JP2005025453A - タグ情報読取方法および装置 - Google Patents

タグ情報読取方法および装置 Download PDF

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邦廣 高橋
Tetsuya Kimura
哲也 木村
Mario Fuse
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Shoji Yamaguchi
昭治 山口
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Abstract

【課題】この発明は、紙もしくは紙以外の媒体に付与された磁歪素子で形成されたタグの情報をタグの近傍及び遠隔で検知し、磁歪素子の存在有無の1ビットの情報の検知だけでなく、複数ビットの情報を読み取ることができるようにしたタグ情報読取方法および装置を提供する。
【解決手段】周波数が順次変化する交番磁界を媒体に付与された複数の磁歪素子で形成されるタグに対して与え、特定周波数における該磁歪素子の電気的インピーダンスの変化に基づき該磁歪素子の共振周波数を検知し、該検知した共振周波数に対応して前記タグの情報を読み取る。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、タグ情報読取方法および装置に関し、特に、紙もしくは紙以外の媒体に付与された磁歪素子で形成されるタグの情報をタグの近傍及び遠隔で検知して読み取るタグ情報読取方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、物品等の商品を扱う店舗においては、商品の盗難等を防止するために商品の物品にタグを貼付し、このタグが貼付された商品が、店舗の出入口付近にゲート状に設置されたタグ検知装置を通過した際に、これらタグ の状態を1ビットのON/OFFで感知することで、該商品が清算済みかどうかを判断して万引盗難を防止するようにしたシステムが提案されている。
【0003】
ここで、商品等に貼付するタグの種類としては、RFID(=Radio Frequiency IDentification)タグや磁性材を使用したタグ等が用いられており、これらのタグをタグの近傍もしくは遠隔で正確に検知できるようなタグ検知装置も各種提供されている。
【0004】
例えば、特許文献1に示されるように、磁性部材で形成されたタグに対して所定の磁性部材の磁気特性に起因して生ずる信号のみを確実に抽出できるようにしてタグの誤識別の確率が低く、高い正確な検出確率を有する信頼性の高いタグ検出方法及び物品監視装置が提案されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−025369号公報
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記提案のタグ検出方法及び物品監視装置は、タグとして用いる所定の磁性部材の磁気特性を利用して当該磁気特性を有するタグを検出するように構成されているので、タグ以外の不要な金属片等も検出してしまい、この検出した金属片等がノイズ信号として作用してしまう。
【0006】
また、上記提案のタグ検出方法及び物品監視装置においては、タグを検知したか否かの1ビットの情報を検知することしかできないので、複数ビットの情報が必要となる他のシステムには適用できない。
【0007】
そこで、この発明は、紙もしくは紙以外の媒体に付与された磁歪素子で形成されたタグの情報をタグの近傍及び遠隔で検知し、磁歪素子の存在有無の1ビットの情報の検知だけでなく、複数ビットの情報を読み取ることができるようにしたタグ情報読取方法および装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1の発明は、媒体に付与された複数の磁歪素子で形成されるタグの情報を読み取るタグ情報読取方法において、周波数が順次変化する交番磁界を前記タグに対して与え、特定周波数における該磁歪素子の電気的インピーダンスの変化に基づき該磁歪素子の共振周波数を検知し、該検知した共振周波数に対応して前記タグの情報を読み取ることを特徴とする。
【0009】
また、請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記交番磁界は、前記所定時間間隔で低周波から高周波へもしくは高周波から低周波へ連続的に変化させることを特徴とする。
【0010】
また、請求項3の発明は、請求項1または2の発明において、前記磁歪素子の電気的インピーダンスの変化は、前記磁歪素子からの受信信号を該磁歪素子が存在しない場合の受信信号と比較することにより検知されることを特徴とする。
【0011】
また、請求項4の発明は、媒体に付与された複数の磁歪素子で形成されるタグの情報を読み取るタグ情報読取装置において、周波数が所定時間間隔で変化する交番磁界を生成する交番磁界生成手段と、前記交番磁界生成手段によって生成した交番磁界を前記タグに対して送信する送信アンテナと、前記タグからの受信信号を検出する受信アンテナと、前記受信アンテナからの受信信号と前記タグが存在しないときの前記受信アンテナからの受信信号とを比較する比較手段と、前記送信アンテナから送信された交番磁界の周波数と前記比較手段の比較出力とに基づき該磁歪素子の共振周波数を検出する検出手段とを具備し、前記検出手段で検出した前記磁歪素子の共振周波数に基づき対応して前記タグの情報を読み取ることをことを特徴とする。
【0012】
また、請求項5の発明は、請求項4の発明において、前記交番磁界生成手段は、所定時間間隔で低周波から高周波へもしくは高周波から低周波へ連続的に変化する交番磁界を生成することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0014】
図1は、この発明に係わるタグ情報読取方法および装置を印刷装置へ適用した一実施の形態における印刷装置100の要部の構成を示すブロック図である。
【0015】
図1において、この発明に係わるタグ情報読取方法および装置を適用した印刷装置100は、情報漏洩防止、機密保持、あるいは文書管理を目的とした印刷用紙固有の識別情報に応じて形成された磁歪素子のタグが付与された印刷用紙から識別情報を読み取り、文書等のコンテンツと識別情報との対応関係から文書等のコンテンツの不用意な文書開示を防止するとともに、不用意な複写等による機密情報の漏洩を防止することが可能な印刷装置である。
【0016】
すなわち、この印刷装置100で印刷された文書等のコンテンツは、その文書等のコンテンツと印刷用紙固有の識別情報との対応関係から文書等のコンテンツが正当な機密文書であることが補償でき、また、この文書等のコンテンツを他の印刷用紙へ複写しようとした場合には、文書等のコンテンツと印刷用紙の識別情報との対応関係が保持できなくなるので、機密文書等の不用意な複写等による機密漏洩を防止することが可能となる。
【0017】
さて、この印刷装置100は、図1に示すように、用紙サイズの異なる印刷用紙がそれぞれ蓄積された給紙トレイ50a、50bと、この給紙トレイ50a、50bに蓄積された印刷用紙を給紙する給紙ローラ51a、51bと、給紙された印刷用紙10を印刷部30へ搬入する搬入ローラ60a、60bと、搬入ローラ60a、60bと印刷部30との間に配置されたこの発明に係わるタグ情報読取装置40と、印刷用紙10へコンテンツを印刷する印刷部30と、印刷部30によってコンテンツが印刷された印刷出力紙を排紙する搬出ローラ61a、61bと、印刷装置100全体を制御する制御部20を備えている。
【0018】
この印刷装置100は、図示せぬユーザが印刷指示端末80から所望のコンテンツや印刷用紙のサイズ等を指定して印刷指示すると、コンテンツと印刷用紙サイズ等の情報の信号がネットワーク90を介して印刷装置100の制御部20へ入力され、入力された情報に基づいて制御部20が給紙トレイ50a、50bのいずれかを選択し、選択した給紙トレイ50a、50bのいずれかの給紙ローラ51a、51bによって印刷用紙10が搬入ローラ60a、60bへ給紙される。
【0019】
給紙された印刷用紙10は、搬入ローラ60a、60bによって印刷部30へ搬送される途上において、タグ情報読取装置40によって印刷用紙10に付与されている印刷用紙10固有の識別情報が読み取られる。
【0020】
印刷部30に搬送された印刷用紙10は、印刷部30において、所望のコンテンツが印刷用紙10へ印刷され、搬出ローラ61a、61bによって排紙されるとともに、制御部20がタグ情報読取装置40で読み取った印刷用紙10の識別情報とコンテンツとを対応つけてサーバ70の図示せぬ管理テーブルに記憶管理するように構成されている。
【0021】
このように構成することにより、文書等のコンテンツと印刷用紙10固有の識別情報との対応関係から文書等のコンテンツの不用意な文書開示を防止するとともに、不用意な複写等による機密情報の漏洩を防止することが可能となる。
【0022】
ところで、この実施の形態の印刷装置100においては、予め印刷用紙10固有の識別情報を表すタグが付与された専用紙を用いるように構成されており、この印刷用紙10の識別情報を読み取るためのタグ情報読取装置40を備えている。
【0023】
図2は、識別情報に応じて複数の磁歪素子で形成されたタグが付与された印刷用紙の一例を示す図である。
【0024】
図2に示すように、印刷用紙200は、印刷用紙200を特定可能とする識別情報210を表す長さの異なる細い薄箔の形状に形成された複数の磁歪素子2L202と5L205が貼付若しくは漉き込まれている。
【0025】
磁歪素子2L202および5L205は、フェライトやアモルファス等の磁歪素子で形成されており、このアモルファス等の磁歪素子は、外部から磁界を与えると磁歪素子が寸法変化する、いわゆる磁歪する特性を有している。
【0026】
このような磁歪特性を有する磁歪素子に対して特定な周波数の交番磁界を送信すると、この周波数の交番磁界に磁歪素子が共振して磁歪振動する。
【0027】
磁歪素子が磁歪振動する周波数は、磁歪素子の大きさや形状等によってそれぞれ異なり、磁歪素子は、それぞれ磁歪素子の大きさや形状等に応じて磁歪振動する固有の周波数(以下、「自己共振周波数」という。)を有している。
【0028】
図2に示した印刷用紙200においては、磁歪素子2L202および5L205は、上述の説明の如く、アモルファス等の磁歪特性を有する強磁性体であり、それぞれ固有の自己共振周波数f2(磁歪素子2L202)およびf5(磁歪素子4L205)を有している。
【0029】
なお、この印刷用紙200の例においては、自己共振周波数f2とf5は、f2<f5であるものとする。
【0030】
そこで、送信アンテナと受信アンテナとを対向して配設し、これらのアンテナ間に磁歪素子2L202や5L205のような磁歪特性を有する磁歪素子が付与された印刷用紙200を配置して、送信アンテナから各磁歪素子2L202および5L205に対して交番磁界の周波数を低周波から高周波へもしくは高周波から低周波へ連続して直線的に変化させながら送信し、この送信した交番磁界を受信アンテナで受信してみると、送信した交番磁界の周波数が各磁歪素子2L202および5L205の自己共振周波数に一致した時に、受信信号のレベルが低下するような変化が見られる。
【0031】
すなわち、交番磁界の周波数が各磁歪素子2L202および5L205の自己共振周波数に一致すると、各磁歪素子の磁歪振動によって送信した交番磁界のエネルギーが消費されて交番磁界の強度が低下し、当該周波数に対応した部分の受信信号が他の周波数の受信信号の振幅よりも小さく検出される。
【0032】
図3は、磁歪素子2L202および5L205が付与された印刷用紙200に対して送信した交番磁界の送信信号波形と受信した交番磁界の受信信号波形を示す図である。
【0033】
図3(a)は、対向する送信アンテナ301と受信アンテナ302の間に印刷用紙200を配置した様子を示す図であり、図3(b)は、図(a)に示した配置図に対応した等価回路(ただし、磁歪素子2L202のみ表示)を示す図であり、図3(c)は送信アンテナ301から送信された交番磁界の送信信号波形を示す図、図3(c)は受信アンテナ302で受信された交番磁界の受信信号波形を示す図である。
【0034】
図3(a)に示すように、送信アンテナ301を介して図3(c)に示すような低周波から高周波へ連続して直線的に変化させた送信信号波形311の交番磁界を送信すると、送信した交番磁界の周波数がf2の時、すなわち磁歪素子2L202の自己共振周波数f2と一致した時に、磁歪素子2L202が磁歪振動する。
【0035】
この磁歪素子2L202の磁歪振動は、f2で送信された交番磁界に変化を与える。
【0036】
すなわち、磁歪素子2L202が磁歪振動する状態は、図3(b)の等価回路330に示すように、送信アンテナ301を介して流れてきた電流が磁歪素子2L202と等価であるコイルとコンデンサー及び抵抗で構成された回路部分(破線で囲まれた部分)に流れ、抵抗Rt分のエネルギーが消費される。
【0037】
したがって、f2で送信された交番磁界は、磁歪素子2L202の磁歪振動によってエネルギー損失し、交番磁界の強度が低下する。
【0038】
この状態を受信アンテナ302が受信すると、図3(d)に示すような受信信号波形321のf2で検出される。
【0039】
交番磁界の送信周波数が磁歪素子5L205の自己共振周波数と一致するf5の時には、図3(c)に示すような送信信号波形311のf5の振幅に対して図3(e)に示すような受信信号波形321のf5の振幅で受信される。
【0040】
このように、自己共振周波数の異なる磁歪素子2L202および2L205に対して交番磁界の周波数を低周波から高周波へもしくは高周波から低周波へ連続して変化させながら送信し、送信した交番磁界の送信信号波形に対する受信信号波形の変化を検知することにより磁歪素子2L202および2L205のそれぞれの存在有無を検知することが可能となる。
【0041】
したがって、識別情報に応じた自己共振周波数の異なる複数の磁歪素子を組み合わせたタグを用紙へ付与し、この用紙に対して交番磁界の周波数を低周波から高周波へもしくは高周波から低周波へ連続して直線的に変化させながら送信して、磁歪素子の存在有無を検知することにより用紙固有の識別情報を読み取ることができる。
【0042】
そこで、この発明に係わるタグ情報読取装置40は、低周波から高周波へ連続して変化させた周波数の交番磁界を送信し、送信した交番磁界が磁歪素子で形成されたタグによって変化することを検知して磁歪素子で形成されたタグの存在有無に対応した識別情報を読み取るように構成したものである。
【0043】
図4は、図1に示した印刷装置100のタグ情報読取装置40の要部の構成を示すブロック図である。
【0044】
なお、図4において、図1に示した印刷装置100と同一部分には、説明の便宜上図1で用いた符号と同一の符号を付する。
【0045】
図4に示すように、タグ情報読取装置40は、交番磁界を生成し送信する送信部400と、送信部400から送信された交番磁界を受信する受信部410と、タグ情報読取装置40の全体を統括制御するタグ情報読取制御部440を備えている。
【0046】
印刷用紙430に付与されている複数の磁歪素子は、上述の説明の如く、アモルファス等の磁歪特性を有する強磁性体で薄箔や篠の形状に形成されており、識別情報に応じて自己共振周波数の異なる複数の磁歪素子431が印刷用紙430に付与されている。
【0047】
送信部400は、印刷用紙430に対して交番磁界を低周波から高周波へ連続して直線的に変化させながら送信し、送信した交番磁界を受信部410で受信する。
【0048】
送信部400から送信された交番磁界の周波数が各磁歪素子のそれぞれの自己共振周波数と一致すると、一致した各磁歪素子が磁歪振動し、この磁歪素子の磁歪振動によって送信した交番磁界のエネルギーが消費されて受信部410で受信される交番磁界の強度が小さく検知される。
【0049】
送信部400は、低周波から高周波へもしくは高周波から低周波へ連続して直線的に変化する交番磁界を生成するために電圧制御発振器(VCO=Voltage Controlled Oscillator)402の作動電圧を供与する送信周波数制御器401と、送信周波数制御器401によって制御された電圧に応じた波形信号を生成する電圧制御発振器402と、電圧制御発振器402によって生成された波形信号を電力増幅して送信アンテナ404へ出力する送信機403と、送信機403から入力された波形信号の交番磁界を送信する送信アンテナ404を備えている。
【0050】
受信部410は、送信アンテナ404から送信された交番磁界を受信する受信アンテナ411と、受信アンテナ411を介して入力された信号(以下、「受信信号」という。)のうちの高周波ノイズ成分を除去するローパスフィルター(LPF=Low Pass Filter)412と低周波ノイズ成分を除去するハイパスフィルター(HPF=High Pass Filter)413との濾波器と、濾波されて狭帯域化された受信信号を増幅する増幅器414と、増幅器414で増幅された受信信号を検波する検波回路部415と、検波回路部415で検波されたアナログの受信信号をデジタル変換して記憶装置417へ記憶するアナログ/デジタル変換器416と、記憶装置417に記憶されているデジタル化された受信信号を読み出してアナログ変換し出力比較器419へ出力するデジタル/アナログ変換器418と、デジタル/アナログ変換器418から入力された受信信号と検波回路部415から入力された受信信号とを比較し、比較結果を出力する出力比較器419と、出力比較器419から入力された信号に基づいてデジタル情報へ変換するコード情報発生器を備えている。
【0051】
ローパスフィルター412およびハイパスフィルター413は、送信部400の送信周波数の変化に対応して受信周波数を帯域制限する。
【0052】
すなわち、送信部400の送信周波数制御器401が生成した電圧信号に対応して受信周波数制御器421から入力される周波数の電圧信号に基づいてローパスフィルター412およびハイパスフィルター413が送信周波数近傍に帯域制限する。
【0053】
ここで、このタグ情報読取装置40が印刷用紙430に付与された識別情報431を読み取る動作について説明する。
【0054】
図5および図6は、図4に示したタグ情報読取装置40が印刷用紙430に付与された識別情報431を読み取る場合のタグ情報読取装置40の動作を説明する図である。
【0055】
図5および図6を参照しながらタグ情報読取装置40が印刷用紙の識別情報を読み取る場合の動作について説明する。
【0056】
図5は、印刷用紙430の識別情報431が自己共振周波数の異なる複数の磁歪素子を組み合わせて形成した印刷用紙430の一例を示す図である。
【0057】
図5に示すように、印刷用紙430には、識別情報431を表す長さの異なる細い薄箔の形状に形成された複数の磁歪素子2M502、5M505、7M507が漉き込まれており、各磁歪素子は、磁歪素子2M502、5M505、7M507の順にそれぞれf2、f5、f7の自己共振周波数を有している。
【0058】
まず、タグ情報読取取装置40は、送信アンテナ404と受信アンテナ411との間に磁歪素子で形成されたタグが存在しない状態で低周波から高周波へ連続して直線的に変化させた交番磁界を送信部400の送信アンテナ404から送信し、送信した交番磁界を受信部410の受信アンテナ411で受信する。
【0059】
送信アンテナ404を介して送信される交番磁界は、例えば送信周波数制御器401がタグ情報読取制御部440の指示に基づいて図6(a)に示すような送信周波数制御波形601の作動電圧を電圧制御発振器402へ供与し、電圧制御発振器402が図6(b)に示すような低周波から高周波へ連続して直線的に変化した送信信号波形610を生成して送信機403および送信アンテナ404を介して送信する。
【0060】
送信部400から送信された交番磁界は、受信アンテナ411によって受信され、受信された受信信号がローパスフィルター412およびハイパスフィルター413によって濾波されて増幅器414へ入力される。
【0061】
ローパスフィルター412およびハイパスフィルター413は、送信部400から送信される交番磁界の送信周波数の変化に対応して送信周波数近傍の高周波ノイズ成分および低周波ノイズ成分の信号を除去する。
【0062】
増幅器414は、ローパスフィルター412とハイパスフィルター413によって送信周波数近傍に濾波された受信信号を電力増幅して検波回路部415へ入力し、検波回路部415が送信周波数成分に対応した受信周波数成分を抽出する。
【0063】
検波回路部415によって検波された受信信号は、アナログ/デジタル変換器416へ入力されてデジタル変換された後、記憶装置417へ記憶される。
【0064】
検波回路部415によって検波された受信信号は、例えば図6(c)に示すような受信信号波形620で検出される。
【0065】
磁歪素子で形成されたタグが存在しない状態で送信した交番磁界の受信信号が記憶装置417へ記憶されると、つぎに複数の磁歪素子で形成されたタグが付与された印刷用紙430を送信アンテナ404と受信アンテナ411との間に配置して、上述の動作と同様に低周波から高周波へ連続して直線的に変化させた交番磁界を送信アンテナ404から送信し、この送信した交番磁界を受信アンテナ411を介して受信する。
【0066】
送信アンテナ404から送信された交番磁界は、受信アンテナ411を介してローパスフィルター412、ハイパスフィルター413および増幅器414を経て検波回路部415へ入力され、検波回路部415によって送信周波数成分に対応した受信周波数成分が抽出される。
【0067】
検波回路部415によって検波された受信信号は、例えば図6(d)に示すような受信信号波形630で検出される。
【0068】
例えば、低周波から高周波へ連続して直線的に変化した交番磁界が送信されると、送信された交番磁界の周波数がf2の時に磁歪素子2M502が磁歪振動し、この磁歪振動によって受信信号波形630の周波数f2の振幅が小さく検出される。
【0069】
また、送信された交番磁界の周波数がf5の時に磁歪素子5M505が磁歪振動し、この磁歪振動によって受信信号波形630の周波数f5の振幅が小さく検出される。
【0070】
更に、送信された交番磁界の周波数がf7の時に磁歪素子7M507が磁歪振動し、この磁歪振動によって受信信号波形630の周波数f7の振幅が小さく検出される。
【0071】
検波回路部415によって検波された受信信号波形630は、出力比較器419へ入力され、出力比較器419が検波回路部415から入力された受信信号波形630と、記憶装置417に記憶されたタグが存在しない場合の受信信号波形620とを差動入力して比較し、比較結果を出力する。
【0072】
例えば、出力比較器419は、検波回路部415から入力された受信信号波形630(図6(d)参照)と記憶装置417に記憶されたタグが存在しない場合の受信信号波形620(図6(c)参照)とを差動入力して図6(e)に示すような比較出力信号波形640を生成する。
【0073】
なお、記憶装置417に記憶されたタグが存在しない場合の受信信号は、デジタル/アナログ変換器418で図6(c)に示すような受信信号波形620にアナログ変換されて出力比較器419へ入力される。
【0074】
出力比較器419によって生成された比較出力信号波形640は、コード情報発生器420へ入力され、コード情報発生器420が送信周波数制御器401から入力される送信周波数のクロック信号に対応した比較出力信号波形640に基づいて「0」もしくは「1」のデジタル情報を生成する。
【0075】
コード情報発生器420は、例えばシフトレジスターを用いてシフトレジスターのクロック信号入力端子へ送信部400から送信される送信周波数の信号をPPM(=Pulse Position Modulation)変調して入力し、シフトレジスターのデータ入力端子へ出力比較器419から出力された比較出力信号波形640を入力することによりPPM信号に対応した「0」(=High)もしくは「1」(=Low)のいずれかの情報として出力される。
【0076】
コード情報発生器420によって生成されたコード情報は、タグ情報読取制御部440へ入力され、タグ情報読取制御部440が入力されたコード情報を印刷用紙430の識別情報として認識して制御部20へ出力される。
【0077】
なお、コード情報発生器420はシフトレジスターの他にフリップフロップ回路と共通クロック回路を組み合わせた回路等を用いてもよい。
【0078】
図7は、この発明に係わるタグ情報読取方法を示すフローチャートである。
【0079】
図7を参照しながらタグ情報読取方法について説明する。
まず、送信アンテナと受信アンテナとが対向して配設されたこれらのアンテナの間に磁歪素子で形成されたタグが存在しない状態で低周波から高周波へもしくは高周波から低高周波へ連続して直線的に変化させた交番磁界を送信アンテナから送信する(ステップ700)。
【0080】
そして、送信した交番磁界を受信アンテナで受信し、受信した受信信号(以下、「受信信号A」という。)を記憶装置へ記憶する(ステップ701)。
つぎに、送信アンテナと受信アンテナとの間に複数の磁歪素子で形成されたタグが付与された印刷用紙を配置し、ステップ700と同様に低周波から高周波へもしくは高周波から低周波へ連続して直線的に変化させた交番磁界を送信する(ステップ702)。
【0081】
この送信アンテナと受信アンテナとの間に印刷用紙が存在する状態で受信した交番磁界の受信信号(以下、「受信信号B」という。)と、送信アンテナと受信アンテナとの間にタグが存在しない状態で受信して記憶装置に記憶した受信信号Aとを比較し、比較結果を出力する(ステップ703、ステップ704)。
【0082】
受信信号Aと受信信号Bとを差動比較することにより受信信号Aと受信信号Bとの異なる部分の信号(以下、「比較出力信号C」という。)が検出される。
【0083】
受信信号Aと受信信号Bとの比較結果の比較出力信号Cを送信周波数に対応つけて例えば「0」もしくは「1」のコード情報化する(ステップ705)。
【0084】
すなわち、交番磁界の送信周波数に対して当該周波数に対応する比較出力信号Cが検出されている場合を「1」、検出されていない場合を「0」等の情報へ変換する。
【0085】
周波数に対応して「0」もしくは「1」にコード情報化された情報を印刷用紙の識別情報として認識する(ステップ706)。
【0086】
このように、印刷用紙に対して交番磁界の周波数を低周波から高周波もしくは高周波から低周波へ連続して直線的に変化させながら送信し、タグが存在しない状態で受信した受信信号と印刷用紙が存在する状態で受信した信号とを比較することにより送信周波数に対応した「0」もしくは「1」のコード情報を生成し、このコード情報を印刷用紙固有の識別情報として読み取ることができる。
【0087】
なお、この実施の形態においては、この発明に係わるタグ情報読取方法および装置を文書等のコンテンツの不用意な文書開示を防止するとともに、不用意な複写等による機密情報の漏洩を防止することが可能な印刷装置へ適用した例を示したが、この発明に係わるタグ情報読取方法および装置を複写機や警告装置等に適用して機密情報の漏洩防止や商品等の盗難防止等に用いてもよい。
【0088】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、周波数が順次変化する交番磁界を媒体に付与された複数の磁歪素子で形成されるタグに対して与え、特定周波数における該磁歪素子の電気的インピーダンスの変化に基づき該磁歪素子の共振周波数を検知し、該検知した共振周波数に対応して前記タグの情報を読み取るように構成したので、タグを高速で検知してタグの情報を読み取ることが可能となる。
【0089】
また、磁歪振動によって変化する電気的インピーダンスを検知するので安定性と検知する交番磁界のレベルが低くて済む。
【0090】
更に、周波数に対応した磁歪素子の電気的インピーダンスを検知するためにFFTのような高価な装置を使用しなくても簡単な構成で実現できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わるタグ情報読取方法および装置を印刷装置へ適用した一実施の形態における印刷装置100の要部の構成を示すブロック図である。
【図2】識別情報に応じて複数の磁歪素子で形成されたタグが付与された印刷用紙の一例を示す図である。
【図3】磁歪素子2L202および5L205が付与された印刷用紙200に対して送信した交番磁界の送信信号波形と受信した交番磁界の受信信号波形を示す図である。
【図4】図1に示した印刷装置100のタグ情報読取装置40の要部の構成を示すブロック図である。
【図5】図2に示した印刷用紙200の識別情報とは他の識別情報が付与された印刷用紙の一例を示す図である。図5および図6は、図4に示したタグ情報読取装置40が印刷用紙430に付与された識別情報431を読み取る場合のタグ情報読取装置40の動作を説明する図である。
【図6】図4に示したタグ情報読取装置40が印刷用紙430に付与された識別情報431を読み取る場合の動作を説明する図である。
【図7】図4に示したこの発明に係わるタグ情報読取取装置40が印刷用紙に付与された複数の磁歪素子からなるタグ情報を読み取る方法を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10、印刷用紙
20 制御部
30 印刷部
40 タグ情報読取装置
50a、50b 給紙トレイ
51a、51b 給紙ローラ
60a、60b 搬入ローラ
61a、61b 搬出ローラ
70 サーバ
80 印刷指示端末
90 ネットワーク
100 印刷装置
400 送信部
401 送信周波数制御器
402 電圧制御発振器
403 送信機
404 送信アンテナ
410 受信部
411 受信アンテナ
412 ローパスフィルター
413 ハイパスフィルター
414 増幅器
415 検波回路
416 アナログ/デジタル変換器
417 記憶装置
418 デジタル/アナログ変換器
420 コード情報発生器
430 印刷用紙
431 識別情報
440 タグ情報読取制御部

Claims (5)

  1. 媒体に付与された複数の磁歪素子で形成されるタグの情報を読み取るタグ情報読取方法において、
    周波数が順次変化する交番磁界を前記タグに対して与え、
    特定周波数における該磁歪素子の電気的インピーダンスの変化に基づき該磁歪素子の共振周波数を検知し、
    該検知した共振周波数に対応して前記タグの情報を読み取ること
    を特徴とするタグ情報読取方法。
  2. 前記交番磁界は、
    前記所定時間間隔で低周波から高周波へもしくは高周波から低周波へ連続的に変化させる
    ことを特徴とする請求項1記載のタグ情報読取方法。
  3. 前記磁歪素子の電気的インピーダンスの変化は、
    前記磁歪素子からの受信信号を該磁歪素子が存在しない場合の受信信号と比較することにより検知される
    ことを特徴とする請求項1または2記載のタグ情報読取方法。
  4. 媒体に付与された複数の磁歪素子で形成されるタグの情報を読み取るタグ情報読取装置において、
    周波数が所定時間間隔で変化する交番磁界を生成する交番磁界生成手段と、
    前記交番磁界生成手段によって生成した交番磁界を前記タグに対して送信する送信アンテナと、
    前記タグからの受信信号を検出する受信アンテナと、
    前記受信アンテナからの受信信号と前記タグが存在しないときの前記受信アンテナからの受信信号とを比較する比較手段と、
    前記送信アンテナから送信された交番磁界の周波数と前記比較手段の比較出力とに基づき該磁歪素子の共振周波数を検出する検出手段とを具備し、
    前記検出手段で検出した前記磁歪素子の共振周波数に基づき対応して前記タグの情報を読み取る
    ことをことを特徴とするタグ情報読取装置。
  5. 前記交番磁界生成手段は、
    所定時間間隔で低周波から高周波へもしくは高周波から低周波へ連続的に変化する交番磁界を生成すること
    を特徴とする請求項4記載のタグ情報読取装置。
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