JP2005025886A - 記憶媒体装置の防塵機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】データを記憶するディスクと該ディスクを回転するモータとデータを読み書きするヘッドが、ディスクエンクロージャー内に収納された記憶媒体装置において、ディスク等の部品の摺動等により発生する異物等を外部に放出して内部をクリーン状態にし、異物等によるヘッドやプラッタ表面への亀裂等による破壊を防止できる記憶媒体装置の防塵機構を実現することを課題とする。
【解決手段】記憶媒体装置には、ディスクエンクロージャー内の塵埃を放出するための開閉扉が設けられてなることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】記憶媒体装置には、ディスクエンクロージャー内の塵埃を放出するための開閉扉が設けられてなることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
データを記憶する記憶媒体と該記憶媒体を回転させるモータとデータを読み書きするヘッドが、ディスクエンクロージャー(以降、DEと称す)内に収納されたHDD等の記憶媒体装置において、該記憶媒体装置内への外部からの塵埃等の侵入を防止し、さらに該記憶媒体装置内から発生する塵埃を外部に放出する機構に係り、特に、記憶媒体装置であるHDD等から発生する塵埃を外部に放出する防塵機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
データを記憶するディスクと該ディスクを回転させるモータとデータを読み書きするヘッドが、ディスクエンクロージャー(以降、DEと称す)内に収納されたHDD等の記憶媒体装置は、一般に外部からの塵埃等の侵入を防止するためカバーに覆われ、密閉構造に形成されている。そして、この記憶媒体装置には記憶媒体装置内の圧力と外気圧との圧力差を緩衝する圧力緩衝機構を備えたものがある。
【0003】
この記憶媒体装置は、特に外気温や外気圧が大きく変化するような厳しい環境下で使用される車載用ハードディスクに用いられ、ハードディスクを使用する時に、温度変化が発生しても内部の圧力と外気圧とが等しくなるように、DE本体内に圧力緩衝機構と連通した呼吸孔等が設けられている。この圧力緩衝機構は、内部に圧力を緩衝する気泡等を有する弾性体、又は伸縮可能なジャバラ状のゴム材等でなる弾性体等で形成されており、DE本体内に設けられた呼吸孔を覆うように、DE本体に設置されている。
【0004】
この圧力緩衝機構を備えた記憶媒体装置は、内部の圧力と外気圧が略均一に緩衝調整され、且つ外部からの水蒸気、塵埃等の侵入を防止するようにされているが、記憶媒体装置内に収納されたディスク等の部品、特にHDD等に備えられたディスク等の部品から発生する塵埃等は、外部に放出されることなく内部に残留した状態となっている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
この出願の発明に関する先行技術文献としては次のものがある。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−91759号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、ディスク等の部品がディスクエンクロージャー内に収納されたHDD等の記憶媒体装置では、外部からの塵埃等の侵入は防止されているが、記憶媒体装置内に収納されたディスク等の部品、特にHDD等に収納されたディスク等の部品の摺動で発生する異物等が内部に残留するため、異物等がヘッドやプラッタ表面に付着してクラッシュの原因になる恐れがでてくる。そして、このクラッシュにより、ヘッドやプラッタ表面が傷つき、破壊される問題がある。
【0008】
本発明は、上記のような問題に鑑みなされたもので、記憶媒体装置内に収納されたディスク等の部品、特にHDD等に収納されたディスク等の部品の摺動等により異物等が発生しても、記憶媒体装置内の圧力と外気圧との圧力差を利用して、異物等を外部に放出して内部をクリーン状態にし、異物等によるヘッドやプラッタ表面への亀裂等による破壊を防止できる記憶媒体装置の防塵機構を実現することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、データを記憶する記憶媒体と該記憶媒体を回転させるモータとデータを読み書きするヘッドが、ディスクエンクロージャー内に収納された記憶媒体装置において、前記記憶媒体装置には、前記ディスクエンクロージャー内の塵埃を放出するための開閉扉が設けられてなることを特徴とするものである。
【0010】
また、前記開閉扉は、前記ディスクエンクロージャー本体に設けられてなることを特徴とするものである。
【0011】
また、前記開閉扉は、前記記憶媒体を覆うカバーに設けられてなることを特徴とするものである。
【0012】
また、前記開閉扉は、前記記憶媒体を駆動させるモータの回転の動作、非動作により、開閉モードが調整制御されてなることを特徴とするものである。
【0013】
また、前記開閉扉の開閉モードは、前記モータが停止した時、閉鎖手段により自動的に閉鎖されてなることを特徴とするものである。
【0014】
また、前記閉鎖手段は、バネ力を有する弾性体を用いてなることを特徴とするものである。
【0015】
また、前記開閉扉の開閉モードは、前記モータが予め設定された定常回転数以下の場合には閉鎖の状態にあり、定常回転数以上の場合には開口の状態になるように、当該開閉扉が開閉手段により調整制御されてなることを特徴とするものである。
【0016】
また、前記開閉手段は、前記モータが定常回転数以上の場合に発生する風圧を利用することを特徴とするものである。
【0017】
また、前記風圧を利用した開閉手段は、ディスクの回転により発生する風量を前記開閉扉部位に送り込むために設けられたエアー流路を用いることを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態に係る記憶媒体装置の防塵機構10について、図面を参照して説明する。
【0019】
図1は本発明の第1の実施の形態に係る記憶媒体装置の防塵機構を示す斜視図で、図2は本発明の第1の実施の形態に係る記憶媒体装置の防塵機構を示す詳細図で、(a)は扉の開閉状態斜視図、(b)は扉の設置状態断面図、(c)は支軸の伸縮状態断面図である。尚、第1の実施の形態に係るものから第2の実施の形態に係るものまでの同一構成品は、本第1の実施の形態に係るもので説明し、第2の実施の形態では説明を省略する。
【0020】
第1の実施の形態に係る記憶媒体装置の防塵機構10は、例えば、HDD等でなる記憶媒体装置1に設けられており、記憶媒体装置1に収納されたディスク6等の内部の部品の摺動等により発生した異物を、ディスク6の回転により発生する空気の流れを利用して外部に放出する機能を有したものである。
【0021】
この防塵機構10が設置されているHDD等の記憶媒体装置1は、例えば、図1に示すように、ディスクエンクロージャー(以降、DEと称す)の本体ケース2と、データを記録するディスク6と、ディスク6を回転させるモータ7と、ディスク6にデータを読み書きするヘッド5と、ヘッド5の位置を調整する駆動装置4と、DEの本体ケース2への外部からの塵埃等の侵入を防ぐために設けられたOリング8等が装着された上カバー3と取付ネジ9等により構成されている。
【0022】
そして、防塵機構10は、例えば、図2に示すように、上カバー3に設置された第1扉11とDEの本体ケース2の側面に設置された第2扉12とよりなり、この扉11(又は、12)をバネの反力で閉鎖するための弾性体13と、扉11(又は、12)を開閉させる支軸14とシール材16等より構成されている。
【0023】
第1扉11は、例えば、片端部11aが支軸14を挿入嵌合できる円形状に形成され、片端部11aの中央部近辺には弾性体13を装着するための切り欠き部11bが設けられ、薄板の角型形状に金属材等で成形されている。この第1扉11は、支軸14と弾性体13を介して上カバー3に開閉可能な状態で上カバー3に設けられた通風孔3cを塞ぐように設置され、HDD等の非動作時には弾性体13の反力で押圧されて閉じられ、上カバー3の通風孔3cが閉鎖されるようになっている。この第1扉11による通風孔3cの閉鎖は、シール材16を介して上カバー3の取付面3aを第1扉11の裏面で押圧して行われているため、外部からの塵埃等の内部への侵入が防止されている。
【0024】
そして、HDD等の動作時にはディスク6の回転により発生する風圧等に基因した内外圧差により、例えば、DEの本体ケース2に設けられた吸入孔(図示せず)からのフィルタ(図示せず)を介して吸入した風量等により、第1扉11は支軸14を介して外部方向R11に開口され、HDD内のディスク6等の内部部品の摺動等により発生した異物が外部に放出される。
【0025】
第2扉12は、支軸14を介して本体ケース2の側面部に開閉可能な状態で設置されており、第1扉11と略同一機能を有する形状に金属材等で成形されている。尚、本第1の実施の形態に係わるものの第2扉12は第1扉11と略同一機能を有したものなので、第1扉11を備えた防塵機構10の構成について説明し、第2扉12を備えた防塵機構10の説明は省略する。
【0026】
支軸14は、図2(c)に示すように、円柱形状に金属材等で形成され、扉11の円形状に形成された片端部11aに挿入嵌合された状態で、上カバー3の裏面に設けられた嵌合孔を有するボス部9に回転可能に嵌め込み設置されている。
【0027】
そして、この支軸14はスライド可能に、左右の支軸14a、14bに2分割されており、軸方向の寸法L11が伸縮自在に変えられるように、内部に伸縮バネ15等が装着され、支軸14の寸法L11を縮めた状態でボス部9の嵌合孔に位置決めした後、伸縮バネにより支軸14の寸法L11が伸ばされて嵌合孔に挿入嵌合されるようになっている。
【0028】
弾性体13は、支軸14に嵌め込み可能な少なくとも1重巻きで、その両端がそれぞれ扉11の表面部11cと上カバー3の裏面部3bを当接押圧できる所定寸法の長さを有する形状にバネ材等で成形されている。この弾性体13は、第1扉11と一緒に支軸14に嵌め込まれた状態で、上カバー3のボス部9に設置される。この弾性体13と上カバー3のボス部9への設置は、扉11で上カバー3に設けられた通風孔3cを閉鎖した時、弾性体13の左端部13aが扉11の表面部11cを当接押圧して、シール材16を介して上カバー3の取付面3aを抑え、弾性体13の右端部13bは上カバー3の裏面部3bに当接係止された状態になるように、歪まされて行われる。即ち、この弾性体13は、歪まされた状態で設置されるような形状に予め設定されたものであり、この形状は歪みによる反力を扉11の開閉力(ディスク6の回転により発生する風圧を利用した力)等から算出し、この算出値を基準にして設定される。
【0029】
又、このディスク6の回転により発生する風圧は、ディスク6の回転数により変化するので、ディスク6の回転数が定常回転数以下の時の風圧では扉11は開口せず、定常回転数以上の時の風圧により扉11が開口するように設定することができる。
【0030】
シール材16は、薄板状のゴム材等で成形されたもので、上カバー3の取付面3aに貼付されている。このシール材16は、扉11の閉鎖時に、扉11の表面部11cに加えられた弾性体13の反力により歪まされて上カバー3の取付面3aを押圧し、外部から塵埃等が内部に侵入しないようにされたものである。
【0031】
上カバー3(又は、DE本体ケース2)に設置された記憶媒体装置の防塵機構10は、閉鎖時には、図2に示すように、扉11の円形状に形成された片端部11aに支軸14と弾性体13が挿入され、扉11が上カバー3の通風孔3cを塞ぐ位置で、支軸14が縮められて、上カバー3の裏面に設けられたボス部9の嵌合孔に挿入装着された状態になっている。この時、弾性体13の右端部13bは上カバー3の裏面部3bに当接係止され、弾性体13は歪まされて、弾性体13の左端部13aが扉11の表面部11cを当接押圧し、シール材16を介して上カバー3の取付面3aを押えるようにして、上カバー3の通風孔3cが閉鎖されているため、外部からの塵埃等の内部への侵入が防止されている。
【0032】
そして、HDD等の動作時にはディスク6の回転により発生する風圧、又は、消費熱等に基因した内外圧差により、DEの本体ケース2に設けられた吸入孔(図示せず)からフィルタ(図示せず)を介して外気が吸入され、この吸入された風量を利用してディスク6の回転で発生する風圧により、例えば、ディスク6の回転数が定常回転数以上の時に発生する所定風圧により、第1扉11は支軸14を介して外部方向R11に開口され、HDD等の内部の各部品の摺動等により発生した異物等が外部に放出される。そして、ディスク6の回転数が定常回転数以下になると、風圧が所定値以下になり、第1扉11は弾性体13の反力により閉鎖されることになる。
【0033】
尚、本第1の実施の形態に係わるものでは、開閉扉11、12を上カバー3とDEの本体ケース2の各1ヶ所に設置するようにしているが、これにこだわることなく、記憶媒体装置1の仕様に基づいて、どちらか一方に設置するか、又は数ヶ所に設置するようにしても良い。
【0034】
尚、本第1の実施の形態に係わるものでは、開閉扉11(又は、12)の閉鎖を弾性体13を用いて行っているが、これにこだわることなく、バネ性を有する樹脂材等を用いて上カバー3(又は、DEの本体ケース2)と開閉扉とを一体成形するか、又は、内部と外部の圧力差を検出し、回転モータ等を用いて開閉扉を開閉するようにしても良い。
【0035】
尚、本第1の実施の形態に係わるものでは、開閉扉11(又は、12)の形状を四角型形状にし、開閉方向を一方向に限定しているが、これにこだわることなく、形状は半円形状又は三角形状等にし、開閉方向は任意に設定することができる。
【0036】
以上のように、ディスク6等の部品がDEの本体2内にカバー3に覆われた状態で収納されたHDD等の記憶媒体装置1において、記憶媒体装置1内の圧力と外気圧との圧力差を利用して開閉する扉11、12を有する防塵機構10を設けることにより、外部から塵埃等が侵入することなく、記憶媒体装置1内に収納されたディスク6等の部品、特にHDD1等に収納されたディスク6等の部品の摺動等により発生した異物等を外部に放出することができるため、DEの本体2内部をクリーン状態にし、異物等によるヘッド5やディスク6の表面へのクラッシュ等による亀裂や破壊を防止することができる。
【0037】
次に、本発明の第2の実施の形態に係る記憶媒体装置の防塵機構20について、図3を参照して説明する。
【0038】
図3は本発明の第2の実施の形態に係る記憶媒体装置の防塵機構を示す斜視図で、(a)は外観斜視図、(b)はエアー流路部を示す第2扉部の断面図で、(c)はエアー流路部を示す第1扉部の断面図である。
【0039】
本発明の第2の実施の形態に係る記憶媒体装置の防塵機構20は、図3に示すように、第1の実施の形態に係るものに対し、ディスク6の回転により発生する空気の流れ(風圧を伴った流れ)に基因した風量をエアー流路部30を用いてDE本体2の側面に設けられた開閉扉42(又は、カバー3に設けられた開閉扉41)に導き、各開閉扉41、42の開閉を容易にするようにしたものである。
【0040】
この防塵機構20が設置されているHDD等の記憶媒体装置1は、第1の実施の形態に係るものと同じように、例えば、図3に示すように、DEの本体ケース2と、データを記録するディスク6と、ディスク6を回転させるモータ7と、ディスク6にデータを読み書きするヘッド5と、ヘッド5の位置を調整する駆動装置4と、本体ケース2への外部からの塵埃等の侵入を防ぐために設けられたOリング8が装着された上カバー3と取付ネジ9等により構成されている。
【0041】
そして、防塵機構20は、例えば、図3に示すように、上カバー3に設置された第1扉41とDEの本体ケース2の側面に設置された第2扉42とよりなる開閉扉部40と、この扉41(又は、42)を効率良く開閉するために設けられた風量(ディスク6の回転により発生する風圧により得られたもの)を扉41(又は、42)に導くためのエアー流路部30等より構成されている。
【0042】
第1扉41と第2扉42とよりなる開閉扉部40は、第1の実施の形態に係るものと略同一機能を有し、同一構成(弾性体と支軸とシール材をそれぞれ有している第1扉11と第2扉12と同じもの)であるため説明を省略し、エアー流路部30に関わる構成についてのみ説明する。
【0043】
エアー流路部30は、図3に示すように、ディスク6の回転により発生する空気の流れ(風圧を伴った流れ)に基因した風量を矢印V21方向に向けて、扉41(又は、42)に導くためのダクト31と、この風量を直接的に扉41(又は、42)に吹き付けるための第1誘導板32(又は、第2誘導板33)とよりなり、カバー3の裏面に設置されている。
【0044】
ダクト31は、カバー3の裏面に設置され、カバー3をDEの本体ケース2に組み付けた時、ディスク6の上面との間に僅かな隙間ができるように設定されている。また、ダクト31の断面は、風量を取り入れる側31aの幅を広くし、風量を放出する側31bの幅を狭くして、風圧が大きくなるような形状に形成されている。このダクト31は、ディスク6の回転により発生する風圧に基因した風量を矢印V21方向に向けて集束し、扉41(又は、42)の位置まで導き、第1誘導板32(又は、第2誘導板33)を介して扉41(又は、42)に吹き付け、扉41(又は、42)を効率良く開口するものである。
【0045】
第1誘導板32は、例えば、図3(c)に示すように、ダクト31の風量を放出する側31bに一体成形され、ダクト31をカバー3に設置した時、上カバー3に設置された第1扉41に対向する位置になるように設定されている。この第1誘導板32は、ダクト31により、矢印V21方向に向けて集束された風量を傾斜して形成された底面で反射させて第1扉41に向けて吹き付け、第1扉41を効率良く開口するものである。
【0046】
第2誘導板33は、例えば、図3(b)に示すように、ダクト31の風量を放出する側31bに一体成形され、ダクト31をカバー3に設置した時、DEの本体ケース2の側面に設置された第2扉42に対向する位置になるように設定されている。この第2誘導板33は、ダクト31により、矢印V21方向に向けて集束された風量を傾斜して形成された上面と底面で反射させて第2扉42に向けて吹き付け、第2扉42を効率良く開口するものである。
【0047】
以上のように、本第2の実施の形態に係る記憶媒体装置の防塵機構20は、第1の実施の形態に係る防塵機構10にエアー流路部30を付加して、より効率的に開閉扉から風量を放出するようにしたものなので、ディスク6等の部品の摺動等により発生した異物等を効率良く外部に放出することができるため、DEの本体2内部をクリーン状態にし、異物等によるヘッド5やディスク6の表面へのクラッシュ等による亀裂や破壊をより正確に防止することができる。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、記憶媒体装置の防塵機構では、記憶媒体装置1内の圧力と外気圧との圧力差に基因した空気の流れによる風量(又は、エアー流路部等を設けて空気の流れが集束された風量)を利用して内部の空気を外部に放出する開閉扉を備えた防塵機構を設けることにより、外部から塵埃等が侵入することなく、記憶媒体装置1、特にHDDに収納されたディスク6等の部品の摺動等により発生した異物等を外部に放出することができる。よって、DEの本体2内部をクリーン状態にし、異物等によるヘッド5やディスク6の表面へのクラッシュ等による亀裂や破壊を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る記憶媒体装置の防塵機構を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る記憶媒体装置の防塵機構を示す詳細図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る記憶媒体装置の防塵機構を示す斜視図である。
【符号の説明】
1・・・記憶媒体装置
2・・・ディスクエンクロージャー(DEと称す)
3・・・上カバー
4・・・駆動装置
5・・・ヘッド
6・・・ディスク
7・・・モータ
8・・・Oリング
9・・・取付ネジ
10、20・・・防塵機構
11、41・・・第1扉
12.42・・・第2扉
13、43・・・弾性体
14、44・・・支軸
15・・・伸縮バネ
16、46・・・シール材
30・・・エアー流路部
31・・・ダクト
32・・・第1誘導板
33・・・第2誘導板
40・・・開閉扉部
【発明の属する技術分野】
データを記憶する記憶媒体と該記憶媒体を回転させるモータとデータを読み書きするヘッドが、ディスクエンクロージャー(以降、DEと称す)内に収納されたHDD等の記憶媒体装置において、該記憶媒体装置内への外部からの塵埃等の侵入を防止し、さらに該記憶媒体装置内から発生する塵埃を外部に放出する機構に係り、特に、記憶媒体装置であるHDD等から発生する塵埃を外部に放出する防塵機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
データを記憶するディスクと該ディスクを回転させるモータとデータを読み書きするヘッドが、ディスクエンクロージャー(以降、DEと称す)内に収納されたHDD等の記憶媒体装置は、一般に外部からの塵埃等の侵入を防止するためカバーに覆われ、密閉構造に形成されている。そして、この記憶媒体装置には記憶媒体装置内の圧力と外気圧との圧力差を緩衝する圧力緩衝機構を備えたものがある。
【0003】
この記憶媒体装置は、特に外気温や外気圧が大きく変化するような厳しい環境下で使用される車載用ハードディスクに用いられ、ハードディスクを使用する時に、温度変化が発生しても内部の圧力と外気圧とが等しくなるように、DE本体内に圧力緩衝機構と連通した呼吸孔等が設けられている。この圧力緩衝機構は、内部に圧力を緩衝する気泡等を有する弾性体、又は伸縮可能なジャバラ状のゴム材等でなる弾性体等で形成されており、DE本体内に設けられた呼吸孔を覆うように、DE本体に設置されている。
【0004】
この圧力緩衝機構を備えた記憶媒体装置は、内部の圧力と外気圧が略均一に緩衝調整され、且つ外部からの水蒸気、塵埃等の侵入を防止するようにされているが、記憶媒体装置内に収納されたディスク等の部品、特にHDD等に備えられたディスク等の部品から発生する塵埃等は、外部に放出されることなく内部に残留した状態となっている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
この出願の発明に関する先行技術文献としては次のものがある。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−91759号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、ディスク等の部品がディスクエンクロージャー内に収納されたHDD等の記憶媒体装置では、外部からの塵埃等の侵入は防止されているが、記憶媒体装置内に収納されたディスク等の部品、特にHDD等に収納されたディスク等の部品の摺動で発生する異物等が内部に残留するため、異物等がヘッドやプラッタ表面に付着してクラッシュの原因になる恐れがでてくる。そして、このクラッシュにより、ヘッドやプラッタ表面が傷つき、破壊される問題がある。
【0008】
本発明は、上記のような問題に鑑みなされたもので、記憶媒体装置内に収納されたディスク等の部品、特にHDD等に収納されたディスク等の部品の摺動等により異物等が発生しても、記憶媒体装置内の圧力と外気圧との圧力差を利用して、異物等を外部に放出して内部をクリーン状態にし、異物等によるヘッドやプラッタ表面への亀裂等による破壊を防止できる記憶媒体装置の防塵機構を実現することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、データを記憶する記憶媒体と該記憶媒体を回転させるモータとデータを読み書きするヘッドが、ディスクエンクロージャー内に収納された記憶媒体装置において、前記記憶媒体装置には、前記ディスクエンクロージャー内の塵埃を放出するための開閉扉が設けられてなることを特徴とするものである。
【0010】
また、前記開閉扉は、前記ディスクエンクロージャー本体に設けられてなることを特徴とするものである。
【0011】
また、前記開閉扉は、前記記憶媒体を覆うカバーに設けられてなることを特徴とするものである。
【0012】
また、前記開閉扉は、前記記憶媒体を駆動させるモータの回転の動作、非動作により、開閉モードが調整制御されてなることを特徴とするものである。
【0013】
また、前記開閉扉の開閉モードは、前記モータが停止した時、閉鎖手段により自動的に閉鎖されてなることを特徴とするものである。
【0014】
また、前記閉鎖手段は、バネ力を有する弾性体を用いてなることを特徴とするものである。
【0015】
また、前記開閉扉の開閉モードは、前記モータが予め設定された定常回転数以下の場合には閉鎖の状態にあり、定常回転数以上の場合には開口の状態になるように、当該開閉扉が開閉手段により調整制御されてなることを特徴とするものである。
【0016】
また、前記開閉手段は、前記モータが定常回転数以上の場合に発生する風圧を利用することを特徴とするものである。
【0017】
また、前記風圧を利用した開閉手段は、ディスクの回転により発生する風量を前記開閉扉部位に送り込むために設けられたエアー流路を用いることを特徴とするものである。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態に係る記憶媒体装置の防塵機構10について、図面を参照して説明する。
【0019】
図1は本発明の第1の実施の形態に係る記憶媒体装置の防塵機構を示す斜視図で、図2は本発明の第1の実施の形態に係る記憶媒体装置の防塵機構を示す詳細図で、(a)は扉の開閉状態斜視図、(b)は扉の設置状態断面図、(c)は支軸の伸縮状態断面図である。尚、第1の実施の形態に係るものから第2の実施の形態に係るものまでの同一構成品は、本第1の実施の形態に係るもので説明し、第2の実施の形態では説明を省略する。
【0020】
第1の実施の形態に係る記憶媒体装置の防塵機構10は、例えば、HDD等でなる記憶媒体装置1に設けられており、記憶媒体装置1に収納されたディスク6等の内部の部品の摺動等により発生した異物を、ディスク6の回転により発生する空気の流れを利用して外部に放出する機能を有したものである。
【0021】
この防塵機構10が設置されているHDD等の記憶媒体装置1は、例えば、図1に示すように、ディスクエンクロージャー(以降、DEと称す)の本体ケース2と、データを記録するディスク6と、ディスク6を回転させるモータ7と、ディスク6にデータを読み書きするヘッド5と、ヘッド5の位置を調整する駆動装置4と、DEの本体ケース2への外部からの塵埃等の侵入を防ぐために設けられたOリング8等が装着された上カバー3と取付ネジ9等により構成されている。
【0022】
そして、防塵機構10は、例えば、図2に示すように、上カバー3に設置された第1扉11とDEの本体ケース2の側面に設置された第2扉12とよりなり、この扉11(又は、12)をバネの反力で閉鎖するための弾性体13と、扉11(又は、12)を開閉させる支軸14とシール材16等より構成されている。
【0023】
第1扉11は、例えば、片端部11aが支軸14を挿入嵌合できる円形状に形成され、片端部11aの中央部近辺には弾性体13を装着するための切り欠き部11bが設けられ、薄板の角型形状に金属材等で成形されている。この第1扉11は、支軸14と弾性体13を介して上カバー3に開閉可能な状態で上カバー3に設けられた通風孔3cを塞ぐように設置され、HDD等の非動作時には弾性体13の反力で押圧されて閉じられ、上カバー3の通風孔3cが閉鎖されるようになっている。この第1扉11による通風孔3cの閉鎖は、シール材16を介して上カバー3の取付面3aを第1扉11の裏面で押圧して行われているため、外部からの塵埃等の内部への侵入が防止されている。
【0024】
そして、HDD等の動作時にはディスク6の回転により発生する風圧等に基因した内外圧差により、例えば、DEの本体ケース2に設けられた吸入孔(図示せず)からのフィルタ(図示せず)を介して吸入した風量等により、第1扉11は支軸14を介して外部方向R11に開口され、HDD内のディスク6等の内部部品の摺動等により発生した異物が外部に放出される。
【0025】
第2扉12は、支軸14を介して本体ケース2の側面部に開閉可能な状態で設置されており、第1扉11と略同一機能を有する形状に金属材等で成形されている。尚、本第1の実施の形態に係わるものの第2扉12は第1扉11と略同一機能を有したものなので、第1扉11を備えた防塵機構10の構成について説明し、第2扉12を備えた防塵機構10の説明は省略する。
【0026】
支軸14は、図2(c)に示すように、円柱形状に金属材等で形成され、扉11の円形状に形成された片端部11aに挿入嵌合された状態で、上カバー3の裏面に設けられた嵌合孔を有するボス部9に回転可能に嵌め込み設置されている。
【0027】
そして、この支軸14はスライド可能に、左右の支軸14a、14bに2分割されており、軸方向の寸法L11が伸縮自在に変えられるように、内部に伸縮バネ15等が装着され、支軸14の寸法L11を縮めた状態でボス部9の嵌合孔に位置決めした後、伸縮バネにより支軸14の寸法L11が伸ばされて嵌合孔に挿入嵌合されるようになっている。
【0028】
弾性体13は、支軸14に嵌め込み可能な少なくとも1重巻きで、その両端がそれぞれ扉11の表面部11cと上カバー3の裏面部3bを当接押圧できる所定寸法の長さを有する形状にバネ材等で成形されている。この弾性体13は、第1扉11と一緒に支軸14に嵌め込まれた状態で、上カバー3のボス部9に設置される。この弾性体13と上カバー3のボス部9への設置は、扉11で上カバー3に設けられた通風孔3cを閉鎖した時、弾性体13の左端部13aが扉11の表面部11cを当接押圧して、シール材16を介して上カバー3の取付面3aを抑え、弾性体13の右端部13bは上カバー3の裏面部3bに当接係止された状態になるように、歪まされて行われる。即ち、この弾性体13は、歪まされた状態で設置されるような形状に予め設定されたものであり、この形状は歪みによる反力を扉11の開閉力(ディスク6の回転により発生する風圧を利用した力)等から算出し、この算出値を基準にして設定される。
【0029】
又、このディスク6の回転により発生する風圧は、ディスク6の回転数により変化するので、ディスク6の回転数が定常回転数以下の時の風圧では扉11は開口せず、定常回転数以上の時の風圧により扉11が開口するように設定することができる。
【0030】
シール材16は、薄板状のゴム材等で成形されたもので、上カバー3の取付面3aに貼付されている。このシール材16は、扉11の閉鎖時に、扉11の表面部11cに加えられた弾性体13の反力により歪まされて上カバー3の取付面3aを押圧し、外部から塵埃等が内部に侵入しないようにされたものである。
【0031】
上カバー3(又は、DE本体ケース2)に設置された記憶媒体装置の防塵機構10は、閉鎖時には、図2に示すように、扉11の円形状に形成された片端部11aに支軸14と弾性体13が挿入され、扉11が上カバー3の通風孔3cを塞ぐ位置で、支軸14が縮められて、上カバー3の裏面に設けられたボス部9の嵌合孔に挿入装着された状態になっている。この時、弾性体13の右端部13bは上カバー3の裏面部3bに当接係止され、弾性体13は歪まされて、弾性体13の左端部13aが扉11の表面部11cを当接押圧し、シール材16を介して上カバー3の取付面3aを押えるようにして、上カバー3の通風孔3cが閉鎖されているため、外部からの塵埃等の内部への侵入が防止されている。
【0032】
そして、HDD等の動作時にはディスク6の回転により発生する風圧、又は、消費熱等に基因した内外圧差により、DEの本体ケース2に設けられた吸入孔(図示せず)からフィルタ(図示せず)を介して外気が吸入され、この吸入された風量を利用してディスク6の回転で発生する風圧により、例えば、ディスク6の回転数が定常回転数以上の時に発生する所定風圧により、第1扉11は支軸14を介して外部方向R11に開口され、HDD等の内部の各部品の摺動等により発生した異物等が外部に放出される。そして、ディスク6の回転数が定常回転数以下になると、風圧が所定値以下になり、第1扉11は弾性体13の反力により閉鎖されることになる。
【0033】
尚、本第1の実施の形態に係わるものでは、開閉扉11、12を上カバー3とDEの本体ケース2の各1ヶ所に設置するようにしているが、これにこだわることなく、記憶媒体装置1の仕様に基づいて、どちらか一方に設置するか、又は数ヶ所に設置するようにしても良い。
【0034】
尚、本第1の実施の形態に係わるものでは、開閉扉11(又は、12)の閉鎖を弾性体13を用いて行っているが、これにこだわることなく、バネ性を有する樹脂材等を用いて上カバー3(又は、DEの本体ケース2)と開閉扉とを一体成形するか、又は、内部と外部の圧力差を検出し、回転モータ等を用いて開閉扉を開閉するようにしても良い。
【0035】
尚、本第1の実施の形態に係わるものでは、開閉扉11(又は、12)の形状を四角型形状にし、開閉方向を一方向に限定しているが、これにこだわることなく、形状は半円形状又は三角形状等にし、開閉方向は任意に設定することができる。
【0036】
以上のように、ディスク6等の部品がDEの本体2内にカバー3に覆われた状態で収納されたHDD等の記憶媒体装置1において、記憶媒体装置1内の圧力と外気圧との圧力差を利用して開閉する扉11、12を有する防塵機構10を設けることにより、外部から塵埃等が侵入することなく、記憶媒体装置1内に収納されたディスク6等の部品、特にHDD1等に収納されたディスク6等の部品の摺動等により発生した異物等を外部に放出することができるため、DEの本体2内部をクリーン状態にし、異物等によるヘッド5やディスク6の表面へのクラッシュ等による亀裂や破壊を防止することができる。
【0037】
次に、本発明の第2の実施の形態に係る記憶媒体装置の防塵機構20について、図3を参照して説明する。
【0038】
図3は本発明の第2の実施の形態に係る記憶媒体装置の防塵機構を示す斜視図で、(a)は外観斜視図、(b)はエアー流路部を示す第2扉部の断面図で、(c)はエアー流路部を示す第1扉部の断面図である。
【0039】
本発明の第2の実施の形態に係る記憶媒体装置の防塵機構20は、図3に示すように、第1の実施の形態に係るものに対し、ディスク6の回転により発生する空気の流れ(風圧を伴った流れ)に基因した風量をエアー流路部30を用いてDE本体2の側面に設けられた開閉扉42(又は、カバー3に設けられた開閉扉41)に導き、各開閉扉41、42の開閉を容易にするようにしたものである。
【0040】
この防塵機構20が設置されているHDD等の記憶媒体装置1は、第1の実施の形態に係るものと同じように、例えば、図3に示すように、DEの本体ケース2と、データを記録するディスク6と、ディスク6を回転させるモータ7と、ディスク6にデータを読み書きするヘッド5と、ヘッド5の位置を調整する駆動装置4と、本体ケース2への外部からの塵埃等の侵入を防ぐために設けられたOリング8が装着された上カバー3と取付ネジ9等により構成されている。
【0041】
そして、防塵機構20は、例えば、図3に示すように、上カバー3に設置された第1扉41とDEの本体ケース2の側面に設置された第2扉42とよりなる開閉扉部40と、この扉41(又は、42)を効率良く開閉するために設けられた風量(ディスク6の回転により発生する風圧により得られたもの)を扉41(又は、42)に導くためのエアー流路部30等より構成されている。
【0042】
第1扉41と第2扉42とよりなる開閉扉部40は、第1の実施の形態に係るものと略同一機能を有し、同一構成(弾性体と支軸とシール材をそれぞれ有している第1扉11と第2扉12と同じもの)であるため説明を省略し、エアー流路部30に関わる構成についてのみ説明する。
【0043】
エアー流路部30は、図3に示すように、ディスク6の回転により発生する空気の流れ(風圧を伴った流れ)に基因した風量を矢印V21方向に向けて、扉41(又は、42)に導くためのダクト31と、この風量を直接的に扉41(又は、42)に吹き付けるための第1誘導板32(又は、第2誘導板33)とよりなり、カバー3の裏面に設置されている。
【0044】
ダクト31は、カバー3の裏面に設置され、カバー3をDEの本体ケース2に組み付けた時、ディスク6の上面との間に僅かな隙間ができるように設定されている。また、ダクト31の断面は、風量を取り入れる側31aの幅を広くし、風量を放出する側31bの幅を狭くして、風圧が大きくなるような形状に形成されている。このダクト31は、ディスク6の回転により発生する風圧に基因した風量を矢印V21方向に向けて集束し、扉41(又は、42)の位置まで導き、第1誘導板32(又は、第2誘導板33)を介して扉41(又は、42)に吹き付け、扉41(又は、42)を効率良く開口するものである。
【0045】
第1誘導板32は、例えば、図3(c)に示すように、ダクト31の風量を放出する側31bに一体成形され、ダクト31をカバー3に設置した時、上カバー3に設置された第1扉41に対向する位置になるように設定されている。この第1誘導板32は、ダクト31により、矢印V21方向に向けて集束された風量を傾斜して形成された底面で反射させて第1扉41に向けて吹き付け、第1扉41を効率良く開口するものである。
【0046】
第2誘導板33は、例えば、図3(b)に示すように、ダクト31の風量を放出する側31bに一体成形され、ダクト31をカバー3に設置した時、DEの本体ケース2の側面に設置された第2扉42に対向する位置になるように設定されている。この第2誘導板33は、ダクト31により、矢印V21方向に向けて集束された風量を傾斜して形成された上面と底面で反射させて第2扉42に向けて吹き付け、第2扉42を効率良く開口するものである。
【0047】
以上のように、本第2の実施の形態に係る記憶媒体装置の防塵機構20は、第1の実施の形態に係る防塵機構10にエアー流路部30を付加して、より効率的に開閉扉から風量を放出するようにしたものなので、ディスク6等の部品の摺動等により発生した異物等を効率良く外部に放出することができるため、DEの本体2内部をクリーン状態にし、異物等によるヘッド5やディスク6の表面へのクラッシュ等による亀裂や破壊をより正確に防止することができる。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、記憶媒体装置の防塵機構では、記憶媒体装置1内の圧力と外気圧との圧力差に基因した空気の流れによる風量(又は、エアー流路部等を設けて空気の流れが集束された風量)を利用して内部の空気を外部に放出する開閉扉を備えた防塵機構を設けることにより、外部から塵埃等が侵入することなく、記憶媒体装置1、特にHDDに収納されたディスク6等の部品の摺動等により発生した異物等を外部に放出することができる。よって、DEの本体2内部をクリーン状態にし、異物等によるヘッド5やディスク6の表面へのクラッシュ等による亀裂や破壊を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る記憶媒体装置の防塵機構を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る記憶媒体装置の防塵機構を示す詳細図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る記憶媒体装置の防塵機構を示す斜視図である。
【符号の説明】
1・・・記憶媒体装置
2・・・ディスクエンクロージャー(DEと称す)
3・・・上カバー
4・・・駆動装置
5・・・ヘッド
6・・・ディスク
7・・・モータ
8・・・Oリング
9・・・取付ネジ
10、20・・・防塵機構
11、41・・・第1扉
12.42・・・第2扉
13、43・・・弾性体
14、44・・・支軸
15・・・伸縮バネ
16、46・・・シール材
30・・・エアー流路部
31・・・ダクト
32・・・第1誘導板
33・・・第2誘導板
40・・・開閉扉部
Claims (9)
- データを記憶する記憶媒体と該記憶媒体を回転させるモータとデータを読み書きするヘッドが、ディスクエンクロージャー内に収納された記憶媒体装置において、
前記記憶媒体装置には、前記ディスクエンクロージャー内の塵埃を放出するための開閉扉が設けられてなることを特徴とする記憶媒体装置の防塵機構。 - 前記開閉扉は、前記ディスクエンクロージャー本体に設けられてなることを特徴とする請求項1記載の記憶媒体装置の防塵機構。
- 前記開閉扉は、前記記憶媒体を覆うカバーに設けられてなることを特徴とする請求項1記載の記憶媒体装置の防塵機構。
- 前記開閉扉は、前記記憶媒体を駆動させるモータの回転の動作、非動作により、開閉モードが調整制御されてなることを特徴とする請求項1又は2又は3記載の記憶媒体装置の防塵機構。
- 前記開閉扉の開閉モードは、前記モータが停止した時、閉鎖手段により自動的に閉鎖されてなることを特徴とする請求項4記載の記憶媒体装置の防塵機構。
- 前記閉鎖手段は、バネ力を有する弾性体を用いてなることを特徴とする請求項5記載の記憶媒体装置の防塵機構。
- 前記開閉扉の開閉モードは、前記モータが予め設定された定常回転数以下の場合には閉鎖の状態にあり、定常回転数以上の場合には開口の状態になるように、当該開閉扉が開閉手段により調整制御されてなることを特徴とする請求項4記載の記憶媒体装置の防塵機構。
- 前記開閉手段は、前記モータが定常回転数以上の場合に発生する風圧を利用することを特徴とする請求項7記載の記憶媒体装置の防塵機構。
- 前記風圧を利用した開閉手段は、ディスクの回転により発生する風量を前記開閉扉部位に送り込むために設けられたエアー流路を用いることを特徴とする請求項8記載の記憶媒体装置の防塵機構。
Priority Applications (1)
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JP2003191425A JP2005025886A (ja) | 2003-07-03 | 2003-07-03 | 記憶媒体装置の防塵機構 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006268336A (ja) * | 2005-03-23 | 2006-10-05 | Nec Corp | 外部記憶媒体管理システム、及び、外部記憶媒体の管理方法 |
-
2003
- 2003-07-03 JP JP2003191425A patent/JP2005025886A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006268336A (ja) * | 2005-03-23 | 2006-10-05 | Nec Corp | 外部記憶媒体管理システム、及び、外部記憶媒体の管理方法 |
JP4734986B2 (ja) * | 2005-03-23 | 2011-07-27 | 日本電気株式会社 | 外部記憶媒体管理システム、及び、外部記憶媒体の管理方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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