JP2005029612A - 筆記具用水性インキ組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】ペン先における目詰まり及び耐乾燥性に優れた筆記具用水性インキ組成物を提供する。
【解決手段】少なくとも着色剤と、水と、液体媒体と、高度分岐環状デキストリンとを含有してなることを特徴とする筆記具用水性インキ組成物。
高度分岐環状デキストリンの含有量は、インキ組成物全量に対して、0.5〜25重量%含有することが好ましい。
【効果】耐乾燥性に優れ、且つ安全で経時的にもインキ粘度及びpHを変動させることのない筆記具用水性インキ組成物が得られる。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、筆記具に用いられる水性インキ組成物に関し、更に詳しくは、ペン先における目詰まり及び耐乾燥性に優れた筆記具用水性インキ組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、筆記具用水性インキは、その水分が蒸発すると、例えば、筆記具の先端においてはインキ中の溶解物や混合物が濃縮、析出、乾燥固化して目詰まりしたり、インキの粘度上昇を引き起こし、再筆記に支障が生じるなどの弊害がある。
【0003】
そのため、従来は、筆記具用水性インキ中に、尿素、チオ尿素、多価アルコール、若しくはその誘導体、テトラヒドロフルフラールアルコール、4−メトキシ−4−メチルペンタン−2オン、p−トルエンスルホンアミドのエチレンオキサイド付加物、チオジエタノールアカノールアミンなどの難揮発性の染料可溶化剤若しくは染料溶解助剤、ソルビトールなどを添加することが知られている。
【0004】
しかしながら、上記各添加剤を配合した筆記具用水性インキは、乾燥防止効果が不十分であったり、毒性を有して添加物として不適当であったり、インキ粘度を増大させ、インキの追従不良を引き起こすなどの弊害があるなどの理由で、満足できる水性インキを得ることができないという課題がある。
【0005】
一方、本願出願人は、耐乾燥性に優れた筆記具用水性インキとして、少なくとも、着色剤、分散剤、水及び極性溶剤よりなる筆記具用水性インキにおいて、当該インキに、全インキ全量に対して、デキストリン又はマルトデキストリンを0.5〜20重量%含有する筆記具用水性インキを出願している(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】
国際公開WO98/31755号公報(請求の範囲、実施例等)
【0007】
上記特許文献1に記載の筆記具用水性インキに含有するデキストリン又はマルトデキストリンは、従来にない耐乾燥性機能を発揮するものであるが、消費者ニーズ等は筆記性能の品質に優れると共に、更に優れた耐乾燥性を備えた筆記具用水性インキを求めており、特に高粘度系水性インキにその要求は大なるものがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の課題等に鑑み、これを解消しようとするものであり、耐乾燥性に優れ、且つ安全でインキの粘度を変動させることのない筆記具用水性インキ組成物を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記従来の課題等について、鋭意研究を行った結果、少なくとも着色剤と、水と、液体媒体とを含有するインキ組成物に、更に、特定成分を含有せしめることにより、上記目的の筆記具用水性インキ組成物が得られることを見い出し、本発明を完成するに至ったのである。
すなわち、本発明は、次の(1)及び(2)に存する。
(1) 少なくとも着色剤と、水と、液体媒体とを含有するインキ組成物に、更に、高度分岐環状デキストリンを含有してなることを特徴とする筆記具用水性インキ組成物。
(2) 高度分岐環状デキストリンを、インキ組成物全量に対して、0.5〜25重量%含有する上記(1)記載の筆記具用水性インキ組成物。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態を詳しく説明する。
本発明の筆記具用水性インキ組成物は、少なくとも着色剤と、水と、液体媒体とを含有するインキ組成物に、更に、高度分岐環状デキストリンを含有してなることを特徴とするものである。
【0011】
本発明に用いる高度分岐環状デキストリン(「クラスターデキストリン」とも呼ばれる)は、従来筆記具用水性インキに用いられているデキストリンやシクロデキストリンとは、異なり、その主成分は、分子内に環状構造を1つ有し、更に、その環状部分に多数のグルカン鎖が結合した重量平均重合度2000〜3000程度のデンプン分解物(ブドウ糖が約900個つながった環状構造を持つ高分子のデキストリン)である。
用いる高度分岐環状デキストリンの分子の大部分は、環状構造に結合した、非環状の分岐グルカン鎖により構成されている。また、この高度分岐環状デキストリンは、無味無臭の白色粉末で食品等の用途に用いられるものであり、澱粉の構成成分であるアミロペクチンに、微生物由来のブランチングエンザイム(高度分岐環状デキストリンを生成する際に使用する酵素)を作用させて製造することができ、上記ブランチングエンザイムの働きのため、一般のデキストリンに比べて、分子量分布の狭いことを特徴とするものであり、更に、冷水に良く溶ける、老化しにくい、分子の大きさが均一である、水溶液の浸透圧が低いなどの特徴を有するものである。
【0012】
従って、本発明に用いる高度分岐環状デキストリンは、重合度が高く、平均分子量が大きいことで、一般のデキストリンやシクロデキストリンに比べて極めて高い水分保持性を有し、分子量分布が狭いことで、品質のバラツキが小さく、しかも、品質劣化も少ない点に特徴を有し、従来のデキストリンやシクロデキストリンとはその構造、特性等は全く異なるものであり、区別化されるものである。
【0013】
本発明に用いる高度分岐環状デキストリンは、上記従来にない特性を有するので、筆記具用水性インキ組成物に含有せしめた場合は安全で、インキ粘度、pHを経時的に変動させるような弊害を生じることがなく、耐乾燥性を大きく向上させることができる。
また、用いる高度分岐環状デキストリンは、一般的に用いられている水性インキの各組成成分に対しても悪影響を与えず、インキ中の水素イオン濃度などを変化させることもないので、アニオン及びカチオン性の物質に対しても悪影響を及ぼさず、従って、後述する着色剤としては全ての水性染料及び有機もしくは無機顔料の中から任意に選択できる利点がある。
【0014】
この特性を有する高度分岐環状デキストリンの含有量は、インキ組成物全量に対して、好ましくは、0.5〜25重量%(以下、単に「%」という)、更に好ましくは、1〜15%とすることが望ましい。
この高度分岐環状デキストリンの含有量が0.5%未満であると、耐乾燥性の効果が少なく、本発明の効果を発揮することができず、また、25%を越えると、曳糸性が強くなり、筆記感を低下させることとなり、好ましくない。
【0015】
本発明に用いる着色剤としては、顔料や染料などが挙げられ、主溶剤となる水(精製水、イオン交換水、純水、海洋深層水等)に溶解若しくは分散する全ての染料や、酸化チタン、並びに、従来公知の無機系及び有機系顔料、樹脂エマルションを染料で着色した疑似顔料、白色系プラスチック顔料、顔料や染料を含有するプラスチック顔料の全てが使用可能である。
具体的には、染料としては、エオシン、プロキシン、ウオターイエロー#6−C、アシッドレッド、ウォタープルー#105、ブリリアントブルーFCF、ニグロシンNB等の酸性染料や、ダイレクトブラック154、ダイレクトスカイブルー5B、バイオレットBB等の直接染料や、ローダミン、メチルバイオレット等の塩基性染料を挙げることができる。
また、無機系顔料としては、例えば、カーボンブラック、金属粉などが挙げられ、有機系顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン及びペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、染料レーキ、ニトロ顔料、ニトロソ顔料などが挙げられる。
【0016】
具体的には、カーボンブラック、チタンブラック、亜鉛華、べんがら、酸化クロム、鉄黒、コバルトブルー、酸化鉄黄、ビリジアン、硫化亜鉛、リトポン、カドミウムエロー、朱、カドミウムレッド、黄鉛、モリブデートオレンジ、ジンククロメート、ストロンチウムクロメート、ホワイトカーボン、クレー、タルク、群青、沈降性硫酸バリウム、バライト粉、炭酸カルシウム、鉛白、紺青、マンガンバイオレット、アルミニウム粉、真鍮粉等の無機顔料や、C.I.ピグメントブルー1、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントブルー17、C.I.ピグメントブルー27、C.I.ピグメントレッド5、C.I.ピグメントレッド22、C.I.ピグメントレッド38、C.I.ピグメントレッド48、C.I.ピグメントレッド49、C.I.ピグメントレッド53、C.I.ピグメントレッド57、C.I.ピグメントレッド81、C.I.ピグメントレッド104、C.I.ピグメントレッド146、C.I.ピグメントレッド245、C.I.ピグメントイエロー1、C.I.ピグメントイエロー3、C.I.ピグメントイエロー12、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー14、C.I.ピグメントイエロー17、C.I.ピグメントイエロー34、C.I.ピグメントイエロー55、C.I.ピグメントイエロー74、C.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー95、C.I.ピグメントイエロー166、C.I.ピグメントイエロー167、C.I.ピグメントオレンジ5、C.I.ピグメントオレンジ13、C.I.ピグメントオレンジ16、C.I.ピグメントバイオレット1、C.I.ピグメントバイオレット3、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.ピグメントバイオレット23、C.I.ピグメントバイオレット50、C.I.ピグメントグリーン7等が挙げられる。
【0017】
顔料や染料を含有するプラスチック顔料としては、特にその製法に関しては限定されず、乳化重合や分散重合、懸濁重合等の重合造粒法により製造されるものや、スプレードライ法や液中硬化法、相分離法等の分散造粒法から製造されるもの、機械的な分散によって得られるものの全てが使用可能である。
これらの着色剤は、単独(1種)で又は2種以上を混合して用いることができる。
この着色剤の含有量は、インキの描線濃度により適宜増減するが、インキ組成物全量に対して、0.1〜40%、好ましくは、1.0〜30%とすることが望ましい。
【0018】
本発明に用いる液体媒体は、書き味向上、経時安定性向上のために含有するものであり、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコールやグリセリン、ポリエチレングリコールなどの多価アルコール類、グリセリンのアルキレンオキサイド付加物およびトリメチロールプロパンのアルキレンオキサイド付加物からなる群から選ばれる少なくとも1種(1種又は2種以上の混合物)などが使用できる。
この液体媒体の含有量は、インキ組成物全量に対して、3〜40%、好ましくは、5〜30%とすることが望ましい。
【0019】
本発明の水性インキ組成物は、上記に示した成分以外に必要に応じて、固着剤、増粘剤、着色剤として顔料を用いる場合は分散剤としての樹脂や、書き味向上及び経時安定性向上等のために含有する界面活性剤や、乾燥防止剤(揮発抑制物質)、防錆剤、pH調整剤など、種々の添加剤を本発明の効果を損なわない範囲で、適宜選択して使用することができる。
【0020】
固着剤、増粘剤(粘度調整剤)、着色剤として顔料を用いる場合の分散剤としての樹脂としては、天然高分子及び合成高分子が挙げられる。
天然高分子の具体例としては、にかわ、ゼラチン、ガゼイン、アルブミン等のタンパク質類;アラビアガム、トラガントガム、グァーガム、キサンタンガム等の天然ガム類;サポニン等のグルコシド類;アルギン酸及びアルギン酸プロピレングリコールエステル、アルギン酸トリエタノールアミン、アルギン酸アンモニウム等のアルギン酸誘導体;メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、エチルヒドロキシセルロース等のセルロース誘導体等が挙げられる。
合成高分子の具体例としては、ポリビニルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリルニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリルニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体等のアクリル系樹脂;スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体等のスチレン−アクリル樹脂;スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体及び酢酸ビニル−エチレン共重合休、酢酸ビニル−脂肪酸ビニルエチレン共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体等の酢酸ビニル系共重合体及びそれらの塩が挙げられる。
【0021】
界面活性剤は、表面張力の調整、書き味向上、着色剤として顔料を用いる場合は分散剤として用いられる。用いることができる界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテルなどのポリオキシエチレン類、ポリオキシプロピレン若しくはポリオキシエチレンポリオキシプロピレンの誘導体、テトラグリセリルジステアレートなどのグリセリンジグリセリン若しくはポリグリセリンの誘導体、テトラグリセリルジスチアレートなどのグリセリンジグリセリン若しくはポリグリセリンの誘導体、ソルビタンモノオレートなどの糖類の誘導体、パーフルオロアルキル燐酸エステルなどのフッ素化アルキル基を有する界面活性剤、ジメチルポリシロキサンのポリエチレングリコール付加物などのポリエーテル変性シリコーン、硬化ヒマシ油、燐酸エステル型界面活性剤、フッ素系界面活性剤、カリセッケンなどの潤滑および湿潤剤などが示される。
【0022】
また、その他添加剤として、顔料の分散剤としては、スチレンマレイン酸のアンモニウム塩、スチレンアクリル酸のアンモニウム塩などの水溶性高分子などが挙げられ、また、他の乾燥防止剤(揮発抑制物質)としては、マルチトールを主成分とする還元糖、ソルビトールを主成分とする還元糖、還元オリゴ糖、還元マルトオリゴ糖、還元デキストリン、還元マルトデキストリン、α−サイクロデキストリン、β−サイクロデキストリン、マルトシルサイクロデキストリンなどが使用できる。
防錆剤として、ベンゾトリアゾール、サポニン類等、pH調整剤としては水酸化カリウム、リン酸カリウム、アミノメチルプロパノール等を必要に応じて使用することができる。
【0023】
本発明の水性インキ組成物は、上記の各成分を必要量混合し、ホモミキサー、ラボミキサー等の高速破砕機や、3本ロールミルやビーズミル等の分散機にて混合、分散することにより容易に得ることができ、ボールペン、サインペン、マーキングインキなどの筆記具用水性インキとして好適に用いることができる。
また、製造に際しては、他の水性インキ製造法と比べて、特に注意するべきことはなく、撹拌温度、濾過方法など水性インキ等の筆記具用インキとして通常の範囲であれば、なんら問題なく調製することができる。
更に、本発明の水性インキ組成物をボールペン用に用いる場合、適正な流量を得るために、その粘度範囲は25℃、383s−1の条件下で10〜200mPa・sに調整することが好ましく、また、サインペン用に用いる場合、インキ追従性等の点から、その粘度範囲は25℃、383s−1の条件下で2〜15mPa・sに調整することが好ましい。
【0024】
このように構成される本発明の筆記具用水性インキ組成物では、少なくとも着色剤と、水と、液体媒体とを含有するインキ組成物に、更に、高度分岐環状デキストリンを含有せしめることにより、耐乾燥性にきわめて優れ、且つ安全で長期間に亘りインキの粘度、pHを変動させることのない筆記具用水性インキ組成物が得られることとなる。
【0025】
【実施例】
次に、実施例及び比較例により本発明を更に詳述するが、本発明は、下記実施例に限定されるものではない。
【0026】
〔実施例1〜4及び比較例1〜4〕
下記配合組成及び方法により、各筆記具用水性インキ組成物を調製した。なお、配合単位は重量%であり、全量は100重量%である。
(実施例1)
下記配合組成により青色水性ボールペン用顔料インキを調製した。
フタロシアニンブルー 8.0
スチレンアクリル酸樹脂アンモニウム塩 3.0
エチレングリコール 20.0
高度分岐環状デキストリン 9.0
リン酸エステル 0.7
バイオデン(防腐剤) 0.3
アミノメチルプロパノール 0.3
ベンゾトリアゾール 0.2
イオン交換水 残 部
【0027】
(実施例2)
下記配合組成により黒色水性ボールペン用顔料インキを調製した。
カーボンブラック 8.0
スチレンマレイン酸樹脂アンモニウム塩 3.0
高度分岐環状デキストリン 3.0
カリ石鹸 0.5
プロピレングリコール 20.0
バイオデン 0.3
アミノメチルプロパノール 0.3
ベンゾトリアゾール 0.2
架橋型アクリル酸重合体 0.4
イオン交換水 残 部
【0028】
(実施例3)
下記配合組成により青色水性ボールペン用顔料インキを調製した。
フタロシアニンブルー 8.0
スチレンアクリル酸樹脂アンモニウム塩 3.0
ジグリセリンのプロピレンオキサイド4mol付加物 20.0
高度分岐環状デキストリン 5.0
リン酸エステル 0.7
バイオデン 0.3
アミノメチルプロパノール 0.3
ベンゾトリアゾール 0.2
キサンタンガム 0.3
イオン交換水 残 部
【0029】
(実施例4)
下記配合組成により黒色水性サインペン用インキを調製した。
カーボンブラック 8.0
スチレンマレイン酸樹脂アンモニウム塩 3.0
高度分岐環状デキストリン 3.0
エチレングリコール 20.0
バイオデン 0.3
アミノメチルプロパノール 0.3
ベンゾトリアゾール 0.2
イオン交換水 残 部
【0030】
(比較例1)
上記実施例1のインキにおいて、高度分岐環状デキストリンを除いて同量のイオン交換水に代えて青色水性ボールペン用インキを得た。
【0031】
(比較例2)
上記実施例2のインキにおいて、高度分岐環状デキストリンを除き、尿素を3.0重量%含有せしめて黒色水性ボールペン用インキを得た。
【0032】
(比較例3)
上記実施例3のインキにおいて、高度分岐環状デキストリンを除き、デキストリンを5%含有せしめて黒色水性ボールペン用インキを得た。
【0033】
(比較例4)
上記実施例4のインキにおいて、高度分岐環状デキストリンを除き、ショ糖を3%含有せしめて、黒色水性サインペン用インキを得た。
【0034】
上記実施例1〜3及び比較例1〜3の処方によって得られた各水性インキをそれぞれ、ボール径0.7mmボールペン体に充填し、また、実施例4及び比較例4の処方によって得られたインキを市販のサインペンに充填して、キャップをはずしたまま放置して、カスレが生じるまでの日時を測定し、更に、下記方法によりインキの50℃、1ヶ月間保存後のインキ粘度、pH変化を初期(保存前)と比較して評価した。
これらの結果は下記表1及び2に示す。
【0035】
(インキ粘度の測定方法)
EMD型粘度計を用いて、25℃、383s−1の条件下で、経時前と50℃で1ヶ月保存した経時後のインキ粘度を測定した。
(インキpHの測定方法)
pHメーターを用いて、25℃の条件下で、経時前と50℃で1ヶ月保存した経時後のインキpHを測定した。
【0036】
【表1】
Figure 2005029612
【0037】
【表2】
Figure 2005029612
【0038】
上記表1及び表2の結果から明らかなように、本発明の範囲となる実施例1〜4は、本発明の範囲外となる比較例1〜4に較べて、インキ粘度及びpHを長期間に亘り変動する弊害も全くなく、しかも、耐乾燥性に極めて優れていることが判明した。
比較例を具体的にみると、比較例1(コントロール)は、高度分岐環状デキストリンを含有しない場合、比較例2〜4は、高度分岐環状デキストリンに代え従来の乾燥防止剤である尿素、デキストリン、ショ糖を各同量含有せしめた場合であり、これらの場合は各実施例1〜4に対比して、本発明の効果を発揮できないことが判る。
【0039】
【発明の効果】
本発明によれば、極めて安全で、インキ粘度及びpHが経時的に変動する弊害弊が全く生じることがなく、かつ、耐乾燥性に極めて優れた効果を有する筆記具用水性インキが提供される。

Claims (2)

  1. 少なくとも着色剤と、水と、液体媒体とを含有するインキ組成物に、更に、高度分岐環状デキストリンを含有してなることを特徴とする筆記具用水性インキ組成物。
  2. 高度分岐環状デキストリンを、インキ組成物全量に対して、0.5〜25重量%含有する請求項1記載の筆記具用水性インキ組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015040269A (ja) * 2013-08-23 2015-03-02 株式会社パイロットコーポレーション ボールペン用水性インキ組成物及びそれを内蔵したボールペン

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