JP2005018892A - データ記録再生信号処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、再生信号の品質に応じて、復号手段を切り替えることが可能な、データ記録再生信号処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は、入力データを再帰的組織畳み込み符号器とデータの順序を入れ替えるインターリーバを備えるターボ符号化手段により符号化して記録媒体に記録するデータ記録再生装置において、記録媒体から再生したデータの最尤復号手段と、記録媒体から再生したデータのターボ反復復号手段と、最尤復号手段及びターボ反復復号手段の復号したデータの信号品質を検出する信号品質検出手段を有し、最尤復号手段とターボ反復復号手段の一方の復号手段で、記録媒体から再生したデータの復号を行い、信号品質検出手段により検出した前記一方の手段の復号したデータの信号品質に応じて、最尤復号手段とターボ反復復号手段の一方の復号手段から他方の復号手段へ切り換えて、記録媒体から再生したデータの復号を行う。
【選択図】 図9
【解決手段】本発明は、入力データを再帰的組織畳み込み符号器とデータの順序を入れ替えるインターリーバを備えるターボ符号化手段により符号化して記録媒体に記録するデータ記録再生装置において、記録媒体から再生したデータの最尤復号手段と、記録媒体から再生したデータのターボ反復復号手段と、最尤復号手段及びターボ反復復号手段の復号したデータの信号品質を検出する信号品質検出手段を有し、最尤復号手段とターボ反復復号手段の一方の復号手段で、記録媒体から再生したデータの復号を行い、信号品質検出手段により検出した前記一方の手段の復号したデータの信号品質に応じて、最尤復号手段とターボ反復復号手段の一方の復号手段から他方の復号手段へ切り換えて、記録媒体から再生したデータの復号を行う。
【選択図】 図9
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ記録再生信号処理装置に関連し、特に、再生信号の品質に応じて、復号手段を切り換えることが可能な、データ記録再生信号処理装置に関連する。
【0002】
【従来の技術】
データ記録再生信号処理装置には、光ディスクや磁気ディスクなどの記録媒体にデータを記録及び再生する、多くの分野において使用されている。近年では、ディジタル放送や、音楽配信などの急速な普及により、大容量な媒体にデータの高速転送が可能なデータ記録再生信号処理装置が、不可欠のものとなっている。
【0003】
図1は、光磁気(MO)ディスク装置を例にした、従来のデータ記録再生信号処理装置100の構成を示す。図1に示す従来のデータ記録再生信号処理装置100は、主に、光ディスクコントローラ(ODC又は、Optical Disk Controller)110とPRチャネル120及び、最尤復号器130により構成される。
【0004】
光ディスクコントローラ(ODC又はOptical Disk Controller)110は、信号処理制御やデータのインターフェースなどを行う機能を有し、入力データ111に対して、誤り訂正符号化を実行且つ、RLL(Run Length Limited)変調を行って、記録データを作成する。光ディスクコントローラ110により作成された記録データは、書きこみデータとしてPRチャネル120へ送られる。
【0005】
PRチャネル120は、主に、記録再生光ピックアップ121、光磁気ディスク122、自動ゲイン制御部(AGC)123、アナログ等化器124、A/D(アナログ/ディジタル)変換器125、及び、ディジタル等化器126を有する。光ディスクコントローラ110により送られた記録信号は、PRチャネル120内の記録再生光ピックアップ121により、光信号に変換されて、光磁気ディスク122上へ記録される。
【0006】
一方、光磁気ディスク122上に記録された信号は、記録再生光ピックアップ121により再生され、MO信号127として、AGC123へ送られ、信号振幅の制御が行われる。次に、AGC123により振幅制御されたMO信号は、アナログ等化器124で波形等化されたのちに、A/D変換器125でディジタル信号に変換され、更にディジタル等化器126で波形等化された後に、PRチャネル120より、最尤復号器130へ出力される。
【0007】
最尤復号手段としての、最尤復号器130は、PRML(Partial Response Maximum Likelihood)方式による再生を行い、再生された信号を、光ディスクコントローラ110へ送る。
【0008】
光ディスクコントローラ110では、入力データ111に行ったのとは逆に、RLL復調を行いこの後に、RLL復調後の信号中に存在するデータの誤りに対して、誤り訂正を行う。
【0009】
また、近年では、記録媒体の記録密度の高密度化を行うために、更に低SN比(Signal to Noise ratio)の場合でも、PRML方式よりも低誤り率で、データの記録及び再生を行うことが可能である、ターボ符号を適用する研究が盛んである。ターボ符号は、現在では、第3世代の誤り訂正符号として携帯電話に採用されている。
【0010】
図2は、光磁気(MO)ディスク装置を例にした、ターボ符号を使用するデータ記録再生信号処理装置100の構成を示す。本構成は、図1のデータ記録再生信号処理装置100の構成に対して、ターボ符号器210を追加して、更に、最尤復号器130をターボ反復復号器220としたものである。
【0011】
図2で、図1と同一番号の構成要素は同一の構成要素を示す。
【0012】
図2では、光ディスクコントローラ110から出力されたデータは、ターボ符号器210へ送られ、ターボ符号化されて、記録データが作成される。ターボ符号器210により作成された記録データは、PRチャネル120へ送られる。
【0013】
PRチャネル120の構成と動作は、図1で説明したのと同様である。PRチャネル120で再生された信号128は、ターボ符号器220へ送られる。
【0014】
ターボ復号器220は、PRチャネル120から出力された再生データについて、ターボ反復復号を実行し、そして、光ディスクコントローラ110へ送る。
【0015】
光ディスクコントローラ110では、図1のデータ記録再生信号処理装置100と同様に、記録時に入力データ111に行ったのとは逆に、RLL復調を行いこの後に、RLL復調後の信号中に存在するデータの誤りに対して、誤り訂正を行う。
【0016】
図3は、上述のターボ符号化器210の第1の構成例を示し、図6は、上述のターボ反復復号器220の第1の構成例を示す。
【0017】
図3のターボ符号化器210は、主にインターリーバ301、再帰的組織畳み込み符号器である、再帰的組織(RSC:Recursive Systematic Convolution)符号化器302、パンクチャ及びマルチプレクサ部(PUMUX,又は、Multiplexer with puncture)303及び、プリコーダ304により構成される。ukは、ターボ符号化器210に入力するデータ112であり、akはukと等しく、pkはパリティデータを示す。
【0018】
インターリーバ301は、データの順序を入れ替え、RSC符号化器302は畳み込み符号化を行う。入力データ系列akと、RSC符号化器302の出力のパリティ系列pkは、パンクチャ及びマルチプレクサ部(PUMUX)303へ入力される。
【0019】
図4は、パンクチャ動作の概要を示す。パンクチャ及びマルチプレクサ部(PUMUX)303は、入力データ系列akとパリティデータ系列pkを、多重して出力する。この場合に、パンクチャ及びマルチプレクサ部(PUMUX)303は、記録再生装置の場合には、記録容量を高める工夫として、パリティデータ系列pkを図4のようにnシンボル毎に(n−1)シンボルを間引く。即ち、図4に示されたように、入力データ系列(ak)401とパリティデータ系列(pk)402を多重する場合には、pkの内の(n−1)のシンボルを間引き、nシンボルのakと1シンボルのpkにより1ターボブロック403を生成する。そして、ターボ符号では、インタリーバサイズ(図3の構成ではパリティデータpkを含めたサイズ)を1ターボブロックとして記録及び再生する。
【0020】
プリコーダ304は、一般的にPRチャネル120の逆特性を有する。例えば、PRチャネル120である記録及び再生チャネルが1+Ds(ここで、Dsは1チャネルビットの遅延を表す)特性を持つ光磁気ディスク装置では、図5に示すように、1/(1+Ds)の伝達関数を用いるプリコーダ304を使用する。図5は、プリコーダ304の構成例を示し、加算器501と、1チャネルビットの遅延器502により構成される。
【0021】
次に、ターボ反復復号器220について説明する。図6は、ターボ反復復号器220の例を示す図である。ターボ反復復号器220は、主に、PRチャネル軟判定器601、減算器602、パンクチャ及びデマルチプレクサ部(DEMUX又は、de−multiplexer with de−puncture)603、インターリーバ604、ターボ軟判定器605、デインターリーバ606、減算器607、608、パンクチャ及びマルチプレクサ部(PUMUX)609、及び、硬判定部610より構成される。
【0022】
ここで、PRML方式では、一般的にPRチャネル120に対して、最尤復号を行い、プリコーダに対しては、その逆特性を持つポストコーダにより逆変換を行う。しかし、ターボ反復復号では、その構成上プリコーダも含めて、PRチャネル120をプリコーディッドPRチャネルと考えて、軟判定復号を行う。
【0023】
これは、軟判定値をポストコードする構成が非常に困難であるからである。ターボ反復復号器は、ビタビ復号器に代表される(幾つかのレベルのサンプル信号を0又は1のバイナリデータに復号する)硬判定復号を行わない。代わりに、(幾つかのレベルのサンプル信号を、対数尤度比と呼ぶ0に対する1の確率を出力する、(MAP(Maximum a Posteriori Probability)方式や、SOVA(Soft Output Viterbi Algorithm)方式などが一般的である)複数個の軟判定器を使用して、互いに他の判定結果を利用しながら、インターリーバ(あるいはディインターリーバ)を介して反復することにより、誤ったデータ訂正する。これにより、ターボ反復復号器は、PRML方式よりも低いSN比の信号も、低い誤り率で再生できる優れた特性を持つ復号器である。
【0024】
図2のPRチャネル120のディジタル等化器126より出力された再生信号128は、PRチャネル軟判定器601によりPRチャネルの軟判定復号が行われ、尤度情報L(bi)620が出力される。減算器602により、この尤度情報から事前確率629が減算され、パンクチャ及びデマルチプレクサ部603に送られる。
【0025】
パンクチャ及びデマルチプレクサ部(DEMUX)603は、図3のパンクチャ及びマルチプレクサ部(PUMUX)303の逆操作を行う部分であり、1つの系列を2つの系列に分割し、パンクチャ及びマルチプレクサ部(PUMUX)303により消去されたシンボル位置に、ダミーシンボル(一般的には復号器に影響を与えない0)を挿入する。
【0026】
パンクチャ及びデマルチプレクサ部603の出力のデータ系列621は、インターリーバ604に送られ、インターリーブされ、その出力が、ターボ軟判定器605へ送られる。一方、パンクチャ及びデマルチプレクサ部603によりダミーシンボル(一般的には復号器に影響を与えない0)が挿入されたパリティ系列622の出力も、ターボ軟判定器605へ送られる。
【0027】
データ系列623とパリティ系列622が、ターボ軟判定器605により、軟判定復号され、データ系列の尤度情報624とパリティ系列の尤度情報L(pk)625が出力される。パリティ系列の尤度情報L(pk)625は、減算器607により、事前確率622が減算された後に、パンクチャ及びマルチプレクサ部(PUMUX)609へ入力される。
【0028】
一方、データ系列の尤度情報624は、デインターリーバ606に送られる。デインターリーバ(π− 1)606は、図3のインターリーバ301の逆操作を行う。そして、デインタリーバ606によりデインターリーブされたデータ系列626は、減算器608により、事前確率621が減算された後に、パンクチャ及びマルチプレクサ部(PUMUX)609へ入力される。
【0029】
パンクチャ及びマルチプレクサ部(PUMUX)609は、PRチャネル軟判定器601に事前情報629を提供する。このようにして、繰返し復号が行われる。
【0030】
最後に、硬判定器610は、(ターボ軟判定器605による出力が、0に対する1の確率を持つ対数尤度比(LLR:Log Likelihood Ratio)である場合には、)値0をしきい値として、記号”0”と記号”1”の2値データに変換する。図3及び、図6に示す構成を持つターボ符号化器210とターボ反復復号器220では、主信号(uk,ak)にインターリーバを挿入しないため、即ち、図3のパンクチャ及びマルチプレクサ部(PUMUX)303の出力にインターリーバを挿入しないため、RLL変調による制約をそのまま維持することが可能である。
【0031】
また、図7は、図3のターボ符号化器210とは異なる形式の、ターボ符号化器の第2の構成例を示す図である。図8は、図6のターボ反復復号器220とは異なる形式の、ターボ反復復号器の第2の構成例を示す図である。図7及び図8おいて、図3及び図6と同一番号の構成要素は、同一の構成要素を示す。図3と図7の構成の違いは、図7では、インターリーバ301がパンクチャ及びマルチプレクサ部(PUMUX)303の後段に配置されていることである。また、図6と図8の違いは、図8は、図7の構成に対応して、減算器602の出力とパンクチャ及びデマルチプレクサ部603の間にデインターリーバ606が配置され、更に、パンクチャ及びマルチプレクサ部(PUMUX)609の出力から減算器607により、事前確率が減算された後に、インターリーバ604が配置されていることである。
【0032】
各構成要素の機能は同様であり、その配置が異なり、図7では、パリティビットを付加した後にインターリーブを行うため、記録データciは、ユーザデータukとの相関は失われる。
【0033】
本発明に関連する先行技術は、特許文献1に記載されている。
【0034】
【特許文献1】
特開2000−200466号公報
【0035】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、データ記録再生信号処理にPRML方式やターボ反復復号方式を使用する場合には、次のような問題点がある。
【0036】
先ず第1は、データ記録再生信号処理としてPRML方式を用いた場合には、光ヘッドや媒体への塵埃の影響や経時変化により生じるSN比の劣化により、ランダム誤りが増加して、データの信頼性が低下することである。
【0037】
第2は、データ記録再生信号処理としてターボ反復復号を用いる場合には、記録媒体上の傷や塵埃の影響によりバースト誤りが発生し、ターボ反復復号により、誤りを攪拌し増大することである。
【0038】
第3は、データ記録再生信号処理としてターボ反復復号を用いる場合には、媒体へのデータの試し書きを行うときに、復号器は反復動作を行うので、これにより大きな処理時間を必要としてしまうことである。さらに、ターボ反復復号器は、読み出しパワー対誤り率の特性が、比較的急峻であるために、読み出しに最適なパワーを検索するのが困難であることである。
【0039】
第4は、ターボ反復復号は、複数の軟判定復号器及びインターリーバを有する構成であるために、回路規模が大きいことである。
【0040】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、再生信号の品質に応じて、復号手段を切り替えることが可能な、データ記録再生信号処理装置を提供することを目的とする。
【0041】
【課題を解決するための手段】
そこで、それぞれの課題を解決するために本発明では、つぎのように構成する。
【0042】
先ず、上述の第1の課題に対しては、記録媒体の通常の再生時には、PRML復号方法を用いて再生し、そして、セクタ毎あるいは、ブロックごとに信号品質を検査し、信号品質に応じてターボ反復復号方法を用いて再生するように構成する。
【0043】
上述の第2の課題に対しては、記録媒体の通常の再生時には、ターボ反復復号方法を用いて再生し、そして、記録媒体上の傷や塵埃により発生するバースト誤りを検出したときに、反復復号により誤りが増大したと判断した場合には、PRML復号方法を用いて再生する。
【0044】
上述の第3の課題に対しては、通常の再生時のデータ再生信号処理には、ターボ反復復号方法を用いるが、媒体上へデータの試し書きを行うときには、PRML復号方法を用いてデータを再生し、高速に、最適な読み出しパワーの検索処理を行う。
【0045】
上述の第4の課題に対しては、ターボ反復復号器内の機能モジュールとPRML復号器内の機能モジュールとを共通化することにより、回路規模を低減する。
【0046】
信号品質の劣化要因は、記録媒体やヘッド上のごみやほこりなどによる汚れ、外的磁界による劣化、記録媒体上の傷、記録媒体の経時劣化などがある。光磁気ディスク装置では、記録したデータを再生する場合には、ECC(Error Correction Code)により復号データ品質を検査する。そして、誤りが多いために訂正が困難であると判断した場合には、これが、回路などから生じる一時的なSN比の劣化に起因するのであれば、リトライ(再読み込み)を行うことにより正しく再生できる。
【0047】
しかし、レンズの汚れや経時劣化などによるSN比の劣化に対しては、リトライを実行しても、記録媒体からデータを読み込むことはできない。このような場合にSN比の改善効果の高い、ターボ反復復号を行うことにより、誤り数を低減し、誤り訂正を容易にする。
【0048】
また、上述の内容とは逆に、ターボ反復復号方法をデータの再生のために通常の再生時に用いる場合において、傷や塵埃の影響により、バースト誤りが生じると、反復復号動作により誤りを拡散し且つ増加させる結果となり、誤り訂正が正常に動作しなくなってしまう。
【0049】
そこで、バースト誤りを検知し且つ、誤りの数が増大したと判断した場合には、PRML方法を復号方法として用いて、誤りを増加させることなしに、PRML方法による誤り訂正を行い、これにより、その後のODCで実行される誤り訂正動作による訂正確率を上昇させる。
【0050】
さらに、ターボ反復復号は、その構成上、反復処理を行うために、逐次処理を行うことができない。そこで、逐次にデータを処理しながら読み出しパワーの設定を実行するために、記録媒体へ試し書きをする場合には、PRML方法を復号方法を用いる。
【0051】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を実施するための実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0052】
先ず最初に、本発明の第1の実施例について説明する。本発明の第1の実施例は、ユーザデータにターボ符号化を行って記録し、そして、通常の再生時には、PRML復号方法を用いて再生する。そして、リトライが発生した時には、ターボ復号方法を使用して再生する実施例である。
【0053】
図9は、本発明の第1の実施例のデータ記録再生信号処理装置900の実施例を示す。図9のデータ記録再生信号処理装置900は、主に、光ディスクコントローラ(ODC、Optical Disk Controller)901と、ターボ符号器210、PRチャネル120及び、PRML/ターボ反復復号器902により構成される。図9において、図2と同一番号の構成要素は同一の構成要素を示す。
【0054】
光ディスクコントローラ901は、入力データ911を記録する場合には、入力データ911に対して、誤り訂正符号化を実行且つ、RLL(Run Length Limited)変調を行って、記録データを作成する。光ディスクコントローラ901から出力されたデータは、ターボ符号器210へ送られ、ターボ符号化されて、記録データが作成される。ターボ符号器210により作成された記録データは、PRチャネル120へ送られる。
【0055】
PRチャネル120の構成と動作は、図1で説明したのと同様である。PRチャネル120で再生された信号128は、PRML/ターボ反復復号器902へ送られる。
【0056】
PRML/ターボ反復復号器902は、通常の再生においては、PRML復号方法を使用するデータ復号モード(PRML復号モードと呼ぶ)で、PRチャネル120で再生された信号128を復号する。そして、復号した結果uk’を、光ディスクコントローラ901へ送る。
【0057】
光ディスクコントローラ901では、セクタ毎に或は前述の1ターボブロック毎に、CRC(Cyclic Redundancy Check)符号あるいはECC(Error Correction Code)により、復号した結果uk’の信号品質を、データの誤りを検出することにより検査する。
【0058】
光ディスクコントローラ901が、誤り個数が予め定められた設定値よりも多いと判断した場合には、光ディスクコントローラ901から、PRチャネル120とPRML/ターボ反復復号器902へモード切り換え信号912を送る。このモード切り換え信号912はPRチャネル120に対しては、リトライ要求信号である。このモード切り換え信号912が、PRML/ターボ反復復号器902に送られると、PRML/ターボ反復復号器902は、データ復号モードを、上述のPRML復号モードから、ターボ反復復号を使用してデータの復号を行うデータ復号モード(ターボ反復復号モードと呼ぶ)に切り替えて復号する。
【0059】
図10は、第1のデータフォーマットの例を示し、この第1のデータフォーマットは、セクタ毎に信号品質を検査する場合のデータフォーマットの例である。図10の第1のデータフォーマットは、複数のデータブロック1002、1003と、この1セクタ内の複数のデータブロック1002、1003に対して、誤り検出及び訂正用のECCデータ1004が付加されて、1セクタのデータを構成する。更に、記録媒体上の各セクタに配置されているアドレス情報1001の後に、記録される。
【0060】
この各セクタのデータの再生時には、複数のデータブロック1002、1003と、ECCデータ1004から、セクタ内のデータ内の誤りを検出する。誤りの個数が多いために、誤り訂正不能と判断した場合には、光ディスクコントローラ901から、PRチャネル120とPRML/ターボ反復復号器902へモード切り換え信号912を送る。このモード切り換え信号912はPRチャネル120に対しては、リトライ要求信号である。そして、PRML/ターボ反復復号器902は、PRML復号モードからターボ反復復号モードへデータ復号モードを切り換えて、リトライ再生を行う。
【0061】
図11は、第2のデータフォーマットの例を示し、この第2のデータフォーマットは、セクタ毎に信号品質を検査する場合の別のデータフォーマットの例である。図11の第2のデータフォーマットは、複数のデータブロック1002、1003と、セクタのデータブロック1002、1003に対するCRC符号1005及び、この1セクタ内の複数のデータブロック1002、1003とCRC符号1005に対して、誤り検出及び訂正用のECCデータ1004が付加されて、1セクタのデータを構成する。更に、記録媒体上の各セクタに配置されているアドレス情報1001の後に、記録される。
【0062】
この各セクタのデータの再生時には、複数のデータブロック1002、1003とCRC符号1005を使用して、ECCデコードを行う前に、セクタ内のデータ内の誤りを検出する。CRC符号1005により、データブロック1002、1003内に誤りがあると判断した場合には、光ディスクコントローラ901から、PRチャネル120とPRML/ターボ反復復号器902へモード切り換え信号912を送る。このモード切り換え信号912はPRチャネル120に対しては、リトライ要求信号である。そして、PRML/ターボ反復復号器902は、PRML復号モードからターボ反復復号モードへデータ復号モードを切り換えて、リトライ再生を行う。
【0063】
なおCRC符号1005の代わりに、パリティビット符号を使用しても良い。
【0064】
図12は、第3のデータフォーマットの例を示し、この第3のデータフォーマットは、1セクタ内のデータブロック毎にデータ復号モードを切り換えることが可能なデータフォーマットである。図12の第3のデータフォーマットは、複数のデータブロック1006、1007及び、この1セクタ内の複数のデータブロック1006、1007に対して、誤り検出及び訂正用のECCデータ1004が付加されて、1セクタのデータを構成する。更に、1データブロックは、データブロック1006に示すように、データ部1002とCRC符号1005により構成される。更に、記録媒体上の各セクタに配置されているアドレス情報1001の後に、記録される。
【0065】
この各セクタのデータブロックの再生時には、各データブロック1006毎にデータ1002とCRC符号1005を使用して、ECCデコードを行う前に、セクタ内のデータブロック内の誤りを検出する。CRC符号1005により、データブロック1006内に誤りがあると判断した場合には、光ディスクコントローラ901から、PRチャネル120とPRML/ターボ反復復号器902へモード切り換え信号を送る。このモード切り換え信号912はPRチャネル120に対しては、リトライ要求信号である。そして、PRML/ターボ反復復号器902は、PRML復号モードからターボ反復復号モードへデータ復号モードを切り換えて、リトライ再生を行う。このように、図12に示された第3のデータフォーマットを使用すると、データブロック毎に、信号品質を検査して、信号品質が良好でない場合には、PRML復号モードからターボ反復復号モードへデータ復号モードを切り換えて、リトライ再生を行うことができる。CRC符号を用いると、ECCを用いるときと比較して、デコード処理が簡単であるので、データブロックを再生した直後に誤りの検出を行うことができ、素早く、データ復号モードの切り替えを行うことができる。
【0066】
なおCRC符号1005の代わりに、パリティビット符号を使用しても良い。
【0067】
図13は、本発明のPRML/ターボ反復復号器902の第1の実施例を示し、図14は、本発明のPRML/ターボ反復復号器902の第2の実施例を示す。
【0068】
図13に示す本発明のPRML/ターボ反復復号器902の第1の実施例は主に、切り換えスイッチ1301、メモリ1302、PRML復号器1303、及びターボ反復復号器1304により構成される。図13に示されたメモリ1302は、ターボ反復復号器1304によりターボ反復復号を実行する時に、ターボ反復復号が終了するまで、ディジタル等化器126の出力データを保持する。
【0069】
図13のPRML/ターボ反復復号器902は、光ディスクコントローラ901から、モード切り換え信号912を受信する。モード切り換え信号912が、PRML方式で復号するPRML復号モードを示す場合には、切り換えスイッチ1301を端子P側に接続して、ディジタル等化器126から出力されるデータをPRML復号器1303へ入力する。そして、PRML復号器1303はPRML方式で復号を行った後に、復号したデータ1314を、光ディスクコントローラ901へ出力する。
【0070】
一方、モード切り換え信号912が、ターボ反復復号方式で復号するターボ反復復号モードを示す場合には、切り換えスイッチ1301を端子T側に接続して、ディジタル等化器126から出力されるデータをメモリ1302へ入力する。そして、ターボ反復復号器1304は、メモリ1302に格納されたデータを、ターボ反復復号した後に、復号した信号1315を、光ディスクコントローラ901へ出力する。
【0071】
PRML方式は、逐次復号が可能であるので、図13に示されたように、ディジタル等化器126からの出力信号をメモリに格納せずに復号する。従って、PRML復号モード時は、ディジタル等化器126からのデータ出力とほぼ同時に復号可能である。しかし、リトライ要求があると、ターボ復号モードに切り換えるために、メモリ1302にディジタル等化器126からのデータを格納するために、もう一度、記録媒体からデータを読み直す必要がある。
【0072】
図14は、PRML/ターボ反復復号器902の第2の実施例を示す。図14において、図13と同一番号の構成要素は、同一の構成要素を示す。図14の構成で図13と異なる点は、メモリ1302を、ディジタル等化器126と切り換えスイッチ1301の間に設けた点である。図14に示す実施例では、PRML方式で復号する場合とターボ反復復号方式で復号する場合の両方で、ディジタル等化器126からの出力データが、一旦メモリ1302に格納される。そして、PRML復号モードで復号する場合と、ターボ反復復号モードで復号する場合のいずれの場合も、メモリ1302に格納されたデータを読み出して復号する。
【0073】
本実施例により、リトライ要求があった場合にも、記録媒体から再度データを読み出すこと無しに、即座に、メモリ1302に蓄えられたデータを用いてターボ反復復号を行うことが可能である。
【0074】
次に、図13及び図14に示すPRML/ターボ反復復号器902の、PRML復号モードで復号する場合の、実施例について説明する。
【0075】
図15から図18は、PRML/ターボ反復復号器902の、PRML復号モードで復号する場合の、実施例を示す。
【0076】
ここで、先ず最初に、PR(1,1)チャネルについて説明する。
【0077】
図19は、PR(1,1)チャネルのインパルス応答特性を示す。
【0078】
図20Aは、図3のプリコーダ304の特性と図19のPR(1,1)チャネルの特性を合わせた、プリコーデッドPR(1,1)チャネルの場合の状態遷移図を示し、図20Bは、その状態遷移表を示す。
【0079】
一方、図21Aは、図3のプリコーダ304の特性を含まない、図19のPR(1,1)チャネルのみの特性の場合の状態遷移図を示し、、図20Bは、その状態遷移表を示す。
【0080】
図15は、図3のターボ符号器の第1の構成例で符号化されたターボ符号を、PRチャネル120を通した後に、PRML方式で再生する場合の第1の実施例を示す。図15に示されたPRML復号モードで復号する第1の実施例は、最尤復号器1501とデマルチプレクサ部(DEMUX)1502より構成される。図15に示す最尤復号器1501は、図20Aに示す状態遷移図及び、図20Bに示す状態遷移表に従って、最尤復号を実行する。この再尤復号器1501は、図3に示された、プリコーダ304の持つ、1/(1+Ds)特性対する逆特性を考慮して、再尤復号を実行する。最尤復号器1501により最尤復号されたデータbi’は、DEMUX1502により、ターボ符号化により付加したパリティシンボルpkが削除され、ユーザデータuk’が出力される。
【0081】
図16は、図3のターボ符号器の第1の構成例で符号化されたターボ符号を、PRチャネル120を通した後に、PRML方式で再生する場合の第2の実施例を示す。図16に示されたPRML復号モードで復号する第2の実施例は、最尤復号器1601、ポストコーダ1602及び、デマルチプレクサ部(DEMUX)1603より構成される。
【0082】
図16に示す最尤復号器1601は、図21Aに示す状態遷移図及び、図21Bに示す状態遷移表に従って、最尤復号を実行する。この実施例では、ポストコーダ1602は、プリコーダ304の持つ、1/(1+Ds)特性に対する逆特性を有する。従って、最尤復号器1601は、図3のプリコーダ304の特性を含まない、図19のPR(1,1)チャネルのみの特性の場合の復号を実行する。
【0083】
最尤復号され、且つポストコーダ1602で処理されたデータは、図15に示されたPRML復号モードで復号する第1の実施例と同様に、デマルチプレクサ部(DEMUX)1603より処理され、ユーザデータuk’が出力される。
【0084】
図17は、図7のターボ符号器の第2の構成例で符号化されたターボ符号を、PRチャネル120を通した後に、PRML方式で再生する場合の第3の実施例を示す。図17に示されたPRML復号モードで復号する第3の実施例は、最尤復号器1701、デインターリーバ1702、及び、デマルチプレクサ部(DEMUX)1703より構成される。
【0085】
図17に示す最尤復号器1701は、図20Aに示す状態遷移図及び、図20Bに示す状態遷移表に従って、最尤復号を実行する。この再尤復号器1701は、図3に示された、プリコーダ304の持つ、1/(1+Ds)特性対する逆特性を考慮して、再尤復号を実行する。最尤復号器1701により最尤復号されたデータは、デインターリーバ1702によりデインターリーブされる。
【0086】
図7のターボ符号器の第2の構成例では、主信号(ak)にパリティシンボルpkを付加したbiを、インターリーブしているため、復号時にはその信号の逆変換を行うためデインターリーブする必要があるためである。
【0087】
そして、デインターリーバ1702より出力されるこのデインターリーブされたデータbi’は、DEMUX1702により、ターボ符号化により付加したパリティシンボルpkが削除され、ユーザデータuk’が出力される。
【0088】
図18は、図7のターボ符号器の第2の構成例で符号化されたターボ符号を、PRチャネル120を通した後に、PRML方式で再生する場合の第4の実施例を示す。図18に示されたPRML復号モードで復号する第4の実施例は、最尤復号器1801、ポストコーダ1802、デインターリーバ1803及び、デマルチプレクサ部(DEMUX)1804より構成される。
【0089】
図18に示す最尤復号器1801は、図21Aに示す状態遷移図及び、図21Bに示す状態遷移表に従って、最尤復号を実行する。この実施例では、ポストコーダ1802は、プリコーダ304の持つ、1/(1+Ds)特性対する逆特性を有する。従って、最尤復号器1801は、図7のプリコーダ304の特性を含まない、図19のPR(1,1)チャネルのみの特性の場合の復号を実行する。
【0090】
最尤復号され、且つポストコーダ1802で処理されたデータは、図17に示されたPRML復号モードで復号する第3の実施例と同様に、デインターリーバ1803及び、デマルチプレクサ部(DEMUX)1804より処理され、ユーザデータuk’が出力される。
【0091】
次に、図13及び図14に示すPRML/ターボ反復復号器902の、PRML復号モードで復号する場合の、実施例について説明する。
【0092】
図13及び図14に示すPRML/ターボ反復復号器902におけるターボ反復復号モードでは、図3のターボ符号器の第1の構成例で符号化する場合には、図6に示すターボ反復復号器220の第1の構成例によりターボ復号される。また、図7に示すターボ符号化器の第2の構成例で符号化する場合には、図8に示すターボ反復復号器の第2の構成例によりターボ復号される。
【0093】
次に、本発明の第2の実施例について図22から図26を使用して、説明する。本実施例は、PRML復号器とターボ反復復号器内のモジュールを共用して、回路規模を低減する場合の実施例である。
【0094】
図22は、本発明のPRML/ターボ反復復号器902の第3の実施例を示す図である。図22に示すPRML/ターボ反復復号器902の第3の実施例は、主に、PRML復号器1303とターボ反復復号器1304より構成される。図22に示す本発明のPRML/ターボ反復復号器902の第3の実施例も、図13及び図14に示した本発明のPRML/ターボ反復復号器902の第1と第2の実施例の場合と同様に、リトライ要求が発生した場合には、光ディスクコントローラ901からデータ復号モードが切り替えられる。
【0095】
図23は、図3のターボ符号器の第1の構成例に対応する、図22に示されたPRML/ターボ反復復号器902の第3の実施例の第1の構成例を示す。図23は、PRML復号器とターボ反復復号器内のモジュールを共用する第1の構成例を示す。図23のPRML復号器とターボ反復復号器内のモジュールを共用するPRML/ターボ反復復号器902の第1の構成例は、主にPRML復号器1303とターボ反復復号器1304により構成される。PRML復号器1303は、メモリ2301、PRチャネル軟判定器2302、パンクチャ及びデマルチプレクサ部(DEMUX)2303、硬判定器2304より構成される。一方ターボ反復復号器1304は、減算器2315、2316、インターリーバ2317、ターボ軟判定器2318、減算器2319、2320、デインターリーバ2321及び、パンクチャ及びマルチプレクサ部(PUMUX)2322、切り換えスイッチ2330、2331及び、2332より構成される。
【0096】
図23に示されたPRML/ターボ反復復号器902は、PRML復号モード及びターボ反復復号モードに関わらず、ディジタル等化器126の出力(ei)128をメモリ2301に格納する。
【0097】
PRML復号モード時は、モード切り換え信号912により、ターボ反復復号器1304内の切り換えスイッチ2330から2332は切断されており、PRML復号器1303によってPRML復号を行う。PRML復号は、図23に示すようにターボ反復復号器で用いるPRチャネル軟判定器2302により軟判定復号を行い、DEMUX2303によりデータ系列の尤度情報L(ak)とパリティ系列の尤度情報L(pk)に分ける。データ系列の尤度情報L(ak)は、硬判定器2304により2値信号へ判定され。ユーザデータuk’が出力される。
【0098】
ターボ反復復号モード時は、モード切り換え信号912により、ターボ反復復号器1304内の切り換えスイッチ2330から2332は閉じられており、PRML復号器1303とターボ反復復号器1304によってターボ反復復号を行う。
【0099】
図23のPRML/ターボ反復復号器902は、図6に示された、ターボ反復復号器220の第1の構成例の動作に対応する。図6に示された、ターボ反復復号器220の第1の構成例との違いは、PRチャネル軟判定器2302の出力の尤度情報から事前確率を減算する減算器2315と2316が、パンクチャ及びデマルチプレクサ部2303の前ではなく、パンクチャ及びデマルチプレクサ部2303の後方に配置されていることである。
【0100】
これにより、パンクチャ及びデマルチプレクサ部2303の出力の信号をターボ軟判定器2318へ送り、ターボ反復復号動作を行う。
【0101】
以上に示した構成により、ターボ反復復号のモジュールの一部をPRML復号器1303として用いることが可能となり、回路規模削減を行うことができる。
【0102】
図24は、図7のターボ符号器の第2の構成例に対応する、図22に示されたPRML/ターボ反復復号器902の第3の実施例の第2の構成例を示す。
【0103】
図24は、PRML復号器とターボ反復復号器内のモジュールを共用する第2の構成例を示す。図24のPRML復号器とターボ反復復号器内のモジュールを共用するPRML/ターボ反復復号器902の第2の構成例は、主にPRML復号器1303とターボ反復復号器1304により構成される。PRML復号器1303は、メモリ2301、PRチャネル軟判定器2302、パンクチャ及びデマルチプレクサ部2303、硬判定器2304、減算器2305、デインターリーバ2321より構成される。一方ターボ反復復号器1304は、ターボ軟判定器2318、減算器2320、インターリーバ2317及び、パンクチャ及びマルチプレクサ部(PUMUX)2322、切り換えスイッチ2330、2331、2332及び、2333より構成される。
【0104】
基本的な動作は図23に示すPRML/ターボ反復復号器902の第3の実施例の第1の構成例と同様であり、ターボ符号化器の構成の違いに対応してインターリーバ2317とデインターリーバ2321の位置が異なる。
【0105】
次に、本発明に従った、データの再生手順について、図25と26を用いて詳しく説明する。
【0106】
図25は、前述の図10の第1のデータフォーマットの例に従って記録されたデータを、本発明に従って再生する手順の第1の例を示す。
【0107】
図25の手順は、ステップ2501で再生が開始し、ステップ2502で、PRML復号モードが設定され、再生が継続する。
【0108】
ステップ2503で、誤り訂正機能により、復号データ中の誤りが検出される。この誤りが訂正可能である場合には、ステップ2504へ進み正常に再生が終了する。
【0109】
一方、ステップ2503で誤りが訂正不能である場合には、処理はステップ2505へ進み、リトライが要求される。リトライ要求が発生すると、ステップ2506で記録媒体から再びデータが読み込まれ、そして、次にステップ2507でターボ反復復号が実行される。次に処理はステップ2508へ進む。
【0110】
ステップ2508では、再度、誤り訂正機能により、復号データ中の誤りが検出される。この誤りが訂正可能である場合には、ステップ2509へ進み正常に再生が終了する。一方、訂正不能の場合には、ステップ2510へ進み、訂正不能のセクタは、欠陥セクタとして登録され、以後は使用されない。
【0111】
図26は、前述の図11の第2のデータフォーマットの例及び、図12の第3のデータフォーマットの例に従って記録されたデータを、本発明に従って再生する手順の例を示す。
【0112】
図26の手順は、ステップ2601で再生が開始し、ステップ2602で、PRML復号モードが設定され、再生が継続する。
【0113】
ステップ2603で、CRC検出機能により、復号データ中の誤りが検出される。
【0114】
この誤りが少ない場合には、処理はステップ2607へ進む。一方、この誤りが多い場合には、処理はステップ2604へ進み、ブロックデータのリトライが要求される。リトライ要求が発生すると、ステップ2605で記録媒体から再びデータが読み込まれ、そして、次にステップ2606でターボ反復復号が実行される。次に処理はステップ2607へ進む。
【0115】
ステップ2607では、誤り訂正機能により、復号データ中の誤りが検出される。この誤りが訂正可能である場合には、ステップ2608へ進み正常に再生が終了する。一方、訂正不能の場合には、ステップ2609へ進み、訂正不能のセクタは、欠陥セクタとして登録され、以後は使用されない。
【0116】
次に、本発明の第3の実施例について説明する。本発明の第3の実施例は、通常の記録及び再生の場合には、記録時にはターボ符号化を行わずにプリコードのみを行って記録媒体にデータを記録し、再生時にはターボ反復復号を行わずにPRML復号を行う。そして、交替セクタ要求が発生したときにのみ、再度ターボ符号化を行ってデータを記録媒体に記録し、且つ、再生時にターボ復号を行う実施例である。
【0117】
図27は、本発明の第3の実施例のデータ記録再生信号処理装置2700を示す。図27の構成要素のうち、図9と同一番号の構成要素は、同一の構成要素を示すものとする。図27に示す本発明の第3の実施例のデータ記録再生信号処理装置2700が、図9に示された本発明の第1の実施例のデータ記録再生信号処理装置と異なる点は、光ディスクコントローラ901からの出力信号にプリコードを行うプリコーダ2701と、光ディスクコントローラ901からのモード切り換え信号912に従って、ターボ符号化器210とプリコーダ2701の出力を選択して出力を切り換える切り換え部2702を設けたことである。
【0118】
本発明の第3の実施例では、通常の記録及び再生の場合には、光ディスクコントローラ901からのモード切り換え信号912は、記録時には、切り換え部2702がプリコーダ2701の出力を選択するように設定され、光ディスクコントローラ901からの記録データukに、プリコードのみを行って記録媒体にデータを記録する。そして、再生時には、PRML/ターボ反復復号器902により、ターボ反復復号を行わずにPRML復号を行う。
【0119】
しかし、データ記録時のベリファイ再生を実行しているときに、誤りが多いと判断して、交替セクタ要求が発生した場合には、同じセクタを、再度、ターボ符号器を用いてターボ符号化したデータを、記録媒体に記録する。そして、セクタ情報内に、そこに記録された符号がプリコーダ2701かターボ符号化器210のどちらを用いて記録されたかを示す判別情報も、記録する。
【0120】
そして、再生時には、この判別情報に従って、光ディスクコントローラ901からPRML/ターボ反復復号器902へ、PRML復号を行うか又は、ターボ反復復号を行うかを指示して、再生を行う。
【0121】
次に、本発明の第4の実施例について説明する。本発明の第4の実施例は、通常の記録及び再生の場合には、記録時にはターボ符号化を行って記録し、再生時にもターボ反復復号を行う。そして、バースト誤りが発生した場合には、PRMLにより復号により再生を行う実施例である。
【0122】
本発明の第4の実施例のデータ記録再生信号処理装置は、図9に示された本発明の第1の実施例のデータ記録再生信号処理装置の実施例と同じ構成であり、常にデータをターボ符号化して記録し、通常の再生時は、ターボ反復復号によりデータの復号を行う。そして、復号されたデータ中に、誤りが多数発生していることを検出し、更にECCを用いても訂正不能と判断した場合には、復号モードをPRML復号モードを切り替えて、リトライ再生を行う。
【0123】
図28は、PRML復号とターボ反復復号についてのSN比(SNR)対ビット誤り率の関係を示す。2801は、ターボ復号の場合のSN比(SNR)とビット誤り率の関係を示し、2802は、PRML復号の場合のSN比(SNR)とビット誤り率の関係を示す。図28に示されたように、ビット誤り率10− 4で比較すると、ターボ復号を用いると、PRML復号を用いるよりも、SN比が3dB低い信号でも再生可能と言われている。しかしながら、10− 2よりも大きなビット誤り率を起こすS/N比の領域2803においては、ターボ反復復号を用いると、PRML復号を用いるよりも、ビット誤り率が大きいという特性を有する。
【0124】
これは、次のような理由による。
【0125】
例えば、図6に示す本発明のターボ反復復号器220の第1の構成例を用いて復号し、ターボ反復復号により誤りが増加する例を図29Aと図29Bに示す。
【0126】
図29Aは、1データブロック中に誤りがある場合にPRML復号を行う場合を示し、図29Bは、1データブロック中に誤りがある場合にターボ反復復号を行う場合を示す。
【0127】
図29Aより、PRML復号では、1データブロック2901中に塵埃2902、2903や傷2904が発生している場所を中心に、PRML復号2920により、復号データ2910内に、誤り2911から2920が発生する。曲線2931は、ECC2940で検出した、復号データの先頭から、当該位置までの累積誤り個数を示す。
【0128】
それに対して図29Bに示すターボ反復復号を用いた場合には、図28に示したように特性の逆転が生じる領域2803においては、1データブロック2901中に塵埃2902、2903や傷2904が発生している場所を中心に、PR軟判定2950により、復号データ2941内に、誤り2911から2920が発生し、そして、インターリーブ2960を行うことにより、インターリーバの出力データ2951の示すように、誤りが拡散し、次に、ターボ軟判定復号2970行うことにより、ターボ軟判定復号器の出力データ2961の示すように、誤りが更に拡散し、そして、更に、デインターリーブ2980を行うことにより、デインターリーバの出力データ2971の示すように、誤りが拡散する。曲線2931は、ECC2940で検出した、復号データの先頭から、当該位置までの累積誤り個数を示す。このように、反復動作により図29Bに示すように塵埃や傷のところ以外の場所にも誤りが波及してしまい、PRML復号方法で復号するよりも誤りが増加してしまう。
【0129】
図30Aと図30Bは、図29A及び図29Bに示した復号出力を、ECCでデコードした場合について、ECCデコード単位と訂正不能な場合の関係を示す。
【0130】
図30Aは、PRML復号による復号データ2910と、そのバイト単位でのECCデコードブロック3001を示す。ECCデコードブロック3001内の部分3011から3014は、誤りの発生している部分を示す。
【0131】
図30Bは、ターボ反復復号による復号データ2971と、そのバイト単位でのECCデコードブロック3002を示す。ECCデコードブロック3002内の部分3011から3014は、誤りの発生している部分を示す。
【0132】
ECCでは、符号化と復号化の単位をバイト単位(1バイト=8ビット)で行い、バイト単位で構成するECCデコードブロック内に1ビットでも誤りが生じると、バイト誤りとなる。
【0133】
そのため、ビット数としてはそれほど多くない誤り個数でも、広がりが多い場合には、バイト誤りの個数は多くなってしまう。
【0134】
図30Aより、PRML復号では、局部的に誤りを多く生じているが、その他の部分では誤りは少なく、バイトエラーとしては、少ないことがわかる。この場合、ECCでは訂正可能となる。
【0135】
しかし、図30Bに示すように、ターボ反復復号を用いた場合には、誤り位置が分散されてしまい、バイトエラーが多くなってしまう。このような状態になると、ECCでは訂正不可能となってしまう。
【0136】
このために、本発明では、ターボ反復復号を用いたことにより、誤りの数と分散が多くなったと検出された場合には、PRML復号を使用することにより、誤りの伝播を抑えた検出を行い、そして、後続のECCにより訂正を容易に可能にする。
【0137】
そこで、復号されたデータ中に誤りが多いと判断される場合は、PRML復号方法を用いて復号することにより、ターボ反復復号と異なり、誤り波及の影響を最小限にすることができ、後続のECCによる訂正確率を向上させることが可能でとなる。
【0138】
前述の、図13、図14及び、図22に示した本発明のPRML/ターボ反復復号器902の第1、第2及び、第3の実施例、及び、図15と図16のターボ符号器の第1の構成例で符号化されたターボ符号を、PRチャネルを通した後に、PRML方式で再生する場合の第1と第2の実施例、図17と図18の、ターボ符号器の第2の構成例で符号化されたターボ符号を、PRチャネルを通した後に、PRML方式で再生する場合の第3と第4の実施例、図23と図24で示した、本発明のPRML/ターボ反復復号器902の第3の実施例の第1と第2の構成例は、上記と同構成により通常のデータの記録及び再生に際し、ターボ符号化及び復号を行い、上記のように多数の誤りの発生が検出されたときにのみ、PRML復号を実行する構成を実現できる。
【0139】
次に、本発明の第4の実施例に従った、データの再生手順について、図31と図32を用いて詳しく説明する。
【0140】
図31は、前述の図10の第1のデータフォーマットの例に従って記録されたデータを、本発明に従って再生する手順の第3の例を示す。
【0141】
図31の手順は、ステップ3101で再生が開始し、ステップ3102で、ターボ反復復号モードが設定され、再生が継続する。
【0142】
ステップ3103で、誤り訂正機能により、復号データ中の誤りが検出される。この誤りが訂正可能である場合には、ステップ3104へ進み正常に再生が終了する。
【0143】
一方、ステップ3103で誤りが訂正不能である場合には、処理はステップ3105へ進み、リトライが要求が発生する。リトライ要求が発生すると、ステップ3106で記録媒体から再びデータが読み込まれ、そして、次にステップ3107でPRML復号が実行される。次に処理はステップ3108へ進む。
【0144】
ステップ3108では、再度、誤り訂正機能により、復号データ中の誤りが検出される。この誤りが訂正可能である場合には、ステップ3109へ進み正常に再生が終了する。一方、訂正不能の場合には、ステップ3110へ進み、訂正不能のセクタは、欠陥セクタとして登録され、以後は使用されない。
【0145】
図32は、前述の図11の第2のデータフォーマットの例及び、図12の第3のデータフォーマットの例に従って記録されたデータを、本発明に従って再生する手順の第4の例を示す。
【0146】
図32の手順は、ステップ3201で再生が開始し、ステップ3202で、ターボ反復復号モードが設定され、再生が継続する。
【0147】
ステップ3203で、CRC検出機能により、復号データ中の誤りが検出される。
【0148】
この誤りが少ない場合には、処理はステップ3207へ進む。一方、この誤りが多い場合には、処理はステップ3204へ進み、ブロックデータのリトライが要求が発生される。リトライ要求が発生すると、ステップ3205で記録媒体から再びデータが読み込まれ、そして、次にステップ3206でPRML復号が実行される。次に処理はステップ3207へ進む。
【0149】
ステップ3207では、誤り訂正機能により、復号データ中の誤りが検出される。この誤りが訂正可能である場合には、ステップ3208へ進み正常に再生が終了する。一方、訂正不能の場合には、ステップ3209へ進み、訂正不能のセクタは、欠陥セクタとして登録され、以後は使用されない。
【0150】
次に、本発明の第5の実施例について説明する。本発明の第5の実施例は、通常のデータの記録及び再生はターボ符号化及びターボ復号を使用して行い、記録媒体への試し書きのときはPRML復号を使用する実施例である。
図33は、ディスク形状の記録媒体の、データゾーンとテストゾーンの配置例を示す。データゾーン3301は、主にユーザデータを記録再生するゾーンである。
【0151】
テストゾーン3302は、ディスクの外周側に配置され、テストゾーン3303は、ディスクの内周側に配置されており、ディスクをドライブに入れた直後に、又は、定期的な時間経過後に環境温度変化などに対応するため、最適なライト/リードパワーを設定するために、試し書きを行う領域である。
【0152】
データゾーン3301は、テストゾーン3302と3303の間に配置される。
従来は、テストゾーン3302と3302には、予め定められたパターンのデータを、通常の記録再生する場合と同じ信号処理方式を使用して記録媒体に記録し且つ再生して、最適パワーを探し出すように構成した。
本発明では、通常の記録再生を行うためのデータ信号処理方式としては、低SN比でも記録されたデータの再生が可能なターボ符号化及びターボ反復復号を用い、上述のテストライト/リード時には、PRML復号方法を用いて最適パワーを設定する構成である。
【0153】
図34は、試し書き時に信号処理回路を切り替える本発明の第5の実施例の第1の構成例を示す。図34に示す本発明の第5の実施例の第1の構成例は、光ディスクコントローラ901、スイッチ3401、3403、3405及び、3408、ターボ符号器3402、PRML復号器3406、ターボ復号器3407、ビット比較器3409より構成される。ビット比較器3409は、再生されたデータが正しいかどうかを、記録の直後に最尤復号手段であるPRML復号器3406により再生されたデータから判断する判断手段である。光ディスクコントローラ901からは、テストモード信号3410が、スイッチ3401、3403、3405及び、3408へ送られ、テストライト/リード時と通常の記録再生時とで、スイッチ3401、3403、3405及び、3408が、切り替えを行う。
図34に示されているように、テストライト/リード時は、ターボ符号器3402が、スイッチ3401と3403によりバイパスされ、光ディスクコントローラ901の出力データ112が、PRチャネル120へ送られて、ターボ符号化を行わずデータ112が記録される。
テストライト/リード時の再生時には、スイッチ3405と3408によりPRML復号器3406が選択され、これを用いてPRチャネル120の出力するデータ128再生する。
そして、記録媒体へのリードパワー条件を変えながら、記録したユーザデータ112と復号データ3411を、ビット比較器3409比較する。
【0154】
図35は、PRML復号とターボ復号の場合の、リードパワー対ビット誤り率の関係を示す図である。曲線3501は、ターボ復号の場合の、リードパワー対ビット誤り率の関係を示し、曲線3502は、PRML復号の場合の、リードパワー対ビット誤り率の関係を示す。このように、テストリード時に、PRML復号を使用するとリードパワー対ビット誤り率の関係が緩やかなために、高速に、最も低いビット誤り率3503となる最適リードパワー3504を検出することができる。
【0155】
図36は、試し書き時に信号処理回路を切り替える本発明の第5の実施例の第2の構成例を示す。図36は、ターボ反復復号器内におけるPRチャネルに対する軟判定器を最尤復号器の代わりに用いてPRML復号を行う構成例である。
【0156】
図36に示す本発明の第5の実施例の第2の構成例は、光ディスクコントローラ901、スイッチ3401、3403及び、3408、ターボ符号器3402、プリコーダ3420、PRチャネル120、ターボ反復復号器3422、硬判定復号器3425、及び、ビット比較器3409より構成される。ビット比較器3409は、再生されたデータが正しいかどうかを、記録の直後に最尤復号手段であるターボ反復復号器3422により再生されたデータから判断する判断手段である。ターボ反復復号器3422は、プリコーデッドPRMLチャネル軟判定器3423とターボ復号器3424により構成される。
【0157】
スイッチ3401と3403で、テストライトリード時は、プリコーダ3420の出力を選択し、データ記録時は、ターボ符号器3402の出力を選択して、PRチャンネル120へ送る。
スイッチ3408で、テストライトリード時は、プリコーデッドPRMLチャネル軟判定器3423の出力を選択し、データ再生時は、ターボ復号器3424の出力を選択することにより、PRML復号のためだけに信号処理モジュールを持つ必要なく、ターボ反復復号器3422のみで、PRML復号とターボ反復復号の両方の機能を実行することができる。
次に、本発明の第6の実施例について説明する。本発明の第6の実施例は、データ記録再生信号処理装置の、下位互換性あるいは上位互換性を容易に実現することができる実施例である。
【0158】
本発明の第6の実施例は、上記した信号品質によってPRML復号とターボ反復復号を切り換える前述の実施例とは異なる用途における実施例である。
【0159】
図37は、データ記録再生信号処理装置の各世代間で、記録及び再生信号処理方式が異なる場合の例を示す。図37に示されたように、例えば、第1世代の装置では再生方式にPRML方式を使用し、また、第2世代の装置では記録密度の向上のためにターボ符号化及び復号方式を用いた場合には、通常は、第2世代の装置では、下位互換を行うため、全世代の装置の記録及び再生回路の機能を、全て持つ必要がある。ここで、下位互換性とは、第1世代の装置が記録した記録媒体を、第2世代の装置で、再生できることをいうとする。
【0160】
図1に示す従来のデータ記録再生信号処理装置が記録を行うように、第1世代の装置が記録する場合には、図23を参照して前述したPRMLとターボ反復復号のモジュールを共通化する本発明のPRML/ターボ反復復号器902の第3の実施例の第1の構成例の、パンクチャ及びデマルチプレクサ部(DEMUX)2303において、パリティ部L(pk)が存在しないと判断し、L(bi)をL(ak)とすることにより第1世代の装置で記録したデータを回路増加することなく、第2世代の装置で、再生可能とすることができる。
【0161】
また、第1世代の装置においても第2世代を予想して、ターボ符号化を行って記録媒体に記録し、図15、図16、図17、図18、図23、図24を参照して前述した高速動作時のように、PRML復号を行い、第2世代の装置では、PRML復号器と並列して、ターボ反復復号器を備え下位互換を図ることも可能である。
【0162】
以下に、ターボ反復復号器をオプション(あるいは第2世代の装置)とし装備し、標準構成(あるいは第1世代の装置)としてはPRML復号器を有する装置の実施例を説明する。図38は、標準構成としてはPRML復号器を有する装置3801に、オプションとして、ターボ反復復号器を装着可能な、データ記録再生信号処理装置の実施例を示す。標準構成としてはPRML復号器を有する装置3801には、PRML復号用の機能が、例えば、PRML用LSIモジュール3802として装備されている。このPRML用LSIモジュール3802の両側には、例えば、拡張用コネクタ3803と3804が装備されている。一方、オプションのターボ反復復号器3805には、ターボ反復復号モジュール3806とコネクタ3807と3808が装備されている。そして、このターボ反復復号器3805のコネクタ3807と3808を、PRML復号器を有する装置3801上の拡張用コネクタ3803と3804へ挿入することにより、ターボ反復復号モジュール3806が追加される。これにより、PRML復号器を有する装置3801は、さらに、ターボ反復復号も実行できるようになる。
【0163】
図39は、標準構成(あるいは第1世代の装置)としてPRML復号器を有する装置3801を示す。また、図40は、オプションのターボ反復復号器3805の構成例を示す。
【0164】
図39の標準構成(あるいは第1世代の装置)のPRML復号器を有する装置3801は、光ディスクコントローラ901、PRチャネル120及び、切り換え器3901、プリコーダ3902、A/D変換器3903、PRML復号器3904、ポストコーダ3905及び、切り換え器3906より構成される。図39中の信号3907は、将来、拡張用にターボ符号化及び復号を用いるときの選択信号である。また、拡張用に入出力端子3910、3911、3912及び、3913を有する。この入出力端子3910、3911、3912及び、3913は、図38のコネクタ3803又は3804内に配置される。
【0165】
また、図40のオプションのターボ反復復号器3805は、ターボ符号化器4001と、ターボ反復復号器4002及び、入出力端子3920、3921、3922及び、3923を有する。この入出力端子3920、3921、3922及び、3923は、図38のコネクタ3807又は3808内に配置される。
【0166】
図39の標準構成(あるいは第1世代の装置)のPRML復号器を有する装置3801は、単独では、光ディスクコントローラ901により出力されたデータを、プリコーダ3902でプリコードして、PRチャネル120を介して記録媒体に記録する。一方、記録媒体に記録されたデータをPRチャネル120を介して再生する場合には、PRチャネル120からの出力信号をA/D変換器3903によりディジタル信号に変換し、次にPRML復号器3904で復号した後に、復号されたデータが切り換え器3906を介して光ディスクコントローラ901へ送られる。
【0167】
図39の標準構成(あるいは第1世代の装置)のPRML復号器を有する装置3801が、単独で動作する場合には、光ディスクコントローラ901から出力される信選択信号3907は、拡張用の入出力端子3910、3911、3912及び、3913からの信号を選択することはない。
【0168】
次に、信頼性向上や、上位互換などの目的によりターボ反復復号器を追加する場合には、図40に示されたオプションのターボ反復復号器3805が、PRML復号器を有する装置3801へ挿入される。
【0169】
または、図38のPRML用LSIモジュール3802に、DSP(Digital Signal Processor)などのソフトウェアプログラミング可能なデバイスを用いる場合においては、通常PRML復号のみをプログラミング実装し、そこにターボ反復復号用のマクロをソフトウェアとして追加してもよい。この構成は、製品構成の共通化を図ることによる開発コスト削減、製品世代の上位下位互換を容易に可能にすることができる。
【0170】
この場合には、データの符号化は、製品構成(あるいは世代)に関わらず、図3のターボ符号化器の第1の構成例又は、図7の本発明のターボ符号化器の第2の構成例に示すようなターボ符号化器を用いることができる。
【0171】
以上のように、図39の標準構成(あるいは第1世代の装置)のPRML復号器を有する装置3801へ、図40に示されたオプションのターボ反復復号器3805を接続することにより、ターボ反復復号を容易に追加することができる。
【0172】
また、DVD±RWやDVD−RAMなどのような、相変化記録媒体と光磁気(MO)記録媒体の両者の記録及び再生が可能なドライブを構成するために、このようなドライブに使用するLSIでは、相変化媒体を再生するときにはPRML方式を使用して再生し、一方、光磁気記録媒体を再生するときにはターボ復号方式を使用して再生するように構成できる。
【0173】
この場合には、相変化記録媒体を再生するときに使用するPRML方式の再生部として、ターボ反復復号器内のPRチャネル軟判定器を使用して、相変化記録媒体の再生を行う。或は、上記のドライブに使用するLSIに、PRML方式の復号器とターボ反復復号器の両方を有し、再生する媒体により再生信号処理を実行する復号器を切り替えることも可能である。
【0174】
このように、1つのLSIにPRML方式の復号器とターボ復号器の両方の機能を搭載することにより、相変化媒体のみの記録及び再生を行う装置と、光磁気記録媒体のみの記録及び再生を行う装置で、同じLSIを使用して、再生回路の共通化を実現でき、これにより、製造コストの低減を実現できる。
【0175】
以上のように本発明の実施例を参照して説明したように、通常の再生時には、PRML復号方法を用いて再生し、セクタ毎あるいは、ブロックごとに信号品質を検査し、信号品質に応じてターボ反復復号方法を用いて再生する、データ記録再生信号処理装置を提供できる。
【0176】
また、通常の再生時には、ターボ反復復号方法を用いて再生し、傷や塵埃によりバースト誤りを検出したときに、反復復号により誤りが増大したと判断した場合には、PRML復号方法を用いて再生する、データ記録再生信号処理装置を提供できる。
【0177】
更に、通常の再生時のデータ再生信号処理には、ターボ反復復号方法を用いるが、媒体へデータの試し書きを行うときには、PRML復号方法を用いてデータを再生し、高速に、最適な読み出しパワーの検索処理を行う、データ記録再生信号処理装置を提供できる。
【0178】
また、ターボ反復復号器内の機能モジュールとPRML復号器内の機能モジュールとを共通化することにより、データ記録再生信号処理装置の、回路規模を低減することができる。
(付記)
(付記1) 入力データを、再帰的組織畳み込み符号器とデータの順序を入れ替えるインターリーバを備えるターボ符号化手段により符号化して記録媒体に記録するデータ記録再生装置において、
前記記録媒体から再生したデータの最尤復号手段と、
前記記録媒体から再生したデータのターボ反復復号手段と、
前記最尤復号手段及び前記ターボ反復復号手段の復号したデータの信号品質を検出する信号品質検出手段を有し、
前記最尤復号手段と前記ターボ反復復号手段の一方の復号手段で、前記記録媒体から再生したデータの復号を行い、前記信号品質検出手段により検出した前記一方の手段の復号したデータの信号品質に応じて、前記最尤復号手段と前記ターボ反復復号手段の前記一方の復号手段から他方の復号手段へ切り換えて、前記記録媒体から再生したデータの復号を行うことを特徴とするデータ記録再生信号処理装置。
【0179】
(付記2) 前記信号品質検出手段は、前記最尤復号手段あるいは前記ターボ反復復号手段のいずれか一方の復号手段から出力されたデータの誤りを、セクタ毎に付加された誤り訂正符号により検出し且つ訂正する誤り検出訂正手段であり、
前記誤り検出訂正手段により、前記出力されたデータの誤りを訂正した結果、誤り訂正不能と判断した場合には、前記一方の復号手段とは異なる他方の復号手段に切り換え、且つ前記記録媒体からセクタ単位でデータを再度再生することを特徴とする、付記1に記載のデータ記録再生信号処理装置。
【0180】
(付記3) 前記信号品質検出手段は、前記最尤復号手段あるいは前記ターボ反復復号手段のいずれか一方の復号手段から出力されたデータの誤りを、ターボ符号化の単位の1ターボブロック毎に付加された誤り検出符号により検出する誤り検出手段であり、
前記誤り検出手段により、前記出力されたデータの誤りの数が予め定められた誤りの数より大きいと判断した場合には、前記一方の復号手段とは異なる他方の復号手段切り換え、且つ前記記録媒体から前記1ターボブロック単位でデータを再度再生することを特徴とする、付記1に記載のデータ記録再生信号処理装置。
【0181】
(付記4) 前記1ターボブロック毎に付加する誤り検出符号は、CRC符号であることを特徴とする付記3に記載のデータ記録再生信号処理装置。
【0182】
(付記5) 前記ターボブロック毎に付加する誤り検出符号は、パリティ検査符号であることを特徴とする、付記3に記載のデータ記録再生信号処理装置。
【0183】
(付記6) 前記再生したデータをターボブロック毎に記憶するメモリを更に有し、前記信号品質検出手段により検出した信号品質に応じて、前記最尤復号手段と前記ターボ反復復号手段とを切り換える場合には、前記メモリに格納された前記データを使用して、切り換えられた後の前記最尤復号又は前記ターボ反復復号のいずれかの復号手段で、前記記録媒体から再生したデータの復号を行うことを特徴とする付記1に記載のデータ記録再生信号処理装置。
【0184】
(付記7) 前記インターリーバは、入力データと前記再帰的組織畳み込み符号器により生成されたパリティビットをインターリーブし、
前記最尤復号手段は、前記記録媒体から再生したデータの最尤復号を行う最尤復号部と、前記最尤復号部による最尤復号後にディインターリーブを行うデインターリーバと、前記パリティビットを消去するパリティビット消去部とを有することを特徴とする付記1に記載のデータ記録再生信号処理装置。
【0185】
(付記8) 前記ターボ反復復号手段は、PRチャネル軟判定手段とターボ軟判定手段とPRチャネル軟判定手段の軟判定結果を硬判定する硬判定手段を有し、前記最尤復号手段の動作を、前記PRチャネル軟判定手段と前記硬判定手段により実行することを特徴とする付記1に記載のデータ記録再生信号処理装置。
【0186】
(付記9) 入力データにプリコード処理を行うプリコード手段と、
前記プリコード手段の出力データを記録媒体に記録する記録手段と、
前記記録媒体に記録されたデータを再生する最尤復号手段と、
前記最尤復号手段により復号されたデータが正しいかどうかを、前記記録の直後に前記最尤復号手段により復号されたデータから判断する判断手段とを有する記録再生装置において、
入力データをターボ符号化するターボ符号化手段と、
前記記録媒体に記録されたデータを復号するターボ反復復号手段とを有し、
前記判断手段により、前記復号されたデータが正しくないと判断した場合には、前記ターボ符号化手段を用いて、前記判断手段により、復号されたデータが正しくないと判断された前記入力データをターボ符号化したデータを、前記記録媒体に記録し、且つ、前記記録媒体の前記セクタにターボ符号化して記録された前記入力データを、前記ターボ反復復号手段により復号することを特徴とするデータ記録再生信号処理装置。
【0187】
(付記10) 前記入力データに前記プリコード手段によりプリコード処理を行って前記記録媒体に記録したか又は、前記入力データに前記ターボ符号化手段によりターボ符号化処理を行って前記記録媒体に記録したかを示す情報を、前記記録媒体に記録することを特徴とする付記9に記載のデータ記録再生信号処理装置。
【0188】
(付記11) 入力データをターボ符号化するターボ符号化手段と、
前記ターボ符号化手段によりターボ符号化されたデータを記録媒体に記録する記録手段と、
前記記録媒体からデータを再生するターボ反復復号手段とを有するデータ記録再生信号処理装置において、
前記記録媒体に記録されたデータを復号する最尤復号手段を有し、
前記記録媒体は、試し書きにより最適パワーを設定する最適パワー設定領域を有し、前記領域において最適パワーの設定を行う場合には、前記記録媒体の前記最適パワー設定領域に試し書きデータを記録し、前記前記記録媒体の前記最適パワー設定領域から、前記最尤復号手段によりデータを復号することを特徴とするデータ記録再生信号処理装置。
【0189】
(付記12) 前記ターボ反復復号手段は、PRチャネル軟判定手段とターボ軟判定手段とPRチャネル軟判定手段の軟判定結果を硬判定する硬判定手段を有し、
前記最尤復号手段の動作を、前記PRチャネル軟判定手段と前記硬判定手段により実行することを特徴とする付記11に記載のデータ記録再生信号処理装置。
【0190】
(付記13) 前記最適パワーは、前記最尤復号手段の再生したデータの誤り率が、最適なビット誤り率となるパワーであることを特徴とする、付記11に記載のデータ記録再生信号処理装置。
【0191】
(付記14) 最尤復号手段を有するデータ記録再生信号処理装置において、
ターボ符号化手段及びターボ反復復号化手段を有するターボ符号化/復号ブロックを接続することが可能な、接続部を有することを特徴とするデータ記録再生信号処理装置。
【0192】
【発明の効果】
本発明によれば、再生信号の品質に応じて、復号手段を切り換えることが可能な、データ記録再生信号処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光磁気ディスク装置を例にした、従来のデータ記録再生信号処理装置の構成を示す図である。
【図2】光磁気ディスク装置を例にした、ターボ符号を使用するデータ記録再生信号処理装置の構成を示す図である。
【図3】従来のターボ符号化器の第1の構成例を示す図である。
【図4】パンクチャ動作の概要を示す図である。
【図5】プリコーダの構成例を示す図である。
【図6】従来のターボ反復復号器220の第1の構成例を示す図である。
【図7】従来のターボ符号化器の第2の構成例を示す図である。
【図8】従来のターボ反復復号器の第2の構成例を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施例のデータ記録再生信号処理装置の実施例を示す図である。
【図10】第1のデータフォーマットの例を示す図である。
【図11】第2のデータフォーマットの例を示す図である。
【図12】第3のデータフォーマットの例を示す図である。
【図13】本発明のPRML/ターボ反復復号器902の第1の実施例を示す図である。
【図14】本発明のPRML/ターボ反復復号器902の第2の実施例を示す図である。
【図15】ターボ符号器の第1の構成例で符号化されたターボ符号を、PRチャネルを通した後に、PRML方式で再生する場合の第1の実施例を示す図である。
【図16】ターボ符号器の第1の構成例で符号化されたターボ符号を、PRチャネルを通した後に、PRML方式で再生する場合の第2の実施例を示す図である。
【図17】ターボ符号器の第2の構成例で符号化されたターボ符号を、PRチャネルを通した後に、PRML方式で再生する場合の第3の実施例を示す図である。
【図18】ターボ符号器の第2の構成例で符号化されたターボ符号を、PRチャネルを通した後に、PRML方式で再生する場合の第4の実施例を示す図である。
【図19】PR(1,1)チャネルのインパルス応答特性を示す図である。
【図20A】プリコーデッドPR(1,1)チャネルの状態遷移図を示す図である。
【図20B】プリコーデッドPR(1,1)チャネルの状態遷移表を示す図である。
【図21A】PR(1,1)チャネルの状態遷移図を示す図である。
【図21B】PR(1,1)チャネルの状態遷移表を示す図である。
【図22】本発明の第2の実施例である、本発明のPRML/ターボ反復復号器902の第3の実施例を示す図である。
【図23】図22に示された本発明のPRML/ターボ反復復号器902の第3の実施例の第1の構成例を示す図である。
【図24】図22に示された本発明のPRML/ターボ反復復号器902の第3の実施例の第2の構成例を示す図である。
【図25】第1のデータフォーマットの例に従って記録されたデータを、本発明に従って再生する手順の第1の例を示す図である。
【図26】第2及び第3のデータフォーマットの例に従って記録されたデータを、本発明に従って再生する手順の第2の例を示す図である。
【図27】本発明の第3の実施例のデータ記録再生信号処理装置2700を示す図である。
【図28】PRML復号方法とターボ復号のSN比とビット誤り率の関係を示す図である。
【図29A】1データブロック中に誤りがある場合にPRML復号を行う場合を示す図である。
【図29B】1データブロック中に誤りがある場合にターボ反復復号を行う場合を示す図である。
【図30A】PRML復号による復号データと、そのバイト単位でのECCデコードブロックを示す図である。
【図30B】ターボ反復復号による復号データと、そのバイト単位でのECCデコードブロックを示す図である。
【図31】第1のデータフォーマットの例に従って記録されたデータを、本発明に従って再生する手順の第3の例を示す図である。
【図32】第2のデータフォーマットの例及び、第3のデータフォーマットの例に従って記録されたデータを、本発明に従って再生する手順の第4の例を示す図である。
【図33】ディスク形状の記録媒体の、データゾーンとテストゾーンの配置例を示す図である。
【図34】試し書き時に信号処理回路を切り替える本発明の第5の実施例の第1の構成例を示す図である。
【図35】PRML復号とターボ復号の場合の、リードパワーとビット誤り率の関係例を示す図である。
【図36】試し書き時に信号処理回路を切り替える本発明の第5の実施例の第2の構成例を示す図である。
【図37】データ記録再生信号処理装置の各世代間で、記録及び再生信号処理方式が異なる場合の例を示す図である。
【図38】標準構成としてはPRML復号器を有する装置に、オプションとして、ターボ反復復号器を装着可能な、データ記録再生信号処理装置の実施例を示す図である。
【図39】標準構成(あるいは第1世代の装置)としてPRML復号器を有する装置を示す図である。
【図40】オプションのターボ反復復号器の構成例を示す図である。
を示す図である。
【符号の説明】
110 光ディスクコントローラ(ODC)
120 PRチャネル
121 記録再生光ピックアップ
122 光磁気ディスク
123 自動ゲイン制御部(AGC)
124 アナログ等化器
125 A/D変換器
126 ディジタル等化器
210 ターボ反復復号器
902 PRML/ターボ反復復号器
【発明の属する技術分野】
本発明は、データ記録再生信号処理装置に関連し、特に、再生信号の品質に応じて、復号手段を切り換えることが可能な、データ記録再生信号処理装置に関連する。
【0002】
【従来の技術】
データ記録再生信号処理装置には、光ディスクや磁気ディスクなどの記録媒体にデータを記録及び再生する、多くの分野において使用されている。近年では、ディジタル放送や、音楽配信などの急速な普及により、大容量な媒体にデータの高速転送が可能なデータ記録再生信号処理装置が、不可欠のものとなっている。
【0003】
図1は、光磁気(MO)ディスク装置を例にした、従来のデータ記録再生信号処理装置100の構成を示す。図1に示す従来のデータ記録再生信号処理装置100は、主に、光ディスクコントローラ(ODC又は、Optical Disk Controller)110とPRチャネル120及び、最尤復号器130により構成される。
【0004】
光ディスクコントローラ(ODC又はOptical Disk Controller)110は、信号処理制御やデータのインターフェースなどを行う機能を有し、入力データ111に対して、誤り訂正符号化を実行且つ、RLL(Run Length Limited)変調を行って、記録データを作成する。光ディスクコントローラ110により作成された記録データは、書きこみデータとしてPRチャネル120へ送られる。
【0005】
PRチャネル120は、主に、記録再生光ピックアップ121、光磁気ディスク122、自動ゲイン制御部(AGC)123、アナログ等化器124、A/D(アナログ/ディジタル)変換器125、及び、ディジタル等化器126を有する。光ディスクコントローラ110により送られた記録信号は、PRチャネル120内の記録再生光ピックアップ121により、光信号に変換されて、光磁気ディスク122上へ記録される。
【0006】
一方、光磁気ディスク122上に記録された信号は、記録再生光ピックアップ121により再生され、MO信号127として、AGC123へ送られ、信号振幅の制御が行われる。次に、AGC123により振幅制御されたMO信号は、アナログ等化器124で波形等化されたのちに、A/D変換器125でディジタル信号に変換され、更にディジタル等化器126で波形等化された後に、PRチャネル120より、最尤復号器130へ出力される。
【0007】
最尤復号手段としての、最尤復号器130は、PRML(Partial Response Maximum Likelihood)方式による再生を行い、再生された信号を、光ディスクコントローラ110へ送る。
【0008】
光ディスクコントローラ110では、入力データ111に行ったのとは逆に、RLL復調を行いこの後に、RLL復調後の信号中に存在するデータの誤りに対して、誤り訂正を行う。
【0009】
また、近年では、記録媒体の記録密度の高密度化を行うために、更に低SN比(Signal to Noise ratio)の場合でも、PRML方式よりも低誤り率で、データの記録及び再生を行うことが可能である、ターボ符号を適用する研究が盛んである。ターボ符号は、現在では、第3世代の誤り訂正符号として携帯電話に採用されている。
【0010】
図2は、光磁気(MO)ディスク装置を例にした、ターボ符号を使用するデータ記録再生信号処理装置100の構成を示す。本構成は、図1のデータ記録再生信号処理装置100の構成に対して、ターボ符号器210を追加して、更に、最尤復号器130をターボ反復復号器220としたものである。
【0011】
図2で、図1と同一番号の構成要素は同一の構成要素を示す。
【0012】
図2では、光ディスクコントローラ110から出力されたデータは、ターボ符号器210へ送られ、ターボ符号化されて、記録データが作成される。ターボ符号器210により作成された記録データは、PRチャネル120へ送られる。
【0013】
PRチャネル120の構成と動作は、図1で説明したのと同様である。PRチャネル120で再生された信号128は、ターボ符号器220へ送られる。
【0014】
ターボ復号器220は、PRチャネル120から出力された再生データについて、ターボ反復復号を実行し、そして、光ディスクコントローラ110へ送る。
【0015】
光ディスクコントローラ110では、図1のデータ記録再生信号処理装置100と同様に、記録時に入力データ111に行ったのとは逆に、RLL復調を行いこの後に、RLL復調後の信号中に存在するデータの誤りに対して、誤り訂正を行う。
【0016】
図3は、上述のターボ符号化器210の第1の構成例を示し、図6は、上述のターボ反復復号器220の第1の構成例を示す。
【0017】
図3のターボ符号化器210は、主にインターリーバ301、再帰的組織畳み込み符号器である、再帰的組織(RSC:Recursive Systematic Convolution)符号化器302、パンクチャ及びマルチプレクサ部(PUMUX,又は、Multiplexer with puncture)303及び、プリコーダ304により構成される。ukは、ターボ符号化器210に入力するデータ112であり、akはukと等しく、pkはパリティデータを示す。
【0018】
インターリーバ301は、データの順序を入れ替え、RSC符号化器302は畳み込み符号化を行う。入力データ系列akと、RSC符号化器302の出力のパリティ系列pkは、パンクチャ及びマルチプレクサ部(PUMUX)303へ入力される。
【0019】
図4は、パンクチャ動作の概要を示す。パンクチャ及びマルチプレクサ部(PUMUX)303は、入力データ系列akとパリティデータ系列pkを、多重して出力する。この場合に、パンクチャ及びマルチプレクサ部(PUMUX)303は、記録再生装置の場合には、記録容量を高める工夫として、パリティデータ系列pkを図4のようにnシンボル毎に(n−1)シンボルを間引く。即ち、図4に示されたように、入力データ系列(ak)401とパリティデータ系列(pk)402を多重する場合には、pkの内の(n−1)のシンボルを間引き、nシンボルのakと1シンボルのpkにより1ターボブロック403を生成する。そして、ターボ符号では、インタリーバサイズ(図3の構成ではパリティデータpkを含めたサイズ)を1ターボブロックとして記録及び再生する。
【0020】
プリコーダ304は、一般的にPRチャネル120の逆特性を有する。例えば、PRチャネル120である記録及び再生チャネルが1+Ds(ここで、Dsは1チャネルビットの遅延を表す)特性を持つ光磁気ディスク装置では、図5に示すように、1/(1+Ds)の伝達関数を用いるプリコーダ304を使用する。図5は、プリコーダ304の構成例を示し、加算器501と、1チャネルビットの遅延器502により構成される。
【0021】
次に、ターボ反復復号器220について説明する。図6は、ターボ反復復号器220の例を示す図である。ターボ反復復号器220は、主に、PRチャネル軟判定器601、減算器602、パンクチャ及びデマルチプレクサ部(DEMUX又は、de−multiplexer with de−puncture)603、インターリーバ604、ターボ軟判定器605、デインターリーバ606、減算器607、608、パンクチャ及びマルチプレクサ部(PUMUX)609、及び、硬判定部610より構成される。
【0022】
ここで、PRML方式では、一般的にPRチャネル120に対して、最尤復号を行い、プリコーダに対しては、その逆特性を持つポストコーダにより逆変換を行う。しかし、ターボ反復復号では、その構成上プリコーダも含めて、PRチャネル120をプリコーディッドPRチャネルと考えて、軟判定復号を行う。
【0023】
これは、軟判定値をポストコードする構成が非常に困難であるからである。ターボ反復復号器は、ビタビ復号器に代表される(幾つかのレベルのサンプル信号を0又は1のバイナリデータに復号する)硬判定復号を行わない。代わりに、(幾つかのレベルのサンプル信号を、対数尤度比と呼ぶ0に対する1の確率を出力する、(MAP(Maximum a Posteriori Probability)方式や、SOVA(Soft Output Viterbi Algorithm)方式などが一般的である)複数個の軟判定器を使用して、互いに他の判定結果を利用しながら、インターリーバ(あるいはディインターリーバ)を介して反復することにより、誤ったデータ訂正する。これにより、ターボ反復復号器は、PRML方式よりも低いSN比の信号も、低い誤り率で再生できる優れた特性を持つ復号器である。
【0024】
図2のPRチャネル120のディジタル等化器126より出力された再生信号128は、PRチャネル軟判定器601によりPRチャネルの軟判定復号が行われ、尤度情報L(bi)620が出力される。減算器602により、この尤度情報から事前確率629が減算され、パンクチャ及びデマルチプレクサ部603に送られる。
【0025】
パンクチャ及びデマルチプレクサ部(DEMUX)603は、図3のパンクチャ及びマルチプレクサ部(PUMUX)303の逆操作を行う部分であり、1つの系列を2つの系列に分割し、パンクチャ及びマルチプレクサ部(PUMUX)303により消去されたシンボル位置に、ダミーシンボル(一般的には復号器に影響を与えない0)を挿入する。
【0026】
パンクチャ及びデマルチプレクサ部603の出力のデータ系列621は、インターリーバ604に送られ、インターリーブされ、その出力が、ターボ軟判定器605へ送られる。一方、パンクチャ及びデマルチプレクサ部603によりダミーシンボル(一般的には復号器に影響を与えない0)が挿入されたパリティ系列622の出力も、ターボ軟判定器605へ送られる。
【0027】
データ系列623とパリティ系列622が、ターボ軟判定器605により、軟判定復号され、データ系列の尤度情報624とパリティ系列の尤度情報L(pk)625が出力される。パリティ系列の尤度情報L(pk)625は、減算器607により、事前確率622が減算された後に、パンクチャ及びマルチプレクサ部(PUMUX)609へ入力される。
【0028】
一方、データ系列の尤度情報624は、デインターリーバ606に送られる。デインターリーバ(π− 1)606は、図3のインターリーバ301の逆操作を行う。そして、デインタリーバ606によりデインターリーブされたデータ系列626は、減算器608により、事前確率621が減算された後に、パンクチャ及びマルチプレクサ部(PUMUX)609へ入力される。
【0029】
パンクチャ及びマルチプレクサ部(PUMUX)609は、PRチャネル軟判定器601に事前情報629を提供する。このようにして、繰返し復号が行われる。
【0030】
最後に、硬判定器610は、(ターボ軟判定器605による出力が、0に対する1の確率を持つ対数尤度比(LLR:Log Likelihood Ratio)である場合には、)値0をしきい値として、記号”0”と記号”1”の2値データに変換する。図3及び、図6に示す構成を持つターボ符号化器210とターボ反復復号器220では、主信号(uk,ak)にインターリーバを挿入しないため、即ち、図3のパンクチャ及びマルチプレクサ部(PUMUX)303の出力にインターリーバを挿入しないため、RLL変調による制約をそのまま維持することが可能である。
【0031】
また、図7は、図3のターボ符号化器210とは異なる形式の、ターボ符号化器の第2の構成例を示す図である。図8は、図6のターボ反復復号器220とは異なる形式の、ターボ反復復号器の第2の構成例を示す図である。図7及び図8おいて、図3及び図6と同一番号の構成要素は、同一の構成要素を示す。図3と図7の構成の違いは、図7では、インターリーバ301がパンクチャ及びマルチプレクサ部(PUMUX)303の後段に配置されていることである。また、図6と図8の違いは、図8は、図7の構成に対応して、減算器602の出力とパンクチャ及びデマルチプレクサ部603の間にデインターリーバ606が配置され、更に、パンクチャ及びマルチプレクサ部(PUMUX)609の出力から減算器607により、事前確率が減算された後に、インターリーバ604が配置されていることである。
【0032】
各構成要素の機能は同様であり、その配置が異なり、図7では、パリティビットを付加した後にインターリーブを行うため、記録データciは、ユーザデータukとの相関は失われる。
【0033】
本発明に関連する先行技術は、特許文献1に記載されている。
【0034】
【特許文献1】
特開2000−200466号公報
【0035】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、データ記録再生信号処理にPRML方式やターボ反復復号方式を使用する場合には、次のような問題点がある。
【0036】
先ず第1は、データ記録再生信号処理としてPRML方式を用いた場合には、光ヘッドや媒体への塵埃の影響や経時変化により生じるSN比の劣化により、ランダム誤りが増加して、データの信頼性が低下することである。
【0037】
第2は、データ記録再生信号処理としてターボ反復復号を用いる場合には、記録媒体上の傷や塵埃の影響によりバースト誤りが発生し、ターボ反復復号により、誤りを攪拌し増大することである。
【0038】
第3は、データ記録再生信号処理としてターボ反復復号を用いる場合には、媒体へのデータの試し書きを行うときに、復号器は反復動作を行うので、これにより大きな処理時間を必要としてしまうことである。さらに、ターボ反復復号器は、読み出しパワー対誤り率の特性が、比較的急峻であるために、読み出しに最適なパワーを検索するのが困難であることである。
【0039】
第4は、ターボ反復復号は、複数の軟判定復号器及びインターリーバを有する構成であるために、回路規模が大きいことである。
【0040】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、再生信号の品質に応じて、復号手段を切り替えることが可能な、データ記録再生信号処理装置を提供することを目的とする。
【0041】
【課題を解決するための手段】
そこで、それぞれの課題を解決するために本発明では、つぎのように構成する。
【0042】
先ず、上述の第1の課題に対しては、記録媒体の通常の再生時には、PRML復号方法を用いて再生し、そして、セクタ毎あるいは、ブロックごとに信号品質を検査し、信号品質に応じてターボ反復復号方法を用いて再生するように構成する。
【0043】
上述の第2の課題に対しては、記録媒体の通常の再生時には、ターボ反復復号方法を用いて再生し、そして、記録媒体上の傷や塵埃により発生するバースト誤りを検出したときに、反復復号により誤りが増大したと判断した場合には、PRML復号方法を用いて再生する。
【0044】
上述の第3の課題に対しては、通常の再生時のデータ再生信号処理には、ターボ反復復号方法を用いるが、媒体上へデータの試し書きを行うときには、PRML復号方法を用いてデータを再生し、高速に、最適な読み出しパワーの検索処理を行う。
【0045】
上述の第4の課題に対しては、ターボ反復復号器内の機能モジュールとPRML復号器内の機能モジュールとを共通化することにより、回路規模を低減する。
【0046】
信号品質の劣化要因は、記録媒体やヘッド上のごみやほこりなどによる汚れ、外的磁界による劣化、記録媒体上の傷、記録媒体の経時劣化などがある。光磁気ディスク装置では、記録したデータを再生する場合には、ECC(Error Correction Code)により復号データ品質を検査する。そして、誤りが多いために訂正が困難であると判断した場合には、これが、回路などから生じる一時的なSN比の劣化に起因するのであれば、リトライ(再読み込み)を行うことにより正しく再生できる。
【0047】
しかし、レンズの汚れや経時劣化などによるSN比の劣化に対しては、リトライを実行しても、記録媒体からデータを読み込むことはできない。このような場合にSN比の改善効果の高い、ターボ反復復号を行うことにより、誤り数を低減し、誤り訂正を容易にする。
【0048】
また、上述の内容とは逆に、ターボ反復復号方法をデータの再生のために通常の再生時に用いる場合において、傷や塵埃の影響により、バースト誤りが生じると、反復復号動作により誤りを拡散し且つ増加させる結果となり、誤り訂正が正常に動作しなくなってしまう。
【0049】
そこで、バースト誤りを検知し且つ、誤りの数が増大したと判断した場合には、PRML方法を復号方法として用いて、誤りを増加させることなしに、PRML方法による誤り訂正を行い、これにより、その後のODCで実行される誤り訂正動作による訂正確率を上昇させる。
【0050】
さらに、ターボ反復復号は、その構成上、反復処理を行うために、逐次処理を行うことができない。そこで、逐次にデータを処理しながら読み出しパワーの設定を実行するために、記録媒体へ試し書きをする場合には、PRML方法を復号方法を用いる。
【0051】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を実施するための実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0052】
先ず最初に、本発明の第1の実施例について説明する。本発明の第1の実施例は、ユーザデータにターボ符号化を行って記録し、そして、通常の再生時には、PRML復号方法を用いて再生する。そして、リトライが発生した時には、ターボ復号方法を使用して再生する実施例である。
【0053】
図9は、本発明の第1の実施例のデータ記録再生信号処理装置900の実施例を示す。図9のデータ記録再生信号処理装置900は、主に、光ディスクコントローラ(ODC、Optical Disk Controller)901と、ターボ符号器210、PRチャネル120及び、PRML/ターボ反復復号器902により構成される。図9において、図2と同一番号の構成要素は同一の構成要素を示す。
【0054】
光ディスクコントローラ901は、入力データ911を記録する場合には、入力データ911に対して、誤り訂正符号化を実行且つ、RLL(Run Length Limited)変調を行って、記録データを作成する。光ディスクコントローラ901から出力されたデータは、ターボ符号器210へ送られ、ターボ符号化されて、記録データが作成される。ターボ符号器210により作成された記録データは、PRチャネル120へ送られる。
【0055】
PRチャネル120の構成と動作は、図1で説明したのと同様である。PRチャネル120で再生された信号128は、PRML/ターボ反復復号器902へ送られる。
【0056】
PRML/ターボ反復復号器902は、通常の再生においては、PRML復号方法を使用するデータ復号モード(PRML復号モードと呼ぶ)で、PRチャネル120で再生された信号128を復号する。そして、復号した結果uk’を、光ディスクコントローラ901へ送る。
【0057】
光ディスクコントローラ901では、セクタ毎に或は前述の1ターボブロック毎に、CRC(Cyclic Redundancy Check)符号あるいはECC(Error Correction Code)により、復号した結果uk’の信号品質を、データの誤りを検出することにより検査する。
【0058】
光ディスクコントローラ901が、誤り個数が予め定められた設定値よりも多いと判断した場合には、光ディスクコントローラ901から、PRチャネル120とPRML/ターボ反復復号器902へモード切り換え信号912を送る。このモード切り換え信号912はPRチャネル120に対しては、リトライ要求信号である。このモード切り換え信号912が、PRML/ターボ反復復号器902に送られると、PRML/ターボ反復復号器902は、データ復号モードを、上述のPRML復号モードから、ターボ反復復号を使用してデータの復号を行うデータ復号モード(ターボ反復復号モードと呼ぶ)に切り替えて復号する。
【0059】
図10は、第1のデータフォーマットの例を示し、この第1のデータフォーマットは、セクタ毎に信号品質を検査する場合のデータフォーマットの例である。図10の第1のデータフォーマットは、複数のデータブロック1002、1003と、この1セクタ内の複数のデータブロック1002、1003に対して、誤り検出及び訂正用のECCデータ1004が付加されて、1セクタのデータを構成する。更に、記録媒体上の各セクタに配置されているアドレス情報1001の後に、記録される。
【0060】
この各セクタのデータの再生時には、複数のデータブロック1002、1003と、ECCデータ1004から、セクタ内のデータ内の誤りを検出する。誤りの個数が多いために、誤り訂正不能と判断した場合には、光ディスクコントローラ901から、PRチャネル120とPRML/ターボ反復復号器902へモード切り換え信号912を送る。このモード切り換え信号912はPRチャネル120に対しては、リトライ要求信号である。そして、PRML/ターボ反復復号器902は、PRML復号モードからターボ反復復号モードへデータ復号モードを切り換えて、リトライ再生を行う。
【0061】
図11は、第2のデータフォーマットの例を示し、この第2のデータフォーマットは、セクタ毎に信号品質を検査する場合の別のデータフォーマットの例である。図11の第2のデータフォーマットは、複数のデータブロック1002、1003と、セクタのデータブロック1002、1003に対するCRC符号1005及び、この1セクタ内の複数のデータブロック1002、1003とCRC符号1005に対して、誤り検出及び訂正用のECCデータ1004が付加されて、1セクタのデータを構成する。更に、記録媒体上の各セクタに配置されているアドレス情報1001の後に、記録される。
【0062】
この各セクタのデータの再生時には、複数のデータブロック1002、1003とCRC符号1005を使用して、ECCデコードを行う前に、セクタ内のデータ内の誤りを検出する。CRC符号1005により、データブロック1002、1003内に誤りがあると判断した場合には、光ディスクコントローラ901から、PRチャネル120とPRML/ターボ反復復号器902へモード切り換え信号912を送る。このモード切り換え信号912はPRチャネル120に対しては、リトライ要求信号である。そして、PRML/ターボ反復復号器902は、PRML復号モードからターボ反復復号モードへデータ復号モードを切り換えて、リトライ再生を行う。
【0063】
なおCRC符号1005の代わりに、パリティビット符号を使用しても良い。
【0064】
図12は、第3のデータフォーマットの例を示し、この第3のデータフォーマットは、1セクタ内のデータブロック毎にデータ復号モードを切り換えることが可能なデータフォーマットである。図12の第3のデータフォーマットは、複数のデータブロック1006、1007及び、この1セクタ内の複数のデータブロック1006、1007に対して、誤り検出及び訂正用のECCデータ1004が付加されて、1セクタのデータを構成する。更に、1データブロックは、データブロック1006に示すように、データ部1002とCRC符号1005により構成される。更に、記録媒体上の各セクタに配置されているアドレス情報1001の後に、記録される。
【0065】
この各セクタのデータブロックの再生時には、各データブロック1006毎にデータ1002とCRC符号1005を使用して、ECCデコードを行う前に、セクタ内のデータブロック内の誤りを検出する。CRC符号1005により、データブロック1006内に誤りがあると判断した場合には、光ディスクコントローラ901から、PRチャネル120とPRML/ターボ反復復号器902へモード切り換え信号を送る。このモード切り換え信号912はPRチャネル120に対しては、リトライ要求信号である。そして、PRML/ターボ反復復号器902は、PRML復号モードからターボ反復復号モードへデータ復号モードを切り換えて、リトライ再生を行う。このように、図12に示された第3のデータフォーマットを使用すると、データブロック毎に、信号品質を検査して、信号品質が良好でない場合には、PRML復号モードからターボ反復復号モードへデータ復号モードを切り換えて、リトライ再生を行うことができる。CRC符号を用いると、ECCを用いるときと比較して、デコード処理が簡単であるので、データブロックを再生した直後に誤りの検出を行うことができ、素早く、データ復号モードの切り替えを行うことができる。
【0066】
なおCRC符号1005の代わりに、パリティビット符号を使用しても良い。
【0067】
図13は、本発明のPRML/ターボ反復復号器902の第1の実施例を示し、図14は、本発明のPRML/ターボ反復復号器902の第2の実施例を示す。
【0068】
図13に示す本発明のPRML/ターボ反復復号器902の第1の実施例は主に、切り換えスイッチ1301、メモリ1302、PRML復号器1303、及びターボ反復復号器1304により構成される。図13に示されたメモリ1302は、ターボ反復復号器1304によりターボ反復復号を実行する時に、ターボ反復復号が終了するまで、ディジタル等化器126の出力データを保持する。
【0069】
図13のPRML/ターボ反復復号器902は、光ディスクコントローラ901から、モード切り換え信号912を受信する。モード切り換え信号912が、PRML方式で復号するPRML復号モードを示す場合には、切り換えスイッチ1301を端子P側に接続して、ディジタル等化器126から出力されるデータをPRML復号器1303へ入力する。そして、PRML復号器1303はPRML方式で復号を行った後に、復号したデータ1314を、光ディスクコントローラ901へ出力する。
【0070】
一方、モード切り換え信号912が、ターボ反復復号方式で復号するターボ反復復号モードを示す場合には、切り換えスイッチ1301を端子T側に接続して、ディジタル等化器126から出力されるデータをメモリ1302へ入力する。そして、ターボ反復復号器1304は、メモリ1302に格納されたデータを、ターボ反復復号した後に、復号した信号1315を、光ディスクコントローラ901へ出力する。
【0071】
PRML方式は、逐次復号が可能であるので、図13に示されたように、ディジタル等化器126からの出力信号をメモリに格納せずに復号する。従って、PRML復号モード時は、ディジタル等化器126からのデータ出力とほぼ同時に復号可能である。しかし、リトライ要求があると、ターボ復号モードに切り換えるために、メモリ1302にディジタル等化器126からのデータを格納するために、もう一度、記録媒体からデータを読み直す必要がある。
【0072】
図14は、PRML/ターボ反復復号器902の第2の実施例を示す。図14において、図13と同一番号の構成要素は、同一の構成要素を示す。図14の構成で図13と異なる点は、メモリ1302を、ディジタル等化器126と切り換えスイッチ1301の間に設けた点である。図14に示す実施例では、PRML方式で復号する場合とターボ反復復号方式で復号する場合の両方で、ディジタル等化器126からの出力データが、一旦メモリ1302に格納される。そして、PRML復号モードで復号する場合と、ターボ反復復号モードで復号する場合のいずれの場合も、メモリ1302に格納されたデータを読み出して復号する。
【0073】
本実施例により、リトライ要求があった場合にも、記録媒体から再度データを読み出すこと無しに、即座に、メモリ1302に蓄えられたデータを用いてターボ反復復号を行うことが可能である。
【0074】
次に、図13及び図14に示すPRML/ターボ反復復号器902の、PRML復号モードで復号する場合の、実施例について説明する。
【0075】
図15から図18は、PRML/ターボ反復復号器902の、PRML復号モードで復号する場合の、実施例を示す。
【0076】
ここで、先ず最初に、PR(1,1)チャネルについて説明する。
【0077】
図19は、PR(1,1)チャネルのインパルス応答特性を示す。
【0078】
図20Aは、図3のプリコーダ304の特性と図19のPR(1,1)チャネルの特性を合わせた、プリコーデッドPR(1,1)チャネルの場合の状態遷移図を示し、図20Bは、その状態遷移表を示す。
【0079】
一方、図21Aは、図3のプリコーダ304の特性を含まない、図19のPR(1,1)チャネルのみの特性の場合の状態遷移図を示し、、図20Bは、その状態遷移表を示す。
【0080】
図15は、図3のターボ符号器の第1の構成例で符号化されたターボ符号を、PRチャネル120を通した後に、PRML方式で再生する場合の第1の実施例を示す。図15に示されたPRML復号モードで復号する第1の実施例は、最尤復号器1501とデマルチプレクサ部(DEMUX)1502より構成される。図15に示す最尤復号器1501は、図20Aに示す状態遷移図及び、図20Bに示す状態遷移表に従って、最尤復号を実行する。この再尤復号器1501は、図3に示された、プリコーダ304の持つ、1/(1+Ds)特性対する逆特性を考慮して、再尤復号を実行する。最尤復号器1501により最尤復号されたデータbi’は、DEMUX1502により、ターボ符号化により付加したパリティシンボルpkが削除され、ユーザデータuk’が出力される。
【0081】
図16は、図3のターボ符号器の第1の構成例で符号化されたターボ符号を、PRチャネル120を通した後に、PRML方式で再生する場合の第2の実施例を示す。図16に示されたPRML復号モードで復号する第2の実施例は、最尤復号器1601、ポストコーダ1602及び、デマルチプレクサ部(DEMUX)1603より構成される。
【0082】
図16に示す最尤復号器1601は、図21Aに示す状態遷移図及び、図21Bに示す状態遷移表に従って、最尤復号を実行する。この実施例では、ポストコーダ1602は、プリコーダ304の持つ、1/(1+Ds)特性に対する逆特性を有する。従って、最尤復号器1601は、図3のプリコーダ304の特性を含まない、図19のPR(1,1)チャネルのみの特性の場合の復号を実行する。
【0083】
最尤復号され、且つポストコーダ1602で処理されたデータは、図15に示されたPRML復号モードで復号する第1の実施例と同様に、デマルチプレクサ部(DEMUX)1603より処理され、ユーザデータuk’が出力される。
【0084】
図17は、図7のターボ符号器の第2の構成例で符号化されたターボ符号を、PRチャネル120を通した後に、PRML方式で再生する場合の第3の実施例を示す。図17に示されたPRML復号モードで復号する第3の実施例は、最尤復号器1701、デインターリーバ1702、及び、デマルチプレクサ部(DEMUX)1703より構成される。
【0085】
図17に示す最尤復号器1701は、図20Aに示す状態遷移図及び、図20Bに示す状態遷移表に従って、最尤復号を実行する。この再尤復号器1701は、図3に示された、プリコーダ304の持つ、1/(1+Ds)特性対する逆特性を考慮して、再尤復号を実行する。最尤復号器1701により最尤復号されたデータは、デインターリーバ1702によりデインターリーブされる。
【0086】
図7のターボ符号器の第2の構成例では、主信号(ak)にパリティシンボルpkを付加したbiを、インターリーブしているため、復号時にはその信号の逆変換を行うためデインターリーブする必要があるためである。
【0087】
そして、デインターリーバ1702より出力されるこのデインターリーブされたデータbi’は、DEMUX1702により、ターボ符号化により付加したパリティシンボルpkが削除され、ユーザデータuk’が出力される。
【0088】
図18は、図7のターボ符号器の第2の構成例で符号化されたターボ符号を、PRチャネル120を通した後に、PRML方式で再生する場合の第4の実施例を示す。図18に示されたPRML復号モードで復号する第4の実施例は、最尤復号器1801、ポストコーダ1802、デインターリーバ1803及び、デマルチプレクサ部(DEMUX)1804より構成される。
【0089】
図18に示す最尤復号器1801は、図21Aに示す状態遷移図及び、図21Bに示す状態遷移表に従って、最尤復号を実行する。この実施例では、ポストコーダ1802は、プリコーダ304の持つ、1/(1+Ds)特性対する逆特性を有する。従って、最尤復号器1801は、図7のプリコーダ304の特性を含まない、図19のPR(1,1)チャネルのみの特性の場合の復号を実行する。
【0090】
最尤復号され、且つポストコーダ1802で処理されたデータは、図17に示されたPRML復号モードで復号する第3の実施例と同様に、デインターリーバ1803及び、デマルチプレクサ部(DEMUX)1804より処理され、ユーザデータuk’が出力される。
【0091】
次に、図13及び図14に示すPRML/ターボ反復復号器902の、PRML復号モードで復号する場合の、実施例について説明する。
【0092】
図13及び図14に示すPRML/ターボ反復復号器902におけるターボ反復復号モードでは、図3のターボ符号器の第1の構成例で符号化する場合には、図6に示すターボ反復復号器220の第1の構成例によりターボ復号される。また、図7に示すターボ符号化器の第2の構成例で符号化する場合には、図8に示すターボ反復復号器の第2の構成例によりターボ復号される。
【0093】
次に、本発明の第2の実施例について図22から図26を使用して、説明する。本実施例は、PRML復号器とターボ反復復号器内のモジュールを共用して、回路規模を低減する場合の実施例である。
【0094】
図22は、本発明のPRML/ターボ反復復号器902の第3の実施例を示す図である。図22に示すPRML/ターボ反復復号器902の第3の実施例は、主に、PRML復号器1303とターボ反復復号器1304より構成される。図22に示す本発明のPRML/ターボ反復復号器902の第3の実施例も、図13及び図14に示した本発明のPRML/ターボ反復復号器902の第1と第2の実施例の場合と同様に、リトライ要求が発生した場合には、光ディスクコントローラ901からデータ復号モードが切り替えられる。
【0095】
図23は、図3のターボ符号器の第1の構成例に対応する、図22に示されたPRML/ターボ反復復号器902の第3の実施例の第1の構成例を示す。図23は、PRML復号器とターボ反復復号器内のモジュールを共用する第1の構成例を示す。図23のPRML復号器とターボ反復復号器内のモジュールを共用するPRML/ターボ反復復号器902の第1の構成例は、主にPRML復号器1303とターボ反復復号器1304により構成される。PRML復号器1303は、メモリ2301、PRチャネル軟判定器2302、パンクチャ及びデマルチプレクサ部(DEMUX)2303、硬判定器2304より構成される。一方ターボ反復復号器1304は、減算器2315、2316、インターリーバ2317、ターボ軟判定器2318、減算器2319、2320、デインターリーバ2321及び、パンクチャ及びマルチプレクサ部(PUMUX)2322、切り換えスイッチ2330、2331及び、2332より構成される。
【0096】
図23に示されたPRML/ターボ反復復号器902は、PRML復号モード及びターボ反復復号モードに関わらず、ディジタル等化器126の出力(ei)128をメモリ2301に格納する。
【0097】
PRML復号モード時は、モード切り換え信号912により、ターボ反復復号器1304内の切り換えスイッチ2330から2332は切断されており、PRML復号器1303によってPRML復号を行う。PRML復号は、図23に示すようにターボ反復復号器で用いるPRチャネル軟判定器2302により軟判定復号を行い、DEMUX2303によりデータ系列の尤度情報L(ak)とパリティ系列の尤度情報L(pk)に分ける。データ系列の尤度情報L(ak)は、硬判定器2304により2値信号へ判定され。ユーザデータuk’が出力される。
【0098】
ターボ反復復号モード時は、モード切り換え信号912により、ターボ反復復号器1304内の切り換えスイッチ2330から2332は閉じられており、PRML復号器1303とターボ反復復号器1304によってターボ反復復号を行う。
【0099】
図23のPRML/ターボ反復復号器902は、図6に示された、ターボ反復復号器220の第1の構成例の動作に対応する。図6に示された、ターボ反復復号器220の第1の構成例との違いは、PRチャネル軟判定器2302の出力の尤度情報から事前確率を減算する減算器2315と2316が、パンクチャ及びデマルチプレクサ部2303の前ではなく、パンクチャ及びデマルチプレクサ部2303の後方に配置されていることである。
【0100】
これにより、パンクチャ及びデマルチプレクサ部2303の出力の信号をターボ軟判定器2318へ送り、ターボ反復復号動作を行う。
【0101】
以上に示した構成により、ターボ反復復号のモジュールの一部をPRML復号器1303として用いることが可能となり、回路規模削減を行うことができる。
【0102】
図24は、図7のターボ符号器の第2の構成例に対応する、図22に示されたPRML/ターボ反復復号器902の第3の実施例の第2の構成例を示す。
【0103】
図24は、PRML復号器とターボ反復復号器内のモジュールを共用する第2の構成例を示す。図24のPRML復号器とターボ反復復号器内のモジュールを共用するPRML/ターボ反復復号器902の第2の構成例は、主にPRML復号器1303とターボ反復復号器1304により構成される。PRML復号器1303は、メモリ2301、PRチャネル軟判定器2302、パンクチャ及びデマルチプレクサ部2303、硬判定器2304、減算器2305、デインターリーバ2321より構成される。一方ターボ反復復号器1304は、ターボ軟判定器2318、減算器2320、インターリーバ2317及び、パンクチャ及びマルチプレクサ部(PUMUX)2322、切り換えスイッチ2330、2331、2332及び、2333より構成される。
【0104】
基本的な動作は図23に示すPRML/ターボ反復復号器902の第3の実施例の第1の構成例と同様であり、ターボ符号化器の構成の違いに対応してインターリーバ2317とデインターリーバ2321の位置が異なる。
【0105】
次に、本発明に従った、データの再生手順について、図25と26を用いて詳しく説明する。
【0106】
図25は、前述の図10の第1のデータフォーマットの例に従って記録されたデータを、本発明に従って再生する手順の第1の例を示す。
【0107】
図25の手順は、ステップ2501で再生が開始し、ステップ2502で、PRML復号モードが設定され、再生が継続する。
【0108】
ステップ2503で、誤り訂正機能により、復号データ中の誤りが検出される。この誤りが訂正可能である場合には、ステップ2504へ進み正常に再生が終了する。
【0109】
一方、ステップ2503で誤りが訂正不能である場合には、処理はステップ2505へ進み、リトライが要求される。リトライ要求が発生すると、ステップ2506で記録媒体から再びデータが読み込まれ、そして、次にステップ2507でターボ反復復号が実行される。次に処理はステップ2508へ進む。
【0110】
ステップ2508では、再度、誤り訂正機能により、復号データ中の誤りが検出される。この誤りが訂正可能である場合には、ステップ2509へ進み正常に再生が終了する。一方、訂正不能の場合には、ステップ2510へ進み、訂正不能のセクタは、欠陥セクタとして登録され、以後は使用されない。
【0111】
図26は、前述の図11の第2のデータフォーマットの例及び、図12の第3のデータフォーマットの例に従って記録されたデータを、本発明に従って再生する手順の例を示す。
【0112】
図26の手順は、ステップ2601で再生が開始し、ステップ2602で、PRML復号モードが設定され、再生が継続する。
【0113】
ステップ2603で、CRC検出機能により、復号データ中の誤りが検出される。
【0114】
この誤りが少ない場合には、処理はステップ2607へ進む。一方、この誤りが多い場合には、処理はステップ2604へ進み、ブロックデータのリトライが要求される。リトライ要求が発生すると、ステップ2605で記録媒体から再びデータが読み込まれ、そして、次にステップ2606でターボ反復復号が実行される。次に処理はステップ2607へ進む。
【0115】
ステップ2607では、誤り訂正機能により、復号データ中の誤りが検出される。この誤りが訂正可能である場合には、ステップ2608へ進み正常に再生が終了する。一方、訂正不能の場合には、ステップ2609へ進み、訂正不能のセクタは、欠陥セクタとして登録され、以後は使用されない。
【0116】
次に、本発明の第3の実施例について説明する。本発明の第3の実施例は、通常の記録及び再生の場合には、記録時にはターボ符号化を行わずにプリコードのみを行って記録媒体にデータを記録し、再生時にはターボ反復復号を行わずにPRML復号を行う。そして、交替セクタ要求が発生したときにのみ、再度ターボ符号化を行ってデータを記録媒体に記録し、且つ、再生時にターボ復号を行う実施例である。
【0117】
図27は、本発明の第3の実施例のデータ記録再生信号処理装置2700を示す。図27の構成要素のうち、図9と同一番号の構成要素は、同一の構成要素を示すものとする。図27に示す本発明の第3の実施例のデータ記録再生信号処理装置2700が、図9に示された本発明の第1の実施例のデータ記録再生信号処理装置と異なる点は、光ディスクコントローラ901からの出力信号にプリコードを行うプリコーダ2701と、光ディスクコントローラ901からのモード切り換え信号912に従って、ターボ符号化器210とプリコーダ2701の出力を選択して出力を切り換える切り換え部2702を設けたことである。
【0118】
本発明の第3の実施例では、通常の記録及び再生の場合には、光ディスクコントローラ901からのモード切り換え信号912は、記録時には、切り換え部2702がプリコーダ2701の出力を選択するように設定され、光ディスクコントローラ901からの記録データukに、プリコードのみを行って記録媒体にデータを記録する。そして、再生時には、PRML/ターボ反復復号器902により、ターボ反復復号を行わずにPRML復号を行う。
【0119】
しかし、データ記録時のベリファイ再生を実行しているときに、誤りが多いと判断して、交替セクタ要求が発生した場合には、同じセクタを、再度、ターボ符号器を用いてターボ符号化したデータを、記録媒体に記録する。そして、セクタ情報内に、そこに記録された符号がプリコーダ2701かターボ符号化器210のどちらを用いて記録されたかを示す判別情報も、記録する。
【0120】
そして、再生時には、この判別情報に従って、光ディスクコントローラ901からPRML/ターボ反復復号器902へ、PRML復号を行うか又は、ターボ反復復号を行うかを指示して、再生を行う。
【0121】
次に、本発明の第4の実施例について説明する。本発明の第4の実施例は、通常の記録及び再生の場合には、記録時にはターボ符号化を行って記録し、再生時にもターボ反復復号を行う。そして、バースト誤りが発生した場合には、PRMLにより復号により再生を行う実施例である。
【0122】
本発明の第4の実施例のデータ記録再生信号処理装置は、図9に示された本発明の第1の実施例のデータ記録再生信号処理装置の実施例と同じ構成であり、常にデータをターボ符号化して記録し、通常の再生時は、ターボ反復復号によりデータの復号を行う。そして、復号されたデータ中に、誤りが多数発生していることを検出し、更にECCを用いても訂正不能と判断した場合には、復号モードをPRML復号モードを切り替えて、リトライ再生を行う。
【0123】
図28は、PRML復号とターボ反復復号についてのSN比(SNR)対ビット誤り率の関係を示す。2801は、ターボ復号の場合のSN比(SNR)とビット誤り率の関係を示し、2802は、PRML復号の場合のSN比(SNR)とビット誤り率の関係を示す。図28に示されたように、ビット誤り率10− 4で比較すると、ターボ復号を用いると、PRML復号を用いるよりも、SN比が3dB低い信号でも再生可能と言われている。しかしながら、10− 2よりも大きなビット誤り率を起こすS/N比の領域2803においては、ターボ反復復号を用いると、PRML復号を用いるよりも、ビット誤り率が大きいという特性を有する。
【0124】
これは、次のような理由による。
【0125】
例えば、図6に示す本発明のターボ反復復号器220の第1の構成例を用いて復号し、ターボ反復復号により誤りが増加する例を図29Aと図29Bに示す。
【0126】
図29Aは、1データブロック中に誤りがある場合にPRML復号を行う場合を示し、図29Bは、1データブロック中に誤りがある場合にターボ反復復号を行う場合を示す。
【0127】
図29Aより、PRML復号では、1データブロック2901中に塵埃2902、2903や傷2904が発生している場所を中心に、PRML復号2920により、復号データ2910内に、誤り2911から2920が発生する。曲線2931は、ECC2940で検出した、復号データの先頭から、当該位置までの累積誤り個数を示す。
【0128】
それに対して図29Bに示すターボ反復復号を用いた場合には、図28に示したように特性の逆転が生じる領域2803においては、1データブロック2901中に塵埃2902、2903や傷2904が発生している場所を中心に、PR軟判定2950により、復号データ2941内に、誤り2911から2920が発生し、そして、インターリーブ2960を行うことにより、インターリーバの出力データ2951の示すように、誤りが拡散し、次に、ターボ軟判定復号2970行うことにより、ターボ軟判定復号器の出力データ2961の示すように、誤りが更に拡散し、そして、更に、デインターリーブ2980を行うことにより、デインターリーバの出力データ2971の示すように、誤りが拡散する。曲線2931は、ECC2940で検出した、復号データの先頭から、当該位置までの累積誤り個数を示す。このように、反復動作により図29Bに示すように塵埃や傷のところ以外の場所にも誤りが波及してしまい、PRML復号方法で復号するよりも誤りが増加してしまう。
【0129】
図30Aと図30Bは、図29A及び図29Bに示した復号出力を、ECCでデコードした場合について、ECCデコード単位と訂正不能な場合の関係を示す。
【0130】
図30Aは、PRML復号による復号データ2910と、そのバイト単位でのECCデコードブロック3001を示す。ECCデコードブロック3001内の部分3011から3014は、誤りの発生している部分を示す。
【0131】
図30Bは、ターボ反復復号による復号データ2971と、そのバイト単位でのECCデコードブロック3002を示す。ECCデコードブロック3002内の部分3011から3014は、誤りの発生している部分を示す。
【0132】
ECCでは、符号化と復号化の単位をバイト単位(1バイト=8ビット)で行い、バイト単位で構成するECCデコードブロック内に1ビットでも誤りが生じると、バイト誤りとなる。
【0133】
そのため、ビット数としてはそれほど多くない誤り個数でも、広がりが多い場合には、バイト誤りの個数は多くなってしまう。
【0134】
図30Aより、PRML復号では、局部的に誤りを多く生じているが、その他の部分では誤りは少なく、バイトエラーとしては、少ないことがわかる。この場合、ECCでは訂正可能となる。
【0135】
しかし、図30Bに示すように、ターボ反復復号を用いた場合には、誤り位置が分散されてしまい、バイトエラーが多くなってしまう。このような状態になると、ECCでは訂正不可能となってしまう。
【0136】
このために、本発明では、ターボ反復復号を用いたことにより、誤りの数と分散が多くなったと検出された場合には、PRML復号を使用することにより、誤りの伝播を抑えた検出を行い、そして、後続のECCにより訂正を容易に可能にする。
【0137】
そこで、復号されたデータ中に誤りが多いと判断される場合は、PRML復号方法を用いて復号することにより、ターボ反復復号と異なり、誤り波及の影響を最小限にすることができ、後続のECCによる訂正確率を向上させることが可能でとなる。
【0138】
前述の、図13、図14及び、図22に示した本発明のPRML/ターボ反復復号器902の第1、第2及び、第3の実施例、及び、図15と図16のターボ符号器の第1の構成例で符号化されたターボ符号を、PRチャネルを通した後に、PRML方式で再生する場合の第1と第2の実施例、図17と図18の、ターボ符号器の第2の構成例で符号化されたターボ符号を、PRチャネルを通した後に、PRML方式で再生する場合の第3と第4の実施例、図23と図24で示した、本発明のPRML/ターボ反復復号器902の第3の実施例の第1と第2の構成例は、上記と同構成により通常のデータの記録及び再生に際し、ターボ符号化及び復号を行い、上記のように多数の誤りの発生が検出されたときにのみ、PRML復号を実行する構成を実現できる。
【0139】
次に、本発明の第4の実施例に従った、データの再生手順について、図31と図32を用いて詳しく説明する。
【0140】
図31は、前述の図10の第1のデータフォーマットの例に従って記録されたデータを、本発明に従って再生する手順の第3の例を示す。
【0141】
図31の手順は、ステップ3101で再生が開始し、ステップ3102で、ターボ反復復号モードが設定され、再生が継続する。
【0142】
ステップ3103で、誤り訂正機能により、復号データ中の誤りが検出される。この誤りが訂正可能である場合には、ステップ3104へ進み正常に再生が終了する。
【0143】
一方、ステップ3103で誤りが訂正不能である場合には、処理はステップ3105へ進み、リトライが要求が発生する。リトライ要求が発生すると、ステップ3106で記録媒体から再びデータが読み込まれ、そして、次にステップ3107でPRML復号が実行される。次に処理はステップ3108へ進む。
【0144】
ステップ3108では、再度、誤り訂正機能により、復号データ中の誤りが検出される。この誤りが訂正可能である場合には、ステップ3109へ進み正常に再生が終了する。一方、訂正不能の場合には、ステップ3110へ進み、訂正不能のセクタは、欠陥セクタとして登録され、以後は使用されない。
【0145】
図32は、前述の図11の第2のデータフォーマットの例及び、図12の第3のデータフォーマットの例に従って記録されたデータを、本発明に従って再生する手順の第4の例を示す。
【0146】
図32の手順は、ステップ3201で再生が開始し、ステップ3202で、ターボ反復復号モードが設定され、再生が継続する。
【0147】
ステップ3203で、CRC検出機能により、復号データ中の誤りが検出される。
【0148】
この誤りが少ない場合には、処理はステップ3207へ進む。一方、この誤りが多い場合には、処理はステップ3204へ進み、ブロックデータのリトライが要求が発生される。リトライ要求が発生すると、ステップ3205で記録媒体から再びデータが読み込まれ、そして、次にステップ3206でPRML復号が実行される。次に処理はステップ3207へ進む。
【0149】
ステップ3207では、誤り訂正機能により、復号データ中の誤りが検出される。この誤りが訂正可能である場合には、ステップ3208へ進み正常に再生が終了する。一方、訂正不能の場合には、ステップ3209へ進み、訂正不能のセクタは、欠陥セクタとして登録され、以後は使用されない。
【0150】
次に、本発明の第5の実施例について説明する。本発明の第5の実施例は、通常のデータの記録及び再生はターボ符号化及びターボ復号を使用して行い、記録媒体への試し書きのときはPRML復号を使用する実施例である。
図33は、ディスク形状の記録媒体の、データゾーンとテストゾーンの配置例を示す。データゾーン3301は、主にユーザデータを記録再生するゾーンである。
【0151】
テストゾーン3302は、ディスクの外周側に配置され、テストゾーン3303は、ディスクの内周側に配置されており、ディスクをドライブに入れた直後に、又は、定期的な時間経過後に環境温度変化などに対応するため、最適なライト/リードパワーを設定するために、試し書きを行う領域である。
【0152】
データゾーン3301は、テストゾーン3302と3303の間に配置される。
従来は、テストゾーン3302と3302には、予め定められたパターンのデータを、通常の記録再生する場合と同じ信号処理方式を使用して記録媒体に記録し且つ再生して、最適パワーを探し出すように構成した。
本発明では、通常の記録再生を行うためのデータ信号処理方式としては、低SN比でも記録されたデータの再生が可能なターボ符号化及びターボ反復復号を用い、上述のテストライト/リード時には、PRML復号方法を用いて最適パワーを設定する構成である。
【0153】
図34は、試し書き時に信号処理回路を切り替える本発明の第5の実施例の第1の構成例を示す。図34に示す本発明の第5の実施例の第1の構成例は、光ディスクコントローラ901、スイッチ3401、3403、3405及び、3408、ターボ符号器3402、PRML復号器3406、ターボ復号器3407、ビット比較器3409より構成される。ビット比較器3409は、再生されたデータが正しいかどうかを、記録の直後に最尤復号手段であるPRML復号器3406により再生されたデータから判断する判断手段である。光ディスクコントローラ901からは、テストモード信号3410が、スイッチ3401、3403、3405及び、3408へ送られ、テストライト/リード時と通常の記録再生時とで、スイッチ3401、3403、3405及び、3408が、切り替えを行う。
図34に示されているように、テストライト/リード時は、ターボ符号器3402が、スイッチ3401と3403によりバイパスされ、光ディスクコントローラ901の出力データ112が、PRチャネル120へ送られて、ターボ符号化を行わずデータ112が記録される。
テストライト/リード時の再生時には、スイッチ3405と3408によりPRML復号器3406が選択され、これを用いてPRチャネル120の出力するデータ128再生する。
そして、記録媒体へのリードパワー条件を変えながら、記録したユーザデータ112と復号データ3411を、ビット比較器3409比較する。
【0154】
図35は、PRML復号とターボ復号の場合の、リードパワー対ビット誤り率の関係を示す図である。曲線3501は、ターボ復号の場合の、リードパワー対ビット誤り率の関係を示し、曲線3502は、PRML復号の場合の、リードパワー対ビット誤り率の関係を示す。このように、テストリード時に、PRML復号を使用するとリードパワー対ビット誤り率の関係が緩やかなために、高速に、最も低いビット誤り率3503となる最適リードパワー3504を検出することができる。
【0155】
図36は、試し書き時に信号処理回路を切り替える本発明の第5の実施例の第2の構成例を示す。図36は、ターボ反復復号器内におけるPRチャネルに対する軟判定器を最尤復号器の代わりに用いてPRML復号を行う構成例である。
【0156】
図36に示す本発明の第5の実施例の第2の構成例は、光ディスクコントローラ901、スイッチ3401、3403及び、3408、ターボ符号器3402、プリコーダ3420、PRチャネル120、ターボ反復復号器3422、硬判定復号器3425、及び、ビット比較器3409より構成される。ビット比較器3409は、再生されたデータが正しいかどうかを、記録の直後に最尤復号手段であるターボ反復復号器3422により再生されたデータから判断する判断手段である。ターボ反復復号器3422は、プリコーデッドPRMLチャネル軟判定器3423とターボ復号器3424により構成される。
【0157】
スイッチ3401と3403で、テストライトリード時は、プリコーダ3420の出力を選択し、データ記録時は、ターボ符号器3402の出力を選択して、PRチャンネル120へ送る。
スイッチ3408で、テストライトリード時は、プリコーデッドPRMLチャネル軟判定器3423の出力を選択し、データ再生時は、ターボ復号器3424の出力を選択することにより、PRML復号のためだけに信号処理モジュールを持つ必要なく、ターボ反復復号器3422のみで、PRML復号とターボ反復復号の両方の機能を実行することができる。
次に、本発明の第6の実施例について説明する。本発明の第6の実施例は、データ記録再生信号処理装置の、下位互換性あるいは上位互換性を容易に実現することができる実施例である。
【0158】
本発明の第6の実施例は、上記した信号品質によってPRML復号とターボ反復復号を切り換える前述の実施例とは異なる用途における実施例である。
【0159】
図37は、データ記録再生信号処理装置の各世代間で、記録及び再生信号処理方式が異なる場合の例を示す。図37に示されたように、例えば、第1世代の装置では再生方式にPRML方式を使用し、また、第2世代の装置では記録密度の向上のためにターボ符号化及び復号方式を用いた場合には、通常は、第2世代の装置では、下位互換を行うため、全世代の装置の記録及び再生回路の機能を、全て持つ必要がある。ここで、下位互換性とは、第1世代の装置が記録した記録媒体を、第2世代の装置で、再生できることをいうとする。
【0160】
図1に示す従来のデータ記録再生信号処理装置が記録を行うように、第1世代の装置が記録する場合には、図23を参照して前述したPRMLとターボ反復復号のモジュールを共通化する本発明のPRML/ターボ反復復号器902の第3の実施例の第1の構成例の、パンクチャ及びデマルチプレクサ部(DEMUX)2303において、パリティ部L(pk)が存在しないと判断し、L(bi)をL(ak)とすることにより第1世代の装置で記録したデータを回路増加することなく、第2世代の装置で、再生可能とすることができる。
【0161】
また、第1世代の装置においても第2世代を予想して、ターボ符号化を行って記録媒体に記録し、図15、図16、図17、図18、図23、図24を参照して前述した高速動作時のように、PRML復号を行い、第2世代の装置では、PRML復号器と並列して、ターボ反復復号器を備え下位互換を図ることも可能である。
【0162】
以下に、ターボ反復復号器をオプション(あるいは第2世代の装置)とし装備し、標準構成(あるいは第1世代の装置)としてはPRML復号器を有する装置の実施例を説明する。図38は、標準構成としてはPRML復号器を有する装置3801に、オプションとして、ターボ反復復号器を装着可能な、データ記録再生信号処理装置の実施例を示す。標準構成としてはPRML復号器を有する装置3801には、PRML復号用の機能が、例えば、PRML用LSIモジュール3802として装備されている。このPRML用LSIモジュール3802の両側には、例えば、拡張用コネクタ3803と3804が装備されている。一方、オプションのターボ反復復号器3805には、ターボ反復復号モジュール3806とコネクタ3807と3808が装備されている。そして、このターボ反復復号器3805のコネクタ3807と3808を、PRML復号器を有する装置3801上の拡張用コネクタ3803と3804へ挿入することにより、ターボ反復復号モジュール3806が追加される。これにより、PRML復号器を有する装置3801は、さらに、ターボ反復復号も実行できるようになる。
【0163】
図39は、標準構成(あるいは第1世代の装置)としてPRML復号器を有する装置3801を示す。また、図40は、オプションのターボ反復復号器3805の構成例を示す。
【0164】
図39の標準構成(あるいは第1世代の装置)のPRML復号器を有する装置3801は、光ディスクコントローラ901、PRチャネル120及び、切り換え器3901、プリコーダ3902、A/D変換器3903、PRML復号器3904、ポストコーダ3905及び、切り換え器3906より構成される。図39中の信号3907は、将来、拡張用にターボ符号化及び復号を用いるときの選択信号である。また、拡張用に入出力端子3910、3911、3912及び、3913を有する。この入出力端子3910、3911、3912及び、3913は、図38のコネクタ3803又は3804内に配置される。
【0165】
また、図40のオプションのターボ反復復号器3805は、ターボ符号化器4001と、ターボ反復復号器4002及び、入出力端子3920、3921、3922及び、3923を有する。この入出力端子3920、3921、3922及び、3923は、図38のコネクタ3807又は3808内に配置される。
【0166】
図39の標準構成(あるいは第1世代の装置)のPRML復号器を有する装置3801は、単独では、光ディスクコントローラ901により出力されたデータを、プリコーダ3902でプリコードして、PRチャネル120を介して記録媒体に記録する。一方、記録媒体に記録されたデータをPRチャネル120を介して再生する場合には、PRチャネル120からの出力信号をA/D変換器3903によりディジタル信号に変換し、次にPRML復号器3904で復号した後に、復号されたデータが切り換え器3906を介して光ディスクコントローラ901へ送られる。
【0167】
図39の標準構成(あるいは第1世代の装置)のPRML復号器を有する装置3801が、単独で動作する場合には、光ディスクコントローラ901から出力される信選択信号3907は、拡張用の入出力端子3910、3911、3912及び、3913からの信号を選択することはない。
【0168】
次に、信頼性向上や、上位互換などの目的によりターボ反復復号器を追加する場合には、図40に示されたオプションのターボ反復復号器3805が、PRML復号器を有する装置3801へ挿入される。
【0169】
または、図38のPRML用LSIモジュール3802に、DSP(Digital Signal Processor)などのソフトウェアプログラミング可能なデバイスを用いる場合においては、通常PRML復号のみをプログラミング実装し、そこにターボ反復復号用のマクロをソフトウェアとして追加してもよい。この構成は、製品構成の共通化を図ることによる開発コスト削減、製品世代の上位下位互換を容易に可能にすることができる。
【0170】
この場合には、データの符号化は、製品構成(あるいは世代)に関わらず、図3のターボ符号化器の第1の構成例又は、図7の本発明のターボ符号化器の第2の構成例に示すようなターボ符号化器を用いることができる。
【0171】
以上のように、図39の標準構成(あるいは第1世代の装置)のPRML復号器を有する装置3801へ、図40に示されたオプションのターボ反復復号器3805を接続することにより、ターボ反復復号を容易に追加することができる。
【0172】
また、DVD±RWやDVD−RAMなどのような、相変化記録媒体と光磁気(MO)記録媒体の両者の記録及び再生が可能なドライブを構成するために、このようなドライブに使用するLSIでは、相変化媒体を再生するときにはPRML方式を使用して再生し、一方、光磁気記録媒体を再生するときにはターボ復号方式を使用して再生するように構成できる。
【0173】
この場合には、相変化記録媒体を再生するときに使用するPRML方式の再生部として、ターボ反復復号器内のPRチャネル軟判定器を使用して、相変化記録媒体の再生を行う。或は、上記のドライブに使用するLSIに、PRML方式の復号器とターボ反復復号器の両方を有し、再生する媒体により再生信号処理を実行する復号器を切り替えることも可能である。
【0174】
このように、1つのLSIにPRML方式の復号器とターボ復号器の両方の機能を搭載することにより、相変化媒体のみの記録及び再生を行う装置と、光磁気記録媒体のみの記録及び再生を行う装置で、同じLSIを使用して、再生回路の共通化を実現でき、これにより、製造コストの低減を実現できる。
【0175】
以上のように本発明の実施例を参照して説明したように、通常の再生時には、PRML復号方法を用いて再生し、セクタ毎あるいは、ブロックごとに信号品質を検査し、信号品質に応じてターボ反復復号方法を用いて再生する、データ記録再生信号処理装置を提供できる。
【0176】
また、通常の再生時には、ターボ反復復号方法を用いて再生し、傷や塵埃によりバースト誤りを検出したときに、反復復号により誤りが増大したと判断した場合には、PRML復号方法を用いて再生する、データ記録再生信号処理装置を提供できる。
【0177】
更に、通常の再生時のデータ再生信号処理には、ターボ反復復号方法を用いるが、媒体へデータの試し書きを行うときには、PRML復号方法を用いてデータを再生し、高速に、最適な読み出しパワーの検索処理を行う、データ記録再生信号処理装置を提供できる。
【0178】
また、ターボ反復復号器内の機能モジュールとPRML復号器内の機能モジュールとを共通化することにより、データ記録再生信号処理装置の、回路規模を低減することができる。
(付記)
(付記1) 入力データを、再帰的組織畳み込み符号器とデータの順序を入れ替えるインターリーバを備えるターボ符号化手段により符号化して記録媒体に記録するデータ記録再生装置において、
前記記録媒体から再生したデータの最尤復号手段と、
前記記録媒体から再生したデータのターボ反復復号手段と、
前記最尤復号手段及び前記ターボ反復復号手段の復号したデータの信号品質を検出する信号品質検出手段を有し、
前記最尤復号手段と前記ターボ反復復号手段の一方の復号手段で、前記記録媒体から再生したデータの復号を行い、前記信号品質検出手段により検出した前記一方の手段の復号したデータの信号品質に応じて、前記最尤復号手段と前記ターボ反復復号手段の前記一方の復号手段から他方の復号手段へ切り換えて、前記記録媒体から再生したデータの復号を行うことを特徴とするデータ記録再生信号処理装置。
【0179】
(付記2) 前記信号品質検出手段は、前記最尤復号手段あるいは前記ターボ反復復号手段のいずれか一方の復号手段から出力されたデータの誤りを、セクタ毎に付加された誤り訂正符号により検出し且つ訂正する誤り検出訂正手段であり、
前記誤り検出訂正手段により、前記出力されたデータの誤りを訂正した結果、誤り訂正不能と判断した場合には、前記一方の復号手段とは異なる他方の復号手段に切り換え、且つ前記記録媒体からセクタ単位でデータを再度再生することを特徴とする、付記1に記載のデータ記録再生信号処理装置。
【0180】
(付記3) 前記信号品質検出手段は、前記最尤復号手段あるいは前記ターボ反復復号手段のいずれか一方の復号手段から出力されたデータの誤りを、ターボ符号化の単位の1ターボブロック毎に付加された誤り検出符号により検出する誤り検出手段であり、
前記誤り検出手段により、前記出力されたデータの誤りの数が予め定められた誤りの数より大きいと判断した場合には、前記一方の復号手段とは異なる他方の復号手段切り換え、且つ前記記録媒体から前記1ターボブロック単位でデータを再度再生することを特徴とする、付記1に記載のデータ記録再生信号処理装置。
【0181】
(付記4) 前記1ターボブロック毎に付加する誤り検出符号は、CRC符号であることを特徴とする付記3に記載のデータ記録再生信号処理装置。
【0182】
(付記5) 前記ターボブロック毎に付加する誤り検出符号は、パリティ検査符号であることを特徴とする、付記3に記載のデータ記録再生信号処理装置。
【0183】
(付記6) 前記再生したデータをターボブロック毎に記憶するメモリを更に有し、前記信号品質検出手段により検出した信号品質に応じて、前記最尤復号手段と前記ターボ反復復号手段とを切り換える場合には、前記メモリに格納された前記データを使用して、切り換えられた後の前記最尤復号又は前記ターボ反復復号のいずれかの復号手段で、前記記録媒体から再生したデータの復号を行うことを特徴とする付記1に記載のデータ記録再生信号処理装置。
【0184】
(付記7) 前記インターリーバは、入力データと前記再帰的組織畳み込み符号器により生成されたパリティビットをインターリーブし、
前記最尤復号手段は、前記記録媒体から再生したデータの最尤復号を行う最尤復号部と、前記最尤復号部による最尤復号後にディインターリーブを行うデインターリーバと、前記パリティビットを消去するパリティビット消去部とを有することを特徴とする付記1に記載のデータ記録再生信号処理装置。
【0185】
(付記8) 前記ターボ反復復号手段は、PRチャネル軟判定手段とターボ軟判定手段とPRチャネル軟判定手段の軟判定結果を硬判定する硬判定手段を有し、前記最尤復号手段の動作を、前記PRチャネル軟判定手段と前記硬判定手段により実行することを特徴とする付記1に記載のデータ記録再生信号処理装置。
【0186】
(付記9) 入力データにプリコード処理を行うプリコード手段と、
前記プリコード手段の出力データを記録媒体に記録する記録手段と、
前記記録媒体に記録されたデータを再生する最尤復号手段と、
前記最尤復号手段により復号されたデータが正しいかどうかを、前記記録の直後に前記最尤復号手段により復号されたデータから判断する判断手段とを有する記録再生装置において、
入力データをターボ符号化するターボ符号化手段と、
前記記録媒体に記録されたデータを復号するターボ反復復号手段とを有し、
前記判断手段により、前記復号されたデータが正しくないと判断した場合には、前記ターボ符号化手段を用いて、前記判断手段により、復号されたデータが正しくないと判断された前記入力データをターボ符号化したデータを、前記記録媒体に記録し、且つ、前記記録媒体の前記セクタにターボ符号化して記録された前記入力データを、前記ターボ反復復号手段により復号することを特徴とするデータ記録再生信号処理装置。
【0187】
(付記10) 前記入力データに前記プリコード手段によりプリコード処理を行って前記記録媒体に記録したか又は、前記入力データに前記ターボ符号化手段によりターボ符号化処理を行って前記記録媒体に記録したかを示す情報を、前記記録媒体に記録することを特徴とする付記9に記載のデータ記録再生信号処理装置。
【0188】
(付記11) 入力データをターボ符号化するターボ符号化手段と、
前記ターボ符号化手段によりターボ符号化されたデータを記録媒体に記録する記録手段と、
前記記録媒体からデータを再生するターボ反復復号手段とを有するデータ記録再生信号処理装置において、
前記記録媒体に記録されたデータを復号する最尤復号手段を有し、
前記記録媒体は、試し書きにより最適パワーを設定する最適パワー設定領域を有し、前記領域において最適パワーの設定を行う場合には、前記記録媒体の前記最適パワー設定領域に試し書きデータを記録し、前記前記記録媒体の前記最適パワー設定領域から、前記最尤復号手段によりデータを復号することを特徴とするデータ記録再生信号処理装置。
【0189】
(付記12) 前記ターボ反復復号手段は、PRチャネル軟判定手段とターボ軟判定手段とPRチャネル軟判定手段の軟判定結果を硬判定する硬判定手段を有し、
前記最尤復号手段の動作を、前記PRチャネル軟判定手段と前記硬判定手段により実行することを特徴とする付記11に記載のデータ記録再生信号処理装置。
【0190】
(付記13) 前記最適パワーは、前記最尤復号手段の再生したデータの誤り率が、最適なビット誤り率となるパワーであることを特徴とする、付記11に記載のデータ記録再生信号処理装置。
【0191】
(付記14) 最尤復号手段を有するデータ記録再生信号処理装置において、
ターボ符号化手段及びターボ反復復号化手段を有するターボ符号化/復号ブロックを接続することが可能な、接続部を有することを特徴とするデータ記録再生信号処理装置。
【0192】
【発明の効果】
本発明によれば、再生信号の品質に応じて、復号手段を切り換えることが可能な、データ記録再生信号処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光磁気ディスク装置を例にした、従来のデータ記録再生信号処理装置の構成を示す図である。
【図2】光磁気ディスク装置を例にした、ターボ符号を使用するデータ記録再生信号処理装置の構成を示す図である。
【図3】従来のターボ符号化器の第1の構成例を示す図である。
【図4】パンクチャ動作の概要を示す図である。
【図5】プリコーダの構成例を示す図である。
【図6】従来のターボ反復復号器220の第1の構成例を示す図である。
【図7】従来のターボ符号化器の第2の構成例を示す図である。
【図8】従来のターボ反復復号器の第2の構成例を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施例のデータ記録再生信号処理装置の実施例を示す図である。
【図10】第1のデータフォーマットの例を示す図である。
【図11】第2のデータフォーマットの例を示す図である。
【図12】第3のデータフォーマットの例を示す図である。
【図13】本発明のPRML/ターボ反復復号器902の第1の実施例を示す図である。
【図14】本発明のPRML/ターボ反復復号器902の第2の実施例を示す図である。
【図15】ターボ符号器の第1の構成例で符号化されたターボ符号を、PRチャネルを通した後に、PRML方式で再生する場合の第1の実施例を示す図である。
【図16】ターボ符号器の第1の構成例で符号化されたターボ符号を、PRチャネルを通した後に、PRML方式で再生する場合の第2の実施例を示す図である。
【図17】ターボ符号器の第2の構成例で符号化されたターボ符号を、PRチャネルを通した後に、PRML方式で再生する場合の第3の実施例を示す図である。
【図18】ターボ符号器の第2の構成例で符号化されたターボ符号を、PRチャネルを通した後に、PRML方式で再生する場合の第4の実施例を示す図である。
【図19】PR(1,1)チャネルのインパルス応答特性を示す図である。
【図20A】プリコーデッドPR(1,1)チャネルの状態遷移図を示す図である。
【図20B】プリコーデッドPR(1,1)チャネルの状態遷移表を示す図である。
【図21A】PR(1,1)チャネルの状態遷移図を示す図である。
【図21B】PR(1,1)チャネルの状態遷移表を示す図である。
【図22】本発明の第2の実施例である、本発明のPRML/ターボ反復復号器902の第3の実施例を示す図である。
【図23】図22に示された本発明のPRML/ターボ反復復号器902の第3の実施例の第1の構成例を示す図である。
【図24】図22に示された本発明のPRML/ターボ反復復号器902の第3の実施例の第2の構成例を示す図である。
【図25】第1のデータフォーマットの例に従って記録されたデータを、本発明に従って再生する手順の第1の例を示す図である。
【図26】第2及び第3のデータフォーマットの例に従って記録されたデータを、本発明に従って再生する手順の第2の例を示す図である。
【図27】本発明の第3の実施例のデータ記録再生信号処理装置2700を示す図である。
【図28】PRML復号方法とターボ復号のSN比とビット誤り率の関係を示す図である。
【図29A】1データブロック中に誤りがある場合にPRML復号を行う場合を示す図である。
【図29B】1データブロック中に誤りがある場合にターボ反復復号を行う場合を示す図である。
【図30A】PRML復号による復号データと、そのバイト単位でのECCデコードブロックを示す図である。
【図30B】ターボ反復復号による復号データと、そのバイト単位でのECCデコードブロックを示す図である。
【図31】第1のデータフォーマットの例に従って記録されたデータを、本発明に従って再生する手順の第3の例を示す図である。
【図32】第2のデータフォーマットの例及び、第3のデータフォーマットの例に従って記録されたデータを、本発明に従って再生する手順の第4の例を示す図である。
【図33】ディスク形状の記録媒体の、データゾーンとテストゾーンの配置例を示す図である。
【図34】試し書き時に信号処理回路を切り替える本発明の第5の実施例の第1の構成例を示す図である。
【図35】PRML復号とターボ復号の場合の、リードパワーとビット誤り率の関係例を示す図である。
【図36】試し書き時に信号処理回路を切り替える本発明の第5の実施例の第2の構成例を示す図である。
【図37】データ記録再生信号処理装置の各世代間で、記録及び再生信号処理方式が異なる場合の例を示す図である。
【図38】標準構成としてはPRML復号器を有する装置に、オプションとして、ターボ反復復号器を装着可能な、データ記録再生信号処理装置の実施例を示す図である。
【図39】標準構成(あるいは第1世代の装置)としてPRML復号器を有する装置を示す図である。
【図40】オプションのターボ反復復号器の構成例を示す図である。
を示す図である。
【符号の説明】
110 光ディスクコントローラ(ODC)
120 PRチャネル
121 記録再生光ピックアップ
122 光磁気ディスク
123 自動ゲイン制御部(AGC)
124 アナログ等化器
125 A/D変換器
126 ディジタル等化器
210 ターボ反復復号器
902 PRML/ターボ反復復号器
Claims (5)
- 入力データを、再帰的組織畳み込み符号器とデータの順序を入れ替えるインターリーバを備えるターボ符号化手段により符号化して記録媒体に記録するデータ記録再生装置において、
前記記録媒体から再生したデータの最尤復号手段と、
前記記録媒体から再生したデータのターボ反復復号手段と、
前記最尤復号手段及び前記ターボ反復復号手段の復号したデータの信号品質を検出する信号品質検出手段を有し、
前記最尤復号手段と前記ターボ反復復号手段の一方の復号手段で、前記記録媒体から再生したデータの復号を行い、前記信号品質検出手段により検出した前記一方の手段の復号したデータの信号品質に応じて、前記最尤復号手段と前記ターボ反復復号手段の前記一方の復号手段から他方の復号手段へ切り換えて、前記記録媒体から再生したデータの復号を行うことを特徴とするデータ記録再生信号処理装置。 - 前記再生したデータをターボブロック毎に記憶するメモリを更に有し、前記信号品質検出手段により検出した信号品質に応じて、前記最尤復号手段と前記ターボ反復復号手段とを切り換える場合には、前記メモリに格納された前記データを使用して、切り換えられた後の前記最尤復号又は前記ターボ反復復号のいずれかの復号手段で、前記記録媒体から再生したデータの復号を行うことを特徴とする請求項1に記載のデータ記録再生信号処理装置。
- 入力データにプリコード処理を行うプリコード手段と、
前記プリコード手段の出力データを記録媒体に記録する記録手段と、
前記記録媒体に記録されたデータを再生する最尤復号手段と、
前記最尤復号手段により復号されたデータが正しいかどうかを、前記記録の直後に前記最尤復号手段により復号されたデータから判断する判断手段とを有する記録再生装置において、
入力データをターボ符号化するターボ符号化手段と、
前記記録媒体に記録されたデータを復号するターボ反復復号手段とを有し、
前記判断手段により、前記復号されたデータが正しくないと判断した場合には、前記ターボ符号化手段を用いて、前記判断手段により、復号されたデータが正しくないと判断された前記入力データをターボ符号化したデータを、前記記録媒体に記録し、且つ、前記記録媒体の前記セクタにターボ符号化して記録された前記入力データを、前記ターボ反復復号手段により復号することを特徴とするデータ記録再生信号処理装置。 - 入力データをターボ符号化するターボ符号化手段と、
前記ターボ符号化手段によりターボ符号化されたデータを記録媒体に記録する記録手段と、
前記記録媒体からデータを再生するターボ反復復号手段とを有するデータ記録再生信号処理装置において、
前記記録媒体に記録されたデータを復号する最尤復号手段を有し、
前記記録媒体は、試し書きにより最適パワーを設定する最適パワー設定領域を有し、前記領域において最適パワーの設定を行う場合には、前記記録媒体の前記最適パワー設定領域に試し書きデータを記録し、前記前記記録媒体の前記最適パワー設定領域から、前記最尤復号手段によりデータを復号することを特徴とするデータ記録再生信号処理装置。 - 最尤復号手段を有するデータ記録再生信号処理装置において、
ターボ符号化手段及びターボ反復復号化手段を有するターボ符号化/復号ブロックを接続することが可能な、接続部を有することを特徴とするデータ記録再生信号処理装置。
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JP2003181360A JP2005018892A (ja) | 2003-06-25 | 2003-06-25 | データ記録再生信号処理装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013175276A (ja) * | 2007-06-05 | 2013-09-05 | Micron Technology Inc | データ値のアナログ通信を利用するソリッドステートメモリ |
-
2003
- 2003-06-25 JP JP2003181360A patent/JP2005018892A/ja active Pending
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JP2013175276A (ja) * | 2007-06-05 | 2013-09-05 | Micron Technology Inc | データ値のアナログ通信を利用するソリッドステートメモリ |
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