【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属の研磨に用いられる研磨用スラリーに関する。さらに詳しくは、半導体装置の銅配線を形成するための研磨に用いられ、銅の表面を傷つけることなく研磨でき平坦化することのできる研磨用スラリーに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体装置製造の配線工程において、絶縁膜上に配線形成用の溝形成を行い、配線用の金属膜をめっき法などにより埋め込み、過剰な金属膜を、取り除き、金属配線を含む絶縁膜面を平坦化する技術として、CMP(Chemical and Mechanical Polishing)が用いられている。これは、砥粒を分散させたスラリーを用いて機械的に研磨する方法である。
【0003】
CMP技術においては、従来から、セリア、アルミナなどの金属酸化物あるいはシリカなどの無機砥粒を含むスラリーが用いられている。しかし、これらの無機砥粒は硬度が高く、銅などの硬度の低い金属膜を研磨する場合、スクラッチと呼ばれる金属表面の研磨傷や、ディッシングと呼ばれ、配線部分の金属膜が中心部で過剰に研磨されることによって断面凹形状に形成される現象、およびエロージョンと呼ばれ、配線パターンが密な部分の中央部付近で、下地層である絶縁膜も含めて研磨されることにより断面凹形状に形成されてしまう現象が起こり、解決すべき大きな課題となっている。
【0004】
現在、半導体の性能向上のため、絶縁膜上の1/2配線幅は130nmから90nm、さらに65nmへと、より微細化が進んでおり、その研磨対象の絶縁膜表面は、より複雑な構造になっている。配線幅がより微細化されると、スクラッチによる金属表面の研磨傷は断線を引き起こし、また、ディッシングやエロージョンは配線抵抗の上昇やばらつき、さらには上層に積層形成される配線との間のショートを引き起こし、半導体デバイスの信頼性を著しく低下させ、歩留まりを大幅に低下させる原因と成っている。
【0005】
このスクラッチは、砥粒の硬さや、砥粒の凝集体が存在することにより起こる部分的な過剰研磨が原因である。
ディッシングは、硬い砥粒による過剰な研磨や、研磨速度を上げるために金属表面の溶出を促進させるためのpH調整や添加剤等の添加が原因である。
また、エロージョンは、硬い砥粒による過剰な研磨や、絶縁膜や金属の拡散を防ぐバリア層などの下地層との研磨選択性が低いことが原因である。
【0006】
これらの問題を解決するために、無機砥粒の場合は砥粒を、アルミナよりも柔らかいシリカにし、金属の溶出しない中性からアルカリ性側において研磨できる研磨液が開発されようとしている。しかしながら、例えば、シリカを砥粒にした場合、アルミナよりもスクラッチが減少するが、無機砥粒を用いるので、スクラッチやディッシング、エロージョンの発生は防げず根本的な解決になっていない。
【0007】
また、特許第3172008号明細書では有機高分子化合物の粒子を研磨砥粒とする方法が記載されている。ここで用いられている有機高分子は、メタクリル樹脂、ポリスチレン樹脂等の反応性の官能基を持たない成分を砥粒としているため、また、金属の表面を酸化させる酸化剤を含んでいないため、被研磨体である金属膜との間で化学作用が全く働かず、半導体装置製造の配線工程において必要な十分な研磨速度が得られていない。さらに、研磨粒子である有機高分子が官能基を持たないと、研磨液主成分としての溶媒への分散性が悪く、部分的に粒子の凝集体が生成することに由来する研磨むらの発生、および研磨速度のばらつきが問題となる。さらに、研磨液の保管が1週間以上の長期に渡る場合、沈殿が生じる等の問題がある。
【0008】
【発明解決がしようとする課題】
本発明は、研磨速度を高くすることが可能で、研磨速度を速くしてもスクラッチやディッシング、エロージョンの発生を著しく抑制することのできる金属研磨用のスラリー、特に銅配線を有する半導体装置の製造に用いられる研磨用スラリーを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するため鋭意検討を行った結果、本発明の完成に至った。すなわち、本発明の研磨用スラリーは、以下により特定される。
【0010】
(1)アセトアセトキシ基を有する有機粒子と水を含有することを特徴とする、金属の研磨に用いられる研磨用スラリー。
【0011】
(2)銅を含有する金属の研磨に用いられる前記(1)に記載の研磨用スラリー。
【0012】
(3)有機粒子が、全単量体の質量をベースとして、アセトアセトキシ基を有するビニル系単量体1〜50質量%、およびその他のビニル系単量体99〜50質量%を乳化重合して得られる共重合体から構成されるものであることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の研磨用スラリー。
【0013】
(4)さらに錯化剤および酸化剤を含有してなることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の研磨用スラリー。
【0014】
(5)錯化剤が、カルボン酸類、アミン類、アミノ酸類およびアンモニアのうちから選ばれる少なくとも1種類であることを特徴とする前記(4)に記載の研磨用スラリー。
【0015】
(6)酸化剤が過酸化水素であることを特徴とする前記(4)又は(5)に記載の研磨用スラリー。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明の研磨用スラリーは、アセトアセトキシ基を有する有機粒子と水を含有することを特徴とし、金属の研磨に用いられる。研磨できる金属としては、例えば、銅、タンタル、タングステン、白金、イリジウム、ルテニウム、アルミニウム、チタン、バナジウム、クロム、鉄、ニッケル、コバルト、亜鉛、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、銀、インジウム、ハフニウム、金などが挙げられる。さらには、銅を含有する金属の研磨にも有効であり、具体的には、銅とアルミニウムの任意の比率の合金が挙げられる。これらのなかでは銅の研磨に好ましく用いられ、とりわけ、半導体装置の銅配線を形成するための研磨に適する。
【0017】
(有機粒子)
有機粒子は、アセトアセトキシ基を有するポリマーで形成されたものである。このような有機粒子は、例えばアセトアセトキシ基を有するビニル系単量体及びこれと共重合可能なその他のビニル系単量体とを乳化重合等で重合することより製造されたものであることが好ましく、さらには、アセトアセトキシ基を有するビニル系単量体とその他のビニル系単量体とを乳化重合した共重合体が好ましい。
【0018】
本発明で用いられるアセトアセトキシ基含有ビニル系単量体としては、例えば、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート、アセトアセトキシブチル(メタ)アクリレート等のアセトアセトキシアルキル(メタ)アクリレートから選択された1種又は2種以上をあげることができる。
【0019】
有機粒子が共重合体の場合、これらのアセトアセトキシ基を有するビニル単量体の使用量は共重合体の製造に用いる全単量体成分中、好ましくは1〜50質量%で、より好ましくは3〜45質量%、さらに好ましくは5〜40質量%である。その他のビニル系単量体の使用量は、好ましくは99〜50質量%、より好ましくは97〜55質量%、さらに好ましくは95〜60質量%である。この範囲であれば、目的とする研磨速度が得られ、また、耐水性、耐アルカリ性が不良となることもない。
【0020】
本発明で用いられるその他のビニル系単量体としては、例えば、カルボン酸基含有ビニル単量体である、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などの不飽和一塩基酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸などの不飽和二塩基酸又はこれらのモノエステル類;水酸基含有ビニル系単量体である2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等;
【0021】
アミノ基含有ビニル系単量体である、第3級アミノ基を含有するアミノ基含有(メタ)アクリレート系単量体、例えば、N、N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N、N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N、N−t−ブチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N、N−モノメチルアミノエチル(メタ)アクリレート等;
【0022】
また、第3級アミノ基を含有するN−アミノアルキル(メタ)アクリルアミド、例えば、N、N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N、N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N、N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N、N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド等;アミド基含有ビニル単量体である(メタ)アクリルアミドもしくはN−メチロール(メタ)アクリルアミド;グリシジル基含有ビニル単量体であるグリシジル(メタ)アクリレート等があげられる。
【0023】
上記に挙げたカルボン酸基、水酸基、アミノ基、アミド基、グリシジル基を含有するビニル単量体を使用することにより、有機粒子の分散安定性が向上する場合がある。これらの単量体の使用量は全単量体中、0.1〜30質量%であることが好ましい。この範囲であれば、分散安定性が向上する効果が得られ、所望とする粒子径の有機粒子を得ることができる。
【0024】
さらに本発明で用いられるその他のビニル系単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニル化合物;(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル等の(メタ)アクリル酸エステル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類、(メタ)アクリロニトリル等のビニルシアン化合物、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン化ビニル化合物から選択された1種又は2種以上が挙げられる。
【0025】
さらに重合性不飽和結合を一分子中に2個以上含有する単量体で、ジビニルベンゼン、ブタジエン、エチレングリコールジメタクレート、トリメチロールアロバントリメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、ジアクリレート等が挙げられる。これらの架橋性単量体の使用量は、好ましくは20質量%以下で、より好ましくは10質量%以下であり、ビニル系共重合体の種類などによって適宜調整される。
尚、これらの有機粒子は、単独で使用してもよいし、2種類以上を組み合わせて使用してもよい。
【0026】
この有微粒子の研磨用スラリー中の含有量としては、その有機粒子によって異なるが、0.1〜20質量%が好ましい。この範囲であれば、有機粒子の効果が充分に発揮できて目的とする研磨速度が達成でき、また、適当な研磨剤の粘度となるため、研磨時に一定速度での研磨剤の供給ができる。
【0027】
また、有機粒子を得る場合に、必要に応じてt−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類、アリルスルフォン酸、メタアリルスルフォン酸及びこれ等のソーダ塩等のアリル化合物などを分子量調節剤として使用することも可能である。
【0028】
有機粒子は、従来より公知の乳化重合法、懸濁重合法、機械乳化法に基づき製造することができる。例えば乳化重合法では、分散剤と開始剤の存在下で、各種モノマーを一括で仕込み重合する方法と、モノマーを連続的に供給しながら重合する方法がある。その際の重合温度としては通常30〜90℃で行われ、実質的に有機粒子の水分散体が得られる。乳化重合法は、小粒子径で分散安定性に優れた有機粒子を得ることが可能であるため、より好ましい重合方法である。
【0029】
本発明の研磨用スラリーは、さらに錯化剤および酸化剤を含有してなるものであることが好ましい。
(錯化剤)
金属と錯体を形成しうる錯化剤で、本発明に用いることのできる水溶性化合物としては、酢酸、シュウ酸、リンゴ酸、酒石酸、コハク酸、クエン酸等のカルボン酸類、メチルアミン、ジメチルアミン、トリエチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類、グリシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、システイン等のアミノ酸類、アセチルアセトン等のケトン類、イミダゾール等のN含有環状化合物等が挙げられる。好ましくは、シュウ酸、リンゴ酸、エチルアミンが挙げられる。
【0030】
研磨用スラリー中の含有量としては、その水溶性錯体形成化合物によって異なるが、0.1〜10質量%の範囲が好ましい。この範囲であれば、その効果が充分に発揮できて目的とする研磨速度が達成でき、また、被研磨金属との錯体形成が過剰に進み、研磨対象外の被研磨金属が溶出するディッシングを抑制することができる。
【0031】
錯化剤を用いる場合、被研磨物の銅金属が、有機粒子に含まれるアセトアセトキシ基と錯体を形成すると同様に、上記の水溶性化合物と金属錯体を形成することにより、良好な金属研磨が行われる。この金属錯体の形成は、有機粒子と水溶性化合物とが配位子となるものでもよいし、有機粒子−金属の錯体形成が、水溶性化合物−金属の錯体形成を促進させるものでもよいし、或いは、水溶性化合物−金属の錯体形成が、有機粒子−金属の錯体形成を促進させているものでもよい。
【0032】
(酸化剤)
酸化剤としては、過酸化水素を使用することが好ましい。。この酸化剤の含有率としては、研磨用スラリー中0.1〜15質量%の範囲が好ましく、0.5〜5質量%の範囲が特に好ましい。この範囲であれば、金属と有機粒子の化学反応が進行して目的とする研磨速度が達成でき、また、金属表面に生成する酸化膜が不動態化して、研磨が進行しなくなることがない。
【0033】
(pH調整)
本発明の研磨用スラリーのpHは、好ましくは5〜11、更に好ましくは7〜10の範囲である。この範囲であれば、金属の溶出が抑制できてディッシングが発生することがなく、また、金属膜研磨の最終点となる半導体絶縁膜と金属配線が同一面上に存在する点において、絶縁膜を溶解させたり、部分的に分解させたりすることがない。
【0034】
この研磨用スラリーののpH調整に使用する物質は、特には限定されないが、アルカリ性物質としては、アンモニア、トリエチルアミン、ジエチルアミン、エチルアミン、トリメチルアミン、ジメチルアミン、メチルアミン等のアミン類、NaOH、KOH等の無機類等が挙げられる。また、酸性物質としては、塩酸、硝酸等の無機類、酢酸、シュウ酸、クエン酸等の有機酸類が挙げられる。これらのpH調整剤は、上記に示した金属の配位子となりうる水溶性化合物を兼ねてもよい。また、これらの物質は、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0035】
(研磨用スラリーの製造)
本発明の研磨用スラリーの製造は、有機粒子と、好ましくは水溶性化合物と、水を混合し、pH調整して行う。この製造の方法としては、特に限定されないが、例えば、pH調整した樹脂エマルションに、pH調整した金属と配位子を形成しうる水溶性化合物の水溶液を加え、よく攪拌混合するのが好ましい。その後、好ましくは、徐々に、酸化剤を加えて、さらに攪拌混合する。
そして、最終的なpHと濃度調整後、ろ紙濾過により、不溶解物と凝集体を取り除き、研磨用スラリーとする方法などをあげることができる。
【0036】
(その他の添加剤)
本発明においては、研磨用スラリーに、必要に応じ、その他の添加剤を添加してもよい。添加剤としては、研磨促進剤として、塩素、フッ素、沃素を含むハロゲン化物や、研磨や腐食を避けたい部分のCu配線の保護膜としてベンゾトリアゾール、キナルジン酸等の窒素含有複素環化合物、及び、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、グルコース等の水溶性高分子、界面活性剤等があげられる。これらの物質は、単独、又は、2種類以上組み合わせて添加してもよい。その添加量、種類については、本発明の目的を達成することができる限り、特に限定されない。
【0037】
【実施例】
以下、実施例によって、本発明を詳細に説明する。なお、本実施例において、部および%は、特に限定しない限り、質量部および質量%を表す。
【0038】
研磨用組成物中の有機粒子の粒度分布は、以下の方法で測定した。
<有機粒子粒度分布測定>
レーザー動的光散乱法原理を用いた粒度分布測定法。
測定装置:MICROTRAC UPA・MODEL:9230(Leeds&Northrup社製)
濃度条件:試料原液
測定時間:900秒
【0039】
また、研磨用スラリーの評価は下記の方法により行った。
1.研磨速度
研磨スラリー:本発明の研磨用スラリー
被研磨物:基板上にスパッタ法により熱酸化膜5000Å、さらにCVD法によりTa膜300Å、さらにメッキ法によりめっき用シード銅膜1500Åを形成した8インチシリコンウェハー
研磨装置:エコメット3、オートメット2(BUEHLER製)
研磨パッド:8インチIC−1000/suba400格子
研磨荷重:750g/cm2
研磨時間:10min
スラリー供給量:13cc/min
定盤回転数:50rpm
基板側回転数:60rpm
【0040】
▲1▼研磨速度算出
被研磨物を、超純水洗浄および超音波洗浄した後、乾燥させ、4端子プローブを用いたシート抵抗測定により研磨前後での膜厚を測定した。膜厚の変化量と研磨時間から平均研磨速度を算出した。
【0041】
▲2▼表面欠陥
研磨後の被研磨物を、超純水により洗浄、乾燥させた後、微分干渉顕微鏡、倍率×2500倍にて、表面を観察した。尚、0.1μm以上の長さを持つ表面上の傷を、スクラッチと判断した。
○:傷、スクラッチが5個以下、
×:傷、スクラッチが5個を超える。
【0042】
2.ディッシング量測定
シリコンウェハー上にスパッタ法により熱酸化膜を厚さ5000Å形成し、ドライエッチングで厚さ5000Å、幅100μmの溝を形成する。この溝にメッキ法で銅を埋め込み被研磨物とする。本発明の研磨用スラリーを用いて上記の研磨条件で研磨した後、研磨の最終点における溝中心部の凹部の厚みを断面SEM写真により測定する。研磨の最終点は、溝が形成されていない部分の銅研磨が完了した時点とした。
【0043】
3.エロージョン量測定
シリコンウェハー上にスパッタ法により熱酸化膜を厚さ5000Å形成し、ドライエッチングで厚さ5000Å、幅0.5μmの溝を0.5μm間隔で数本形成する。この溝にメッキ法で銅を埋め込み被研磨物とする。本発明の研磨用スラリーを用いて上記の研磨条件で研磨した後、研磨の最終点における中心部の溝と両側の溝の段差を断面SEM写真により測定する。研磨の最終点は、溝の両側で溝が形成されていない部分の銅研磨が完了した時点とした。
【0044】
4.保存安定性評価
大気圧、室温下にて、研磨用スラリーを6時間静置した後、研磨スラリーの状態を目視により観察した。
○:上澄み、沈殿の生成なし
×:上澄み、沈殿の生成あり
【0045】
(実施例1)
(A)有機粒子の製造
攪拌機、温度計、還流コンデンサー付きのセパラフラスコに、水194.7部、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸アンモニウム0.1部を仕込み、攪拌下に窒素置換しながら70℃迄昇温する。内温を70℃に保ち重合開始剤として過硫酸アンモニウム0.4部添加し、溶解したことを確認した。これとは別に、アクリル酸ブチル57.2部、アセトアセトキシエチルメタアクリレート37.3部、メタクリル酸5.0部、ジビニルベンゼン0.5部を、水40部とアルキルジフェニルエーテルジスルホン酸アンモニウム0.1部に混合し単量体の乳化物を調製し、この乳化物をフラスコ内に4時間かけて滴下し、その後4時間70℃で保持した。
得られたエマルションは、固形分30%であり、光散乱法による平均粒子径が129nmで、pHが2.3であった。
【0046】
(B)研磨用スラリーの製造
シュウ酸の10%溶液を、アンモニアを使用し、pH8.6に調整した。この溶液と、前記(A)で得られたエマルションのpH調整したもの、純水、35%過酸化水素をよく混合し、有機粒子(固形分)濃度3.0wt%、過酸化水素2.0wt%、シュウ酸 1.0wt%、pH8.8になるように調整した。
【0047】
前記方法により研磨性能を評価した結果、一定の速度にて研磨が可能であり、研磨時間が長くなっても表面欠陥もないことから、この研磨用スラリーは研磨時の物理的な負荷に対して安定であり、被研磨物にスクラッチを生じさせないことを確認した。結果を表1に示す。
【0048】
(比較例1)
実施例1の有機粒子を市販のコロイダルシリカ(扶桑化学社製PL−1)に置き換えた以外は、実施例1と同様の操作、評価を行った。結果を表1に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】
本発明の研磨用スラリーを用いれば、配線加工された絶縁膜上の過剰な銅金属膜を早い速度で研磨することができ、さらに、被研磨対象物表面に、研磨過剰による傷やスクラッチを発生することなく研磨することができ、ディッシングやエロージョンなどの凹凸がなく平坦性が高い研磨が可能である。
【0051】
本発明の研磨用スラリーは、分散性に優れたエマルションからなるため、時間経過による分離(上澄み、沈殿の生成)、凝集体生成が起こらず、常に安定した研磨速度が得られる。
【0052】
また、本発明による研磨では、絶縁膜上の研磨用スラリーの残存物を熱処理、プラズマ処理による除去するすることが可能であるので、絶縁膜にダメージを与えることがない。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a polishing slurry used for polishing metal. More specifically, the present invention relates to a polishing slurry that is used for polishing for forming a copper wiring of a semiconductor device and can be polished and flattened without damaging the copper surface.
[0002]
[Prior art]
In recent years, in the wiring process of manufacturing semiconductor devices, a groove for forming a wiring is formed on the insulating film, the metal film for wiring is buried by plating or the like, the excess metal film is removed, and the insulating film surface including the metal wiring CMP (Chemical and Mechanical Polishing) is used as a technique for flattening. This is a method of mechanically polishing using a slurry in which abrasive grains are dispersed.
[0003]
In the CMP technique, conventionally, a slurry containing a metal oxide such as ceria or alumina or an inorganic abrasive such as silica is used. However, these inorganic abrasive grains are high in hardness, and when polishing a low-hardness metal film such as copper, it is called scratches on the metal surface called scratches or dishing, and the metal film in the wiring part is excessive in the center. Phenomenon that is formed into a concave cross-section by being polished, and called erosion, the cross-section concave shape by polishing near the center of the dense part of the wiring pattern, including the insulating film that is the underlying layer The phenomenon that is formed in this occurs, has become a big problem to be solved.
[0004]
Currently, in order to improve the performance of semiconductors, the 1/2 wiring width on the insulating film is further miniaturized from 130 nm to 90 nm and further to 65 nm, and the surface of the insulating film to be polished has a more complicated structure. It has become. As the wiring width becomes finer, scratches on the metal surface due to scratches cause disconnection, and dishing and erosion cause increases and variations in wiring resistance, as well as short-circuits with the wiring formed in the upper layer. This causes a significant decrease in the reliability of the semiconductor device and a significant decrease in yield.
[0005]
This scratch is caused by the hardness of the abrasive grains and partial overpolishing caused by the presence of aggregates of abrasive grains.
The dishing is caused by excessive polishing with hard abrasive grains, pH adjustment for promoting elution of the metal surface to increase the polishing rate, or addition of additives.
In addition, erosion is caused by low polishing selectivity with an underlayer such as excessive polishing with hard abrasive grains or a barrier layer that prevents diffusion of an insulating film or metal.
[0006]
In order to solve these problems, in the case of inorganic abrasive grains, a polishing liquid capable of polishing on the neutral to alkaline side where metals are not eluted and the silica is softer than alumina is being developed. However, for example, when silica is used as abrasive grains, scratches are reduced as compared with alumina. However, since inorganic abrasive grains are used, generation of scratches, dishing and erosion cannot be prevented and a fundamental solution has not been achieved.
[0007]
Japanese Patent No. 3172008 describes a method of using organic polymer compound particles as abrasive grains. Since the organic polymer used here is an abrasive having a component having no reactive functional group such as a methacrylic resin or a polystyrene resin, and does not contain an oxidizing agent that oxidizes the metal surface, A chemical action does not work at all with the metal film that is the object to be polished, and a sufficient polishing rate necessary in the wiring process of manufacturing a semiconductor device cannot be obtained. Furthermore, if the organic polymer that is the abrasive particles does not have a functional group, the dispersibility in the solvent as the main component of the polishing liquid is poor, and the occurrence of uneven polishing due to partial formation of aggregates of particles, In addition, variations in the polishing rate become a problem. Furthermore, when the polishing liquid is stored for a long period of one week or longer, there is a problem that precipitation occurs.
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention is capable of increasing the polishing rate, and manufacturing a slurry for metal polishing, particularly a semiconductor device having a copper wiring, which can remarkably suppress the occurrence of scratches, dishing and erosion even when the polishing rate is increased. An object of the present invention is to provide a polishing slurry used in the above.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the present inventors have completed the present invention. That is, the polishing slurry of the present invention is specified by the following.
[0010]
(1) A polishing slurry used for polishing metal, comprising organic particles having an acetoacetoxy group and water.
[0011]
(2) The polishing slurry according to (1), which is used for polishing copper-containing metal.
[0012]
(3) The organic particles emulsion polymerize 1 to 50% by weight of vinyl monomer having an acetoacetoxy group and 99 to 50% by weight of other vinyl monomers based on the weight of all monomers. The polishing slurry according to (1) or (2), wherein the polishing slurry is composed of a copolymer obtained in this manner.
[0013]
(4) The polishing slurry according to any one of (1) to (3), further comprising a complexing agent and an oxidizing agent.
[0014]
(5) The polishing slurry as described in (4) above, wherein the complexing agent is at least one selected from carboxylic acids, amines, amino acids and ammonia.
[0015]
(6) The polishing slurry as described in (4) or (5) above, wherein the oxidizing agent is hydrogen peroxide.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be specifically described.
The polishing slurry of the present invention contains organic particles having an acetoacetoxy group and water, and is used for metal polishing. Examples of metals that can be polished include copper, tantalum, tungsten, platinum, iridium, ruthenium, aluminum, titanium, vanadium, chromium, iron, nickel, cobalt, zinc, zirconium, niobium, molybdenum, silver, indium, hafnium, and gold. Is mentioned. Furthermore, it is effective for polishing a metal containing copper, and specifically, an alloy having an arbitrary ratio of copper and aluminum can be used. Among these, it is preferably used for polishing copper, and particularly suitable for polishing for forming a copper wiring of a semiconductor device.
[0017]
(Organic particles)
The organic particles are formed of a polymer having an acetoacetoxy group. Such organic particles may be produced, for example, by polymerizing a vinyl monomer having an acetoacetoxy group and another vinyl monomer copolymerizable therewith by emulsion polymerization or the like. Furthermore, a copolymer obtained by emulsion polymerization of a vinyl monomer having an acetoacetoxy group and another vinyl monomer is preferable.
[0018]
As the acetoacetoxy group-containing vinyl monomer used in the present invention, for example, one kind selected from acetoacetoxyalkyl (meth) acrylates such as acetoacetoxyethyl (meth) acrylate and acetoacetoxybutyl (meth) acrylate, or Two or more can be listed.
[0019]
When the organic particles are a copolymer, the amount of the vinyl monomer having an acetoacetoxy group used is preferably 1 to 50% by mass, more preferably in all monomer components used for the production of the copolymer. It is 3-45 mass%, More preferably, it is 5-40 mass%. The amount of other vinyl monomers used is preferably 99 to 50% by mass, more preferably 97 to 55% by mass, and still more preferably 95 to 60% by mass. If it is this range, the target grinding | polishing rate will be obtained and water resistance and alkali resistance will not become inferior.
[0020]
Other vinyl monomers used in the present invention include, for example, carboxylic acid group-containing vinyl monomers, unsaturated monobasic acids such as acrylic acid, methacrylic acid, and crotonic acid, itaconic acid, fumaric acid, Unsaturated dibasic acids such as maleic acid or monoesters thereof; 2-hydroxyethyl (meth) acrylate, 2-hydroxypropyl (meth) acrylate, 2-hydroxybutyl (meth) which are hydroxyl group-containing vinyl monomers Acrylate, 4-hydroxybutyl (meth) acrylate, etc .;
[0021]
Amino group-containing vinyl monomers, amino group-containing (meth) acrylate monomers containing tertiary amino groups, such as N, N-dimethylaminoethyl (meth) acrylate, N, N-dimethyl Aminopropyl (meth) acrylate, N, Nt-butylaminoethyl (meth) acrylate, N, N-monomethylaminoethyl (meth) acrylate and the like;
[0022]
Also, N-aminoalkyl (meth) acrylamides containing tertiary amino groups, such as N, N-dimethyl (meth) acrylamide, N, N-diethyl (meth) acrylamide, N, N-dimethylaminopropyl (meth) ) Acrylamide, N, N-dimethylaminoethyl (meth) acrylamide, N-isopropyl (meth) acrylamide, etc .; (meth) acrylamide or N-methylol (meth) acrylamide which is an amide group-containing vinyl monomer; glycidyl group-containing vinyl Examples thereof include glycidyl (meth) acrylate which is a monomer.
[0023]
By using a vinyl monomer containing the above-mentioned carboxylic acid group, hydroxyl group, amino group, amide group, or glycidyl group, the dispersion stability of the organic particles may be improved. It is preferable that the usage-amount of these monomers is 0.1-30 mass% in all the monomers. If it is this range, the effect which a dispersion stability improves will be acquired and the organic particle of a desired particle diameter can be obtained.
[0024]
Further, other vinyl monomers used in the present invention include aromatic vinyl compounds such as styrene, α-methylstyrene, vinyltoluene; methyl (meth) acrylate, ethyl (meth) acrylate, (meth) acrylic. Butyl acid, 2-ethylhexyl (meth) acrylate, isopropyl (meth) acrylate, isobutyl (meth) acrylate, t-butyl (meth) acrylate, n-hexyl (meth) acrylate, octyl (meth) acrylate , (Meth) acrylic acid esters such as cyclohexyl (meth) acrylate and isobornyl (meth) acrylate; vinyl esters such as vinyl acetate and vinyl propionate, vinylcyanide compounds such as (meth) acrylonitrile, vinyl chloride, chloride One or two selected from vinyl halide compounds such as vinylidene Or more, and the like.
[0025]
Furthermore, it is a monomer containing two or more polymerizable unsaturated bonds in one molecule. Divinylbenzene, butadiene, ethylene glycol dimethacrylate, trimethylol alloban trimethacrylate, ethylene glycol diacrylate, 1,3-butylene glycol Examples include dimethacrylate and diacrylate. The amount of these crosslinkable monomers used is preferably 20% by mass or less, more preferably 10% by mass or less, and is appropriately adjusted depending on the type of the vinyl copolymer.
In addition, these organic particles may be used independently and may be used in combination of 2 or more types.
[0026]
The content of the fine particles in the polishing slurry varies depending on the organic particles, but is preferably 0.1 to 20% by mass. Within this range, the effect of the organic particles can be sufficiently exerted to achieve the target polishing rate, and since the viscosity of the polishing agent is appropriate, the polishing agent can be supplied at a constant rate during polishing.
[0027]
In addition, when obtaining organic particles, molecular weight regulators such as mercaptans such as t-dodecyl mercaptan and n-dodecyl mercaptan, allyl compounds such as allyl sulfonic acid, methallyl sulfonic acid, and soda salts thereof as necessary It can also be used.
[0028]
The organic particles can be produced based on conventionally known emulsion polymerization methods, suspension polymerization methods, and mechanical emulsion methods. For example, in the emulsion polymerization method, there are a method in which various monomers are charged and polymerized in the presence of a dispersant and an initiator, and a method in which polymerization is performed while continuously supplying the monomers. The polymerization temperature at that time is usually 30 to 90 ° C., and an aqueous dispersion of organic particles is substantially obtained. The emulsion polymerization method is a more preferable polymerization method because organic particles having a small particle diameter and excellent dispersion stability can be obtained.
[0029]
The polishing slurry of the present invention preferably further comprises a complexing agent and an oxidizing agent.
(Complexing agent)
Water-soluble compounds that can form complexes with metals and can be used in the present invention include acetic acid, oxalic acid, malic acid, tartaric acid, succinic acid, citric acid and other carboxylic acids, methylamine, dimethylamine And amines such as triethylamine, ethylamine, diethylamine and triethylamine, amino acids such as glycine, aspartic acid, glutamic acid and cysteine, ketones such as acetylacetone, and N-containing cyclic compounds such as imidazole. Preferably, oxalic acid, malic acid, and ethylamine are used.
[0030]
The content in the polishing slurry varies depending on the water-soluble complex-forming compound, but is preferably in the range of 0.1 to 10% by mass. Within this range, the effect can be fully exerted and the target polishing rate can be achieved, and complex formation with the metal to be polished proceeds excessively, and dishing out of the metal to be polished outside the object to be polished is suppressed. can do.
[0031]
In the case of using a complexing agent, the copper metal of the object to be polished forms a complex with the acetoacetoxy group contained in the organic particles. Done. The formation of the metal complex may be one in which the organic particles and the water-soluble compound serve as a ligand, or the organic particle-metal complex formation may promote the water-soluble compound-metal complex formation, Alternatively, water-soluble compound-metal complex formation may promote organic particle-metal complex formation.
[0032]
(Oxidant)
As the oxidizing agent, it is preferable to use hydrogen peroxide. . As a content rate of this oxidizing agent, the range of 0.1-15 mass% is preferable in the slurry for polishing, and the range of 0.5-5 mass% is especially preferable. If it is this range, the chemical reaction of a metal and organic particles can advance, the target polishing rate can be achieved, and the oxide film produced | generated on a metal surface will passivate, and polishing does not stop progressing.
[0033]
(PH adjustment)
The polishing slurry of the present invention has a pH of preferably 5 to 11, more preferably 7 to 10. Within this range, metal elution can be suppressed, dishing does not occur, and the semiconductor insulating film and the metal wiring that are the final point of the metal film polishing are on the same plane. It does not dissolve or partially decompose.
[0034]
The material used for adjusting the pH of the polishing slurry is not particularly limited, but alkaline materials include ammonia, triethylamine, diethylamine, ethylamine, trimethylamine, dimethylamine, methylamine and other amines, NaOH, KOH and the like. Examples include inorganics. Examples of the acidic substance include inorganic acids such as hydrochloric acid and nitric acid, and organic acids such as acetic acid, oxalic acid, and citric acid. These pH adjusters may also serve as water-soluble compounds that can serve as the metal ligands shown above. Moreover, you may use these substances in combination of 2 or more types.
[0035]
(Manufacture of polishing slurry)
The polishing slurry of the present invention is produced by mixing organic particles, preferably a water-soluble compound, and water and adjusting the pH. The production method is not particularly limited. For example, it is preferable to add an aqueous solution of a water-soluble compound capable of forming a ligand and a metal whose pH has been adjusted to a resin emulsion whose pH has been adjusted, and mix well with stirring. Thereafter, preferably, an oxidizing agent is gradually added and further stirred and mixed.
Then, after final pH and concentration adjustment, a method of removing undissolved substances and aggregates by filtration with a filter paper to obtain a slurry for polishing can be exemplified.
[0036]
(Other additives)
In the present invention, other additives may be added to the polishing slurry as necessary. As an additive, a polishing accelerator, a halide containing chlorine, fluorine, iodine, a nitrogen-containing heterocyclic compound such as benzotriazole, quinaldic acid, etc. Examples thereof include water-soluble polymers such as polyacrylic acid, polyvinyl alcohol, polyethylene glycol, and glucose, and surfactants. You may add these substances individually or in combination of 2 or more types. The addition amount and type are not particularly limited as long as the object of the present invention can be achieved.
[0037]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in detail by way of examples. In the present examples, “parts” and “%” represent “parts by mass” and “mass%” unless otherwise specified.
[0038]
The particle size distribution of the organic particles in the polishing composition was measured by the following method.
<Measurement of organic particle size distribution>
Particle size distribution measurement method using the principle of laser dynamic light scattering.
Measuring device: MICROTRAC UPA / MODEL: 9230 (manufactured by Lees & Northrup)
Concentration condition: Sample stock solution measurement time: 900 seconds
The polishing slurry was evaluated by the following method.
1. Polishing rate Polishing slurry: Polishing slurry of the present invention: 8 inch silicon on which a thermal oxide film of 5000 mm is formed by sputtering, a Ta film of 300 mm by CVD, and a plating seed copper film of 1500 mm by plating. Wafer polisher: Ecomet 3, Automet 2 (BUEHLER)
Polishing pad: 8 inch IC-1000 / suba400 lattice polishing load: 750 g / cm 2
Polishing time: 10 min
Slurry supply amount: 13cc / min
Plate rotation speed: 50 rpm
Substrate side rotation speed: 60rpm
[0040]
(1) Calculation of polishing rate The object to be polished was washed with ultrapure water and subjected to ultrasonic cleaning, then dried, and the film thickness before and after polishing was measured by sheet resistance measurement using a four-terminal probe. The average polishing rate was calculated from the change in film thickness and the polishing time.
[0041]
{Circle around (2)} After polishing and polishing the surface defect with ultrapure water, the surface was observed with a differential interference microscope at a magnification of × 2500. Note that scratches on the surface having a length of 0.1 μm or more were judged as scratches.
○: No more than 5 scratches and scratches,
X: The number of scratches and scratches exceeds 5.
[0042]
2. Dishing amount measurement A thermal oxide film having a thickness of 5000 mm is formed on a silicon wafer by sputtering, and a groove having a thickness of 5000 mm and a width of 100 μm is formed by dry etching. Copper is filled in this groove by a plating method to form an object to be polished. After polishing under the above polishing conditions using the polishing slurry of the present invention, the thickness of the recess at the center of the groove at the final point of polishing is measured by a cross-sectional SEM photograph. The final point of polishing was the time when the copper polishing of the portion where no groove was formed was completed.
[0043]
3. Erosion amount measurement A thermal oxide film having a thickness of 5000 mm is formed on a silicon wafer by sputtering, and several grooves having a thickness of 5000 mm and a width of 0.5 μm are formed at intervals of 0.5 μm by dry etching. Copper is filled in this groove by a plating method to form an object to be polished. After polishing using the polishing slurry of the present invention under the above polishing conditions, the level difference between the groove at the center and the groove on both sides at the final point of polishing is measured by a cross-sectional SEM photograph. The final point of polishing was the time when the copper polishing of the portion where the groove was not formed on both sides of the groove was completed.
[0044]
4). Storage Stability Evaluation After the polishing slurry was allowed to stand for 6 hours at atmospheric pressure and room temperature, the state of the polishing slurry was visually observed.
○: Supernatant, no precipitate formed ×: Supernatant, precipitate formed [0045]
(Example 1)
(A) Production of organic particles In a Separ flask equipped with a stirrer, thermometer and reflux condenser, 194.7 parts of water and 0.1 part of ammonium alkyldiphenyl ether disulfonate were charged, and the temperature was raised to 70 ° C. while purging with nitrogen under stirring. To do. The internal temperature was kept at 70 ° C., and 0.4 parts of ammonium persulfate was added as a polymerization initiator to confirm that it was dissolved. Separately, 57.2 parts of butyl acrylate, 37.3 parts of acetoacetoxyethyl methacrylate, 5.0 parts of methacrylic acid, 0.5 part of divinylbenzene, 40 parts of water and 0.1 part of ammonium alkyldiphenyl ether disulfonate The emulsion was mixed with the part to prepare a monomer emulsion, and this emulsion was dropped into the flask over 4 hours, and then kept at 70 ° C. for 4 hours.
The obtained emulsion had a solid content of 30%, an average particle size of 129 nm by a light scattering method, and a pH of 2.3.
[0046]
(B) Production of polishing slurry A 10% solution of oxalic acid was adjusted to pH 8.6 using ammonia. This solution and the pH-adjusted emulsion obtained in (A) above, pure water, and 35% hydrogen peroxide were mixed well to obtain an organic particle (solid content) concentration of 3.0 wt% and hydrogen peroxide of 2.0 wt. %, Oxalic acid 1.0 wt%, and pH 8.8.
[0047]
As a result of evaluating the polishing performance by the above method, it is possible to polish at a constant speed, and since there is no surface defect even if the polishing time becomes long, this polishing slurry is against the physical load at the time of polishing. It was confirmed that it was stable and did not cause scratches on the workpiece. The results are shown in Table 1.
[0048]
(Comparative Example 1)
The same operation and evaluation as in Example 1 were performed except that the organic particles in Example 1 were replaced with commercially available colloidal silica (PL-1 manufactured by Fuso Chemical Co., Ltd.). The results are shown in Table 1.
[0049]
[Table 1]
[0050]
【The invention's effect】
By using the polishing slurry of the present invention, it is possible to polish an excess copper metal film on a wiring-processed insulating film at a high speed, and to generate scratches and scratches due to excessive polishing on the surface of the object to be polished. Polishing can be performed without any irregularities, and there is no unevenness such as dishing or erosion, and polishing with high flatness is possible.
[0051]
Since the polishing slurry of the present invention is composed of an emulsion having excellent dispersibility, separation with the passage of time (generation of supernatant and precipitate) and formation of aggregates do not occur, and a stable polishing rate is always obtained.
[0052]
Further, in the polishing according to the present invention, since the residue of the polishing slurry on the insulating film can be removed by heat treatment and plasma processing, the insulating film is not damaged.