JP2005018675A - コンテンツ特徴量抽出装置、コンテンツ特徴量抽出プログラムおよびコンテンツ特徴量抽出方法 - Google Patents
コンテンツ特徴量抽出装置、コンテンツ特徴量抽出プログラムおよびコンテンツ特徴量抽出方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005018675A JP2005018675A JP2003186112A JP2003186112A JP2005018675A JP 2005018675 A JP2005018675 A JP 2005018675A JP 2003186112 A JP2003186112 A JP 2003186112A JP 2003186112 A JP2003186112 A JP 2003186112A JP 2005018675 A JP2005018675 A JP 2005018675A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- content
- data
- feature
- principal component
- multivariate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Reverberation, Karaoke And Other Acoustics (AREA)
- Image Analysis (AREA)
Abstract
【解決手段】比較の基準とする基準コンテンツと比較の対象とする比較コンテンツとを、多変量解析における主成分分析を用いて分析し、当該比較コンテンツを構成する複数の主成分を特徴量データとして抽出するコンテンツ特徴量抽出装置1であって、基準多変量データ生成手段7と、特徴係数演算手段9と、多変量データ生成手段11と、主成分演算手段13と、を備えた。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンテンツの特徴量を抽出し、この抽出した特徴量を不正流通検出や類似検索に利用するコンテンツ特徴量抽出装置、コンテンツ特徴量抽出プログラムおよびコンテンツ特徴量抽出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のネットワークの高速化や記録媒体の大容量化に伴い、映像データ、音声データ等からなる大容量のデジタルコンテンツ(以下、コンテンツとする)を、高速のネットワークである公衆通信回線(光ファイバ通信回線、ADSL等)により配信、または、大容量の記録媒体である光ディスク(DVD等)により流通させることを、誰でも容易に行える環境が整備されている。
【0003】
また、ネットワークを介して配信されたコンテンツは蓄積が容易であり、記録媒体に記録されたコンテンツは配送が容易であるので、当該コンテンツの著作権者(以下、単に「著作権者」とする)や当該コンテンツを配信する配信事業者(以下、「コンテンツプロバイダ」とする)の許可を得ることなく、蓄積したコンテンツを複製した後、ネットワークを介して再配信したり、当該コンテンツを改竄(かいざん)したりするなど、不正行為を行うことが容易である。この不正行為がコンテンツを流通させる上での大きな阻害要因となっている。
【0004】
特に、著作権者やコンテンツプロバイダの許可(許諾)を得ることなく、コンテンツの複製、再配信(再送信)を行う不正行為による不正流通コンテンツは、著作権者やコンテンツプロバイダに多大な金銭的不利益をもたらすので、このような不正流通コンテンツを高精度、且つ、短時間に検出し、不正行為の抑止を図ることができる技術的な手段が模索されている。
【0005】
また、インターネットの普及やデジタル情報機器(ストレージ装置等)の高性能化に伴い、大容量のコンテンツである動画像コンテンツ(大容量マルチメディアデータ)の利用が一般化している。このため、インターネット上やストレージ装置内に保持された膨大な数のコンテンツの中から、利用者が要望する特定のコンテンツを効率よく検索する手段が求められている。
【0006】
不正流通コンテンツの検出や、特定のコンテンツの検索を行うために、コンテンツを構成する映像データの輝度や色情報等から当該コンテンツの特徴を表す特徴量データを抽出し、この抽出した特徴量データをコンテンツ間の同一性や類似性の判定(検定)に利用する特徴量抽出技術が有効な手段として提案されている。
【0007】
また、コンテンツの特徴量を抽出する従来の技術に関して、例えば、ISO/IEC15938−3「MPEG−7 ビジュアル記述」(非特許文献1参照)では、映像データ(映像信号)の特徴を記述し、この記述した特徴を抽出する特徴量抽出アルゴリズムが規定されている。このビジュアル記述は、主として、映像データ(映像信号)ベースでの類似検索・フィルタリングのために用いられることが想定されており、このビジュアル記述の中で、映像データ上の色や形状等の低レベルの特徴量を記述する具体的なものとして、色の空間的な配置を周波数軸上で表現する「色配置記述(Color Layout)」が定義されている。
【0008】
この色配置記述は、人間の視覚特性を反映させたもので、コンテンツを構成する各画像フレームに対して、高精度の検索を可能にしている。つまり、色配置記述によって、コンテンツ同士の類似性を検定する際に、不要な情報を周波数軸上で削除することができる。その結果、コンテンツの特徴を記述するデータ量が減少する。
【0009】
ちなみに、色配置は、D={ny,Yi(i=1,2,・・・ny);nc,Cbj,Crj(j=1,2,・・・,nc)}で表される。
この色配置Dにおいて、nyは輝度成分係数の個数であり、ncは色差成分係数の個数であり、Yiは輝度信号(Y)のDCT係数であり、Cbj,Crjは色差信号(Cb,Cr)のDCT係数である。なお、動画像データから特徴量を算出する場合には輝度信号(Y)を6係数で、色差信号(Cb,Cr)を3係数にすることが推奨されている。
【0010】
ここで、図8を参照して、従来の特徴量抽出方法について説明する。
この図8は、従来のコンテンツ特徴量抽出装置のブロック図であり、この図8に示したように、コンテンツ特徴量抽出装置101は、64(8×8)分割平均化部103と、DCT変換部105と、ジグザグスキャン部107と、非線形量子化部109とを備えている。
【0011】
64(8×8)分割平均化部103は、原画像を64(8行×8列)区画に分割し、それぞれの区画の代表色(平均色)を算出するものである。つまり、この64(8×8)分割平均化部103は、原画像を64の代表色からなる64区画に縮小退化させた「縮退画像」に変換するものである。
【0012】
DCT変換部105は、64(8×8)分割平均化部103で変換した64区画の縮退画像にDCT変換(離散コサイン変換)を行って、離散コサイン係数に変換するものである。
【0013】
ジグザグスキャン部107は、DCT変換部105で変換された離散コサイン変換係数をジグザグスキャンによって、低周波数成分から順に並べ替えを行うものである。
【0014】
非線形量子化部109は、ジグザグスキャン部107で並べ替えられた離散コサイン変換係数の直流成分を6ビット、交流成分を5ビットで量子化すると共に、低周波数成分から定められた個数(輝度ny個、色差nc個)だけ順に取り出したものを特徴量(特徴量データ)として出力するものである。
【0015】
【非特許文献1】
ISO/IEC15938−3“Information Technology−Multimedia Content Description Interface−Part3:Visual,6.6 Color layout”.pp42−50(2002)
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図8に示したコンテンツ特徴量抽出装置101では、1フレームの画像データを対象に特徴量抽出を行っているので、長時間の放送番組等の動画像データであるコンテンツに対して、特徴量データのデータ量が膨大となる問題がある。
【0017】
また、特徴量データを用いて、高精度に不正流通コンテンツの検出や番組検索(コンテンツの検索)を行う際には、異種のコンテンツの区別をしながら、コンテンツ間の同一性や類似性の検定を行うことができる十分な分散を確保しなければならないという問題がある。
【0018】
そこで、本発明の目的は前記した従来の技術が有する課題を解消し、特徴量データのデータ量を増加させることなく、コンテンツの同一性または類似性の検定を高精度に行うことができるコンテンツ特徴量抽出装置、コンテンツ特徴量抽出プログラムおよびコンテンツ特徴量抽出方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記した目的を達成するため、以下に示す構成とした。
請求項1記載のコンテンツ特徴量抽出装置は、比較の基準とする基準コンテンツと比較の対象とする比較コンテンツとを、多変量解析における主成分分析を用いて分析し、当該比較コンテンツを構成する複数の主成分を特徴量データとして抽出するコンテンツ特徴量抽出装置であって、基準コンテンツ多変量データ生成手段と、特徴係数演算手段と、比較コンテンツ多変量データ生成手段と、主成分演算手段と、を備える構成とした。
【0020】
かかる構成によれば、コンテンツ特徴量抽出装置は、基準コンテンツ多変量データ生成手段によって、基準コンテンツを多変量解析における主成分分析を用いて分析し、この分析した結果である複数の基準変量データを生成する。多変量解析とは、母集団となる複数のデータ(基準コンテンツ)、または、母集団を十分推定可能な種類と数とを有するデータを使用して、当該母集団において、複雑に絡み合ったデータを構成している主な要素を洗い出したり、要素同士の絡み合いを明らかにする解析法の一つである。主成分分析とは、相関関係にあるいくつかの要素(要因)を合成(圧縮)して、いくつかの成分にし、その総合力や特性を求める分析方法である。
【0021】
続いて、このコンテンツ特徴量抽出装置は、特徴係数演算手段によって、基準コンテンツ多変量データ生成手段で生成された基準変量データに所定の演算を施して、基準コンテンツの特徴を示す複数の固有ベクトルからなる特徴係数とする。なお、この特徴係数は、基準変量データに所定の演算を施して得られる係数である。また、この所定の演算は、例えば、基準変量データに所定係数を乗算して合成し、この合成したものの分散を求めるものである。
【0022】
そして、このコンテンツ特徴量抽出装置は、比較コンテンツ多変量データ生成手段によって、比較コンテンツを、多変量解析における主成分分析を用いて分析し、この分析した結果である複数の変量データを生成し、主成分演算手段によって、比較コンテンツ多変量データ生成手段で生成された変量データと、特徴係数演算手段で演算された特徴係数とに基づいて、主成分を演算して求め、特徴量データとして出力する。この特徴量データは、例えば、複数の変量データのそれぞれに複数の特徴係数を乗算して得られたもの(特に、変量データと特徴係数とを乗算した3個の値(主成分)である、第一主成分、第二主成分および第三主成分)ものである。
【0023】
請求項2記載のコンテンツ特徴量抽出装置は、請求項1に記載のコンテンツ特徴量抽出装置において、前記基準コンテンツ多変量データ生成手段または前記比較コンテンツ多変量データ生成手段は、ブロック平均化手段と、離散コサイン変換手段と、周波数変換手段と、周波数データ総和算出手段と、を有していることを特徴とする。
【0024】
かかる構成によれば、コンテンツ特徴量抽出装置の基準コンテンツ多変量データ生成手段または比較コンテンツ多変量データ生成手段は、ブロック平均化手段によって、動画像データである基準コンテンツまたは動画像データである比較コンテンツの輝度信号および色差信号によって再現されるフレームそれぞれに含まれる全画素データを複数(例えば64個、水平8分割×垂直8分割)のブロックに分割すると共に、分割したブロック毎の全画素データを平均化して縮小画像データを生成する。つまり、動画像データ(1フレーム)を複数個のブロックに分割した後、このブロック内の全画素データの輝度信号および色差信号を平均化する。
【0025】
続いて、コンテンツ特徴量抽出装置の基準コンテンツ多変量データ生成手段または比較コンテンツ多変量データ生成手段は、離散コサイン変換手段によって、ブロック平均化手段によって、生成された縮小画像データに対して、離散コサイン変換を施して、離散コサイン係数とする。この離散コサイン係数は、例えば、輝度信号(Y)に関するもので6個、色差信号(Cb)に関するもので3個、色差信号(Cr)に関するもので3個といった具合に定個数求められる。
【0026】
次に、コンテンツ特徴量抽出装置の基準コンテンツ多変量データ生成手段または比較コンテンツ多変量データ生成手段は、周波数変換手段によって、離散コサイン係数に周波数変換を施して周波数軸方向波形データとする。この周波数軸方向波形データは、周波数軸を横軸にとって、各周波数に含まれるデータ量(成分)を縦軸にとったグラフ上で、各周波数におけるデータ量の頂点を繋げていったものである。そして、コンテンツ特徴量抽出装置の基準コンテンツ多変量データ生成手段または比較コンテンツ多変量データ生成手段は、周波数データ総和算出手段によって、周波数変換手段で変換された周波数軸方向波形データを周波数全域に亘って総和し、基準変量データまたは変量データとする。
【0027】
請求項3記載のコンテンツ特徴量抽出装置は、請求項1または請求項2に記載のコンテンツ特徴量抽出装置において、前記特徴係数演算手段は、複数の前記基準変量データのそれぞれに所定係数を乗算して合成した合成基準変量データの分散を求め、この分散を最大とする前記所定係数を前記特徴係数として求めることを特徴とする。
【0028】
かかる構成によれば、コンテンツ特徴量抽出装置は、特徴係数演算手段によって、基準変量データのそれぞれに所定係数を乗算して合成した合成基準変量データの分散を求め、この分散が最大となる所定係数を特徴係数とすることで、データ量を増加させることなく、基準コンテンツの特徴を表すことができる(特徴量データを得ることができる)。
【0029】
請求項4記載のコンテンツ特徴量抽出装置は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のコンテンツ特徴量抽出装置において、前記主成分演算手段は、複数の前記変量データのぞれぞれに前記特徴係数を乗算して前記主成分を求め、この主成分を前記特徴量データとして出力することを特徴とする。
【0030】
かかる構成によれば、コンテンツ特徴量抽出装置は、主成分演算手段によって、複数の変量データのそれぞれに特徴係数を乗算して主成分を求め、この主成分を特徴量データとして出力しているので、データ量を増加させることなく、比較コンテンツの特徴を表すことができる(特徴量データを得ることができる)。
【0031】
請求項5記載のコンテンツ特徴量抽出プログラムは、比較の基準とする基準コンテンツと比較の対象とする比較コンテンツとを、多変量解析における主成分分析を用いて分析し、当該比較コンテンツを構成する複数の主成分を特徴量データとして抽出する装置を、基準コンテンツ多変量データ生成手段、特徴係数演算手段、比較コンテンツ多変量データ生成手段、主成分演算手段、として機能させる構成とした。
【0032】
かかる構成によれば、コンテンツ特徴量抽出プログラムは、基準コンテンツ多変量データ生成手段によって、基準コンテンツを多変量解析における主成分分析を用いて分析し、この分析した結果である複数の基準変量データを生成し、特徴係数演算手段によって、基準コンテンツ多変量データ生成手段で生成された基準変量データに所定の演算を施して、基準コンテンツの特徴を示す複数の固有ベクトルからなる特徴係数とする。そして、このコンテンツ特徴量抽出プログラムは、比較コンテンツ多変量データ生成手段によって、比較コンテンツを、多変量解析における主成分分析を用いて分析し、この分析した結果である複数の変量データを生成し、主成分演算手段によって、比較コンテンツ多変量データ生成手段で生成された変量データと、特徴係数演算手段で演算された特徴係数とに基づいて、主成分を演算して求め、特徴量データとして出力する。
【0033】
請求項6記載のコンテンツ特徴量抽出方法は、比較の基準とする基準コンテンツと比較の対象とする比較コンテンツとを、多変量解析における主成分分析を用いて分析し、当該比較コンテンツを構成する複数の主成分を特徴量データとして抽出するコンテンツ特徴量抽出方法であって、基準コンテンツ多変量データ生成ステップと、特徴係数演算ステップと、比較コンテンツ多変量データ生成ステップと、主成分演算ステップと、を含む手順とした。
【0034】
かかる手順によれば、コンテンツ特徴量抽出方法は、基準コンテンツ多変量データ生成ステップにおいて、基準コンテンツを多変量解析における主成分分析を用いて分析し、この分析した結果である複数の基準変量データを生成し、特徴係数演算ステップにおいて、基準コンテンツ多変量データ生成ステップにて生成された基準変量データに所定の演算を施して、基準コンテンツの特徴を示す複数の固有ベクトルからなる特徴係数とする。そして、このコンテンツ特徴量抽出方法は、比較コンテンツ多変量データ生成ステップにおいて、比較コンテンツを、多変量解析における主成分分析を用いて分析し、この分析した結果である複数の変量データを生成し、主成分演算ステップにおいて、比較コンテンツ多変量データ生成ステップにて生成された変量データと、特徴係数演算ステップにて演算された特徴係数とに基づいて、主成分を演算して求め、特徴量データとして出力する。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(コンテンツ特徴量抽出装置の構成)
図1はコンテンツ特徴量抽出装置のブロック図である。この図1に示すように、コンテンツ特徴量抽出装置1は、動画像データであるコンテンツ(基準コンテンツと比較コンテンツ)の特徴量データを多変量解析における主成分分析を用いて抽出するもので、特徴係数生成部3と、特徴量データ抽出部5とを備えている。
【0036】
また、このコンテンツ特徴量抽出装置1は、ネットワーク(外部のインターネット等)を介して、または、記録媒体(光ディスク[例えば、DVD]等)に記録されて不正に流通するコンテンツ(不正流通コンテンツ)の検出を行う不正流通コンテンツ検出システム(図示せず)や、保存管理されているコンテンツ群(番組群)から目的とする(所望する)コンテンツ(番組)やシーン等の検索を行う番組検索システム等に適用可能なものである。
【0037】
特徴係数生成部3は、比較コンテンツの特徴量データを算出する基準となる特徴係数を生成するもので、基準多変量データ生成手段7(基準コンテンツ多変量データ生成手段)と、特徴係数演算手段9とを備えている。
【0038】
基準多変量データ生成手段7は、動画像データ(基準コンテンツ[1,・・・,i,・・・,m])を多変量解析による主成分分析し、複数(多数)の基準変量データを生成するもので、ブロック平均化手段7aと、DCT処理手段7b(離散コサイン変換手段)と、周波数変換手段7cと、周波数データ総和算出手段7dとを備えている。なお、多変量解析による主成分分析の説明は、コンテンツ特徴量抽出装置1の構成、動作の説明をした後に、具体的な数値、数式を示して行うこととする。
【0039】
ブロック平均化手段7aは、入力された動画像データ(基準コンテンツ(1,・・・,i,・・・,m))の輝度信号(Y)、色差信号(Cb、Cr)からフレーム単位の処理を行って、縮小画像データを出力するものである。なお、基準コンテンツ(1,・・・,i,・・・,m)のiはi番目(i個)の基準コンテンツを、mはm番目(m個)の基準コンテンツを示している。フレーム単位の処理は、各フレームの全画素を水平8ブロック×垂直8ブロックに分割し、各ブロックにおける全画素の輝度信号(Y)、色差信号(Cb、Cr)の画素データを平均化して、水平8画素×垂直8ラインの縮小画像データを作成(生成)するものである。
【0040】
DCT処理手段7bは、ブロック平均化手段7aによって生成された縮小画像データの画素データY、CbおよびCrに対してDCT演算処理(Discrete Cosine Transform)を施して、離散コサイン係数に変換するものである。この実施の形態では、DCT処理手段7bは、輝度信号(Y)については、Y0、Y1、Y2、Y3、Y4、Y5の6係数、色差信号(Cb)については、Cb0、Cb1、Cb2の3係数、色差信号(Cr)については、Cr0、Cr1、Cr2の3係数の合計12係数を算出している。なお、この離散コサンイン係数の数が多ければ多いほど、最終的に生成される特徴量データを使用した際のコンテンツの同一性または類似性の検定精度を高くすることができる。
【0041】
周波数変換手段7cは、DCT処理手段7bで算出した12個の離散コサイン係数のそれぞれに対し、周波数変換処理を施して、12の時系列波形(周波数軸方向波形データ)とするものである。この周波数変換手段7cにおける周波数変換処理は、FFT(Fast Fourier Transform;高速フーリエ変換)処理である。
【0042】
周波数データ総和算出手段7dは、周波数変換手段7cで12の時系列波形(周波数軸方向波形データ)を周波数全域に亘って総和し、12個の基準変量データkY0、kY1、kY2、kY3、kY4、kY5およびkCb0、kCb1、kCb2とkCr0、kCr1、kCr2を算出するものである。
【0043】
特徴係数演算手段9は、基準多変量データ生成手段7で生成された12個の基準変量データ(kY0、kY1、kY2、kY3、kY4およびkY5、kCb0、kCb1およびkCb2、kCr0、kCr1およびkCr2)に基づいて、特徴係数を演算して求め、特徴量データ抽出部5に出力するものである。この特徴係数演算手段9は、12個の基準変量データのそれぞれに所定係数を乗算して合成した合成基準変量データの分散を求め、この分散を最大とする所定係数を特徴係数として求めるものである。また、この特徴係数は、基準コンテンツの特徴を示す複数の固有ベクトルからなるものである。なお、この特徴量係数演算手段9における特徴係数の演算の仕方については後記することとする。
【0044】
特徴量データ抽出部5は、特徴係数生成部3で生成された特徴係数に基づいて、比較コンテンツの特徴量データを抽出するもので、多変量データ生成手段11(比較コンテンツ多変量データ生成手段)と、主成分演算手段13とを備えている。
【0045】
多変量データ生成手段11は、動画像データ(比較コンテンツ)を多変量解析による主成分分析し、複数(多数)の変量データを生成するもので、ブロック平均化手段11aと、DCT処理手段11b(離散コサイン変換手段)と、周波数変換手段11cと、周波数データ総和算出手段11dとを備えている。
【0046】
ブロック平均化手段11aは、入力された動画像データ(比較コンテンツ)の輝度信号(Y)、色差信号(Cb、Cr)からフレーム単位の処理を行って、縮小画像データを出力するものである。フレーム単位の処理は、各フレームの全画素を水平8ブロック×垂直8ブロックに分割し、各ブロックにおける全画素の輝度信号(Y)、色差信号(Cb、Cr)の画素データを平均化して、水平8画素×垂直8ラインの縮小画像データを作成(生成)するものである。
【0047】
DCT処理手段11bは、ブロック平均化手段11aによって生成された縮小画像データの画素データY、CbおよびCrに対してDCT演算処理を施して、離散コサイン係数に変換するものである。この実施の形態では、DCT処理手段11bは、輝度信号(Y)については、Y0、Y1、Y2、Y3、Y4、Y5の6係数、色差信号(Cb)については、Cb0、Cb1、Cb2の3係数、色差信号(Cr)については、Cr0、Cr1、Cr2の3係数の合計12係数を算出している。なお、この離散コサンイン係数の数が多ければ多いほど、最終的に生成される特徴量データを使用した際のコンテンツの同一性または類似性の検定精度を高くすることができる。
【0048】
周波数変換手段11cは、DCT処理手段11bで算出した12個の離散コサイン係数のそれぞれに対し、周波数変換処理を施して、12の時系列波形(周波数軸方向波形データ)とするものである。この周波数変換手段11cにおける周波数変換処理は、FFT処理である。
【0049】
周波数データ総和算出手段11dは、周波数変換手段11cで12の時系列波形(周波数軸方向波形データ)を周波数全域に亘って総和し、12個の変量データhY0、hY1、hY2、hY3、hY4およびhY5と、hCb0、hCb1およびhCb2と、hCr0、hCr1およびhCr2とを算出するものである。
【0050】
主成分演算手段13は、特徴係数生成部3の特徴係数演算手段9から出力された特徴係数と、周波数データ総和算出手段11dから出力された12個の変量データhY0、hY1、hY2、hY3、hY4およびhY5と、hCb0、hCb1およびhCb2と、hCr0、hCr1およびhCr2とに基づいて、特徴量データを演算して求め出力するものである。この主成分演算手段13は、12個の変量データのぞれぞれに特徴係数を乗算して主成分を求め、この主成分を特徴量データとして出力するものである。なお、この主成分演算手段13における主成分の演算の仕方については後記することとする。
【0051】
このコンテンツ特徴量抽出装置1によれば、基準多変量データ生成手段7によって、動画像データ(基準コンテンツ)が多変量解析における主成分分析を用いて分析され、この分析された結果である複数の基準変量データが生成され、特徴係数演算手段9によって、基準多変量データ生成手段7で生成された基準変量データに所定の演算が施されて、基準コンテンツの特徴を示す複数の固有ベクトルからなる特徴係数が得られる。そして、多変量データ生成手段11によって、動画像データ(比較コンテンツ)が多変量解析における主成分分析を用いて分析され、この分析された結果である複数の変量データが生成され、主成分演算手段13によって、多変量データ生成手段11で生成された変量データと、特徴係数演算手段9で演算された特徴係数とに基づいて、主成分が演算して求められ、特徴量データとして出力される。つまり、多変量解析による主成分分析を用いて、基準コンテンツおよび比較コンテンツを分析しているので、特徴量データのデータ量を増加させることなく、コンテンツの同一性または類似性の検定を高精度に行うことができる。
【0052】
また、このコンテンツ特徴量抽出装置1によれば、ブロック平均化手段7a、11aによって、動画像データである基準コンテンツまたは動画像データである比較コンテンツの輝度信号および色差信号によって再現されるフレームそれぞれに含まれる全画素データが複数(64個)のブロックに分割されると共に、分割されたブロック毎の全画素データが平均化されて縮小画像データが生成される。続いて、DCT処理手段7b、11bによって、ブロック平均化手段7a、11aで生成された縮小画像データに対して、離散コサイン変換が施されて、離散コサイン係数とされ、周波数変換手段7c、11cによって、離散コサイン係数に周波数変換が施されて12の時系列波形(周波数軸方向波形データ)とされる。
【0053】
そして、周波数データ総和算出手段7d、11dによって、周波数変換手段7c、11cで変換された12の時系列波形(周波数軸方向波形データ)が周波数全域に亘って総和され、基準変量データまたは変量データとされる。つまり、基準コンテンツおよび比較コンテンツを分割して平均化した縮小画像データに離散コサイン変換、周波数変換を施して得られた12の時系列波形(周波数軸方向波形データ)を周波数全域に亘って総和して、基準変量データまたは変量データを得ており、これら基準変量データまたは変量データを用いているので、当該コンテンツの特徴量データのデータ量を増加させることなく、コンテンツの同一性または類似性の検定を高精度に行うことができる。
【0054】
さらに、コンテンツ特徴量抽出装置1によれば、特徴係数演算手段9によって、基準変量データのそれぞれに所定係数が乗算されて合成された合成基準変量データが求められ、この合成基準変量データの分散が最大となる所定係数が特徴係数とされることで、データ量を増加させることなく、動画像データ(基準コンテンツ)の特徴を表すことができる(特徴量データを得ることができる)。
【0055】
さらにまた、コンテンツ特徴量抽出装置1よれば、主成分演算手段13によって、複数の変量データのそれぞれに特徴係数が乗算されて主成分が求められ、この主成分が特徴量データとして出力されているので、データ量を増加させることなく、動画像データ(比較コンテンツ)の特徴を表すことができる(特徴量データを得ることができる)。
【0056】
(コンテンツ特徴量抽出装置の動作)
次に、図2に示すフローチャートを参照して、コンテンツ特徴量抽出装置1の動作について説明する(適宜、図1参照)。
【0057】
まず、動画像データ(基準コンテンツ)がコンテンツ特徴量抽出装置1の特徴係数生成部3に入力されると、コンテンツ特徴量抽出装置1は、基準多変量データ生成手段7によって、この動画像データ(基準コンテンツ)の基準変量データを生成し、特徴係数演算手段9に出力する(S1)。
【0058】
続いて、コンテンツ特徴量抽出装置1は、特徴係数演算手段9によって、特徴係数を生成し、特徴量データ抽出部5の主成分演算手段13に出力する(S2)。
【0059】
また、動画像データ(比較コンテンツ)がコンテンツ特徴量抽出装置1の特徴量データ抽出部5に入力されると、コンテンツ特徴量抽出装置1は、多変量データ生成手段11によって、この動画像データ(比較コンテンツ)の変量データを生成し、主成分演算手段13に出力する(S3)。
【0060】
そして、特徴係数と変量データとがコンテンツ特徴量抽出装置1の主成分演算手段13に入力されると、コンテンツ特徴量抽出装置1は、主成分演算手段13によって、特徴量データを生成して外部に出力する(S4)。
【0061】
このコンテンツ特徴量抽出装置1の動作で説明したように、多変量解析における主成分分析によって、基準変量データと変量データとを求め、比較コンテンツの特徴量データを算出しているので、この特徴量データを使用すれば、ネットワークや記録媒体を介して流通しているコンテンツとの同一性や類似性を高精度に検出(検定)することができる。
【0062】
(主成分分析、特徴係数、特徴量データについて)
ここで、多変量解析における、主成分分析、特徴係数および特徴量データの算出について説明する(適宜、図1参照)。
【0063】
[主成分分析について]
まず、主成分分析について説明する。主成分分析とは、例えば、複数の変量x、y、zに関し、次に示す数式(1)における合成変量uの分散を最大とする係数a、b、cを求め、この場合の合成変量uを主成分としてデータの分析を行うものである。
【0064】
u=ax+by+cz ・・・数式(1)
但し、係数a、b、cは、a2+b2+c2=1を満たす定数である。
【0065】
[特徴係数について]
次に、特徴係数について説明する(適宜、図1参照)。
まず、母集団となる複数の基準コンテンツ(1,・・・,i,・・・,m)、または母集団を十分推定可能な種類と数を有する複数の基準コンテンツを用いて、前記したように、基準多変量データ生成手段7で基準変量データを生成する。
【0066】
ここで、図3に基準コンテンツの数をmとし、各基準コンテンツにおける基準変量データの数をnとした場合の基準変量データの一覧を示す。なお、コンテンツ特徴量抽出装置1の特徴係数生成部3の基準多変量データ生成手段7に入力される動画像データ(基準コンテンツ)は、1つの動画像データ(1つの基準コンテンツ)から当該動画像データ(当該基準コンテンツ)の特徴を表す複数の基準変量データが得られるものであればよい。
【0067】
この基準多変量データ生成手段7で生成された複数の基準変量データに対して、特徴係数演算手段9では、以下に述べる演算を実行し、特徴係数を算出している。図3に示した基準変量データのうちi番目の基準コンテンツの基準変量データに対する合成変量(合成基準変量データ)uiを次の数式(2)によって求める。
【0068】
ui=a1xi1+・・・+ajxij+・・・+anxin ・・・数式(2)
但し、iは、1<i<mの整数であり、係数a1,・・・,aj,・・・,anはa1 2+・・・+aj 2+・・・+an 2=1 ・・・数式(3)
を満たす定数とする。
【0069】
また、合成変量(合成基準変量データ)uiの分散Su2を次の数式(4)によって求める。
【0070】
【数1】
【0071】
ここで、uの平均(uにルビ「−」の付いた文字)はuiの平均値であり、S11、・・・、Sjj、・・・Snnは、それぞれ変量xi1、・・・、xij、・・・、xin(1<i<m)の分散を表しており、S12、・・・、Sj(j+1)、・・・、S(n−1)nは、それぞれ変量xi1−xi2、・・・、xij−xi(j+1)、・・・、xi(n−1)−xin(1<i<m)の共分散を表している。
【0072】
この実施の形態における主成分分析は、条件が数式(3)の下で、数式(4)に示した合成変量(合成基準変量データ)uiの分散Su2を最大とする係数a1、・・・、aj、・・・、anを求めることである。
【0073】
そして、これらの係数a1、・・・、aj、・・・、anについて、ラグランジュの定数変化法を用いて、次の数式(5)を得る。
【0074】
【数2】
【0075】
ここで、λは数式(5)の固有の定数を表しており、Sは次の数式(6)のように表すことができる。
【0076】
【数3】
【0077】
この数式(6)に示す行列Sは、各変量の分散・共分散行列であり、数式(5)は、係数の組(a1、・・・、aj、・・・、an)を行列Sの固有ベクトル、定数λを行列Sの固有値とする、行列Sの固有値問題を表していることになる。
【0078】
条件が数式(3)の下で、数式(4)に示した合成変量(合成基準変量データ)uiの分散Su2を最大とする係数a1、・・・、aj、・・・、anは、行列Sの最大の固有値に対応する固有ベクトルで表されることになる。
【0079】
従って、行列Sの1番目に大きい(最大の)固有値λ1に対応する固有ベクトル(a1〈1〉、・・・、aj〈1〉、・・・、an〈1〉)を求め、この固有ベクトル(a1〈1〉、・・・、aj〈1〉、・・・、an〈1〉)を特徴係数の第1主成分とし、行列Sの2番目に大きい固有値λ2に対応する固有ベクトル(a1〈2〉、・・・、aj〈2〉、・・・、an〈2〉)を求め、この固有ベクトル(a1〈2〉、・・・、aj〈2〉、・・・、an〈2〉)を特徴係数の第2主成分とし、行列Sの3番目に大きい固有値λ3に対応する固有ベクトル(a1〈3〉、・・・、aj〈3〉、・・・、an〈3〉)を求め、この固有ベクトル(a1〈3〉、・・・、aj〈3〉、・・・、an〈3〉)を特徴係数の第3主成分とする。
【0080】
これら固有ベクトル(a1〈1〉、・・・、aj〈1〉、・・・、an〈1〉)、(a1〈2〉、・・・、aj〈2〉、・・・、an〈2〉)および(a1〈3〉、・・・、aj〈3〉、・・・、an〈3〉)を特徴係数として、コンテンツ特徴量抽出装置1の主成分演算手段13に入力している。
【0081】
なお、動画像データの場合、情報吸収率を意味する累積寄与率は、第3主成分までで80%を超えるため、第1主成分から第3主成分までを特徴係数として用いれば十分である。但し、さらに精度を求める場合には、これら第1主成分から第3主成分までに限らずに第4主成分以降も併せて特徴係数として用いることとしてもよい。
【0082】
[特徴量データについて]
次に、特徴量データについて説明する(適宜、図1参照)。
まず、多変量データ生成手段11により得られたn個の変量データ(x1、・・・、xj、・・・、xn)を主成分演算手段13に入力する。すると、主成分演算手段13において、特徴係数演算手段9で求めた特徴係数の第1主成分、第2主成分、第3主成分から、以下に示す数式(7)〜(9)を使用した演算を行って、u〈1〉、u〈2〉およびu〈3〉を求め、これらを特徴量データとして出力する。
【0083】
u〈1〉=a1〈1〉x1+・・・+aj〈1〉xj+・・・+an〈1〉xn・・・数式(7)
u〈2〉=a1〈2〉x1+・・・+aj〈2〉xj+・・・+an〈2〉xn・・・数式(8)
u〈3〉=a1〈3〉x1+・・・+aj〈3〉xj+・・・+an〈3〉xn・・・数式(9)
これらの数式(7)〜(9)で求められたu〈1〉、u〈2〉およびu〈3〉が特徴量データとなる。
【0084】
(基準変量データの事例、特徴係数の事例について)
次に、図4、図5を参照して、基準変量データの事例、特徴係数の事例について説明する。図4は、基準変量データの事例を示しており、この基準変量データの事例は、基準コンテンツとして、内容と種類との異なる10個の放送番組(各約10分)を用いて得られたものである。図4では、番組番号1〜10の10個の放送番組について、12個の基準変量データ(kY0、kY1、kY2、kY3、kY4およびkY5、kCb0、kCb1およびkCb2、kCr0、kCr1およびkCr2)が求められている。
【0085】
また、図5は、これらの基準変量データを用いて得られた特徴係数の事例を示しており、12個の特徴係数(tY0、tY1、tY2、tY3、tY4およびtY5、tCb0、tCb1およびtCb2、tCr0、tCr1およびtCr2Y0)の第1主成分から第3主成分までを求めたものである。
【0086】
ちなみに、この特徴係数の事例では、第1主成分から第3主成分までで、累積寄与率89.7%が得られている。
【0087】
(特徴量データの事例について)
次に、図6、図7を参照して、特徴量データの事例について説明する。
この特徴量データの事例では、コンテンツ特徴量抽出装置1に入力した動画像データ(基準コンテンツおよび比較コンテンツ)に、基準コンテンツとして10個の番組(基準コンテンツ)と、比較コンテンツとして各基準コンテンツの冒頭10%を削減して得られた編集番組(編集コンテンツ)とを用いた。
【0088】
図6には、番組の特徴量データである第1主成分および第2主成分と、編集番組の特徴量データである第1主成分および第2主成分との分布図を示しており、図7には、番組の特徴量データである第3主成分および第2主成分と、編集番組の特徴量データである第3主成分および第2主成分との分布図を示している。
【0089】
これら図6、図7に示したように、特徴量データとして、第1主成分、第2主成分および第3主成分を用いることにより、異種番組の区別(10個の番組の区別)および類似番組や編集前後の同一番組の識別が可能であることがわかる。
【0090】
なお、この実施の形態では、32ビットの浮動小数点型データを用いて、基準変量データ、変量データ、特徴係数および特徴量データの算出(演算)を行っているが、これを16ビットの浮動小数点型データを用いて行っても同様の結果を得ることができる。特に、最終的に得られる特徴量データに関しては、16ビットの整数型のデータで表現されれば十分である。
【0091】
また、このコンテンツ特徴量抽出装置1では、動画像データ(映像コンテンツ)について説明を行ったが、これに限定されるものではなく、音声データ(楽曲コンテンツ)等に対しても適用可能であり、さらに動画像データと音声データとを組み合わせたものについても、適用可能である。
【0092】
以上、一実施形態に基づいて本発明を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、コンテンツ特徴量抽出装置1の各構成の処理を汎用的なコンピュータ言語で記述したコンテンツ特徴量抽出プログラムとみなすことや、各構成の処理を一つずつの過程ととらえたコンテンツ特徴量抽出方法とみなすことも可能である。これらの場合、コンテンツ特徴量抽出装置1と同様の効果を得ることができる。
【0093】
【発明の効果】
請求項1、5、6記載の発明によれば、多変量解析による主成分分析を用いて、コンテンツを分析しているので、特徴量データのデータ量を増加させることなく、コンテンツの同一性または類似性の検定を高精度に行うことができる。
【0094】
請求項2記載の発明によれば、基準コンテンツおよび比較コンテンツを分割して平均化した縮小画像データに離散コサイン変換、周波数変換を施して得られた周波数軸方向波形データを周波数全域に亘って総和して、基準変量データまたは変量データを得ており、これら基準変量データまたは変量データを用いているので、当該コンテンツの特徴量データのデータ量を増加させることなく、コンテンツの同一性または類似性の検定を高精度に行うことができる。
【0095】
請求項3記載の発明によれば、合成基準変量データの分散が最大となる所定係数が特徴係数とされることで、データ量を増加させることなく、動画像データ(基準コンテンツ)の特徴を表すことができる(特徴量データを得ることができる)。
【0096】
請求項4記載の発明によれば、複数の変量データのそれぞれに特徴係数が乗算されて主成分が求められ、この主成分が特徴量データとして出力されているので、データ量を増加させることなく、動画像データ(比較コンテンツ)の特徴を表すことができる(特徴量データを得ることができる)。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施の形態であるコンテンツ特徴量抽出装置のブロック図である。
【図2】図1に示したコンテンツ特徴量抽出装置の動作を説明したフローチャートである。
【図3】基準変量データの一覧を示した図である。
【図4】基準変量データの事例を示した図である。
【図5】特徴係数の事例を示した図である。
【図6】特徴量データの事例を示した図であり、番組の特徴量データである第1主成分および第2主成分と、編集番組の特徴量データである第1主成分および第2主成分との分布図である。
【図7】特徴量データの事例を示した図であり、番組の特徴量データである第3主成分および第2主成分と、編集番組の特徴量データである第3主成分および第2主成分との分布図である。
【図8】従来のコンテンツ特徴量抽出装置のブロック図である。
【符号の説明】
1 コンテンツ特徴量抽出装置
3 特徴係数生成部
5 特徴量データ抽出部
7 基準多変量データ生成手段(基準コンテンツ多変量データ生成手段)
7a、11a ブロック平均化手段
7b、11b DCT処理手段(離散コサンイン変換手段)
7c、11c 周波数変換手段
7d、11d 周波数データ総和算出手段
9 特徴係数演算手段
11 多変量データ生成手段(比較コンテンツ多変量データ生成手段)
13 主成分演算手段
Claims (6)
- 比較の基準とする基準コンテンツと比較の対象とする比較コンテンツとを、多変量解析における主成分分析を用いて分析し、当該比較コンテンツを構成する複数の主成分を特徴量データとして抽出するコンテンツ特徴量抽出装置であって、
前記基準コンテンツを、前記多変量解析における主成分分析を用いて分析し、この分析した結果である複数の基準変量データを生成する基準コンテンツ多変量データ生成手段と、
この基準コンテンツ多変量データ生成手段で生成された基準変量データに所定の演算を施して、前記基準コンテンツの特徴を示す複数の固有ベクトルからなる特徴係数とする特徴係数演算手段と、
前記比較コンテンツを、前記多変量解析における主成分分析を用いて分析し、この分析した結果である複数の変量データを生成する比較コンテンツ多変量データ生成手段と、
この比較コンテンツ多変量データ生成手段で生成された変量データと、前記特徴係数演算手段で演算された特徴係数とに基づいて、前記主成分を演算して求め、前記特徴量データとして出力する主成分演算手段と、
を備えることを特徴とするコンテンツ特徴量抽出装置。 - 前記基準コンテンツ多変量データ生成手段または前記比較コンテンツ多変量データ生成手段は、
前記基準コンテンツまたは前記比較コンテンツが動画像データであり、この動画像データの輝度信号および色差信号によって再現されるフレームそれぞれに含まれる全画素データを複数のブロックに分割すると共に、分割したブロック毎の全画素データの輝度信号および色差信号を平均化して縮小画像データを生成するブロック平均化手段と、
このブロック平均化手段によって生成された縮小画像データに対して、離散コサイン変換を施して、離散コサイン係数とする離散コサイン変換手段と、
この離散コサイン変換手段によって変換された離散コサイン係数に周波数変換を施して周波数軸方向波形データとする周波数変換手段と、
この周波数変換手段によって変換された周波数軸方向波形データを周波数全域に亘って総和し、基準変量データまたは変量データとする周波数データ総和算出手段と、
を有していることを特徴とする請求項1に記載のコンテンツ特徴量抽出装置。 - 前記特徴係数演算手段は、
複数の前記基準変量データのそれぞれに所定係数を乗算して合成した合成基準変量データの分散を求め、この分散を最大とする前記所定係数を前記特徴係数として求めることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコンテンツ特徴量抽出装置。 - 前記主成分演算手段は、
複数の前記変量データのぞれぞれに前記特徴係数を乗算して前記主成分を求め、この主成分を前記特徴量データとして出力することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のコンテンツ特徴量抽出装置。 - 比較の基準とする基準コンテンツと比較の対象とする比較コンテンツとを、多変量解析における主成分分析を用いて分析し、当該比較コンテンツを構成する複数の主成分を特徴量データとして抽出する装置を、
前記基準コンテンツを、前記多変量解析における主成分分析を用いて分析し、この分析した結果である複数の基準変量データを生成する基準コンテンツ多変量データ生成手段、
この基準コンテンツ多変量データ生成手段で生成された基準変量データに所定の演算を施して、前記基準コンテンツの特徴を示す複数の固有ベクトルからなる特徴係数とする特徴係数演算手段、
前記比較コンテンツを、前記多変量解析における主成分分析を用いて分析し、この分析した結果である複数の変量データを生成する比較コンテンツ多変量データ生成手段、
この比較コンテンツ多変量データ生成手段で生成された変量データと、前記特徴係数演算手段で演算された特徴係数とに基づいて、前記主成分を演算して求め、前記特徴量データとして出力する主成分演算手段、
として機能させることを特徴とするコンテンツ特徴量抽出プログラム。 - 比較の基準とする基準コンテンツと比較の対象とする比較コンテンツとを、多変量解析における主成分分析を用いて分析し、当該比較コンテンツを構成する複数の主成分を特徴量データとして抽出するコンテンツ特徴量抽出方法であって、
前記基準コンテンツを、前記多変量解析における主成分分析を用いて分析し、この分析した結果である複数の基準変量データを生成する基準コンテンツ多変量データ生成ステップと、
この基準コンテンツ多変量データ生成ステップにて生成された基準変量データに所定の演算を施して、前記基準コンテンツの特徴を示す複数の固有ベクトルからなる特徴係数とする特徴係数演算ステップと、
前記比較コンテンツを、前記多変量解析における主成分分析を用いて分析し、この分析した結果である複数の変量データを生成する比較コンテンツ多変量データ生成ステップと、
この比較コンテンツ多変量データ生成ステップにて生成された変量データと、前記特徴係数演算ステップにて演算された特徴係数とに基づいて、前記主成分を演算して求め、前記特徴量データとして出力する主成分演算ステップと、
を含むことを特徴とするコンテンツ特徴量抽出方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003186112A JP4377620B2 (ja) | 2003-06-30 | 2003-06-30 | コンテンツ特徴量抽出装置、コンテンツ特徴量抽出プログラムおよびコンテンツ特徴量抽出方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003186112A JP4377620B2 (ja) | 2003-06-30 | 2003-06-30 | コンテンツ特徴量抽出装置、コンテンツ特徴量抽出プログラムおよびコンテンツ特徴量抽出方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005018675A true JP2005018675A (ja) | 2005-01-20 |
JP4377620B2 JP4377620B2 (ja) | 2009-12-02 |
Family
ID=34185328
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003186112A Expired - Fee Related JP4377620B2 (ja) | 2003-06-30 | 2003-06-30 | コンテンツ特徴量抽出装置、コンテンツ特徴量抽出プログラムおよびコンテンツ特徴量抽出方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4377620B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006285907A (ja) * | 2005-04-05 | 2006-10-19 | Nippon Hoso Kyokai <Nhk> | 指定流通コンテンツ特定装置、指定流通コンテンツ特定プログラムおよび指定流通コンテンツ特定方法 |
JP2006293859A (ja) * | 2005-04-13 | 2006-10-26 | Nippon Television Network Corp | 画像比較方法、画像比較システム及びプログラム |
JP2008199136A (ja) * | 2007-02-09 | 2008-08-28 | Sharp Corp | 類似映像検索装置及び類似映像検索方法 |
JP2008284166A (ja) * | 2007-05-17 | 2008-11-27 | Nippon Hoso Kyokai <Nhk> | 投球球種識別装置、識別器生成装置、投球球種識別プログラム及び識別器生成プログラム |
JP2012174117A (ja) * | 2011-02-23 | 2012-09-10 | Denso Corp | 移動体検出装置 |
JP2013070158A (ja) * | 2011-09-21 | 2013-04-18 | Kddi Corp | 映像検索装置およびプログラム |
-
2003
- 2003-06-30 JP JP2003186112A patent/JP4377620B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006285907A (ja) * | 2005-04-05 | 2006-10-19 | Nippon Hoso Kyokai <Nhk> | 指定流通コンテンツ特定装置、指定流通コンテンツ特定プログラムおよび指定流通コンテンツ特定方法 |
JP2006293859A (ja) * | 2005-04-13 | 2006-10-26 | Nippon Television Network Corp | 画像比較方法、画像比較システム及びプログラム |
JP4620516B2 (ja) * | 2005-04-13 | 2011-01-26 | 日本テレビ放送網株式会社 | 画像比較方法、画像比較システム及びプログラム |
JP2008199136A (ja) * | 2007-02-09 | 2008-08-28 | Sharp Corp | 類似映像検索装置及び類似映像検索方法 |
JP2008284166A (ja) * | 2007-05-17 | 2008-11-27 | Nippon Hoso Kyokai <Nhk> | 投球球種識別装置、識別器生成装置、投球球種識別プログラム及び識別器生成プログラム |
JP2012174117A (ja) * | 2011-02-23 | 2012-09-10 | Denso Corp | 移動体検出装置 |
JP2013070158A (ja) * | 2011-09-21 | 2013-04-18 | Kddi Corp | 映像検索装置およびプログラム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP4377620B2 (ja) | 2009-12-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP2198376B1 (en) | Media fingerprints that reliably correspond to media content | |
Guarnera et al. | Preliminary forensics analysis of deepfake images | |
US8830331B2 (en) | Method and apparatus for detecting near-duplicate videos using perceptual video signatures | |
CN1538351B (zh) | 为视频序列生成视频缩略图的方法和计算机 | |
Naheed et al. | Intelligent reversible watermarking technique in medical images using GA and PSO | |
Sun et al. | Video hashing based on appearance and attention features fusion via DBN | |
Su et al. | A video forgery detection algorithm based on compressive sensing | |
JP4359085B2 (ja) | コンテンツ特徴量抽出装置 | |
US8175392B2 (en) | Time segment representative feature vector generation device | |
US8731236B2 (en) | System and method for content protection in a content delivery network | |
JP2006285907A (ja) | 指定流通コンテンツ特定装置、指定流通コンテンツ特定プログラムおよび指定流通コンテンツ特定方法 | |
KR20140058643A (ko) | 강건한 낮은 복잡도 비디오 핑거프린팅을 위한 장치 및 방법 | |
Siddiqi et al. | Image Splicing‐Based Forgery Detection Using Discrete Wavelet Transform and Edge Weighted Local Binary Patterns | |
JP4377620B2 (ja) | コンテンツ特徴量抽出装置、コンテンツ特徴量抽出プログラムおよびコンテンツ特徴量抽出方法 | |
Liu et al. | A new approach for JPEG resize and image splicing detection | |
Ahmad et al. | Effective video summarization approach based on visual attention | |
Panchal et al. | Multiple forgery detection in digital video based on inconsistency in video quality assessment attributes | |
Shelke et al. | Multiple forgery detection in digital video with VGG-16-based deep neural network and KPCA | |
Malik | Steganalysis of qim steganography using irregularity measure | |
Hwang et al. | A method of smart phone original video identification by using unique compression ratio pattern | |
Liu et al. | Blind Image Quality Assessment Based on Mutual Information | |
Li et al. | Forensic authentication examination of webcam videos | |
Wang et al. | Sequence-kernel based sparse representation for amateur video summarization | |
Gaikwad et al. | Detection and Analysis of Video Inconsistency Based on Local Binary Pattern (LBP) | |
Li et al. | Continuity-attenuation captured network for frame deletion detection |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060215 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090206 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090210 |
|
RD13 | Notification of appointment of power of sub attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7433 Effective date: 20090403 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090410 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20090403 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090526 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090818 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090911 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120918 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120918 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130918 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140918 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |