【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、表面に磁気記録層等の絵柄非転写部を有するカードに昇華熱転写型プリンタにて転写絵付けをしたカード、およびその絵付け方法に関する。
詳しくは、カードの磁気記録層等以外の部分に選択的に絵柄転写する場合において、カード基体表面を特定することにより、安定した絵柄転写性の付与と転写皮膜の膜切れの確実な誘発を可能とする技術に関する。
従って、本発明の利用分野はカードの製造や利用の分野に関する。
【０００２】
【従来技術】
カード表面に個別情報を記録する方法としては、カード基体表面に絵柄を直接感熱転写や感熱昇華転写にて形成する方法が一般的に用いられているが、カードの平滑性が印字品質を左右するため、ＩＣカード等のように表面に凹凸があるカードに対しては、全面に絵付け印字することは困難であった。
近年、絵柄の一時的キャリアである中間転写シートに、一旦昇華転写印刷を行なった後、この受容層皮膜をカード全面に熱ロールで転写する間接昇華転写法（るいは再転写法）が採用されるようになってきている。これにより多少の凹凸があるカード表面に対しても昇華転写印刷が可能となった。
この間接昇華転写法の詳細については、特許文献１や特許文献２に詳細に記載されているところであるが、当該方法によるカードの絵付け方法を以下に概説する。
【０００３】
図６は、感熱昇華転写用の中間転写シートの層構成を示す断面図である。
中間転写シート２０は、図６のように、表面に離型性を有する透明基材２１に染料受容性を有する受容層２２が形成されている。透明基材に離型性を持たせるためには、剥離性透明保護層２４を塗工するものであってもよい。
受容層２２には通常の昇華性染料の受容性の材料が使用され、加熱により移行する染料を容易に受容する材料、例えば、ポリエステル樹脂やポリアクリル酸樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、等が使用される。
【０００４】
受容層２２に、通常のようにサーマルヘッド等の電気信号により染料画像を印刷または記録した後は、必要により、受容層上に接着剤層を形成する。
この接着剤層は、カード基体に受容層を転写させるときに、カード基体と受容層２２の接着力を確保するためのものである。
受容層２２は、一般に染料で染着可能な熱可塑性樹脂から形成されているので、何らの接着剤を必要とせずにそのままカード基体に熱融着させることも可能である。この方法では、さらにクッション性を与える材料を受容層と接着剤層の間に介入させても良い。また、接着剤層自体がクッション性を有するものであってもよい。
【０００５】
受容層２２の厚みは非常に薄く（通常０．５μｍ〜数μｍ程度）、かつ十分な柔軟性を有するため、カード基体の表面形状が曲面や凹凸形状であっても、それらの表面形状に十分に追従することが可能であり、カード基体の表面形状によって貼着が制限されることがない。また、同様に染料画像を有する受容層２２は非常に薄いため、従来のシールとは異なり、カード基体との一体化が容易であり、貼着による盛り上がりが無く、いわゆる貼着感を与えない。
【０００６】
【特許文献１】特開平６−８６４９号公報
【特許文献２】特開平６−８６７７号公報
【０００７】
受容層のカード面への転写は、中間転写シート２０の剥離層から受容層２２だけを剥離して、平行にスライドして移動しカード面へ転写することもでき、あるいは中間転写シート２０から受容層２２を剥離しない状態で、受容層とカード表面を対面させて、受容層皮膜のカード表面への圧着転写後、または同時に透明基材２１を剥離して除去する転写法のいずれをも採用することができる。
これらは、出力する画像の向きに影響するものであるが、通常は後者の転写方法が採用される場合が多い。
【０００８】
従来、出願人が採用する転写方法は、中間転写シート２０に接着剤を使用せずにそのままカード基体と対面させて転写する方法である。その場合、カード面に転写された磁気テープ部分の表面は、磁気テープ転写材料から剥離して転写した部分であるため離型剤が残っていて、塩化ビニール等からなるカード基体部分とは、受容層２２の接着性も本来的に相違している。
【０００９】
ここで、従来の磁気カードの製造工程を説明することとする。
図４は、従来の磁気カードの製造工程を説明する図、図５は、従来法で製造された磁気カードを示す図、である。
【００１０】
まず、カードの表面材料となる透明オーバーシート１２に、磁気テープ転写材料を用いて磁気テープ１５を転写する（図４（Ａ））。次に、転写材料のベースフィルム１５ｂを剥離除去し、オバーシート１２には磁気テープ１５のみが残るようにする（図４（Ｂ））。
表面オーバーシート１２と裏面オーバーシート１３間に、白色コアシート１１を挿入した材料をプレス機に導入して、プレス熱板２６，２７間で熱圧プレスする（図４（Ｃ））。プレス熱板２６，２７は矢印Ａの方向に圧締めされる。
プレス後のカード基体１０は、オーバーシート１２，１３とコアシート１１が融着した一体のカード基体となるが、熱圧により磁気テープ１５は、オーバーシート１２内に陥入するので、カード基体１０表面と同一平面の平滑面になっている（図４（Ｄ））。
【００１１】
この表面に中間転写シート２０を熱ロール２５により圧着した後、中間転写シート２０の透明基材２１を剥離除去する。カード基体表面部分と磁気テープ１５部分は、上記のような特性の違いがあるにもかかわらず、従来法で転写した場合には、図４（Ｅ）のように、受容層皮膜１４の磁気テープ１５境界部分に絵柄の欠け３が生じたり、尾引き４のように不必要な絵柄が残る現象が生じていた。
なお、受容層皮膜１４とは、中間転写シートの受容層２２に染料画像が転写されており、かつ剥離性透明保護層と接着剤層を有する皮膜をいうものとする。
【００１２】
図５は、従来法により製造（絵付けした）したカード１を示す図であって、図５（Ａ）は平面図、図５（Ｂ）は、図５（Ａ）のＡ−Ａ線断面図である。
磁気テープ１５とカード基体１０の境界部分に、絵柄の欠け３や尾引き４が生じていることを示している。このようなカードは外観を損ない欠陥を生じたものとなる。
【００１３】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、受容層皮膜をカード全面に転写する間接昇華転写型印刷の採用により、カード表面に凹凸のあるＩＣカードへの絵付けも可能となり個別情報記録にも採用されるようになってきている。
しかし、磁気カードの場合は、▲１▼全面転写で磁気テープ上に転写絵柄が形成されると磁気出力が低下する問題がある。また、▲２▼ロール転写方式では、全面に加熱・加圧されるため、パターン形状に転写することが難しく、カード基体表面に非接着性の素材を形成したとしても、転写部と非転写部の境界が上記のように明瞭に形成できない、という問題、が生じていた。
【００１４】
これらの問題は、図５のように、特に磁気テープ１５をまたいで、その両側に絵付け転写する場合に、磁気テープ境界部で皮膜の不均一な破断が生じたり、絵柄の欠け３や尾引き４現象において顕著になる。磁気テープ１５上に非接着性の素材を形成した場合でも同様である。
そこで、本発明では、これらの現象の生じない美麗なカードを得ることと、その絵付け方法を達成すべく研究して本発明の完成に至ったものである。
【００１５】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明の要旨の第１は、カード表面に昇華転写による受容層皮膜からなる絵柄転写部と磁気記録部からなる絵柄非転写部とを有するカードにおいて、カード基体表面と磁気記録部表面の境界部に、０．５μｍ以上であって、５μｍ以下の段差を有することを特徴とするカード、にある。
【００１６】
本発明の要旨の第２は、カード表面の一部に磁気記録部からなる絵柄非転写部を有し、カード基体の磁気記録部以外の所定部分に受容層皮膜からなる絵柄層を転写する絵付け方法において、カード基体表面と磁気記録部表面の境界部に、
０．５μｍ以上であって、５μｍ以下の段差を設けた状態で転写することを特徴とするカードの絵付け方法、にある。
【００１７】
上記、絵付け方法において、カード基体表面と磁気記録部表面の境界部に所定深さの段差を設けるには、プレス熱板の磁気記録部に当接する部分を平滑な凸面状にしてから磁気テープを転写したカード基体を熱圧プレスする方法と、カード基体を熱圧プレスする際に、磁気テープ転写材料のベースフィルムを残した状態でカード基体材料を熱圧プレスし、プレス後に当該ベースフィルムを剥離する方法と、カード基体を熱圧プレスした後に、磁気テープ部以外の部分にアンカー層を塗工する方法と、を採用することができる。
【００１８】
【発明の実施の形態】
本発明は、感熱昇華転写用の中間転写シートを使って絵柄転写されたカードであって、良好な絵柄転写を目的として、カード表面の絵柄転写部と非転写部との間に段差を設けたことを特徴とするカードとカードの絵付け方法、に関する。
【００１９】
以下、本発明をカードの絵付け方法により説明する。本発明のカードの絵付け方法は、段差の設け方により、第１実施形態、第２実施形態、第３実施形態、とがある。
図１は、本発明のカードの絵付け方法の第１実施形態、図２は、第２実施形態、図３は、第３実施形態、をそれぞれ示す断面図である。
【００２０】
絵付け方法の第１実施形態は、プレス板による段差形成法である。
この方法では図１（Ａ）のように、熱圧プレスする際のプレス熱板２６の転写した磁気テープ１５に対面する部分に凸状で平面な段差部２６ｄを設ける。
当該段差部分は、当該磁気テープ１５の幅と同一であって、磁気テープ１５の長さ方向に合致する形状にする。
段差高さＤ１は、０．５μｍから５μｍの範囲が好ましい。０．５μｍ以下では顕著な効果が生じず、５μｍ以上では境界部の段差が大き過ぎて、磁気ヘッドと磁気記録部の接触が不安定になり磁気情報の読み書きが不安定となるからである。熱圧プレスする際のカード基体材料とプレス熱板２６の位置合わせは、プレス熱板の端面を基準とし、端面から熱板凸部までの距離とカード基材端面が一致するよう、カード基材端面を化粧断裁することにより行う。
【００２１】
プレス後は、図１（Ｂ）のように、磁気テープ１５部分が陥入したカード表面となる。この際の段差深さＤ２は、実質的にＤ１と同一であるか、５〜２５％程度の範囲で小さい値となる。これは磁気テープ表面が熱板段差部２６ｄによりカード基材内部に押し込まれるものの、プレス圧開放後にカード基材内部の弾性回復により、やや押し戻されることによる。
【００２２】
このカード基体表面に、従来法と同様に受容層皮膜１４を熱ロール２５を用いて圧着し転写する（図１（Ｃ））。その後、中間転写シートの透明基材２１を剥離除去すると、カード表面には欠け３や尾引き４の無い美麗な絵柄が形成されている（図１（Ｄ））。これは、カード表面と磁気テープ１５の間に、Ｄ２の段差深さがあるために、境界部において受容層皮膜１４の延伸が生じ、良好な膜切れを誘発するものと考えられる。
磁気テープ１５部分の表面は非接着性となっているので、当該部分の受容層皮膜１４は透明基材２１側に残ることになる。
【００２３】
絵付け方法の第２実施形態は、磁気テープ転写材料のベースフィルム１５ｂの厚みを利用する方法である。
この方法では図２（Ａ）のように、熱圧プレス時までベースフィルム１５ｂを剥離しないで残しておき、ベースフィルム１５ｂと磁気テープ１５を一体にした状態で熱圧プレスする。プレス熱板２６，２７は平面のものを使用する。
ベースフィルム１５ｂの厚みＤ３は、極力薄いものを使用するが製膜技術や磁気層の塗工技術からは、５μｍ程度が限界と考えられる。
【００２４】
プレス後は、図２（Ｂ）のように、ベースフィルム１５ｂの上面がカード基体表面と同一面になっているが、ベースフィルムを剥離すると磁気テープ１５部分が陥入したカード表面となる（図２（Ｃ））。この際の段差深さＤ４は、実質的に厚みＤ３と同一であるか、５〜１５％程度の範囲で小さい値となる。
これは磁気テープ表面がベースフィルムの厚さのために、カード基材内部に押し込まれるものの、プレス開放後にカード基材内部の弾性回復によりやや押し戻されるためである。
その後は、図１（Ｃ）、（Ｄ）と同様に、熱ロール２５を用いて受容層皮膜１４の転写を行い、第１実施形態と同様に良好な転写結果を得ることができる。
【００２５】
絵付け方法の第３実施形態は、アンカー層印刷による方法である。
この方法では図３（Ａ）のように、通常のように磁気テープ１５を転写した透明オーバーシート１２を、オーバーシート１３、コアシート１１と組み合わせて通常のように平面なプレス熱板２６，２７を用いて熱圧プレスする。
プレス後のカード表面は、通常の工程によるカードのものと異なるものではない（図３（Ｂ））。第３実施形態の特徴はカード基体１０と磁気テープ１５の表面に、アンカー層１６を塗工することにある。
アンカー層１６の材料には、塩化ビニルや塩酢ビ樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、あるいはこれらの混合材料等を使用する。
塗工は、シルクスクリーン印刷法、グラビア印刷法、オフセット印刷法、ロールコート法等により行う。
【００２６】
磁気テープ１５の表面は、剥離性の特性を強化してアンカー層１６が付着しないようにするか、印刷版を磁気テープ１５部分を印刷しない版にして、正確に位置合せして、アンカー層による段差を設けるようにする。
乾燥後には段差深さＤ５が生じている。この段差深さＤ５はアンカー塗工材料の粘度や固形分比率、版の深さ、塗工条件等により変動するが、０．５μｍから５．０μｍの範囲に調整するのが好ましい。
その後は、図１（Ｃ）、（Ｄ）と同様に、熱ロール２５を用いて受容層皮膜１４の転写を行い、第１実施形態と同様に良好な転写結果を得ることができる。
【００２７】
【実施例】
図１、図２、図３、図６を参照して、本発明の各実施例を説明する。なお、図中の対応する部分には同一の符号を付している。
（実施例１）
厚み約５μｍのポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）フィルムに剥離層（酢酸セルロース系樹脂）を介して磁気塗料、接着剤層を順次塗布した磁気テープ転写材料を準備し、これを幅６．５ｍｍのテープ状にスリットして使用した。
厚み１００μｍの軟質透明塩化ビニルシート表面に、上記磁気テープ転写材料を用いて磁気塗料と接着剤層からなる磁気層を転写して、磁気テープ１５付きオーバーシート１２を作成した。なお、転写後は接着剤層と磁気層、および薄層の剥離層がカード側に残り、ＰＥＴフィルムは剥離除去した（図１参照）。
【００２８】
このオーバーシート１２を磁気テープ１５が外側になるように、５６０μｍ厚の乳白塩化ビニルコアシート１１の表面に１枚配置し、裏面には磁気テープを転写していない同一材料からなるオーバーシート（厚み１００μｍ）１３を挿入し、熱プレス装置に導入して加熱圧着を行った後、カードサイズに打ち抜きを行った。熱プレス条件は、約１２０°Ｃ、２０ｋｇ／ｃｍ２ 、時間約１０分間加熱、加圧を行った後、加圧したまま常温まで冷却した。
なお、プレス熱板２６には、磁気テープ１５に合わせて６．５ｍｍの幅で、段差高さＤ１＝２．０μｍで凸状になるように切削・研磨加工したステンレス板を用いた。プレス熱板２７も同質材料であるが平滑なものを使用した。
冷却後、カードの表面形状を測定したところ、磁気テープ１５部分がカード表面より段差深さＤ２＝１．５μｍ窪んでいることが確認された。
【００２９】
このカード表面に間接昇華転写型のカードプリンタにより昇華絵柄を設けた中間転写シート（受容層皮膜１４）２０を熱ロール２５を用いて転写した。
なお、中間転写シートは、ＰＥＴ透明基材２１に剥離性透明保護層２４とポリエステル系材料からなる染料受容層（厚み４μｍ）２２が順次形成されたシートの当該染料受容層に昇華性熱転写リボンとサーマルヘッドを用いて、あらかじめ必要な画像を転写したものである（図６参照）。
また、熱ロール転写は、ロール表面温度１８０°Ｃ、圧力５Ｋｇ／ｃｍ、転写速度２００ｃｍ／分、の条件で行った。
【００３０】
全面転写後、中間転写シート２０の透明基材２１をカード基体１０表面に対して約９０°の角度で引き上げる方法で剥離したところ、オーバーシート１２の塩化ビニル基材表面には絵柄が転写し、磁気テープ１５表面には絵柄が転写していなかった。磁気テープ両側縁のカード基体表面との境界部では転写皮膜がきれいに破断しており、転写欠けや尾引きは認められなかった。
【００３１】
（実施例２）
厚み約６μｍのＰＥＴフィルムに剥離層（酢酸セルロース系樹脂）を介して磁気塗料、接着剤層を順次塗布した磁気テープ転写材料を準備し、これを幅６．５ｍｍのテープ状にスリットして使用した。
厚み１００μｍの軟質透明塩化ビニルシート表面に、上記磁気テープ転写材料を用いて磁気塗料と接着剤層からなる磁気層を転写して、磁気テープ１５付きオーバーシート１２を作成した。
なお、転写後は接着剤層と磁気層、薄層の剥離層と共にベースフィル１５ｂを磁気テープ１５上に残した状態にした（図２参照）。
【００３２】
このオーバーシート１２を磁気テープ１５が外側になるように、５６０μｍ厚の乳白塩化ビニルコアシート１１の表面に１枚配置し、裏面には磁気テープを転写していない同一材料からなるオーバーシート（厚み１００μｍ）１３を挿入し、熱プレス装置に導入してて加熱圧着を行った後、カードサイズにする打ち抜きを行った。プレス熱板２６，２７には平滑なステンレス板を用いた。
なお、熱プレス条件は、実施例１と同一条件として加熱、加圧を行った後、加圧したまま常温まで冷却した。
冷却後、磁気テープ１５のベースフィルム１５ｂを剥離し、カードの表面形状を測定したところ、磁気テープ１５部分がカード表面より段差深さＤ４＝５．０μｍ窪んでいることが確認された。
【００３３】
このカード表面に間接昇華転写型のカードプリンタにより昇華絵柄付き中間転写シート（受容層皮膜１４）２０を熱ロール２５を用いて転写した。
なお、中間転写シートは、実施例１と同一のものを使用し、同一条件であらかじめ必要な画像を転写したものである。また、熱ロール転写条件も実施例１と同一条件とした。
【００３４】
全面転写後、中間転写シートの透明基材２１をカード基体１０表面に対して約９０°の角度で引き上げる方法で剥離したところ、オーバーシート１２の塩化ビニル基材表面には絵柄が転写し、磁気テープ１５表面には絵柄が転写していなかった。磁気テープ両側縁のカード基体表面との境界部では転写皮膜がきれいに破断しており、転写欠けや尾引きは認められなかった。
【００３５】
（実施例３）
厚み約５μｍのＰＥＴフィルムに剥離層（酢酸セルロース系樹脂）を介して磁気塗料、接着剤層を順次塗布した磁気テープ転写材料を準備し、これを幅６．５ｍｍのテープ状にスリットして使用した。
厚み１００μｍの軟質透明塩化ビニルシートの表面に、上記磁気テープ転写材料を用いて磁気塗料と接着剤層からなる磁気層を転写して、磁気テープ１５付きオーバーシート１２を作成した。なお、転写後は接着剤層と磁気層、および薄層の剥離層がカード側に残り、ベースフィルム１５ｂは剥離除去した。
【００３６】
このオーバーシート１２を磁気テープ１５が外側になるように、５６０μｍ厚の乳白塩化ビニルコアシート１１の表裏面に１枚づつ配置し、熱プレス装置に導入して加熱圧着を行った後、カードサイズにする打ち抜きを行った。
プレス熱板２６，２７には平滑なステンレス板を用いた。なお、熱プレス条件は、実施例１と同一条件として加熱、加圧を行った後、加圧したまま常温まで冷却した。
【００３７】
熱圧プレス後のカード基体表面に、磁気テープ１５部を避ける版面にした版を用いて、アンカー材をスクリーン印刷法で塗工した。
アンカー材料は、塩酢ビ樹脂とアクリル樹脂をＭＩＢＫに溶解した塗料を使用した。乾燥後のアンカー層１６の厚みＤ５が、３．０μｍになるようにした（図３参照）。
【００３８】
このカード表面に間接昇華転写型のカードプリンタにより昇華絵柄付き中間転写シート（受容層皮膜１４）２０を熱ロール２５を用いて転写した。なお、中間転写シート２０は、実施例１と同一のものを使用し、同一条件であらかじめ必要な画像を転写してあるものである。また、熱ロール転写条件も実施例１と同一条件とした。
【００３９】
全面転写後、中間転写シートの透明基材２１をカード基体１０表面に対して約９０°の角度で引き上げる方法で剥離したところ、オーバーシート１２の塩化ビニル基材表面には絵柄が転写し、磁気テープ１５表面には絵柄が転写していなかった。磁気テープ両側縁のカード基体表面との境界部では転写皮膜がきれいに破断しており、転写欠けや尾引きは認められなかった。
【００４０】
本発明の以上の説明においては、磁気テープ１５を有し磁気テープの境界部での絵柄転写の改善について述べているが、磁気テープに限定されず、何らかの意味で絵柄転写部と絵柄非転写部との境界を有するカードに適用することができることは当業者にとっては自明のことである。
例えば、ホログラム箔転写部を有するカードや発行会社のマーク転写部を有するカードにも適用できるものである。
また、図示した各図の場合は、特定のカード基体構成が図示されているが、この構成例に限られるものでもない。
【００４１】
【発明の効果】
本発明のカードは、上述のように優れた外観を有するので、社員証、学生証等のＩＤカード、クレジットカード、キャッシュカード等の金銭決済用カード等のプラスチックカードの分野において好適に使用できる。
本発明のカードの絵付け方法によれば、絵柄欠けや尾引き現象の無い美麗なカードが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明のカードの絵付け方法の第１実施形態を示す断面図である。
【図２】第２実施形態を示す断面図である。
【図３】第３実施形態を示す断面図である。
【図４】従来の磁気カードの製造工程を説明する図である。
【図５】従来法で製造された磁気カードを示す図である。
【図６】感熱昇華転写用の中間転写シートの層構成を示す断面図である。
【符号の説明】
１ カード
３ 欠け
４ 尾引き
１０ カード基体
１１ コアシート
１２，１３ オーバーシート
１４ 受容層皮膜
１５ 磁気テープ
１６ アンカー層
２０ 中間転写シート
２１ 透明基材
２２ 受容層
２４ 剥離性透明保護層
２５ 熱ロール
２６，２７ プレス熱板[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a card on which a transfer image is printed with a sublimation thermal transfer printer on a card having a pattern non-transfer portion such as a magnetic recording layer on the surface, and a method for applying the card.
Specifically, when transferring a pattern selectively to a part other than the magnetic recording layer of the card, by specifying the card base surface, it is possible to provide stable pattern transfer and reliably induce film breakage of the transfer film. It relates to the technology.
Accordingly, the field of use of the present invention relates to the field of card manufacture and use.
[0002]
[Prior art]
As a method for recording individual information on the card surface, a method in which a pattern is directly formed on the surface of the card substrate by thermal transfer or thermal sublimation transfer is generally used, but the smoothness of the card affects the print quality. For this reason, it is difficult to carry out painting printing on the entire surface of a card having an uneven surface such as an IC card.
In recent years, an indirect sublimation transfer method (or retransfer method) has been adopted in which a sublimation transfer printing is once performed on an intermediate transfer sheet, which is a temporary carrier for a pattern, and then this receptor layer film is transferred to the entire surface of the card with a heat roll. It is becoming. As a result, sublimation transfer printing can be performed even on a card surface with some unevenness.
The details of this indirect sublimation transfer method are described in detail in Patent Document 1 and Patent Document 2, and the card painting method by this method will be outlined below.
[0003]
FIG. 6 is a cross-sectional view showing the layer structure of an intermediate transfer sheet for thermal sublimation transfer.
As shown in FIG. 6, the intermediate transfer sheet 20 has a transparent substrate 21 having releasability on the surface and a receiving layer 22 having dye receptivity formed thereon. In order to give the transparent substrate releasability, the peelable transparent protective layer 24 may be applied.
The receptive layer 22 is made of an ordinary sublimable dye receptive material, such as a material that easily accepts a dye that migrates upon heating, such as a polyester resin, a polyacrylic acid resin, or a polyvinyl acetate resin. The
[0004]
After the dye image is printed or recorded on the receiving layer 22 by an electric signal from a thermal head or the like as usual, an adhesive layer is formed on the receiving layer as necessary.
This adhesive layer is for securing the adhesive force between the card substrate and the receiving layer 22 when the receiving layer is transferred to the card substrate.
Since the receiving layer 22 is generally formed of a thermoplastic resin that can be dyed with a dye, it can be heat-sealed to the card substrate as it is without requiring any adhesive. In this method, a cushioning material may be interposed between the receiving layer and the adhesive layer. Moreover, the adhesive layer itself may have cushioning properties.
[0005]
Since the thickness of the receiving layer 22 is very thin (usually about 0.5 μm to several μm) and has sufficient flexibility, even if the surface shape of the card substrate is a curved surface or an uneven shape, the surface shape is sufficient. The sticking is not limited by the surface shape of the card substrate. Similarly, since the receiving layer 22 having a dye image is very thin, unlike a conventional seal, it can be easily integrated with a card substrate, does not rise due to sticking, and does not give a so-called sticking feeling.
[0006]
[Patent Document 1] JP-A-6-8649 [Patent Document 2] JP-A-6-8679
The transfer of the receiving layer to the card surface can be performed by peeling only the receiving layer 22 from the peeling layer of the intermediate transfer sheet 20 and sliding it in parallel and transferring it to the card surface. Either a transfer method in which the receiving layer and the card surface face each other with the layer 22 not peeled, and the transparent substrate 21 is peeled off and removed at the same time after the pressure-sensitive transfer of the receiving layer film to the card surface is adopted. be able to.
These affect the orientation of the output image, but usually the latter transfer method is often employed.
[0008]
Conventionally, the transfer method employed by the applicant is a method in which the intermediate transfer sheet 20 is transferred while facing the card substrate without using an adhesive. In that case, the surface of the magnetic tape portion transferred to the card surface is the portion that was peeled off from the magnetic tape transfer material and transferred, so that the release agent remains, and the card base portion made of vinyl chloride or the like is not acceptable. The adhesion of layer 22 is also inherently different.
[0009]
Here, the manufacturing process of the conventional magnetic card will be described.
FIG. 4 is a diagram for explaining a conventional magnetic card manufacturing process, and FIG. 5 is a diagram showing a magnetic card manufactured by a conventional method.
[0010]
First, the magnetic tape 15 is transferred using a magnetic tape transfer material to the transparent oversheet 12 that is the surface material of the card (FIG. 4A). Next, the base film 15b of the transfer material is peeled and removed so that only the magnetic tape 15 remains on the oversheet 12 (FIG. 4B).
A material in which the white core sheet 11 is inserted between the front surface oversheet 12 and the back surface oversheet 13 is introduced into a press machine, and is hot-pressed between the press hot plates 26 and 27 (FIG. 4C). The press hot plates 26 and 27 are pressed in the direction of arrow A.
The card base 10 after the press becomes an integrated card base in which the oversheets 12 and 13 and the core sheet 11 are fused, but the magnetic tape 15 is inserted into the oversheet 12 due to the heat pressure. It is a smooth surface that is flush with the surface (FIG. 4D).
[0011]
After the intermediate transfer sheet 20 is pressure-bonded to the surface by a hot roll 25, the transparent substrate 21 of the intermediate transfer sheet 20 is peeled and removed. When the card substrate surface portion and the magnetic tape 15 portion are transferred by the conventional method, the magnetic tape of the receiving layer film 14 is transferred as shown in FIG. There is a phenomenon in which a missing pattern 3 occurs at the 15 boundary portion or an unnecessary pattern remains like a tail 4.
The receptor layer film 14 refers to a film having a dye image transferred to the receptor layer 22 of the intermediate transfer sheet and having a peelable transparent protective layer and an adhesive layer.
[0012]
5A and 5B are diagrams showing a card 1 manufactured (painted) by a conventional method, in which FIG. 5A is a plan view, and FIG. 5B is a cross-sectional view taken along line AA in FIG. FIG.
It is shown that a pattern chip 3 and a tail 4 are generated at the boundary between the magnetic tape 15 and the card base 10. Such a card has a defect in appearance and a defect.
[0013]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, the use of indirect sublimation transfer printing that transfers the receptor layer film to the entire surface of the card enables the IC card with irregularities on the card surface to be used for individual information recording. ing.
However, in the case of a magnetic card, (1) there is a problem that the magnetic output is reduced when a transfer pattern is formed on the magnetic tape by the entire surface transfer. In addition, (2) the roll transfer method is heated and pressurized on the entire surface, so that it is difficult to transfer the pattern shape, and even if a non-adhesive material is formed on the surface of the card base, the transfer portion and the non-transfer portion As a result, there has been a problem that the boundary cannot be clearly formed as described above.
[0014]
As shown in FIG. 5, these problems occur particularly when the magnetic tape 15 is straddled across the magnetic tape 15 and transferred to both sides thereof. This becomes prominent in the pull 4 phenomenon. The same applies when a non-adhesive material is formed on the magnetic tape 15.
Therefore, in the present invention, the present invention has been completed by obtaining beautiful cards that do not cause these phenomena and researching to achieve the painting method.
[0015]
[Means for Solving the Problems]
The first of the gist of the present invention for solving the above problems is a card base surface and magnetic recording in a card having a pattern transfer portion made of a receiving layer film by sublimation transfer and a pattern non-transfer portion made of a magnetic recording portion on the card surface. The card is characterized by having a step of 0.5 μm or more and 5 μm or less at the boundary part of the surface of the part.
[0016]
The second of the gist of the present invention is a picture having a picture non-transfer part comprising a magnetic recording part on a part of a card surface and transferring a picture layer comprising a receiving layer film to a predetermined part other than the magnetic recording part of the card base. In the attaching method, at the boundary between the card base surface and the magnetic recording part surface,
A card painting method, wherein the transfer is performed with a step of 0.5 μm or more and 5 μm or less.
[0017]
In the above-described painting method, in order to provide a step with a predetermined depth at the boundary between the card base surface and the magnetic recording unit surface, the portion of the press hot plate that contacts the magnetic recording unit is made a smooth convex surface and then the magnetic tape. The card base material to which the card has been transferred is hot-pressed, and when the card base is hot-pressed, the card base material is hot-pressed with the base film of the magnetic tape transfer material left, and after the press, the base film is A method of peeling and a method of applying an anchor layer to a portion other than the magnetic tape portion after hot pressing the card substrate can be employed.
[0018]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention is a card on which a picture is transferred using an intermediate transfer sheet for heat-sensitive sublimation transfer, and a step is provided between a picture transfer portion and a non-transfer portion on the card surface for the purpose of good picture transfer. This invention relates to a card and a method for painting a card.
[0019]
The present invention will be described below with reference to a card painting method. The card painting method of the present invention includes the first embodiment, the second embodiment, and the third embodiment, depending on how the steps are provided.
FIG. 1 is a sectional view showing a first embodiment of the card painting method of the present invention, FIG. 2 is a second embodiment, and FIG. 3 is a third embodiment.
[0020]
The first embodiment of the painting method is a step forming method using a press plate.
In this method, as shown in FIG. 1A, a convex and flat step portion 26d is provided on a portion of the hot pressing plate 26 facing the transferred magnetic tape 15 when hot pressing is performed.
The stepped portion has the same width as the magnetic tape 15 and a shape that matches the length direction of the magnetic tape 15.
The step height D1 is preferably in the range of 0.5 μm to 5 μm. If the thickness is 0.5 μm or less, a remarkable effect does not occur, and if it is 5 μm or more, the step at the boundary is too large, the contact between the magnetic head and the magnetic recording portion becomes unstable, and the reading / writing of magnetic information becomes unstable. The card base material and the press hot plate 26 are aligned with respect to the end surface of the press hot plate so that the distance from the end surface to the convex portion of the hot plate matches the end surface of the card base. This is done by trimming the end face.
[0021]
After pressing, as shown in FIG. 1B, the surface of the card with the magnetic tape 15 indented is formed. The step depth D2 at this time is substantially the same as D1, or a small value in the range of about 5 to 25%. This is because the surface of the magnetic tape is pushed into the card base by the hot plate step portion 26d, but is pushed back a little by the elastic recovery inside the card base after releasing the press pressure.
[0022]
The receiving layer film 14 is pressure-bonded and transferred onto the surface of the card substrate using a hot roll 25 as in the conventional method (FIG. 1C). Thereafter, when the transparent substrate 21 of the intermediate transfer sheet is peeled and removed, a beautiful pattern having no chip 3 or tail 4 is formed on the card surface (FIG. 1D). It is considered that this is because the step depth of D2 is present between the card surface and the magnetic tape 15, so that the receiving layer film 14 is stretched at the boundary portion, and good film breakage is induced.
Since the surface of the magnetic tape 15 part is non-adhesive, the receiving layer film 14 of the part remains on the transparent substrate 21 side.
[0023]
The second embodiment of the painting method is a method using the thickness of the base film 15b of the magnetic tape transfer material.
In this method, as shown in FIG. 2 (A), the base film 15b is left without being peeled until hot pressing, and the base film 15b and the magnetic tape 15 are integrally pressed with heat. The press hot plates 26 and 27 are flat.
The thickness D3 of the base film 15b is as thin as possible, but about 5 μm is considered to be the limit from the film forming technique and the magnetic layer coating technique.
[0024]
After the pressing, as shown in FIG. 2B, the upper surface of the base film 15b is flush with the surface of the card substrate. However, when the base film is peeled off, the magnetic tape 15 portion is indented (see FIG. 2B). 2 (C)). The step depth D4 at this time is substantially the same as the thickness D3 or a small value in the range of about 5 to 15%.
This is because the surface of the magnetic tape is pushed into the card base due to the thickness of the base film, but is slightly pushed back by the elastic recovery inside the card base after the press is released.
Thereafter, as in FIGS. 1C and 1D, the receiving layer film 14 is transferred using the heat roll 25, and a good transfer result can be obtained as in the first embodiment.
[0025]
The third embodiment of the painting method is a method by anchor layer printing.
In this method, as shown in FIG. 3 (A), the transparent oversheet 12 to which the magnetic tape 15 is transferred as usual is combined with the oversheet 13 and the core sheet 11 so as to obtain flat press hot plates 26 and 27 as usual. Press hot-press using
The surface of the card after pressing is not different from that of the card by a normal process (FIG. 3B). A feature of the third embodiment resides in that an anchor layer 16 is applied to the surfaces of the card base 10 and the magnetic tape 15.
As the material of the anchor layer 16, vinyl chloride, vinyl chloride resin, acrylic resin, polyester resin, or a mixed material thereof is used.
The coating is performed by a silk screen printing method, a gravure printing method, an offset printing method, a roll coating method, or the like.
[0026]
The surface of the magnetic tape 15 is strengthened to prevent the anchor layer 16 from adhering to the peelable property, or the printing plate is made into a plate that does not print the magnetic tape 15 portion, and is accurately aligned, depending on the anchor layer. Make a step.
After drying, a step depth D5 occurs. The step depth D5 varies depending on the viscosity and solid content ratio of the anchor coating material, the depth of the plate, the coating conditions, and the like, but it is preferably adjusted in the range of 0.5 μm to 5.0 μm.
Thereafter, as in FIGS. 1C and 1D, the receiving layer film 14 is transferred using the heat roll 25, and a good transfer result can be obtained as in the first embodiment.
[0027]
【Example】
Each embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. 1, 2, 3, and 6. In addition, the same code | symbol is attached | subjected to the corresponding part in a figure.
(Example 1)
A magnetic tape transfer material was prepared by sequentially applying a magnetic paint and an adhesive layer to a polyethylene terephthalate (PET) film having a thickness of about 5 μm through a release layer (cellulose acetate resin), and this was formed into a tape having a width of 6.5 mm. Used by slitting.
An oversheet 12 with a magnetic tape 15 was prepared by transferring a magnetic layer composed of a magnetic paint and an adhesive layer to the surface of a soft transparent vinyl chloride sheet having a thickness of 100 μm using the magnetic tape transfer material. After the transfer, the adhesive layer, the magnetic layer, and the thin release layer remained on the card side, and the PET film was removed by peeling (see FIG. 1).
[0028]
One oversheet 12 is arranged on the surface of a milky white vinyl chloride core sheet 11 having a thickness of 560 μm so that the magnetic tape 15 faces outside, and an oversheet (thickness) made of the same material to which the magnetic tape is not transferred on the back surface. 100 μm) 13 was inserted, introduced into a hot press apparatus and subjected to thermocompression bonding, and then punched out to a card size. The hot press conditions were about 120 ° C., 20 kg / cm 2 , heating and pressurizing for about 10 minutes, and then cooled to room temperature while being pressurized.
As the press hot plate 26, a stainless steel plate cut and polished so as to be convex with a height of D1 = 2.0 μm and a width of 6.5 mm in accordance with the magnetic tape 15 was used. The hot press plate 27 is also made of the same material but smooth.
When the surface shape of the card was measured after cooling, it was confirmed that the magnetic tape 15 portion had a step depth D2 = 1.5 μm recessed from the card surface.
[0029]
An intermediate transfer sheet (receiving layer film 14) 20 provided with a sublimation pattern was transferred onto the surface of the card using an indirect sublimation transfer type card printer using a heat roll 25.
The intermediate transfer sheet has a sublimable thermal transfer ribbon on the dye receiving layer of the sheet in which a peelable transparent protective layer 24 and a dye receiving layer (thickness 4 μm) 22 made of a polyester material are sequentially formed on a PET transparent substrate 21. A necessary image is transferred in advance using a thermal head (see FIG. 6).
The hot roll transfer was performed under the conditions of a roll surface temperature of 180 ° C., a pressure of 5 kg / cm, and a transfer speed of 200 cm / min.
[0030]
After the entire surface was transferred, the transparent substrate 21 of the intermediate transfer sheet 20 was peeled off by pulling it up at an angle of about 90 ° with respect to the surface of the card substrate 10, and the pattern was transferred to the surface of the vinyl chloride substrate of the oversheet 12, The pattern was not transferred to the surface of the magnetic tape 15. The transfer film was cleanly ruptured at the boundary between the magnetic tape and the card substrate surface, and no transfer chipping or tailing was observed.
[0031]
(Example 2)
A magnetic tape transfer material is prepared by sequentially applying a magnetic paint and an adhesive layer to a PET film with a thickness of about 6 μm via a release layer (cellulose acetate resin), and this is slit into a tape with a width of 6.5 mm for use. did.
An oversheet 12 with a magnetic tape 15 was prepared by transferring a magnetic layer composed of a magnetic paint and an adhesive layer to the surface of a soft transparent vinyl chloride sheet having a thickness of 100 μm using the magnetic tape transfer material.
After the transfer, the base film 15b was left on the magnetic tape 15 together with the adhesive layer, the magnetic layer, and the thin release layer (see FIG. 2).
[0032]
One oversheet 12 is arranged on the surface of a milky white vinyl chloride core sheet 11 having a thickness of 560 μm so that the magnetic tape 15 faces outside, and an oversheet (thickness) made of the same material to which the magnetic tape is not transferred on the back surface. 100 μm) 13 was inserted, introduced into a hot press apparatus and subjected to thermocompression bonding, and then punched to a card size. A smooth stainless steel plate was used for the press hot plates 26 and 27.
The hot press conditions were the same as in Example 1, and after heating and pressurization, the hot press conditions were cooled to room temperature while being pressurized.
After cooling, the base film 15b of the magnetic tape 15 was peeled off, and the surface shape of the card was measured. As a result, it was confirmed that the magnetic tape 15 portion had a step depth D4 = 5.0 μm recessed from the card surface.
[0033]
An intermediate transfer sheet (receiving layer film 14) 20 with a sublimation pattern was transferred onto the surface of the card using an indirect sublimation transfer type card printer using a hot roll 25.
The intermediate transfer sheet is the same as in Example 1, and a necessary image is transferred in advance under the same conditions. The heat roll transfer conditions were the same as those in Example 1.
[0034]
After the entire surface is transferred, the intermediate transfer sheet transparent substrate 21 is peeled off by pulling it up at an angle of about 90 ° with respect to the surface of the card substrate 10. The pattern was not transferred on the surface of the tape 15. The transfer film was cleanly ruptured at the boundary between the magnetic tape and the card substrate surface, and no transfer chipping or tailing was observed.
[0035]
(Example 3)
A magnetic tape transfer material is prepared by sequentially applying a magnetic paint and an adhesive layer to a PET film with a thickness of about 5 μm via a release layer (cellulose acetate resin), and this is slit into a tape with a width of 6.5 mm. did.
An oversheet 12 with a magnetic tape 15 was prepared by transferring a magnetic layer composed of a magnetic paint and an adhesive layer onto the surface of a soft transparent vinyl chloride sheet having a thickness of 100 μm using the magnetic tape transfer material. After the transfer, the adhesive layer, the magnetic layer, and the thin release layer remained on the card side, and the base film 15b was peeled off.
[0036]
The oversheets 12 are placed one by one on the front and back surfaces of the milky white vinyl chloride core sheet 11 having a thickness of 560 μm so that the magnetic tape 15 is on the outside. I made a punch.
A smooth stainless steel plate was used for the press hot plates 26 and 27. The hot press conditions were the same as in Example 1, and after heating and pressurization, the hot press conditions were cooled to room temperature while being pressurized.
[0037]
An anchor material was applied to the surface of the card base after hot pressing using a screen printing method using a plate having a plate surface avoiding 15 parts of magnetic tape.
As the anchor material, a paint in which a vinyl chloride resin and an acrylic resin were dissolved in MIBK was used. The thickness D5 of the anchor layer 16 after drying was set to 3.0 μm (see FIG. 3).
[0038]
An intermediate transfer sheet (receiving layer film 14) 20 with a sublimation pattern was transferred onto the surface of the card using an indirect sublimation transfer type card printer using a hot roll 25. The intermediate transfer sheet 20 is the same as in Example 1, and a necessary image is transferred in advance under the same conditions. The heat roll transfer conditions were the same as those in Example 1.
[0039]
After the entire surface is transferred, the intermediate transfer sheet transparent substrate 21 is peeled off by pulling it up at an angle of about 90 ° with respect to the surface of the card substrate 10. The pattern was not transferred on the surface of the tape 15. The transfer film was cleanly ruptured at the boundary between the magnetic tape and the card substrate surface, and no transfer chipping or tailing was observed.
[0040]
In the above description of the present invention, improvement of the pattern transfer at the boundary portion of the magnetic tape having the magnetic tape 15 is described. However, the transfer is not limited to the magnetic tape, and the pattern transfer section and the pattern non-transfer section are not limited to the magnetic tape. It is obvious to those skilled in the art that the present invention can be applied to a card having a boundary.
For example, the present invention can be applied to a card having a hologram foil transfer section and a card having a mark transfer section of an issuing company.
Further, in each of the illustrated drawings, a specific card base configuration is illustrated, but the present invention is not limited to this configuration example.
[0041]
【The invention's effect】
Since the card of the present invention has an excellent appearance as described above, it can be suitably used in the field of plastic cards such as ID cards such as employee ID cards and student ID cards, and credit cards such as credit cards and cash cards.
According to the card painting method of the present invention, it is possible to obtain a beautiful card with no missing pattern or trailing phenomenon.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a first embodiment of a card painting method according to the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing a second embodiment.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing a third embodiment.
FIG. 4 is a diagram for explaining a manufacturing process of a conventional magnetic card.
FIG. 5 is a view showing a magnetic card manufactured by a conventional method.
FIG. 6 is a cross-sectional view showing a layer structure of an intermediate transfer sheet for thermal sublimation transfer.
[Explanation of symbols]
1 Card 3 Chip 4 Trailing 10 Card Base 11 Core Sheet 12, 13 Oversheet 14 Receiving Layer Film 15 Magnetic Tape 16 Anchor Layer 20 Intermediate Transfer Sheet 21 Transparent Base Material 22 Receiving Layer 24 Peelable Transparent Protective Layer 25 Heat Roll 26, 27 Press hot plate
