の略境界に対しぼかし処理を施すぼかし手段をさらに備えるように構成されても良い。
【0033】
本発明の第四の態様は、画像中の被写体である人物の瞳領域を特定するステップと、画像中の被写体である人物の目の輪郭を特定するステップと、特定された瞳領域の画像を拡大させる拡大ステップと、拡大ステップにおいて拡大された瞳領域の画像において、特定された輪郭からはみ出した部分を削除するステップと、輪郭からはみ出した部分が削除された瞳領域の画像を用いて、瞳が拡大された画像を取得するステップとを情報処理装置に実行させるプログラムである。
【0034】
また、本発明の第四の態様における拡大ステップは、瞳領域に基づいて拡大領域を特定するステップと、拡大領域に基づいて瞳領域の画像全体を所定の倍率で拡大変換するステップとを含むように構成されても良い。
【0035】
また、本発明の第五の態様は、画像中の被写体である人物の瞳領域を特定するステップと、画像中の被写体である人物の目の輪郭を特定するステップと、瞳領域の輪郭を抽出するステップと、瞳領域の輪郭を操作することにより瞳領域を広げるステップと、広げられた瞳領域の各画素に対し、瞳を示す画素値を与えるステップと、画素値が与えられた瞳領域の画像を用いて、瞳が拡大された画像を取得するステップと、を情報処理装置に実行させるプログラムである。
【0036】
また、本発明の第五の態様における拡大ステップは、瞳領域を幾何学図形に近似するステップと、得られた幾何学図形を拡大することにより、近似された瞳領域を広げるステップと、広げられた瞳領域の各画素に対し、瞳を示す画素値を与えるステップとを含むように構成されても良い。
【0037】
【発明の実施の形態】
〔〔第一実施形態〕〕
次に、図を用いて画像補正装置の第一実施形態である、画像補正装置1aについて説明する。以下の説明において、人物画像とは、少なくとも瞳を含む人物の顔の一部または全部の画像を含む画像である。従って、人物画像とは、人物全体の画像を含んでも良いし、人物の顔だけや上半身だけの画像を含んでも良い。また、複数の人物についての画像を含んでも良い。さらに、背景に人物以外の風景(背景:被写体として注目された物も含む)や模様などのいかなるパターンが含まれても良い。
【0038】
なお、画像補正装置1aについての以下の説明は例示であり、その構成は以下の説明に限定されない。
【0039】
〔システム構成〕
画像補正装置1aは、ハードウェア的には、バスを介して接続されたCPU(中央演算処理装置),主記憶装置(RAM),補助記憶装置などを備える。補助記憶装置は、不揮発性記憶装置を用いて構成される。ここで言う不揮発性記憶装置とは、いわゆるROM(Read−Only Memory:EPROM(Erasable Programmable Read−Only Memory),EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−Only Memory),マスクROM等を含む),FRAM(Ferroelectric RAM),ハードディスク等を指す。
【0040】
図1は、画像補正装置1aの機能ブロックを示す図である。画像補正装置1aは、補助記憶装置に記憶された各種のプログラム(OS,アプリケーション等)が主記憶装置にロードされCPUにより実行されることによって、入力部2,記憶部3,領域検出部4,補正処理部5a,及び出力部6等を含む装置として機能する。領域検出部4及び補正処理部5aは、画像補正プログラムがCPUによって実行されることにより実現される。
【0041】
図2は、画像補正装置1aの各機能部によって実行される主な処理とその流れを示す図である。以下、図1,2を用いて、画像補正装置1aの各機能部について説明する。
【0042】
〈入力部〉
入力部2は、人物画像の原画像7のデータ(以下、「原画像7のデータ」と呼ぶ)を画像補正装置1aへ入力するためのインタフェースとして機能する。入力部2によって、画像補正装置1aの外部から原画像7のデータが画像補正装置1aへ入力される(S1)。入力部2は、画像補正装置1aへ原画像7のデータを入力するためのどのような既存技術を用いて構成されても良い。
【0043】
例えば、ネットワーク(例えばローカル・エリア・ネットワークやインターネット)を介して人物画像のデータが画像補正装置1aへ入力されても良い。また、デジタルカメラやパーソナルコンピュータ等から人物画像のデータが画像補正装置1aへ入力されても良い。また、記録装置や記録媒体(例えば各種フラッシュメモリやフロッピー(登録商標)ディスクやCD(Compact Disk)やDVD(Digital Versatile Disc、Digital Video Disc))に記録された人物画像のデータが画像補正装置1aへ入力されても良い。また、画像補正装置1aがデジタルカメラ等の撮像装置又はデジタルカメラ等の撮像装置を備える各種装置(例えばPDA(Personal Digital Assistant)や携帯電話機)の内部に含まれ、撮像された人物画像がデータとして保存される前又は後に画像補正装置1aへ入力されても良い。また、画像補正装置1aが、プリンタやディスプレイ等の画像出力装置の内部に含まれ、出力データとしてこの画像出力装置に入力された人物画像のデータが画像補正装置1aへ入力されても良い。
【0044】
入力部2は、上記されたそれぞれの場合に応じて構成される。入力部2は、上記された複数の場合に応じることが可能となるように構成されても良い。
【0045】
〈記憶部〉
記憶部3は、いわゆるRAMを用いて構成される。記憶部3は、領域検出部4又は補正処理部5aによって各処理が実行される際に利用される。例えば、記憶部3には、処理対象となる原画像7のデータや、中間生成データとしての目領域画像8のデータや、出力データとしての瞳拡大画像9のデータ等が読み書きされる。ここで、目領域画像8とは、原画像7に含まれる画像であって、被写体の人物の目及びその周囲を含む画像を指す。また、瞳拡大画像9とは、画像補正装置1aから出力される画像であり、原画像7中の人物の瞳が画像補正によって拡大された画像を指す。このため、原画像7と瞳拡大画像9とは、基本的に、瞳及びその周囲以外の画像は同じ画像となる。
【0046】
〈領域検出部〉
領域検出部4は、領域検出処理を実行する。以下、領域検出処理について説明する。
【0047】
領域検出処理では、画像処理が実施される目領域画像8のデータが、原画像7のデータから取得される。また、補正処理部5aにおいて拡大などの処理の対象となる瞳領域が目領域画像8から検出される。
【0048】
図3は、領域検出処理を説明するための図である。次に、領域検出処理の具体的な流れについて説明する。
【0049】
まず、領域検出処理では、原画像7から人物の顔を含む領域(以後「顔領域」と呼ぶ)が検出される(S2:図2参照)。そして、検出された顔領域を含む矩形(以下「顔矩形」と呼ぶ:図3(b)の内側の矩形に相当)の座標が得られる。この顔矩形の座標により、原画像7における被写体となった人物の顔領域の位置や大きさが特定される。
【0050】
顔領域の検出は、既存のどのような技術を適用することにより実現されても良い。例えば、顔全体の輪郭に対応した基準テンプレートを用いたテンプレートマッチングによって顔矩形の座標が得られても良い。また、顔の構成要素(目,鼻,耳など)に基づくテンプレートマッチングによって顔矩形の座標が得られても良い。また、クロマキー処理によって頭髪の頂点が検出され、この頂点に基づいて顔矩形の座標が得られても良い。
【0051】
領域検出処理では、次に、顔領域の画像から、目領域画像8が取得される(S3)。目領域画像8の取得は、既存のどのような技術を適用することにより実現されても良い。
【0052】
例えば、まず人物の目又は瞳の中心位置が検出され(図3(c)のクロスマーク(×印)に相当)、検出された位置を元に目領域画像8の領域(図3(d)の最も内側に位置する二つの矩形に相当)が決定され、目領域画像8が取得される。このとき、人物の目又は瞳の中心位置の検出には、既存のどのような技術が適用されても良い。
【0053】
例えば、特許文献3や非特許文献1に記載された技術によって、人物の目又は瞳の中心位置が検出される。また、検出された位置を元に目領域画像8が取得される際に、どのような方法によって取得されても良い。例えば、検出された位置を中心にした特定の矩形によって囲まれた画像が目領域画像8として取得される。このとき、特定の矩形は、例えば人物の顔幅や左右の目の中心位置の距離などを元にその大きさが決定される。
【0054】
領域検出処理では、次に、取得された目領域画像8から瞳領域が検出される(図2のS4)。瞳領域の検出は、既存のどのような技術を適用することにより実現されても良い。以下にその例を示す。
【0055】
図4は、瞳領域の検出が実施される際の処理の流れを示すフローチャートである。図5は、瞳領域の検出が実施される前の目領域画像8(図5(a))及び瞳領域の抽出が実施された後の目領域画像8(図5(b))を示す図である。
【0056】
まず、目領域画像8から、非瞳領域として肌色の領域が抽出される。そして、抽出された肌色の領域についてマスキングが施される(S4a)。この処理は、例えばLab空間法によって実施される。このマスキングにより、目領域画像8から肌色の領域が除去され、白目の領域と瞳領域を含む目の輪郭が特定される。
【0057】
次に、S4aの処理が実施された目領域画像8から、非瞳領域として白目の領域(即ち白色の領域)が抽出される。そして、抽出された白目の領域についてマスキングが施される(S4b)。この処理は、例えばRGB空間法によって実施される。このマスクキングにより、白目の領域が除去され、瞳領域の画像が取得される。
【0058】
S4a及びS4bの処理の実施結果として得られる目領域画像8(図5の(b)に相当)には、拡大などの処理の対象となる瞳領域の画像が残る(S4c)。このようにして、瞳領域の抽出が実施される(S4)。
【0059】
〈補正処理部〉
補正処理部5aは、補正処理を実施する。以下、補正処理について説明する。補正処理では、目の領域内、即ち上瞼と下瞼との間の領域内で、領域検出処理によって検出された瞳領域を拡大する画像補正処理が実施される(S5:図2参照)。
【0060】
図6は、補正処理の具体的な流れを示すフローチャートである。図7は、補正処理部5aの構成例を示す機能ブロック図である。補正処理部5aは、領域指定部10,拡大処理部11,ぼかし処理部12,及び領域補正部13を備える。
【0061】
まず、目領域画像8において、検出された瞳領域が拡大される(S5a)。ここで、補正処理部5aによって実施される瞳領域の拡大処理の具体的な流れを説明する。まず、検出された瞳領域のうちx軸方向の最大値又は最小値を有する点を通りx軸に垂直な線と、y軸方向の最大値又は最小値を通りy軸に垂直な線とによって囲まれる矩形が取得される。この矩形の取得は、領域指定部10によって実行される。そして、この矩形の中心を基準点として、瞳領域の画像が特定の倍率(例:110%,120%)に従って拡大される。この拡大は、拡大処理部11によって実行される。
【0062】
特定の倍率は、あらかじめユーザによって設定されても良いし、動的に決定されても良い。特定の倍率を動的に決定する方法には、例えば目領域と瞳領域との大きさの比(例えば画素数の比)によって決定する方法や、目領域と瞳領域との横幅の比によって決定する方法などがある。
【0063】
他の方法に基づいた瞳領域の拡大を実現する処理については、第二実施形態及び第三実施形態の欄で説明する。
【0064】
次に、S5aの処理によって拡大された瞳領域の境界部分に対し、ぼかし処理が実施される。この処理はぼかし処理部12によって実行される。この境界部分は、拡大された瞳領域の面積や縦幅・横幅の値などから一定の基準に従って求められる。例えば、拡大された瞳領域をさらに特定の倍率(例:98%)で縮小し、拡大された瞳領域と縮小された瞳領域との差分部分が境界部分とみなされる。縮小処理を省略するために、拡大する前の瞳領域を縮小された瞳領域として使用することにより境界部分が獲得されても良い。また、瞳領域の面積や縦幅・横幅などが、予め設定された閾値よりも小さい場合にはぼかし処理を実行しないように構成されても良い。
【0065】
また、境界部分に対するぼかし処理には、拡大された瞳領域と白目の部分との境界の不自然さを解消するために実施される補正であれば、既存のどのような補正方法が適用されても良い。例えば、境界部分の内側から外側へ向けて、瞳領域の画素値から白目領域の画素値まで線形に色を変化させることによりぼかし処理が実施されても良い。または、境界部分に対し、移動平均フィルタ等を用いたぼかし処理が実施されても良い。
【0066】
次に、S5bの処理によって画像処理された瞳領域の画像のうち、上瞼及び下瞼からはみ出た部分が削除される(S5c)。この処理は、領域補正部13によって実行される。この処理は、例えば領域検出処理において作成された肌色の領域のマスクを用いることによって実現される。
【0067】
そして、S5cの処理によってはみ出した部分が削除された瞳領域の画像が、原画像7の該当位置に合成され、瞳拡大画像9が生成される(S5d)。
【0068】
〈出力部〉
出力部6は、補正処理によって作成された瞳拡大画像9のデータを外部へ出力するためのインタフェースとして機能する。出力部6によって出力されるデータの使用方法は、出力部6を介してこのデータを取得する装置に依存する。例えば、画像補正装置1aがディスプレイを備える場合、又はディスプレイに接続される場合、このディスプレイに対し出力部6によるデータ出力が実施され、瞳拡大画像9が表示されるように構成される。また、例えば、画像補正装置1aがデジタルカメラ又はデジタルカメラを備える各種装置の内部に含まれる場合、デジタルカメラは出力部6から出力される瞳拡大画像9のデータを保存するように構成される。また、例えば、画像補正装置1aが他の画像補正装置の内部に含まれる場合、他の画像補正装置は、この瞳拡大画像9のデータに対しさらに補正処理を実行するように、又はこの瞳拡大画像9のデータを生成物として記録又は出力するように構成される。
【0069】
〔作用/効果〕
画像補正装置1aでは、領域検出処理の実行により、原画像7から瞳領域が検出される。次に、検出された瞳領域の画像が拡大され、拡大された瞳領域の画像のうち、上瞼及び下瞼(即ち目の領域)からはみ出た部分の画像が削除される。そして、はみ出た部分が削除された目領域の画像が、原画像7の該当する部分に合成され、瞳拡大画像9が生成される。
【0070】
図8は、瞳領域が拡大された画像の例を示す図である。図9は、瞳が拡大される前の画像の例(入力画像の例:(a))と、瞳が拡大された後の画像の例(出力画像の例:(b))とを示す図である。
【0071】
図8(a)は、拡大された瞳領域に対しぼかし処理(S5b)及びはみ出た瞳領域の削除(S5c)が実行されない場合の画像の例を示す図である。このように、抽出された瞳領域の画像が単純に拡大処理されたのみでは、特に瞳領域の上端側及び下端側が瞼の上にはみ出してしまう。このため、拡大後の画像が不自然な画像となってしまう。一方、図8(b)は、拡大された瞳領域に対しぼかし処理(S5b)及びはみ出た瞳領域の削除(S5c)が実行された場合の画像の例を示す図である。即ち、図8(b)は、画像補正装置1aによって生成される瞳拡大画像9である。画像補正装置1aによれば、図8(b)に示されるように瞳領域の画像が上下の瞼にはみ出すことなく拡大される。このため、このように生成された瞳領域の画像がS5dの処理において用いられることにより、画像補正装置1aに入力された画像(図9(a))に比べて、自然に瞳が拡大された、見る者に良い印象と与える人物画像(図9(b))を自動的に取得することが可能となる。
【0072】
従って、熟練の技能を要する画像編集ソフト等を用いた手動の処理を行うことなく、他人に対する印象が良い写真(図9(b))を得たいというユーザ等の願望に対し応えることが可能となる。
【0073】
また、最近ではカメラ付き携帯端末(例:携帯電話機,PDA)が広く普及している。このような装置で人物画像が撮像された場合、あらかじめ装置に備えられている通信機能による他の装置への送信処理や、装置に備えられている表示部への表示により、撮像された画像が直接的に他人の目に触れる機会が多い。言い換えれば、このような装置で撮像された画像については、他人の目に触れるまでの間に、パーソナルコンピュータやフォトレタッチ専用装置などを用いての画像編集を行う機会が少ない。また、このような携帯端末に備えられた表示部の大きさや入力インタフェース等は非常に限られているため、携帯端末の装置上で画像処理を人間の手によって行うことは、非常に困難でありユーザにとって煩わしい処理となる。
【0074】
一方、画像補正装置1aがこのようなカメラ付き携帯端末に搭載されることにより、撮像された人物画像の瞳が上述の処理によって自然に拡大されるため、ユーザは簡易に他人に対し印象の良い画像を得ることが可能となる。
【0075】
また、画像補正装置1aでは、瞳領域の境界部分、即ち瞳の領域と白目の領域との境界部分に対し、ぼかし処理が実施される。このため、瞳部分が浮き出して見える等の違和感をユーザに与えない自然な瞳拡大画像9を取得することが可能となる。
【0076】
〔変形例〕
上記説明では、領域検出処理において、目領域画像8が取得されることにより、記憶部3に目領域画像8が一時的に記憶され、瞳の拡大に関する処理が目領域画像8に対して実行された。そして、この目領域画像8が原画像7の該当部分に合成されることにより、瞳拡大画像9が取得された。しかし、目領域画像8が取得されること無く、瞳の拡大に関する処理が直接的に原画像7について実施されても良い。
【0077】
また、S4aの処理において、白目が充血していることを考慮し、さらに赤色の領域についても抽出及びマスキングが実施されても良い。このようなマスキング処理は、RGB空間法やLab空間法など、どのような方法によって行われても良い。
【0078】
また、S5bの処理とS5cの処理とは、実行される順序が逆であっても良い。即ち、瞳領域のうち瞼にはみ出た領域が削除された後にぼかし処理が実行されるように構成されても良い。
【0079】
また、S5bの処理、即ちぼかし処理は必ずしも実行される必要はなく、ユーザや設計者によって実行するか否かを選択するように構成されても良い。同様に、ぼかし処理が実行されないように構成されても良い。
【0080】
〔〔第二実施形態〕〕
〔システム構成〕
次に、図を用いて画像補正装置の第二実施形態である、画像補正装置1bについて、画像補正装置1aと異なる点について説明する。
【0081】
画像補正装置1bは、補正処理部5aの代わりに補正処理部5bを備える点で画像補正装置1aと異なる。補正処理部5bは、瞳領域を拡大する処理(図6のS5aを参照)の内容が、補正処理部5aと異なる。
【0082】
図10は、画像補正装置1bの補正処理部5bによる補正処理を示すフローチャートである。図11は、補正処理部5bの構成例を示す機能ブロック図である。補正処理部5bは、ぼかし処理部12,領域補正部13,移動軸取得部14,境界線抽出部15,境界線処理部16,及び色決定部17を備える。以下、図10,11を用いて、画像補正装置1bの補正処理部5bにおける補正処理の流れについて説明する。
【0083】
まず、移動軸18が取得される(S5a−1a)。この処理は移動軸取得部14によって実行される。図12は、移動軸18の例を示す図である。移動軸18の使用方法については後述する。移動軸18は、領域検出処理において検出される左右の瞳の中心位置(図12のクロスマーク(×印)に相当)を含む直線として得られる。
【0084】
次に、瞳領域と白目との境界線が抽出される(S5a−2a)。この処理は、境界線抽出部15によって実行される。図13は、瞳領域と白目との境界線を示す図である。図13において、瞳領域と白目との境界線は、太線によって示される。このような境界線は、例えば一般的なエッジ抽出処理によって抽出される。
【0085】
次に、抽出された境界線が、取得された移動軸18に従って平行移動される(S5a−3a)。この処理は、境界線処理部16によって実行される。図14は、抽出された境界線が移動軸18に従って平行移動される様子を示す画像である。図14に示される様に、抽出された境界線は、瞳の中心位置から離れる方向へ平行移動される。移動距離は、適宜設定されて良い。移動距離は、例えば、領域検出処理において検出された顔の横幅や、検出された瞳領域の横幅などの値を元に決定される。
【0086】
次に、瞳領域の各画素に対して色が与えられる(S5a−4a)。この処理は色決定部17によって実行される。補正処理部5bの境界線処理部16による処理(図10のS5a−3a)では、瞳の拡大処理として境界線が移動されるだけであるため、拡大後と拡大前との差分領域には瞳としての画素値が与えられていない。このため、S5a−4aの処理により、このような差分領域に対し画素値が与えられる。また、差分領域のみならず、拡大された後の瞳領域の全画素に対して新たに画素値が与えられても良い。
【0087】
上記の差分領域に対し、どのように画素値が与えられても良い。拡大前の瞳領域からサンプリングされた画素値を用いて、上記の差分領域に対して画素値が与えられても良い。具体的には、例えば、拡大前の瞳領域の最も外側に位置する画素の画素値が、この画素から移動軸18上に位置する全ての差分領域に対して与えられても良い。また、例えば、拡大前の瞳領域から複数の画素値がサンプリングされ、サンプリングされた複数の画素値から、差分領域毎に画素値がランダムに選択されても良い。
【0088】
補正処理部5bによる補正処理では、S5a−4aの処理の後、S5b以降の処理(図6参照)が補正処理部5aと同様に実施される。
【0089】
〔作用/効果〕
画像補正装置1bによれば、瞳領域の画像そのものを拡大させることなく瞳領域を拡大することが可能となる。このため、差分領域のみに新たに画素値を与えるように構成されることにより、瞳に映りこんだ映像が変形されることなく、瞳拡大画像9を得ることが可能となる。従って、より自然に瞳が拡大された画像を得ることが可能となる。
【0090】
〔変形例〕
画像補正装置1bでは、拡大前の瞳領域が下瞼又は上瞼に交わらない場合、移動軸18に従って境界線が平行移動されると、瞳領域が閉じた領域でなくなってしまう。即ち、瞳領域を形成する境界線の一部が開いてしまい、瞳領域を特定することができなくなる。このような場合には、第一実施形態又は第三実施形態に示される方法(所定の基準を原点にした倍率(スケーリング)処理)が採用されることにより、瞳拡大画像9が得られるように構成されても良い。
【0091】
また、拡大前の瞳領域が下瞼又は上瞼に交わっていたとしても、平行移動されると交わらなくなってしまい、瞳領域が閉じた領域でなくなってしまう場合がある。このような場合、第一実施形態又は第三実施形態に示される方法が採用されることにより、瞳拡大画像9が得られるように構成されても良い。また、抽出された境界線及び上瞼又は下瞼の境界線が曲線(例:ベジエ曲線,円の弧)に近似され、数学的に境界線同士の交点が算出され、閉じた空間が生成されても良い。
【0092】
また、第二実施形態では、S5cの処理(図6参照)、即ち拡大処理によってはみ出てしまった瞳領域を削除する処理を実行しないように構成されても良い。第二実施形態では境界線が移動軸に平行に移動されるため、拡大後の瞳領域はほとんど瞼に対してはみ出てしまうことが無い。このため、特に境界線の移動量が小さい場合は、このような削除処理を実行しなくとも、自然に瞳が拡大された瞳拡大画像9を得ることが可能である。
【0093】
〔〔第三実施形態〕〕
〔システム構成〕
次に、図を用いて画像補正装置の第三実施形態である、画像補正装置1cについて、画像補正装置1bと異なる点について説明する。
【0094】
画像補正装置1cは、補正処理部5bの代わりに補正処理部5cを備える点で画像補正装置1bと異なる。
【0095】
図15は、画像補正装置1cの補正処理部5cによる補正処理を示すフローチャートである。図16は、補正処理部5cの構成例を示す機能ブロック図である。補正処理部5cは、瞳領域を拡大する処理(図6のS5a)の内容が、補正処理部5bと異なる。構成としては、補正処理部5cは、中心検出部19及び円拡大部20を備える点で補正処理部5bと異なる。補正処理部5cは、ぼかし処理部12,領域補正部13,移動軸取得部14,色決定部17,中心検出部19,及び円拡大部20を備える。以下、図15,16を用いて、画像補正装置1cの補正処理部5cにおける補正処理の流れについて説明する。
【0096】
まず、瞳の中心点が検出される。この処理は、移動軸取得部14及び中心検出部19によって実行される。領域検出処理において瞳の中心が検出されるが、改めて瞳の中心が検出される。
【0097】
次に、領域検出処理において検出される左右の瞳の中心位置を含む直線(第二実施形態における移動軸18に相当)がx軸として取得される(図15のS5a−1b)。次に、瞳領域のうちx軸方向の幅が最大となる部分を検出する。そして、このときの瞳領域のx軸方向の中点が瞳の中心として検出される。また、このときの幅の半分の長さが、半径として取得される(S5a−2b)。
【0098】
次に、瞳の中心位置をもとに、瞳領域の範囲が広げられる。この処理は、円拡大部20によって実行される。具体的には、中心検出部19によって得られた中心点と半径とを用いて円などの領域が定義され、この領域が新たな瞳領域として設定される(S5a−3b)。
【0099】
例えば、瞳の中心位置と、所定の倍率で大きくされた半径とを用いて円が定義されても良い。また、例えば、瞳の中心位置と半径とを用い、半径に対してx軸からの角度に応じた重みを乗じることによって、円に似た領域が定義されても良い。図17は、新たな瞳の領域の定義方法のうち後者の方法を示す図である。半径に対するx軸からの角度とは、図17においては(θ+π/2)で表現される。そして、図17における点線による曲線が、新たに定義される瞳領域を示す。
【0100】
次に、瞳領域(補正処理部5bによる処理S5a−4aにおける差分領域に相当)の各画素に対して色が与えられる(S5a−4b)。この処理では、補正処理部5bによる処理S5a−4aと同様の処理によって、差分領域の各画素に対し画素値が与えられる。
【0101】
補正処理部5cによる補正処理では、S5a−4bの処理の後、S5b以降の処理(図6参照)が補正処理部5bと同様に実施される。
【0102】
〔作用/効果〕
画像補正装置1cによれば、補正後の瞳領域、即ち瞳拡大画像9における瞳領域は、円などの整った形に補正される。このため、きれいな形の瞳領域を有する瞳拡大画像9を提供することが可能となる。
【0103】
〔変形例〕
第三実施形態では、S5cの処理(図6参照)、即ち拡大処理によってはみ出てしまった瞳領域を削除する処理を実行しないように構成されても良い。第三実施形態では近似された半径と中心とに応じて改めて瞳領域を定義する。このため、拡大後の瞳領域はほとんど瞼に対してはみ出てしまうことが無い。従って、特に半径の拡大量が小さい場合は、このような削除処理を実行しなくとも、自然に瞳が拡大された瞳拡大画像9を得ることが可能である。
【0104】
【発明の効果】
本発明によれば、画像編集装置(画像編集ソフトがインストールされた情報処理装置も含む)をユーザが操作することなく、瞳が自然に拡大された画像を簡易に取得することが可能となる。このため、瞳が自然に拡大された画像を取得する際に、ユーザは熟練の技術を要求されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】画像補正装置の機能ブロックを示す図である。
【図2】画像補正装置の各機能ブロックの主な処理を示す図である。
【図3】領域検出処理における目領域画像の取得の処理を示す図である。
【図4】瞳領域の検出処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】目領域画像における瞳領域の検出の処理を示す図である。
【図6】補正処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】第一実施形態における補正処理部の機能ブロックを示す図である。
【図8】瞳領域が拡大された画像の例を示す図である。
【図9】瞳領域が拡大される前の画像と拡大された後の画像の例を示す図である。
【図10】第二実施形態における瞳領域の拡大処理を示すフローチャートである。
【図11】第二実施形態における補正処理部の機能ブロックを示す図である。
【図12】移動軸取得の処理を示す図である。
【図13】境界線抽出の処理を示す図である。
【図14】境界線の移動処理を示す図である。
【図15】第三実施形態における瞳領域の拡大処理を示すフローチャートである。
【図16】第三実施形態における補正処理部の機能ブロックを示す図である。
【図17】第三実施形態における瞳領域の拡大処理を示す図である。
【符号の説明】
1a,1b,1c 画像補正装置
2 入力部
3 記憶部
4 領域検出部
5a,5b,5c 補正処理部
6 出力部
7 原画像
8 目領域画像
9 瞳拡大画像
10 領域指定部
11 拡大処理部
12 ぼかし処理部
13 領域補正部
14 移動軸取得部
15 境界線抽出部
16 境界線処理部
17 色決定部
18 移動軸
19 中心検出部
20 円拡大部

Claims (14)

  1. 画像中の被写体である人物の瞳領域を特定する瞳特定手段と、
    前記画像中の被写体である人物の目の輪郭を特定する輪郭特定手段と、
    前記瞳特定手段によって特定された瞳領域の画像を拡大させる拡大手段と、
    前記拡大手段によって拡大された瞳領域の画像において、前記輪郭特定手段によって特定された輪郭からはみ出した部分を削除する削除手段と、
    前記削除手段によって輪郭からはみ出した部分が削除された瞳領域の画像を用いて、瞳が拡大された画像を取得する合成手段と
    を含む画像補正装置。
  2. 前記拡大手段は、
    前記瞳領域に基づいて拡大領域を特定する拡大領域特定手段と、
    前記拡大領域に基づいて瞳領域の画像全体を所定の倍率で拡大変換する拡大変換手段と
    を含む、請求項1に記載の画像補正装置。
  3. 画像中の被写体である人物の瞳領域を特定する瞳特定手段と、
    前記瞳領域の輪郭を抽出する輪郭抽出手段と、
    前記瞳領域の輪郭を操作することにより瞳領域を広げる輪郭操作手段と、
    前記輪郭操作手段によって広げられた瞳領域の各画素に対し、瞳を示す画素値を与える画素値付与手段と、
    を含む画像補正装置。
  4. 前記輪郭操作手段は、
    前記輪郭抽出手段によって抽出された瞳領域の輪郭のうち白目領域との境界に位置する輪郭が複数得られた場合に、各輪郭を互いに離間する方向に移動させることにより瞳領域の輪郭を広げる請求項3に記載の画像補正装置。
  5. 前記輪郭操作手段は、
    画像中の被写体である人物の左右の目それぞれの略中心に位置する2点を取得する目中心取得手段と、前記2点を含む直線を移動軸として特定する移動軸特定手段とを含み、前記輪郭を前記移動軸に従って移動させる
    請求項4に記載の画像補正装置。
  6. 画像中の被写体である人物の瞳領域を特定する瞳特定手段と、
    前記瞳領域を幾何学図形に近似する近似手段と、
    前記近似手段によって得られた幾何学図形を拡大することにより、近似された瞳領域を広げる図形拡大手段と、
    前記図形拡大手段によって広げられた瞳領域の各画素に対し、瞳を示す画素値を与える画素値付与手段と
    を含む画像補正装置。
  7. 前記近似手段は、
    軸を取得する軸取得手段と、前記瞳領域のうち前記軸方向の幅が最も大きい部分の中点位置を円の中心として取得する円中心取得手段と、前記円の中心が取得された際に前記軸方向の幅の半分の値を円の半径として取得する半径取得手段とを含み、
    前記図形拡大手段は、前記中心と前記取得された半径よりも長い半径とを用いて円を描く請求項6に記載の画像補正装置。
  8. 前記近似手段は、
    軸を取得する軸取得手段と、前記瞳領域のうち前記軸方向の幅が最も大きい部分の中点位置を円の中心として取得する円中心取得手段と、前記円の中心が取得された際に前記軸方向の幅の半分の値を円の半径として取得する半径取得手段とを含み、
    前記図形拡大手段は、前記中心と取得された半径が前記軸からの角度に応じて延長された半径とを用いて軌跡を描く請求項6に記載の画像補正装置。
  9. 前記画素値付与手段は、前記瞳領域から画素値をサンプリングし、サンプリングされた画素値を、瞳を示す画素値として与える請求項3〜8のいずれかに記載の画像補正装置。
  10. 前記拡大手段によって拡大された瞳領域の略境界に対しぼかし処理を施すぼかし手段をさらに備える請求項1〜9のいずれかに記載の画像補正装置。
  11. 画像中の被写体である人物の瞳領域を特定するステップと、
    前記画像中の被写体である人物の目の輪郭を特定するステップと、
    前記特定された瞳領域の画像を拡大させる拡大ステップと、
    前記拡大ステップにおいて拡大された瞳領域の画像において、前記特定された輪郭からはみ出した部分を削除するステップと、
    輪郭からはみ出した部分が削除された瞳領域の画像を用いて、瞳が拡大された画像を取得するステップと
    を情報処理装置に実行させるプログラム。
  12. 前記拡大ステップは、
    前記瞳領域に基づいて拡大領域を特定するステップと、
    前記拡大領域に基づいて瞳領域の画像全体を所定の倍率で拡大変換するステップと
    を含む、請求項11に記載のプログラム。
  13. 画像中の被写体である人物の瞳領域を特定するステップと、
    前記瞳領域の輪郭を抽出するステップと、
    前記瞳領域の輪郭を操作することにより瞳領域を広げるステップと、
    広げられた瞳領域の各画素に対し、瞳を示す画素値を与えるステップと、
    を情報処理装置に実行させるプログラム。
  14. 画像中の被写体である人物の瞳領域を特定するステップと、
    前期瞳領域を幾何学図形に近似するステップと、
    得られた幾何学図形を拡大することにより、近似された瞳領域を広げるステップと、
    広げられた瞳領域の各画素に対し、瞳を示す画素値を与えるステップと
    を情報処理装置に実行させるプログラム。
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