JP2005029645A - Aqueous ink composition for erasable pressurized ball-point pen - Google Patents
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Abstract
Description
【０００１】
本発明は、圧力をかけて強制的にインキを吐出させて筆記を行う加圧式ボールペン用インキであって、消しゴムにより消去することができる消去性加圧式ボールペン用水性インキ組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】
一般に、加圧式ボールペンは、インキに圧力をかけてインキを強制的に吐出させる構造であるため、通常の重力式（非加圧式）ボールペンに比べて速書き追従性が優れている、無重力状態や水中（内圧より外圧が低い環境）でも書ける、上向きでも書ける、密封構造をとっているのでインキが外部に流れ出ない（逆流しない）等の特徴を有している。
【０００３】
この加圧式ボールペンは、内部から外部に向かってインキを強制的に押しているので、非使用時にボールペンチップ先端からインキが漏れ出しやすく、それを防止するためインキの乾燥性を早くする、インキの粘度を高くするなどの工夫がなされている。
【０００４】
一方、一般の消去性インキ組成物は、▲１▼大きな着色粒子を使い、紙の繊維間に着色剤を浸透させない、▲２▼粘度や表面張力を高くして、インキを紙の繊維問に浸透させない、等の方法が採用されている。
【０００５】
しかしながら、従来配合の消去性インキ組成物を加圧式ボールペンに用いると、大粒径着色粒子を使用しているため、ペン先に粒子が詰まり易くなり、その書き味が悪くなり、筆記できなくなるなどの課題がある。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の課題等に鑑み、これを解消しようとするものであり、書き味に優れ、また、インキ吐出性、描線乾燥性、筆記直後の消去性に優れた消去性加圧式ボールペン用水性インキ組成物を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記従来の課題等について鋭意検討した結果、少なくとも顔料からなる着色剤と、特定の造膜剤と、可塑剤と、水とを含有するインキ組成物とすることにより、上記目的の消去性加圧式ボールペン用水性インキ組成物が得られることを見い出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、次の（１）〜（４）に存する。
（１） 少なくとも顔料からなる着色剤と、平均分子量２０万〜３００万の造膜剤と、該造膜剤を可塑化する可塑剤と、水とを含有することを特徴とする消去性加圧式ボールペン用水性インキ組成物。
（２） 平均分子量２０万〜３００万の造膜剤がポリエチレンオキサイド、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合付加物から選ばれる少なくとも１種である上記（１）記載の消去性加圧式ボールペン用水性インキ組成物。
（３） 更に、顔料分散剤を含有する上記（１）又は（２）記載の消去性加圧式ボールペン用水性インキ組成物。
（４） 顔料分散剤が水溶性樹脂又はその塩、界面活性剤から選ばれる少なくとも１種である上記（３）記載の消去性加圧式ボールペン用水性インキ組成物。
なお、本発明で規定する「平均分子量」とは、重量平均分子量を意味する。
【０００８】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の消去性加圧式ボールペン用水性インキ組成物は、少なくとも顔料からなる着色剤と、平均分子量２０万〜３００万の造膜剤と、該造膜剤を可塑化する可塑剤と、水とを含有することを特徴とするものである。
【０００９】
本発明に用いる着色剤としては、通常筆記具用インキに用いられている有機顔料、無機顔料が使用できる。
有機顔料としては、例えば、アニリン系、アゾ系（モノアゾ系、ジスアゾ系）、フタロシアニン系、アントラキノン系などが挙げられる。
また、無機顔料としては、例えば、カーボンブラック、チタンブラック、べんがら、酸化チタン、金属粉などが挙げられる。
これらの顔料は、各々単独で又は２種以上を混合して用いることができる。
これらの顔料の含有量は、インキ組成物全量に対して、好ましくは、５〜５０重量％、更に好ましくは、２０〜３０重量％である。
【００１０】
本発明に用いる造膜剤は、後述する可塑剤に可塑化されて組成物中で顔料の分散を安定化し、また、加圧式ボールペンにおけるインキの吹き出しを配合による粘度上昇によって抑制し、紙上では溶剤となる水及び可塑剤の浸透により皮膜 となって顔料を紙に適度な強さで固着する機能を発揮せしめるに用いるものである。
本発明に用いる造膜剤は、平均分子量が２０万〜３００万となることが必要であり、好ましくは、平均分子量５０万〜１５０万となるものが望ましい。
本発明において、平均分子量が２０万未満の造膜剤であると、皮膜強度が不十分であり、また、配合量を多くする必要が生じ、配合の自由度が低下することとなり、逆に、平均分子量が３００万を越える造膜剤であると、曳糸性が高く、筆記時にボテ、糸引きを生じることとなり、好ましくない。
本発明に用いることができる平均分子量が２０万〜３００万となる造膜剤としては、例えば、ポリエチレンオキサイド（ＰＥＯ）、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合付加物（ＰＥＰＯ）、ポリビニルアルコール（ＰＶＡ）、メチルセルロース（ＭＣ）、ヒドロキシプロピルセルロース（ＨＰＣ）から選ばれる少なくとも１種（各々単独で又はこれらの２種以上の混合物）が挙げられ、好ましくは、皮膜強度やビヒクルに溶解させる際の操作性の点から、ＰＥＯ、ＰＥＰＯが望ましい。
【００１１】
これらの特性の造膜剤の含有量は、インキ組成物全量に対して、好ましくは、０．５〜２０重量％、更に好ましくは、５〜１０重量％である。
この造膜剤の含有量が０．５重量％未満であると、皮膜強度が不十分となり、粘度も低く加圧の際に吹き出すこともあり、また、２０重量％を越えると、皮膜強度及び消去性は向上するが、粘度が高くなり吐出しにくくなり、筆記性能が低下することとなり、好ましくない。
【００１２】
本発明に用いる可塑剤としては、上記造膜剤を可塑化するものであり、造膜剤により形成される皮膜の柔軟性を向上させ、紙面へ浸透しにくいものとなるものであれば、特に限定されず、例えば、ポリグリセリンのアルキレンオキサイド付加物、グリセリンにアルキレンオキサイドが１〜１５０モル付加したグリセリンのアルキレンオキサイド付加物及びトリメチロールプロパンのアルキレンオキサイド付加物からなる群及びこれらの混合物から選ばれた少なくとも１種の多価アルコールのアルキレンオキサイド付加物、ジグリセリンエチレンオキサイド及びジグリセリンエチレンオキサイド１３モル付加物、ジグリセリンエチレンオキサイド９モル付加物、Ｎ−ヒドロキシエチルピロリドン（ＥＯ誘導体）などが挙げられ、これらは単独で又は２種以上混合して用いることができる。
本発明に用いる可塑剤は、使用（筆記時）時に水が紙面に浸透することにより、可塑剤自体が粘度の影響、造膜剤の存在により、紙面に浸透しにくくなる。これにより可塑剤は造膜剤に取り込まれて共に紙面に残り、適度な皮膜強度を発揮せしめるものとなる。
これらの可塑剤の含有量は、インキ組成物全量に対して、好ましくは、１〜５０重量％、更に好ましくは１５〜４０重量％である。
この可塑剤の含有量が１重量％未満であると、紙面に対してインキの浸透性が高くなり、また、消去性も悪くなり、逆に、可塑剤の含有量が５０重量％を越えると、インキの流動性が悪くなり、点コロ等の不具合が発生し、好ましくない。
【００１３】
また、本発明では、顔料の分散性を更に向上せしめる点から、顔料分散剤を含有させることが好ましい。
顔料分散剤としては、顔料分散剤が水溶性樹脂又はその塩、界面活性剤から選ばれる少なくとも１種が挙げられる。
水溶性樹脂としては、例えば、ポリアクリル酸、アクリル酸共重合体、マレイン酸樹脂などが挙げられ、また、これらの樹脂を塩の形にして更に水溶性にしたものを用いてもよい。これらの中でも、スチレンアクリル酸樹脂又はその塩が望ましい。
また、界面活性剤としては、顔料の分散性を更に向上せしめるものであれば特に限定されず、中でもリン酸エステル系界面活性剤が望ましい。
これらの顔料分散剤の含有量は、インキ組成物全量に対して、好ましくは、１〜３０重量％である。
この顔料分散剤の含有量が１重量％未満であると、更なる顔料分散性を向上せしめることができず、また、３０重量％を越えると、余剰な分散剤が消去性能へ悪影響を及ぼすこととなり、好ましくない。
【００１４】
更に、本発明では、用いる造膜剤の経時劣化を抑制するために、ＥＤＴＡ、アスコルビン酸、ビタミンＣ、金属キレート剤等から選ばれる少なくとも１種の経時劣化抑制剤等を必要に応じて含有せしめることができる。
また、本発明では、更に本発明の効果を損なわない範囲で、ボールペン用インキ組成物に用いられている常用成分（任意成分）、例えば、防錆剤、防腐剤、潤滑剤、ｐＨ調整剤、保湿剤、増粘剤、擬塑性付与剤、水溶性有機溶剤等を含有することができ、残部は溶剤となる水（精製水、イオン交換水、純水、超純水、蒸留水、海洋深層水等）で調製される。
【００１５】
本発明の消去性加圧式ボールペン用水性インキ組成物を製造するには、上記各成分を配合し、ニーダー等で予備混合した後、三本ロールで分散したり、プラネタリミキサーにて混合する方法等で製造することができる。
また、本発明のインキの粘度範囲は、消去性とカスレ等の点から、１０〜１０４Ｐａ・ｓとすることが望ましい。特に、１０２Ｐａ・ｓを越える場合は、加圧式ボールペンの形態が望ましい。
【００１６】
また、本発明に用いる加圧式ボールペンとしては、本発明のインキ組成物を充填するリフィールを備えたボールペンが挙げられる。本発明のインキ組成物を充填するボールペンリフィール構造としては、加圧式で密封構造となるものであれば、特に限定されず、例えば、本発明のインキを大気圧以上の圧力、具体的には、窒素などの不活性ガスで１０００〜６０００ヘクトパスカル（ｈＰａ）に加圧されたリフィール構造が挙げられる。
なお、本発明のインキ組成物は、加圧式のボールペンに限定されるものであるため、加圧式でない通常のリフィールに充填しても、インキ粘度が高いため、インキの吐出が満足できないものとなる。
【００１７】
このように構成される本発明では、少なくとも顔料からなる着色剤と、平均分子量２０万〜３００万の造膜剤と、該造膜剤を可塑化する可塑剤と、水とを含有することにより、加圧式ボールペンに使用した場合に、造膜剤が潤滑効果を有するため、書き味に優れ、また、インキ吐出性に優れ、また、顔料粒子を包み込んだ造膜剤が紙面に浸透するのを防ぐと共に、紙面上では、水が紙面に浸透することにより、可塑剤自体が紙面に浸透しにくくなり（粘度の影響、造膜剤の存在）、造膜剤に取り込まれて共に紙面に残り、適度な皮膜となって顔料を紙に軽く固着する機能を発揮せしめると共に、該皮膜は適度な力で紙に固着されるので、消しゴムで容易に描線（筆跡）を消去することができるものとなる。
【００１８】
【実施例】
次に、本発明を実施例及び比較例に基づき更に具体的にかつ詳細に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
【００１９】
〔実施例１〜２及び比較例１〜４〕
下記表１に示す配合組成となるインキ組成物を調製した。
得られた各インキ組成物を下記構成の加圧式ボールペンを作製した。この各加圧式ボールペンを用いて、下記方法により、書き味（螺旋筆記、文字筆記）、消去性（螺旋筆記、文字筆記）、インキ吐出性について評価した。
これらの結果を下記表１に示す。
【００２０】
（ボールペン構成）
実施例１〜２及び比較例１〜３は窒素封入により３０００ｈＰａで加圧したボールペンを用いた。比較例４は１０００ｈＰａ（常圧）のボールペンを用いた。
【００２１】
（書き味の評価方法）
各加圧ボールペン等を用いて紙に螺旋筆記（連続状の丸書き筆記）、文字筆記（三菱鉛筆と漢字筆記）した際の書き味について下記評価基準で官能評価した。
評価基準：
◎：非常に滑らかな書き味である。
◎：滑らかな書き味である。
△：やや引っかかり感がある書き味である。
△△：引っかかり感がある書き味である。
×：引っかかり感が大きく筆記が困難な書き味である。
【００２２】
（消去性の評価方法）
各加圧ボールペン等を用いて紙に螺旋筆記（連続状の丸書き筆記）、文字筆記（三菱鉛筆と漢字筆記）し、室温にて５分間放置後、消しゴムを用いて１００ｇ荷重条件下で消去し、筆記した描線《螺旋筆記、文字筆記》の消去性を目視にて下記評価基準で評価した。
評価基準：
◎：消去前の描線、文字等の識別が全くできず、消去性に優れる。
○：消去前の描線、文字等の識別ができず、消去性に優れる。
△：消去前の描線、文字等が非常に薄く残り、識別が可能。
△△：消去前の描線、文字等が薄く残り、識別が可能。
×：消去前の描線、文字等がはっきり残り識別が可能。
【００２３】
（インキの吐出性の評価方法）
筆記用紙に「三菱鉛筆」と速書きしたり、丸書きして描線濃度を目視にて下記評価基準で評価した。
評価基準：
◎：十分濃い。
○：濃い。
△：やや薄い。
△△：薄い。
×：筆記できていない。
【００２４】
【表１】
上記表１の結果から明らかなように、本発明範囲となる実施例１〜２は、本発明の範囲外となる比較例１〜４に較べて、書き味、消去性及びインキ吐出性の全てについて優れていることが判った。
比較例を具体的に見ると、比較例１及び２は、本発明の範囲外となる造膜剤を用いた場合、比較例３は本発明の範囲外となる可塑剤を用いた場合は、書き味、消去性及びインキ吐出性の全てについて満足できるものでないことが判った。
また、比較例４は、加圧式でない通常構造のリフィールに充填したボールペンの場合で、インキの粘度が高いため、インキが吐出しないものであった。
【００２６】
【発明の効果】
本発明によれば、インキの吐出性、書き味及び描線の消去性に優れる消去性加圧式ボールペン用水性インキ組成物が提供される。[0001]
The present invention relates to a pressure-type ballpoint pen ink that can be erased with an eraser and is a pressure-type ballpoint pen ink for writing by forcibly discharging ink under pressure.
[0002]
[Prior art]
In general, a pressurized ballpoint pen is a structure that forces ink to be ejected by applying pressure to the ink, so it has superior speed following capability compared to a normal gravity (non-pressurized) ballpoint pen, It can be written even in water (environment where the external pressure is lower than the internal pressure), can be written upward, and has a sealed structure so that the ink does not flow out (does not flow backward).
[0003]
This pressure-type ballpoint pen forcibly pushes the ink from the inside to the outside, so that the ink easily leaks from the tip of the ballpoint pen tip when not in use, and the ink viscosity is increased to prevent this from happening. It has been devised to increase the height.
[0004]
On the other hand, a general erasable ink composition uses (1) large colored particles to prevent the colorant from penetrating between the paper fibers, and (2) increases the viscosity and surface tension to make the ink into paper fibers. The method of not allowing it to permeate is adopted.
[0005]
However, when a conventional erasable ink composition is used in a pressurized ballpoint pen, since the large particle size colored particles are used, the pen tip is likely to be clogged, the writing quality becomes poor, and writing becomes impossible. There is a problem.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above-described conventional problems, and is intended to solve this problem. The erasable pressure ballpoint pen is excellent in writing quality, and has excellent ink ejection properties, drawn line drying properties, and erasability immediately after writing. It is an object to provide a water-based ink composition.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies on the above-mentioned conventional problems, the present inventor has obtained the above object by making an ink composition containing at least a colorant composed of a pigment, a specific film-forming agent, a plasticizer, and water. The present invention has been completed by finding that an erasable water-based ink composition for pressure-type ballpoint pens can be obtained.
That is, the present invention resides in the following (1) to (4).
(1) An erasable pressurizing method comprising: a colorant comprising at least a pigment; a film-forming agent having an average molecular weight of 200,000 to 3 million; a plasticizer that plasticizes the film-forming agent; and water. A water-based ink composition for ballpoint pens.
(2) The water-based ink composition for erasable pressure-type ball-point pens according to (1), wherein the film-forming agent having an average molecular weight of 200,000 to 3,000,000 is at least one selected from polyethylene oxide and ethylene oxide-propylene oxide copolymer adduct object.
(3) The water-based ink composition for erasable pressure ballpoint pens according to the above (1) or (2), further comprising a pigment dispersant.
(4) The water-based ink composition for erasable pressure ballpoint pens as described in (3) above, wherein the pigment dispersant is at least one selected from water-soluble resins or salts thereof, and surfactants.
The “average molecular weight” defined in the present invention means a weight average molecular weight.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail.
The erasable pressurized ballpoint pen aqueous ink composition of the present invention comprises at least a colorant comprising a pigment, a film-forming agent having an average molecular weight of 200,000 to 3,000,000, a plasticizer for plasticizing the film-forming agent, and water. It is characterized by containing.
[0009]
As the colorant used in the present invention, organic pigments and inorganic pigments that are usually used in ink for writing instruments can be used.
Examples of the organic pigment include aniline, azo (monoazo, disazo), phthalocyanine, and anthraquinone.
Examples of the inorganic pigment include carbon black, titanium black, brown rice, titanium oxide, and metal powder.
These pigments can be used alone or in admixture of two or more.
The content of these pigments is preferably 5 to 50% by weight, more preferably 20 to 30% by weight, based on the total amount of the ink composition.
[0010]
The film-forming agent used in the present invention is plasticized by a plasticizer described later to stabilize the dispersion of the pigment in the composition, and also suppresses the ink blowing in the pressurized ballpoint pen by increasing the viscosity due to the blending. It is used to exert the function of fixing the pigment to paper with a moderate strength by penetration of water and plasticizer.
The film forming agent used in the present invention is required to have an average molecular weight of 200,000 to 3,000,000, and preferably an average molecular weight of 500,000 to 1,500,000.
In the present invention, if it is a film-forming agent having an average molecular weight of less than 200,000, the film strength is insufficient, and it is necessary to increase the blending amount, resulting in a decrease in the degree of freedom of blending. A film-forming agent having an average molecular weight exceeding 3 million is not preferable because it has high spinnability and causes bloating and stringing at the time of writing.
Examples of the film-forming agent having an average molecular weight of 200,000 to 3 million that can be used in the present invention include polyethylene oxide (PEO), ethylene oxide-propylene oxide copolymerized adduct (PEPO), polyvinyl alcohol (PVA), Examples include at least one selected from methyl cellulose (MC) and hydroxypropyl cellulose (HPC) (each alone or a mixture of two or more thereof), and preferably the film strength and operability when dissolved in a vehicle. Therefore, PEO and PEPO are desirable.
[0011]
The content of the film-forming agent having these characteristics is preferably 0.5 to 20% by weight, more preferably 5 to 10% by weight, based on the total amount of the ink composition.
When the content of the film-forming agent is less than 0.5% by weight, the film strength becomes insufficient, the viscosity is low and sometimes blown out during pressurization, and when the content exceeds 20% by weight, the film strength and Although the erasability is improved, the viscosity becomes high and discharge becomes difficult, and the writing performance is deteriorated.
[0012]
The plasticizer used in the present invention is one that plasticizes the film-forming agent, and improves the flexibility of the film formed by the film-forming agent and is particularly difficult to penetrate into the paper surface. Without limitation, for example, selected from the group consisting of an alkylene oxide adduct of polyglycerin, an alkylene oxide adduct of glycerin obtained by adding 1 to 150 mol of alkylene oxide to glycerin, and an alkylene oxide adduct of trimethylolpropane, and a mixture thereof. In addition, alkylene oxide adducts of at least one polyhydric alcohol, diglycerin ethylene oxide and diglycerin ethylene oxide 13 mol adduct, diglycerin ethylene oxide 9 mol adduct, N-hydroxyethylpyrrolidone (EO derivative) and the like can be mentioned. , These alone It may be used by mixing two or more types.
When the plasticizer used in the present invention is used (during writing), water penetrates into the paper surface, so that the plasticizer itself is less likely to penetrate into the paper surface due to the influence of viscosity and the presence of a film-forming agent. As a result, the plasticizer is taken into the film-forming agent and remains on the paper surface, thereby exhibiting an appropriate film strength.
The content of these plasticizers is preferably 1 to 50% by weight, more preferably 15 to 40% by weight, based on the total amount of the ink composition.
If the plasticizer content is less than 1% by weight, the penetrability of the ink on the paper surface becomes high, and the erasability also deteriorates. Conversely, if the plasticizer content exceeds 50% by weight, , The fluidity of the ink is deteriorated, and problems such as spot rolls occur, which is not preferable.
[0013]
In the present invention, a pigment dispersant is preferably contained from the viewpoint of further improving the dispersibility of the pigment.
Examples of the pigment dispersant include at least one selected from a water-soluble resin, a salt thereof, and a surfactant.
Examples of the water-soluble resin include polyacrylic acid, acrylic acid copolymer, maleic acid resin, and the like. These resins may be further made water-soluble in a salt form. Among these, styrene acrylic resin or a salt thereof is desirable.
Further, the surfactant is not particularly limited as long as it further improves the dispersibility of the pigment, and among them, a phosphate ester surfactant is desirable.
The content of these pigment dispersants is preferably 1 to 30% by weight with respect to the total amount of the ink composition.
If the pigment dispersant content is less than 1% by weight, further pigment dispersibility cannot be improved. If the pigment dispersant content exceeds 30% by weight, the excess dispersant adversely affects the erasing performance. This is not preferable.
[0014]
Furthermore, in the present invention, in order to suppress the deterioration over time of the film-forming agent to be used, at least one type of deterioration-inhibiting agent selected from EDTA, ascorbic acid, vitamin C, metal chelating agent and the like is included as necessary. be able to.
Moreover, in this invention, in the range which does not impair the effect of this invention further, the usual component (arbitrary component) used for the ink composition for ball-point pens, for example, a rust preventive, antiseptic | preservative, lubricant, pH adjuster, It can contain humectants, thickeners, pseudoplasticity imparting agents, water-soluble organic solvents, etc., and the balance is solvent water (purified water, ion exchange water, pure water, ultrapure water, distilled water, deep ocean water) Water).
[0015]
In order to produce the water-based ink composition for erasable pressure-type ballpoint pens of the present invention, the above components are blended, premixed with a kneader, etc., then dispersed with three rolls, mixed with a planetary mixer, etc. Can be manufactured.
In addition, the viscosity range of the ink of the present invention is preferably 10 to 10 4 Pa · s from the viewpoint of erasability and blurring. In particular, when it exceeds 10 2 Pa · s, the form of a pressurized ballpoint pen is desirable.
[0016]
Moreover, as a pressurization type ball-point pen used for this invention, the ball-point pen provided with the refill with which the ink composition of this invention is filled is mentioned. The ballpoint pen fill structure filled with the ink composition of the present invention is not particularly limited as long as it is a pressure-type and sealed structure. For example, the ink of the present invention is at a pressure higher than atmospheric pressure, specifically, Examples include a refill structure pressurized to 1000 to 6000 hectopascals (hPa) with an inert gas such as nitrogen.
In addition, since the ink composition of the present invention is limited to a pressure-type ballpoint pen, even if it is filled in a normal refill that is not pressure-type, the ink viscosity is high, so that ink ejection cannot be satisfied. .
[0017]
In this invention comprised in this way, by containing the coloring agent which consists of a pigment at least, the film forming agent of an average molecular weight 200,000-3 million, the plasticizer which plasticizes this film forming agent, and water When used in a pressurized ballpoint pen, the film-forming agent has a lubricating effect, so it has excellent writing quality, excellent ink ejection properties, and the film-forming agent encapsulating pigment particles penetrates the paper surface. On the paper surface, water penetrates the paper surface, making it difficult for the plasticizer itself to penetrate the paper surface (the effect of viscosity, the presence of a film-forming agent). The film becomes an appropriate film and exhibits the function of lightly fixing the pigment to the paper, and the film is fixed to the paper with an appropriate force, so that the drawn line (handwriting) can be easily erased with an eraser. .
[0018]
【Example】
Next, the present invention will be described more specifically and in detail based on Examples and Comparative Examples, but the present invention is not limited to the following Examples.
[0019]
[Examples 1-2 and Comparative Examples 1-4]
An ink composition having the composition shown in Table 1 below was prepared.
A pressure ballpoint pen having the following configuration was produced from each of the obtained ink compositions. Using each of these pressure-type ballpoint pens, writing taste (spiral writing, character writing), erasability (spiral writing, character writing), and ink ejection properties were evaluated by the following methods.
These results are shown in Table 1 below.
[0020]
(Ballpoint pen configuration)
In Examples 1-2 and Comparative Examples 1-3, a ballpoint pen pressurized at 3000 hPa by nitrogen filling was used. In Comparative Example 4, a 1000 hPa (normal pressure) ballpoint pen was used.
[0021]
(Writing evaluation method)
Sensory evaluation was performed according to the following evaluation criteria with respect to the writing taste when spiral writing (continuous circular writing) and character writing (Mitsubishi pencil and Kanji writing) on paper using each pressure ballpoint pen or the like.
Evaluation criteria:
(Double-circle): It is a very smooth writing taste.
(Double-circle): It is a smooth writing taste.
(Triangle | delta): It is a writing taste with a feeling of being caught a little.
Δ: A writing taste with a feeling of catching.
X: It is a writing taste with a large catch feeling and difficult to write.
[0022]
(Evaluation method for erasability)
Spiral writing (continuous circular writing) and letter writing (Mitsubishi pencil and Kanji writing) on paper using each pressure ballpoint pen, etc., left at room temperature for 5 minutes, then erased under 100 g load condition using an eraser Then, the erasability of the drawn lines (spiral writing, character writing) was visually evaluated according to the following evaluation criteria.
Evaluation criteria:
A: The drawn lines and characters before erasure cannot be identified at all, and the erasability is excellent.
○: The drawn lines and characters before erasure cannot be identified, and the erasability is excellent.
Δ: The drawn lines and characters before erasure remain very thin and can be identified.
△△: The drawn lines and characters before erasure remain thin and can be identified.
X: The drawn lines and characters before erasure are clearly left and can be identified.
[0023]
(Evaluation method of ink ejection properties)
The writing paper was quickly written as “Mitsubishi Pencil” or written in a circle, and the drawn line density was visually evaluated according to the following evaluation criteria.
Evaluation criteria:
A: It is sufficiently dark.
○: Dark.
Δ: Slightly thin
ΔΔ: thin.
X: Not written.
[0024]
[Table 1]
As is clear from the results of Table 1 above, Examples 1-2, which are the scope of the present invention, are all in terms of writing quality, erasability, and ink ejection properties, as compared with Comparative Examples 1-4, which are outside the scope of the present invention. Was found to be excellent.
When a comparative example is specifically seen, Comparative Examples 1 and 2 use a film-forming agent that falls outside the scope of the present invention, and Comparative Example 3 uses a plasticizer that falls outside the scope of the present invention. It was found that the writing quality, erasability and ink ejection properties were not satisfactory.
Further, Comparative Example 4 is a ballpoint pen filled in a refill having a normal structure that is not a pressure type, and the ink does not discharge because the viscosity of the ink is high.
[0026]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the erasability pressurization type | formula water-based ink composition for ball-point pens which is excellent in the discharge property of an ink, writing taste, and the erasability of a drawn line is provided.
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