JP2005025408A - 電子機器、充放電制御方法及び充電制御方法 - Google Patents
電子機器、充放電制御方法及び充電制御方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】二次電池の充放電動作を制御することが可能な電子機器を提供とすることを目的とする。
【解決手段】メカニカルカルスイッチ7を操作する(S1)ことで、信号7aが出力される(S2)。第1のOR回路13に、信号7aと安全回路12から出力される信号12aとが入力され、ORされる(S3)。第1のOR回路13に信号7aと信号12aとが入力されることで生成される信号13aは、放電スイッチ16に入力され(S4)放電スイッチ16は開放される(S5)。一方、第2のOR回路14に、メカニカルスイッチ7を操作したことで出力された信号7aと安全回路12から出力される信号12aとが入力され、ORされる(S6)。第2のOR回路14に信号7aと信号12aとが入力されることで生成される信号14aは、充電回路15に入力され(S7)充電回路15は開放される(S8)。
【選択図】 図4
【解決手段】メカニカルカルスイッチ7を操作する(S1)ことで、信号7aが出力される(S2)。第1のOR回路13に、信号7aと安全回路12から出力される信号12aとが入力され、ORされる(S3)。第1のOR回路13に信号7aと信号12aとが入力されることで生成される信号13aは、放電スイッチ16に入力され(S4)放電スイッチ16は開放される(S5)。一方、第2のOR回路14に、メカニカルスイッチ7を操作したことで出力された信号7aと安全回路12から出力される信号12aとが入力され、ORされる(S6)。第2のOR回路14に信号7aと信号12aとが入力されることで生成される信号14aは、充電回路15に入力され(S7)充電回路15は開放される(S8)。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二次電池を搭載した電子機器及び、二次電池の充放電制御方法及び充電制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ノート型パソコンは、充電可能である二次電池パックを内蔵しており、当該二次電池パック中の二次電池を主電源として用いるように設計されている。このように、二次電池は、ノート型パソコンの主電源として使用されるため、当該ノート型パソコンのユーザにとって、二次電池の寿命が長い方が好ましい。
【0003】
そこで、二次電池の寿命を長くすることを目的とする幾つかの発明がなされており、これらの発明を、以下に記載する。
【0004】
まず、ノート型パソコンの基体部にバッテリへの充電を制御するスイッチ手段を設け、当該バッテリが概ね放電完了時点にのみ、手動又は自動的に当該バッテリの充電動作を行うことで、当該バッテリの長寿命化を図る、という技術があった(特許文献1参照。)。
【0005】
また、リチウムイオン二次電池を満充電と判定する設定電圧を切り換える電圧切換回路を設けることで、例えば「長寿命モード」と「高容量モード」とを設ける、という技術があった(特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−297268号公報(第2頁、第2図)
【0007】
【特許文献2】
特開2002−78222号公報(第3頁、第1図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示される先行技術は、バッテリへの充電を制御するスイッチ手段によって、充電動作を停止させることで、当該二次電池の寿命を延ばす技術であり、二次電池からの自己放電等を考慮した技術ではない。
【0009】
また、特許文献2に開示される先行技術は、二次電池の寿命及び容量を制御するように、当該二次電池にスイッチを設けた技術である。
【0010】
さて、上記した従来技術群は、例えばノート型パソコンにおいて、主電源としてAC電源では無く、二次電池を使用することを考慮してなされた発明であった。
【0011】
しかし、近年におけるノート型パソコンの使用形態として、ほとんど常にAC電源の確保が可能な机上で当該ノート型パソコンを使用する、つまり、ほとんど常にAC電源を確保することが可能な状態で、当該ノート型パソコンを使用する、という使用形態もなされている。
【0012】
このような使用形態でノート型パソコンを使用する場合、当該ノート型パソコンは、メイン電源として二次電池を使用せずに、AC電源を使用すればよい。二次電池を使用しない、つまり二次電池の充放電動作を回避することで、当該二次電池を常に使用する場合と比較して、二次電池の寿命を長くすることが可能となる。
【0013】
そこで、本発明は、二次電池の充放電動作を制御することが可能な電子機器を提供とすることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明では、本体と、本体に装備される二次電池と、二次電池への充電を制御する充電回路と、二次電池からの放電を制御する放電スイッチと、本体に設けられるとともに、充電回路及び放電スイッチとを開放させるスイッチとを具備することを特徴とする。
【0015】
このような構成により、二次電池に対する充電及び二次電池からの放電を停止させることが可能となる。
【0016】
また、請求項4に係る発明では、本体と、本体に装備される二次電池と、二次電池への充電を制御する充電回路と、本体に設けられるとともに、充電回路を制御するスイッチとを具備し、スイッチの操作に基いて、充電回路を制御することで、二次電池は、当該二次電池の電圧値が所定の値に達するまで充電されることを特徴とする。
【0017】
このような構成により、二次電池を満充電しないことで、二次電池に対する負担を軽減することが可能となる。
【0018】
また、請求項7に係る発明では、本体と、本体に装備される二次電池と、二次電池への充電を制御する充電回路と、本体に設けられるとともに、充電回路を制御するスイッチとを具備し、スイッチの操作に基いて、充電回路が、二次電池の充電開始電圧値に対する充電終了電圧値を接近させる一定値の充電電流で、二次電池への充電を行うことを特徴とする。
【0019】
このような構成により、二次電池に対する負担を軽減することが可能となる。
【0020】
また、請求項8に係る発明では、二次電池の充放電を制御するスイッチを具備する電子機器に装備される二次電池の充放電制御方法において、スイッチを操作することで、二次電池への充電を制御する充電回路と二次電池からの放電を制御する放電スイッチとを開放することを特徴とする。
【0021】
このような構成により、二次電池に対する充電及び二次電池からの放電を停止させることが可能となる。
【0022】
また、請求項9に係る発明では、二次電池の充電を制御するスイッチを具備する電子機器に装備される二次電池の充電制御方法において、スイッチを操作することで、二次電池への充電を制御する充電回路は、二次電池の電圧値が所定の値に達するまで充電することを特徴とする。
【0023】
このような構成により、二次電池を満充電しないことで、二次電池に対する負担を軽減することが可能となる。
【0024】
また、請求項11に係る発明では、二次電池の充電を制御するスイッチを具備する電子機器に装備される二次電池の充電制御方法において、スイッチを操作することで、二次電池への充電を制御する充電回路は、二次電池の充電開始電圧値に対する充電終了電圧値を接近させる一定値の充電電流で、二次電池への充電を行うことを特徴とする。
【0025】
このような構成により、二次電池に対する負担を軽減することが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施の形態を、パーソナルコンピュータに適用して説明する。
【0027】
図1は本発明におけるパーソナルコンピュータを表す斜視図である。
【0028】
パーソナルコンピュータ1は本体2と表示部3とで構成される。本体2の上面には、入力部5が設けられる。この入力部5は、例えばキーボードである。入力部5を用いて入力されたデータは、表示部3に設けられたLCD4に表示される。
【0029】
本体2には、充放電可能な二次電池パック6が内蔵される。この二次電池パック6の充放電動作を制御するメカニカルスイッチ7(スイッチ)が、本体2の側部に設けられる。
【0030】
図2は、第1の実施形態に係る電源部分の回路を示した図である。
【0031】
図3は、スイッチング電源の内部構造を示した図である。
【0032】
電源部分の回路10は、ACアダプタと接続される入力部スイッチ17、入力部スイッチ17と接続される充電回路15、入力部スイッチ17及び充電回路15の制御等を行うマイコン18、充電回路15によって充電される二次電池パック6、二次電池パック6の放電を制御する放電スイッチ16、さらに放電スイッチ16等と接続されるスイッチング電源19から構成される。二次電池パック6は、電池セル11と安全回路12とから構成される。
【0033】
また、図1を用いて説明したメカニカルスイッチ7を操作させることで出力される信号7aと安全回路12から出力される信号12aとをORする第1のOR回路13及び第2のOR回路14とを電源部分の回路10に設ける。
【0034】
入力部スイッチ17のスイッチオンオフの制御は、マイコン18によって制御される。入力部スイッチ17がスイッチオン状態の場合、ACアダプタを介して入力される電力は、ライン17bを通じて充電回路15へ、また、ライン17aを通じてスイッチング電源19に供給される。
【0035】
充電回路15は、ACアダプタから入力部スイッチ17を介して供給される電力を、電池セル11に充電する。また、電池セル11の電圧は、マイコン18によって監視されており、電池セル11の状態が満充電状態になると、マイコン18の制御により、電池セル11への充電を停止する。
【0036】
安全回路12は、電池セル11の電圧値が、所定の値よりも低下したのを検知すると、放電スイッチ16をスイッチオフ状態にする。放電スイッチ16のスイッチ状態をスイッチオフ状態にすることで、電池セル11からの放電を停止する。
【0037】
また、電池セル11の状態が満充電状態になると、上述で説明した通り、マイコン18の制御によって、充電回路15を介した電池セル11への充電を停止する。しかし、何らかの理由で電池セル11へ充電がさらに継続され、当該電池セル11の電圧が、所定の電圧値より上昇したのを検知すると、安全回路12は、充電回路15を強制的に開放して、電池セル11への充電を停止させる。
【0038】
放電スイッチ16は、安全回路12等からの信号に基いて、当該放電スイッチのオンオフ制御がなされる。放電スイッチ16がオフ状態にされると、電池セル11からの放電が行われなくなる。
【0039】
第1のOR回路13は、メカニカルスイッチ7を操作することで出力される信号7aと安全回路12から出力される信号12aとが入力されることで、放電スイッチ16を開放する信号13aを出力する。
【0040】
第2のOR回路14は、メカニカルスイッチ7を操作することで出力される信号7aと安全回路12から出力される信号12aとが入力されることで、充電回路15を開放する信号14aを出力する。
【0041】
メカニカルスイッチ7を操作しない場合、すなわち信号7aが出力されない場合、安全回路12は、放電スイッチ16及び充電回路15に対して、上述で説明した動作を行う。
【0042】
図3を参照にして、スイッチング電源19の内部構造を説明する。スイッチング電源19は、第1のダイオード19a及び第2のダイオード19bを具備する。第1のダイオード19aのアノード側は、入力部スイッチ17とライン17aで結ばれている。また、第2のダイオード19bのアノード側は、放電スイッチ16とライン16aで結ばれている。さらに、第1のダイオード19aのカソード側は、第2のダイオード19bのカソード側19cと接続されている。
【0043】
ACアダプタが本パーソナルコンピュータ1に正常に接続されている場合、ACアダプタから供給される電力が、入力部スイッチ17を介してスイッチ電源19へ供給される。従って、電池セル11から放電スイッチ16を介してスイッチ電源19へ電流は流れない。つまり、電池セル11は、放電を行わないので、電池セル11に対して充電がなされない。
【0044】
図4は、第1の実施形態における制御手順を示すフローチャートである。
【0045】
メカニカルカルスイッチ7を操作する(ステップ S1)。例えば、メカニカルスイッチ7がスライドタイプのスイッチである場合、当該スイッチをスライドさせる。メカニカルスイッチ7を操作したことで、信号7aが出力される(ステップ S2)。
【0046】
第1のOR回路13に、メカニカルスイッチ7を操作したことで出力された信号7aと安全回路12から出力される信号12aとが入力され、ORされる(ステップ S3)。
【0047】
第1のOR回路13に信号7aと信号12aとが入力されることで生成される信号13aは、放電スイッチ16に入力される(ステップ S4)。
【0048】
信号13aが放電スイッチ16に入力されることで、放電スイッチ16は開放される(ステップ S5)。
【0049】
一方、第2のOR回路14に、メカニカルスイッチ7を操作したことで出力された信号7aと安全回路12から出力される信号12aとが入力され、ORされる(ステップ S6)。
【0050】
第2のOR回路14に信号7aと信号12aとが入力されることで生成される信号14aは、充電回路15に入力される(ステップ S7)。
【0051】
信号14aが充電回路15に入力されることで、充電回路15は開放される(ステップ S8)。
【0052】
ユーザがメカニカルスイッチ7を操作するという単純な動作によって、放電スイッチ16及び充電回路15が開放されることで、電池セル11に対する充電及び放電を停止させることが可能となる。従って、電池セル11の寿命が短くなることを防ぐことが可能となる。
【0053】
ここで、本発明に係るパーソナルコンピュータにACアダプタが正常に接続されている状態において、メカニカルスイッチ7を操作することで充電回路15及び放電スイッチ16とを開放した場合、ACアダプタを介して供給される電力が入力部スイッチ17を介してスイッチ電源19へ供給されることで、本発明に係るパーソナルコンピュータは、正常に稼動する。
【0054】
図5は、第2の実施形態に係る電源部分の回路を示した図である。
【0055】
図2を用いて説明した電源部分の回路10と共通する内容の説明は省略する。メカニカルスイッチ7を操作させることで出力される信号7bは、充電回路15に、直接入力される。また、安全回路から出力される信号12bは、充電回路15及び放電スイッチ16に、直接入力される。
【0056】
メカニカルスイッチ7を操作することで出力される信号7bが、充電回路15に入力されることで、充電回路15は充電終了の条件を切り替える。すなわち、メカニカルスイッチ7を操作しない状態では、電池セル11が満充電状態になるまで充電するが、メカニカルスイッチ7を操作した状態では、電池セル11が所定の充電状態まで、例えば電池セル11の容量において20%乃至30%程度の充電状態まで充電したら充電完了とする。
【0057】
図6は、第2の実施形態に係る充電電圧・電流特性を示したグラフである。
【0058】
図6のグラフにおいて、本第2の実施形態の発明に想到するに至るまで、電池セル11を充電する際に用いていた充電電圧を示すラインl1、本第2の実施形態の発明に想到するに至るまで、電池セル11を充電する際に用いていた充電電流を示すラインl2、本第2の実施形態の発明にかかわるとともに、電池セル11を充電する際に用いる充電電圧を示すラインl3、本第2の実施形態の発明にかかわるとともに、電池セル11を充電する際に用いる充電電流を示すラインl4が示されている。
【0059】
本第2の実施形態の発明に想到するに至るまでに用いていた充電電流を示すラインl2を参照すると、規定電流値I0で定電流充電を開始している。しかしながら、メカニカルスイッチ7を操作した状態において、電池セル11への充電を開始する場合、本第2の実施形態の発明にかかわるとともに、電池セル11を充電する際に用いる充電電流を示すラインl4に示されるように、規定電流I0より小さい値である電流値I1で定電流充電を開始する。
【0060】
充電電圧値が所定の充電状態(例えば、上記の20%乃至30%程度の充電状態)に対応する電圧値まで達すると、定電圧充電状態に移行する。すなわち、本第2の実施形態の発明にかかわるとともに、電池セル11を充電する際に用いられる充電電圧を示すラインl3の電圧値がV2に達した時(時刻t3)に、定電圧充電状態に移行する。
【0061】
その後、充電電流値が充電終始判定電流Ifullに達すると、電池セル11への充電を終了する。すなわち、本第2の実施形態の発明に係るとともに、電池セル11を充電する際に用いられる充電電流を示すラインl4の電流値がIfullに達した時(時刻t4)に、充電は終了される。
【0062】
上記で説明したとおり、本第2の実施形態の発明に想到するに至るまでに用いていた充電電流の値と比較して小さな値の充電電流を使用することで、充電することによって二次電池に与える負担を軽減することが可能となる。
【0063】
さて、電池セル11を所定の充電状態まで充電し、その後時間が経過すると、当該電池セル11の自己放電等が行われる。当該電池セル11の有する電圧値は低下する。電池セル11の有する電圧値が所定の値まで低下したら、充電回路15は電池セル11への充電を開始する。すなわち、本第2の実施形態の発明に係るとともに、電池セル11を充電する際に用いられる充電電圧を示すラインl3の電圧値がV3に達した時(時刻t5)に、充電が開始される。
【0064】
電池セル11に対する充電は、電流値I1で定電流充電を開始する。充電電圧値が所定の充電状態に対応する電圧値まで達すると(時刻t6)、定電圧充電状態に移行する。
【0065】
上記で説明した電池セル11が充電を再開する所定の電圧値は、次に説明する値を選択するのが好ましい。パーソナルコンピュータ1が稼動中において、例えば、停電等の理由でACアダプタを介した電力供給が停止されたとしても、ユーザが手動で又は当該パーソナルコンピュータ1のシステムが自動的に処理中の仕事を停止させ、例えばハイバネーション状態にさせたり又はシャットダウンさせたりする間は、当該パーソナルコンピュータ1を稼動させるのに十分な電力が電池セル11から供給可能である値が選択される。
【0066】
図7は、第3の実施形態に係る充電電圧・電流特性を示したグラフである。
【0067】
以下、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態に係る電源部分の回路構成は、図5を用いて説明した第2の実施形態における電源部分の回路構成と同様である。
【0068】
本第3の実施形態の発明に想到するに至るまで、電池セル11を充電する際に用いていた充電電圧を示すラインl1、本第3の実施形態の発明に想到するに至るまで、電池セル11を充電する際に用いていた充電電流を示すラインl2、本第3の実施形態の発明にかかわるとともに、電池セル11を充電する際に用いる充電電圧を示すラインl5、本第3の実施形態の発明にかかわるとともに、電池セル11を充電する際に用いる充電電流を示すラインl6が示されている。
【0069】
本第3の実施形態の発明に想到するに至るまでに用いていた充電電流を示すラインl2を参照すると、規定電流値I0で定電流充電を開始している。しかしながら、メカニカルスイッチ7を操作した状態において、電池セル11への充電を開始する場合、本第3の実施形態の発明にかかわるとともに、充電電池を充電する際に用いる充電電流を示すラインl6に示されるように、規定電流I0より十分小さい値の一定電流値I5で定電流充電を開始する。この定電流充電で使用される電流値I5は、充電電池からの自己放電や漏洩電流を考慮した値が選ばれる。
【0070】
本第3の実施形態の発明の充電電圧は、本第3の実施形態の発明に想到するに至るまでに用いていた充電電圧を示すラインl1の時刻t1以降のラインに示される定電圧充電段階を省略し、充電開始電圧値V7と充電終了電圧値V6とが接近する値を選択する。
【0071】
定電圧充電を行わず、電池セル11に対して、充電開始電圧値V7と充電終了電圧値V6とが接近した値となる、所定の一定値を有する定電流充電を行うことで、二次電池に対する負担を軽減することが可能となる。
【0072】
尚、図5を用いて説明した第2及び第3の実施形態における電源部分の回路10において、メカニカルスイッチ7から出力される信号を、直接、充電回路15に入力することで、充電終了条件の切替え等の制御を行っている。しかし、この制御の仕方によっては、メカニカルスイッチ7から出力される信号を、充電回路15に入力するのみならず、マイコン18にも入力しても差し障りない。
【0073】
さらに、充電回路15が電池セル11への充電を制御するのではなく、マイコン18の具備するファームウェアが電池セル11への充電を制御するようにしても差し障り無い。
【0074】
また、第2及び第3の実施形態における充電終了電圧値及び充電開始電圧値の選び方は、パーソナルコンピュータ1の用途に応じて、所定の値を選択することが可能である。
【0075】
例えば、充電終了電圧値として、電池セル11に70%程度充電された時の電池セル11の有する電圧値を選択する。この場合、電池セル11を満充電した場合と比較して、当該電池セル11を充電することによる負担が軽減するので、電池セル11の寿命は延長する。さらに、充電終了電圧値として、電池セル11に70%程度充電されたときの電池セル11の有する電圧値を選択した場合、一時的にAC電源から電力の供給を受けることが不可能であり、電池セル11からのみ電力の供給を受けることが可能なモバイル用途において、メカニカルスイッチ7を元の状態に戻すことなく、パーソナルコンピュータ1を使用することが可能となる。
【0076】
また、充電電池の充電設定容量を低く設定しておき、万一、AC電源からの電力の供給を受けることが不可能となった場合、パーソナルコンピュータ1を自動的にハイバネ−ション状態に移行させるようにしても差し障りない。
【0077】
本発明ではその主旨を逸脱しない範囲であれば、上記の実施形態に限定されるものではない。そして、本発明の実施形態を説明するのに使用したパーソナルコンピュータに限らず、本発明に係る充電電池を搭載した機器に広く適用できるものである。
【0078】
【発明の効果】
以上、詳述した発明によれば、充電電池の充放電を制御することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるパーソナルコンピュータを表す斜視図。
【図2】第1の実施形態に係る電源部分の回路を示した図。
【図3】スイッチング電源の内部構造を示した図。
【図4】第1の実施形態における制御手順を示すフローチャート。
【図5】第2の実施形態に係る電源部分の回路を示した図。
【図6】第2の実施形態に係る充電電圧・電流特性を示したグラフ。
【図7】第3の実施形態に係る充電電圧・電流特性を示したグラフ。
【符号の説明】
1…パーソナルコンピュータ、2…本体、3…表示部、4…LCD、
5…入力部、6…二次電池パック、7…メカニカルスイッチ、
10…電源部分の回路、11…電池セル、12…安全回路、
13…第1のOR回路、14…第2のOR回路、15…充電回路、
16…放電スイッチ、17…入力部スイッチ、18…マイコン、
19…スイッチング電源、
【発明の属する技術分野】
本発明は、二次電池を搭載した電子機器及び、二次電池の充放電制御方法及び充電制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ノート型パソコンは、充電可能である二次電池パックを内蔵しており、当該二次電池パック中の二次電池を主電源として用いるように設計されている。このように、二次電池は、ノート型パソコンの主電源として使用されるため、当該ノート型パソコンのユーザにとって、二次電池の寿命が長い方が好ましい。
【0003】
そこで、二次電池の寿命を長くすることを目的とする幾つかの発明がなされており、これらの発明を、以下に記載する。
【0004】
まず、ノート型パソコンの基体部にバッテリへの充電を制御するスイッチ手段を設け、当該バッテリが概ね放電完了時点にのみ、手動又は自動的に当該バッテリの充電動作を行うことで、当該バッテリの長寿命化を図る、という技術があった(特許文献1参照。)。
【0005】
また、リチウムイオン二次電池を満充電と判定する設定電圧を切り換える電圧切換回路を設けることで、例えば「長寿命モード」と「高容量モード」とを設ける、という技術があった(特許文献2参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−297268号公報(第2頁、第2図)
【0007】
【特許文献2】
特開2002−78222号公報(第3頁、第1図)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示される先行技術は、バッテリへの充電を制御するスイッチ手段によって、充電動作を停止させることで、当該二次電池の寿命を延ばす技術であり、二次電池からの自己放電等を考慮した技術ではない。
【0009】
また、特許文献2に開示される先行技術は、二次電池の寿命及び容量を制御するように、当該二次電池にスイッチを設けた技術である。
【0010】
さて、上記した従来技術群は、例えばノート型パソコンにおいて、主電源としてAC電源では無く、二次電池を使用することを考慮してなされた発明であった。
【0011】
しかし、近年におけるノート型パソコンの使用形態として、ほとんど常にAC電源の確保が可能な机上で当該ノート型パソコンを使用する、つまり、ほとんど常にAC電源を確保することが可能な状態で、当該ノート型パソコンを使用する、という使用形態もなされている。
【0012】
このような使用形態でノート型パソコンを使用する場合、当該ノート型パソコンは、メイン電源として二次電池を使用せずに、AC電源を使用すればよい。二次電池を使用しない、つまり二次電池の充放電動作を回避することで、当該二次電池を常に使用する場合と比較して、二次電池の寿命を長くすることが可能となる。
【0013】
そこで、本発明は、二次電池の充放電動作を制御することが可能な電子機器を提供とすることを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明では、本体と、本体に装備される二次電池と、二次電池への充電を制御する充電回路と、二次電池からの放電を制御する放電スイッチと、本体に設けられるとともに、充電回路及び放電スイッチとを開放させるスイッチとを具備することを特徴とする。
【0015】
このような構成により、二次電池に対する充電及び二次電池からの放電を停止させることが可能となる。
【0016】
また、請求項4に係る発明では、本体と、本体に装備される二次電池と、二次電池への充電を制御する充電回路と、本体に設けられるとともに、充電回路を制御するスイッチとを具備し、スイッチの操作に基いて、充電回路を制御することで、二次電池は、当該二次電池の電圧値が所定の値に達するまで充電されることを特徴とする。
【0017】
このような構成により、二次電池を満充電しないことで、二次電池に対する負担を軽減することが可能となる。
【0018】
また、請求項7に係る発明では、本体と、本体に装備される二次電池と、二次電池への充電を制御する充電回路と、本体に設けられるとともに、充電回路を制御するスイッチとを具備し、スイッチの操作に基いて、充電回路が、二次電池の充電開始電圧値に対する充電終了電圧値を接近させる一定値の充電電流で、二次電池への充電を行うことを特徴とする。
【0019】
このような構成により、二次電池に対する負担を軽減することが可能となる。
【0020】
また、請求項8に係る発明では、二次電池の充放電を制御するスイッチを具備する電子機器に装備される二次電池の充放電制御方法において、スイッチを操作することで、二次電池への充電を制御する充電回路と二次電池からの放電を制御する放電スイッチとを開放することを特徴とする。
【0021】
このような構成により、二次電池に対する充電及び二次電池からの放電を停止させることが可能となる。
【0022】
また、請求項9に係る発明では、二次電池の充電を制御するスイッチを具備する電子機器に装備される二次電池の充電制御方法において、スイッチを操作することで、二次電池への充電を制御する充電回路は、二次電池の電圧値が所定の値に達するまで充電することを特徴とする。
【0023】
このような構成により、二次電池を満充電しないことで、二次電池に対する負担を軽減することが可能となる。
【0024】
また、請求項11に係る発明では、二次電池の充電を制御するスイッチを具備する電子機器に装備される二次電池の充電制御方法において、スイッチを操作することで、二次電池への充電を制御する充電回路は、二次電池の充電開始電圧値に対する充電終了電圧値を接近させる一定値の充電電流で、二次電池への充電を行うことを特徴とする。
【0025】
このような構成により、二次電池に対する負担を軽減することが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る実施の形態を、パーソナルコンピュータに適用して説明する。
【0027】
図1は本発明におけるパーソナルコンピュータを表す斜視図である。
【0028】
パーソナルコンピュータ1は本体2と表示部3とで構成される。本体2の上面には、入力部5が設けられる。この入力部5は、例えばキーボードである。入力部5を用いて入力されたデータは、表示部3に設けられたLCD4に表示される。
【0029】
本体2には、充放電可能な二次電池パック6が内蔵される。この二次電池パック6の充放電動作を制御するメカニカルスイッチ7(スイッチ)が、本体2の側部に設けられる。
【0030】
図2は、第1の実施形態に係る電源部分の回路を示した図である。
【0031】
図3は、スイッチング電源の内部構造を示した図である。
【0032】
電源部分の回路10は、ACアダプタと接続される入力部スイッチ17、入力部スイッチ17と接続される充電回路15、入力部スイッチ17及び充電回路15の制御等を行うマイコン18、充電回路15によって充電される二次電池パック6、二次電池パック6の放電を制御する放電スイッチ16、さらに放電スイッチ16等と接続されるスイッチング電源19から構成される。二次電池パック6は、電池セル11と安全回路12とから構成される。
【0033】
また、図1を用いて説明したメカニカルスイッチ7を操作させることで出力される信号7aと安全回路12から出力される信号12aとをORする第1のOR回路13及び第2のOR回路14とを電源部分の回路10に設ける。
【0034】
入力部スイッチ17のスイッチオンオフの制御は、マイコン18によって制御される。入力部スイッチ17がスイッチオン状態の場合、ACアダプタを介して入力される電力は、ライン17bを通じて充電回路15へ、また、ライン17aを通じてスイッチング電源19に供給される。
【0035】
充電回路15は、ACアダプタから入力部スイッチ17を介して供給される電力を、電池セル11に充電する。また、電池セル11の電圧は、マイコン18によって監視されており、電池セル11の状態が満充電状態になると、マイコン18の制御により、電池セル11への充電を停止する。
【0036】
安全回路12は、電池セル11の電圧値が、所定の値よりも低下したのを検知すると、放電スイッチ16をスイッチオフ状態にする。放電スイッチ16のスイッチ状態をスイッチオフ状態にすることで、電池セル11からの放電を停止する。
【0037】
また、電池セル11の状態が満充電状態になると、上述で説明した通り、マイコン18の制御によって、充電回路15を介した電池セル11への充電を停止する。しかし、何らかの理由で電池セル11へ充電がさらに継続され、当該電池セル11の電圧が、所定の電圧値より上昇したのを検知すると、安全回路12は、充電回路15を強制的に開放して、電池セル11への充電を停止させる。
【0038】
放電スイッチ16は、安全回路12等からの信号に基いて、当該放電スイッチのオンオフ制御がなされる。放電スイッチ16がオフ状態にされると、電池セル11からの放電が行われなくなる。
【0039】
第1のOR回路13は、メカニカルスイッチ7を操作することで出力される信号7aと安全回路12から出力される信号12aとが入力されることで、放電スイッチ16を開放する信号13aを出力する。
【0040】
第2のOR回路14は、メカニカルスイッチ7を操作することで出力される信号7aと安全回路12から出力される信号12aとが入力されることで、充電回路15を開放する信号14aを出力する。
【0041】
メカニカルスイッチ7を操作しない場合、すなわち信号7aが出力されない場合、安全回路12は、放電スイッチ16及び充電回路15に対して、上述で説明した動作を行う。
【0042】
図3を参照にして、スイッチング電源19の内部構造を説明する。スイッチング電源19は、第1のダイオード19a及び第2のダイオード19bを具備する。第1のダイオード19aのアノード側は、入力部スイッチ17とライン17aで結ばれている。また、第2のダイオード19bのアノード側は、放電スイッチ16とライン16aで結ばれている。さらに、第1のダイオード19aのカソード側は、第2のダイオード19bのカソード側19cと接続されている。
【0043】
ACアダプタが本パーソナルコンピュータ1に正常に接続されている場合、ACアダプタから供給される電力が、入力部スイッチ17を介してスイッチ電源19へ供給される。従って、電池セル11から放電スイッチ16を介してスイッチ電源19へ電流は流れない。つまり、電池セル11は、放電を行わないので、電池セル11に対して充電がなされない。
【0044】
図4は、第1の実施形態における制御手順を示すフローチャートである。
【0045】
メカニカルカルスイッチ7を操作する(ステップ S1)。例えば、メカニカルスイッチ7がスライドタイプのスイッチである場合、当該スイッチをスライドさせる。メカニカルスイッチ7を操作したことで、信号7aが出力される(ステップ S2)。
【0046】
第1のOR回路13に、メカニカルスイッチ7を操作したことで出力された信号7aと安全回路12から出力される信号12aとが入力され、ORされる(ステップ S3)。
【0047】
第1のOR回路13に信号7aと信号12aとが入力されることで生成される信号13aは、放電スイッチ16に入力される(ステップ S4)。
【0048】
信号13aが放電スイッチ16に入力されることで、放電スイッチ16は開放される(ステップ S5)。
【0049】
一方、第2のOR回路14に、メカニカルスイッチ7を操作したことで出力された信号7aと安全回路12から出力される信号12aとが入力され、ORされる(ステップ S6)。
【0050】
第2のOR回路14に信号7aと信号12aとが入力されることで生成される信号14aは、充電回路15に入力される(ステップ S7)。
【0051】
信号14aが充電回路15に入力されることで、充電回路15は開放される(ステップ S8)。
【0052】
ユーザがメカニカルスイッチ7を操作するという単純な動作によって、放電スイッチ16及び充電回路15が開放されることで、電池セル11に対する充電及び放電を停止させることが可能となる。従って、電池セル11の寿命が短くなることを防ぐことが可能となる。
【0053】
ここで、本発明に係るパーソナルコンピュータにACアダプタが正常に接続されている状態において、メカニカルスイッチ7を操作することで充電回路15及び放電スイッチ16とを開放した場合、ACアダプタを介して供給される電力が入力部スイッチ17を介してスイッチ電源19へ供給されることで、本発明に係るパーソナルコンピュータは、正常に稼動する。
【0054】
図5は、第2の実施形態に係る電源部分の回路を示した図である。
【0055】
図2を用いて説明した電源部分の回路10と共通する内容の説明は省略する。メカニカルスイッチ7を操作させることで出力される信号7bは、充電回路15に、直接入力される。また、安全回路から出力される信号12bは、充電回路15及び放電スイッチ16に、直接入力される。
【0056】
メカニカルスイッチ7を操作することで出力される信号7bが、充電回路15に入力されることで、充電回路15は充電終了の条件を切り替える。すなわち、メカニカルスイッチ7を操作しない状態では、電池セル11が満充電状態になるまで充電するが、メカニカルスイッチ7を操作した状態では、電池セル11が所定の充電状態まで、例えば電池セル11の容量において20%乃至30%程度の充電状態まで充電したら充電完了とする。
【0057】
図6は、第2の実施形態に係る充電電圧・電流特性を示したグラフである。
【0058】
図6のグラフにおいて、本第2の実施形態の発明に想到するに至るまで、電池セル11を充電する際に用いていた充電電圧を示すラインl1、本第2の実施形態の発明に想到するに至るまで、電池セル11を充電する際に用いていた充電電流を示すラインl2、本第2の実施形態の発明にかかわるとともに、電池セル11を充電する際に用いる充電電圧を示すラインl3、本第2の実施形態の発明にかかわるとともに、電池セル11を充電する際に用いる充電電流を示すラインl4が示されている。
【0059】
本第2の実施形態の発明に想到するに至るまでに用いていた充電電流を示すラインl2を参照すると、規定電流値I0で定電流充電を開始している。しかしながら、メカニカルスイッチ7を操作した状態において、電池セル11への充電を開始する場合、本第2の実施形態の発明にかかわるとともに、電池セル11を充電する際に用いる充電電流を示すラインl4に示されるように、規定電流I0より小さい値である電流値I1で定電流充電を開始する。
【0060】
充電電圧値が所定の充電状態(例えば、上記の20%乃至30%程度の充電状態)に対応する電圧値まで達すると、定電圧充電状態に移行する。すなわち、本第2の実施形態の発明にかかわるとともに、電池セル11を充電する際に用いられる充電電圧を示すラインl3の電圧値がV2に達した時(時刻t3)に、定電圧充電状態に移行する。
【0061】
その後、充電電流値が充電終始判定電流Ifullに達すると、電池セル11への充電を終了する。すなわち、本第2の実施形態の発明に係るとともに、電池セル11を充電する際に用いられる充電電流を示すラインl4の電流値がIfullに達した時(時刻t4)に、充電は終了される。
【0062】
上記で説明したとおり、本第2の実施形態の発明に想到するに至るまでに用いていた充電電流の値と比較して小さな値の充電電流を使用することで、充電することによって二次電池に与える負担を軽減することが可能となる。
【0063】
さて、電池セル11を所定の充電状態まで充電し、その後時間が経過すると、当該電池セル11の自己放電等が行われる。当該電池セル11の有する電圧値は低下する。電池セル11の有する電圧値が所定の値まで低下したら、充電回路15は電池セル11への充電を開始する。すなわち、本第2の実施形態の発明に係るとともに、電池セル11を充電する際に用いられる充電電圧を示すラインl3の電圧値がV3に達した時(時刻t5)に、充電が開始される。
【0064】
電池セル11に対する充電は、電流値I1で定電流充電を開始する。充電電圧値が所定の充電状態に対応する電圧値まで達すると(時刻t6)、定電圧充電状態に移行する。
【0065】
上記で説明した電池セル11が充電を再開する所定の電圧値は、次に説明する値を選択するのが好ましい。パーソナルコンピュータ1が稼動中において、例えば、停電等の理由でACアダプタを介した電力供給が停止されたとしても、ユーザが手動で又は当該パーソナルコンピュータ1のシステムが自動的に処理中の仕事を停止させ、例えばハイバネーション状態にさせたり又はシャットダウンさせたりする間は、当該パーソナルコンピュータ1を稼動させるのに十分な電力が電池セル11から供給可能である値が選択される。
【0066】
図7は、第3の実施形態に係る充電電圧・電流特性を示したグラフである。
【0067】
以下、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態に係る電源部分の回路構成は、図5を用いて説明した第2の実施形態における電源部分の回路構成と同様である。
【0068】
本第3の実施形態の発明に想到するに至るまで、電池セル11を充電する際に用いていた充電電圧を示すラインl1、本第3の実施形態の発明に想到するに至るまで、電池セル11を充電する際に用いていた充電電流を示すラインl2、本第3の実施形態の発明にかかわるとともに、電池セル11を充電する際に用いる充電電圧を示すラインl5、本第3の実施形態の発明にかかわるとともに、電池セル11を充電する際に用いる充電電流を示すラインl6が示されている。
【0069】
本第3の実施形態の発明に想到するに至るまでに用いていた充電電流を示すラインl2を参照すると、規定電流値I0で定電流充電を開始している。しかしながら、メカニカルスイッチ7を操作した状態において、電池セル11への充電を開始する場合、本第3の実施形態の発明にかかわるとともに、充電電池を充電する際に用いる充電電流を示すラインl6に示されるように、規定電流I0より十分小さい値の一定電流値I5で定電流充電を開始する。この定電流充電で使用される電流値I5は、充電電池からの自己放電や漏洩電流を考慮した値が選ばれる。
【0070】
本第3の実施形態の発明の充電電圧は、本第3の実施形態の発明に想到するに至るまでに用いていた充電電圧を示すラインl1の時刻t1以降のラインに示される定電圧充電段階を省略し、充電開始電圧値V7と充電終了電圧値V6とが接近する値を選択する。
【0071】
定電圧充電を行わず、電池セル11に対して、充電開始電圧値V7と充電終了電圧値V6とが接近した値となる、所定の一定値を有する定電流充電を行うことで、二次電池に対する負担を軽減することが可能となる。
【0072】
尚、図5を用いて説明した第2及び第3の実施形態における電源部分の回路10において、メカニカルスイッチ7から出力される信号を、直接、充電回路15に入力することで、充電終了条件の切替え等の制御を行っている。しかし、この制御の仕方によっては、メカニカルスイッチ7から出力される信号を、充電回路15に入力するのみならず、マイコン18にも入力しても差し障りない。
【0073】
さらに、充電回路15が電池セル11への充電を制御するのではなく、マイコン18の具備するファームウェアが電池セル11への充電を制御するようにしても差し障り無い。
【0074】
また、第2及び第3の実施形態における充電終了電圧値及び充電開始電圧値の選び方は、パーソナルコンピュータ1の用途に応じて、所定の値を選択することが可能である。
【0075】
例えば、充電終了電圧値として、電池セル11に70%程度充電された時の電池セル11の有する電圧値を選択する。この場合、電池セル11を満充電した場合と比較して、当該電池セル11を充電することによる負担が軽減するので、電池セル11の寿命は延長する。さらに、充電終了電圧値として、電池セル11に70%程度充電されたときの電池セル11の有する電圧値を選択した場合、一時的にAC電源から電力の供給を受けることが不可能であり、電池セル11からのみ電力の供給を受けることが可能なモバイル用途において、メカニカルスイッチ7を元の状態に戻すことなく、パーソナルコンピュータ1を使用することが可能となる。
【0076】
また、充電電池の充電設定容量を低く設定しておき、万一、AC電源からの電力の供給を受けることが不可能となった場合、パーソナルコンピュータ1を自動的にハイバネ−ション状態に移行させるようにしても差し障りない。
【0077】
本発明ではその主旨を逸脱しない範囲であれば、上記の実施形態に限定されるものではない。そして、本発明の実施形態を説明するのに使用したパーソナルコンピュータに限らず、本発明に係る充電電池を搭載した機器に広く適用できるものである。
【0078】
【発明の効果】
以上、詳述した発明によれば、充電電池の充放電を制御することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるパーソナルコンピュータを表す斜視図。
【図2】第1の実施形態に係る電源部分の回路を示した図。
【図3】スイッチング電源の内部構造を示した図。
【図4】第1の実施形態における制御手順を示すフローチャート。
【図5】第2の実施形態に係る電源部分の回路を示した図。
【図6】第2の実施形態に係る充電電圧・電流特性を示したグラフ。
【図7】第3の実施形態に係る充電電圧・電流特性を示したグラフ。
【符号の説明】
1…パーソナルコンピュータ、2…本体、3…表示部、4…LCD、
5…入力部、6…二次電池パック、7…メカニカルスイッチ、
10…電源部分の回路、11…電池セル、12…安全回路、
13…第1のOR回路、14…第2のOR回路、15…充電回路、
16…放電スイッチ、17…入力部スイッチ、18…マイコン、
19…スイッチング電源、
Claims (11)
- 本体と、
前記本体に装備される二次電池と、
前記二次電池への充電を制御する充電回路と、
前記二次電池からの放電を制御する放電スイッチと、
前記本体に設けられるとともに、前記充電回路及び前記放電スイッチとを開放させるスイッチと、
を具備することを特徴とする電子機器。 - 本体と、
前記本体に装備される二次電池と、
前記二次電池への充電を制御する充電回路と、
前記二次電池からの放電を制御する放電スイッチと、
前記充電回路と前記放電スイッチの開放を制御する安全回路と、
前記本体に設けられるとともに、前記安全回路を制御するスイッチとを具備し、
前記スイッチの操作に基いて、前記安全回路が前記充電回路と前記放電スイッチとを開放することを特徴とする電子機器。 - 前記安全回路から出力される第1の信号と、
前記スイッチを操作することで出力される第2の信号と
前記第1の信号及び前記第2の信号が入力信号であるとともに、前記充電回路と前記放電スイッチとを開放させる信号が出力信号であるOR回路とを具備し、
前記スイッチの操作に基いて、前記第1の信号及び前記第2の信号が前記OR回路に入力されることで、前記充電回路と前記放電スイッチとを開放させる出力信号を出力させることを特徴とする請求項2記載の電子機器。 - 本体と、
前記本体に装備される二次電池と、
前記二次電池への充電を制御する充電回路と、
前記本体に設けられるとともに、前記充電回路を制御するスイッチとを具備し、
前記スイッチの操作に基いて、前記充電回路を制御することで、前記二次電池は、当該二次電池の電圧値が所定の値に達するまで充電されることを特徴とする電子機器。 - 前記二次電池の電圧値が所定の値に達するまで充電された後、前記二次電池の電圧値が所定の値まで低下した場合、前記充電回路は前記二次電池への充電を開始させることを特徴とする請求項4記載の電子機器。
- 前記スイッチの操作に基いて制御されるマイコンと、
前記スイッチの操作に基いて、前記マイコンは、前記二次電池への所定の充電動作を制御することを特徴とする請求項4記載の電子機器。 - 本体と、
前記本体に装備される二次電池と、
前記二次電池への充電を制御する充電回路と、
前記本体に設けられるとともに、前記充電回路を制御するスイッチとを具備し、
前記スイッチの操作に基いて、前記充電回路が、前記二次電池の充電開始電圧値に対する充電終了電圧値を接近させる一定値の充電電流で、前記二次電池への充電を行うことを特徴とする電子機器。 - 二次電池の充放電を制御するスイッチを具備する電子機器に装備される二次電池の充放電制御方法において、
前記スイッチを操作することで、前記二次電池への充電を制御する充電回路と前記二次電池からの放電を制御する放電スイッチとを開放することを特徴とする充放電制御方法。 - 二次電池の充電を制御するスイッチを具備する電子機器に装備される二次電池の充電制御方法において、
前記スイッチを操作することで、前記二次電池への充電を制御する充電回路は、前記二次電池の電圧値が所定の値に達するまで充電することを特徴とする充電制御方法。 - 前記二次電池の電圧値が所定の値に達するまで充電された後、前記二次電池の電圧値が所定の値まで低下した場合、前記充電回路は、前記二次電池への充電を開始させることを特徴とする請求項9記載の充電制御方法。
- 二次電池の充電を制御するスイッチを具備する電子機器に装備される二次電池の充電制御方法において、
前記スイッチを操作することで、前記二次電池への充電を制御する充電回路は、前記二次電池の充電開始電圧値に対する充電終了電圧値を接近させる一定値の充電電流で、前記二次電池への充電を行うことを特徴とする充電制御方法。
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JP2003188880A JP2005025408A (ja) | 2003-06-30 | 2003-06-30 | 電子機器、充放電制御方法及び充電制御方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4758473B2 (ja) * | 2005-04-25 | 2011-08-31 | ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. | コンピュータシステムにおける電源管理を使用不能にするためのシステム及び方法 |
-
2003
- 2003-06-30 JP JP2003188880A patent/JP2005025408A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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