JP2005026920A

JP2005026920A - Speaker diaphragm and speaker

Info

Publication number: JP2005026920A
Application number: JP2003188922A
Authority: JP
Inventors: Yoshio Ohashi; 芳雄大橋
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 2003-06-30
Filing date: 2003-06-30
Publication date: 2005-01-27

Abstract

PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a speaker which increases the strength of the joint of a dome diaphragm and the edge diaphragm of a speaker diaphragm enough to remove spurious vibrations, and to provide a high quality sound signals up to the high range. SOLUTION: The speaker diaphragm 1A is composed of a dome diaphragm 2, an edge diaphragm 3, and a joint flat part 5 for joining these. A thick-walled part 4A thicker than other parts is integrated with the joint flat part 5, the outside of the dome diaphragm 2, and the inside of the edge diaphragm 3 to increase the mechanical strengths of the joint flat part 5 of the speaker diaphragm 1A, and its neighboring part. The end of a bobbin 6 is fixed with adhesive to the thick-walled part 4A to more increase the mechanical strength. COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種音響機器や映像機器等に使用されるスピーカ振動板およびスピーカ装置に関する。詳しくは、ドーム部振動板とエッジ部振動板とを連結する部位およびその近傍に肉厚部を形成することで、高音域まで音響信号を良好に再生できるようにしたものである。
【０００２】
【従来の技術】
図１１は従来のドーム型の振動板を用いた一般的なスピーカ装置の構成例を示す側断面図である。スピーカ装置１００はいわゆる動電型のスピーカで、スピーカ振動板１０１と、このスピーカ振動板１０１の駆動手段を有する。スピーカ振動板１０１は、凸状に湾曲した形状を有するドーム部振動板１０２と、曲線状断面または直線状断面、あるいは両者を組み合わせた断面形状を有するエッジ部振動板１０３を有し、ドーム部振動板１０２とエッジ部振動板１０３は連結平坦部１０４を介して一体に成形される。
【０００３】
スピーカ振動板１０１の駆動手段は、マグネット１０５上にプレート１０６が設けられ、ポールピース１０７に対してギャップ１０８を有するようにボイスコイル１０９が配置される。そして、ボイスコイル１０９が巻回されたボビン１１０がスピーカ振動板１０１に固定される。
【０００４】
以上の構成では、信号入力線１１１に信号が入力されると、ボイスコイル１０９に電流が流れることで、マグネット１０５による磁界中に存在するボイスコイル１０９は電磁作用で駆動力が発生して振動するので、ボイスコイル１０９が巻かれたボビン１１０が固定されたスピーカ振動板１０１が振動し、音響信号が出力される。
【０００５】
図１２は従来のスピーカ装置の要部構成例を示す側断面図である。ボビン１１０は円筒状で、周囲にボイスコイル１０９が巻回される。また、ボビン１１０の前方端部がドーム部振動板１０２の外周に形成される内面縁部１０２ａに接着剤１１２により接着されている。
【０００６】
また、スピーカ装置としては、ポールピース側に励磁用１次コイルを備え、ボビンに導電性リングを装着した動電型電磁誘導スピーカ等と称される構成のものもある。図１３は従来の他のスピーカ装置の一例である動電型電磁誘導スピーカの要部構成例を示す側断面図である。
【０００７】
図１３（ａ）の構成では、円筒状のボビン１１０の周囲に導電性リング１１３が装着される。また、ボビン１１０の前方端部がドーム部振動板１０２の外周に形成される内面縁部１０２ａに接着剤１１２により接着されている。図１３（ｂ）の構成では、円筒状の導電性リング１１３の前方端部が、ドーム部振動板１０２の内面縁部１０２ａに接着剤１１２により接着されている。
【０００８】
さて、スピーカ振動板１０１は、例えばアルミニウムやチタニウム等の金属材料からなるシート状の部材、あるいはポリエチレンテレフタレート等の高分子材料からなるシート状の部材をプレス加工することで一体成形される。このため、ドーム部振動板１０２とエッジ部振動板１０３を連結する連結平坦部１０４、および連結平坦部１０４とドーム部振動板１０２の結合部分の折れ曲がり部分、さらには連結平坦部１０４とエッジ部振動板１０３の結合部分の折れ曲がり部分は、成形時に引っ張られるため、厚さが薄くなっている。
【０００９】
スピーカ振動板１０１に駆動力を与えるボビン１１０あるいは導電性リング１１３は、スピーカ振動板１０１において機械的強度の弱い連結平坦部１０４に取り付けられる形態である。このため、スピーカ振動板１０１をある周波数で駆動させると、連結平坦部１０４を節として、ドーム部振動板１０２とエッジ部振動板１０３で１８０度位相のずれた振動を生じる。
【００１０】
これにより、ある周波数ではドーム部振動板１０２から生じた音響信号とエッジ部振動板１０３から生じた音響信号が互いに打ち消し合い、音圧のディップを生じるという不都合があった。特に、このディップが可聴帯域にある場合には音響信号の品質を低下させるという不都合があった。
【００１１】
さらに、２０ｋＨＺ以上の高い周波数においては、ボビン１１０あるいは導電性リング１１３からの駆動力が、機械的強度の弱い連結平坦部１０４により吸収されてしまい、エッジ部振動板１０３に伝達されなくなってしまう。これにより２０ｋＨｚ以上の高い周波数では必要な音圧が得られないという問題があった。
【００１２】
そこで、ボビンや導電性リングをスピーカ振動板に接着する接着剤を利用して、連結平坦部の強度を向上させる技術が開示されている（例えば、特許文献１参照。）。図１４はこの従来文献に開示されたスピーカ装置の要部構成例を示す側断面図である。図１４（ａ）の構成では、接着剤１１２を連結平坦部１０４の幅に合わせて塗布し、連結平坦部１０４にボビン１１０を突き当てて固定することにより、連結平坦部１０４の機械的強度を増加させている。
【００１３】
また、図１４（ｂ）の構成では、接着剤１１２を連結平坦部１０４の幅に合わせて塗布し、連結平坦部１０４に導電性リング１１３を突き当てて固定する。ここで、導電性リング１１３の板厚を連結平坦部１０４の幅と等しくすることで、さらに機械的強度を大きくしている。
【００１４】
さらに、連結平坦部に補強用のリングを接着固定することで、連結平坦部の機械的強度を大きくする構成も考えられている。
【００１５】
【特許文献１】
特開２００１−３４６２９１号公報
【００１６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、接着剤でスピーカ振動板を補強する方法では、接着剤の塗布条件により強度のばらつきが生じるという問題がある。また、連結平坦部の幅に合わせて接着剤を塗布すると、振動系が重くなり、音響信号の品質が低下するという問題がある。
【００１７】
さらに、導電性リングの板厚を連結平坦部の幅に合わせようとすると、磁気ギャップの幅も広くする必要が生じる。これは、音圧感度が小さくなるという新たな問題を生じる。
【００１８】
また、連結平坦部に補強用のリングを接着固定することは、補強用リングを別体に成型する必要があることと、両者を接着固定する工程が必要となり、コストが高くなるという問題がある。
【００１９】
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、高音域まで音響信号の再生が行える安価なスピーカ振動板およびスピーカ装置を提供することを目的とする。
【００２０】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するため、本発明に係るスピーカ振動板は、ドーム部振動板とエッジ部振動板が一体に形成されたスピーカ振動板において、ドーム部振動板とエッジ部振動板とを連結する部位に、ドーム部振動板およびエッジ部振動板より板厚が厚い肉厚部が一体に形成されるとともに、肉厚部の内周部がドーム部振動板の外周部まで連続して形成され、肉厚部の外周部がエッジ部振動板の内周部まで連続して形成されたものである。
【００２１】
本発明に係るスピーカ振動板によれば、ドーム部振動板とエッジ部振動板を連結する部位とその近傍に肉厚部が形成されることで、ドーム部振動板とエッジ部振動板を連結する部位の強度を向上させることができる。
【００２２】
本発明に係るスピーカ装置は、上述したスピーカ振動板が適用されたものである。すなわち、ドーム部振動板とエッジ部振動板が一体に形成されたスピーカ振動板と、このスピーカ振動板を駆動する駆動手段を備えたスピーカ装置において、スピーカ振動板は、ドーム部振動板とエッジ部振動板とを連結する部位に、ドーム部振動板およびエッジ部振動板より板厚が厚い肉厚部が一体に形成され、この肉厚部に駆動手段が接合される接合部を備えるとともに、肉厚部の内周部がドーム部振動板の外周部まで連続して形成され、肉厚部の外周部がエッジ部振動板の内周部まで連続して形成されたものである。
【００２３】
本発明に係るスピーカ装置によれば、駆動手段からの駆動力がスピーカ振動板の肉厚部に伝達され、この駆動手段からの駆動力でスピーカ振動板が振動することで音響信号が放音される。
【００２４】
スピーカ振動板は、ドーム部振動板とエッジ部振動板を連結する部位とその近傍に肉厚部が形成されることで、ドーム部振動板とエッジ部振動板を連結する部位の強度が向上している。これにより、ドーム部振動板とエッジ部振動板を連結する部位を節として、ドーム部振動板とエッジ部振動板で１８０度位相のずれた振動が発生することを防ぐことができる。
【００２５】
また、肉厚部に駆動手段を接合することで、駆動手段からの駆動力がドーム部振動板とエッジ部振動板とを連結する部位に吸収されることなくエッジ部振動板に伝達され、高音域、例えば１００ｋＨｚまでの高音域の再生が可能となる。
【００２６】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明のスピーカ振動板およびスピーカ装置の実施の形態について説明する。図１は本実施の形態のスピーカ振動板の構成例を示す破断斜視図、図２は本実施の形態のスピーカ振動板の要部構成例を示す側断面図である。なお、図１では図面の煩雑化を防ぐために、断面であることを示すハッチングを施していない。
【００２７】
本実施の形態のスピーカ振動板１Ａは、ドーム部振動板２とエッジ部振動板３とを連結する部位に肉厚部４Ａを備え、例えば１００ｋＨｚまでの高音域の再生を可能としたものである。
【００２８】
スピーカ振動板１Ａは、例えばアルミニウムやチタニウム等の金属材料からなるシート状の部材、あるいはポリエチレンテレフタレート等の高分子材料からなるシート状の部材をプレス加工することで構成される。
【００２９】
ドーム部振動板２は、凸状に湾曲した形状を有する振動板である。エッジ部振動板３は、曲線状断面または直線状断面、あるいは両者を組み合わせた断面形状を有するリング状の振動板で、ドーム部振動板２の外側に設けられる。ドーム部振動板２とエッジ部振動板３は連結平坦部５を介して一体となり、この連結平坦部５とその近傍、すなわち、連結平坦部５とつながるドーム部振動板２の外周部からエッジ部振動板３の内周部までの間に肉厚部４Ａが形成される。
【００３０】
肉厚部４Ａは、ドーム部振動板２およびエッジ部振動板３の肉厚部４Ａを設けていない部分の板厚より厚い板厚を有する。例えば、肉厚部４Ａの板厚は、肉厚部４Ａ以外のドーム部振動板２およびエッジ部振動板３の板厚の２倍程度とする。ここで、図１および図２に示す例では、スピーカ振動板１Ａの裏面側に肉厚の部分が突出する形状で肉厚部４Ａが形成される。そして、連結平坦部５の裏面にあたる肉厚部４Ａにリング状の平面部５ａが形成される。
【００３１】
また、肉厚部４Ａは、ドーム部振動板２の外周部まで連続する内周部５ｂを有するとともに、エッジ部振動板３の内周部まで連続する外周部５ｃを有する。そして、内周部５ｂの縁部をテーパ状として、肉厚部４Ａとドーム部振動板２を斜面でつなげる。同様に、外周部５ｃの縁部をテーパ状として、肉厚部４Ａとエッジ部振動板３を斜面でつなげる。これにより、肉厚部４Ａとこの肉厚部４Ａを形成していない振動板との境界部分での応力集中を防ぐ。なお、ドーム部振動板２において肉厚部４Ａが形成される範囲は、ドーム部振動板２の外周部の端Ｐ１から１ｍｍ程度、エッジ部振動板３において肉厚部４Ａが形成される範囲は、エッジ部振動板３の内周部のＰ２から１ｍｍ程度の範囲とする。
【００３２】
以上の構成により、スピーカ振動板１Ａは、連結平坦部５だけでなく、連結平坦部５とドーム部振動板２がつながる折り曲げ部分、および連結平坦部５とエッジ部振動板３がつながる折り曲げ部分を含めて肉厚部４Ａが形成される。
【００３３】
肉厚部４Ａの平面部５ａは接合部の一例で、駆動手段を構成するボビン６の前方端部が接着剤６ａにより接着されている。ボビン６は円筒状で均一な直径を有する。
【００３４】
次に、上述したスピーカ振動板１Ａを備えたスピーカ装置の構成について説明する。図３は本実施の形態のスピーカ装置の構成例を示す側断面図である。本実施の形態のスピーカ装置７Ａは、スピーカ振動板１Ａと、このスピーカ振動板１Ａの駆動手段を有する。ここで、図３は動電型電磁誘導スピーカを例にあげて説明している。
【００３５】
スピーカ振動板１Ａは、エッジ部振動板３の外周部がフレーム８に接着等により固定される。また、駆動手段は、例えばポールピース９と、励磁用１次コイル１０と、マグネット１１と、プレート１２と、導電性リング１３を備える。
【００３６】
導電性リング１３は、例えば帯状の導電材料を一重の環状としたもので、スピーカ振動板１Ａに接着されたボビン６に装着される。励磁用１次コイル１０はポールピース９に巻回され、励磁用１次コイル１０に対してギャップ１４を有して導電性リング１３が配置される。また、マグネット１１上にプレート１２が設けられ、プレート１２が導電性リング１３と対向する。よって、導電性リング１３は、マグネット１１による磁気回路のギャップ１４中に保持される。
【００３７】
図４は動電型電磁誘導スピーカの誘導部の等価回路である。この等価回路では、入力インピーダンスＺｉｎの１次側の抵抗器Ｒ１およびコイルＬ１が図３に示した励磁用１次コイル１０に相当する。また、２次側の抵抗器Ｒ２およびコイルＬ２が図３に示した導電性リング１３に相当する。以上の構成では、入力インピーダンスＺｉｎの１次側の抵抗器Ｒ１およびコイルＬ１に入力信号に相当する電圧Ｖ１が印加されて電流Ｉ１が流れると、２次側の抵抗器Ｒ２およびコイルＬ２に相互インダクタンスＭによる誘導により出力信号に相当する電流Ｉ２が流れる。
【００３８】
したがって、図１において、励磁用１次コイル１０に接続される信号入力線１５に信号が入力されると、励磁用１次コイル１０に流れる電流が変化してマグネット１１および励磁用１次コイル１０による磁界が変化することにより、導電性リング１３に誘導電流が流れ、電磁力により導電性リング１３が上下振動する。導電性リング１３はボビン６に装着され、ボビン６はスピーカ振動板１Ａに接着により固定されているので、励磁用１次コイル１０に信号電流を供給して、導電性リング１３に信号が誘起されれば、スピーカ振動板１Ａが振動し、音響信号が出力される。
【００３９】
さて、導電性リング１３が装着されるボビン６は、スピーカ振動板１Ａを含む振動系を軽くするために非常に薄いシートで構成することが望ましい。このため、スピーカ振動板１Ａと接合されるボビン６の端面の厚みは薄い。
【００４０】
本実施の形態のスピーカ振動板１Ａでは、図１および図２に示したように、ドーム部振動板２とエッジ部振動板３を連結する連結平坦部５とその近傍、すなわち、連結平坦部５とドーム部振動板２がつながる折り曲げ部分、および連結平坦部５とエッジ部振動板３がつながる折り曲げ部分を含めた振動板の板厚を、他の部分の板厚よりも厚く成型して肉厚部４Ａを構成している。この肉厚部４Ａに形成した平面部５ａにボビン６を固定することにより、ボビン６の板厚を厚くすることなく、連結平坦部５とその近傍の機械的強度を増加させている。
【００４１】
図５は本実施の形態のスピーカ振動板１Ａを用いたスピーカ装置７Ａの音圧−周波数特性を有限要素法により計算した結果を示すグラフ、図６は従来のスピーカ装置の音圧−周波数特性を有限要素法により計算した結果を示すグラフである。
【００４２】
まず、従来構成における条件を説明すると、連結平坦部の幅が０．２５ｍｍで、この連結平坦部に対してボビンの厚さが０．０５ｍｍと非常に小さくなっている場合である。このような従来構成では、図６に示すように、約５０ｋＨｚ以上では急激な音圧の低下が見られる。従来構成では、連結平坦部の強度が不十分なために、５０ｋＨｚ以上の高い周波数ではボビンによる駆動力が十分にエッジ部振動板に伝達できず、スピーカ振動板から音響出力への変換が効率良く行われないことが判る。
【００４３】
これに対して、本実施の形態では、スピーカ振動板１Ａにおいて、連結平坦部５とその近傍に肉厚部４Ａを形成し、この肉厚部４Ａの板厚を、その他の部分の振動板の板厚の２倍として計算を行った。連結平坦部５の幅、ボビン６の厚さは図６で計算を行ったものと同一である。図５に示すように、本実施の形態では、従来構成と比べて５０ｋＨｚ付近での大きな音圧の低下が見られず、ボビン６からの駆動力がエッジ部振動板３に伝達され効率良く音響出力への変換が行われていることが判る。
【００４４】
また、本実施の形態のスピーカ振動板１Ａは、連結平坦部５とその近傍の機械的強度が向上していることから、連結平坦部５を節として、ドーム部振動板２とエッジ部振動板３で１８０度位相のずれた振動が発生することを防ぐことができる。よって、ある特定の周波数で、ドーム部振動板２から生じた音響信号とエッジ部振動板３から生じた音響信号が互いに打ち消し合い、音圧のディップを生じるという不都合は発生せず、音響信号の品質が向上する。
【００４５】
次に、本実施の形態のスピーカ振動板１Ａの製造方法について説明する。図７は本実施の形態のスピーカ振動板の成形例を示す説明図である。スピーカ振動板１Ａは、成形時にドーム部振動板２とエッジ部振動板３とを連結する連結平坦部５とその近傍の振動板の板厚が、他の部分の板厚よりも厚くなるように成形される。製造工程の一例を説明すると、まず、肉厚部４Ａを形成するために必要な厚さを有するシート１６に対して、図７（ａ）に示すように、連結平坦部５の部分を成形する。
【００４６】
次に、図７（ｂ）に示すように、上金型２０によりシート１６の連結平坦部５となる部分を固定し、ドーム部形成部２１ａとエッジ部形成部２１ｂを有する下金型２１を矢印方向へ移動させて、ドーム部振動板２およびエッジ部振動板３となる部分をプレスする。
【００４７】
上金型２０に固定されている部位以外のシート１６は、成形時に引き延ばされるため、あらかじめ成形しておいた連結平坦部５およびその近傍よりも板厚は薄くなる。よって、図１に示すように、ドーム部振動板２とエッジ部振動板３を連結する連結平坦部５と、この連結平坦部５につながるドーム部振動板２の外周およびエッジ部振動板３の内周に肉厚部４Ａが形成されたスピーカ振動板１Ａが得られる。なお、スピーカ振動板１Ａの成形法は一例であり、割金型を用いる等の成形法で同様なスピーカ振動板１Ａを成形してもよい。
【００４８】
図８は、スピーカ振動板の変形例を示す破断斜視図である。なお、図８では図面の煩雑化を防ぐために、断面であることを示すハッチングを施していない。図８に示すスピーカ振動板１Ｂは、連結平坦部５に、円周方向に沿って肉厚の部分と肉薄の部分が交互に配置されるように複数の肉厚部４Ｂを備えたものである。各肉厚部４Ｂの内周部５ｂはドーム部振動板２の外周部まで連続し、外周部５ｃはエッジ部振動板３の内周部まで連続する。
【００４９】
以上の構成では、周方向に均一な板厚を有する肉厚部を形成する場合と比較して、振動板重量を軽くできるため、入力電圧に対する音厚感度が良くなる。また、プレスで複数の肉厚部４Ｂは一度に成形できることから、工数の増加はない。
【００５０】
なお、図８に示すスピーカ振動板と同様の効果を得ることを目的として、周方向に均一な板厚を有する肉厚部の外周部と内周部の少なくとも一方に、円周方向に沿って凹凸形状を設けてもよい。
【００５１】
図９はスピーカ振動板の他の変形例を示す要部側断面図である。図９に示すスピーカ振動板１Ｃは、肉厚部４Ａをスピーカ振動板１Ｃの表裏両面側に突出形成したものである。なお、スピーカ振動板の全体構成は図１で説明した構成と同じである。また、肉厚部をスピーカ振動板の表面側に突出形成する構成でも良い。
【００５２】
図１０はスピーカ装置の他の構成例を示す側断面図である。図１０に示すスピーカ装置７Ｂは動電型のスピーカで、駆動手段としてボビン６にボイスコイル１７が巻回される。
【００５３】
肉厚部を有するスピーカ振動板としては例えば図１に示すスピーカ振動板１Ａが用いられ、エッジ部振動板３の外周部がフレーム８に接着等により固定される。また、駆動手段として、ポールピース９と、マグネット１１と、プレート１２を備える。
【００５４】
マグネット１１上にプレート１２が設けられ、プレート１２がボイスコイル１７と対向する。よって、ボイスコイル１７は、マグネット１１による磁気回路のギャップ１４中に保持される。
【００５５】
以上の構成では、信号入力線１８に信号が入力されると、ボイスコイル１７に電流が流れることで、マグネット１１による磁界中に存在するボイスコイル１７は電磁作用で駆動力が発生して振動するので、ボビン６が接着されたスピーカ振動板１Ａが振動し、音響信号が出力される。
【００５６】
駆動手段としてボイスコイル１７を用いたスピーカ装置７Ｂでも、連結平坦部５およびその近傍に肉厚部４が形成されたスピーカ振動板１Ａを用いることで、ボビン６からの駆動力がエッジ部振動板３に伝達され、高音域の再生が可能となる。また、ドーム部振動板２から生じた音響信号とエッジ部振動板３から生じた音響信号が互いに打ち消し合い、音圧のディップを生じるという不都合は発生せず、音響信号の品質が向上する。
【００５７】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は、ドーム部振動板とエッジ部振動板が一体に形成されたスピーカ振動板において、ドーム部振動板とエッジ部振動板とを連結する部位に、ドーム部振動板およびエッジ部振動板より板厚が厚い肉厚部が一体に形成されるとともに、肉厚部の内周部がドーム部振動板の外周部まで連続して形成され、肉厚部の外周部がエッジ部振動板の内周部まで連続して形成されたものである。
【００５８】
また、本発明はこのスピーカ振動板が適用されたスピーカ装置であり、スピーカ振動板を駆動する駆動手段を、スピーカ振動板の肉厚部に設けた接合部に接合したものである。
【００５９】
したがって、ドーム部振動板とエッジ部振動板を連結する部位の強度が向上するので、不要な振動の発生が抑えられ、音圧の低下を抑えることができる。また、効率良く駆動力が伝達され、高音域の再生が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本実施の形態のスピーカ振動板の構成例を示す破断斜視図である。
【図２】本実施の形態のスピーカ振動板の要部構成例を示す側断面図である。
【図３】本実施の形態のスピーカ装置の構成例を示す側断面図である。
【図４】電磁誘導型スピーカの誘導部の等価回路である。
【図５】本実施の形態のスピーカ装置の音圧−周波数特性を示すグラフである。
【図６】従来のスピーカ装置の音圧−周波数特性を示すグラフである。
【図７】本実施の形態のスピーカ振動板の成形例を示す説明図である。
【図８】スピーカ振動板の変形例を示す破断斜視図である。
【図９】スピーカ振動板の他の変形例を示す要部側断面図である。
【図１０】スピーカ装置の他の構成例を示す側断面図である。
【図１１】従来の一般的なスピーカ装置の構成例を示す側断面図である。
【図１２】従来のスピーカ装置の要部構成例を示す側断面図である。
【図１３】従来の他のスピーカ装置の要部構成例を示す側断面図である。
【図１４】従来の他のスピーカ装置の要部構成例を示す側断面図である。
【符号の説明】
１Ａ，１Ｂ，１Ｃ・・・スピーカ振動板、２・・・ドーム部振動板、３・・・エッジ部振動板、４Ａ，４Ｂ・・・肉厚部、５・・・連結平坦部、５ａ・・・平面部、５ｂ・・・内周部、５ｃ・・・外周部、６・・・ボビン、７Ａ，７Ｂ・・・スピーカ装置、８・・・フレーム、９・・・ポールピース、１０・・・励磁用１次コイル、１１・・・マグネット、１２・・・プレート、１３・・・導電性リング、１４・・・ギャップ、１７・・・ボイスコイル[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a loudspeaker diaphragm and a loudspeaker device that are used in various types of audio equipment and video equipment. More specifically, a thick portion is formed at and near a portion where the dome diaphragm and the edge diaphragm are connected, so that an acoustic signal can be satisfactorily reproduced up to the high sound range.
[0002]
[Prior art]
FIG. 11 is a side sectional view showing a configuration example of a general speaker device using a conventional dome-shaped diaphragm. The speaker device 100 is a so-called electrodynamic speaker, and includes a speaker diaphragm 101 and a driving means for the speaker diaphragm 101. The speaker diaphragm 101 includes a dome diaphragm 102 having a convexly curved shape, and an edge diaphragm 103 having a curved cross section, a straight cross section, or a cross section combining the both, and a dome section vibration. The plate 102 and the edge portion vibration plate 103 are integrally formed through the connecting flat portion 104.
[0003]
As a driving means for the speaker diaphragm 101, a plate 106 is provided on a magnet 105, and a voice coil 109 is disposed so as to have a gap 108 with respect to the pole piece 107. Then, the bobbin 110 around which the voice coil 109 is wound is fixed to the speaker diaphragm 101.
[0004]
In the above configuration, when a signal is input to the signal input line 111, a current flows through the voice coil 109, so that the voice coil 109 existing in the magnetic field by the magnet 105 generates a driving force by an electromagnetic action and vibrates. Therefore, the speaker diaphragm 101 on which the bobbin 110 around which the voice coil 109 is wound is vibrated, and an acoustic signal is output.
[0005]
FIG. 12 is a side sectional view showing an example of the configuration of the main part of a conventional speaker device. The bobbin 110 is cylindrical, and a voice coil 109 is wound around it. Further, the front end portion of the bobbin 110 is bonded to an inner surface edge portion 102 a formed on the outer periphery of the dome portion diaphragm 102 with an adhesive 112.
[0006]
Further, as a speaker device, there is a configuration called an electrodynamic electromagnetic induction speaker or the like in which a primary coil for excitation is provided on the pole piece side and a conductive ring is attached to a bobbin. FIG. 13 is a side sectional view showing an example of the configuration of the main part of an electrodynamic electromagnetic induction speaker which is an example of another conventional speaker device.
[0007]
In the configuration of FIG. 13A, the conductive ring 113 is attached around the cylindrical bobbin 110. Further, the front end portion of the bobbin 110 is bonded to an inner surface edge portion 102 a formed on the outer periphery of the dome portion diaphragm 102 with an adhesive 112. In the configuration of FIG. 13B, the front end portion of the cylindrical conductive ring 113 is bonded to the inner surface edge portion 102 a of the dome portion diaphragm 102 with an adhesive 112.
[0008]
The speaker diaphragm 101 is integrally formed by pressing a sheet-like member made of a metal material such as aluminum or titanium or a sheet-like member made of a polymer material such as polyethylene terephthalate. For this reason, the connection flat part 104 which connects the dome part diaphragm 102 and the edge part diaphragm 103, the bending part of the connection part of the connection flat part 104 and the dome part diaphragm 102, and also the connection flat part 104 and the edge part vibration. Since the bent portion of the joint portion of the plate 103 is pulled during molding, the thickness is reduced.
[0009]
The bobbin 110 or the conductive ring 113 that applies driving force to the speaker diaphragm 101 is attached to the connecting flat portion 104 having a low mechanical strength in the speaker diaphragm 101. For this reason, when the speaker diaphragm 101 is driven at a certain frequency, the dome diaphragm 102 and the edge diaphragm 103 generate vibrations that are 180 degrees out of phase with the connecting flat portion 104 as a node.
[0010]
As a result, at a certain frequency, the acoustic signal generated from the dome diaphragm 102 and the acoustic signal generated from the edge diaphragm 103 cancel each other, resulting in a sound pressure dip. In particular, when this dip is in the audible band, there is a disadvantage that the quality of the acoustic signal is lowered.
[0011]
Further, at a high frequency of 20 kHz or higher, the driving force from the bobbin 110 or the conductive ring 113 is absorbed by the connecting flat portion 104 having a low mechanical strength and is not transmitted to the edge diaphragm 103. As a result, there is a problem that a necessary sound pressure cannot be obtained at a high frequency of 20 kHz or higher.
[0012]
Therefore, a technique for improving the strength of the connecting flat portion using an adhesive that bonds a bobbin or a conductive ring to the speaker diaphragm is disclosed (for example, see Patent Document 1). FIG. 14 is a side sectional view showing an example of the configuration of the main part of the speaker device disclosed in this prior art document. In the configuration of FIG. 14A, the adhesive 112 is applied in accordance with the width of the connection flat part 104, and the bobbin 110 is abutted and fixed to the connection flat part 104, whereby the mechanical strength of the connection flat part 104 is increased. Increasing.
[0013]
Further, in the configuration of FIG. 14B, the adhesive 112 is applied in accordance with the width of the connecting flat portion 104, and the conductive ring 113 is abutted and fixed to the connecting flat portion 104. Here, the mechanical strength is further increased by making the plate thickness of the conductive ring 113 equal to the width of the connecting flat portion 104.
[0014]
Furthermore, the structure which enlarges the mechanical strength of a connection flat part by adhering and fixing the ring for reinforcement to a connection flat part is also considered.
[0015]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 2001-346291 [0016]
[Problems to be solved by the invention]
However, the method of reinforcing the speaker diaphragm with an adhesive has a problem that variations in strength occur depending on the application conditions of the adhesive. Further, when an adhesive is applied in accordance with the width of the connecting flat portion, there is a problem that the vibration system becomes heavy and the quality of the acoustic signal is lowered.
[0017]
Furthermore, if it is attempted to match the plate thickness of the conductive ring to the width of the connecting flat portion, it is necessary to increase the width of the magnetic gap. This creates a new problem that the sound pressure sensitivity is reduced.
[0018]
In addition, bonding and fixing the reinforcing ring to the connecting flat portion requires that the reinforcing ring must be molded separately, and a process of bonding and fixing the both is necessary, resulting in high costs. .
[0019]
The present invention has been made to solve such a problem, and an object of the present invention is to provide an inexpensive speaker diaphragm and speaker device capable of reproducing an acoustic signal up to a high sound range.
[0020]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-described problems, a speaker diaphragm according to the present invention is a speaker diaphragm in which a dome diaphragm and an edge diaphragm are integrally formed, and connects the dome diaphragm and the edge diaphragm. A thick part thicker than the dome part diaphragm and the edge part diaphragm is integrally formed in the part, and the inner peripheral part of the thick part is continuously formed up to the outer peripheral part of the dome part diaphragm, The outer peripheral part of the thick part is formed continuously to the inner peripheral part of the edge part diaphragm.
[0021]
According to the speaker diaphragm of the present invention, the dome part diaphragm and the edge part diaphragm are connected by forming the thick part in the vicinity of the part connecting the dome part diaphragm and the edge part diaphragm. The strength of the part can be improved.
[0022]
The speaker device according to the present invention is one to which the above-described speaker diaphragm is applied. That is, in a speaker device including a speaker diaphragm in which a dome diaphragm and an edge diaphragm are integrally formed, and a driving unit that drives the speaker diaphragm, the speaker diaphragm includes a dome diaphragm and an edge section. A thick portion thicker than the dome portion diaphragm and the edge portion diaphragm is integrally formed at a portion where the diaphragm is connected, and a joint portion is provided to which the driving means is joined to the thick portion. The inner peripheral part of the thick part is continuously formed to the outer peripheral part of the dome part diaphragm, and the outer peripheral part of the thick part is continuously formed to the inner peripheral part of the edge part diaphragm.
[0023]
According to the speaker device of the present invention, the driving force from the driving means is transmitted to the thick part of the speaker diaphragm, and the speaker diaphragm is vibrated by the driving force from the driving means, so that an acoustic signal is emitted. The
[0024]
The speaker diaphragm is formed with a thick portion in the vicinity of the portion connecting the dome diaphragm and the edge diaphragm, and the strength of the portion connecting the dome diaphragm and the edge diaphragm is improved. ing. Accordingly, it is possible to prevent a vibration that is 180 degrees out of phase between the dome part diaphragm and the edge part diaphragm with the portion connecting the dome part diaphragm and the edge part diaphragm as a node.
[0025]
In addition, by joining the driving means to the thick part, the driving force from the driving means is transmitted to the edge diaphragm without being absorbed by the portion connecting the dome diaphragm and the edge diaphragm, and is high. It is possible to reproduce a sound range, for example, a high sound range up to 100 kHz.
[0026]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of a speaker diaphragm and a speaker device of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is a cutaway perspective view showing a configuration example of the speaker diaphragm of the present embodiment, and FIG. 2 is a side sectional view showing a configuration example of a main part of the speaker diaphragm of the present embodiment. In FIG. 1, in order to prevent complication of the drawing, hatching indicating a cross section is not applied.
[0027]
The speaker diaphragm 1A according to the present embodiment includes a thick part 4A at a portion where the dome diaphragm 2 and the edge diaphragm 3 are connected, and can reproduce a high-frequency range up to 100 kHz, for example. .
[0028]
The speaker diaphragm 1A is configured by, for example, pressing a sheet-like member made of a metal material such as aluminum or titanium or a sheet-like member made of a polymer material such as polyethylene terephthalate.
[0029]
The dome portion diaphragm 2 is a diaphragm having a convexly curved shape. The edge diaphragm 3 is a ring-shaped diaphragm having a curved cross section, a straight cross section, or a combined cross section of both, and is provided outside the dome diaphragm 2. The dome part diaphragm 2 and the edge part diaphragm 3 are integrated with each other via a connecting flat part 5, and the connecting flat part 5 and its vicinity, that is, the outer periphery of the dome part diaphragm 2 connected to the connecting flat part 5 to the edge part. A thick portion 4 A is formed up to the inner peripheral portion of the diaphragm 3.
[0030]
The thick portion 4A has a plate thickness that is thicker than the thickness of the portion of the dome portion diaphragm 2 and the edge portion diaphragm 3 where the thick portion 4A is not provided. For example, the plate thickness of the thick portion 4A is about twice the plate thickness of the dome portion diaphragm 2 and the edge portion diaphragm 3 other than the thick portion 4A. Here, in the example shown in FIGS. 1 and 2, the thick portion 4 A is formed in a shape in which the thick portion protrudes on the back surface side of the speaker diaphragm 1 A. And the ring-shaped plane part 5a is formed in the thick part 4A which hits the back surface of the connection flat part 5. FIG.
[0031]
The thick portion 4 A has an inner peripheral portion 5 b that continues to the outer peripheral portion of the dome portion diaphragm 2, and an outer peripheral portion 5 c that continues to the inner peripheral portion of the edge portion diaphragm 3. And the edge part of the inner peripheral part 5b is made into a taper shape, and the thick part 4A and the dome part diaphragm 2 are connected with a slope. Similarly, the edge part of the outer peripheral part 5c is made into a taper shape, and the thick part 4A and the edge part diaphragm 3 are connected with a slope. This prevents stress concentration at the boundary between the thick part 4A and the diaphragm not forming the thick part 4A. The range where the thick part 4A is formed in the dome part diaphragm 2 is about 1 mm from the end P1 of the outer peripheral part of the dome part diaphragm 2, and the range where the thick part 4A is formed in the edge part diaphragm 3 is The edge portion diaphragm 3 is set to a range of about 1 mm from P2 on the inner peripheral portion.
[0032]
With the above configuration, the speaker diaphragm 1A includes not only the connecting flat portion 5 but also a bent portion where the connecting flat portion 5 and the dome portion diaphragm 2 are connected, and a bent portion where the connecting flat portion 5 and the edge portion diaphragm 3 are connected. 4A of thick parts are formed including it.
[0033]
The flat surface portion 5a of the thick portion 4A is an example of a joint portion, and the front end portion of the bobbin 6 constituting the driving means is bonded by an adhesive 6a. The bobbin 6 is cylindrical and has a uniform diameter.
[0034]
Next, the configuration of the speaker device including the above-described speaker diaphragm 1A will be described. FIG. 3 is a side sectional view showing a configuration example of the speaker device according to the present embodiment. The speaker device 7A according to the present embodiment includes a speaker diaphragm 1A and driving means for the speaker diaphragm 1A. Here, FIG. 3 illustrates an electrodynamic electromagnetic induction speaker as an example.
[0035]
In the speaker diaphragm 1 A, the outer periphery of the edge diaphragm 3 is fixed to the frame 8 by bonding or the like. The driving means includes, for example, a pole piece 9, an excitation primary coil 10, a magnet 11, a plate 12, and a conductive ring 13.
[0036]
The conductive ring 13 is, for example, a band-shaped conductive material formed into a single ring shape, and is attached to the bobbin 6 bonded to the speaker diaphragm 1A. The exciting primary coil 10 is wound around a pole piece 9, and a conductive ring 13 is disposed with a gap 14 with respect to the exciting primary coil 10. A plate 12 is provided on the magnet 11, and the plate 12 faces the conductive ring 13. Therefore, the conductive ring 13 is held in the gap 14 of the magnetic circuit by the magnet 11.
[0037]
FIG. 4 is an equivalent circuit of the induction part of the electrodynamic electromagnetic induction speaker. In this equivalent circuit, the resistor R1 and the coil L1 on the primary side of the input impedance Zin correspond to the exciting primary coil 10 shown in FIG. The secondary side resistor R2 and the coil L2 correspond to the conductive ring 13 shown in FIG. In the above configuration, when a voltage V1 corresponding to an input signal is applied to the primary resistor R1 and coil L1 of the input impedance Zin and a current I1 flows, mutual inductance is generated in the secondary resistor R2 and coil L2. Due to the induction by M, a current I2 corresponding to the output signal flows.
[0038]
Therefore, in FIG. 1, when a signal is input to the signal input line 15 connected to the excitation primary coil 10, the current flowing through the excitation primary coil 10 changes to change the magnet 11 and the excitation primary coil 10. As a result of the change in the magnetic field caused by the induced current, an induced current flows through the conductive ring 13, and the conductive ring 13 vibrates up and down by electromagnetic force. Since the conductive ring 13 is attached to the bobbin 6, and the bobbin 6 is fixed to the speaker diaphragm 1A by adhesion, a signal current is supplied to the primary coil 10 for excitation, and a signal is induced in the conductive ring 13. Then, the speaker diaphragm 1A vibrates and an acoustic signal is output.
[0039]
The bobbin 6 to which the conductive ring 13 is attached is preferably composed of a very thin sheet in order to lighten the vibration system including the speaker diaphragm 1A. For this reason, the thickness of the end surface of the bobbin 6 joined to the speaker diaphragm 1A is thin.
[0040]
In the speaker diaphragm 1A of the present embodiment, as shown in FIGS. 1 and 2, the connecting flat part 5 that connects the dome part diaphragm 2 and the edge part diaphragm 3 and the vicinity thereof, that is, the connecting flat part 5 The thickness of the diaphragm including the bent part where the dome diaphragm 2 is connected and the bent part where the connecting flat part 5 and the edge diaphragm 3 are connected is formed thicker than the thickness of the other parts. Part 4A is configured. By fixing the bobbin 6 to the flat surface portion 5a formed on the thick portion 4A, the mechanical strength of the connecting flat portion 5 and the vicinity thereof is increased without increasing the plate thickness of the bobbin 6.
[0041]
FIG. 5 is a graph showing the result of calculating the sound pressure-frequency characteristics of the speaker device 7A using the speaker diaphragm 1A of the present embodiment by the finite element method, and FIG. 6 shows the sound pressure-frequency characteristics of the conventional speaker device. It is a graph which shows the result calculated by the finite element method.
[0042]
First, the conditions in the conventional configuration will be described. This is a case where the width of the connecting flat portion is 0.25 mm and the thickness of the bobbin is very small as 0.05 mm with respect to the connecting flat portion. In such a conventional configuration, as shown in FIG. 6, a sudden decrease in sound pressure is observed at about 50 kHz or more. In the conventional configuration, since the strength of the connecting flat portion is insufficient, the driving force by the bobbin cannot be sufficiently transmitted to the edge diaphragm at a high frequency of 50 kHz or more, and the conversion from the speaker diaphragm to the sound output is efficiently performed. It turns out that it is not done.
[0043]
On the other hand, in the present embodiment, in the speaker diaphragm 1A, the thick portion 4A is formed in the vicinity of the connecting flat portion 5 and the vicinity thereof, and the thickness of the thick portion 4A is set to the thickness of the other portion of the diaphragm. The calculation was carried out assuming that the plate thickness was twice. The width of the connecting flat portion 5 and the thickness of the bobbin 6 are the same as those calculated in FIG. As shown in FIG. 5, in the present embodiment, there is no significant decrease in sound pressure near 50 kHz compared with the conventional configuration, and the driving force from the bobbin 6 is transmitted to the edge diaphragm 3 so that the sound is efficiently generated. It can be seen that conversion to output is taking place.
[0044]
Further, in the speaker diaphragm 1A of the present embodiment, since the mechanical strength of the connecting flat portion 5 and the vicinity thereof is improved, the dome portion vibrating plate 2 and the edge portion vibrating plate with the connecting flat portion 5 as a node. 3 can prevent vibrations that are 180 degrees out of phase. Therefore, at a specific frequency, the acoustic signal generated from the dome diaphragm 2 and the acoustic signal generated from the edge diaphragm 3 cancel each other, and there is no inconvenience that a sound pressure dip occurs. Quality is improved.
[0045]
Next, a method for manufacturing the speaker diaphragm 1A of the present embodiment will be described. FIG. 7 is an explanatory view showing a molding example of the speaker diaphragm of the present embodiment. In the speaker diaphragm 1A, the thickness of the connecting flat portion 5 that connects the dome diaphragm 2 and the edge diaphragm 3 during molding and the thickness of the diaphragm in the vicinity thereof is thicker than the thickness of the other portions. Molded. An example of the manufacturing process will be described. First, as shown in FIG. 7A, a portion of the connecting flat portion 5 is formed on the sheet 16 having a thickness necessary for forming the thick portion 4A. .
[0046]
Next, as shown in FIG. 7B, the lower mold 21 having the dome portion forming portion 21a and the edge portion forming portion 21b is fixed by fixing the portion to be the connecting flat portion 5 of the sheet 16 with the upper die 20. By moving in the direction of the arrow, the portions to be the dome diaphragm 2 and the edge diaphragm 3 are pressed.
[0047]
Since the sheet 16 other than the portion fixed to the upper mold 20 is stretched at the time of molding, the thickness of the sheet 16 is thinner than the previously formed flat connecting portion 5 and its vicinity. Therefore, as shown in FIG. 1, the connecting flat part 5 that connects the dome part diaphragm 2 and the edge part diaphragm 3, the outer periphery of the dome part diaphragm 2 that is connected to the connecting flat part 5, and the edge part diaphragm 3. A speaker diaphragm 1A having a thick portion 4A formed on the inner periphery is obtained. The method for forming the speaker diaphragm 1A is an example, and the same speaker diaphragm 1A may be formed by a molding method such as using a split mold.
[0048]
FIG. 8 is a broken perspective view showing a modification of the speaker diaphragm. In FIG. 8, in order to prevent complication of the drawing, hatching indicating a cross section is not applied. The speaker diaphragm 1B shown in FIG. 8 is provided with a plurality of thick portions 4B on the connecting flat portion 5 so that thick portions and thin portions are alternately arranged along the circumferential direction. . The inner peripheral part 5 b of each thick part 4 B continues to the outer peripheral part of the dome part diaphragm 2, and the outer peripheral part 5 c continues to the inner peripheral part of the edge part diaphragm 3.
[0049]
In the above configuration, the diaphragm weight can be reduced as compared with the case where the thick portion having a uniform plate thickness in the circumferential direction is formed, so that the sound thickness sensitivity to the input voltage is improved. Moreover, since the several thick part 4B can be shape | molded at once with a press, there is no increase in a man-hour.
[0050]
For the purpose of obtaining the same effect as the speaker diaphragm shown in FIG. 8, along the circumferential direction, at least one of the outer peripheral portion and the inner peripheral portion of the thick portion having a uniform thickness in the circumferential direction. An uneven shape may be provided.
[0051]
FIG. 9 is a cross-sectional side view of an essential part showing another modification of the speaker diaphragm. The speaker diaphragm 1C shown in FIG. 9 has a thick portion 4A that protrudes from both the front and back sides of the speaker diaphragm 1C. The overall configuration of the speaker diaphragm is the same as the configuration described in FIG. Moreover, the structure which protrudes and forms a thick part in the surface side of a speaker diaphragm may be sufficient.
[0052]
FIG. 10 is a side sectional view showing another configuration example of the speaker device. A speaker device 7B shown in FIG. 10 is an electrodynamic speaker, and a voice coil 17 is wound around a bobbin 6 as a driving means.
[0053]
For example, a speaker diaphragm 1A shown in FIG. 1 is used as the speaker diaphragm having a thick portion, and the outer peripheral portion of the edge diaphragm 3 is fixed to the frame 8 by bonding or the like. Moreover, the pole piece 9, the magnet 11, and the plate 12 are provided as a drive means.
[0054]
A plate 12 is provided on the magnet 11, and the plate 12 faces the voice coil 17. Therefore, the voice coil 17 is held in the gap 14 of the magnetic circuit by the magnet 11.
[0055]
In the above configuration, when a signal is input to the signal input line 18, a current flows through the voice coil 17, so that the voice coil 17 existing in the magnetic field by the magnet 11 generates a driving force due to electromagnetic action and vibrates. Therefore, the speaker diaphragm 1A to which the bobbin 6 is bonded vibrates and an acoustic signal is output.
[0056]
Even in the speaker device 7B using the voice coil 17 as the driving means, the driving force from the bobbin 6 is obtained by using the speaker diaphragm 1A in which the connecting flat portion 5 and the thick portion 4 are formed in the vicinity thereof. 3 can be reproduced in the high sound range. Further, the acoustic signal generated from the dome diaphragm 2 and the acoustic signal generated from the edge diaphragm 3 cancel each other, and there is no inconvenience that a sound pressure dip occurs, and the quality of the acoustic signal is improved.
[0057]
【The invention's effect】
As described above, in the speaker diaphragm in which the dome diaphragm and the edge diaphragm are integrally formed, the dome diaphragm is connected to the portion connecting the dome diaphragm and the edge diaphragm. And the thick part thicker than the edge part diaphragm is integrally formed, the inner peripheral part of the thick part is continuously formed to the outer peripheral part of the dome part diaphragm, and the outer peripheral part of the thick part is It is formed continuously up to the inner periphery of the edge diaphragm.
[0058]
Further, the present invention is a speaker device to which the speaker diaphragm is applied, in which a driving means for driving the speaker diaphragm is joined to a joint portion provided in a thick part of the speaker diaphragm.
[0059]
Accordingly, the strength of the portion connecting the dome portion diaphragm and the edge portion diaphragm is improved, so that unnecessary vibrations can be suppressed and a decrease in sound pressure can be suppressed. In addition, the driving force is efficiently transmitted, and the high frequency range can be reproduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cutaway perspective view showing a configuration example of a speaker diaphragm according to the present embodiment.
FIG. 2 is a side cross-sectional view showing a configuration example of a main part of a speaker diaphragm according to the present embodiment.
FIG. 3 is a side sectional view showing a configuration example of the speaker device of the present embodiment.
FIG. 4 is an equivalent circuit of an induction part of an electromagnetic induction type speaker.
FIG. 5 is a graph showing sound pressure-frequency characteristics of the speaker device of the present embodiment.
FIG. 6 is a graph showing sound pressure-frequency characteristics of a conventional speaker device.
FIG. 7 is an explanatory view showing a molding example of the speaker diaphragm of the present embodiment.
FIG. 8 is a cutaway perspective view showing a modification of the speaker diaphragm.
FIG. 9 is a cross-sectional side view of a main part showing another modification of the speaker diaphragm.
FIG. 10 is a side sectional view showing another configuration example of the speaker device.
FIG. 11 is a side sectional view showing a configuration example of a conventional general speaker device.
FIG. 12 is a side sectional view showing a configuration example of a main part of a conventional speaker device.
FIG. 13 is a side sectional view showing an example of the configuration of the main part of another conventional speaker device.
FIG. 14 is a side sectional view showing an example of the configuration of the main part of another conventional speaker device.
[Explanation of symbols]
1A, 1B, 1C ... Speaker diaphragm, 2 ... Dome part diaphragm, 3 ... Edge part diaphragm, 4A, 4B ... Thick part, 5 ... Connection flat part, 5a ..Plane part, 5b ... inner peripheral part, 5c ... outer peripheral part, 6 ... bobbin, 7A, 7B ... speaker device, 8 ... frame, 9 ... pole piece, 10. .... Primary coil for excitation, 11 ... magnet, 12 ... plate, 13 ... conductive ring, 14 ... gap, 17 ... voice coil

Claims

In the speaker diaphragm in which the dome diaphragm and the edge diaphragm are integrally formed,
A thick part thicker than the dome part diaphragm and the edge part diaphragm is integrally formed at a portion connecting the dome part diaphragm and the edge part diaphragm,
The inner peripheral portion of the thick portion is continuously formed to the outer peripheral portion of the dome portion diaphragm, and the outer peripheral portion of the thick portion is continuously formed to the inner peripheral portion of the edge portion diaphragm. A speaker diaphragm as a feature.

The speaker diaphragm according to claim 1, wherein the thick portion is continuously formed along a circumferential direction of a portion connecting the dome portion diaphragm and the edge portion diaphragm.

2. The speaker diaphragm according to claim 1, wherein the thick part is formed at intervals along a circumferential direction of a portion connecting the dome part diaphragm and the edge part diaphragm.

The speaker diaphragm according to claim 1, wherein the thick portion is formed when the diaphragm is formed.

A speaker diaphragm in which the dome diaphragm and the edge diaphragm are integrally formed;
In a speaker device comprising a driving means for driving the speaker diaphragm,
The speaker diaphragm is
A thick part thicker than the dome part diaphragm and the edge part diaphragm is integrally formed at a portion connecting the dome part diaphragm and the edge part diaphragm, and the driving is performed on the thick part. The means comprises a joint to be joined,
The inner peripheral portion of the thick portion is continuously formed to the outer peripheral portion of the dome portion diaphragm, and the outer peripheral portion of the thick portion is continuously formed to the inner peripheral portion of the edge portion diaphragm. A speaker device.

The speaker device according to claim 5, wherein the thick portion is continuously formed along a circumferential direction of a portion connecting the dome portion diaphragm and the edge portion diaphragm.

6. The speaker device according to claim 5, wherein the thick part is formed with a gap along a circumferential direction of a portion connecting the dome part diaphragm and the edge part diaphragm.

6. The speaker device according to claim 5, wherein one end of a bobbin around which a voice coil constituting the driving unit is wound is fixed to the joint portion.

6. The speaker device according to claim 5, wherein one end of a bobbin equipped with a conductive ring constituting the driving means is fixed to the joint portion.